(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171627
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】路車協調における道路側機器の管理方法、装置、クラウドコントロールプラットフォーム及びシステム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/09 20060101AFI20221104BHJP
G08G 1/01 20060101ALI20221104BHJP
【FI】
G08G1/09 F
G08G1/01 A
【審査請求】有
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074336
(22)【出願日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】202110485178.X
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】チャン, チィファ
(72)【発明者】
【氏名】ソン, シペン
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181FF13
5H181FF27
5H181FF35
5H181MB02
5H181MC12
5H181MC27
(57)【要約】
【課題】本開示の実施例は、路車協調における道路側機器の管理方法、装置、クラウドコントロールプラットフォーム及びシステムを提供し、インテリジェント交通分野に関し、特に路車協調技術に関する。
【解決手段】該方法は、クラウド側機器が道路側機器の状態情報又は道路側機器に関連する動的交通情報のうちの少なくとも1つを含むデータメッセージを道路側機器から取得するステップと、データメッセージに基づいて、道路側機器に関連するデータリンク用のメッセージ転送ポリシーを調整するステップであって、データリンクは、道路側機器から交通手段までの第1のダウンリンク、交通手段から道路側機器までの第1のアップリンク、道路側機器からクラウド側機器までの第2のアップリンク、及びクラウド側機器から道路側機器までの第2のダウンリンクのうちの少なくとも1つを含むステップとを含む。このようにして、道路側機器に対するカスタマイズ管理を実現できる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路側機器の管理方法であって、
クラウド側機器が、前記道路側機器の状態情報又は前記道路側機器に関連する動的交通情報のうちの少なくとも1つを含むデータメッセージを道路側機器から取得するステップと、
前記データメッセージに基づいて、前記道路側機器に関連するデータリンク用のメッセージ転送ポリシーを調整するステップであって、前記データリンクは、前記道路側機器から交通手段までの第1のダウンリンク、前記交通手段から前記道路側機器までの第1のアップリンク、前記道路側機器から前記クラウド側機器までの第2のアップリンク、及び前記クラウド側機器から前記道路側機器までの第2のダウンリンクのうちの少なくとも1つを含む、ステップとを含む、道路側機器の管理方法。
【請求項2】
前記データメッセージは、前記道路側機器の通信状態を指示する前記状態情報を含み、
前記道路側機器に関連するデータリンク用のメッセージ転送ポリシーを調整するステップは、前記通信状態が異常である場合、
前記第1のダウンリンクを無効化し、前記道路側機器がサービスデータを前記交通手段に送信することを停止するようにすること、又は
前記第2のダウンリンクを少なくとも部分的に無効化し、前記クラウド側機器がサービスデータを前記道路側機器に送信することを停止するようにすることのうちの少なくとも1つを行うステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記データメッセージは、前記道路側機器の計算状態を指示する前記状態情報を含み、
前記道路側機器に関連するデータリンク用のメッセージ転送ポリシーを調整するステップは、
前記計算状態が異常である場合、前記第2のアップリンクを少なくとも部分的に無効化し、前記道路側機器がサービスデータを前記クラウド側機器に送信することを停止するようにするステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記状態情報は、前記道路側機器に関連する交通環境の静的記述を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記動的交通情報は、前記道路側機器に関連する環境での交通参加者を記述するための交通参加者情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記動的交通情報は、前記道路側機器に関連する環境での交通イベントを記述するための交通イベント情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記動的交通情報は、前記道路側機器に関連する環境でのトラフィックフロー及び交通指標を記述するためのトラフィックフロー及び交通指標情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記道路側機器に関連するデータリンク用のメッセージ転送ポリシーを調整するステップは、
前記状態情報又は前記動的交通情報に基づいて、前記データリンクで転送を許可するまたは転送を禁止するメッセージのタイプを指定するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記道路側機器に関連するデータリンク用のメッセージ転送ポリシーを調整するステップは、
前記状態情報又は前記動的交通情報に基づいて、異なるメッセージが前記データリンクで転送されるパワー、頻度又は優先度を決定するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記メッセージ転送ポリシーに基づいて、前記道路側機器までの制御メッセージを生成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
クラウド側機器であって、
道路側機器から前記道路側機器の状態情報又は前記道路側機器に関連する動的交通情報のうちの少なくとも1つを含むデータメッセージを取得するように構成されているメッセージ取得モジュールと、
前記データメッセージに基づいて、前記道路側機器に関連するデータリンク用のメッセージ転送ポリシーを調整するように構成されており、前記データリンクは、前記道路側機器から交通手段までの第1のダウンリンク、前記交通手段から前記道路側機器までの第1のアップリンク、前記道路側機器から前記クラウド側機器までの第2のアップリンク、及び前記クラウド側機器から前記道路側機器までの第2のダウンリンクのうちの少なくとも1つを含む、ポリシー調整モジュールとを含む、クラウド側機器。
【請求項12】
前記データメッセージは、前記道路側機器の通信状態を指示する前記状態情報を含み、
前記ポリシー調整モジュールは、前記通信状態が異常である場合、
前記第1のダウンリンクを無効化し、前記道路側機器がサービスデータを前記交通手段に送信することを停止するようにすること、又は
前記第2のダウンリンクを少なくとも部分的に無効化し、前記クラウド側機器がサービスデータを前記道路側機器に送信することを停止するようにすることのうちの少なくとも1つを行うように構成されている通信異常処理モジュールを含む、請求項11に記載のクラウド側機器。
【請求項13】
前記データメッセージは、前記道路側機器の計算状態を指示する前記状態情報を含み、
前記ポリシー調整モジュールは、前記計算状態が異常である場合、前記第2のアップリンクを少なくとも部分的に無効化し、前記道路側機器がサービスデータを前記クラウド側機器に送信することを停止するようにするように構成されている計算異常処理モジュールを含む、請求項11に記載のクラウド側機器。
【請求項14】
前記状態情報は、前記道路側機器に関連する交通環境の静的記述を指示する、請求項11に記載のクラウド側機器。
【請求項15】
前記動的交通情報は、前記道路側機器に関連する環境での交通参加者の情報を記述するための交通参加者情報を含む、請求項11に記載のクラウド側機器。
【請求項16】
前記動的交通情報は、前記道路側機器に関連する環境での交通イベントを記述するための交通イベント情報を含む、請求項11に記載のクラウド側機器。
【請求項17】
前記動的交通情報は、前記道路側機器に関連する環境でのトラフィックフロー及び交通指標を記述するためのトラフィックフロー及び交通指標情報を含む、請求項11に記載のクラウド側機器。
【請求項18】
前記ポリシー調整モジュールは、
前記状態情報又は前記動的交通情報に基づいて、前記データリンクで転送を許可するまたは転送を禁止するメッセージのタイプを指定するように構成されているメッセージ制御モジュールを含む、請求項14に記載のクラウド側機器。
【請求項19】
前記ポリシー調整モジュールは、
前記状態情報又は前記動的交通情報に基づいて、異なるメッセージが前記データリンクで転送されるパワー、頻度又は優先度を決定するように構成されているリンク制御モジュールを含む、請求項14に記載のクラウド側機器。
【請求項20】
前記メッセージ転送ポリシーに基づいて、前記道路側機器までの制御メッセージを生成するように構成されている通信モジュールをさらに含む、請求項11に記載のクラウド側機器。
【請求項21】
電子機器であって、
1つ又は複数のプロセッサと、
1つ又は複数のプログラムを記憶するための記憶装置とを含み、
前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサにより実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに請求項1~10のいずれかに記載の方法を実現させる、電子機器。
【請求項22】
コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラムがプロセッサにより実行されると、請求項1~10のいずれかに記載の方法を実現する、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項23】
少なくとも1つの命令を含むコンピュータプログラム製品であって、前記少なくとも1つの命令がプロセッサにより実行されると、請求項1~10のいずれかに記載の方法を実現する、コンピュータプログラム製品。
【請求項24】
道路側機器管理システムであって、
クラウド側機器と、
道路側機器とを含み、
前記クラウド側機器は、
前記道路側機器の状態情報又は前記道路側機器に関連する動的交通情報のうちの少なくとも1つを含むデータメッセージを前記道路側機器から取得し、
前記データメッセージに基づいて、前記道路側機器に関連するデータリンク用のメッセージ転送ポリシーを調整するように構成されており、前記データリンクは、前記道路側機器から交通手段までの第1のダウンリンク、前記交通手段から前記道路側機器までの第1のアップリンク、前記道路側機器から前記クラウド側機器までの第2のアップリンク、及び前記クラウド側機器から前記道路側機器までの第2のダウンリンクのうちの少なくとも1つを含む、道路側機器管理システム。
【請求項25】
クラウドコントロールプラットフォームであって、請求項11~20のいずれかに記載のクラウド側機器を含む、クラウドコントロールプラットフォーム。
【請求項26】
クラウドコントロールプラットフォームであって、請求項21に記載の機器を含む、クラウドコントロールプラットフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、主にインテリジェント交通分野に関し、特に、路車協調技術に関し、より具体的には、路車協調における道路側機器の管理方法、装置、クラウドコントロールプラットフォーム及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高度道路交通システム(ITS、Intelligent Transportation Systems)技術の発展はますます速くなり、先進的な科学技術を採用して、道路、交通、人と環境などのシステムを総合的に考慮し、インテリジェントな交通管理を実現する。一般的に、高度道路交通システムITSは、車両側、道路側及びクラウド側の3つの部分を含み、3つの部分が互いに協調することで異なるタイプの車両に異なるサービスを提供する。そのため、車両・道路・クラウドの協調、すなわち、車両側と道路側とクラウド側との高い効率の協調を如何に実現するかは、現在の関心の焦点になっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の実施例によれば、道路側機器の管理方案が提供される。
【0004】
本開示の第1の態様では、道路側機器の管理方法が提供される。該方法は、クラウド側機器が、道路側機器の状態情報又は道路側機器に関連する動的交通情報のうちの少なくとも1つを含むデータメッセージを道路側機器から取得するステップと、データメッセージに基づいて、道路側機器に関連するデータリンク用のメッセージ転送ポリシーを調整するステップであって、データリンクは、道路側機器から交通手段までの第1のダウンリンク、交通手段から道路側機器までの第1のアップリンク、道路側機器からクラウド側機器までの第2のアップリンク、及びクラウド側機器から道路側機器までの第2のダウンリンクのうちの少なくとも1つを含む、ステップとを含む。
【0005】
本開示の第2の態様では、クラウド側機器が提供される。該クラウド側機器は、道路側機器の状態情報又は動的交通情報のうちの少なくとも1つを含むデータメッセージを道路側機器から取得するように構成されているメッセージ取得モジュールと、データメッセージに基づいて、道路側機器に関連するデータリンク用のメッセージ転送ポリシーを調整するように構成されており、データリンクは、道路側機器から交通手段までの第1のダウンリンク、交通手段から道路側機器までの第1のアップリンク、道路側機器からクラウド側機器までの第2のアップリンク、及びクラウド側機器から道路側機器までの第2のダウンリンクのうちの少なくとも1つを含む、ポリシー調整モジュールとを含む。
【0006】
本開示の第3態様では、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプログラムを記憶するための記憶装置とを含む電子機器が提供され、1つ又は複数のプログラムが1つ又は複数のプロセッサにより実行されると、1つ又は複数のプロセッサに本開示の第1の態様による方法を実現させる。
【0007】
本開示の第4の態様では、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供され、該プログラムがプロセッサにより実行されると、本開示の第1の態様による方法を実現する。
【0008】
本開示の第5の態様では、少なくとも1つの命令を含むコンピュータプログラム製品が提供され、該少なくとも1つの命令がプロセッサにより実行されると、本開示の第1の態様による方法を実現する。
【0009】
本開示の第6の態様では、クラウド側機器と、本開示第1の態様による方法を実行するように構成されている道路側機器とを含む道路側機器の管理システムが提供される。
【0010】
本開示の第7の態様では、第2の態様に記載のクラウド側機器又は第3態様に記載の機器を含むクラウドコントロールプラットフォームが提供される。
【0011】
本発明の概要部分に記載されている内容は、本開示の実施例のキーまたは重要な特徴を限定することを意図するものではなく、本開示の範囲を制限するものでもないことが理解されるべきである。本開示の他の特徴は、以下の説明によって分かりやすくなるであろう。
【0012】
添付図面を併せて以下の詳細な説明を参照すると、本開示の各実施例の上記および他の特徴、利点および態様がより明確になるであろう。図面において、同一または類似の図面は、同一または類似の要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の複数の実施例が実現できる環境例の模式図を示す。
【
図2】本開示のいくつかの実施例に係る管理道路側機器の方法例のフローチャートを示す。
【
図3】本開示のいくつかの実施例に係るクラウド側機器の概略構成ブロック図を示す。
【
図4】本開示の複数の実施例を実現できる計算機器のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の実施例について図面を参照してより詳細に記述する。図面には本開示のある実施例が示されているが、本開示は様々な形態によって実施されてもよく、ここで記述された実施例に限定されると解釈されるべきではなく、むしろこれらの実施例を提供することは、本開示をより徹底的にかつ完全に理解するためであることが理解されるべきである。本開示の図面および実施例は、例示のみを目的としており、本開示の保護範囲を制限するために使用されるものではないことを理解されたい。
【0015】
本開示の実施例の記述において、用語「含む」およびこれらの用語は、開放的な包含、すなわち「含むが、これらに限定されない」と理解されるべきである。用語「に基づいて」は、「少なくとも部分的に基づいて」と理解されるべきである。用語「一実施例」または「該実施例」は、「少なくとも1つの実施例」と理解されるべきである。用語「第1」、「第2」などは、異なるオブジェクトまたは同じオブジェクトを指すことができる。以下に、他の明確的及び暗黙的な定義も含んでもよい。
【0016】
上記のように、高度道路交通システムITSは、車両側、道路側及びクラウド側の3つの部分を含み、3つの部分が互いに協調することで異なるタイプの車両に異なるサービスを提供する。従来のITS方案は、通常、車両道路協調型V2X通信技術によってデータメッセージを車に転送し、異なる道路側の異なる種類のメッセージに対して差別制御を行っていない。リソースの利用が十分でないことを招き、また、ネットワークなどのリソースが衝突すると、緊急メッセージも影響を受け、インテリジェント交通の実現及び車両の安全走行に有利ではない。
【0017】
本開示の様々な実施例によれば、道路側機器の管理方案が提供される。本開示の実施例では、クラウド側機器は、道路側機器の状態情報又は道路側機器に関連する動的交通情報のうちの少なくとも1つを含むデータメッセージを道路側機器から取得する。これに応じて、クラウド側機器は、データメッセージに基づいて道路側機器に関連するデータリンク用のメッセージ転送ポリシーを調整し、データリンクは、道路側機器から交通手段までの第1のダウンリンク、交通手段から道路側機器までの第1のアップリンク、道路側機器からクラウド側機器までの第2のアップリンク、及びクラウド側機器から道路側機器までの第2のダウンリンクのうちの少なくとも1つを含む。このようにして、クラウド側機器は、道路側機器によって送信されたデータメッセージに基づいて、該道路側機器に対するメッセージ転送ポリシーをカスタマイズすることができ、これにより、道路側機器に対するカスタマイズ制御を実現し、システムの効率を高める。
【0018】
以下、本開示の実施例について図面を参照して詳細に記述する。
図1は、本開示の複数の実施例により実現できる環境例100の模式図を示す。
【0019】
図1に示すように、環境100は、交通手段110、道路側機器120及びクラウド側機器130を含む。
図1の例では、交通手段110は、人及び/又は物を運搬し、エンジンなどの動力システムによって移動できる任意の種類の車両であってもよく、乗用車、トラック、バス、電気自動車、オートバイ、モーターホーム、列車などを含むが、これらに限定されない。環境100における1つ又は複数の交通手段110は、自動運転能力を備えた自動運転車両、通信能力を備えたインターネット接続車両又は一般的な民用車などを含んでもよい。
【0020】
図1に示すように、道路側機器120は、交通手段110と通信し、交通手段110に交通情報を送信したり、交通手段110からデータを取得したりすることができる。
【0021】
一部の実施では、道路側機器120と交通手段110との間で通信するリンクは、交通手段110から道路側機器120までの第1のアップリンク112又は道路側機器120から交通手段110までの第1のダウンリンク114を含んでもよい。
【0022】
第1のアップリンク112は、交通手段110から道路側機器120までのデータメッセージを転送することができる。第1のダウンリンク114は、道路側機器120から交通手段110までのデータメッセージを転送することができる。一部の実施では、第1のアップリンク112及び第1のダウンリンク114は、例えば、V2X基準に従ってメッセージ転送を行うことができる。
【0023】
図1に示すように、道路側機器120は、さらに、クラウド側機器130と通信できる。一部の実施では、道路側機器120とクラウド側機器130との間で通信するリンクは、道路側機器120からクラウド側機器130までの第2のアップリンク122及びクラウド側機器130から道路側機器120までの第2のダウンリンク124を含んでもよい。第2のアップリンク122は、道路側機器120からクラウド側機器130までのデータメッセージを転送することができる。第2のダウンリンク124は、クラウド側機器130から道路側機器120までのデータメッセージを転送することができる。
【0024】
一部の実施では、第2のアップリンク122は、機能に従ってさらに、道路側状態情報アップリンク及び道路側サービスデータアップリンクに分割されてもよい。道路側状態情報アップリンクは、例えば、道路側機器120からクラウド側機器130に運転状態、バージョン情報、地理位置及び異常情報などを周期的に報告することができる。
【0025】
一部の実施では、道路側機器120は、例えば、表1に規定されたメッセージフォーマットに従って、道路側状態情報アップリンクを介してクラウド側機器130に道路側機器120の状態情報を報告することができる。
例示的な状態情報
【0026】
【0027】
表1に示すように、状態情報は、例えば、道路側機器120の識別情報、運転状態、配置位置、異常情報及び道路側機器120がアクセスしているセンサ機器の情報を含んでもよい。
【0028】
道路側サービスデータアップリンクは、例えば、道路側機器120からクラウド側機器130に動的交通情報を報告することができる。一部の実施では、動的交通情報は、例えば、交通参加者情報を含んでもよい。道路側機器120は、例えば、表2に規定されたメッセージフォーマットに従って、クラウド側機器130に交通参加者情報を報告することができる。このような交通参加者は、例えば、異なる種類の車両、歩行者又ペットなどの適切な交通参加者を含んでもよい。
例示的な交通参加者情報
【0029】
【0030】
表2に示すように、交通参加者データは、道路側機器120に関連する環境での交通参加者を記述するための様々な情報、例えば、識別情報、タイプ、位置、サイズ、運動情報などを含んでもよい。
【0031】
一部の実施では、動的交通情報は、例えば、交通イベント情報をさらに含んでもよい。道路側機器120は、例えば、表3に規定されたメッセージフォーマットに従って、クラウド側機器130に交通イベント情報をアップロードすることができる。このような交通イベントは、例えば、車の逆行、交通渋滞、道路工事、道路管制、交通事故などの適切なタイプの交通イベントを含んでもよい。
例示的な交通イベント情報
【0032】
【0033】
表3に示すように、交通イベント情報は、道路側機器120に関連する環境での交通イベントを記述するための様々な情報、例えば、イベント識別子、イベントタイプ、イベント位置、イベント影響半径、イベント領域を含んでもよい。
【0034】
一部の実施では、さらに、動的交通情報は、トラフィックフロー及び交通指標情報を含んでもよい。道路側機器120は、例えば、表4に規定されたメッセージフォーマットに従って、クラウド側機器130にトラフィックフロー及び交通指標情報をアップロードすることがきる。
例示的なトラフィックフロー及び交通指標情報
【0035】
【0036】
表4に示すように、トラフィックフロー及び交通指標情報は、道路側機器120に関連する環境でのトラフィックフロー及び交通指標を記述するための様々なデータ、例えば、交差点の異なる方向のトラフィックフロー、車道の1分間の車両の数などを含んでもよい。
【0037】
一部の実施では、動的交通情報は、例えば、信号ランプ情報、道路網情報などの他の適切なタイプの情報をさらに含んでもよい。以上の情報を転送するために適切なメッセージフォーマットを用いてもよいが、ここでは詳細には述べないことを理解すべきである。
【0038】
一部の実施では、クラウド側機器130は、道路側機器120から取得された状態情報又は動的交通情報に基づいて、道路側機器120に関連するデータリンク(例えば、第1のアップリンク112、第1のダウンリンク114、第2のアップリンク122又は第2のダウンリンク124)のメッセージ転送ポリシーを調整することができる。メッセージ転送ポリシーを調整する詳細なプロセスは、
図2を参照して以下で詳細に記述される。
【0039】
図2は、本開示のいくつかの実施例に係る管理道路側機器用の方法例200のフローチャートを示す。該方法200は、
図1のクラウド側機器130において実施されてもよい。
【0040】
図2に示すように、ブロック202において、クラウド側機器130は、道路側機器の状態情報又は道路側機器に関連する動的交通情報のうちの少なくとも1つを含むデータメッセージを道路側機器120から取得する。
【0041】
図1を参照して上述したように、クラウド側機器130は、例えば、第2のアップリンク122を介して、道路側機器120からデータメッセージを受信することができる。データメッセージは、例えば、表1に定義された状態情報、表2に定義された交通参加者情報、表3に定義された交通イベント情報又は表4に定義されたトラフィックフロー及び交通指標情報などを含んでもよい。
【0042】
ブロック204において、クラウド側機器130は、データメッセージに基づいて、道路側機器120に関連するデータリンク用のメッセージ転送ポリシーを調整し、データリンクは、道路側機器120から交通手段110までの第1のダウンリンク114、交通手段110から道路側機器120までの第1のアップリンク112、道路側機器120からクラウド側機器130までの第2のアップリンク122、及びクラウド側機器130から道路側機器120までの第2のダウンリンク124のうちの少なくとも1つを含む。
【0043】
ブロック204の詳細なプロセスについては、以下、異なる実施例に分けて記述する。
【0044】
実施例1
実施例1では、クラウド側機器130は、道路側機器120の通信状態に基づいて、道路側機器120に関連するデータリンクのメッセージ転送ポリシーを調整してもよい。
【0045】
例示的には、クラウド側機器130が受信したデータメッセージは、例えば、道路側機器120の通信状態を指示するための状態情報を含んでもよい。通信状態は、例えば、道路側機器120の通信モジュールが正常に動作しているか否かを記述するために用いられてもよい。
【0046】
一部の実施では、データメッセージに基づいて道路側機器120の通信モジュールが異常に動作していると判断した場合、クラウド側機器130は、メッセージ転送ポリシーを調整し、第1のダウンリンク114を少なくとも部分的に無効化し、それにより、道路側機器120がサービスデータを交通手段110に送信することを停止するようにしてもよい。このようにして、道路側機器120の通信異常による交通手段110に対する誤制御を回避することができる。
【0047】
代替的または追加的には、データメッセージに基づいて、道路側機器120の通信モジューが異常に動作していると判断した場合、クラウド側機器130は、メッセージ転送ポリシーを調整し、第2のダウンリンク124を少なくとも部分的に無効化し、それにより、道路側機器112がサービスデータを交通手段110に送信することを停止するようにしてもよい。
【0048】
一部の実施では、第2のダウンリンク124は、例えば、制御情報及びサービスデータ情報を転送するために用いられてもよい。従って、道路側機器120の通信異常に応答して、例えば、従来の制御情報の機能を保持してもよいが、サービスデータ情報の転送を無効化してもよい。このようにして、道路側機器120がサービスデータを交通機器に送信しないため、第2のダウンリンク124のサービスデータ情報の転送を無効化することは、不必要な通信オーバヘッドを回避することができる。
【0049】
一部の実施では、第2のアップリンク122は、例えば、道路側機器120からのサービスデータ、例えば、交通参加者情報、交通イベント情報又はトラフィックフロー及び交通指標情報などの受信を続行するためにオンにされてもよい。
【0050】
実施例2
実施例2では、クラウド側機器130は、道路側機器120の計算状態に基づいて、道路側機器120に関連するデータリンクのメッセージ転送ポリシーを調整してもよい。
【0051】
例示的には、クラウド側機器130が道路側機器120から受信したデータメッセージは、道路側機器120の計算状態を指示するための状態情報を含む。計算状態は、例えば、道路側機器120の計算モジュールが正常に動作しているか否かを記述してもよい。
【0052】
一部の実施では、データメッセージに基づいて道路側機器120の計算モジューが異常に動作していると判断した場合、クラウド側機器130は、メッセージ転送ポリシーを調整し、第2のアップリンクを少なくとも部分的に無効化し、それにより、道路側機器120がサービスデータをクラウド側機器130に送信することを停止するようにしてもよい。
【0053】
道路側機器120によって送信されたサービスデータ、例えば、交通参加者情報、交通イベント情報又はトラフィックフロー及び交通指標情報などが、通常、道路側機器120のローカル計算能力に依存することを考慮すると、道路側機器120の計算モジュールが異常に動作している場合、道路側機器120で計算されたサービスデータにエラーが発生する可能性がある。第2のアップリンク124を部分的に無効化することにより、計算モジュールの異常によりクラウド側機器130のデータ群に影響を与えることを回避することができる。
【0054】
一部の実施では、道路側機器120の計算モジュールが異常に動作している場合、第2のダウンリンク122及び/又は第1のダウンリンク124は、例えば、クラウド側機器130からサービスデータを交通手段110に送信することをサポートするために、正常に使用され得る。
【0055】
実施例3
実施例3では、状態情報は、例えば、道路側機器120に関連する交通環境の静的記述を含んでもよい。例示的には、このような静的記述は、例えば、道路側機器120の位置する道路のタイプ、例えば、城市道路、道路交差点、高速道路などを含んでもよい。従って、クラウド側機器130は、道路側機器120に関連する道路タイプに基づいてメッセージ転送ポリシーを調整してもよい。
【0056】
一部の実施では、クラウド側機器130は、データリンクで転送を許可するまたは転送を禁止するメッセージのタイプを道路タイプによって指定してもよい。例示的には、道路側機器120が高速道路環境に位置すると、通常、高速道路のトラフィックフロー情報に対するニーズが低く、クラウド側機器130は、例えば、第1のダウンリンク114、第2のアップリンク122及び/又は第2のダウンリンク124がトラフィックフローに関するメッセージを転送しないようにする。
【0057】
一部の実施では、クラウド側機器130は、さらに、異なる道路タイプによって異なるメッセージがデータリンクにおいて転送されるパワー、頻度又は優先度を決定してもよい。
【0058】
例示的には、道路側機器120が高速道路環境に位置すると、通常、高速道路のトラフィックフロー情報に対するニーズが低く、クラウド側機器130は、例えば、トラフィックフローに関するメッセージを低い優先度、低い頻度及び/又は低いパワーで転送し、通信リソースの占有を低減させてもよい。一方、高速道路シーンでは、通常、交通イベント類情報に対するニーズが高く、クラウド側機器130は、例えば、トラフィックフローに関するメッセージを高い優先度及び/又は高いパワーで転送してもよい。
【0059】
このようにして、道路側機器120は、限られた通信リソースをより効果的に利用し、システムの効率を向上させることができる。
【0060】
実施例4
実施例4では、動的交通情報は、道路側機器120に関連する環境での交通参加者を記述するための交通参加者情報を含む。従って、クラウド側機器130は、交通参加者情報に基づいてメッセージ転送ポリシーを調整してもよい。
【0061】
一部の実施では、クラウド側機器130は、データリンクで転送を許可するまたは転送を禁止するメッセージのタイプを指定してもよい。
【0062】
例えば、環境(例えば、交差点)が所定期間内に車両を含まないと判断した場合、クラウド側機器130は、例えば、メッセージ転送ポリシーを調整し、特定のタイプのメッセージ(例えば、交通信号ランプのデータメッセージ)を転送しなくてもよく、それにより、通信リソースの占用を回避する。
【0063】
一部の実施では、クラウド側機器130は、さらに、交通参加者情報に基づいて、異なるメッセージがデータリンクで転送されるパワー、頻度又は優先度を決定してもよい。
【0064】
例示的には、環境(例えば、交差点)が多い車両を含むと判断した場合、クラウド側機器130は、例えば、メッセージ転送ポリシーを調整し、交通イベントメッセージの頻度を適切に向上させるとともに、交通イベントメッセージのパワーを適切に低減させ、また、信号ランプのデータメッセージの頻度を低減させるとともに、信号ランプのデータメッセージのパワーを向上させる。
【0065】
このようにして、道路側機器120は、限られた通信リソースをより効果的に利用し、システムの効率を向上させることができる。
【0066】
実施例5
実施例5では、動的交通情報は、道路側機器120に関連する環境での交通イベントを記述するための交通イベント情報を含む。従って、クラウド側機器130は、交通イベント情報に基づいてメッセージ転送ポリシーを調整してもよい。
【0067】
一部の実施では、例えば、道路側機器120に関連する環境で特定タイプの交通イベントが発生したと判断した場合、クラウド側機器130は、データリンクで転送を許可するまたは転送を禁止するメッセージのタイプを指定してもよい。
【0068】
例えば、環境で道路施工イベントが発生したと判断した場合、交通情報ランプが正常に動作できない恐れがあるため、クラウド側機器130は、例えば、メッセージ転送ポリシーを調整し、交通信号ランプに関するメッセージを転送しないようにしてもよい。
【0069】
一部の実施では、例えば、道路側機器120に関連する環境で特定タイプの交通イベントが発生したと判断した場合、クラウド側機器130は、さらに、交通イベントに基づいて、異なるメッセージがデータリンクで転送されるパワー、頻度又は優先度を決定してもよい。
【0070】
例示的には、環境で交通事故が発生したと判断した場合、より遠距離の運転者が該情報を取得できると期待される。従って、クラウド側機器130は、例えば、メッセージ転送ポリシーを調整し、交通事故に関するメッセージをより高い優先度、より高いパワー及び/又はより高い頻度で転送するようにする。
【0071】
このようにして、道路側機器120は、限られた通信リソースをより効果的に利用し、システムの効率を向上させることができる。
【0072】
実施例6
実施例6では、動的交通情報は、道路側機器120に関連する環境でのトラフィックフロー及び交通指標を記述するためのトラフィックフロー及び交通指標情報を含む。従って、クラウド側機器130は、トラフィックフロー及び交通指標情報に基づいてメッセージ転送ポリシーを調整してもよい。
【0073】
一部の実施では、クラウド側機器130は、トラフィックフロー及び交通指標情報に基づいて、データリンクで転送を許可するまたは転送を禁止するメッセージのタイプを指定してもよい。
【0074】
例えば、トラフィックフロー量が閾値未満と判断した場合、クラウド側機器130は、例えば、メッセージ転送ポリシーを調整し、所定タイプのメッセージ(例えば、道路網情報メッセージ)を転送しないようにしてもよい。
【0075】
一部の実施では、クラウド側機器130は、さらに、トラフィックフロー及び交通指標情報に基づいて、異なるメッセージがデータリンクで転送されるパワー、頻度又は優先度を決定してもよい。
【0076】
例示的には、車道の車両フローが大きいと判断した場合、クラウド側機器130は、例えば、メッセージ転送ポリシーを調整し、イベントメッセージの頻度及び/又は優先度を向上させるとともに、メッセージのパワーを適切に低減させてもよい。
【0077】
このようにして、道路側機器120は、限られた通信リソースをより効果的に利用し、システムの効率を向上させることができる。
【0078】
上記の特定のタイプのデータリンクが無効化/有効化され、特定のタイプのメッセージが無効化/有効化され、及び/又は特定のタイプのメッセージの優先度/頻度/パワーが調整される記述は全て例示的であり、実際のシーンの必要に応じて、特定のどのタイプのデータリンクが有効化/無効化されるべきか、どのタイプのメッセージタイプが有効化/無効化されるべきか、どのタイプのメッセージの優先度/頻度/パワーが調整されるべきかなどを設定してもよい。
【0079】
一部の実施では、メッセージ転送ポリシーが第1のアップリンク112、第1のダウンリンク114又は第2のアップリンク122に関する場合、クラウド側機器130は、決定されたメッセージ転送ポリシーに基づいて、道路側機器120までの制御メッセージを生成してもよい。
【0080】
従って、道路側機器120は、制御メッセージを受信すると、対応するメッセージ制御ポリシーを実行し、所定タイプのデータリンクの有効化/無効化、所定タイプのメッセージの有効化/無効化、所定タイプのメッセージの優先度/頻度/パワーの調整などを行うことができる。
【0081】
一部の実施では、クラウド側機器130の基本的な処理フローは、メッセージメッセージをメッセージキューにキャッシュし、マルチスレッド処理をストリーム・プロセッシングで処理し、結果データをメッセージキューにキャッシュし、そしてメッセージ転送ポリシー設定モジュールによって、データリンクの有効化/無効化、メッセージの有効化無効化、メッセージの送信頻度、送信パワー、優先度などを設定し、最終的に、適応割り当てモジュールによって異なる道路側機器120に割り当てることを含むことができる。
【0082】
本開示の実施例は、上記の方法またはプロセスを実現するための対応する装置をさらに提供する。
図3は、本開示のいくつかの実施例に係る管理道路側機器用の装置300の概略構成ブロック図を示す。該装置300は、例えば、
図1のクラウド側機器130において実施されてもよい。
【0083】
図3に示すように、装置300は、道路側機器の状態情報又は道路側機器に関連する動的交通情報のうちの少なくとも1つを含むデータメッセージを道路側機器から取得するように構成されているメッセージ取得モジュール310を含む。装置300は、データメッセージに基づいて、道路側機器に関連するデータリンク用のメッセージ転送ポリシーを調整するように構成されており、前記データリンクが道路側機器から交通手段までの第1のダウンリンク、交通手段から道路側機器までの第1のアップリンク、道路側機器からクラウド側機器までの第2のアップリンク、及びクラウド側機器から道路側機器までの第2のダウンリンクのうちの少なくとも1つを含む、ポリシー調整モジュール320をさらに含む。
【0084】
一部の実施では、データメッセージは、道路側機器の通信状態を指示する状態情報を含み、ポリシー調整モジュール320は、通信状態が異常である場合、第1のダウンリンクを無効化し、道路側機器がサービスデータを交通手段に送信することを停止するようにすること、又は、第2のダウンリンクを少なくとも部分的に無効化し、クラウド側機器がサービスデータを道路側機器に送信することを停止するようにすることのうちの少なくとも1つを行うように構成されている通信異常処理モジュールを含む。
【0085】
一部の実施では、データメッセージは、道路側機器の計算状態を指示する状態情報を含み、ポリシー調整モジュール320は、計算状態が異常である場合、第2のアップリンクを少なくとも部分的に無効化し、道路側機器がサービスデータをクラウド側機器に送信することを停止するようにするように構成されている計算異常処理モジュールを含む。
【0086】
一部の実施では、状態情報は、道路側機器に関連する交通環境の静的記述を指示する。
【0087】
一部の実施では、動的交通情報は、道路側機器に関連する環境での交通参加者の情報を記述するための交通参加者情報を含む。
【0088】
一部の実施では、動的交通情報は、道路側機器に関連する環境での交通イベントを記述するための交通イベント情報を含む。
【0089】
一部の実施では、動的交通情報は、道路側機器に関連する環境でのトラフィックフロー及び交通指標を記述するためのトラフィックフロー及び交通指標情報を含む。
【0090】
一部の実施では、ポリシー調整モジュール320は、状態情報又は動的交通情報に基づいて、データリンクで転送を許可するまたは転送を禁止するメッセージのタイプを指定するように構成されているメッセージ制御モジュールを含む。
【0091】
一部の実施では、ポリシー調整モジュール320は、状態情報又は動的交通情報に基づいて、異なるメッセージがデータリンクで転送されるパワー、頻度又は優先度を決定するように構成されているリンク制御モジュールを含む。
【0092】
一部の実施では、装置300は、メッセージ転送ポリシーに基づいて、道路側機器までの制御メッセージを生成するように構成されている通信モジュールを含む。
【0093】
装置300に含まれるユニットは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせを含む様々な方法で実現することができる。いくつかの実施例では、1つまたは複数のユニットは、ソフトウェアおよび/またはファームウェア、例えば記憶媒体に記憶されている機械実行可能命令を使用して実現することができる。機械実行可能命令に加えて、または代替として、装置300の一部または全部のユニットを少なくとも部分的に1つまたは複数のハードウェア論理構成要素によって実現してもよい。一例として、限定ではなく、使用できる典型的なタイプのハードウェア論理ユニットは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、専用集積回路(ASIC)、専用標準品(ASSP)、オンチップシステム(SOC)、複雑プログラマブル論理デバイス(CPLD)などを含む。
【0094】
図3に示すこれらのユニットは、ハードウェアモジュール、ソフトウェアモジュール、ファームウェアモジュール、またはこれらの任意の組み合わせとして部分的にまたは全部実現することができる。特に、いくつかの実施例では、上述したフロー、方法、またはプロセスは、記憶システムまたは記憶システムに対応するホストまたは記憶システムとは独立した他のコンピューティングデバイスのハードウェアによって実現されてもよい。
【0095】
一部の実施では、
図3で記述した装置300および/または上述したクラウド側機器130は、さらに、車両側と道路側とクラウド側との協調を実現するために、クラウドコントロールプラットフォームに含まれてもよい。
【0096】
図4は、本開示の実施例を実施するために使用できる機器400の例の概略ブロック図を示す。機器400は、クラウド側機器130を実現するために用いられてもよい。図に示すように、機器400は、読取り専用メモリ(ROM)402に記憶されているコンピュータプログラム命令または記憶ユニット408からランダムアクセスメモリ(RAM)403にロードされたコンピュータプログラム命令に従って、様々な適切な動作および処理を実行できる中央処理ユニット(CPU)401を含む。RAM403には、機器400が動作するために必要な各種プログラムおよびデータも記憶されてもよい。CPU401、ROM402、およびRAM403は、バス404を介して接続されている。バス404には、入出力(I/O)インターフェース405も接続されている。
【0097】
機器400における複数のコンポーネント(キーボード、マウスなどの入力ユニット406、様々なタイプのディスプレイ、スピーカなどの出力ユニット407、磁気ディスク、光ディスクなどの記憶ユニット408、及びLANカード、モデム、無線通信トランシーバなどの通信ユニット409)は、I/Oインターフェース405に接続されている。通信ユニット409は、機器400がインターネットなどのコンピュータネットワーク及び/又は様々な電子通信ネットワークを介してその他の機器と情報/データを交換することを可能にする。
【0098】
処理ユニット401は、方法200などの上記で記述される各方法及び処理を実行する。例えば、いくつかの実施例では、方法200は、記憶ユニット408のような機械読み取り可能な媒体に有形的に含まれるコンピュータソフトウェアプログラムとして実現することができる。いくつかの実施例では、コンピュータプログラムの一部又は全ては、ROM402及び/又は通信ユニット409を介して機器400にロード及び/又はインストールすることができる。コンピュータプログラムがRAM403にロードされてCPU401によって実行される場合に、前述した方法200の1つ又は複数のステップを実行することができる。追加的に、他の実施例では、CPU401は、他の任意の適当な方式(例えば、ファームウェアを介在させる)により方法200を実行するように構成される。
【0099】
本開示の方法を実施するためのプログラムコードは、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせを用いて記述することができる。これらのプログラムコードは、プロセッサまたはコントローラによって実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図に規定された機能/動作が実行されるように、汎用コンピュータ、専用コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供されてもよい。プログラムコードは完全にマシンで実行され、部分的にマシンで実行され、独立したソフトウェアパッケージとして部分的にマシンで実行され、部分的にリモートマシンで実行されたり、リモートマシンまたはサーバで完全に実行されたりすることができます。
【0100】
本開示のコンテキストでは、機械読み取り可能な媒体は、有形な媒体であってもよく、命令実行システム、装置又は機器によって、又は命令実行システム、装置又は機器と合わせて使用されるプログラムを含み、又は記憶する。機械読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な信号媒体又は機械読み取り可能な記憶媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、或いは半導体のシステム、装置、機器、又は上記内容の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない。機械読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例は、1つ以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能な読取り専用メモリ(EPROM或いはフラッシュメモリ)、光ファイバー、携帯型コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又は上記内容の任意の適切な組み合わせを含む。
【0101】
また、各動作は特定の順序で図示されているが、これは、図示された特定の順序または順序で実行されるように動作するか、あるいはすべての図示されている動作が所望の結果を得るために実行されるべきであるように要求されると理解されるべきである。特定の環境下では、マルチタスクと並列処理が有利かもしれない。同様に、上記の記述にはいくつかの具体的な実施の詳細が含まれているが、これらは本開示の範囲に対する制限として解釈されるべきではない。別の実施例のコンテキストに記述されたいくつかの特徴は、単一の実施においても組み合わせて実現され得る。むしろ、単一の実施のコンテキストで記述されたさまざまな特徴は、単独で、または任意の適切なサブ組み合わせで、複数の実施に実現されてもよい。
【0102】
本主題は、構造的特徴および/または方法ロジック動作に特定の言語で記述されてきたが、添付の特許請求の範囲に規定された主題は、上述の特定の特徴または動作に限定されないことを理解されたい。むしろ、上記の特定の特徴および動作は、特許請求の範囲を実現するための例示的な形態にすぎない。