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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171377
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】減速機付モータ
(51)【国際特許分類】
   F16H 1/32 20060101AFI20221104BHJP
【FI】
F16H1/32 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021077981
(22)【出願日】2021-04-30
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸尾 和樹
【テーマコード(参考)】
3J027
【Fターム(参考)】
3J027FA37
3J027FB01
3J027GA01
3J027GA03
3J027GA05
3J027GB03
3J027GC03
3J027GC24
3J027GD04
3J027GD07
3J027GD08
3J027GD12
3J027GD13
3J027GE01
3J027GE11
3J027GE14
(57)【要約】
【課題】ロック用ギヤの公転及び自転が停止される際にハウジングに生じる衝撃を小さくする。
【解決手段】減速機付モータ10は、モータ12と、ヘリカルギヤ20と、偏心軸22と、第2制限部28Eを有する固定ギヤ28と、伝達用ギヤ24と、出力ギヤ体30と、第1制限部26Cを有するロック用ギヤ26と、を備えている。第1制限部26Cが前記第2制限部28Eに当接することでロック用ギヤ26の公転及び自転が停止されて、出力ギヤ体30の回転が制限される。第1制限部26Cが第2制限部28Eに当接する際に、第1制限部26Cと第2制限部28Eとの当接部に生じる荷重の向きと、ロック用ギヤ26と固定ギヤ28との噛合い部分に生じる荷重の向きと、が互いに反対方向となっている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸(12A)を有するモータ(12)と、
前記回転軸の回転力が伝達されることで回転する第1ギヤ(20)と、
前記第1ギヤと結合され、前記第1ギヤの回転軸に対して回転径方向にオフセットされた第1支持部(22B1)及び第2支持部(22B2)を有する偏心軸(22)と、
前記偏心軸の径方向外側に配置されていると共に固定ギヤ側制限部(28E)を有し、ハウジング(16)に固定されることでその回転が制限された固定ギヤ(28)と、
前記第1支持部に支持され、前記第1ギヤが前記偏心軸と共に回転することで前記第1ギヤの回転軸の周りを公転する伝達用ギヤ(24)と、
前記伝達用ギヤが公転することで回転する出力部(30)と、
前記第2支持部に支持されていると共に前記固定ギヤと噛合い、かつロック用ギヤ側制限部(26C)を有し、前記第1ギヤが前記偏心軸と共に回転することで前記第1ギヤの回転軸の周りを公転すると共に自転し、前記ロック用ギヤ側制限部が前記固定ギヤ側制限部に当接することでその公転及び自転が停止されて、前記出力部の回転が制限されるロック用ギヤ(26)であって、前記ロック用ギヤ側制限部が前記固定ギヤ側制限部に当接する際に、前記ロック用ギヤ側制限部と前記固定ギヤ側制限部との当接部(60)に生じる荷重(F1)の向きと、前記ロック用ギヤと前記固定ギヤとの噛合い部分(62)に生じる荷重(F2)の向きと、が互いに反対方向となっている前記ロック用ギヤと、
を備えた減速機付モータ(10)。
【請求項2】
前記偏心軸の回転軸方向から見て、前記ロック用ギヤと前記固定ギヤとの噛合い部分側において、前記ロック用ギヤ側制限部と前記固定ギヤ側制限部とが当接する請求項1に記載の減速機付モータ。
【請求項3】
前記偏心軸の回転軸方向から見て、前記ロック用ギヤと前記固定ギヤとの噛合い部分の周方向位置と、前記ロック用ギヤ側制限部と前記固定ギヤ側制限部との当接部の周方向位置と、が一致している請求項2に記載の減速機付モータ。
【請求項4】
前記偏心軸の回転軸方向から見て、前記ロック用ギヤ側制限部と前記固定ギヤ側制限部との当接部に生じる荷重の大きさと向きを示すベクトルと、前記ロック用ギヤと前記固定ギヤとの噛合い部分に生じる荷重の大きさ及び向きを示すベクトルと、が同一直線状において互いに反対方向となっている請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の減速機付モータ。
【請求項5】
前記固定ギヤの外周部には、前記ハウジングに係合される複数のハウジング係合部(28B)が周方向に間隔をあけて配置されており、
周方向に隣り合うと共にその間に前記固定ギヤ側制限部が配置された2つの前記ハウジング係合部の周方向間隔が、他の位置において周方向に隣り合う2つの前記ハウジング係合部の周方向間隔と比べて狭くなっている請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の減速機付モータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、減速機付モータに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、モータの回転を減速する減速機を備えた減速機付モータが開示されている。この減速機付モータの減速機は、モータの回転を減速して出力ギヤ体に伝達するヘリカルギヤ、偏心軸、固定ギヤ及び伝達用ギヤを備えている。また、減速機は、固定ギヤと噛合った状態でヘリカルギヤの回転軸の周りを公転及び自転するロック用ギヤを備えている。そして、このロック用ギヤの公転及び自転が停止されることで、出力ギヤ体の回転が制限されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-16331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、出力ギヤ体の回転を制限するためのロック用ギヤを備えた構成では、ロック用ギヤの公転及び自転が停止される際の衝撃が、固定ギヤを支持するハウジングに伝達される。そのため、ハウジングの強度を確保するという観点では、ハウジングに伝達される上記の衝撃を小さくできることが望ましい。
【0005】
本開示は上記事実を考慮し、ロック用ギヤの公転及び自転が停止される際にハウジングに生じる衝撃を小さくすることができる減速機付モータを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する減速機付モータ(10)は、回転軸(12A)を有するモータ(12)と、前記回転軸の回転力が伝達されることで回転する第1ギヤ(20)と、前記第1ギヤと結合され、前記第1ギヤの回転軸に対して回転径方向にオフセットされた第1支持部(22B1)及び第2支持部(22B2)を有する偏心軸(22)と、前記偏心軸の径方向外側に配置されていると共に固定ギヤ側制限部(28E)を有し、ハウジング(16)に固定されることでその回転が制限された固定ギヤ(28)と、前記第1支持部に支持され、前記第1ギヤが前記偏心軸と共に回転することで前記第1ギヤの回転軸の周りを公転する伝達用ギヤ(24)と、前記伝達用ギヤが公転することで回転する出力部(30)と、前記第2支持部に支持されていると共に前記固定ギヤと噛合い、かつロック用ギヤ側制限部(26C)を有し、前記第1ギヤが前記偏心軸と共に回転することで前記第1ギヤの回転軸の周りを公転すると共に自転し、前記ロック用ギヤ側制限部が前記固定ギヤ側制限部に当接することでその公転及び自転が停止されて、前記出力部の回転が制限されるロック用ギヤ(26)であって、前記ロック用ギヤ側制限部が前記固定ギヤ側制限部に当接する際に、前記ロック用ギヤ側制限部と前記固定ギヤ側制限部との当接部(60)に生じる荷重(F1)の向きと、前記ロック用ギヤと前記固定ギヤとの噛合い部分(62)に生じる荷重(F2)の向きと、が互いに反対方向となっている前記ロック用ギヤと、を備えている。
【0007】
この様に構成することで、ロック用ギヤの公転及び自転が停止される際にハウジングに生じる衝撃を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】減速機付モータを分解して示す分解斜視図である。
図2】減速機付モータを分解して示す分解斜視図であり、図1とは反対側から見た図を示している。
図3】減速機の一部を構成する偏心軸、固定ギヤ、伝達用ギヤ及び出力ギヤ体を示す分解斜視図である。
図4A】減速機付モータを軸方向に沿って切断した断面を示す側断面図である。
図4B】減速機の一部を構成する偏心軸、固定ギヤ、伝達用ギヤ及び出力ギヤ体を出力ギヤ体の回転軸方向に沿って切断した断面を示す断面図である。
図5A図4Aに示された5A-5A線に沿って切断した減速機付きモータの断面を示す平断面図である。
図5B図4Aに示された5B-5B線に沿って切断した減速機付きモータの断面を示す平断面図である。
図5C図4Aに示された5C-5C線に沿って切断した減速機付きモータの断面を示す平断面図である。
図6】第1実施形態の減速機付モータの固定ギヤとロック用ギヤとの噛合い部分を示す平面図であり、第1規制部と第2規制部とが当接した状態を示している。
図7】第2実施形態の減速機付モータの固定ギヤとロック用ギヤとの噛合い部分を示す平面図であり、第1規制部と第2規制部とが当接した状態を示している。
図8】第3実施形態の減速機付モータの固定ギヤとロック用ギヤとの噛合い部分を示す平面図であり、第1規制部と第2規制部とが当接した状態を示している。
図9】第4実施形態の減速機付モータの固定ギヤとロック用ギヤとの噛合い部分を示す平面図であり、第1規制部と第2規制部とが当接した状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1図4Bを用いて本開示の第1実施形態に係る減速機付モータ10について説明する。
【0010】
なお、図中に適宜示す矢印Z方向、矢印R方向及び矢印C方向は、出力ギヤであるピニオンギヤ30Cの回転軸方向一方側、回転径方向外側及び回転周方向一方側をそれぞれ示すものとする。また、矢印Z方向とは反対側、矢印R方向とは反対側及び矢印C方向とは反対側は、出力ギヤであるピニオンギヤ30Cの回転軸方向他方側、回転径方向内側及び回転周方向他方側をそれぞれ示すものとする。さらに、単に軸方向、径方向、周方向を示す場合は、特に断りのない限り、ピニオンギヤ30Cの回転軸方向、回転径方向、回転周方向を示すものとする。
【0011】
図1図2及び図3に示されるように、本実施形態の減速機付モータ10は、車両用シートのシートクッションをシート上下方向に移動させるためのパワーシート用モータである。この減速機付モータ10は、直流モータであるモータ12を備えている。また、減速機付モータ10は、モータ12の回転軸12Aの回転を出力部としての出力ギヤ体30に減速して伝達させるための減速機14を備えている。さらに、減速機付モータ10は、モータ12が取付けられていると共にその内部に減速機14が設けられたハウジング16を備えている。
【0012】
減速機14は、モータ12の回転軸12Aに固定されたウォームギヤ18と、ウォームギヤ18と噛み合う第1ギヤとしてのヘリカルギヤ20と、ヘリカルギヤ20と一体に設けられた偏心軸22と、を備えている。
【0013】
また、減速機14は、偏心軸22に支持された伝達用ギヤ24及びロック用ギヤ26と、ロック用ギヤ26と噛合う固定ギヤ28と、を備えている。さらに、減速機14は、固定ギヤ28に支持される自転制限部材としてのスライダプレート52を備えている。伝達用ギヤ24がスライダプレート52に係合することで、当該伝達用ギヤ24の自転が制限されるようになっている。また、減速機14は、伝達用ギヤ24と噛合うと共にピニオンギヤ30Cを有する出力ギヤ体30を備えている。この出力ギヤ体30は、その軸方向がヘリカルギヤ20、伝達用ギヤ24及びロック用ギヤ26の軸方向と同じ方向(矢印Z方向及び矢印Z方向とは反対方向)に向けられていると共にヘリカルギヤ20と同軸上に配置されている。
【0014】
また、減速機付モータ10は、偏心軸22及びヘリカルギヤ20等の軸方向へのガタ付きを抑制するためのスプリング32を備えている。また、減速機付モータ10は、ハウジング16に固定されることで、減速機14がハウジング16内に収容されるカバープレート34を備えている。
【0015】
図1及び図2に示されるように、ハウジング16は、樹脂材料を用いて形成されている。このハウジング16は、モータ12の回転軸12Aが軸方向(矢印Z方向)と直交する方向に向けられた状態で固定されるモータ固定部16Aを備えている。また、ハウジング16は、減速機14が収容される減速機収容凹部16Cを備えている。この減速機収容凹部16Cは、軸方向一方側(矢印Z方向側)が開放された凹状に形成されている。
【0016】
図1及び図4Aに示されるように、減速機収容凹部16Cは、当該減速機収容凹部16Cの底を形成する底壁部16Dと、底壁部16Dの外周部から軸方向一方側へ延びると共に内周面が略円筒面状に形成された側壁部16Eと、を含んで構成されている。減速機収容凹部16Cの底壁部16Dの中央部には、後述する回転中心軸40の軸方向他方側の端部がクリアランスを有して挿入される円筒状のボス部16Fが立設されている。また、底壁部16Dにおけるボス部16Fのまわりには、スプリング32が配置されている。なお、底壁部16Dとスプリング32との間には、ワッシャ36が介在している。
【0017】
減速機収容凹部16Cの側壁部16Eの内周部には、後述する固定ギヤ28の一部が嵌合されることで、当該固定ギヤ28の周方向への回転変位を制限する3つの固定ギヤ係合部16Gが形成されている。3つの固定ギヤ係合部16Gには、円柱状の柱部16Iが設けられている。
【0018】
カバープレート34は、鋼板材等を用いて形成されている。このカバープレート34には、ピニオンギヤ30Cをハウジング16の減速機収容凹部16Cの外側へ露出させるための露出開口34Aが形成されている。また、カバープレート34における露出開口34Aの周縁部には、軸方向一方側へ向けて屈曲された環状のリブ34Bが形成されている。
【0019】
ウォームギヤ18の外周部には螺旋状の歯部が形成されている。このウォームギヤ18が回転軸12Aに固定された状態のモータ12が、ハウジング16に固定されることで、ウォームギヤ18がハウジング16の減速機収容凹部16Cの底壁部16D側かつ側壁部16Eの内周面側に配置される。
【0020】
図1及び図2に示されるように、ヘリカルギヤ20は、樹脂材料を用いて形成されている。このヘリカルギヤ20の外周部には、ウォームギヤ18の歯部と噛み合う複数の外歯が形成されている。また、ヘリカルギヤ20の軸心部には、後述する偏心軸22がインサート成形により固定されている。そして、ヘリカルギヤ20は、偏心軸22及び回転中心軸40を介してハウジング16に回転可能に支持されている。
【0021】
図2及び図3に示されるように、偏心軸22は、金属材料を用いて形成されていると共にその一部がヘリカルギヤ20にインサートされることで当該ヘリカルギヤ20と一体回転可能となっている。具体的には、偏心軸22は、軸方向を厚み方向として径方向に延在する円板状に形成された円板部22Aを備えている。この円板部22Aの外周部は、周方向に沿って凹凸状に形成されている。また、円板部22Aの軸中心とヘリカルギヤ20の回転中心とが一致した状態で、円板部22Aがヘリカルギヤ20の内周部に固定されている。
【0022】
また、図1及び図3に示されるように、偏心軸22は、円板部22Aの中心部から軸方向一方側へ向けて突出する支持部22Bを備えている。支持部22Bにおける軸方向一方側は、後述する伝達用ギヤ24が回転可能に支持される第1支持部22B1とされている。また、支持部22Bにおける軸方向他方側は、第1支持部22B1よりも大径に設定されていると共に後述するロック用ギヤ26が回転可能に支持される第2支持部22B2とされている。第1支持部22B1の軸中心は、円板部22Aの軸中心に対して径方向外側の一方向へオフセットされていると共に、第2支持部22B2の軸中心は、円板部22Aの軸中心に対して径方向外側の一方向へオフセットされている。なお、第2支持部22B2の軸中心が円板部22Aの軸中心に対してオフセットしている方向をオフセット方向D2と呼ぶことにする。
【0023】
また、図2図3及び図4Bに示されるように、偏心軸22には、円板部22A、第1支持部22B1及び第2支持部22B2を軸方向に貫通する回転中心軸挿通孔22Cが形成されている。この回転中心軸挿通孔22Cには、回転中心軸40が挿通される。また、回転中心軸挿通孔22Cの軸中心(回転中心軸挿通孔22Cに挿通された回転中心軸40の軸中心)は、円板部22Aの軸中心と一致している。
【0024】
図2及び図4Bに示されるように、出力ギヤ体30は、金属材料を用いて形成されている。この出力ギヤ体30は、伝達用ギヤ24と係合する伝達用ギヤ係合部30Bを備えている。図2に示されるように、伝達用ギヤ係合部30Bには、伝達用ギヤ24側(軸方向他方側)が開放されていると共に当該伝達用ギヤ24の伝達用ギヤ本体部24Dが内部に配置される収容凹部30Eが形成されている。この収容凹部30Eの径方向外側の内周部には、伝達用ギヤ24の外歯24Aと噛み合う複数の内歯30Fが形成されている。
【0025】
また、出力ギヤ体30は、伝達用ギヤ係合部30Bに対して軸方向一方側において当該伝達用ギヤ係合部30Bと同軸上に配置されていると共に複数の外歯が外周部に形成されたピニオンギヤ30Cを備えている。また、出力ギヤ体30における伝達用ギヤ係合部30Bとピニオンギヤ30Cとの間の中間部は、カバープレート34に形成されたリブ34Bに支持される被軸支部30Dとされている。なお、リブ34Bの内周面には、樹脂材料等を用いて形成された軸受ブッシュ42が係合されている。これにより、出力ギヤ体30の被軸支部30Dとカバープレート34のリブ34Bとの金属同士の接触が防止又は抑制されている。また、出力ギヤ体30の軸心部には、金属材料を用いて棒状に形成された回転中心軸40が圧入等により固定されている。
【0026】
図1及び図2に示されるように、固定ギヤ28は、金属材料にプレス加工等が施されることにより形成されている。この固定ギヤ28は、軸方向視で環状に形成された固定ギヤ本体部28Aを備えている。また、固定ギヤ28は、固定ギヤ本体部28Aから径方向外側へ向けて突出するハウジング係合部としての3つ係合突起部28Bを備えている。そして、係合突起部28Bがハウジング16の固定ギヤ係合部16Gに係合された状態で、プッシュナット44(図5B参照)が柱部16Iに係合される。これにより、固定ギヤ28がハウジング16に固定される。
【0027】
図1図2及び図5Aに示されるように、固定ギヤ本体部28Aの内周部には、後述するロック用ギヤ26が噛合う複数の内歯28Dが形成されている。
【0028】
図1及び図2に示されるように、固定ギヤ28は、固定ギヤ本体部28Aから軸方向他方側へ向けて突出する固定ギヤ側制限部としての第2制限部28Eを備えている。この第2制限部28Eは、固定ギヤ本体部28Aにおける周方向の一部分から軸方向他方側へ突出している。
【0029】
図1図2及び図5Bに示されるように、固定ギヤ28の固定ギヤ本体部28Aにおいて内歯28Dが形成されている部分の軸方向一方側の軸芯部には、スライダプレート係合孔28Fが形成されている。スライダプレート係合孔28Fは、軸方向視で縁部が矩形状(長方形状)に形成されている。また、スライダプレート係合孔28Fの内部には、スライダプレート52が配置される。スライダプレート係合孔28Fの縁部において、後述するスライダプレート52の一対の第1スライダ面52Cとそれぞれ径方向に対向して配置される面は、第2スライダ面28Gとされている。そして、第1スライダ面52Cと第2スライダ面28Gとが対向してかつ近接して配置されることで、スライダプレート52の固定ギヤ28に対する回転が制限されている。また、第1スライダ面52Cが第2スライダ面28G上を摺動することで、スライダプレート52及び伝達用ギヤ24の径方向の一方向R1への変位が許容されるようになっている。これにより、偏心軸22が回転した際に、当該偏心軸22の第1支持部22B1に支持された伝達用ギヤ24の自転が制限された状態で、当該伝達用ギヤ24が回転中心軸40の軸中心回りに公転するようになっている。
【0030】
図1図2図3図4B及び図5Cに示されるように、伝達用ギヤ24は、金属材料にプレス加工等が施されることにより略円板状に形成されている。この伝達用ギヤ24は、その外周部に複数の外歯24Aが形成された伝達用ギヤ本体部24Dを備えている。伝達用ギヤ本体部24Dの中心部には、偏心軸22の第1支持部22B1に支持される支持孔24Bが形成されている。また、伝達用ギヤ24は、伝達用ギヤ本体部24Dの軸方向他方側の面から軸方向他方側へ向けて突出する2つの制限突起部24Eを備えている。この2つの制限突起部24Eは周方向に沿って等間隔に(180度のピッチで)配置されている。そして、2つの制限突起部24Eが後述するスライダプレート52に係合されることで、伝達用ギヤ24の偏心軸22の第1支持部22B1まわりへの回転(自転)が制限されるようになっている。
【0031】
図1及び図3に示されるように、スライダプレート52は、金属製の板材を用いて形成されており、軸方向視で矩形状(長方形状)に形成されている。このスライダプレート52は、固定ギヤ28に形成されたスライダプレート係合孔28Fの内部において伝達用ギヤ24の2つの制限突起部24Eの間に配置される。また、スライダプレート52の外周部において2つの制限突起部24Eとそれぞれ径方向に対向して配置される面は被係合面52Bとされている。そして、スライダプレート52が伝達用ギヤ24の2つの制限突起部24Eの間に配置された状態では、被係合面52Bと制限突起部24Eとが対向する方向(径方向の一方向R1)への伝達用ギヤ24のスライダプレート52に対する変位が制限されると共に伝達用ギヤ24のスライダプレート52に対する回転(自転)が制限されるようになっている。また、制限突起部24Eが被係合面52B上を摺動することで、被係合面52Bと制限突起部24Eとが摺動する方向(径方向の一方向R1と直交する径方向の他方向R2)への伝達用ギヤ24のスライダプレート52に対する変位が許容されるようになっている。また、スライダプレート52の外周部においてスライダプレート係合孔28Fの第2スライダ面28Gと対向してかつ近接してそれぞれ配置される一対の面は第1スライダ面52Cとされている。なお、スライダプレート52の軸芯部には、偏心軸22の第1支持部22B1が挿通される長孔状(径方向の他方向R2を長手方向とする長孔状)の挿通孔52Aが形成されている。また、本実施形態では、スライダプレート52の一対の被係合面52B間の間隔が、一対の第1スライダ面52C間の間隔よりも小さな寸法に設定されている。これにより、スライダプレート52が、軸方向視で一対の被係合面52Bが長辺となると共に一対の第1スライダ面52Cが短辺となる矩形状となっている。
【0032】
図1及び図2に示されるように、ロック用ギヤ26は、伝達用ギヤ24と同様に金属材料にプレス加工等が施されることにより円板状に形成されている。このロック用ギヤ26の外周部には、固定ギヤ28の内歯28Dと噛合う外歯26Aが全周にわたって形成されている。また、ロック用ギヤ26の中心部には、偏心軸22の第2支持部22B2に支持される支持孔26Bが形成されている。さらに、ロック用ギヤ26は、径方向外側へ向けて突出すると共に軸方向から見て扇状に形成されたロック用ギヤ側制限部としての第1制限部26Cを備えている。この第1制限部26Cは、ロック用ギヤ26の周方向の一部分に設けられている。また、ロック用ギヤ26の外歯26Aが固定ギヤ28の内歯28Dと噛合った状態では、第1制限部26Cが固定ギヤ28の固定ギヤ本体部28Aの軸方向他方側の面に沿って配置される。
【0033】
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0034】
図1及び図2に示されるように、本実施形態の減速機付モータ10によれば、モータ12の回転軸12Aが回転するとウォームギヤ18が回転する。また、ウォームギヤ18が回転すると、当該ウォームギヤ18と噛み合うヘリカルギヤ20が偏心軸22と共に回転する。
【0035】
さらに、偏心軸22が回転すると、偏心軸22の第1支持部22B1に支持された伝達用ギヤ24が回転中心軸40の周りを公転する。詳述すると、図5Bに示されるように、偏心軸22が回転すると、伝達用ギヤ24の制限突起部24Eがスライダプレート52の被係合面52B上を摺動しながら径方向(矢印R2及びR2とは反対方向)へ移動する。また、スライダプレート52の第1スライダ面52Cが固定ギヤ28の第2スライダ面28G上を摺動しながら、スライダプレート52及び伝達用ギヤ24が径方向(矢印R1及びR1とは反対方向)へ移動する。これにより、偏心軸22の第1支持部22B1に支持された伝達用ギヤ24の自転が制限された状態で、当該伝達用ギヤ24が回転中心軸40の軸中心回りに公転する。
【0036】
図1図2及び図5Cに示されるように、伝達用ギヤ24が公転すると、この公転に伴う回転力が伝達用ギヤ24の外歯24Aから出力ギヤ体30の内歯30Fを介して当該出力ギヤ体30に伝達される。これにより、出力ギヤ体30が回転し、出力ギヤ体30のピニオンギヤ30Cと噛み合うギヤを介して車両のパワーシートを作動させることができる。
【0037】
また、図1図2及び図5Aに示されるように、偏心軸22が回転すると、偏心軸22の第2支持部22B2に支持されたロック用ギヤ26が固定ギヤ28と噛合ったまま回転中心軸40の周りを公転及び自転する。そして、図6に示されるように、ロック用ギヤ26の第1制限部26Cが固定ギヤ28の第2制限部28Eに当接すると、ロック用ギヤ26の公転及び自転が制限される。これにより、偏心軸22及びヘリカルギヤ20の回転が停止され、出力ギヤ体30の回転が停止する(回転が制限される)。その結果、減速機付モータ10から車両用シートへ過大な力が入力されることを防止又は抑制することができる。
【0038】
なお、以上説明した減速機付モータ10の一部を構成する減速機14は、所謂遊星歯車機構が適用された減速機である。そのため、減速機14に要求される減速比等を考慮して、回転が制限されるギヤを適宜選択すればよい。すなわち、減速機14に要求される減速比等を考慮して、2K-H型遊星歯車機構や3K型遊星歯車機構などプラネタリ型、ソーラ型、スター型のいずれかの構成を採るかを適宜選択すればよい。
【0039】
(ハウジング16への衝撃を緩和する構成)
次に、ロック用ギヤ26の公転及び自転が停止される際にハウジング16に生じる衝撃を緩和する構成について詳細に説明する。
【0040】
図6に示されるように、前述の第1実施形態の減速機付モータ10では、ロック用ギヤ26の第1制限部26Cが固定ギヤ28の第2制限部28Eに当接することで、ロック用ギヤ26の公転及び自転が停止されて、出力ギヤ体30の回転が停止するようになっている。この構成では、ロック用ギヤ26の第1制限部26Cが固定ギヤ28の第2制限部28Eに当接する際に、第1制限部26Cと第2制限部28Eとの当接部に荷重F1が生じると共に、ロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合い部分に荷重F2が生じる。
【0041】
詳述すると、軸方向視で、第1制限部26Cの周方向一方側及び他方側の端面S1は、偏心軸22の回転中心を通りかつ偏心軸22の回転径方向に伸びる線に沿う平面状に形成されている。また、軸方向視で、第2制限部28Eの周方向一方側及び他方側の端面S2は、偏心軸22の回転中心を通りかつ偏心軸22の回転径方向に伸びる線に沿う平面状に形成されている。これにより、第1制限部26Cと第2制限部28Eとの当接部60(当接面)には、第1制限部26Cの端面S1及び第2制限部28Eの端面S2と直交する方向への荷重F1が生じるようになっている。
【0042】
また、ロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合い部分は、ロック用ギヤ26の公転及び自転に伴い周方向に変化する。また、本実施形態では、ロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとは、ロック用ギヤ26が支持されている第2支持部22B2のオフセット方向D2と対応する位置において径方向に最も深く噛み合う。ここで、ロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合い部分において、径方向に最も深く噛み合う部分を噛合中央部S2と呼ぶ。噛合中央部S2においては、ロック用ギヤ26の外歯26Aが、固定ギヤ28の一対の内歯28Dの間に径方向に最も深く入り込んでいる。そして、第1制限部26Cと第2制限部28Eとが当接した際に、噛合中央部S2においてロック用ギヤ26の回転(自転)接線方向への荷重F2が生じるようになっている。
【0043】
そして、これらの荷重F1、F2は、固定ギヤ28を介してハウジング16に伝達される。
【0044】
また、本実施形態では、ロック用ギヤ26の第1制限部26Cが固定ギヤ28の第2制限部28Eに当接する際に、第1制限部26Cと第2制限部28Eとの当接部60に生じる荷重F1の向きと、ロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合中央部S2に生じる荷重F2の向きと、が軸方向視で互いに反対方向となるようにしている。これにより、第1制限部26Cと第2制限部28Eとの当接部60に生じる荷重F1とロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合中央部S2に生じる荷重F2とが、互いに打ち消し合う状態となる。これにより、固定ギヤ28を介してハウジング16に伝達される荷重F1と荷重F2との合力が小さくなる。その結果、ロック用ギヤ26の公転及び自転が停止される際にハウジング16に生じる衝撃を緩和することができる。
【0045】
なお、「第1制限部26Cと第2制限部28Eとの当接部60に生じる荷重F1の向きと、ロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合中央部S2に生じる荷重F2の向きと、が軸方向視で互いに反対方向となっている」とは、一方の荷重F1の向きが他方の荷重F2の向きに対して180°反対方向となっていることを意味するものではない。一方の荷重F1の向きと他方の荷重F2の向きとは、一方の荷重F1を他方の荷重F2によって弱めることができる範囲において180°反対方向となっている構成に対してズレていてもよい。
【0046】
また、本実施形態では、周方向に隣り合うと共にその間に第2制限部28Eが配置された2つの係合突起部28Bの周方向間隔が、他の位置において周方向に隣り合う2つの係合突起部28Bの周方向間隔と比べて狭くなっている。これにより、第1制限部26Cと第2制限部28Eとの当接部60に生じる荷重F1をその間に第2制限部28Eが配置された2つの係合突起部28Bに効果的に分散させることができる。
【0047】
(第2実施形態の減速機付モータ)
次に、第2実施形態の減速機付モータについて説明する。なお、第2実施形態の減速機付モータにおいて前述の第1実施形態の減速機付モータ10と対応する部材及び部分には、第1実施形態の減速機付モータ10と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
【0048】
図7に示されるように、本実施形態の減速機付モータでは、前述の第1実施形態の減速機付モータ10に対して、第1制限部26Cと第2制限部28Eとの当接部60に生じる荷重F1の向きが変更されている。具体的には、本実施形態では、第1制限部26Cの軸方向視での形状が、径方向外側へ向かうにつれて窄まる台形状となっている。また、第2制限部28Eの軸方向視での形状が、径方向内側へ向かうにつれて窄まる台形状となっている。これにより、軸方向視で、第1制限部26Cの周方向一方側及び他方側の端面S1は、偏心軸22の回転中心を通りかつ偏心軸22の回転径方向に伸びる線に対して傾斜している。また、軸方向視で、第2制限部28Eの周方向一方側及び他方側の端面S2は、偏心軸22の回転中心を通りかつ偏心軸22の回転径方向に伸びる線に対して傾斜している。その結果、本実施形態では、第1制限部26Cと第2制限部28Eとの当接部60に生じる荷重F1の向きが、ロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合中央部S2に生じる荷重F2の向きに対して180°反対方向となっている。詳述すると、軸方向視で、第1制限部26Cと第2制限部28Eとの当接部60に生じる荷重の大きさと向きを示すベクトルF1と、ロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合中央部S2に生じる荷重の大きさ及び向きを示すベクトルF2と、が同一直線状において互いに反対方向となっている。これにより、本実施形態の減速機付モータでは、第1実施形態の減速機付モータ10と比べて、第1制限部26Cと第2制限部28Eとの当接部60に生じる荷重F1をロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合中央部S2に生じる荷重F2によって効果的に弱めることができる。その結果、ロック用ギヤ26の公転及び自転が停止される際にハウジング16に生じる衝撃をより一層緩和することができる。
【0049】
また、本実施形態では、軸方向視で、ロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合中央部S2の径方向の延長上に第1制限部26Cが位置している。これにより、軸方向視で、ロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合中央部S2側において、第1制限部26Cと第2制限部28Eとが当接するようになっている。このように構成することで、本実施形態の減速機付モータでは、第1実施形態の減速機付モータ10と比べて、第1制限部26Cと第2制限部28Eとが当接する際における第1制限部26Cの位置を径方向外側へ配置することができる。その結果、第1制限部26Cと第2制限部28Eとの周方向へのラップ代が少なくなることを抑制することができる。
【0050】
(第3実施形態の減速機付モータ及び第4実施形態の減速機付モータ)
次に、第3実施形態の減速機付モータについて説明する。なお、第3実施形態の減速機付モータ及び第4実施形態の減速機付モータにおいて既に説明した減速機付モータ10等と対応する部材及び部分には、既に説明した減速機付モータ10等と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
【0051】
図8に示されるように、第3実施形態の減速機付モータでは、軸方向視で、ロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合中央部S2の径方向の延長上に第1制限部26Cが位置している。また、本実施形態では、第2実施形態の減速機付モータと比べて、ロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合中央部S2の位置が、第1制限部26Cと第2制限部28Eとの当接部60と近い位置に位置している。これにより、第3実施形態の減速機付モータでは、第2実施形態の減速機付モータと比べて、第1制限部26Cと第2制限部28Eとの周方向へのラップ代が少なくなることをより一層抑制することができる。
【0052】
図9に示されるように、第4実施形態の減速機付モータでは、軸方向視で、ロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合中央部S2の径方向の延長上に第1制限部26Cと第2制限部28Eとの当接部60が位置している。すなわち、ロック用ギヤ26の外歯26Aと固定ギヤ28の内歯28Dとの噛合中央部S2の周方向位置と第1制限部26Cと第2制限部28Eとの当接部60の周方向位置とが一致している。これにより、第4実施形態の減速機付モータでは、第3実施形態の減速機付モータと比べて、第1制限部26Cと第2制限部28Eとの周方向へのラップ代が少なくなることをより一層抑制することができる。
【0053】
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0054】
10 減速機付モータ、12 モータ、12A 回転軸、16 ハウジング、20 ヘリカルギヤ(第1ギヤ)、22 偏心軸、22B1 第1支持部、22B2 第2支持部、24 伝達用ギヤ、26 ロック用ギヤ、26C 第1制限部(ロック用ギヤ側制限部)28 固定ギヤ、28B 係合突起部(ハウジング係合部)、28E 第1制限部(固定ギヤ側制限部)、30 出力部、60 ロック用ギヤ側制限部と固定ギヤ側制限部との当接部、62 ロック用ギヤと固定ギヤとの噛合い部分、F1 荷重、F2 荷重、
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9