(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022017163
(43)【公開日】2022-01-25
(54)【発明の名称】間仕切り装置
(51)【国際特許分類】
E04B 2/74 20060101AFI20220118BHJP
E04B 2/76 20060101ALI20220118BHJP
E04B 2/82 20060101ALI20220118BHJP
E05D 15/00 20060101ALI20220118BHJP
A47G 5/02 20060101ALI20220118BHJP
【FI】
E04B2/74 561D
E04B2/74 541L
E04B2/74 541P
E04B2/76
E04B2/82 501Z
E05D15/00 A
A47G5/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021017240
(22)【出願日】2021-02-05
(31)【優先権主張番号】P 2020120234
(32)【優先日】2020-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1) 掲載日:令和2年7月27日、アドレス:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000060328.html (2) 放送日:令和2年8月25日、放送番組 日本放送協会 「首都圏ネットワーク」 (3) 掲載日:令和2年9月15日、アドレス:https://www.daikinaircon.com/jirei/details/no448/ (4) 寄贈日:令和2年10月10日、寄贈した場所:埼玉県蕨市立塚越小学校 (5) 寄贈日:令和2年11月13日、寄贈した場所:東京都荒川区立尾久小学校 (6) 掲載日:令和2年12月17日、アドレス:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000060328.html (7) 掲載日:令和2年7月27日、令和2年8月26日、令和2年9月15日、令和2年10月15日、令和2年12月17日、アドレス:http://sanki-air.co.jp/info/ (8) 掲載日:令和2年7月15日、令和2年7月17日、令和2年7月22日、令和2年7月27日、令和2年8月4日、令和2年8月5日、令和2年8月25日、令和2年8月26日、令和2年10月8日、令和2年10月13日、令和2年12月17日、令和3年1月15日、令和3年2月1日、アドレス:https://www.facebook.com/%E6%A0%AA%E4%B8%89%E4%BC%81-102343026775273/?fref=ts (9) 掲載日:令和2年7月17日、令和2年7月27日、令和2年8月4日、令和2年8月25日、令和2年8月26日、令和2年10月8日、令和2年10月13日、令和3年1月15日、アドレス:https://www.instagram.com/sanki_5555/
(71)【出願人】
【識別番号】517075780
【氏名又は名称】株式会社三企
(74)【代理人】
【識別番号】100126468
【弁理士】
【氏名又は名称】田久保 泰夫
(72)【発明者】
【氏名】丸山 和博
(72)【発明者】
【氏名】丸山 よし子
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 忠三郎
(72)【発明者】
【氏名】小檜山 友幸
(57)【要約】
【課題】設置場所が制約されることがなく、オフィス内の空間を容易且つ安価に仕切ることができるとともに、レイアウトの変更に対しても柔軟に対応することのできる間仕切り装置を提供する。
【解決手段】本発明は、間仕切り装置に関するものであり、上端部が天井20に固定され、下方向に延在するアンカーボルト22と、アンカーボルト22の下端部に固定され、天井20から所定距離離間する位置に配置される取付フレーム26と、取付フレーム26に連結され、下方向に引き下げ可能なロールカーテン34とを備え、ロールカーテン34によりオフィス12内の空間を仕切る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端部が天井に固定され、下方向に延在するアンカーボルトと、
前記アンカーボルトの下端部に固定され、前記天井から所定距離離間する位置に配置される取付フレームと、
前記取付フレームに連結され、下方向に引き下げ可能なロールカーテンと、
を備え、
前記ロールカーテンによりオフィス内の空間を仕切ることを特徴とする間仕切り装置。
【請求項2】
請求項1に記載の間仕切り装置において、
前記取付フレームは、格子状に配置されるフレーム部材から構成され、前記取付フレームに前記ロールカーテンが連結されることを特徴とする間仕切り装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の間仕切り装置において、
前記取付フレームには、照明器具が連結されることを特徴とする間仕切り装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の間仕切り装置において、
前記取付フレームには、光触媒が塗布されていることを特徴とする間仕切り装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロールカーテンを用いてオフィス内の空間を仕切る間仕切り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、世界中では、新型コロナウイルス(COVID19)が蔓延しており、この新型コロナウイルス等の病原菌の感染を防止する対策として、3つの密(密閉、密集、密接)を回避することが奨励されている。例えば、スーパーマーケット等の店舗では、レジと客との間に透明なビニールシートを吊り下げることにより、密接状態が回避されている。また、飲食店等では、隣接する人と人との間にパーティションを配置するように構成したものがある。
【0003】
さらに、感染対策ではないが、例えば、オフィス内に喫煙スペースを確保するため、オフィスの天井に設置された空気清浄機の近傍にロールカーテンを取り付け、このロールカーテンを引き下げて個室空間を形成できるように構成したものがある(特許文献1参照)。この特許文献1では、ロールカーテンが天井に直接取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これらのビニールシートやパーティション等の間仕切りは、予め決められた場所に固定的に設置されるため、レイアウトの変更等に柔軟に対応することが困難である。また、消防法では、間仕切りの上部と天井との間に60cm以上の隙間を設けることが規定されており、この規定に従うことができない場合には、スプリンクラー、火災報知器、煙探知機等を間仕切りの設けられた個室空間内に設置することが義務づけられる。従って、特許文献1の構成では、スプリンクラー等が設置されている場所にロールカーテンを用いた個室空間を形成するか、新たにスプリンクラー等を増設する必要がある。そのため、個室空間の設置場所が制約され、または、スプリンクラー等の増設に余分なコストが掛かってしまう。
【0006】
本発明は、前記の不具合を解消するためになされたものであって、設置場所が制約されることがなく、オフィス内の空間を容易且つ安価に仕切ることができるとともに、レイアウトの変更に対しても柔軟に対応することのできる間仕切り装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る間仕切り装置は、上端部が天井に固定され、下方向に延在するアンカーボルトと、前記アンカーボルトの下端部に固定され、前記天井から所定距離離間する位置に配置される取付フレームと、前記取付フレームに連結され、下方向に引き下げ可能なロールカーテンと、を備え、前記ロールカーテンによりオフィス内の空間を仕切ることを特徴とする。
【0008】
前記間仕切り装置において、前記取付フレームは、格子状に配置される取付部材から構成され、前記取付フレームに前記ロールカーテンが連結されることを特徴とする。
【0009】
また、前記間仕切り装置において、前記取付フレームには、照明器具が連結されることを特徴とする。
また、前記間仕切り装置において、前記取付フレームには、光触媒が塗布されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の間仕切り装置では、アンカーボルトを介して天井部分から所定距離離間する位置に取付フレームを配置し、この取付フレームの所望の位置にロールカーテンを連結してオフィス内の空間を仕切ることにより、スプリンクラー等の配置によって設置場所が制約されることがなく、オフィス内の空間を容易且つ安価に仕切ることができるとともに、レイアウトの変更に対しても柔軟に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態に係る間仕切り装置により仕切られたオフィスの斜視図である。
【
図2】
図1に示す間仕切り装置を天井側から見た概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<間仕切り装置10の構成>
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る間仕切り装置10により仕切られたオフィス12の斜視図である。
図2は、間仕切り装置10を天井20側から見た概略平面図である。
【0013】
オフィス12内には、複数の机14及び椅子16が配置されている。また、各机14には、パソコン等の事務機器18が配置されている。本実施形態では、6つの机14が隣接し且つ向かい合わせの状態で配置されている。
【0014】
机14の上部には、間仕切り装置10が配置される。間仕切り装置10は、上端部がオフィス12の天井20に固定され、下方向に延在する複数のアンカーボルト22を備える。なお、天井20には、所定の間隔でスプリンクラー、火災報知器、煙探知機等の防災機器24が設置されている。
【0015】
アンカーボルト22の下端部には、取付フレーム26が固定される。取付フレーム26は、天井20から所定距離離間する位置に配置される。従って、天井20と取付フレーム26との間には、所定の間隙が形成される。取付フレーム26は、フレーム部材である第1取付部材28、第2取付部材30及び第3取付部材32から構成される。第1取付部材28は、アンカーボルト22の下端部に固定される略平行な2本の取付部材である。第2取付部材30は、第1取付部材28に直交するように連結される略平行な4本の取付部材である。第3取付部材32は、第2取付部材30に直交するように連結される略平行な3本の取付部材である。第1取付部材28、第2取付部材30、第3取付部材32は、所定の間隔で格子状に配置される。
【0016】
第1取付部材28、第2取付部材30、第3取付部材32の所定の位置には、ロールカーテン34が連結される。ロールカーテン34は、透明なビニールシート36をロール状に巻回して構成されている。利用者は、ビニールシート36の下端部に連結された紐38を引くことにより、ビニールシート36を下方向に引き下げることができる。また、ロールカーテン34は、ビニールシート36が引き下げられた状態において、紐38が引かれることにより、上方に巻き上げられる周知の構成とすることができる。第3取付部材32の所定の位置には、机14の作業領域を照明する照明器具40が連結される。
【0017】
<間仕切り装置10の使用方法>
本実施形態に係る間仕切り装置10は、基本的には以上のように構成される。次に、間仕切り装置10の使用方法について説明する。本実施形態では、隣接する利用者間にビニールシート36による間仕切りを設置した状態を示す。
【0018】
オフィス12の利用者は、ロールカーテン34の下端部に配置されている紐38を引くことにより、ビニールシート36を引き下げ、隣接する利用者との間に間仕切りを設置することができる。これにより、利用者は、隣接する利用者との間に配置されるビニールシート36により、例えば、飛沫感染等のリスクを低減させることができる。
【0019】
なお、本実施形態では、正面の利用者との間に間仕切りが設置されていないが、必要に応じて、利用者が、第2取付部材30に連結されているロールカーテン34のビニールシート36を引き下げて間仕切りを設置することができる。
【0020】
このように構成される間仕切り装置10は、アンカーボルト22を介して天井20との間に所定の間隙が設けられているため、利用者は、防災機器24の位置関係を考慮することなく、オフィス12内の机14等の配置に応じた任意の位置に間仕切りを設置することができる。従って、間仕切り装置10では、防災機器24の増設等の無駄なコストが発生することがないため、利用者は、安価に間仕切りを設置することができる。
【0021】
間仕切り装置10は、上端部が天井20に固定され、下方向に延在するアンカーボルト22と、前記アンカーボルト22の下端部に固定され、前記天井20から所定距離離間する位置に配置される取付フレーム26と、前記取付フレーム26に連結され、下方向に引き下げ可能なロールカーテン34と、を備え、前記ロールカーテン34によりオフィス内の空間を仕切る。
【0022】
間仕切り装置10において、前記取付フレーム26は、格子状に配置される第1取付部材28、第2取付部材30及び第3取付部材32から構成され、前記取付フレーム26に前記ロールカーテン34が連結される。
【0023】
間仕切り装置10において、前記取付フレーム26には、照明器具40が連結される。
【0024】
また、利用者は、間仕切り装置10により、オフィス12内のレイアウトの変更に応じて、必要なロールカーテン34を選択して引き下げることにより、隔離された所望の空間を容易に形成することができる。さらに、ロールカーテン34が連結された第2取付部材30や第3取付部材32は、その位置を
図2に示す矢印方向に移動可能に構成することにより、例えば、利用者は、机14のサイズやレイアウトの変更に応じて、ロールカーテン34の位置を容易に変更して対応することができる。
【0025】
さらにまた、取付フレーム26には、第1取付部材28、第2取付部材30、第3取付部材32の任意の位置に照明器具40を連結させ、机14の作業領域を照明することができるため、利用者は、快適な作業空間を形成することができる。
【0026】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で変更することが可能である。
【0027】
例えば、ビニールシート36は、必ずしも透明である必要はなく、半透明のビニールシート36や、所望の絵柄等が施されたビニールシート36であってもよい。また、取付フレーム26は、必ずしも格子状に構成する必要はなく、任意の配置とすることができる。さらに、取付フレーム26は、複数の第1取付部材28、第2取付部材30、第3取付部材32の組み合わせとして構成するのではなく、一体成形した単一の部材により構成してもよい。
【0028】
取付フレーム26には、光触媒が塗布されても良い。かかる場合には、光触媒の主成分である酸化チタン(TiO2)に光が当たることで発生する活性酸素により、菌やウィルス、臭いの元を分解するという抗菌・抗ウィルス作用が発揮される。
【符号の説明】
【0029】
10…間仕切り装置
12…オフィス
14…机
16…椅子
18…事務機器
20…天井
22…アンカーボルト
24…防災機器
26…取付フレーム
28…第1取付部材
30…第2取付部材
32…第3取付部材
34…ロールカーテン
36…ビニールシート
38…紐
40…照明器具