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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171466
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】生体情報測定装置用キット
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/01 20060101AFI20221104BHJP
【FI】
A61B5/01 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021078136
(22)【出願日】2021-04-30
(71)【出願人】
【識別番号】517355235
【氏名又は名称】株式会社MEDITA
(74)【代理人】
【識別番号】100116850
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 隆行
(74)【代理人】
【識別番号】100165847
【弁理士】
【氏名又は名称】関 大祐
(72)【発明者】
【氏名】丸井 朱里
(72)【発明者】
【氏名】田中 彩諭理
【テーマコード(参考)】
4C117
【Fターム(参考)】
4C117XC11
4C117XC26
4C117XD26
4C117XE13
4C117XE23
4C117XE24
4C117XE30
4C117XE48
(57)【要約】      (修正有)
【課題】各被験者の臍の形状に合わせることで日常生活等における継続的な生体情報の取得を可能とする測定装置用キットを提供する。
【解決手段】使用時に対象の臍の窪み部に挿入される突起部3と,前記対象の生体情報を検知する検知部5と,前記突起部3を支持する支持部7とを有する,測定装置用キット1であって,前記突起部3は,前記支持部7と接続された突起部基部9と,前記突起部基部9と接続可能であり,前記対象の臍の形状に合わせた1又は複数のアタッチメント11とを含む,測定装置用キット1。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用時に対象の臍の窪み部に挿入される突起部(3)と,
前記対象の生体情報を検知する検知部(5)と,
前記突起部(3)を支持する支持部(7)と,
を有する,測定装置用キット(1)であって,
前記突起部(3)は,前記支持部(7)と接続された突起部基部(9)と,
前記突起部基部(9)と接続可能であり,前記対象の臍の形状に合わせた1又は複数のアタッチメント(11,13)とを含む,測定装置用キット(1)。
【請求項2】
請求項1に記載の測定装置用キット(1)であって,
形状又はサイズが異なる複数の前記アタッチメント(11,13)を含む,測定装置用キット(1)。
【請求項3】
請求項1に記載の測定装置用キット(1)であって,
前記突起部基部(9)は,前記支持部(7)と接続された半割柱状の第1の半割柱部(21)を有し,
前記アタッチメント(11,13)は,第1の半割柱部(21)と合わさって1つの柱状部を形成する第2の半割柱部(31)と,
第2の半割柱部(31)と接続された冠部(33)とを含み,
第1の半割柱部(21)と第2の半割柱部(31)とが合わさって柱部(35)を形成し,前記突起部基部(9)と前記アタッチメント(11,13)とが接続された際に,前記冠部(33)は,前記柱部(35)と一体となる,
測定装置用キット(1)。
【請求項4】
請求項1に記載の測定装置用キット(1)であって,
前記突起部基部(9)は,前記アタッチメント(11,13)と係合するための第1の係合部(37)を有し,
前記アタッチメント(11,13)は,第1の係合部(37)と係合するための第2の係合部(39)を有する,測定装置用キット(1)。
【請求項5】
請求項1に記載の測定装置用キットであって,
第1の係合部(37)は,前記突起部基部(9)に設けられた突起部である基部上突起部であり,
第2の係合部(39)は,基部上突起部と係合する窪み部であるアタッチメント上窪み部であるか,又は
第1の係合部(37)は,前記突起部基部(9)に設けられた窪みである基部上窪み部であり,
第2の係合部(39)は,基部上窪み部と係合する突起であるアタッチメント上突起部である,
測定装置用キット(1)。
【請求項6】
請求項1に記載の測定装置用キット(1)であって,
前記突起部基部(9)は,前記アタッチメント(11,13)と係合するための第3の係合部(41)を有し,
前記アタッチメント(11,13)は,第3の係合部(41)と係合するための第4の係合部(43)を有する,測定装置用キット(1)。
【請求項7】
請求項1に記載の測定装置用キット(1)であって,
第3の係合部(41)は,前記突起部基部(9)に設けられた突起部である基部上突起部であり,
第4の係合部(43)は,基部上突起部と係合する窪み部であるアタッチメント上窪み部であるか,又は
第3の係合部(41)は,前記突起部基部(9)に設けられた窪みである基部上窪み部であり,
第4の係合部(43)は,基部上窪み部と係合する突起であるアタッチメント上突起部である,
測定装置用キット(1)。
【請求項8】
請求項1に記載の測定装置用キット(1)であって,
前記突起部基部(9)と前記アタッチメント(11,13)とは,磁力により結合するか,磁力により結合が強化される,測定装置用キット(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は生体情報測定装置用キットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許6628919公報に電子体温計が記載されている。
【0003】
生体情報の情報を取得する際,生体情報測定用の装置を被験者が装着する必要があるが,その場合,生体情報測定用の装置が各被験者の体の部位の形状の合わない場合があった。
そのため,生体情報の測定中に生体情報測定装置が装着部位から外れてしまうことがあり,継続的な生体情報の取得が困難であるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許6628919公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで,本発明は,各被験者の臍の形状に合わせることで日常生活等における継続的な生体情報の取得を可能とする測定装置用キットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この明細書に記載されるある発明は,装着者の臍の形状に合わせたアタッチメントを含むことにより,測定装置用キットが,装着者の臍にフィットし,装着部位からずれにくくなることで継続的な生体情報の取得が可能になるという知見に基づく。
【0007】
本発明は,測定装置用キットに関する。
本発明の測定装置用キットは,使用時に対象の臍の窪み部に挿入される突起部と,対象の生体情報を検知する検知部と,突起部を支持する支持部とを有する。
さらに,突起部は,支持部と接続された突起部基部と,突起部基部と接続可能であり,臍の形状に合わせた1又は複数のアタッチメントとを含むものである。
【0008】
この発明の好ましい例は,形状又はサイズが異なる複数の前記アタッチメントを含むものである。
【0009】
この発明の好ましい例は,以下の態様のものである。
突起部基部は,支持部と接続された半割柱状の第1の半割柱部を有する。
アタッチメントは,第1の半割柱部と合わさって1つの柱状部を形成する第2の半割柱部と,第2の半割柱部と接続された冠部を含む。
アタッチメントは,第1の半割柱部と第2の半割柱部とが合わさって柱部を形成する。
さらに,突起部基部とアタッチメントとが接続された際に,冠部は,柱部と一体となる。
【0010】
この発明の好ましい例は,突起部基部は,アタッチメントと係合するための第1の係合部を有し,アタッチメントは,第1の係合部と係合するための第2の係合部を有するものである。
【0011】
この発明の好ましい例は,以下の態様のものである。
第1の係合部は,突起部基部に設けられた突起部である基部上突起部であり,
第2の係合部は,基部上突起部と係合する窪み部であるアタッチメント上窪み部であるか,又は
第1の係合部は,前記突起部基部に設けられた窪みである基部上窪み部であり,
第2の係合部は,基部上窪み部と係合する突起であるアタッチメント上突起部である。
【0012】
この発明の好ましい例は,突起部基部は,アタッチメントと係合するための第1の係合部を有し,アタッチメントは,第3の係合部と係合するための第4の係合部を有するものである。
【0013】
この発明の好ましい例は,以下の態様のものである。
第3の係合部は,突起部基部に設けられた突起部である基部上突起部であり,
第4の係合部は,基部上突起部と係合する窪み部であるアタッチメント上窪み部であるか,又は
第3の係合部は,前記突起部基部に設けられた窪みである基部上窪み部であり,
第4の係合部は,基部上窪み部と係合する突起であるアタッチメント上突起部である。
【0014】
この発明の好ましい例は,突起部基部とアタッチメントとは,磁力により結合するか,磁力により結合が強化されるものである。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば,対象者の臍の形状に合わせた生体情報測定装置用キット1を提供することで,以下の様な効果を実現できる。測定装置用キットの上記の形状により,測定装置用キットが,装着の臍にフィットしやすくなる。そして,測定装置用キット1を装着し,生体情報の測定をする際に,測定装置用キットが臍からずれることなく,継続的に適切な生体情報の取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は,本発明の測定装置用キットの例を示した概念図である。
図2図2は,本発明の測定装置用キットの例を示した概念図である。
図3図3は,本発明の測定装置用キットのアタッチメントの例を示した概念図である。
図4図4は,本発明の測定装置用キットの図3で示したものと同一のアタッチメントの例を示した概念図である。
図5図5は,本発明の測定装置用キットの図3で示したものと同一のアタッチメントの例を示した概念図である。
図6図6は,本発明の測定装置用キットの図3とは別の形状パターンのアタッチメントの例を示した概念図である。
図7図7は,本発明の測定装置用キットの図6で示したものと同一のアタッチメントの例を示した概念図である。
図8図8は,本発明の測定装置用キットの図6で示したものと同一のアタッチメントの例を示した概念図である。
図9図9は,本発明のアタッチメントと分離した状態の測定装置用キットの例を示した概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
【0018】
(測定装置用キット1)
測定装置用キット1は,その突起部3が臍に差し込まれて使用され,検知部5を介して装着者の生体情報を取得するためのものである。本発明の測定装置用キット1は,その突起部分の形状を装着者の臍の形状に合わせた構造にすることができるため,装着者の臍に固定されやすくなる。これにより,装着者の日常生活における,深部体温のデータを継続的に取得することが可能となる。
図1は,本発明の測定装置用キット1の形状を示す概略図である。測定装置用キット1は,突起部3と,検知部5及び支持部7を有する。さらに,突起部3は,突起部基部9と,アタッチメント11又は13を含む。また,測定装置用キット1には,交換可能な1又は複数のアタッチメントが含まれており,測定装置用キット1が測定に用いられる際に,それらのアタッチメンのうち,いずれか1つのアタッチメントが取り付けられて使用される。
突起部3には,装着者の臍の形状に合ったアタッチメントが用いられる。
例えば,測定装置用キット1に含まれるアタッチメントが2つの場合(これらを第1のアタッチメント11,第2のアタッチメント13とする),第1のアタッチメント11は円の形状である冠部33を含むものであってよいし,第2のアタッチメント13は歪んだ円の形状である冠部33を含むものであってよい。
突起部基部9とアタッチメント11,13は,接続可能である。また,突起部基部9とアタッチメント11,13は,磁力により結合するか,磁力により結合が強化されることが好ましい。
図1は,本発明の測定装置用キット1の形状を示す概略図である。
図2は,本発明の測定装置用キット1を斜めから見た場合の概略図である。
図1図2に示す様に,測定装置用キット1は,円盤状の支持体7の上に突起部3を有する構造となっていてよい。
【0019】
(突起部3)
突起部3は,測定装置用キット1使用時に対象の臍の窪み部に挿入される突起部分である。また,突起部3は,支持部7と接続された突起部基部9を有する。
さらに,突起部基部9と接続可能な対象の臍の形状に合わせた1又は複数のアタッチメント11,13とを有する。この様に臍の形状に合わせた突起部3を測定装置用キット1に設けることにより,装着者の日常生活において,深部体温のデータを継続的に取得することが可能となる。
【0020】
突起部3は,測定装置用キット1中の突起部分である。突起部3は,支持体7の表面から伸長する部分であってよい。
突起部3の形状は,例えば,円柱のものであってよいし,上部だけが歪んだ円の円柱の形状のものであってもよい。なお,この上部が後述する冠部33と言える。突起部3の支持体7からの高さは,4mm以上20mm以下が好ましく,5mm以上15mm以下でもよく,6mm以上9mm以下でもよいし,5mm以上7mm以下でもよいし,7mm以上13mm以下でもよいし,8mm以上12mm以下でもよいし,9mm以上11mm以下でもよい。
また,突起部3が,円柱である場合,その上面の円の半径は,7mm以上21mm以下が好ましく,10mm以上18mm以下でもよいし,12mm以上16mm以下でもよいし,8mm以上12mm以下でもよいし,9mm以上11mm以下でもよい。
【0021】
突起部3を構成する樹脂の例は,ポリ乳酸系樹脂,アクリル系樹脂,ポリカーボネート系樹脂,アクリル系樹脂,ウレタン系樹脂,ポリビニルアルコール,塩化ビニル系樹脂,スチレン系樹脂,ポリアクリロニトリル,セロハン,ポリ塩化ビニリデン,フッ素樹脂,ポリアセタール,ポリスルホン,ABS樹脂,及びポリエーテルエーテルケトンである。突起部を構成するゴムの例は,天然ゴム,イソプレンゴム,ブタジエンゴム,1,2-ポリブタジエンゴム,スチレン-ブタジエンゴム,クロロプレンゴム,二トリルゴム,ブチルゴム,エチレン-プロピレンゴム,クロロスルホン化ポリエチレン,アクリルゴム,エピクロルヒドリンゴム,多硫化ゴム,シリコーンゴム,フッ素ゴム,及びウレタンゴムである。これらの中では,ABS樹脂が好ましい。なお,対象のアレルギーを診断し,アレルギーを生じない材質の突起部3を選択してもよい。
【0022】
突起部3を構成する樹脂の上記とは別の例は,オレフィン系樹脂やポリアミド系樹脂である。オレフィン系樹脂の例は,エチレン,プロピレン,1-ブテン,1-ペンテン,1-ヘキセン,4-メチル-1-ペンテン等のα-オレフィンの共重合体である。 ポリアミド系樹脂の例は,3員環以上のラクタム,重合可能なω-アミノ酸,二塩基酸とジアミンなどの重縮合によって得られる鎖中に酸アミド結合を有する重合体で,具体的には,ε-カプロラクタム,アミノカプロン酸,エナントラクタム,7-アミノヘプタン酸,11-アミノウンデカン酸,9-アミノノナン酸,α-ピロリドン,α-ピペリドンなどの重合体,ヘキサメチレンジアミン,ノナメチレンジアミン,ウンデカメチレンジアミン,ドデカメチレンジアミン,メタキシレンジアミンなどのジアミンと,テレフタル酸,イソフタル酸,アジピン酸,セバシン酸,ドデカン二塩基酸,グルタール酸などのジカルボン酸と重縮合せしめて得られる重合体またはこれらの共重合体であり,たとえば,ナイロン-4,ナイロン-6,ナイロン-7,ナイロン-8,ナイロン-11,ナイロン-12,ナイロン-6,6,ナイロン-6,10,ナイロン-6,11,ナイロン-6,12,ナイロン-6T,ナイロン-6/ナイロン-6,6共重合体,ナイロン-6/ナイロン-12共重合体,ナイロン-6/ナイロン-6T共重合体,ナイロン-6I/ナイロン-6T共重合体等である。これらの中では,ポリアミド系樹脂が生体親和性に優れるので好ましい。
【0023】
上記のように突起部3は一定の形状を保つものであってもよい。また,突起部3は,臍の窪みより大きな発泡性樹脂により形成され,突起部3が縮められた状態で臍の窪みに挿入された際に,解放されることで膨張し,これにより臍の窪み内部に測定装置が安定して固定されるものであってもよい。
【0024】
(検知部5)
検知部5は,対象の生体情報を検知するための部位である。検知部5の例は,温度測定部や温度センサを含むものである。この様なセンサの数は,1つでもよいし,複数であってもよい。この場合,生体情報は,温度を含む。この場合,突起部3の表面には,後述するように熱伝導体層を含むものが好ましい。温度測定部や温度センサは,臍の窪み部の表面の温度を直接測定してもよいし,体内の温度を求めてもよい。
【0025】
検知部5は,例えば,コンピュータと情報の授受を行うことができるように接続されている。また,検知部5を含む装置がコンピュータを含んでもよい。検知部5は,対象者の体温を連続的に測定し,連続測定体温を得るための要素であってよい。例えば,検知部5は,対象者の体表(例えば顔部分,腋窩又は鼓膜)をセンシングし,その温度を測定するものであってもよい。検知部5は,例えば,コンピュータやサーバに測定した体温情報を出力できる。体温情報を受け取ったコンピュータは,コンピュータ内に体温情報を入力する。そして,コンピュータは,入力された体温情報を適宜記憶部に記憶する。そして,記憶部に記憶された体温情報を読み出して,所定期間の連続測定体温を求めてもよい。求めた連続測定体温は,適宜記憶部に記憶される。検知部5の例は,再表2019-073963号公報に記載された臍部温度測定装置である。検知部5の別の例は,非接触型の体表温度測定装置(例えば,体表面温度測定装置,サーマルカメラ又はサーモグラフィ)である。検知部5は,接触型と非接触型のものを組み合わせて用いてもよい。
【0026】
検知部5の上記とは別の例は,呼吸数,最大酸素摂取量,心拍数,大腸蠕動(ぜんどう),大腸におけるガスに起因する音その他の生体情報を測定するためのセンサを含むものである。検知部5が,大腸蠕動(ぜんどう)や大腸におけるガスに起因する音を検知する場合,いわゆる便秘の状況を分析できることとなる。この場合,例えば,検知部5は,体内において発生する音を収音し,記録部がこの音を記録する。そして,制御部は,演算部に,この音のうち,特定の周波数領域にある音を分析させることで,大腸におけるガスの状況を分析できる。
【0027】
また,突起部3の内部に検知部5が設けられていてよい。このため突起部3や支持部7は,筐体を構成し,筐体内部に検知部5が収納されるものであってもよい。
【0028】
(支持部7)
支持部7は,突起部3を支持するための部位である。図1において,支持部7は突起部3の下に位置する。支持部7の形状は,例えば,円柱であってもよいし,円盤の形状に対して対向する平坦部分を設けたものであってよい。また,支持部7は,真円柱であってもよいし,楕円柱であってもよいし,多角柱であってもよい。また,支持部7はその角が,丸みを帯びたものであってよい。支持部7の高さは,10mm以上20mm以下であってよいし,20mm以上30mm以下であってもよいし,30mm以上40mm以下であってよい。また,支持体7の最も広い平坦な面の面積は,突起部3の上面の面積の5倍以上8倍以下であってよいし,8倍以上10倍以下であってもよいし,10倍以上20倍以下であってもよい。突起部3は,例えば,支持部7の平坦な面である上面の中央領域に設けられてよい。
【0029】
(突起部基部9)
突起部基部9は,突起部3に含まれ,支持部7に接続されている部位である。
また,突起部基部9は,支持部7と接続された半割形状の第1の半割柱部21を有することが好ましい。
突起部基部9は,支持部7の平坦な部分に繋がるように設けられている部位であってよい。つまり,突起部基部9は,支持体7上で柱状をなす突起部3の底面部分を含むものであるともいえる。また,突起部基部9は,支持体7の平坦な面の中央領域に設けられてよい
突起部基部9は,第1の半割柱部21を有する場合,その形状は段差を有する形状であってよい。
【0030】
また,突起部基部9とアタッチメント11,13は磁力により結合するか,磁力により,結合が強化されるものであることが好ましい。具体的には,突起部基部9とアタッチメント11,13同士の接地面の全体が,磁力を帯びていてもよいし,その一部分が磁力を帯びていてもよい。その一部分だけが,磁力を帯びている場合,例えば,後述する基部状突起部,基部状窪み部,アタッチメント突起部及びアタッチメント窪み部に磁力を有していてもよい。
【0031】
(アタッチメント11)
図3は,アタッチメント11の冠部33が円形である場合の概略図である。
図4は,図3のアタッチメント11を斜めから見た場合の概略図である。
図5は,図3のアタッチメント11を真上から見た場合の概略図である。
アタッチメント11は,第1の半割柱部21と合わさって1つの柱状部を形成する第2の半割柱部31を有することが好ましい。さらに,アタッチメント11は,第1の係合部37と係合するための,第2の係合部39を有することが好ましい。
【0032】
(アタッチメント13)
図6は,アタッチメント13の冠部33が歪んだ円である場合の概略図である。
図7は,図6のアタッチメント13を斜めから見た場合の概略図である。
図8は,図6のアタッチメント13を真上から見た場合の概略図である。
アタッチメント13は,第1の半割柱部21と合わさって1つの柱状部を形成する第2の半割柱部31を有することが好ましい。さらに,アタッチメント13は,第1の係合部37と係合するための,第2の係合部39を有することが好ましい。アタッチメント11,13は,各被験者の臍の形状に合ったものとなるため,上述の発明の効果が実現することが可能となる。
【0033】
(第1の半割柱部21)
第1の半割柱部21は,半割形状のものであり,支持部7に接続された部分である。
第1の半割柱部21は,第2の半割柱部31と合わさって柱部35を形成する。
第1の半割柱部21の形状は,突起部基部9の平面の一部分が隆起して形成される段差の段部分であってよい。
この部分が,第2の半割柱部31の部分と合わさることで,1つの柱が形成される。その段差の部分は例えば,半円状を含むものであってよい。
上記の段差の高さは,4mm以上8mm以下でよいし,8mm以上10mm以下でもよい。
【0034】
(第2の半割柱部31)
第2の半割柱部31は,半割形状のもので,アタッチメント11,13に含まれる部位である。第2の半割柱部31は,第1の半割柱部21と合わさって柱部35を形成する。第2の半割柱部31の形状は,例えば,アタッチメント11,13の下面の一部分が隆起して形成される段差を有する形状であってよい。アタッチメント11,13が上記の形状の場合,この段差部分が,第1の半割柱部21の段差部分と合わさることで,1つの柱が形成されてよい。その段は例えば,半円状含むものであってよい。
上記の段差の高さは,4mm以上8mm以下でよいし,8mm以上10mm以下でもよい。
【0035】
(冠部33)
冠部33は,アタッチメント11,13に含まれ,第2の半割柱部31に接続される部位である。冠部33は,図3図6の様にアタッチメント11,13の上部に位置してよい。冠部33の形状は,例えば,円の形状であってもよいし,楕円の形状であってもよいし,歪んだ円の形状であってもよいし,歪んだ多角形でもよいし,各対象者の臍の形状に合わせた形状であってよい。
【0036】
(柱部35)
柱部35は,第1の半割柱部21と第2の半割柱部31が合わさって形成される部位である。柱部35は,支持体7の中央領域から伸長する柱状の部位であってよい。柱部35の形状は,第1の半割柱部21と第2の半割柱部31の合わさった形状に対応したものとなる。その形状は,具体的には,円柱であってもよいし,多角柱でもよいし,臍の形状に合わせた形状に合うように歪んだ円柱状のものであってよい。柱部35の上部には冠部33が位置することになる。
【0037】
(第1の係合部37,第3の係合部41)
図9は,アタッチメント11,13と分離した状態の測定装置用キット1を表したものであり,第1の係合部37の形状を説明するための図である。
図9に示す様に,第1の係合部37は,突起部基部9に設けられた突起部3である基部上突起部または,突起部基部9に設けられた窪みである基部上窪み部である。
突起部基部9は,第1の係合部37を1つ以上含んでいてよい。
例えば,突起部基部9は,突起部の第1の係合部37と,窪み部の第1の係合部37を1つずつ有していてよい。
その場合,後述するアタッチメントは,基部状突起部の第1の係合部37と係合するアタッチメント上窪み部の第2の係合部39と,基部上窪み部と係合するアタッチメント上突起部の第2の係合部39を有していてよい。
【0038】
第1の係合部37は,突起部基部9の表面に設けられてよい。
第1の係合部37は,それが基部上突起部の場合,円柱状のものであってよい。
その高さは,2mm以上10mm以下であってよいし,3mm以上8mm以下であってもよいし4mm以上6mm以下であってもよい。
第1の係合部37は,それが基部上窪み部の場合,その深さは,2mm以上10mm以下であってよいし,3mm以上8mm以下であってもよいし4mm以上6mm以下であってもよい。
第1の係合部37の形状は,第2の係合部39の部分と合わさる形状となっている。
基部上突起部又は基部上窪み部の数は,1つでもよいし,複数であってもよい。その数は,第2の係合部39の数に対応したものとなる。
基部上突起部又は基部上窪み部の位置は,例えば第1の半割柱部21が段差形状の場合,上記いずれかの段の中央領域に設けられていてもよい。
さらに,アタッチメント11,13が第4の係合部43を有する場合,それと係合する第3の係合部41が,突起部基部9の表面に設けられてよい。第3の係合部41の態様は,その設置場所に関するもの以外,上述の,第1の係合部37の態様と同様である。なお,第3の係合部41は,例えば第1の半割柱部21が段差形状の場合,上記いずれかの段の中央領域のうち,第1の係合部37以外の場所に設けられていてよい。
【0039】
(第2の係合部39,第4の係合部43)
図4図7の様に,第2の係合部39は,アタッチメント11,13に設けられた突起部である基部上突起部または,アタッチメント11,13に設けられた窪みである基部上窪み部である。アタッチメント11,13は,第2の係合部39を1つ以上含んでいてよい。
第1の係合部37と第2の係合部39の対応関係は,上記第1の係合部37の説明で述べたものと同様である。
【0040】
第2の係合部39は,アタッチメント11,13の表面に設けられてよい。
第2の係合部39は,それがアタッチメント上突起部の場合,円柱状のものであってよい。その高さは,2mm以上10mm以下であってよいし,3mm以上8mm以下であってもよいし4mm以上6mm以下であってもよい。
第2の係合部39は,それがアタッチメント上窪み部の場合,その深さは,2mm以上10mm以下であってよいし,3mm以上8mm以下であってもよいし4mm以上6mm以下であってもよい。
第2の係合部38の形状は,第1の係合部37の部分と合わさる形状となっている。
第2の係合部38の数は,1つでもよいし,複数であってもよい。その数は,第1の係合部37の数に対応したものとなる。
アタッチメント上突起部又はアタッチメント上窪み部の位置は,例えば第2の半割柱部31が段差形状の場合,上記いずれかの段の中央領域に設けられていてよい。
さらに,突起部基部9が第3の係合部41を有する場合,それと係合する第4の係合部43が,アタッチメント11,13の表面に設けられてよい。第4の係合部43の態様は,その設置場所に関するもの以外,上述の,第2の係合部39の態様と同様である。なお,第4の係合部43は,例えば第2の半割柱部31が段差形状の場合,上記いずれかの段の中央領域のうち,第2の係合部39以外の場所に設けられていてよい。
【0041】
(使用方法及び活用方法)
次に,本発明の測定装置用キット1の使用方法と活用方法の例について説明する。まず,生体情報の被験者(装着者)は,複数のアタッチメント11,12等から,自身の臍の形状に合うアタッチメントを選択し,それを突起部基部9に接続する。そして,被験者は,突起部3が被験者の臍の窪みに嵌まる様に,測定装置用キット1を装着する。装着をしている最中に,検知部5によって被験者の体温等の生体情報が検知され,その情報は記憶部等に記憶される。測定装置用キット1は,上記の様に,各被験者の臍の形状にあう突起部3を有することになる。そのため,その生体情報の測定が,被験者の活動時に行なわれていても,その装置が,臍から外れてしまうことを防ぐことができ,長時間にわたる継続的な生体情報の測定が可能となる。この様な継続的な生体情報を活用すれば,例えば,日勤業務と夜勤業務における,それぞれの日内変動を比較することで,身体の状態に合わせた働き方や休憩のとり方の提案等をすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
この発明は医療機器産業において利用されうる。
【符号の説明】
【0043】
1 測定装置用キット
3 突起部
5 検知部
7 支持部
9 突起部基部
11 アタッチメント
13 アタッチメント
21 第1の半割柱部
31 第2の半割柱部
33 冠部
35 柱部
37 第1の係合部
39 第2の係合部
41 第3の係合部
43 第4の係合部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9