(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171108
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】画像転写シートおよび画像転写方法
(51)【国際特許分類】
B44C 1/17 20060101AFI20221104BHJP
【FI】
B44C1/17 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021077529
(22)【出願日】2021-04-30
(71)【出願人】
【識別番号】000116057
【氏名又は名称】ローランドディー.ジー.株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121500
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100189887
【弁理士】
【氏名又は名称】古市 昭博
(72)【発明者】
【氏名】下梶谷 百合絵
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 圭太
【テーマコード(参考)】
3B005
【Fターム(参考)】
3B005EB01
3B005EB03
3B005EB05
3B005FB11
3B005FB22
3B005FE03
3B005FF04
3B005GA17
3B005GB05
(57)【要約】
【課題】特殊な材料を使用する必要がなく、かつ、製作が容易な画像転写シート
【解決手段】画像転写シート10は、剥離紙20と、粘着層71を有する保護シート70と、光硬化性のプロセスカラーインクが完全硬化された層であって剥離紙20と保護シート70との間に設けられた画像層50と、光硬化性の透明インクが完全硬化された層であって保護シート70と画像層50との間に設けられ、保護シート70の粘着層71に貼着されたオーバーコート層60と、光硬化性のインクが半硬化された層であって被転写物に対して接着性を有するとともに剥離紙20と画像層50との間に設けられた接着層30と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
剥離紙と、
粘着層を有する保護シートと、
光硬化性のプロセスカラーインクが完全硬化された層であって、前記剥離紙と前記保護シートとの間に設けられた画像層と、
光硬化性の透明インクが完全硬化された層であって、前記保護シートと前記画像層との間に設けられ、前記保護シートの前記粘着層に貼着されたオーバーコート層と、
光硬化性のインクが半硬化された層であって、被転写物に対して接着性を有するとともに前記剥離紙と前記画像層との間に設けられた接着層と、を備えた、
画像転写シート。
【請求項2】
前記接着層で半硬化されるインクは、不透明なインクであり、
前記不透明なインクが完全硬化された層であって、前記接着層と前記画像層との間に設けられた不透明な隠蔽層と、を備えた、
請求項1に記載の画像転写シート。
【請求項3】
前記隠蔽層の厚さは、前記接着層の厚さよりも厚い、
請求項2に記載の画像転写シート。
【請求項4】
前記接着層で半硬化されるインクは、透明インクである、
請求項1に記載の画像転写シート。
【請求項5】
インクジェットプリンタによって光硬化性のインクを吐出するとともに前記インクに光を照射して半硬化させ、被転写物に対して接着性を有する接着層を剥離紙上に形成するステップと、
インクジェットプリンタによって光硬化性のプロセスカラーインクを吐出するとともに前記プロセスカラーインクに光を照射して完全硬化させ、前記接着層よりも上に画像層を形成するステップと、
インクジェットプリンタによって光硬化性の透明インクを吐出するとともに前記透明インクに光を照射して完全硬化させ、前記画像層よりも上にオーバーコート層を形成するステップと、
粘着層を有する保護シートの前記粘着層を前記オーバーコート層に貼着するステップと、
前記剥離紙を前記接着層から剥離するステップと、
前記剥離紙が剥離された後の前記接着層を被転写物に接触させるステップと、
前記接着層が被転写物に接触した状態で、前記保護シートを前記接着層の方に向かって押圧するステップと、
前記保護シートを前記オーバーコート層から剥離するステップと、
を含む、画像転写方法。
【請求項6】
前記接着層で半硬化されるインクは、不透明なインクであり、
前記接着層を形成するステップの後であって前記画像層を形成するステップの前に、インクジェットプリンタによって前記不透明なインクを吐出するとともに前記不透明なインクに光を照射して完全硬化させ、不透明な隠蔽層を前記接着層上に形成するステップをさらに含む、
請求項5に記載の画像転写方法。
【請求項7】
前記接着層で半硬化されるインクは、透明インクである、
請求項5に記載の画像転写方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像転写シートおよび画像転写方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタによって画像転写シートに画像を印刷し、画像転写シートの画像を被転写物に転写する方法が従来から知られている。また、そのための画像転写シートの構成も知られている。例えば特許文献1には、剥離可能な糊層を形成した剥離紙にUVプリンタによって画像層を形成し、画像層の上に転写フィルムを重ねた画像転写シートが開示されている。転写フィルムは、画像層に対しては剥離性を有し、糊層に対しては易接着性を有している。そのため、特許文献1によれば、剥離紙を剥離した画像転写シートの糊層を転写対象物に圧着した後に転写フィルムを剥離すると、転写対象物には画像が転写され、画像外の糊層は転写フィルムととともに剥離される。特許文献1によれば、これにより、画像のみを転写印刷可能な画像転写シートを容易に製造できる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された画像転写シートおよび画像転写方法には、剥離可能な糊層を形成した剥離紙、画像層に対して剥離性を有し糊層に対して易接着性を有する転写フィルムという特殊な印刷メディアが必要である。一方で、剥離紙にシールが貼られた印刷メディアに画像を印刷し、画像周りをカットする従来の典型的な方法は、印刷メディアのカッティングに時間を要するため、容易な画像転写シートの製作方法とは言いにくい。
【0005】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、特殊な材料を使用する必要がなく、かつ、製作が容易な画像転写シートを提供することである。また、そのような画像転写シートを作製して被転写物に画像を転写する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに開示する画像転写シートは、剥離紙と、粘着層を有する保護シートと、光硬化性のプロセスカラーインクが完全硬化された層であって、前記剥離紙と前記保護シートとの間に設けられた画像層と、光硬化性の透明インクが完全硬化された層であって、前記保護シートと前記画像層との間に設けられ、前記保護シートの前記粘着層に貼着されたオーバーコート層と、光硬化性のインクが半硬化された層であって、被転写物に対して接着性を有するとともに前記剥離紙と前記画像層との間に設けられた接着層と、を備える。
【0007】
上記画像転写シートは、接着層を被転写物に接着することにより画像層の画像を被転写物に転写できるため、画像転写シートとして機能する。かつ、上記画像転写シートによれば、汎用的な剥離紙を使用することができるため、特殊な材料を使用しなくてもよい。さらに、上記画像転写シートは、カッティングなしに製作できるため、製作が容易である。
【0008】
また、ここに開示する画像転写方法は、インクジェットプリンタによって光硬化性のインクを吐出するとともに前記インクに光を照射して半硬化させ、被転写物に対して接着性を有する接着層を剥離紙上に形成するステップと、インクジェットプリンタによって光硬化性のプロセスカラーインクを吐出するとともに前記プロセスカラーインクに光を照射して完全硬化させ、前記接着層よりも上に画像層を形成するステップと、インクジェットプリンタによって光硬化性の透明インクを吐出するとともに前記透明インクに光を照射して完全硬化させ、前記画像層よりも上にオーバーコート層を形成するステップと、粘着層を有する保護シートの前記粘着層を前記オーバーコート層に貼着するステップと、前記剥離紙を前記接着層から剥離するステップと、前記剥離紙が剥離された後の前記接着層を被転写物に接触させるステップと、前記接着層が被転写物に接触した状態で、前記保護シートを前記接着層の方に向かって押圧するステップと、前記保護シートを前記オーバーコート層から剥離するステップと、を含む。
【0009】
上記画像転写方法によれば、上記した画像転写シートを作製し、これを使って画像を被転写物に転写することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態に係る画像転写シートの模式的な断面図である。
【
図2】第1実施形態に係る画像転写シートの作製手順を示すフローチャートである。
【
図6】オーバーコート層を形成するステップの模式図である。
【
図7】画像転写シートによる画像転写の手順を示すフローチャートである。
【
図10】アプリケーションシートを剥離するステップの模式図である。
【
図11】第2実施形態に係る画像転写シートの模式的な断面図である。
【
図12】第2実施形態に係る画像転写シートの作製手順を示すフローチャートである。
【
図13】被転写物に画像転写終了後の画像転写シートの模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、いくつかの実施形態に係る画像転写シートおよび画像転写方法について説明する。ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化する。
【0012】
[第1実施形態]
[画像転写シートの構成]
図1は、第1実施形態に係る画像転写シート10の模式的な断面図である。画像転写シート10は、被転写物5(
図9参照)に接着されることにより、被転写物5に画像を転写するシートである。
図1に示すように、画像転写シート10は、剥離紙20と、剥離紙20上に形成された接着層30と、接着層30上に形成された隠蔽層40と、隠蔽層40上に形成された画像層50と、画像層50上に形成されたオーバーコート層60と、オーバーコート層60上に貼付されたアプリケーションシート70と、を備えている。
【0013】
剥離紙20は、接着層30が形成される基材である。剥離紙20は、接着層30を形成可能であって、かつ、接着層30を容易に剥離可能に構成されている。剥離紙20は、例えば、表面に離型処理を施した紙のシートである。離型処理としては、例えば、シリコーン樹脂層の形成が行われる。ただし、剥離紙20の材質や表面処理の方法は特に限定されない。剥離紙20としては、一般的なシール台紙等が好適に使用できる。なお、「剥離紙」という名称で呼ばれるが、剥離紙20の材料は紙に限定されず、例えば、樹脂シートなどであってもよい。
【0014】
接着層30は、接着性を有する層であり、画像転写シート10が被転写物5に接着されていない状態では、剥離紙20に接着されている。画像転写シート10が被転写物5に接着されるときには、接着層30が被転写物5に接着される。接着層30は、被転写物5に対する接着性を有している。ここで、「接着力を有する」とは、例えば、JIS Z 0237に規定された「剥がし角度180度、速度300mm/分」での引き剥がし粘着力が0.5N/10mm以上であることを言う。ただし、接着層30の接着力は、一般的に「接着力を有する」と言い得る程度以上の接着力であれば、それ以上は限定されない。本実施形態では、接着層30は、光硬化性のホワイトインクによって形成されている。詳しくは、接着層30は、光硬化性のホワイトインクが剥離紙20上で半硬化された層である。光硬化性インクは、ここでは、紫外線を照射することによって硬化する紫外線硬化樹脂を含んだUVインクである。ただし、光硬化性インクの成分、特性等は特に限定されない。接着層30は、インクジェットプリンタ100(以下、プリンタ100、
図3参照)による印刷により剥離紙20上に形成されている。印刷のプロセスについては後述する。
【0015】
接着層30は、画像層50と同形に構成されている。これにより、画像の周囲をカッティングしたシールと同様に、縁のない転写画像を得ることができる。接着層30の厚さは特に限定されない。
【0016】
隠蔽層40は、光硬化性のホワイトインクが接着層30上で完全硬化された層であって、不透明に構成されている。隠蔽層40は、下が透けて見えないような厚さを有している。隠蔽層40は、被転写物5の色に関わらず画像層50が鮮明に発色するように設けられた層である。接着層30は薄く、それだけでは十分な隠蔽性が得られない場合があるため、隠蔽層40が設けられている。ここでは、隠蔽層40の厚さは、接着層30よりも厚い。ただし、隠蔽層40を不透明に構成できる限りにおいて、隠蔽層40の厚さは特に限定されない。隠蔽層40も、プリンタ100による印刷によって形成されている。隠蔽層40も、画像層50と同形に構成されている。
【0017】
画像層50は、被転写物5に転写する画像を構成する層である。画像層50は、隠蔽層40上に形成されている。画像層50は、プロセスカラーインクが隠蔽層40上で完全硬化された層である。プロセスカラーインクは、ここでは、光硬化性インクである。プロセスカラーインクは、例えば、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)インクを含んでいる。ただし、プロセスカラーインクの色は特に限定されるわけではない。画像層50も、プリンタ100による印刷によって形成されている。
【0018】
図1に示すように、画像層50は、互いに離れた複数の部分から構成されていてもよい。画像層50の互いに離れた複数の部分は、それぞれ別の被転写物5、または被転写物5の異なる箇所に転写する画像を構成していてもよい。すなわち、画像層50は、転写される箇所が異なる複数の画像を含んでいてもよい。また、画像層50は、厚みを有する立体的な画像を構成していてもよい。
【0019】
オーバーコート層60は、画像層50を保護するための層であり、画像層50上に形成されている。オーバーコート層60は、光硬化性の透明インクが画像層50上で完全硬化された層である。オーバーコート層60は、表面が滑らかで光沢を有するグロス調に形成されてもよく、表面に凹凸があり光沢を消したマット調に形成されてもよい。また、オーバーコート層60には、意匠効果を付与するための立体的な模様(テクスチャーパターン)が形成されてもよい。オーバーコート層60も、プリンタ100による印刷によって形成されている。オーバーコート層60も、画像層50と同形に構成されている。
【0020】
アプリケーションシート70は、オーバーコート層60上に貼付されたシートである。アプリケーションシート70は、接着層30、隠蔽層40、画像層50、およびオーバーコート層60からなる印刷層を保護する保護シートの一例である。アプリケーションシート70は、ここでは、一面に粘着層71が形成された透明樹脂フィルムである。ただし、アプリケーションシート70の材質や構成は、オーバーコート層60上に貼付可能である限りにおいて特に限定されない。アプリケーションシート70は、ここでは、剥離紙20と同形に構成されている。アプリケーションシート70は、印刷層が形成された剥離紙20に粘着層71によって貼付されている。アプリケーションシート70の粘着層71の一部はオーバーコート層60に貼付され、他の一部は、剥離紙20のうちの印刷層が形成されていない部分に貼付されている。アプリケーションシート70および剥離紙20は、画像転写シート10が被転写物5に転写された後には除去される部材である。アプリケーションシート70および剥離紙20は、画像転写シート10の保管、持ち運び、転写作業などの利便性を向上させるために設けられたものである。
【0021】
[画像転写シートの作製方法]
以下に、画像転写シート10の作製方法を説明する。
図2は、本実施形態に係る画像転写シート10の作製手順を示すフローチャートである。
図2に示すように、画像転写シート10の作製においては、まず、ステップS01およびS02において、被転写物5に対して接着性を有する接着層30を剥離紙20上に形成する。ステップS01およびS02では、プリンタ100によって光硬化性のホワイトインクを吐出するとともにホワイトインクに光を照射して半硬化させ、接着層30を剥離紙20上に形成する。詳しくは、ステップS01で、剥離紙20上にプリンタ100によって光硬化性のホワイトインクを吐出する。ステップS02では、剥離紙20上に吐出されたホワイトインクに光を照射してホワイトインクを半硬化させ、接着性を有する接着層30を形成する。
【0022】
図3は、接着層30を形成するステップ(ステップS01およびS02)を示す模式図である。
図3に示すように、プリンタ100は、フラットベッド110と、キャリッジ120と、キャリッジ120に搭載された記録ヘッド130と、同じくキャリッジ120に搭載された2つの光照射装置141、142と、を備えている。フラットベッド110は、印刷対象物を支持する支持台である。ここでは、フラットベッド110には、印刷対象物として剥離紙20が載置される。フラットベッド110は、図示しないベッド移動装置によってX方向(
図3の紙面垂直方向)に移動される。フラットベッド110がX方向に移動することにより、剥離紙20はX方向に移動する。キャリッジ120は、図示しないキャリッジ移動装置によってY方向(
図3の左右方向)に移動される。キャリッジ120がY方向に移動することにより、キャリッジ120に搭載された記録ヘッド130および光照射装置141、142もY方向に移動する。なお、
図3のUおよびDは、それぞれ、上方および下方を表す。
図3のY1およびY2は、それぞれ、Y方向の一方を表す。X方向、Y方向、および上下方向は、互いに直交している。ただし、これらの方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、プリンタ100の設置態様を何ら限定するものではなく、本発明を何ら限定するものでもない。
【0023】
図3に示すように、記録ヘッド130は、複数のインクヘッド130W、130G、130C、130M、130Y、および130Kを含んでいる。インクヘッド130Wは、光硬化性のホワイトインクを吐出するように構成されている。インクヘッド130Gは、光硬化性の透明インクを吐出するように構成されている。インクヘッド130M~130Kは、光硬化性のプロセスカラーインクを吐出するように構成されている。詳しくは、インクヘッド130Cは、光硬化性のシアンインクを吐出する。インクヘッド130Mは、光硬化性のマゼンタインクを吐出する。インクヘッド130Yは、光硬化性のイエローインクを吐出する。インクヘッド130Kは、光硬化性のブラックインクを吐出する。ただし、プロセスカラーインクは、CMYKインクに限定されるわけではない。
図3に示すように、複数のインクヘッド130W~130Kは、Y方向に並んで配置されている。図示は省略するが、複数のインクヘッド130W~130Kは、それぞれ、X方向に延びている。
【0024】
光照射装置141および142は、それぞれ、キャリッジ120のY方向の側面に設けられている。一方の光照射装置141は、記録ヘッド130よりもY1方向に配置されている。もう一方の光照射装置142は、記録ヘッド130よりもY2方向に配置されている。ただし、光照射装置は、記録ヘッド130よりもY1方向またはY2方向にだけ設けられていてもよい。光照射装置141および142は、記録ヘッド130から吐出されたインクを硬化させる光を照射する。光照射装置141および142は、ここでは、図示しない複数の紫外線照射LEDを備えており、一部の紫外線照射LEDを消灯することによって照射する光の強度を調整できるように構成されている。ただし、光照射装置141および142が光の強度を調整する方式は、上記に限定されない。光照射装置141および142は、例えば、紫外線照射LEDに流す電流を調整することによって光の強度を調整してもよい。
【0025】
プリンタ100は、接着層30を形成するステップ(ステップS01およびS02)において、キャリッジ120をY1方向に移動させながら、インクヘッド130Wからフラットベッド110上の剥離紙20に向かってホワイトインクを吐出する。このとき、キャリッジ120の移動方向後方側の光照射装置142は、ホワイトインクが完全硬化しない程度の強度の光を照射している。剥離紙20に着弾したホワイトインクには、光照射装置142からの光が照射される。これにより、ホワイトインクが半硬化される。なお、ホワイトインクは、剥離紙20に着弾した直後に光を受けるため、粒状感が残った状態で半硬化される。
図2ではステップS02はステップS01の後に図示されているが、これは図示の都合上のことであり、ステップS01とステップS02とは、上記したように、同時進行で行われてもよい。
【0026】
プリンタ100は、フラットベッド110をX方向に移動させることによって剥離紙20とキャリッジ120との相対位置を変化させながら上記を繰り返す。これにより、剥離紙20上の所定の箇所に接着層30が形成される。ただし、接着層30が小さく、フラットベッド110を移動させる必要がない場合には、フラットベッド110の移動は省略されてもよい。接着層30は、1層のホワイトインクによって形成されてもよく、上下方向に重なった複数のホワイトインクの層によって形成されてもよい。また、接着層30のホワイトインクは、剥離紙20に着弾した直後に半硬化されるのではなく、着弾後に時間が経過して平坦化(以下、レベリングとも言う)してから半硬化されてもよい。
【0027】
図2に示すように、接着層30を形成するステップ(ステップS01およびS02)の後のステップS03およびS04では、プリンタ100によって、不透明な隠蔽層40を接着層30上に形成する。ステップS03およびS04では、プリンタ100によってホワイトインクを吐出するとともにホワイトインクに光を照射して完全硬化させ、不透明な隠蔽層40を接着層30上に形成する。詳しくは、ステップS03では、接着層30上にプリンタ100によってホワイトインクを吐出する。ステップS04では、接着層30上に吐出されたホワイトインクに光を照射してホワイトインクを完全硬化させ、不透明な隠蔽層40を形成する。
図4は、隠蔽層40を形成するステップ(ステップS03およびS04)の模式図である。ステップS03およびS04では、ステップS01およびS02と同様に、キャリッジ120をY1方向に移動させながら、インクヘッド130Wから接着層30に向かってホワイトインクを吐出する。キャリッジ120の移動方向前方側の光照射装置141は、このとき、ホワイトインクが完全硬化する強度の光を照射している。接着層30に着弾したホワイトインクには、キャリッジ120がY2方向に戻る際に光照射装置141からの光が照射される。これにより、ホワイトインクが完全硬化される。ホワイトインクは、着弾した後、時間が経過してから光を受けるため、レベリングされている。これにより、ホワイトインクのインクドット同士の隙間が少なくなり、ホワイトインク1層当たりの隠蔽性が向上する。ただし、レベリングによってホワイトインク1層の厚さが薄くなるため、隠蔽層40は、複数のホワイトインク層を積層して形成される。
【0028】
ただし、所望の隠蔽性が得られる限りで、隠蔽層40の形成方法は限定されない。隠蔽層40は、可能であれば、1層のホワイトインクによって形成されてもよい。また、隠蔽層40のホワイトインクは、接着層30に着弾した直後に硬化されてもよい。
【0029】
続くステップS05およびS06では、接着層30および隠蔽層40の上に画像層50を形成する。ステップS05およびS06では、プリンタ100によって光硬化性のプロセスカラーインクを吐出するとともにプロセスカラーインクに光を照射して完全硬化させ、隠蔽層40上に画像層50を形成する。詳しくは、ステップS05では、隠蔽層40上にプリンタ100によってプロセスカラーインクを吐出する。ステップS06では、隠蔽層40上に吐出されたプロセスカラーインクを完全硬化させ、画像層50を形成する。
図5は、画像層50を形成するステップ(ステップS05およびS06)の模式図である。ステップS05およびS06は、吐出されるインクがプロセスカラーインクであり、画像転写シート10の製作者が指定したカラー画像がプロセスカラーインクによって形成されることを除き、ステップS01およびS02と同様である。
【0030】
続くステップS07およびS08では、画像層50の上にオーバーコート層60を形成する。ステップS07およびS08では、プリンタ100によって光硬化性の透明インクを吐出するとともに透明インクに光を照射して完全硬化させ、画像層50上にオーバーコート層60を形成する。詳しくは、ステップS07では、画像層50上にプリンタ100によって透明インクを吐出する。ステップS08では、画像層50上に吐出された透明インクを完全硬化させ、オーバーコート層60を形成する。
図6は、オーバーコート層60を形成するステップ(ステップS07およびS08)の模式図である。ステップS07およびS08は、吐出されるインクが透明インクであること、および、オーバーコート層60の厚さが隠蔽層40ほど厚くなくてもよいことを除き、ステップS03およびS04と同様である。透明インクは、画像層50に着弾した後、時間が経過してから光を受けるため、レベリングされている。これにより、オーバーコート層60の表面が平滑になり、オーバーコート層60がグロス調の仕上がりとなる。その結果、画像転写シート10の光沢感が向上する。ただし、前述したように、オーバーコート層60は、光沢を消したマット調に形成されてもよく、意匠効果を狙うテクスチャーパターンを有していてもよい。また、オーバーコート層60の厚さは特に限定されず、隠蔽層40と同じか、または、隠蔽層40より厚くてもよい。
【0031】
ステップS09では、オーバーコート層60上に、保護シートとしてアプリケーションシート70を貼付する。オーバーコート層60には、アプリケーションシート70の粘着層71が貼着される。これにより、画像転写シート10が完成する。このように形成された画像転写シート10の転写画像は、製作者が指定したカラー画像(ただし、指定された画像が白黒画像の場合は白黒画像)である。また、画像転写シート10は、転写画像の周りに縁を有さない構成となる。ただし、例えば、隠蔽層40によって、転写画像の周りに縁を作ることも可能である。
【0032】
[画像の転写方法]
次に、画像転写シート10を使って画像を転写する手順について説明する。なお、図示は省略するが、複数の箇所にそれぞれ転写される複数の転写画像が1つの画像転写シート10に形成されている場合には、画像転写シート10は、転写に先立って、それぞれ1つの転写画像を含む複数の部分に切断されてもよい。
図7は、画像転写シート10による画像転写の手順を示すフローチャートである。
図7に示すように、画像転写シート10を使って画像を転写する際には、まずステップS11において、アプリケーションシート70の上面を板状のスキージ200(
図9参照)で擦る。これにより、接着層30、隠蔽層40、画像層50、およびオーバーコート層60をより密着させる。ただし、この作業は、画像転写シート10の作製時(ステップS09の後)に行われてもよい。また、アプリケーションシート70の上面を擦るものは板状のスキージ200には限定されず、例えば、ユーザーの手やバレンなどであってもよい。ステップS11は、特に必要でなければ省略されてもよい。
【0033】
図7に示すように、続くステップS12では、剥離紙20を接着層30から剥離する。
図8は、ステップS12の模式図である。
図8に示すように、ステップS12では、剥離紙20は剥がされるが、アプリケーションシート70は、剥がされずに画像転写シート10に残っている。
【0034】
ステップS13では、剥離紙20が剥離された後の接着層30を被転写物5に接触させる。続くステップS14では、接着層30が被転写物5に接触した状態で、アプリケーションシート70を接着層30の方に向かって押圧する。
図9は、ステップS14の模式図である。
図9に示すように、ステップS14では、例えば、アプリケーションシート70の上面をスキージ200で擦ることにより、アプリケーションシート70を接着層30の方に向かって押圧する。これにより、接着層30が被転写物5に密着し、被転写物5に接着される。ステップS14では、接着層30を被転写物5に密着させればよい。よって、ステップS14では、アプリケーションシート70を擦らず、被転写物5の方に向かって単純に押下してもよい。
【0035】
図7に示すように、ステップS14の後のステップS15では、アプリケーションシート70をオーバーコート層60から剥離する。
図10は、ステップS15の模式図である。これにより、画像転写シート10に印刷された画像の被転写物5への転写が完了する。
【0036】
[第1実施形態の作用効果]
上記したように、本実施形態に係る画像転写シート10は、剥離紙20と、粘着層71を有するアプリケーションシート70と、光硬化性のプロセスカラーインクが完全硬化された層であって剥離紙20とアプリケーションシート70との間に設けられた画像層50と、を備えている。画像転写シート10は、さらに、アプリケーションシート70と画像層50との間に設けられオーバーコート層60と、剥離紙20と画像層50との間に設けられた接着層30と、を備えている。オーバーコート層60は、光硬化性の透明インクが完全硬化された層であり、アプリケーションシート70の粘着層71に貼着されている。接着層30は、光硬化性のホワイトインクが半硬化された層であり、被転写物5に対して接着性を有している。かかる画像転写シート10の製作においては、画像の周囲をカッティングするステップが不要である。よって、本実施形態に係る画像転写シート10は、容易かつ迅速に製作することができる。また、かかる画像転写シート10は、特許文献1に記載されているような特殊な材料ではなく、汎用的な剥離紙20とインクとを使用して製作することができる。
【0037】
さらに、本実施形態に係る画像転写シート10は、ホワイトインクが完全硬化された層であって、接着層30と画像層50との間に設けられた不透明な隠蔽層40を備えている。そのため、隠蔽層40上に形成された画像層50の発色を、被転写物5の色に関わらず鮮明なものとすることができる。本実施形態では、接着層30もホワイトインクによって形成されているが、接着層30を厚く構成すると転写工程で問題が起こる可能性があるため、接着層30を薄くし、隠蔽層40が設けられている。詳しくは、半硬化の接着層30を厚くすると、転写工程において画像転写シート10を擦ったときに、接着層30が画像転写シート10の外側にはみ出しやすくなる。また、半硬化の接着層30を厚くすると、転写工程において画像転写シート10を擦ったとき、または、転写工程完了後に画像転写シート10に力が掛かったときに、被転写物5上で画像層50およびオーバーコート層60が動いてずれてしまいやすくなる。そのため、本実施形態では、接着層30を薄くし、隠蔽層40を接着層30よりも厚く構成している。
【0038】
なお、本実施形態では、隠蔽層40を形成するインクはホワイトインクであるが、他の不透明な特色インクであってもよい。例えば、画像転写シート10をメタリックな仕上がりとしたい場合には、隠蔽層40を形成するインクはメタリックインクであってもよい。また、本実施形態では、隠蔽性をさらに高めるために接着層30もホワイトインクによって形成されているが、接着層30を形成するインクは、ホワイトインク以外の特色インク、例えば透明インクであってもよい。さらには、画像層50を形成するプロセスカラーインクは、光硬化性のインクには限定されない。画像層50を形成するプロセスカラーインクは、例えば、熱硬化性のインクであってもよい。
【0039】
本実施形態に係る画像転写シート10は、透明インクが画像層50上で完全硬化されたオーバーコート層60をさらに備えている。かかる構成によれば、オーバーコート層60により画像層50が保護されるため、画像転写シート10の耐久性が向上する。さらに、本実施形態に係る画像転写シート10は、オーバーコート層60上に貼付されたアプリケーションシート70をさらに備えている。かかる構成によれば、アプリケーションシート70により、転写前の画像転写シート10を保護することができ、画像転写シート10の保管および持ち運びも容易になる。本実施形態では、
図7のステップS14のように、接着層30を被転写物5に接触させた状態でアプリケーションシート70上を擦ることにより、接着層30を被転写物5に密着させる。そのため、アプリケーションシート70を擦る作業により、アプリケーションシート70に傷がつく可能性がある。ただし、アプリケーションシート70は、ステップS14の後のステップS15で剥離される。そのため、画像転写シート10を傷つけたり汚損したりすることなく、画像転写シート10を被転写物5に接着することができる。
【0040】
[第2実施形態]
第2実施形態では、画像転写シートは、他の態様の接着層を有し、隠蔽層を有さない。第2実施形態に係る画像転写シートのその他の構成は、第1実施形態と共通である。以下の第2実施形態の説明では、第1実施形態と共通の機能を奏する部材には第1実施形態と共通の符号を使用し、重複する説明は省略または簡略化する。
【0041】
[画像転写シートの構成]
図11は、第2実施形態に係る画像転写シート11の模式的な断面図である。本実施形態に係る画像転写シート11は、
図11に示すように、剥離紙20と、剥離紙20上に形成された接着層31と、接着層31上に形成された画像層50と、画像層50上に形成されたオーバーコート層60と、オーバーコート層60上に貼付されたアプリケーションシート70と、を備えている。
【0042】
剥離紙20は、第1実施形態と同じであってもよく、異なっていてもよい。剥離紙20は、一般的なシール台紙等の入手性に優れるものが好ましいが、限定されない。本実施形態では、接着層31は、光硬化性の透明インクによって形成されている。接着層31は、光硬化性の透明インクを剥離紙20上で半硬化させた層であって、被転写物5に対する接着性を有している。接着層31は、透明な層である。接着層31は、例えば
図3に示したようなインクジェットプリンタ100によって剥離紙20上に形成される。
【0043】
接着層31は、ここでも、画像層50と同形に構成されている。これにより、第1実施形態と同様に、縁のない転写画像を得ることができる。接着層31の厚さは、第1実施形態に係る接着層30の好適な厚さと同程度であってもよい。ただし、接着層31の厚さは特に限定されない。
【0044】
画像層50は、プロセスカラーインクが接着層31上で完全硬化された層である。オーバーコート層60は、透明インクが画像層50上で完全硬化された層である。画像層50およびオーバーコート層60は、ここでは、第1実施形態と同様である。ただし、画像層50は、プロセスカラーインクが接着層31上で完全硬化された層であればよく、使用されるインクやその厚さは特に限定されない。オーバーコート層60は、透明インクが画像層50上で完全硬化された層であればよく、使用されるインクやその厚さは、やはり限定されない。アプリケーションシート70も、粘着層71を有し、保護シートとして機能する限りにおいて特に限定されない。
【0045】
[画像転写シートの作製方法]
以下に、第2実施形態に係る画像転写シート11の作製方法を説明する。
図12は、第2実施形態に係る画像転写シート11の作製手順を示すフローチャートである。
図12に示すように、本実施形態に係る画像転写シート11の作製においては、まずステップS21で、剥離紙20上にプリンタ100によって光硬化性の透明インクを吐出する。続くステップS22では、剥離紙20上に吐出された透明インクに光を照射して透明インクを半硬化させ、接着性を有する接着層31を形成する。接着層31の透明インクは、剥離紙20に着弾した直後に半硬化されてもよく、着弾後にレベリングされてから半硬化されてもよい。接着層31は、1つの透明インクの層から形成されていてもよく、複数の透明インクの層が積層されて形成されていてもよい。
【0046】
続くステップS23では、接着層31上にプリンタ100によってプロセスカラーインクを吐出する。ステップS24では、接着層31上に吐出されたプロセスカラーインクを完全硬化させ、画像層50を形成する。
【0047】
ステップS25では、画像層50上にプリンタ100によって透明インクを吐出する。ステップS26では、画像層50上に吐出された透明インクを完全硬化させ、オーバーコート層60を形成する。オーバーコート層60は、グロス調に形成されてもよいが、必要に応じてマット調に形成されてもよい。また、オーバーコート層60は、意匠効果を狙うテクスチャーパターンを有していてもよい。ステップS27では、オーバーコート層60上に、保護シートとしてアプリケーションシート70を貼付する。第2実施形態に係る画像転写シート11は、これにより完成する。
【0048】
第2実施形態に係る画像転写シート11を使用した画像転写の方法は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図13は、被転写物5に画像転写終了後の画像転写シート11の模式的な断面図である。
図13に示すように、画像転写終了後においては、画像転写シート11の接着層31は、被転写物5に接着されている。接着層31上には画像層50が形成され、画像層50上にはオーバーコート層60が形成されている。最終的には、剥離紙20とアプリケーションシート70とは除去されている。
【0049】
[第2実施形態の作用効果]
上記したように、本実施形態に係る画像転写シート11は、剥離紙20と、光硬化性の透明インクが剥離紙20上で半硬化された層であって接着性を有する接着層31と、プロセスカラーインクが接着層31上で完全硬化された画像層50と、透明インクが画像層50上で完全硬化されたオーバーコート層60と、オーバーコート層60上に貼付されたアプリケーションシート70と、を備えている。かかる画像転写シート11も、第1実施形態に係る画像転写シート10と同様に、特殊な材料を使うことなく、容易かつ迅速に製作することができる。本実施形態に係る画像転写シート11は、接着層31が透明であり、透明な接着層31上に画像層50が形成されている。第2実施形態に係る画像転写シート11は、第1実施形態に係る画像転写シート10よりも印刷層数が少ないため、第1実施形態に係る画像転写シート10よりもさらに容易、迅速に製作することができる。被転写物5の色の影響が特に問題にならないような場合や、より自然な仕上がりのために被転写物5の色を透けて見せたい場合などには、本実施形態に係る画像転写シート11を好適に利用できる。例えば、被転写物5が白色である場合には、第2実施形態に係る画像転写シート11の発色は、第1実施形態に係る画像転写シート10と概ね同じとなる。
【0050】
なお、接着層31を形成するインクは、透明な光硬化性インクでなくてもよく、例えば、不透明な光硬化性のインクであってもよい。接着層31を形成するインクは、例えば、光硬化性のホワイトインクであってもよい。
【0051】
[他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
【0052】
例えば、上記した実施形態では、画像転写シートは、画像層上にオーバーコート層を有し、さらにオーバーコート層に貼付された保護シートを有していたが、オーバーコート層および保護シートを有さなくてもよい。画像転写シートが保護シートを備える場合には、保護シートは、画像層上に直接または他の層を介して貼付されていてもよい。画像層と保護シートとの間に介在する層は透明インクによるオーバーコート層には限定されず、例えば、画像層上に部分的に形成され、意匠効果を付与するメタリックインク層やホワイトインク層によるオーバーコート層であってもよい。
【0053】
また、上記した実施形態では、画像転写シート10および11は、印刷対象物を載置したフラットベッド110が動くフラットベッドタイプのプリンタ100によって製作されたが、他のタイプのプリンタ、例えば、ロール状の記録媒体を送りながら印刷を行うロール・トゥー・ロールタイプのプリンタによって製作されてもよい。その場合、ロール・トゥー・ロールタイプのプリンタに装着される記録媒体は、ロール状に巻かれた剥離紙であってもよい。
【0054】
その他、特に言及されない限り、実施形態は本発明を限定しない。
【符号の説明】
【0055】
5 被転写物
10 画像転写シート(第1実施形態)
11 画像転写シート(第2実施形態)
20 剥離紙
30 接着層(第1実施形態)
31 接着層(第2実施形態)
40 隠蔽層
50 画像層
60 オーバーコート層
70 アプリケーションシート(保護シート)
100 インクジェットプリンタ