IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ Golden Way Electronics Japan株式会社の特許一覧

特開2022-170662LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置
<>
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図1
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図2
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図3
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図4
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図5
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図6
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図7
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図8
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図9
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図10
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図11
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図12
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図13
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図14
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図15
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図16
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図17
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図18
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図19
  • 特開-LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置 図20
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022170662
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】LED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20221102BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20221102BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20221102BHJP
   F21Y 103/10 20160101ALN20221102BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221102BHJP
【FI】
F21S2/00 230
F21V5/00 510
F21V5/04 500
F21V5/00 610
F21V5/00 320
F21Y103:10
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022000397
(22)【出願日】2022-01-05
(62)【分割の表示】P 2021076767の分割
【原出願日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】521186960
【氏名又は名称】Golden Way Electronics Japan株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】西尾 泰蘚
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、LED照明装置の作業工数や設置工数を削減可能なLED照明ユニット及びLED照明装置を提供する。
【解決手段】複数のLEDパッケージが実装された長尺のLED基板と、前記複数のLEDパッケージから出射される出射光を拡げる、前記LED基板とほぼ同等の長さの広角レンズバーと、入力交流電圧を直流に変換し、前記長尺のLED基板に直流電源を供給する防水型直流電源ユニットと、コネクタ付渡り電線による連結用の雄コネクタと雌コネクタとを有するLED照明ユニットであって、前記広角レンズバーは中空の形状をなし、前記LED基板を収容する収容部と前記出射光を拡散する拡散面とを有し、前記長尺のLED基板を前記広角レンズバーの収容部に収容し、一体構造とした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLEDパッケージが実装された長尺のLED基板と、
前記複数のLEDパッケージから出射される出射光を拡げる、前記LED基板とほぼ同等の長さの広角レンズバーと、
入力交流電圧を直流に変換し、前記長尺のLED基板に直流電源を供給する防水型直流電源ユニットと、
コネクタ付渡り電線による連結用の雄コネクタと雌コネクタとを有するLED照明ユニットであって、
前記広角レンズバーは中空の形状をなし、前記LED基板を収容する収容部と前記出射光を拡散する拡散面とを有し、
前記長尺のLED基板を前記広角レンズバーの収容部に収容し、一体構造としたことを特徴とするLED照明ユニット。
【請求項2】
前記拡散面は、上半部が細密構造であり、下半部が粗構造であることを特徴とする請求項1記載のLED照明ユニット。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のLED照明ユニットを、複数連結したことを特徴とするLED照明モジュール。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載のLED照明ユニットを、少なくとも1つ以上有するLED照明装置。
【請求項5】
請求項3記載のLED照明モジュールを、少なくとも1つ以上有することを特徴とするLED照明装置。
【請求項6】
前記広角レンズバーは、高精度光学押出し成形により製造したものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のLED照明ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED照明ユニットに関し、特にLED照明装置の設置工数や作業工数を削減するのに好適なLED照明ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、照明看板等の屋外照明装置では、白熱電球や蛍光灯を光源としていた。近年、点光源のLEDの高出力化が可能になり、さらに省電力であるので、屋内照明装置に限らず、屋外照明装置でも、光源が白熱電球や蛍光灯から急速にLEDに置き換わりつつある。
【0003】
屋外照明装置は、屋外に設置されるため、防水構造とすることが望ましい。防水構造としないと、雨水等によってLED基板の配線の腐食や短絡を招く恐れがあるからである。
【0004】
防水構造の照明装置の例としては、例えば特許5403775号公報(特許文献1)が挙げられる。この特許文献1の照明装置は、簡素な構造で防水性に優れた看板照明装置を実現したものである。この照明装置は、上記公報の図3に記載のように、光が入射する入射面21aと、入射面21aに入射した光を拡散して外部に出射する出射面21b、21cとを有するレンズ部21を備え、長手方向に渡って同一の断面形状を有する透光性部材2と、透光性部材2の内部に長手方向に沿って配置された基板3と、基板3に実装され、透光性部材2の入射面21aに光を出射するLEDモジュール30とを備えた構造をしている。
【0005】
他のLED照明式看板装置の例としては、例えば特開2011-227352号公報(特許文献2)が挙げられる。この特許文献2の照明装置は、箱型看板の両端付近にLED照明装置を傾斜させて設置し、LEDが持つ角度(強指向性)を利用して装置内全体を照明するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許5403775号公報
【特許文献2】特開2011-227352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1では、レンズ両端の封止によって入射した光を灯具長手方向に直交する基板の幅方向に拡散して出射する構造なので、灯具直交方向だけの光(=灯具長手方向に光が無い)の場合は、灯具端部が暗くなるという問題がある(図19(a)参照)。また、実際の配灯に際しては連続して並べる事が多くなるので、この場合、暗部をカバーするために灯具端部のオーバーラップが必要となり、光ロス(光損失)が発生するという問題がある(図19(b)参照)。
【0008】
上記特許文献1では、段落[0027]、[0053]にあるように、「図示しない電源から電力を供給する」、という記載のみであり、電源との防水性を考慮した接続や、電源の置き場所(設置場所)については、配慮されていなかった。
透光性部材の形状は鋭角M字型構造となっている。これは、押出成形をしやすくするためである。しかしながら、レンズ性能的には拡散性能を低下させている。それを補うために、透光性部材に拡散材を含有させているが、拡散材のバラツキにより、レンズ性能にムラが出る恐れがある。
【0009】
特許文献2では、LED照明装置を箱型照明看板の両端付近に傾斜させて(角度をつけて)光を出射しているので、角度の調整が難しく、調整がうまくできないと照明ムラが発生するという問題があった。
【0010】
本発明の目的は、このような従来の課題を解決し、LED照明装置の設置工数や作業工数を削減するのに適したLED照明ユニット、LED照明モジュール及びLED照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明のLED照明ユニットは以下の構成である。
第1の発明として、複数のLEDパッケージが実装された長尺のLED基板と、
前記複数のLEDパッケージから出射される出射光を拡げる、前記LED基板とほぼ同等の長さの広角レンズバーと、入力交流電圧を直流に変換し、前記長尺のLED基板に直流電源を供給する防水型直流電源ユニットと、コネクタ付渡り電線による連結用の雄コネクタと雌コネクタとを有するLED照明ユニットであって、前記広角レンズバーは中空の形状をなし、前記LED基板を収容する収容部と前記出射光を拡散する拡散面とを有し、前記長尺のLED基板を前記広角レンズバーの収容部に収容し、一体構造とした(請求項1対応)。
【0012】
前記構成に加え、前記拡散面は、上半部が細密構造であり、下半部が粗構造である(請求項2対応)。
【0013】
前記構成に加え、段落[0011]又は[0012]に記載のLED照明ユニットを、複数連結したLED照明モジュール(請求項3対応)。
【0014】
前記構成に加え、段落[0011]又は[0012]に記載のLED照明ユニットを、少なくとも1つ以上有するLED照明装置(請求項4対応)。
【0015】
段落[0013]記載のLED照明モジュールを、少なくとも1つ以上有することを特徴とするLED照明装置(請求項5対応)。
【0016】
前記構成に加え、前記広角レンズバーは、高精度光学押出し成形により製造したものであるLED照明ユニット(請求項6対応)。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、LED照明装置の設置工数や作業工数を削減するのに適したLED照明ユニット及びLED照明装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図面は、本開示に係る本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
図1】本実施形態のLED照明ユニットの構成図。
図2】本実施形態のLED照明ユニットの分解構成図。
図3】(a)(b)本実施形態のLED照明ユニットにおける広角レンズバーと長尺LEDの関係を説明するための図。
図4】本実施形態におけるLED照明ユニットにおける広角レンズバーの断面図。
図5】本実施形態のLED照明ユニットを看板に適用した例を示す図。
図6】本実施形態のLED照明ユニットを連結した例を示す図。
図7図6の連結LED照明ユニットを看板に設置した例を示す図。
図8】本実施形態のLED照明ユニットの電源ユニット分離例を示す図。
図9図8のLED照明ユニットの分解構成図。
図10】本実施形態のLED照明モジュール連結タイプのLED照明ユニットの構成図。
図11図10のLED照明ユニットの分解構成図。
図12】本実施形態のLED照明ユニットを横置き設置した看板の例を示す図。
図13】本実施形態のLED照明ユニット適用看板と従来看板の比較試験説明図。
図14図13の比較試験結果を示す図。
図15】(a)(b)本実施形態のLED照明ユニットの広角レンズバーに拡散用のスリットを設けた例を示す図。
図16】LEDパッケージの配光特性測定結果を示す図。
図17】(a)(b)他の実施形態の長尺テープタイプの照明ユニットの構成図。
図18図17の照明ユニットを看板に適用した例を示す図。
図19】従来の課題を説明するための図。
図20】本実施形態のLED照明ユニットを適用した片面発光看板の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0020】
<実施形態>
図1は本実施形態のLED照明ユニットの構成図であり、図2は本実施形態のLED照明ユニットの分解構成図を示し、図3(a)(b)は本実施形態のLED照明ユニットにおける広角レンズバーと長尺LEDの関係を説明するための図である。
【0021】
以下、図1図2図3(a)(b)を用いて実施形態1のLED照明ユニットについて構成について説明する。
【0022】
<構成>
本LED照明ユニットは、図1図2図3(a)(b)に示すように、長尺のLED基板1と、一体型広角レンズバー2と、電源エンドキャップ3と、電源エンドキャップ上3aと、電源エンドキャップ下3bと、防水ケーブル4と、防水雄コネクタ5と、防水雌コネクタ6と、エンドキャップ7と、ネジ8,9と、防水型直流電源装置10と、ネジ11,12と、LEDパッケージ13とから構成されている。
【0023】
「長尺のLED基板」1は、アルミ基板上に複数のLEDパッケージ13が実装されており、LED照明ユニットの光源を構成している。LEDパッケージ13としては、例えば韓国サムソン社製ミドルパワーLEDシリーズ2835、0.2W、3V、Ra80などが使用できる。このLEDパッケージのサイズは、2.8×3.5×0.65mmである。LEDパッケージの実装は、アルミ基板を使用して両面回路(LED面をDC回路、裏面をAC回路とし、アルミ基板両端からのリード線引き出し構造を採ることができる。また、コストを抑えた低価格看板を製造する場合は、エポキシ樹脂基板を採用し、電線引き出しは一端引き出しを構成しても良い。
LED基板の長さは、例えば約300mm、600mm、900mm、1200mm、1500mmなどのサイズのものを用意している。このようなサイズのLED基板を、例えば片面発光看板の大きさにあわせて適宜選択的に使用する。また、オリジナル看板を製作する場合は、LED基板の長さを任意の長さに設定し、任意長のLED基板を用いた看板を製造(製作)することができる。
【0024】
「広角レンズバー」2は、複数のLEDパッケージから出射される出射光を拡げる、LED基板1とほぼ同等の長さを有している。広角レンズバー2は中空の形状をなし、LED基板1を収容する収容部と出射光を拡散する拡散面(後記図15(a)(b)参照)とを有している。この拡散面は、例えば、上半部が細密構造であり、下半部が粗構造であるような構成としても良い。この細密構造や粗構造は必ずしも必須ではなく、所望の片面発光看板の要求仕様に応じて適宜選択して採用することができる。
広角レンズバー2の材質は樹脂材料からなり、例えばPVC、RR、PE、ABS、PS、PS、PET、PC、PMMAなどが使用できる。本実施形態では、ポリカーボネート樹脂を採用して高精度押出機を用いて高精度光学押出し成形に製造した。通常の普通樹脂押出し成形では所望のレンズ性能を得られなかったからである。
高精度押出機は(1)温度、湿度、制御精度をより高く、原材料押出の清潔度高くなる。(2)押出最中に溶けた材料の温度を高精度でコントロールできる。(3)押出圧力高精度制御で、流動している材料の量をよりうまくコントロールする。
【0025】
高精度押出機は金型の材料に予加工鉄鋼を用い、金型加工技術としては高度50HRC、材料密度が高く、表面処理(鏡彫刻、研磨)後清潔度RA0.012、腐食に強い特徴を有している。金型は硬度と清潔度を高くし安定している。また、成形が精度高く安定している。高精度押し出しの製造プロセスは、押出を「予成形」、「成形修正」、「最終高精度成形」といった3段階に分けて、製品構造、清潔度をうまくコントロールし、光学要求(光学性能)をもっと高いスペックを達成することができる。
【0026】
このようにして製造した広角レンズバー2に長尺のLED基板1を実装した概略断面を図15(a)(b)に示し、詳細断面を図4に示す。図4に示すように、長尺のLED基板を広角レンズバーの収容部に収容し、一体構造とした。長尺のLED基板1の広角レンズバー2の固定方法は、接着剤固定、又はアルミ押出への嵌め込み(嵌め殺し)などで行う。広角レンズバー2は、図15(a)に示すように、上半部が細密構造である上段拡散面62と下半部が粗構造である下段拡散面63を有しており、これらの拡散面62、63は、図15(b)に示すように、スリット状64の構造にしてもよい。
【0027】
以下、図4の構成の広角レンズバー一体型のLED光源について配光特性を実測したので、その結果について説明する。測定機器はeverfine社製「G0-2000」のゴニオフォトメーター(配光測定器)を使用した。測定条件は、広角レンズバーへの入力電圧はDC60V、広角レンズバーへの入力電流は80mAとした。
図4に示すように、LEDパッケージ13から出た出射光は拡散面14で拡散され、拡散された出射光15は拡散されて広角レンズバー2から出射されていく。プリント基板は0.7mm、LEDパッケージの幅は3.5mm、収容部の高さは1.5mm、幅は20.5mm、拡散角は181.5度である。一体型の広角レンズバー2にLEDパッケージ13を実装したLED光源の配光曲線を図16に示す。図16では、C0/180度、109.5°、C30/210度、136.4°C60/240度、181.5°、C90/270度、167.1°となっている。平均光束角が50%で、148.6度である。LEDパッケージだけを光源とした場合は、発光部直下が最大光束になり、発光部に近い部分が明るく、そこから離れると暗くなるという明度ムラが出る。広角レンズバー2を使用すると、図16の配光分布図に示すように、発光部がフラットに近い状態となり、これにより面発光をムラなく均一に照射することができるようになる。
【0028】
「電源エンドキャップ」3は、防水型直流電源装置を内蔵し、電源エンドキャップ上3aと電源エンドキャップ下3bから構成されており、シリコン樹脂などを充填し直流電源ユニットを防水構造としている。電源エンドキャップ上3aと電源エンドキャップ下3bとがネジ11、12により取り付けられている。防水仕様はIP65である。
【0029】
「防水ケーブル」4は、防水仕様のケーブルである。
【0030】
「防水雄コネクタ」5は、外部のAC電源供給用のコネクタであり、コネクタ付渡り電線による連結用の雄構造となっている。
【0031】
「防水雌コネクタ」6は、他のLED照明ユニットの防水雄コネクタとコネクタ付渡り電線により連結するためのコネクタであり、雌構造となっている。最終端の場合は、他のデバイスと連結しなくても良いことは言うまでもない。
【0032】
「エンドキャップ」7は、終端用の透明カバーであり、ネジ8,9により取り付けられている。LED光源の出射光はエンドキャップが透明なので、終端部分が暗くならず周囲を照明することができる。
【0033】
「防水型直流電源装置」10は、入力交流電圧を直流に変換し、長尺のLED基板1に直流電源を供給するIP65の防水仕様の直流電源ユニットである。
【0034】
例えば、図5に示すように、看板本体20にLED照明ユニット21、22、23、24を設置し、連結部25、26、27をコネクタ連結するだけで、照明看板を組み立てることができる。入力電圧はAC100V~200Vに対応する。図6に複数のLED照明ユニットを連結した状態を示す。図7図5の照明看板の斜視図を示す。図6の例では、LED照明ユニット本体L字型接続と防水ケーブルの接続構成になっている。そして、図7に示すように、片面横長看板に対してLED照明ユニットを縦長配置としていますが、LED照明ユニットはメンテナンス性を考慮して横長配置にしてもよい。この場合は図12に示すような長い防水ケーブルを使用し、片面基板の電源一端出しの構成としてもよい。LED照明ユニットの看板本体への取り付けは、LED照明ユニットの交換のため、ビス留め等の取り外し可能な方法で行う。
【0035】
以下、図8図9を用いて実施形態の他の照明ユニットの構成について説明する。
【0036】
<構成>
本LED照明ユニットは、図8に示すように、LEDパッケージ13と、長尺のLED基板1と、一体型広角レンズバー2と、エンドキャップ7、31と、電源キャップ上30aと、電源キャップ下30bと、防水ケーブル4と、防水雄コネクタ5と、防水雌コネクタ6と、エンドキャップ上31aと、エンドキャップ下31bと、取付穴34、35と、ネジ32、33、36、37と、防水型直流電源装置10、30とから構成されている。
図8は、広角レンズバーと防水型直流電源ユニットが防水ケーブル(電線)で接続された構成となっている点以外は、上述した図1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0037】
「防止型直流電源装置」30は、広角レンズバーとは別体構成を採用している。。このような別体構成とすることにより、設置レイアウトの自由度が確保できる。
取付穴34、35は各エンドキャップの反対側にも備えられており、ビス留めにより看板本体に固定設置される。
【0038】
図10はLED灯が2灯式のLED照明ユニットの例を示す図であり、図11図10の2灯式のLED照明ユニットの分解図である。
【0039】
2灯式のLED照明ユニット41は、図10に示すように、防水型直流電源装置付きのLED照明モジュール44と防水型直流電源装置なしのLED照明モジュール45が防水ケーブル53で集線され、電源エンドキャップ51a、51bとエンドキャップ52a、52bで端部を構成し、防止雄コネクタ5又は防水雌コネクタ6とが両端に1個備えられている。このような構成により、部品点数を削減することができるので、低コスト化が図れる。
LED照明ユニット42も上述したLED照明ユニット41と同様な構成であり、連結部43で連結されている。
【0040】
図13図14に本実施形態のLED照明ユニット(広角レンズバーあり)で製作した片面発光看板と従来のLED照明ユニット(広角レンズバーなし)で製作した片面発光看板との比較照度試験測定結果を示す。実験環境について説明する。照度計はeverfine社製「V08111」を使用した。測定条件は、広角レンズバーへの入力電圧はAC110V、広角レンズバーへの入力電流は0.1633mAとした。試験装置である片面看板の仕様について説明する。片面看板のサイズは横700mm×1400mm、LED照明ユニット3灯を看板本体にビス留め設置(LEDパッケージは、上述したサムソン製2835を使用)、乳白色のアクリルカバー(板厚3mm、透過率54.4%)取付け構造、照度測定点15ポイント(点)については、同一条件とした。また、LED照明ユニットのLEDパッケージ光源は同一とし、広角レンズバーありと広角レンズバーなしで比較照度測定を行った。照度測定結果は図14に示すとおりである。広角レンズバーありの場合は、図14の測定結果から、最小値6010ルクス、最大値8110ルクス平均値6963ルクス、均斉度75%であった。また、広角レンズバーなしの場合は、図14の測定結果から、最小値4564ルクス、最大値8338ルクス平均値6061ルクス、均斉度58%であった。
以上の測定結果から、広角レンズバーありではかなりの照度改善が図られることが分かった。すなわち、均斉度の向上が見られた。
【0041】
図20(a)(b)に本実施形態のLED照明ユニットを適用した片面発光看板の例を示す図である。図20(a)は本実施形態のLED照明ユニットを片面看板に横配置で設置した看板のカバーを取り外した状態を示している。LED照明ユニットの模式的に表したもので、詳細には図12のような設置状態になる。図20(b)はFF(フレキシブルフェイス)開閉式ファサード看板の例を示し、看板は中華料理店の看板例を示す。この看板は、開閉式でメンテンスも簡単に行える看板です。LED照明ユニットの交換時は、図示しない支持棒などにより看板カーバーを開けて、LED照明ユニットを簡単に取り外せる。また、清掃も簡単な構造である。当然にこのLED照明ユニットを使用した看板装置自体も防水仕様である。
【0042】
このように、本実施形態のLED照明ユニットによれば、防水型直流電源装置付きのLED照明ユニット構造なので、照明看板に適用した場合は、設置工数や作業者の作業工数を削減することができる。
【0043】
図17(a)(b)は、他の実施形態の照明ユニットの部分構成図である。他の実施形態は、LEDパッケージ光源を複数配置した長尺のLED基板に代えて、FCOBテープライトを光源に採用した線光源タイプの照明ユニットである。図17(a)(b)では、本実施形態の特徴的な一体型広角レンズバー2の収容部に、FCOBテープライト65を基板に接着剤により接着して収容した例を示している。FCOBテープライトは、シームレス&ドットレスのテープライトであり、黄色又は白色の蛍光樹脂部分全て光り、ドットが無いライン上の光となります。図18図17の照明ユニットを看板に適用した例を示す。図18では、看板本体70に照明ユニット71、72、73、74をビス留めで取り付け、連結部75、76、77でコネクタ渡り配線で接続した構成を示している。図18の円で囲まれた図は、広角レンズバー2の内部拡大図を示しています。FCOBテープライト65の上部が線光源66となっています。
【0044】
このように、他の実施形態によれば、LED光源にはないドットレスのライン状の光を照射する照明ユニットとなるので、本実施形態の効果に加えて、照度ムラのより少ない照明ユニットが実現できる。
【符号の説明】
【0045】
1 長尺LED基板
2 一体型広角レンズバー
3 電源エンドキャップ
3a 電源エンドキャップ上
3b 電源エンドキャップ下
4 防水ケーブル
5 防水雄コネクタ
6 防水雌コネクタ
7 エンドキャップ
8、9 ネジ
10 防水型直流電源装置
11、12 ネジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20