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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022170576
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 23/06 20060101AFI20221102BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20221102BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221102BHJP
【FI】
F21V23/06
F21S2/00 230
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021076813
(22)【出願日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】茂木 賢一
(72)【発明者】
【氏名】谷藤 直輝
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014HA01
3K014HA03
(57)【要約】
【課題】第1コネクタの影が現れ難い照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置1は、第1LED素子512と第1コネクタ513とを備える第1基板511と、第2LED素子522を備える第2基板521とを第1方向に備え、第1基板511は、照射面側から見たときに、第2基板521と重なる状態であって第2基板521の裏側に配され、第1コネクタ513は、照射面側から見たときに、第2基板521により隠れる状態で、第1基板511に実装されている。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1LED素子と第1コネクタとを備える第1基板と、第2LED素子を備える第2基板とを第1方向に備える照明装置において、
前記第1基板は、照射面側から見たときに、前記第2基板と重なる状態であって前記第2基板の裏側に配され、
前記第1コネクタは、前記照射面側から見たときに、前記第2基板により隠れる状態で、前記第1基板に実装されている
照明装置。
【請求項2】
前記第1基板は第1基板ホルダにより保持され、
前記第2基板は第2基板ホルダにより保持され、
前記第2ホルダは、前記第2ホルダにおける前記第1方向の端部に連結可能に構成されている
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記第1LED素子の照射面側から前記第1LED素子を覆う透光性カバーが、前記第1基板ホルダに設けられている
請求項1又は2に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は長尺状の照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
第1LED素子と第1コネクタとを備える第1基板と、第2LED素子を備える第2基板とを第1方向に備える照明装置として、第1基板と第2基板における隣接側端部に、配線用の切欠きや貫通孔を設けたものが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-064390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、第1基板の第1コネクタが第1LED素子の光を遮り、影として現れる場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、第1コネクタの影が現れ難い照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る照明装置は、第1LED素子と第1コネクタとを備える第1基板と、第2LED素子を備える第2基板とを第1方向に備える照明装置において、前記第1基板は、照射面側から見たときに、前記第2基板と重なる状態であって前記第2基板の裏側に配され、前記第1コネクタは、前記照射面側から見たときに、前記第2基板により隠れる状態で、前記第1基板に実装されている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、第1コネクタが第2基板の裏側に位置し、第1コネクタの影が表れ難い。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態に係る2台の照明装置を連結した状態を裏側から見た斜視図である。
図2】照明装置の分解状態の斜視図であり、取付器具は表側から見た図であり、灯具は裏側から見た図である。
図3】照明装置の横断面図である。
図4】取付器具の分解状態を表側から見た斜視図であり、一部を拡大している。
図5】取付器具の分解状態を裏側から見た斜視図であり、一部を拡大している。
図6】(a)は器具側ベースに灯具取付具を取り付けた状態の断面図であり、(b)は器具側ベースから灯具取付具を取り外した状態を長手方向から見た図である。
図7】灯具の分解状態を表側から見た斜視図であり、一部を拡大している。
図8】灯具の分解状態を裏側から見た斜視図であり、一部を拡大している。
図9】光源保持具、灯具側ベース、第2光源ユニット及び透光性カバーを分解した状態を長手方向から見た図である。
図10】(a)は灯具の長手方向の他方側端部の縦断面拡大図であり、(b)は透光性カバーと端部カバーを取り外した灯具の状態を表側から見た図であり、(c)は透光性カバーと端部カバーを取り外した状態を第1光源ユニットで切断した状態を長手方向の一方側から見た断面図である。
図11】(a)は透光性カバーと端部カバーを取り外した灯具の状態を表側であって長手方向の他方側から見た斜視図であり、(b)及び(c)は第1光源ユニットを灯具側ベースから取り外した状態を長手方向の他方側から見た斜視図である。
図12】第2実施形態に係る2台の照明装置を連結した状態の斜視図であり、(a)は表側から見た図であり、(b)は裏側から見た図である。
図13】照明装置の横断面であり、(a)は内側灯具取付具が存在する部位での断面であり、(b)は外側灯具取付具が存在する部位での断面である。
図14】(a)は第1コ字状部の一部を切り欠いた器具側ベースを表側から見た斜視図であり、(b)は器具側ベースを裏側から見た斜視図である。
図15】変形例に係る2台の灯具の連結部分での縦断面拡大図である。
図16】変形例に係る張出部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<概要>
実施形態の一態様に係る第1の照明装置は、第1LED素子と第1コネクタとを備える第1基板と、第2LED素子を備える第2基板とを第1方向に備える照明装置において、前記第1基板は、照射面側から見たときに、前記第2基板と重なる状態であって前記第2基板の裏側に配され、前記第1コネクタは、前記照射面側から見たときに、前記第2基板により隠れる状態で、前記第1基板に実装されている。
実施形態の別態様に係る第2の照明装置は、第1の照明装置において、前記第1基板は第1基板ホルダにより保持され、前記第2基板は第2基板ホルダにより保持され、前記第2ホルダは、前記第2ホルダにおける前記第1方向の端部に連結可能に構成されている。これにより、第1方向の端部での光量不足を解消できる。
実施形態の別態様に係る第3の照明装置は、第1又は第2の照明装置において、前記第1LED素子の照射面側から前記第1LED素子を覆う透光性カバーが、前記第1基板ホルダに設けられている。これにより、第1LED素子と第2LED素子の光量の相違による光ムラを抑制できる。
【0009】
<第1実施形態>
1.照明装置の全体構成
照明装置1A,1Bは例えば天井等の設置面に取り付けられる長尺状のLEDベースライトである。照明装置1A,1Bは、長手方向に連続するように設けられている。照明装置1A,1Bは、図1及び図2に示すように、設置面に固定される取付器具3A,3Bと、取付器具3A,3Bに取り付けられる灯具5A,5Bとを備える。
照明装置1A,1Bにおいて光を出射する側を表側とし、単に「表側」とすることもある。照明装置1A,1Bにおいて設置面が存在する側を裏側とし、単に「裏側」とすることもある。長尺状の照明装置1A,1Bの長手方向を単に「長手方向」とすることもあり、照明装置1A,1Bの短手方向を単に「短手方向」とすることもある。また、長手方向に連続する照明装置1A,1Bにおいて、照明装置1Aが存在する側を「一方側」とし、照明装置1Bが存在する側を「他方側」と便宜上する。
照明装置1Aは図外の商用電源からハーネス21を介して受電し、照明装置1Bは照明装置1Aからの送り配線により受電する。
照明装置1Aと照明装置1Bとは、受電方法が異なる以外は、同じ構成である。但し、照明装置1Aと照明装置1Bとは、照明装置1Aの長手方向の他方側の端部と、照明装置1Bの長手方向の一方側の端部とを突き合せた状態で配され、突き合せ面に対して長手方向で対称となっている。
このため、照明装置について、照明装置1Aの図を使って説明するが、基本構成は同じであるため、照明装置1A,1Bを区別する必要がある場合を除いて、「A」や「B」を付さない符号を用いる。
【0010】
2.取付器具
主に図2を用いて説明する。
取付器具3は、例えば設置面(図示省略)に設けられた吊りボルト31にナット32が螺合することで、設置面に固定される。
取付器具3は、器具側ベース33と、灯具5を器具側ベース33に取り付けるための灯具取付具34とを備える。
ここでの取付器具3は、灯具取付具34以外に、灯具5に商用電源を供給するための端子台35aとを備える。照明装置1Aの取付器具3Aは、他の照明装置である照明装置1Bへ送り配線用の端子台35bを備えている。
2台の取付器具3A,3Bは、位置決板41により、一直線上に位置決めされた状態で接続される。
以下、主に図4及び図5を用いて各部について説明する。
【0011】
(1)器具側ベース
器具側ベース33は、長手方向に長い矩形薄板状をしている。器具側ベース33は、表側に位置する器具側表ベース37と、裏側に位置する器具側裏ベース38とを備える。
以下、図6も用いて説明する。
(1-1)器具側裏ベース
器具側裏ベース38は、長手方向に長い矩形状をする器具側裏ベース部380と、器具側裏ベース部380の短手方向に間隔をおいて設けられ且つ長手方向に延伸する複数組の一対のリブ部381,382,383,384と、器具側裏ベース部380の短手方向に間隔をおいて設けられ且つ長手方向に延伸する一対の突条部385を有する。
器具側裏ベース38を長手方向から見ると、短手方向の中央を通り且つ表裏方向へ延伸する仮想線に対して短手方向に線対称の形状をしている。
器具側裏ベース38は、樹脂材料や金属材料を利用した引抜品や押出品であってもよいし、金属板をプレス加工した加工品であってもよい。
【0012】
器具側裏ベース部380は、平坦状をし、表面にリブ部381,382,383,384が形成され、裏面に突条部385が形成されている。これにより、器具側裏ベース部380は補強される。
器具側裏ベース部380は、図4及び図5に示すように、吊りボルト31用の貫通孔380a、灯具取付具34用の貫通孔380b、ハーネス21用の貫通孔380c等を有している。なお、貫通孔380cには、樹脂材料から構成された嵌合具42が嵌合し、ハーネス21等を保護する。
【0013】
図6に示すように、一対のリブ部381は、短手方向の中央側に位置し、器具側表ベース37を器具側裏ベース38に固定するねじ391が螺合する固定溝を構成する。
リブ部383は、表側に延伸する縦部分383aと、縦部分383aの先端から短手方向の内側に向かって延伸する横部分383bとを有する。
リブ部382とリブ部383の縦部分383aとの間は、図6の(a)に示すように、送り配線用のハーネス22を格納する空間として利用可能である。これにより、ハーネス22が灯具5側に垂れるのを防止でき、灯具5を取付器具3に取り付ける際にハーネス22に灯具5が引っ掛かるのを防止できる。なお、横部分383bの表面は器具側表ベース37の器具側表ベース部370と当接する。また、器具側表ベース37を器具側裏ベース38に取り付ける前にハーネス22を配する際に、ハーネス22がリブ部383の横部分383bにより支持されることとなり、容易にハーネス22を器具側ベース33内に配することができる。
【0014】
リブ部382,383は、図3に示すように、器具側ベース33の短手方向の中央を挟んで、短手方向の両側に設けられ、端子台35a,35bは器具側ベース33の短手方向の中央部分に配され、端子台35a,35bにおける短手方向の一方側の端子に接続するハーネス22は、短手方向の一方側のリブ部382,383間に配され、端子台35a,35bにおける短手方向の他方側の端子に接続するハーネス22は、短手方向の他方側のリブ部382,383間に配される。これにより、ハーネス22の配線が複雑になったり、交差したりするのを防止でき、施工性を高めることができる。また、2台の端子台35a,35b間を接続するハーネス22の長さを短くできる。
リブ部384は、図6の(a)に示すように、器具側表ベース37のリブ部371と当接する。これにより、リブ部371が器具側裏ベース38のリブ部384,383との間に位置することとなり、器具側表ベース37を器具側裏ベース38に取り付ける際に、ハーネス22が器具側表ベース37のリブ部371に接触するのを防止できる。
突条部385は、図6の(a)に示すように、器具側裏ベース38の裏面に取り付けられる灯具取付具34の厚みに相当する。これにより、取付器具3を安定した状態で、設置面に当接させることができる。
【0015】
(1-2)器具側表ベース
器具側表ベース37は、長手方向に長い矩形状をする器具側表ベース部370と、器具側表ベース部370の短手方向の両端に設けられ且つ長手方向に延伸する一対のリブ部371を有する。
器具側表ベース部370は、図4及び図5に示すように、吊りボルト31用の貫通孔370a、灯具取付具34用の貫通孔、ハーネス21用の貫通孔370c、端子台35a,35b用の貫通孔370e、送り配線のハーネス22用の貫通孔370f等を有している。なお、貫通孔370c,370fには嵌合具42,43が嵌合し、ハーネス21,22等を保護する。
器具側表ベース部370は、短手方向の中央であって、長手方向に間隔をおいて貫通孔を有する。貫通孔にはねじ391が挿通し、そのねじ部が器具側裏ベース38の一対のリブ部381間に螺合する。これにより、器具側表ベース37と器具側裏ベース38とが結合される。
【0016】
(2)灯具取付具
灯具取付具34は、図3及び図6に示すように、灯具5と係合する係合部340と、灯具取付具34を器具側ベース33に取り付ける取付部341とを有している。
灯具取付具34は、1枚の金属板により構成され、係合部340が短手方向に弾性変形可能に構成されている。
灯具取付具34は、裏側が開口する「コ」字状部342と、「コ」字状部342の開口側端から短手方向に延伸する平坦部343と、平坦部343の短手方向の外方端から表側に「L」字状に延伸する延伸部344と、延伸部344の延伸先端部に設けられた屈曲部345とを有している。
「コ」字状部342は底部分に貫通孔を有し、貫通孔にはねじ392が挿通し、そのねじ部が器具側表ベース部370の裏面に配されたナット393と螺合する。これにより、灯具取付具34が器具側ベース33に取り付けられる。
「コ」字状部342は器具側裏ベース38の貫通孔380bに嵌合し、「コ」字状部342の底部分が器具側表ベース37に当接し、平坦部343が器具側裏ベース38に当接する。
なお、「コ」字状部342の底部分は取付部341を構成し、平坦部343は器具側ベース33との当接部を構成する。
一対の延伸部344は、短手方向にその間隔を大小可能(弾性変形可能)に構成されている。屈曲部345は、ここでは延伸部344側に屈曲する。屈曲部345は、図3に示すように、灯具側ベース53の張出部530の係合溝530c(図9参照)に係合する。これにより、灯具5が取付器具3に取り外し可能に取り付けられる。なお、屈曲部345は係合部340を構成する。
【0017】
(3)端子台
端子台35a,35bは、ここでは、同じ構成を有し、2芯用である。端子台35aの入力側には、商用電源側のハーネス21(図1及び図2参照)が接続される。端子台35aの出力側には、照明装置1Bへの送り配線用のハーネス22と、灯具5Aの電源ユニット56側のコネクタ562と接続するコネクタ353用のハーネス351(図7及び図8参照)とが接続される。
端子台35a,35bは、図4及び図5に示すように、端子台取付具361を利用して器具側表ベース37にねじ394により取り付けられる。
【0018】
(4)位置決板
位置決板41は、長手方向に長い矩形状をし、その長手方向の半分が器具側ベース33を構成する器具側表ベース37と器具側裏ベース38との間に挿入される。なお、器具側裏ベース38の端部は、リブ部381,382と位置決板41とが干渉しないように、欠部380dを有している。
【0019】
3.灯具
灯具5は、図7及び図8に示すように、少なくとも、第1光源ユニット51と、第2光源ユニット52とを長手方向に備える。
灯具5は、少なくとも第2光源ユニット52が保持される灯具側ベース53を備え、ここでは、灯具側ベース53に第1光源ユニット51が取り付けられる。
灯具5は、灯具側ベース53の表側を覆う透光性カバー54と、灯具側ベース53の長手方向の端部に設けられる端部カバー55とを有する。灯具側ベース53、透光性カバー54及び端部カバー55により形成される空間に第1光源ユニット51と第2光源ユニット52とが収容される。
ここでの灯具5は、取付器具3の端子台35aを介して受電した商用電源から第1光源ユニット51及び第2光源ユニット52の点灯電力を生成する電源ユニット56と、図外のコントローラからの制御信号を受信する無線通信ユニット57とを備える。
一方、灯具5が長尺状をし、複数の灯具5を連結する場合、灯具5の連結部分では端部カバー55等があり、長手方向の端部、つまり、連結部分が暗くなる傾向にある。第1光源ユニット51を灯具5の長手方向の端部側(連結部分)に配することにより、暗くなる傾向にある連結部分の光量を補うことができる。
以下、各ユニット等について説明する。
【0020】
(1)灯具側ベース
灯具側ベース53は、図7及び図8に示すように、長尺状をしている。灯具側ベース53は、横断面形状が長手方向に一定であり、例えば金属材料により構成され、引き抜き成形等による一体成形品を利用できる。
灯具側ベース53は、少なくとも、第2光源ユニット52を搭載する第2光源搭載部と、透光性カバー54を装着する透光性カバー装着部と、灯具5が取付器具3に取り付けられるための被取付部とを有する。ここでの灯具側ベース53は、第2光源搭載部、透光性カバー装着部及び被取付部以外に、電源ユニット56を裏側に搭載する電源ユニット搭載部と、無線通信ユニット57を裏側に搭載する無線通信ユニット搭載部とを有する。
【0021】
灯具側ベース53は、図9に示すように、裏側が開口する「V」字状のV字状部531を有し、当該V字状部531の傾斜部分の表面に第2光源ユニット52が搭載される。つまり、V字状部531は第2光源搭載部を構成する。
灯具側ベース53は、V字状部531の開口側端から短手方向の外方へと延伸する一対の内延伸部532と、内延伸部532の短手方向の外方端から裏側に立設する一対の立設部533とを有する。
一対の内延伸部532と立設部533とで構成される空間に電源ユニット56や無線通信ユニット57が搭載される。つまり、内延伸部532と立設部533とは電源ユニット搭載部や無線通信ユニット搭載部を構成する。
灯具側ベース53は、V字状部531の頂点付近から裏側に延伸する一対のリブ部534を長手方向の全長に亘って有している。2本のリブ部534により構成された溝部に、電源ユニット56や無線通信ユニット57を固定するためのねじ569(図7参照)が螺合する。
灯具側ベース53は、立設部533の裏側端から短手方向の外方へ延伸した後に表側に屈曲する「L」字状の外延伸部536と、立設部533の表裏方向の中間部分から短手方向の外方へ延伸した後に裏側に屈曲する「L」字状の中延伸部537とを有する。
図3に示すように、外延伸部536と中延伸部537とで形成される溝部538(図9参照)に、透光性カバー54におけるカバー側装着部543が長手方向から挿入されることで、透光性カバー54が灯具側ベース53に取り付けられる。つまり、外延伸部516と中延伸部517は、透光性カバー54を装着する透光性カバー装着部を構成する。
【0022】
灯具側ベース53は、図9に示すように、外延伸部536の短手方向の中央部分から裏側に延伸する裏延伸部539と、裏延伸部539の延伸方向の中央部分から短手方向に張り出す張出部530とを有する。ここでは、張出部530は短手方向の外方へと張り出す。
張出部530は、短手方向に張り出して灯具取付具34の屈曲部345が当接する当接部分530aを有している。図3に示すように、当接部分530aに取付器具3の灯具取付具34の屈曲部345が表側から当接することで、灯具側ベース53が取付器具3(灯具取付具34)に係合する。これにより、灯具5が取付器具3に取り付けられる。つまり、張出部530は、取付器具3の係合部分(屈曲部345)が係合する被係合部でもあり、被取付部を構成する。
張出部530は、図3に示すように、当接部分530aにおける上記の係合が解除される側(短手方向の外方側)から灯具取付具34の屈曲部345側(表側)に延伸する延伸部分530bを有している。これにより、係合状態にある灯具取付具34の屈曲部345が当接部分530aから短手方向に外れるのを防止できる。
なお、本実施形態では、屈曲部345と張出部530とが線で(横断面では点接触である)接触する係合状態であるパターンを開示したが、例えば、屈曲部345と張出部530とが面(横断面では線接触である)で接触する係合状態であるパターンでもよい。この構成の場合、屈曲部345と張出部530とが線で接触して係合する場合に比べて、より安定して係合状態を維持することができる。
【0023】
灯具側ベース53は、第2光源保持具58用の貫通孔53a(図8参照)や、第2光源ユニット52に給電するための配線用の貫通孔を有する。なお、貫通孔53aを使って配線してもよい。
【0024】
(2)光源ユニット
(2-1)第2光源ユニット
第2光源ユニット52は、図9及び図10の(b)に示すように、長手方向に長い矩形状の第2基板521と、第2基板521に実装された複数個の第2LED素子522とを備え、ここでは、第2基板521に実装された第2コネクタ523も備える。
第2光源ユニット52は、4個あり、灯具側ベース53のV字状部531の傾斜部分の各表面に、長手方向に連続する2個の第2光源ユニット52が配されている。
第2光源ユニット52は、灯具側ベース53のV字状部531に配された状態で、灯具側ベース53の貫通孔に配された第2光源保持具58の一対の保持部581により第2基板521の短手方向の両端が係止されることで、灯具側ベース53に保持される。このため、灯具側ベース53は第2基板ホルダを構成する。
【0025】
(2-2)第1光源ユニット
第1光源ユニット51は、図10の(a)に示すように、長手方向に長い矩形状の第1基板511と、第1基板511に実装された複数個(ここでは4個)の第1LED素子512と、第1基板511に実装された第1コネクタ513とを備える。
第1基板511は、後述の透光性カバー518を外した状態で表側(照射面側)から見たときに、図10に示すように、第2基板521と重なる状態であって第2基板521の裏側に配されている。
第1コネクタ513は、透光性カバー518を外した状態で表側から見たときに、第2基板521により隠れる状態で、第1基板511に実装されている。これにより、第1コネクタ513や第1コネクタ513に接続している配線が第1LED素子512の光によって影として透光性カバー54に映るのを防止できる。
4個の第1LED素子512は、長手方向に沿って2列で2個配されている。長手方向における他方側(隣接する照明装置が存在する側)から1番目の第1LED素子512は、透光性カバー518を外した状態で表側から見たときに、第2基板521に隠れていない。これにより、長手方向の他方側端部での光量不足を効率よく解消できる。長手方向における他方側から2番目の第1LED素子512は、透光性カバー518を外した状態を表側から見たときに、第2基板521に隠れている又は一部隠れている。
【0026】
第1光源ユニット51は、図10及び図11に示すように、第1基板511を保持する第1基板ホルダ59を有している。第1基板ホルダ59は灯具側ベース53に取り付けられる。
第1基板ホルダ59は、図11の(b)に示すように、長手方向に長い矩形状の平板部591を有し、平板部591の表面に第1基板511が固定される。固定には、ねじ、接着、係止等を利用できる。平板部591は、第1基板511の周縁に沿ったリブ部分591aを有し、第1基板511を位置決めする。
第1基板ホルダ59は、図11の(a)に示すように、その一部が、灯具側ベース53内に収容される。つまり、第1基板ホルダ59は、被収容部592と、灯具側ベース53から張り出す張出部593とを有する。
【0027】
被収容部592は、平板部591の短手方向の両端から長手方向に沿って表側に延伸する一対の長側壁部分592aと、平板部591における長手方向の一方側端から短手方向に沿って延伸する短側壁部分592bを有する。つまり、被収容部592は、平板部591を含めて、表側が開口する箱状をしている。
一対の長側壁部分592aの外面間距離は、図10の(c)に示すように、灯具側ベース53の一対の立設部533の内面間距離に相当し、被収容部592が一対の立設部533間に配される(嵌合する)。これにより、第1基板ホルダ59は灯具側ベース53の長手方向の他方側の端部に連結可能となる。なお、長側壁部分592aの表側端は、灯具側ベース53の第2光源保持具58との干渉を避けるために、段差状になっている。
被収容部592は、図11の(b),(c)に示すように、短側壁部分592bの表側端から長手方向の一方側に屈曲して延伸する屈曲部分592cを有している。屈曲部分592cには、第1基板ホルダ59を灯具側ベース53に固定するための貫通孔が設けられている。この貫通孔には、図10の(a)に示すように、ねじ599が挿通し、ねじ599が灯具側ベース53のV字状部531の一対のリブ部534に螺合する。なお、屈曲部分592cは、灯具側ベース53のV字状部531に嵌合するように、短手方向の中間部分が表側に凹入している。
【0028】
平板部591における張出部593に相当する部分は、平板部591における被収容部592に相当する部分から長手方向と短手方向に張り出している。これにより、第1基板ホルダ59は、灯具側ベース53の端部と当接し、長手方向の一方側への位置規制がされる。
平板部591における張出部593に相当する部分において、短手方向の端部と、長手方向の一方側の(被収容部592側)の端部に表側に突出する突出部分593aを有している。突出先端は、図10の(c)及び図11の(a)に示すように、灯具側ベース53の「L」字状の外延伸部536の表側端と面一状に構成されている。これにより、灯具側ベース53への透光性カバー54の装着をスムーズに行うことができる。なお、平板部591における張出部593に相当する部分において、長手方向の一方側であって短手方向に沿って端部593bは、灯具側ベース53の長手方向の端面と当接する。
張出部593は、平板部591から裏側に延伸する一対の延伸部分593cを有している。一対の延伸部分593cは、長手方向から見たときに、灯具側ベース53の裏延伸部539及び張出部530と同じような形状をしている。これにより、第1基板ホルダ59も取付器具3の灯具取付具34により係止可能となる。なお、一対の延伸部分593cの長手方向の一方側は、厚みが薄くなる段差部分593dとなっており、当該段差部分593dが一対の裏延伸部539の内面と当接する。これにより、第1基板ホルダ59が短手方向に位置規制される。
【0029】
第1光源ユニット51は、第1LED素子512を表側から覆う透光性カバー518が第1基板ホルダ59に設けられている。これにより、第1光源ユニット51と第2光源ユニット52との光量の相違による光ムラを抑制できる。また、透光性カバー54の外部から第1LED素子512が発光している部分を見え難くできる。
透光性カバー518は、例えば、内面又は外面に拡散処理が施されたり、拡散粒子を含んだりしている。これにより、、第1光源ユニット51と第2光源ユニット52との光量の相違による輝度ムラを抑制できる。
透光性カバー518は、1/2円筒状部518aと、1/4球状部518bとを有する。なお,1/4球状部518bが長手方向の他方側に位置する。
【0030】
(3)透光性カバー
透光性カバー54は、第1光源ユニット51及び第2光源ユニット52からの光を外部へと透過させる。透光性カバー54は、図7図9に示すように、長尺状であって両端と裏面が開放し、透光性樹脂により構成されている。透光性カバー54は、第1光源ユニット51及び第2光源ユニット52を表側から覆うカバー本体部541と、灯具側ベース53に装着するためのカバー側装着部543とを有する。
カバー側装着部543は、図3に示すように、灯具側ベース53の溝部538と係合する。
【0031】
(4)第2光源保持具
第2光源保持具58は、図3に示すように、短手方向に「V」字状に配された第2光源ユニット52を保持する。第2光源保持具58は、図11の(b)に示すように灯具側ベース53の裏側に配され、図10の(b)に示すように、第2光源ユニット52(第2基板521)を保持する一対の保持部581,582が灯具側ベース53の貫通孔53a,53bから表側に露出している。一対の保持部581,582は、図9に示すように、表裏方向に延伸する中心軸を挟んだ左右両側にある。
【0032】
(5)端部カバー
端部カバー55は、図7及び図8に示すように、透光性カバー54の両端部を塞ぐ状態で灯具側ベース53に固定される。端部カバー55は透光性カバー54の長手方向の両端にあり、その構成は同じである。
端部カバー55は、図3に示すように、透光性カバー54の端部を塞ぐ端部カバー本体部551と、端部カバー本体部551の周縁付近から延伸して透光性カバー54の端部に嵌合する端部カバー嵌合部552と、端部カバー554を灯具側ベース53にねじ559により固定するための固定部553(図7及び図8参照)とを有している。
【0033】
(6)電源ユニット
電源ユニット56は、商用電源等の外部電源から受電する受電部と、受電した電力から第1光源ユニット51及び第2光源ユニット52用の点灯電力を生成するための点灯電力生成部(図示省略)とを、灯具側ベース53に固定される電源ケース560内に備える。
点灯電力生成部は、無線通信ユニット57から入力される点灯条件に基づいて点灯電力を生成する。
電源ユニット56は、図7及び図8に示すように、ハーネス561介してコネクタ562と接続され、当該コネクタ562が、図2に示す端子台35aに接続されたハーネス351のコネクタ353に接続される。なお、ハーネス561と電源ユニット56との接続、ハーネス351と端子台35aとの接続の図示は省略している。
電源ケース560は、長手方向に長い箱状をし、長手方向の両端から長手方向に張り出す張出部564を有する。張出部564はねじ569により灯具側ベース53に固定される。
【0034】
(7)無線通信ユニット
無線通信ユニット57は、点灯信号を受信して灯具5の電源ユニット56に点灯条件を出力したり、複数の照明装置1がコントローラにより制御されている場合に受信した受信信号が自装置に関するか否か等を判断したりする。無線通信ユニット57は、電源ユニット56とハーネル(図示省略)を介して駆動電力を受電する。
【0035】
<第2実施形態>
第1実施形態の照明装置1A,1Bは設置面に直接取り付けられる直付けタイプであったが、例えば、埋め込みタイプ等の他のタイプの照明装置であってもよい。
以下、第2実施形態の照明装置101A,101Bについて図12図14を用いて説明する。ここでは、照明装置101Aと照明装置101Bとは略同じ構成であるため、両者を区別する必要がない場合は、符号に「A」や「B」を付さないで説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を用い、その説明を省略する。
ここでの照明装置101A,101Bの各端子台35は、商用電源と接続するハーネス22と接続する。
【0036】
照明装置101は、設置面109の貫通孔109aに埋設される取付器具103と、取付器具103に着脱可能に取り付けられる灯具5とを備える。なお、灯具5は、第1実施形態の灯具5と同じ構成であり、その説明を省略する。
取付器具103は、図13及び図14に示すように、器具側ベース133を備え、当該器具側ベース133に、内側灯具取付具134、外側灯具取付具135、端子台35(図12の(b)参照)、端部カバー136等が設けられている。
【0037】
器具側ベース133は、表側が開口する「コ」字状の第1コ字状部141と、第1コ字状部141の天壁から開口と反対側に「コ」字状に突出する第2コ字状部143とを有する。
図13に示すように、第1コ字状部141は内部に灯具5を収容し、第2コ字状部143は内部に吊りボルト31用のナット32(図14の(a)参照)が収容される。
なお、端子台35は、図12の(b)に示すように、器具側ベース133の第2コ字状部143側に配されるため、ハーネス導入用の貫通孔が器具側ベース133に設けられている。
端部カバー136は、器具側ベース133の長手方向の端部を塞き、ねじ145により器具側ベース133に固定される。
【0038】
第2実施形態の灯具取付具は、図13の(a)及び図14の(a)に示すように、内側灯具取付具134と、外側灯具取付具135とを有する。
内側灯具取付具134は、長手方向に間隔をおいて複数個設けられている。内側灯具取付具134は、器具側ベース133に取り付けられる取付部134aと、短手方向に張り出す一対の張出部134bとを有する。
取付部134aは、図14の(a)に示すように、第1コ字状部141の天壁141bに固定された取付板137にねじ147を利用して取り付けられる。
張出部134bは、図13の(a)に示すように、裏延伸部539の張出領域539aに係合すると共に、一対の裏延伸部539を短手方向にその間隔を広げるように付勢する。
【0039】
外側灯具取付具135は、長手方向に間隔をおいて複数個設けられている。ここでは、長手方向の両端に設けられている。外側灯具取付具135は、図13の(b)に示すように、器具側ベース133に取り付けられる取付部135a,135bと、灯具側ベース53の裏延伸部539に当接する灯具側第1当接部135cと、器具側ベース133の第1コ字状部141の側壁141aに当接する器具側第2当接部135dとを少なくとも有する。ここでの外側灯具取付具135は、灯具5の透光性カバー54に当接する灯具側第2当接部135eと、灯具側第1当接部135cと灯具側第2当接部135eとを連結する連結部135fを有する。
取付部135aは、第1コ字状部141の天壁141bに内側から当接する状態でねじ145により固定される。取付部135bは、端部カバー136に内側から当接する状態でねじ147(図14の(b)参照)により固定される。
【0040】
灯具側第1当接部135cは、取付部135aの短手方向の端部から表側に、裏延伸部539に沿って延伸する。連結部135fは、灯具側第1当接部135cの表側端から、短手方向の外方であって表側に外広がり状に傾斜した後に、短手方向の外側に「L」字状に延伸する。器具側第2当接部135dは、連結部135fの短手方向の外方端から器具側ベース133の側壁141aに沿って表側に延伸する。灯具側第2当接部135eは、器具側第2当接部135dの表側端から短手方向の内方であって裏側に内広がりに傾斜する。取付部135bは連結部135fの長手方向の端部から裏側へと延伸する。
このように、灯具取付具は、図13に示すように、内側灯具取付具134が裏延伸部539を短手方向の外方へ付勢し、外側灯具取付具135が短手方向の外方から支持するため、灯具5を強固に支持できる。また、内側灯具取付具134が裏延伸部539を短手方向の外方へ付勢することにより、裏延伸部539が外方へ歪んで曲がってしまうことを外側灯具取付具135によって抑制することも可能である。
【0041】
以上、第1~第2実施形態を説明したが、これらの実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、各実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0042】
<変形例>
1.第1光源ユニット
第1実施形態では、2台の灯具5A,5Bを直線状に接続するように配していたが、例えば、灯具205は、図15に示すように、複数の灯具側ベース53と、各灯具側ベース53に設けられた第2光源ユニット52と、各灯具側ベース53間に設けられた第1光源ユニット51と、2以上の第2光源ユニット52と当該第2光源ユニット52間の第1光源ユニット51とを表側から覆う1個の透光性カバー254とを備えてもよい。これにより、第1光源ユニット51間に端部カバーがなくなり、光の取出効率を向上させることができる。なお、この場合も、第1光源ユニット51の第1コネクタ513の影が透光性カバー254に現れるのを防止できる。また、灯具5の長手方向の端部で光量不足を解消できる。
【0043】
2.灯具の取付器具への取り付け
(1)張出部の全長
第1実施形態の灯具5は、取付器具3の灯具取付具34の係合部340(屈曲部345)が、灯具5の張出部530に係合することで、取付器具3に取り付けられている。
灯具5の張出部530は、灯具側ベース53の長手方向の全長に亘って設けられてもよいし、取付器具3の灯具取付具34に対応した部位に設けられてもよい。なお、灯具側ベース53を押出成形や引抜成形により構成される場合は、全長に亘って設ける方が好ましい。また、灯具取付具34の位置が施工場所で決定するような場合、張出部530は全長に亘って形成されている方が施工性を高めることができる。つまり、取付器具を設置面に設けた後に灯具を取付器具に取り付けるような照明装置において、灯具取付具が固定式(長手方向に移動できない構造)の場合、灯具を容易に取り付けることができないという課題を解決するものである。なお、固定式の灯具取付具を備える取付器具に灯具を容易に取り付ける構造においては、第1光源ユニットを備えない灯具としてもよい。換言すると、LED素子を基板に備える光源部と、前記基板を支持するホルダと、前記ホルダと係合する取付具を備える取付器具とを備え、第1方向に長い照明装置において、前記ホルダの被係合部は、前記取付具の前記第1方向の全長よりも長い領域に設けられていればよく、第1方向の全長に設けられてもよい。
【0044】
(2)張出部の構造
張出部530は、灯具取付具34の係合部340が係合できればよく、その構造は特に限定するものでない。なお、これにより、灯具5の脱落を防止できる。また、灯具5の取り付けを施工場所で行うような場合、その取り付けを容易に行うことができ、施工性を高めることができる。
張出部1530は、例えば、図16の(a)に示すように、三角状をし、取付器具から離れるにしたがって短手方向に張り出す傾斜領域1530aと、傾斜領域1530aの表側端から短手方向の内方へ延伸する平坦領域1530bを有してもよい。
張出部2530は、例えば、図16の(b)に示すように、表側(係合側)が開口する矩形状の溝領域2530aを有してもよい。溝領域2530aを構成する底部分である当接部分2530cに灯具取付具34の係合部340が当接し、当接部分2530cにおける係合部340の係合が解除される側(短手方向の外方側)から灯具取付具34の係合部340側(表側)に延伸する延伸部分2530bを有する。延伸部分2530bは、表裏方向に延伸してもよいし、実施形態のように短手方向の外方であって表側(外向き)に傾斜状に延伸してもよいし、短手方向の内方であって表側(内向き)に傾斜状に延伸してもよい。これにより、係合部340が外れるのを防止できる。つまり、取付器具(灯具取付具)に灯具を着脱可能に取り付ける照明装置において、灯具が外れるという課題を解決するものである。なお、灯具が取付器具(灯具取付具)から外れ難い構造においては、第1光源ユニットを備えない灯具としてもよい。換言すると、LED素子を基板に備える光源部と、前記基板を支持するホルダと、前記ホルダが係合することで取り付けられる取付器具とを備える照明装置において、前記ホルダの被係合部は、前記取付器具の係合部が当接する当接部分と、前記当接部分における前記係合部の当接が解除される側から前記係合部に沿って延伸する延伸部分とを有していればよい。
実施形態では、灯具取付具34が灯具側ベース53に対して短手方向の外方側から係合しているが、短手方向の内方側から係合するように構成してもよい。
【0045】
3.取付器具
実施形態の2組の一対のリブ部382,383は、器具側裏ベース38に設けられていたが、例えば、短手方向の中央を挟んで短手方向の両側のそれぞれに一対のリブ部があればよく、一方のリブ部が器具側裏ベースに、他方のリブ部が器具側表ベースにそれぞれ設けられてもよいし、両方のリブ部が器具側表ベースに設けられてもよいし、器具側裏ベースと器具側表ベースとの両ベースに設けられてもよい。これにより、一対(2本)のハーネスを短手方向の両側に分けて配することができる。つまり、取付器具に灯具を着脱可能に取り付けられる照明装置であって他の照明装置と電気的に接続するための送り配線を有する照明装置において、送り配線が交差したり、灯具の着脱の際に配線に引っ掛けたりするおそれがあるという課題を解決するものである。なお、送り配線を行う照明装置においては、第1光源ユニットを備えない灯具としてもよい。換言すると、取付器具に灯具が着脱可能に取り付けられる第1方向に長い照明装置において、前記取付器具は、第1ベース(第1実施形態の器具側表ベース37に相当する)と第2ベース(第1実施形態の器具側裏ベース38に相当する)とを対向する状態で備えるベースにおいて、前記第1方向と直交する第2方向の中央を挟んだ前記第2方向の両側に前記第1方向に延伸する内部空間を有し、送り配線用の2本のハーネスが前記第2方向の両側の離間する2つの内部空間に別々に配されていればよい。この場合、内部空間は、第1実施形態のようにリブ部により構成してもよいし、凹入部(溝部)により構成してもよい。特に、端子台における前記第2方向の一方側に位置する接続部分に接続するハーネルを前記第2方向の一方側に位置する内部空間に配し、端子台における前記第2方向の他方側に位置する接続部分に接続するハーネルを前記第2方向の他方側に位置する内部空間に配することが好ましい。
【0046】
4.照明装置
照明装置1,101は、取付器具3,103と灯具5とを備えていたが、第1光源ユニット51に関する発明の場合、取付器具3に灯具5を取り付けるような照明装置でなくてもよく、例えば、灯具側ベースが設置面に直接取り付けられるような照明装置であってもよい。また、この場合、照明装置は、電源ユニット、無線通信ユニット、端子台等を備えてもよいし、備えなくてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 照明装置
3 取付器具
5 灯具
34 灯具取付具
35 端子台
51 第1光源ユニット
52 第2光源ユニット
53 灯具側ベース(第2基板ホルダ)
59 第1基板ホルダ
511 第1基板
512 第1LED素子
513 コネクタ
531 第2基板
532 第2LED素子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16