(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171503
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】海水の蒸溜装置
(51)【国際特許分類】
B01D 1/22 20060101AFI20221104BHJP
C02F 1/04 20060101ALI20221104BHJP
【FI】
B01D1/22 F
C02F1/04 A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021098323
(22)【出願日】2021-04-30
(71)【出願人】
【識別番号】592237840
【氏名又は名称】山口 憲章
(72)【発明者】
【氏名】山口 憲章
【テーマコード(参考)】
4D034
4D076
【Fターム(参考)】
4D034AA01
4D034BA03
4D034CA12
4D076BA09
4D076BA28
4D076CB02
4D076CD22
4D076DA21
4D076HA02
4D076JA03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】簡単な構成で、海水から淡水を生成する装置を提供する。
【解決手段】直立円筒コンクリート製土管の中に、温風照射のための布巻き回転ドラムを収めた受け容器を間隔をあけて棚に数段積重ね、このドラムに巻いた布の塩水を外部からの温熱風を照射することで、これら受け容器全体を包んで垂らした上部からの塩水濡れ布ともども蒸発を促し、この垂れ布と、外枠土管の間を減圧することで、土管内壁の結露による淡水と、該受け容器内の濃縮塩水を海水から分離して採取するところの電熱による温熱風照射蒸溜装置を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直立円筒コンクリート製土管の中に、温風照射のための布巻き回転ドラムを収めた受け容器を間隔をあけて棚に数段積重ね、このドラムに巻いた布の塩水を外部からの温熱風を照射することで、これら受け容器全体を包んで垂らした上部からの塩水濡れ布ともども蒸発を促し、この垂れ布と、外枠土管の間を減圧することで、土管内壁の結露による淡水と、該受け容器内の濃縮塩水を海水から分離して採取するところの電熱による温熱風照射蒸溜装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
海水の淡水化装置には
▲1▼多重効用蒸発法
▲2▼多段フラッシュ蒸発法
▲3▼自己蒸気圧縮法 などがある。
産油国の多大な原油をふんだんに使って、日産産出量が2万~10万m3に及ぶ膨大な量の淡水化を行っている。
【背景技術】
【0002】
現行の淡水化は、砂漠や狭小な島で行われている、その効率的なものは上記に示したようなものである
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献】
【特許文献】海水淡水化装置 特開2012-27963 特開2005-193083 特開2003-236301 C02F1/04 B01D1/14 B01D5/00
【0004】
【非特許文献】
【非特許文献】『おもしろ話で理解する熱力学入門』久保田 浪之介 著・日刊工業新聞社 『トコトンやさしい蒸溜の本』大江修造著・日刊工業新聞社
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
又水の蒸発は水素と酸素の結び付の特異さから蒸発しにくいとされている。気圧の低い富士山頂などでは沸点は低い。
又、塩を入れると沸点は上昇し103℃とされている。
本願は、コンクリート製の土管を直立に積み上げて、その中に鶏の給水給餌器というところの上部の密閉槽と下部の開放容器をホースで繋いで、下部の開放容器内の塩水が蒸発することで水位が下がり繋いだホースの切り口が空気中に現われた時点でこの切り口から空気が侵入し、その侵入した空気の容積と同じ容積の塩水が上部の密閉槽からこのホースの中を降りてくるというところの現象を多用した。
この下部開放容器は、コンクリート土管の中で棚を造るとその棚に30cm位の間隔をあけて上方に積み上げることができる。
既製の土管も、密閉容器も、開放容器も機種は色々と既製のものがあるので本願の規模は大きくすることはできる。
使用する熱源は温風を吐出する乾燥器であり、例とはヘアードライヤー650wh、布団乾燥器、500~540wh、それに減圧用ファン30whである。
温熱風の上昇現象をいかんなく発輝させ、採取量をいかに多くするかは、今日即乾布なども多種あるので相当期待できるものとなると思われる。
又性能が優れた揚水ポンプも審判中なので、多少電力量がかかっても、問題は採取量がいかほどになるかなのであり、その用具も今日既製品があるので製作費用もそれほどかからない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
▲1▼棚の中に段重ねする下部容器には、ダクト用配管の凹凸のついたアルミ管に布を巻いてその底部が僅かに塩水に浸るようにした回転ドラムを収める。
▲2▼この回転ドラムの片側にヘアードライヤー(650wh)か、布団乾燥器の温風を照射することで海水に濡れた布が乾くことでその部分が軽くなり、他方の濡れた部分との重量の差でこのドラムは回転する。
この温風照射によって蒸発した海水は、上部の密閉槽に繋いだホースによる気水交換により常に一定になっている
この蒸発によって濃くなった海水は該容器の底に取り付けたコック付きのホースで間隔をおいて外部に取り出す。
このような下部容器を棚を造って30cm間隔位をとって上部に重ねてゆく、勿論それぞれの下部容器に収めた回転ドラムを照射する電熱温風器は、各個に付いているものとする。
▲3▼これらの棚に収められた数個の下部容器の全体を包むように、この棚の上部には開口容器が上部の密閉容とホースで繋がれて収められており、この開口容器のエッジを股ぐように又、中の塩水が常に下降する、布が垂れ下げられている。
この垂れ下がった数個の下部容器全体を包む布の内側はこれらの下部容器それぞれを照射した温風の上昇する残りの温風で満ちているのであり、この温風は垂れ下がり布を濡らした海水を吹きとばしながら布を通過するのであり、布の織り目は粗いものがよいと思われるが、織り目の調整は求められる。
▲4▼次にこの垂れ下がり布とコンクリート土管の間の空間は減圧されねばならない。
この減圧のためのファンの設置は図面のとおりであるが減圧のためには照射温風の全量より僅かに多くして布の織り目の通過蒸気が多くなるように調整する
▲5▼外枠のコンクリート土管は肉厚であり、照射温風で暖まることはない。上部に設置した、下部容器のそれぞれに対応した密閉容器内の塩水の下降によっても冷される。
それで外枠コンクリート土管には結露が付着し、その下降水を受けて枠外に取り出す溝の加工は図面のとおりである
▲6▼下部容器に収めた回転ドラムへの照射熱量が充分でない場合には、コンクリート土管の上部に設置した密閉容器の中に湯沸かし用の電熱管によって暖める方法もある。
電力入力量の多さよりも、採取水量の量とその地域における水の渇望度による。又その地域における5kwhの電力供給も不可决。
水は高所にあるほどその効用度は多きいのであるから。
なお使用するホースのそれぞれには、上部密閉槽への海水の補充、或いは採取水量の取り出しのための止水弁(コック)を取り入れる必要がある
【発明の効果】
【0007】
この直立円筒内の蒸溜は陶磁器の焼き固め際の登り釜にヒントを得たのであるが、古来水が必要な場所にないことからくる自然破戒は多く語られている。我が国もコロナ後の経済運営は工業立国という無機物生産体勢より有機物の生産体勢とする地上環境保持に重点を置いたほうがよい。
それには地上の津々浦々、避地まで水を送る必要があるが、そのエネルギー源は電力が欠かせない。
それはつまり、高所の水タンクに揚水電力である。
又水力そのもののエネルギー創生への道は水圧器などの利用の方途も考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】最下部受容器のそれぞれに対応した直立土管上の供給槽
【発明を実施するための形態】
【0009】
我国は起伏の大きい国土で保水力が小さいので高所に水を揚げることができれば本願の効用は大きい。
性能が良好な揚水ポンプの提出が望まれるところである。
本願の装置における使用部品は、土管、密閉容器、或いは回転ドラムにしろ、既製のものが今日多々あるので最初からこれらの新品を作る必要はない。
又使用する電器機器も、ヘアードライヤー(65wh)布団乾燥器(500wh)、減圧ファン(30wh)等であり総電力は5kwhである。
これらに加えるに性能が良好な揚水ポンプとして2kwhを必要であり合計7kwhが必要である
これを水の渇望地域に届けるためには、上記電力の供給は不可決である。
淡水の日産産出量は上記の場合2万m3である。
この産出に要する電力量の供給するためのメドさえつけば本願の規模の伸長は要易である。
0007において記したように電力も水力発電として、水があれば、水圧器の利用によるエネルギーの創出もある。
揚水ポンプは出願人は審判を申立てている
【符号の説明】
【0009】
1、外枠(コンクリート製土管)
2、結露
3、最下部受容器の中の濃縮塩水
4、アルミ製ダクト用ドラム(塩水に濡れた布を巻いている)
6、中間密閉容器(それぞれの最下部受容器に対応する)
7、最上部総塩水供給容器
8、直立土管の内壁に設置するところの結露淡水取出溝
9、濃縮塩水受容器
10、内部減圧用吸引用ファン
11、最終受容器重ね棚
12、止水弁(コック・)、入替時のため
13、総覆垂れ布
14、入替用ホース