(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022170743
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】マルチチャネル光結合器アレイ
(51)【国際特許分類】
G02B 6/26 20060101AFI20221102BHJP
G02B 6/04 20060101ALI20221102BHJP
【FI】
G02B6/26
G02B6/04 A
【審査請求】有
【請求項の数】31
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133728
(22)【出願日】2022-08-25
(62)【分割の表示】P 2019545695の分割
【原出願日】2017-11-01
(31)【優先権主張番号】15/459,730
(32)【優先日】2017-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/417,180
(32)【優先日】2016-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519155712
【氏名又は名称】チラル フォトニクス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コップ ヴィクター イリシュ
(72)【発明者】
【氏名】ノイグロシュル ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】シンガー ジョナサン
(57)【要約】
【課題】マルチチャネル光結合器アレイを提供する。
【解決手段】マルチチャネル光結合器アレイは、結合器ハウジング構造及び細長い導波路を備える。導波路の少なくとも1つはバニシングコア導波路である。第1の端部の近傍での結合器ハウジング構造は、次の断面形態の1つを有する。すなわち、導波路を囲むリング、あるいは少なくとも1つの孔が、少なくとも1つの導波路を含む、当該孔を備える構造。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光ファイバと光学的に結合するための第1の端部、及び光デバイスと光学的に結合する第2の端部を有する細長い光エレメントを備える、前記複数の光ファイバを前記光デバイスに光学的に結合するためのマルチチャネル光結合器アレイであって、
前記光エレメントは、共通の単一結合器ハウジング構造;各導波路が所定のモードフィールドプロファイルの少なくとも1つの光モードに対するキャパシティを有するとともに、前記共通の単一結合器ハウジング構造内に埋設され、それぞれ互いに離隔して位置する複数の細長い導波路を有し、
前記少なくとも1つのバニシングコア導波路は、第1の屈折率(N-1)及び前記第1の端部において第1の内部コアサイズ(ICS-1)、前記第2の端部において第2の内部コアサイズ(ICS-2)を有する内部バニシングコア;当該内部バニシングコアを長さ方向に囲み、第2の屈折率(N-2)及び前記第1の端部で第1の外部コアサイズ(OCS-1)、前記第2の端部において第2の外部コアサイズ(OCS-2)を有する外部コア;当該外部コアを長さ方向に囲み、第3の屈折率(N-3)及び前記第1の端部で第1のクラッドサイズ、前記第2の端部で第2のクラッドサイズを有する外部クラッドを備え、
前記共通の単一結合器ハウジング構造は、前記複数の導波路を囲む第4の屈折率(N-4)を有する横方向に連続した媒体を備え、
前記第1の屈折率、前記第2の屈折率、前記第3の屈折率及び前記第4の屈折率(それぞれN-1,N-2,N-3,N-4)の所定の相対的な大きさは、N-1>N-2>N-3の関係を備え、
前記共通の単一結合器ハウジング構造の前記媒体の全体積は、前記共通の単一結合器ハウジング構造内に閉じ込められた前記バニシングコア導波路の、前記内部コア及び前記外部コアの全体積よりも大きく、
前記第1の内部コアサイズ(ICS-1)、前記第1の外部コアサイズ(OCS-1)及び前記複数の導波路間の隙間は、前記光エレメントに沿った前記第1の端部及び前記第2の端部の間の、所定の減少プロファイルにしたがって、前記第2の内部コアサイズ(ICS-2)及び前記第2の外部コアサイズ(OCS-2)に到達するまで、同時かつ徐々に減少し、
前記第2の内部コアサイズ(ICS-2)は光を伝播させるのに不十分な大きさとし、前記第2の外部コアサイズ(OCS-2)は少なくとも1つの光モードを伝播させるのに十分な大きさとし、これによって、前記第1の端部から前記第2の端部に伝播する光は、前記第2の端部に近接した箇所において、前記内部バニシングコアから前記外部バニシングコアに漏えいし、前記第2の端部から前記第1の端部に伝播する光は、前記第1の端部に近接した箇所において前記外部コアから前記内部バニシングコアに移動し、
前記第1の端部に近接した箇所における前記共通の単一結合器ハウジング構造は、少なくとも1つの孔を有する横方向に連続した構造の断面形態を備え、
前記少なくとも1つの孔は、前記結合器ハウジング構造と前記複数の導波路の少なくとも1つの間にギャップを形成する、当該少なくとも1つの導波路を備える、
ことを特徴とする、マルチチャネル光結合器アレイ。
【請求項2】
前記第1の端部の近傍において、前記複数の導波路の内の1つが、前記結合器ハウジング構造の外部に延在していることを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項3】
前記第1の端部の近傍において、前記複数の導波路の内の1つが、前記結合器ハウジング構造内に位置し、前記結合器ハウジング構造の外部に延在していないことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項4】
前記第1の端部の近傍において、前記複数の導波路の内の1つが、前記結合器ハウジン
グ構造の外部断面境界領域に位置し、前記結合器ハウジング構造の外部に延在していないことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項5】
前記第2の端部の近傍において、前記結合器アレイは、前記結合器ハウジング構造及び前記複数の導波路間にギャップを有しないことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項6】
前記断面形態は、前記複数の導波路を囲むリングを含むことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項7】
前記複数の導波路は、六角形アレンジメントであることを特徴とする、請求項6に記載の光結合器アレイ。
【請求項8】
前記リングは、円形の内部断面を有することを特徴とする、請求項6に記載の光結合器アレイ。
【請求項9】
前記リングは、非円形の内部断面を有することを特徴とする、請求項6に記載の光結合器アレイ。
【請求項10】
前記内部断面は、六角形であることを特徴とする、請求項9に記載の光結合器アレイ。
【請求項11】
前記内部断面は、D形であることを特徴とする、請求項9に記載の光結合器アレイ。
【請求項12】
前記リングは、円形の外部断面を有することを特徴とする、請求項6に記載の光結合器アレイ。
【請求項13】
前記リングは、非円形の外部断面を有することを特徴とする、請求項6に記載の光結合器アレイ。
【請求項14】
前記外部断面は、六角形であることを特徴とする、請求項13に記載の光結合器アレイ。
【請求項15】
前記外部断面は、D形であることを特徴とする、請求項13に記載の光結合器アレイ。
【請求項16】
前記断面形態は、複数の孔を有する構造を含むことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項17】
前記孔は六角形アレンジメントであることを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項18】
前記孔は矩形アレンジメントであることを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項19】
前記複数の孔は、XYアレイで画定されていることを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項20】
少なくとも1つの孔は、非導波路材料を含むことを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項21】
少なくとも1つの孔は、円形の断面を有することを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項22】
少なくとも1つの孔は、非円形の断面を有することを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項23】
前記非円形の断面はD形であることを特徴とする、請求項22に記載の光結合器アレイ。
【請求項24】
前記孔の少なくとも1つは、他の孔と異なる大きさを有することを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項25】
前記孔の少なくとも1つは、他の孔と異なる形状を有することを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項26】
前記孔は分離していることを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項27】
前記孔のいくつかは結合していることを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項28】
前記少なくとも1つのバニシングコア導波路はシングルモードファイバを含むことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項29】
前記少なくとも1つのバニシングコア導波路はマルチモードファイバを含むことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項30】
前記少なくとも1つのバニシングコア導波路は定偏波ファイバを含むことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2017年3月15日に出願された米国特許出願第15/459730号(代理人整理番号CHIRA.020A)“マルチチャネル光結合器アレイ”の優先権の利益を主張するものであり、さらに、2016年11月3日に出願された米国仮出願第62/417,180号(代理人整理番号CHIRA.020PR)“マルチチャネル光結合器アレイ”の利益を主張するものであり、この段落で参照された各出願の内容は、参照として明確に本出願に取り込まれる。
【0002】
本発明は、一般に、例えば、複数の光ファイバを少なくとも1つの光デバイスに結合するためのマルチチャネル光結合器アレイなどの光結合器アレイに関する。いくつかの実施形態は、フォトニック集積回路(PIC)からの光をマルチコアファイバ(MCF)に結合すること及びマルチコアファイバからの光をフォトニック集積回路に結合することに関する。いくつかの実施形態は、一般に、ハイパワーのシングルモードレーザ源及び多重光ファイバレーザをコヒーレントに結合し、多重キロワットのシングルモードレーザ源を製造するためのデバイスに関する。いくつかの実施形態は、多量の光導波路を極めて高度に位置決めして正確に配置した状態(例えば、横方向あるいは断面方向位置)で作製し、コンポーネントフィルファクター(各導波路の、出力端におけるモードフィールド直径の、隣接する導波路間の距離に対する比)の増大あるいは最適化のために設計された、モノリシックなデザインの位相ロック光ファイバ部品に関する。
【背景技術】
【0003】
光導波路デバイスは、種々のハイテクノロジーの工業製品、特に遠距離通信などの分野で有用である。近年、プレーナー導波路、2あるいは3次元のフォトニック結晶、マルチモードファイバ、マルチコアシングルモードファイバ、マルチコア複数モードファイバ、及びマルチコア多重モードファイバを含む光導波路デバイスが、従来の光ファイバと併せて増々使用されるようになっている。特に、屈折率コントラストに基づく光導波路デバイス、すなわち従来の光ファイバと異なる開口数(NA)の導波路、及びマルチチャネルデバイスは、従来の光ファイバが利用されている用途において有利であるとともに、望ましいものである。しかしながら、チャネル間隔が、従来の光ファイバよりも小さく、非類似のNA導波路装置及びマルチチャネル装置を従来の光ファイバと結合させることは困難である。例えば、ある場合においては、次に示すようないくつかの障害が少なくとも生じる。(1)光導波路デバイスと従来のファイバとの大きさの違い(特にコアサイズの違い)。(2)光導波路デバイスと従来のファイバとのNAの違い。(3)従来の光ファイバの直径よりも小さいチャネル間隔。これらの障害に適切に対処しないと、挿入ロスの増大や各界面での結合係数が減少してしまう。
【0004】
例えば、
図6(従来技術)に示すような、従来の光ファイバベースの光結合器は、標準の光ファイバ(入力ファイバ)を当該入力ファイバのクラッドよりも屈折率の小さい材料からなるキャピラリーチューブに挿入することによって作製することができる。しかしながら、このアプローチは、多くの不利益を生ぜしめる。例えば、ファイバクラッド-キャピラリーチューブ界面の光ガイド界面の品質は、標準光ファイバの界面の品質よりも低くなり、光学的なロスが発生する。また、キャピラリーチューブは、高価なフッ素ドープ材料を用いて作製しなければならず、結合器の費用を増大させてしまう。
【0005】
米国特許第7308173号(低損失かつ高結合係数の光ファイバ結合器及びその製造方法)の内容は、本願に取り入れられ、従来の光ファイバと光導波路デバイスとの間に、低損失で高結合係数の界面を提供することができる光ファイバ結合器の種々の実施形態を提供することにより、上述した問題のいくつかを有利に解決することができる。
【0006】
それにも拘らず、多数の問題が残存している。マルチチャネルデバイス(例えば、導波路アレイ)の増大に伴い、低NAあるいは高NAのアレイに低損失で高精度に接合することは、特に導波路間の間隔が極めて小さくなり、当該結合をより困難なものにしているので、問題を生じる。2012年12月4日に発行された、米国特許第8326099号(光ファイバ結合器アレイ)は本願に含まれるが、その少なくとも一部の実施形態において、高い精度かつ高結合係数界面を提供するとともに、互いに近接した複数の導波路を有する光導波路デバイスと、少なくともファイバの直径の間隔で隔てられた複数の光ファイバとの間を簡易に配列することができる。
【0007】
米国特許第8712199号(ピッチ間隔を減少させた光ファイバアレイ)は本願に含まれるが、各導波路の断面方向すなわち横方向の配置の正確性(ある場合には正確な位置決め性)が重要であると述べている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、導波路の断面方向の位置決めを正確に行い得るような改良を行うことが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
ここで開示される実施形態は、革新的な特徴を有し、単一の実施形態が上記課題を解決するために必要不可欠のものでもないし、それのみで解決できるものでもない。特許請求の範囲を制限することなく、有利な特徴は以下のように要約される。
実施形態
1.複数の光ファイバと光学的に結合するための第1の端部、及び光デバイスと光学的に結合する第2の端部を有する細長い光エレメントを備える、前記複数の光ファイバを前記光デバイスに光学的に結合するためのマルチチャネル光結合器アレイであって、
前記光エレメントは、共通の単一結合器ハウジング構造;各導波路が所定のモードフィールドプロファイルの少なくとも1つの光モードに対するキャパシティを有するとともに、前記共通の単一結合器ハウジング構造内に埋設され、それぞれ互いに離隔して位置する複数の細長い導波路を有し、
前記少なくとも1つのバニシングコア導波路は、第1の屈折率(N-1)及び前記第1の端部において第1の内部コアサイズ(ICS-1)、前記第2の端部において第2の内部コアサイズ(ICS-2)を有する内部バニシングコア;当該内部バニシングコアを長さ方向に囲み、第2の屈折率(N-2)及び前記第1の端部で第1の外部コアサイズ(OCS-1)、前記第2の端部において第2の外部コアサイズ(OCS-2)を有する外部コア;当該外部コアを長さ方向に囲み、第3の屈折率(N-3)及び前記第1の端部で第1のクラッドサイズ、前記第2の端部で第2のクラッドサイズを有する外部クラッドを備え、
前記共通の単一結合器ハウジング構造は、前記複数の導波路を囲む第4の屈折率(N-4)を有する横方向に連続した媒体を備え、
前記第1の屈折率、前記第2の屈折率、前記第3の屈折率及び前記第4の屈折率(それぞれN-1,N-2,N-3,N-4)の所定の相対的な大きさは、N-1>N-2>N-3の関係を備え、
前記共通の単一結合器ハウジング構造の前記媒体の全体積は、前記共通の単一結合器ハウジング構造内に閉じ込められた前記バニシングコア導波路の前記内部コア及び前記外部コアの全体積よりも大きく、
前記第1の内部コアサイズ(ICS-1)、前記第1の外部コアサイズ(OCS-1)
及び前記複数の導波路間の隙間は、前記光エレメントに沿った前記第1の端部及び前記第2の端部の間の、所定の減少プロファイルにしたがって、前記第2の内部コアサイズ(ICS-2)及び前記第2の外部コアサイズ(OCS-2)に到達するまで、同時かつ徐々に減少し、
前記第2の内部コアサイズ(ICS-2)は光を伝播させるのに不十分な大きさとし、前記第2の外部コアサイズ(OCS-2)は少なくとも1つの光モードを伝播させるのに十分な大きさとし、これによって、前記第1の端部から前記第2の端部に伝播する光は、前記第2の端部に近接した箇所において、前記内部バニシングコアから前記外部バニシングコアに漏えいし、前記第2の端部から前記第1の端部に伝播する光は、前記第1の端部に近接した箇所において前記外部コアから前記内部バニシングコアに移動し、
前記第1の端部に近接した箇所における前記共通の単一結合器ハウジング構造は、前記複数の導波路を囲むリング、あるいは複数の孔を有する横方向に連続した構造の断面形態であって、前記少なくとも1つの孔は前記導波路の少なくとも1つを含むことを特徴とする、マルチチャネル光結合器アレイ。
2.複数の光ファイバ、光デバイス及びこれらの組み合わせと光学的に結合するための第1の端部及び第2の端部を有する細長い光エレメントを備えるマルチチャネル光結合器アレイであって、
前記光エレメントは、結合器ハウジング構造と、各導波路が少なくとも1つの光モードに対してするキャパシティを有するとともに、前記ハウジング構造内に埋設された、互いに配設されてなる複数の導波路を備え、
前記複数の導波路は、少なくとも1つのバニシングコア導波路を備え、
前記少なくとも1つのバニシングコア導波路は、第1の屈折率(N-1)及び内部コアサイズを有する内部バニシングコア;当該内部バニシングコアを長さ方向に囲み、第2の屈折率(N-2)及び外部コアサイズを有する外部コア;当該外部コアを長さ方向に囲み、第3の屈折率(N-3)及びクラッドサイズを有する外部クラッドを備え、
前記結合器ハウジング構造は、前記複数の導波路を囲む第4の屈折率(N-4)を有する媒体を備え、N-1>N-2>N-3であり、
前記内部コアサイズ、前記外部コアサイズ及び前記複数の導波路間の隙間は、前記光エレメントに沿った前記第1の端部から前記第2の端部までの間で減少して、前記第2の端部において、前記内部コアサイズは光を伝播させるのに不十分な大きさとし、前記外部コアサイズは少なくとも1つの光モードを伝播させるのに十分な大きさとし、
前記第1の端部に近接した箇所における前記結合器ハウジング構造は、前記複数の導波路を囲むリングであって、前記リングと前記複数の導波路との間に隙間を有する当該リング、あるいは複数の孔を有する構造であって、前記少なくとも1つの孔が前記導波路の少なくとも1つを含むことを特徴とする、マルチチャネル光結合器アレイ。
3.前記結合器ハウジング構造は、共通の単一結合器ハウジング構造であることを特徴とする、実施形態2に記載の光結合器アレイ。
4.前記第1の端部の近傍において、前記複数の導波路の内の1つが、前記結合器ハウジング構造の外部に延在していることを特徴とする、実施形態1から3の何れかの光結合器アレイ。
5.前記第1の端部の近傍において、前記複数の導波路の内の1つが、前記結合器ハウジング構造内に位置し、前記結合器ハウジング構造の外部に延在していないことを特徴とする、実施形態1から4の何れかの光結合器アレイ。
6.前記第1の端部の近傍において、前記複数の導波路の内の1つが、前記結合器ハウジング構造の外部断面境界領域に位置し、前記結合器ハウジング構造の外部に延在していないことを特徴とする、実施形態1から5の何れかの光結合器アレイ。
7.前記媒体は、横方向に連続した媒体であることを特徴とする、実施形態2から6の何れかの光結合器アレイ。
8.前記結合器ハウジング構造の前記媒体の全体積が、前記結合器ハウジング構造内に閉じ込められた前記少なくとも1つのバニシングコア導波路の内部コア及び外部コアの全ての全体積よりも大きいことを特徴とする、実施形態2から7の何れかの光結合器アレイ。
9.前記内部コアサイズ、前記外部コアサイズ、及び前記複数の導波路間の隙間
は、前記第1の端部から前記第2の端部に向けて同時かつ徐々に減少することを特徴とする、実施形態2から8の何れかの光結合器アレイ。
10.前記第2の端部の近傍において、前記結合器アレイは、前記結合器ハウジング構造及び前記複数の導波路間に実質的にギャップを有しないことを特徴とする、実施形態1から9の何れかの光結合器アレイ。
11.前記断面形態の前記1つは、前記複数の導波路を囲む前記リングであることを特徴とする、実施形態1から10の何れかの光結合器アレイ。
12.前記複数の導波路は、六角形アレンジメントであることを特徴とする、実施形態11の光結合器アレイ。
13.前記リングは、円形の内部断面を有することを特徴とする、実施形態11から12の何れかの光結合器アレイ。
14.前記リングは、非円形の内部断面を有することを特徴とする、実施形態11から12の何れかの光結合器アレイ。
15.前記内部断面は、六角形であることを特徴とする、実施形態14に記載の光結合器アレイ。
16.前記内部断面は、D形であることを特徴とする、実施形態14に記載の光結合器アレイ。
17.前記リングは、円形の外部断面を有することを特徴とする、実施形態11から16の何れかの光結合器アレイ。
18.前記リングは、非円形の外部断面を有することを特徴とする、実施形態11から16の何れかの光結合器アレイ。
19.前記外部断面は、六角形であることを特徴とする、実施形態18の光結合器アレイ。
20.前記外部断面は、D形であることを特徴とする、実施形態18の光結合器アレイ。
21.前記断面形態の前記1つは、複数の孔を有する構造であることを特徴とする、実施形態1から10の何れかの光結合器アレイ。
22.前記孔は六角形アレンジメントであることを特徴とする、実施形態21の光結合器アレイ。
23.前記孔は矩形アレンジメントであることを特徴とする、実施形態21の光結合器アレイ。
24.前記複数の孔は、XYアレイで画定されていることを特徴とする、実施形態21の光結合器アレイ。
25.少なくとも1つの孔は、非導波路材料を含むことを特徴とする、実施形態21から24の何れかの光結合器アレイ。
26.少なくとも1つの孔は、円形の断面を有することを特徴とする、実施形態21から25の何れかの光結合器アレイ。
27.少なくとも1つの孔は、非円形の断面を有することを特徴とする、実施形態21から26の何れかの光結合器アレイ。
28.前記非円形の断面はD形であることを特徴とする、実施形態27の光結合器アレイ。
29.前記孔の少なくとも1つは、他の孔と異なる大きさを有することを特徴とする、実施形態21から28の何れかの光結合器アレイ。
30.前記孔の少なくとも1つは、他の孔と異なる形状を有することを特徴とする、実施形態21から29の何れかの光結合器アレイ。
31.前記孔は分離していることを特徴とする、実施形態21から30の何れかの光結合器アレイ。
32.前記孔のいくつかは結合していることを特徴とする、実施形態21から30の何れかの光結合器アレイ。
33.前記少なくとも1つのバニシングコア導波路はシングルモードファイバを含むことを特徴とする、実施形態1から32の何れかの光結合器アレイ。
34.前記少なくとも1つのバニシングコア導波路はマルチモードファイバを含むことを特徴とする、実施形態1から32の何れかの光結合器アレイ。
35.前記少なくとも1つのバニシングコア導波路は定偏波ファイバを含むことを特徴とする、実施形態1から32の何れかの光結合器アレイ。
36.複数の光ファイバ、光デバイス及びこれらの組み合わせと光学的に結合するための第1の端部及び第2の端部を有する細長い光エレメントを備えるマルチチャネル光結合器アレイであって、
前記光エレメントは、結合器ハウジング構造と、各導波路が少なくとも1つの光モードに対するキャパシティを有するとともに、前記ハウジング構造内に埋設された、互いに配列されてなる複数の導波路を備え、
前記複数の導波路は、少なくとも1つのバニシングコア導波路を備え、
前記少なくとも1つのバニシングコア導波路は、第1の屈折率(N-1)及び内部コアサイズを有する内部バニシングコア;当該内部バニシングコアを長さ方向に囲み、第2の屈折率(N-2)及び外部コアサイズを有する外部コア;当該外部コアを長さ方向に囲み、第3の屈折率(N-3)及びクラッドサイズを有する外部クラッドを備え、
前記結合器ハウジング構造は、前記複数の導波路を囲む第4の屈折率(N-4)を有する媒体を備え、N-1>N-2>N-3であり、
前記内部コアサイズ、前記外部コアサイズ及び前記複数の導波路間の隙間は、前記光エレメントに沿った前記第1の端部から前記第2の端部までの間で減少して、前記第2の端部において、前記内部コアサイズは光を伝播させるのに不十分な大きさとし、前記外部コアサイズは少なくとも1つの光モードを伝播させるのに十分な大きさとし、
前記第1の端部に近接した箇所における前記結合器ハウジング構造は少なくとも1つの孔を有するとともに、当該少なくとも1つの孔は前記複数の導波路の少なくとも1つを含み、
前記孔は前記複数の導波路の前記少なくとも1つよりも大きく、前記複数の導波路の前記少なくとも1つが前記結合器ハウジング構造に関して、横方向に移動可能としたことを特徴とする、マルチチャネル光結合器アレイ。
37.前記結合器ハウジング構造は、共通の単一結合器ハウジング構造であることを特徴とする、実施形態36に記載の光結合器アレイ。
38.前記第1の端部の近傍において、前記複数の導波路の内の1つが、前記結合器ハウジング構造の外部に延在していることを特徴とする、実施形態36から37の何れかの光結合器アレイ。
39.前記第1の端部の近傍において、前記複数の導波路の内の1つが、前記結合器ハウジング構造内に位置することを特徴とする、実施形態36から38の何れかの光結合器アレイ。
40.前記媒体は、横方向に連続した媒体であることを特徴とする、実施形態36から39の何れかの光結合器アレイ。
41.前記結合器ハウジング構造の前記媒体の全体積が、前記結合器ハウジング構造内に閉じ込められた前記少なくとも1つのバニシングコア導波路の内部コア及び外部コアの全ての全体積よりも大きいことを特徴とする、実施形態36から40の何れかの光結合器アレイ。
42.前記内部コアサイズ、前記外部コアサイズ、及び前記複数の導波路間の隙間は、前記第1の端部から前記第2の端部に向けて同時かつ徐々に減少することを特徴とする、実施形態36から41の何れかの光結合器アレイ。
43.前記第2の端部の近傍において、前記結合器アレイは、前記結合器ハウジング構造及び前記複数の導波路間にギャップを実質的に有しないことを特徴とする、実施形態36から42の何れかの光結合器アレイ。
44.前記少なくとも1つの孔は単一の孔であって、前記複数の導波路の前記少なくとも1つは複数の導波路を含むことを特徴とする、実施形態36から43の何れかの光結合器アレイ。
45.前記複数の導波路は、六角形アレンジメントであることを特徴とする、実施形態44の光結合器アレイ。
46.前記単一の孔は、円形の断面を有することを特徴とする、実施形態44から45の何れかの光結合器アレイ。
47.前記単一の孔は、非円形の断面を有することを特徴とする、実施形態44から45の何れかの光結合器アレイ。
48.前記非円形の断面は、六角形であることを特徴とする、実施形態47に記載の光結合器アレイ。
49.前記非円形の断面は、D形であることを特徴とする、実施形態47に記載の光結合器アレイ。
50.前記結合器ハウジング構造は、円形の外部断面を有することを特徴とする、実施形態44から49の何れかの光結合器アレイ。
51.前記結合器ハウジング構造は、非円形の外部断面を有することを特徴とする、実施形態44から49の何れかの光結合器アレイ。
52.前記外部断面は、六角形であることを特徴とする、実施形態51の光結合器アレイ。
53.前記外部断面は、D形であることを特徴とする、実施形態51の光結合器アレイ。
54.前記少なくとも1つの孔は、複数の孔を含むことを特徴とする、実施形態36から43の何れかの光結合器アレイ。
55.前記複数の孔は六角形アレンジメントであることを特徴とする、実施形態54の光結合器アレイ。
56.前記複数の孔は矩形アレンジメントであることを特徴とする、実施形態54の光結合器アレイ。
57.前記複数の孔は、XYアレイで画定されていることを特徴とする、実施形態54の光結合器アレイ。
58.前記複数の孔の1以上は、非導波路材料を含むことを特徴とする、実施形態54から57の何れかの光結合器アレイ。
59.前記複数の孔の1以上は、円形の断面を有することを特徴とする、実施形態54から58の何れかの光結合器アレイ。
60.前記複数の孔の1以上は、非円形の断面を有することを特徴とする、実施形態54から59の何れかの光結合器アレイ。
61.前記非円形の断面はD形であることを特徴とする、実施形態60の光結合器アレイ。
62.前記複数の孔の1以上は、他の孔と異なる大きさを有することを特徴とする、実施形態54から61の何れかの光結合器アレイ。
63.前記複数の孔の1以上は、他の孔と異なる形状を有することを特徴とする、実施形態54から62の何れかの光結合器アレイ。
64.前記孔は分離していることを特徴とする、実施形態54から63の何れかの光結合器アレイ。
65.前記孔のいくつかは結合していることを特徴とする、実施形態54から63の何れかの光結合器アレイ。
66.前記少なくとも1つのバニシングコア導波路はシングルモードファイバを含むことを特徴とする、実施形態54から65の何れかの光結合器アレイ。
67.前記少なくとも1つのバニシングコア導波路はマルチモードファイバを含むことを特徴とする、実施形態54から66の何れかの光結合器アレイ。
68.前記少なくとも1つのバニシングコア導波路は定偏波ファイバを含むことを特徴とする、実施形態54から67の何れかの光結合器アレイ。
追加の実施形態
1.複数の光ファイバと光学的に結合するための第1の端部、及び光デバイスと光学的に結合する第2の端部を有する細長い光エレメントを備える、前記複数の光ファイバを前記光デバイスに光学的に結合するためのマルチチャネル光結合器アレイであって、
前記光エレメントは、共通の単一結合器ハウジング構造;各導波路が所定のモードフィールドプロファイルの少なくとも1つの光モードに対するキャパシティを有するとともに、前記共通の単一結合器ハウジング構造内に埋設され、それぞれ互いに離隔して位置する複数の細長い導波路を有し、
前記複数の導波路の少なくとも1つはバニシングコア導波路であり、
前記少なくとも1つのバニシングコア導波路は、第1の屈折率(N-1)及び前記第1の端部において第1の内部コアサイズ(ICS-1)、前記第2の端部において第2の内部コアサイズ(ICS-2)を有する内部バニシングコア;当該内部バニシングコアを長さ方向に囲み、第2の屈折率(N-2)及び前記第1の端部で第1の外部コアサイズ(OCS-1)、前記第2の端部において第2の外部コアサイズ(OCS-2)を有する外部コア;当該外部コアを長さ方向に囲み、第3の屈折率(N-3)及び前記第1の端部で第1のクラッドサイズ、前記第2の端部で第2のクラッドサイズを有する外部クラッドを備え、
前記共通の単一結合器ハウジング構造は、前記複数の導波路を囲む第4の屈折率(N-4)を有する横方向に連続した媒体を備え、
前記第1の屈折率、前記第2の屈折率、前記第3の屈折率及び前記第4の屈折率(それぞれN-1,N-2,N-3,N-4)の所定の相対的な大きさは、N-1>N-2>N-3の関係を備え、
前記共通の単一結合器ハウジング構造の前記媒体の全体積は、前記共通の単一結合器ハウジング構造内に閉じ込められた、前記バニシングコア導波路の前記内部コア及び前記外部コア全ての全体積よりも大きく、
前記第1の内部コアサイズ(ICS-1)、前記第1の外部コアサイズ(OCS-1)及び前記複数の導波路間の隙間は、前記光エレメントに沿った前記第1の端部及び前記第2の端部の間の、所定の減少プロファイルにしたがって、前記第2の内部コアサイズ(ICS-2)及び前記第2の外部コアサイズ(OCS-2)に到達するまで、同時かつ徐々に減少し、
前記第2の内部コアサイズ(ICS-2)は光を伝播させるのに不十分な大きさとし、前記第2の外部コアサイズ(OCS-2)は少なくとも1つの光モードを伝播させるのに十分な大きさとし、これによって、前記第1の端部から前記第2の端部に伝播する光は、前記第2の端部に近接した箇所において、前記内部バニシングコアから前記外部バニシングコアに漏えいし、前記第2の端部から前記第1の端部に伝播する光は、前記第1の端部に近接した箇所において前記外部コアから前記内部バニシングコアに移動し、
前記第1の端部に近接した箇所における前記共通の単一結合器ハウジング構造は、前記複数の導波路を囲むリング、あるいは複数の孔を有する横方向に連続した構造の断面形態であって、少なくとも1つの孔は前記導波路の少なくとも1つを含むことを特徴とする、マルチチャネル光結合器アレイ。
2.複数の光ファイバと光学的に結合するための第1の端部、及び光デバイスと光学的に結合する第2の端部を有する細長い光エレメントを備える、前記複数の光ファイバを前記光デバイスに光学的に結合するためのマルチチャネル光結合器アレイであって、
前記光エレメントは、結合器ハウジング構造;各導波路が少なくとも1つの光モードに対するキャパシティを有するとともに、前記結合器ハウジング構造内に埋設され、それぞれ互いに離隔して位置する複数の細長い導波路を有し、
前記複数の導波路の少なくとも1つはバニシングコア導波路であり、
前記少なくとも1つのバニシングコア導波路は、第1の屈折率(N-1)及び前記第1の端部において第1の内部コアサイズ(ICS-1)、前記第2の端部において第2の内部コアサイズ(ICS-2)を有する内部バニシングコア;当該内部バニシングコアを長さ方向に囲み、第2の屈折率(N-2)及び前記第1の端部で第1の外部コアサイズ(OCS-1)、前記第2の端部において第2の外部コアサイズ(OCS-2)を有する外部コア;当該外部コアを長さ方向に囲み、第3の屈折率(N-3)及び前記第1の端部で第1のクラッドサイズ、前記第2の端部で第2のクラッドサイズを有する外部クラッドを備え、
前記結合器ハウジング構造は、前記複数の導波路を囲む第4の屈折率(N-4)を有する媒体を備え、
前記第1の屈折率、前記第2の屈折率、前記第3の屈折率及び前記第4の屈折率(それぞれN-1,N-2,N-3,N-4)の所定の相対的な大きさは、N-1>N-2>N-3の関係を備え、
前記第1の内部コアサイズ(ICS-1)、前記第1の外部コアサイズ(OCS-1)及び前記複数の導波路間の隙間は、前記光エレメントに沿った前記第1の端部及び前記第2の端部の間において、前記第2の内部コアサイズ(ICS-2)及び前記第2の外部コアサイズ(OCS-2)に到達するまで減少し、
前記第2の内部コアサイズ(ICS-2)は光を伝播させるのに不十分な大きさとし、前記第2の外部コアサイズ(OCS-2)は少なくとも1つの光モードを伝播させるのに十分な大きさとし、これによって、前記第1の端部から前記第2の端部に伝播する光は、前記第2の端部に近接した箇所において、前記内部バニシングコアから前記外部コアに漏えいし、前記第2の端部から前記第1の端部に伝播する光は、前記第1の端部に近接した箇所において前記外部コアから前記内部バニシングコアに移動し、
前記第1の端部に近接した箇所における前記結合器ハウジング構造は、前記複数の導波路を囲むリング、あるいは複数の孔を有する構造であって、少なくとも1つの孔は前記導波路の少なくとも1つを含むことを特徴とする、マルチチャネル光結合器アレイ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】単一のバニシングコア導波路(VC導波路)として示された少なくとも1つのVC導波路、及び単一のVC導波路に近接し、かつ当該VC導波路に対して対称に配置された複数の非VC導波路として示された少なくとも1つの非VC導波路を有する光ファイバ結合器アレイの第1の実施形態の側面を示す線図である。
【
図1B】単一のバニシングコア導波路(VC導波路)として示された少なくとも1つのVC導波路、及び単一のVC導波路に近接し、かつ当該VC導波路に対して平行に配置された単一の非VC導波路として示された少なくとも1つの非VC導波路を有する光ファイバ結合器アレイの第2の実施形態の側面を示す線図である。ここで、光ファイバ結合器アレイの一部は、
図1Aの光ファイバ結合器アレイの第2の端部(小径端部)におけるチャネル対チャネルの間隔よりも大きなチャネル対チャネルの間隔を有する。
【
図1C】複数のVC導波路、及び長さ方向に沿って互いに非対称に配置した複数の非VC導波路を有する光ファイバ結合器アレイの第3の実施形態の側面を示す線図である。ここで、複数の非VC導波路の少なくとも一部は、異なる型及び/又は異なる特性を有する。
【
図1D】ファンイン及びファンアウト結合として構成され、2つの光ファイバ結合器コンポーネントの第2の端部(小径端部)間に結合されたマルチコア光ファイバエレメントを有する、一対の光ファイバ結合器コンポーネントを備える光ファイバ結合器アレイの第4の実施形態の側面を示す線図である。
【
図2A】少なくとも部分的に、単一の共通ハウジング構造に埋設された複数の長さ方向に近接して配設された複数のVC導波路を備える光ファイバ結合器アレイの第5の実施形態の側面を示す線図である。ここで、各VC導波路は、特に第1の接合位置において、細長い光デバイス(光ファイバなど)と接合し、その少なくとも一部は、所定の長さだけ単一の共通ハウジング構造の外側に延在し、第1の接合位置は単一の共通ハウジング構造内に位置する。
【
図2B】少なくとも部分的に、単一の共通ハウジング構造に埋設された長さ方向に近接して配設された複数のVC導波路を備える光ファイバ結合器アレイの第6の実施形態の側面を示す線図である。ここで、各VC導波路は、特に第2の接合位置において、細長い光デバイス(光ファイバなど)と接合し、その少なくとも一部は、所定の長さだけ単一の共通ハウジング構造の外側に延在し、第2の接合位置は単一の共通ハウジング構造の外部断面境界領域に位置する。
【
図2C】少なくとも部分的に単一の共通ハウジング構造に埋設された長さ方向に近接して配設された複数のVC導波路を備える光ファイバ結合器アレイの第7の実施形態の側面を示す線図である。ここで、各VC導波路は、特に第3の接合位置において、細長い光デバイス(光ファイバなど)と接合し、その少なくとも一部は、所定の長さだけ単一の共通ハウジング構造の外側に延在し、第3の接合位置は単一の共通ハウジング構造の外部に位置する。
【
図2D】少なくとも部分的に単一の共通ハウジング構造に埋設された長さ方向に近接して配設された複数のVC導波路を備える光ファイバ結合器アレイの変形例の側面を示す線図である。光ファイバ結合器アレイは、第2の端部において、自由空間ベースの光デバイスとの光学的結合を増大、改良及び/又は最適化するように構成され、自由空間ベースのデバイスは、
図2Dに示すように、(1)例えば、他の光学的コンポーネントの手前に位置するレンズなどの独立型のデバイス、あるいは、(2)第2の結合器端部と溶融結合することが可能な、例えばコアレスガラスエレメントなどのデバイスを含むことができる。このデバイスは、ガラス-空気界面における出力密度低下のためのエンドキャップとして機能することができ、タルボットキャビティジオメトリにおける結合器導波路の位相同期のためのタルボットミラーとして機能することもできる。
【
図3A】
図1Dから
図2Dに示す光ファイバ結合器アレイの第1の変形例の断面を示す線図であり、断面領域の種々の区分の1つに配置してもよい導波路アレンジメント/特性(アライメントなど)の視認性を提供するフィデューシャルエレメントを備える。
【
図3B】
図1Aに示す光ファイバ結合器アレイの第1の変形例の断面を示す線図であり、単一のVC導波路として示されている少なくとも1つのVC導波路が、単一の共通ハウジング構造の長さ方向中央軸線に沿って位置しており、複数の平行に近接し、かつ対称に位置した非VC導波路によって囲まれている。
【
図3C】
図3Bに示す光ファイバ結合器アレイの第1の変形例の断面を示す線図であり、単一の共通のハウジング構造媒体内に埋設された導波路の全ての断面を囲む、当該ハウジング構造媒体の体積が、前記導波路の内部コア及び外部コアの全体積よりも大きい。
【
図3D】
図3Bに示す光ファイバ結合器アレイの第2の変形例の断面を示す線図であり、単一の共通ハウジング構造の長さ方向中央軸線に沿って位置する少なくとも1つのVC導波路が複数のVC導波路を含み、単一の共通ハウジング構造媒体内に埋設された複数のVC導波路の全ての断面を囲む、当該ハウジング構造媒体の体積が、前記複数の導波路の内部コア及び外部コアの全体積よりも大きい。
【
図3E】
図3Dに示す光ファイバ結合器アレイの第1の変形例の断面を示す線図であり、光ポンプ機能を提供する中心導波路チャネルを含む。
【
図3F】
図3Dに示す光ファイバ結合器アレイの第2の変形例の断面を示す線図であり、単一の共通ハウジング構造の長さ方向中央軸線に沿って位置するVC導波路が、残りのVC導波路と異なる型、及び/又は異なる特性を含み、拡大した内部コアを有するように選択された際に、種々の光デバイスの異なる型の光ポンプチャネルに対する光学的結合を増大あるいは最適化する。
【
図3G】
図3Bに示す光ファイバ結合器アレイの第3の変形例の断面を示す線図であり、単一のVC導波路として示されている少なくとも1つのVC導波路が、単一の共通ハウジング構造の長さ方向中央軸線からサイドチャネルとして横方向にずれており、光ポンピング効率の改良のために、非同心円状のコアを有する両面クラッド光ファイバに接合した際に、光ファイバ結合器アレイが直ちに光ファイバアンプ及び/又はレーザとして使用できるようになっている。
【
図3H】
図3Gに示す光ファイバ結合器アレイの第1の変形例の断面を示す線図であり、サイドチャネルとして中心からずれた単一のVC導波路として示された少なくとも1つのVC導波路が定偏波特性を有しており、その横方向にずれた位置に対して配列された偏向軸を備えている。
【
図3I】
図3Bに示す光ファイバ結合器アレイの第4の変形例の断面を示す線図であり、中央に位置する単一のVC導波路、及び複数の非VC導波路は、それぞれ定偏波特性(ロッドストレス部材及び種々のストレスあるいは等価なデザイン選択によってのみ誘発)を有する。また、偏向軸の全てが互いに整列してなる偏向軸を備えている。
【
図3J】
図3Iの光ファイバ結合器アレイの第1の変形例の断面を示す線図であり、導波路の全ての定偏波特性は、各導波路コアの、少なくとも一部は楕円形として示されている非円形断面形(VC導波路の場合は外部コア)に由来するものであり、選択的に、単一の共通のハウジング構造の外部領域に配置された少なくとも1つの導波路アレンジメント指標エレメントを有する。この指標エレメントは、光結合器アレイの断面のジオメトリックなアレンジメントを代表するものであり、この断面ジオメトリック導波路アレンジメントによって、共通のハウジング構造を視覚的及び物理的の少なくとも一方で直ちに認識することができる。また、指標エレメントは、光結合器アレイの第2の端部を少なくとも1つの光デバイスにパッシブアライメントするように構成できる。
【
図3K】
図3Bの光ファイバ結合器アレイの第5の変形例の断面の線図であり、中央に位置する単一のVC導波路が、定偏波特性(ロッドストレス部材及び種々のストレスあるいは等価なデザイン選択によってのみ誘発)を有する。
図3Jに関連して説明したのと同じあるいは異なる型の、複数の導波路アレンジメント指標エレメントを選択的に備える。
【
図3L】
図3Iの光ファイバ結合器アレイの第2の変形例の断面の線図であり、単一の共通ハウジング構造が非円形の断面形状(六角形)を有する。導波路の偏向軸が互いに、及び単一の共通ハウジング構造の断面ジオメトリック形状に配列してなり、
図3Jに関連して説明した、任意の形態の導波路アレンジメント指標エレメントを選択的に備える。
【
図4】近位開放の光結合アライメントの形態で、光デバイスの複数の垂直結合エレメントに光ファイバ結合器アレイの第2の端部(すなわち、チップ)を結合する際の、当該接合状態を示す概略的な等角図である。上記形態は、光ファイバ結合器アレイの第2の端部と、垂直結合エレメントとを物理的に十分に接触させることによって、突合せ結合の形態に直ちに移行する。
【
図5】突合せ結合の形態で、光デバイスの複数の端部結合エレメントに光ファイバ結合器アレイの第2の端部(すなわち、チップ)を結合するプロセスにおける、当該接合状態を示す概略的な等角図である。上記形態は、近位開放の光結合アライメントの形態、及び/又は傾斜アライメント結合形態などを含む種々の結合形態の1つに直ちに移行することができる。
【
図6】
図1Aから
図5の光ファイバ結合器アレイの種々の実施形態によって直ちに克服される種々の欠点及び不利益を有する公知の光ファイバ結合器の断面を示す線図である。
【
図7】ピッチ間隔を減少させたフレキシブル光ファイバアレイ(PROFA)の、種々の図を示す線図である。
【
図8】光結合器アレイの第1の端部に近接した箇所におけるハウジング構造の形態を示す断面を概略的に示す図である。断面は光結合器アレイの長さ方向に垂直である。
【
図9】光結合器アレイの第1の端部に近接した箇所におけるハウジング構造の他の形態を示す断面を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
全図面を通じて、同一あるいは類似の要素に関しては、類似の文字が使用されている。
【0012】
多くのマルチチャネル光結合器アレイにおいては、導波路の断面方向(横方向)の位置決めを改良することが望まれている。本開示において、ハウジング構造の実施形態(例えば、共通の単一結合器ハウジング構造)は、第1の端部に近接した位置において、導波路の自己配列を可能(例えば、(
図8に示すように)円形のハウジング構造内に六角形状に導波路を梱包し、あるいは六角形状の内部断面を有する)とする。これによって、第2の端部において、導波路の断面方向の配列が(正確あるいはほぼ正確に)改良することができる。
【0013】
ロープロファイル(PIC面と垂直な)フォトニック集積回路(PIC)のパッケージは、光通信やセンシングを含む種々の用途に対して有用である。このパッケージは、エッジ結合器では容易に実施可能であるが、表面結合器では実質的な長さが要求される。
【0014】
したがって、ピッチ間隔を減少させた光ファイバアレイ(PROFA)ベースのフレキシブル光ファイバアレイコンポーネントを、クロストークを十分低く保持した状態で全てのチャネルを保持する構造を有するように構成し、最適化することが有利である。一方、この光ファイバアレイコンポーネントは、ロープロファイルパッケージを収容できるように十分なフレキシブル性を有している。また、PROFA-PIC界面の、PROFA残部からの機械的分離を行うために、フレキシブル部を有するPROFAベースのフレキシブル光ファイバアレイを提供することが望ましい。これによって、温度変化や、機械的衝撃、変動などの環境変動に関する安定性を増大させることができる。それぞれが、多重光チャネルを有し、互いに結合して光多重ポート入力/出力(IO)インターフェースを形成する多重結合器アレイを備えるPROFAベースのフレキシブル光ファイバアレイを提供することが望ましい。
【0015】
実施形態は、さらには、第1のチャネル間隔を有する複数の光ファイバ(または他の光デバイス)及び比較的小さい第2のチャネル間隔を有する複数の導波路界面を備える光デバイス間を低損失かつ高結合係数で正確かつ簡易に配列させることが可能な光ファイバ結合器アレイに関する。好ましくは、種々の実施形態において、光ファイバ結合器アレイの、大径端部及び小径端部は、異なるチャネル間隔(すなわち大対小)を取ることができる。ここで、光結合器アレイの大径及び小径の端部における各チャネル間隔は、光結合器アレイの大径端部における第1のチャネル間隔、及び光結合器アレイの小径端部における第2のチャネル間隔に相当する。
【0016】
実施形態において、光結合器アレイは、少なくとも共通のハウジング構造内に少なくとも部分的に埋設された、少なくとも1つの徐々にコア径が減少した“バニシングコアファイバ(vanishing core fiber)”を有する複数の導波路(少なくとも1つは選択的に定偏波としてもよい)を有する。また、実施形態において、結合器アレイは、光ファイバアンプ及び光ファイバレーザの少なくとも1つを利用するように構成することができる。
【0017】
光ファイバ結合器アレイの実施形態は、好ましくは少なくとも1つの“バニシングコア(vanishing core)”ファイバ導波路を有する。これは、例えば、
図1Aの光結合器アレイ10Aにおいて、VC導波路30Aとして示されている。
【0018】
ここで一般的に用いている“光デバイス”は、実質上、単一チャネルあるいはマルチチャネル光デバイスに適用されるものであり、さらには、特には限定されないものの、標準/従来の光ファイバを含む任意の光ファイバに適用するものである。例えば、結合器アレイを有する光デバイスとして、好ましくは、以下の1以上のものを含むことができるが、これに限定されるものではない。
・自由空間光デバイス
・少なくとも1つの入力/出力エッジ結合ポートを有する光回路
・垂直結合エレメントを備える少なくとも1つの光ポートを有する光回路
・マルチモード(MM)光ファイバ
・両面クラッド光ファイバ
・マルチコア(MC)光ファイバ
・広モード域(LMA)ファイバ
・両面クラッドマルチコア光ファイバ
・標準/汎用光ファイバ
・カスタム光ファイバ
・追加の光結合器アレイ
【0019】
また、“溶融接続”なる文言は、以下に示す結合器アレイの実施形態において種々使用されるものであり、種々の光結合器アレイコンポーネント間の内部結合、種々の光結合器アレイコンポーネントと光デバイスとの結合などに関連するものであり、本発明の範疇を逸脱しない限り、また、機械的な結合に限定されることなく、デザイン選択あるいは必要に応じて、任意の形態の導波路あるいは結合器アレイの接合技術あるいは方法が直ちに選択され、利用されるものである。
【0020】
図1Aを参照すると、光ファイバ結合器アレイの第1の実施形態が、光結合器アレイ10Aとして示されている。この光結合器アレイ10Aは(以下に説明する)共通のハウシング構造14A、単一のVC導波路30Aとして
図1Aに示された、少なくとも1つのVC導波路、それぞれが単一のVC導波路30Aの一方の側に対称的に近接して配設された、一対の非VC導波路32A-1及び32A-2を備えている。ここで、
図1Aの位置B及びD間に位置するVC導波路30Aの部分は、共通のハウジング構造14A内に埋設されている。
【0021】
結合器アレイ10A及びその構成成分について詳細に説明する前に、VC導波路30Aの詳細な部分について説明することは有用である。VC導波路30Aの実施形態及び変形例は、
図1Aから
図5の結合器アレイの種々の実施形態それぞれにおいて好ましく利用されている。
【0022】
VC導波路30Aは、(
図1Aに示す位置Bの近傍において)大径を有し、(
図1Aに示す位置Cの近傍において)テーパー状の小径を有する。また、(N-1の実効屈折率の材料を有する)内部コア20A、(N-1よりも小さい、N-2の実効屈折率の材料を有する)外部コア22A、及び(N-2よりも小さい、N-3の実効屈折率の材料を有する)クラッド24Aを有する。
【0023】
好ましくは、外部コア22Aは、VC導波路30Aの大径部分で実効的なクラッドとして機能する。当該大径部分において、VC導波路30Aは、内部コア20Aにおける“M1”空間伝播モードを保持する。なお、M1は、0より大きな数値である。屈折率N-1及びN-2は、好ましくはVC導波路30Aにおける開口数(NA)が、接合すべき光デバイス(例えば光ファイバ)のNAと合致するように選択する(例えば、接続部36A-1(例えば、溶融接合、機械的接合、その他のファイバ接合デザイン)において、VC導波路30Aに接続した標準/汎用光ファイバを含む光デバイス34A-1など)。ここで、内部コア20A及び外部コア22Aの大きさは、好ましくは接合した光デバイス(例えば、光デバイス34A-1)が、実質的に同じモードフィールドディメンション(MFD)を有するように選択する。ここで、及び以下において、VC導波路あるいは非VC導波路の断面が円形でなく、非円形のモードプロファイルを有する場合は、共通に使用しているモードフィールド直径(又はMFD)に代えて、モードフィールドディメンションを用いる。したがって、モードフィールドディメンションは、モードサイズ及びモード形状の両方を含み、円形状で対称なモードの場合におけるモードフィールド直径に等しい。
【0024】
(内部コア20A,外部コア22A及びクラッド24Aを有するVC導波路30Aプリフォームを備える)適当に形づくられたプリフォームから結合器アレイ10Aを製造する間、結合器アレイ10Aプリフォームは、少なくとも1つの所定の直径削減プロファイルによって、テーパー状となるため、内部コア20Aは、小さくなり過ぎて全てのM1モードを保持することができない。第2の端部(テーパー状の端部)で内部コアによって保持される空間モードの数はM2であり、M2<M1である。シングルモード導波路の場合、M1=1(2つの偏向モードに相当)、M2=0である。これは、内部コアが小さすぎて、光伝播を保持することができないことを意味している。VC導波路30Aは、低屈折率N-3のクラッドによって囲まれた、N-2に近接した実効屈折率のシングルコアを有するファイバのようにふるまう。
【0025】
結合器アレイ10Aを製造する間、結合器10Aの大径部分(
図1Aの位置B)におけるチャネル間隔S-1は、製造中の引き抜き率に比例して、結合器アレイ10Aの小径部分(
図1Aの位置C)におけるチャネル間隔S-2の値にまで減少する。一方、MFD値(VC導波路30Aの逆NA値)は、屈折率の相違(N-1―N-2)及び(N-2―N-3)に依存して、減少、増大あるいは一定のままとなる。なお、このような増減は、以下に説明するように、光結合器アレイ10Aの所望の用途に依存する。
【0026】
光結合器アレイの各端部で、チャネル間隔及びMFD値を独立に制御できることは、実施形態において非常に有利な場合がある。また、内部コア20A及び外部コア22A並びにN-1,N-2,N-3の値の選択を通じて、MFD値とNA値とを合致できることは、光結合器アレイを用いて、レンズなどを使用することなく、種々の導波路を結合させることができる。
【0027】
実施形態において、導波路のコア径が非常に小さいときに、その長さ方向に沿って光を伝播できるということは、不完全あるいは汚染された界面での光損失を削減し、共通のハウジング構造14A(以下に説明する)の媒体28Aに使用する材料の選択範囲が広がる。
(a)非光学材料(光が導波路コアの内部に集中しないため)
(b)吸収材料あるいは散乱材料、若しくはチャネル間のクロストークを減少させる、あるいは増大させるために、標準/汎用ファイバの屈折率よりも大きな屈折率を有する材料
(c)純シリカ(大部分の標準/汎用ファイバクラッドに用いられているものと同じ材料であって、容易に溶解してマルチコア、両面クラッド、多重モードファイバを製造する
但し、これらに限定されるものではない。
【0028】
好ましくは、実施形態に従って、NA-1及びNA-2(それぞれは、結合器アレイ10Aの端部での値であって、NA-1は結合器アレイ10Aの大径端部での値であり、NA-2は結合器アレイ10Aの小径端部での値である)の所望の相対値及び選択的にNA-1及びNA-2の所望の値は、光結合器アレイ10Aの屈折率N1,N2及びN3の値
を選択することによって決定することができる。それらは、結合器アレイ10Aの各端部での相対的な開口数に基づいて選択され、次の関係を有する。
NA-1/NA-2の所望の相対値 N1,N2,N3間の関係
NA-1(大径端部)>NA-2(小径端部) (N1-N2>N2-N3)
NA-1(大径端部)=NA-2(小径端部) (N1-N2=N2-N3)
NA-1(大径端部)<NA-2(小径端部) (N1-N2<N2-N3)
【0029】
一般に、任意の型のファイバのNAは、次の式で表される。
ここで、n
core及びn
cladは、光ファイバコア及びクラッドの屈折率である。
【0030】
上記の式が用いられる場合、NAとファイバの受光角との間の関係は近似している。特に、シングルモード(SM)ファイバの場合における受光角は、屈折率とは異なり、当該屈折率に基づいて決定することはできないが、ファイバ製造者らは、上記式に基づいて、シングルモード(SM)の場合、“NA”をよく引用する。
【0031】
実施形態によれば、ここで用いられているように、種々のNA値は、好ましくはncore及びncladdingの両方に対して、それらの実効屈折率を用いて決定している。これは、実効屈折率が光の伝播を決定し、種々の実施形態で用いている導波路の構成において、より有意義だからである。また、導波路内の横方向の屈折率プロファイルは平坦ではなく、むしろ、N1,N2,N3,又はN4の値の近傍で変化している。また、屈折率N1,N2,N3,N4を有する領域間の遷移は、ドーパントの拡散、意図の有無と関係しない要因に起因してステップ関数のように明確になっているものではなく、N1,N2,N3,N4の値を結合したような平滑な構成となっている。屈折率N1,N2,N3,N4及び各屈折率の領域の大きさ、形状を変化させることによって、デザイン変更や最適化を図ることができる。
【0032】
図1Aに戻ると、共通の結合構造14Aは、媒体28Aを含む。媒体28A中で、
図1Aの位置B及びD間に位置するVC導波路30Aは埋設されており、特に限定はされないが、媒体28Aは、次に示すような少なくとも1つの材料を有する。
・光の伝播を妨害するような性質の材料
・光吸収の光学特性を有する材料
・光分散の光学特性を有する材料
・第4の屈折率N-4が、第3の屈折率N-3より大きくなるように選択された光学特性を有する材料
・第4の屈折率N-4が、第3の屈折率N-3と実質的に等しくなるように選択された光学特性を有する材料
【0033】
光結合器アレイ10Aの大径端部(
図1Aにおける位置Bの近傍)において、VC導波路30Aは、特に接合位置36A-1(共通のハウジング構造14Aの内部に位置する)で、細長い光デバイス34A-1(例えば、光ファイバなど)と接合されている。光デバイス34A-1の少なくとも一部は、所定の長さ12Aだけ共通のハウジング構造14Aの外部に延在している。一方、非VC導波路32A-1及び32A-2は、特に、接合位置36A-2、36A-3(共通のハウジング構造14Aの外部に位置する)において、細長い光デバイス34A-2,34A-3(例えば、光ファイバなど)と接合し、所定の長さ12Aだけ、共通のハウジング構造14Aの外部に延在している。
【0034】
また、結合器アレイ10Aは、アレイインターフェース18Aで、光導波路デバイス40Aのインターフェース42Aと結合するための、実質的に均一な直径のチップ16A(
図1Aにおいて、位置C及びD間に位置する)を有することができる。均一な直径のチップ16Aは、
図1D,
図4、
図5において示すように、インターフェース用途においては有用である。また、結合器アレイ10Aは、チップ16Aを有していなくてもよい(あるいは、製造後に除去してもよい)。この場合、光デバイスインターフェース42Aとの結合は、
図1Aに示す位置Cにおいて、結合器アレイ10Aのインターフェースで行われる。
【0035】
実施形態において、光デバイス40Aが両面クラッドファイバを有する場合であって、結合器アレイ10Aの小径端部が、光デバイスインターフェース42Aと結合する(例えば、溶融接合する)場合、接合位置(少なくともチップ16Aなど)に近接した共通のハウジング構造14Aの少なくとも一部を、低屈折率媒体(図示せず)で被覆することができる。この低屈折率媒体は、接合位置を亘って、両面クラッド光ファイバデバイス40Aの外部クラッドまで延在させることができる(選択的に、接合位置に近接した、両面クラッドファイバ光デバイス40Aの外部クラッドの一部を覆うようにすることができる)。
【0036】
図1Bを参照すると、光ファイバ結合器アレイの第2の実施形態が、結合器アレイ10Bとして示されている。この光結合器アレイ10Bは、共通のハウシング構造14A、単一のVC導波路30Bとして
図1Bに示された、少なくとも1つのVC導波路、VC導波路30Bと平行に近接して配置された単一の非VC導波路32Bとして、少なくとも1つの非VC導波路を備えている。ここで、光結合器アレイ10Bの一部は、その小径端部において、
図1Aに示す光結合器アレイ10Aの小径端部におけるチャネル間隔S2よりも大きなチャネル間隔S2’を有するように構成されている。この構成は、光ファイバアレイ10Aを位置C’において横方向に切断することによって容易に得ることができる。したがって、共通のハウジング構造14Aよりも短い共通のハウジング構造14Bを簡易に製造することができ、新規かつ大きなチャネル間隔S’を有する大径のアレイインターフェース18Bを製造することができる。
【0037】
図1Cを参照すると、光ファイバ結合器アレイの第3の実施形態が、光結合器アレイ10Cとして示されている。この光結合器アレイ10Cは、VC導波路30C-1及び30C-2として
図1Cに示された、複数のVC導波路、それぞれが長さ方向において互いに非対称的に配設された非VC導波路32C-1,32C-2及び32C-aとして
図1C
に示された複数の非VC導波路を備えている。ここで、複数の非VC導波路の少なくとも一部は、異なる型及び/又は異なる特性(例えば、シングルモード、マルチモード、定偏波モードなど)である。例えば、非VC導波路32C-1及び32C-2は、非VC導波路32C-aと異なる型あるいは異なる特性とする。VCあるいは非VC導波路(例えば、非VC導波路32C-a)は、結合器アレイ10Cの共通のハウジング構造から所定の長さだけ延在して、近接して配設された光デバイスと接合することができる。
【0038】
図1Dを参照すると、マルチコアファンイン及びファンアウト結合として構成された光ファイバ結合器アレイの第4の実施形態が、結合器アレイ50として示されている。結合器アレイ50は、一対の光ファイバ結合器アレイコンポーネント(10D-1及び10D-2)を有しており、これら2つのコンポーネント(10D-1,10D-2)の第2の端部(小径端部)間には、(例えば、位置54-1及び54-2で溶融結合した)マルチコアの光ファイバエレメント52が接合されている。好ましくは、結合器アレイコンポーネント(10D-1,10D-2)のそれぞれにおいて、VC導波路の少なくとも1つは、マルチコア光ファイバエレメント52の選択したコアに対する光学的結合を増大あるいは最大にするように構成され、他のコアに対する光学的結合を減少あるいは最小とする。
【0039】
図2Aを参照すると、光ファイバ結合器アレイの第5の実施形態が、結合器アレイ100Aとして示されている。結合器アレイ100Aは、複数のVC導波路130A-1,130A-2として示された、単一の共通ハウジング構造104Aに少なくとも部分的に埋設された、複数の長さ方向に近接したVC導波路を備えている。複数のVC導波路130A-1,130A-2は、それぞれ特に接合位置132A-1,132A-2において、細長い光デバイス134A-1,134A-2(例えば、光ファイバ)と接合している。これら光デバイスの少なくとも一部は、所定の長さ102Aだけ共通のハウジング構造104Aから外部に延在しており、各接合位置132A-1,132A-2は、共通のハウジング構造104A内に位置している。
【0040】
図2Bを参照すると、光ファイバ結合器アレイの第6の実施形態が、結合器アレイ100Bとして示されている。
【0041】
結合器アレイ100Bは、複数のVC導波路130B-1,130B-2として示された、単一の共通ハウジング構造104Bに少なくとも部分的に埋設された、複数の長さ方向に近接したVC導波路を備えている。複数のVC導波路130B-1,130B-2は、それぞれ特に接合位置132B-1,132B-2において、細長い光デバイス134B-1,134B-2(例えば、光ファイバ)と接合している。これら光デバイスの少なくとも一部は、所定の長さ102Bだけ共通のハウジング構造104Bから外部に延在しており、各接合位置132B-1,132B-2は、共通のハウジング構造104Bの外部境界領域に位置している。
【0042】
図2Cを参照すると、光ファイバ結合器アレイの第7の実施形態が、結合器アレイ100Cとして示されている。
【0043】
結合器アレイ100Cは、複数のVC導波路130C-1,130C-2として示された、単一の共通ハウジング構造104Cに少なくとも部分的に埋設された、複数の長さ方向に近接したVC導波路を備えている。複数のVC導波路130C-1,130C-2は、それぞれ特に接合位置132C-1,132C-2において、細長い光デバイス134C-1,134C-2(例えば、光ファイバ)と接合している。これら光デバイスの少なくとも一部は、所定の長さ102Cだけ共通のハウジング構造104Cから外部に延在しており、各接合位置132C-1,132C-2は、共通のハウジング構造104Bの外部に位置している。
【0044】
図2Dを参照すると、光ファイバ結合器アレイの変形例が、結合器アレイ150として示されている。結合器アレイ150は、単一の共通ハウジング構造に少なくとも部分的に埋設された、複数の長さ方向に近接したVC導波路を備えている。また、結合器アレイ150は、第2の端部において、自由空間ベースの光デバイス152との光学的な結合を増大あるいは最適化させるように構成されている。自由空間ベースの光デバイス152は、追加の光デバイスコンポーネント156に隣接してレンズ154を備えることができる。追加の光デバイスコンポーネント156は、MEMSミラーや体積ブラッググレーティングなどを備えることができる。結合器と自由空間ベースの光デバイス152の組み合わせは、光シグナル160bをスペクトル結合あるいはスペクトル分離するための光スイッチやWDMデバイスとして使用することができる(結合器アレイ150は、光シグナル160aを出力した後、当該光シグナルは、レンズ154を通過する)。この場合、ファイバの1つを入力として使用し、残りを出力として使用することができるし、ファイバの1つを出力として使用し、残りを入力として使用することができる。他の実施形態では、自由空間ベースのデバイス152は、第2の結合器端部と溶融接合することができる。このデバイスは、コアレスガラスエレメントであり、ガラス-空気界面における出力密度低下の
ためのエンドキャップとして機能することができる。変形例において、コアレスエレメントは、タルボットキャビティジオメトリにおける結合器導波路の位相同期のためのタルボットミラーとして機能することもできる。
【0045】
図3Aから
図3Lにおいて、種々の実施形態を詳述するに先立って、“複数の”あるいは“少なくとも1つの”結合器コンポーネント/エレメントが以下に示される際は、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、結合器アレイの実施形態で提供される当該結合器コンポーネント/エレメントの特定量は、必要に応じてあるいはデザインの選択(例えば、結合器アレイの意図する工業的用途に応じて)として選択される数値を表すものである。したがって、
図3Aから
図3Lにおいて、単一あるいは個々のコンポーネント/エレメントは、単一の数字によって同定されるが、複数の結合器コンポーネント/エレメントは、nを複数の結合器コンポーネント/エレメントの所望の数とした場合に、“(1…..n)”の参照数字によって同定される(以下に示す結合器アレイの実施形態では、異なる数値を有することができる)。
【0046】
また、VC導波路及び非VC導波路の全てにおいて、内部コア、外部コア、クラッドの断面は円形として例示しているが、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、任意の形状(例えば、六角形、矩形、四角形)とすることができる。形状の選択は、光デバイスのチャネル形状、チャネル位置ジオメトリ(例えば、六角形、矩形あるいは四角形の格子状)あるいは軸偏向アライメントモードなどの種々の要求に基づく。
【0047】
同様に、特段に以下に示さない限り、以下に特定された種々の関係(例えば、
図3C及び
図3Dに示す光結合器アレイ200C及び200Dに関する以下に規定する相対的な体積の関係、PM VC導波路204Hが、結合器アレイ200Hの長さ方向中央軸線から横方向にずれて位置しているような、
図3Hの結合器アレイ200Hに関して規定された特徴)が、大きさや相対的な大きさ、相対的な位置、材料組成の選択に関する限り、
図3Aから
図3Lの実施形態における結合器アレイの詳細な説明に関連して以下に規定した大きさ、相対的な大きさ、相対的な位置、材料組成に限定されるものではなく、これらは、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、簡便性あるいはデザイン選択の問題として、当業者によって選択されるものである。
【0048】
最後に、
図3Aから
図3Lの種々の結合器アレイ200Aから200Lの単一の共通ハウジング構造コンポーネント202Aから202Lは、他の結合器アレイコンポーネントの屈折率をN-1,N-2,N-3と表わしたこととの関係上、屈折率N-4を有し、
図1Aの媒体28Aと関連して述べた媒体組成パラメータから選択される特性を有する媒体から構成することができる。
【0049】
図3Aには、
図1Dから
図2Dの光ファイバ結合器アレイの第1の変形例が、結合器アレイ200Aとして示されている。結合器アレイ200Aにおいては、全ての導波路がVC導波路である。結合器アレイ200Aは、単一の共通ハウジング202A及び複数のVC導波路204A-(1..n)を備えている。本例では、nは19であり、VC導波路は、ハウジング202Aの長さ方向中央軸線に沿って、その周囲に位置している。結合器アレイ200Aは、選択的に少なくとも1つのフィデューシャルエレメント210Aを有することができる。このフィデューシャルエレメントは、結合器アレイに対して1以上の有用な特性を提供する。
・結合器アレイ導波路アレンジメントの視認(結合器アレイの端部の少なくとも1つにおいて)
・少なくとも1つの光デバイスに対して、光結合器端部の少なくとも1つのパッシブアライメントを容易にする
但し、有用な特性は上記のものに限定されるものではない。
【0050】
また、少なくとも1つの定偏波VC導波路を備える光結合器アレイ(例えば、
図3Hから
図3Lに関連した以下の実施形態の光結合器アレイ)において、フィデューシャルエレメントが適用される場合、当該フィデューシャルエレメントは、以下のように動作させることができる。
・光結合器アレイの、特に偏向軸アライメントモード(例えば、以下の
図3Hから
図3Lに関連して)の視認
・光結合器アレイのPM導波路の1以上の偏向軸の、アライメントに関するジオメトリカルな参照点
【0051】
フィデューシャルエレメント210Aは、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、デザイン選択あるいは簡便性の観点から選択される、種々の型の公知のフィデューシャルエレメントを有することができる。例えば、種々の断面上の点の1つ(例えば、
図3Aにおける点XあるいはY)において、共通ハウジング構造202A内に長さ方向に位置する専用の細長いエレメントとすることができる。また、フィデューシャルエレメント210Aは、フィデューシャルのために使用する専用のチャネルを有することができる。例えば、
図3Aの位置Zにおいて、導波路204A-(1..n)の1つを置き換える。
【0052】
図3Bには、
図1Aの光ファイバ結合器アレイの第1の変形例が、結合器アレイ200Bとして示されている。結合器アレイ200Bは、単一の共通ハウジング構造202B、
図3Bにおいて、VC導波路204Bとして示されている少なくとも1つのVC導波路及び複数のVC導波路206B-(1..n)を備えている。本例では、nは18であり、VC導波路204Bは、ハウジング構造202Bの長さ方向中央軸線に沿って位置しており、平行に近接した複数の非VC導波路206B-(1..n)によって円周状かつ対称に囲まれている。
【0053】
図3Cには、
図3Bの光ファイバ結合器アレイ200Bの第1の変形例が、結合器アレイ200Cとして示されている。結合器アレイ200Cは、単一の共通ハウジング構造202C、VC導波路204C及び複数のVC導波路206C-(1..n)を備えている。本例では、nは18であり、VC導波路204Cは、共通のハウジング構造202Cの長さ方向中央軸線に沿って位置しており、平行に近接した複数の非VC導波路206C-(1..n)によって円周状かつ対称に囲まれている。光結合器200Cは、共通のハウジング構造202C中に埋設された全ての導波路領域(すなわち、VC導波路204C及び複数の非VC導波路206C-(1..n))を囲む媒体の体積が、単一の共通ハウジング構造202C内に埋設されたVC導波路204Cの内部コア及び外部コアの全体積よりも大きい。
【0054】
図3Dには、
図3Cの光ファイバ結合器アレイ200Cの第1の変形例が、結合器アレイ200Dとして示されている。結合器アレイ200Dは、単一の共通ハウジング構造202D、複数のVC導波路204D-(1..N)を備えている。本例では、Nは7である。また、複数の非VC導波路206D-(1..n)を備えている。本例では、nは12である。複数のVC導波路204D-(1..N)は、共通のハウジング構造202Dの長さ方向中央軸線に沿って位置しており、平行に近接した複数の非VC導波路206D-(1..n)によって円周状かつ対称に囲まれている。光結合器200Dは、共通のハウジング構造202D中に埋設された全ての導波路領域(例えば、複数のVC導波路204D-(1..N)及び複数の非VC導波路206D-(1..n))を囲む媒体の体積が、単一の共通ハウジング構造202D内に埋設された複数のVC導波路204D-(1..N)の内部コア及び外部コアの全体積よりも大きい。
【0055】
図3Eには、
図3Dの光ファイバ結合器アレイ200Dの第1の変形例が、結合器アレイ200Eとして示されている。結合器アレイ200Eは、単一の共通ハウジング構造202E、複数のVC導波路204E-(1..N)を備えている。本例では、Nは6である。また、複数の非VC導波路206E-(1..n)を備えている。本例では、nは12である。さらに、結合器アレイ200Eは、分離した単一の非VC導波路206E’を備えている。この非VC導波路206E’は、好ましくは光ポンピング機能を提供するように操作され、共通のハウジング構造202Eの長さ方向中央軸線に沿って位置しており、平行に近接した複数のVC導波路204E-(1..N)によって円周状かつ対称に囲まれている。また、これら複数のVC導波路204E-(1..N)は、平行に近接した複数の非VC導波路206E-(1..n)によって円周状かつ対称に囲まれている。
【0056】
図3Fには、
図3Bの光ファイバ結合器アレイ200Bの第2の変形例が、結合器アレイ200Fとして示されている。結合器アレイ200Fは、単一の共通ハウジング構造202F、複数のVC導波路204F-(1..N)を備えている。本例では、Nは6である。また、分離した単一のVC導波路204F’を備えており、さらには、複数の非VC導波路206F-(1..n)を備えている。本例では、nは12である。結合器アレイ200Fは、好ましくは十分な直径の拡大した内部コアを有しており、当該結合器アレイ200Fが結合された、種々の光デバイスの異なる型の光ポンプチャネルに対する光学的結合を増大あるいは最適化する。VC導波路204F’は、共通のハウジング構造202Fの長さ方向中央軸線に沿って位置しており、平行に近接した複数のVC導波路204F-(1..N)によって円周状かつ対称に囲まれている。また、これら複数のVC導波路204F-(1..N)は、平行に近接した複数の非VC導波路206F-(1..n)によって円周状かつ対称に囲まれている。
【0057】
図3Gには、
図3Bの光ファイバ結合器アレイ200Bの第3の変形例が、結合器アレイ200Gとして示されている。結合器アレイ200Gは、単一の共通ハウジング構造202G、
図3Gにおいて、VC導波路204Gとして示されている少なくとも1つのVC導波路、及び複数の非VC導波路206G-(1..n)を備えている。本例では、nは18である。VC導波路204Gは、共通ハウジング構造202Gの長さ方向中央軸線からサイドチャネルとして、横方向にずれており、光ポンピング効率の改良のために、非同心円状のコアを有する両面クラッド光ファイバ(図示せず)に接合した際に、光ファイバ結合器アレイ200Gが直ちに光ファイバアンプ及び/又はレーザとして使用できるようになっている。両面クラッドファイバは、コア及び内部クラッドの両方が光ガイド特性を有するファイバであるので、定偏波特性の如何に拘らず、SM,MM,LMAあるいはMC(マルチコア)などの大部分の光ファイバ、さらには標準(例えば、汎用)のシングルモード光ファイバは、ファイバ上に低屈折率の媒体を被覆(あるいは再被覆)する(外部コアを形成する)ことによって、両面クラッドファイバに変換することができる。
【0058】
選択的に、結合器アレイ200Gの第2の端部が両面クラッドファイバ(図示せず)に接合する際は、当該両面クラッドファイバ(図示せず)との接合位置に近接した共通ハウジング構造202Gの少なくとも一部は、接合点を超えて、両面クラッドファイバの外部コアまで(選択的には、接合点に近接した外部クラッドの一部を超えて)延在した低屈折率媒体で被覆することができる。
【0059】
図3Hから
図3Lに言及すると、光結合器の種々の変形例において、ここで使用したVC導波路の少なくとも1つ及び選択的に、非VC導波路の少なくとも1つは、定偏波(PM)特性を備える。実施例において、VC導波路のPM特性は、内部コアの外側及び外部コアの内側あるいは外側(あるいはその他のストレス要素を介して)の導波路内に位置する一対の長さ方向のストレスロッドから生じる。または、非円形の内部コアあるいは外部コア、さらには、その他のPM誘発光ファイバ形状(ボウタイ状あるいは楕円形クラッドのPMファイバなど)から生じる。少なくとも1つのPM導波路(VC及び/又は非VC)を利用した光ファイバの実施形態においては、特に偏向軸アライメントモードに応じたPM導波路の軸アライメントが含まれる。
【0060】
実施形態において、偏向軸アライメントモードは、次に挙げるものの少なくとも1つを含むことができるが、限定されるものではない。
・光結合器におけるPM導波路偏向軸の、他のPM導波路の偏向軸に対する軸アライメント(PM導波路が中心軸からずれている場合):光結合器における横方向断面(ジオメトリック)位置に対するPM導波路偏向軸の軸アライメント
・光結合器の単一な共通ハウジング構造が非円形の形状を有する場合(
図3Lの実施形態に示すような場合):共通ハウジング構造のジオメトリックな特徴に対するPM導波路偏向軸の軸アライメント
・
図3Jから
図3Lに関連して以下に説明するように、1以上の導波路アレンジメント指標を有する光結合器の場合:アレンジメント指標の少なくとも1つのジオメトリック特性に対するPM導波路偏向軸の軸アライメント
・
図3Aに関連して上述したように、少なくとも1つのフィデューシャルエレメント210Aを備える光結合器の場合:少なくとも1つのフィデューシャルエレメント210Aのジオメトリックな位置に対するPM導波路偏向軸の軸アライメント
【0061】
光結合器の種々の実施形態に対する特定の偏向軸アライメントモードの選択は、好ましくは少なくとも1つの軸アライメント基準で決定される。この基準は、特に限定されるものではないが、PM特性を増大あるいは最大化させるジオメトリックなアレンジメントにおけるPM導波路偏向軸のアライメント、及び/又は結合器アレイに対する1以上の工業的用途の少なくとも1つの要求を満足することを含む。
【0062】
図3Hには、
図3Gの光ファイバ結合器アレイ200Gの第1の変形例が、結合器アレイ200Hとして示されている。結合器アレイ200Hは、単一の共通ハウジング構造202H、
図3Hにおいて、定偏波特性を有するPM VC導波路204Gとして示されている少なくとも1つのVC導波路、及び複数の非VC導波路206H-(1..n)を備えている。本例では、nは18である。PM VC導波路204Hは、サイドチャネルとして共通ハウジング構造202Hの長さ方向中央軸線から横方向にずれており、PM VC導波路204Hの横方向にずれた位置に関して配列された偏向軸を備えている。
【0063】
図3Iには、
図3Bの光ファイバ結合器アレイ200Bの第4の変形例が、結合器アレイ200Iとして示されている。結合器アレイ200Iは、単一の共通ハウジング構造202I、
図3Iにおいて、定偏波特性を有するPM VC導波路204Gとして示されている少なくとも1つのVC導波路、及び複数のPM 非VC導波路206I-(1..n)を備えている。本例では、nは18であり、各導波路は、定偏波特性を有する。PM VC導波路204Iは、共通ハウジング構造202Iの長さ方向中央軸線に沿って位置しており、平行に近接した複数のPM 非VC導波路206I-(1..n)によって円周状かつ対称に囲まれている。結合器アレイ200Iは、PM VC導波路204I及びPM 非VC導波路206I-(1..n)のそれぞれにおいて、偏向軸が互いに整列してなる偏向軸アライメントモードを備えている。PM VC導波路204I及び複数のPM非VC導波路206I-(1..n)のPM特性は、ロッドストレス部材によって誘発される(及び種々のストレスあるいは等価なデザイン選択)。
【0064】
図3Jには、
図3Iの光ファイバ結合器アレイ200Iの第1の変形例が、結合器アレイ200Jとして示されている。結合器アレイ200Jは、単一の共通ハウジング構造202J、
図3Jにおいて、定偏波特性を有するPM VC導波路204Jとして示されている少なくとも1つのVC導波路、及び複数のPM 非VC導波路206J-(1..n)を備えている。本例では、nは18であり、各導波路は、定偏波特性を有する。PM VC導波路204Jは、共通ハウジング構造202Jの長さ方向中央軸線に沿って位置しており、平行に近接した複数のPM 非VC導波路206J-(1..n)によって円周状かつ対称に囲まれている。PM VC導波路204J及びPM 非VC導波路206J-(1..n)のPM特性は、PM 非VC導波路206J-(1..n)コアの非円形の断面形状(少なくとも一部は楕円形として示されている)に起因する(及びPM VC導波路204Jの外部コアの非円形断面形状)。
【0065】
結合器アレイ200Jは、選択的に、共通のハウジング構造202Jの外部領域に配置された少なくとも1つの導波路アレンジメント指標エレメント208Jを有する。この指標エレメントは、光結合器アレイ200Jの断面のジオメトリックなアレンジメント(すなわち、PM VC導波路204J及び複数のPM 非VC導波路206J-(1..n)のアレンジメント)を代表するものである。断面ジオメトリック導波路アレンジメントは、共通のハウジング構造202Jを視覚的及び物理的の少なくとも一方で直ちに認識することができる。導波路アレンジメント指標エレメント208Jを十分に精査することができる。好ましくは、導波路アレンジメント指標エレメント208Jは、さらに少なくとも1つの光デバイス(図示せず)に対して、光結合器アレイ200Jの第2の端部をパッシブアライメントするように構成できる。
【0066】
導波路アレンジメント指標エレメント208Jは、特に限定されるものではないが、共通のハウジング構造202Jの外表面に適用された、次の1以上を備えることができる。カラーマーク及び/又は物理的な刻印(例えば、共通のハウジング構造の外表面の溝あるいは代替物、若しくは外表面上のエレメントや部材)。また、導波路アレンジメント指標エレメント208Jは、共通のハウジング構造202Jの断面ジオメトリック形状に対して特定の変更(例えば、
図3Lの共通のハウジング構造202Lの六角形状や他のジオメトリックな形状)を加えることができる。
【0067】
結合器アレイ200Jは、PM VC導波路204J及びPM 非VC導波路206J-(1..n)のそれぞれにおいて、偏向軸が互いに、あるいは導波路アレンジメント指標エレメント208Jに対して整列してなる偏向軸アライメントモードを備えている。
【0068】
図3Kには、
図3Bの光ファイバ結合器アレイ200Bの第5の変形例が、結合器アレイ200Kとして示されている。結合器アレイ200Kは、単一の共通ハウジング構造202K、
図3Kにおいて、定偏波特性を有するPM VC導波路204Kとして示されている少なくとも1つのVC導波路、及び複数の非VC導波路206K-(1..n)を備えている。本例では、nは18である。PM VC導波路204Kは、共通ハウジング構造202Kの長さ方向中央軸線に沿って位置しており、平行に近接した複数のPM 非VC導波路206K-(1..n)によって円周状かつ対称に囲まれている。PM VC導波路204KのPM特性は、ロッドストレス部材によって誘発される(及び種々のその他のストレスあるいは等価なアプローチ)。結合器アレイ200Kは、選択的に、本実施形態で示された、導波路アレンジメント指標エレメント208K-a及び208K-bのように、複数の導波路アレンジメント指標エレメントを備えることができる。この指標エレメントは、
図3Jの導波路アレンジメント指標エレメント208Jに関連して説明したものと同じ型のものであってもよいし、異なる型であってもよい。
【0069】
図3Lには、
図3Iの光ファイバ結合器アレイ200Iの第2の変形例が、結合器アレイ200Lとして示されている。結合器アレイ200Lは、非円形の断面形状(実施例では六角形)を有する単一の共通ハウジング構造202L、
図3Lにおいて、定偏波特性を有するPM VC導波路204Lとして示されている少なくとも1つのVC導波路、及び複数のPM 非VC導波路206L-(1..n)を備えている。本例では、nは18であり、各導波路は、定偏波特性を有する。PM VC導波路204Lは、共通ハウジング構造202Lの長さ方向中央軸線に沿って位置しており、平行に近接した複数のPM 非VC導波路206L-(1..n)によって円周状かつ対称に囲まれている。
【0070】
結合器アレイ200Lは、PM VC導波路204L及びPM 非VC導波路206L-(1..n)のそれぞれにおいて、偏向軸が互いに、及び共通のハウジング構造202Lの断面ジオメトリック形状に整列してなる偏向軸アライメントモードを備えている。PM VC導波路204L及びPM 非VC導波路206L-(1..n)のPM特性は、ロッドストレス部材によって誘発される(及び種々のストレスあるいは等価なデザイン選択によっても直ちに誘発される)。結合器アレイ200Kは、
図3Jの導波路アレンジメント指標エレメント208Jに関連して説明した、任意の形態の導波路アレンジメント指標エレメント208L-aを選択的に備えることができる。
【0071】
図4を参照すると、近位開放の光結合アライメントの形態で、光デバイス304の複数の垂直結合エレメント306に結合するプロセス状態の、光ファイバ結合器アレイの第2の端部302(すなわち、チップ)が示されている。上記形態は、光ファイバ結合器アレイの第2の端部302と、垂直結合エレメント306とを物理的に十分に接触させることによって、突合せ結合の形態に直ちに移行する。
【0072】
図5を参照すると、突合せ結合の形態で、光デバイス324の複数の端部結合エレメント326に結合するプロセス状態の、光ファイバ結合器アレイの第2の端部322(すなわち、チップ)が示されている。上記形態は、近位開放の光結合アライメントの形態、及び/又は傾斜アライメント結合形態などを含む種々の結合形態の1つに直ちに移行することができる。
【0073】
少なくとも1つの変形例において、光結合器アレイ(すなわち、
図3Cから
図3Lにおける光結合器アレイ200Dから200L)は、直ちにポンプ光ファイバレーザ、及び/又は光ファイバアンプ(あるいは等価なデバイス)として構成することができる。好ましい実施形態において、ポンピング結合器アレイは、信号を伝達する(すなわち、信号チャネルとして機能する)ように構成された中心チャネル(すなわち、導波路)を備える。信号は、その後、増幅されて、レーザ生成のために使用される。また、ポンピング結合器アレイは、光ポンピング機能(すなわち、ポンプチャネルとして機能する)を提供するように構成された、少なくとも1つの追加のチャネルを有する。種々の変形例において、ポンピング結合器アレイは、任意の組み合わせにおいて、次の要素を含むことができる。
・次の信号チャネルの少なくとも1つ:少なくとも1つの所定の信号波長あるいはレーザ波長において、シングルモードアンプファイバに対する結合度合いを増大あるいは最適化するように構成されたシングルモード信号チャネル、少なくとも1つの所定の信号波長あるいはレーザ波長において、マルチモードアンプファイバに対する結合度合いを増大あるいは最適化するように構成されたマルチモード信号チャネル
・次のポンピングチャネルの少なくとも1つ:少なくとも1つの所定のポンピング波長において、シングルモード励起光源に対する結合度合いを増大あるいは最適化するように構成された単一モードポンピングチャネル、所定のポンピング波長において、マルチモード励起光源に対する結合度合いを増大あるいは最適化するように構成されたマルチモードポンピングチャネル
【0074】
選択的に、ポンピング効率を増大あるいは最大化させるために、ポンピング結合器アレイは、利用可能な全てのポンピングチャネル未満の数のチャネルを選択的に使用するように構成することができる。本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、デザイン選択の問題として、ポンピング結合器アレイは、以下の要素を含むように構成することができる。
a.それぞれが、結合器アレイ構造の所定の位置に配置された少なくとも1つの信号チャネル
b.それぞれが、結合器アレイ構造の所定の位置に配置された少なくとも1つのポンピングチャネル
c.選択的-信号伝達や励起以外の少なくとも1つの付加的な目的(例えば、アライメントや、欠陥検知、データ伝送のためのフィデューシャルマーカーなど)のための少なくとも1つの追加の導波路
【0075】
好ましくは、ポンプチャネルは、長さ方向中央軸線を含む、結合器の横方向の任意の位置に配置させることができる。また、ポンプチャネルは、特に限定されないが、SM,MM,LMA,VC導波路の任意の型の光ファイバの少なくとも1つを備えることができる。選択的に、結合器における光ポンプチャネルとして使用することができる光ファイバ(ファイバの型によらず)は、定偏波特性を有することができる。
【0076】
実施形態において、ポンピング結合器アレイは、両面クラッドファイバに対する結合度合いを最適化するように構成することができる。この場合、結合器アレイの信号チャネルは、両面クラッドファイバの信号チャネルに対して結合するように構成され、最適化される。少なくとも1つのポンピングチャネルは、両面クラッドファイバの内部クラッドに対して結合するように構成される。
【0077】
本質的に、種々の実施形態で示されている光結合器アレイは、ファイバ対チップ及びファイバ対光導波路に対する、高密度、マルチチャネル、光学的入出力(I/O)として直ちに使用することができる。この光ファイバ結合器は、少なくとも以下のような特徴を有する。
・急激に減少したチャネル間隔及びデバイスフットプリント(公知の物と比較して)
・スケーラブルなチャネルカウント
・全ガラス光路
・レンズ、エアーギャップあるいはビーム拡大媒体のない、高密度な突合せ結合あるいは接合
・セミオートマチックな製造工程を通じて製造できること
・広範囲なパラメータのカスタマイズ:波長、モードフィールドサイズ、チャネル間隔、アレイ形態、ファイバタイプ
【0078】
光ファイバ結合器は、デザイン選択あるいは簡便性の問題として、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、少なくとも以下の用途のために好ましく用いることができる。
・導波路との結合:
・PICあるいはPCBベース(シングルモードあるいはマルチモード)
・マルチコアファイバ
・チップエッジ(1D)あるいはチップフェース(2D)結合
・以下の事項を要因に含める用途に対して最適化されたNA
・パッケージアライメント
・チップ加工/導波路のアップテーパリング(up-tapering)
・定偏波特性が直ちに構成できる
・チップベースデバイスとの結合:例えば、VCSEL、フォトダイオード、垂直結合格子
・レーザダイオード結合
・高密度装置の入出力(I/O)
【0079】
したがって、使用する際に、光ファイバ結合器の実施形態は、現在利用できる競合の製品に比較して、少なくとも以下の利点を有する。
・従来にない密度
・低損失結合(≦0.5dB)
・操作上の安定性
・形状因子サポート(Form factor support)
・広範囲なスペクトル範囲
・NAのマッチング
・スケーラブルなチャネルカウント
・定偏波
【0080】
図7を参照すると、フレキシブルなピッチ減少光ファイバアレイ(PROFA)結合器450として、フレキシブルな光結合器アレイが示されている。PROFA結合器の種々の特徴が
図7に示されているが、上述した任意の特徴をフレキシブルなPROFA結合器に対して任意に組み合わせて適用することができる。例えば、
図1Aから
図5に関して記載した任意の特徴をフレキシブルなPROFA結合器に対して使用することができる。
図1Aから
図5に関して記載した任意の特徴はフレキシブルなPROFA結合器に関して記載された任意の特徴と組み合わせることができる。
【0081】
図7を引き続き参照すると、
図7に示すフレキシブルPROFA結合器450は、低クロストークの内部結合及びロープロファイルパッケージを収容するために十分に軟らかいことが望まれる用途に使用できるように構成することができる。ここで記載され、米国特許出願公開第2013/0216184号(ピッチ間隔を減少させた光ファイバアレイ)(その内容は、本願明細書中に含まれている)に記載されている、バニシングコアプローチは、ピッチ減少光ファイバアレイ(PROFA)結合器/内部接続が、例えば、複数の光ファイバを光デバイス(例えば、PIC)に光学的に結合できるようにする。この結合は、垂直格子結合器(VGC)のアレイに突合せ結合する。結合器450の断面構造が、ここで記載され、米国特許出願公開第2013/0216184号に記載されているように、屈折率N2よりも低い屈折率N-2Aの追加の層を有する場合、バニシングコアアプローチは、チャネルクロストークを生じることなく、外径を減少させるために使用することができる。この減少によって、好ましくは第1の端部及び第2の端部間の、減少した断面を有するフレキシブル領域を提供することができる。
【0082】
好ましい実施形態において、差(N-2AマイナスN-3)が、差(N-2マイナスN-2A)あるいは差(N-1マイナスN-2)よりも大きい場合、光が屈折率N-2Aを有する追加の層中を伝播する際に、高いNAかつ曲げ不感性の導波路を得ることができる。また、好ましい実施形態において、結合器450の外径が一端から長さ方向に沿って減少し、フレキシブル領域を形成した後、外径は、第2の端部に向け、長さ方向に沿って増大することができる。この結果、第2の端部において、大きな結合表面を有する低NA導波路を得ることができる。
【0083】
例えば、
図7に示すように、光結合器アレイ450は、第1の端部1010、第2の端部1020、及びそれらの間のフレキシブル部1050を有する細長い光エレメント1000を備えることができる。光エレメント1000は、結合器ハウジング構造1060及び当該ハウジング構造1060内に埋設された複数の縦長導波路1100を有する。導波路1100は、断面ジオメトリック導波路アレンジメントにおいて、互いに配置することができる。
図7において、第1の端部1010、第2の端部1020、及びフレキシブル部1050に対する導波路1100の断面ジオメトリック導波路アレンジメントが示されている。第1の端部1010及びフレキシブル部1050間の中間位置1040における導波路1100の断面ジオメトリック導波路アレンジメントも示されている。断面で影状の領域で記載され、ここで述べるように、光は、光エレメント1000内を、例えばフレキシブル部1050を通って、第1の端部1010から第2の端部1020に伝播する。
図7に示すように、これによって、十分に低いクロストークで全てのチャネルを分離した構造を得ることができる。一方、ロープロファイルパッケージを収容できる程度のフレキシブル性(フレキシブル部1050)を提供することができる。
【0084】
クロストーク及び/又はフレキシブル性のレベルは、アレイの用途に依存する。例えば、実施形態において、低クロストークとは、-45dBから-35dBの範囲として考慮することができる。一方、他の実施形態において、低クロストークとは、-15dBから-5dBの範囲として考慮することができる。したがって、クロストークのレベルは、特別に限定されるものではない。実施形態において、クロストークは、-55dB、-50dB、-45dB、-40dB、-35dB、-30dB、-25dB、-20dB、-15dB、-10dB、0dBあるいはそれらの中間値(例えば、-37dB、-27dB、-17dB、-5dB)未満あるいは同値とすることができる。実施形態において、クロストークは、-50dBから-40dBの範囲、-40dBから-30dBの範囲、-30dBから-20dBの範囲、-20dBから-10dBの範囲、-10dBから0dBの範囲、-45dBから-35dBの範囲、-35dBから-25dBの範囲、-25dBから-15dBの範囲、-15dBから-5dBの範囲、-10dBから0dBの範囲、これら範囲の任意の組み合わせ、-55dBから0dBの任意の数で形成される範囲(例えば、-52dBから-37dB、-48dBから-32dBの範囲)にすることができる。
【0085】
フレキシブル性も、アレイの用途に依存する。例えば、実施形態において、フレキシブル部1050の優れたフレキシブル性は、少なくとも90度の曲げ性を備えることができる。他の実施形態では、少なくとも50度の曲げ性でもよい。したがって、フレキシブル性は特別に限定されるものではない。実施形態において、フレキシブル性は、少なくとも45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、90度、100度、110度、120度、あるいはこれらの中間値とすることができる。実施形態において、フレキシブル部1050は、例えば、45度から55度の範囲、50度から60度の範囲、60度から70度の範囲、70度から80度の範囲、80度から90度の範囲、90度から100度の範囲、100度から110度の範囲、110度から120度の範囲、あるいはこれらの組み合わせの範囲、若しくはこれら範囲の数値で形成される任意の範囲(例えば、50度から65度の範囲、50度から85度の範囲、65度から90度の範囲など)の曲げ性を有することができる。実施形態において、フレキシブル部1050は、これらの数値を超える曲げ性を有することもできるし、これら数値未満の曲げ性を有することもできる。曲げ性は、光分散と関係する。しかしながら、実施形態は、ここで記載されたように曲げ性(例えば、上述した範囲の1つ)を有し、ここで記載したような相対的に低いクロストーク(例えば、上述した範囲の1つ)を有するように構成できる。
【0086】
用途上、フレキシブル部1050は、使用に際して曲げなくてもよい。しかしながら、フレキシブル性は、結合器アレイ450の他の部分から、第1の端部1010あるいは第2の端部1020を分離する際に望ましいものである。例えば、フレキシブルPROFA結合器450のフレキシブル部1050は、PROFAの残部に対して第1の端部1010(例えば、PROFA-PIC界面)に機械的隔離を提供することができる。この結果、温度変化や機械的衝撃、振動などの環境変動に関する安定性を増大させることができる。
【0087】
図7に示す例では、結合器アレイ450は、複数の光ファイバ2000及び/又は光デバイス3000と光学的に結合するように操作することができる。光ファイバ2000及び光デバイス3000は、ここで記載した任意のものを含むことができる。結合器アレイ450は、第1の端部1010において、複数の導波路1100を介して光ファイバ2000と光学的に結合することができる。また、結合器アレイ450は、第2の端部1020において、複数の導波路1100を介して光デバイス3000と結合することができる。ここで述べたように、複数の導波路1100は、少なくとも1つのVC導波路1101を含むことができる。
図7は、全ての導波路1100をVC導波路として記載している。しかしながら、1以上の非VC導波路を使用してもよい。また、
図7はVC導波路を示しているが、任意の数のVC及び/又は非VC導波路を使用することができる。
【0088】
断面において示されているように、導波路1100のそれぞれは、他の導波路に関して、個々に相応する断面ジオメトリックな位置に配置されている。
図7は、1つの導波路は6つの導波路によって囲まれているが、断面ジオメトリックな導波路アレンジメントは、限定されるものではなく、従来公知の任意のアレンジメントあるいは
図3Aから
図3Lで示された任意のアレンジメントを含むようにすることもできる。
【0089】
ここで示すように、VC導波路1101は、内部コア(例えば、内部バニシングコア)1110、外部コア1120、及び外部クラッド1130を有することができ、これらの屈折率は、それぞれN-1,N-2,N-3である。
図7に示すように、VC導波路1101は、屈折率N-2Aの第2の外部コア1122(例えば、外部コア1120及び外部クラッド1130間)を有することができる。外部コア1120は、内部コア1110を長さ方向に囲むことができるので、第2の外部コア1122は、外部コア1120を長さ方向に囲むことができ、外部クラッド1130は、第2の外部コア1122を長さ方向に囲んでいる。実施形態において、内部コア1110、外部コア1120、第2の外部コア1122及び外部クラッド1130の屈折率の関係は、好ましくはN-1>N-2>N2-A>N-3とすることができる。そのような関係を有することにより、各周囲の層は、その内部に位置する層に対して実効的なクラッドとして機能する(例えば、外部コア1120は、内部コア1110に対する実効的なクラッドとして機能し、第2の外部コア1122は、外部コア1120に対して実効的なクラッドとして機能する)。したがって、第2の外部コアの使用は追加のコア及びクラッドを提供することができる。
【0090】
屈折率N-2Aの第2の外部コア1122を含めることによって、高いNAを達成することができる(例えば、第2の外部コア1122を有しない場合と比較して)。実施形態において、差(N-2AマイナスN-3)は、差(N-2マイナスN-2A)あるいは差(N-1マイナスN-2)より大きくすることができ、この結果、相対的に高いNAを実現できる。NAを増大させることにより、MFDを減少させることができ、これによって、クロストークを犠牲にすることなく、チャネルを互いに近づける(例えば、導波路1100間の間隔)ことができる。したがって、結合器アレイ450は、断面を減少させることができ(第2の外部コア1122を有しない場合に比較して)、光が第2の外部コア1122内を伝播する際に、狭小化した領域を提供することができる。第1の端部1010及び第2の端部1020間に狭小化した領域を設けることにより、実施形態は、第1の端部1010及び第2の端部1020に近接した領域よりもフレキシブルなフレキシブル部1050を含むことができる。
【0091】
例えば、内部コア1110の大きさ、外部コア1120の大きさ、及び導波路1100間の間隔は、第1の端部1010から中間位置1040に向け、光エレメント1000に沿って減少(ある場合は、同時かつ徐々に)させることができる。この結果、中間位置1040において、内部コア1110の大きさは、光を伝播させるには不十分となり、外部コア1100の大きさは、少なくとも1つの光モードで伝播させるには十分となる。実施形態において、各導波路1100は、少なくとも1つの光モード(例えば、シングルモードあるいはマルチモード)に対するキャパシティを有することができる。例えば、第1の端部1010において、VC導波路1101は、内部コア1110内に多数の空間モード(M1)を保持する。実施形態において、中間位置1040では、内部コア1110は、最早全てのM1モードを保持することができない(例えば、光伝播させることができない)。しかしながら、実施形態において、中間地点1140において、外部コア1120は全てのM1モードを保持することができる(ある場合にいて、追加のモードをも保持する)。この例において、内部コア1110を、第1の端部1010から中間位置1040に向けて伝播する光は、内部コア1110から外部コア1120内へ漏えいする。この場合、光は、内部コア1110及び外部コア1120の双方を伝播する。
【0092】
また、外部コア1120の大きさ、第2の外部コア1122の大きさ、及び導波路1100間の間隔は、光エレメント1000に沿って、例えば、中間位置1040からフレキシブル部1050に向けて減少(例えば、同時かつ徐々に)し、フレキシブル部1050において、外部コア1120の大きさは光を伝播させるのに不十分となり、第2の外部コア1122の大きさは少なくとも1つの光モードを伝播させるのに十分となる。実施形態において、中間位置1040において、VC導波路1101は、外部コア1120内において全てのM1モードを保持することができる。実施形態において、フレキシブル部1050では、最早全てのM1モードを保持することができない(例えば、光伝播させることができない)。しかしながら、実施形態において、フレキシブル部1050において、第2の外部コア1122は全てのM1モードを保持することができる(ある場合において、追加のモードをも保持する)。この例において、外部コア1120を、中間位置1040からフレキシブル部1050に向けて伝播する光は、外部コア1120から第2の外部コア1122内へ漏えいする。この場合、光は、内部コア1110、外部コア1120及び第2の外部コア1122を伝播する。
【0093】
また、外部コア1120の大きさ、第2の外部コア1122の大きさ、及び導波路1100間の間隔は、フレキシブル部1050から第2の端部1020に向け、光エレメント1000に沿って増大(ある場合は、同時かつ徐々に)させることができる。この結果、第2の端部1020において、第2の外部コア1122の大きさは、光を伝播させるには不十分となり、外部コア1100の大きさは、少なくとも1つの光モードで伝播させるには十分となる。実施形態において、第2の端部1020では、第2の外部コア1122は、最早全てのM1モードを保持することができない(例えば、光伝播させることができない)。しかしながら、実施形態において、第2の端部1020において、外部コア1120は全てのM1モードを保持することができる(ある場合において、追加のモードをも保持する)。この例において、第2の外部コア1122を、フレキシブル部1050から第2の端部1020に向けて伝播する光は帰還し、内部コア1110及び外部コア1120のみを伝播する。
【0094】
第2の端部1020から第1の端部1010への光伝播は、上記と逆の態様で行われる。例えば、外部コア1120の大きさ、第2の外部コア1122の大きさ、及び導波路1100間の間隔は、第2の端部1020からフレキシブル部1050に向け、光エレメント1000に沿って減少(ある場合は、同時かつ徐々に)させることができる。この結果、フレキシブル部1050において、外部コア1120の大きさは、光を伝播させるには不十分となり、第2の外部コア1122の大きさは、少なくとも1つの光モードで伝播させるには十分となる。
【0095】
断面コアの大きさ及びクラッドの大きさの減少は、結合器アレイ450にリジッド性とフレキシブル性とを好ましく提供することができる。光ファイバ2000及び/又は光デバイス3000は、結合器アレイ450の端部1010,1020に融合させることができるので、第1の端部1010及び第2の端部1020のリジッド性は望ましい。しかしながら、結合器アレイは曲がって、ロープロファイル集積回路と結合するために、フレキシブルであることが望ましい。実施形態において、第1の端部1010及び第2の端部1020は、それらの間にフレキシブル部1050があるためにリジッドなものとすることができる。フレキシブル部は、光エレメント1000の長さ以上に延在することができ、第1の端部1010及び第2の端部1020を機械的に隔離することができる。例えば、フレキシブル部1050は、第1の端部1010をフレキシブル部1050及び第2の端部1020間の領域から機械的に隔離することができる。また、フレキシブル部1050は、第2の端部1020を第1の端部1010及びフレキシブル部1050間の領域から機械的に隔離することができる。そのような機械的隔離は、第1の端部1010及び第2の端部1020に対し、例えば、温度変化や機械的衝撃、振動などの環境変化に関して安定性を提供することができる。フレキシブル部1050の長さは特に限定されるものではなく、用途に依存する。例えば、その長さは、2から7mmの範囲、3から8mmの範囲、5から10mmの範囲、7から12mmの範囲、8から15mmの範囲、これらの組み合わせ、あるいは2から20mmの任意の数値によって形成される任意の範囲(例えば、3から13mm、4から14mm、5から17mmなど)とすることができる。また、フレキシブル部1050の長さは短く、あるいは長くすることができる。
【0096】
同時に、フレキシブル部1050はフレキシブル性を提供することができる。多くの場合、フレキシブル部1050は、その長さの全体に亘って実質的に同じ断面の大きさ(例えば、導波路1100の断面の大きさ)を有する。実施形態において、フレキシブル部1050の断面の大きさは、第1の端部1010及び第2の端部1020における断面の大きさよりも小さくできる。断面の大きさが小さいことによって、フレキシブル部1050は、第1の端部1010及び第2の端部1020に近接した領域よりもフレキシブルなものにできる。断面の大きさの減少は、コア及びクラッドの大きさを小さくすることによって行う。また、選択的なエッチングによる後工程を行うことにより、フレキシブルなPROFA結合器450のフレキシブルな長さの部分の直径を減少させることが望ましい。
【0097】
実施形態において、フレキシブル部1050は、標準SMF28ファイバよりもフレキシブルとすることができる。実施形態において、フレキシブル部1050は、少なくとも45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、90度、100度、110度、120度、あるいは少なくともそれらの間の任意の角度で曲げることができる。実施形態において、フレキシブル部1050は、例えば、45度から55度、50度から60度、60度から70度、70度から80度、80度から90度、90度から100度、100度から110度、110度から120度の範囲、あるいはこれら範囲の組み合わせ、さらにはこれらの範囲の任意の数字によって形成される任意の範囲(例えば、50度から65度、50度から85度、65度から90度など)で曲げることができる。実施形態において、フレキシブル部1050は、これらの値を超える角度、あるいはこれらの値未満の角度で曲げることができる。ここで説明したように、フレキシブル部1050は、使用に際して曲げなくてもよい。しかしながら、フレキシブル性は、結合器アレイ450の残部から第1の端部1010及び第2の端部1020を分離する際に望ましい。
【0098】
結合器アレイ450は、結合器ハウジング構造1060を含む。例えば、結合器ハウジング構造1060は、共通の単一結合器ハウジング構造を含むことができる。実施形態において、結合器ハウジング構造1060は、導波路1100を囲む媒体1140(例えば屈折率N-4を有する)を含むことができる。ある場合において、N-4はN-3よりも
大きい。また、ある場合、N-4はN-3と等しい。媒体1140は、ここで述べたような任意の媒体(例えば、純シリカ)を含むことができる。媒体は、結合器アレイ450が全ガラス結合器アレイとなるように、ガラスを含むことができる。導波路1100は、ハウジング構造1060の媒体1040中に埋設することができる。実施形態において、結合器ハウジング構造1060の媒体1140の全体積は、結合器ハウジング構造1060内に閉じ込められたVC導波路の内部コア及び外部コア1110、1120、1122の全体積よりも大きくすることができる。
【0099】
実施形態において、各導波路は、例えば
図1Aから
図2Dで示したように、結合器ハウジング構造1060の内部位置、外部位置あるいは境界位置において、光ファイバ200
0及び/又は光デバイス3000と結合させることができる。光ファイバ2000及び光デバイス3000は異なる端部にあるので、第1の端部1010及び第2の端部1020は、それぞれ光ファイバ2000あるいは光デバイス3000を結合するように構成することができる。例えば、第1の端部1010及び/又は第2の端部1020におけるVC導波路のMFDは、結合させる光ファイバ2000あるいは光デバイス3000のMFDと合致あるいは実質的に合致させるように構成する(例えば、コアの大きさを用いて)ことができる。また、第1の端部1010及び/又は第2の端部1020におけるVC導波路のNAは、結合させる光ファイバ2000あるいは光デバイス3000のNAと合致あるいは実質的に合致させるように構成する(例えば、屈折率を用いて)ことができる。屈折率は、公知の任意の方法(例えば、導波路ガラスにドーピングする)で、あるいは開発中の任意の方法で変更することができる。実施形態において、ここで記載したように、差(N-1マイナスN-2)を差(N-2マイナスN-2A)よりも大きくし、第1の端部1010におけるNAが第2の端部1020のNAよりも大きくなるようにする。他の実施形態において、差(N-1マイナスN-2)を差(N-2マイナスN-2A)よりも小さくして、第1の端部1010におけるNAが第2の端部1020のNAよりも小さくなるようにする。さらに他の実施形態において、差(N-1マイナスN-2)を差(N-2マイナスN-2A)と等しくして、第1の端部1010におけるNAが第2の端部1020のNAと等しくなるようにする。VC導波路は、シングルモードファイバ、マルチモードファイバ、及び/又は定偏波ファイバなどを含むが、これらに限定されない任意の型のファイバを含むことができる。
【0100】
コア及びクラッド(1110,1120,1122,1130)の大きさ(円形の場合は、外部の断面直径であり、非円形の場合は、外部の断面のディメンション)は、特に限定されない。実施形態において、内部コア1110の大きさ及び/又は外部コア1120の大きさは、1から3μm、2から5μm、4から8μm、5から10μmの範囲、あるいはこれら範囲の任意の組み合わせ、さらには1から10μmの任意の数値から形成される任意の範囲(例えば、2から8μm、3から9μmなど)とすることができる。しかしながら、それらの大きさは、上記を超える範囲あるいは上記未満の範囲とすることができる。例えば、内部コア1110及び/又は外部コア1120の大きさは、例えば、波長及び/又は所望のモード数などに応じて、サブミクロンから数ミクロン、さらには数十ミクロン、さらには数百ミクロンとすることができる。
【0101】
また、屈折率差(例えば、N-1及びN-2間、N-2及びN-2A間、及び/又はN-2A及びN-3間)は、特に限定されない。例えば、屈折率差は、1.5×10-3から2.5×10-3、1.7×10-3から2.3×10-3、1.8×10-3から2.2×10-3、1.9×10-3から2.1×10-3、1.5×10-3から1.7×10-3、1.7×10-3から1.9×10-3、1.9×10-3から2.1×10-3、2.1×10-3から2.3×10-3、2.3×10-3から2.5×10-3の範囲、あるいはこれら範囲の任意の組み合わせ、さらには1.5×10-3から2.5×10-3の任意の数値から形成される任意の範囲とすることができる。しかしながら、それらの大きさは、上記を超える範囲あるいは上記未満の範囲とすることができる。
【0102】
ここで説明したように、光デバイス3000はPICを含むことができる。PICはVGCアレイを含むことができる。米国特許出願公開第2012/0257857号(高密度光パッケージヘッダー装置)(その内容は、本願明細書中に取り込まれている)に記載されているように、それぞれが多重光チャネルを有する多重フレキシブルPROFA結合器(結合器450など)は、互いに結合させて、光多重ポート入出力(IO)インターフェースを形成することが好ましい。したがって、光多重ポートIOインターフェースは、複数の光結合器アレイを含み、光結合器アレイの少なくとも1つは、ここで説明した光結合器アレイ450を含むことができる。
【0103】
図8及び
図9を参照すると、マルチチャネル光結合器アレイの第1の端部に近接した部分の断面図が示されている。その断面図は、光結合器アレイの長さ方向に垂直なものである。それらの構成は、第1の端部において改良された断面、すなわち横方向の導波路の位置決め状態を示している。この位置決め状態は、第1の端部に近接した箇所での、自己配列した導波路アレンジメント(例えば、円形(
図8に示す)すなわち六角形状の内部断面を有するハウジング構造における六角形状のパッケージアレンジメント)及び第2の端部において、改良された導波路の断面上の位置決め(ある場合において正確あるいはほぼ正確)状態を示している。それらの形態は、第2の端部における導波路の断面上の位置決めが所望の通りに正確に行われるように、製造過程にあるアライメントをも提供するものである。
【0104】
光結合器アレイの種々の特徴を
図8及び
図9に関して説明することができるが、上述した任意の特徴(例えば、上述した任意の図面や実施形態との組み合わせにおいて)を、マルチチャネル結合器アレイと任意に組み合わせることができる。例えば、
図1Aから
図5及び
図7に関して説明した任意の特徴をマルチチャネル光結合器アレイにおいて利用することができ、
図8及び
図9に関して説明する任意の特徴と組み合わせることができる。
【0105】
例えば、
図1Aから
図2Dに示された実施形態について言及すると、結合器アレイの2つの端部:第1の(大径)端部及び第2の(小径)端部が存在する。2つの端部は、長さ方向(z方向に沿って)において離隔している。例えば、
図1Aにおいて、第1の端部は位置Bに近接しており、第2の端部は位置C及びDに近接している。
【0106】
実施形態において、(位置Bに近接した)第1の端部の機能の1つは、導波路30A,32A-1,32A-2を高い位置決め精度で封止することである。例えば、(位置Bに近接した)第1の端部に近接した位置での結合器ハウジング構造14Aは、例えば、導波路30A,32A-1,32A-2の長さ方向の一部を円周上に囲って封止することができる。但し、導波路30A,32A-1,32A-2の端部を完全に取り囲む必要はない。また、導波路30A,32A-1,32A-2は、結合器ハウジング構造14Aの外側、例えば、長さ方向(z軸の平行な方向)に延在してもよいし、しなくてもよい。
図1Aにおいて、第1の端部に近接した部分では、導波路30Aの端部は結合器ハウジング構造14A内に位置するが、導波路32A-1及び32A-2の端部は、結合器ハウジング構造14Aの外側(例えば、長さ方向)に延在している。
図2Bにおいて、第1の端部に近接した部分では、導波路130B-1及び130B-2の端部は、結合器ハウジング構造14Aの外部断面境界領域に配置されており、結合器ハウジング構造14Aの外側、例えば長さ方向(z軸に平行な方向)に延在していない。
【0107】
種々の実施形態において、(位置C及びDに近接した)第2の端部の機能の1つは、改良された方法(ある場合において、正確あるいはほぼ正確に)で、ハウジング構造(例えば、共通のハウジング構造)内に埋設された導波路30A,32A-1,32A-2の断面位置決めを行うことである。例えば、(位置C及びDに近接した)第2の端部に近接した箇所では、導波路30A,32A-1,32A-2は、例えば隣接する結合器ハウジング構造14Aによって円周状に囲まれて埋設されている。
図1Aにおいて、第2の端部に近接した部分では、導波路30A,32A-1,32A-2の端部は、結合器ハウジング構造14Aの外部断面境界領域に配置されている。実施形態において、第2の端部に近接した部分では、導波路の1以上の端部は、結合器ハウジング構造14A内に配置させてもよいし、結合器ハウジング構造14Aの外側に長さ方向に沿って延在させてもよい。
【0108】
改良された位置決め操作を行うために、実施形態は、第1の端部の近傍において
図8に示すようなハウジング構造の断面形態を含むことができる。断面形態は、光結合器アレイの長さ方向に垂直である。
図8に示すように、結合器アレイ800は、長さ方向において第1の端部に近接した箇所において、複数の長い導波路805を囲むようなリング状の断面形態を有するハウジング構造801を含むことができる。エアーギャップのようなギャップが、複数の導波路805をリングから分離させている。このような形態は、第1の端部の近傍において、導波路の自己配列を可能としている(例えば、円形(
図8に示す)すなわち六角形状の内部断面を有するハウジング構造における六角形状のパッケージアレンジメント)。
【0109】
図8に示す形態では、導波路805は六角形状のアレンジメントであるが、他のアレンジメント、例えば四角形や矩形なども可能である。
【0110】
リングは、円形あるいは非円形の内部断面801a(横方向、すなわち光結合器アレイの長さ方向に垂直な方向)を有することができる。例えば、内部断面801aは、円形、楕円形、D形、四角形、矩形、六角形、五角形、八角形、その他の多角形とすることができる。内部断面801aは、必ずしも導波路805のアレンジメントに従う必要はない。例えば、四角形状にアレンジされた4つの導波路が内部の円形断面内に閉じ込められてもよい。また、
図8に示すように、内部断面801aは円形である一方、導波路805は六角形にアレンジすることができる。実施形態においては、
図8に示すように、円形の内部断面が、密な六角形のアレンジメントを可能にすることができるので好ましい。四角形や矩形などの他の内部断面形状も使用することができる。この場合は、非六角形の導波路アレンジメントが可能となる。また、内部断面801aは、余分な空間を削減するために、導波路805のアレンジメントと同様にすることができる。例えば、六角形状の導波路805において、リングの内部断面801aを六角形として、内部断面801aと導波路805間の空間を削減することができる。
【0111】
外部断面801b(横方向、例えば光結合器アレイの長さ方向に垂直な方向)は、円形あるいは非円形とすることができる。例えば、外部断面801bは、円形、楕円形、六角形、D形(例えば、平坦な表面は、簡易な回転アライメントを可能とするので、結合器のパッシブ軸アライメントを提供する)、四角形、矩形、五角形、八角形、その他の多角形とすることができる。
図8において、外部断面801b(例えば円形)は、内部断面801a(例えば円形)の形状に従う。しかしながら、実施形態においては、外部断面801bは、内部断面801aと同様である必要はない。内部断面形状の機能の1つは、第2の端部に近接した箇所における横方向位置決め精度の改良を可能にすることであるが、外部断面形状の機能の1つは、結合器のパッシブ軸アライメントを可能とすることである(例えば、アライメントは、光を結合器内に出射することなく行うことができる)。実施形態においては、結合器の一端あるいは両端においてパッシブアライメントを容易に行うために、第1の端部から第2の端部までの外部断面形状を実質的に保持することが好ましい。
【0112】
図9は、第1の端部の近傍におけるハウジング構造の他の断面形態を示す。
図9に示すように、結合器アレイ850は、複数の孔852を有する構造(例えば、連続した構造)の形態を有するハウジング構造851を有することができる。孔852の少なくとも1つは、導波路855の少なくとも1つを含む。エアーギャップのようなギャップが複数の導波路855をその周囲に存在するハウジング構造から分離することができる。
図8に関連して説明したように、外部断面は、円形、楕円形、六角形、D形、四角形、矩形、五角形、八角形、その他の多角形とすることができる。これらの形態の内のいくつかは、結合器アレイの一端あるいは両端において、パッシブアライメントを可能にする。
図8に示す形態は、比較的簡易な製造を可能とするが、
図9に示す形態は、任意の横方向の導波路の位置決めが必要となる。
【0113】
図9は、6つの孔852を有する形態について示しているが、その他の数の孔も可能である。この形態における孔852は分離しているが、孔852のいくつか、あるいは全ては結合してもよい。例えば、
図9に示すように、第1の孔852-1は第2の孔852-2から分離している。しかしながら、他の形態において、第1の孔852-1は少なくとも1つの第2の孔852-2と結合してもよい。孔852のアレンジメントは、3×2のアレイとして示されているが、その他のアレンジメントも可能である。例えば、孔アレンジメントパターンは、六角形、四角形、矩形あるいは横断面における孔の位置決めを画定するXYアレイとすることができる。
【0114】
図9は、バニシングコア(VC)導波路として記載されている導波路855を有する孔852を示す。しかしながら、導波路の少なくとも1つはVC導波路であるが、1以上の孔852は非バニシングコア(非VC)導波路を含むこともできる。VC導波路あるいは非VC導波路855は、ここで説明した導波路、例えばシングルモードファイバ、マルチモードファイバ、定偏波ファイバなどを含むことができる。実施形態において、1以上の孔852は空洞とすることもできるし、例えばフィデューシャルマークとして機能する他の材料(例えば非導波路)を配設することもできる。1以上の孔852には、
図9に示すように、単一の導波路855を配設する(好ましい形態)こともできるし、複数の導波路855を配設することもできる。デザインに応じて、1以上の孔852は、他の孔852と同一あるいは異なるようにし、例えば、異なる形状及び大きさ(例えば、断面形状、直径、楕円の長径/短径など)の導波路855を収容することができる。孔852の断面は円形あるいは非円形とすることができる。例えば、円形、楕円形、六角形、D形(例えば、定偏波チャネルのパッシブ軸アライメントを提供する)、四角形、矩形、五角形、八角形、その他の多角形とすることができる。図示するように、多くの場合、第1の端部に近接した箇所における孔852の断面は、導波路855の断面よりも大きく、このため、結合器ハウジング構造851の内部表面851aと導波路855との間にはギャップが形成される。
【0115】
結合器ハウジング構造(例えば、
図8における801あるいは
図9における851)は、ここで説明した広範囲の材料からなる媒体を含むことができる。また、ここで説明したように、結合器ハウジング構造801,851の媒体は、屈折率(N-4)を有することができる。媒体は、横方向に連続した媒体とすることができる。これは、実施形態において、横断面方向の位置決め精度を向上させた有意なハウジング構造を可能とすることができる。実施形態において、結合器ハウジング構造801,851の媒体の全体積は、結合器ハウジング構造801,851内に閉じ込められたVC導波路の内部コア及び外部コアの全ての全体積よりも大きくすることができる。この場合、実施形態において、全ての導波路をハウジング構造内に確実に埋設することができ、安定したパフォーマンスを可能とする。
【0116】
実施形態において、
図8及び
図9に示す形態は、例えば第2の端部における導波路の断面(横方向)の位置決めを向上させたデバイスの改良された製造を可能とするものである。横方向位置は、例えばx及び/又はyで確定される。一方、z方向は、結合器アレイの長さ方向(例えば、第1の端部から第2の端部)に沿うものである。種々の製造アプローチにおいて、導波路(例えば、
図8における805及び
図9における855)及び結合器ハウジング構造(例えば、
図8における801あるいは
図9における851)を備えるアセンブリは、加熱及び引抜加工されて、
図3Aから
図3Lに示すような横方向断面を呈する第2の端部を形成する。
図8を参照すると、導波路805は、リングの形態(例えば、xy平面において、光結合器アレイの長さ方向に垂直な断面において)を有する結合器ハウジング構造801内に挿入することができる。上述したように、エアーギャップのようなギャップが、光ハウジング構造801及び導波路805間に形成され、導波路が、結合器ハウジング構造801に関して横方向(x及び/又はy方向)に動けるようにしている。
図9を参照すると、1以上の導波路855は、複数の孔852を有する結合器ハウジン
グ構造851内に挿入することができる(例えば、xy平面において、光結合器アレイの長さ方向に垂直な断面において見られるように)。ここで、導波路855は、ハウジング構造851内にパッシブアライメントすることができる。エアーギャップのようなギャップが、光ハウジング構造851及び導波路855間に形成され、導波路が、結合器ハウジング構造851に関して横方向(x及び/又はy方向)に動けるようにしている。密な導波路パッケージアレンジメント(例えば六角形)の場合、このような動きが、製造後の第2の端部における断面内の位置決めをより正確に行う。
【0117】
図1Aを参照すると、結合器アレイは、内部コア20A及び外部コア22Aを有する少なくとも1つのVC導波路30Aを備える複数の長い導波路30A,32A-1,32A-2を含むことができる。内部コア20A,外部コア22A、及び複数の導波路30A,32A-1,32A-2間の隙間は、第1の端部(位置Bに近接した部分)から第2の端部(位置C及びDに近接した部分)まで、その径を減少(ある場合において、同時かつ徐々に)させる、例えば、S-1からS-2に減少させることができる。種々の実施形態において、第1の端部(位置Bに近接した部分)における断面形態は、
図8あるいは
図9に示す。一方、第2の端部(位置C及びDに近接した部分)は、
図3Aから
図3L及び
図7に示すことができる。実施形態において、第2の端部に近接した部分では、結合器ハウジング構造と導波路との間にギャップを実質的に形成しない。ギャップは、ハウジング材で充填及び導波路クラッド材で充填する。第1の端部での上述した断面形態の結果として、第2の端部における断面方向すなわち横方向の位置決めを改良することができる。したがって、第2の端部における導波路は、光デバイスに対して、横方向(例えば、x及び/又はy方向)において適切に配列される。
【0118】
したがって、好ましい実施形態に言及して、発明の基礎的かつ新規な特徴を示し、説明し、指摘したが、記載したデバイス及び方法の形態及び詳細において、種々の省略、代替及び変更が、実施の際に、発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、当業者によってなされることができる。例えば、実質的に同じ方法で実質的に同じ機能を遂行し、同じ結果を得るエレメント及び/又は方法の全ての組み合わせは、本発明の範疇である。したがって、添付した特許請求の範囲の範疇で示されるものに限定される。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光ファイバと光学的に結合するための第1の端部、及び光デバイスと光学的に結合する第2の端部を有する細長い光エレメントを備える、前記複数の光ファイバを前記光デバイスに光学的に結合するためのマルチチャネル光結合器アレイであって、
前記光エレメントは、共通の単一結合器ハウジング構造;各導波路が所定のモードフィールドプロファイルの少なくとも1つの光モードに対するキャパシティを有するとともに、前記共通の単一結合器ハウジング構造内に埋設され、それぞれ互いに離隔して位置する複数の細長い導波路を有し、
前記少なくとも1つのバニシングコア導波路は、第1の屈折率(N-1)及び前記第1の端部において第1の内部コアサイズ(ICS-1)、前記第2の端部において第2の内部コアサイズ(ICS-2)を有する内部バニシングコア;当該内部バニシングコアを長さ方向に囲み、第2の屈折率(N-2)及び前記第1の端部で第1の外部コアサイズ(OCS-1)、前記第2の端部において第2の外部コアサイズ(OCS-2)を有する外部コア;当該外部コアを長さ方向に囲み、第3の屈折率(N-3)及び前記第1の端部で第1のクラッドサイズ、前記第2の端部で第2のクラッドサイズを有する外部クラッドを備え、
前記共通の単一結合器ハウジング構造は、前記複数の導波路を囲む第4の屈折率(N-4)を有する横方向に連続した媒体を備え、
前記第1の屈折率、前記第2の屈折率、前記第3の屈折率及び前記第4の屈折率(それぞれN-1,N-2,N-3,N-4)の所定の相対的な大きさは、N-1>N-2>N-3の関係を備え、
前記共通の単一結合器ハウジング構造の前記媒体の全体積は、前記共通の単一結合器ハウジング構造内に閉じ込められた前記バニシングコア導波路の、前記内部コア及び前記外部コアの全体積よりも大きく、
前記第1の内部コアサイズ(ICS-1)、前記第1の外部コアサイズ(OCS-1)及び前記複数の導波路間の隙間は、前記光エレメントに沿った前記第1の端部及び前記第2の端部の間の、所定の減少プロファイルにしたがって、前記第2の内部コアサイズ(ICS-2)及び前記第2の外部コアサイズ(OCS-2)に到達するまで、同時かつ徐々に減少し、
前記第2の内部コアサイズ(ICS-2)は光を伝播させるのに不十分な大きさとし、前記第2の外部コアサイズ(OCS-2)は少なくとも1つの光モードを伝播させるのに十分な大きさとし、これによって、前記第1の端部から前記第2の端部に伝播する光は、前記第2の端部に近接した箇所において、前記内部バニシングコアから前記外部バニシングコアに漏えいし、前記第2の端部から前記第1の端部に伝播する光は、前記第1の端部に近接した箇所において前記外部コアから前記内部バニシングコアに移動し、
前記第1の端部に近接した箇所における前記共通の単一結合器ハウジング構造は、少なくとも1つの孔を有する横方向に連続した構造の断面形態を備え、
前記少なくとも1つの孔は、前記結合器ハウジング構造と前記複数の導波路の少なくとも1つの間にギャップを形成する、当該少なくとも1つの導波路を備え、
前記少なくとも1つの孔は、前記少なくとも1つの孔内に含まれた前記複数の導波路の少なくとも1つの配置によって形成された形状に従わない非円形の内部断面を有する、ことを特徴とする、マルチチャネル光結合器アレイ。
【請求項2】
前記第1の端部の近傍において、前記複数の導波路の内の1つが、前記結合器ハウジング構造の外部に延在していることを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項3】
前記第1の端部の近傍において、前記複数の導波路の内の1つが、前記結合器ハウジング構造内に位置し、前記結合器ハウジング構造の外部に延在していないことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項4】
前記第1の端部の近傍において、前記複数の導波路の内の1つが、前記結合器ハウジング構造の外部断面境界領域に位置し、前記結合器ハウジング構造の外部に延在していないことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項5】
前記第2の端部の近傍において、前記結合器アレイは、前記結合器ハウジング構造及び前記複数の導波路間にギャップを有しないことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項6】
前記断面形態は、前記複数の導波路を囲むリングを含み、前記リングは、非円形の内部断面を有することを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項7】
前記複数の導波路は、六角形アレンジメントであることを特徴とする、請求項6に記載の光結合器アレイ。
【請求項8】
前記非円形の内部断面は、六角形であることを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項9】
前記非円形の内部断面は、D形であることを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項10】
前記非円形の内部断面は、楕円形であることを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項11】
前記非円形の内部断面は、多角形であることを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項12】
前記リングは、円形の外部断面を有することを特徴とする、請求項6に記載の光結合器アレイ。
【請求項13】
前記リングは、非円形の外部断面を有することを特徴とする、請求項6に記載の光結合器アレイ。
【請求項14】
前記非円形の外部断面は、六角形であることを特徴とする、請求項13に記載の光結合器アレイ。
【請求項15】
前記非円形の外部断面は、D形であることを特徴とする、請求項13に記載の光結合器アレイ。
【請求項16】
前記断面形態は、複数の孔を有する構造を含むことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項17】
前記孔は六角形アレンジメントであることを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項18】
前記孔は矩形アレンジメントであることを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項19】
前記複数の孔は、XYアレイで画定されていることを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項20】
少なくとも1つの孔は、非導波路材料を含むことを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項21】
少なくとも1つの孔は、円形の断面を有することを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項22】
前記非円形の内部断面はD形であることを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項23】
前記非円形の内部断面は、楕円形であることを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項24】
前記非円形の内部断面は、多角形であることを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項25】
前記孔の少なくとも1つは、他の孔と異なる大きさを有することを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項26】
前記孔の少なくとも1つは、他の孔と異なる形状を有することを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項27】
前記孔は分離していることを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項28】
前記孔のいくつかは結合していることを特徴とする、請求項16に記載の光結合器アレイ。
【請求項29】
前記少なくとも1つのバニシングコア導波路はシングルモードファイバを含むことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項30】
前記少なくとも1つのバニシングコア導波路はマルチモードファイバを含むことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。
【請求項31】
前記少なくとも1つのバニシングコア導波路は定偏波ファイバを含むことを特徴とする、請求項1に記載の光結合器アレイ。