(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171609
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】超音波シーラを備えたウェブ加工機
(51)【国際特許分類】
B65B 51/10 20060101AFI20221104BHJP
【FI】
B65B51/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022073102
(22)【出願日】2022-04-27
(31)【優先権主張番号】63/181,475
(32)【優先日】2021-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/729,580
(32)【優先日】2022-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522170249
【氏名又は名称】シーエムディー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】弁理士法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エヴァンズ,ホームズ ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト,リー クリストファー
【テーマコード(参考)】
3E094
【Fターム(参考)】
3E094AA13
3E094CA22
3E094DA07
3E094EA04
3E094FA21
(57)【要約】
【課題】超音波シーラを使用してウェブをラップシールを有するパウチ又はバッグに変換する機械を提供する。
【解決手段】特定の例では、ウェブをバッグ又はパウチに形成する機械は、ウェブが機械の方向に搬送されるシールセクションを含む。シールセクションは、ウェブにラップシールを形成するように構成され、第1のウェブセクション及び第2のウェブセクションを有するウェブを受けるように構成された入力端を有する。ホーン及びアンビルを有する超音波シーラは、それらの間に、第1のウェブセクションが通過するニップを画定する。超音波シーラは、第1のウェブセクションにラップシールを形成するように構成される。アンビルは、第1のウェブセクションと第2のウェブセクションとの間に位置付けられる。出力端は、ラップシールがその中に形成されたウェブを分配するように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブをバッグ又はパウチに形成する機械であって、
前記ウェブが機械方向に搬送されるシールセクションであって、前記シールセクションが前記ウェブにラップシールを形成するように構成され、
第1のウェブセクション及び第2のウェブセクションを有する前記ウェブを、受けるように構成された入力端と、
前記第1のウェブセクションが通過するニップをその間に画定するホーンとアンビルとを有する超音波シーラであって、前記超音波シーラが、前記第1のウェブセクションに前記ラップシールを形成するように構成され、前記アンビルが前記第1のウェブセクションと前記第2のウェブセクションとの間に位置付けられる、超音波シーラと、
前記ラップシールが内部に形成された前記ウェブを分配するように構成された出力端と、を有する、シールセクションを備える、機械。
【請求項2】
前記第1のウェブセクションが、互いに重なり合う前記ウェブの対向する側面を含む、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記ウェブが、前記シールセクションを通って連続的に搬送され、前記超音波シーラが前記ウェブに前記ラップシールを連続的に形成する、請求項1に記載の機械。
【請求項4】
前記入力端を介して受けられた前記ウェブが、楕円形の断面及び前記第1のウェブセクションと前記第2のウェブセクションとの間に画定された空隙を有する管状形状を有し、前記アンビルが前記空隙内にあり、前記第1のウェブセクション及び前記第2のウェブセクションの各々が、前記アンビルの両側に沿ってそれぞれ進む、請求項1に記載の機械。
【請求項5】
前記ウェブが、前記機械を通って機械方向に搬送され、前記機械が、
前記シールステーションの上流の折り畳みステーションであって、前記折り畳みステーションが、前記ウェブの側面が互いに重なり合うように前記ウェブの各側面を反対側の交差方向に折り畳むように構成される、折り畳みステーションをさらに備え、
前記第1のウェブセクションが、前記ウェブの前記重なり合う側面を含む、請求項1に記載の機械。
【請求項6】
前記折り畳みステーションが、前記ウェブを管状形状に折り畳むように構成される、請求項5に記載の機械。
【請求項7】
前記折り畳みステーションが、空隙が前記ウェブによって画定されるように前記ウェブを折り畳むように構成され、前記アンビルが前記空隙内に位置付けられる、請求項5に記載の機械。
【請求項8】
前記ウェブが、前記第1のウェブセクションと前記第2のウェブセクションとの間に空隙を画定し、前記ウェブが前記シールセクションを通って搬送されるとき、前記アンビルが前記空隙内にあり、前記第1のウェブセクション及び前記第2のウェブセクションの各々が、前記アンビルの両側に沿って進む、請求項1に記載の機械。
【請求項9】
前記シールセクションが、前記機械方向に対して横方向である交差方向に延びるフレームを含み、前記フレームが、前記アンビルを前記空隙内に片持ち支持する、請求項8に記載の機械。
【請求項10】
前記ウェブを前記機械方向に搬送するように構成されたローラシステムをさらに備える、請求項1に記載の機械。
【請求項11】
前記ウェブが前記機械を通って機械方向に搬送され、前記シールセクションが、アームアセンブリが前記第1のウェブセクションと前記第2のウェブセクションとの間に延びて、それによって前記アンビルを保持するように、前記機械方向に延びるように構成された前記アームアセンブリをさらに備える、請求項1に記載の機械。
【請求項12】
前記シールセクションが、横機械方向に延び、前記ウェブから離間しているフレームをさらに備え、前記フレームが、前記ウェブに対して前記アームアセンブリを支持する、請求項11に記載の機械。
【請求項13】
ウェブをバッグ又はパウチに形成する機械であって、前記ウェブが、第1の側面及び第2の側面を含む第1のウェブセクションと、反対側の第2のウェブセクションと、前記第1のウェブセクションと前記第2のウェブセクションとの間に画定された空隙とを有するように、前記ウェブの第1の側面及び反対側の第2の側面が互いに重なり合って折り畳まれ、前記機械が、
ウェブが前記機械を通って機械方向に搬送されるときに、第1のウェブセクションにラップシールを形成するように集合的に構成されるホーン及びアンビルを有する超音波シーラと、
前記機械方向に対して横方向の交差方向に延び、ウェブから離間しているフレームと、
前記フレームに結合され、前記空隙内に片持ち支持され、それにより、前記第1のウェブセクションと前記第2のウェブセクションとの間の前記空隙内で前記アンビルを支持するアームアセンブリと、を備える、機械。
【請求項14】
前記ウェブが楕円形の断面を有する、請求項13に記載の機械。
【請求項15】
前記アームアセンブリが、前記アンビルが前記ホーンに対して再位置付け可能であるように、前記フレームに沿って前記交差方向に移動可能である、請求項13に記載の機械。
【請求項16】
前記アームアセンブリが、前記フレームに結合される第1のアームと、前記機械方向に延びて前記アンビルを保持する第2のアームと、前記第1のアームと前記第2のアームとの間のチャネルとを有し、
前記ウェブが、前記ウェブの前記第1の側面がチャネルを通過するように前記アームアセンブリに沿って前記機械方向に搬送される、請求項13に記載の機械。
【請求項17】
前記ウェブの前記第1の側面が、前記アームアセンブリに沿った第1の経路に沿って搬送され、前記ウェブの前記第2の側面が、前記ウェブに前記ラップシールが形成される前に、前記アームアセンブリに沿った第2の経路に沿って搬送される、請求項16に記載の機械。
【請求項18】
前記アームアセンブリが、前記フレームに結合された第1のアームと、前記機械方向に延びて前記アンビルを保持する第2のアームとを有し、前記第2のアームが、前記第2のアームを冷却し、それによって前記アンビルを冷却するように構成された冷却構成要素を含む、請求項13に記載の機械。
【請求項19】
第1のウェブセクション及び第2のウェブセクションを有するウェブからバッグを作成する機械であって、
前記ウェブが搬送されるシールセクションであって、前記シールセクションが、ホーンを有する超音波シーラと、前記超音波シーラがその中にラップシールを形成するように構成されるように前記第1のウェブセクションが通過するニップをその間に画定するアンビルとを有し、前記アンビルが前記第1のウェブセクションと前記第2のウェブセクションとの間に位置付けられる、シールセクションを備える、機械。
【請求項20】
前記ウェブが、前記ホーン及び前記アンビルが前記第1のウェブセクションに前記ラップシールを連続的に形成するように、機械方向に前記シールセクションを通って連続的に搬送される、請求項19に記載の機械。
【請求項21】
前記シールセクションを通って前記ウェブを搬送するように構成されるローラシステムをさらに備える、請求項19に記載の機械。
【請求項22】
前記シールセクションが、前記アンビルが前記第1のウェブセクションと前記第2のウェブセクションとの間に位置付けられるように前記アンビルが片持ち支持されるフレームを含む、請求項19に記載の機械。
【請求項23】
前記シールセクションの上流に折り畳みセクションをさらに構成し、前記折り畳みセクションが、前記第1のウェブセクションが前記第2のウェブセクションの反対側にあり、前記ウェブが管状形状を有するように前記ウェブを折り畳むように構成される、請求項19に記載の機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、2021年4月29日出願の米国仮特許出願第63/181,475号に基づき、その優先権を主張し、その開示はその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、ウェブを変換する機械に関し、より詳細には、超音波シーラを使用してウェブをラップシールを有するパウチ又はバッグに変換する機械に関する。
【背景技術】
【0003】
以下の米国特許は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0004】
米国特許第7,191,575号明細書は、成形管を有する縦型充填シール連続パウチ機を開示している。
【0005】
米国特許第8,029,428号明細書は、入力セクションから回転ドラム、出力セクションに移動してウェブからバッグを製造するための機械及び方法を開示している。
【0006】
米国特許第10,946,591号明細書は、バッグ又はパウチを作製するための方法及び機器を開示している。超音波シーラを使用してシールを形成することができ、異なるシールパターンが利用され得る。
【発明の概要】
【0007】
本概要は、発明を実施するための形態において以下でさらに説明される概念の選択を紹介するために提供される。本概要は、特許請求される主題の重要な又は本質的な特徴を特定することを意図しておらず、特許請求される主題の範囲を限定する助けとして使用されることも意図していない。
【0008】
特定の例では、ウェブをバッグ又はパウチに形成する機械は、ウェブが機械の方向に搬送されるシールセクションを含む。シールセクションは、ウェブにラップシールを形成するように構成され、第1のウェブセクション及び第2のウェブセクションを有するウェブを受けるように構成された入力端を有する。ホーン及びアンビルを有する超音波シーラは、それらの間に、第1のウェブセクションが通過するニップを画定する。超音波シーラは、第1のウェブセクションにラップシールを形成するように構成される。アンビルは、第1のウェブセクションと第2のウェブセクションとの間に位置付けられる。出力端は、ラップシールがその中に形成されたウェブを分配するように構成される。
【0009】
様々な他の特徴、目的、及び利点は、図面と共に以下の説明から明らかになるであろう。
【0010】
本開示は、以下の図を参照して説明される。同様の特徴及び同様の構成要素を参照するために、図面全体を通して同じ番号が使用されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【0012】
【0013】
【
図3】ラップシールのために折り畳まれたウェブの概略図である。
【0014】
【
図4】本開示のアンビルを支持する例示的なアームアセンブリの斜視図である。
【0015】
【
図5】材料のウェブと相互作用する
図4のアームアセンブリの斜視図である。
【
図6】材料のウェブと相互作用する
図4のアームアセンブリの斜視図である。
【0016】
【
図7】
図6に示すアームアセンブリの側面図である。
【0017】
【
図8】材料のウェブを有する
図6に示すアームアセンブリの端面図である。
【0018】
【
図9】本開示の例示的なシールステーションの概略図である。
【0019】
【
図10】例示的なアームアセンブリの斜視図である。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【
図20】
図19の線20-20のおおよその位置にある溝のうちの1つにおける
図18のアンビルの断面図である。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【
図25】本開示の例示的な制御システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
既知のウェブ加工機は、ウェブ供給ロールから材料の連続シートとして通常供給されるウェブをパウチ又はバッグに変換する。機械は、連続運動機械若しくは間欠運動機械、又は連続運動機械と間欠運動機械の両方の特徴を有する複合機械であってもよい。
【0036】
連続運動機械は、ウェブを一定速度で搬送し、機械が機械を介してウェブを搬送する際に、ウェブ上で又はウェブに対して様々な動作が実行される。機械は、ウェブ上で様々な動作又は操作をさらに行って、バッグ又はパウチを作成することができる。例えば、機械は、パウチ又はバッグを少なくとも部分的に形成するために、シーラを用いてウェブに1つ又は複数のシールを形成することができる。機械はまた、ウェブをヒータで加熱し、ウェブを冷却器で冷却し、インサート(例えば、ジッパー)をウェブに付加し、ナイフ又はカッターでウェブを切断し、及び/又は穿孔器でウェブを穿孔することができる。機械は、ウェブとシーラ構成要素との間に相対運動がないようにシーラ構成要素を移動させる回転ドラム及び/又はシャトルを含むことができる。
【0037】
代替的に、間欠運動機械は、ウェブが停止したときにウェブに1つ又は複数の動作が実行されるようにウェブを移動及び停止させる。例えば、ウェブが停止すると、シーラはウェブにシールを形成することができる。その後、ウェブは前進され、ウェブ上で異なる動作が実行され得るように再び停止される。
【0038】
パウチ又はバッグを形成するとき、機械(上記の連続運動機械又は間欠運動機械など)は、ウェブに1つ又は複数のシールを形成する。各個々のバッグ又はパウチは、1つ又は複数のシールを含み、各バッグ又はパウチは、典型的には、食品などの物体がバッグ又はパウチ内に配置される封止されていない開口部を有する。物体がバッグ又はパウチ内に配置された後、機械は、続いてウェブ内に追加のシールを形成するか、又はジッパーなどの閉鎖機構を追加し、それによって開口部を閉じ、物体をバッグ又はパウチ内に完全に封入することができる。
【0039】
ラップシールは、バッグ又はパウチを形成するときにウェブに一般的に形成されるシールである。ラップシールを形成するために、機械は、ウェブを供給ロールから、ウェブの対向する側面を交差方向に互いに向かって折り畳む折り畳みステーションを介して機械方向に搬送する。交差方向は互いに対向し、機械方向に対して横方向(例えば、垂直)であることに留意されたい(機械方向及び交差方向については以下でさらに説明する)。したがって、ウェブの対向する側面は、ウェブが連続チューブの形状に折り畳まれるように互いに重なり合う。この形状では、ウェブの内面の一部がウェブの外面の一部分と重なる。
【0040】
折り畳まれたウェブは、ウェブの重なり合う側面を互いにシール又は接着することによってラップシールが形成される下流のシールステーションに搬送される。既知の機械は、折り畳まれたウェブにラップシールを形成する加熱シールバーなどのシール構成要素を含む。
研究及び実験を通して、本発明者らは、ラップシールを形成するために加熱シールバーを使用する機械が、シールバーを所望のシール温度に予熱する必要があり、さらに、機械が動作してシールが形成されている間に所望のシール温度を維持するために大量のエネルギーを必要とすることを認識した。さらに、本発明者らは、シールを形成するための他の機械が多くの場合、複数のシーラを含み、シールを冷却するための冷却装置、冷却セクションをさらに含み、及び/又は形成されたシール及び/又は周囲のウェブを冷却する圧縮空気システムを必要とし得ることを認識した。このように、本発明者らは、より低いエネルギーコストで、良好なシール強度でウェブにラップシールを形成する改善された機械を開発し、成形は、シールを冷却するための冷却装置又は冷却領域を必要とせず、機械が従来の機械よりも小さい設置面積及びより短いウェブ経路を有することを可能にする。より短いウェブ経路は、ウェブの取り扱いを改善し、ウェブの廃棄を低減することができることに留意されたい。本発明者らはまた、メンテナンスをほとんど必要とせず、最小限の始動時間要件を有し、リアルタイムのシール調整を可能にし、シールのカスタマイズを可能にし、及び/又は機械効率を向上させた機械を開発した。したがって、本発明者らは、本開示の機械及びシールステーション(並びにその特徴及び構成要素)を開発した。
【0041】
図1~
図2は、本開示の例示的な機械10の一部である本開示の例示的なシールステーション30を示す。機械10は、シールステーション30(例えば、入力ステーション、出力ステーション、切断ステーション、折り畳みステーション15)の上流及び/又は下流に他のセクション又はステーション11、12、15(
図9に概略的に示されている)を含み得る。機械10は、ウェブ20が機械10を通って上流から下流に搬送される方向である機械方向(機械10に沿って長手方向に延びる矢印MDを参照)を画定することに留意されたい。本明細書で以下に参照される交差方向(矢印CDを参照)は、機械方向MDに対して横方向である(例えば、垂直)対向する方向である。機械10の特徴のいくつかは、互いに特定の空間的関係(例えば、垂直方向に離間され、長手方向にオフセットされている)で以下に説明されるが、これらの空間的関係は、機械10又はその構成要素の向きを任意の特定の限定的な向きに限定することを意図していないことに留意されたい。例えば、機械10の特定の用途に応じて、本開示の図に示される機械方向及び機械10の向きとは対照的に、機械10を反転させることができ、又は機械方向を垂直方向に向けることができる。
【0042】
機械10は、ウェブ20の対向する側面21、22を、側面21、22(
図3)が互いに重なり合うように交差方向CDに互いに向かって折り畳む折り畳みステーション15を含む。折り畳みステーション15は、
図1~
図2には完全には示されていないが、
図2は、折り畳みステーション15のおおよその位置を示していることに留意されたい。折り畳みステーション15は、ウェブ20を折り畳むように構成されるプレート、角度、及びブロックなどの任意の適切な折り畳み構成要素を含むことができる。一例では、折り畳みステーション15は、ウェブ20が折り畳み構成要素に沿って搬送されるときに、ウェブの側面がウェブ20の中心に向かって交差方向に内側に折り畳まれるように、ウェブ20の各側面に折り畳み構成要素を含む。一例では、ウェブ20は、平面シートとして折り畳みステーションに入り、(折り畳み構成要素がウェブ20の側面を折り畳んだ後に)連続チューブ(
図3参照)の形状及び楕円形の断面を有して折り畳みステーションを出る。
【0043】
図3は、ウェブ20が折り畳みステーション15の下流に搬送されるときのウェブ20の断面図を示す。ここで折り畳まれたウェブ20は、連続チューブ(例えば、ウェブ20は、管状形状及びほぼ楕円形の断面を有する。
図3を参照)の形状である。側面21、22は、互いに重なり合い(
図3も参照)、ラップシールが形成されるウェブ20の第1のウェブセクション41の一部である。ウェブ20は、連続チューブの形状である場合、第1のウェブセクション41の反対側にある第2のウェブセクション42を含む。ウェブ20の内面23の一部分は、外面24の一部分と重なるか、又は隣接している。特定の例では、
図3に示すように、第2の側面22は第1の側面21の上部にあることに留意されたい。しかしながら、他の例では、機械10は、第1の側面21が第2の側面22の上部にあるように構成され得る。
【0044】
1つ又は複数のローラ17(
図2及び
図9)を有するローラシステムは、折り畳まれたウェブ20を、折り畳みステーション15からシールステーション30を通して機械方向MDの下流に搬送する。ローラシステムは、アイドルローラ、ガイドローラ、テンションローラ、駆動ローラ、従動ローラ、又は機械10内でウェブ20を集合的に搬送及び支持する当技術分野で知られている他のローラを含むことができる。ローラシステムは、ウェブ20がシールステーション30を通って搬送されるときにウェブ20の張力を維持するように構成され得る。ローラシステムの他のローラ(図示せず)は、シールステーション30及び/又はシールステーション30の上流及び/又は下流の他のステーションに位置付けられ得ることに留意されたい。
【0045】
シールステーション30は、ウェブ20の重なり合う側面21、22を互いにシールすることによってウェブ20にラップシールを形成するように構成される。
図3に示す例示的なウェブ20を参照すると、ウェブ20の第2の側面22の近くの内面23は、ウェブ20の第1の側面21の近くの外面24にシールされる。本明細書でさらに説明するように、ラップシールは、超音波エネルギー、振動エネルギー、及び/又は圧縮力をウェブ20に加えて、それによってウェブ20にラップシールを形成する超音波シーラ50を使用してウェブ20に形成される。
【0046】
シールステーション30は、折り畳みステーション15からウェブ20を受け取る上流入力第1の端(請求項の「入力端」)31と、ラップシールが形成されたウェブ20を分配する反対側の下流出力第2の端(請求項の「出力端」)32とを有する。第1のフレーム(請求項の「フレーム」)33は、交差方向CDに延び、ウェブ20から垂直方向に離間されている。第1のフレーム33は、ウェブ20に対してアームアセンブリ60を垂直方向に支持するためのものであり、アームアセンブリ60は、超音波シーラ50のアンビル52を保持する。特定の例では、アームアセンブリ60は、一端が第1のフレーム33に結合され、他方の反対側の端部(例えば、アンビル52を保持する端部)が自由に懸垂される片持ち梁である。第1のフレーム33は、アームアセンブリ60が第1のフレーム33に取り付けられ、交差方向CDに移動可能であるように、1つ又は複数の取り付け穴34を含む。なお、他の例では、第1のフレーム33は、第1のフレーム33に沿ったアームアセンブリ60の交差方向移動を容易にするチャネル(図示せず)を有するレールを有してもよい。他の例では、アームアセンブリ60は、ダブテールウェッジ、線形レール、及び/又はシャフトスライドを介して第1のフレーム33に結合されている。特定の例では、アームアセンブリ60及び/又はホーン51は、オペレータによって手動で移動することができるか、又は機械10のアクチュエータ(図示せず)によって自動的に移動することができることに留意されたい。
【0047】
第2のフレーム35は、第1のフレーム33から機械方向MDの下流に位置付けられる。第2のフレーム35は、アームアセンブリ60によって保持されるウェブ20及びアンビル52に対して、超音波シーラ50のホーン51を垂直方向に支持するためのものである。第2のフレーム35及び/又はホーン51は、交差方向CDに移動可能であり、一例では、第2のフレーム35及び/又はホーン51は、ホーン51がアンビル52と垂直方向に位置合わせするように、第1の交差方向CD1(
図2)に移動される。
図1は、ウェブ20及びアンビル52に対してホーン51に結合して支持するフレーム構成要素を有する第2のフレーム35を示していることに留意されたい。これらのフレーム構成要素は、ホーン51から第1の交差方向CD1にオフセットされ、及び/又はホーン51から垂直方向にオフセットされる。一対の仕上げローラ36は、第2のフレーム35の下流に位置付けられ、仕上げローラ36は、以下に説明するようにラップシールを仕上げるためのものである。
【0048】
ここで
図4~
図8を参照すると、アームアセンブリ60は、第1のフレーム33に取り外し可能に結合された第1のアーム61と、第1のアーム61に対して横方向かつ機械方向MDに延びる第2のアーム62を含む。
図4は、アームアセンブリ60から離間したウェブ20を示し、
図5は、アームアセンブリ60に部分的に係合するウェブ20を示し、
図6は、アンビル52がウェブ20によって画定された空隙29(
図7)内にあるようにアームアセンブリ60に完全に係合するウェブ20を示す。
図4~
図8及びウェブ20とアームアセンブリ60との間の相互作用は、以下でより詳細に説明される。また、
図4~
図8は、アームアセンブリ60の特徴及び構成要素が明確に示されるように、ホーン51とアンビル52との間の大きな空間を示しているが、ホーン51とアンビル52との間の空間は、様々であり得(例えば、ホーン51とアンビル52との間が1.0ミリメートル、ホーン51とアンビル52との間が8.0ミリメートル)、機械10の設定及び動作中の様々な要因(例えば、ウェブの厚さ、アンビル52上のパターン)に基づき得ることに留意されたい。さらに、
図11~
図14は、機械10及びウェブ20から隔離された同様の例示的なアームアセンブリ60を示す。
【0049】
第1のアーム61は、第1のフレーム33からウェブ20に向かって片持ち支持され、概ね機械方向MDに延びる部分を含むことができる。したがって、特定の例では、アームアセンブリ60は、第1のアーム61を介して第1のフレーム33に結合された片持ち梁である。第1のアーム61は、第1のアーム61を第1のフレーム33に結合するための1つ又は複数の締結具63(
図2を参照)を含む。締結具63は、クランプ又はねじ付きナット及びボルトなどの任意の適切な構成要素とすることができる。締結具63は、オペレータが第1のアーム61及びアームアセンブリ60を第1のフレーム33に沿って交差方向CDの一方に移動させ、アンビル52の所望の位置に対応する所望の位置で第1のアーム61を第1のフレームに再結合できるように取り外される。特定の例では、機械10は、第1のフレーム33に対してアームアセンブリ60を移動させる1つ又は複数のアクチュエータを含む。これらの例では、オペレータは、アームアセンブリ60を移動させるためにアームアセンブリ60及び/又は任意の締結具63を手動で係合しなくてもよい。
【0050】
第2のアーム62は、第1のアーム61に連結されて片持ち支持され、ウェブ20に沿って機械方向MDに延びている。具体的には、第2のアーム62は、第1のアーム61に結合された入力第1の端64と、機械方向MDに第1の端64の下流にある反対側の第2の端65とを有する。第2のアーム62は、第1の側面71と、反対側の第2の側面72と、本体73とを含む。チャネル66は、第2のアーム62の第1の端64の近くに画定され、開口部69は、第2のアーム62の第1の側面71に画定される。ガイド面67は、チャネル66を少なくとも部分的に画定し、第1のアーム61から離間されている(
図4及び
図10を参照)ことに留意されたい。機械10(本明細書でさらに説明する)の動作中、ウェブ20の第1の側面21は、開口部69及びチャネル66を通って、さらに本体73の上面77に沿って機械方向MDに搬送される。なお、ガイド面67は、第1のアーム61から離間されている(
図4参照)。
【0051】
第1のアーム61は、第2のアーム62の結合セクション68を介して第2のアーム62の第2の側面72(
図4参照)に結合されている。結合セクション68は、第2のアーム62の第1の端64にある。機械10の動作中、ウェブ20の第2の側面22は、結合セクション68に沿って、さらに本体73の上面77に沿って機械方向MDに搬送される。
【0052】
第2のアーム62の第2の端65は、アンビル52が受け入れられて保持される切り欠き74(
図8参照)を有する。ボア75(
図4)は、シャフト、ピン、又はロッド(図示せず)がボア75、チャネル66、及びアンビル52を通して挿入され得るように、第2のアーム62の側面71、72と切り欠き74との間に延びる。したがって、ピン又はロッドは、アンビル52を第2のアーム62に結合し、アンビル52がボア75の中心を貫通する軸線78(
図4及び
図7)の周りを回転することを可能にする。シャフト、ピン、又はロッドは、オペレータがアンビル52を異なるアンビル52と交換できるように取り外すことができる。例えば、アンビル52は、本明細書でさらに説明するように、異なるシールパターン又はプロファイルを有する異なるアンビル52で置き換えられてもよい。他の例では、アンビル52は回転しない(例えば、アンビル52は、第2のアーム62に対して静止している)ことに留意されたい。
【0053】
特定の例では、アンビル52は、動作中に(例えば、アンビル52とウェブ20との間の摩擦力は、熱によって発生される場合がある)熱を発生する場合があり、したがって、アンビル52を冷却して、それによってラップシールがウェブ20に適切に形成されることを確実にする必要があり得ることに留意されたい。とはいえ、第2のアーム62の本体73は、アンビル52に近接しており、及び/又はピンを介してアンビル52に結合されており、アンビル52のヒートシンクとして作用する。このように、熱は、アンビル52から第2のアーム62に流れることができ、第2のアーム62は、第2のアーム62がアンビル52から受ける熱を除去又は放散するように構成された1つ又は複数の冷却構成要素を含み得る。一例では、冷却構成要素は、第2のアーム62を冷却するために空気が流れる、第2のアーム62の外面に沿って延びるチャネルである。他の例では、冷却構成要素は、空気又は流体が搬送されて、それによって第2のアーム62を冷却する、第2のアーム62内の導管である。一例では、空気は、空気ポンプ(図示せず)から供給される圧縮空気である。
【0054】
ここで特に
図9を参照すると、アームアセンブリ60が破線で示され、側面21、22及び第2のウェブセクション42が実線で示されている。ラップシールは、
図9に一点鎖線で示されているシール面54に沿ってウェブ20に形成される。また、シーラ50の上流のローラ17の外周は、シール面54から第1の方向にオフセットされており(矢印M参照)、上部仕上げローラ36の外周は、シール面54から第1の方向にオフセットされている(矢印N参照)。
【0055】
上述したように、ウェブ20は、ラップシールがウェブ20に形成されるシールステーション30を通って機械方向MDに搬送される。ウェブ20がアームアセンブリ60に沿って搬送されると、ウェブ20の各側面21、22及び第2のウェブセクション42は、上流ローラ17(点P参照)とホーン51及びアンビル52(点Q参照)との間に延びる別々の経路に沿って同時に搬送される。具体的には、第1の側面21は第1の経路に沿って搬送され、第2の側面22は第2の経路に沿って搬送され、第2のウェブセクション42は第3の経路に沿って搬送される。特定の例では、ラップシールが、シーラ50によって適切に形成され、これらの構成要素(ウェブ20の第1の側面21、第2の側面22、及び第2のウェブセクション42)が、ラップシールがウェブ20に形成されるときに互いに対してオフセットされないように、第1の経路内の機械方向MDにおけるウェブ20の第1の側面21の長さは、第2の経路内の機械方向MDにおけるウェブ20の第2の側面22の長さに等しく、第3の経路内の機械方向MDにおける第2のウェブセクション42の長さに等しい。第1の経路における第1の側面21、第2の経路における第2の側面22、及び/又は第3の経路における第2のウェブセクション42の長さが等しくない場合、ラップシールはウェブ20に適切に形成されない可能性があり、ウェブ20は、バッグのラップシール強度及び/又は審美的外観に悪影響を及ぼすしわ、折り目、又は他の望ましくない特徴を含むおそれがある。このように、アームアセンブリ60の表面及び湾曲した縁部は、第1の経路における第1の側面21及び第2の経路における第2の側面22の長さが互いに等しくなるように設計されている。
【0056】
図4~
図6に戻ると、ウェブ20をアームアセンブリ60の周りにシーラ50を通って適切に配置するための例示的な動作順序を以下に説明する。
図4は、アームアセンブリ60から離間し、シールステーション30の上流端31のローラと下流端32のローラ(例えば、
図9のローラ17)との間に延びるウェブ20を示す。ウェブ20は、
図3に示す平坦な連続チューブ形状である。
図5を参照すると、ウェブ20をアームアセンブリ60と係合させるために、オペレータは、最初にウェブ20の搬送を停止し、次いで、オペレータは、第2のアーム62の第2の側面22の周りにウェブ20の第2の側面72を引っ張る(
図5の矢印Pを参照)。したがって、ウェブ20の第2の側面22は、第2のアーム62の本体73に沿って延び、第2のアーム62及びアンビル52は、折り畳まれたウェブ20によって画定された空隙29内に部分的にある(
図3及び
図8も参照のこと)。
図5は、ウェブ20の第2の側面22によって覆われたアームアセンブリ60の一部分を破線で示していることに留意されたい。
【0057】
次に、オペレータは、
図6に示すように、ウェブ20の第1の側面21がチャネル66及び開口部69を通ってガイド面67及び上面77に沿って延びるように、ウェブ20の第1の側面21を第2のアーム62の第1の側面71の周りに同様に引っ張る(
図6の矢印Qを参照)。したがって、第2のアーム62及びアンビル52は空隙29内にあり、ウェブ20はウェブ20にラップシールを形成するためにアームアセンブリ60と適切に係合する(
図8も参照のこと)。
図6は、ウェブ20の側面21、22によって覆われたアームアセンブリ60の一部分を破線で示していることに留意されたい。さらに、側面21、22は、第2の側面22が第1の側面21よりもホーン51に近い(
図8参照)互いに対して第1の向きに、又は第1の側面21が第2の側面22よりもホーン51に近い代替の第2の向きにあり得ることに留意されたい。第1の向き又は第2の向きはオペレータによって選択され、選択はウェブ20の材料特性に依存し得る。
【0058】
オペレータが機械10を再起動させると、第2のアーム62及びアンビル52は空隙29内に留まりながら(例えば、ウェブ20は、第2のアーム62及びアンビル52の周りを進む)、ウェブ20の側面21、22は、第2のアーム62に沿って搬送される。
図7は、ウェブ20が機械方向MDに搬送されている間のウェブ20とアームアセンブリ60との相互作用を示している。ウェブ20によって覆われたアームアセンブリ60の一部分は、細い実線で示されており、ホーン51は、明確にするためにウェブ20から離間されている。
【0059】
ここで
図8を参照すると、第2のアーム62、アンビル52、及びホーン51の端面図が示されている。
図6の線8-8は、
図8に示す端面図のおおよその位置であることに留意されたい。また、
図8は、ホーン51及びアンビル52から離間されたウェブ20を示しているが、動作中、これらの構成要素間にはより少ない空間があるか、又はウェブ20の側面21、22が通過できるようにこれらの構成要素間にちょうど十分な空間があるだけであることに留意されたい。特定の例では、ホーン51は、サーボモータなどのアクチュエータ(図示せず)によってアンビル52に対してある位置に移動される。ホーン51の外周面とアンビル52の外周面との間の距離は様々であり得、特定の例では、ホーン51とアンビル52の外周面間の距離は、ウェブ20の厚さ及びウェブ20に形成されたラップシールの材料パラメータ(例えば、厚さ)次第である。特定の例では、ホーン51及び/又はアンビル52を互いに向かって徐々に移動させ、それによってホーン51及びアンビル52を互いに対して位置付けることができる。一例では、ホーン51とアンビル52との間の間隔又は距離(例えば、ホーン51とアンビル52との間に画定されたニップの垂直高さ)は、ウェブの厚さ、ウェブの材料、及び/又は所望のラップシールのパラメータ(例えば、ラップシールの厚さ、所望のシール強度)などの任意の数の要因に基づいてオペレータによって選択され、間隔は、機械10が動作している間、一定のままである。
【0060】
別の例では、ウェブ20がニップを通って搬送されている間に、ホーン51とアンビル52との間の間隔を自動的及び/又は動的に変更して、それによってウェブ20に所望の圧力を維持してラップシールを適切に形成することができる。間隔を自動的かつ動的に変化させることは、ラップシールがウェブに適切に形成されるように、ウェブ20の材料の変動(例えば、厚さの変動)を考慮する。この例では、センサ(図示せず)は、ホーン51及びアンビル52によってウェブ20に加えられる圧力を感知するように構成されている。アンビル52に結合されたアクチュエータ(図示されず。例えば、空気圧ピストン、サーボモータ)は、センサから受信した信号に基づいてコントローラ(本明細書でさらに説明する)によって制御され、アクチュエータは、ホーン51をアンビル52に対して移動させ、それによってウェブ20上の所望の圧力を維持する。
【0061】
ホーン51及びアンビル52は、それらの間に、側面21、22及び第1のウェブセクション41が搬送されるニップ79を画定する。ウェブ20の側面21、22がニップを通って搬送されるとき、ホーン51及びアンビル52は、それらの間の側面21、22を圧縮する(
図8は、明確にするために互いに離間された側面21、22を示していることに留意されたい)。これにより、ホーン51及びアンビル52は協働して、ウェブ20にラップシールを形成する。一例では、ホーン51及びアンビル52は、ウェブ20の第2の側面22の近くの内面23をウェブ20の第1の側面21の近くの外面24にシールすることによってラップシールを形成する。ホーン51及びアンビル52は、互いに対して回転し、ウェブ20がニップを通って連続的に搬送されるときにウェブ20にラップシールを連続的に形成する。したがって、ウェブ20のラップシールは、シーラ50の下流で機械方向MDに延びる。特定の例では、ホーン51及び/又はアンビル52は、アクチュエータ(例えば、モータ)によって回転され得る。他の例では、ウェブ20が、ホーン51とアンビル52との間を搬送されるときに、ウェブ20が、ホーン51及び/又はアンビル52を回転させる。
【0062】
ホーン51は、ホーン51が振動するように、超音波エネルギー発生器又は供給源(図示せず)から超音波エネルギーを受け取る。アンビル52に対するホーン51の振動は、ウェブ20がホーン51とアンビル52との間を搬送されるときに、ウェブの側面21、22にエネルギーを与える。アンビル52は、ウェブ20に形成されたラップシールにパターンを付与する(例えば、ラップシールのサイズ及び形状)パターンを含むことができる。しかしながら、他の例では、アンビル52はパターンを有さず、代わりにアンビル52の外周面は滑らかである。特定の例では、ホーン51を介してウェブ20に超音波エネルギーを印加することにより、ウェブ20にラップシールを形成するために互いに融着又はシールするウェブ20の一部分を溶融することに留意されたい。一例では、ホーン51を介してウェブ20に超音波エネルギーを印加すると、溶融した材料が互いに融着し、ラップシールがウェブ20に形成されように内面23及び外面24を溶融する。特定の例では、超音波エネルギーの印加は、内面23及び外面24の反対側の表面38(
図3)がウェブ20の他の表面に不注意に結合しないように構成される。例えば、これらの表面38は、第2のウェブセクション42に接着しない。
【0063】
また、第2のアーム62及びアンビル52を第1のアーム61及び第1のフレーム33を介してウェブ20によって画定された空隙29に片持ち支持することにより、第2のウェブセクション42(
図3参照)がラップシールから分離したままであることに留意されたい。すなわち、第2のアーム62及びアンビル52は、第2のウェブセクション42と側面21、22との間の分離を維持する。特定の例では、第2のアーム62及びアンビル52は、第2のウェブセクション42の上方に垂直方向に離間していることに留意されたい。当業者であれば、アンビル52が空隙29の外側に配置された場合、シーラ50は、第1のウェブセクション41(例えば、側面21、22)と第2のウェブセクション42との間に不注意にラップシールを形成し得ることを認識するであろう。この潜在的な問題を回避するために、アンビル52は、ウェブ20によって形成された空隙29内に位置付けられる。
【0064】
随意に、ラップシールがウェブ20に形成された後、仕上げローラ36(
図9参照)は、ラップシールを有するウェブ20が搬送されるニップを画定する。仕上げローラ36は、仕上げローラの間のラップシールを圧縮し、それによってラップシールを仕上げるように構成されている(以下に説明する)。
【0065】
ここで、
図15~
図24を参照すると、例示的なアンビル52が示されている。各アンビル52は、中心ボア81と、アンビル52の円周に沿って延びる1つ又は複数の表面とを有する。アンビル52は、外面82と、外面82に対して隆起しているシール面83とを有する。シール面83は、ホーン51及びアンビル52が協働してラップシール(上述したように)を形成する際に、ウェブ20に形成されたラップシールのサイズ及び形状を少なくとも部分的に画定する。移行面84は、外面82とシール面83との間に延び、移行面84は、外面82とシール面83との間の滑らかな移行を提供する。移行面84は、有利には、ラップシールがウェブ20に形成されるときにウェブ20の裂け目、刻み目、切れ目、又は破裂を防止する。移行面84は、ラップシール付近のウェブ20の表面23、24をさらに滑らかにすることができる。
【0066】
アンビル52の外径E1は変化し、外径E1は、機械10の用途、ウェブ20の特定の材料特性、ラップシールの所望の特性、及び/又はウェブ20のラップシールの位置に基づくことができる。一例では、アンビル52の外径は0.9843インチである。別の例では、アンビル52の外径は1.9685インチである。外径は、0.10インチ~4.0インチの範囲であってもよく、好ましくは0.8インチ~2.5インチである。特定の例では、小さい外径を有するアンビル52を使用することができ、ラップシールがウェブ20の外縁部の近くに形成される。他の例では、大きな外径を有するアンビルを使用して、ウェブ20の中心付近にラップシールを形成することができる(ウェブ20の外縁部26及び中心27を示す
図2を参照のこと)。
【0067】
図18~
図20を具体的に参照すると、例示的なパターン86がアンビル52に含まれており、ウェブ20にラップシールを形成するためのものである。パターン86は、シール面83及び移行面84内に凹んだ溝87を含む。溝87は、「ハッチング」パターンで配置されている。超音波エネルギーがホーン51を介して表面23、24に印加されると、ウェブ20が溶融し(上述したように)、溶融した材料が溝87に流入する。ウェブ20及びラップシールがホーン51及びアンビル52の下流に搬送されると、溝87内の材料がラップシールと共に移動するようにアンビル52が回転する(例えば、溝87内の材料は、溝87から出る、ラップシールの一部である。)。したがって、ラップシールは、アンビル52のパターン86に対応するパターンに配置された材料を含む。溝87に対応するパターンを有するウェブ20を示す
図20を参照されたい。ウェブ20の側面21、22及び溝は、明確にするために互いに離間されていることに留意されたい。
【0068】
特定の例では、仕上げローラ36は、その中にパターン(
図18~20に関して上述したように)を有するラップシールを圧縮するように構成される。この例では、ラップシールを形成するために溶融されたウェブ20の一部分は依然として可鍛性であり、したがって、仕上げローラ36は、これらの材料(例えば、材料は圧搾されて押しつぶされる)をよりほぼ平坦で滑らかなプロファイル(
図24参照)に圧縮する。特定の例では、ラップシールは、非通気性又は閉じ込めシール(lockup seal)である。
【0069】
図21~
図23は、溝87が互いに交差し、溝87が菱形又は「X」パターンである、本開示による別の例示的なパターン86を示す。特定の例では、アンビル52は、アンビル52の外周に沿って並んだ複数のパターン86を有する。したがって、単一のアンビルを使用して、ウェブ20に異なるラップシールを形成することができる。アンビル52を「反転」させることができるか、又はアンビル52を交差方向CDに移動して、それによってウェブ20に形成されたラップシールを変更することができる。特定の例では、アンビル52は、空気がアンビル52に沿って流れることを可能にし、それによってアンビル52を冷却することを可能にする1つ又は複数の環状チャネル(図示せず)を有する。環状チャネルはまた、バンド又はOリングを受け入れることができる。
【0070】
特定の例では、シーラ50は、ウェブ20の特定の部分を、移行面84に画定される溝87の一部分にも溶融させ、及び/又は交差方向CDにさらに流れるか、又は「滲み出る」ようにさせることができることに留意されたい。この例では、移行面84に溶融する材料は、隣接する封止されていないウェブ20の次のラップシールに移行ゾーンを形成するのに役立つ。この移行領域は、ラップシールと隣接する封止されていないウェブ20との間の応力点を低減又は最小化し、それにより、隣接する封止されていないウェブ20からのラップシールの不注意な引き裂きを低減又は最小化する。仕上げローラ36は、移行ゾーン内の材料を圧縮して、それによって移行ゾーンのより平坦な又はより滑らかなプロファイルを作成することができる。
【0071】
溝87の形状、幅、及び/又は深さは様々であり、任意の幅又は深さを有することができる。
図20は、明確にするために溝87から離間したウェブ20を示し、明確にするためにウェブ20の一部が互いに離間して示されていることに留意されたい。例えば、溝87は、直線状又は湾曲状であってもよい。溝87の幅W1(
図20)は、0.001から0.020インチの範囲とすることができ、一例では、幅W1は0.008インチである。溝87の深さW2(
図20)は、0.0001から0.0010インチの範囲内とすることができ、一例では、深さW2は0.004インチである。特定の例では、幅W1は溝87の半径に対応し得ることに留意されたい。溝87は、頂部88及び底部89と、底部89の近くの丸みを帯びた縁部90とを有する。したがって、溝の幅及び/又は深さは様々であり得る(例えば、溝87は、頂部88において0.008インチの幅を有し、底部89において0.004の幅を有する)。溝87が上記で説明されているが、パターン86は、ウェブ20に形成されるラップシールに基づいて隆起した又は凹んだドット及び/又は他の形状を含み得ることに留意されたい。さらに、特定の例では、パターン86は溝を除外することができることに留意されたい。
【0072】
図25は、機械10の例示的な制御システム300を示す。制御システム300は、機械10及び上述の様々な構成要素の動作並びに特徴を制御するためのものである。制御システム300は、メモリ及びプロセッサを有するコントローラ301を含む。コントローラ301は、有線又は無線通信リンク305を介して機械10の様々な構成要素と通信する。コントローラ301は、オペレータがシステム300にデータを入力することを可能にするように構成されるユーザインターフェース装置310からの入力を受信する。オペレータは、ウェブ20を形成する材料、シールを形成するためにホーンに印加されなければならない超音波エネルギー、機械10の速度などに関するデータを入力することができる。コントローラ301はまた、ウェブ20を搬送するローラシステム311又はコンベヤ及び上述のアクチュエータと通信する。また、1つ又は複数のセンサ315は、コントローラ301と通信し、コントローラ301にデータを送信するように構成される。いくつかの例では、機械的調整は、ホーン51とアンビル52との間の距離を決定する。一例では、センサ315は、機械10内のウェブの存在を検知し、それをコントローラ301に通信し、超音波発生器を作動させることができる。別の例では、超音波発生器/コントローラの内部のセンサは、ホーン51又は圧力によって出力されている超音波エネルギー及び/又は振動を検知し、ホーン出力データを送信するように構成される。ホーン出力データが所望のシールを形成するのに必要な閾値出力未満である場合、コントローラ301は、超音波エネルギー発生器と通信して、ホーン51に供給される超音波エネルギーを増加させ、それによって、ホーン51によってウェブ20に加えられる超音波エネルギー、振動、及び/又は圧力を増加させる。一例では、コントローラ301は、ウェブ20の層又は側面が存在しないことをセンサ315が検知した場合に機械10を停止するように構成される。
【0073】
特定の例では、機械はウェブをバッグ又はパウチに形成する。機械は、ウェブが機械方向に搬送されるシールセクションを含む。シールセクションは、ウェブにラップシールを形成するように構成され、ウェブは、第1のウェブセクション及び第2のウェブセクションを有する。入力端は、ウェブを受けるように構成される。超音波シーラは、第1のウェブセクションが通過するニップをその間に画定するホーンとアンビルとを有する。超音波シーラは、第1のウェブセクションにラップシールを形成するように構成され、アンビルは、第1のウェブセクションと第2のウェブセクションとの間に位置付けられる。出力端は、ラップシールがその中に形成されたウェブを分配するように構成される。
【0074】
特定の例では、第1のウェブセクションは、互いに重なり合うウェブの対向する側面を含む。特定の例では、ウェブはシールセクションを通って連続的に搬送され、超音波シーラはウェブにラップシールを連続的に形成する。特定の例では、入力端を介して受けられたウェブは、楕円形の断面を有する管状形状及び第1のウェブセクションと第2のウェブセクションとの間に画定された空隙を有する。アンビルは空隙内にあり、第1のウェブセクション及び第2のウェブセクションの各々は、アンビルの両側に沿ってそれぞれ進む。
【0075】
特定の例では、ウェブは、機械を通って機械方向に搬送され、機械は、シールステーションの上流に折り畳みステーションを含む。折り畳みステーションは、ウェブの両側面が互いに重なり合うように、ウェブの各側面を反対の交差方向に折り畳むように構成され、第1のウェブセクションは、ウェブの重なり合う側面を含む。特定の例では、折り畳みステーションは、ウェブを管状形状に折り畳むように構成される。特定の例では、折り畳みステーションは、空隙がウェブによって画定されるようにウェブを折り畳むように構成され、アンビルは空隙内に位置付けられる。
【0076】
特定の例では、ウェブは、第1のウェブセクションと第2のウェブセクションとの間に空隙を画定し、ウェブがシールセクションを通って搬送されるときに、アンビルは空隙内にあり、第1のウェブセクション及び第2のウェブセクションは、アンビルの両側に沿って進む。特定の例では、シールセクションは、機械方向に対して横方向である交差方向に延びるフレームを含み、フレームは、アンビルを空隙内に片持ち支持する。例えば、アームアセンブリは、第1のフレームに取り付けられた片持ち梁であり、アームアセンブリは、アンビルを空隙内に片持ち支持する。
【0077】
特定の例では、機械は、ウェブを機械方向に搬送するように構成されたローラシステムを含む。特定の例では、ウェブは機械を通って機械方向に搬送され、シールセクションは、アームアセンブリが第1のウェブセクションと第2のウェブセクションとの間に延び、それによってアンビルを保持するように、機械方向に延びるように構成されたアームアセンブリをさらに含む。特定の例では、シールセクションは、横機械方向に延び、フレームがウェブに対してアームアセンブリを支持するようにウェブから離間されているフレームを含むことができる。
【0078】
特定の例では、機械はウェブをバッグ又はパウチに形成する。ウェブは、ウェブが、第1の側面及び第2の側面を含む第1のウェブセクションと、反対側の第2のウェブセクションと、第1のウェブセクションと第2のウェブセクションとの間に画定された空隙とを有するように、ウェブの第1の側面及び反対側の第2の側面が互いに重なり合って折り畳まれる。機械は、ウェブが機械を通って機械方向に搬送されるときに第1のウェブセクションにラップシールを形成するように集合的に構成されたホーン及びアンビルを有する超音波シーラを含む。フレームは、機械方向に対して横方向交差方向に延び、ウェブから離間している。アームアセンブリは、フレームに結合され、空隙内に片持ち支持され、それにより、第1のウェブセクションと第2のウェブセクションとの間の空隙内のアンビルを支持する。
【0079】
特定の例では、ウェブは楕円形の断面を有する。特定の例では、アームアセンブリは、アンビルがホーンに対して再位置付け可能であるように、フレームに沿って交差方向に移動可能である。特定の例では、アームアセンブリは、フレームに結合される第1のアームと、機械方向に延在し、アンビルを保持する第2のアームと、第1のアームと第2のアームとの間のチャネルとを画定する。ウェブは、ウェブの第1の側面がチャネルを通過するように、アームアセンブリに沿って機械方向に搬送される。特定の例では、ウェブの第1の側面は、アームアセンブリに沿った第1の経路に沿って搬送され、ウェブの第2の側面は、ウェブにラップシールが形成される前にアームアセンブリに沿った第2の経路に沿って搬送される。特定の例では、アームアセンブリは、フレームに結合される第1のアームと、機械方向に延び、アンビルを保持する第2のアームとを有する。第2のアームは、アームを冷却し、それによってアンビルを冷却するように構成された冷却構成要素を含む。
【0080】
本明細書では、いくつかの参考文献を引用する。引用された参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。引用された参考文献における用語の定義と比較して、本明細書における用語の定義に不一致がある場合、その用語は、本明細書における定義に基づいて解釈されるべきである。
【0081】
本明細書では、簡潔さ、明瞭さ、及び理解のために特定の用語が使用されている。そのような用語は説明目的で使用され、広く解釈されることが意図されているので、従来技術の要件を超えて不必要な限定はそこから推論されるべきではない。本明細書に記載された異なる装置、システム、及び方法ステップは、単独で、又は他の装置、システム、及び方法と組み合わせて使用され得る。添付の特許請求の範囲内で、様々な均等物、代替物、及び変更が可能であることが予想される。
【0082】
図で提供される機能ブロック図、動作シーケンス、及びフロー図は、本開示の新規な態様を実行するための例示的なアーキテクチャ、環境、及び方法論を表す。説明を簡単にするために、本明細書に含まれる方法論は、機能図、動作シーケンス、又はフロー図の形態であってもよく、一連の動作として説明されてもよいが、いくつかの動作は、それに従って、本明細書に示され説明されているものとは異なる順序で、及び/又は他の動作と同時に行われ得るため、方法論は動作の順序によって限定されないことを理解及び認識されたい。例えば、当業者は、方法論が代替的に、状態図などの一連の相互に関連する状態又は事象として表され得ることを理解及び認識するであろう。さらに、方法論において例示されたすべての動作が、新規の実施態様のために必要とされるわけではない。
【0083】
本明細書は、最良の形態を含む本発明を開示するために、また当業者が本発明を作製及び使用することを可能にするために、実施例を使用する。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到する他の実施例を含むことができる。そのような他の例は、それらが特許請求の範囲の文言と異ならない構造要素を有する場合、又はそれらが特許請求の範囲の文言と実質的に異ならない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることが意図される。
【外国語明細書】