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特開2022-171413データ処理装置、データ処理方法、及びデータ処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171413
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】データ処理装置、データ処理方法、及びデータ処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20221104BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021078032
(22)【出願日】2021-04-30
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】酒井 大輔
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB54
(57)【要約】      (修正有)
【課題】取引先の外部システムと連携して連携データを取得する際に、不正データがあっても連携停止による業務遅延を回避するデータ処理装置、データ処理方法及びデータ処理プログラムを提供する。
【解決手段】データ処理装置100において、取引先コード、納入先コード、商品コード、売上単価を登録した第1のマスタと、仮取引先コード、仮納入先コードと、仮商品コードを含む仮コードを登録した第2のマスタと、取引先の外部システムから出力される、受注日、納期、取引先コード、納入先コード、商品コード、数量、単価、金額のデータを含む連携元データに対して、第1のマスタに登録されていないデータが有るか否かをチェックするチェック部102a、第1のマスタに登録されていないコードについては、第2のマスタに登録されている仮コードに置換する置換部102b及び仮コードに置換した連携データを取り込むデータ受入部102cを備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部及び制御部を備えたデータ処理装置であって、
前記制御部は、
取引先コード、納入先コード、商品コード、売上単価を登録した第1のマスタと、
仮取引先コード、仮納入先コードと、仮商品コードを含む仮コードを登録した第2のマスタと、
にアクセス可能に構成されており、
取引先の外部システムから出力される、受注日、納期、取引先コード、納入先コード、商品コード、数量、単価、金額のデータを含む連携元データに対して、前記第1のマスタに登録されていないデータが有るか否かをチェックするチェック手段と、
前記第1のマスタに登録されていないコードについては、前記第2のマスタに登録されている仮コードに置換する置換手段と、
仮コードに置換した連携元データを連携データとして取り込むデータ受入手段と、
を備えたことを特徴とするデータ処理装置。
【請求項2】
前記データ受入手段は、前記第1のマスタに登録されていないデータについて、エラー内容を示すエラーデータを生成することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1のマスタに登録されていないデータがある場合には、その旨を担当者にメールで通知するエラー通知手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記エラーデータをモニタに表示して、オペレータの操作に応じて、前記エラーデータに対応する前記連携データを修正する修正手段を備えたことを特徴とする
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記第1のマスタは、
取引先コードと取引先名を関連づけた登録した取引先マスタと、
納入先コードと納入先名を登録した納入先マスタと、
商品コードと商品先名を登録した商品マスタと、
商品コードと売上単価を登録した商品単価マスタと、
を含むことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載のデータ処理装置。
【請求項6】
制御部及び記憶部を備えた情報処理装置で実行されるデータ処理方法であって、
前記制御部は、
取引先コード、納入先コード、商品コード、売上単価を登録した第1のマスタと、
仮取引先コード、仮納入先コードと、仮商品コードを含む仮コードを登録した第2のマスタと、
にアクセス可能に構成されており、
前記制御部において実行される、
取引先の外部システムから出力される、受注日、納期、取引先コード、納入先コード、商品コード、数量、単価、金額のデータを含む連携元データに対して、前記第1のマスタに登録されていないデータが有るか否かをチェックするチェック工程と、
前記第1のマスタに登録されていないコードについては、前記第2のマスタに登録されている仮コードに置換する置換工程と、
仮コードに置換した連携元データを連携データとして取り込むデータ受入工程と、
を含むことを特徴とするデータ処理方法。
【請求項7】
制御部及び記憶部を備えた情報処理装置で実行するためのデータ処理プログラムであって、
前記制御部は、
取引先コード、納入先コード、商品コード、売上単価を登録した第1のマスタと、
仮取引先コード、仮納入先コードと、仮商品コードを含む仮コードを登録した第2のマスタと、
にアクセス可能に構成されており、
前記制御部において、
取引先の外部システムから出力される、受注日、納期、取引先コード、納入先コード、商品コード、数量、単価、金額のデータを含む連携元データに対して、前記第1のマスタに登録されていないデータが有るか否かをチェックするチェック工程と、
前記第1のマスタに登録されていないコードについては、前記第2のマスタに登録されている仮コードに置換する置換工程と、
仮コードに置換した連携元データを連携データとして取り込むデータ受入工程と、
を実行するためのデータ処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置、データ処理方法、及びデータ処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、食品業界では、取引先のシステムとデータ連携しているケースが多く、データ量も非常に多くデータ連携が止まってしまうと業務に支障が出てしまう。受注データの不正データを処理するシステムとして、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-194750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1では、取引先の外部システムから連携データを取得する際に、不正データがあっても連携停止による業務遅延を回避することに関して何等記載されていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、取引先の外部システムと連携して連携データを取得する際に、不正データがあっても連携停止による業務遅延を回避することが可能なデータ処理装置、データ処理方法、及びデータ処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、記憶部及び制御部を備えたデータ処理装置であって、前記制御部は、取引先コード、納入先コード、商品コード、売上単価を登録した第1のマスタと、仮取引先コード、仮納入先コードと、仮商品コードを含む仮コードを登録した第2のマスタと、にアクセス可能に構成されており、取引先の外部システムから出力される、受注日、納期、取引先コード、納入先コード、商品コード、数量、単価、金額のデータを含む連携元データに対して、前記第1のマスタに登録されていないデータが有るか否かをチェックするチェック手段と、前記第1のマスタに登録されていないコードについては、前記第2のマスタに登録されている仮コードに置換する置換手段と、仮コードに置換した連携元データを連携データとして取り込むデータ受入手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、前記データ受入手段は、前記第1のマスタに登録されていないデータについて、エラー内容を示すエラーデータを生成することにしてもよい。
【0008】
また、本発明の一態様によれば、前記制御部は、前記第1のマスタに登録されていないデータがある場合には、その旨を担当者にメールで通知するエラー通知手段を備えることにしてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様によれば、前記制御部は、前記エラーデータをモニタに表示して、オペレータの操作に応じて、前記エラーデータに対応する前記連携データを修正する修正手段を備えることにしてもよい。
【0010】
また、本発明の一態様によれば、前記第1のマスタは、取引先コードと取引先名を関連づけた登録した取引先マスタと、納入先コードと納入先名を登録した納入先マスタと、商品コードと商品先名を登録した商品マスタと、商品コードと売上単価を登録した商品単価マスタと、を含むことにしてもよい。
【0011】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部及び記憶部を備えた情報処理装置で実行されるデータ処理方法であって、前記制御部は、取引先コード、納入先コード、商品コード、売上単価を登録した第1のマスタと、仮取引先コード、仮納入先コードと、仮商品コードを含む仮コードを登録した第2のマスタと、にアクセス可能に構成されており、前記制御部において実行される、取引先の外部システムから出力される、受注日、納期、取引先コード、納入先コード、商品コード、数量、単価、金額のデータを含む連携元データに対して、前記第1のマスタに登録されていないデータが有るか否かをチェックするチェック工程と、前記第1のマスタに登録されていないコードについては、前記第2のマスタに登録されている仮コードに置換する置換工程と、仮コードに置換した連携元データを連携データとして取り込むデータ受入工程と、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部及び記憶部を備えた情報処理装置で実行するためのデータ処理プログラムであって、前記制御部は、取引先コード、納入先コード、商品コード、売上単価を登録した第1のマスタと、仮取引先コード、仮納入先コードと、仮商品コードを含む仮コードを登録した第2のマスタと、にアクセス可能に構成されており、前記制御部において、取引先の外部システムから出力される、受注日、納期、取引先コード、納入先コード、商品コード、数量、単価、金額のデータを含む連携元データに対して、前記第1のマスタに登録されていないデータが有るか否かをチェックするチェック工程と、前記第1のマスタに登録されていないコードについては、前記第2のマスタに登録されている仮コードに置換する置換工程と、仮コードに置換した連携元データを連携データとして取り込むデータ受入工程と、を実行するためのデータ処理プログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、取引先の外部システムと連携して連携データを取得する際に、不正データがあっても連携停止による業務遅延を回避することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本実施の形態に係るデータ処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、本実施の形態に係るデータ処理装置の制御部の全体の処理の流れを説明するためのフローを示す図である。
図3図3は、本実施の形態に係るデータ処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図4図4は、本実施の形態に係るデータ処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図5図5は、本実施の形態に係るデータ処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図6図6は、本実施の形態に係るデータ処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図7図7は、本実施の形態に係るデータ処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図8図8は、本実施の形態に係るデータ処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図9図9は、本実施の形態に係るデータ処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施の形態により限定されるものではない。
【0016】
[1.概要]
例えば、食品業界では、取引先のシステム(外部システム)とデータ連携しているケースが多く、データ量も非常に多くデータ連携が止まってしまうと業務に支障が出てしまう。連携で使用しているデータに不正データが含まれている場合には、全ての連携が止まってしまうことで業務停止が発生する可能性がある。特に、取引先との取引時間帯が厳密な場合は、連携が止まってしまうと業務への影響が大きい。
【0017】
そこで、本実施の形態では、取引先の外部システムとの外部連携時に、連携元データにマスタに登録されていない不正データがあるか否かを事前に確認し、不正データを仮コードに置換して連携データの置換を実施して連携が停止することを回避する。また、不正データについては直ぐに確認して修正できるようにした。本実施の形態は、例えば、自動連携が多い食品の受注業務や店舗からの発注業務等止めてはいけない業務がある業界に広く適用可能である。
【0018】
[2.構成]
図1を参照して、本実施の形態に係るデータ処理装置の一例について説明する。図1は、本実施の形態に係るデータ処理装置の構成の一例を示すブロック図である。図1において、データ処理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、データ処理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0019】
データ処理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。データ処理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0020】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、データ処理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、データ処理装置100とサーバ200、端末400・・・、取引先の外部システム400等とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。端末400・・・は、担当者の端末で、データ処理装置100にアクセスして、連携データのエラーデータの確認や修正が可能に構成されている。
【0021】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、および、マイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114として記載する場合がある。
【0022】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、および、ファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等を用いることができる。
【0023】
また、記憶部106は、連携フォルダ106aと、取引先マスタ106bと、納入先マスタ106cと、商品マスタ106dと、商品単価マスタ106eと、仮設定マスタ(第2のマスタ)106fと、データファイル106gと、を備えている。取引先マスタ106b、納入先マスタ106c、商品マスタ106d、及び商品単価マスタ106eを「第1のマスタ」と称する。
【0024】
連携フォルダ106aは、取引先の外部システム500から出力される連携元データを格納するためのものである。連携元データは、受注日、納期、取引先コード、納入先コード、商品コード、数量、単価、金額のデータを含んでいてもよい。
【0025】
取引先マスタ106bは、取引先コードと取引先名を関連づけて登録したテーブル等で構成することができる(図3参照)。
【0026】
納入先マスタ106cは、納入先コードと納入先名を関連づけて登録したテーブル等で構成することができる(図3参照)。
【0027】
商品マスタ106dは、商品コードと商品名を関連づけて登録したテーブル等で構成することができる(図3参照)。
【0028】
商品単価マスタ106eは、商品コードと売上単価を関連づけて登録したテーブル等で構成することができる(図3参照)。
【0029】
仮設定マスタ106fは、仮取引先コード、仮納入先コード、仮商品コード、通知先メールアドレスを関連づけて登録したテーブル等で構成することができる(図4参照)。
【0030】
データファイル106gは、連携データ(受注データ)等の各種データを格納するためのファイルである。
【0031】
図1に戻り、制御部102は、データ処理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0032】
制御部102は、記憶部106に格納されている、連携フォルダ106a、取引先マスタ106b、納入先マスタ106c、商品マスタ106d、商品単価マスタ106e、仮設定マスタ106f、データファイル106gにアクセス可能に構成されている。なお、これらのフォルダ・マスタ・ファイルは、他の場所(例えば、サーバ200)に設けられていてもよく、制御部102がアクセス可能な構成であればよい。
【0033】
制御部102は、機能概念的に、チェック部102a、置換部102bと、データ受入部102cと、エラー通知部102dと、修正処理部102eと、画面表示制御部102fと、を備えている。具体的には、例えば、CPUが連携プログラムを実行することにより、チェック部102a、置換部102b、データ受入部102c、エラー通知部102dとして機能する。CPUがエラー参照プログラムを実行することにより修正処理部102eとして機能する。以下の説明では、プログラムを動作主体として説明する場合がある。
【0034】
チェック部102aは、取引先の外部システム500から出力される、受注日、納期、取引先コード、納入先コード、商品コード、数量、単価、金額のデータを含む連携元データに対して、第1のマスタに登録されていないデータが有るか否かをチェックする。
【0035】
置換部102bは、連携元データの第1のマスタに登録されていないコードについては、仮設定マスタ106fに登録されている仮コードに置換する。
【0036】
データ受入部102cは、仮コードに置換した連携元データを取り込んで、例えば、連携データ(受注データ)としてデータファイル106gに格納する。データ受入部102cは、第1のマスタに登録されていないコードがない場合には、連携元データをそのまま取り込んで、例えば、連携データ(受注データ)としてデータファイル106gに格納する。
【0037】
また、データ受入部102cは、連携元データの第1のマスタに登録されていないデータについて、エラー内容を示すエラーデータを生成する。
【0038】
エラー通知部102dは、連携元データについて、第1のマスタに登録されていないデータがある場合には、その旨を担当者にメールで通知する。
【0039】
修正処理部102eは、エラーデータをモニタに表示して、オペレータの操作に応じて、エラーデータに対応する連携データ(受注データ)を修正する。
【0040】
画面表示制御部102fは、例えば、モニタ114や端末400・・・に表示する各種画面(例えば、エラー参照画面等)の表示及びその入力の受付を制御する。
【0041】
上記データ処理装置100は、単独のシステム又は複数のシステムで構成することができる。複数のシステムで構成する場合は、例えば、基幹システムと販売管理システムで構成し、基幹システムは、連携元データをチェックして、エラーを仮コードに置換し、置換した連携元データを受注データとして販売管理システムに出力し、販売管理システムは、受注データについての受発注処理等を行うことにしてもよい。
【0042】
また、図1に示す例では、連携フォルダをデータ処理装置100に設けているが、外部システム500に設けて、データ処理装置100は、外部システム500の連携フォルダから連携元データを読み出す構成としてもよい。
【0043】
[3.具体例]
本実施の形態に係るデータ処理装置100の処理の具体例について、図1図9を参照して説明する。図2は、本実施の形態に係るデータ処理装置100の全体の処理の流れを説明するためのフローを示す図である。図3図9は、本実施の形態に係るデータ処理装置100の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
【0044】
(3-1.全体の処理)
図2を参照して、本実施の形態に係るデータ処理装置100の全体の処理の流れを説明する。
【0045】
図2において、取引先の外部システム500は、ネットワーク300を介して、データ処理装置100に受注日、納期、取引先コード、納入先コード、商品コード、数量、単価、金額のデータを含む連携元データを出力する(ステップS1)。連携元データは、連携フォルダ106aに格納される。
【0046】
チェック部102aは、データチェック処理を実行する(ステップS2)。具体的には、データチェック処理では、チェック部102aは、連携フォルダ106aに格納された、受注日、納期、取引先コード、納入先コード、商品コード、数量、単価、金額のデータを含む連携元データのエラーをチェックする。
【0047】
具体的には、チェック部102aは、連携元データの取引先コード、納入先コード、商品コードについて、取引先マスタ106b、納入先マスタ106c、商品マスタ106dに登録されているか否かと、連携元データの単価について、商品単価マスタ106eと同じ単価(正しい内容)で登録されているかをチェックする。
【0048】
置換部102bは、置換処理を実行する(ステップS3)。具体的には、置換処理では、置換部102bは、取引先マスタ106b、納入先マスタ106c、商品マスタ106dに登録されていない連携元データの取引先コード、納入先コード、商品コードがある場合は、仮設定マスタ106fに登録されている仮コードに置換する。
【0049】
データ受入部102cは、データ受入処理を実行する(ステップS4)。具体的には、データ受入処理では、仮コードに置換した連携元データを取り込んで、連携データ(受注データ)としてデータファイル106gに格納する。データ受入部102cは、連携元データが取引先マスタ106b、納入先マスタ106c、商品マスタ106dに登録されている場合にはそのまま連携元データを取り込んで、連携データ(受注データ)としてデータファイル106gに格納する。
【0050】
また、データ受入処理では、データ受入部102cは、連携元データの取引先マスタ106b、納入先マスタ106c、商品マスタ106d、商品単価マスタ404に登録されていないデータについて、エラー内容を示すエラーデータを生成する。
【0051】
エラー通知部102dは、エラー通知処理を実行する(ステップS5)。具体的には、エラー通知部102dは、連携元データにエラーがあった場合は、仮設定マスタ405に登録されている担当者のメールアドレスに通知する。
【0052】
修正処理部102eは、エラー表示・修正処理を実行する(ステップS6)。具体的には、修正処理では、修正処理部102eは、データ受入部102cで生成したエラーデータをモニタに表示して、オペレータの操作に応じて、エラーデータに対応する連携データ(受注データ)を修正する。例えば、各オペレータが見える場所の共有端末の画面にエラーデータを表示をさせ、リアルタイムで更新されるようにしてもよい。
【0053】
(3-2.サンプルデータ)
図3図10のサンプルデータを参照して、本実施の形態に係るデータ処理装置100の全体の処理の流れを説明する。
【0054】
(データチェック処理S2)
チェック部102aは、連携フォルダ106aに格納されている連携元データのエラーをチェックする。具体的には、チェック部102aは、(1)連携元データの取引先コード、納入先コード、商品コードについて、取引先マスタ106b、納入先マスタ106c、商品マスタ106dに登録されているか否かと、(2)連携元データの単価について、商品単価マスタ106eと同じ単価(正しい内容)で登録されているかをチェックする。
【0055】
図3(A)は、取引先マスタ106bのデータ例を示す図である。図3(A)に示す取引先マスタ106bの例では、1行目は、取引先コード「100002」、取引先名「△△△△△△株式会社」、2行目は、取引先コード「100003」、取引先名「□□□□□□株式会社」、3行目は、取引先コード「100004」、取引先名「○○○○○○株式会社」、4行目は、取引先コード「100005」、取引先名「☆☆☆☆☆☆株式会社」、5行目は、取引先コード「999」、取引先名「仮取引先」となっている。
【0056】
図3(B)は、納入先マスタ106cのデータ例を示す図である。図3(B)に示す納入先マスタ106cの例では、1行目は、納入先コード「200011」、納入先名「XXXXXXXX倉庫」、2行目は、納入先コード「200012」、納入先名「XXXXXXXX施設」、3行目は、納入先コード「200013」、納入先名「YYYYYYYYY倉庫」、4行目は、納入先コード「200014」、納入先名「YYYYYYYYY施設」、5行目は、納入先コード「999」、納入先名「仮納入先」となっている。
【0057】
図3(C)は、商品マスタ106dのデータ例を示す図である。図3(C)に示す商品マスタ106dの例では、1行目は、商品コード「XXXXXXXXXA」、商品名「商品A」、2行目は、商品コード「XXXXXXXXXC」、商品名「商品C」、3行目は、商品コード「XXXXXXXXXD」、商品名「商品D」、4行目は、商品コード「XXXXXXXXXE」、商品名「商品E」、5行目は、商品コード「999」、商品名「仮商品」となっている。
【0058】
図3(D)は、商品単価マスタ106eのデータ例を示す図である。図3(D)に示す商品単価マスタ106eの例では、1行目は、商品コード「XXXXXXXXXA」、売上単価「@500」、2行目は、商品コード「XXXXXXXXXC」、売上単価「@200」、3行目は、商品コード「XXXXXXXXXD」、売上単価「@300」、4行目は、商品コード「XXXXXXXXXE」、売上単価「@200」となっている。
【0059】
図3(E)は、連携元データのデータ例を示す図である。図3(E)に示す連携元データの例では、1行目は、受注日「2021/2/4」、納期「2021/2/19」、取引先コード「100001」、納入先コード「200011」、商品コード「XXXXXXXXXA」、数量「100」、単価「@500」、金額「50,000」、2行目は、受注日「2021/2/4」、納期「2021/2/23」、取引先コード「100002」、納入先コード「200012」、商品コード「XXXXXXXXXB」、数量「1,500」、単価「@100」、金額「150,000」、3行目は、受注日「2021/2/4」、納期「2021/2/24」、取引先コード「100003」、納入先コード「200021」、商品コード「XXXXXXXXXC」、数量「600」、単価「@200」、金額「120,000」となっている。
【0060】
4行目は、受注日「2021/2/4」、納期「2021/2/25」、取引先コード「100004」、納入先コード「200013」、商品コード「XXXXXXXXXD」、数量「1,000」、単価「@350」、金額「350,000」、5行目は、受注日「2021/2/4」、納期「2021/2/26」、取引先コード「100014」、納入先コード「200014」、商品コード「XXXXXXXXXE」、数量「500」、単価「@200」、金額「100,000」となっている。
【0061】
連携元データの1行目の取引先コード「100001」、2行目の商品コード「XXXXXXXXXB」、3行目の納入先コード「200021」は、取引先マスタ106b、納入先マスタ106c、商品マスタ106dに登録されていないので、エラーとなる。
【0062】
連携データの4行目の商品コード「XXXXXXXXXD」の単価「@350」は、商品単価マスタ404の3行目の商品コード「XXXXXXXXXD」の単価「@300」と異なるので、エラーとなる。
【0063】
(置換処理S3)
置換部102bは、取引先マスタ106b、納入先マスタ106c、商品マスタ106dに登録されていない連携元データの取引先コード、納入先コード、商品コードがある場合は、仮設定マスタ106fに登録されている仮コードに置換する。
【0064】
図4(A)は、仮設定マスタ106fのデータ例を示している。図4(A)に示す仮設定マスタ106fの例では、仮取引先コード「999」、仮納入先コード「999」、仮商品コード「999」、通知先メールアドレス「○○○○@XXXXX.co.jp」となっている。
【0065】
図4(B)は、連携元データの置換を説明するための図である。図4(B)において、1行目の取引先コード「100001」を仮設定マスタ106fの仮取引先コード「999」に置換する。2行目の商品コード「XXXXXXXXXB」を仮設定マスタ106fの仮商品コード「999」に置換する。3行目の納入先コード「200021」を、仮設定マスタ106fの仮納入先コード「999」に置換する。
【0066】
仮設定マスタ106fにより、連携元データにエラーがあった場合に使用する情報を予めマスタ管理している。仮設定マスタ106fの仮コードは、取引先マスタ106b、納入先マスタ106c、商品マスタ106dでも管理して、仮コードに置換された連携データ(受注データ)を処理できるようにしている。
【0067】
商品単価マスタ106eに関しては、連携元データの単価をそのまま登録する。そのため、4行目の商品コード「XXXXXXXXXD」の単価「@350」はそのままとする。エラーデータで後から検知することで、取引先への確認を行う。
【0068】
(データ受入処理S4)
データ受入部102cは、仮コードに置換した連携元データを連携データ(受注データ)として取り込んで、データファイル106gに格納する。不正データは仮コードに置換しているため、エラーなく取込を行うことが可能である。また、データ受入部102cは、エラーがない場合は、連携元データをそのまま連携データ(受注データ)として取り込む。取り込まれた連携データ(受注データ)に対しては、制御部102により受注・発注処理が行われる。図5は、データ受入処理を説明するための図である。図5(A)は、置換した連携元データを示している。
【0069】
また、データ受入部102cは、連携元データにエラーがあった場合には、エラー内容を示すエラーデータを生成する。図5(B)は、エラーデータの例を示す図である。エラーデータは、連携元データに備考情報と、受注番号を追加したものである。備考情報は、エラー内容を示す情報である。受注番号は、注文データ作成時に採番された番号が設定される。
【0070】
図5(B)に示すエラーデータの例では、1行目には、備考情報「取引先マスタエラー」、2行目には、備考情報「商品マスタエラー」、3行目には、備考情報「納入先マスタエラー」、4行目には、備考情報「単価不正エラー」が追加されている。
【0071】
(エラー通知処理S4)
エラー通知部102dは、連携元データにエラーがあった場合は、仮設定マスタ106fに登録されている通知先メールアドレスに連携元データのエラーを通知する。図6は、エラー通知処理を説明するための図である。図6は、エラー通知のメールの例を示している。図6に示すメールの例では、宛先は、仮設定マスタ106fに登録されている通知先メールアドレスである「○○○○@XXXXX.co.jp」、件名「外部連携エラー通知、本文「外部連携でエラーが発生しました。エラー情報を確認ください。」となっている。担当の当オペレータはエラーの状況をメールを確認することで把握することができる。
【0072】
(エラー表示・修正処理S5)
修正処理部102eは、データ受入部102cで生成したエラーデータをモニタ114に表示して、オペレータの操作に応じて、エラーデータに対応する連携データ(受注データ)を修正する。図7図9は、エラー参照・修正処理を説明するための図である。
【0073】
図7において、エラー参照プログラムは、データ受入部102cで作成されたエラーデータを参照する。例えば、エラー参照画面からはダブルクリックすることで、該当データを修正モードで呼び出すことができ、そのまま修正を行う。エラー参照プログラムは、リアルタイムでデータ参照を行っているため、エラーが発生した段階で画面上に表示をさせる。各オペレータは端末400・・・で常にエラー参照プログラムを開いているため、画面表示された内容をすぐに確認できる状態となる。
【0074】
図8(A)は、エラー参照画面の表示例を示す図である。エラー参照画面では、各エラーデータに修正中のユーザがいるか否かを示す修正可否の項目が表示される。該当データをクリックすると、図8(B)に示すような、対応する連携データ(受注データ)を修正するための受注入力画面(修正画面)が表示される。受注入力画面で該当のエラー情報を修正して、不図示の登録ボタンを押すと、当該連携データが修正される。
【0075】
また、オペレータが修正中かどうかを可視化するために修正で開いたデータに関しては図8(C)に示すように、排他データに伝票番号、ユーザIDを退避する。修正登録が完了すると、排他データは削除される。
【0076】
図9は、修正中のエラー参照画面の表示例を示す図である。修正中は、修正可否に排他データの受注番号とエラーデータの受注番号を元に修正中のユーザ情報を表示する。
【0077】
以上説明したように、本実施の形態によれば、取引先コード、納入先コード、商品コード、売上単価を登録した第1のマスタと、仮取引先コード、仮納入先コードと、仮商品コードを含む仮コードを登録した第2のマスタと、取引先の外部システムから出力される、受注日、納期、取引先コード、納入先コード、商品コード、数量、単価、金額のデータを含む連携元データに対して、第1のマスタに登録されていないデータが有るか否かをチェックするチェック部102aと、第1のマスタに登録されていないコードについては、第2のマスタに登録されている仮コードに置換する置換部102bと、仮コードに置換した連携元データを取り込むデータ受入部102cと、を備えているので、取引先の外部システムと連携して連携データを取得する際に、不正データがあっても連携停止による業務遅延を回避することが可能となる。
【0078】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0079】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0080】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0081】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0082】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0083】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0084】
また、データ処理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0085】
例えば、データ処理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じてデータ処理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部106などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部102を構成する。
【0086】
また、このコンピュータプログラムは、データ処理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0087】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0088】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0089】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0090】
また、データ処理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、データ処理装置100は、当該情報処理装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0091】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能付加に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【符号の説明】
【0092】
100 データ処理装置
102 制御部
102a チェック部
102b 置換部
102c データ受入部
102d エラー通知部
102e 修正処理部
102f 画面表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 連携フォルダ
106b 取引先マスタ
106c 納入先マスタ
106d 商品マスタ
106e 商品単価マスタ
106f 仮設定マスタ
106g データファイル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9