(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171058
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】加圧装置
(51)【国際特許分類】
A44C 27/00 20060101AFI20221104BHJP
【FI】
A44C27/00
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021077444
(22)【出願日】2021-04-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003584
【氏名又は名称】株式会社タカラトミー
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】市川 敬太
(72)【発明者】
【氏名】平林 国治
【テーマコード(参考)】
3B114
【Fターム(参考)】
3B114JB00
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ハンドルと本体外面との摺接を防止することができる加圧装置を提供すること。
【解決手段】ハンドル20の内部に、前記ハンドル20とシャフト17との間の動力の伝達を常態で許容し且つ過負荷が作用した際に前記ハンドル20と前記シャフト17との間の動力の伝達を遮断するトルクリミッタが設けられた加圧装置10であって、前記シャフト17には、前記本体11の外面に当接して前記ハンドル20と前記本体11の外面との摺接を防止するストッパ29が設けられていることを特徴とする。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側に加圧対象物を設置する設置部と、孔壁に雌ねじ部が形成された挿通部とが設けられた本体と、
前記挿通部に挿通され、一端が前記設置部に臨み他端が前記本体の外側に位置し、前記雌ねじ部に螺合する雄ねじ部が形成され、中心軸を中心とする回転によって、前記設置部に対して進退するシャフトと、
前記シャフトの前記一端に空転可能に設けられ、前記シャフトの進入時に、前記設置部に設置された前記加圧対象物を押圧して所定の固定部に押し付け可能な押圧部と、
前記シャフトの前記他端に設けられ、前記シャフトを回転させるハンドルと、を備え、
前記ハンドルの内部に、前記ハンドルと前記シャフトとの間の動力の伝達を常態で許容し且つ過負荷が作用した際に前記ハンドルと前記シャフトとの間の動力の伝達を遮断するトルクリミッタが設けられた加圧装置であって、
前記シャフトには、前記雌ねじ部と前記雄ねじ部とが螺合している状態で前記シャフトが必要以上に深く前記設置部に対して進入した際に前記本体の外面に当接するとともに前記ハンドルの前記本体の外面への当接を阻止するストッパが設けられていることを特徴とする加圧装置。
【請求項2】
前記ストッパは前記シャフトの外周から半径方向外方に張り出すリング状の鍔部であることを特徴とする請求項1に記載の加圧装置。
【請求項3】
前記ハンドルは前記シャフトと中心軸が一致する円板状となっており、前記本体の外面は前記シャフトを取り巻く部分が前記本体の外方に向けて隆起し、この隆起した部分に前記ストッパが当接することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の加圧装置。
【請求項4】
前記ハンドルは前記シャフトと中心軸が一致する円板状となっており、前記ハンドルの中央部分は前記本体に向けて膨出していることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の加圧装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は加圧装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、加圧装置として、バッチ製造装置に組み込まれた特許文献1に記載のものが知られている。この加圧装置は、表蓋と裏蓋とを有するバッチを製造するためのもので、本体内の設置部に表蓋と裏蓋とを重ねて設置し、ハンドルを操作することで、ねじ機構により製造部(押圧部)を設置部に進入させて表蓋に圧力係合させて表蓋を加工するようになっている。このような加圧装置には、ハンドル内部にトルクリミッタを設けて、過負荷が作用した場合に、ハンドルの動力が製造部に伝達されないように動力伝達を遮断することとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような加圧装置の場合、加圧対象物が存在する場合には、製造部が加圧対象物を必要以上に押圧するとトルクリミッタが働き、ハンドルが空回りするので加圧対象物が必要以上に潰れるのが防止される。
しかし、本体内の設置部に加圧対象物が存在しない場合に、誤ってハンドルを回して製造部を下げたとき、ハンドルが本体上面に当たって強く摺接され、ハンドルや本体が破損する虞があった。
本発明は、斯かる点に鑑みなされたもので、ハンドルと本体外面との摺接を防止することができる加圧装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の手段は、
内側に加圧対象物を設置する設置部と、孔壁に雌ねじ部が形成された挿通部とが設けられた本体と、
前記挿通部に挿通され、一端が前記設置部に臨み他端が前記本体の外側に位置し、前記雌ねじ部に螺合する雄ねじ部が形成され、中心軸を中心とする回転によって、前記設置部に対して進退するシャフトと、
前記シャフトの前記一端に空転可能に設けられ、前記シャフトの進入時に、前記設置部に設置された前記加圧対象物を押圧して所定の固定部に押し付け可能な押圧部と、
前記シャフトの前記他端に設けられ、前記シャフトを回転させる片手で操作可能なハンドルと、を備え、
前記ハンドルの内部に、前記ハンドルと前記シャフトとの間の動力の伝達を常態で許容し且つ過負荷が作用した際に前記ハンドルと前記シャフトとの間の動力の伝達を遮断するトルクリミッタが設けられた加圧装置であって、
前記シャフトには、前記雌ねじ部と前記雄ねじ部とが螺合している状態で前記シャフトが必要以上に深く前記設置部に対して進入した際に前記本体の外面に当接するとともに前記ハンドルの前記本体の外面への当接を阻止するストッパが設けられていることを特徴とする。
「シャフトが必要以上に設置部に対して進入」とは、シャフトが適切に加圧対象物を加圧する位置よりも深く進入することを意味する。例えば、このような状態として、加圧対象物を設置部に接地しない状態でハンドルを操作した場合が考えられる。
【0006】
第2の手段は、第1の手段であって、前記ストッパは前記シャフトの外周から半径方向外方に張り出すリング状の鍔部であることを特徴とする。
【0007】
第3の手段は、第1の手段又は第2の手段であって、前記ハンドルは前記シャフトと中心軸が一致する円板状となっており、前記本体の外面は前記シャフトを取り巻く部分が前記本体の外方に向けて隆起し、この隆起した部分に前記ストッパが当接することを特徴とする。
【0008】
第4の手段は、第1の手段~第3の手段のいずれかであって、前記ハンドルは前記シャフトと中心軸が一致する円板状となっており、前記ハンドルの中央部分は前記本体に向けて膨出していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
第1の手段によれば、例えば、加圧対象物が設置部に存在しない場合にハンドルを一方向に回転させるとハンドルが本体の外面に近付く。この場合、先ず、ストッパが本体の外面に当たり、シャフトの回転が阻止される。すると、ハンドルに過負荷が作用し、トルクリミッタが働きハンドルがシャフトに対して空回りし、ハンドルの本体への当接が阻止される。これにより、ハンドルと本体外面との摺接を防止することができる。
【0010】
第2の手段によれば、ストッパがシャフトの外周から半径方向外方に張り出すリング状の鍔部となっているので、ストッパの強度が高まるとともに、シャフトの全周が本体の外面に当接して確実にシャフトの下降を阻止することができる。
【0011】
第3の手段及び第4の手段によれば、シャフトの下降を止めたときに、ハンドル外周部と本体の外面との間に隙間を作ることができ、指が強く挟み込まれるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態の加圧装置を備えた成形装置の斜視図である。
【
図2】成形装置の成形型を開いた状態を示した斜視図である。
【
図5】加圧装置の加圧対象部物を押圧している場合の内部状態を示した正面図である。
【
図6】加圧装置のシャフトが上昇した場合の内部状態を示した正面図である。
【
図7】加圧装置のシャフトが過度に下降した場合の内部状態を示した正面図である。
【
図8】加圧装置のハンドル内部を示した平面図である。
【
図9】シャフトの取り付け構造を示した加圧装置の斜視図である。
【
図10】成形装置で製造された玉子形容器の使用例を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、実施形態の加圧装置10と成形型50とを備えた成形装置100の斜視図である。この成形装置100を使用して、
図10に示すような玉子形容器80を作ることができる。
【0015】
(成形型50)
図2は、成形型50を開いた状態を示した斜視図である。
成形型50は、成形材を成形するためのものである。成形材としては、例えば水を含むと成形しやすいトイレットペーパ等の紙が使用される。紙の代わりに、紙粘土や粘土を使用してもよい。
実施形態の成形型50は、具体的には、玉子形容器80(
図10参照)の容器半体81を作るためのもので、
図2に示すように、直方体状の下型51と、下型51の上に載置される長方形板状の上型52とから構成されている。下型51と上型52は、特に限定はされないが、プラスチック製である。
【0016】
下型51の上面には半玉子形の穴(凹部)53が形成されている。この下型51の一方の短辺部の2つの角隅部には長円形の孔54aが1つずつ形成されている。また、下型51の他方の短辺部の1つの角隅部には円形の孔54bが形成されている。この下型51は、長辺方向に並ぶ2つのパーツ51a,51bから構成され、2つのパーツ51a,51bは、穴53の長手方向の中間部で分離可能となっている。そして、下型51は、パーツ51aに対してパーツ51bが上方から着脱可能となっており、成形品を離形し易く、また、洗浄し易いものとなっている。
【0017】
図3は、上型52を下方から見た斜視図である。
上型52には、下型51の穴53と相補的形状を有し、且つ、当該穴53に所定の隙間を隔てて嵌合する所定厚さの膨出部56が形成されている。膨出部56には水抜き孔57が多数形成されている。また、
図1及び
図2に示すように、膨出部56の裏側は膨出部56と相補的形状である凹部となっていて、ここには格子状に補強板58が設けられている。さらに、上型52には、下型51の長円形の2つの孔54aに対応する先細り状の2つの突起59aと、円形の孔54bに対応する先細り状の突起59bが形成されている。そして、下型51の2つの孔54aに上型52の2つの突起59aを、また、下型51の孔54bに上型52の突起59bを嵌合させることにより、上型52は下型51に対して位置決めされる。これにより、所定厚さの成形品を作ることができる。
【0018】
(加圧装置10)
図1に示すように、加圧装置10は、円柱を横倒しした形で底面が平面である本体11を備えている。本体11の前面には、正面視で長方形の開口12が形成され、この開口12の奥には、上記成形型50を設置する床13を有する設置部14が形成されている。
図4は、加圧玩具10の内部状態を示した正面図である。
同図に示すように、本体11における設置部14の天井部分には、上下方向に延びる中心軸線を持つねじ筒(挿通部)15が設けられ、このねじ筒15の孔壁には雌ねじ部16(
図6参照)が形成されている。ねじ筒15は、特に限定はされないがプラスチック製である。
【0019】
また、ねじ筒15には、特に限定はされないがプラスチック製のシャフト17が挿通されている。シャフト17には雄ねじ部18が部分的に形成され、雄ねじ部18が上記雌ねじ部16に螺合されている。シャフト17の下端部には、
図5に示すように、押圧部19がシャフト17の中心軸線を中心に空転可能に付設されている。すなわち、押圧部19の上面は山状に隆起し、その隆起部分19aの頂部に形成された穴(図示せず)にシャフト17の下端部が挿入されている。そして、押圧部19のシャフト17への取り付けは、特に限定はされないが、タッピングねじ30によって行われている(
図4参照)。また、シャフト17の上端部は本体11の上方に突出しており、
図4に示すようにハンドル20内に臨んでいる。本体11の上面(外面)は、シャフト17の周辺部分が隆起する隆起部分11aとなっている。これにより、この隆起部分11aにより、後述のストッパ29が本体11の外面に当たったときに、ハンドル20の外周部と本体11の外面との間に隙間が作られる。
【0020】
ハンドル20内に臨むシャフト17の上端部は小径となっていて、その小径部分には雄ねじ部(図示せず)が形成され、この雄ねじ部にはナット25(
図4及び
図8参照)が螺合している。シャフト17の上端中央には孔17a(
図8参照)が形成され、シャフト17は、後述のピン26(
図9参照)によって中心軸を中心に回転可能にハンドル20に取り付けられている。
【0021】
図1に示すように、ハンドル20は円板状、詳しくはある程度の厚さを有する花冠状に構成され、片手で操作可能となっている。ハンドル20の下面中央部分は下方に膨出している(
図5参照)。この膨出部分が符号20aで指示されている。この膨出部分20aにより、後述のストッパ29が本体11の外面に当たったときに、ハンドル20の外周部と本体11の外面との間に隙間が作られる。ハンドル20は上半部と下半部とから構成され、上半部に下半部がねじ留めされた構造を有している。
【0022】
図9は、シャフト17の取り付け構造を示した加圧装置10の斜視図である。
同図に示すように、ハンドル20の上半部中央には凹部27が形成され、凹部27の底部中央の孔(指示せず)には頭部付きのピン26の軸部が挿通され、シャフト17の上端中央の孔17a(
図8参照)に圧入されている。ピン26の代わりにタッピングねじを用いてシャフト17をハンドル20に取り付けてもよい。ハンドル20の上半部中央の凹部27はカバーによって被覆されている。
【0023】
図8は、加圧装置10のハンドル20の内部を示した平面図である。
同図に示すように、ハンドル20はトルクリミッタ(クラッチ)21を介してシャフト17と連結されている。トルクリミッタ21は、シャフト17に固定された第1係合部21aと、ハンドル20の下半部に形成され第1係合部21aを取り囲む内歯歯車状の内周面を持つ星形の第2係合部21bとから構成されている。第1係合部21aはナット25に外嵌される基体210aと、基体210aに、弾性を有し両端が連結され弧状に膨らむベルト状部分211aとで構成されている。そして、常態では、ベルト状部分211aの突起212aが第2係合部21b内面の谷部分と係合し、ハンドル20の動力がトルクリミッタ21を介してシャフト17に伝達される。一方、ハンドル20に過負荷が作用したときには、ベルト状部分211aの突起212aが係合部21b内面に倣うように摺接し、それに伴うベルト状部分211aの弾性変形によりハンドル20の動力伝達を遮断する。
【0024】
さらに、シャフト17には、
図4に示すように、ハンドル20及び押圧部19の間の上半部に雄ねじ部18が形成され、一方、その下半部は雄ねじ非形成部(円筒部)18aとなっている。雄ねじ非形成部18aの径は雄ねじ部18の谷部の径と同じか、それよりも僅かに小さくなっている。そして、押圧部19が上昇する方向へハンドル20が操作され、
図6に示すように、ねじ筒15に押圧部19の隆起部分19aの上面が当たると、シャフト17の雄ねじ非形成部18aが雌ねじ部16に対峙し、ハンドル20及びシャフト17が空回りする。これに対して、シャフト17に雄ねじ非形成部18aが無く全体が雄ねじ部18となっている場合には、ハンドル20が回せる限り、ねじ送りによってシャフト17が上昇し、押圧部19がねじ筒15に強く押し付けられることになり、押圧部19をシャフト17に空転可能に取り付けているタッピングねじ30が抜けてしまう虞がある。
【0025】
また、シャフト17には、
図7に示すように、雄ねじ部18の直上部分に、ストッパ29が設けられている。ストッパ29はシャフト17の半径方向外方に張り出す形のリング状の鍔部となっている。このストッパ29は、成形型50が無い場合のように、ハンドル20を押圧部19が下降する方向へ操作して押圧部19が過度に下がり、
図7に示すように、隆起部分11aの上面にハンドル20が当接したときに、シャフト17の回転を止める働きをする。
【0026】
これによって、トルクリミッタ21が作動する。その後も、ハンドル20は回転操作可能であるが、ハンドル20を回転させても、シャフト17に対して空回りしてその動力がシャフト17に伝達されなくなる。これに対して、ストッパ29が無い場合には、ハンドル20の下面が隆起部分11aの上面に当接しても、トルクリミッタ21が働かないため、ハンドル20を回せる限り、シャフト17が回転し、ハンドル20の下面が強く隆起部分11aの上面に押し付けられることになり、ハンドル20や本体11の破損が生じる虞がある。特に、ハンドル20や本体11の少なくとも一方がプラスチック製の場合にはその可能性が高い。実施形態の加圧装置10では、特に限定はされないが、ハンドル20や本体11がプラスチック製となっている。
【0027】
なお、ストッパ29のシャフト17への取り付けは、加圧対象物である成形型50が適切に加圧される位置か、シャフト17がそれよりも深く進入した位置で、本体11の上面に当接される場所に設定しておく必要がある。ただし、加圧対象物である成形型50が適切に加圧される位置と床面との間に余裕がある場合には、床面と押圧部19とによって指が挟み込まれないような場所に設定しておくことが好ましい。
また、ストッパ29は、シャフト17に固定されていなくてもよく、シャフト17の軸方向に移動しなければシャフト17の軸周りに空転可能に設けられていてもよい。
【0028】
〈玉子形容器80の製造方法〉
先ず、下型51の穴53に材料となる紙を詰める。次に、穴53に水を入れて紙を十分になじませる。なお、最初から紙を湿らせておき、その後に紙を穴53に詰めてもよい。その後、上型52を下型51の上に載せ、成形型50を加圧装置10の設置部14にセットする。
【0029】
次に、ハンドル20を押圧部19が下降する方向に操作する。これにより、
図5に示すように、押圧部19が下降して成形型50の上型52を下方に押圧し、上型52を下型51に押し付ける。押し付け力はハンドル20を回すに連れて増大するが、所定値を超えると押圧部19が強くシャフト17に押し付けられるのでシャフト17の回転が止まり、トルクリミッタ21が作動してハンドル20の動力がシャフト17に伝達されなくなる。その後、成形型50を加圧装置10の設置部14から取り出す。
【0030】
取り出した成形型50には、紙から絞り出された水が溜まっているので、その余分な水を捨て、成形型50から成形された紙を取り出し、乾燥させる。この成形された紙の成形型50からの取り出しは、紙がある程度乾燥してからでもよい。これで、玉子形容器80の容器半体81が完成する。
【0031】
以上のようにして、玉子形容器80の容器半体81が作られるが、もう1つ容器半体81を作り、2つの容器半体81にデコレーションを施す。そして、容器半体81の中に人形82等の小物品を入れ、2つの容器半体81の縁同士を糊付け等して小物品の容器として利用する。
【0032】
(実施形態の変形例)
以上、本発明は、上記実施形態に限定されず、その要旨を変更しない範囲で、種々の変形が可能であることは言うまでもない。
【0033】
例えば、上記実施形態では、成形型50を用いて玉子形容器80の容器半体81を作る場合を説明したが、他の成形型を用いて人形や花の形象物をつくる場合にも適用可能である。
【0034】
さらに、上記実施形態では、成形装置100に加圧装置10を適用した場合を説明したが、バッチの製造装置その他の加工装置等にも広く適用可能である。
【0035】
また、上記実施形態では、シャフト17が上下方向に動作する場合を説明したが、水平方向やその他の方向に動作する場合も本願発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0036】
10 加圧装置
11 本体
14 設置部
15 ねじ筒(挿通部)
17 シャフト
18 雄ねじ部
18a 雄ねじ非形成部(円筒部)
19 押圧部
19a 隆起部分
20 ハンドル
20a 膨出部分
21 トルクリミッタ
29 ストッパ
50 成形型