(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171046
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】システム、環境システム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/065 20060101AFI20221104BHJP
G07B 15/00 20110101ALI20221104BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20221104BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20221104BHJP
G16Y 40/10 20200101ALI20221104BHJP
【FI】
G08G1/065
G07B15/00 510
G08G1/09 F
G16Y10/40
G16Y40/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021077423
(22)【出願日】2021-04-30
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】大川 知子
【テーマコード(参考)】
3E127
5H181
【Fターム(参考)】
3E127BA70
3E127CA35
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB12
5H181BB17
5H181BB18
5H181CC09
5H181DD02
5H181EE10
5H181FF13
(57)【要約】
【課題】効果的に車線サーバの動作をテストすることができるシステム、環境システム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、システムは、環境システムと車線サーバとから構成される。前記環境システムは、アンテナシミュレータと、路側シミュレータと、を備える。アンテナシミュレータは、車載器と無線で通信するアンテナが生成するアンテナ信号を生成し前記車線サーバに送信する。路側シミュレータは、車両を検知する路側装置が生成する車検接点データを生成し前記車線サーバに送信する。前記車線サーバは、通信制御部シミュレータと、監視制御部と、を備える。通信制御部シミュレータは、前記アンテナシミュレータから前記アンテナ信号を受信する。監視制御部は、前記アンテナ信号及び前記車検接点データに基づいて通行料金を収受する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境システムと車線サーバとから構成されるシステムであって、
前記環境システムは、
車載器と無線で通信するアンテナが生成するアンテナ信号を生成し前記車線サーバに送信するアンテナシミュレータと、
車両を検知する路側装置が生成する車検接点データを生成し前記車線サーバに送信する路側シミュレータと、
を備え、
前記車線サーバは、
前記アンテナシミュレータから前記アンテナ信号を受信する通信制御部シミュレータと、
前記アンテナ信号及び前記車検接点データに基づいて通行料金を収受する監視制御部と、
を備える、
システム。
【請求項2】
前記アンテナ信号は、正常なETCカードが挿入されている車載器との通信を示すアンテナ信号、異常なETCカードが挿入されている車載器との通信を示すアンテナ信号、ETCカードが未挿入の車載器との通信を示すアンテナ信号、異常な車載器との通信を示すアンテナ信号、アンテナとの通信においてタイムアウトが発生したことを示すアンテナ信号、又は、リトライオーバーが発生したことを示すアンテナ信号である、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記車検接点データは、車両の前進、停止、後退又はイレギュラーな走行に関する車検接点データである、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記車線サーバから出力信号を受信し、
車線表示板及び発進制御機を制御する自動制御機に前記出力信号を送信し、
前記自動制御機から制御信号を受信し、
前記制御信号に関する情報を表示する、
インターフェース変換装置を備える、
請求項1乃至3の何れか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記インターフェース変換装置は、機器の状態変化を示す状態信号を前記車線サーバに送信する、
請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記状態信号は、前記機器に関して異常発生又は復旧を示す、
請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
車載器と前記アンテナとの通信に関する車両データと、車両の挙動に関する車両挙動データと、を生成するデータ生成部を備え、
前記アンテナシミュレータは、前記車両データに基づいてアンテナ信号を生成し、
前記路側シミュレータは、前記車両挙動データに基づいて車検接点データを生成する、
請求項1乃至6の何れか1項に記載のシステム。
【請求項8】
通行料金を決定するためのテーブルを前記車線サーバに送信する料金所サーバシミュレータを備える、
請求項1乃至7の何れか1項に記載のシステム。
【請求項9】
車載器と無線で通信するアンテナが生成するアンテナ信号を生成し通行料金を収受する車線サーバに送信するアンテナシミュレータと、
車両を検知する路側装置が生成する車検接点データを生成し前記車線サーバに送信する路側シミュレータと、
を備える、
環境システム。
【請求項10】
プロセッサによって実行される情報処理方法であって、
車載器と無線で通信するアンテナが生成するアンテナ信号を生成し通行料金を収受する車線サーバに送信し、
車両を検知する路側装置が生成する車検接点データを生成し前記車線サーバに送信する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、システム、環境システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高速道路などの有料道路の入口又は出口において車両から通行料金を収受する車線サーバが提供されている。そのような車線サーバは、センサなどの種々の機器を通じて車両の位置及び車載器からのデータなどを取得して種々の動作を行う。
【0003】
従来、車線サーバの動作をテストするために、有料道路の入口又は出口を閉鎖してテスト用の車両を通行させる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の課題を解決するため、効果的に車線サーバの動作をテストすることができるシステム、環境システム及び情報処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、システムは、環境システムと車線サーバとから構成される。前記環境システムは、アンテナシミュレータと、路側シミュレータと、を備える。アンテナシミュレータは、車載器と無線で通信するアンテナが生成するアンテナ信号を生成し前記車線サーバに送信する。路側シミュレータは、車両を検知する路側装置が生成する車検接点データを生成し前記車線サーバに送信する。前記車線サーバは、通信制御部シミュレータと、監視制御部と、を備える。通信制御部シミュレータは、前記アンテナシミュレータから前記アンテナ信号を受信する。監視制御部は、前記アンテナ信号及び前記車検接点データに基づいて通行料金を収受する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に係るテストシステムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るアンテナシミュレータの構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るテストシステムの動作例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、実施形態に係る路側シミュレータの動作例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施形態に係るインターフェース変換装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施形態に係るインターフェース変換装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、実施形態に係るアンテナシミュレータの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
実施形態に係るテストシステムは、高速道路などの有料道路の入口又は出口などにおいて車両から通行料金を収受する車線サーバの動作をテストする。テストシステムは、車線サーバに接続する種々の機器をシミュレートする。テストシステムは、シミュレートした装置に関する信号を車線サーバに入力して車線サーバの動作をテストする。
【0009】
図1は、実施形態に係るテストシステム100の構成例を示す。
図1が示すように、テストシステム100は、車線サーバ1及び模擬試験環境システム2などを備える。
【0010】
車線サーバ1は、有料道路の入口又は出口などにおいて車両から通行料金を収受する。実地における運用では、車線サーバ1は、車両を検知するための路側装置及び車両に積載されている車載器と無線通信を行うアンテナなどに接続する。車線サーバ1は、アンテナを通じて車両の車載器からETC(Electronic Toll Collection System)カードの情報を取得する。車線サーバ1は、ETCカードの情報などに基づいて通行料金を収受する。
【0011】
車線サーバ1は、通信制御部シミュレータ101、監視制御部102、SAM103、ETC処理部104及びログ蓄積部105などを備える。
【0012】
なお、車線サーバ1は、
図1が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、車線サーバ1から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0013】
通信制御部シミュレータ101は、後述するアンテナシミュレータ5とデータを送受信するためのインターフェースである。通信制御部シミュレータ101は、車両の車載器と無線で通信するアンテナに接続するためのインターフェース(たとえば、光通信をサポートするインターフェース)の代わりに車線サーバ1に設置されている。
【0014】
監視制御部102は、車線サーバ1全体を制御する。監視制御部102は、車両の検知、通行料金の決定、通行料金の表示及び通行料金の収受などを行う。また、監視制御部102は、ログ蓄積部105に動作ログを格納する。たとえば、動作ログは、動作の内容及び日時などを示す。
【0015】
監視制御部102は、プロセッサ及びメモリなどから構成される。監視制御部102は、プロセッサがメモリに格納されるプログラムを実行することで種々の機能を実現する。
【0016】
SAM103(Secure Application Module)は、認証又は暗号化のための鍵を生成及び管理するモジュールである。SAM103は、監視制御部102などの制御に従って鍵を監視制御部102に供給する。
【0017】
ETC処理部104は、監視制御部102からの制御に従って通行料金を収受するモジュールである。たとえば、ETC処理部104は、監視制御部102からETCカードの情報を取得する。ETC処理部104は、決済サーバなどにETCカードの情報及び通行料金などを送信して通行料金を収受する。
【0018】
ログ蓄積部105は、動作ログを格納する。たとえば、ログ蓄積部105は、不揮発性メモリなどから構成される。
【0019】
なお、通信制御部シミュレータ101、監視制御部102、SAM103、ETC処理部104及びログ蓄積部105(又は、これらの一部)は、一体的に形成されるものであってもよい。車線サーバ1の構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0020】
模擬試験環境システム2は、車線サーバ1をテストするための信号を生成して車線サーバ1に入力する。模擬試験環境システム2は、車線サーバ1をテストするための機器をシミュレートする。模擬試験環境システム2は、アンテナ、路側装置、路側表示器及び料金所サーバなどをシミュレートする。
【0021】
模擬試験環境システム2は、データ生成部3及び接続機器シミュレータ4などを備える。
【0022】
データ生成部3は、車両データ、車両挙動データ及びテーブルデータを生成する。
【0023】
車両データは、車両の車載器とアンテナとの通信に関するデータである。即ち、車両データは、アンテナの動作をシミュレートするためのデータである。たとえば、車両データは、正常なETCカードが挿入されている車載器との通信、異常なETCカードが挿入されている車載器との通信、ETCカードが未挿入の車載器との通信、及び、異常な車載器との通信をシミュレートするためのデータである。また、車両データは、アンテナとの通信においてタイムアウト及びリトライオーバーなどをシミュレートするためのデータであってもよい。
車両データは、1つの通信をシミュレートするためのデータ(レコード)を複数個備える。
【0024】
車両挙動データは、車両の挙動に関するデータである。即ち、車両挙動データは、車両を検出する路側装置の動作をシミュレートするためのデータである。たとえば、車両挙動データは、レーンでの前進、停止及び後退をシミュレートするためのデータである。また、車両挙動データは、車両の未検出又はイレギュラーな走行(レーン内での追い越しなど)などをシミュレートするためのデータであってもよい。
車両挙動データは、1つの挙動をシミュレートするためのデータ(レコード)を複数個備える。
【0025】
テーブルデータは、通行料金を決定するためのテーブルを示す。テーブルは、車両が走行した区間に応じて通行料金を示す。たとえば、テーブルは、区間と通行料金とを対応付けて格納する。
【0026】
データ生成部3は、オペレータの操作などに従って車両データ、車両挙動データ及びテーブルデータを生成する。また、データ生成部3は、自律的に車両データ、車両挙動データ及びテーブルデータを生成するものであってもよい。
【0027】
データ生成部3は、車両データ、車両挙動データ及びテーブルデータを接続機器シミュレータ4に供給する。
【0028】
たとえば、データ生成部3は、プロセッサ、メモリ及び通信部などから構成される。たとえば、データ生成部3は、PCなどである。
【0029】
接続機器シミュレータ4は、車線サーバ1に接続する各機器をシミュレートする。
接続機器シミュレータ4は、アンテナシミュレータ5、インターフェース変換装置6、路側シミュレータ7、自動制御機8、路側インターフェース集約部9、料金所サーバシミュレータ10、車線監視制御装置シミュレータ11、路側表示器シミュレータ12、NP読取装置シミュレータ13及び料金収受機シミュレータ14などを備える。
【0030】
アンテナシミュレータ5は、データ生成部3及び通信制御部シミュレータ101に接続する。路側シミュレータ7は、データ生成部3及びインターフェース変換装置6に接続する。自動制御機8は、インターフェース変換装置6に接続する。
【0031】
路側インターフェース集約部9は、インターフェース変換装置6、路側表示器シミュレータ12、NP読取装置シミュレータ13、料金収受機シミュレータ14及び監視制御部102に接続する。料金所サーバシミュレータ10は、データ生成部3及び監視制御部102に接続する。車線監視制御装置シミュレータ11は、監視制御部102に接続する。
【0032】
アンテナシミュレータ5は、データ生成部3からの車両データに基づいて、車両の車載器と無線で通信するアンテナをシミュレートする。たとえば、アンテナシミュレータ5は、車線サーバ1からの信号に従って、車両の車載器との通信に関する信号を車線サーバ1に送信する。たとえば、アンテナシミュレータ5は、PCなどから構成される。アンテナシミュレータ5の構成及び動作については、後に詳述する。
【0033】
路側シミュレータ7は、レーンの車両を検知する路側装置をシミュレートする。路側シミュレータ7は、インターフェース変換装置6及び路側インターフェース集約部9を通じて、車両の検知に関する車検接点データを車線サーバ1に送信する。路側シミュレータ7は、PCなどから構成される。路側シミュレータ7の動作については後に詳述する。
【0034】
自動制御機8は、路側インターフェース集約部9及びインターフェース変換装置6を通じて車線サーバ1から信号(出力信号)を受信する。自動制御機8は、出力信号に従って、ガントリなどに形成される車線表示板及びレーンへの進入を制御する発進制御機を制御する。たとえば、自動制御機8は、車線表示板にメッセージ(たとえば、「閉鎖中」など)を表示させる制御信号をインターフェース変換装置6へ送信する。また、自動制御機8は、発進制御機を開放又は閉鎖させる制御信号をインターフェース変換装置6へ送信する。
【0035】
インターフェース変換装置6は、路側シミュレータ7及び自動制御機8と車線サーバ1との間の通信を中継する。また、インターフェース変換装置6は、中継した制御信号及び自動制御機8からの制御信号に関する情報をランプの点灯などで表示する。たとえば、インターフェース変換装置6は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアにより実現される。なお、インターフェース変換装置6は、PCなどから構成されるものであってもよい。インターフェース変換装置6の動作については後に詳述する。
【0036】
路側表示器シミュレータ12は、レーンを通過する車両に通行料金などを表示する路側表示器をシミュレートする。たとえば、路側表示器シミュレータ12は、路側インターフェース集約部9を通じて、車線サーバ1が路側表示器に送信する出力信号を入力する。路側表示器シミュレータ12は、PCなどから構成される。
【0037】
NP読取装置シミュレータ13は、レーンを通過する車両からナンバープレートを読み取るNP読取装置をシミュレートする。たとえば、NP読取装置シミュレータ13は、路側インターフェース集約部9を通じて、読み取ったナンバープレートを示す情報を車線サーバ1へ送信する。NP読取装置シミュレータ13は、PCなどから構成される。
【0038】
料金収受機シミュレータ14は、レーンを通過する車両から現金で通行料金を収受する料金収受機をシミュレートする。たとえば、料金収受機シミュレータ14は、路側インターフェース集約部9を通じて、収受した現金を示す情報を車線サーバ1へ送信する。料金収受機シミュレータ14は、PCなどから構成される。
【0039】
路側インターフェース集約部9は、インターフェース変換装置6、路側表示器シミュレータ12、NP読取装置シミュレータ13及び料金収受機シミュレータ14と車線サーバ1との間の通信を中継する。たとえば、路側インターフェース集約部9は、LSI、ASIC、又はFPGA等のハードウェアにより実現される。なお、路側インターフェース集約部9は、PCなどから構成されるものであってもよい。
【0040】
料金所サーバシミュレータ10は、通行料金を決定するためのテーブルを配信する料金所サーバをシミュレートする。たとえば、料金所サーバシミュレータ10は、データ生成部3からのテーブルデータに基づいて、テーブルを車線サーバ1へ送信する。料金所サーバシミュレータ10は、PCなどから構成される。
【0041】
車線監視制御装置シミュレータ11は、車線監視制御装置をシミュレートする。たとえば、車線監視制御装置シミュレータ11は、車線サーバ1から受けた情報を表示する。車線監視制御装置シミュレータ11は、機器故障の有無、車線内の車両台数、車両の正常若しくは異常の判定結果、異常内容(非ETC、有効期限切れなど)、又は、停止若しくは運用中などの車線状態などを表示する。また、車線監視制御装置シミュレータ11は、車線監視制御装置の状態を車線サーバ1に通知する。車線監視制御装置シミュレータ11は、PCなどから構成される。
【0042】
なお、データ生成部3、アンテナシミュレータ5、インターフェース変換装置6、路側シミュレータ7、自動制御機8、路側インターフェース集約部9、料金所サーバシミュレータ10、車線監視制御装置シミュレータ11、路側表示器シミュレータ12、NP読取装置シミュレータ13及び料金収受機シミュレータ14(又は、これらの一部)は、一体的に形成されるものであってもよい。
【0043】
また、模擬試験環境システム2は、
図1が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、模擬試験環境システム2から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0044】
次に、アンテナシミュレータ5の構成例について説明する。
図2は、アンテナシミュレータ5の構成例を示す。
図2が示すように、アンテナシミュレータ5は、プロセッサ51、ROM52、RAM53、NVM54、通信部55、操作部56及び表示部57などを備える。
【0045】
プロセッサ51と、ROM52、RAM53、NVM54、通信部55、操作部56及び表示部57と、は、データバスなどを介して互いに接続する。
なお、アンテナシミュレータ5は、
図2が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、アンテナシミュレータ5から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0046】
プロセッサ51は、アンテナシミュレータ5全体の動作を制御する機能を有する。プロセッサ51は、内部キャッシュ及び各種のインターフェースなどを備えてもよい。プロセッサ51は、内部メモリ、ROM52又はNVM54が予め記憶するプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。
【0047】
なお、プロセッサ51がプログラムを実行することにより実現する各種の機能のうちの一部は、ハードウェア回路により実現されるものであってもよい。この場合、プロセッサ51は、ハードウェア回路により実行される機能を制御する。
【0048】
ROM52は、制御プログラム及び制御データなどが予め記憶された不揮発性のメモリである。ROM52に記憶される制御プログラム及び制御データは、アンテナシミュレータ5の仕様に応じて予め組み込まれる。
【0049】
RAM53は、揮発性のメモリである。RAM53は、プロセッサ51の処理中のデータなどを一時的に格納する。RAM53は、プロセッサ51からの命令に基づき種々のアプリケーションプログラムを格納する。また、RAM53は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0050】
NVM54は、データの書き込み及び書き換えが可能な不揮発性のメモリである。NVM54は、たとえば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリなどから構成される。NVM54は、アンテナシミュレータ5の運用用途に応じて制御プログラム、アプリケーション及び種々のデータなどを格納する。
【0051】
通信部55は、車線サーバ1及びデータ生成部3などと通信するためのインターフェースである。たとえば、通信部55は、ネットワークを通じて車線サーバ1及びデータ生成部3などとデータを送受信するためのインターフェースである。たとえば、通信部55は、有線又は無線のLAN(Local Area Network)接続をサポートするインターフェースである。
【0052】
なお、通信部55は、車線サーバ1と通信するためのインターフェース及びデータ生成部3と通信するためのインターフェースから構成されるものであってもよい。
【0053】
操作部56は、オペレータから種々の操作の入力を受け付ける。操作部56は、入力された操作を示す信号をプロセッサ51へ送信する。操作部56は、タッチパネルから構成されてもよい。
【0054】
表示部57は、プロセッサ51からの画像データを表示する。たとえば、表示部57は、液晶モニタから構成される。操作部56がタッチパネルから構成される場合、表示部57は、操作部56と一体的に形成されてもよい。
【0055】
なお、路側シミュレータ7、料金所サーバシミュレータ10、車線監視制御装置シミュレータ11、路側表示器シミュレータ12、NP読取装置シミュレータ13及び料金収受機シミュレータ14は、アンテナシミュレータ5と同様の構成を有する。従って、路側シミュレータ7、料金所サーバシミュレータ10、車線監視制御装置シミュレータ11、路側表示器シミュレータ12、NP読取装置シミュレータ13及び料金収受機シミュレータ14の構成については、説明を省略する。
【0056】
次に、接続機器シミュレータ4の各要素の機能について説明する。
まず、アンテナシミュレータ5が実現する機能について説明する。アンテナシミュレータ5が実現する機能は、プロセッサ51が内部メモリ、ROM52又はNVM54などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0057】
アンテナシミュレータ5は、車両の車載器との通信に関する信号(アンテナ信号)を車線サーバ1に送信する機能を有する。
アンテナシミュレータ5は、データ生成部3から車両データを受信する。車両データを受信すると、アンテナシミュレータ5は、模擬試験環境システム2の制御などに基づいて、車線サーバ1の通信制御部シミュレータ101に接続する。
【0058】
車線サーバ1の通信制御部シミュレータ101に接続すると、アンテナシミュレータ5は、動作を開始させる制御信号を模擬試験環境システム2から受信するまで待機する。動作を開始させる制御信号を受信すると、アンテナシミュレータ5は、車載器との通信を要求する制御信号を車線サーバ1から受信するまで待機する。
【0059】
当該制御信号を受信すると、アンテナシミュレータ5は、車両データの先頭のレコードを取得する。先頭のレコードを取得すると、アンテナシミュレータ5は、先頭のレコードに基づいて、アンテナ信号を生成する。即ち、アンテナシミュレータ5は、車載器と無線で通信するアンテナとの通信を模擬して、当該アンテナが生成するアンテナ信号を生成する。
【0060】
たとえば、アンテナシミュレータ5は、正常なETCカードが挿入されている車載器との通信を示すアンテナ信号、異常なETCカードが挿入されている車載器との通信を示すアンテナ信号、ETCカードが未挿入の車載器との通信を示すアンテナ信号、及び、異常な車載器との通信を示すアンテナ信号などを生成する。また、アンテナシミュレータ5は、アンテナとの通信においてタイムアウトが発生したことを示すアンテナ信号及びリトライオーバーが発生したことを示すアンテナ信号を生成する。
【0061】
なお、アンテナシミュレータ5は、1つのレコードに対して複数のアンテナ信号を生成してもよい。
【0062】
アンテナ信号を生成すると、アンテナシミュレータ5は、生成されたアンテナ信号を車線サーバ1の通信制御部シミュレータ101へ送信する。
【0063】
生成されたアンテナ信号を送信すると、アンテナシミュレータ5は、同様に、車載器との通信を要求する制御信号を待機する。アンテナシミュレータ5は、同様に、順に車両データのレコードに基づいてアンテナ信号を生成し車線サーバ1の通信制御部シミュレータ101へ送信する。
【0064】
次に、路側シミュレータ7が実現する機能について説明する。路側シミュレータ7が実現する機能は、プロセッサが内部メモリ、ROM又はNVMなどに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0065】
路側シミュレータ7は、車検接点データを車線サーバ1へ送信する機能を有する。
【0066】
路側シミュレータ7は、データ生成部3から車両データを受信する。車両データを受信すると、路側シミュレータ7は、模擬試験環境システム2の制御などに基づいて、車線サーバ1の監視制御部102に接続する。
【0067】
車線サーバ1の監視制御部102に接続すると、路側シミュレータ7は、動作を開始させる制御信号を模擬試験環境システム2から受信するまで待機する。
【0068】
当該制御信号を受信すると、路側シミュレータ7は、車両データの先頭のレコードを取得する。先頭のレコードを取得すると、路側シミュレータ7は、先頭のレコードに基づいて、車検接点データを生成する。即ち、路側シミュレータ7は、レーンにおいて路側装置の検知を模擬して、レコードが示す挙動の車両を検知した路側装置が生成する車検接点データを生成する。
【0069】
たとえば、路側シミュレータ7は、レーンでの前進、停止、後退又はイレギュラーな走行に関する車検接点データを生成する。また、路側シミュレータ7は、車両の未検出が生じたものとして、車検接点データを送信しなくともよい。
【0070】
なお、路側シミュレータ7は、1つのレコードに対して複数の車検接点データを生成してもよい。
【0071】
車検接点データを生成すると、路側シミュレータ7は、生成された車検接点データを車線サーバ1の監視制御部102へ送信する。
【0072】
生成された車検接点データを送信すると、路側シミュレータ7は、同様に、順に車両挙動データのレコードに基づいて車検接点データを生成し車線サーバ1の監視制御部102へ送信する。
【0073】
次に、インターフェース変換装置6が実現する機能について説明する。インターフェース変換装置6が実現する機能は、LSIなどのハードウェアによって実現される。
【0074】
まず、インターフェース変換装置6は、路側シミュレータ7からの車検接点データを車線サーバ1に送信する機能を有する。
【0075】
インターフェース変換装置6は、路側シミュレータ7又は車線サーバ1からデータを受信したかを判定する。
【0076】
データを受信したと判定すると、インターフェース変換装置6は、受信されたデータが路側シミュレータ7からの車検接点データであるかを判定する。
【0077】
受信されたデータが路側シミュレータ7からの車検接点データであると判定すると、インターフェース変換装置6は、路側インターフェース集約部9を通じて、受信されたデータ(車検接点データ)を車線サーバ1の監視制御部102へ送信する。
【0078】
また、インターフェース変換装置6は、車線サーバ1からの出力信号を自動制御機8に送信する機能を有する。
【0079】
前述の通り、インターフェース変換装置6は、受信されたデータが路側シミュレータ7からの車検接点データであるかを判定する。
【0080】
インターフェース変換装置6は、路側シミュレータ7又は車線サーバ1から受信されたデータが車検接点データでない(即ち、受信されたデータが車線サーバ1からの出力信号である)と判定すると、受信されたデータ(出力信号)を自動制御機8へ送信する。
【0081】
ここで、自動制御機8は、出力信号に基づいて、車線表示板又は発進制御機を制御するための制御信号をインターフェース変換装置6へ送信する。
【0082】
インターフェース変換装置6は、当該制御信号を自動制御機8から受信する。当該制御信号を受信すると、インターフェース変換装置6は、当該制御信号に関する情報を表示する。たとえば、インターフェース変換装置6は、当該制御信号に基づいて、車線表示板に表示するメッセージを示すランプなどを点灯又は消灯する。また、インターフェース変換装置6は、当該制御信号に基づいて、発進制御機の開閉を示すランプなどを点灯又は消灯する。
【0083】
また、インターフェース変換装置6は、状態変化を示す信号(状態信号)を車線サーバ1に送信する機能を有する。
【0084】
インターフェース変換装置6は、状態変化が生じたかを判定する。たとえば、状態変化は、シミュレートされている各装置(アンテナ、路側装置、路側表示器、NP読取装置、料金収受機、料金所サーバ及び車線監視制御装置など)又は、実機である自動制御機8などに関する異常発生又は復旧などの監視項目の変化である。
【0085】
インターフェース変換装置6は、スイッチなどを通じてオペレータから状態変化の入力を受け付ける。また、インターフェース変換装置6は、状態変化として、路側シミュレータ7又は自動制御機8の取り外し又は取り付けなどを検知してもよい。
【0086】
状態変化が生じたと判定すると、インターフェース変換装置6は、路側インターフェース集約部9を通じて、生じた状態変化を示す状態信号を車線サーバ1の監視制御部102へ送信する。
【0087】
次に、テストシステム100の動作例について説明する。
まず、模擬試験環境システム2の動作例について説明する。
【0088】
図3は、模擬試験環境システム2の動作例について説明するためのフローチャートである。以下の動作は、模擬試験環境システム2において、図示されない情報処理装置によって実行されてもよいし、模擬試験環境システム2を構成する何れかの要素によって実行されてもよい。
【0089】
まず、模擬試験環境システム2は、データ生成部3に車両データ、車両挙動データ及びテーブルデータを生成させる(S11)。データ生成部3に車両データ、車両挙動データ及びテーブルデータを生成させると、模擬試験環境システム2は、車線サーバ1と、アンテナシミュレータ5、路側シミュレータ7、料金所サーバシミュレータ10、車線監視制御装置シミュレータ11、路側表示器シミュレータ12、NP読取装置シミュレータ13及び料金収受機シミュレータ14などとを接続する(S12)。
【0090】
車線サーバ1と各シミュレータとを接続すると、模擬試験環境システム2は、データ生成部3に、車両データをアンテナシミュレータ5へ、車両挙動データを路側シミュレータ7へ、テーブルデータを料金所サーバシミュレータ10に送信させる(S13)。
【0091】
データ生成部3に各データを送信させると、模擬試験環境システム2は、アンテナシミュレータ5に動作を開始させる(S14)。たとえば、模擬試験環境システム2は、動作を開始させる制御信号をアンテナシミュレータ5へ送信する。
【0092】
アンテナシミュレータ5に動作を開始させると、模擬試験環境システム2は、路側シミュレータ7に動作を開始させる(S15)。たとえば、模擬試験環境システム2は、動作を開始させる制御信号を路側シミュレータ7へ送信する。
【0093】
ここで、路側シミュレータ7は、車線サーバ1に種々の信号を入力する。車線サーバ1は、種々の信号に基づいて動作して、種々の信号を出力する。模擬試験環境システム2は、各シミュレータなどに車線サーバ1からの出力信号などに基づく制御を実行させる(S16)。
【0094】
各シミュレータなどに車線サーバ1からの出力信号などに基づく制御を実行させると、模擬試験環境システム2は、テストを継続するかを判定する(S17)。テストを継続すると判定すると(S17、YES)、模擬試験環境システム2は、S11に戻る。
【0095】
テストを終了すると判定すると(S17、NO)、模擬試験環境システム2は、各シミュレータ又は車線サーバ1などにおいて生成された動作ログを取得する(S18)。動作ログを取得すると、模擬試験環境システム2は、動作を終了する。
【0096】
なお、模擬試験環境システム2は、取得された動作ログなどをオペレータに提示するものであってもよい。また、模擬試験環境システム2は、取得された動作ログを外部装置に送信するものであってもよい。
【0097】
次に、路側シミュレータ7の動作例について説明する。
【0098】
図4は、路側シミュレータ7の動作例について説明するためのフローチャートである。
【0099】
まず、路側シミュレータ7は、車両挙動データをデータ生成部3から受信する(S21)。車両挙動データを受信すると、路側シミュレータ7は、模擬試験環境システム2からの制御に従って車線サーバ1の監視制御部102に接続する(S22)。なお、路側シミュレータ7は、車線サーバ1の監視制御部102に接続した後に、車検接点データを受信してもよい。
【0100】
車線サーバ1の監視制御部102に接続すると、路側シミュレータ7は、動作を開始させる制御信号を受信したかを判定する(S23)。動作を開始させる制御信号を受信していないと判定すると(S23、NO)、路側シミュレータ7は、S23に戻る。
【0101】
動作を開始させる制御信号を受信したと判定すると(S23、YES)、路側シミュレータ7は、nをリセット(n=1)する(S24)。nをリセットすると、路側シミュレータ7は、車両挙動データおけるn個目のレコードに基づいて車検接点データを生成する(S25)。車検接点データを生成すると、路側シミュレータ7は、生成された車検接点データを車線サーバ1の監視制御部102へ送信する(S26)。
【0102】
生成された車検接点データを車線サーバ1の監視制御部102へ送信すると、路側シミュレータ7は、n=N(レコードの個数)であるかを判定する(S27)。n=Nでないと判定すると(S27、NO)、路側シミュレータ7は、nをインクリメント(n=n+1)する(S28)。
【0103】
nをインクリメントすると、路側シミュレータ7は、S25に戻る。
n=Nであると判定すると(S27、YES)、路側シミュレータ7は、動作を終了する。
【0104】
次に、インターフェース変換装置6の動作例について説明する。
【0105】
まず、インターフェース変換装置6が路側シミュレータ7又は車線サーバ1からデータを受信する場合の動作例について説明する。
【0106】
図5は、インターフェース変換装置6が路側シミュレータ7又は車線サーバ1からデータを受信する場合の動作例について説明するためのフローチャートである。
【0107】
まず、インターフェース変換装置6は、路側シミュレータ7又は車線サーバ1からデータを受信したかを判定する(S31)。路側シミュレータ7又は車線サーバ1からデータを受信していないと判定すると(S31、NO)、インターフェース変換装置6は、S31に戻る。
【0108】
路側シミュレータ7又は車線サーバ1からデータを受信したと判定すると(S31、YES)、インターフェース変換装置6は、インターフェース変換装置6は、受信されたデータが路側シミュレータ7からの車検接点データであるかを判定する(S32)。
【0109】
受信されたデータが車検接点データであると判定すると(S32、YES)、インターフェース変換装置6は、路側インターフェース集約部9を通じて、受信されたデータ(車検接点データ)を車線サーバ1の監視制御部102へ送信する(S33)。
【0110】
受信されたデータ(車検接点データ)を車線サーバ1の監視制御部102へ送信すると、インターフェース変換装置6は、S31に戻る。
【0111】
受信されたデータが車線サーバ1からの出力信号であると判定すると(S32、NO)、インターフェース変換装置6は、受信されたデータ(出力信号)を自動制御機8へ送信する(S34)。
【0112】
受信されたデータ(出力信号)を自動制御機8へ送信すると、インターフェース変換装置6は、出力信号に基づく制御信号を自動制御機8から受信する(S35)。制御信号を受信すると、インターフェース変換装置6は、受信された制御信号に関する情報を表示する(S36)。
【0113】
受信された制御信号に関する情報を表示すると、インターフェース変換装置6は、S31に戻る。
【0114】
次に、インターフェース変換装置6が車線サーバ1に状態信号を送信する場合の動作例について説明する。
【0115】
図6は、インターフェース変換装置6が車線サーバ1に状態信号を送信する場合の動作例について説明するためのフローチャートである。
【0116】
まず、インターフェース変換装置6は、状態変化が生じたかを判定する(S41)。状態変化が生じていないと判定すると(S41、NO)、インターフェース変換装置6は、S41に戻る。
【0117】
状態変化が生じたと判定すると(S41、YES)、インターフェース変換装置6は、生じた状態変化を示す状態信号を車線サーバ1の監視制御部102へ送信する(S42)。
状態信号を送信すると、インターフェース変換装置6は、動作を終了する。
【0118】
なお、インターフェース変換装置6は、S31乃至36の動作とS41及び42の動作とを並行して実行する。
【0119】
次に、アンテナシミュレータ5の動作例について説明する。
【0120】
図7は、アンテナシミュレータ5の動作例について説明するためのフローチャートである。
【0121】
まず、アンテナシミュレータ5は、車両データをデータ生成部3から受信する(S51)。車両データを受信すると、アンテナシミュレータ5は、模擬試験環境システム2からの制御に従って車線サーバ1の通信制御部シミュレータ101に接続する(S52)。ここで、アンテナシミュレータ5は、動作を開始させる制御信号を受信したものとする。なお、アンテナシミュレータ5は、車線サーバ1の通信制御部シミュレータ101に接続した後に車両データを受信してもよい。
【0122】
車線サーバ1の通信制御部シミュレータ101に接続すると、アンテナシミュレータ5は、車載器との通信を要求する制御信号を車線サーバ1の通信制御部シミュレータ101から受信したかを判定する(S53)。
【0123】
車載器との通信を要求する制御信号を受信していないと判定すると(S53、NO)、アンテナシミュレータ5は、S53に戻る。
【0124】
車載器との通信を要求する制御信号を受信したと判定すると(S53、YES)、アンテナシミュレータ5は、車両データのレコードに基づいてアンテナ信号を生成する(S54)。アンテナ信号を生成すると、アンテナシミュレータ5は、生成されたアンテナ信号を車線サーバ1の通信制御部シミュレータ101に送信する(S55)。
【0125】
生成されたアンテナ信号を車線サーバ1の通信制御部シミュレータ101に送信すると、アンテナシミュレータ5は、S53に戻る。
【0126】
なお、アンテナシミュレータ5は、車載器との通信を要求する制御信号を受信しなくとも、アンテナ信号を車線サーバ1の通信制御部シミュレータ101に送信してもよい。
【0127】
以上のように構成されたテストシステムは、車線サーバに対して、各機器をシミュレーションして生成される信号を送信する。即ち、テストシステムは、車線サーバの動作に必要な信号を生成して、車線サーバに送信する。その結果、テストシステムは、現実のレーンなどにおいて車線サーバを動作させなくとも、車線サーバの動作をテストすることができる。
【0128】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0129】
1…車線サーバ、2…模擬試験環境システム、3…データ生成部、4…接続機器シミュレータ、5…アンテナシミュレータ、6…インターフェース変換装置、7…路側シミュレータ、8…自動制御機、9…路側インターフェース集約部、10…料金所サーバシミュレータ、11…車線監視制御装置シミュレータ、12…路側表示器シミュレータ、13…NP読取装置シミュレータ、14…料金収受機シミュレータ、51…プロセッサ、52…ROM、53…RAM、54…NVM、55…通信部、56…操作部、57…表示部、100…テストシステム、101…通信制御部シミュレータ、102…監視制御部、104…ETC処理部、105…ログ蓄積部。