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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171198
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】清浄空気供給装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/00 20060101AFI20221104BHJP
   A61L 9/01 20060101ALI20221104BHJP
【FI】
A61L9/00 C
A61L9/01 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021077706
(22)【出願日】2021-04-30
(71)【出願人】
【識別番号】598044545
【氏名又は名称】高村 晴公
(74)【代理人】
【識別番号】100083068
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 一宣
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【弁理士】
【氏名又は名称】榊原 靖
(72)【発明者】
【氏名】高村 晴公
【テーマコード(参考)】
4C180
【Fターム(参考)】
4C180AA07
4C180AA16
4C180AA17
4C180CC01
4C180DD08
4C180EA07X
4C180HH05
(57)【要約】
【課題】
近時、食用、例えば、無菌室での種菌栽培、部屋でのキノコ栽培がされる。例えば、しめじ、又は椎茸等の何れかキノコ類用として利用されている清浄空気供給装置は、ドームハウス(商品名)という大型の建屋が知られている。しかし、キノコ栽培の全ての部屋が一体化した装置であり、規模と価格面での釣合が確立されてない。
【解決手段】
外気導入用の第1配管、第1配管が付設された加熱槽、加熱槽に隣設して設けた冷却槽、第1配管に繋がる、冷却槽に備えた第2配管、第2配管に繋がる、無菌室と接続する第3配管、無菌室に付設されたファン、無菌室と接続する第4配管、を備えた清浄空気供給装置で、第4配管は、第1配管に繋ぎ、無菌室の使用後の空気を、第1配管に戻し、循環送風する/第4配管の使用後の空気は、外気中に排気する清浄空気供給装置である。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気導入用の第1配管と、この第1配管が付設された加熱槽と、この加熱槽に隣設して設けた冷却槽と、前記第1配管に繋がる、前記冷却槽に備えた第2配管と、この第2配管に繋がる、無菌室と接続する第3配管と、前記無菌室に付設されたファンと、この無菌室と接続する第4配管と、を備えた清浄空気供給装置において、
前記第4配管は、前記第1配管に繋ぎ、前記無菌室の使用後の空気を、前記第1配管に戻し、循環送風するか、又はこの第4配管の使用後の空気は、前記外気中に排気するか、
を選択可能とする構成とした清浄空気供給装置。
【請求項2】
前記加熱槽に備えた前記第1配管は、前記加熱槽内を蛇行する構成とした請求項1に記載の清浄空気供給装置。
【請求項3】
前記冷却槽に備えた前記第2配管は、前記冷却槽内を蛇行する構成とした請求項1又は2に記載の清浄空気供給装置。
【請求項4】
前記第1配管~前記第4配管は、銅パイプとする構成とした請求項1から3のいずれか一項に記載の清浄空気供給装置。
【請求項5】
前記無菌室は、マッシュルーム、しめじ、又は椎茸の何れかのキノコ類種菌培養用の部屋として利用される構成とした請求項1から4のいずれか一項に記載の清浄空気供給装置。
【請求項6】
前記第1配管~前記第3配管に示した第1矢印で示される工程は、外気中の菌、花粉、又は埃を殺焼する請求項1から5のいずれか一項に記載の清浄空気供給装置。
【請求項7】
前記第4配管に示した第2矢印で示される工程は、前記無菌室内の菌、花粉、又は埃を殺焼する請求項1から6のいずれか一項に記載の清浄空気供給装置。
【請求項8】
前記第1配管の吸込口に、銅パイプでなる吸込部を形成し、この吸込部を開閉可能とする構成とした請求項1から7のいずれか一項に記載の清浄空気供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食用の、例えば、マッシュルーム、しめじ、又は椎茸の何れかのキノコ類種菌培養用として利用できる無菌室の確保、又は疫病、病人等が必要とする無菌室、及び/又は、薬液、試液、病原体等の培養用の無菌室、或いは、コロナ禍の悪疫回避(感染回避)が確保できる無菌室を形成する清浄空気供給装置(無菌室を確保できる無菌空気を供給する装置)に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明が意図する、食用、例えば、マッシュルーム、しめじ、又は椎茸の何れかのキノコ類種菌培養用として利用できる無菌室を形成できる清浄空気供給装置に関し、ドームハウス(商品名)という大型の建屋が紹介されている。しかし、キノコ栽培の全ての部屋が一体化した装置であり、規模と価格面での釣合が確立されてないことが問題である。
【0003】
また、周知の如く、昨今は、コロナ禍の悪疫回避(感染回避)が確保できる無菌室の確保が要望されている。無菌室か、無菌状態を確保できる清浄空気供給装置(無菌空気生成機器、及び無菌空気送付用配管でなる装置)に関し、市販では、空気清浄機、次亜塩素空気清浄機等が知られているが、比較的、少量であり、価格面にも問題を抱えている点で、改良の余地がある。
【0004】
先行文献として、関連する構造と考えられる、次の文献を挙げる。
【0005】
文献(1)は、悪臭、汚染空気等を、ヒータコイルを備えた電気ヒータで、脱臭と殺菌等することを開示する。また、文献(2)は、悪臭、汚染空気等を、ヒータ線を捲装した加熱部で処理でき、かつ装置の小型化を達成するために、カーボンナノチューブの採用を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO 03/051405公開公報
【特許文献2】特開2006-239408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記に鑑み、本発明は、無菌室を製作するに際し、無菌空気を供給する装置を提供する。この清浄空気供給装置(無菌空気を供給する装置)を利用し、例えば、構造の簡素化と、メンテナンスの容易化が図れる無菌室を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そして、前記構造の簡素化と、メンテナンスの容易化が図れる無菌室(清浄空気供給装置)を提供できるが、その好ましい、一例を、請求項1-8として開示する。
【発明の効果】
【0009】
請求項1は、
外気導入用の第1配管と、第1配管が付設された加熱槽と、加熱槽に隣設して設けた冷却槽と、第1配管に繋がる、冷却槽に備えた第2配管と、第2配管に繋がる、無菌室と接続する第3配管と、無菌室に付設されたファンと、無菌室と接続する第4配管と、を備えた清浄空気供給装置において、
第4配管は、第1配管に繋ぎ、無菌室の使用後の空気を、第1配管に戻し、循環送風するか、又は第4配管の使用後の空気は、外気中に排気するか、
を選択可能とする構成とした清浄空気供給装置である。
【0010】
従って、請求項1は、
無菌室を製作するに際し、無菌空気を供給する装置を提供する。この清浄空気供給装置(無菌空気を供給する装置)を利用し、例えば、構造の簡素化と、メンテナンスの容易化が図れる無菌室を提供できる。
【0011】
請求項2は、
加熱槽に備えた第1配管は、加熱槽内を蛇行する構成とした清浄空気供給装置である。
【0012】
従って、請求項2は、請求項1と同じ効果が期待できることと、その為の最適な第1配管の構成を提供できる。
【0013】
請求項3は、
冷却槽に備えた第2配管は、冷却槽内を蛇行する構成とした清浄空気供給装置である。
【0014】
従って、請求項3は、請求項1又は2と同じ効果が期待できることと、その為の最適な第2配管の構成を提供できる。
【0015】
請求項4は、
第1配管~第4配管は、銅パイプとする構成とした清浄空気供給装置である。
【0016】
従って、請求項4は、請求項1から3のいずれか一項と同じ効果が期待できることと、その為の最適な第1配管~第4配管は、銅パイプとする構成を提供できる。
【0017】
請求項5は、
無菌室は、マッシュルーム、しめじ、又は椎茸の何れかのキノコ類種菌培養用の部屋として利用される構成とした清浄空気供給装置である。
【0018】
従って、請求項5は、
請求項1から4のいずれか一項と同じ効果が期待できることと、その為の無菌室は、マッシュルーム、しめじ、キノコ、又は椎茸の何れかのキノコ類の栽培用の部屋として利用できる構成を提供できる。
【0019】
請求項6は、
第1配管~第3配管に示した第1矢印で示される工程は、外気中の菌、花粉、又は埃を殺焼する清浄空気供給装置である。
【0020】
従って、請求項6は、請求項1から5のいずれか一項と同じ効果が期待できることと、その為の最適な第1配管~第4配管としての働き方を、第1矢印として提供できる。
【0021】
請求項7は、
第4配管に示した第2矢印で示される工程は、室内の菌、花粉、又は埃を殺焼する清浄空気供給装置である。
【0022】
従って、請求項7は、請求項1から6のいずれか一項と同じ効果が期待できることと、その為の最適な第4配管としての働き方を、第2矢印として提供できる。
【0023】
請求項8は、
第1配管の吸込口に、銅パイプでなる吸込部を形成し、吸込部を開閉可能とする構成とした清浄空気供給装置である。
【0024】
従って、請求項8は、請求項1から7のいずれか一項と同じ効果が期待できることと、その為の最適な銅パイプ、及び吸込部の構成を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の概念図であり、無菌室は、マッシュルーム、しめじ、又は椎茸の何れかのキノコ類の種菌培養用の部屋として利用する
図2】本発明の要部、銅パイプの吸込部の拡大図
図3】本発明の要部、無菌室のファンを示した拡大図
図4】本発明の無菌室であり、(イ)は、しめじ、又は椎茸の何れかのキノコ類の種菌培養用の部屋と、例えば、種菌を、二枚蓋形態のガラス瓶に接種し培養する模式図、一般的には、苗床の表面に白いカビのようなものが張ってくる状態まで、培養する。培養中は空気を供給する。(ロ)は、苗床を、栽培室(栽培ハウス、育苗ハウス等)に移し、芽出し、菌糸培養等を経て育成する模式図、詳細に説明すると、前記ガラス瓶には綿栓を利用する(綿栓)。この綿栓の表面は、バーナーで軽く焼き(表面が茶色くなる程度焼き)消毒する。(ハ)は、工場、病室、病室、治療室等の無菌室の概要を示した模式図
図5】仮想のビニールハウスで、ハウス内の空気を入れ替える時間を検討するための模式図
図6】銅パイプ、又は鉄パイプ等の金属パイプの拡大斜視図
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の好ましい一例を示した横断面図において、1は外気導入用の第1配管であり、この第1配管1は、銅パイプ(銅管パイプ)でなり、枠組みした底上げ方式の加熱槽2に蛇行するように配備(埋設)されている。この加熱槽2には加熱手段3(ヒータ、蒸気、ガス、石油等の熱源となる燃焼材・燃焼資源を含む)が敷設されている。
【0027】
この第1配管1には第2配管5が繋がれており、この第2配管5は冷却槽6に埋設されていて、外気Xが、第1配管1内で高温気体とされた後に、この第2配管5内で冷却されて常温化される。
【0028】
図中10は第1配管1の吸込口を形成する吸込部であり、外気を効率的に吸込むように吸込容積を備える(銅パイプの容積を遙かに超える容積とする)。即ち、効率的に処理し、後述する無菌室8への無菌空気をスムーズに供給する目的である。この吸込部10には開閉用の蓋10aを備える。
【0029】
この第2配管5には第3配管7が繋がれており、この第3配管7は無菌室8に繋がり、かつこの無菌室8に開口11を持つ。また、開口11の先には、吸込等用のファン12を適宜数備える。従って、前記常温化、かつ無菌化された空気(無菌空気とする)が、第3配管7を経由し、常時、送られる。これにより、無菌室8は、必要とする無菌空気が常時、充填されている。尚、図示しないが、制御手段により、前記第1配管1とか、第2配管5、第3配管7を流れる各空気、又は常温化の温湿度、外気吸込量、その他空気量等が、全てコントロールされており、例えば、無菌室8は、図4(イ)の如く、マッシュルーム、しめじ、又は椎茸をはじめとする各種キノコ類用の種菌培養用の部屋として最適化されている。本願発明は原理的には、無菌室での培養工程を伴うあらゆるキノコ類、例えばエリンギ、えのきたけ、まいたけ、ひらたけ、なめこなどの培養に適用可能である。また、図示しないが、無菌室8は、人を始め全ての品物に付着する、雑菌、埃、汚染空気等の不純物を除去する。又は病院(人、乳幼児、病人とか、動物、生物用病院を含む)の無菌室8として活用することも有り得る。尚、80は無菌室であり、例えば、工場、病院等の部屋である。
【0030】
図中15は、この無菌室8の汚染空気を戻す第4配管であり、この第4配管15は、第1配管1に繋ぎ、循環送風するか、又は第4配管15の開口16は、外気中に開放し、排気するか、の何れかを採用する。但し、循環送風は、分岐送風等の手段も有り得る。
【0031】
続いて、外気、及び/又は、無菌空気等の空気の流れを説明する。図4(イ)は、例えは、無菌室8としての一例は、図3の(イ)は、マッシュルーム、しめじ、又は椎茸の何れかのキノコ類用の種菌培養用の部屋であり、例えば、種菌(目に見えない)をガラス瓶に接種し培養する状態の模式図、また(ロ)は、栽培ハウス、育苗ハウス等の部屋として利用である。この(イ)の無菌室8には、栽培棚20と、瓶を載せたトレー21、並びに菌糸(図示しない)を装備する。また、(ロ)の部屋9には、菌床22、キノコ23等を有する。
【0032】
また、図3(ハ)は、工場、病室、治療室等の無菌室8の概要を示した模式図である。
【0033】
これらの無菌室8、80とか、栽培ハウス、育苗ハウス等の部屋9における空気の流れと、汚染空気の流れを説明すると、第1配管1(銅パイプが望ましい、以下同じ)より外気Xを吸込み、菌処理と汚染空気処理等の処理をするために、先ず、加熱槽2により熱処理を行う。尚、槽の横方向に蛇行する銅パイプとの接触で、殺菌、殺焼とか、無菌化を図る。その後、冷却槽6の縦方向に蛇行する第2配管5(銅パイプ)を介して常温化(冷却)する。冷却、かつ略無菌化(減菌)された空気は、第3配管7(銅パイプ)を介して、無菌室8に繋がる第3配管7の開口11を経由し、当該無菌室8に充填される。前述した如く、第1配管1~第3配管7との長い時間の接触を介して、外気Xは無菌となる。そして、望ましくは、銅パイプとの接触と、この接触時間を利用し、低コストで無菌を達成できる。尚、無菌室8において、汚染、又は有菌(菌数)となり、処理が必要となった際には、第4配管15を利用し、第1配管1に戻す(循環送風)か、開口16より外気に放出する(単発送風)。また、第4配管15は、銅パイプに限定されない。
【0034】
本発明は、菌の殺焼であり、その他、埃、コロナウイルス、花粉、悪臭等の処理ができる。図1においては、一重矢視(第1矢印)が、外気、減菌、又は無菌等の空気の流れ、二重矢視(第2矢印)が戻り空気で、汚染、又は有菌、減菌等の空気である。
【0035】
図4(ロ)は、例えは、工場、病院等の無菌室80(工場、病室、病室、治療室等)であって、必要とする作業、人の手術、治療、又は処理、等を行う。例えば、机30、ベッド31、又は施術台33等の施設を備えている。各種空気の流れと、戻り空気の流れは、前述の例に準ずる。
【0036】
本発明の清浄空気供給装置において、第4配管15を、第1配管1に繋ぐことで、無菌室8の使用後の空気を、第1配管1に戻し、循環送風する方法と、又は第4配管15の使用後の空気は、外気中に排気する方法とを選択可能とする構成であり、使用後の空気の再利用を可能とし、空気の汚染度に対応した処理の採用、及び/又は、空気の有効活用と低コスト化等が図れる。一方、適宜箇所に、開口16を設け、この開口16を利用し、外気中に排気する方法と、再度、外気を、第1配管1に吸込み、新たな、処理を繰り返す方法とかが考えられる。何れにしても、経済性とコストの採算性が図れる方法を採用する。
【0037】
図中40は、無菌室8等に設けたファンで、原則として、無菌室8の空気を押し出す(排気用)として利用する。
【0038】
そして、図5に示したのはビニールハウス17(栽培ハウス、育苗ハウス等の部屋9「代替ハウス」)であり、このビニールハウス17は、2700×4850×2050、かまぼこ型、容積は約19.1立方メートルである。ビニールハウス17内の機器の構成は、天井付近に停滞する暖気を吸引筒(100Aの塩ビパイプ)で吸引する。ポンプはソーラで発電したDC12Vで回転する3連式ファンを用いる。ファンの能力は150L/分であるのでビニールハウス17の容積19.1立方メートルを割れば127分すなわち約2時間で1回循環できる能力である。
【0039】
尚、外気を導入して無菌処理する場合の銅パイプの構造に関して、一例を説明する。
【0040】
1 前述したビニールハウス17において、DC12Vファン3重連、空気量150リットル/分のファンを使用した場合を想定する。この事例の場合、ビニールハウス17の容積は19.1立方メートルあるため、ビニールハウス17内の空気をすべて入れかえるには約127分かかる。例えば、計算の根拠としては150リットル/分×60分=9000リットル/hr=9立方メートル/hr …(1)の外気導入を行い、これを無菌処理する場合と仮定した。
【0041】
2 無菌処理温度は20℃→80℃まで温度を上昇させる。従って、温度差は、60度 …(1´)(ほとんどの菌は70℃で死滅する想定されている)。
【0042】
3 空気を加熱する計算式は、熱交換器で使用される次の計算式を使用する。
【0043】
A=Q/U・ΔT Kcal/hr
=平方メートル
(Kcal/平方メートル・hr・℃)×℃
A:伝熱面積(平方メートル)
Q:交換熱量(Kcal/hr)
U:総括伝熱係数(Kcal/平方メートル・hr・℃)
ΔT:温度差(℃)。
【0044】
交換熱量Qの計算
Q=流量(立方メートル/hr)×比熱×温度差
ここに比熱は空気の場合:1.006J/g・K
:0.24Kcal/kg・℃ …(2)
空気の密度は1.293kg/立方メートル …(3)
1立方メートル当りの比熱は(2)×(3)
0.24Kcal/kg・℃×1.293kg/立方メートル=0.310Kcal/立方メートル・℃ …(4)
Q=9立方メートル/hr×0.310Kcal/立方メートル・℃×60℃ …(5)。
【0045】
総括伝熱係数は、蒸気と気体の最小値25Kcal/平方メートル・hr・℃を用いる:
A=167.4Kcal/hr/25Kcal/平方メートル・hr・℃×60℃
=0.116平方メートル=1160平方センチメートル …(6)。
【0046】
以上を踏まえて、銅パイプ構造計算は、
熱交換に必要な面積Aと銅パイプの関係は次の通りである:
A=πdiL
di:パイプの内径
L:パイプの長さ
例えば内径20mmの銅パイプを使用した場合のパイプの長さLは、
L=A/πdi=1160平方センチメートル/π・2cm=184.6cm
約1.8mのパイプをうず巻きにしておいて、内部に150リットル/分で空気を流すと出口温度が80℃になる。以上が試算である。
【0047】
前述した、各実施例は、好ましい一例である。この各実施例の趣旨の範囲において、構成の一部を変更する構造、又は同じ特徴と効果を達成できる構造、等は、本発明の範疇である。
【符号の説明】
【0048】
1 第1配管
2 加熱槽
3 加熱手段
5 第2配管
6 冷却槽
7 第3配管
8 無菌室
9 部屋
20 栽培棚
21 トレー
22 菌床
23 キノコ
80 無菌室
30 机
31 ベッド
33 施術台
10 吸込部
10a 蓋
11 開口
12 ファン
15 第4配管
16 開口
17 ビニールハウス
40 ファン
X 外気
図1
図2
図3
図4
図5
図6