(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022170991
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】容器保持具
(51)【国際特許分類】
B65D 67/02 20060101AFI20221104BHJP
B65D 25/28 20060101ALI20221104BHJP
B65D 81/38 20060101ALI20221104BHJP
【FI】
B65D67/02 H
B65D25/28 106A
B65D81/38 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021077333
(22)【出願日】2021-04-30
(71)【出願人】
【識別番号】506209422
【氏名又は名称】地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】酒井 日出子
(72)【発明者】
【氏名】福原 悠太
(72)【発明者】
【氏名】大島 浩幸
【テーマコード(参考)】
3E062
3E067
【Fターム(参考)】
3E062AA10
3E062AB02
3E062HA03
3E062HC04
3E062HC17
3E062HD17
3E062HD30
3E067AA03
3E067AB26
3E067AC01
3E067BA07A
3E067BA09A
3E067BB11A
3E067BB13A
3E067BB14A
3E067EE11
3E067GA01
3E067GA06
(57)【要約】
【課題】様々は容器に取り付けて容器を保持することができる容器保持具を提供する。
【解決手段】容器保持具1は、容器Aに対し取り外し自在に構成されている。容器保持具1は、容器Aの外周を囲んで容器Aの外周面A1を保持するホルダ部20と、ホルダ部20に接続された取手部21と、を有する。ホルダ部20は、容器Aの外周を囲んで形成される環状開口20aを有し、当該環状開口20aの大きさを変更可能に構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器を保持する容器保持具であって、
容器に対し取り外し自在に構成され、
容器の外周を囲んで容器の外周面を保持するホルダ部と、
前記ホルダ部に取り付けられた取手部と、を有し、
前記ホルダ部は、容器の外周を囲んで形成される環状開口を有し、当該環状開口の大きさを変更可能に構成されている、容器保持具。
【請求項2】
前記ホルダ部は、互いに接続されていない両端部を有する、可撓性のある環状体を備える、請求項1に記載の容器保持具。
【請求項3】
前記環状体は、内角が360°以下の周方向の長さを有する、請求項2に記載の容器保持具。
【請求項4】
前記環状体は、内角が360°を超える周方向の長さを有し、両端部を含む互いに重なり合う部分を有する、請求項2に記載の容器保持具。
【請求項5】
前記環状体の重なり合う部分は、内角が20°以上の周方向の長さを有する、請求項4に記載の容器保持具。
【請求項6】
前記取手部は、前記環状体をその中心軸方向から見た平面視で、環状体の中心を通り環状体の径方向に延びる仮想線に対し両側の線対称の位置に設けられた第1の取手部と第2の取手部を有し、
前記環状体の重なり合う部分は、第1の取手部よりも第2の取手部に近い位置にある、請求項4又は5に記載の容器保持具。
【請求項7】
前記環状体の重なり合う部分は、当該環状体の中心軸方向に重なり合っている、請求項4~6のいずれか一項に記載の容器保持具。
【請求項8】
前記環状体は、その中心軸方向の底方向に向かって縮径するテーパ状の内周面を有する、請求項2~7のいずれか一項に記載の容器保持具。
【請求項9】
前記取手部は、容器保持具の置台となる機能を有する、請求項2~8のいずれか一項に記載の容器保持具。
【請求項10】
互いに合わせられた一対の板状部材を有し、当該一対の板状部材が両端部で互いに留められ、その両端部の間の部分に環状開口が形成される構成を有し、
前記取手部は、前記一対の板状部材の両端部で構成され、前記ホルダ部が前記一対の板状部材の両端部の間の部分で構成される、請求項1に記載の容器保持具。
【請求項11】
一枚の板状部材を有し、当該一枚の板状部材の両端部が互いに留められ、それによって環状開口が形成される構成を有し、
前記取手部が前記一枚の板状部材の両端部で構成され、前記ホルダ部が前記一枚の板状部材の前記環状開口が形成される部分で構成される、請求項1に記載の容器保持具。
【請求項12】
前記板状部材は、前記取手部が前記ホルダ部よりも幅が広くなるように構成されている、請求項10又は11に記載の容器保持具。
【請求項13】
前記取手部は、前記板状部材の幅方向の一方向に突出する突出部を有する、請求項10~12のいずれか一項に記載の容器保持具。
【請求項14】
前記ホルダ部は、その内周面に滑り止め部を有する、請求項1~13のいずれか一項に記載の容器保持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
高齢者や幼児、手に震えなどの障害がある人など(以下、「高齢者等」ともいう)は、円筒状の外周面を有するコップなどの容器をうまく持ち上げられないことがある。このような場合、ストローを用いて容器の飲料を飲むことが必要になる。特許文献1には、容器本体と、取手と、ストローを保持する蓋を備えたマグカップが開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のようなマグカップは、専用の容器本体、取手、蓋などが一体となったものであり、例えばストローの付いた蓋や取手だけを取り外して別の容器に取り付けることができない。また、高齢者等やその介護者にとって、上述のような専用のマグカップだけでなく、飲食店等で使用される一般的な容器を使えると便利である。さらにすべての人にとっても、様々は容器に取り付けて容器を保持することができる容器保持具があれば便利である。
【0005】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、様々な容器に取り付けて容器を保持することができる容器保持具を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る容器保持具は、容器を保持する容器保持具であって、容器に対し取り外し自在に構成され、容器の外周を囲んで容器の外周面を保持するホルダ部と、ホルダ部に取り付けられた取手部と、を有し、ホルダ部は、容器の外周を囲んで形成される環状開口を有し、当該環状開口の大きさを変更可能に構成されている。
【0007】
本態様によれば、ホルダ部が、容器の外周を囲んで形成される環状開口の大きさを変更可能に構成されているので、様々は容器に取り付けて容器を保持することができる。
【0008】
上記態様において、ホルダ部は、互いに接続されていない両端部を有する、可撓性のある環状体を備えていてもよい。
【0009】
上記態様において、環状体は、内角が360°以下の周方向の長さを有するようにしてもよい。
【0010】
上記態様において、環状体は、内角が360°を超える周方向の長さを有し、両端部を含む互いに重なり合う部分を有するようにしてもよい。
【0011】
上記態様において、環状体の重なり合う部分は、内角が20°以上の周方向の長さを有するようにしてもよい。
【0012】
上記態様において、取手部は、環状体をその中心軸方向から見た平面視で、環状体の中心を通り環状体の径方向に延びる仮想線に対し両側の線対称の位置に設けられた第1の取手部と第2の取手部を有し、環状体の重なり合う部分は、第1の取手部よりも第2の取手部に近い位置にあるようにしてもよい。
【0013】
上記態様において、環状体の重なり合う部分は、当該環状体の中心軸方向に重なり合っているようにしてもよい。
【0014】
上記態様において、環状体は、その中心軸方向の底方向に向かって縮径するテーパ状の内周面を有するようにしてもよい。
【0015】
上記態様において、取手部は、容器保持具の置台となる機能を有するようにしてもよい 。
【0016】
上記態様において、互いに合わせられた一対の板状部材を有し、当該一対の板状部材が両端部で互いに留められ、その両端部の間の部分に環状開口が形成される構成を有し、取手部は、一対の板状部材の両端部で構成され、ホルダ部が一対の板状部材の両端部の間の部分で構成されるようにしてもよい。
【0017】
上記態様において、一枚の板状部材を有し、当該一枚の板状部材の両端部が互いに留められ、それによって環状開口が形成される構成を有し、取手部が一枚の板状部材の両端部で構成され、ホルダ部が一枚の板状部材の環状開口が形成される部分で構成されるようにしてもよい。
【0018】
上記態様において、板状部材は、取手部がホルダ部よりも幅が広くなるように構成されているようにしてもよい。
【0019】
上記態様において、取手部は、板状部材の幅方向の一方向に突出する突出部を有するようにしてもよい。
【0020】
上記態様において、ホルダ部は、その内周面に滑り止め部を有するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、様々は容器に取り付けて容器を保持することができる容器保持具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】第1の実施の形態における、容器を保持した容器保持具を示す斜視図である。
【
図5】滑り止め部を有する環状体の部分断面図である。
【
図6】第2の実施の形態における、容器を保持した容器保持具を示す斜視図である。
【
図10】滑り止め部を有する容器保持具の断面図である。
【
図11】第3の実施の形態における、容器を保持した容器保持具を示す斜視図である。
【
図14】取手部の幅が広い容器保持具の側面図である。
【
図15】取手部が突出部を有する容器保持具の側面図である。
【
図16】第3の実施の形態における、容器を保持した容器保持具を示す斜視図である。
【
図18】ホルダ部を開いた時の容器保持具の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
【0024】
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態における、容器Aを保持した容器保持具1を示す斜視図である。
図2は、容器保持具1の斜視図であり、
図3は、容器保持具1の上面図である。なお、本明細書において、「上」、「下」は、
図1の容器保持具1の姿勢を基準にしている。
【0025】
図1乃至
図3に示すように容器保持具1は、コップなどの円筒状の外周面A1を有する容器Aを保持することできる。容器保持具1は、容器Aに対し取り外し自在に構成されている。容器保持具1は、容器Aの外周を囲んで容器Aの外周面A1を保持するホルダ部20と、ホルダ部20に取り付けられた2つの取手部21を有している。容器保持具1は、特に限定されるものではないが、例えば樹脂製、木製、金属製等である。
【0026】
ホルダ部20は、互いに接続されていない両端部30aを有する環状体30を備えている。環状体30は、線状に形成され、可撓性を有する。これにより、ホルダ部20は、容器Aの外周を周方向に囲んで形成される環状開口20aを有し、当該環状開口20aの大きさを変更可能に構成される。
【0027】
環状体30は、内角が360°を超える周方向の長さを有する。環状体30は、例えば内角が380°以上、480°以下の周方向の長さを有する。これにより、環状体30は、両方の端部30aが互いに重なり合う部分40を有する。重なり合う部分40は、例えば内角が20°以上、好ましくは45°以上、さらに好ましくは60°以上120°以下の周方向の長さを有する。環状体30は、らせん形状を有し、重なり合う部分40は、環状体30の中心軸方向Hに重なり合っている。
【0028】
図3に示すように2つの取手部21は、例えば、環状体30をその中心軸方向Hから見た平面視で、環状体30の中心(中心軸)Cを通り環状体30の径方向Rに延びる仮想線Iに対し両側の線対称の位置に設けられている。本実施の形態において、2つの取手部21は、例えば環状体30の周方向に180°離れた、互いに対向する位置に設けられている。2つの取手部21の一方を第1の取手部21aとし、他方を第2の取手部21bとする。
【0029】
環状体30の重なり合う部分40は、第1の取手部21aよりも第2の取手部21bに近い位置に設けられている。
【0030】
環状体30は、さらに、
図4に示すようにその中心軸方向Hの底方向(
図4の下方向)に向かって縮径するテーパ状の内周面30bを有している。
【0031】
図1及び
図2に示すように取手部21は、容器保持具1の置台となる機能を有している。各取手部21は、例えばホルダ部20の外周面から外側に凸に湾曲しながら下方に延び、その先端の下面21cが平面となっている。
【0032】
そして、以上のように構成された容器保持具1を使用する際には、
図1に示すように容器保持具1のホルダ部20は、容器Aの下からはめ込まれ、容器Aの外周面A1を保持する。このとき、環状体30が容器Aの外周面A1に沿って径方向に収縮し、ホルダ部20の環状開口20aの大きさが変動する。そして、環状体30がわずかに広がり、内側に向かう付勢力が作用し、その付勢力や、環状体30と容器Aの間の摩擦力で容器Aが保持される。ユーザは、取手部21を持ったり押さえて、ストローBを使って容器Aの飲料を飲む。
【0033】
本実施の形態によれば、容器保持具1が、容器Aの外周を囲んで容器Aの外周面A1を保持するホルダ部20と、ホルダ部20に取り付けられた取手部21と、を有し、ホルダ部20は、容器Aの外周を囲んで形成される環状開口20aを有し、その環状開口20aの大きさを変更可能に構成されている。これにより、容器保持具1を様々な大きさの容器Aに取り付けて容器Aを保持することができる。この結果、例えば高齢者等やその介護者が、専用のマグカップだけでなく、飲食店等で使用される一般的な容器を使うことができ、便利である。
【0034】
ホルダ部20は、互いに接続されていない両端部30aを有する、可撓性のある環状体30を備えている。この場合、ホルダ部20の環状開口20aの大きさの変更動作を好適に行うことができる。
【0035】
環状体30は、内角が360°を超える周方向の長さを有する。この場合、環状体30を広げることができる範囲が大きくなり、ホルダ部20の環状開口20aを大きく変動させることができる。これにより、容器保持具1を、より大きい容器Aにも使用することができる。また、環状体30が容器Aを保持する力が増し、容器Aをよりしっかり保持することができる。
【0036】
環状体30の互いに重なり合う部分40は、内角が20°以上の周方向の長さを有する。かかる場合、環状体30を広げる範囲を十分に確保することができる。
【0037】
環状体30の重なり合う部分40は、第1の取手部21aよりも第2の取手部21bに近い位置にある。これにより、例えば片手が不自由な場合に、第2の取手部21bを不自由な手で保持し、可動範囲の広い第1の取手部21aを操作することで、容器Aを取り付けやすくなる。この結果、容器保持具1の利便性を向上することができる。
【0038】
環状体30の重なり合う部分40は、環状体30の中心軸方向Hに重なり合っている。これにより、環状体30が容器Aを保持する力が増し、容器Aをよりしっかり保持することができる。
【0039】
環状体30は、その中心軸方向Hの底方向に向かって縮径するテーパ状の内周面30bを有している。これにより、環状体30と容器Aとの接触面積が増加し、容器保持具1から容器Aが落ちることを防止することができる。
【0040】
取手部21は、容器保持具1の置台となる機能を有している。これにより、容器保持具1の未使用時に容器保持具1を安定的に置いておくことができ、取り扱いやすくなる。
【0041】
第1の実施の形態において、
図5に示すように環状体30の内周面30bには、滑り止め部50が設けられていてもよい。滑り止め部50は、例えば環状体30よりも摩擦係数が高いゴム製や樹脂製の部材であってもよい。この場合には、容器保持具1から容器Aがすべり落ちることを防止することができる。
【0042】
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態において、環状体30が360°を超える周方向の長さを有していたが、環状体30は、内角が360°以下の周方向の長さを有するようにしてもよい。
図6は、第2の実施の形態における、容器Aを保持した容器保持具1を示す斜視図である。
図7は、
図6の容器保持具1の斜視図であり、
図8は、
図6の容器保持具1の上面図である。
【0043】
図6乃至
図8に示すようにホルダ部20は、中心軸方向Hに幅のある帯状の環状体30を有している。環状体30は、内角が270°以上、340°以下程度の周方向の長さを有する。環状体30は、C字型形状を有し、両端部30aの間に間隙を有している。環状体30は、
図9に示すようにその中心軸方向Hの底方向に向かって縮径するテーパ状の内周面30bを有している。その他の構成は、第1の実施の形態と同様であり、同じ符号を用いて説明を省略する。
【0044】
本実施の形態によれば、ホルダ部20は、容器Aの外周を囲んで形成される環状開口20aを有し、当該環状開口20aの大きさを変更可能に構成されている。これにより、容器保持具1を様々な大きさの容器Aに取り付けて容器Aを保持することができる。
【0045】
環状体30は、内角が360°以下の周方向の長さを有するので、ホルダ部20の構造が単純で小さくなり、容器保持具1を小型化、軽量化、単純化することができる。
【0046】
環状体30は、その中心軸方向Hの底方向に向かって縮径するテーパ状の内周面30bを有しているので、環状体30と容器Aとの接触面積が増加し、容器保持具1から容器Aが落ちることを防止することができる。
【0047】
第2の実施の形態においても、
図10に示すように環状体30の内周面30bには、滑り止め部50が設けられていてもよい。滑り止め部50は、例えば環状体30よりも摩擦係数が高いゴム製や樹脂製の部材であってもよい。この場合には、容器保持具1から容器Aがすべり落ちることを防止することができる。
【0048】
[第3の実施の形態]
第1及び第2の実施の形態では、環状体を有していたが、
図11乃至
図13に示すように容器保持具1が、互いに合わせられた一対の板状部材70、71を有し、当該一対の板状部材70、71が両端部(第1の端部70aと第1の端部71a、第2の端部70bと第2の端部71b)で互いに留められ、その両端部の間の部分に環状開口20aが形成される構成を有していてもよい。
【0049】
取手部21は、一対の板状部材70、71の両端部(第1の端部70aと第1の端部71a、第2の端部70bと第2の端部71b)で構成され、ホルダ部20は、一対の板状部材70、71の両端部の間の部分70c、71cで構成される。
【0050】
板状部材70、71は、シリコン製、革製、繊維製などで構成され、柔軟性を有している。板状部材70、71は、例えば一方向に長い長方形の板形状を有している。板状部材70、71の第1の端部70aと第1の端部71a、及び第2の端部70bと第2の端部71bは、互いに縫製や接着剤等により互いに留められている。板状部材70、71は、両端部の間の留められていない部分(非接着部分)70c、71cを互いに離間することで、環状開口20aを形成することができる。
【0051】
そして、容器保持具1を使用する際には、
図11に示すように容器保持具1のホルダ部20が、板状部材70、71の非接着部分70c、71cが開かれた状態で、容器Aの下からはめ込まれ、容器Aの外周面A1を保持する。このとき、板状部材70、71の非接着部分70c、71cは、容器Aの外周面A1に応じて開口し、主に、非接着部分70c、71cの内周面と容器Aの外周面A1との摩擦力により容器Aが保持される。ユーザは、取手部21を持ったり押さえて、ストローBを使って容器Aの飲料を飲む。
【0052】
本実施の形態によれば、ホルダ部20は、容器Aの外周を囲んで形成される環状開口20aを有し、環状開口20aの大きさを変更可能に構成されている。これにより、容器保持具1を様々な大きさの容器Aに取り付けて容器Aを保持することができる。
【0053】
容器保持具1が一対の板状部材70、71から構成され、嵩張らないため、持ち運びやすくなる。
【0054】
第3の実施の形態において、
図14に示すように板状部材70、71は、取手部21がホルダ部20よりも幅が広くなるように構成されていてもよい。この場合、例えば取手部21が、ホルダ部20に対し下方向に方形状に突出する。取手部21には、さらに孔21dが形成されていてもよい。この場合、ユーザが取手部21を持ったり押さえやすくなる。
【0055】
取手部21は、
図15に示すように板状部材70、71の幅方向の一方向に突出する突出部80を有するようにしてもよい。この場合、例えば突出部80は、板状部材70、71の板面に対し垂直の方向から見て、下方向に突出し、突出部80の中心軸C側の側面には、外側に凸の円弧状の縁80aが形成されている。この場合、ユーザが取手部21を持ちやすくなり、また押さえやすくなる。
【0056】
なお、上記実施の形態で記載したようにホルダ部20の内周面には、滑り止め部50が設けられていてもよい。
【0057】
[第4の実施の形態]
第3の実施の形態において、容器保持具1は、2枚の板状部材70、71を有していたが、
図16乃至
図18に示すように一枚の板状部材90を有していてもよい。
【0058】
容器保持具1は、一枚の板状部材90の両端部90a、90bが互いに留められ、それによって環状開口20aが形成される構成を有する。取手部21は、一枚の板状部材90の両端部90a、90bで構成され、ホルダ部20は、両端部90a、90bの間の環状開口20aが形成される部分90cで構成される。その他の構成は、第3の実施の形態と同様であり、同じ符号を用いて説明を省略する。
【0059】
本実施の形態によれば、ホルダ部20は、容器Aの外周を囲んで形成される環状開口20aを有し、環状開口20aの大きさを変更可能に構成されている。これにより、容器保持具1を様々な大きさの容器Aに取り付けて容器Aを保持することができる。
【0060】
容器保持具1が一枚の板状部材90から構成され、容器保持具1が小型化、軽量化する。また、容器保持具1が持ち運びやすくなる。
【0061】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0062】
例えば以上の実施の形態において、取手部21の数や形状は任意に選択することができる。また、ホルダ部20の形状も任意に選択することができる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、様々は容器に取り付けて容器を保持することができる容器保持具を提供する際に有用である。
【符号の説明】
【0064】
1 容器保持具
20 ホルダ部
20a 環状開口
21 取手部
30 環状体
30a 端部
70、71 板状部材
90 板状部材
A 容器
A1 外周面
C 中心(中心軸)
H 中心軸方向
R 周方向
I 仮想線