(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171195
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】カラオケ装置
(51)【国際特許分類】
G10K 15/04 20060101AFI20221104BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021077699
(22)【出願日】2021-04-30
(71)【出願人】
【識別番号】390004710
【氏名又は名称】株式会社第一興商
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(74)【代理人】
【識別番号】100187562
【弁理士】
【氏名又は名称】沼田 義成
(72)【発明者】
【氏名】糸川 透
【テーマコード(参考)】
5D208
【Fターム(参考)】
5D208CA10
5D208CB01
5D208CC06
5D208CG10
(57)【要約】
【課題】利用者が各年代でカラオケ歌唱してきた楽曲のメドレー演奏が可能なカラオケ装置を提供する。
【解決手段】カラオケ装置1は、サーバ装置101と通信可能に接続されたカラオケ装置1であって、複数の楽曲の演奏データを記憶する記憶部11と、制御部10とを有する。制御部10は、取得部21、生成部22、抽出部23及びメドレー演奏部24として機能する。取得部21は、サーバ装置101から利用者の生年月日情報及び歌唱履歴を取得する。生成部22は、取得部21によって取得した生年月日情報に基づいて、利用者の過去の年代を示す年代区切り情報を生成する。抽出部23は、取得部21によって取得した歌唱履歴に基づいて、年代区切り情報が示す年代毎に所定の演奏曲数の演奏データを抽出する。メドレー演奏部24は、抽出部によって抽出された前記演奏データを順次メドレー演奏する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置と通信可能に接続されたカラオケ装置であって、
複数の楽曲の演奏データを記憶する記憶部と、
前記サーバ装置から利用者の生年月日情報及び歌唱履歴を取得する取得部と、
前記取得部によって取得した前記生年月日情報に基づいて、利用者の過去の年代を示す年代区切り情報を生成する生成部と、
前記取得部によって取得した前記歌唱履歴に基づいて、前記年代区切り情報が示す年代毎に所定の演奏曲数の前記演奏データを抽出する抽出部と、
前記抽出部によって抽出された前記演奏データを順次メドレー演奏するメドレー演奏部と、
を有することを特徴とするカラオケ装置。
【請求項2】
前記生成部は、少なくとも小学生、中学生及び高校生の年代を含むように前記年代区切り情報を生成することを特徴とする請求項1に記載のカラオケ装置。
【請求項3】
前記抽出部は、前記歌唱履歴に基づいて前記年代区切り情報が示す年代毎の歌唱度数を算出し、前記年代区切り情報が示す年代毎に前記歌唱度数に応じた演奏曲数の前記演奏データを抽出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカラオケ装置。
【請求項4】
前記年代区切り情報を利用者の操作に基づいて編集する編集部を有することを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載のカラオケ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カラオケ演奏において、複数の楽曲の演奏データを連続して演奏するメドレー演奏が知られていて、カラオケ装置には、メドレー演奏を行うものがある。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の音楽再生装置は、利用者に関する条件を受け付ける条件受付手段と、条件受付手段により受け付けられた条件に基づいて複数の演奏曲のうちから所定数の演奏曲を抽出する演奏曲抽出手段と、演奏曲抽出手段により抽出された演奏曲それぞれの一部区間を連続して演奏する連続演奏手段と、を備えている。音楽再生装置は、利用者の年齢や演奏曲のジャンルを条件としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、カラオケ装置の利用者は、例えば、小学生、中学生、高校生、大学生、その後の社会人へと年代が移り変わっていて、一般的には、それぞれの年代に応じた楽曲をカラオケ歌唱してきている。
【0006】
しかしながら、特許文献1の音楽再生装置等の従来のカラオケ装置では、条件として指定された1つの年代だけに応じたカラオケ楽曲の連続演奏しか行うことができない。換言すれば、従来のカラオケ装置では、利用者が各年代でカラオケ歌唱してきた楽曲のメドレー演奏を行うことができない。1つの年代だけに応じた楽曲の連続演奏でカラオケ歌唱を行っても、各年代を振り返ったり、年代の移り変わりを感じたりすることができない。
【0007】
本発明の目的は、利用者が各年代でカラオケ歌唱してきた楽曲のメドレー演奏が可能なカラオケ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のカラオケ装置は、サーバ装置と通信可能に接続されたカラオケ装置であって、複数の楽曲の演奏データを記憶する記憶部と、前記サーバ装置から利用者の生年月日情報及び歌唱履歴を取得する取得部と、前記取得部によって取得した前記生年月日情報に基づいて、利用者の過去の年代を示す年代区切り情報を生成する生成部と、前記取得部によって取得した前記歌唱履歴に基づいて、前記年代区切り情報が示す年代毎に所定の演奏曲数の前記演奏データを抽出する抽出部と、前記抽出部によって抽出された前記演奏データを順次メドレー演奏するメドレー演奏部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、利用者が各年代でカラオケ歌唱してきた楽曲のメドレー演奏が可能なカラオケ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1実施形態のカラオケ装置を示すブロック図である。
【
図2】本発明の第1実施形態のカラオケ装置の年代区切り情報の例を示す表である。
【
図3】本発明の第1実施形態のカラオケ装置のカラオケ演奏動作の例を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の第1実施形態のカラオケ装置の年代区切り情報及び歌唱履歴の例を示す表である。
【
図5】本発明の第1実施形態のカラオケ装置の年代区切り情報の他の例を示す表である。
【
図6】本発明の第2実施形態のカラオケ装置を示すブロック図である。
【
図7】本発明の第2実施形態のカラオケ装置のカラオケ演奏動作の例を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の第2実施形態のカラオケ装置の年代区切り情報の編集画面の例を示す正面図である。
【
図9】本発明の第2実施形態のカラオケ装置の年代区切り情報の編集画面の例を示す正面図である。
【
図10】本発明の第2実施形態のカラオケ装置の年代区切り情報の編集画面の例を示す正面図である。
【
図11】本発明の第2実施形態のカラオケ装置の年代区切り情報の編集画面の例を示す正面図である。
【
図12】本発明の第1実施形態のカラオケ装置の年代区切り情報及び歌唱履歴の例を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態のカラオケ装置1について説明する。
【0012】
[カラオケシステム]
図1は、第1実施形態のカラオケ装置1を備えたカラオケシステム100の構成を示すブロック図である。カラオケシステム100は、カラオケ装置1と、サーバ装置101とを備えている。
【0013】
[サーバ装置]
サーバ装置101は、カラオケ装置1及び当該カラオケ装置1を利用する利用者を管理する機能を有する。サーバ装置101は、カラオケ装置1の利用者の利用者識別情報(利用者ID)を記憶していて、更に、利用者IDに関連付けて当該利用者の生年月日情報及び歌唱履歴を記憶している。サーバ装置101は、カラオケ装置1とインターネット等のネットワークを介して通信可能に接続されている。
【0014】
カラオケ装置1による楽曲のカラオケ演奏に合わせて歌唱者がカラオケ歌唱を行ったときに、サーバ装置101は、当該楽曲のカラオケ歌唱に関する歌唱履歴をカラオケ装置1から受信して記憶する。例えば、歌唱履歴は、使用者がカラオケ装置1を初めて利用してから現時点までにカラオケ歌唱を行った全ての歌唱の履歴であって、カラオケ歌唱された楽曲の楽曲識別情報(楽曲ID)、曲名、カラオケ歌唱の歌唱年月日、カラオケ歌唱の採点履歴等を含む。
【0015】
サーバ装置101は、カラオケ装置1からの要求に応じて、利用者の生年月日情報及び歌唱履歴をカラオケ装置1へ送信する。具体的には、サーバ装置101は、利用者がログインしたカラオケ装置1から当該利用者の利用者IDを受信して、当該利用者IDに対応する利用者の生年月日情報及び歌唱履歴を取得して送信する。
【0016】
[カラオケ装置]
カラオケ装置1は、カラオケ本体2と、マイクロフォン3と、スピーカ4と、モニタ等の表示装置5と、リモコン装置6とを備えている。カラオケ装置1は、例えば、カラオケルーム等の設置場所に設置される。カラオケ装置1は、選曲(予約)された楽曲のカラオケ演奏を利用者に提供する機能に加えて、メドレーモードによって利用者に固有のメドレー演奏を提供する機能を有する。また、カラオケ本体2は、カラオケ演奏に合わせて歌唱者がカラオケ歌唱をした歌唱音声を評価して採点する機能を有する。
【0017】
カラオケ本体2は、有線又は無線によりマイクロフォン3、スピーカ4、表示装置5及びリモコン装置6と接続されている。マイクロフォン3は、歌唱者の歌唱音声を音声信号に変換してカラオケ本体2に入力する。スピーカ4は、カラオケ本体2からの放音信号に基づいて、楽曲のカラオケ演奏と共に歌唱者の歌唱音声を放音する。表示装置5は、カラオケ本体2からの映像信号等に基づいて、カラオケ演奏に合わせて背景映像と共に歌詞テロップを表示する。
【0018】
リモコン装置6は、タッチパネルを主体に構成されている。リモコン装置6は、各種画面や各種操作ボタンをタッチパネルに表示すると共に、タッチパネルによってログイン操作や選曲(予約)操作を受け付けている。リモコン装置6とカラオケ本体2は無線通信を介してペアリングされることで、リモコン装置6とカラオケ本体2との間で各種情報が相互に送受信される。
【0019】
リモコン装置6は、利用者によるログイン操作に応じて入力された利用者識別情報(利用者ID)等をカラオケ本体2へ送信する。リモコン装置6は、楽曲の検索や推奨楽曲の選択による選曲(予約)を受け付けて、利用者による選曲(予約)操作に応じて選曲(予約)された楽曲の楽曲識別情報(楽曲ID)を予約楽曲情報としてカラオケ本体2へ送信する。リモコン装置6は、利用者によるメドレーモード実行の操作を受け付けて、メドレーモード実行の指示をカラオケ本体2へ送信する。
【0020】
カラオケ本体2は、制御部10と、記憶部11と、カラオケ演奏部12とを備えている。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)等のコンピュータで構成され、カラオケ本体2を統括制御する。記憶部11は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)等の記憶媒体で構成される。
【0021】
記憶部11は、カラオケ装置1の各部及び各機能を制御するためのプログラムやデータを記憶する。例えば、記憶部11は、カラオケ装置1の各利用者の利用者IDを記憶して各利用者を識別している。また、記憶部11は、カラオケ装置1がカラオケ演奏可能な各楽曲について、楽曲ID、曲名、歌手名、ジャンル等の基本情報を記憶している。また、記憶部11は、複数の楽曲の各楽曲データを記憶し、楽曲データは、演奏データやリファレンスデータ、歌詞データを含んでいる。演奏データは、カラオケ演奏の伴奏音の元となるMIDI形式のデータである。リファレンスデータは、歌唱者によるカラオケ歌唱を評価して採点する際の基準として用いられるデータである。歌詞データは、表示装置5に表示される歌詞テロップの元になる映像データである。
【0022】
カラオケ演奏部12は、音源、ミキサ(デジタルミキサ)、アンプ等から構成され、楽曲のカラオケ演奏を行うものである。カラオケ演奏部12は、音源によって楽曲データの演奏データに基づいてカラオケ演奏の伴奏音信号を生成する。カラオケ演奏部12は、ミキサによってカラオケ演奏の伴奏音信号やカラオケ歌唱の歌唱音声信号をミキシングし、アンプによってミキシング信号を増幅してスピーカ4から放音する。
【0023】
制御部10は、記憶部11に記憶されたプログラムやデータに基づいて演算処理を実行することにより、カラオケ装置1の各部及び各機能を制御する。例えば、本実施形態の制御部10は、記憶部11に記憶されたプログラムを実行することにより、ログイン処理部20、取得部21、生成部22、抽出部23、メドレー演奏部24及び採点部25として動作する。
【0024】
ログイン処理部20は、利用者によるリモコン装置6のログイン操作に応じてリモコン装置6から利用者IDを受信して、利用者IDを記憶部11に記憶することで利用者IDに対応する利用者のログイン処理を行う。なお、リモコン装置6に代えてカラオケ本体2が利用者IDを入力する機能を有していてもよい。ログイン処理部20は、ログイン処理した利用者IDをサーバ装置101へ送信する。
【0025】
取得部21は、サーバ装置101から利用者の生年月日情報及び歌唱履歴を取得するものである。具体的には、ログイン処理部20から利用者IDを受信したサーバ装置101が当該利用者IDに対応する生年月日情報及び歌唱履歴を送信すると、取得部21は、生年月日情報及び歌唱履歴を受信して、利用者IDに関連付けて記憶部11に記憶する。
【0026】
生成部22は、取得部21によって取得した利用者の生年月日情報に基づいて、当該利用者の過去の年代を示す年代区切り情報を生成するものである。
【0027】
具体的には、生成部22は、
図2に示すように、利用者の生年月日から、当該利用者が小学生の年代であったと予測される期間、中学生の年代であったと予測される期間、高校生の年代であったと予測される期間をそれぞれ算出し、年代区切り情報として生成する。生成部22は、少なくとも小学生、中学生及び高校生の年代を含むように年代区切り情報を生成する。生成部22は、生成した年代区切り情報を利用者IDに関連付けて記憶部11に記憶する。
【0028】
なお、生成部22は、高校生よりも後の期間については、高校生以上の年代として一つにまとめて年代区切り情報を生成してもよく、若しくは、
図2に示すように、大学生以上の年代(若しくは大人の年代)として年代区切り情報を生成してもよく、あるいは、大学生の年代及び社会人以上の年代(若しくは大人の年代)に分けて年代区切り情報を生成してもよい。
【0029】
抽出部23は、取得部21によって取得した利用者の歌唱履歴に基づいて、生成部22によって取得した年代区切り情報が示す年代毎に所定の演奏曲数の演奏データを抽出するものである。
【0030】
具体的には、抽出部23は、
図4に示すように、利用者の各歌唱履歴の歌唱年月日が年代区切り情報の何れの年代に相当するかを判定して、この判定結果に基づいて、利用者の各年代でカラオケ歌唱された歌唱履歴の数を歌唱度数として計数する。抽出部23は、利用者の全体(全ての年代)の歌唱度数(総歌唱度数)に対する各年代の歌唱度数の比率を算出して、この比率に基づいて年代区切り情報の年代毎にメドレー演奏時の楽曲の演奏曲数(年代別演奏曲数)を決定する。全ての年代の年代別演奏曲数を積算した数が、メドレー演奏時の楽曲の総演奏曲数となる。また、抽出部23は、利用者の各年代でカラオケ歌唱された歌唱履歴の楽曲のうち、歌唱回数の多い順に年代別演奏曲数分の楽曲の演奏データを抽出する。
【0031】
メドレー演奏部24は、抽出部23によって抽出された演奏データを順次、メドレー演奏するものである。
【0032】
具体的には、抽出部23によって抽出された演奏データのメドレー演奏の演奏順を、利用者の年代区切り情報の年代順に決定し、同年代に含まれる演奏データの演奏順を、歌唱年当該演奏データの楽曲のリリース順に決定する。なお、演奏データの演奏順を決定するための年代順及びリリース順は、新しい順でも古い順でもよいが、何れか一方に統一されるものとする。メドレー演奏部24は、抽出部23によって抽出された各演奏データの一部分、例えば、サビ部分を抽出して、上記のように決定した演奏順でつなぎ合わせてカラオケ演奏部12によってカラオケ演奏を行わせる。
【0033】
なお、メドレー演奏部24は、歌詞データについても演奏データと同様にして、一部分、例えば、サビ部分を抽出して、上記のように決定した演奏順でつなぎ合わせてカラオケ演奏と同期して表示装置5に出力させる。
【0034】
採点部25は、楽曲のカラオケ演奏に合わせて歌唱者がカラオケ歌唱をした歌唱音声を評価して採点するものである。
【0035】
具体的には、採点部25は、カラオケ本体2が楽曲の演奏データのカラオケ演奏を行っている間に、カラオケ本体2がマイクロフォン3から入力した歌唱音声の音声信号(歌唱音声信号)を、楽曲のリファレンスデータと比較することで歌唱音声を評価して採点する。採点部25は、カラオケ演奏が終了すると、歌唱音声の採点結果を表示装置5へ出力し、採点履歴として利用者IDに関連付けて記憶部11へ記憶する。
【0036】
[第1実施形態のカラオケ演奏動作]
次に、第1実施形態において、カラオケ装置1のカラオケ演奏動作について、
図3を参照して説明する。
図3は、第1実施形態のカラオケ装置1の演奏動作を示すフローチャートである。
【0037】
先ず、利用者U1がリモコン装置6を操作して利用者IDとしてID****U1を入力すると、リモコン装置6は利用者ID(ID****U1)を指定してログイン指示をカラオケ本体2へ送信する。カラオケ本体2では、ログイン処理部20がリモコン装置6から利用者ID(ID****U1)を受信して記憶部11に記憶することでログイン処理を行う(ステップS1)。以降の動作は、ログインしている利用者ID(ID****U1)に対応する利用者U1の動作とみなされる。
【0038】
ログイン処理部20は、ログイン処理した利用者ID(ID****U1)をサーバ装置101へ送信し、サーバ装置101は、これに応答して、利用者ID(ID****U1)に対応する利用者U1の生年月日情報及び歌唱履歴を特定してカラオケ本体2へ送信する。
【0039】
カラオケ本体2において、取得部21は、サーバ装置101から送信された生年月日情報及び歌唱履歴を受信して取得し、利用者ID(ID****U1)に関連付けて記憶部11に記憶する(ステップS2)。例えば、利用者U1の生年月日情報は「2000年8月8日」であり、現時点「2021年4月30日」の利用者U1は大学3年生であるものとする。
【0040】
なお、利用者U1がリモコン装置6を操作して通常の楽曲を予約した場合には、カラオケ本体2は、リモコン装置6から楽曲ID及び利用者IDを含む予約楽曲情報を受信し、制御部10が予約楽曲情報を記憶部11の予約管理テーブルに登録する。制御部10は、予約管理テーブルから登録順に予約楽曲情報を読み出し、予約楽曲情報に対応する楽曲の演奏データを記憶部11から読み出し、カラオケ演奏部12によってカラオケ演奏を行う。制御部10は、予約楽曲情報に対応する楽曲の歌詞データを記憶部11から読み出し、カラオケ演奏に同期して、歌詞データに基づく歌詞テロップ及び背景映像を表示装置5に表示する。採点部25は、カラオケ演奏に合わせて歌唱者がカラオケ歌唱をした歌唱音声を採点し、カラオケ演奏が終了すると、採点結果を表示装置5へ出力し、採点履歴を記憶部11へ記憶する。また、カラオケ演奏が終了すると、制御部10は、カラオケ歌唱された楽曲の楽曲ID、曲名、歌唱年月日及び採点履歴を含む歌唱履歴を記憶部11に記憶し、サーバ装置101へ送信する。
【0041】
本実施形態では特に、利用者U1がリモコン装置6によってメドレーモード実行を操作した場合に、リモコン装置6はメドレーモード実行の指示をカラオケ本体2へ送信する。カラオケ本体2では、メドレーモード実行の指示に応じて、生成部22が、取得部21によって取得した利用者U1の生年月日情報「2000年8月8日」に基づいて、「小学生以下」であった期間、「中学生」であった期間、「高校生」であった期間、「大学生以上」となる現時点までの期間をそれぞれ算出して年代区切り情報として生成する(ステップS3)。生成部22は、
図2に示すように、「小学生以下」、「中学生」、「高校生」、「大学生以上」の各年代に年代区切り情報を対応付けて、記憶部11に記憶する。
【0042】
次に、抽出部23は、取得部21によって取得した歌唱履歴について、生成部22によって生成した年代区切り情報が示す年代毎の歌唱履歴の数を歌唱度数として計数する。例えば、
図4に示すように、利用者U1が「小学生以下」の年代でカラオケ歌唱した歌唱度数が100であり、「中学生」の年代でカラオケ歌唱した歌唱度数が500であり、「高校生」の年代でカラオケ歌唱した歌唱度数が1500であり、「大学生以上」の年代でカラオケ歌唱した歌唱度数が1000であり、総歌唱度数が3100であるものとする。抽出部23は、総歌唱度数(3100)に対する各年代の歌唱度数の比率を算出し、例えば、「小学生以下」の歌唱度数の比率は100/3100≒0.03と概算され、「中学生」の歌唱度数の比率は500/3100≒0.16と概算され、「高校生」の歌唱度数の比率は1500/3100≒0.48と概算され、「大学生以上」の歌唱度数の比率は1000/3100≒0.32と概算される。
【0043】
抽出部23は、これらの比率に基づいて、メドレー演奏の総演奏曲数に対する年代区切り情報の年代毎の演奏曲数(年代別演奏曲数)を配分する。なお、抽出部23は、年代別演奏曲数を少なくとも1曲以上に設定する。総演奏曲数を10曲とすると、「小学生以下」の年代別演奏曲数は、0.03×10≒0曲(小数点以下四捨五入)に概算されるところ、抽出部23は、「小学生以下」の年代別演奏曲数を最小限の1曲に設定する。また、「中学生」の年代別演奏曲数は、0.16×10≒2曲に概算され、「高校生」は、0.48×10≒5曲に概算され、「大学生以上」は、0.32×10≒3曲に概算される。ここで、抽出部23は、0曲に概算された「小学生以下」の年代別演奏曲数を1曲に設定したので、総演奏曲数を10曲に調整するため、「高校生」の年代別演奏曲数を1曲減らして4曲に設定する。
【0044】
また、抽出部23は、利用者の各年代の歌唱履歴の楽曲のうち、歌唱回数の多い順に年代別演奏曲数分の楽曲の演奏データを抽出する(ステップS4)。
図4において、歌唱履歴は、年代毎に歌唱回数の多い順に上から記載されている。例えば、抽出部23は、「小学生以下」の歌唱履歴の楽曲から1番目に歌唱回数の多い楽曲Aの演奏データを抽出する。また、抽出部23は、「中学生」の歌唱履歴の楽曲から1~2番目に歌唱回数の多い楽曲C、Dの演奏データを抽出し、「高校生」の歌唱履歴の楽曲から1~4番目に歌唱回数の多い楽曲F、G、H、Iの演奏データを抽出し、「大学生以上」の歌唱履歴の楽曲から1~3番目に歌唱回数の多い楽曲J、K、Lの演奏データを抽出する。
【0045】
次に、メドレー演奏部24は、抽出部23によって抽出された演奏データの演奏順を年代の古い順に決定し、同年代に含まれる演奏データの演奏順を楽曲のリリースの古い順に決定する。メドレー演奏部24は、各演奏データのサビ部分を抽出してメドレー演奏順でつなぎ合わせて、カラオケ演奏部12によってカラオケ演奏を行う(ステップS5)。これにより、抽出された各年代の歌唱履歴の楽曲が順次、メドレー演奏される。また、制御部10は、抽出されたサビ部分の歌詞データを決定した演奏順でつなぎ合わせて、カラオケ演奏部12によるカラオケ演奏に同期して、歌詞データに基づく歌詞テロップ及び背景映像を表示装置5に表示する。
【0046】
上記したように、本発明の第1実施形態のカラオケ装置1は、サーバ装置101と通信可能に接続されたカラオケ装置1であって、複数の楽曲の演奏データを記憶する記憶部11と、制御部10とを有する。制御部10は、取得部21、生成部22、抽出部23及びメドレー演奏部24として機能する。取得部21は、サーバ装置101から利用者の生年月日情報及び歌唱履歴を取得する。生成部22は、取得部21によって取得した生年月日情報に基づいて、利用者の過去の年代を示す年代区切り情報を生成する。抽出部23は、取得部21によって取得した歌唱履歴に基づいて、年代区切り情報が示す年代毎に所定の演奏曲数の演奏データを抽出する。メドレー演奏部24は、抽出部によって抽出された前記演奏データを順次メドレー演奏する。
【0047】
これにより、利用者の過去の年代を示す年代区切り情報を用いてメドレー演奏を行うと、利用者の過去の年代毎の演奏データを順次、カラオケ演奏することができる。そのため、利用者は、各年代を振り返ったり、年代の移り変わりを感じたりしながらカラオケ歌唱を楽しむことができる。また、メドレー演奏によるカラオケ歌唱の盛り上がりを促進するだけでなく、振り返った年代の楽曲を個々にカラオケ歌唱することが促進され、カラオケ装置1の利用を促進することができる。このように、利用者が各年代でカラオケ歌唱してきた楽曲のメドレー演奏が可能なカラオケ装置1を提供することができる。
【0048】
また、第1実施形態のカラオケ装置1では、生成部22は、少なくとも小学生、中学生及び高校生の年代を含むように年代区切り情報を生成する。
【0049】
これにより、利用者が学生当時の各年代でカラオケ歌唱していた楽曲を振り返ることができ、メドレー演奏によるカラオケ歌唱の盛り上がりを更に促進することができる。
【0050】
更に、第1実施形態のカラオケ装置1では、抽出部23は、歌唱履歴に基づいて年代区切り情報が示す年代毎の歌唱度数を算出し、年代区切り情報が示す年代毎に歌唱度数に応じた演奏曲数の演奏データを抽出する。
【0051】
これにより、利用者が学生当時の各年代で頻繁にカラオケ歌唱していた楽曲を振り返ることができ、メドレー演奏によるカラオケ歌唱の盛り上がりを更に促進することができる。
【0052】
なお、上記の第1実施形態では、利用者によるリモコン装置6のメドレーモード実行の操作に応じて、生成部22が年代区切り情報を生成する例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。他の例では、生成部22は、取得部21がサーバ装置101から利用者の生年月日情報及び歌唱履歴を取得したときに、年代区切り情報を生成してもよい。
【0053】
また、上記の第1実施形態では、生成部22が年代区切り情報を生成したときに、抽出部23が歌唱履歴に基づいて年代区切り情報の年代毎に所定の演奏曲数の演奏データを抽出すると共に、メドレー演奏部24が演奏データを順次メドレー演奏する例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。他の例では、生成部22が年代区切り情報を生成した後、利用者によるリモコン装置6のメドレーモード実行の操作に応じて、抽出部23が年代毎の演奏データを抽出すると共に、メドレー演奏部24がメドレー演奏を行ってもよい。
【0054】
また、上記の第1実施形態では、生成部22が利用者の生年月日情報に基づいて年代区切り情報を算出する例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。他の例では、様々な生年月日情報にそれぞれ対応する様々な年代区切り情報のパターンを予めテーブル等に記憶しておいて、生成部22は、生年月日情報に基づいてテーブルを参照することにより、対応する年代区切り情報を検出するように構成されてもよい。
【0055】
また、上記の第1実施形態では、生成部22が利用者の生年月日情報に基づいて、利用者の過去の年代を「小学生以下」、「中学生」、「高校生」、「大学生以上」に分けて年代区切り情報を生成する例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。他の例では、生成部22は、所定年齢(例えば、13歳)以後を所定期間(例えば、2年)毎に現時点まで等分して年代区切情報を生成してもよい。例えば、生成部22は、
図5に示すように、利用者U1の生年月日情報「2000年8月8日」と現時点の日付「2021年4月30日」とに基づいて、「2013/08/08~2015/08/07」の期間について「年代1」の年代区切り情報を生成し、「2015/08/08~2017/08/07」の期間について「年代2」の年代区切り情報を生成し、「2017/08/08~2019/08/07」の期間について「年代3」の年代区切り情報を生成し、「2019/08/08~2021/04/30」の期間について「年代4」の年代区切り情報を生成する。
【0056】
あるいは、生成部22は、利用者の過去の年代を「10代前半」、「10代後半」、「20代前半」、「20代後半」、「30代前半」、「30代後半」のように所定範囲の年齢毎に分けて年代区切情報を生成してもよい。
【0057】
上記の第1実施形態では、抽出部23が年代区切り情報の年代毎の年代別演奏曲数を配分するときに、総歌唱度数に対する各年代の歌唱度数の比率に拘わらず、年代別演奏曲数を少なくとも1曲に設定する例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、抽出部23は、比率と総演奏曲数との乗算結果(小数点以下四捨五入)が1未満の場合には、0曲に設定してもよい。
【0058】
また、上記の第1実施形態では、抽出部23が総歌唱度数に対する各年代の歌唱度数の比率に応じて年代区切り情報の年代毎の年代別演奏曲数を配分する例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、抽出部23は、年代毎に等しい年代別演奏曲数(例えば、2曲)を配分し、全ての年代のそれぞれの歌唱履歴から、等しい演奏曲数の演奏データを抽出してもよい。
【0059】
更に、上記の第1実施形態では、抽出部23が、各年代の歌唱履歴の楽曲のうち、歌唱回数の多い順に年代別演奏曲数分の楽曲の演奏データを抽出する例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、抽出部23は、各年代の歌唱履歴の楽曲について、採点履歴に基づいて年代別演奏曲数分の楽曲の演奏データを抽出してもよい。具体的には、抽出部23は、歌唱履歴の楽曲のうち、採点履歴の最高得点が高い順に、あるいは、採点履歴の平均点が高い順に、楽曲の演奏データを抽出してもよい。
【0060】
ところで、利用者がカラオケ装置1を利用する場合、その日に応じて、特定の年代に偏った選曲をすることがある。そこで、カラオケ装置1は、現行のログイン中に選曲した楽曲の年代の傾向を解析し、抽出部23は、選曲した傾向の高い年代に年代区切り情報が近いほど、この年代区切り情報に対して設定する年代別演奏曲数を多くしてもよい。
【0061】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態のカラオケ装置1について説明する。
図6は、第2実施形態のカラオケ装置1の構成を示すブロック図である。第2実施形態の説明において、第1実施形態と同一の構成要素には第1実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0062】
第2実施形態のカラオケ装置1は、第1実施形態の構成に加えて、制御部10が、記憶部11に記憶されたプログラムを実行することにより、生成部22によって生成した利用者の過去の年代を示す年代区切り情報を編集する編集部26として機能するように構成される。
【0063】
編集部26は、利用者による年代区切り情報の編集操作を可能にするもので、例えば、リモコン装置6を用いた編集操作を可能にする。リモコン装置6は、利用者による年代区切り情報の編集モード実行の操作を受け付けて、編集モード実行の指示をカラオケ本体2へ送信する。編集部26は、生成部22によって生成した利用者の過去の年代を示す年代区切り情報(既存の年代区切り情報)を表示装置5に表示させる。編集部26は、新たな年代区切り情報の入力を促す通知を表示装置5に表示すると共に、リモコン装置6を用いた新たな年代区切り情報(新規の年代区切り情報)の入力を受け付ける。編集部26は、入力された新規の年代区切り情報に基づいて、既存の年代区切り情報を編集して記憶部11に記憶する。
【0064】
抽出部23は、編集部26による編集後の年代区切り情報が示す年代毎に所定の演奏曲数の演奏データを抽出することになる。
【0065】
[第2実施形態のカラオケ演奏動作]
次に、第2実施形態において、カラオケ装置1のカラオケ演奏動作について、
図6を参照して説明する。
図7は、第2実施形態のカラオケ装置1の演奏動作を示すフローチャートである。
【0066】
第2実施形態のカラオケ装置1のカラオケ演奏動作において、ログイン処理部20によるログイン処理から 生成部22による年代区切り情報の生成までの動作(ステップS11~S13)は、第1実施形態の動作(ステップS1~S3)と同様である。
【0067】
生成部22によって利用者U1の年代区切り情報が生成された後、利用者U1がリモコン装置6によって年代区切り情報の編集モード実行を操作した場合には、リモコン装置6は編集モード実行の指示をカラオケ本体2へ送信する。
【0068】
なお、編集モード実行が操作されない場合には(ステップS14:NO)、第1実施形態の動作(ステップS4~S5)と同様にして、生成部22で生成された年代区切り情報に基づいて抽出部23が演奏データを抽出し、メドレー演奏部24により、抽出した演奏データのメドレー演奏を行う(ステップS15~S16)。
【0069】
一方、編集モード実行が操作された場合には(ステップS14:YES)、編集モード実行の指示に応じて、編集部26は、年代区切り情報の編集を開始し(ステップS17)、
図8に示すように、生成された年代区切り情報(既存の年代区切り情報)の編集画面30を表示装置5に表示させる。このとき、編集部26は、新たな年代区切り情報の入力を促すように「新たな年代区切り情報を入力してください:」の通知31を表示装置5の編集画面30に表示して、リモコン装置6を用いた新たな年代区切り情報(新規の年代区切り情報)の入力を受け付ける。
【0070】
例えば、利用者U1がリモコン装置6を操作して、新規の年代区切り情報の初日「2019/04/01」と最終日「2020/03/31」とを入力すると、入力された新規の年代区切り情報がリモコン装置6からカラオケ本体2へと送信される。カラオケ本体2において、編集部26は、新規の年代区切り情報を受信すると、
図9に示すように、通知31に新規の年代区切り情報を加えて表示装置5に表示させる。
【0071】
リモコン装置6の操作によって新規の年代区切り情報の入力が決定されると、編集部26は、既存の年代区切り情報のうち新規の年代区切り情報と重複する期間を新規の年代区切り情報に置き換えて編集し、
図10に示すように、新規の年代区切り情報「2019/04/01~2020/03/31」を挿入した編集画面30を表示装置5に表示させる。なお、編集部26は、既存の年代区切り情報と、新規の年代区切り情報と、編集された年代区切り情報とを識別可能に表示してもよい。
【0072】
また、編集部26は、新たな年代の名称の入力を促すように「新たな年代の名称を入力してください:」の通知32を表示装置5の編集画面30に表示して、リモコン装置6を用いた新たな年代の名称(新規の年代)の入力を受け付ける。
【0073】
例えば、利用者U1がリモコン装置6を操作して、新規の年代「浪人生」を入力すると、入力された新規の年代がリモコン装置6からカラオケ本体2へと送信される。カラオケ本体2において、編集部26は、新規の年代を受信すると、
図11に示すように、通知32に新規の年代を加えて表示装置5に表示させる。
【0074】
また、リモコン装置6の操作によって新規の年代の入力が決定されると、編集部26は、新規の年代区切り情報と対応する年代として編集し、
図11に示すように、新規の年代「浪人生」を挿入した編集画面30を表示装置5に表示させる。編集部26は、新規の年代及び新規の年代区切り情報を加えた編集後の年代区切り情報を記憶部11に記憶する(ステップS17)。
【0075】
なお、抽出部23は、編集部26による編集後の年代区切り情報が示す年代毎に所定の演奏曲数の演奏データを抽出することになる(ステップS15)。例えば、
図12に示すように、利用者U1の「小学生以下」の年代の歌唱度数が100であり、「中学生」の年代の歌唱度数が500であり、「高校生」の年代の歌唱度数が1500であり、「浪人生」の年代の歌唱度数が100であり、「大学生以上」の年代の歌唱度数が1000であり、総歌唱度数が3200であるものとする。抽出部23は、総歌唱度数(3200)に対する各年代の歌唱度数の比率に基づいて、メドレー演奏の総演奏曲数(10曲)に対する年代毎の年代別演奏曲数を配分する。例えば、抽出部23は、歌唱度数の比率に基づいて、
図12に示すように、利用者U1の「小学生以下」の年代の年代別演奏曲数を1に、「中学生」の年代の年代別演奏曲数を2であり、「高校生」の年代の年代別演奏曲数を3に、「浪人生」の年代の年代別演奏曲数を1に、「大学生以上」の年代の年代別演奏曲数を3にそれぞれ配分する。
【0076】
また、抽出部23は、利用者の各年代の歌唱履歴の楽曲のうち、歌唱回数の多い順に年代別演奏曲数分の楽曲の演奏データを抽出する(ステップS15)。
図12において、歌唱履歴は、年代毎に歌唱回数の多い順に上から記載されている。例えば、抽出部23は、「小学生以下」の歌唱履歴の楽曲から1番目に歌唱回数の多い楽曲Aの演奏データを抽出する。また、抽出部23は、「中学生」の歌唱履歴の楽曲から1~2番目に歌唱回数の多い楽曲C、Dの演奏データを抽出し、「高校生」の歌唱履歴の楽曲から1~3番目に歌唱回数の多い楽曲F、G、Hの演奏データを抽出し、「浪人生」の歌唱履歴の楽曲から1番目に歌唱回数の多い楽曲Jの演奏データを抽出し、「大学生以上」の歌唱履歴の楽曲から1~3番目に歌唱回数の多い楽曲M、N、Oの演奏データを抽出する。
【0077】
次に、メドレー演奏部24は、抽出部23によって抽出された演奏データを順次、メドレー演奏する(ステップS16)。
【0078】
なお、編集部26は、利用者U1について編集した年代区切り情報を記憶部11に保存するだけでなく、サーバ装置101へ送信して利用者U1に対応付けて記憶させてもよい。そして、この利用者U1が次回にカラオケ装置1にログインするときに、サーバ装置101は、利用者U1に対応する編集後の年代区切り情報を読み出してカラオケ装置1に送信してもよい。これにより、利用者U1はカラオケ装置1にログインする度に年代区切り情報を編集する必要がなく、年代区切り情報を利用したメドレー演奏を簡易に利用することができる。
【0079】
上記したように、本発明の第2実施形態のカラオケ装置1は、第1実施形態のカラオケ装置1の構成に加えて、年代区切り情報を利用者の操作に基づいて編集する編集部26を有する。
【0080】
これにより、利用者は自身の学歴や経歴に合わせて年代区切り情報を編集することができ、自身の学歴や経歴を振り返ったり、学歴や経歴の移り変わりを感じたりすることができるメドレー演奏によるカラオケ歌唱を楽しむことができる。
【0081】
なお、上記した実施形態では、編集部26は、表示装置5の編集画面30に表示した年代区切り情報の編集をリモコン装置6の操作に応じて行う例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。他の例では、編集部26は、年代区切り情報の編集をカラオケ本体2に備わる操作装置の操作に応じて行ってもよい。
【0082】
また、上記した実施形態では、編集部26は、年代区切り情報の編集画面30をカラオケ装置1の表示装置5に表示させる例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。他の例では、編集部26は、年代区切り情報の編集画面30をリモコン装置6に表示させると共に、年代区切り情報の編集をリモコン装置6の操作に応じて行ってもよい。
【0083】
なお、上記した実施形態では、利用者が、「大学生以上」の年代の年代区切り情報を「浪人生」と「大学生以上」とに分けるように編集する例を説明したが、本発明はこの例に限定されず、編集部26は、利用者の学歴や経歴に合わせて様々な年代で年代区切り情報を編集することができる。例えば、編集部26を利用することにより、「大学生以上」の年代の年代区切り情報を「大学生」と「社会人」とに分けて編集することもできる。
【0084】
あるいは、編集部26を利用することにより、「小学生以下」、「中学生」、「高校生」、「大学生以上」として生成された年代区切り情報を、「10代前半」、「10代後半」、「20代前半」、「20代後半」、「30代前半」、「30代後半」のように所定範囲の年齢毎に分けて編集することもできる。若しくは、編集部26を利用することにより、「小学生以下」、「中学生」、「高校生」、「大学生以上」として生成された年代区切り情報を、所定年齢(例えば、13歳)以後を所定期間(例えば、2年)毎に現時点まで等分して分けて編集することもできる。
【0085】
また、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うカラオケ装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
【符号の説明】
【0086】
1 カラオケ装置
2 カラオケ本体
5 表示装置
10 制御部
11 記憶部
21 取得部
22 生成部
23 抽出部
24 メドレー演奏部
26 編集部