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特開2022-171366制御プログラム、制御方法、制御システム及びシステム制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171366
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】制御プログラム、制御方法、制御システム及びシステム制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20221104BHJP
【FI】
G06F13/00 510A
G06F13/00 601B
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021077966
(22)【出願日】2021-04-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 恵理子
【テーマコード(参考)】
5B084
【Fターム(参考)】
5B084AA15
5B084AA26
5B084AB02
5B084AB27
5B084AB29
5B084BB01
5B084DA12
5B084DC02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】より効率的にクライアント装置へ配布データを配布する制御プログラム及び制御方法並びに制御システム及びシステム制御方法を提供する。
【解決手段】制御システム1において、制御プログラムは、管理装置10が備える制御部11に、取得処理と、送信処理と、を実行させる。取得処理は、ユーザの特定が可能なユーザ情報を少なくとも1つのデバイスから管理装置が備える通信部を介して取得する。送信処理は、取得処理によって取得されたユーザ情報に関連付けられたクライアント装置へ、配布データ又は配布データにアクセスするためのアクセス情報を、管理装置が備える通信部を介して送信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのデバイス、及び、当該少なくとも1つのデバイスを利用可能なクライアント装置と通信するように構成された通信部と、制御部と、を備えた管理装置において、前記制御部が実行可能な制御プログラムであって、
前記制御部に、
ユーザの特定が可能なユーザ情報を前記少なくとも1つのデバイスから前記通信部を介して取得する取得処理と、
前記取得処理によって取得された前記ユーザ情報に関連付けられた前記クライアント装置へ、配布データ又は前記配布データにアクセスするためのアクセス情報を、前記通信部を介して送信する送信処理と、
を実行させるように構成されている、制御プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載の制御プログラムであって、
前記制御部に、
前記取得処理によって取得された前記ユーザ情報に基づき、前記ユーザ情報を格納可能なデータベースを更新する更新処理、を更に実行させるように構成されている、制御プログラム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の制御プログラムであって、
前記取得処理は、所定の周期で実行されるように構成されている、制御プログラム。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の制御プログラムであって、
前記取得処理は、前記送信処理を開始させるための操作を前記制御部が受け付けたときに、実行されるように構成されている、制御プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載の制御プログラムであって、
前記送信処理を開始させるための操作には、前記少なくとも1つのデバイスのうち1つ又は複数が選択される操作が含まれる、制御プログラム。
【請求項6】
請求項4に記載の制御プログラムであって、
前記送信処理を開始させるための操作には、前記配布データが選択される操作が含まれる、制御プログラム。
【請求項7】
請求項4に記載の制御プログラムであって、
前記送信処理を開始させるための操作は、前記少なくとも1つのデバイス及び前記配布データを選択することと、選択された前記少なくとも1つのデバイスと前記配布データとを関連付けることと、が行われる操作である、制御プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の制御プログラムであって、
前記送信処理を開始させるための操作は、選択された前記配布データを示すアイコンを選択された前記少なくとも1つのデバイスを示すアイコンにドラッグアンドドロップする操作である、制御プログラム。
【請求項9】
請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の制御プログラムであって、
前記少なくとも1つのデバイスは、複数のデバイスであり、
前記取得処理は、前記複数のデバイスを対象とする前記送信処理を開始させるための操作を前記制御部が受け付けたときに、対象となる前記複数のデバイスに対してそれぞれ実行されるように構成されている、制御プログラム。
【請求項10】
請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の制御プログラムであって、
前記ユーザ情報には、メールアドレス及びドメインIDの少なくとも1つが含まれる、制御プログラム。
【請求項11】
請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の制御プログラムであって、
前記アクセス情報は、パス情報である、制御プログラム。
【請求項12】
少なくとも1つのデバイス、及び、当該少なくとも1つのデバイスを利用可能なクライアント装置と通信するように構成された通信部と、制御部と、を備えた管理装置で実行される制御方法であって、
ユーザの特定が可能なユーザ情報を前記少なくとも1つのデバイスから前記通信部を介して取得することと、
前記ユーザ情報に関連付けられた前記クライアント装置へ、配布データ又は前記配布データにアクセスするためのアクセス情報を、前記通信部を介して送信することと、
を備える、制御方法。
【請求項13】
少なくとも1つのデバイスと、当該少なくとも1つのデバイスを利用可能なクライアント装置と、前記少なくとも1つのデバイス及び前記クライアント装置と通信可能な管理装置と、を備えた制御システムであって、
前記管理装置は、
ユーザの特定が可能なユーザ情報を前記少なくとも1つのデバイスから前記管理装置が備える通信部を介して取得する取得処理と、
前記取得処理によって取得された前記ユーザ情報に関連付けられた前記クライアント装置へ、配布データ又は前記配布データにアクセスするためのアクセス情報を、前記通信部を介して送信する第1送信処理と、を実行するように構成され、
前記少なくとも1つのデバイスは、
前記管理装置へ前記ユーザ情報を前記少なくとも1つのデバイスが備える通信部を介して送信する第2送信処理、を実行するように構成され、
前記クライアント装置は、
前記配布データ又は前記アクセス情報を前記管理装置又は他の装置から前記クライアント装置が備える通信部を介して受信する受信処理、を実行するように構成される、制御システム。
【請求項14】
少なくとも1つのデバイスと、当該少なくとも1つのデバイスを利用可能なクライアント装置と、前記少なくとも1つのデバイス及び前記クライアント装置と通信可能な管理装置と、を備えた制御システムで実行されるシステム制御方法であって、
前記管理装置で実行される、
ユーザの特定が可能なユーザ情報を前記少なくとも1つのデバイスから前記管理装置が備える通信部を介して取得することと、
前記ユーザ情報に関連付けられた前記クライアント装置へ、配布データ又は前記配布データにアクセスするためのアクセス情報を前記通信部を介して送信することと、
前記少なくとも1つのデバイスで実行される、
前記管理装置へ前記ユーザ情報を前記少なくとも1つのデバイスが備える通信部を介して送信することと、
前記クライアント装置で実行される、
前記配布データ又は前記アクセス情報を前記管理装置又は他の装置から前記クライアント装置が備える通信部を介して受信することと、
を備える、システム制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御プログラム、制御方法、制御システム及びシステム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ネットワークを介して複数のプリンタを管理するための管理装置から、複数のクライアント装置のプリンタ・ドライバを変更するための方法が開示されている。この方法では、プリンタ・ドライバを変更するためのデータを送付する複数のクライアント装置は、それぞれ管理装置によって選択される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-222400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した方法のように、クライアント装置を管理装置で選択可能とするためには、プリンタ等のデバイスと、当該デバイスを利用するクライアント装置と、が紐付く情報を管理者が管理装置において作成、管理する必要があった。
【0005】
本開示の一局面は、より効率的にクライアント装置へ配布データを配布することができることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、少なくとも1つのデバイス、及び、当該少なくとも1つのデバイスを利用可能なクライアント装置と通信するように構成された通信部と、制御部と、を備えた管理装置において、制御部が実行可能な制御プログラムである。
【0007】
制御プログラムは、管理装置が備える制御部に、取得処理と、送信処理と、を実行させるように構成されている。
取得処理は、ユーザの特定が可能なユーザ情報を少なくとも1つのデバイスから通信部を介して取得する。
【0008】
送信処理は、取得処理によって取得されたユーザ情報に関連付けられたクライアント装置へ、配布データ又は配布データにアクセスするためのアクセス情報を、通信部を介して送信する。
【0009】
このように構成された制御プログラムが管理装置で実行されることで、管理装置は、デバイスと、当該デバイスを利用可能なクライアント装置と、を紐づけ可能なユーザ情報をデバイスから取得する。このため、配布データ又はアクセス情報の送付時において、デバイスが有する最新のユーザ情報が得られやすい。したがって、デバイスから取得したユーザ情報に基づき、より効率的にクライアント装置へ配布データを配布することができる。
【0010】
また、本開示の別の態様では、上記制御プログラムにより実現される手順を有する管理装置で用いられる制御方法が提供されてもよい。また、上述した少なくとも1つのデバイス、クライアント装置及び管理装置を備える制御システムが提供されてもよい。また、当該制御システムにより実現される手順を有するシステム制御方法が提供されてもよい。
【0011】
これらの制御方法、制御システム及びシステム制御方法においても、本開示の制御プログラムと同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態の制御システムの全体構成図である。
図2】デバイスの記憶部に記憶されたユーザリストを示す図である。
図3】配布制御処理の一部を示すフローチャートである。
図4】配布制御処理の残りを示すフローチャートである。
図5】管理装置における管理ツール画面を模式的に示す図である。
図6】ユーザ情報送信処理のフローチャートである。
図7】配布データ受信処理のフローチャートである。
図8】複数のデバイスが選択された状態の管理ツール画面を模式的に示す図である。
図9】配布データ選択画面を模式的に示す図である。
図10】ユーザ情報更新処理のフローチャートである。
図11】他の実施形態の制御システムの全体構成図である。
図12】他の実施形態の制御システムにおいて実現する第1配布方法を模式的に示す図である。
図13】他の実施形態の制御システムにおいて実現する第2配布方法を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
[1.構成]
[1-1.制御システムの概要]
図1に示す制御システム1は、管理装置10と、少なくとも1つのデバイス20と、ネットワーク30と、複数のクライアント装置40と、を備える。ネットワーク30は、インターネット、モバイルデータ通信ネットワーク等のネットワークである。制御システム1は、管理装置10によって管理される複数のデバイス20をそれぞれ利用する、複数のユーザのそれぞれが所持するクライアント装置40に、配布データを配布するためのシステムである。本実施形態では、管理装置10の管理者によって選択された1つ又は複数のデバイス20を利用可能なクライアント装置40に配布データが配布される。以下の説明では、管理者によって選択されたデバイス20は、「対象デバイス20」とも称する。
【0014】
なお、管理者は、例えばインターネットブラウザを用いて管理装置10における管理用サイトにアクセスすることにより、複数のデバイス20を管理する。具体的には、管理者は、管理装置10を用いて管理用サイトにアクセスして1つ又は複数のデバイス20を選択し、ネットワーク30を介して対象デバイス20からユーザ情報を取得する。ここで、ユーザ情報とは、デバイス20を利用可能な複数のユーザの特定が可能な情報である。ユーザ情報には、メールアドレス、ドメインID等のユーザ固有にそれぞれ付与される情報が少なくとも1つ含まれる。ユーザ情報は、デバイス20に記憶されている。
【0015】
そして、管理者は、管理用サイトを通じて、配布データを選択し、対象デバイス20から取得したユーザ情報に関連付けられたクライアント装置40へネットワーク30を介して選択した配布データを配布する。以下の説明では、管理者によって選択された配布データは、「対象配布データ」とも称する。
【0016】
なお、管理者は、例えば、管理装置10を用いて管理用サイトにアクセスして複数のデバイス20のステータスを確認することもできる。また、管理者は、例えば、管理用サイトを通じて、複数のデバイス20へアクションを要求することもできる。
【0017】
[1-2.管理装置]
管理装置10は、本実施形態では、汎用のパーソナルコンピュータである。なお、管理装置10として、例えば、スマートフォンなどの汎用の携帯電話機やダブレット型携帯通信端末などが用いられてもよい。管理装置10は、ネットワーク30を介して複数のデバイス20の管理が可能な装置である。管理装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信I/F13と、ユーザI/F14と、を備える。I/FはInterfaceの略称である。
【0018】
制御部11は、例えばCPUを有する。記憶部12は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを有する。すなわち、管理装置10は、CPU及び半導体メモリを含むマイクロコンピュータを備えている。記憶部12は、例えばハードディスクドライブなどの、半導体メモリとは異なるメモリを備えていてもよい。制御部11は、記憶部12に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。本実施形態では、記憶部12は、プログラムを格納したnon transitory computer readable storage mediumに該当する。なお、制御部11により実現される各種機能は、プログラムの実行によって実現することに限るものではなく、その一部又は全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
【0019】
記憶部12は、各種のプログラム及びデータを記憶する。記憶部12には、後述する図3及び図4に示す配布制御処理を実行する制御プログラムが記憶されている。なお、記憶部12には、後述するユーザ情報を格納可能であってもよい。
【0020】
通信I/F13は、デバイス20及びクライアント装置40とネットワーク30を介して通信を行うためのインターフェースである。
ユーザI/F14は、管理者による各種入力操作を受け付ける入力装置、及び、画像等を表示可能な表示装置を有するユーザインターフェースである。ユーザI/F14は、例えば、キーボードやディスプレイを有する。
【0021】
[1-3.デバイス]
デバイス20は、本実施形態では、プリンタ機能、スキャン機能等を有し、容易に持ち運び可能なモバイルプリンタである。プリンタ機能とは、画像データに基づく画像を記録紙(被記録媒体)に記録する機能である。スキャン機能とは、原稿に記録された画像を読み取ってその読み取った画像を示す画像データを生成する機能である。デバイス20は、管理装置10によって管理される装置である。デバイス20は、制御部21と、記憶部22と、通信I/F23と、ユーザI/F24と、を備える。
【0022】
制御部21は、例えばCPUを有する。記憶部22は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを有する。すなわち、デバイス20は、CPU及び半導体メモリを含むマイクロコンピュータを備えている。記憶部22は、例えばハードディスクドライブなどの、半導体メモリとは異なるメモリを備えていてもよい。制御部21は、記憶部22に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。本実施形態では、記憶部22は、プログラムを格納したnon transitory computer readable storage mediumに該当する。なお、制御部21により実現される各種機能は、プログラムの実行によって実現することに限るものではなく、その一部又は全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
【0023】
記憶部22は、各種のプログラム及びデータを記憶する。記憶部22には、後述する図6に示すユーザ情報送信処理を実行するプログラムが記憶されている。また、記憶部22には、ユーザ情報として図2に示すユーザリストが記憶されている。本実施形態では、ユーザリストには、デバイス20に紐付くクライアント装置40のユーザに関連する様々な情報が含まれる。例えば、ユーザリストには、ユーザ名、ドメインID、パスワード、メールアドレス、ICカードID等が含まれる。本実施形態では、ユーザリストとして、セキュリティ関連の機能として知られているユーザごとの利用可能な機能を制限するSFL(Secure Function Lock)機能を管理するために用いられるリストを用いることが可能である。なお、ユーザリストは、例えば、スキャン機能によって生成した画像データの送付用に記憶部22に記憶されているユーザのメールアドレスがまとめたれたアドレス帳などのデバイス20に設定されている他のリストであってもよい。
【0024】
通信I/F23は、管理装置10及びクライアント装置40とネットワーク30を介して通信を行うためのインターフェースである。
ユーザI/F24は、ユーザによる各種入力操作を受け付ける入力装置、及び、画像等を表示可能な表示装置を有するユーザインターフェースである。ユーザI/F24は、例えば、ディスプレイやディスプレイ上に設けられたタッチパネル等を有する。
【0025】
[1-4.クライアント装置]
クライアント装置40は、本実施形態では、汎用のパーソナルコンピュータである。なお、クライアント装置40として、例えば、スマートフォンなどの汎用の携帯電話機やダブレット型携帯通信端末などが用いられてもよい。クライアント装置40は、デバイス20を利用可能なユーザが所持して利用する装置である。クライアント装置40は、制御部41と、記憶部42と、通信I/F43と、ユーザI/F44と、を備える。
【0026】
制御部41は、例えばCPUを有する。記憶部42は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを有する。すなわち、クライアント装置40は、CPU及び半導体メモリを含むマイクロコンピュータを備えている。記憶部42は、例えばハードディスクドライブなどの、半導体メモリとは異なるメモリを備えていてもよい。制御部41は、記憶部42に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。本実施形態では、記憶部42は、プログラムを格納したnon transitory computer readable storage mediumに該当する。なお、制御部41により実現される各種機能は、プログラムの実行によって実現することに限るものではなく、その一部又は全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
【0027】
記憶部42は、各種のプログラム及びデータを記憶する。記憶部42には、後述する図7に示す配布データ受信処理を実行するプログラムが記憶されている。
通信I/F43は、管理装置10及びデバイス20とネットワーク30を介して通信を行うためのインターフェースである。
【0028】
ユーザI/F44は、管理者による各種入力操作を受け付ける入力装置、及び、画像等を表示可能な表示装置を有するユーザインターフェースである。ユーザI/F44は、例えば、キーボードやディスプレイを有する。
【0029】
[2.処理]
次に、管理装置10の制御部11が実行する配布制御処理について、図3及び図4のフローチャートを用いて説明する。この配布制御処理は、管理装置10のインターネットブラウザにより、管理用サイトにアクセスされ、図5に示す管理ツール画面において所定の操作が行われることにより実行される。管理ツール画面には、管理装置10によって管理される複数のデバイス20それぞれの機種名及びIPアドレスを選択可能なアイコンとして表示するデバイス表示101が表示されている。所定の操作とは、管理者によって行われる操作であり、配布データ及びデバイス20を選択することと、選択された対象配布データと対象デバイス20とを関連付けることと、が行われる操作である。具体的には、対象配布データとしてアイコンで表示されるデータアイコン102が対象デバイス20を示すデバイス表示101にドラッグアンドドロップされることで、対象配布データと対象デバイス20とが関連付けられる。
【0030】
まず、図3のS101で、制御部11は、管理者によってドラッグアンドドロップされた対象配布データのファイルが既定の拡張子のファイルであるか否かを判定する。本実施形態では、配布データが、例えば、ソフトウェア導入用のmsiファイル及び通常のドキュメント等のファイルである場合、既定の拡張子のファイルであると判定される。また、配布データが、例えば、difファイル等のデバイス20で用いられるようなファイルである場合、既定の拡張子のファイルでなないと判定される。
【0031】
制御部11は、S101で対象配布データのファイルが既定の拡張子のファイルでないと判定した場合には、処理をS102へ移行する。
S102で、制御部11は、例えば「ファイルが認識できませんでした。」というエラーメッセージをユーザI/F14に表示する。その後、制御部11は、図3及び図4の配信制御処理を終了する。
【0032】
一方、制御部11は、S101で対象配布データのファイルが既定の拡張子のファイルであると判定した場合には、処理をS103へ移行する。
S103で、制御部11は、対象デバイス20が通信可能な状態であるか否かを判定する。
【0033】
制御部11は、S103で対象デバイス20が通信可能な状態でないと判定した場合には、処理をS104へ移行する。
S104で、制御部11は、例えば「対象デバイス20に接続できません。対象デバイス20の復帰を待機しますか?」というエラーメッセージをユーザI/F14に表示する。なお、当該エラーメッセージと共に、待機ボタン及びキャンセルボタン等が表示される。
【0034】
続いて、S105で、制御部11は、管理者によって対象デバイス20の復帰の待機が選択されたか否かを判定する。本実施形態では、上述したキャンセルボタンが選択された場合、復帰の待機が選択されていないと判定され、上述した待機ボタンが選択された場合、復帰の待機が選択されたと判定される。
【0035】
制御部11は、S105で管理者によって対象デバイス20の復帰の待機が選択されていないと判定した場合には、図3及び図4の配信制御処理を終了する。
一方、制御部11は、S105で管理者によって対象デバイス20の復帰の待機が選択されたと判定した場合には、処理をS106へ移行する。
【0036】
S106で、制御部11は、アクションスタックに新規処理として、対象デバイス20、アクション及び対象配布データを登録する。その後、制御部11は、図3及び図4の配信制御処理を終了する。なお、処理がアクションスタックに登録された場合、所定の時間が経過した後、S103の処理から再度制御プログラムが自動的に実行される。
【0037】
一方、制御部11は、S103で対象デバイス20が通信可能な状態であると判定した場合には、処理をS107へ移行する。
S107で、制御部11は、例えば「対象デバイス20のユーザに配布データを送付します。」という配布データの送付の旨を示すメッセージをユーザI/F14に表示する。
【0038】
続いて、S108で、制御部11は、対象デバイス20へユーザ情報取得命令を送信する。
続いて、S109で、制御部11は、ユーザ情報を対象デバイス20から取得したか否かを判定する。本実施形態では、ユーザ情報として、ユーザリストが取得される。
【0039】
制御部11は、S109でユーザ情報を対象デバイス20から取得していないと判定した場合には、処理をS110へ移行する。
S110で、制御部11は、エラー内容と取得に失敗したことを示すエラーメッセージをユーザI/F14に表示する。その後、制御部11は、図3及び図4の配信制御処理を終了する。
【0040】
一方、制御部11は、S109でユーザ情報を対象デバイス20から取得したと判定した場合には、処理をS111へ移行する。
S111で、制御部11は、取得したユーザ情報が空であるか否かを判定する。ユーザ情報が空とは、デバイス20に登録されたユーザの少なくともメールアドレスが登録されていない状態であり、デバイス20にユーザが登録されていない状態も含まれる。
【0041】
制御部11は、S111で取得したユーザ情報が空であると判定した場合には、処理をS112へ移行する。
S112で、制御部11は、例えば「対象デバイス20にユーザが登録されていません。」というユーザ情報が空である旨を示すメッセージをユーザI/F14に表示する。その後、制御部11は、図3及び図4の配信制御処理を終了する。
【0042】
一方、制御部11は、S111で取得したユーザ情報が空でないと判定した場合には、処理をS113へ移行する。本実施形態では、取得したユーザリストにメールアドレス等が登録されている場合、処理がS113へ移行される。
【0043】
S113で、制御部11は、メールアドレスが未登録のユーザがあるか否かを判定する。本実施形態では、ユーザ情報に複数のユーザが含まれている場合、その全てのユーザのメールアドレスが登録されているかが判定される。
【0044】
制御部11は、S113でメールアドレスが未登録のユーザがあると判定した場合には、処理をS114又はS115へ移行する。本実施形態では、全てのユーザのメールアドレスが未登録である場合にS114へ処理が移行され、一部のユーザのメールアドレスが未登録である場合にS115へ処理が移行される。
【0045】
S114で、制御部11は、例えば「ユーザのメールアドレスが登録されていません。」という全てのユーザのメールアドレスが未登録である旨を示すメッセージをユーザI/F14に表示する。その後、制御部11は、図3及び図4の配信制御処理を終了する。
【0046】
また、S115で、制御部11は、例えば「メールアドレスが未登録のユーザが含まれています。送付しますか?」という一部のユーザのメールアドレスが未登録である旨を示すメッセージをユーザI/F14に表示する。なお、当該メッセージと共に、送付ボタン及びキャンセルボタン等が表示される。
【0047】
続いて、S116で、制御部11は、管理者によって送付が選択されたか否かを判定する。本実施形態では、上述したキャンセルボタンが選択された場合、送付が選択されていないと判定され、上述した送付ボタンが選択された場合、送付が選択されたと判定される。
【0048】
制御部11は、S116で送付が選択されていないと判定した場合には、図3及び図4の配信制御処理を終了する。
一方、制御部11は、S116で送付が選択されたと判定した場合には、処理を図4のS117へ移行する。
【0049】
一方、制御部11は、S113でメールアドレスが未登録のユーザがないと判定した場合には、処理をS117へ移行する。つまり、全てのユーザのメールアドレスが登録されている場合、処理がS117へ移行される。
【0050】
S117で、制御部11は、登録されている全てのメールアドレスをBCCへ追加する。なお、登録されているメールアドレスのうち一部のメールアドレスのみがBCCへ追加されるように設定されていてもよい。
【0051】
続いて、S118で、制御部11は、管理者によって入力されたメール内容及び対象配布データが添付されたメールを成形する。
続いて、S119で、制御部11は、成形したメールを送信する。
【0052】
続いて、S120で、制御部11は、メールの送信が成功したか否かを判定する。
制御部11は、S120でメールの送信が成功していないと判定した場合には、処理をS121へ移行する。
【0053】
S121で、制御部11は、例えば「送信を失敗しました。設定を確認してください。」というエラーメッセージをユーザI/F14に表示する。なお、当該エラーメッセージと共に、確認ボタン及びキャンセルボタン等が表示される。
【0054】
続いて、S122で、制御部11は、管理者によって設定の確認が選択されたか否かを判定する。本実施形態では、上述したキャンセルボタンが選択された場合、設定の確認が選択されていないと判定され、上述した確認ボタンが選択された場合、設定の確認が選択されたと判定される。
【0055】
制御部11は、S122で設定の確認が選択されていないと判定した場合には、図3及び図4の配信制御処理を終了する。
一方、制御部11は、S122で設定の確認が選択されたと判定した場合には、処理をS123へ移行する。
【0056】
S123で、制御部11は、メール送信設定画面をユーザI/F14に表示する。なお、当該メール送信設定画面には、保存ボタン及びキャンセルボタン等が表示される。
続いて、S124で、制御部11は、メール送信設定画面において、管理者によって保存が選択されたか否かを判定する。本実施形態では、上述したキャンセルボタンが選択された場合、保存が選択されていないと判定され、上述した保存ボタンが選択された場合、保存が選択されたと判定される。
【0057】
制御部11は、S124で保存が選択されていないと判定した場合には、処理をS122へ戻す。
一方、制御部11は、S124で保存が選択されたと判定した場合には、処理をS125へ移行する。
【0058】
S125で、制御部11は、メール送信設定を保存する。その後、制御部11は、処理をS119へ戻す。
一方、制御部11は、S120でメールの送信が成功したと判定した場合には、処理をS126へ移行する。
【0059】
S126で、制御部11は、例えば「配布データの送付が完了しました。」という配布データの送信が完了した旨を示すメッセージをユーザI/F14表示する。その後、制御部11は、図3及び図4の配信制御処理を終了する。
【0060】
次に、デバイス20の制御部21が実行するユーザ情報送信処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。このユーザ情報送信処理は、管理装置10からユーザ情報取得命令を受信することにより実行される。
【0061】
S201で、制御部21は、ユーザ情報取得命令を送信した管理装置10へユーザ情報を送信する。その後、制御部21は、図6のユーザ情報送信処理を終了する。本実施形態では、ユーザ情報としてユーザリストが送信される。
【0062】
次に、クライアント装置40の制御部41が実行する配布データ受信処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。この配布データ受信処理は、クライアント装置40の電源がONである間実行される。
【0063】
S301で、制御部41は、管理装置10からメールを受信する。その後、制御部41は、図7の配布データ受信処理を終了する。本実施形態では、メールに直接添付されることによって、配布データが受信される。
【0064】
[3.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(3a)本実施形態では、管理装置10は、デバイス20と、当該デバイス20を利用可能なクライアント装置40と、を紐づけ可能なユーザ情報をデバイス20から取得する。デバイス20では、当該デバイス20を利用可能なユーザのユーザ情報が常に最新の状態で管理されていることが多い。このため、配布データ又はアクセス情報の送信時において、デバイス20が有する最新のユーザ情報が得られやすい。したがって、例えば利用可能なデバイス20の情報が紐付くクライアント装置40の情報が管理装置10で記憶、管理されていない場合にも、デバイス20から取得したユーザ情報に基づき、より効率的に適切なクライアント装置40へ配布データを配布することができる。
【0065】
(3b)本実施形態では、配布操作として、ドラッグアンドドロップという簡単な操作によって、ユーザ情報を取得することができる。
(3c)本実施形態では、ユーザ情報として、SFL機能を管理するために用いられるユーザリストが取得される。このため、デバイス20において、既に管理されている既存のユーザリストを用いることで、デバイス20が有する最新のユーザ情報を容易に得ることができる。
【0066】
なお、S109が取得処理の一例に相当し、S119が送信処理及び第1送信処理の一例に相当し、通信I/F13が通信部の一例に相当し、アクティブディレクトリ50が他の装置の一例に相当する。
【0067】
[4.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0068】
(4a)上記実施形態では、管理者が配布データ及びデバイス20を選択し、対象配布データを示すアイコンを対象デバイス20を示すアイコンにドラッグアンドドロップするという所定の操作を例示したが、所定の操作はこれに限定されるものではない。
【0069】
例えば、所定の操作は、図5及び図8に示す管理ツール画面からデバイス20が1つ又は複数選択される操作であってもよい。この場合、デバイス20を1つ又は複数選択することで、対象デバイス20を利用可能なクライアント装置40のユーザ情報を取得することができる。また、デバイス20が複数選択される場合、複数の対象デバイス20をそれぞれ利用可能なユーザのユーザ情報を取得することができる。
【0070】
また、例えば、配布操作は、図5に示す管理ツール画面におけるファイル配布ボタン103が選択され、その後表示される図9に示す配布データ選択画面において配布データが選択される操作であってもよい。なお、配布データが選択される操作が所定の操作である場合、管理装置10によって管理される全てのデバイス20が対象デバイス20である。この場合、配布データを選択することで、管理装置10が管理する全てのデバイス20を利用可能なクライアント装置40のユーザ情報を取得することができる。
【0071】
(4b)上記実施形態では、対象デバイス20から取得したユーザ情報に関連付けられたクライアント装置40へネットワーク30を介して対象配布データを送信する構成を例示したが、クライアント装置40へ送信されるデータはこれに限定されるものではない。例えば、対象配布データにアクセスするためのアクセス情報が送信されてもよい。アクセス情報とは、例えば、ネットワーク30上の対象配布データの位置を示すパス情報である。この場合、パス情報を送付することによって、メール容量等を気にすることなく配布データを配布することができる。
【0072】
(4c)配布制御処理において、対象配布データのファイルが既定の拡張子のファイルであるか否かを判定するステップ(S101)はなくてもよい。
(4d)管理装置10の制御部11は、S109で取得したユーザ情報に基づき、ユーザ情報を格納可能なデータベースを更新する、図10に示すユーザ情報更新処理を実行するように構成されていてもよい。このユーザ情報更新処理は、S109で制御部11がユーザ情報を取得することにより実行される。S401で、制御部11は、ユーザ情報を記憶部12に記憶する。その後、制御部11は、図10のユーザ情報更新処理を終了する。なお、記憶部12に既にユーザ情報が記憶されている場合は、その情報を更新する。なお、ユーザ情報が記憶又は更新されるデータベースは、管理装置10の記憶部12であってもよいし、他の装置、例えば後述するアクティブディレクトリ50などであってもよい。この場合、配布データ又はアクセス情報の送信のために取得されたユーザ情報を用いて、データベースも同時に更新することができる。その結果、デバイス20にそれぞれ紐付くクライアント装置40の最新のユーザ情報を管理装置10又は他の装置でも容易に管理することができる。
【0073】
(4e)管理装置10は、管理装置10の制御部11がユーザ情報を対象デバイス20から取得するS109の処理とは別に、当該管理装置10が管理するデバイス20から所定の周期でユーザ情報を取得してもよい。この場合、ユーザ情報を所定の周期で取得し続けることができるため、例えばユーザ情報を用いてデータベースを更新する上述した構成では、ユーザ情報を所定の周期で最新の情報に更新し続けることができる。
【0074】
(4f)上記実施形態では、ユーザ情報として、メールアドレス及びドメインIDを含むユーザリストが取得される構成を例示したが、ユーザ情報として取得されるものはこれに限定されるものではない。
【0075】
例えば、ユーザ情報として、メールアドレスのみを取得してもよい。この場合、取得したメールアドレスに対象配布データを添付して送付するだけでよい。
また、例えば、ユーザ情報として、ドメインIDのみを取得してもよい。この場合、管理装置10の記憶部12又は後述するアクティブディレクトリ50などの他の装置に記憶されている情報に基づき、ドメインIDに関連付けられたメールアドレスを取得し、対象配布データを送付することができる。
【0076】
(4g)上記実施形態では、制御システム1が、管理装置10と、少なくとも1つのデバイス20と、ネットワーク30と、複数のクライアント装置40と、を備える構成を例示したが、制御システムの構成はこれに限定されるものではない。例えば、図11に示す制御システム1aのように、アクティブディレクトリ50を更に備える構成であってもよい。
【0077】
アクティブディレクトリ50は、制御部51と、記憶部52と、通信I/F53と、を備える。記憶部52には、管理装置10によって管理される全てのデバイス20を利用可能なユーザのユーザ情報が記憶されている。なお、記憶部52に記憶されているユーザ情報は、それぞれのユーザが利用可能なデバイス20が関連付けられた状態で管理されていてもよいし、関連付けられていない状態で管理されていてもよい。
【0078】
制御システム1aでは、例えば、次に説明するような、図12に示す第1配布方法及び図13に示す第2配布方法が実現する。
<第1配布方法>
図12を用いて、制御システム1aにおいて実現する第1配布方法の詳細について説明する。
【0079】
まず、S501で、管理装置10は、管理者による所定の操作が行われると、上述した制御システム1におけるS108と同様に、対象デバイス20へユーザ情報取得命令を送信する。
【0080】
次に、S502で、対象デバイス20は、管理装置10からユーザ情報取得命令を受信すると、上述した制御システム1におけるS201と同様に、ユーザ情報取得命令を送信した管理装置10へユーザ情報を送信する。第1配布方法では、ユーザ情報として、例えばICカードIDが送信される。なお、ICカードIDと共に、ユーザ名、ドメインID等が送信されてもよい。
【0081】
次に、S503で、管理装置10は、対象デバイス20から取得したICカードIDに関連付けられたメールアドレスを取得するためのメールアドレス取得命令をアクティブディレクトリ50へ送信する。
次に、S504で、アクティブディレクトリ50は、管理装置10からメールアドレス取得命令を受信すると、記憶部52に記憶されたユーザ情報に基づき、ICカードIDに関連付けられたメールアドレスを管理装置10へ送信する。
【0082】
次に、S505で、管理装置10は、上述した制御システム1におけるS117~S119と同様に、アクティブディレクトリ50から取得したメールアドレスに対象配布データを添付したメールを送信する。
【0083】
<第2配布方法>
図13を用いて、制御システム1aにおいて実現する第2配布方法の詳細について説明する。
【0084】
まず、S601で、管理装置10は、管理者による所定の操作が行われると、上述した制御システム1におけるS108と同様に、対象デバイス20へユーザ情報取得命令を送信する。
【0085】
次に、S602で、対象デバイス20は、管理装置10からユーザ情報取得命令を受信すると、上述した制御システム1におけるS201と同様に、ユーザ情報取得命令を送信した管理装置10へユーザ情報を送信する。第2配布方法では、ユーザ情報として、例えばドメインID等が送信される。
【0086】
次に、S603で、管理装置10は、対象デバイス20から取得したドメインIDと、対象配布データと、に基づき、ドメインIDに関連付けられたクライアント装置40に対象配布データを送信するというポリシーを設定し、当該設定指示をアクティブディレクトリ50へ送信する。
【0087】
次に、S604で、クライアント装置40は、例えば起動時に、アクティブディレクトリ50が有するポリシーを参照する。
次に、S605で、クライアント装置40は、アクティブディレクトリ50が有するポリシーに、当該クライアント装置40のドメインIDに対応する対象配布データが存在する場合、当該対象配布データを受信する。
【0088】
(4h)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
【符号の説明】
【0089】
1,1a…制御システム、10…管理装置、20…デバイス、11,21,41,51…制御部、12,22,42,52…記憶部、13,23,43,53…通信I/F、14,24,44…ユーザI/F、30…ネットワーク、40…クライアント装置、50…アクティブディレクトリ、101…デバイス表示、102…データアイコン、103…ファイル配布ボタン。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13