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特開2022-171246衣料品、衣料品用樹脂材料、及び衣料品の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171246
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】衣料品、衣料品用樹脂材料、及び衣料品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/06 20060101AFI20221104BHJP
   A41H 43/04 20060101ALI20221104BHJP
   A41B 11/00 20060101ALI20221104BHJP
   A61F 13/06 20060101ALI20221104BHJP
【FI】
A41D13/06
A41H43/04 Z
A41B11/00 J
A61F13/06 B
A61F13/06 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021077793
(22)【出願日】2021-04-30
(71)【出願人】
【識別番号】399132386
【氏名又は名称】株式会社宝來社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】東口 繁二
(72)【発明者】
【氏名】東口 幸平
【テーマコード(参考)】
3B011
3B018
【Fターム(参考)】
3B011AA11
3B011AA13
3B011AA14
3B011AB08
3B011AB18
3B011AC00
3B018AA02
3B018AB06
3B018AC00
3B018AD11
(57)【要約】
【課題】簡単な構造で保湿性能に優れた衣料品、衣料品用樹脂材料、及び衣料品の製造方法を提供する。
【解決手段】保湿衣料品(20)は、人体の表面に接触する接触面(21A)に繊維により形成された生地を有する衣料品(21)と、ポリウレタン樹脂で構成され、かつ人体の突出部に予め定めた大きさで当接するように形成された樹脂部(24)であって、前記衣料品における生地の繊維間に浸透した浸透層(22)と、その生地の繊維間に浸透せずに人体の表面に接触可能に表面部分が形成された接触層(23)と、を備えた前記樹脂部(24)と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体の突出部を含む部位又は突出部が生じる部位を含む部位を対象部位として使用される衣料品であって、
ポリウレタン樹脂により扁平に形成された柔軟性を有する当接部であって、使用時に前記対象部位に当接するように露出された当接面を備え、使用する際に前記対象部位と前記衣料品の内側の部位との間に介在されるように、前記当接面と反対側の面において前記衣料品の内側の部位に固定された当接部を備えた衣料品。
【請求項2】
前記当接面と反対側の面は、接着、熱溶着、または加熱及び加圧の少なくとも一方による転写により固定されている請求項1記載の衣料品。
【請求項3】
前記衣料品は、前記人体の突出部に当接する部位に生地を有し、
前記当接部は、前記人体の突出部に当接する予め定めた大きさであって、
前記生地の繊維間に浸透した浸透層と、前記生地の繊維間に浸透せずに前記人体の突出部に当接するように露出された前記当接面が形成された当接層と、を含む樹脂部である、
請求項1又は請求項2に記載の衣料品。
【請求項4】
前記人体の突出部は踵であり、前記突出部が生じる部位は屈曲により突出部が生じる膝頭または肘頭である請求項1から請求項3の何れか1項に記載の衣料品。
【請求項5】
前記衣料品は、前記人体の突出部を踵として、前記人体の踵を覆う靴下であり、
前記当接部は、前記人体の踵に対応する領域の少なくとも一部を含む大きさに形成される請求項4に記載の衣料品。
【請求項6】
前記ポリウレタン樹脂は、
加熱により溶融されるホットメルト性の熱可塑性合成樹脂であり、加熱により溶融される温度が220℃以下の熱可塑性樹脂である請求項1から請求項5の何れか1項に記載の衣料品。
【請求項7】
剥離シートと、
ポリウレタン樹脂で構成されて予め定めた大きさで前記剥離シート上に形成された浸透材料部であって、人体の突出部に当接する部位に生地を有する衣料品における前記人体の突出部に当接する部位に対して、前記生地の繊維間に浸透される浸透層と、前記生地の繊維間に浸透せずに前記人体の突出部に当接するように露出された当接面が形成される当接層と、を含む樹脂部を加熱によって形成させるための浸透材料部と、
を有する衣料品用樹脂材料。
【請求項8】
人体の突出部を含む部位又は突出部が生じる部位を含む部位を対象部位として使用される衣料品に、加熱によってポリウレタン樹脂が浸透する浸透工程を含む衣料品の製造方法であって、
剥離シートと、ポリウレタン樹脂により予め定めた大きさで前記剥離シート上に形成された浸透材料部と、を少なくとも含む衣料品用樹脂材料を用いて、
前記浸透工程において、前記対象部位の生地に、前記剥離シート上に形成された前記浸透材料部を、加熱して、前記生地の繊維間に浸透させて浸透層を形成し、かつ浸透させずに前記人体の突出部に当接するように露出された当接面が形成されるように当接層を形成する
衣料品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、衣料品、衣料品用樹脂材料、及び衣料品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、人体を保護するために人体に直接接触する衣料品が知られている。この衣料品には、保湿性や保温性を高めることが望まれることがある。例えば、踵を隠蔽する部分を2重布構成に形成し、2重布構成の内部にフィルムを介在させて保湿性及び保温性を高める靴下に関する技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。また、保湿性及び保温性を高める靴下の他例として、靴下生地の内部にシリコンを塗布し、保湿性及び保温性を高める靴下に関する技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平3-294501号公報
【特許文献2】特開平4-57903号公報
【特許文献3】実用新案登録第3222480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、人体の関節付近や突出部位等の屈曲部では、温湿度等の環境の影響によって乾燥しがちになり、人体表面に変性部分、例えば、角質部分が発生する場合がある。このような人体表面に発生する変性部分を抑制するためには、保湿性を高めることが考えられるが、例えば、踵を隠蔽する部分を2重布構成に形成することでは、衣料品の構造が複雑になり、構造的に好ましくなく、改善の余地がある。また、靴下生地の内部にシリコンを塗布することでは、靴下生地が露出し、肌触りや保湿効果が充分に得られないことがあり、保湿効果を得るためには改善の余地がある。
【0005】
本開示は、上記の事実を考慮して、簡単な構造で保湿性能に優れた衣料品、衣料品用樹脂材料、及び衣料品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1態様は、
人体の突出部を含む部位又は突出部が生じる部位を含む部位を対象部位として使用される衣料品であって、
ポリウレタン樹脂により扁平に形成された柔軟性を有する当接部であって、使用時に前記対象部位に当接するように露出された当接面を備え、使用する際に前記対象部位と前記衣料品の内側の部位との間に介在されるように、前記当接面と反対側の面において前記衣料品の内側の部位に固定された当接部を備えた衣料品、である。
【0007】
本開示の第2態様は、第1態様の衣料品において、
前記当接面と反対側の面は、接着、熱溶着、または加熱及び加圧の少なくとも一方による転写により固定されている。
【0008】
本開示の第3態様は、第1態様又は第2態様の衣料品において、
前記衣料品は、前記人体の突出部に当接する部位に生地を有し、
前記当接部は、前記人体の突出部に当接する予め定めた大きさであって、
前記生地の繊維間に浸透した浸透層と、前記生地の繊維間に浸透せずに前記人体の突出部に当接するように露出された前記当接面が形成された当接層と、を含む樹脂部である。
【0009】
本開示の第4態様は、第1態様から第3態様の何れか1態様の衣料品において、
前記人体の突出部は踵であり、前記突出部が生じる部位は屈曲により突出部が生じる膝頭または肘頭である。
【0010】
本開示の第5態様は、第4態様の衣料品において、
前記衣料品は、前記人体の突出部を踵として、前記人体の踵を覆う靴下であり、
前記当接部は、前記人体の踵に対応する領域の少なくとも一部を含む大きさに形成される。
【0011】
本開示の第6態様は、第1態様から第5態様の何れか1態様の衣料品において、
前記ポリウレタン樹脂は、
加熱により溶融されるホットメルト性の熱可塑性合成樹脂であり、加熱により溶融される温度が220℃以下の熱可塑性樹脂である。
【0012】
本開示の第7態様は、
剥離シートと、
ポリウレタン樹脂で構成されて予め定めた大きさで前記剥離シート上に形成された浸透材料部であって、人体の突出部に当接する部位に生地を有する衣料品における前記人体の突出部に当接する部位に対して、前記生地の繊維間に浸透される浸透層と、前記生地の繊維間に浸透せずに前記人体の突出部に当接するように露出された当接面が形成される当接層と、を含む樹脂部を加熱によって形成させるための浸透材料部と、
を有する衣料品用樹脂材料、である。
【0013】
本開示の第8態様は、
人体の突出部を含む部位又は突出部が生じる部位を含む部位を対象部位として使用される衣料品に、加熱によってポリウレタン樹脂が浸透する浸透工程を含む衣料品の製造方法であって、
剥離シートと、ポリウレタン樹脂により予め定めた大きさで前記剥離シート上に形成された浸透材料部と、を少なくとも含む衣料品用樹脂材料を用いて、
前記浸透工程において、前記対象部位の生地に、前記剥離シート上に形成された前記浸透材料部を、加熱して、前記生地の繊維間に浸透させて浸透層を形成し、かつ浸透させずに前記人体の突出部に当接するように露出された当接面が形成されるように当接層を形成する
衣料品の製造方法、である。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、簡単な構造で保湿性能に優れた保湿衣料品、衣料品用樹脂材料、及び保湿衣料品の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態にかかる保湿衣料品(靴下)を示す図である。
図2】実施形態にかかる保湿衣料品(靴下)を示す断面図である。
図3】実施形態にかかる保湿衣料品(靴下)を示す一部断面図である。
図4】実施形態にかかる衣料品用樹脂材料を示す図である。
図5】実施形態にかかる保湿衣料品(肘サポータ)を示す図である。
図6】実施形態にかかる保湿衣料品(肘サポータ)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本開示の技術を実現する実施形態を詳細に説明する。
なお、作用、機能が同じ働きを担う構成要素及び処理には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明を適宜省略する場合がある。また、本開示は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
【0017】
本開示において「人体の突出部を含む部位」及び「突出部が生じる部位を含む部位」とは、人体の表面における曲面の部位を含む概念である。人体の突出部を含む部位の一例には、足部の関節部付近の踵が挙げられる。また、人体の突出部を含む部位の他例としては、例えば指を対象とした指先、指の腹、指の付け根を含み、また、指と爪との境界部分を含む。また、突出部が生じる部位を含む部位の一例には、腕を曲げる際の肘を含む肘頭、及び足を曲げる際の膝を含む膝頭などの人体表面が挙げられる。また、突出部が生じる部位を含む部位の他例としては、人体の関節付近や突出部位等の屈曲部、すなわち曲面を形成する部位を含む。曲面を形成する部位は、他の部位に比べて形状変化が生じた部位であればよく、外部に突出していることに限定されず、穿った部位でもよい。
【0018】
本開示において「変性部分」とは、人体表面に発生する角質部分等のように他の表面状態と異なる表面状態になる、すなわち、人体表面の性質が変質することが予測される部位を含む概念である。また、変性部分は、「ささくれ」等の人体表面の一部が剥離又は分離した表面変化部位を含む。「衣料品」は、人体の上半身及び下半身の少なくとも1部を覆う肌着などの生地材料を含む概念であり、一例として、人体の踵を覆う靴下が適用される。また、「衣料品」は、人体の上半身及び下半身の少なくとも1部を覆う生地材料に代えて人体に当接可能な(例えば、装着して肌面に接触可能な)衣料補助品などの生地材料を含む。衣料補助品の一例には、人体の肘付近を覆う所謂腕抜き、及び生活や運動を補助するためのサポータが挙げられる。
【0019】
また、本開示において、樹脂が「加熱により溶融される温度」とは、樹脂材料の少なくとも一部の状態が変化した状態になる温度を含む概念であり、樹脂材料が液体になる温度を示す融点、及び樹脂材料が軟化して変形を開始する温度を示す軟化点を含む概念である。
【0020】
<保湿衣料品>
本開示の衣料品としての保湿衣料品は、人体の突出部を含む部位又は突出部が生じる部位を含む部位を対象部位として使用される衣料品に適用される。保湿衣料品は、ポリウレタン樹脂により扁平に形成された柔軟性を有する当接部を備える。当接部は、使用時に前記対象部位に当接するように露出された当接面を備え、使用する際に前記対象部位と前記保湿衣料品の内側の部位との間に介在されるように、前記当接面と反対側の面において前記保湿衣料品の内側の部位に固定される。
【0021】
(保湿衣料品の生地)
保湿衣料品を構成する生地としては、ポリウレタン樹脂の浸透条件に耐えうる耐熱性を有する衣料品の布地であれば特に限定はないが、織物、編み物、及び不織布などから成る布地であることが好ましい。生地の一例としては、ナイロン繊維、ポリウレタン繊維、及びそれらの混合繊維、或いは綿や綿との混紡などをもって形成した布地が挙げられる。
【0022】
ポリウレタン樹脂を生地の繊維間に浸透させるポリウレタン樹脂の浸透条件は、生地側のポリウレタン樹脂が220℃以下の加熱により溶融される温度を基準として設定されるが、温度:70~220℃、圧力:10g/cm~1000g/cm、時間:1~60秒による条件が好ましい。この好ましい条件は、ナイロン繊維、ポリウレタン繊維、及びそれらの混合繊維、或いは綿や綿との混紡などの何れかによって形成された布地に適用されることが好ましい。
【0023】
(樹脂部)
保湿衣料品は、ポリウレタン樹脂の浸透条件に従ってポリウレタン樹脂により扁平に形成された柔軟性を有する当接部(以下、樹脂部という。)を備える。樹脂部は、保湿衣料品の使用時に対象部位(例えば踵)に当接するように露出された当接面を備える。また、樹脂部は、保湿衣料品を使用する際に対象部位(例えば踵)と保湿衣料品の内側の部位との間に介在されるように、当接面と反対側の面において保湿衣料品の内側の部位に固定される。具体的には、樹脂部は、保湿衣料品の内面(人体の突出部が当接する生地の接触側の面)に、浸透層及び当接層(以下、接触層という。)が形成される。浸透層はポリウレタン樹脂の一部が生地の繊維間に浸透している層である。接触層は浸透層のポリウレタン樹脂と連成し、生地の繊維間に浸透しないポリウレタン樹脂により構成されて人体の表面に接触可能な表面部分を含むようにポリウレタン樹脂により形成された部位である。接触層は、ポリウレタン樹脂の転写または定着によって、浸透層の外側に形成されるポリウレタン樹脂のみによる表面部分と、浸透層とを架橋する部位としての役割を有する。なお、浸透層は樹脂部の一部を衣料品における生地の繊維間に浸透させることで、衣料品における生地に樹脂部を定在(固定)させると共に、衣料品における生地の面外剛性を高める役割も果たしている。
【0024】
保湿衣料品は、樹脂部が保湿衣料品の内部側に露出されており、保湿衣料品の使用時に踵等の人体の対象部位と保湿衣料品の内側の部位との間に介在されて、踵等の人体の対象部位に対して保湿効果を与えることが可能となる。
【0025】
樹脂部において生地の繊維間に浸透して浸透層を形成する樹脂の浸透度合いは、保湿衣料品の見栄えなどの外観を考慮すると、保湿衣料品の表面(人体が接触する生地の接触面と反対側の面)までには達していないことが好ましい。例えば、保湿衣料品の生地の断面の厚さを基準とすると、浸透層が設けられている側からみて、保湿衣料品の生地の厚さの90%以内まで浸透層を構成するポリウレタン樹脂が浸透していることが好ましく、70%以内まで前記樹脂が浸透していることが更に好ましく、50%以内まで前記樹脂が浸透していることが特に好ましい。また、保湿衣料品の生地の材料に関する色落ちや樹脂部の剥離性等の性質(洗濯堅牢性)を考慮すると、浸透接着層が設けられている側からみて、生地の厚さの30%以上浸透層を構成する樹脂が浸透していることが好ましく、40%以上前記樹脂が浸透していることが更に好ましく、50%以上前記樹脂が浸透していることが特に好ましい。
【0026】
浸透層は、樹脂部を衣料品に定位(固定)するように形成される。樹脂部は、靴下等の衣料品の生地に樹脂部自体を定位させるために用いられる所謂ホットメルト層を形成した部位である。樹脂部は、融点が220℃以下の樹脂を含む。
【0027】
樹脂部に含まれる樹脂は、公知のポリウレタン樹脂などの中から適宜選定することができる。このような樹脂としては、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂のいずれを用いてもよいが、取り扱い性等の観点からは熱可塑性樹脂が好ましい。また、前記樹脂としては、耐熱性の高い市販の樹脂を適宜用いることができるが、衣料品の生地を構成する素材と樹脂部との定位性や柔軟性を考慮して選定されることが好ましい。このような樹脂としては、ウレタン系の樹脂等が挙げられる。また、衣料品の生地との相性を考慮すると、例えば、ポリエステル系ポリウレタンを用いることが好ましい。当該「ポリエステル系ポリウレタン」には、エステル結合を有するポリウレタンの他、ポリエステルとポリウレタンとの混合物も含まれる。また、その他のウレタン系の樹脂としては、例えば、脂肪族ポリエステル系ポリウレタンとポリエーテル系ポリウレタンとの混合物が挙げられる。
【0028】
樹脂部について、靴下や肘当てなどの衣料品の生地等への浸透条件は、温度:70~220℃、圧力:10g/cm~1000g/cm、時間:1~60秒による条件で行われることが好ましい。樹脂部の融点が220℃を超えると、浸透条件以上の加熱が必要となり、生産コストが増加するとともに、衣料品の品質を低下させる虞がある。前記熱可塑性樹脂の融点は、衣料品に応じた浸透条件によって適宜選定することができるが、その上限としては、180℃以下が好ましく、140℃以下が更に好ましい。また、衣料品の保存性や洗濯堅牢性、そして耐摩擦性の観点や浸透条件を考慮すると、前記融点の具体的な温度範囲としては、90~180℃が好ましく、110~140℃が更に好ましい。また、圧力に関しては、70g/cm~500g/cmの圧力範囲が好ましく、100g/cm~300g/cmの圧力範囲が更に好ましい。時間に関しては、3秒~30秒の時間範囲が好ましく、3秒~15秒の時間範囲が更に好ましい。この浸透条件における温度はポリウレタン樹脂を特定する上で融点、又は軟化点で設定してもよい。以下の説明では、加熱により溶融される温度として融点を適用する場合を説明するが、軟化点を適用してもよい。
【0029】
樹脂部を形成する熱可塑性樹脂は上述の融点を満足するものであれば、公知の樹脂を適宜用いることができるが、衣料品の生地と親和性のあるホットメルト性の熱可塑性合成樹脂であることが好ましい。このような熱可塑性樹脂としては、例えば、融点及び粘度を上述の条件に適合するように調整された熱可塑性ポリウレタン等が挙げられる。当該ポリウレタンは樹脂部に上述の脂肪族ポリエステル・ポリエーテル系ポリウレタンの混合物を用いた場合に特に衣料品における定位性、柔軟性、及び保湿性が良好である。このような熱可塑性ポリウレタンとしては、例えば、「SHM107-PUR」シーダム株式会社(融点110℃)を用いることができる。
い。
【0030】
また、浸透層を含む樹脂部は層自体に白色を付与するために白色材料を含んでいてもよいし、透明材料であってもよい。この白色材料とは浸透層の色を白色とする材料である。白色材料としては、例えば、白色顔料が挙げられる。具体的には、酸化チタン、亜鉛華(亜鉛白)、リトポン、鉛白等を例示することができる。これら白色顔料の中でも前記白色材料としては、酸化チタンが好ましい。
【0031】
なお、浸透層を含む樹脂部は、熱可塑性樹脂から成るフィルムをラミネート法或いはコーティング法によって衣料品に形成することができる。浸透層を含む樹脂部の膜厚は特に限定はなく、所望の目的に応じて適宜選定することができるが、衣料品への定位性や洗濯堅牢性や耐摩擦性の観点からは、10μm~200μmが好ましく、30μm~100μmが更に好ましい。
【0032】
また、本開示では、ポリウレタン樹脂について融点を用いて説明するが、メルトフローレートを用いてもよい。メルトフローレートは、メルトインデックス(Melt index(MI))と同義であり、JIS-K7210(1999)B法に従い、温度190℃、荷重8.76kgで測定された値を意味する。
【0033】
<保湿衣料品の製造方法>
本実施形態にかかる保湿衣料品の製造方法は、ポリウレタン樹脂の少なくとも一部が加熱によって衣料品に浸透する浸透工程を含む。衣料品は、人体の突出部を含む部位又は突出部が生じる部位を含む部位を対象部位として使用される衣料品である。ポリウレタン樹脂は、衣料品用樹脂材料により提供することが可能である。衣料品用樹脂材料は、剥離シートと、ポリウレタン樹脂により予め定めた大きさで剥離シート上に形成された浸透材料部と、を少なくとも含む。前記浸透工程では、衣料品における対象部位の生地に、剥離シート上に形成された浸透材料部を、加熱して、生地の繊維間に浸透させて浸透層を形成し、かつ浸透させずに人体の突出部に当接するように露出された当接面が形成されるように樹脂部を形成する。すなわち、浸透材料部は、加熱によって、衣料品に転写され、生地の繊維間に浸透される浸透層と、生地の繊維間に浸透せずに人体の突出部等に当接(接触)される接触層と、を構成する樹脂部が形成される。
【0034】
(衣料品用樹脂材料)
衣料品用樹脂材料は、剥離シートと、浸透材料部とを備え、浸透材料部を剥離シート上に形成したものである。浸透材料部は、融点が220℃以下の熱可塑性樹脂であるポリウレタン樹脂を含み、かつ加熱によって、当該ポリウレタン樹脂による浸透層と、接触層とによる樹脂部を形成するためのものである。
【0035】
この衣料品用樹脂材料は、衣料品の生地に対して、ポリウレタン樹脂を含む浸透材料部により、衣料品の生地の繊維間に浸透された浸透層と、その生地の繊維間に浸透せずに表面部分(当接面)が人体の表面に接触可能に形成された接触層とを形成する。このように、加熱により浸透材料部(所謂ホットメルト層)を構成するポリウレタン樹脂の一部を衣料品の生地の繊維間に浸透させると共に、衣料品の生地の繊維間に浸透せずに人体の表面に接触可能な表面部分を形成することができる。衣料品用樹脂材料は、例えば、はさみ等の切断機やカッティングプロッタ等の切断装置を用いても所望の形状に衣料品用樹脂材料を裁断することができる。
【0036】
衣料品用樹脂材料は、衣料品における生地の接触面側とは逆側に剥離シートを配置し、ポリウレタン樹脂の一部が衣料品の生地の繊維間に浸透するように衣料品の生地に対して剥離シート側から加熱される。このため、浸透材料部に含まれる熱可塑性樹脂が溶融しても当該熱可塑性樹脂が加熱側に付着等するのを防止することができる。また、上述した加熱は、剥離シート側と反対側、すなわち、衣料品における生地側から過熱する場合もある。この場合、浸透材料部に含まれる熱可塑性樹脂の溶融によって生地側に熱可塑性樹脂が浸透し、溶融した熱可塑性樹脂は剥離シートで剥離シートから外部へ浸透することが阻止され、外部への付着等するのを防止することができる。
【0037】
ポリウレタン樹脂の一部を衣料品における生地の繊維間に浸透させるポリウレタン樹脂の浸透条件は、上述したように、衣料品用生地材料側のポリウレタン樹脂が220℃以下の加熱により溶融される温度を基準として設定されるが、温度:70~220℃、圧力:10g/cm~1000g/cm、時間:1~60秒による条件で行われることが好ましい。
【0038】
また、浸透材料部を構成する熱可塑性樹脂(ホットメルト樹脂)としては、融点220℃以下のものが用いられる。このため、加熱プレス機等を用いて衣料品の内側(または外側)の人体表面における接触部位に、樹脂部を形成、すなわち、ポリウレタン樹脂の一部を衣料品の生地の繊維間に浸透させる浸透処理を行うことができる。
【0039】
なお、剥離シートは、剥離処理が施された剥離紙や樹脂フィルムなど市販の剥離シートから適宜選定することができ、例えば、台紙にポリエチレンやシリコンをコーティングしたもの等を用いることができる。
【0040】
ところで、人体の関節部付近の踵、肘、及び膝などの人体表面には、角質などの変性部分が生じる場合がある。この場合、変性部分に保湿効果を与えることが好ましい。そこで、衣料品の内側、すなわち、人体の変性部分に対応する領域に、樹脂部を形成、すなわち、ポリウレタン樹脂の一部を衣料品の生地の繊維間に浸透させ、また生地の繊維間に浸透させずに人体の表面に接触可能な表面部分(当接面)を形成することで保湿効果を向上させることが可能である。具体的には、衣料品用樹脂材料を裁断し所望の形状とした後、人体の変性部分に接触する衣料品における生地の接触面の該当位置に重ね合わせ、加熱プレス機等による加熱後に剥離シートをはがすことで、変性部分に接触する該当位置に樹脂部を形成し、保湿衣料品を得ることができる。従って、保湿衣料品に適用する衣料品は、角質などの変性部分が生じる可能性が高い人体表面への接触面を有する靴下等の肌着材料、及び所謂腕抜きやサポータ等の衣料補助品を適用することが好ましい。
【0041】
次に、保湿衣料品について図を用いて具体的に説明する。ここでは、保湿衣料品に適用する衣料品として靴下を適用した場合を説明する。
【0042】
本開示の保湿衣料品に係る靴下20は図1から図3に示す構成から成るものである。図に示す靴下は、人体表面である踵に、角質などの変性部分が生じることを想定し、踵に対応する靴下生地の部位に樹脂部を形成したものである。図1は踵付近を目視する方向で見た靴下を示す概念図であり、図2は靴下の断面図であり、図3は靴下の踵付近の部分の拡大図である。また、図4に、靴下生地21に樹脂部24を形成するための衣料品用樹脂材料26の構成の一例を示す。靴下20を構成する靴下生地21とする布地は、織物、又は、編み物のいずれであってもよい。また、靴下生地21は、少なくとも、ポリウレタン樹脂を加熱加圧によって定位するものであるので、その加熱温度に耐える構成成分から成る繊維で作られた布地であることが好ましい。
【0043】
保湿衣料品に係る靴下20は、衣料品用樹脂材料26(図4)を用いて上述した保湿衣料品の製造方法によって製造することが可能である。
【0044】
図4に示すように、本開示の保湿衣料品を製造するための衣料品用樹脂材料26は、剥離シート25と、浸透材料部24Zとを備え、浸透材料部24Zを剥離シート25上に形成される。浸透材料部24Zは、融点が220℃以下の熱可塑性樹脂であるポリウレタン樹脂を含み、かつ加熱によって、当該ポリウレタン樹脂の一部を、人体の表面に接触する接触面を有する衣料品における生地の繊維間に浸透した浸透層22を形成するための浸透材料層22Zと、繊維間に浸透せずに表面部分を人体の表面に接触可能に形成させる接触層23を形成するための接触材料層23Zとによる樹脂部を含む。
【0045】
そして、図4に示す衣料品用樹脂材料26を用いて上述した保湿衣料品の製造方法によって、保湿衣料品に係る靴下を製造する。すなわち、靴下20を構成する布地から成る靴下生地21に、樹脂部24を形成するためには、衣料品用樹脂材料26の樹脂面を、靴下生地21の内面(すなわち、踵に対応する靴下生地の部位)に重ね合わせて、例えば、上述した浸透条件に含まれる条件の一例として、温度約200℃、圧力:約300g/cm、時間約60秒の条件下で加熱加圧を行う。この加熱加圧操作によって、融点220℃以下の熱可塑性合成樹脂によって形成された浸透材料部24Zは、靴下生地21と剥離シート25の間で溶融し、靴下生地21には浸透材料部24Zの構成成分である溶融したポリウレタン樹脂の一部が滲み出して樹脂部24を形成する。すなわち、溶融したポリウレタン樹脂の一部は靴下生地21の繊維間に浸透して浸透層22を形成し、靴下生地21の繊維間に浸透しないポリウレタン樹脂は踵に接触する表面23Aを有する接触層23を形成する。この後に、剥離シート25をはがすことで、靴下20が得られる。
【0046】
従って、加工業者は、衣料品用樹脂材料26を入手しさえすれば既存の加熱プレス機をもって、対象物である靴下生地21の内面に、所望の大きさの樹脂部24を形成した保湿衣料品である靴下20を作成することができる。この衣料品用樹脂材料26を用いて加工業者が保湿衣料品である靴下20を作成する手段は、従来法により、所望の形状に裁断して図1図3に示す靴下20の樹脂部24とすることは勿論である。また、その所望の形状の衣料品用樹脂材料26を靴下生地21の内側に形成する手段は従来法によることは勿論である。
【0047】
靴下20は、靴下生地21と、樹脂部24とから構成され(図1)、樹脂部24の一部が靴下生地21に浸透されている(図2)。この樹脂部24は、人体の突出部の一例の人体表面である踵に接触する接触面21Aに、一部が浸透されている。すなわち、樹脂部24は、靴下生地21に浸透された浸透層22と、浸透されていない接触層23とから構成される(図3)。
【0048】
靴下生地21の内面である接触面21Aには、靴下生地21と親和性のある熱可塑性合成樹脂であるポリウレタン樹脂によって形成された樹脂部24が形成されている。また、樹脂部24を構成する一部の樹脂は、靴下生地21の繊維間に浸透して浸透層22を形成している。樹脂部24を構成するその他の樹脂は、人体の突出部を含む部位に当接する当接面、すなわち、踵に接触する表面23Aを有する接触層23が形成されている。上述したように熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系ポリウレタン等を用いることができる。樹脂部24は、熱可塑性樹脂溶剤を靴下生地21の内面における踵付近に所定形状(例えば円形や楕円形状)に形成されており、人体の踵付近に樹脂部24の表面が接触するように形成される。
【0049】
これにより、靴下20は、靴下生地21の内面に形成された樹脂部24によって踵付近が覆われて、樹脂部24を靴下の内面に形成しない場合と比べて、踵付近の保湿性を向上することが可能となる。
【0050】
また、靴下生地21の内面に形成された樹脂部24は、靴下生地21の繊維間に浸透して浸透層22と、ポリウレタン樹脂が浸透されずに踵に接触する表面23Aを有する接触層23とから構成される(図3)。この踵に接触する表面23Aを有する接触層23によって、靴下生地21が靴下内部に露出することはなく、樹脂部24による保湿効果を低下させることはない。
【0051】
次に、人体の肘の保湿効果を高めた保湿衣料品の他例について図を用いて具体的に説明する。ここでは、保湿衣料品に適用する衣料品として人体の肘を保護するサポータ(肘サポータ)に適用した場合を説明する。
【0052】
本開示の保湿衣料品に係る肘サポータ30は図5及び図6に示す構成から成るものである。図5及び図6に示す肘サポータ30は、人体表面である肘に、角質などの変性部分が生じることを想定し、肘に対応する肘サポータ生地の部位に樹脂部を形成したものである。図5は肘付近を目視する方向で見た肘サポータを示す概念図であり、図2は肘サポータの正面図である。肘サポータ30を構成する肘サポータ生地31とする布地は、織物、又は、編み物のいずれであってもよい。また、肘サポータ生地31は、少なくとも、ポリウレタン樹脂を加熱加圧によって定位するものであるので、その加熱温度に耐える構成成分から成る繊維で作られた布地であることが好ましい。
【0053】
保湿衣料品に係る肘サポータ30は、靴下20と同様に、衣料品用樹脂材料26(図4)を用いて上述した保湿衣料品の製造方法によって製造することが可能である。なお、肘サポータ30は、靴下20と同様に製造可能であるため、詳細な説明を省略する。
【0054】
肘サポータ30は、肘サポータ生地31の内面に形成された樹脂部34によって肘付近が覆われて、樹脂部34を肘サポータの内面に形成しない場合と比べて、肘付近の保湿性を向上することが可能となる。また、肘サポータ生地31の内面に形成された樹脂部34は、肘サポータ生地31の繊維間に浸透して浸透層と、ポリウレタン樹脂が浸透されずに踵に接触する表面を有する接触層とから構成され(図示省略)、肘に接触する表面を有する接触層によって、肘サポータ生地31が肘サポータ内部に露出することはなく、樹脂部34による保湿効果を低下させることはない。
【0055】
なお、上記実施形態では、保湿衣料品の一例として、人体の突出部を踵として人体の踵を覆う靴下、及び突出部が生じる部位を膝頭または肘頭として該当部分を覆う(保護する)サポータについて説明したが、本開示の技術は、靴下及び肘サポータに限定されるものではない。例えば、人体表面において角質などの変性部分が生じる部位に接触可能な接触面を有する衣料品の生地に樹脂部を形成可能であればよい。保湿衣料品のその他の例としては、人体の尾てい骨周辺部位に相当する臀部に接触する肌着やおむつなどの補助衣料品にも適用可能である。また、保湿衣料品の他例としては、人体の少なくとも一部を覆ったり保護したりする部材や、手の指や甲を覆う手袋や、頭部を覆う帽子などの衣料品にも適用が可能である。
【0056】
次に、上記実施形態に係る保湿衣料品についてユーザにより検証した検証結果を説明する。この検証は、異なるポリウレタン樹脂による樹脂部を、靴下の内面の靴下生地(接触面)に直径7cmの円形状に形成した靴下を製造し、複数のユーザにより以下の評価基準で検証した。
【0057】
表1に示す構成で靴下を製造した。樹脂部は、樹脂材料の種類と、融点とを示す3種類のポリウレタン樹脂を適用した。
【0058】
(保湿性:官能評価)
樹脂部が形成された靴下(保湿靴下)を、踵に角質が生じやすいと考えているユーザに装着してもらい、保湿性能を以下の基準による官能評価により検証した。
A:角質が抑制され、保湿性が高いと思う。
B:角質は抑制されると思うが、保湿性はよくわからない。
C:角質の抑制は不明で、保湿性を評価できない。
【0059】
〈洗濯堅牢性〉
樹脂部が形成された靴下について、家庭用洗濯機を用い、洗濯-すすぎ-脱水の1周期45分間の工程を50回繰り返し、樹脂部の剥がれの状態を観察し下記基準に従って評価した。結果を表1に示す。
A:樹脂部の剥がれの状態が観察されなかった。
B:樹脂部の剥がれがやや観察された。
C:樹脂部の剥がれが多く観察された。
【0060】
【表1】
【0061】
なお、樹脂材料については、シーダム(株)製の製品名を記載した。樹脂材料の種類は、ポリエステル系ポリウレタンを示すエステル系の樹脂の融点を示す。
【0062】
表1の結果から分かるように、ポリエステル系ポリウレタンの種類により、保湿性能が認められるものの、相違がみられ、衣料品に形成する樹脂部の部位により適切なポリエステル系ポリウレタンを選択することが望ましいという知見を得た。
【0063】
以上、本開示の技術を実施形態を用いて説明したが、本開示の技術の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も開示の技術の技術的範囲に含まれる。
【0064】
また、上記実施の形態では、保湿衣料品の製造に関する処理の流れの一例を説明したが、あくまでも一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要な処理を削除したり、新たな処理を追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
【0065】
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
【符号の説明】
【0066】
20 靴下(衣料品、保湿衣料品)
21 靴下生地
21A 接触面
22 浸透層
22Z 浸透材料層
23 接触層
23A 表面
23Z 接触材料層
24 樹脂部(当接部)
24Z 浸透材料部
25 剥離シート
26 衣料品用樹脂材料
30 肘サポータ
31 肘サポータ生地
34 樹脂部
図1
図2
図3
図4
図5
図6