(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022017141
(43)【公開日】2022-01-25
(54)【発明の名称】多軸式データ収集から集計・分析までの自動化し、「経営の見える化」のできるデータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20120101AFI20220118BHJP
【FI】
G06Q10/06 328
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020133390
(22)【出願日】2020-07-13
(71)【出願人】
【識別番号】520296059
【氏名又は名称】エコパッケージ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】堀内 信美
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】多軸式データ収集から分析までの自動化を可能とし、「経営の見える化」できるデータ収集・集計・記帳とその分析プログラムを提供する。
【解決手段】企業が発展に必要な課題を見出すデータ集計から適時分析構造を構築する。複数の業務を軸単位にアイテム単位で結集させる。分析の基準となる軸を、時間や分析エリア(店舗や事業所又は担当者など)が簡単固定化できる。複数のベクトルの要因を任意集計させ、ほしい情報や分析結果が瞬時に見える化を促進させる。外部データを取り込み、自社業務との対比が容易にできる。人・物・お金の情報の一元化できることで、「経営の見える化」ができる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
業務処理の一元化には、異なったデータベースが複数存在した場合には、▲1▼データの2度打ちしないとデータ集積処理が出来ない。▲2▼データ分析を図るには、エクセルなどを用いての作業が必要。しかし、大きなデータは取り扱えない▲3▼答えが出るまでのタイムラグが生じるなどの課題があり、社内情報の一元化はほとんど進んでいません。
既存システムをそのまま活用し、使用しながらデータベースを一元的に「収集」(外部データも同時に可能)させ、「収集」「集計」「各種台帳への記帳」「データ分析」機能を持った多軸式データ集計&分析が同時可能なプログラムである。
【請求項2】
業務別データ処理は、アイテム別に同一ベクトル(テーブル)上に一群化し集計されています。集計動向は、ロールアップやロールダウンで集計単位別に閲覧可能です。しかも、どこにいてもスマホやタブレットにて適時確認できます。その必要集計ベクトルは、後日追加又は削除もできます。
【請求項3】
管理軸は、基本は時間軸を基軸に固定され、運用していますが、分析時は、集計軸を自在に変更することもできます。
【請求項4】
管理軸単位のデータ格納方法は、「表裏一体」になっており、自社の本年データを表に裏面にバックナンバー設定や、外部データを裏面に取り込むことも可能です。同一テーマの内容が表裏にあるので、常にデータ比較が容易になります。
【請求項5】
運用並びに管理軸単位の集計は、深夜のバッチ処理にて自動処理が行われ、翌朝には、欲しいデータファイルがどこにいても確認できます。
【請求項6】
複数の異なるベクトルから、複数のデータアイテムを集め、独自の管理帳票作表を事前に設定しておくと、バッチ処理にて常に見たい時にいつでも確認できます。その管理集計表は、複数の設定できます。
【請求項7】
固定軸となる時間の区切りは、秒・分・時間など任意設定できます。時間軸が固定化し、ロールアップ又はロールダウンすることで、集計時間の異なった集計(ある部門は、日単位。ある部門は週単位など)データの合算設定が自在にできる仕様となっています。
【請求項8】
分析帳票は、異なるベクトルのアイテムの組合せであっても、事前設定し登録することで、常に見たい分析結果がバッチ処理にて得ることができます。
【発明の詳細な説明】
【001】
多軸式データ収集から分析までの自動化を可能とし、「経営の見える化」できるデータ収集・集計・記帳とその分析プログラム
【技術分野】
【002】
POS販売データや会計データを独自の分析手法で分析し、今後の活性化の方向性を決めるコンサルタントを30年以上の実務経験があります。コンサルティングノウハウを全てシステム化を図り、中小企業の活性化に寄与できる各種データの一元管理体系及びその分析システムプログラムの構築を支援します。
【背景技術】
【003】
今日までは、業務ソフト(販売管理、仕入管理、営業管理、会計・経理処理、人事管理業務、POSデータ管理など)は用途別に分別され、それぞれ異なったデータベースで管理されています。そのためにコンサルタントを引き受けると、契約先の会社に保存されている過去データから、必要項目別に再集計し、問題点を拾い出し、その会社の活性化支援を行ってきました。
最近ではBI分析(ビジネスインテリゼンス)ソフトが数多く発売され、異なったデータベース形式であっても、簡単に複数のデータベースデータを合算ができるようになりました。
しかし、その利用するデータが、販売データの場合、売上は商品単価×買上点数×客数の積数でありながら合計値のデータしかなく、真のデータ分析をしたくてもできません。そのほかにも、商品仕入れデータにしても、商品属性や特性情報が付帯していないために、正しい分析ができないのが実態です。
こうした場合、販売分析の場合は、レシートジャーナルデータを活用した、別次元での販売分析を行わないと正確な販売分析が得られない場合もありました。
専門分野別の業務用ソフトは、▲1▼人手解消 ▲2▼事務処理の時間短縮 ▲3▼スピード処理 ▲4▼コスト削減などが目的になっていますが、そうして集積された業務データを生かすことは全く考慮した業務ソフトはほとんどありません。
ビッグデータ時代とは言え、正しいデータ分析ができる基礎データの構築から、経営支援資料を作成に大変な思いで作成してきました。これからは、誰もが簡単に「経営の見える化」ができるツールを求めていると考え、設計しました。
【先行技術文献】
【004】
【特許文献】
【特許文献】特開2020-17185 経営管理支援システム・経営管理支援方法プログラム及び経営管理支援プログラム 特開2020-086614 データ分析装置・データ分析方法及びデータ分析プログラム 特許6701421 データの三次元可視化方法・データの三次元可視化プログラム及びデータ三次元可視化システム 特開2020-77013 データ分析装置、データ分析方法及びデータ分析プログラム
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【005】
全法人事業社の事業目的は「売上向上」の一点にあります。その売上を達成させるために、いくつかの手段を講じます。その複数の手段や要素の増え方や減り方からタイミングや展開期間などを一元的に見える仕組みが、「多軸式データ収集・集積・記帳および分析プログラム」です。任意時間単位に輪切りにして全要素の稼働状況を展望することができます。
従来型の単一業務用ソフトで「簡単処理を行います」は、さも便利・・がうたい文句になっています。しかし、こうして導入した業務ソフトの大半は、会社に行き▲1▼スタンドアローンで複数のパソコンでは使えない ▲2▼担当者が休むと業務も止まることが多い ▲3▼テレワーク化もできない ▲4▼担当者が辞めると、ソフト業務ソフトの操作を誰かが引き継ぐ必要があった。▲5▼管理者も操作ができない場合もあった。
最初から単一業務別のソフト開発コンセプトに「データ分析機能」は考慮された設計になっていませんので、分析したくてもできなくて当たり前です。最近では一部の業務がクラウド化され、リモート処理もできるようになりましたが、その業務ソフトでも、他業務のデータの結合や集計・分析ができるかと聞かれると大半が「できません」「難しいですね」と返答されます。データ集積や加工には、同一データをエクセルなどに二度打ちし、集計と分析を強いられる場合が大半です。
ビッグデータの時代になり、「経営の見える化」を目指して、各種課題や経過検証をリアルタイムに確認できる体系の構築が求められています。しかし、社内業務をそっくり入れ替えないと対応できない状況になっている中小企業が大半とも言えます。
【課題を解決しようとする手段】
【006】
社内・外データの一元的に収集から分析までの一連的体制を構築するには、各社内で構築されている全データをアイテム別に分解し、部門別再集計ができる「多軸式データ集積及び分析プログラム」が必要になります。業務別に異なったデータベースプログラムであっても、いったん全データをアイテム化させ、必要別テーブルへ再構築ができる機能を持たせています。
[図表1]参照
既存のBI分析とは異なる、データの一元管理と分析機能を有しています。
1 縦軸は売上状況を示し
2 横軸に複数の項目が設定でき、複数の横軸同士の組合せ集計も可能
3 横軸の集計項目の追加・修正・削除が自由に出来る。設定項目は設定制限はありません。軸単位に集計単位(時間・日・週・月・任意など)を設定し、ロールアップ&ロールダウンで簡単閲覧が可能になります。
4 外部データの、並列(同一項目別)取り込みが複数同時に可能
5 売上分析を目的別見たい課目別に自在集計が可能になる。深夜バッチ処理にて集計され、どこにいてもタブレットやスマホでも閲覧可能になっています。
【007】
一般的、商業活動は、立体的3次元(縦軸=売上・横軸▲1▼=担当・店舗・横軸▲2▼が時間)で稼動しているにもかかわらず、業務集計項目別に時間軸を固定化し、集計された2次元画面(縦に成果・横に担当や商品など)に作表され、異なる項目別に分表され、集計・表示されます。全体の動きの「総論(全体の活動結果)」を把握し、部門単位の「核論(活動結果)」の反省などが行われます。結果が悪くても、簡単に要因理由で片付けられ、真の課題がどこにあるのか、見出すこともなされないままでした。各部門ごと発生する課題には複数の要因が重なるため部内だけでの処理で終わらない場合も数多くあります。
データ検証は、単に、「前年度実績に比べて、上昇している=良かった、又は下降している=悪かった」程度は見えますが、深層までは見えません。後は、馬車馬のごとく、社員に檄を飛ばすことが問題解決の手法でした。
どんな経営者であっても、世の中の変化のスピードに速やかに対応し、対策が後手に回ることが販売低迷の要因と知っています。こうした経営者支援=判断基準となる自社内データができ、「経営の見える化=指標つくり業務」が重要です。
たとえば、売上高は、時間軸を固定(1ヶ月単位が基本)と担当・店別と商品別の実績が主に集計されます。並列集計として、予算(目標)別に同一期間軸で集計され、表記されます。
この場合、時間軸は固定(1ヶ月や累計3ヶ月など)され売上動向を検証(昨年対比や予算対比など)します。しかし、商品傾向となると、別表にて異なった集計となります。
また、売上そのものは、商品単価×商品販売点数×客数(納品数)に分解されるが、大半は合計値での総論的比較分析が主で、細かな各論の課題点を見出す販売分析などはほとんど行われません。こうした簡易な販売分析が販売低迷の最大の問題点で、改善点です。
パソコンの能力は、細分化された各種データ数値を瞬時に集計する機能には長けていますが、合算されたデータ数値を分解できる能力は全くありません。そのためにも、基礎データの構築を最小アイテムに分解し、発生状況のまま記録し、見たい状況に沿って集計ランク(大分類・中分類・小分類など)を決め、ロールアップ又はロールダウンで検証できる仕様が求められます。しかし、こうした仕様設計が、現状の販売管理ソフトには備わっていません。
ビッグデータの発生源は複数の要素が絡み合って構成されています。表記方法はその一部を切り出し、2次元でのデータ表示方式が主流です。単一目的では、大変分かりやすい表記(棒グラフや折れ線グラフなど)が可能ですが、真の課題点を見出す分析には、3次元のまま行わない限り、不十分な分析課題です。いくつかの仮説は見出せますが、深層の課題発見から解決への経営判断が出来る作表と納得できる答えに至りません。
また、既存の分析方法では、複数のデータからの一部を切り取り集積されるために、何を軸にして集計されたのかが曖昧のまま、数値だけを一人歩きさせ、差異の大きい・小さいだけの結果が、正しい分析判断を阻害する要因にも繋がっています。こうした誤ったデータ分析手法を改善するためにも、立体構造のままのデータ表記から分析設計が求められます。
<運用管理を主体とした、業務ソフトへの課題点>
▲1▼ データ構造を最初から立体的に集積できる仕様・設計する
▲2▼ 複数の要因があっても、軸になる項目が明確にできる。
▲3▼ 集計軸が分析目的別に簡単に変更できるが、軸がぶれない仕様とする。
▲4▼ 集積は見たい部分の切り出しは出来るが、全体も同時に見える。
▲5▼ 外部データとの取り込みも、基本軸に沿って取り込みができる。(外部データと内部データは集計軸が異なる場合が大半のため、比較が難しいのが実情=取り込む前に再集計が必要な場合があるが、そこまで出来ている会社はいない)
●外部データと内部データは表裏一体に集計できる
その3次元を時間軸で切り取って、集計・確認する業務が「データ分析」といわれています。しかし、そうした専門員が採用できる企業は少なく、中小企業には普及しないことになります。
【008】
売上データの基本は、業務・課目別の仮想キュービックから成り立っています。
など、複数の業務処理機能が稼動しています。個別部門での運用管理が目的でした。全社のデータを結集させ、動向分析には、エクセルでの手集計で凌いでいるのが実態です。
【009】
従来型データ集積と分析手法
各部門別に独立した、集計データがあり、同一取引先や関係先データベースも複数格納されています。しかも、集計中のデータベース形式が異なるために単独ごとは集計できても、他データを結合し、一つのデータとして集計・分析できません。そのため、エクセルなどで、俗人的に手集計で補完し、データ結合を行っています。=時間とコストの無駄
現状は、個別にデータを集計し、時間軸をベース(前年対比など)に分析を行う程度しか、データ分析は行われていません。更なる分析を行うには、BIツール(ビジネスインテリゼンス分析)を活用する方法がありますが、
▲1▼ 時間軸(前年対比・前月対比・予算対比を週計・月計)
▲2▼ エリア軸(店別・担当者別・営業所・本支店の実績)
▲3▼ 商品軸(主力や重点商品・強化商品など見たい項目は会社別に異なる)
などを固定化して、集計できる機能はなく、ランダムに取り込んだ複数のデータを取り込み集計するために、「結果の総論」や「傾向値の変化」などの数値傾向は見えますが、「真の課題があぶりだせる」ツールとして使いこなすところまで至りません。自社の現状の即した分析専用ツールだと過信し導入しても、数値データを読み解くことができない限り、真の解決策には至らないことになります。
全ての会社が、新たにBIツールなどを用いることなく、▲1▼見たいときに▲2▼見たい要因が、▲3▼どこにいても見える環境の提供が必要と考えました。また、重点課題は専用画面を構築し、常にチェックできる環境つくりも必要となります。そのためには、分散している様々な稼動データを一元処理できる、データ仕様設計が今後は求められます。
【発明の概要図】
【010】
全景概要案
多軸の基盤イメージ図=複数のキュービックが積み重なって構成されています。
ビジネスの活動最大目標は、「売上向上策」です。縦軸に1本「売上高」を置き、横軸(水平軸)が複数の素因ごとに設定することで、売上の向上ごとに、それにかかわる複数の素因の変化を示すことで、その全課目別の動向が可視化ができます=多軸式販売&運用&顧客の管理体系です。
横軸の素因は、時間や期間のように、経過とともに分類区分(時間なら、午前中・午後・夕方~閉店まで・日・週・月など。商品なら大分類・中分類・小分類・単品など)を大きくしたり、小さくするロールアップやロールダウン機能を用いて自動集計手法を採用します。
また、販促手法別や決済属性別など同じ集計でも、集計課目別に異なった結果を確認できる2種類の集計軸を持たせます。
常に集計軸がぶれないために、正しい分析がほしい課目別に行うことが可能となります。従来型BI(ビジネス・インテリジェンス)方式とは異なった方式になっています。
【011】
多軸によるデータ集積機能
[図表2]の説明
販売集計の基本になる、5W(▲1▼いつ▲2▼どこで▲3▼誰が▲4▼何を▲5▼誰に)3H(▲1▼どのように▲2▼いくらで▲3▼どのくらい)を簡単集計と閲覧するために、業務別集計を可能にできる、複数の軸を設定できる、集計と分析ができるプログラムです。
多軸の軸とは、集計課目別の集積軸(アイテム課目別ページ)を言います=一項目ごと(集計目的別)の軸=本のページに相当する状況(課目別表紙と詳細のページに分別)を言います。
多軸の複数機能とは、用途別集計目的別軸の数の多少で表現=目的別に仮想キュービックが
販売分析(縦軸が売上)とは、水平軸に関係する各種項目が軸単位に並びます。その異なるデータを重ねて集計を行う様を言います。売上が上がるごとに、複数の要因が増えたり、減ったりする状況を可視化したものです。画面表示は、売上データの課目別に表記されたダッシュボード的イメージで表示します。
売上低迷の要因が、関係ないと思われるところから、新イレギュラー要因(フロックな処理?)も発見できます。
基本機能は、ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)やSCM(サプライ・チェーン・マネージメント)など統合型管理システムを基本に設計していますが、業種や業態に合わせて自在に軸の集計課目を加減できます。過去データとして見えないために知りえなかった動向や傾向値が毎日チェックできます。水平軸の複数の素因を結び、各ベクトル別の役割分担に沿って手集計することも可能です。
従来型システムの場合、集計項目が業務目的別に独立しており、複数の課目を▲1▼データ連結▲2▼同時間帯(大半が1か月に固定化されているため、変則時間集計ができない)に集計することができない、不便さがありました。その集計に時間をかけ、答えが見出せても、タイミングがずれる危険性もありました。
課題発見から、経過観測、結果報告、検証までの一連性が見えるデータ構築になっています。
【0010】
図表3の解説
図表モデルは6軸(12面)ですが、集計課目によって増減はいつでも可能です。
集計課目項目分の、仮想キュービックが存在することになります。表面は主に自社の管理項目で活用し、裏面は比較用として、自社又は他社用に使います。
1 縦軸は1つで、販売(売上)動向(各種属性別に集計)=企業は売上向上策のために活動と認識
2 横軸は、業種・業態によって多少変化しますが、標準で見ると
▲1▼ 商品軸(表が販売用・裏面が資材用・副資材)
▲2▼ エリア軸(担当者・課・店・営業所/本支店)・裏面に代理店管理
▲3▼ 時間軸(時間・日別・週別・月別・四半期・半期・年度・裏面に昨年・一昨年と予算)
▲4▼ 顧客軸(販売先別・登録会員別)+会員サービスの動向チェック
▲5▼ 運用軸(1.未決伝票=見積書・提案書 2.確定伝票=納品書・請求書など)と仕入れに3分割した各種伝票動向の一元管理=図表9参照
▲6▼ 会計軸 売上動向による、キャッシュフローと現状や、短期資金繰りとの連動状況
●工場など生産現場では、商品軸が納品用と仕入(資材・副資材)を加え、運用面に、納品予定スケジュール・設計仕様書・新規稼動開始予定表などを加えることで事業所別対応は可能です。
全社の活動は、売上高の向上を基準に活動しています。そこから、次の経営課題の分析(短期と中期と長期に分解したシュミレーションも可能)や各種課題点がリアルタイムに把握できる、全社内「経営の見える化」が実現できるデータ構築が求められています。
販売分析を行う場合、売上軸が同じなので、複数の課目データを取り込んだ分析も基軸がぶれないので、課題発見しやすくなります。
▲1▼ 単品商品の販売動向を決済内容別(現金・クレジット・電子決済など)に確認
▲2▼ 単品商品の販促運用別(プロパー販売・セール販売・ポイント増量販売)別に比較
▲3▼ 単品販売のお天気の影響度を調べたい=外部データとの連携
●売上合計だけで分析していては絶対見えない、販売詳細分析が可能です。既存のBIツールを活用しても、見ることが出来ません。
▲4▼ 販促活動と実績との相関性
▲5▼ 売上生産性を時間で計測=営業生産性の向上策をさぐる
多くの時間をかけての成約なのか、短時間で成約に至るのか・・・担当別比較
▲6▼ 粗利貢献度を商品別や部門別に集計=過去絶対出来なかった集計課目
など、売上に伴って、発生してくる様々な要因の変化を時系列で追跡できます。実績の悪さに、お天気などを理由に出来なくなります。
また、実行中の案件の、進捗動向分析もできますので、経過報告の予想は甘く、結果報告は、意味不明のいいわけなんてことがなくせる体質強化策にも繋がります。
また、進捗分析の中で、強化配分の変更などを問題にも出来ます。振り返って、「あの部分もっと強化すればよかった」では、負け犬の遠吠えでしかありません。
【0011】
課題解決の手段
各軸(水平軸のベクトル)に管理項目(項目別に仮想キュービックが出来ます)を設定します。最初は、集計軸を少なくスタートさせ、後日管理項目を増やすことも可能ですが、出来れば最初から集計軸は、多くあるほど、後日分析精度を高める要因となります。
[図表4]各集計軸に集計項目を設定する・・の解説
各軸に、必要とする集計項目をセットアップします。
1 仕入れ軸 現金・買掛・委託・予約項目・客注予約
2 時間軸 表側 時間別・日別・週別・月別・四半期・半期
裏側 表と同一メニューでの昨年実績や予算項目
3 商品軸 表側 大分類・中分類・小分類・単品別をセット
裏側 商品特性・商品属性・商品個性をセット
4 エリア軸 個人・所属課・店・仕入先別
5 売上軸 現金・クレジット・電子決済・ポイント・予約
6 運用軸 販促・会員割引・ポイント増量・各種キャンペーン
7 顧客軸 会員制度を設けている会社は絶対必要な項目です。
顧客動向を正しく認識することが、今後の販売戦略には欠かせません。
などを設定します。後日、必要項目の追加や修正・変更・削除も可能です。
データ分析にあたり、常に時間軸を固定し、変動する売上状況に沿って何が同時に動いているのかが明確化できます。ほしいデータを自由に▲1▼取り込み▲2▼組み合わせ、▲3▼自在分析することも出来ます。どのデータを取り出してきても、軸が固定化しているので答えにぶれが生じません。
さらに、集計の時間軸を午前中・午後・夜・深夜などにより細分化させ、傾向値の変化をグラフ化させることで、動向値の変動状況が可視化できます。24時間稼動のネット通販を併設している場合など、どの時間帯に▲1▼注文が殺到するのか▲2▼質問や問い合わせが多いのか、などを観測しながら受信体制の確立が必要になります。
各軸別に設定された項目内容は、ロールアップ又はロールダウンすることで、設定項目別の集計状況の一覧表や3Dグラフにて確認できます。
今まで、集計期間が来ると、様々なデータを集め、エクセル等を活用して、集計報告書を作成されていました。しかし、報告された段階で課題が発見できても、手遅れの場合が多くあります。これからは、見たい集計画面を事前設定しておけば、データは適時見え、即時判断にも繋がります。
[図表5] 3Dグラフ表示。
従来型の2次元画面より、リアルに見るために、3D画面を採用しました。数価化と視角訴求を同時に行うことで、伝えたいことが、明確に伝えられる環境を提供したいと考えました。
【0012】
イレギュラーな分析が得意になります
販売分析といえは、定例的な分析帳票が主流で、見て、確認する側に新しいインパクトが与えられない場合もあります。担当者がかつて想定していなかったような、販売分析が出来るようになると、社員の日常活動に変化をもたらし、活性化に繋がります。
基本的には、売上と時間軸を固定されているので様々な課題発見が可能です。
▲1▼ 時間軸やエリア軸を固定して、仕入れと売上との相関性
1 客単価の一番高い時間帯はいつ?=販売員強化策が必要になる
2 会員利用率の高い時間帯は?=イレギュラーな会員向け販促を導入
3 常に欠品しやすい商品は、事前予約受付けも同時進行+在庫の自動減算機能を持ち受注過剰の防止策を同時に講じる
▲2▼ 売上予約と商品単品を組み合わせて、単品ごとの予約状況の確認
ネットとの連携策を考え、お買物に行きたいときに店頭引取りできる…予約サービスのコスト削減運用策
▲6▼ 販促期間中の単品販売動向の確認や販促期間中の決済内容別の販売構成比を確認
販促実行すると、常に100以上売れる単品を発見する=販売チャンスロスを失くす反面、期待値に達しなかった、販促品を検証し、早期解決策を講じる。
1 販促期間中の買上点数に変化のある単品は
2 売価変更に伴って、客単価が上がる単品は
など、観測対象商品を事前に準備して実行に当る、販促分析手法が可能になる
▲7▼ 決済情報だけを集約し、現金・クレジットカード・電子決済などを件数別に分析
1 売上高に占めるクレジットカード利用高
2 ポイント増量日の会員カード保有者の販売構成比
3 ポイントサービスなどない時の、会員利用構成比
など、後日集計にて売上状況が、バッチ処理による自動集計が可能です。今まで、診たくても見えなかった様々な現象面を追跡できます。
<参考例>
▲1▼ 当たり的な自在(ほしい期間・知りたい商品など)分析にもお答えします。
▲2▼ お天気が悪くなっても、売上に影響を受けない商品と、販売低迷する商品の発見
▲3▼ 顧客別の店の利用動向=決して売上高だけで、優良顧客は認定できません。
【0013】
[新しい属性別分析]
従来、属性管理の対称にしていなかった、売上・仕入れ・購買の三要素もこれからは属性別管理体系を構築し、最近の属性別傾向値を明確にします。
いくら売上高が向上しても、現金不足感を訴える経営者が多くいます。お買物に、クレジットカードや電子決済(=全て基本は売掛)などが増えているためです。しかし、細かく管理ができていないために、現金過不足感を感じていると考えます。
これからは、全ての項目に動向値を正しく認識できる、属性コードを付与します。
▲1▼ 決済項目(POS/伝票・クレジットカード・電子決済・ポイント・webなど)
▲2▼ 商品項目(商品属性=通年・季節・ギフト・販促、商品特性別動向を拾います)
▲3▼ 販売属性(プロパー・販促・予約・ギフト・定期イベント)どの買われ方が多いのか?
▲4▼ 買物属性(個人買い・代表買い・相談買い)・・顧客の買い方の属性
▲5▼ 仕入れ属性(現金・通常取引・委託・見本・予約=先付け)
▲6▼ 購買属性(現金・リース・月定額・手形)
などなど、社内業務別に発生する項目別集計を全て把握します。
[図表6]属性課目を付ける
従来、売上や仕入れ・購買などの課目は、属性コードが付与されていませんでした。パソコン性能が悪いときに設定された管理コードがいまだに使われています。そこまで踏み込んだ集計が必要なかったのか、後日手作業での集計で充分だったかは別にして、お客様の買い方の変化=それに伴った売り方が出来ているかの分析が必要になります。
これからは、全ての項目に属性コードを付与し、後日分析の対象項目を増やします。
横軸に商品特性(3桁)・商品属性(2桁)・商品個性(2桁)や販売属性(2桁)などを盛り込むことで、社内で取り扱っている全商品の動向がつぶさに把握出来ます。
商品担当者の知識や経験も重要ですが、担当者不在になる=同じ仕事ができない職場になることを避ける意味からも、業務の数値化指標つくりが今後、重要となります。
【0014】
データ集計期間の基本設定・・期間を間違うと答えがぶれる要因になる。
データ分析のための集計期間は、食品なら一ヶ月単位では遅すぎるが、家電製品などを1ヶ月単位では短すぎ、分析してもサンプル数が少なく、正しい答えが見出せません。しかし、分析基準での集計ではなく、会計基準(決算期との連携など)での集計が主になっています。これからは、部門毎と異なった集計期間を任意変更し、正しい分析の期間設定を設けることができます。
[図表7]分析設定基準の事前設定
商品別に集計期間設定も事前に行っていると、見たい画面が常に見える環境が作れます。会社内の動向が、担当を呼んで確認することではなく、一緒に課題を追求できる発展の場に変えることが出来ます。
商品特性別に、集計期間が異なります。全て一同集計するのは、売上高のみです。商品特性別の課題収集には、仕入れ特性別の集計は出来ても、そのほかの集計しても、課題が発見できません。
▲1▼ 1ヶ月定期的分析項目・・・季節商品・販促商品・ギフト商品
▲2▼ 3ヶ月単位での分析・・・・会社の重点商品や通年商品動向
▲3▼ 6ヶ月単位での分析・・・・PB商品などの動向管理用
▲4▼ 適時集計&分析・・・・・・大型イベントや全館対応型販促や恒例行事
ほしいデータとほしい分析対象を事前に設定しておけば、見たい分析データが、
▲4▼ いつでも
▲5▼ どこにいても
▲6▼ 確認でき、スピーディーな経営ジャッジが可能となります。
課目別に担当者ごとに確認し、再集計を行い判断していたら、正しい評価は得られません。また、担当者が、作文めいた報告書の作成のための時間や報告のための時間=無駄な時間と判断します。
もう一つ重要な集計として、全館上げての大型イベントや他社とのプロジェクトなどへ参加しての活動などは、期間集計を別途に行う必要があります。
▲1▼ 初売り・福袋
▲2▼ 中元・歳暮
▲3▼ 大型タイトルイベント(創業祭・n周年記念・誕生祭・決済セールなど)
▲4▼ 短期間プロジェクト
▲5▼ 展示会・出張活動
▲6▼ イレギュラーへの対応
などがあります。事前期間設定することで、見たい情報が集計され、確認できます。
【0015】
発明の効果(その1)
<ERP=エンタープライス・リソース・プランニングの必要項目を組み込んだモデル事例
[図表8]ERPモデル案
多軸に、必要項目を設定した全景図です。軸の裏面には外部データを同一課目別に収納できる状況を設計しました。
経営者側には、課目の代表データが同時に見える、ダッシュボードも用意できます。そこから、見たい画面へ、マウスだけで操作できます。
【0016】
商社及び販売会社向けのERP対応のモデルです。売上とは、各種伝票の動きに沿って、数ヶ月先までの予想を立てながら計画の継続なのか、一部修正なのかなどが判断できるのですが、既存システムでは、売上と伝票は別扱いが大半で、動向管理を分かりにくくしています。
全起伝票をデータベースとして結集することで、経営資料として、期間集計(=日・週・月・四半期・半期・年度・任意期間累計)などをベースに、様々なビッグデータ集計およびワークプロセス分析が可能です。
各種伝票類は、2016年にe文章法が改定され、電子発行・電子保管が可能になりましたが、販売分析が可能となる統合型伝票管理体型はどこにもありません。
■伝票発行に伴う運用コストの大幅削減と運用状況の管理が容易になります。
作成+印刷+封印+宛名+ポストインが不要です
伝票作成コスト+印刷+切手+封筒=@140円×月別件数=0円で済みます
4 伝票作成もワンタッチ処理対応・・・同じデータの繰り返し入力が不要
5 科目別の伝票保存(綴り)が不要に=必要に応じてDVD保存でOK(e文章法に準拠)
6 項目別伝票のバックナンバーの検索が容易になります。
7 会計データへのCSVファイルエクスポートも可能です。
8 受け取り伝票の確認も容易に
9 伝票別データベースも容易に構築可能
10 バックNo.検索も簡単になる=担当者変更の引継ぎも容易です。
【0017】
発明の効果(その2)
POSデータの販売分析に必要な分析軸を設定
既存集計のデータベースではなく、レシートジャーナルデータを活用し、顧客別の動向まで集計します。売上高だけを評価しても、顧客の最新の傾向を探ることは出来ません。そのためにも、顧客と売上を連動させた、販売管理が今後の決め手となります。
[図表9]販売店舗の統合管理=POS連動型管理方法
従来異なっていた、伝票管理(仕入や発注)とPOSレジ(売上管理)のデータの合体分析が容易になります。
売上(在庫の減算)と仕入れ(在庫の加算)が連動していないために
▲1▼ 月売上なしで在庫があるもの=不良在庫予備軍商品のリストアップ
▲2▼ 在庫数の平均値を下回っている店舗=欠品補充体制の促進
▲3▼ 在庫数が、店舗数×2未満の在庫=完全不良在庫化中を発見。早期処分対策
▲4▼ プロパー販売(設定値段のまま)比率の計測・・・初期設定売価のまま65%の販売消化が基準になる。=常に売価変更しないと販売できていない部門=仕入れミス商品の発見
【0018】
水平軸の設定・・管理項目と分析項目が同時に設定できます。
1 顧客軸 (男女別・年齢別・カード会員などの複数属性)+リピート管理やアソシエーション管理やイベント参加状況などの集計も可能です。
●会員と非会員に分別した、会員支持率の集計を行います=日本初
2 会計軸 (現金・クレジット・電子マネー・電子決済・売掛け・予約)+キャッシュフロー
3 時間軸 (午前中・午後・夜・曜日別・月別・前年度)
4 商品別 (商品特性・商品属性・商品個性別+大分類・中分類・小分類・単品)+在庫情報
表が販売管理用 裏側が仕入れ管理用となっています。売上=在庫自動減算・営業粗利管理も同時に自動集計されます。
●顧客嗜好性まで集計できる機能を持たせます。
5 エリア軸(店舗・予約・Web・宅配)+立地別や規模別
6 イベント軸(折込広告・メーカーキャンペーン・ポイント増量・クーポン)
何がトリガーになって、販売が成り立っているのかをしっかり確認します。
7 売上軸 (1~6の動向集計値+購入属性=個人・代表・相談別に集計)
店舗販売の動向は、1~6の要因が複数に絡んで出来上がっています。従来型販売分析では、売上データだけを使用するために正しい評価が出来ない販売分析が主流です。しかも、100年以上前の総論分析手法である、ABC分析(数値の大きな順に並べる)やデシル分析(データを10分割して評価)などの分析手法を用いるために余計に正確性を欠く結果を招いています。
既存POSデータベースから正しく分析するには、既存方法で蓄積されたデータベースではなく、レシートジャーナル(顧客単位の情報=電子ジャーナル法で7年保存が必要なデータ)を活用することで、正確なビッグデータ分析が可能です。分析データの集計場所の見直しが必要です。
POSレジは販売のみの登録は出来ますが、仕入は伝票などを活用され、分離管理されています。そのため、売上と在庫数の連携処理=在庫の自動減算処理を行い、常に理論在庫が確認できる状況が作れない課題があります。
【0019】
POSデータは、本部集計されたデータではなく、レシートジャーナルデータを採用します。レシートデータ(電子帳票保存法で7年間保存されている)は、顧客別に発行されたデータのために、顧客の買物状況が明確につかめながら、過去一度も分析対象にはされてきませんでした。
顧客情報を正確に分析するには、保存している、レシートジャーナル情報のバックナンバーを利用し、そのまま分析して活用しますので、導入と同時にバックデータ活用ができます。
[図表10]レシート内情報の解説
発行されている、顧客別レシート内には、およそ50を超える重要情報項目が存在しますが、販売分析の話題には一切出てきません。最近電子レシートの変わっても、話題には至りません。
また、本部保管の売上累積値は、客数×買上点数×商品単価の3要素に分解される。その評価は、売上アップ・昨年並み・売上ダウンの3要素に分け、各項目ごと27要素×3段階=81要因に分解できる。売上低迷は、人的要因もあれば、社会的要因もある。一番大きなことが、自然的要因、つまり季節的要因がある。一番売れるときを単品別にどこまで知り、適正な在庫や売場が確保できているか?全て数値化可能なのですが、そこまで踏み込んだ、販売管理&分析ソフトはありません。売場を任された担当は、過去からの経験と勘で行っているとすれば・・と考えると恐ろしくなりますがそれが実態です。=販売低迷の最大要因
これからの経営には、全ての傾向値をリアルタイムに経過観測できます。担当者に聞きまわる必要もありません。重点商品から順次、販売強化に向けて、データ分析の支援ができます。さらに、今後の推移を見通す「シュミレーション機能」も併設しています。
また、「今後増やして生きたい項目」「今後減らして生きたい項目」など、テーマに沿った進捗動向や達成状況もつぶさに確認できるようになります。
販売向上策は、ネット通販などの影響で、店舗運営の課題は複数に及びます。店舗販売の効率アップが検証できるデータ支援が重要となります。
【0020】
多軸のPOS販売分析から見出せる、いくつかの課題例
誰もが見たことのない集計から、課題点を見出すことが出来ます。
<販売実績 1>在庫と売上を対比し売上効率
売上高だけで判断できない、複数の要因が隠れています。その隠れている部分を▲1▼如何に▲2▼速やかに▲3▼発見して▲4▼変更対策を講じるかが問われます。
適正な在庫状況が、売り上げにどれだけ貢献できているか、それとも負担になっているのか・・・今一番重要な運営課題の一つが、常に確認できると、さらに踏み込んだ営業政策を取り入れることも可能になります。診たくても見えなかった弱点を補完できます。
<販売実績 2>商品単価別に運営オペレーションが異なる手法が心要
これも、売上高だけを見ると、同等ながら運営方法(売場の展示方法から販促方法・店舗運営方法から在庫の持ち方などの理由)によって、売上実績が大きく変化します。課題を拾うと・・
a商品は、しっかり接客対応が出来ているか?
b商品は、欠品補充体制がベンダーと正しく協議できているか?
C商品は、バックヤード在庫がしっかり確保できているか?
ここでも、売上高だけでの評価方法では、正しい課題が発見できないことが分かります。
販売動向に沿って、売場メンテナンス・欠品補充発注頻度なども変わってきます。売上高だけで評価していると、人災での売上ダウンにも繋がります。
また、関連業務(配送や工事を伴う業務など)との連携策などにも繋がります。
<販売実績 3>決済動向の管理(決済属性管理はどこも未導入)
月別の決済手法別集計などが分析できるPOSスステムは主にコンビニ店くらいしか普及しておらず、決済手法に準じた、サービス強化策がなかなか確立されていません。
現金売り上げの比率が下がると、キャッシュフロー計画にも影響が出てきます。売り上げ実績としては満足しても、みそかの決済計画を変更する必要が出てきます。
クレジット決済比率が高い売場では、わざわざレジに誘導しなくても、接客しながら決済まで同時に処理することで、顧客側のサービス向上性を高めることに繋がります。
最近では、Web予約店頭引取りなども増えています。しかし、専用カウンターの設置にまで至っている店は多くありません。
店舗クレームで一番多いレジ清算時、ポイントカードを処理し、電子決済の処理と二重三重の処理の時間を要すことになります。コンビにでも、少し混雑すると列がすぐ出来ます。こうした清算時のトラブルやサービスの悪さへの改善点などを、目視でも検証できますが、なかなか数値化されていません。
販売動向の分析の中から、サービス向上策を如何に発見できるかが問われます。
いままでの集計方法では、現金とクレジット・その他(ひどいレジは全て売上処理)程度の項目しかないため、売上属性の課目的分布管理が出来ませんでした。決済を簡素化することは、人員配置とも連動します。サービスの質を落とさないコスト削減が目的ならなおさらです。
▲1▼ 時間別 利用率の高い決済項目
▲2▼ 決済種類別の処理時間・・販売スタッフによっても異なる=追加の社員教育が必要
▲3▼ 1台のレジで2人体制か? 2台のレジで2人体制か?の判断材料が見える
▲4▼ スマホ決済キャンペーン等の効果測定
<販売実績 4>立地別商品個性(嗜好性)の検証・・・辛口好みのお客が多い?
●商品個性+販売実績+購入顧客リストの集計で、店別の顧客特徴が発見できます。
店舗の立地によって、商品販売動向が大きく変わります。全て主力客層(職業や対象顧客など)が大きく変わります。本部から送り込まれた商品だけで対応していると、販売効率の低下にもつながります。旧式のチェーンストア理論が通用しなくなりました。
店が持つ主力客層を正しく認定できる機能を持った基幹システムは存在しません。これからは、店舗別に一番マッチした客層と商品構成をいくつ発見できるかの指標も必要です。
商品個性(商品スタイルともいいます)分析・・・お客の好みが、
▲1▼ 食品ならテイスト=甘口・辛口
▲2▼ ファッションなら、エレガント・スポーティー・カジュアル・フォーマル
▲3▼ 家具・インテリアなら、日本風・イタリアン風・モダン・カジュアル
▲4▼ 音楽なら、クラシック・ジャズ・歌謡曲・和製POP
など、業種別に商品個性が独自の区分にあります。好きな商品がたくさんある店がいい店で、お気に入りになることは、想像つきます。お好みでない商品が、ディスカウント価格や割引だけで販売しても、店を利用する価値にはならなくなりました。
店は移動できません。わざわざ来ていただくためのきっかけは、お客好みのテイストをたくさん集めることが価格以上に重要にな課題です。しかし、集計区分を持っていないために勘任せになっています。
<販売実績 5>適正売り場面積と販売効率の分析
●売場統一規格にしたいが、店によって異なる。運営面だけでは見えない、販売効率を計測適正在庫を問われますが、売上だけにあわせて、店別に適正在庫高は算出できません。
[図表 11]売り場面積と販売効率の解説
同じ商品を扱いながらも、店舗の広さなどによって、販売に変化が出ます。こうした変動値を正しく計測できる販売分析機能は存在していません。ある経営者からすると、何に問題があるのか・・・原因不明で済ませてきました。
▲1▼売り場面積が、半分になると、売上も半分になる。
▲2▼売り場面積が、2倍になると、売上は1.5倍になる
この原則が真に確認できます。その原則を分かったゆえに、店舗運営を推進していくことで、無駄なく成果向上策が構築できます。
同じ商品を扱いながら、売り場面積の違いで、販売効率が変化します。適正在庫=適正売り場面積の妥当性が計算できるシステムはありません。担当者の経験則で行われています。
どの程度の売場が確保できることで、最大限の販売効率が上がるのか、計測には部門別占有売り場面積を計測し
▲1▼ 店別に占有面積別の販売高(枚数×平均単価)を計算
▲2▼ 人気商品の状況変化=大型店で売れる場合と小型店で売れないものなどの違いを検証
▲3▼ 欠品補充や売場メンテナンスの回数の程度で変化が出るのか
▲4▼ 売場位置を変更することで、良くなるのか、悪くなるのか
など、仮説への答えを見出すことが容易になります。
上記1~5の課題と回答例ですが、こうした今まで検証出来なかった、課題を得るために、複数のデータを集約したり、報告させたりが主流でした。
経営側からすると、
▲1▼ より拡大化させたい部門の、効果を明確に知りたい
▲2▼ 削減させた課目の影響がどこに出るのか、少し心配
▲3▼ 販促手法の変更が、どのような変化をもたらしたか、良かったか・悪かったか
▲4▼ 新規事業の反響や結果
など感覚でも把握できない微妙な動向を数値化させ、毎日確認でき、アクション途中での行動プランの軌道修正なども適時可能となります。
【0021】
会員支持動向を検証
売上は2割の顧客で、8割が出来ている(2:8理論)といわれます。=流通では35:65
会員サービスは提供しているが、利用動向を正しく検証できる仕組みがありません。しかし、レシート販売分析に変更すると、会員(ポイントカード登録者など)と非会員に分別して集計可能です。=会員売上高の基準値を65%に設定
[図表11]会員支持率集計表の解説
会員と一般に分別した、課目別構成比を診る=顧客支持率の検証=総合分析表になっています。売上状況を、会員と非会員に分別集計することで、今後のお店別の顧客対策をどの商品から順次行えばよいのかが明確に見えてきます。
一般会員と会員との販売構成比を比較すると、会員の支持の高さが理解できる。もっと会員向けのサービス充実を図らないと、会員離反は、店の致命傷になることが分かる。
店全体から、商品群(部門別大・中・小分類)別に同様の検証を行う。
●中分類として、会員支持率の低い(65%以下)品群に対し、支持率を高める会員向けの商品政策案が急務となります。
さらに、単品群別に同様の集計を行うことで、会員支持傾向分布が明確になる。安くすれば売れる的な安易な判断で仕入が出来ないことも見えてきます。これからは、数十年のベテランの仕事を引き継ぐにも、こうした数値集計が重要となります。
[図表12]単品の会員支持率の解説
単品別顧客支持率の集計・・単品の売価別会員支持率を集計したもの=単品分析
C商品は会員非会員問わず支持されている。反面、D商品は高額ながら会員支持が高いために、販売数は低くても継続させる必要がることがわかる。単に売上が低い(ABC分析でのC商品)だけで、廃番にすべきか?そんな簡単なものでないことが分かる。
また、B商品は、新規顧客開拓に貢献していることが分ります。
過去全く見えなかった、会員別の買物動向を正しく把握しながら、今後、会員向けの商品力強化や販促活動・店舗運営やサービス向上策の課題が発見できます。=販売低迷の要因も同時に探せます。まずは、会員支持率向上策が最優先課題になります。特に会員に不人気の商品から見直しが必要になります。
【0022】
会員支持率から、個別会員のカテゴリー別利用状況分析
[図表13]カテゴリー別利用動向分析
昔から、魚を買う店と肉を買う店は異なるといわれてきました。商品目利きに相当の目力が必要とされるからでした。その考えは、はっきり数値化されると分かります。
<検証>一斉同報型販促のレスポンスの悪さが、こうした要因にあります。
Aさんに野菜しか買わない顧客
Bさんは全部門満遍なく購入いただく顧客
どちらも、売上高が100です。どちらが店にとって優良顧客なんでしょうか?せっかくポイントカードを発行しても、こうした会員動向を正しく検証できている店は皆無です。
カテゴリー別検証は、古くから行われていますが、会員別カテゴリー分析はありません。会員の利用が高い=支持率が高い品群。低いもの=無視率が高いことの要因がどこにあるのか検証されていません。会員を満足させる商品構成が問われています。
顧客の店舗利用状況に即した、ワンツーワン的な販促プランの設定から検証までが簡単にできるようになります。2000年はじめに、ワンツーワンマーケティング戦略が話題になりましたが、いまだ総花式一斉同報販促が主流で、実現できていません。複数のデータを駆使し、数日掛けて分析・検証しただけで終わっています。
ポイントカードなど会員制度を設けながら、ほとんど会員の店舗使用動向分析(利用状況や重点支持商品など)なども行っていない会社が大半です。販売低迷の要因をしっかり教えてくれる、顧客支持率分析です。買上商品分析抜きのRFM(リセンシー・フリークエンシー・マネタリーの70年も前からある3要素分析手法=総花分析手法)分析などが行われていますが、正しい顧客認識さえ得ることが出来ない分析手法がいまだ使われているためでもあります。
多軸の集計項目に顧客支持動向を取り込み分析することで、様々な顧客動向分析が可能です。多軸項目に、一つ顧客分析項目を設定するだけで、ほしいデータを取り出し、運用することで真のワンツーワンマーケティングが完成できます。
流通業界では、重要顧客の30~35%で売り上げ全体の7割を占めます=2:8理論。その3割の顧客の支持を仰ぎ続ける体制構築が、店存続の意義となります。
顧客管理とは、住所や生年月日を整理することではありません=リスト管理であって、正しい顧客管理とは、顧客の店舗利用動向を追跡することを言うのですが・・そこまで踏み込んだ顧客管理仕様は今まで完成されていません。
世の中の変化が激しく、昨年と同じことを繰り返していては、乗り遅れることも多々あります。導入企業の最大のメリットが、▲1▼複数のデータを▲2▼時間を掛けずに▲3▼分析担当者など不在でも▲4▼正しいデータ閲覧ができる仕様にし、▲5▼共通のデータを会議で話題にあげる体制の確立が必要なのです。エクセルを駆使して独自の分析をしても、新しい課題の発見には至ることは多くありません。
【0023】
発明の効果(その3)発明効果1又は2の発展系
◆本・支店間情報管理体系
支店別にどのような業務機能を持たせるか、持たせないかも、用途別キュービックごとの追加や変更が自在に出来ます。後日変更も可能です。
[図表14]本支店間情報管理の統一
本・支店・営業所間のデータであっても、本部では外部データとしてそのままの状態では統合できない場合も多々あります。こうした問題にも、簡単に対応可能です。
同じフレームで集計することで、全社の動向値が集計を待たなくても適時確認することができるようになります。
最近では、M&Aなどによって複数の会社が合体した場合、最大の課題がデータ集計にあります。異なったデータファイルであっても、外部データとして取り込み、集計時に統合することで、同一ファイルとして活用が可能になります。
基幹データベースの全社共有化を図り、データ作成に用います。全て、ロールアップ&ダウン形式でデータ検証が可能です。
▲1▼ 顧客(取引先)リスト・・担当者別や組合関係など交際・交流関係者など全てリスト化
▲2▼ 商品マスター・・・・自社製品・仕入製品(プロパー・PB・委託)
▲3▼ 各種分析データは階層別に集計できます。
▲4▼ 会計業務との連携・・小口経費清算・出張費から冠婚葬祭
支店や営業所によって、異なる営業が行われている場合、比較が出来ないことを理由に、使いこなせない中途半端なシステム導入なども行われてきました。
▲1▼ 商品が違う・・・・・結果集計方法などはそのままで活用できます。
▲2▼ 販売方法が異なる・・運用管理方法が異なるのかもしれません。
(店頭販売主体の店と外商を伴い、外回りで売上を作る2極の販売を一元管理はできませんが、こうした場合にも柔軟に対応可能です=軸に沿って科目数を増やすだけで終わります。
▲3▼ 同一業種のM&Aに伴い、データ集計業務を如何に迅速に図るかが問われます。
データコンバートファイルなどを構築し、同一商品ながら異なった管理体系にある、販売データとの結合が要求されます。
特に、食品スーパーのように、はじめからJANコードが付与されていない商品(野菜・果物・魚・肉・惣菜・インストア製パンなど)群を持つ企業は大変です。
こうした場合にも、柔軟にお答えできる仕様になっています。
▲5▼ 売上生産性は比較できても、粗利生産性は比較できません。しかも、そこまで確実に評価している会社は多くありません。やりたくても出来ないのが実態ともいえます。
【0024】
発明効果(その4)
◆外部データの積極的な取り込みと保有データの追加融合策
外部データの取り込みとは、
▲1▼ 市販する他社データ=お天気データやPOS用・単品販売集計データ
▲2▼ 行政データ・関係各省発行
▲3▼ 社内データながら各支店データ
▲4▼ 古い保管データベース=最新ファイルとフォーマットが異なる場合も利用可能
▲5▼ データベース仕様が異なるファイル群
などを分析目的で取り込みを図ることを言います。
自社の課題点を探求するために、外部データの積極的な取り込みも行われています。その場合、自社データの同一課目別の裏面に取り込むことで、正確に対比することが出来ます。分析が柔軟に出来ることは重要ですが、集計軸や集計課題の異なるデータを持ち込んで、比較しても正しい答えが得られません。
[図表15]外部データの取り込みの解説
データの比較や連結目的で外部データの取り込み図る場合も、データレコード数が必ずしも合致しません。こうした場合は事前編集してデータ取込みを可能とします。
また、市場調査などの名目でデータの取り込みは簡単できますが、自社内データの要素と異なる要素が含まれていると、比較できないデータとなってしまいます。そうなると、いくら高い経費を払って他社データを購入し、時間掛けて分析しても意味のない結果となります。もちろん、複数の外部データを同時取り込み、一括集計や編集取り込みなども最初から検討し、事前準備をお忘れなくおこなうことです。
これからは、自社内データばかりではなく、社外データの積極的な取り込みが、ビッグデータ時代、重要といわれます。外部データをどのように活用するかは、企業秘密に繋がるかもしれませんが、ビッグデータの活用論や利用メリット論のケーススタディーは多くありませんが、そうした活用にも答えできる仕様です。
【0025】
発明効果(その5)
処理項目の組み換え・編集・追加、変更・切り離し
中小企業では、IT担当者が不在の場合が多く、一度導入すると、使えない機能があっても我慢して使っているのが実態です。時間経過とともに、運営方法などが変わる=管理手法や集計方法が異なる=利用ソフトの修正や訂正が必要となります。
データ単位の▲1▼組み込み ▲2▼切り離し ▲3▼追加機能などを行うには、通常の考えでは全て作り直しとなり、時間とコストが必要でしたが、このシステムでは、稼動しながら自在に可能です。業務処理を大都市圏から地方に移すことで、コスト削減も可能です。
[図表16]集計課目の修正・追加・変更の解説
新業務が始まったが、集計方法が従来のままでは、正しい分析結果を得ることが出来ません。
たとえば、大手会計事務所(本来は、仕入業務のない業態)が、相続業務や記帳代行の外部処理を始めると、新たに仕入業務が発生します。しかし、会計を正しく見ている会社でありながらそうした業務の販売生産性(販売状況や原価コスト計算)を正しく検証できないために、手集計で補完しています。そうした簡易的販売管理ソフトがないためです。
新規業務の集計は、どの部門の管理下に置くかでも、集計内容が異なります。こうした業務の追加や変更は、日常的にも発生します。便利になればなるほど要求度も必然的に高くなります。そうした養成にも速やかに対応できる基幹システムであるべきと考えます。
従来型のパソコン用業務プログラムは、事務処理の簡単化や簡素化・処理スピードなどに重点に設計されてきました。これからの業務システムプログラムは、今まで以上に簡素化なども考慮しながら、全業務を細部に対して、データ分析が▲1▼幅広く▲2▼柔軟に可能にさせ、「経営の適時完全見える化」=課題の見える化の追求にシフトさせたシステムプログラムが求められます。しかし、そこまで考慮された業務とデータ管理&分析プログラムソフトがありません。
なぜなら、データベース設計とは、事前に設計された内容を簡単に、修正や変更が出来るものが存在しないからです。下手すると、最初から高額をかけ、日数をかけて変更でしかなかったのです。ノンプログラムでのデータベースへの追加・修正が少しずつ可能になってきていますが、完全なものはこのシステム意外に存在しません。
【発明を実施するための形態】
【0026】
既存システムに手を加えないで、そのままのデータ取り込みと集計ができる基幹エンジンとしての導入をクラウド展開にて導入を促進させます。
中小企業であっても、企業の大小かかわりなく、データ管理者やデータ分析官の存在そのものが不要であると認識します。小さな課題が適時見え、改善ごとに売上向上に繋がることが見えてくると、社員のモチベーションも向上し、更なる発展が出来る、全循環型経営支援プログラムでなければならないと考えます。
現行のシステムに看る、事務処理向上型の基幹システムから完全脱却し、稼動する=いくつかの足跡が残る=その足跡を集計・分析や検証を繰り返すことで、新たな活性化の芽が発見できます。販売分析や顧客分析が明日の経営の指針に活用できる、経営体制構築を目指します。
事務処理業務ではなく、次世代の、営業戦略・顧客対応が対応可能な事務処理機能であるべきと考えています。
ビッグデータの分析手法の本はたくさん出版されていますが、「データ活用」を目的とした本はほとんどありません。日本では導入実績・活用実績数がないものは認めないためです。しかし、経営者側からすると、ビッグデータを活用して
▲1▼ 会社の活性化への課題の見える化(発見できる)
▲2▼ 活性化プロセスが、うまく稼動しているかどうかの、プロセスチェックが出来る
▲3▼ 「成功・達成」の目安をどこでつけるのか、ミスジャッジをなくすタイミングは何時かなど、会社の大小問わず、同時多発的に起こる複数の課題解決に向かっていかなくてはなりません。そうした企業発展へのソリューションを多軸式販売&顧客&分析で後方支援できることを願っております。
【手続補正書】
【提出日】2020-10-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
POSデータや会計データを独自の分析手法でデータ分析し、今後の活性化の方向性を見出すデータ分析コンサルタントを30年以上の実務経験があります。保有しているコンサルティングノウハウを全てシステム化を図り、中小企業の活性化に寄与できる各種データ構築から、集計・分析までの一元管理体系及びその分析システムプログラムの構築をめざします。
【背景技術】
【0002】
今日までは、業務ソフト(販売管理、仕入管理、営業管理、会計・経理処理、人事管理業務、POSデータ管理など)は用途別に分別され、それぞれ異なったデータベースで管理されています。そのためにコンサルタント依頼を引き受けると、契約先の会社に保存されている過去データから、必要項目別に再集計し、問題点を拾い出し、その会社の活性化目標を構築し支援を行ってきました。
最近ではBI分析(ビジネスインテリゼンス)ソフトが数多く発売され、異なったデータベース形式であっても、簡単にデータベースデータの結合・合算ができるようになりました。
しかし、その利用するデータが、販売データの場合、売上高は、商品単価×買上点数×客数の積数でありながら合計値のデータしかなく、課目別深層のデータ分析をしたくてもできません。そのほかにも、商品仕入れデータにしても、商品属性や特性情報が付帯していないために、正しい商品分析ができないのが実態です。
この場合、販売分析の場合は、レシートジャーナルデータを活用した、別次元での販売分析を行わないと正確な販売分析が得られない場合もありました。
専門分野別の業務用ソフトは、1人手解消、2事務処理の時間短縮、3スピード処理、4コスト削減などが目的になっていますが、そうして集積された業務データを分析することを全く考慮した業務ソフトはほとんどありません。
ビッグデータ時代とは言え、正しいデータ分析を実行のため、基礎データの構築から、経営支援資料を作成に大変な思いで作成してきました。これからは、誰もが簡単に「経営の見える化」ができるツールを求めていると考え、設計しました。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-17185
【特許文献2】特開2020-086614
【特許文献3】特許6701421
【特許文献4】特開2020-77013
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ビジネスの活動最大目標は、「売上向上策」です。縦軸に1本「売上高」を置き、横軸(水平軸)が複数の素因ごとに各種項目を設定することで、売上の向上ごとに、それにかかわる複数の素因の変化を確認することで、その全課目別の動向を可視化することができます=多軸式販売&運用&顧客の管理体系です。
横軸の素因は、分類区分(基軸になる時間軸は、午前中・午後・夕方~閉店まで・日・週・月など。商品なら大分類・中分類・小分類・単品など)に集計課目を、ロールアップ&ロールダウン機能を用いてデータ閲覧できます。
また、販促手法別や決済など、同じ集計でも、集計課目に属性を複数付与させた集計軸を持たせることもできます。
データ分析の場合、複数の合算値と単一項目と合算されるなど集計項目にぶれがあると、正しい分析はしたが、信頼おける答えには至りません。常に集計軸がぶれないデータ分析を可能にしました。
【0005】
多軸によるデータ集積機能
販売集計の基本になる、5W(1いつ2どこで3誰が4何を5誰に)3H(1どのように2いくらで3どのくらい)を正確に集計と閲覧するために、業務・属性別集計を可能にする集計軸を、複数設定できる、集計と分析ができるプログラムです。
軸単位に、取集されたデータはアイテム別に自動分解されます。分解されたデータは、集計必要項目として深夜バッチ処理にて自動集計され、表記されます。
さらに外部データ(=社内データ同様に、アイテムまで自動分解されます)の取り込み設定も可能です。(
図2参照)
多軸の軸とは、集計課目別の集積軸(集計したいアイテム課目別)を言います=一項目ごと(集計目的別)の軸=本のページに相当する状況(課目別表紙と詳細のページ分別)を言います。
多軸の複数機能とは、用途別集計目的別軸の数の多少で表現=目的別に仮想キュービックが存在している様をいいます。
販売分析(縦軸が売上)とは、水平軸に関係する各種項目が軸単位に並びます。その異なるデータを重ねて集計を行う様を言います。売上が上がるごとに、複数の要因が増えたり、減ったりする状況を可視化したものです。画面表示は、売上データの課目別に表記されたダッシュボード的イメージで表示します。
売上低迷の要因が、関係ないと思われるところから、新イレギュラー要因(フロックな処理?)も簡単発見できます。
基本機能は、ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)やSCM(サプライ・チェーン・マネージメント)など統合型管理システムを基本に設計していますが、業種や業態に合わせて自在に軸の集計課目を加減できます。過去データとして見えないために知りえなかった動向や傾向値が毎日チェックできます。水平軸の複数の素因を結び、各ベクトル別の役割分担に沿って手集計することも可能です。
従来型システムの場合、集計項目が業務目的別に独立しており、複数の課目を
1 データ連結、
2 同時間帯(大半が1か月に固定化されているため、変則時間集計ができない)
に集計することができない、不便さがありました。その集計に時間をかけ、答えが出せても、タイミングがずれる危険性もありました。
課題発見から、経過観測、結果報告、検証までの一連性がバッチ処理にて翌日には見えるデータ構築になっています。
【0006】
基本は6軸(12面)(
図3参照)ですが、集計課目によって最大8軸まで増減は可能です。集計課目項目分の、仮想キュービックが複数存在することになります。表面は主に自社の管理項目で活用し、裏面は比較用として、自社又は他社用にも使えます。
1 縦軸は1つで、販売(売上)動向(各種属性別に集計)=企業は売上向上策のために活動と認識
2 横軸は、業種・業態によって多少変化しますが、標準で見ると
イ 商品軸(表が販売用・裏面が資材用・副資材)
ロ エリア軸(担当者・課・店・営業所/本支店)・裏面に代理店管理
ハ 時間軸(時間・日別・週別・月別・四半期・半期・年度・裏面に昨年・一昨年と予算)
ニ 顧客軸(販売先別・登録会員別)+会員サービスの動向チェック
ホ 運用軸(1.未決伝票=見積書・提案書 2.確定伝票=納品書・請求書など)と仕入れに3分割した各種伝票動向の一元管理=図表9参照
ヘ 会計軸 売上動向による、キャッシュフローと現状や、短期資金繰りとの連動状況
●工場など生産現場では、商品軸が納品用と仕入(資材・副資材)を加え、運用面に、納品予定スケジュール・設計仕様書・新規稼動開始予定表などを加えることで事業所別対応は可能です。
全社の活動は、売上高の向上を基準に活動しています。そこから、次の経営課題の分析(短期と中期と長期に分解したシュミレーションも可能)や各種課題点がリアルタイムに把握できる、全社内「経営の見える化」が実現できるデータ構築が求められています。
販売分析を行う場合、売上軸が同じなので、複数の課目データを取り込んだ分析も基軸がぶれないので、課題発見しやすくなります。
1 単品商品の販売動向を決済内容別(現金・クレジット・電子決済・ポイントなど)に確認や販促との連動性を確認する
2 単品商品の販促運用別(プロパー販売・セール販売・ポイント増量販売)別に比較
3 単品販売のお天気の影響度を調べたい=外部データとの連携
●売上合計だけで分析していては絶対見えない、販売詳細分析が可能です。既存の分析方法では一切見ることが出来ません。
4 販促活動と実績との相関性(販促品と非販促品の、販促時の動向変化)
5 売上生産性を時間で計測=営業生産性の向上策をさぐる
多くの時間をかけての成約なのか、短時間で成約に至るのか・・・担当別のプロセス変化の比較
6 粗利貢献度を商品別や部門別に集計=過去絶対出来なかった集計課目
など、売上に伴って、発生してくる様々な要因の変化を時系列で追跡できます。実績の悪さに、お天気などを理由に出来なくなります。
また、実行中の案件の、進捗動向分析もできますので、経過報告の予想は甘く、結果報告は、意味不明のいいわけなんてことがなくせる体質強化策にも繋がります。
また、進捗分析の中で、強化配分の変更などを問題にも出来ます。振り返って、「あの部分もっと強化すればよかった」では、負け犬の遠吠えでしかありません。
【課題を解決しようとする手段】
【0007】
社内データの一元的集積及び分析体制を構築するには、各社内で構築されている全データをアイテム別に分解し、部門別再集計ができる「多軸式データ集積及び分析プログラム」が必要になります。業務別に異なったデータベースプログラムであっても、いったん全データをアイテム化させ、必要別テーブルへ再構築ができる機能を持たせています。(
図1(1)を参照)
既存のBI分析とは異なる、データの一元管理と分析機能を有しています。
1 縦軸は売上状況を示し
2 横軸に複数の項目が設定でき、複数の横軸同士の組合せ集計も可能
3 横軸の集計項目の追加・修正・削除が自由に出来る。設定項目は設定制限はありません。軸単位に集計単位(時間・日・週・月・任意など)を設定し、ロールアップ&ロールダウンで簡単閲覧が可能になります。
4 従来不可能だった、外部データを並列(同一項目別)集計が複数同時に可能
5 売上分析を目的別見たい課目別に自在集計が可能になる。深夜バッチ処理にて集計され、どこにいてもタブレットやスマホでも閲覧可能になっています。
【0008】
一般的、商業活動は、立体的3次元(縦軸=売上・横軸1担当・店舗・横軸2時間)で集計しているにもかかわらず、業務集計項目別に時間軸を固定化し、2次元画面(縦に成果・横に担当や商品など)に作表され、異なる項目別に分表され、集計・表示されます。時間軸を固定化するために、時間別(1朝から閉店まで、2曜日別、3販促時と平常時の変化、4お天気との関係性、5その他)の変化への対応策が打ち出せない状況となっています。
今まで、経営や営業促進策に「データ分析」を活用する体制はありませんでしたので、全体の動きの「総論(全体の活動結果)」を把握し、部門単位の「核論(活動結果)」の反省などが行われます。結果が悪くても、簡単に要因理由で片付けられ、真の課題がどこにあるのか、見出すこともなされないままでした。各部門ごと発生する課題には複数の要因が重なるため部内だけでの処理で終わらない場合も数多くあります。
データ検証は、単に、「前年度実績に比べて、上昇している=良かった、又は下降している=悪かった」程度は見えますが、深層までは見えません。後は、馬車馬のごとく、社員に檄を飛ばすことが問題解決の手法でした。
どんな経営者であっても、世の中の変化のスピードに速やかに対応し、対策が後手に回ることが販売低迷の要因と知っています。今後は、経営者支援=判断基準となる社内データが確立でき、「経営の見える化=指標つくり業務」が重要と考えます。
たとえば、売上高は、時間軸を固定(1ヶ月単位が基本)と担当・店別と商品別の実績が主に集計されます。並列集計として、予算(目標)別に同一期間軸で集計され、表記されます。
この場合、時間軸は固定(1ヶ月や累計3ヶ月など)され売上動向を検証(昨年対比や予算対比など)します。しかし、商品傾向となると、別表にて異なった集計となります。
また、売上そのものは、商品単価×商品販売点数×客数(納品数)に分解されるが、大半は合計値での総論的比較分析が主で、細かな各論の課題点を見出す販売分析などはほとんど行われません。こうした簡易な販売分析が販売低迷の最大の問題点で、改善点です。
パソコンの能力は、細分化された各種データ数値を瞬時に集計する機能には長けていますが、合算されたデータ数値を分解できる能力は全くありません。そのためにも、基礎データの構築をアイテムに分解し、発生状況のまま記録し、見たい状況に沿って集計ランク(大分類・中分類・小分類など)を決め、ロールアップ又はロールダウンで検証できる仕様が求められます。しかし、こうした仕様設計が、現状の販売管理ソフトには分析機能が備わっていません。
ビッグデータの発生源は複数の要素が絡み合って構成されています。その一部を切り出し、2次元表記でのデータ表示方式が主流です。単一目的では、大変分かりやすい表記(棒グラフや折れ線グラフなど)が可能ですが、真の課題点を見出す分析には、3次元のまま行わない限り、不十分な分析課題です。いくつかの仮説は見出せますが、深層の課題発見から解決への経営判断が出来る作表と納得できる答えに至りません。
また、既存の分析方法では、複数のデータからの一部を切り取り集積されるために、何を軸にして集計されたのかが曖昧のまま、数値だけを一人歩きさせ、差異の大きい・小さいだけの結果が、正しい分析判断を阻害する要因にも繋がっています。こうした誤ったデータ分析手法を改善するためにも、立体構造のままのデータ構造設計が求められます。
<運用管理を主体とした、業務ソフトへの課題点>
1 データ構造を最初から立体的に集積できる仕様・設計する
2 複数の要因があっても、軸になる項目が明確にできる。
3 集計軸が分析目的別に簡単に変更できるが、軸がぶれない仕様とする。
4 集積は見たい部分の切り出しは出来るが、全体も同時に見える。
5 外部データとの取り込みも、基本軸に沿って取り込みができる。(外部データと内部データは集計軸が異なる場合が大半のため、比較が難しいのが実情=取り込む前に再集計が必要な場合があるが、そこまで出来ている会社はいない)
●外部データと内部データは表裏一体に集計できる
その3次元を時間軸で切り取って、集計・確認する業務が「データ分析」といわれています。しかし、そうした専門員が採用できる企業は少なく、中小企業には普及しないことになります。
【0009】
売上データの基本は、業務・課目別の仮想キュービックから成り立っています。(
図1の(1)を参照)=最もシンプルな販売状況データ
売上管理体系の場合
<縦軸>売上高状況
<横軸>1担当や部署・営業所など集計エリア又は商品別売上
2期間(時間)=半固定
の3次元体系の時間を半固定にした表記となっています。
その集計された表が昨年実績と比較され、前年度より伸張した、アップしたと一喜一憂する月例会議が行われます。
【0010】
従来型データ集積と分析手法
各部門別に独立した、集計データがあり、同一取引先や関係先データベースも複数格納されています。しかも、集計中のデータベース形式が異なるために単独ごとは集計できても、他データを結合し、一つのデータとして、結合・集計・分析はできません。そのため、エクセルなどで、俗人的に手集計で補完し、データ結合を行っています。=時間とコストの無駄が当たり前になっています。
現状は、個別にデータを集計し、時間軸をベース(前年対比など)に分析を行う程度しか、データ分析は行われていません。更なる分析を行うには、BIツール(ビジネスインテリゼンス分析)を活用する方法がありますが、
1 時間軸(前年対比・前月対比・予算対比を週計・月計)が半固定されている
2 エリア軸(店別・担当者別・営業所・本支店の実績)
3 商品軸(主力や重点商品・強化商品など見たい項目は会社別に異なる)
などを固定化して、集計できる機能はなく、ランダムに取り込んだ複数のデータを取り込み集計するために、「結果の総論」や「傾向値の変化」などの数値傾向は見えますが、「真の課題があぶりだせる」ツールとしては使えません。自社の現状の即した分析専用ツールだと過信し導入しても、数値データを読み解くことができない限り、真の解決策をあぶりだしには至らないことになります。
全ての会社が、新たにBIツールなどを用いることなく、1見たいときに2見たい要因が、3どこにいても見える環境の提供が必要と考えます。また、重点課題は専用画面を構築し、常にチェックできる環境つくりも必要となります。そのためには、分散している様々な稼動データと比較したい外部データを一元処理できる、データ仕様設計が今後は求められます。
【課題解決の手段】
【0011】
各軸(水平軸のベクトル)に管理項目(項目別に仮想キュービックが出来ます)を設定します。最初は、集計軸を少なくスタートさせ、後日管理項目を増やすことも可能ですが、出来れば最初から集計軸は、多くあるほど、後日分析精度を高める要因となります。
参照 各集計軸に集計項目を設定する(
図4参照)
各軸に、必要とする集計項目をセットアップします。
1 仕入れ軸 現金・買掛・委託・予約項目・客注予約
2 時間軸 表側 時間別・日別・週別・月別・四半期・半期
裏側 表と同一メニューでの昨年実績や予算項目
3 商品軸 表側 大分類・中分類・小分類・単品別をセット
裏側 商品特性・商品属性・商品個性をセット
4 エリア軸 個人・所属課・店・仕入先別
5 売上軸 現金・クレジット・電子決済・ポイント・予約
6 運用軸 販促・会員割引・ポイント増量・各種キャンペーン
7 顧客軸 会員制度を設けている会社は絶対必要な項目です。
顧客動向を正しく認識することが、今後の販売戦略には欠かせません。
などを設定します。後日、必要項目の追加や修正・変更・削除も可能です。
データ分析にあたり、常に時間軸を固定し、変動する売上状況に沿って何が同時に動いているのかが明確化できます。ほしいデータを自由に1取り込み、2組み合わせ、3自在分析が出来ます。どのデータを取り出してきても、軸が固定化しているので答えにぶれが生じません。
さらに、集計の時間軸を午前中・午後・夜・深夜などにより細分化させ、傾向値の変化をグラフ化させることで、動向値の変動状況が可視化できます。24時間稼動のネット通販を併設している場合など、どの時間帯に▲1▼注文が殺到するのか▲2▼質問や問い合わせが多いのか、などを観測しながら受信体制の確立が必要になります。
各軸別に設定された項目内容は、ロールアップ又はロールダウンすることで、設定項目別の集計状況の一覧表や3Dグラフにて確認できます。
今まで、集計期間が来ると、様々なデータを集め、エクセル等を活用して、集計報告書を作成されていました。しかし、報告された段階で課題が発見できても、手遅れの場合が多くあります。これからは、見たい集計画面を事前設定しておけば、データは適時見え、即時判断にも繋がります。
3Dグラフ表示。(
図5参照)
従来型の2次元画面より、リアルに見るために、3D画面を採用しました。数値化と視角訴求を同時に行うことで、伝えたいことが、明確に伝えられる環境を提供したいと考えました。
【0012】
イレギュラーな分析が得意になります
販売分析といえは、定例的な分析帳票が主流で、見て、確認する側に新しいインパクトが与えられない場合もあります。担当者がかつて想定していなかったような、販売分析が出来るようになると、社員の日常活動に変化をもたらし、活性化に繋がります。
基本的には、売上と時間軸を固定されているので様々な課題発見が可能です。
1)時間軸やエリア軸を固定して、仕入れと売上との相関性
1 客単価の一番高い時間帯はいつ?=販売員強化策が必要になる
2 会員利用率の高い時間帯は?=イレギュラーな会員向け販促を導入
3 常に欠品しやすい商品は、事前予約受付けも同時進行+在庫の自動減算機能
を持ち受注過剰の防止策を同時に講じる
2)売上予約と商品単品を組み合わせて、単品ごとの予約状況の確認
ネットとの連携策を考え、お買物に行きたいときに店頭引取りできる…予約サービスのコスト削減運用策
3)販促期間中の単品販売動向の確認や販促期間中の決済内容別の販売構成比を確認。販促実行すると、常に100以上売れる単品を発見する=販売チャンスロスを失くす反面、期待値に達しなかった、販促品を検証し、早期解決策を講じる。
1 販促期間中の買上点数に変化のある単品は
2 売価変更に伴って、客単価が上がる単品は
など、観測対象商品を事前に準備して実行に当る、販促分析手法が可能になる
4)決済情報だけを集約し、現金・クレジットカード・電子決済などを件数別に分析
1 売上高に占めるクレジットカード利用高
2 ポイント増量日の会員カード保有者の販売構成比
3 ポイントサービスなどない時の、会員利用構成比
など、後日集計にて売上状況が、バッチ処理による自動集計が可能です。今まで、診たくても見えなかった様々な現象面を追跡できます。
<参考例>
1 顧客別の関心事の高い商品(ほしい期間・知りたい商品など)分析も可能です。
2 お天気が悪くなっても、売上に影響を受けない商品と、販売低迷する商品の発見
3 顧客別の店の利用動向=決して売上高だけで、優良顧客は認定できません。
【0013】
新しい属性別分析=日本初
従来、属性管理の対称にしていない、売上・仕入れ・購買の三要素もこれからは属性別管理体系を構築し、最近の属性別傾向値を明確にします。
いくら売上高が向上しても、現金不足感を訴える経営者が多くいます。お買物に、クレジットカードや電子決済(=全て基本は売掛)などが増えているためです。しかし、細かく管理ができていないために、現金過不足感を感じていると考えます。
これからは、全ての項目に動向値を正しく認識できる、属性コードを付与します。
1 決済項目(POS/伝票・クレジットカード・電子決済・ポイント・webなど)
2 商品項目(商品属性=通年・季節・ギフト・販促、商品特性別動向を拾います)
3 販売属性(プロパー・販促・予約・ギフト・定期イベント)どの買われ方が多いのか?
4 買物属性(個人買い・代表買い・相談買い)・・顧客の買い方の属性
5 仕入れ属性(現金・通常取引・委託・見本・予約=先付け)
6 購買属性(現金・リース・月定額・手形)
などなど、社内業務別に発生する項目別・属性別集計で全て把握します。
属性課目を付ける(
図6参照)
従来、売上や仕入れ・購買などの課目は、属性コードが付与されていませんでした。パソコン性能が悪いときに設定された管理コードがいまだに使われています。そこまで踏み込んだ集計が必要なかったのか、後日手作業での集計で充分だったかは別にして、お客様の買い方の変化=それに伴った売り方が出来ているかの分析が必要になります。
これからは、全ての項目に属性コードを付与し、後日分析の対象項目を増やします。
横軸に商品特性(3桁)・商品属性(2桁)・商品個性(2桁)や販売属性(2桁)などを盛り込むことで、社内で取り扱っている全商品の動向がつぶさに把握出来ます。
商品担当者の知識や経験も重要ですが、担当者不在になる=同じ仕事ができない職場になることを避ける意味からも、業務の数値化指標つくりが今後、重要となります。
【0014】
データ集計期間の基本設定・・期間を間違うと答えがぶれる要因になる。
データ分析のための集計期間は、食品なら一ヶ月単位では遅すぎるが、家電製品などを1ヶ月単位では短すぎ、分析してもサンプル数が少なく、正しい答えが見出せません。しかし、分析基準での集計ではなく、会計基準(決算期との連携など)での集計が主になっています。これからは、商品部門毎と異なった集計期間を任意変更し、正しい分析の期間設定を設けることができます。(
図7)参照
商品別に集計期間設定も事前に行っていると、見たい画面が常に見える環境が作れます。会社内の動向が、担当を呼んで確認することではなく、一緒に課題を追求できる発展の場に変えることが出来ます。
商品特性別に、集計期間が異なります。全て一同集計するのは、売上高のみです。商品特性別の課題収集には、仕入れ特性別の集計は出来ても、そのほかの集計しても、課題が発見できません。
1 1ヶ月定期的分析項目・・・季節商品・販促商品・ギフト商品
2 3ヶ月単位での分析・・・・会社の重点商品や通年商品動向
3 6ヶ月単位での分析・・・・PB商品などの動向管理用
4 適時集計&分析・・・・・・大型イベントや全館対応型販促や恒例行事
ほしいデータとほしい分析対象を事前に設定しておけば、見たい分析データが、
イ いつでも
ロ どこにいても
ハ 確認でき、スピーディーな経営ジャッジが可能となります。
課目別に担当者ごとに確認し、再集計を行い判断していたら、正しい評価は得られません。また、担当者が、作文めいた報告書の作成のための時間や報告のための時間=無駄な時間と判断します。
もう一つ重要な集計として、全館上げての大型イベントや他社との短期プロジェクト(仮総支店設定)
などの活動集計などは、期間集計を別途に行う必要があります。
1 初売り・福袋
2 中元・歳暮
3 大型タイトルイベント(創業祭・n周年記念・誕生祭・決済セールなど)
4 短期間プロジェクト
5 展示会・出張活動
6 イレギュラーへの対応
などがあります。事前期間設定することで、見たい情報が集計され、確認できます。
【発明の効果】
【0015】
ERP=エンタープライス・リソース・プランニングの必要項目を組み込んだモデル事例(
図8参照)を紹介
多軸に、必要項目を設定した全景図です。軸の裏面には外部データを同一課目別に収納できる状況を設計しました。
経営者側には、課目別の稼動データが見える、ダッシュボードを用意します。そこから、見たい画面へ、マウスだけで操作・閲覧できます。
販売会社向けのERP対応のモデルです。売上とは、各種伝票の動きに沿って、数ヶ月先までの予想を立てながら計画の継続なのか、一部修正なのかなどが判断できるのですが、既存システムでは、売上と伝票は別扱いが大半で、動向管理を把握することは出来ません。
全起伝票をデータベースとして結集することで、経営資料として、期間集計(=日・週・月・四半期・半期・年度・任意期間累計)などをベースに、様々なビッグデータ集計およびワークプロセス分析が可能です。
各種伝票類は、2016年にe文章法が改定され、電子発行・電子保管が可能になりましたが、販売分析が可能となる統合型伝票管理体型はどこにもありません。
■伝票発行に伴う運用コストの大幅削減と運用状況の管理が容易になります。
1 伝票の印刷は不要
2 伝票への捺印の電子化
3 伝票の封書送付不要
作成+印刷+封印+宛名+ポストインが不要です
伝票作成コスト+印刷+切手+封筒=@140円×月別件数=0円で済みます
4 伝票作成もワンタッチ処理対応・・・同じデータの繰り返し入力が不要
5 科目別の伝票保存(綴り)が不要に=必要に応じてDVD保存でOK(e文章法に準拠)
6 項目別伝票のバックナンバーの検索が容易になります。
7 会計データへのCSVファイルエクスポートも可能です。
8 受け取り伝票の確認も容易に
9 伝票別データベースも容易に構築可能
10 バックNo.検索も簡単になる=担当者変更の引継ぎも容易です。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】(1)売上集計は3次元体系図 (2)仮想キュービック図
【
図2】多軸集計のイメージ=時間を輪切りにした、ダッシュボードのイメージ売上が上がるたびに、複数の要因が増えたり、減ったりする様をイメージ化図
【
図3】多軸モデル案‥最大8軸(計16面)まで拡張可能図
【
図4】(1)多軸式売上集計図 (2)集計課目(キュービック)別に集計されます図
【
図17】集計項目の追加・変更・修正などへの対応策図
【発明を実施するための形態】
【0017】
既存システムに手を加えないで、そのままのデータを集計軸別に取り込みができる基幹エンジンをクラウド展開にて廉価にて利用促進させます。
中小企業であっても、企業の大小かかわりなく、データ管理者やデータ分析官の存在そのものが不要であると認識します。小さな課題が適時見え、改善ごとに売上向上に繋がることが見えてくると、社員のモチベーションも向上し、更なる発展が期待出来る、全循環型経営支援プログラムでなければならないと考えます。
現行のシステムに看る、事務処理向上型の基幹システムから完全脱却し、稼動する=いくつかの足跡が残る=その足跡を集計・分析や検証を繰り返すことで、新たな活性化の芽が発見できます。販売分析や顧客分析が明日の経営の指針に活用できる、経営体制構築を目指します。
事務処理業務ではなく、次世代の、営業戦略・顧客対応が対応可能な事務処理機能であるべきと考えています。
ビッグデータの分析手法の本はたくさん出版されていますが、「データ活用」を目的とした本はほとんどありません。日本では導入実績・活用実績数がないものは認めないためです。しかし、経営者側からすると、ビッグデータを活用して
1 会社の活性化への課題の見える化(発見できる)
2 活性化プロセスが、うまく稼動しているかどうかの、プロセスチェックが出来る
3「成功・達成」の目安をどこでつけるのか、ミスジャッジをなくすタイミングは何時かなど、会社の大小問わず、同時多発的に起こる複数の課題解決に向かっていかなくてはなりません。そうした企業発展へのソリューションを多軸式販売&顧客&分析で後方支援できることを願っております。
【実施例0018】
POSデータの販売分析に必要な分析軸を設定
既存集計のデータベースではなく、レシートジャーナルデータを活用し、顧客別の動向まで集計します。売上高だけを評価しても、顧客の最新の傾向を探ることは出来ません。そのためにも、顧客と売上を連動させた、販売管理が今後の決め手となります。しかも、従来独立している、在庫管理との連動も同時に可能となります。
販売店舗の統合管理=POS連動型管理方法(
図9参照)
従来異なっていた、伝票管理(仕入や発注)とPOSレジ(売上管理)のデータの合体分析が容易になります。
売上(在庫の減算)と仕入れ(在庫の加算)が連動していないために
1 月売上ゼロで在庫があるもの=不良在庫予備軍商品のリストアップ
2 在庫数の平均値を下回っている店舗=欠品補充体制の促進
3 在庫数が、店舗数×2未満の在庫=完全不良在庫化中を発見。早期処分対策
4 プロパー販売(設定値段のまま)比率の計測・・・初期設定売価のまま65%の販売消化が基準になる。=常に売価変更しないと販売できていない部門=仕入れミス商品の発見
タブレット式の簡易POSレジの場合でも、詳細な販売分析や顧客連動型のサービス強化にも応用できるようになります。
【0019】
POSレジデータ分析への対応
今まで自社で、POSデータ分析を図るには多大の費用が必要でしたが、大きな負担なくデータ分析機能を構築することが可能になります。
水平軸の設定・・管理項目と分析項目が同時に設定できます。
1 顧客軸 (男女別・年齢別・カード会員などの複数属性)+リピート管理やアソシエーション管理やイベント参加状況などの集計も可能です。
●会員と非会員に分別した、会員支持率の集計を行います=日本初
2 会計軸 (現金・クレジット・電子マネー・電子決済・売掛け・予約)+キャッシュフロー
3 時間軸 (午前中・午後・夜・曜日別・月別・前年度)
4 商品別 (商品特性・商品属性・商品個性別+大分類・中分類・小分類・単品)+在庫情報表が販売管理用 裏側が仕入れ管理用となっています。売上=在庫自動減算・営業粗利管理も同時に自動集計されます。
●顧客嗜好性まで集計できる機能を持たせます。
5 エリア軸(店舗・予約・Web・宅配)+立地別や規模別
6 イベント軸(折込広告・メーカーキャンペーン・ポイント増量・クーポン)
何がトリガーになって、販売が成り立っているのかをしっかり確認します。
7 売上軸 (1~6の動向集計値+購入属性=個人・代表・相談別に集計)
店舗販売の動向は、1~6の要因が複数に絡んで出来上がっています。従来型販売分析では、売上データだけを使用するために正しい評価が出来ない販売分析が主流です。しかも、100年以上前の総論分析手法である、ABC分析(数値の大きな順に並べる)やデシル分析(データを10分割して評価)などの分析手法を用いるために余計に正確性を欠く結果を招いています。
既存POSデータベースから正しく分析するには、既存方法で蓄積されたデータベースではなく、レシートジャーナル(顧客単位の情報=電子ジャーナル法で7年保存が必要なデータ)を活用することで、正確なビッグデータ分析が可能です。分析データの集計場所の見直しが必要です。
POSレジは販売のみの登録は出来ますが、仕入は伝票などを活用され、分離管理されています。そのため、売上と在庫数の連携処理=在庫の自動減算処理を行い、常に理論在庫が確認できる状況が作れない課題があります。
【0020】
POSデータは、本部集計されたデータではなく、レシートジャーナルデータを採用します。レシートデータ(電子帳票保存法で7年間保存されている)は、顧客別に発行されたデータのために、顧客の買物状況が明確につかめながら、過去一度も分析対象にはされてきませんでした。
顧客情報を正確に分析するには、保存している、レシートジャーナル情報のバックナンバーを利用し、そのまま分析して活用しますので、導入と同時にバックデータ活用ができます。
レシート内情報(
図10参照)
発行されている、顧客別レシート内には、およそ50を超える重要情報項目が存在しますが、販売分析の話題には一切出てきません。最近電子レシートの変わっても、話題には至りません。
また、本部保管の売上累積値は、客数×買上点数×商品単価の3要素に分解される。その評価は、売上アップ・昨年並み・売上ダウンの3要素に分け、各項目ごと27要素×3段階=81要因に分解できる。売上低迷は、人的要因もあれば、社会的要因もある。一番大きなことが、自然的要因、つまり季節的要因がある。一番売れるときを単品別にどこまで知り、適正な在庫や売場が確保できているか?全て数値化可能なのですが、そこまで踏み込んだ、販売管理&分析ソフトはありません。売場を任された担当は、過去からの経験と勘で行っているとすれば・・と考えると恐ろしくなりますがそれが実態です。=販売低迷の最大要因
これからの経営には、全ての傾向値をリアルタイムに経過観測できます。担当者に聞きまわる必要もありません。重点商品から順次、販売強化に向けて、データ分析の支援ができます。さらに、今後の推移を見通す「シュミレーション機能」も併設しています。
また、「今後増やして生きたい項目」「今後減らして生きたい項目」など、テーマに沿った進捗動向や達成状況もつぶさに確認できるようになります。
販売向上策は、ネット通販などの影響で、店舗運営の課題は複数に及びます。店舗販売の効率アップが検証できるデータ支援が重要となります。
【0021】
多軸のPOS販売分析から見出せる、いくつかの課題例
誰もが見たことのない集計から、課題点を見出すことが出来ます。
<販売実績1>在庫と売上を対比し売上効率
●在庫と販売を連動させて集計する最大目的
売上高だけで判断できない、複数の要因が隠れています。その隠れている部分を1如何に2速やかに3発見して4変更対策を講じるかが問われます。
適正な在庫状況が、売り上げにどれだけ貢献できているか、それとも負担になっているのか・・・今一番重要な運営課題の一つが、常に確認できると、さらに踏み込んだ営業政策を取り入れることも可能になります。診たくても見えなかった弱点を補完できます。
<販売実績2>商品単価別に運営オペレーションが異なる手法が必要
●商品単価別販売戦略の運営上のチェックが可能です。
a・b・cの商品の売上高が同じの場合の評価
売上高だけの評価をしていると隠れている要因が全く見えてこなくなります。
これも、売上高だけを見ると、同等ながら運営方法(売場の展示方法から販促方法・店舗運営方法から在庫の持ち方などの理由)によって、売上実績が大きく変化します。
課題を拾うと・・
a商品は、しっかり接客対応が出来ているか?
b商品は、欠品補充体制がベンダーと正しく協議できているか?
C商品は、バックヤード在庫がしっかり確保できているか?
ここでも、売上高だけでの評価方法では、正しい課題が発見できないことが分かります。
販売動向に沿って、売場メンテナンス・欠品補充発注頻度なども変わってきます。売上高だけで評価していると、人災での売上ダウンにも繋がります。
また、関連業務(配送や工事を伴う業務など)との連携策などにも繋がります。
<販売実績3>決済動向の管理(決済属性管理はどこも未導入)
月別の決済手法別集計などが分析できるPOSシステムは主にコンビニ店くらいしか普及しておらず、決済手法に準じた、サービス強化策がなかなか確立されていません。
現金売り上げの比率が下がると、キャッシュフロー計画にも影響が出てきます。売り上げ実績としては満足しても、みそかの決済計画を変更する必要が出てきます。
クレジット決済比率が高い売場では、わざわざレジに誘導しなくても、接客しながら決済まで同時に処理することで、顧客側のサービス向上性を高めることに繋がります。
最近では、Web予約店頭引取りなども増えています。しかし、専用カウンターの設置にまで至っている店は多くありません。
店舗クレームで一番多いレジ清算時、ポイントカードを処理し、電子決済の処理と二重三重の処理の時間を要すことになります。コンビにでも、少し混雑すると列がすぐ出来ます。こうした清算時のトラブルやサービスの悪さへの改善点などを、目視でも検証できますが、なかなか数値化されていません。
販売動向の分析の中から、サービス向上策を如何に発見できるかが問われます。
いままでの集計方法では、現金とクレジット・その他(ひどいレジは全て売上処理)程度の項目しかないため、売上属性の課目的分布管理が出来ませんでした。決済を簡素化することは、人員配置とも連動します。サービスの質を落とさないコスト削減が目的ならなおさらです。
1 時間別 利用率の高い決済項目
2 決済種類別の処理時間・販売スタッフによっても異なる=追加の社員教育が必要
3 1台のレジで2人体制か? 2台のレジで2人体制か?の判断材料が見える
4 スマホ決済キャンペーン等の効果測定
<販売実績4>立地別商品個性(嗜好性)の検証・・・辛口好みのお客が多い?
●商品個性+販売実績+購入顧客リストの集計で、店別の顧客特徴が発見できます。
店舗の立地によって、商品販売動向が大きく変わります。全て主力客層(職業や対象顧客など)が大きく変わります。本部から送り込まれた商品だけで対応していると、販売効率の低下にもつながります。旧式のチェーンストア理論が通用しなくなりました。
店が持つ主力客層を正しく認定できる機能を持った基幹システムは存在しません。これからは、店舗別に一番マッチした客層と商品構成をいくつ発見できるかの指標も必要です。
商品個性(商品スタイルともいいます)分析・・・お客の好みが、
1 食品ならテイスト=甘口・辛口
2 ファッションなら、エレガント・スポーティー・カジュアル・フォーマル
3 家具・インテリアなら、日本風・イタリアン風・モダン・カジュアル
4 音楽なら、クラシック・ジャズ・歌謡曲・和製POP
など、業種別に商品個性が独自の区分にあります。好きな商品がたくさんある店がいい店で、
お気に入りになることは、想像つきます。お好みでない商品が、ディスカウント価格や割引だけで販売しても、店を利用する価値にはならなくなりました。
店は移動できません。わざわざ来ていただくためのきっかけは、お客好みのテイストをたく
さん集めることが価格以上に重要にな課題です。しかし、集計区分を持っていないために勘任せになっています。
<販売実績5>適正売り場面積と販売効率の分析
●売場統一規格にしたいが、店によって異なる。運営面だけでは見えない、販売効率を計測
適正在庫を問われますが、売上だけにあわせて、店別に適正在庫高は算出できません。
売り場面積と販売効率(
図11参照)
同じ商品を扱いながらも、店舗の広さなどによって、販売に変化が出ます。こうした変動値を正しく計測できる販売分析機能は存在していません。ある経営者からすると、何に問題があるのか・・・原因不明で済ませてきました。
1 売り場面積が、半分になると、売上も半分になる。
2 売り場面積が、2倍になると、売上は1.5倍になる
この原則が真に確認できます。その原則を分かったゆえに、店舗運営を推進していくことで、無駄なく成果向上策が構築できます。
同じ商品を扱いながら、売り場面積の違いで、販売効率が変化します。適正在庫=適正売り場面積の妥当性が計算できるシステムはありません。担当者の経験則で行われています。
どの程度の売場が確保できることで、最大限の販売効率が上がるのか、計測には部門別占有売り場面積を計測し
1 店別に占有面積別の販売高(枚数×平均単価)を計算
2 人気商品の状況変化=大型店で売れる場合と小型店で売れないものなどの違いを検証
3 欠品補充や売場メンテナンスの回数の程度で変化が出るのか
4 売場位置を変更することで、良くなるのか、悪くなるのか
など、仮説への答えを見出すことが容易になります。
上記1~5の課題と回答例ですが、こうした今まで検証出来なかった、課題を得るために、複数のデータを集約したり、報告させたりが主流でした。
経営側からすると、
1 より拡大化させたい部門の、効果を明確に知りたい
2 削減させた課目の影響がどこに出るのか、少し心配
3 販促手法の変更が、どのような変化をもたらしたか、良かったか・悪かったか
4 新規事業の反響や結果
など感覚でも把握できない微妙な動向を数値化させ、毎日確認でき、アクション途中での行動プランの軌道修正なども適時可能となります。
【0022】
会員支持動向を検証
売上は2割の顧客で、8割が出来ている(2:8理論)といわれます。=流通では35:65会員サービスは提供しているが、利用動向を正しく検証できる仕組みがありません。しかし、レシート販売分析に変更すると、会員(ポイントカード登録者など)と非会員に分別して集計可能です。=会員売上高の基準値を65%に設定
会員支持率集計表の解説(
図11参照)
会員と一般に分別した、課目別構成比を診る=顧客支持率の検証=総合分析表になっています。売上状況を、会員と非会員に分別集計することで、今後のお店別の顧客対策をどの商品から順次行えばよいのかが明確に見えてきます。
一般会員と会員との販売構成比を比較すると、会員の支持の高さが理解できる。もっと会員向けのサービス充実を図らないと、会員離反は、店の致命傷になることが分かる。
店全体から、商品群(部門別大・中・小分類)別に同様の検証を行う。
●中分類として、会員支持率の低い(65%以下)品群に対し、支持率を高める会員向けの商品政策案が急務となります。
さらに、単品群別に同様の集計を行うことで、会員支持傾向分布が明確になる。安くすれば売れる的な安易な判断で仕入が出来ないことも見えてきます。これからは、数十年のベテランの仕事を引き継ぐにも、こうした数値集計が重要となります。
単品の会員支持率(
図12参照)
単品別顧客支持率の集計・・単品の売価別会員支持率を集計したもの=単品分析 C商品は会員非会員問わず支持されている。反面、D商品は高額ながら会員支持が高いために、販売数は低くても継続させる心要がることがわかる。単に売上が低い(ABC分析でのC商品)だけで、廃番にすべきか?そんな簡単なものでないことが分かる。
また、B商品は、新規顧客開拓に貢献していることが分ります。
過去全く見えなかった、会員別の買物動向を正しく把握しながら、今後、会員向けの商品力強化や販促活動・店舗運営やサービス向上策の課題が発見できます。=販売低迷の要因も同時に探せます。まずは、会員支持率向上策が最優先課題になります。特に会員に不人気の商品から見直しが必要になります。
【0023】
会員支持率から、個別会員のカテゴリー別利用状況分析
カテゴリー別利用動向分析(
図13参照)
昔から、魚を買う店と肉を買う店は異なるといわれてきました。商品目利きに相当の目力が必要とされるからでした。その考えは、はっきり数値化されると分かります。
<検証>一斉同報型販促のレスポンスの悪さが、こうした要因にあります。
Aさんに野菜しか買わない顧客
Bさんは全部門満遍なく購入いただく顧客
どちらも、売上高が100です。どちらが店にとって優良顧客なんでしょうか?せっかくポイントカードを発行しても、こうした会員動向を正しく検証できている店は皆無です。
カテゴリー別検証は、古くから行われていますが、会員別カテゴリー分析はありません。会員の利用が高い=支持率が高い品群。低いもの=無視率が高いことの要因がどこにあるのか検証されていません。会員を満足させる商品構成が問われています。
顧客の店舗利用状況に即した、ワンツーワン的な販促プランの設定から検証までが簡単にできるようになります。2000年はじめに、ワンツーワンマーケティング戦略が話題になりましたが、いまだ総花式一斉同報販促が主流で、実現できていません。複数のデータを駆使し、数日掛けて分析・検証しただけで終わっています。
ポイントカードなど会員制度を設けながら、ほとんど会員の店舗使用動向分析(利用状況や重点支持商品など)なども行っていない会社が大半です。販売低迷の要因をしっかり教えてくれる、顧客支持率分析です。買上商品分析抜きのRFM(リセンシー・フリークエンシー・マネタリーの70年も前からある3要素分析手法=総花分析手法)分析などが行われていますが、正しい顧客認識さえ得ることが出来ない分析手法がいまだ使われているためでもあります。
多軸の集計項目に顧客支持動向を取り込み分析することで、様々な顧客動向分析が可能です。多軸項目に、一つ顧客分析項目を設定するだけで、ほしいデータを取り出し、運用することで真のワンツーワンマーケティングが完成できます。
流通業界では、重要顧客の30~35%で売り上げ全体の7割を占めます=2:8理論。その3割の顧客の支持を仰ぎ続ける体制構築が、店存続の意義となります。
顧客管理とは、住所や生年月日を整理することではありません=リスト管理であって、正しい顧客管理とは、顧客の店舗利用動向を追跡することを言うのですが・・そこまで踏み込んだ顧客管理仕様は今まで完成されていません。
世の中の変化が激しく、昨年と同じことを繰り返していては、乗り遅れることも多々あります。導入企業の最大のメリットが、▲1▼複数のデータを▲2▼時間を掛けずに▲3▼分析担当者など不在でも▲4▼正しいデータ閲覧ができる仕様にし、▲5▼共通のデータを会議で話題にあげる体制の確立が必要なのです。エクセルを駆使して独自の分析をしても、新しい課題の発見には至ることは多くありません。