(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171041
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】配管洗浄装置及び配管洗浄システム
(51)【国際特許分類】
B08B 9/04 20060101AFI20221104BHJP
F16L 55/30 20060101ALI20221104BHJP
F16L 101/10 20060101ALN20221104BHJP
【FI】
B08B9/04
F16L55/30
F16L101:10
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021077414
(22)【出願日】2021-04-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】521190118
【氏名又は名称】長澤 章雄
(74)【代理人】
【識別番号】110001793
【氏名又は名称】弁理士法人パテントボックス
(72)【発明者】
【氏名】長澤 章雄
【テーマコード(参考)】
3B116
【Fターム(参考)】
3B116AA13
3B116AB54
3B116BA06
3B116BA23
3B116BA31
3B116BA35
(57)【要約】
【課題】配管の屈曲部を洗浄することのできる配管洗浄装置を提供する。
【解決手段】本実施例の配管洗浄装置Dは、配管9の外側に移動可能に設置される外部ユニット1と、配管9の内側に移動可能に設置される内部ユニット2であって、配管9を挟んで外部ユニット1と磁力によって引き付け合う内部ユニット2と、を備え、内部ユニット2は、第1内部ユニット(21)と、第2内部ユニット(22)と、を有している。内部ユニット2は、第1内部ユニットとしての球状の第1球体部21と、第2内部ユニットとしての球状の第2球体部22と、第1球体部21と第2球体部22を連結する連結部23と、を有することが好ましい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管の外側に移動可能に設置される外部ユニットと、
前記配管の内側に移動可能に設置される内部ユニットであって、前記配管を挟んで前記外部ユニットと磁力によって引き付け合う内部ユニットと、を備え、
前記内部ユニットは、第1内部ユニットと、第2内部ユニットと、を有する、配管洗浄装置。
【請求項2】
前記内部ユニットは、第1内部ユニットとしての球状の第1球体部と、第2内部ユニットとしての球状の第2球体部と、前記第1球体部と前記第2球体部を連結する連結部と、を有する、請求項1に記載された、配管洗浄装置。
【請求項3】
前記第1球体部及び前記第2球体部は、略半球殻形状の金属部と、前記金属部の内部に嵌合される球形状の網部と、から構成される、請求項2に記載された、配管洗浄装置。
【請求項4】
前記第1球体部及び前記第2球体部は、略半球殻形状の金属部と、前記金属部の内部に嵌合される球形状の枠部と、から構成される、請求項2に記載された、配管洗浄装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された、配管洗浄装置と、
前記配管と、
前記配管洗浄装置を前記配管に沿って移動させる移動手段と、
備える、配管洗浄システム。
【請求項6】
前記移動手段は、前記配管の延長方向に沿って前記配管の外部に設置されるレールと、前記外部ユニットに回転自在に支持されて前記レール上を走行する車輪と、前記車輪の駆動手段と、を有する、請求項5に記載された、配管洗浄システム。
【請求項7】
前記駆動手段として、前記配管の外部に配管の延長方向に沿って設置される電磁石をさらに有する、請求項6に記載された、配管洗浄システム。
【請求項8】
前記配管の途中で分岐される分岐ポートと、
前記分岐ポートの分岐位置近傍に設置される第1バルブと、
前記分岐ポートの末端位置近傍に設置される第2バルブと、
をさらに備える、請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載された、配管洗浄システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造などにおいて使用される排ガス等を流通させる配管を洗浄する配管洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、半導体製造において、エッチング装置等で使用された排ガス等は、除害装置で無害化処理されたうえで廃棄されている。この際、排ガス等は、エッチング装置等から配管を通じて除害装置へ搬送されることになる。
【0003】
しかしながら、排ガスを搬送する途中において、排ガスの反応生成物が配管の内壁に付着し、排ガスの流通が妨げられることが知られている。このため、配管の内部を所定温度以上に昇温して、排ガスの反応生成物が配管内壁に付着しないようにする技術が開発されている。
【0004】
他の方法として、例えば特許文献1には、配管の外部に装着するアウター体と、配管の内部に配設するインナー体とで構成し、アウター体には移動装着手段を、インナー体には中空箇所を有し、アウター体を配管の管長方向へ移動させた際にインナー体も同じ方向へ移動するようにされた配管洗浄具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の配管洗浄具の構成では、インナー体が円筒形状に形成されているため、配管の直線部は洗浄できるものの、配管の屈曲部を洗浄することができなかった。
【0007】
そこで、本発明は、配管の屈曲部を洗浄することのできる、配管洗浄装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明の配管洗浄装置は、配管の外側に移動可能に設置される外部ユニットと、前記配管の内側に移動可能に設置される内部ユニットであって、前記配管を挟んで前記外部ユニットと磁力によって引き付け合う内部ユニットと、を備え、前記内部ユニットは、第1内部ユニットと、第2内部ユニットと、を有している。
【発明の効果】
【0009】
このように、本発明の配管洗浄装置は、配管の外側に移動可能に設置される外部ユニットと、配管の内側に移動可能に設置される内部ユニットであって、配管を挟んで外部ユニットと磁力によって引き付け合う内部ユニットと、を備え、内部ユニットは、第1内部ユニットと、第2内部ユニットと、を有している。このように内部ユニットを2分割する構成であれば、配管の曲線部であってもこれに追従して洗浄することができる。さらに、外部ユニットも2つに分割すれば、配管にフランジがあってもこれを乗り越えて洗浄することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】配管洗浄装置を配管の軸線方向に沿って切断した縦断面図である。
【
図2】配管洗浄装置を配管の軸線方向に垂直に切断した横断面図である。
【
図3】配管洗浄装置を含む配管洗浄システム全体の縦断面図である。
【
図4】変形例の配管洗浄システム全体の縦断面図である。
【
図5】配管洗浄システムの作用について説明した説明図である。(a)は配管洗浄装置の回収前であり、(b)は配管洗浄装置の回収時である。
【
図6】変形例の内部ユニットの説明図である。(a)は全体図であり、(b)は第1(第2)球体部の分解図であり、(c)は断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。ただし、以下の実施例に記載されている構成要素は例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【実施例0012】
(構成)
まず、
図1、
図2を用いて本実施例の配管洗浄装置Dの構成について説明する。配管洗浄装置Dは、配管9の外側に移動可能に設置される外部ユニット1と、配管9の内側に移動可能に設置される内部ユニット2であって、配管9を挟んで外部ユニット1と磁力によって引き付け合う内部ユニット2と、を備えている。
【0013】
外部ユニット1は、全体として正方形の枠状に構成されるものであり、配管9の外側を囲むように設置される。この外部ユニット1は、正方形の枠部11と、枠部11の隅角部に配置された磁石部12と、から構成されている。磁石部12は、永久磁石であってもよいし、電磁石であってもよい。
【0014】
外部ユニット1は、
図1に示すように、2つの枠部11、11と、2つの磁石部12、12と、を備えている。これら2つの枠部11、11(及び磁石部12、12)は、互いに連結されていてもよいし、分離されて独立して移動できるようになっていてもよい。磁石部12は、本実施例では、S極を内側(配管9側)に向けた姿勢で設置されている。
【0015】
さらに、枠部11には、移動手段3を構成する要素として4つの車輪32、・・・が軸支されている。そして、この車輪32、・・・は配管9の延長方向に沿って設置されたレール31上を走行するようにされている。この他、図示しないが、外部ユニット1を移動させる駆動手段としては、例えば、電動モータによる車輪32の正逆方向の回転(往復移動)や、手動(外部ユニット1を手で持って移動させる)での移動が考えらえる。
【0016】
内部ユニット2は、全体に連結された2つの球体として構成されるものであり、球体は配管9の内径いっぱいの幅となるように設置される。内部ユニット2は、配管9を挟んで外部ユニット1と磁力で引き付け合うため、駆動手段による外部ユニット1の移動に伴って、内部ユニット2も移動する。
【0017】
この内部ユニット2は、互いに自在に揺動可能な、第1内部ユニット(21)と、第2内部ユニット(22)と、を有している。より具体的に言うと、内部ユニット2は、第1内部ユニットとしての球状の第1球体部21と、第2内部ユニットとしての球状の第2球体部22と、第1球体部21と第2球体部22を自在に揺動可能に連結する連結部23と、を有している。
【0018】
このうち連結部23は、2つの連結リング231、232を有しており、第1球体部21と第2球体部22の両方に連結されている。そして、連結リング231、232は、互いに回転できるようになっている。したがって、第1球体部21と第2球体部22は、連結部23を介することによって、互いに自在に相対的な位置を変更することができる。
【0019】
そして、第1球体部21は、略半球殻状の金属部21aと、この金属部21aの内部に嵌合される球形状の網部21bと、から構成される。すなわち、第1球体部21は、外側の金属部21aと、内側の網部21bと、から構成される二重(殻)構造になっている。
【0020】
このうち金属部21aは、外部ユニット1の磁石部12と極性が反対向きになっている磁石部21dを有している。この磁石部21dが、外部ユニット1の磁石部12と磁力によって引き寄せ合うことで、内部ユニット2全体が外部ユニット1に対応する位置に保持されるようになっている。さらに、金属部21aは中心角度が180度を超える半球殻状であるため、網部21bを内部に回転自在に収容しつつも、網部21bが離脱しないようになっている。
【0021】
また、網部21bは、所定の寸法の網目(隙間)を有しており、略半球殻状の金属部21aの内径よりもひと回り小さい外径を有する球形状に形成される。したがって、網部21bは、金属部21aの内部で自在に回転できるようになっている。なお、網部21bは、それ自体が球形状から弾性変形することができるようになっていれば、例えば網部21bを手でつぶせば網部21bを金属部21a内から取り出すこともできる。
【0022】
同様に、第2球体部22は、略半球殻状の金属部22aと、この金属部22aの内部に嵌合される球形状の網部22bと、から構成される。これらの金属部22aや網部22bの構成は、第1球体部21と同様であるので説明を省略する。この他、内部ユニット2には、球体部(21、22)の内部に、小型カメラを仕込むことによって配管9の内部の調査をすることも可能である。
【0023】
そして、
図3に示すように、上述してきた配管洗浄装置Dと、この配管洗浄装置Dが設置される配管9と、この配管洗浄装置Dを配管9に沿って移動させる移動手段3と、によって配管洗浄システムSが構成される。このうち配管洗浄装置Dと移動手段3の構成は上述した通りである。
【0024】
そして、配管洗浄システムSの配管9は、主として、直線部91と、曲線部92(エルボ)と、分岐ポート93と、から構成されている。すなわち、一般に、配管9には、直線部91と曲線部92とがあるが、本実施例では、さらに直線部91の途中に、直角に分岐される分岐ポート93が設置されている。
【0025】
そして、この分岐ポート93には、分岐ポート93の分岐位置(基端部)近傍に設置される第1バルブv1と、分岐ポート93の末端位置(先端部)近傍に設置される第2バルブv2と、が配置されている。これらの第1バルブv1と第2バルブv2は、ともに、ゲートバルブである。そして、第1バルブv1と第2バルブv2は、後述するように、内部ユニット2を回収するために、連動して開閉される。
【0026】
(作用)
次に、
図5(a)、(b)を用いて、本実施例の配管洗浄装置Dの作用について説明する。まず、
図5(a)に示すように、直線部91の通過時には、外部ユニット1を直線部91の延長方向(軸線方向)に沿って移動させることで、内部ユニット2もこれに追従して移動する。この際、直線部91の内面に内部ユニット2が接触することで、直線部91の内面の固着物(汚れ)を取り除くことができる。なお、フランジ94がある場合には、フランジ94を跨ぐ位置に2つの外部ユニット1を配置すれば、これを乗り越えて移動できる。除去された固着物は、内部ユニット2とともに分岐ポート93に収容される。
【0027】
同様に、曲線部92の通過時には、外部ユニット1を曲線部92の曲がりに沿って移動させることで、内部ユニット2もこれに追従して移動する。このように、2つの球体部21、22が相対位置を変更することによって、曲線部92を通過できる。この際、曲線部92の内面に内部ユニット2が接触することで、曲線部92の内面の固着物を除去できる。特に、内部ユニット2が2つの球体部21、22から構成されていれば、曲線部92に引っ掛かることなくスムースに通過できる。除去された固着物は、内部ユニット2とともに分岐ポート93に収容される。
【0028】
一方、内部ユニット2の回収時には、
図5(a)に示すように、分岐ポート93の基端部寄りの第1バルブv1を開けるとともに、先端部寄りの第2バルブv2を閉じる。その後、外部ユニット1を分岐ポート93の基端部から先端部に移動させることで、内部ユニット2を分岐ポート93内に導入(収容)する。
【0029】
次に、
図5(b)に示すように、分岐ポート93の基端部寄りの第1バルブv1を閉じるとともに、先端部寄りの第2バルブv2を開ける。これによって、分岐ポート93を配管9から分離させることができる。その後、第2バルブv2を通じて、分岐ポート93内から内部ユニット2を取り出すことで、内部ユニット2を回収する。この際には、内部ユニット2の網部21bに溜められた配管9内の汚れも同時に回収することができる。そして、内部ユニット2を取り替えたり、洗浄して再利用したりできる。
【0030】
(リニア駆動方式)
さらに、
図4に示すように、移動手段3を構成する駆動手段(かつ外部ユニット1)として、複数の電磁石1Lを配管9の延長方向に沿って並べることが可能である。このように、配管9の外面に複数の電磁石1L、・・・を極性が交互になるように配置して通電することで、内部ユニット2がリニア駆動方式によって配管9の内部を移動する。この場合、配管9の途中にフランジ94が突出していても、これを難なく乗り越えて内部ユニット2を移動させることができる。
【0031】
(内部ユニットの変形例)
ここで、
図6(a)~(c)を用いて、変形例の内部ユニット2Aの構成について説明する。この変形例の内部ユニット2Aは、第1内部ユニットとしての球状の第1球体部21と、第2内部ユニットとしての球状の第2球体部22と、第1球体部21と第2球体部22を自在に揺動可能に連結する連結部23と、を有している。この変形例では、連結部23は、単一のリングとして構成されている。
【0032】
このうち、第1球体部21(及び第2球体部22)は、略半球殻状の金属部21aと、この金属部21aの内部に嵌合される球形状の枠部21cと、から構成される。すなわち、この変形例の球体部21、22は、実施例と同様に二重構造であるが、網部21bではなく、枠部21cである点において実施例と異なる。より具体的に言うと、枠部21cは、2つの円環を垂直に交差させて組み合わせた形状となっており、交点近傍に連結部23が連結されている。
【0033】
金属部21aは、半球殻形状よりも少し大きく形成されていることで、内部の枠部21cが離脱しないようになっている。さらに、
図6(c)に示すように、枠部21cは磁石部21dに干渉しない範囲では自在に回転できるようになっている。
【0034】
(効果)
次に、本実施例の配管洗浄装置Dの奏する効果を列挙して説明する。
【0035】
(1)上述してきたように、本実施例の配管洗浄装置Dは、配管9の外側に移動可能に設置される外部ユニット1と、配管9の内側に移動可能に設置される内部ユニット2であって、配管9を挟んで外部ユニット1と磁力によって引き付け合う内部ユニット2と、を備え、内部ユニット2は、第1内部ユニット(21)と、第2内部ユニット(22)と、を有している。このように内部ユニット2を2分割する構成であれば、配管9の曲線部92であってもこれに追従して洗浄することができる。さらに、外部ユニット1も2つに分割すれば、配管9にフランジ94があってもこれを乗り越えて洗浄することが可能となる。
【0036】
つまり、内部ユニット2を2分割することで、第1内部ユニット(21)と第2内部ユニット(22)の相対的な位置関係を変更することによって、内部ユニット2(21、22)は配管9の曲線部92の形状に追従して変形することができる。さらに、外部ユニット1も2分割することで、フランジ94を跨ぐ位置に2つの外部ユニット1を配置すれば、フランジ94を乗り越えることができる。
【0037】
(2)また、内部ユニット2は、第1内部ユニットとしての球状の第1球体部21と、第2内部ユニットとしての球状の第2球体部22と、第1球体部21と第2球体部22を連結する連結部23と、を有することが好ましい。このように、2つの球体部21、22を連結部23で連結すれば、配管9の内部をスムースに通過できるうえ、内面を傷つけることなく内面と接触することで内面を洗浄できる。
【0038】
(3)さらに、第1球体部21及び第2球体部22は、略半球殻形状の金属部21a、22aと、金属部21a、22aの内部に嵌合される球形状の網部21b、22bと、から構成されることが好ましい。このように球体部21、22が二重構成になっていることで、網部21b、22bに配管9内の汚れを溜めながらも、金属部21a、22aによって汚れを捕捉できる。
【0039】
(4)また、第1球体部21及び第2球体部22は、略半球殻形状の金属部21a、22aと、金属部21a、22aの内部に嵌合される球形状の枠部21c、22cと、から構成されることも可能である。このように球体部21、22が二重構成になっていることで、枠部21c、22cに配管9内の汚れを溜めながらも、金属部21a、22aによって汚れを捕捉できる。
【0040】
(5)そして、本実施例の配管洗浄システムSは、上述したいずれかに記載された、配管洗浄装置Dと、配管9と、配管洗浄装置Dを配管9に沿って移動させる移動手段3と、備えている。このような構成であれば、配管9を開けることなく、配管9の内部を洗浄できる。つまり、配管洗浄装置Dの外部ユニット1を移動手段3によって移動させることによって、これと連動して内部ユニット2を配管9内で移動させて洗浄することができる。
【0041】
(6)さらに、配管洗浄システムSの移動手段3は、配管9の延長方向に沿って配管9の外部に設置されるレール31と、外部ユニット1に回転自在に支持されてレール31上を走行する車輪32と、車輪32の駆動手段33と、を有することが好ましい。このような構成であれば、例えば、駆動手段33を適切に制御すれば、洗浄動作を自動化することも可能である。さらに、従来側のヒータと比べると、必要なタイミングでのみ洗浄すればよいため、省電力のシステムとなる。
【0042】
(7)また、配管洗浄システムSの駆動手段33としては、配管9の外部に配管の延長方向に沿って設置される複数の電磁石1L、・・・をさらに有するように構成すれば、配管9の外側にフランジ94等を含む障害物があっても、これを容易に乗り越えることができる。つまり、フランジ94等を跨いで電磁石1Lを配置すれば、内部ユニット2を移動させることができる。
【0043】
(8)さらに、配管洗浄システムSは、配管9の途中で分岐される分岐ポート93と、分岐ポート93の分岐位置近傍に設置される第1バルブv1と、分岐ポート93の末端位置近傍に設置される第2バルブv2と、をさらに備えることが好ましい。このような構成であれば、第1バルブv1と第2バルブv2を連動させることで、分岐ポート93を通じて内部ユニット2を外部に回収(取り出すことが)できる。この分岐ポート93には、除去された固着物を貯留できるとともに、内部ユニット2を待機状態で収容することもできる。
【0044】
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
前記移動手段は、前記配管の延長方向に沿って前記配管の外部に設置されるレールと、前記外部ユニットに回転自在に支持されて前記レール上を走行する車輪と、前記車輪の駆動手段と、を有する、請求項3に記載された、配管洗浄システム。