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特開2022-171395開始・終了予定日算出装置、開始・終了予定日算出方法および開始・終了予定日算出プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171395
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】開始・終了予定日算出装置、開始・終了予定日算出方法および開始・終了予定日算出プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20221104BHJP
【FI】
G06Q10/06 302
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021078006
(22)【出願日】2021-04-30
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】住山 卓也
(72)【発明者】
【氏名】須藤 裕之
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA09
(57)【要約】
【課題】プロジェクトを構成する各工程についての作業の開始予定日及び終了予定日を自動算出できる開始・終了予定日算出装置等の提供を課題とする。
【解決手段】本実施形態では、(1)プロジェクト基本情報データから、指定された工事番号と紐づく工事種類及び請負金額を取得し、(2)工程パターンマスタから、前記取得した工事種類及び請負金額に合致するパターン条件に対応するパターンを構成する工程、算出元工程、インターバル日数及び開始終了日数を取得し、(3)前記取得した工程のうちある工程についての作業の開始予定日が指定されると、当該ある工程については、前記指定された開始予定日及び前記取得した開始終了日数を用いて、終了予定日を算出し、前記取得した工程のうち前記ある工程の次の工程から最後の工程までについては、前記取得した算出元工程、インターバル日数及び開始終了日数を用いて、開始予定日及び終了予定日を算出する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部および記憶部を備え、プロジェクトを構成する工程についての作業の開始予定日および終了予定日を算出することができる開始・終了予定日算出装置であって、
前記記憶部には、
前記プロジェクトを識別するためのプロジェクト識別データと、前記プロジェクトに関する情報と、を含むプロジェクト基本情報データと、
前記工程の組み方に関するパターンと、当該パターンに対応する条件と、を対応付けて含む工程パターンマスタと、
が格納されており、
前記パターンは、前記工程を識別するための工程識別データ、前記工程毎に設定された算出元工程識別データ、前記工程毎に設定されたインターバル日数および前記工程毎に設定された作業日数によって構成され、
前記制御部は、
前記プロジェクト基本情報データから、オペレータによって指定されたプロジェクト識別データと紐づく前記プロジェクトに関する情報を取得する第一取得手段と、
前記工程パターンマスタから、前記第一取得手段で取得した前記プロジェクトに関する情報に合致する前記条件に対応するパターンを構成する前記工程識別データ、前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数を取得する第二取得手段と、
前記第二取得手段で取得した前記工程識別データで特定される工程のうちのある工程についての作業の開始予定日が前記オペレータによって指定されると、当該ある工程については、前記指定された開始予定日および前記第二取得手段で取得した前記ある工程についての前記作業日数を用いて、前記終了予定日を算出し、前記特定される工程のうち前記ある工程の次の工程から前記特定される工程のうち最後の工程までについては、前記第二取得手段で取得した前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数を用いて、前記開始予定日および前記終了予定日を算出する日付算出手段と、
を備えること、
を特徴とする開始・終了予定日算出装置。
【請求項2】
前記日付算出手段は、
前記ある工程については、前記指定された開始予定日に、前記第二取得手段で取得した前記ある工程についての前記作業日数から1を減じた日数を加算した日付を前記終了予定日として算出すること、
を特徴とする請求項1に記載の開始・終了予定日算出装置。
【請求項3】
前記日付算出手段は、
前記次の工程については、前記第二取得手段で取得した前記次の工程についての前記算出元工程識別データで特定される工程についての前記終了予定日に、前記第二取得手段で取得した前記次の工程についての前記インターバル日数に1を加えた日数を加算した日付を前記開始予定日として算出し、当該算出した開始予定日に、前記第二取得手段で取得した前記次の工程についての前記作業日数から1を減じた日数を加算した日付を前記終了予定日として算出する処理を実行し、
前記次の工程の更に次の工程から前記最後の工程までについては、前記処理と同様の処理を繰り返すことにより、前記開始予定日および前記終了予定日を算出すること、
を特徴とする請求項1または2に記載の開始・終了予定日算出装置。
【請求項4】
前記プロジェクトに関する情報が、前記プロジェクトの種類および前記プロジェクトの金額に関する情報であり、
前記条件が、前記プロジェクトの種類および前記プロジェクトの金額に関する条件であること、
を特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の開始・終了予定日算出装置。
【請求項5】
前記プロジェクトが、工事の案件であること、
を特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の開始・終了予定日算出装置。
【請求項6】
制御部および記憶部を備える情報処理装置で実行される、プロジェクトを構成する工程についての作業の開始予定日および終了予定日を算出することができる開始・終了予定日算出方法であって、
前記記憶部には、
前記プロジェクトを識別するためのプロジェクト識別データと、前記プロジェクトに関する情報と、を含むプロジェクト基本情報データと、
前記工程の組み方に関するパターンと、当該パターンに対応する条件と、を対応付けて含む工程パターンマスタと、
が格納されており、
前記パターンは、前記工程を識別するための工程識別データ、前記工程毎に設定された算出元工程識別データ、前記工程毎に設定されたインターバル日数および前記工程毎に設定された作業日数によって構成され、
前記制御部で実行される、
前記プロジェクト基本情報データから、オペレータによって指定されたプロジェクト識別データと紐づく前記プロジェクトに関する情報を取得する第一取得ステップと、
前記工程パターンマスタから、前記第一取得ステップで取得した前記プロジェクトに関する情報に合致する前記条件に対応するパターンを構成する前記工程識別データ、前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数を取得する第二取得ステップと、
前記第二取得ステップで取得した前記工程識別データで特定される工程のうちのある工程についての作業の開始予定日が前記オペレータによって指定されると、当該ある工程については、前記指定された開始予定日および前記第二取得ステップで取得した前記ある工程についての前記作業日数を用いて、前記終了予定日を算出し、前記特定される工程のうち前記ある工程の次の工程から前記特定される工程のうち最後の工程までについては、前記第二取得ステップで取得した前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数を用いて、前記開始予定日および前記終了予定日を算出する日付算出ステップと、
を含むこと、
を特徴とする開始・終了予定日算出方法。
【請求項7】
制御部および記憶部を備える情報処理装置に実行させるための、プロジェクトを構成する工程についての作業の開始予定日および終了予定日を算出することができる開始・終了予定日算出プログラムであって、
前記記憶部には、
前記プロジェクトを識別するためのプロジェクト識別データと、前記プロジェクトに関する情報と、を含むプロジェクト基本情報データと、
前記工程の組み方に関するパターンと、当該パターンに対応する条件と、を対応付けて含む工程パターンマスタと、
が格納されており、
前記パターンは、前記工程を識別するための工程識別データ、前記工程毎に設定された算出元工程識別データ、前記工程毎に設定されたインターバル日数および前記工程毎に設定された作業日数によって構成され、
前記制御部に実行させるための、
前記プロジェクト基本情報データから、オペレータによって指定されたプロジェクト識別データと紐づく前記プロジェクトに関する情報を取得する第一取得ステップと、
前記工程パターンマスタから、前記第一取得ステップで取得した前記プロジェクトに関する情報に合致する前記条件に対応するパターンを構成する前記工程識別データ、前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数を取得する第二取得ステップと、
前記第二取得ステップで取得した前記工程識別データで特定される工程のうちのある工程についての作業の開始予定日が前記オペレータによって指定されると、当該ある工程については、前記指定された開始予定日および前記第二取得ステップで取得した前記ある工程についての前記作業日数を用いて、前記終了予定日を算出し、前記特定される工程のうち前記ある工程の次の工程から前記特定される工程のうち最後の工程までについては、前記第二取得ステップで取得した前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数を用いて、前記開始予定日および前記終了予定日を算出する日付算出ステップと、
を含むこと、
を特徴とする開始・終了予定日算出プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開始・終了予定日算出装置、開始・終了予定日算出方法および開始・終了予定日算出プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、営業段階から住宅の受注、施工、完成引き渡し、アフターケアまでの多様な工程と膨大な作業項目について、その作業項目の担当者(実施責任者)に対して、最適なタイミングで個別に作業指示を出すことができるとともに、作業項目単位でのきめ細かな進捗管理が行える進捗管理システムが開示されている(特許文献1の0007段落参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-99537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載のように、プロジェクト(例えば、工事の案件)を構成する工程のスケジュールを正確に管理することは重要である。
【0005】
しかしながら、従来においては、例えばある工事における工程を組む際には、各工程についての作業の開始予定日および終了予定日をオペレータが手動で設定しなければならず、大変な時間と労力を要し、入力ミスの問題もあった。また、工事の遅延等により、既にスケジュールが組まれた工程について日程の変更が生じ、作業の開始予定日および終了予定日のリスケジュールを行う際にも、同様の問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、プロジェクトを構成する各工程についての作業の開始予定日および終了予定日を自動算出することができる開始・終了予定日算出装置、開始・終了予定日算出方法および開始・終了予定日算出プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る開始・終了予定日算出装置においては、制御部および記憶部を備え、プロジェクトを構成する工程についての作業の開始予定日および終了予定日を算出することができる開始・終了予定日算出装置であって、前記記憶部には、前記プロジェクトを識別するためのプロジェクト識別データと、前記プロジェクトに関する情報と、を含むプロジェクト基本情報データと、前記工程の組み方に関するパターンと、当該パターンに対応する条件と、を対応付けて含む工程パターンマスタと、が格納されており、前記パターンは、前記工程を識別するための工程識別データ、前記工程毎に設定された算出元工程識別データ、前記工程毎に設定されたインターバル日数および前記工程毎に設定された作業日数によって構成され、前記制御部は、前記プロジェクト基本情報データから、オペレータによって指定されたプロジェクト識別データと紐づく前記プロジェクトに関する情報を取得する第一取得手段と、前記工程パターンマスタから、前記第一取得手段で取得した前記プロジェクトに関する情報に合致する前記条件に対応するパターンを構成する前記工程識別データ、前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数を取得する第二取得手段と、前記第二取得手段で取得した前記工程識別データで特定される工程のうちのある工程についての作業の開始予定日が前記オペレータによって指定されると、当該ある工程については、前記指定された開始予定日および前記第二取得手段で取得した前記ある工程についての前記作業日数を用いて、前記終了予定日を算出し、前記特定される工程のうち前記ある工程の次の工程から前記特定される工程のうち最後の工程までについては、前記第二取得手段で取得した前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数を用いて、前記開始予定日および前記終了予定日を算出する日付算出手段と、を備えること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る開始・終了予定日算出装置においては、前記日付算出手段は、前記ある工程については、前記指定された開始予定日に、前記第二取得手段で取得した前記ある工程についての前記作業日数から1を減じた日数を加算した日付を前記終了予定日として算出すること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る開始・終了予定日算出装置においては、前記日付算出手段は、前記次の工程については、前記第二取得手段で取得した前記次の工程についての前記算出元工程識別データで特定される工程についての前記終了予定日に、前記第二取得手段で取得した前記次の工程についての前記インターバル日数に1を加えた日数を加算した日付を前記開始予定日として算出し、当該算出した開始予定日に、前記第二取得手段で取得した前記次の工程についての前記作業日数から1を減じた日数を加算した日付を前記終了予定日として算出する処理を実行し、前記次の工程の更に次の工程から前記最後の工程までについては、前記処理と同様の処理を繰り返すことにより、前記開始予定日および前記終了予定日を算出すること、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る開始・終了予定日算出装置においては、前記プロジェクトに関する情報が、前記プロジェクトの種類および前記プロジェクトの金額に関する情報であり、前記条件が、前記プロジェクトの種類および前記プロジェクトの金額に関する条件であること、を特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る開始・終了予定日算出装置においては、前記プロジェクトが、工事の案件であること、を特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る開始・終了予定日算出方法においては、制御部および記憶部を備える情報処理装置で実行される、プロジェクトを構成する工程についての作業の開始予定日および終了予定日を算出することができる開始・終了予定日算出方法であって、前記記憶部には、前記プロジェクトを識別するためのプロジェクト識別データと、前記プロジェクトに関する情報と、を含むプロジェクト基本情報データと、前記工程の組み方に関するパターンと、当該パターンに対応する条件と、を対応付けて含む工程パターンマスタと、が格納されており、前記パターンは、前記工程を識別するための工程識別データ、前記工程毎に設定された算出元工程識別データ、前記工程毎に設定されたインターバル日数および前記工程毎に設定された作業日数によって構成され、前記制御部で実行される、前記プロジェクト基本情報データから、オペレータによって指定されたプロジェクト識別データと紐づく前記プロジェクトに関する情報を取得する第一取得ステップと、前記工程パターンマスタから、前記第一取得ステップで取得した前記プロジェクトに関する情報に合致する前記条件に対応するパターンを構成する前記工程識別データ、前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数を取得する第二取得ステップと、前記第二取得ステップで取得した前記工程識別データで特定される工程のうちのある工程についての作業の開始予定日が前記オペレータによって指定されると、当該ある工程については、前記指定された開始予定日および前記第二取得ステップで取得した前記ある工程についての前記作業日数を用いて、前記終了予定日を算出し、前記特定される工程のうち前記ある工程の次の工程から前記特定される工程のうち最後の工程までについては、前記第二取得ステップで取得した前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数を用いて、前記開始予定日および前記終了予定日を算出する日付算出ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る開始・終了予定日算出プログラムにおいては、制御部および記憶部を備える情報処理装置に実行させるための、プロジェクトを構成する工程についての作業の開始予定日および終了予定日を算出することができる開始・終了予定日算出プログラムであって、前記記憶部には、前記プロジェクトを識別するためのプロジェクト識別データと、前記プロジェクトに関する情報と、を含むプロジェクト基本情報データと、前記工程の組み方に関するパターンと、当該パターンに対応する条件と、を対応付けて含む工程パターンマスタと、が格納されており、前記パターンは、前記工程を識別するための工程識別データ、前記工程毎に設定された算出元工程識別データ、前記工程毎に設定されたインターバル日数および前記工程毎に設定された作業日数によって構成され、前記制御部に実行させるための、前記プロジェクト基本情報データから、オペレータによって指定されたプロジェクト識別データと紐づく前記プロジェクトに関する情報を取得する第一取得ステップと、前記工程パターンマスタから、前記第一取得ステップで取得した前記プロジェクトに関する情報に合致する前記条件に対応するパターンを構成する前記工程識別データ、前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数を取得する第二取得ステップと、前記第二取得ステップで取得した前記工程識別データで特定される工程のうちのある工程についての作業の開始予定日が前記オペレータによって指定されると、当該ある工程については、前記指定された開始予定日および前記第二取得ステップで取得した前記ある工程についての前記作業日数を用いて、前記終了予定日を算出し、前記特定される工程のうち前記ある工程の次の工程から前記特定される工程のうち最後の工程までについては、前記第二取得ステップで取得した前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数を用いて、前記開始予定日および前記終了予定日を算出する日付算出ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、プロジェクトを構成する各工程についての作業の開始予定日および終了予定日を自動算出することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、開始・終了予定日算出装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、工事を計画する場合の工程管理の一例を示すイメージ図である。
図3図3は、工事を計画する場合に入力される予定日および自動算出される予定日を業者毎にまとめた表の一例を示す図である。
図4図4は、工事が完了した場合の工程管理の一例を示すイメージ図である。
図5図5は、リスケジュールする場合の工程管理の一例を示すイメージ図である。
図6図6は、業者Bに依頼した工事をリスケジュールする場合に入力される予定日および自動算出される予定日をまとめた表の一例を示す図である。
図7図7は、プロジェクト基本情報データ、プロジェクト種類一覧データおよび工程マスタの一例を示す図である。
図8図8は、工程パターンマスタの一例を示す図である。
図9図9は、新規セット(新規登録)の場合における工程進捗入力画面の一例を示す図である。
図10図10は、新規セット(新規登録)の場合に生成される工程進捗データの一例を示す図である。
図11図11は、リスケジュールの場合における工程進捗入力画面の一例を示す図である。
図12図12は、リスケジュールの場合に生成される工程進捗データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明に係る開始・終了予定日算出装置、開始・終了予定日算出方法および開始・終了予定日算出プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0017】
[1.概要]
デベロッパー工事の工程は、大きくいくつかのパターンに分類することができるが、大抵スケジュール通りに進まない。天候の影響や人員のアサイン変更により、工途中の段階で何度もスケジュールの見直しを行う。そのたびに、各工程の開始予定日および終了予定日の再設定を行っているが、時間がかかりミスも発生し大きく時間を消費するという問題があった。また、各工程を進める上で、a工程が完了していないとb工程に進めないという場合もあるため、工程を進める段取りの間違えでプロジェクトの進捗を遅らせないようにするためには、各工程を細かく管理することが必要であった。なお、各工程の管理は、通常、工程管理課が各工程の進捗を把握し工事依頼できる業者がいないか等の判断をすることにより行っており、これにより、プロジェクトの最適化を図っている。
【0018】
そこで、本実施形態においては、例えば、工程パターン単位で、工程毎の予定日数を設定しておくことにより、工程パターン単位で、工程毎の開始予定日および終了予定日を算出(再算出含む)できるようにした。具体的には、システムで登録した工事の種類に応じて工程パターンが自動決定された後、担当者が最初の工程の開始予定日を入力すれば、すべての工程について、開始予定日および終了予定日が自動セットされる。また、本実施形態においては、例えば、工程の途中でスケジュール遅延等が発生した場合には、担当者が対象工程の開始予定日を変更することで、後続の工程について、開始予定日および終了予定日が自動的に再算出されて変更される。言い換えると、終了予定日が変更された工程の変更後の終了予定日を基に、自身を起点とする次工程の開始日予定日および終了予定日の洗替が自動的に順次行われ、新たなスケジュール立案が実施される。
【0019】
このように、工事の種類や条件により、工程パターンが自動で決定されて工程毎の開始予定日および終了予定日が自動算出されることにより、工程管理の際の入力ミスを減らすことができる。また、従来においては、スケジュール遅延が発生する度に、担当者が、後続の工程についての開始予定日および終了予定日を手動で再設定していたが、本実施形態によれば、変更が生じた工程について開始予定日を変更すれば、後続の工程についての開始予定日および終了予定日が自動的に再算出されて変更されるため、時間短縮やミス削減等をすることができる。以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0020】
[2.構成]
本実施形態に係る開始・終了予定日算出装置100の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、開始・終了予定日算出装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
開始・終了予定日算出装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、開始・終了予定日算出装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0022】
開始・終了予定日算出装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。開始・終了予定日算出装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0023】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、開始・終了予定日算出装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、開始・終了予定日算出装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する各種マスタ等のデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0024】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0025】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0026】
記憶部106は、例えば、プロジェクト基本情報データ106aと、プロジェクト種類一覧データ106bと、工程マスタ106cと、工程パターンマスタ106dと、工程進捗データ106eと、を備えている。
【0027】
本実施形態にかかる開始・終了予定日算出装置100によれば、プロジェクトを構成する工程についての作業の開始予定日および終了予定日を算出することができる。前記プロジェクトは、例えば、工事の案件である。
【0028】
プロジェクト基本情報データ106aは、前記プロジェクトに関する基本情報を管理するためのマスタである。プロジェクト基本情報データ106aは、図7に示すように、例えば、前記プロジェクトを識別するためのプロジェクト識別データ(工事番号および工事名)と、前記プロジェクトに関する情報と、を含む。前記プロジェクトに関する情報は、図7に示すように、例えば、前記プロジェクトの種類に関する情報(工事種類)、前記プロジェクトの金額に関する情報(請負金額)、前記プロジェクトの開始日(着工日)および前記プロジェクトの完了予定日(完成予定日)等である。
【0029】
プロジェクト種類一覧データ106bは、図7に示すように、例えば、前記プロジェクトの種類に関する情報(工事種類)等を含む。図7のプロジェクト種類一覧データ106bは、6種類の工事種類を含むが、オペレータは、工事種類を適宜追加することが可能である。
【0030】
工程マスタ106cは、図7に示すように、例えば、前記工程を識別するための工程識別データ(工程)等を含む。
【0031】
工程パターンマスタ106dは、本発明の特徴であり、前記開始予定日および前記終了予定日を算出するために必要な情報を設定するためのマスタである。工程パターンマスタ106dは、図8に示すように、例えば、前記工程の組み方に関するパターンを識別するためのパターン識別データ(パターンコードおよびパターン名)と、当該パターンに対応する条件(パターン条件)と、当該パターンを構成する情報と、を対応付けて含む。前記条件(パターン条件)は、図8に示すように、例えば、前記プロジェクトの種類に関する条件(工事種類)および前記プロジェクトの金額に関する条件(請負金額)等である。
【0032】
前記パターンを構成する情報とは、図8に示すように、例えば、前記工程を識別するための工程識別データ(工程および工程名)、前記工程毎に設定された算出元工程識別データ(算出元工程)、前記工程毎に設定されたインターバル日数および前記工程毎に設定された作業日数(開始終了日数)等である。
【0033】
詳細は以下の[4.処理の具体例]で述べるが、工程パターンマスタ106d中の前記前記パターン条件、前記算出元工程および前記開始終了日数は、以下のようにして使用される。前記パターン条件については、プロジェクト基本情報データ106a中の請負工事契約の情報が、登録された前記パターン条件を満たしている場合、当該パターン条件に対応する前記パターンが取得される。前記算出元工程については、対象工程にとっての前記算出元工程の前記終了予定日に、前記インターバル日数に1を加えた日数を加算することにより、前記対象工程の開始予定日が算出される。前記開始終了日数については、前記対象工程の前記開始予定日に、前記開始終了日数から1を減じた日数を加算することにより、前記対象工程の前記終了予定日が算出される。
【0034】
工程進捗データ106eは、後述する工程進捗入力画面に入力された内容をデータとして出力したものである。工程進捗データ106eは、図10および図12に示すように、例えば、前記プロジェクト識別データ(工事番号)と、前記パターン識別データ(パターンコード)と、前記工程識別データ(工程および工程名)と、前記開始予定日と、前記終了予定日と、作業の実際の開始日(実開始日)と、作業の実際の終了日(実終了日)と、等を含む。
【0035】
制御部102は、開始・終了予定日算出装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0036】
制御部102は、機能概念的に、例えば、(1)前記プロジェクト基本情報データから、オペレータによって指定されたプロジェクト識別データと紐づく前記プロジェクトに関する情報を取得する第一取得手段としての第一取得部102aと、(2)前記工程パターンマスタから、前記第一取得手段で取得した前記プロジェクトに関する情報に合致する前記条件に対応するパターンを構成する前記工程識別データ、前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数を取得する第二取得手段としての第二取得部102bと、(3)前記第二取得手段で取得した前記工程識別データで特定される工程のうちのある工程についての作業の開始予定日が前記オペレータによって指定されると、当該ある工程については、前記指定された開始予定日および前記第二取得手段で取得した前記ある工程についての前記作業日数を用いて、前記終了予定日を算出し、前記特定される工程のうち前記ある工程の次の工程から前記特定される工程のうち最後の工程までについては、前記第二取得手段で取得した前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数を用いて、前記開始予定日および前記終了予定日を算出する日付算出手段としての日付算出部102cと、を備えている。
【0037】
第一取得部102aは、前記プロジェクト識別データ(工事番号)と前記プロジェクトに関する情報(工事種類および請負金額)とを含むプロジェクト基本情報データ106a(図7参照)から、オペレータによって指定されたプロジェクト識別データ(工事番号)と紐づく前記プロジェクトに関する情報(工事種類および請負金額)を取得する。
【0038】
第二取得部102bは、前記工程を識別するための工程識別データ、前記工程毎に設定された算出元工程識別データ、前記工程毎に設定されたインターバル日数および前記工程毎に設定された作業日数(開始終了日数)で構成される前記パターンと、当該パターンに対応する条件(パターン条件)と、を対応付けて含む工程パターンマスタ106d(図8参照)から、第一取得部102aで取得した前記プロジェクトに関する情報(工事種類および請負金額)に合致する前記条件(パターン条件)に対応するパターンを構成する前記工程識別データ、前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数(開始終了日数)を取得する。
【0039】
日付算出部102cは、第二取得部102bで取得した前記工程識別データで特定される工程のうちのある工程についての作業の開始予定日が前記オペレータによって指定されると、以下の(1)および(2)の算出を行う。開始予定日が指定される当該ある工程は、初工程であってもよいし(新規登録の場合)、初工程より後の任意の工程であってもよい(リスケジュールの場合)。
【0040】
(1)日付算出部102cは、前記ある工程については、前記指定された開始予定日および第二取得部102bで取得した前記ある工程についての前記作業日数(開始終了日数)を用いて、前記終了予定日を算出する。具体的には、日付算出部102cは、前記ある工程については、前記指定された開始予定日に、第二取得部102bで取得した前記ある工程についての前記作業日数(開始終了日数)から1を減じた日数を加算した日付を前記終了予定日として算出する。
【0041】
(2)日付算出部102cは、前記特定される工程のうち前記ある工程の次の工程から前記特定される工程のうち最後の工程までについては、第二取得部102bで取得した前記算出元工程識別データ、前記インターバル日数および前記作業日数(開始終了日数)を用いて、前記開始予定日および前記終了予定日を算出する。具体的には、日付算出部102cは、前記次の工程については、第二取得部102bで取得した前記次の工程についての前記算出元工程識別データで特定される工程についての前記終了予定日に、第二取得部102bで取得した前記次の工程についての前記インターバル日数に1を加えた日数を加算した日付を前記開始予定日として算出し、当該算出した開始予定日に、第二取得部102bで取得した前記次の工程についての前記作業日数(開始終了日数)から1を減じた日数を加算した日付を前記終了予定日として算出する処理を実行し、更に、前記次の工程の更に次の工程から前記最後の工程までについては、前記処理と同様の処理を繰り返すことにより、前記開始予定日および前記終了予定日を算出する。
【0042】
[3.処理の概要]
本項目では、本実施形態に係る処理の概要を説明する。具体的には、工程管理のイメージを、工事を計画する場合、工事が完了した場合およびリスケジュールの場合に分けて説明する。なお、本項目で用いる図2図6においては、オペレータ(例えば、工程管理課の担当者)により画面から手動入力される日付をドット状のハッチングで示しており、これに対して、自動算出される日付を斜線状のハッチングで示している。
【0043】
[3-1.工事を計画する場合の工程管理のイメージ]
本項目では、工事を計画する場合の工程管理のイメージについて、図2および図3を参照して説明する。工程管理課の担当者は、プロジェクトのスケジュールを立てて、工事を依頼する業者の選定を行う。この際、並行で進めることができる工程については、並行で予定を立てて各業者に依頼する。
【0044】
図2の例では、工程管理課は、業者A~Cに対して工事を依頼している。図2に示すように、工事依頼の際には、工程管理課の担当者が算出元工程の予定日を入力すれば、後続の工程の予定日が自動算出される。図3には、工事を計画する場合に入力される予定日および自動算出される予定日を業者毎にまとめた表を示している。
【0045】
[3-2.工事が完了した場合の工程管理のイメージ]
本項目では、工事が完了した場合の工程管理のイメージについて、図4を参照して説明する。図4に示すように、工事が完了すると、工程管理課の担当者は、現場監督等から工事完了の連絡を受ける。工事完了の実績日は、当該連絡の後に、工程管理課の担当者により画面から入力されるか、または、他システムから連携される。
【0046】
[3-3.リスケジュールする場合の工程管理のイメージ]
本項目では、リスケジュールする場合の工程管理のイメージについて、図5および図6を参照して説明する。図5の例では、業者Aに依頼した〇〇工事および業者Cに依頼した××工事は完了したが、業者Bに依頼した△△工事が遅延した場合を想定している。この場合、工程管理課の担当者は、△△工事のリスケジュールを行う。リスケジュールを行う場合、図5に示すように、工程管理課の担当者が算出元工程の予定日(2020/2/1)を入力すれば、後続の工程の予定日(2020/2/7)が自動算出される。図6には、業者Bに依頼した工事をリスケジュールする場合に入力される予定日および自動算出される予定日をまとめた表を示している。
【0047】
[4.処理の具体例]
本項目では、本実施形態に係る処理の具体例を説明する。本項目では、新規セット(新規登録)の場合における予定日算出を[4-1]で説明し、リスケジュールの場合における予定日算出を[4-2]で説明する。
【0048】
なお、本項目では、プロジェクト基本情報データ106aは図7に示す内容で、工程パターンマスタ106dは図8に示す内容で予め登録されているという前提で説明を進める。
【0049】
[4-1.新規セット(新規登録)の場合における予定日算出]
本項目では、新規セット(新規登録)の場合における各工程についての開始予定日および終了予定日の自動算出について、図7図10を参照して説明する。
【0050】
新規セット(新規登録)の場合における処理の詳細は次段落から説明するが、概要は本段落で説明するとおりである。すなわち、工程進捗入力より、工事工程のスケジュールが登録されると、プロジェクト基本情報データ106aおよび工程パターンマスタ106dの情報を参照して、工程情報が初期セットされる。そして、当該初期セットされた工程に対して計算元の開始予定日が入力されることで、工程パターンマスタ106dに設定された内容に従い、各工程についての開始予定日および終了予定日が自動算出される。
【0051】
(1)第一取得処理
最初に、図9に示すように、工程進捗入力画面において、工程管理課の担当者により、工事番号として「0001」が指定されると、第一取得部102aは、図7のプロジェクト基本情報データ106aから、当該指定された工事番号「0001」と紐づく情報として、工事種類「分譲工事_開発あり_解体あり」、請負金額「22,000,000円」、着工日「2021/3」および完成予定日「2021/7」を取得する。
【0052】
(2)第二取得処理
続けて、図8の工程パターンマスタ106dを参照すると、第一取得部102aで取得した工事種類「分譲工事_開発あり_解体あり」および請負金額「22,000,000円」に合致するパターン条件は、パターンコードA01についてのパターン条件「請負金額<50,000,000円、工事種類=分譲工事_開発あり_解体あり」である。このため、第二取得部102bは、パターンコードA01についてのパターン条件に対応する情報として、図8に点線枠で囲んで示す情報(工程、工程名、算出元工程、インターバル日数および開始終了日数)を取得する。
【0053】
(3)日付算出処理
最後に、日付算出部102cは、図9の工程進捗入力画面において工程管理課の担当者により工程「001:仕入契約日」について入力された開始予定日「2020/01/01」および第二取得部102bで取得した情報に基づいて、第二取得部102bで取得した各工程についての日付を、以下のようにして算出する。
【0054】
まず、日付算出部102cは、工程「001:仕入契約日」については、前記入力された開始予定日「2020/01/01」に、第二取得部102bで取得した工程「001:仕入契約日」についての開始終了日数5から1を減じた日数である4日を加算することにより、終了予定日「2020/01/05」を算出する。
【0055】
次に、図8の工程パターンマスタ106dを参照すると、工程「002:決済予定」についての算出元工程は「001:仕入契約日」であるため、日付算出部102cは、工程「001:仕入契約日」の終了予定日「2020/01/05」を起点として、以下の計算を行う。すなわち、日付算出部102cは、工程「002:決済予定」については、工程「001:仕入契約日」の終了予定日「2020/01/05」に、第二取得部102bで取得した工程「002:決済予定」についてのインターバル日数2日に1日を加えた日数である3日を加算することにより、開始予定日「2020/01/08」を算出する。また、日付算出部102cは、当該算出した開始予定日「2020/01/08」に、第二取得部102bで取得した工程「002:決済予定」についての開始終了日数10から1を減じた日数である9日を加算することにより、終了予定日「2020/01/17」を算出する。
【0056】
更に、日付算出部102cは、工程「003:プラン着手依頼」から工程「126:販売売上」までについても、前段落で説明した処理と同様の処理を繰り返すことにより、開始予定日および終了予定日を算出する。
【0057】
以上のようにして、第二取得部102bで取得した各工程のうち日付が入力された工程「001:仕入契約日」についての終了予定日、ならびに、これ以降の工程についての開始予定日および終了予定日が自動算出される。当該自動算出された日付は、図9の工程進捗入力画面に表示される。図9の工程進捗入力画面において、ドット状のハッチングで示す日付2020/01/01は、工程管理課の担当者により入力された日付であり、斜線状のハッチングで示す日付は、日付算出部102cにより自動算出された日付である。
【0058】
日付算出部102cは、図9の工程進捗入力画面に表示された内容を含む工程進捗データ106eを、図10に示すように出力してもよい。
【0059】
[4-2.リスケジュールの場合における予定日算出]
本項目では、リスケジュールの場合における各工程についての開始予定日および終了予定日の自動算出について、図7図8図11および図12を参照して説明する。
【0060】
リスケジュールの場合における処理の詳細は次段落から説明するが、概要は本段落で説明するとおりである。すなわち、工程進捗入力より、工事工程のリスケジュールは行われる。工程「003:プラン着手依頼」まで工事が完成している状態で、工程「004:設計着手依頼」以降の工程のスケジュール変更が必要になったとすると、工程「004:設計着手依頼」の開始予定日が工程管理課の担当者によりメンテナンス(変更)されることで、工程パターンマスタ106dに設定された内容に従い、後続の工程についての開始予定日および終了予定日が自動算出されて変更される。
【0061】
本項目[4-2]においては、[4-1]で説明した処理により、工程進捗入力画面が図9に示す内容が予め表示されており、かつ、工程「003:プラン着手依頼」まで工事が完成して実開始日および実終了日が登録済であるという状態で、工程管理課の担当者により、工程「004:設計着手依頼」についての開始予定日が「2020/03/09」から「2020/03/14」に変更される場面を想定して説明をする。
【0062】
日付算出部102cは、工程「004:設計着手依頼」についての当該変更された後の開始予定日「2020/03/14」および第二取得部102bで取得した情報に基づいて、第二取得部102bで取得した各工程のうち工程「004:設計着手依頼」以降の工程についての日付を、以下のようにして算出する。
【0063】
まず、日付算出部102cは、工程「004:設計着手依頼」については、前記変更後の開始予定日「2020/03/14」に、第二取得部102bで取得した工程「004:設計着手依頼」についての開始終了日数3から1を減じた日数である2日を加算することにより、終了予定日「2020/03/16」を算出する。
【0064】
次に、図8の工程パターンマスタ106dを参照すると、工程「005:境界確定」についての算出元工程は「004:設計着手依頼」であるため、日付算出部102cは、工程「004:設計着手依頼」の終了予定日「2020/03/16」を起点として、以下の計算を行う。すなわち、日付算出部102cは、工程「005:境界確定」については、工程「004:設計着手依頼」の終了予定日「2020/03/16」に、第二取得部102bで取得した工程「005:境界確定」についてのインターバル日数2日に1日を加えた日数である3日を加算することにより、開始予定日「2020/03/19」を算出する。また、日付算出部102cは、当該算出した開始予定日「2020/03/19」に、第二取得部102bで取得した工程「005:境界確定」についての開始終了日数5から1を減じた日数である4日を加算することにより、終了予定日「2020/03/23」を算出する。
【0065】
更に、日付算出部102cは、工程「005:境界確定」から工程「126:販売売上」までについても、前段落で説明した処理と同様の処理を繰り返すことにより、開始予定日および終了予定日を算出する。
【0066】
以上のようにして、第二取得部102bで取得した各工程のうち日付が変更された工程「004:設計着手依頼」についての終了予定日、ならびに、これ以降の工程についての開始予定日および終了予定日が自動算出される。当該自動算出された日付は、図11の工程進捗入力画面に表示される。図11の工程進捗入力画面において、ドット状のハッチングで示す日付2020/03/14は、工程管理課の担当者による変更後の日付であり、斜線状のハッチングで示す日付は、日付算出部102cにより自動算出された変更後の日付である。
【0067】
日付算出部102cは、図11の工程進捗入力画面に表示された内容を含む工程進捗データ106eを、図12に示すように出力してもよい。
【0068】
[5.本実施形態のまとめ]
このように、本実施形態に係る開始・終了予定日算出装置100によれば、プロジェクトを構成する各工程の新規登録の場合およびリスケジュールの両方の場合において、各工程についての作業の開始予定日および終了予定日を自動算出することができる。これにより、例えば、各工程についての作業の開始予定日および終了予定日の入力または変更の作業に要する時間および労力を削減し、また、ミスもなくすことができる。
【0069】
[6.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0070】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0071】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0072】
[7.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0073】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0074】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0075】
また、開始・終了予定日算出装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0076】
例えば、開始・終了予定日算出装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて開始・終了予定日算出装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0077】
また、このコンピュータプログラムは、開始・終了予定日算出装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0078】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0079】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0080】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0081】
また、開始・終了予定日算出装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、開始・終了予定日算出装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0082】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、例えば、工事業界および不動産業界等において有用である。
【符号の説明】
【0084】
100 開始・終了予定日算出装置
102 制御部
102a 第一取得部
102b 第二取得部
102c 日付算出部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a プロジェクト基本情報データ
106b プロジェクト種類一覧データ
106c 工程マスタ
106d 工程パターンマスタ
106e 工程進捗データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12