IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社リアライズカンパニーの特許一覧

<>
  • 特開-情報処理装置 図1
  • 特開-情報処理装置 図2
  • 特開-情報処理装置 図3
  • 特開-情報処理装置 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022171932
(43)【公開日】2022-11-11
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20221104BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022150257
(22)【出願日】2022-09-21
(62)【分割の表示】P 2021036455の分割
【原出願日】2021-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】516066095
【氏名又は名称】株式会社リアライズカンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】今福 洋介
(57)【要約】
【課題】品質に応じた適正な価格で飲食物を提供すること。
【解決手段】周回数検出部151は、検出センサ20によって得られるデータから、寿司皿DがコンベアVを循環した回数(周回数)を検出する。価格演算部52は、周回数検出部151で検出された寿司皿Dの周回数に応じて、寿司皿Dに載せられた寿司Sの価格を演算する。容器形態変換部54は、価格演算部52において変更された寿司Sの価格に応じて、寿司皿Dの形態を変換する制御を実行する。これにより、消費者は、品質に応じた適正な価格で寿司を容易に購入することができるようになる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食物が内包された容器を閉路のコンベアにより搬送することで、前記コンベアの周囲に存在する消費者に前記飲食物を提供する役務を支援する情報処理装置において、
前記容器が前記コンベアを循環した周回数を検出する周回数検出手段と、
前記容器の周回数に応じて、前記容器に内包された飲食物の価格を変更する価格変更手段と、
前記周回数に応じて変更された前記価格に応じて、前記容器の形態を変化させる容器形態変換手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記周回数に応じて変更された前記価格が所定条件を満たした場合、所定の情報を前記消費者に提供する提供手段と、
をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記コンベアは、前記閉路から離脱させる離脱経路を有しており、
前記容器のうち、前記価格が所定の閾値を下回ったものを、前記離脱経路に搬送させる離脱手段、
をさらに備える請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
異常検出
前記容器及びそれに内包された飲食物の状態を検出する状態検出手段、
をさらに備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、循環する寿司供給コンベア上を寿司が盛り付けられた皿が陳列されて搬送されることにより消費者に提供されるシステムが広く普及している(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10-63927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、寿司を一例として飲食物は、時間の経過に合わせてその鮮度が低下することを避けることはできない。特に、上述の特許文献1を含む従来の技術を一例とした、飲食物が連続的に循環するシステムの場合、循環されている飲食物が調理されてからどのくらいの時間が経過しているかについて消費者が認識することは困難である。
同じ金額ならば鮮度の高い高品質のものを購入したいという心理から、消費者は、循環している飲食物を手に取ることを避け、新たに注文するいう形を選択する傾向にある。そのため、大量のフードロスを引き起こしているという問題がある。
【0005】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、品質に応じた適正な価格で飲食物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
飲食物が内包された容器を閉路のコンベアにより搬送することで、前記コンベアの周囲に存在する消費者に前記飲食物を提供する役務を支援する情報処理装置において、
前記容器が前記コンベアを循環した周回数を検出する周回数検出手段と、
前記容器の周回数に応じて、前記容器に内包された飲食物の価格を変更する価格変更手段と、
前記周回数に応じて変更された前記価格に応じて、前記容器の形態を変化させる容器形態変換手段と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、品質に応じた適正な価格で飲食物を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2】本サービスで利用される設備の設置例、及び図1の情報処理装置の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図3】皿形態の変換例を示すイメージ図である。
図4図2の機能的構成を有する情報処理装置により実行される容器形態変換処理の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0011】
まず、本発明の実施形態を説明するに先立ち、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の適用対象となるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)について簡単に説明する。
即ち、本サービスは、例えば回転寿司店等の店舗で寿司等の飲食物の提供を受ける消費者に提供されるサービスであって、その消費者が、品質に応じた適正な価格で寿司の提供を受けることを可能にするサービスである。
【0012】
本サービスでは、寿司及び寿司皿の状態を検出する機能と、その状態に応じて寿司等の飲食物の価格を変更する機能と、寿司の価格に応じて寿司皿の形態を変換する機能とを有する情報処理装置1が利用される。
情報処理装置1は、図示せぬシステム管理者により提供され、例えば、回転寿司店に設置される。
【0013】
情報処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、検出センサ20と、皿色/表示変換器21と、ドライブ22とを備えている。
【0014】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0015】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19、検出センサ20、皿色/表示変換器21、及びドライブ22が接続されている。
【0016】
出力部16は、各種液晶ディスプレイ等で構成され、各種情報を出力する。
入力部17は、各種ハードウェア等で構成され、各種情報を入力する。
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置との間で行う通信を制御する。
検出センサ20は、例えばカメラで構成され、回転寿司店等の店舗の天井や壁等の所定の位置に設置される。検出センサ20としてカメラは、チェーンコンベア(例えば、図2のコンベアV)に載せられた寿司皿が所定の位置を通過する際に、当該寿司皿を撮像する。即ち、カメラは、連続して循環される寿司皿がチェーンコンベアを1周する毎に当該寿司皿を撮像する。
皿色/表示変換器21は、例えば、寿司皿の色調を変化させることが可能な装置から構成される。具体的には例えば、皿色/表示変換器21は、所定の化学物質が封入されたガラス(例えば、エレクトロクロミックガラス)からなる寿司皿に備わる電極に所定の電圧をかけることによって、当該寿司皿の色を所定の色に変換する。
【0017】
ドライブ22には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ22によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア30は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0018】
図2は、本サービスで利用される設備の設置例、及び図1の情報処理装置の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0019】
図2の例では、寿司Sが載せられた寿司皿Dが循環するように搬送されるコンベアVが店舗Aに設置される。コンベアVで循環される寿司皿Dは、コンベアVの周辺に存在する消費者Cに持ち去られることで消費者Cに提供される。
【0020】
情報処理装置1のCPU11においては、状態検出部51と、価格演算部52と、レーン変換部53と、容器形態変換部54と、広告等情報提供部55とが機能する。
【0021】
状態検出部51は、周回数検出部151と、異常検出部152とから構成され、閉路のコンベアVで搬送されるm枚(mは1以上の任意の整数)の寿司皿D-1乃至D-mと、寿司皿D-1乃至D-mの夫々に載せられた寿司S-1乃至S-n(nは1以上の任意の整数)の状態を検出する。
なお、寿司皿D-1乃至D-mの夫々を、個々に区別する必要が特にない場合、これらをまとめて「寿司皿D」と呼ぶ。また、寿司S-1乃至S-nの夫々を、個々に区別する必要が特にない場合、これらをまとめて「寿司S」と呼ぶ。
また、説明の便宜上特に断りのない限り、寿司皿Dには寿司Sが載せられていることを前提として、以下具体的に説明する。
【0022】
周回数検出部151は、検出センサ20の一例としてのカメラによって撮像された結果得られる寿司皿Dの撮像画像から、寿司皿DがコンベアVを循環した回数(以下、「周回数」と呼ぶ)を検出する。具体的には例えば、周回数検出部151は、所定の画像認識技術を用いることにより、寿司皿D-1がコンベアVを2回循環した、寿司皿D-2はコンベアVを5回循環した、等と検出する。
なおここで、検出センサ20の一例として店舗に設置されるカメラはあくまで一例であり、これに限定されない。例えば、重量センサ、温度センサ、赤外線を活用したセンサ等を含む各種各様のセンサを設置してもよい。またカメラをはじめとするこれらのセンサは、コンベアVに複数個設置されてもよい。
このようにして、コンベアVを循環する寿司皿Dの周回数が自動的に検出されるため、寿司皿DがコンベアVに載せられてからどの位の時間が経過しているかについて、数値化することができるようになる。
【0023】
異常検出部152は、検出センサ20の一例としてのカメラによって撮像された結果得られる寿司皿Dの撮像画像から、寿司Sの異常を検出する。
寿司Sの異常とは例えば、寿司Sが寿司皿Dに綺麗に盛られていない、寿司Sのネタがシャリから落下している、寿司Sが乾燥している、等のケースが想定される。また例えば、異常検出部152は、寿司皿Dの撮像画像に基づいて所定の画像処理を実行することにより、寿司Sのネタの色味の変化を検出してもよい。例えば、寿司Sが鯖寿司である場合、ネタの色が黒っぽく変色している場合には、当該寿司Sは異常である(鮮度が低下している)、と判断されてもよい。
このようにして、寿司Sの異常が自動的に検出されるため、寿司Sの品質を示す指標の1つとすることができるようになる。
【0024】
価格演算部52は、周回数検出部151で検出された寿司皿Dの周回数に応じて、寿司皿Dに載せられた寿司Sの価格を演算する。
即ち、マグロの寿司Sの初期設定価格が500円の場合、価格演算部52は、所定の計算式に基づき、寿司SがコンベアVを3周した場合は300円、5周した場合は100円、5周以上の場合は0円と、寿司Sの価格をその周回数に応じて変更する。
また例えば、寿司Sが、鮮度が比較的落ちやすい鯖寿司の場合、初期設定価格が300円として、価格演算部52は、寿司SがコンベアVを1周した場合は100円、5周以上の場合は0円のように寿司の価格を変更してもよい。
このようにして、寿司皿Dの周回数に応じて寿司の価格が変更されるため、消費者Cは、品質に応じた適正な価格で寿司Sの提供を受けることができるようになる。
【0025】
またこのとき、価格演算部52は、異常検出部152において検出された寿司Sの異常の有無に応じて寿司の価格を変してもよい。具体的には例えば、上述のマグロの寿司Sの例の場合、寿司皿DがコンベアVを4周した場合、本来であれば寿司Sの価格は300円であるところ、異常検出部152において寿司Sのネタの色味が変色していると検出された場合には、周回数が4周目であっても寿司Sの価格を0円と変更してもよい。
このように、寿司皿Dの周回数や、寿司Sの見た目等が価格に反映されるため、消費者Cは、品質に応じた適正な価格で寿司Sを食べることができるようになる。
そのため例えば、消費者Cは、価格の安い寿司Sを大量に食べることも、価格の高い寿司Sを少しだけ食べることもできる。このよう消費者Cは、自身の予算やコンディションに応じて、自由なに回転寿司を楽しむことができるようになる。
そしてこのような様々な楽しみ方ができることにより、誰の手にも取られないまま長時間循環し続ける寿司皿Dの数が減少する為、結果として、フードロスを減らすことができるようになる。
【0026】
容器形態変換部54は、価格演算部52において変更された寿司Sの価格に応じて、寿司皿Dの形態を変換する制御を実行する。具体的には例えば、容器形態変換部54は、100円の寿司S-1が載せられた寿司皿D-1が、所定の位置を通過する際に、皿色/表示変換器21を介して、寿司皿D-1の色を白色から青色に変換する制御を実行する。
また例えば、容器形態変換部54は、300円の寿司S-2が載せられた寿司皿D-2が、所定の位置を通過する際に、寿司皿D-2の色を青色から黄色に変換する制御を実行する。
これにより、消費者Cは、寿司皿Dに載せられた寿司Sの価格の変化を容易に認識することができるので、消費者Cは、品質と価格を納得した上で寿司Sの提供を受けることができるようになる。
【0027】
レーン変換部53は、寿司Sの価格に基づき、コンベアVに備えられた経路離脱器Gを操作して、閉路のコンベアVから寿司皿Dを離脱させる制御を実行する。具体的には例えば、レーン変換部53は、50円と変更された寿司皿D-3、及びD-4が経路離脱器Gの近傍まで搬送されてきた際に、通信部19を介して経路離脱器Gを閉じる信号を出力する。これによって図2に示したように、寿司皿D-3及び寿司皿D-4は、閉路のコンベアVから離脱し、離脱レーンQに搬送され、廃棄等の所定の処理がなされる。
そして、次に300円の寿司皿D-5が経路離脱器Gの近傍まで搬送されてきた際には、レーン変換部53は、通信部19を介して、経路離脱器Gを開ける信号を出力する。これによって図2に示したように、寿司皿D-5は、閉路のコンベアVに循環されるようになる。
以上をまとめると、レーン変換部53は、寿司Sの価格が所定の閾値を下回った場合には、当該寿司Sを経路から離脱させることによって、当該寿司Sを消費者Cに供することなく排除する。これにより、利益率の低い安い寿司Sばかりが購入されることを防ぐことができるため、店舗Aは、一定の利益率を確保することができるようになる。
【0028】
広告等情報提供部55は、価格演算部52において変更された寿司Sの価格が所定の条件を満たした場合に、通信部19を介して、所定の情報を消費者Cの所有する端末2に送信する制御を実行する。
具体的には例えば、価格演算部52において寿司S-2の価格が100円に変更された場合、広告等情報提供部55は、端末2に対して、「100円の寿司を5皿取った人にはもう1皿プレゼント」等のようなセール情報を送信する制御を実行する。
このような情報が提供されることにより、コンベアV上を循環する寿司Sの消費が促進されるようになる。結果として、店舗Aの売上が向上すると共に、フードロスを減少させることができるようになる。
【0029】
図3は、寿司皿Dの形態の変換例を示すイメージ図である。
【0030】
図3(A)は、価格演算部52において変更された寿司Sの価格に応じて、寿司皿Dの色調が変換されるイメージ図を示している。
具体的には例えば、搬送される前の寿司皿D-7-1に載せられた寿司S-7-1の価格は500円で、このときの寿司皿D-7-1の色調は青色であるとする。
このような寿司皿D-7-1は、その皿の材質としてエレクトロクロミック材料が用いらされ、所定の電圧がかかることにより色が変化する。したがって例えば、周回数が3回となり、寿司S-7-1の価格が300円になると、寿司皿D-7-1に備わる図示せぬ電極に所定の電圧がかかることにより、寿司皿D-7-1の色が青色から黄色に変化する(図3(A)の寿司皿D-7-2)。
【0031】
また、図3(B)は、価格演算部52において変更された寿司Sの価格に応じて、寿司皿Dに備わる表示画面Uの表示内容が変化するイメージ図を示している。
具体的には例えば、搬送される前の寿司皿D-8-1に載せられた寿司S-8-1の価格が500円の場合、表示画面Uには「500円」と表示される。
そして寿司皿D-8-1の周回数が3回を過ぎると、寿司S-8-1の価格は300円となるため、表示画面Uには、「300円」と表示される(図3(B)の寿司皿D-8-2)。
このように、寿司Sの価格に応じて皿の形態が変化することで、消費者Cは、一目で容易に寿司Sの価格が変更されていることを認識することができる。これにより例えば、消費者Cは自身の希望の寿司皿Dを効率よく手に取ることができるようになる。
【0032】
次に、図4を参照して、図2の機能的構成を有する情報処理装置1において実行される容器形態変換処理の流れについて説明する。
【0033】
図4は、図2の機能的構成を有する情報処理装置が実行する容器形態変換処理の流れを示すフローチャートである。
【0034】
ステップS1において、周回数検出部151は、検出センサ20を介し、寿司皿Dの周回数を検出する。
ステップS2において、異常検出部152は、寿司Sについて、異常の有無を検出する。
ステップS3において、価格演算部52は、寿司皿Dの周回数に応じて、寿司Sの価格を変更する。またこのとき、価格演算部52は、寿司Sの異常の有無に応じて寿司Sの価格を変更してもよい。
ステップS4において、価格演算部52は、ステップS3において変更された寿司Sの価格が閾値以上であるか否かを判定する。
【0035】
ステップS4において、寿司Sの価格が閾値以上であると判定された場合、処理はステップS5に進む。
ステップS5において、容器形態変換部54は、価格演算部52において変更された寿司Sの価格に応じて、寿司皿Dの形態を変換する制御を実行する。そして処理はステップS1に戻されそれ以降の処理が繰り返される。
【0036】
これに対して、ステップS4において、計算された寿司Sの価格が所定の値以上であると判定されなかった場合、上述のステップS5の処理は実行されずに、処理はステップS6に進む。
【0037】
ステップS6において、レーン変換部53は、コンベアV上の経路離脱器Gを閉じる信号を出力することで、寿司Sのうち、所定の価格より安い寿司Sを閉路のコンベアVから離脱させる処理を実行する。
このようにして、容器形態変換処理は終了となる。
【0038】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は本発明に含まれるものとする。
【0039】
例えば、コンベアVには紫外線照射装置が備えられていてもよい。寿司皿Dが、コンベアV上の所定の場所を通過する際に、紫外線照射装置によって寿司皿Dに紫外線が照射されることにより、寿司皿D及び寿司Sに付着したウイルス等を除去することができるようになる。
【0040】
また上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図2の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能がシステムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図2の例に限定されない。また、機能ブロック及びデータベースの存在場所も、図2に特に限定されず、任意でよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0041】
また例えば、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0042】
また例えば、このようなプログラムを含む記録媒体は、利用者(本サービスの提供者)等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で利用者等に提供される記録媒体等で構成される。
【0043】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0044】
以上を換言すると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることが出来る。
【0045】
即ち、本発明が適用される情報処理装置は、
飲食物(例えば、図2の寿司S)が内包された容器(例えば、図2の寿司皿D)を閉路のコンベア(例えば、図2のコンベアV)により搬送することで、前記コンベアの周囲に存在する消費者(例えば、図2の消費者C)に前記飲食物を提供する役務を支援する情報処理装置(例えば、図2の情報処理装置1)において、
前記容器が前記コンベアを循環した周回数を検出する周回数検出手段(例えば、図2の周回数検出部151)と、
前記容器の周回数に応じて、前記容器に内包された飲食物の価格を変更する価格変更手段(例えば、図2の価格演算部52)と、
前記周回数に応じて変更された前記価格に応じて、前記容器の形態を変化させる容器形態変換手段(例えば、図2の容器形態変換部54)を備える。
これにより、消費者は、搬送されている飲食物の価格が変更されたことを一目で認識することができるので、消費者は、飲食物の品質に応じた適正な価格で飲食物の提供を受けることができる。
【0046】
また、本発明が適用される情報処理装置は、前記周回数に応じて変更された前記価格が所定条件を満たした場合(例えば、300円以下になった場合)、所定の情報(例えば、セール情報)を前記消費者に提供する提供手段(例えば、広告等情報提供部55)をさらに備える。
これにより、消費者の購買意欲が掻き立てられるため、寿司Sの消費が促進されるようになり、結果としてフードロスを低減させることができるようになる。
【0047】
また、本発明が適用される情報処理装置は、前記コンベア(例えば、図2のコンベアV)は、前記閉路から離脱させる離脱経路(例えば、経路離脱器G)を有しており、前記容器(例えば、図2の寿司皿D)のうち、前記価格が所定の閾値を下回ったもの(例えば、0円になったもの)を、前記離脱経路に搬送させる離脱手段(例えば、図2のレーン変換部53)をさらに備える。
これにより、例えば0円の飲食物ばかりが消費されることを防止することができるため、飲食物を提供する店舗は、一定の利益率を確保することができるようになる。
【0048】
本発明が適用される情報処理装置は、前記容器及びそれに内包された飲食物の状態を検出する状態検出手段をさらに備える。
これにより、飲食物の見た目等の品質に応じた適正な価格で飲食物の提供がなされるようになる。
【符号の説明】
【0049】
1・・・情報処理装置、51・・・状態検出部、52・・・価格演算部、53・・・レーン変換部、54・・・容器形態変換部、55・・・広告等情報提供部、151・・・周回数検出部、152・・・異常検出部
図1
図2
図3
図4