(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022170988
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】熱変色性筆記具
(51)【国際特許分類】
B43K 29/02 20060101AFI20221104BHJP
B43L 19/00 20060101ALI20221104BHJP
【FI】
B43K29/02 F
B43L19/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021077319
(22)【出願日】2021-04-30
(71)【出願人】
【識別番号】303022891
【氏名又は名称】株式会社パイロットコーポレーション
(72)【発明者】
【氏名】光崎 嘉人
(57)【要約】
【課題】摩擦の際に摩擦体がぐらつくことがなく安定した適切な摩擦ができ、また、摩擦体を所望の突出量で装着することができる熱変色性筆記具を提供する。
【解決手段】本願発明の熱変色性筆記具は、軸筒の後端に摩擦体と、螺合により装着される頭冠と、を備える。軸筒の後端には、後方に突出する頭冠装着部が設けられ、頭冠装着部には、雄ねじ部と、頭冠の螺合に伴って頭冠の内面に当接する当接部と、切欠きが形成されている。頭冠装着部の後端には、後方に開口する摩擦体装着孔が設けられている。頭冠の内面には、雌ねじ部と、頭冠の螺合に伴って当接部が当接する案内部と、が形成されている。当接部は、頭冠の螺合に伴って案内部から荷重を受け、摩擦体装着孔の内径が縮径するようになっている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に熱変色性インキを収容し、前端のペン先より前記熱変色性インキが吐出可能に構成されている軸筒と、
前記軸筒の後端に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦体と、
前記軸筒の後端に螺合により装着される頭冠と、を備え、
前記軸筒の後端には、後方に突出する頭冠装着部が設けられ、
前記頭冠装着部の後端には、後方に開口する摩擦体装着孔が設けられ、
前記頭冠装着部の外周の少なくとも一部には、雄ねじ部と、前記頭冠と前記頭冠装着部との螺合に伴って前記頭冠の内面の一部に当接する当接部と、が形成されており、
前記頭冠装着部の一部には、切欠きが形成されており、前記当接部において荷重を受ける時に前記摩擦体装着孔の内径が縮径するようになっており、
前記頭冠の内面の一部には、前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部と、前記頭冠と前記頭冠装着部との螺合に伴って前記当接部が当接する案内部と、が形成されており、
前記当接部は、前記頭冠と前記頭冠装着部との螺合に伴って、前記案内部から前記荷重を受けるようになっている熱変色性筆記具。
【請求項2】
前記当接部は前記頭冠装着部の後端に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の熱変色性筆記具。
【請求項3】
前記切欠きは、前記頭冠装着部の周方向に等間隔に複数が配置されており、
前記複数の切欠きの各々は、前記頭冠装着部の軸方向に延びるスリットである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱変色性筆記具。
【請求項4】
前記当接部は、後端に向かって先細状であり、
前記案内部も、後端に向かって先細状である
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱変色性筆記具。
【請求項5】
前記当接部は、切頭円錐面を有している
ことを特徴とする請求項4に記載の熱変色性筆記具。
【請求項6】
前記摩擦体装着孔の内周面には、内向係止部が形成されており、
前記摩擦体の外周面には、周状に外向係止部が形成されている
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の熱変色性筆記具。
【請求項7】
軸筒と、
前記軸筒の後端に、熱変色性インキの筆跡を摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦体と、
前記軸筒の後端に螺合により装着される頭冠と、を備え、
前記軸筒の後端には、後方に突出する頭冠装着部が設けられ、
前記頭冠装着部の後端には、後方に開口する摩擦体装着孔が設けられ、
前記頭冠装着部の外周の少なくとも一部には、雄ねじ部と、前記頭冠と前記頭冠装着部との螺合に伴って前記頭冠の内面の一部に当接する当接部と、が形成されており、
前記頭冠装着部の一部には、切欠きが形成されており、前記当接部において荷重を受ける時に当該摩擦体装着孔の内径が縮径するようになっており、
前記頭冠の内面の一部には、前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部と、前記頭冠と前記頭 冠装着部との螺合に伴って前記当接部が当接する案内部と、が形成されており、
前記当接部は、前記頭冠と前記頭冠装着部との螺合に伴って、前記案内部から前記荷重を受けるようになっている摩擦具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱変色性筆記具に関する。詳細には、熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦体を具備してなる熱変色性筆記具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、軸筒の内部に熱変色性インキを収容し、軸筒の前端のペン先より熱変色性インキが吐出可能に構成し、軸筒の後端に、熱変色性インキの筆跡を摩擦し、その際に生じる摩擦熱で熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦体を具備してなる熱変色性筆記具が開示されている。
【0003】
特許文献1に記載の第1実施形態の構成は、軸筒と、軸筒の後端に螺合により着脱自在に装着される頭冠と、頭冠の後端に螺合により着脱自在に装着される摩擦体と、軸筒内部及び頭冠内部に収容される予備摩擦体と、を備え、軸筒は後方に突出する第1の頭冠装着部が設けられ、第1の頭冠装着部外面には第1の雄ねじ部を有し、頭冠は前方に開口する軸筒装着孔が設けられ、軸筒装着孔内面には第1の雄ねじ部に螺合可能な第1の雌ねじ部を有し、頭冠は後方に開口する摩擦体装着孔が設けられ、摩擦体装着孔内面には第2の雌ねじ部を有し、摩擦体及び予備摩擦体は前方に突出する第2の頭冠装着部が設けられ、第2の頭冠装着部外面には第2の雄ねじ部を有し、第2 の頭冠装着部は摩擦体装着孔に螺合により装着可能であり、摩擦体は予備摩擦体と交換可能であることを特徴としたものである。
【0004】
当該第1実施形態に記載の熱変色性筆記具によれば、摩擦の際に摩擦体がぐらつくことがなく安定した適切な摩擦ができると共に、頭冠に装着された摩擦体を、容易に予備摩擦体に交換することができるため、熱変色性筆記具における摩擦性能を長期間維持することができ、商品価値の高い熱変色性筆記具を提供することができる。
【0005】
また、特許文献1に記載の第2実施形態の構成は、軸筒と、軸筒の後端に螺合により着脱自在に装着される頭冠と、摩擦体と、を備え、軸筒は後方に突出する第1の頭冠装着部が設けられ、第1の頭冠装着部外面には第1の雄ねじ部を有し、頭冠は前方に開口する軸筒装着孔が設けられ、軸筒装着孔内面には第1の雄ねじ部に螺合可能な第1の雌ねじ部を有し、頭冠は後端に径方向内方に突出する縮径部が設けられ、摩擦体は両端に摩擦部及び予備摩擦部が設けられ、摩擦体は軸方向中央部に径方向外方に突出する鍔部が設けられ、鍔部は第1の頭冠装着部の後端部と縮径部により挟持され、摩擦体は頭冠により抜け止めされ、摩擦部と予備摩擦部は前後反転して装着可能であることを特徴としたものである。
【0006】
当該第2実施形態に記載の熱変色性筆記具によれば、摩擦の際に摩擦体がぐらつくことがなく安定した適切な摩擦ができると共に、頭冠に装着された摩擦体を、摩擦部から容易に予備摩擦部に入れ替えることができるため、熱変色性筆記具における摩擦性能を長期間維持することができ、商品価値の高い熱変色性筆記具を提供することができる。
【0007】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載の第1実施形態に開事された技術では、摩擦体の外径が軸筒や頭冠の外径に対して小さいため、螺合のための適正な締め付けトルクを加えることが困難になるおそれがあり、その結果、摩擦の際には摩擦体がぐらついたり摩擦体が緩んできたりするため、安定した適切な摩擦ができないおそれがある。
【0009】
一方、特許文献1に記載の第2実施形態に開事された技術では、摩擦体の取付は、摩擦体に比べて外径が大きい頭冠を把持して螺合を行うため適正な締め付けトルクを加えることが可能である。しかし、摩擦体の前方側に突出する量(長さ)は鍔部の位置によって定まるため、摩擦体を所望の突出量で装着することができないという課題がある。
【0010】
本発明は、以上のような知見に鑑みてなされたものであり、摩擦の際に摩擦体がぐらつくことがなく安定した適切な摩擦ができ、また、摩擦体を所望の突出量で装着することができる熱変色性筆記具を提供することである。なお、本発明において、「後」とは摩擦体装着側を指し、「前」とはその反対側を指す。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、内部に熱変色性インキを収容し、前端のペン先より前記熱変色性インキが吐出可能に構成されている軸筒と、前記軸筒の後端に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦体と、前記軸筒の後端に螺合により装着される頭冠と、を備え、前記軸筒の後端には、後方に突出する頭冠装着部が設けられ、前記頭冠装着部の後端には、後方に開口する摩擦体装着孔が設けられ、前記頭冠装着部の外周の少なくとも一部には、雄ねじ部と、前記頭冠と前記頭冠装着部との螺合に伴って前記頭冠の内面の一部に当接する当接部と、が形成されており、前記頭冠装着部の一部には、切欠きが形成されており、前記当接部において荷重を受ける時に前記摩擦体装着孔の内径が縮径するようになっており、前記頭冠の内面の一部には、前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部と、前記頭冠と前記頭冠装着部との螺合に伴って前記当接部が当接する案内部と、が形成されており、前記当接部は、前記頭冠と前記頭冠装着部との螺合に伴って、前記案内部から前記荷重を受けるようになっている熱変色性筆記具である。
【0012】
本発明によれば、頭冠と頭冠装着部との螺合に伴って頭冠装着部の当接部が頭冠の案内部から荷重を受ける。この場合、頭冠装着部の切欠きの存在によって摩擦体装着孔の内径が縮径し、頭冠と頭冠装着部とが協働して摩擦体をガタつき(遊び)の無い態様で把持することができる。これにより、摩擦の際に摩擦体がぐらつくことがなく安定した適切な摩擦ができ、また、摩擦体を所望の突出量で装着することができる。
【0013】
また、前記当接部は前記頭冠装着部の後端に設けられることが好ましい。これによれば、当接部と切欠きの基部との距離が長くなり、摩擦体装着孔を容易に縮径させることができ、より摩擦体を確実に把持することができる。
【0014】
また、前記切欠きは、前記頭冠装着部の周方向に等間隔に複数が配置されており、前記複数の切欠きの各々は、前記頭冠装着部の軸方向に延びるスリットであることが好ましい。これによれば、摩擦体装着孔の内径が周方向にバランス良く縮径することができる。
【0015】
また、前記当接部は、後端に向かって先細状であることが好ましく、前記案内部も、後端に向かって先細状であることが好ましい。前記当接部は、例えば切頭円錐面を有していることが好ましい。この場合、前記案内部は、対応する凹切頭円錐面であることが好ましい。あるいは、前記当接部は、軸線周りに回転対称な凸曲面を有していることが好ましい。この場合、前記案内部は、軸線周りに回転対称であって前記凸曲面の曲率よりも緩やかな曲率の凹曲面または凹切頭円錐面であることが好ましい。
【0016】
また、前記摩擦体装着孔の内周面には、内向係止部が形成されており、前記摩擦体の外周面には、周状に外向係止部が形成されていることが好ましい。この場合、摩擦体装着孔が摩擦体をより確実に把持することができるため、摩擦の際に摩擦体がぐらつくことがなく安定した適切な摩擦ができる。また、内向係止部と外向係止部とを係止させる位置を変えることにより、摩擦体を所望の位置で確実に把持することができる。すなわち、摩擦体を所望の突出量で確実に装着することができる。
【0017】
また、本発明は、ペン先を備えない摩擦体が装着された摩擦具をも対象とするものである。すなわち、本発明は、軸筒と、前記軸筒の後端に、熱変色性インキの筆跡を摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦体と、前記軸筒の後端に螺合により装着される頭冠と、を備え、前記軸筒の後端には、後方に突出する頭冠装着部が設けられ、前記頭冠装着部の後端には、後方に開口する摩擦体装着孔が設けられ、前記頭冠装着部の外周の少なくとも一部には、雄ねじ部と、前記頭冠と前記頭冠装着部との螺合に伴って前記頭冠の内面の一部に当接する当接部と、が形成されており、前記頭冠装着部の一部には、切欠きが形成されており、前記当接部において荷重を受ける時に当該摩擦体装着孔の内径が縮径するようになっており、前記頭冠の内面の一部には、前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部と、前記頭冠と前記頭冠装着部との螺合に伴って前記当接部が当接する案内部と、が形成されており、前記当接部は、前記頭冠と前記頭冠装着部との螺合に伴って、前記案内部から前記荷重を受けるようになっている摩擦具である。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、摩擦の際に摩擦体がぐらつくことがなく安定した適切な摩擦ができ、また、摩擦体を所望の突出量で装着することができる熱変色性筆記具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の第1実施形態の熱変色性筆記具を示す正面図である。
【
図2】
図1の軸筒の頭冠装着部を示す要部拡大斜視図である。
【
図3】
図1の摩擦体交換時の状態を示す分解図である。
【
図4】
図1の摩擦体装着状態を示す要部拡大縦断面図である。
【
図5】
図4の摩擦体突出量を変化させた状態を示す要部拡大縦断面図である。
【
図6】本発明の第2実施形態の摩擦体を示す斜視図である。
【
図7】本発明の第2実施形態の軸筒の頭冠装着部を示す要部拡大斜視図である。
【
図8】本発明の第3実施形態の軸筒の頭冠装着部を示す要部拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の3つの実施の形態について説明する。
【0021】
<第1実施形態>
図1乃至
図5に、本発明の第1実施形態を示す。
図1は、本発明の第1実施形態における熱変色性筆記具1の正面図であって、ペン先(筆記体)が突出していない状態を示す図である。
図2は、本実施形態の軸筒3の頭冠装着部31を示す要部拡大斜視図である。
図3は、本実施形態の摩擦体4を交換する際の状態を示す分解図である。
図4は、本実施形態の摩擦体装着状態を示す要部拡大縦断面図である。
図5は、
図4に対して摩擦体4の突出量を変化させて摩擦体4を装着した状態を示す要部拡大縦断面図である。
【0022】
本実施の形態の熱変色性筆記具1は多芯式出没式筆記具であり、軸筒3側壁外面にスライド操作部を有し、該スライド操作部又はクリップ部を操作部としてスライドさせることにより筆記体の筆記先端部を軸筒3先端開口部から出没させる構成である。
【0023】
筆記体は、軸筒3内に収納され、出没機構の作動によって筆記体の筆記先端部が軸筒3先端開口部から出没する筆記具を構成できる。軸筒3内に複数本(具体的には3本)の筆記体が前後方向に移動可能に収容され、各々の筆記体は、弾発体(具体的には圧縮コイルスプリング)により、後方に付勢されている。
【0024】
出没機構は、これ以外にも、軸筒後端に設けた操作部を前方に押圧することによりペン先が出没する後端ノック式、軸筒側壁外面より突出する操作部を径方向内方に押圧することによりペン先が出没するサイドノック式、軸筒後部の操作部を回転操作することによりペン先が出没する回転式等が挙げられる。
【0025】
・筆記体
筆記体は、ペン先と、該ペン先が前端開口部に圧入固着されたインキ収容管と、該インキ収容管内に充填される熱変色性インキと、該熱変色性インキの後端に充填され且つ該熱変色性インキの消費に伴い前進する追従体(例えば高粘度流体)とからなる。本実施の形態の熱変色性筆記具1に適用される筆記体のうち、熱変色性インキ組成物を収容した筆記体は、軸筒3内に1本又は2本以上で収容される。
【0026】
ペン先は、例えば、前端に回転可能にボールを抱持した金属製のボールペンチップのみからなる構成、またはボールペンチップの後部外面を保持した合成樹脂製のペン先ホルダーからなる構成が挙げられる。また、インキ収容管の後端開口部に、インキ収容管と外部とが通気可能な通気孔を備えた尾栓が取り付けられる。ペン先の内部には、前端のボールを前方に押圧するスプリングが収容される。スプリングは、圧縮コイルスプリングの前端部にロッド部を備えた構成であり、ロッド部の前端がボール後面に接触している。非筆記時、スプリングの前方付勢によりボールがボールペンチップ前端の内向きの前端縁部内面に密接され、ペン先の前端からのインキの漏出及びインキの蒸発を防止できる。
【0027】
・熱変色性インキ
尚、本発明において、熱変色性インキは、可逆熱変色性インキが好ましい。可逆熱変色性インキは、発色状態から加熱により消色する加熱消色型、発色状態または消色状態を互変的に特定温度域で記憶保持する色彩記憶保持型、または、消色状態から加熱により発色し、発色状態からの冷却により消色状態に復する加熱発色型等、種々のタイプを単独または併用して構成することができる。
【0028】
また、可逆熱変色性インキに含有される色材は、従来より公知の(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、及び(ハ)両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体、の必須三成分を少なくとも含む可逆熱変色性組成物をマイクロカプセル中に内包させた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料が好適に用いられる。
【0029】
・軸筒
図1に示すように、本実施形態の熱変色性筆記具1は、先細状の円筒体からなる前軸3aと、当該前軸3aの後端部と螺合または圧入により取り付けられる円筒状の後軸3bと、からなる軸筒3を備えている。前軸3aの前端には、筆記体のペン先が突出可能な開口が軸方向に貫設されている。前軸3a及び後軸3bは、合成樹脂(例えば、ポリカーボネイト等)または金属により形成される。
【0030】
図1に示すように、後軸3bの後部の側壁には、例えば3本(2~6本から選択され得る)の前後方向に延びる細長状の窓孔37が、径方向に貫設されている。3本の窓孔37は、例えば、周方向に等間隔に形成されている。
【0031】
図2又は
図3に示すように、軸筒3の後端部には、後方に突出する頭冠装着部31が設けられ、頭冠装着部31には、後述する頭冠2が螺合により着脱自在に装着される。頭冠装着部31の後端には、後方に開口する摩擦体装着孔34が設けられる。
【0032】
また、頭冠装着部31の外周の少なくとも一部には、雄ねじ部32と、当接部33と、を有する。当接部33は、頭冠2と軸筒3の頭冠装着部31との螺合に伴って頭冠2の内面の一部(案内部23)に当接し、頭冠2の案内部23から荷重を受ける。
【0033】
当接部33は頭冠装着部31の後端に設けられることが好ましい。これによれば、当接部33と切欠き35の基部との距離が長くなり、摩擦体装着孔34を容易に縮径させることができ、より摩擦体4を確実に把持することができる。
【0034】
また、当接部33は、後端に向かって先細状であることが好ましい。これによれば、当接部33を案内部23に挿入する際に頭冠内面に引っ掛かることなく挿入することが可能である。また、当接部33は、頭冠2と軸筒3の頭冠装着部31との螺合に伴って頭冠2の案内部23に当接し、頭冠2の案内部23からスムーズに荷重を受けることができ、容易に摩擦体装着孔34の内径を縮径させることができる。
【0035】
また、当接部33は切頭円錐面を有していることがより好ましい。この場合、案内部23は、対応する凹切頭円錐面であることが好ましい。あるいは、当接部33は、軸線周りに回転対称な凸曲面を有していてもよい。この場合、案内部23は、軸線周りに回転対称であって凸曲面の曲率よりも緩やかな曲率の凹曲面または凹切頭円錐面であることが好ましい。これによれば、頭冠装着部31の当接部33は周方向にバランスよく荷重を受けることができ、結果的に摩擦体装着孔34の内径を周方向にバランス良く縮径することができ、摩擦体4をガタつき(遊び)の無い態様で常時把持することができる。
【0036】
頭冠装着部31の一部には、切欠き35が形成される。これにより、頭冠2と軸筒3の頭冠装着部31との螺合に伴って当接部33において荷重を受ける時に、摩擦体装着孔34の内径が縮径する。切欠き35は、頭冠装着部31の周方向に等間隔に複数が配置されており、複数の切欠き35の各々は、頭冠装着部31の軸方向に延びるスリットであることが好ましい。これによれば、摩擦体装着孔34の内径が周方向にバランス良く縮径することができる。
【0037】
また、該スリットは後端に開口し、径方向に貫通していることが好ましい。これによれば、当接部33が受けた荷重でスリットを容易に撓ませる(径方向に縮径させる)ことができる。
【0038】
本実施形態においては、雄ねじ部32とスリットが形成されている位置は軸方向に重複していない。これにより、雄ねじ部32が径方向に変形しないため螺合を確実に行うことができる。また、スリットが形成された当接部33の肉厚が厚くなることがないため、当接部33が受けた荷重でスリットを容易に撓ませる(径方向に縮径させる)ことができる。
【0039】
一方、雄ねじ部32とスリットが形成されている位置が軸方向に重複していても構わない。これにより、軸方向の部品長さ(頭冠2及び頭冠装着部31の軸方向長さ)を短くできるため筆記具形状の自由度を上げることができる。また、スリットの軸方向の長さを長くすることができるため、当接部33が受けた荷重でスリットを容易に撓ませる(径方向に縮径させる)ことができる。
【0040】
摩擦体装着孔34の内面には、後述する摩擦体4の被把持部41を把持する把持部を備える。本実施形態においては、把持部は円筒内面形状である。頭冠2と軸筒3の頭冠装着部31との螺合に伴って当接部33が案内部23から荷重を受けた際に、把持部の内径が縮径し、後述する摩擦体4の被把持部41を把持し、摩擦体4が装着状態となる。
【0041】
・頭冠
図3乃至
図5に示すように、本実施形態の熱変色性筆記具1の軸筒3の後端には頭冠2が螺合により着脱自在に設けられる。頭冠2は、前方に開口する軸筒装着孔21と、後方に開口する挿通部24と、を備える。
【0042】
軸筒装着孔21内面の一部には、雄ねじ部32に螺合可能な雌ねじ部22と、頭冠2と頭冠装着部31との螺合に伴って当接部33が当接する案内部23と、を有する。案内部23は、軸筒装着孔21の後方、すなわち挿通部24の前方に設けられることが好ましい。
【0043】
また、案内部23は、後端に向かって先細状であることが好ましい。これによれば、前述の通り、当接部33を案内部23に挿入する際に頭冠内面に引っ掛かることなく挿入することが可能である。また、当接部33は、頭冠2と軸筒3の頭冠装着部31との螺合に伴って頭冠2の案内部23に当接し、頭冠2の案内部23からスムーズに荷重を受けることができ、容易に摩擦体装着孔34の内径を縮径させることができる。
【0044】
また、案内部23は凹切頭円錐面を有していることがより好ましい。この場合、当接部33は、対応する凸切頭円錐面または軸線周りに回転対称な凸曲面であることが好ましい。あるいは、案内部23は、軸線周りに回転対称な凹曲面を有していることが好ましい。この場合、当接部33は、軸線周りに回転対称であって凹曲面の曲率よりも小さな曲率の凸曲面であることが好ましい。これによれば、頭冠装着部31の当接部33は周方向にバランスよく荷重を受けることができ、結果的に摩擦体装着孔34の内径を周方向にバランス良く縮径することができ、摩擦体4をガタつき(遊び)の無い態様で常時把持することができる。
【0045】
頭冠2の外面には、二面幅部やローレット部よりなる回転操作部を形成してもよい。該回転操作部を回転操作することにより、軸筒3と頭冠2との螺合やその解除を容易に行うことができ、軸筒3と頭冠2との容易な着脱が可能になる。回転操作部とは、例えば、スパナ掛け可能な6角形や8角形等の二面幅部、又はローレット部、その他外向突起等を挙げることができる。
【0046】
・摩擦体
熱変色性筆記具1は摩擦体4を備える。本実施の形態において、摩擦体4は内部に熱変色性インキを内蔵し且つ該熱変色性インキを筆記体より吐出可能な筆記具の後端に設ける構成が好ましい。
【0047】
本実施の形態において、摩擦体4を構成する弾性材料は、弾性を有する合成樹脂(ゴム、エラストマー)が好ましく、例えば、シリコーン樹脂、SBS樹脂(スチレン-ブタジエン-スチレン共重合体)、SEBS樹脂(スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン共重合体)、フッ素系樹脂、クロロプレン樹脂、ニトリル樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)又は2種以上のゴム弾性材料の混合物、及び、ゴム弾性材料と合成樹脂との混合物等が挙げられる。摩擦体4を構成する弾性を有する合成樹脂は、高摩耗性の弾性材料(例えば、消しゴム等)ではなく、摩擦時に摩耗カス(消しカス)が殆ど生じない低摩耗性の弾性材料である。摩擦体4は筆記具と別体の任意形状の部材である摩擦具とを組み合わせて筆記具セットを得ることもできるが、筆記具に摩擦体4を設けることにより、携帯性に優れたものとなる。
【0048】
摩擦体4は、ポリプロピレン樹脂及びスチレン系熱可塑性エラストマーの混合物、またはポリプロピレン樹脂及びポリプロピレン系熱可塑性エラストマーの混合物から形成されてもよい。混合物の配合比率がそれぞれ重量比で1:1~1:4であり、研磨剤、可塑剤、充填剤を含有せず、JIS K6251に規定されたデュロメータ硬度Aが70°~100°となる材質からなり、JIS S 6050-2002に規定する鉛筆描線の消し能力(消字率)が70%以下のものである可塑剤を含有しない低摩耗性の弾性材料から形成される。それによって摩擦体4は、擦過時に消しカスが生じにくく、熱変色性も優れているので有効である。
【0049】
摩擦体4は、摩擦時に摩耗カス(消しカス)が殆ど生じない低摩耗性の弾性材料から形成されるが、摩擦する面の種類若しくは状態又は摩擦の方法によっては、少しずつ摩耗又は破損する可能性がある。摩耗又は破損した摩擦体4では適切な摩擦ができず、熱変色性インキの筆跡を摩擦し、その際に生じる摩擦熱で熱変色性インキの筆跡を熱変色させることが困難となるおそれがある。
【0050】
また、摩擦体4は、摩擦する面に鉛筆等で筆記された筆跡があった場合又は摩擦する面が汚れていた場合は、鉛筆等の芯のカス又は汚れが摩擦体4に転写され、摩擦体4が汚損する可能性がある。汚損した摩擦体4では、別の紙面等を摩擦した際に摩擦体4に付着した汚れ等を紙面に転写してしまい、紙面を汚してしまうおそれがある。
【0051】
摩擦体4が摩耗若しくは破損又は汚損等した場合に、摩耗若しくは破損又は汚損等した摩擦体4を新しい摩擦体に交換することで再度適切な摩擦をすることが可能となる。
【0052】
以下、
図3乃至
図5を参照して、本実施形態の摩擦体4について説明する。摩擦体4は軸方向中央部に円柱状の被把持部41を備える。また、摩擦体4は両端に、被把持部41に隣接する第1摩擦部4a及び第2摩擦部4bを備える。
【0053】
図3に示すように、被把持部41上には、段部又は鍔部を有さないことが好ましい。言い換えれば、摩擦体装着孔に挿入する際に引っ掛かりとならない形状であればよい。これにより、把持部41上であれば摩擦体4を把持する位置を任意に定めることができる。すなわち、摩擦体4を所望の出長さで装着することができる。
【0054】
また、第1摩擦部4aと第2摩擦部4bは前後対称形状であるが好ましい。これにより、第1摩擦部4aと第2摩擦部4bは前後反転して装着可能であり、摩擦時に摩擦部4aにより隠れて見えなくなる筆跡部が狭くなり、筆跡視認性が向上し、より消去を行いやすくなる。
【0055】
摩擦体4の交換の前後で同一の摩擦性能を得る場合は、摩擦部4aと予備摩擦部4bは同一形状であることが好ましい。これにより、第1摩擦部4aが摩耗等して第2摩擦部4bに交換した後でも交換前と同じ一定の摩擦性能を得ることができ、安定した摩擦性能が維持できる。
【0056】
また、摩擦範囲を摩擦部形状により変える場合は、第1摩擦部4aと第2摩擦部4bは異なる形状であることが好ましい。これにより、一つの摩擦体で、広い範囲と狭い範囲を共に摩擦することができる。
【0057】
摩擦体4は、軸心方向に空気流路を備えてもよい。これにより、摩擦体4を幼児が誤って飲み込んだ場合でも、摩擦体4の空気流路が通気可能となり気道を確保することができ、窒息事故を回避できる。
【0058】
本実施の形態の熱変色筆記具1は、第1摩擦部4a及び第2摩擦部4bの外面には、二面幅部やローレット部よりなる回転操作部が形成されてもよい。回転操作部を把持して摩擦体4を操作することにより、摩擦体4の頭冠2からの出長さの調整をより容易に行うことができる。回転操作部とは、例えば、スパナ掛け可能な6角形や8角形等の二面幅部、又はローレット部等を挙げることができる。
【0059】
以上のような構成の熱変色性筆記具1は、以下のように作用する。
【0060】
摩擦体装着前は、熱変色性筆記具1の後部は、
図3に示すような分解状態である。
図3に示す状態においては、摩擦体装着孔34の内径は、摩擦体4の被把持部41の外径と同じか又は僅かに大きい状態である。そのため、摩擦体4は摩擦体装着孔34内に遊嵌又は遊挿可能である。
【0061】
その後、頭冠2内に設けられた雌ねじ部22と頭冠装着部31に設けられた雄ねじ部32との螺合によって頭冠2を装着していくと、頭冠2内に設けられた案内部23と頭冠装着部31に設けられた当接部33が当接し、当接部33において荷重を受ける。
【0062】
該荷重が、頭冠装着部31に設けられた切欠き35に作用して摩擦体装着孔34の内径を縮径させる。これにより、摩擦体装着孔34の内径は、摩擦体4の被把持部41の外径より小さくなるため、
図4に示すように摩擦体4は摩擦体装着孔34内にガタつき(遊び)の無い態様で把持することができる。
【0063】
一方、摩擦体4を取り外す又は摩擦体4の頭冠2からの出長さを変更する場合は、
図4に示す状態から頭冠2の螺合を緩めていく。この場合、当接部33が案内面から受けていた荷重が小さくなり、摩擦体装着孔34の内径は、再び摩擦体4の被把持部41の外径と同じか又は僅かに大きい状態となる。そのため、摩擦体4は摩擦体装着孔34内に遊嵌又は遊挿状態となり、摩擦体4を軸方向に移動させ、
図4に比べて出長さが長い
図5に示す状態にすることができる。または、摩擦体4を取外し可能な着脱自在の状態とすることができる。なお、本発明の摩擦体の取付構造は、シャープペン等に搭載される消しゴムや、消しゴムのみを搭載した消し具においての、消しゴムの取付構造としても適用できる。
【0064】
以上の通り、本実施形態の熱変色性筆記具1によれば、摩擦の際に摩擦体4がぐらつくことがなく安定した適切な摩擦ができ、また、摩擦体4を所望の突出量で装着することができる熱変色性筆記具1を提供できる。
【0065】
<第2実施形態>
図6又は
図7に、本発明の第2実施形態を示す。これは、第1実施形態の変形例であり、第1実施形態と異なる点は、摩擦体装着孔34の内周面には、内向係止部36が形成されており、摩擦体4の外周面には、周状に外向係止部42が形成されている点である。他の構成及び作用効果は第1実施形態と同じであるため、その説明は省略する。
【0066】
本発明の第2実施形態において、摩擦体装着孔34の内周面には、内向係止部36が形成されている。該内向係止部36は、
図7に示すように摩擦体装着孔34の内周面に離散的に配置された複数の内向突起である。内向係止部36は、頭冠装着部31に複数が配置されている切欠き35(スリット)間に等間隔に配置されることが好ましい。
【0067】
また、本発明の第2実施形態において、摩擦体4の外周面、すなわち被把持部41上には、
図6に示すように周状の外向係止部42が形成されている。該外向係止部42は、環状の外向突起であり、軸方向に等間隔に連続して8本形成されている。該外向係止部42は、少なくとも2本形成されていることが好ましい。
【0068】
これらにより、摩擦体装着孔34が摩擦体4をより確実に把持することができるため、摩擦の際に摩擦体4がぐらつくことがなくより安定した適切な摩擦ができる。また、内向係止部36と外向係止部42とを係止させる位置を変えることにより、摩擦体4を所望の位置で確実に把持することができる。言い換えれば、摩擦体装着後は摩擦体4が軸方向にずれることを防ぎ、容易に所望の突出量を維持することができる。
【0069】
また、本実施形態においては、外向係止部42が、軸方向に等間隔に連続して8本形成されている。これにより、摩擦体4を取り外した際も、再度同じ位置で摩擦体4を装着することが容易であり、言い換えれば容易に所望の位置で摩擦体4を把持することができる。
【0070】
<第3実施形態>
図8に、本発明の第3実施形態を示す。これは、第2実施形態の変形例であり、第2実施形態と異なる点は、摩擦体装着孔34の内周面には、周状の内向係止部36が形成されている点である。他の構成及び作用効果は第1及び第2実施形態と同じであるため、その説明は省略する。
【0071】
本発明の第3実施形態において、摩擦体装着孔34の内周面には、周状の内向係止部36が2本形成されている。該内向係止部36は、
図8に示すように摩擦体装着孔34の内周面のスリット部を除いた部分に、周状に連続的に配置された内向突起である。該内向突起は、少なくとも1本形成されていればよいが、
図8に示すように、軸方向に等間隔に連続して複数形成されていることがより好ましい。
【0072】
また、本実施形態の軸筒の内向係止部が軸方向に等間隔に連続して複数形成されている場合、軸筒の内向係止部36の1本ごとの距離(軸方向の配置ピッチ)と、
図6に示す摩擦体4の外向係止部42の1本ごとの距離(軸方向の配置ピッチ)とが等しいことが好ましい。
【0073】
これらにより、摩擦体装着孔34が摩擦体4をより高い把持力で把持することができるため、摩擦の際に摩擦体4がぐらつくことがなく、より安定した適切な摩擦ができる。また、摩擦体装着後は摩擦体4が軸方向にずれることをより防ぎ、容易に所望の突出量を維持することができる。
【0074】
また、本発明は、ペン先を備えない摩擦体が装着された摩擦具をも対象とするものである。作用効果は第1乃至第3実施形態と同じであるため、その説明は省略する。すなわち、本発明は、軸筒と、前記軸筒の後端に、熱変色性インキの筆跡を摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦体と、前記軸筒の後端に螺合により装着される頭冠と、を備え、前記軸筒の後端には、後方に突出する頭冠装着部が設けられ、前記頭冠装着部の後端には、後方に開口する摩擦体装着孔が設けられ、前記頭冠装着部の外周の少なくとも一部には、雄ねじ部と、前記頭冠と前記頭冠装着部との螺合に伴って前記頭冠の内面の一部に当接する当接部と、が形成されており、前記頭冠装着部の一部には、切欠きが形成されており、前記当接部において荷重を受ける時に当該摩擦体装着孔の内径が縮径するようになっており、前記頭冠の内面の一部には、前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部と、前記頭冠と前記頭冠装着部との螺合に伴って前記当接部が当接する案内部と、が形成されており、前記当接部は、前記頭冠と前記頭冠装着部との螺合に伴って、前記案内部から前記荷重を受けるようになっている摩擦具である。
【符号の説明】
【0075】
1 熱変色性筆記具
2 頭冠
21 軸筒装着孔
22 雌ねじ部
23 案内部
24 挿通部
3 軸筒
3a 前軸
3b 後軸
31 頭冠装着部
32 雄ねじ部
33 当接部
34 摩擦体装着孔
35 切欠き
36 内向係止部
37 窓孔
4 摩擦体
4a 第1摩擦部
4b 第2摩擦部
41 被把持部
42 外向係止部