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特開2022-171182入出場管理システムおよび入出場管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171182
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】入出場管理システムおよび入出場管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221104BHJP
   G06Q 20/00 20120101ALI20221104BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021077669
(22)【出願日】2021-04-30
(71)【出願人】
【識別番号】518210823
【氏名又は名称】ETCマネジメントサービス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】森 克実
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049CC13
5L055AA00
(57)【要約】
【課題】駐車場における駐車料金のキャッシュレス精算を簡易かつ確実に実行するための入出場管理システムを提供する。
【解決手段】入出場管理システム30は、取得部311、車両入出場規制部312、および請求処理部313を有する。取得部311は、所定の範囲に位置する車両の車両番号と、車両に設置された車載器の固有情報および車載器に挿入されたETCカードの固有情報の少なくとも一方とを取得する。車両入出場規制部312は、管理区域への車両の入場および管理区域からの車両の出場を規制可能に構成される。請求処理部313は、取得部311によって取得された車両番号と、車載器の固有情報およびETCカードの固有情報の少なくとも一方と、車両または車両のユーザーに課される代金の負担者によって選択された支払手段に関する情報とを相互に関連づけて登録可能に構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の範囲に位置する車両の車両番号と、前記車両に設置された車載器の固有情報および前記車載器に挿入されたETCカードの固有情報の少なくとも一方とを取得する取得部と、
管理区域への前記車両の入場および前記管理区域からの前記車両の出場を規制可能な車両入出場規制部と、
前記取得部によって取得された前記車両番号と、前記車載器の固有情報および前記ETCカードの固有情報の少なくとも一方と、前記車両または前記車両のユーザーに課される代金の負担者によって選択された支払手段に関する情報とを相互に関連づけて登録可能な請求処理部と、
を有する入出場管理システム。
【請求項2】
前記請求処理部は、前記管理区域に入場した前記負担者が、前記車両番号の少なくとも一部を用いて前記請求処理部において登録されている前記車両番号を検索するための画面を出力し、前記負担者から、前記車両番号と、前記車載器の固有情報および前記ETCカードの固有情報の少なくとも一方とに、前記負担者が選択する支払手段に関する情報を関連づけて登録するための指示を受け付ける請求項1に記載の入出場管理システム。
【請求項3】
前記車両入出場規制部は、前記管理区域を出場しようとする前記車両から前記取得部が前記車載器の固有情報および前記ETCカードの固有情報の少なくとも一方を取得した場合に、取得された当該情報に、前記請求処理部において前記支払手段に関する情報として前記負担者に課される代金を出場時に自動的に支払うことが関連づけられて登録されているときは、前記車両の出場を規制せずに許可する請求項1または2に記載の入出場管理システム。
【請求項4】
前記車両入出場規制部は、前記管理区域を出場しようとする前記車両から前記取得部が前記車載器の固有情報および前記ETCカードの固有情報の少なくとも一方を取得した場合に、前記請求処理部において前記代金が前記負担者によって支払われていることが記録されているときは、前記車両の出場を規制せずに許可する請求項1~3のいずれかに記載する入出場管理システム。
【請求項5】
前記車両入出場規制部は、前記管理区域を出場しようとする前記車両から前記取得部が前記車載器の固有情報および前記ETCカードの固有情報の少なくとも一方を取得した場合に、前記請求処理部において当該情報に対して前記支払手段に関する情報として前記負担者に課される代金を出場時に自動的に支払うことが関連づけられて登録されていないときは、前記車両の出場を規制する請求項1~4のいずれかに記載の入出場管理システム。
【請求項6】
所定の範囲に位置する車両の車両番号と、前記車両に設置された車載器の固有情報および前記車載器に挿入されたETCカードの固有情報の少なくとも一方とを取得する取得ステップと、
管理区域への前記車両の入場および前記管理区域からの前記車両の出場を規制する車両入出場規制ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された前記車両番号と、前記車載器の固有情報および前記ETCカードの固有情報の少なくとも一方と、前記車両または前記車両のユーザーに課される代金の負担者によって選択された支払手段に関する情報とを相互に関連づけて登録する請求処理ステップと、
を含む処理をコンピューターに実行させるための入出場管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入出場管理システムおよび入出場管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、駐車場の利用料金をキャッシュレスで精算するための様々な方法が提案されている。たとえば特許文献1には、車両の入庫時刻データと出庫時刻データに基づいて駐車料金を算出してWebサイトサーバーに送信し、Webサイトにおいて駐車料金の精算を受け付ける技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-256995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の技術では、駐車料金を精算する際に、ユーザーが使用した駐車ブースを確認してWebサイトに入力し、決済処理を実行するものである。これでは、駐車料金を精算する度にブース番号を確認してWebサイトに入力する手間がかかり、ユーザーにとって不便である。また、夜間や悪天候等によってユーザーがブース番号を確認できない場合には、車両を適切に出庫させることができずに問題となる。さらに、ユーザーがブース番号の確認や入力を誤ってしまった場合には、車両を出庫させることができないうえに、誤請求等といったさらなる問題も生じてしまう。
【0005】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものである。したがって、本発明の目的は、駐車場における駐車料金のキャッシュレス精算を簡易かつ確実に実行するための入出場管理システムおよび入出場管理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0007】
入出場管理システムは、取得部、車両入出場規制部、および請求処理部を有する。取得部は、所定の範囲に位置する車両の車両番号と、車両に設置された車載器の固有情報および車載器に挿入されたETCカードの固有情報の少なくとも一方とを取得する。車両入出場規制部は、管理区域への車両の入場および管理区域からの車両の出場を規制可能に構成される。請求処理部は、取得部によって取得された車両番号と、車載器の固有情報およびETCカードの固有情報の少なくとも一方と、車両または車両のユーザーに課される代金の負担者によって選択された支払手段に関する情報とを相互に関連づけて登録可能に構成される。
【0008】
入出場管理プログラムは、取得ステップ、車両入出場規制ステップ、および請求処理ステップを含む処理をコンピューターに実行させるように構成される。取得ステップは、所定の範囲に位置する車両の車両番号と、車両に設置された車載器の固有情報および車載器に挿入されたETCカードの固有情報の少なくとも一方とを取得する。車両入出場規制ステップは、管理区域への車両の入場および管理区域からの車両の出場を規制する。請求処理ステップは、取得ステップにおいて取得された車両番号と、車載器の固有情報およびETCカードの固有情報の少なくとも一方と、車両または車両のユーザーに課される代金の負担者によって選択された支払手段に関する情報とを相互に関連づけて登録する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の入出場管理システムによれば、所定の範囲に位置する車両の車両番号と、車両に設置された車載器の固有情報および車載器に挿入されたETCカードの固有情報の少なくとも一方とを取得する取得部と、管理区域への車両の入場および管理区域からの車両の出場を規制可能な車両入出場規制部と、取得部によって取得された車両番号と、車載器の固有情報およびETCカードの固有情報の少なくとも一方と、車両または車両のユーザーに課される代金の負担者によって選択された支払手段に関する情報とを相互に関連づけて登録可能な請求処理部とを有する。これにより、車両番号と、車載器の固有情報およびETCカードの固有情報の少なくとも一方とが取得され、取得される情報に支払手段に関する情報を関連付けて登録しておくことができるため、駐車場における駐車料金のキャッシュレス精算を簡易かつ確実に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るシステムの概略構成を示す図である。
図2A】取得装置の概略構成を示すブロック図である。
図2B】検知装置の概略構成を示すブロック図である。
図2C】車両入出場規制装置の概略構成を示すブロック図である。
図3】情報端末の概略構成を示すブロック図である。
図4】サーバーの概略構成を示すブロック図である。
図5】サーバーの制御部の機能構成を示すブロック図である。
図6】サーバーにおいて記憶される情報の一例を示す図である。
図7】ETC車載器の概略構成を示すブロック図である。
図8】決済システムの概略構成を示すブロック図である。
図9】車両が管理区域に入場する際にサーバーによって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
図10】車両が管理区域から出場する際にサーバーによって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
図11】車両が管理区域から出場する際にサーバーによって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張され、実際の比率とは異なる場合がある。
【0012】
(システムの全体構成)
図1は、本発明の一実施形態に係るシステムの概略構成を示す図である。
【0013】
図1に示すように、システム1は、場内システム10、情報端末20、サーバー30、ETC車載器40、および決済システム50から構成される。場内システム10、情報端末20、サーバー30、および決済システム50はネットワークを介して接続され、各構成は有線または無線の各種通信方式によって通信可能である。ETC車載器40は、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等の所定の通信規格によって場内システム10の取得装置110と無線通信可能である。
【0014】
場内システム10は、たとえば有料の駐車場等の管理区域に設けられる。場内システム10には、取得装置110、検知装置120、および入出場規制装置140が含まれる。
【0015】
取得装置110は、ETCアンテナを備え、管理区域に入出場する車両に搭載されたETC車載器40と、DSRC等の通信規格によって無線通信を行う。また、取得装置110は、カメラを備え、管理区域に入出場する車両の画像を撮影する。
【0016】
検知装置120は、各種のセンサーを備え、車両が管理区域に入場すること、または車両が管理区域から出場することを検知する。
【0017】
入出場規制装置140は、たとえば管理区域の出入口に設けられる入出場ゲートであり、管理区域への車両の入場および管理区域からの車両の出場を規制可能な入出場規制部を有する。
【0018】
情報端末20は、ユーザーが支払情報等の登録を行うための端末である。情報端末20は、たとえば、車両の運転者が使用するスマートフォン等の端末である。情報端末20は、ネットワークを介してサーバー30等と通信を行う。
【0019】
サーバー30は、場内システム10の各構成、情報端末20、決済システム50等との間で各種情報を送受信する。
【0020】
ETC車載器40は、車両に取り付けられ、所定の距離に近接した取得装置110との間で無線通信を行う。ETC車載器40は、挿入されたETCカードから各種情報を取得して取得装置110に送信する。
【0021】
決済システム50は、銀行やクレジットカード会社等の決済機関(金融機関)または、それらの決済機関において決済を行うための各種業務を代行する決済代行業者に設置されるシステムである。
【0022】
本実施形態では、サーバー30が入出場管理システムを構成する例について説明する。なお、サーバー30によって実行される処理は、取得装置110や検知装置120等の他の構成によって実行されてもよい。この場合、当該構成が入出場管理システムを構成する。また、サーバー30と他の構成が協働して動作し、サーバー30および当該他の構成が入出場管理システムを構成してもよい。
以下、各構成について詳細に説明する。
【0023】
(取得装置110)
図2Aは、取得装置の概略構成を示すブロック図である。
【0024】
図2Aに示すように、取得装置110は、制御部111、記憶部112、通信部113、ETCアンテナ114、およびカメラ115を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。また、各構成要素は、バスを介さずに直接ネットワークを介してサーバー30と接続されてもよい。
【0025】
制御部111は、CPU(Central Processing Unit)を備え、プログラムに従い、上述した各構成要素の制御のほか、場内システム10の各構成要素の制御や各種の演算処理を実行する。
【0026】
記憶部112は、予め各種プログラムや各種データを記憶するROM(Read Only Memory)、作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、各種プログラムや各種データを記憶するハードディスク等を備える。
【0027】
通信部113は、ネットワークを介して、他の端末や装置と通信するためのインターフェースを備える。通信部113は、たとえば、サーバー30と各種データ等の送受信を行う。
【0028】
ETCアンテナ114は、所定の通信規格によってETC車載器40との間で無線通信を行うための構成である。取得装置110は、ETCアンテナ114を介して、ETC車載器40から、ETC車載器40を識別するための固有情報であるWCN(Wireless Call Number)に代表される車載器IDを取得する。また、取得装置110は、ETCアンテナ114を介して、ETC車載器40から、ETC車載器40に挿入されたETCカードを識別するための固有情報であるETCカード番号を取得する。ETCカード番号は暗号化された状態で取得され、たとえば上位のサーバー30に送信される前に復号化されうる。
【0029】
カメラ115は、管理区域に入出場する車両を撮影する。カメラ115によって撮影された画像を解析することによって、車両の車両番号(車両のナンバー)を示す情報が取得される。
【0030】
(検知装置120)
図2Bは、検知装置の概略構成を示すブロック図である。
【0031】
図2Bに示すように、検知装置120は、制御部121、記憶部122、通信部123、および検知部124を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。また、検知装置120が制御部121や記憶部122等を備えていない装置である場合には、検知部124は取得装置110の制御部111に接続する構成をとってもよい。
【0032】
検知装置120の制御部121、記憶部122、通信部123は、取得装置110の対応する構成と同様であるため、重複する説明を省略する。
【0033】
検知部124は、車両が管理区域に入場すること、または車両が管理区域から出場することを検知するための構成であり、たとえば、ループコイル、レーザーライダー(LiDAR:Light Detection and Ranging)、カメラ等の各種センサーによって構成され得る。上記のような各種センサーは、それぞれ単体で使用されてもよく、あるいは複数のセンサーが組み合わせられて使用されてもよい。
【0034】
たとえば、検知部124として車両の近接を電磁的に検知するループコイルが使用される場合、ループコイルは、たとえば車両が管理区域に入場する際、または車両が管理区域から出場する際に通行する車路の下部等に配置される。たとえば複数のループコイルを上記の車路に沿って配置して、それぞれのループコイルが車両の通過を検知したタイミングや順番を確認することによって、車両が管理区域に入場したか車両が管理区域から出場したかが判断される。たとえば管理区域の内側に位置する第1の位置と、管理区域の外側に位置する第2の位置に1つずつループコイルを配置する場合、2つのループコイルが車両の通過を検知したタイミングに基づいて、第2の位置のループコイルが先に検知していれば車両が入場したと判断でき、第1の位置のループコイルが先に検知していれば車両が出場したと判断できる。
【0035】
また、検知部124としてレーザーライダーが使用される場合、レーザーライダーは管理区域に入場または管理区域から出場する車両を検知範囲に含む位置に設けられる。レーザーライダーによって取得された画像情報を解析することによって、車両が管理区域に入場したこと、または車両が管理区域から出場したことが検知される。
【0036】
また、検知部124としてカメラが使用される場合、カメラは管理区域に入場または管理区域から出場する車両を撮影範囲に含む位置に設けられる。カメラによって連続的に撮影された画像(映像)を解析することによって、車両が管理区域に入場したこと、または車両が管理区域から出場したことが検知される。画像(映像)の認識は、たとえば背景差分法や、機械学習を用いる方法等の公知の技術を用いて実施され得る。
【0037】
なお、検知部124として使用され得るセンサーは、上記の例に限定されず、たとえば管理区域に入場または管理区域から出場する車両に接触して車両の通過および通過方向を検知する接触式センサーや、通過する車両の重量によって車両の通過および通過方向を検知する重量センサー等が使用されてもよい。あるいは、管理区域に入場または管理区域から出場する車両を検出可能な位置に設けられた赤外線センサーや音波センサー、地磁気センサー等が使用されてもよい。
【0038】
(入出場規制装置140)
図2Cは、入出場規制装置の概略構成を示すブロック図である。
【0039】
図2Cに示すように、入出場規制装置140は、制御部141、通信部142、および入出場規制部143を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。また、入出場規制装置140が制御部141や通信部142を備えていない場合には、入出場規制部143は取得装置110の制御装置と接続される構成をとってもよい。
【0040】
入出場規制装置140の制御部141、通信部142は、取得装置110の対応する構成と同様であるため、重複する説明を省略する。
【0041】
入出場規制部143は、車両の管理区域への入出場を規制するための構成である。入出場規制部143は、たとえば管理区域の出入口に配置され、車両の通行を阻害したり許可したりするように動作するゲートやバーによって構成される。入出場規制部143は、たとえば管理区域への車両の入出場が認められた場合に、管理区域への車両の入出場を許可し、車両が入出場した後に、再び車両の入出場を規制する。なお、入出場規制部143の実現方法は上記の例に限定されず、車両の入出場を規制可能な構成であれば、いかなる構成によって実現されてもよい。
【0042】
(情報端末20)
図3は、情報端末の概略構成を示すブロック図である。
【0043】
図3に示すように、情報端末20は、制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24および操作受付部25を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。情報端末20の制御部21、記憶部22および通信部23は、取得装置110の対応する構成と同様であるため、重複する説明を省略する。
【0044】
表示部24は、LCD(液晶ディスプレイ)や有機ELディスプレイ等を備え、各種情報を表示する。操作受付部25は、タッチセンサーや、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等を備え、ユーザーの各種操作を受け付ける。表示部24および操作受付部25は、表示部24としての表示面に、操作受付部25としてのタッチセンサーを重畳することによって、タッチパネルを構成してもよい。
【0045】
(サーバー30)
図4は、サーバーの概略構成を示すブロック図である。図5は、サーバーの制御部の機能構成を示すブロック図である。図6は、サーバーにおいて記憶される情報の一例を示す図である。
【0046】
図4に示すように、サーバー30は、制御部31、記憶部32および通信部33を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。サーバー30の制御部31、記憶部32および通信部33は、取得装置110の対応する構成と同様であるため、重複する説明を省略する。
【0047】
図5に示すように、サーバー30の制御部31は、プログラムを読み込んで処理を実行することによって、取得部311、車両入出場規制部312、および請求処理部313として機能する。また、制御部31は、場内システム10の各構成要素にある制御部に機能の一部を分散する構成としてもよい。
【0048】
取得部311は、所定の範囲に位置する車両の車両番号と、当該車両に設置されたETC車載器40の固有情報(車載器ID)および当該ETC車載器40に挿入されたETCカードの固有情報(ETCカード番号)の少なくとも一方とを、取得装置110から取得する。
【0049】
車両入出場規制部312は、管理区域への車両の入場および管理区域からの車両の出場を規制する。
【0050】
請求処理部313は、取得部311によって取得された車両番号と、車載器IDおよびETCカード番号の少なくとも一方と、車両または車両のユーザーに課される代金の負担者によって選択された支払手段に関する情報とを関連付けて登録する。
【0051】
サーバー30は、請求処理部313として、ユーザーからの指示に基づいて上記の各情報を関連付けて登録するために、ユーザーが情報端末20を用いてアクセス可能な専用のウェブページを提供する。専用のウェブページは、たとえば駐車場ごとに異なるURLを用いて提供される。たとえば駐車場に設けられた無線LANネットワークにユーザーの情報端末20が接続すると、当該URLのウェブページが情報端末20に表示されるように設定される。これにより、駐車場を使用するユーザーは、容易にウェブページにアクセスして必要な情報を登録することができる。
【0052】
次に、サーバー30の記憶部32に記憶される情報について説明する。
【0053】
図6に示すように、サーバー30の記憶部32には、固有情報、支払情報、およびユーザー情報が関連付けられて記憶される。固有情報には、車載器ID、ETCカード番号、および車両番号が含まれる。支払情報には、クレジットカード情報、銀行口座情報、およびその他の決済スキームを利用するための各種情報が含まれる。支払情報は、車両または車両のユーザーに課される代金の負担者によって選択された支払手段に関する情報として使用される。なお、支払情報には、車両が出場する際に、上記の代金を所定の方法で自動的に支払うことを許可することを示す情報も含まれる。ユーザー情報には、ユーザーを識別するための識別情報、連絡先情報、および認証情報等が含まれる。識別情報には、たとえば、氏名、住所、生年月日、性別、ニックネーム、免許証番号等が含まれる。連絡先情報には、たとえば、電話番号、メールアドレス、SNSや各種メッセージサービスのID等が含まれる。認証情報には、会員専用のウェブサイト等にアクセスするためのID、パスワード等が記憶される。
【0054】
また、サーバー30の記憶部32には、各管理区域を識別するための情報と、各管理区域に設けられている取得装置110または検知装置120を識別するための識別情報が関連付けられて記憶される。本実施形態においては、1つの管理区域に対して、取得装置110および検知装置120が1つずつ設けられる例について説明したが、これに限定されない。たとえば、車両の出入口が複数あるような管理区域においては、取得装置110および検知装置120はそれぞれ複数設けられてもよい。
【0055】
なお、記憶部32に記憶されるものとして説明した上記の情報は、サーバー30からネットワークを介して接続可能な外部ストレージに記憶され、必要に応じてサーバー30からアクセスして取得するように構成されてもよい。
【0056】
(ETC車載器40)
図7は、ETC車載器の概略構成を示すブロック図である。
【0057】
図7に示すように、ETC車載器40は、制御部41、記憶部42、通信部43、カード受付部44および出力部45を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。ETC車載器40の制御部41、記憶部42および通信部43は、取得装置110の対応する構成と同様であるため、重複する説明を省略する。
【0058】
カード受付部44は、ETCカードの挿入を受け付ける。カード受付部44は、挿入されたETCカードから、ETCカード番号を含む各種情報を取得する。制御部41は、カード受付部44において取得された情報を、通信部43を介して取得装置110に送信する。
【0059】
出力部45は、光や音声を出力する構成であり、たとえばETCカードの読み取り状態を表すインジケーターランプや音声案内を出力するスピーカー等によって構成される。
【0060】
記憶部42には、無線の基地局としてETC車載器40を識別するための固有情報であるWCN(Wireless Call Number)に代表される車載器IDが記憶されている。したがって、取得装置110は、ETCアンテナ114を介してETC車載器40と無線通信を行う際に、ETC車載器40の車載器IDを取得することができる。
【0061】
(決済システム50)
図8は、決済システムの概略構成を示すブロック図である。図9は、決済システムにおいて記憶されるETCカード番号に関連する情報の一例を示す図である。
【0062】
図8に示すように、決済システム50は、制御部51、記憶部52および通信部53を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。決済システム50の制御部51、記憶部52および通信部53は、取得装置110の対応する構成と同様であるため、重複する説明を省略する。
【0063】
決済システム50は、たとえば、銀行やクレジットカード会社等の決済機関(金融機関)、各種コード決済サービスを提供する決済機関、あるいは、それらの決済機関において決済を行うための各種業務を代行する決済代行業者に設置されるシステムである。サーバー30は、決済システム50との間で情報を送受信することによって、クレジットカード決済や銀行口座振込等によって駐車場の利用料の決済を実行することができる。
【0064】
また、決済システム50は、ユーザーのETCカードに対応付けられたクレジットカードに関する情報と、ユーザーのETCカードが、ETCカードの発行者によって拒絶(無効設定)されているか否かを示す情報とを保有していてもよい。上記の情報は、決済システム50の記憶部52に記憶される。なお、決済システム50は、ETCカード番号に対応付けて拒絶情報を保有しなくてもよい。この場合、たとえばETCカード番号をクレジットカード情報に変換して、当該クレジットカードが拒絶されているか否かをクレジットカード会社に都度確認してもよい。
【0065】
なお、システム1は、上記の構成以外の構成を含んでもよい。また、上記の各構成は、上述した構成要素以外の構成要素を含んでもよく、上述した構成要素のうちの一部を含まなくてもよい。また、上記の各構成は、複数の装置によって構成されてもよく、一体的に構成されてもよい。また、ある構成が実施するものとして説明した機能を、他の構成が代わりに実施するようにしてもよい。
【0066】
システムにおける処理の概要を説明する。
(処理概要)
図9は、車両が管理区域に入場する際にサーバーによって実行される処理の手順を示すフローチャートである。図10および図11は、車両が管理区域から出場する際にサーバーによって実行される処理の手順を示すフローチャートである。図9図11のフローチャートに示される処理は、サーバー30の記憶部32にプログラムとして記憶されており、制御部31が各部を制御することにより実行される。
【0067】
<入場時の処理>
図9に示すように、サーバー30は、管理区域に車両が入場しようとしているか否かを判断する(ステップS101)。たとえば、サーバー30は、検知装置120から送信される検知結果に関する情報に基づいて、車両が管理区域に入場しようとしていることを判断する。
【0068】
車両が入場しようとしていない場合(ステップS101:NO)、サーバー30は、ステップS101の処理を繰り返す。
【0069】
車両が入場しようとしている場合(ステップS101:YES)、サーバー30は、取得装置110から、当該車両の車両番号と、当該車両のETC車載器40から取得した固有情報を取得しているか否かを判断する(ステップS102)。具体的には、サーバー30は、当該車両の車両番号と、ETC車載器40から取得した車載器IDおよびETCカード番号の少なくとも一方とを取得しているか否かを判断する。
【0070】
車両番号と、ETC車載器40から取得した固有情報とが取得されていない場合(ステップS102:NO)、サーバー30は、ステップS102の処理を繰り返す。
【0071】
車両番号と、ETC車載器40から取得した固有情報とが取得されている場合(ステップS102:YES)、サーバー30は、入出場規制装置140に制御信号を送信して、管理区域への車両の入場を規制しないように制御する(ステップS103)。これにより、管理区域への車両の入場が可能になる。サーバー30は、ステップS103の処理において取得された情報が記憶部32に記憶されていない場合には、各情報を互いに関連付けて記憶部32に記憶する。
【0072】
サーバー30は、管理区域に車両が入場したか否かを判断する(ステップS104)。たとえば、サーバー30は、検知装置120から送信される検知結果に関する情報に基づいて、車両が管理区域に入場したか否かを判断する。
【0073】
管理区域に車両が入場していない場合(ステップS104:NO)、サーバー30は、ステップS103の処理を繰り返す。
【0074】
管理区域に車両が入場している場合(ステップS104:YES)、サーバー30は、入出場規制装置140に制御信号を送信して、管理区域への車両の入出場を規制するように制御する(ステップS105)。これにより、ステップS104の処理において入場が検知された車両以外の他の車両の管理区域への入出場を規制することができる。
【0075】
<出場時の処理>
図10に示すように、サーバー30は、管理区域から車両が出場しようとしているか否かを判断する(ステップS201)。たとえば、サーバー30は、検知装置120から送信される検知結果に関する情報に基づいて、車両が管理区域から出場しようとしていることを判断する。
【0076】
車両が出場しようとしていない場合(ステップS201:NO)、サーバー30は、ステップS201の処理を繰り返す。
【0077】
車両が出場しようとしている場合(ステップS201:YES)、サーバー30は、当該車両のETC車載器40から取得した固有情報を、取得装置110から取得する。サーバー30は、取得した固有情報に、駐車料金の支払いに使用する支払手段に関する支払情報が関連付けられて登録されているか否かを判断する(ステップS202)。具体的には、サーバー30は、記憶部32のデータベースを参照し、取得した車載器IDおよびETCカード番号の少なくとも一方に、クレジットカード情報、銀行口座情報等の支払情報が関連付けられて記憶されているか否かを判断する。
【0078】
支払情報が登録されていない場合(ステップS202:NO)、サーバー30は、駐車料金の負担者であるユーザーが、車両番号の少なくとも一部を用いてサーバー30の記憶部32に登録されている車両番号を検索するための画面を出力する(ステップS203)。サーバー30が出力した画面は、ユーザーが使用する情報端末20に表示される。これにより、ユーザーは、把握および記憶しやすい車両番号の一部を検索画面に入力するだけで、サーバー30の記憶部32に記憶されている車両番号を検索することができる。
【0079】
なお、本実施形態では、サーバー30は、ステップS201、S202の処理を実行した後にステップS203の処理を実行する例について説明したが、これに限定されない。たとえば、ユーザー自身が、支払情報を登録していないことを認識している場合には、ユーザーは車両を管理区域から出場させる前の任意のタイミングで情報端末20を用いてサーバー30にアクセスしてもよい。この場合、サーバー30は、ステップS201、S202の処理を実行する前にステップS203~S206の処理を実行し、支払処理が完了しているという情報を記憶部32に記憶する。この状態でユーザーが車両を管理区域から出場させる場合、サーバー30は、ステップS201、S202の処理を実行し、記憶部32において固有情報に支払情報が関連付けられて登録されており、さらに支払処理まで完了しているということを確認できるため、ステップS208、S209の処理をスキップして、ステップS210の処理を実行してもよい。たとえばユーザーに事前に案内して上記のようにすることにより、事前に登録処理や支払処理を実行させられるため、車両を出場させる際に管理区域の出入口付近で登録処理や支払処理を行う必要がなくなり、車両を管理区域からスムーズに出場させることができる。
【0080】
サーバー30は、ステップS203の処理において出力された画面を用いて検索された車両番号に対して、ユーザーから支払情報の関連付け登録を受け付けるための画面を出力する(ステップS204)。
【0081】
サーバー30は、車両番号に支払情報が関連付けて登録されたか否かを判断する(ステップS205)。ここで、サーバー30の記憶部32には、車両番号に関連付けられて、車載器IDおよびETCカード番号の少なくとも一方も記憶されている。したがって、車両番号に支払情報が関連付けて登録されると、当該車両のETC車載器40から取得された車載器IDおよびETCカードの少なくとも一方にも、支払情報が関連付けられて記憶される。なお、サーバー30は、上記の支払情報を用いた自動支払いに関する情報(自動支払いを許可することを示す情報)の登録をあわせてユーザーから受け付けてもよい。
【0082】
支払情報が関連付けて登録されていない場合(ステップS205:NO)、サーバー30は、ステップS205の処理を繰り返す。
【0083】
支払情報が関連付けて登録されている場合(ステップS205:YES)、サーバー30は、支払情報と、所定の料金テーブル等に基づいて計算された駐車料金の金額情報等を用いて、駐車料金の支払処理を実行する(ステップS206)。支払処理が完了後、サーバー30は、入出場規制装置140に制御信号を送信して、管理区域からの車両の出場を規制しないように制御する(ステップS207)。これにより、車両の管理区域からの出場が規制されていない状態となり、ユーザーは車両を管理区域から出場させることができる。このとき、サーバー30は、たとえばユーザーの情報端末20に対して、駐車場名、入庫日時、出庫日時、駐車料金、使用した支払手段等を示す情報を、利用証明情報として通知してもよい。
【0084】
一方、ステップS202の処理において、支払情報が登録されていると判断された場合(ステップS202:YES)、サーバー30は、支払情報を用いた自動支払いに関する情報(自動支払いを許可することを示す情報)がユーザーによって記憶部32に登録されているか否かをさらに判断する(ステップS208)。
【0085】
自動支払いに関する情報が登録されている場合(ステップS208:YES)、サーバー30は、支払情報と、所定の料金テーブル等に基づいて計算された駐車料金の金額情報等を用いて、駐車料金の支払処理を実行する(ステップS209)。支払処理が完了後、サーバー30は、入出場規制装置140に制御信号を送信して、管理区域からの車両の出場を規制しないように制御する(ステップS210)。これにより、車両の管理区域からの出場が規制されていない状態となり、ユーザーは車両を管理区域から出場させることができる。このとき、サーバー30は、たとえばユーザーの情報端末20に対して、出場時に自動支払いが行われるため支払処理を実行する必要はない旨や、自動支払いに使用される支払手段に関する情報を通知してもよい。また、当該通知により、出場時に登録された支払手段により自動支払いを行うかどうかを確認してもよい。
【0086】
一方、ステップS208の処理において、自動支払いに関する情報が登録されていないと判断された場合(ステップS208:NO)、サーバー30は、ユーザーから支払手段の選択および支払指示を受け付けるための画面を出力する(ステップS211)。具体的には、サーバー30は、ユーザーが使用する支払手段の選択を受け付けるための画面を表示して、ユーザーからの選択を受け付ける。支払手段の選択は、ユーザーが予め支払情報を登録している支払手段の中から受け付けてもよく、新たな支払手段としてユーザーから支払情報の入力を受け付けてもよい。新たな支払手段の支払情報が入力された場合は、サーバー30は、記憶部32に記憶されている車載器ID、ETCカード番号、車両番号等の情報と、ユーザーによって入力された支払情報とを関連付けて記憶部32のデータベースに登録する。さらに、サーバー30は、選択された支払情報を用いて駐車料金を支払うための指示(支払指示)を、ウェブページに表示される支払ボタンの押下等によって、ユーザーから受け付ける。なお、ステップS211~213の処理についても、上述したステップS203~S206の処理と同様に、ユーザーによる情報端末20の操作等によって、ステップS201、S202、S208等の処理が実行される前の任意のタイミングで実行されてもよい。
【0087】
サーバー30は、支払手段の選択および支払指示を受け付けているか否かを判断する(ステップS212)。
【0088】
受け付けていない場合(ステップS212:NO)、サーバー30は、ステップS212の処理を繰り返す。
【0089】
受け付けている場合(ステップS212:YES)、サーバー30は、上記の支払情報と、所定の料金テーブル等に基づいて計算された駐車料金の金額情報等を用いて、駐車料金の支払処理を実行する(ステップS213)。支払処理が完了後、サーバー30は、入出場規制装置140に制御信号を送信して、管理区域からの車両の出場を規制しないように制御する(ステップS214)。これにより、車両の管理区域からの出場が規制されていない状態となり、ユーザーは車両を管理区域から出場させることができる。
【0090】
上記の実施形態によれば、以下のような効果が奏される。
サーバー30は、所定の範囲に位置する車両の車両番号と、車両に設置された車載器の固有情報および車載器に挿入されたETCカードの固有情報の少なくとも一方とを取得する取得部と、管理区域への車両の入場および管理区域からの車両の出場を規制可能な車両入出場規制部と、取得部によって取得された車両番号と、車載器の固有情報およびETCカードの固有情報の少なくとも一方と、車両または車両のユーザーに課される代金の負担者によって選択された支払手段に関する情報とを相互に関連づけて登録可能な請求処理部とを有する。
【0091】
従来の技術は、駐車料金を精算する際に、ユーザーが使用した駐車ブースを確認してシステムに入力し、決済処理を実行するものであるが、これでは、駐車料金を精算する度にブース番号を確認してシステムに入力する手間がかかり、ユーザーにとって不便である。また、夜間や悪天候等によってユーザーがブース番号を確認できない場合には、車両を容易に出庫させることができずに問題となる。さらに、ユーザーがブース番号の確認や入力を誤ってしまった場合には、車両を出庫させることができないうえに、誤請求等といったさらなる問題も生じてしまう。
【0092】
本実施形態によれば、車両番号と、車載器の固有情報およびETCカードの固有情報の少なくとも一方(以下、固有情報と略称する)とが取得され、取得される情報に支払手段に関する支払情報を関連付けて登録しておくことができる。固有情報に支払情報が関連付けられて登録されていることによって、次のような効果が奏される。すなわち、車両が管理区域から出場する際に、ETCアンテナによって固有情報を確実に取得でき、取得された固有情報に関連付けられている支払情報を用いて支払処理を容易かつ確実に実行することができる。したがって、たとえば、ETCカードを駐車料金の支払いに使用できない場合であっても、負担者が選択した支払手段を用いて駐車料金の支払いを実行することができ、駐車場における駐車料金のキャッシュレス精算を簡易かつ確実に実行することができる。
【0093】
サーバー30は、管理区域に入場した代金の負担者が、車両番号の少なくとも一部を用いて、登録されている車両番号を検索するための画面を出力し、負担者から、車両番号と、固有情報とに、負担者が選択する支払手段に関する支払情報を関連付けて登録するための指示を受け付ける。これにより、ユーザーは、把握および記憶しやすい車両番号を検索キーとして用いて、把握および記憶しにくい固有情報を容易に検索することができ、検索された固有情報に対して、支払情報を関連付けて登録することができる。
【0094】
サーバー30は、管理区域を出場しようとする車両から固有情報を取得した場合に、取得された当該情報に、請求処理部において支払手段に関する情報として負担者に課される代金を出場時に自動的に支払うことが関連づけられて登録されているときは、車両の出場を規制せずに許可する。これにより、ユーザーは、支払処理を意識的に実行することなく、管理区域から即座に車両を出場させることができる。したがって、急いでいるユーザーを待たせたり、ユーザーに煩雑な操作を実行させたりすることをなくすことができ、駐車場のユーザー利便性を飛躍的に向上させることができる。
【0095】
サーバー30は、管理区域を出場しようとする車両から固有情報を取得した場合に、代金が負担者によって支払われていることが記録されているときは、車両の出場を規制せずに許可する。これにより、支払処理が実行されている場合には、管理区域から即座に車両を出場させることができるため、急いでいるユーザーを待たせたり、ユーザーに煩雑な操作を実行させたりすることをなくすことができ、駐車場のユーザー利便性を飛躍的に向上させることができる。
【0096】
サーバー30は、管理区域を出場しようとする車両から固有情報を取得した場合に、代金を出場時に自動的に支払うことが関連づけられて登録されていないときは、車両の出場を規制する。これにより、代金を自動的に支払うことが登録されていない場合は、車両の管理区域からの出場を規制することができるため、より適切に駐車場の入出場管理を実行することができる。
【0097】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲内において、種々の変更や改良等が可能である。
【0098】
たとえば、上記の実施形態においては、情報端末20は、ユーザーが所持する端末であるものとして説明した。しかしながら、情報端末20は、駐車場等に設置された共用の端末であってもよい。この場合、ユーザーが情報端末を所持していなくても、必要な情報の登録等の操作を実行することができる。
【0099】
また、上述した実施形態に係るシステムの処理は、上述したフローチャートのステップ以外のステップを含んでもよく、あるいは、上述したステップのうちの一部を含まなくてもよい。また、ステップの順序は、上述した実施形態に限定されない。さらに、各ステップは、他のステップと組み合わされて一つのステップとして実行されてもよく、他のステップに含まれて実行されてもよく、複数のステップに分割されて実行されてもよい。たとえば、図9のフローチャートでは、ステップS101の検知処理が行われてからステップS102の取得処理が行われる例について説明したが、これに限定されず、ステップS102の取得処理が先に行われるようにしてもよい。
【0100】
また、上述した実施形態に係るシステムの各装置における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウエア回路、またはプログラムされたコンピューターのいずれによっても実現することが可能である。上記のプログラムは、たとえば、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記のプログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、システムの各装置の一機能としてその装置のソフトウエアに組み込まれてもよい。
【符号の説明】
【0101】
1 システム、
10 場内システム、
110 取得装置、
111 制御部、
112 記憶部、
113 通信部、
114 ETCアンテナ、
115 カメラ、
120 検知装置、
121 制御部、
122 記憶部、
123 通信部、
124 検知部、
140 車両規制装置、
141 制御部、
142 通信部、
143 入出場規制部、
20 情報端末、
21 制御部、
22 記憶部、
23 通信部、
24 表示部、
25 操作受付部、
30 サーバー、
31 制御部、
311 取得部、
312 車両入出場規制部、
313 請求処理部、
32 記憶部、
33 通信部、
40 ETC車載器、
41 制御部、
42 記憶部、
43 通信部、
44 カード受付部、
45 出力部、
50 決済システム、
51 制御部、
52 記憶部、
53 通信部。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11