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特開2022-172025ベッド利用状況管理システム、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022172025
(43)【公開日】2022-11-14
(54)【発明の名称】ベッド利用状況管理システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/00 20180101AFI20221107BHJP
【FI】
G16H40/00
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021078201
(22)【出願日】2021-05-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】517383906
【氏名又は名称】株式会社介祉塾
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【弁理士】
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】砂 亮介
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】入院施設のベッドの利用状況を一元的に管理し、ユーザー間で情報共有し、迅速なベッドコントロールを行うベッド利用状況管理システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】入院可能な入院施設に入院する施設利用者が利用するベッドの利用状況について、入院施設のそれぞれに関連づけられた各管理端末を介して情報共有するベッド利用状況管理システムであって、利用状況情報が入院者によって利用されるベッドを特定するベッド特定情報及び当該ベッドの利用期間に係る利用期間情報を含み、入出力インターフェイス(各種画面)において図形の形態により利用状況情報を表現した帯状の利用状況図形を用いて利用状況情報を入出力し、帯状の利用状況図形の配置及び大きさに応じてベッド特定情報及び利用期間情報を特定して入力可能である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入院可能な入院施設に入院する施設利用者が利用するベッドの利用状況について、前記入院施設のそれぞれに関連づけられた各管理端末を介して情報共有可能とするベッド利用状況管理システムであって、
前記入院施設における前記ベッドの利用状況に関する利用状況情報の入力を受け付けて取得する情報取得部と、
前記情報取得部において取得された前記利用状況情報に基づいて、前記入院施設間で共有する共有情報を生成する共有情報生成部と、
前記共有情報生成部において生成された前記共有情報を出力する共有情報出力部と、
前記情報取得部への前記利用状況情報の入力、及び前記共有情報出力部により出力される前記共有情報の出力を可能とする入出力インターフェイスを構成するインターフェイス構成部と、を有し、
前記利用状況情報が、前記入院者によって利用される前記ベッドを特定するベッド特定情報、及び当該ベッドの利用期間に係る利用期間情報を含んで構成されるものであり、
前記入出力インターフェイスにおいて、図形の形態により前記利用状況情報を表現した利用状況図形を用いて、前記利用状況情報を入出力可能であり、
前記利用状況図形の配置及び大きさに応じて、前記ベッド特定情報及び前記利用期間情報を特定して入力可能であること、を特徴とするベッド利用状況管理システム。
【請求項2】
前記ベッドの利用状況についての情報共有を行う入院施設の範囲を規定する情報共有範囲規定部を有すること、を特徴とする請求項1に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項3】
前記入院施設が備えるベッドの属性を、当該ベッドに割り当てられた診療科に基づいて規定する診療科規定部を有し、
前記共有情報生成部が、前記共有情報を共有する前記入院施設に共通する前記診療科に相当する前記ベッドに限定して前記共有情報を生成すること、を特徴とする請求項1又は2に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項4】
前記施設利用者が入院している前記入院施設を転院元として、前記施設利用者の転院先候補となる他の前記入院施設の設定を受け付ける転院先設定部を有し、
前記転院先候補として設定された前記入院施設における前記利用状況情報が更新されることを条件として、前記共有情報生成部が、前記転院先候補となる前記入院施設に係る前記共有情報を更新し、
前記共有情報出力部が、前記転院元となる前記入院施設に関連づけられた前記管理端末において、前記転院先候補となる前記入院施設に係る更新後の前記共有情報を取得可能なように出力すること、を特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項5】
病床の機能分化に応じて前記入院施設を分類して当該入院施設の属性を規定する機能分化規定部と、
前記ベッドの利用状況についての情報共有を行う入院施設の範囲を規定する情報共有範囲規定部と、を有し、
前記情報共有範囲規定部が、前記機能分化規定部における規定に基づき、前記機能分化の異なる前記入院施設に関連づけられた管理端末間において前記共有情報を共有可能とすること、を特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項6】
前記共有情報の絞り込み条件の設定を受け付ける絞込条件設定部を有し、
前記共有情報生成部が、前記情報取得部において取得された前記利用状況情報のうち、前記絞込条件設定部において設定された絞り込み条件に合致するものに基づいて、前記共有情報を生成すること、を特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項7】
前記施設利用者が入院している前記入院施設を転院元として、前記転院元となる前記入院施設が前記施設利用者の転院先候補となる他の前記入院施設に対して前記ベッドの利用を申し込むベッド利用申込部を有し、
前記ベッドの利用を申し込まれた転院先候補となる他の前記入院施設が、前記ベッドの利用の申し込みを受け付けるベッド利用受付部、及び前記転院元となる前記入院施設に対して前記ベッドの利用に関する回答を行うベッド利用回答部を有すること、を特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項8】
前記入出力インターフェイスは、前記入院施設の運用方法に基づいてカスタマイズ可能に構成されていること、を特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項9】
前記ベッド特定情報は、複数のベッドの名称を含んで構成され、
前記利用期間情報は、複数の日時を含んで構成され、
前記入出力インターフェイスは、前記ベッド特定情報における複数のベッドの名称と、前記利用期間情報における複数の日時との配列方向を直交させて表示するように構成され、
前記入出力インターフェイスにおいて、前記図形の形態により前記利用状況情報を表現した利用状況図形を用いて、前記利用状況情報を入出力可能であり、
前記利用状況図形の移動操作に応じて、前記ベッド特定情報を特定して入力可能であること、を特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項10】
前記ベッド特定情報は、複数のベッドの名称を含んで構成され、
前記利用期間情報は、複数の日時を含んで構成され、
前記入出力インターフェイスは、前記ベッド特定情報における複数のベッドの名称と、前記利用期間情報における複数の日時との配列方向を直交させて表示するように構成され、
前記入出力インターフェイスにおいて、前記図形の形態により前記利用状況情報を表現した利用状況図形を用いて、前記利用状況情報を入出力可能であり、
前記利用状況図形の延長及び短縮操作に応じて、前記利用期間情報を特定して入力可能であること、を特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項11】
前記利用状況情報は、前記ベッドを利用する前記施設利用者の氏名を含んで構成され、
前記入出力インターフェイスは、前記施設利用者の氏名を前記利用状況図形に重ねて表示するように構成されていること、を特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項12】
前記入出力インターフェイスは、前記利用状況情報について所定の色から選択された色を用いて表示するように構成されていること、を特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項13】
前記管理端末に対して通信ネットワークを介して接続される管理サーバを有し、前記管理端末をクライアント端末として構成され、
少なくとも前記情報取得部、前記共有情報生成部、前記共有情報出力部、及び前記インターフェイス構成部が、前記管理サーバにおいて構築され、
前記管理端末において前記入出力インターフェイスが表示され、前記利用状況情報を入出力可能とされること、を特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システムをコンピュータにおいて実現させること、を特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッド利用状況管理システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、病院や施設等の経営においては、患者や利用者によるベッドの利用効率を高めることが収益性に直結するため、ベッドコントロールは最重要課題である。
【0003】
ベッドコントロールに関する前提条件としては、病院の診療報酬は、患者が一定期間以上入院すると患者の報酬単価(ランク)が下がる仕組みになっている。一方、病院にとって在宅復帰率(自宅や介護施設に戻ること)が良いと、患者の報酬単価(ランク)が上がる仕組みになっている。在宅復帰率の計算に当たっては、対象となる転院先病院及び施設の種別に制限(回復期の場合は老健は除く等の制限)がある。施設の介護報酬は、期間によって利用者(≒患者)の報酬単価が下がる仕組みではないが、病院やその他施設などに移転すると、報酬がないという不都合がある。
【0004】
現状のベッドコントロールの管理方法としては、病院及び施設内において、表計算ソフトや紙媒体等を用いて人手により予約管理をしているケースが多い。予約管理を行う管理者が、フロアごとに予約管理を行い、全体で閲覧できるように集計し、別途管理表を作成する等の作業が行われている。
【0005】
ベッドコントロールの管理項目としては、基本的には退院調整が重視されるので、「どの患者」が「どのタイミング」で「どこに」転院するのか、この3点を重点的に管理されている。高度急性期及び急性期については、入院について積極的に管理している傾向は少ないが、回復期以降は積極的に管理されている。回復期以降はベッドに空きが発生しないように、入院のタイミングと退院のタイミングとを調整して、即座にベッドが埋まる(ベッドが予約される)ように管理されている。
【0006】
これらに鑑みて、例えば、以下の特許文献1~3が開示されている。
【0007】
特許文献1及び2には、入院期間として簡易に入院期間を指定できる医療施設の空ベッド管理装置が開示されている。特許文献1及び2には、患者の入院内容に基づいて空ベッドの候補を検索し、当該候補を入院施設(ベッド及び病室)及び期日からなるテーブル上に入院期間として表示可能であること、が記載されている。上記特許文献1及び2に開示された医療施設の空ベッド管理装置では、表示画面上の左側にベッドの名称が表示されるとともに、上側に日付が表示されることによって、即座に空ベッドを把握可能となっている。
【0008】
特許文献1に開示された空ベッド管理装置では、患者の退院日を変更(移動)する場合には、表示画面においてマウスポインタを所定の位置に置き、マウスを右クリックしてメニューを表示した後に、変更後の退院日をクリック操作することにより、患者の退院日を変更可能になっている。
【0009】
特許文献2に開示された空ベッド管理装置では、患者の予約入院期間を移動させたい場合に、移動させたい日をクリック操作して「移動」を選択することにより、患者の予約入院期間を移動可能になっている。
【0010】
特許文献3には、容易且つ迅速に病院毎の空床データを得ることが可能な病床管理システムが開示されている。特許文献3には、病院データベースのうち公開可能な情報が、端末機からインターネットを介して閲覧可能であり、患者に転院の必要が生じた際に、サーバへ接続して受け入れ可能な病院を迅速に探し出すことが可能であること、が記載されている。
【0011】
また、上記特許文献3に開示された病床管理システムでは、病院情報を端末機からインターネットを介して閲覧し、病院の各データベースの内容(病院情報)に追加や変更が生じた際や患者の入退院や転科時には、端末機を用いてサーバに新しいデータを送り、各データベースの内容に追加や修正が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特許第5095006号公報
【特許文献2】特開2004-38898号公報
【特許文献3】特開2002-32489号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところで、ベッドコントロールには患者や利用者の入出が不可欠であるため、転院先の病院及び施設等の外部との連携が必須である。転院先の病院及び施設が、転院元の要望に応じて患者の受入をスムーズに行えると、次の依頼を受けやすく好循環になる。転院元の病院にとっても在宅復帰率の向上や平均在院日数の短縮化が課題であるため、転院先の空き状況の情報を常時吸い上げたいというニーズが強い。
【0014】
現状は、MSW(医療ソーシャルワーカー、医療相談室職員)による電話での問い合わせにより外部連携するケースが多いため、担当者不在や回答待ち状態が発生し、業務が停滞してストレスとなっている。病院及び施設としては外部連携の有用性は認めているものの、公開する相手や情報を限定したいというニーズが強い。病院及び施設間の患者移転にあっては、「転院元がどの病院及び施設に転院するか決めること」と「転院先がそれを受け入れるか決めること」との双方の調整が必須である。
【0015】
外部連携をスムーズに行うためには、転院元の病院がリアルタイムに転院先に患者移転の依頼を出せるようにすることが必要である。転院先が転院元から依頼を受けるに当たっては、患者の性別、症状、及び状態等の情報が必要である。転院先は患者移転に当たって、一次判断するために必要な患者の情報について基準を有しているが、その基準は病院ごとに異なっており、統一的な基準はない。
【0016】
病院及び施設がベッドコントロールを重視する理由は、患者が入れ替わることによって収益性が向上するからである。患者を効率よく入れ替えるには外部連携が不可欠で、病院及び施設間の利害も一致している。病院及び施設間における情報共有の方法としては、公開する相手と内容及び転院先が求める患者の情報項目等を病院及び施設側の要望に応じて変更できることが必須である。
【0017】
上記特許文献1及び2に開示された医療施設の空ベッド管理装置では、同一の病院及び施設内における患者及び利用者の退院日の変更や入院期間の変更が可能である一方、他の病院及び施設間における患者及び利用者の移動(転院)までは考慮されていない。このため、患者及び利用者を効率よく移動させることが可能なシステムが望まれている。
【0018】
上記特許文献3に開示された病床管理システムでは、病院の各データベースの内容(病院情報)について追加や修正を行う場合には、上記特許文献1及び2に開示された医療施設の空ベッド管理装置のように、表示画面上においてマウスをクリック操作してメニューを表示させ、病院情報の追加や修正を選択した後に、実際の病院情報を追加及び修正するものと考えられる。このため、病院の各データベースの内容(病院情報)について追加や修正を行う際には、追加や修正を行うための操作(作業)が煩雑となり、追加及び修正後の病院情報をデータベースに反映することが遅くなってしまうという不都合がある。その結果、迅速にベッドコントロールを行うことが困難になるという問題点がある。
【0019】
本発明は、上記問題点を解消すべくなされたものであって、入院施設のベッドの利用状況を一元的に管理し、ユーザー間で情報共有し、迅速なベッドコントロールが可能なベッド利用状況管理システム、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記目的を達成するために、本発明は、次のように構成されている。
【0021】
(1)本発明によるベッド利用状況管理システムは、入院可能な入院施設に入院する施設利用者が利用するベッドの利用状況について、前記入院施設のそれぞれに関連づけられた各管理端末を介して情報共有可能とするベッド利用状況管理システムであって、前記入院施設における前記ベッドの利用状況に関する利用状況情報の入力を受け付けて取得する情報取得部と、前記情報取得部において取得された前記利用状況情報に基づいて、前記入院施設間で共有する共有情報を生成する共有情報生成部と、前記共有情報生成部において生成された前記共有情報を出力する共有情報出力部と、前記情報取得部への前記利用状況情報の入力、及び前記共有情報出力部により出力される前記共有情報の出力を可能とする入出力インターフェイスを構成するインターフェイス構成部と、を有し、前記利用状況情報が、前記入院者によって利用される前記ベッドを特定するベッド特定情報、及び当該ベッドの利用期間に係る利用期間情報を含んで構成されるものであり、前記入出力インターフェイスにおいて、図形の形態により前記利用状況情報を表現した利用状況図形を用いて、前記利用状況情報を入出力可能であり、前記利用状況図形の配置及び大きさに応じて、前記ベッド特定情報及び前記利用期間情報を特定して入力可能であること、を特徴とする。
【0022】
上記構成によれば、入出力インターフェイスにおいて利用状況図形の配置及び大きさを変更するだけで、容易に入院者によって利用されるベッド及びベッドの利用期間について追加及び修正を行うことができる。このため、利用状況情報(病院情報)における追加及び修正等を行うための操作(作業)が簡便となり、追加及び修正後の利用状況情報を速やかに共有情報に反映することができる。その結果、入院施設のベッドの利用状況を一元的に管理し、ユーザー間で情報共有し、迅速なベッドコントロールを行うことができる。
【0023】
(2)本発明によるベッド利用状況管理システムにおいて、好ましくは、前記ベッドの利用状況についての情報共有を行う入院施設の範囲を規定する情報共有範囲規定部を有するとよい。このように構成すれば、親しい関係の入院施設間、及び提携している入院施設間において、限定公開により情報共有を行うことができる。これにより、情報共有を行う入院施設の範囲以外の入院施設に対して意に反して情報が公開されてしまうことを抑制することができる。
【0024】
(3)本発明によるベッド利用状況管理システムにおいて、好ましくは、前記入院施設が備えるベッドの属性を、当該ベッドに割り当てられた診療科に基づいて規定する診療科規定部を有し、前記共有情報生成部が、前記共有情報を共有する前記入院施設に共通する前記診療科に相当する前記ベッドに限定して前記共有情報を生成するとよい。このように構成すれば、一般的に施設利用者が転院する際には、転院先候補となる入院施設における同様の診療科に転院することが多いため、転院先候補となる入院施設を容易に検索することができる。
【0025】
(4)本発明によるベッド利用状況管理システムにおいて、好ましくは、前記施設利用者が入院している前記入院施設を転院元として、前記施設利用者の転院先候補となる他の前記入院施設の設定を受け付ける転院先設定部を有し、前記転院先候補として設定された前記入院施設における前記利用状況情報が更新されることを条件として、前記共有情報生成部が、前記転院先候補となる前記入院施設に係る前記共有情報を更新し、前記共有情報出力部が、前記転院元となる前記入院施設に関連づけられた前記管理端末において、前記転院先候補となる前記入院施設に係る更新後の前記共有情報を取得可能なように出力するとよい。このように構成すれば、転院先候補として設定された入院施設における利用状況情報が更新された場合に、リアルタイムに更新後の共有情報を取得することができる。その結果、更新後の共有情報に基づいて速やかに転院先候補を検索可能なため、迅速なベッドコントロールを行うことができる。
【0026】
(5)本発明によるベッド利用状況管理システムにおいて、好ましくは、病床の機能分化に応じて前記入院施設を分類して当該入院施設の属性を規定する機能分化規定部と、前記ベッドの利用状況についての情報共有を行う入院施設の範囲を規定する情報共有範囲規定部と、を有し、前記情報共有範囲規定部が、前記機能分化規定部における規定に基づき、前記機能分化の異なる前記入院施設に関連づけられた管理端末間において前記共有情報を共有可能とするとよい。このように構成すれば、例えば、急性期、介護老人保健施設、及び介護施設等の機能分化の異なる入院施設におけるベッドの利用状況について共有情報を取得することができるため、機能分化の異なる入院施設へ転院する際に、転院先の入院施設におけるベッドの利用状況を確認し易くすることができる。
【0027】
(6)本発明によるベッド利用状況管理システムにおいて、好ましくは、前記共有情報の絞り込み条件の設定を受け付ける絞込条件設定部を有し、前記共有情報生成部が、前記情報取得部において取得された前記利用状況情報のうち、前記絞込条件設定部において設定された絞り込み条件に合致するものに基づいて、前記共有情報を生成するとよい。このように構成すれば、所望の検索条件を設定して検索可能なため、所望の条件に合致した入院施設におけるベッドの利用状況を確認することができる。
【0028】
(7)本発明によるベッド利用状況管理システムにおいて、好ましくは、前記施設利用者が入院している前記入院施設を転院元として、前記転院元となる前記入院施設が前記施設利用者の転院先候補となる他の前記入院施設に対して前記ベッドの利用を申し込むベッド利用申込部を有し、前記ベッドの利用を申し込まれた転院先候補となる他の前記入院施設が、前記ベッドの利用の申し込みを受け付けるベッド利用受付部、及び前記転院元となる前記入院施設に対して前記ベッドの利用に関する回答を行うベッド利用回答部を有するとよい。このように構成すれば、転院元としての入院施設が転院先候補としての入院施設に対して転院の申し込み(依頼)を行い、転院先候補としての入院施設が転院元としての入院施設に対して転院の回答(了承及び拒否等)を行うという仕組みを構築することができる。その結果、転院の申し込みから回答までの手続きをスムーズに行うことができる。
【0029】
(8)本発明によるベッド利用状況管理システムにおいて、好ましくは、前記入出力インターフェイスは、前記入院施設の運用方法に基づいてカスタマイズ可能に構成されているとよい。このように構成すれば、入出力インターフェイスをカスタマイズすることにより、各入院施設の運用方法を反映することができる。これにより、各入院施設の業務方法に合わせた入出力インターフェイスを構成することができるため、効率よくベッドコントロールを進めることができる。
【0030】
(9)本発明によるベッド利用状況管理システムにおいて、好ましくは、前記ベッド特定情報は、複数のベッドの名称を含んで構成され、前記利用期間情報は、複数の日時を含んで構成され、前記入出力インターフェイスは、前記ベッド特定情報における複数のベッドの名称と、前記利用期間情報における複数の日時との配列方向を直交させて表示するように構成され、前記入出力インターフェイスにおいて、前記図形の形態により前記利用状況情報を表現した利用状況図形を用いて、前記利用状況情報を入出力可能であり、前記利用状況図形の移動操作に応じて、前記ベッド特定情報を特定して入力可能であるとよい。このように構成すれば、入出力インターフェイスにおいて利用状況図形を別のベッドの名称及び日時に対応する位置に移動操作するだけで、容易に、施設利用者が利用するベッド及び日時(利用期間)を変更することができる。
【0031】
(10)本発明によるベッド利用状況管理システムにおいて、好ましくは、前記ベッド特定情報は、複数のベッドの名称を含んで構成され、前記利用期間情報は、複数の日時を含んで構成され、前記入出力インターフェイスは、前記ベッド特定情報における複数のベッドの名称と、前記利用期間情報における複数の日時との配列方向を直交させて表示するように構成され、前記入出力インターフェイスにおいて、前記図形の形態により前記利用状況情報を表現した利用状況図形を用いて、前記利用状況情報を入出力可能であり、前記利用状況図形の延長及び短縮操作に応じて、前記利用期間情報を特定して入力可能であるとよい。このように構成すれば、利用状況図形を延長操作するだけで、容易に施設利用者が利用するベッドの利用期間を延長させることができ、その一方で、利用状況図形を短縮操作するだけで、容易に施設利用者が利用するベッドの利用期間を短縮させることができる。
【0032】
(11)本発明によるベッド利用状況管理システムにおいて、好ましくは、前記利用状況情報は、前記ベッドを利用する前記施設利用者の氏名を含んで構成され、前記入出力インターフェイスは、前記施設利用者の氏名を前記利用状況図形に重ねて表示するように構成されているとよい。このように構成すれば、入出力インターフェイスに表示される利用状況図形がどの施設利用者に対応するのかを、利用状況図形に重ねて表示される施設利用者の氏名を確認することによって容易に把握することができる。
【0033】
(12)本発明によるベッド利用状況管理システムにおいて、好ましくは、前記入出力インターフェイスは、前記利用状況情報について所定の色から選択された色を用いて表示するように構成されているとよい。このように構成すれば、ベッドの利用状況に関する利用状況情報毎に配色を同じにするか又は異ならせることにより、利用状況情報を視覚的に見易くすることができる。
【0034】
(13)本発明によるベッド利用状況管理システムにおいて、好ましくは、前記管理端末に対して通信ネットワークを介して接続される管理サーバを有し、前記管理端末をクライアント端末として構成され、少なくとも前記情報取得部、前記共有情報生成部、前記共有情報出力部、及び前記インターフェイス構成部が、前記管理サーバにおいて構築され、前記管理端末において前記入出力インターフェイスが表示され、前記利用状況情報を入出力可能とされているとよい。このように構成すれば、ベッド利用状況管理システムをクラウド型サービスにより構築することができる。
【0035】
(14)本発明によるプログラムは、請求項1~13のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システムをコンピュータにおいて実現させること、を特徴とする。
【0036】
上記構成によれば、入出力インターフェイスにおいて利用状況図形の配置及び大きさを変更するだけで、容易に入院者によって利用されるベッド及びベッドの利用期間について追加及び修正を行うことができる。このため、利用状況情報(病院情報)における追加及び修正等を行うための操作(作業)が簡便となり、追加及び修正後の利用状況情報を速やかに共有情報に反映することができる。その結果、入院施設のベッドの利用状況を一元的に管理し、ユーザー間で情報共有し、迅速なベッドコントロールを行うことが可能なベッド利用状況管理システムをコンピュータにおいて実現させることができる。
【発明の効果】
【0037】
本発明に係る態様によれば、入院施設のベッドの利用状況を一元的に管理し、ユーザー間で情報共有し、迅速なベッドコントロールを行うことが可能なベッド利用状況管理システム、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の一実施形態に係るベッド利用状況システムの概略を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係るベッド利用状況システムの概略を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係るベッド利用状況システムのネットワーク構成の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係るベッド利用状況システムのシステム構成を示すブロック図である。
図5】本実施形態に係るログイン画面を示す図である。
図6】本実施形態に係るベッド管理画面を示す図である。
図7】本実施形態に係るベッド管理画面を示す図である。
図8】本実施形態に係るベッド管理画面を示す図である。
図9】本実施形態に係るベッド管理画面を示す図である。
図10】本実施形態に係るベッド管理画面を示す図である。
図11】本実施形態に係る入院予約受付画面の受付一覧を示す図である。
図12】本実施形態に係る入院予約受付画面の全床一覧を示す図である。
図13】本実施形態に係る入院予約受付画面の受付一覧を示す図である。
図14】本実施形態に係る入院予約受付画面の患者登録を示す図である。
図15】本実施形態に係る入院予約受付画面の退院処理一覧を示す図である。
図16】本実施形態に係る退院調整画面の転院申込を示す図である。
図17】本実施形態に係る退院調整画面の転院申込を示す図である。
図18】本実施形態に係る退院調整画面の処理中を示す図である。
図19】本実施形態に係る外部連携画面の公開一覧を示す図である。
図20】本実施形態に係る外部連携画面の公開一覧を示す図である。
図21】本実施形態に係る外部連携画面の連携先を示す図である。
図22】本実施形態に係る外部連携画面において自施設の紹介を外部表示するための入力画面を示す図である。
図23】本実施形態に係る外部連携画面の施設紹介のプレビュー表示を示す図である。
図24】本実施形態に係る外部連携画面の予約フォームを示す図である。
図25】本実施形態に係る外部連携画面の投稿を示す図である。
図26】本実施形態に係る外部連携画面の更新履歴を示す図である。
図27】本実施形態に係るマスタ管理画面のベッドマスタを示す図である。
図28】本実施形態に係るマスタ管理画面のフロア作成を示す図である。
図29】本実施形態に係るマスタ管理画面の色マスタを示す図である。
図30】本実施形態に係るアカウント管理画面のアカウント設定を示す図である。
図31】本実施形態に係る経営分析画面のフロア別分析を示す図である。
図32】本実施形態に係る機能設定画面を示す図である。
図33】本実施形態に係る子アカウントによりログインした際の子アカウント画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係るベッド利用状況システムを説明する。これらの図は模式図であって、必ずしも大きさを正確な比率で記したものではない。また、図中、同様の構成部品は、同様の符号を付して示す。
【0040】
(ベッド利用状況システムの概略)
図1図33を参照して、本実施形態におけるベッド利用状況システム(以下、本システムともいう)について説明する。本システムは、入院可能な入院施設(病院及び介護施設等)に入院する施設利用者(患者及び利用者等)が利用するベッドの利用状況について、入院施設のそれぞれに関連づけられた各管理端末を介して情報共有可能とするシステムである。また、本システムは、入院施設のベッドの利用状況(ベッドの種類、受入条件、空き状況等)を一元的に管理し、本システムを導入している入院施設間(ユーザ間)でリアルタイムに限定的に共有できるクラウド型サービスである。各入院施設の都合に合わせて、仲の良い(交流のある)入院施設間でのみ施設利用者の移転や転院を効率化し、互いの収益を増加させようとするものである。また、本システムを導入する入院施設の数(ユーザ数)を増加させることにより、地域医療及び介護資源の有効活用を目指すものである。
【0041】
図1を参照して、本実施形態におけるベッド利用状況システムの概略について説明する。
【0042】
図1に示すように、本システムにおける入院可能な入院施設とは、例えば、急性期病院H1と、回復期病院H2と、慢性期病院H3と、介護老人保健施設H4と、介護施設H5等である。これらの入院施設間(ユーザ間)において、施設利用者が利用するベッドの利用状況について、各入院施設に設けられた管理端末10を介して情報共有可能となっている。
【0043】
また、管理端末10は、救急センターC1及び診療所H6にも設けられており、救急センターC1及び診療所H6は急性期病院H1におけるベッドの利用状況について情報共有可能となっている。一方、急性期病院H1は、救急センターC1に対して情報共有が不要な部分については、閲覧不可能とすることも可能である(図1の閲覧不可部X)。なお、情報を閲覧不可能とする理由については、診療科の違い等によるものである。
【0044】
急性期病院H1及び回復期病院H2は、ベッドの利用状況について、互いに情報共有可能となっている。一方、急性期病院H1及び回復期病院H2は、互いに情報共有が不要な部分については、閲覧不可能とすることも可能である(図1の閲覧不可部X)。
【0045】
回復期病院H2及び介護老人保健施設H4は、ベッドの利用状況について、互いに情報共有可能となっている。一方、回復期病院H2及び介護老人保健施設H4は、互いに情報共有が不要な部分については、閲覧不可能とすることも可能である(図1の閲覧不可部X)。
【0046】
介護老人保健施設H4及び介護施設H5におけるベッドの利用状況について、互いに情報共有可能となっている。一方、介護老人保健施設H4及び介護施設H5は、互いに情報共有が不要な部分については、閲覧不可能とすることも可能である(図1の閲覧不可部X)。
【0047】
次に、図2を参照して、本実施形態におけるベッド利用状況システムを、転院元の病院H10と転院先の病院H20との間において利用する例について説明する。
【0048】
図2に示すように、転院元の病院H10は、施設利用者の転院元の病院を示しており、転院先の病院H20は、施設利用者の転院先の病院を示している。例えば、転院元の病院H10を図1に示す急性期病院H1とした場合には、転院先の病院H20が回復期病院H2に対応する。同様に、転院元の病院H10を図1に示す回復期病院H2とした場合には、転院先の病院H20が介護老人保健施設H4に対応する。同様に、転院元の病院H10を図1に示す介護老人保健施設H4とした場合には、転院先の病院H20が介護施設H5に対応する。
【0049】
転院元の病院H10には、少なくとも、MSW100(医療ソーシャルワーカー)と、フロア担当者200とが配属されている。この例では、MSW100が二人配属されており、フロア担当者200が三人配属されている。なお、MSW100及びフロア担当者200は、これらの人数に限られず、少なくとも一人以上配属されていればよい。
【0050】
転院元の病院H10には、少なくとも一つ以上の管理端末10が配置されている。管理端末10は、主にフロア担当者200によって管理されている。例えば、フロア担当者200は、管理端末10を操作して、フロアのベッドコントロール301(後述するベッド管理画面22bに対応)において情報を更新することによって、リアルタイムに公開画面及びベッド類型の空き状況302(後述する入院予約受付画面22c)が更新される。
【0051】
管理端末10における公開画面及びベッド類型の空き状況302は、MSW100により検索可能となっている。また、MSW100は、公開画面及びベッド類型の空き状況302を確認して、所望の転院先の病院H20におけるベッドを選択し、申込画面303(後述する退院調整画面22dに対応)において、ベッドの利用について申し込むことが可能である。
【0052】
上記のような、ベッドコントロール301、公開画面及びベッド類型の空き状況302、及び申込画面303は、提携している入院施設間において限定公開される。また、上記のような、ベッドコントロール301、公開画面及びベッド類型の空き状況302、及び申込画面303は、各入院施設においてカスタマイズ可能となっている。
【0053】
次に、図3を参照して、本実施形態におけるベッド利用状況システムのネットワークの構成例について説明する。
【0054】
図3に示すように、本実施形態に係るベッド利用状況システムは、少なくとも一以上の管理端末10と、管理サーバ20と、携帯通信機器30と、無線基地局40と、無線LANアクセスポイント50とがインターネット60等の通信ネットワークを介して接続されている。
【0055】
管理端末10は、管理サーバ20に登録された入院施設のフロア担当者200が使用する端末である。管理端末10には、例えば、ノートパソコンやデスクトップパソコン等が用いられる。なお、管理端末10は、これらのパソコン等に限定されるものではない。
【0056】
管理サーバ20は、ログイン手続を行った管理端末10に対して、施設利用者が利用するベッドの利用状況に関する情報を一元的に管理するクラウドサービスを行う。
【0057】
管理端末10及び管理サーバ20の通信は、インターネット60を介して行われる。その際の通信手段は、無線基地局40又は無線LANアクセスポイント50を利用した無線通信によるものが考えられる。また、携帯通信機器30の通信は、無線基地局40又は無線LANアクセスポイント50、及びインターネット60を介して行われる。なお、上記の通信手段は、無線通信に限定されるものではなく、有線通信によるものであってもよい。
【0058】
(管理端末)
図4に示すように、管理端末10は、クライアント端末として構成されている。管理端末10の表示画面部12において、後述する入出力インターフェイスとしての各種画面(図5図33参照)が表示され、各種画面を操作することにより、利用状況情報を入出力可能とされている。管理端末10は、少なくとも、管理端末処理部11と、表示画面部12と、入力部13と、管理端末記憶部14と、管理端末通信部15とを備えている。各部は、データバス(図示省略)によって接続されているとともに、情報データが流通可能である。
【0059】
(管理端末処理部)
管理端末10の管理端末処理部11は、管理端末10の全体の処理を司る処理装置として機能する。この管理端末処理部11は、少なくとも、管理端末情報取得部11aと、情報出力部11bとを備えている。
【0060】
(管理端末情報取得部)
管理端末情報取得部11aは、管理サーバ20より送信される共有情報及び入出力インターフェイス(各種画面)に係る情報データ等の各種情報データを取得する。
【0061】
(情報出力部)
情報出力部11bは、フロア担当者200により入力された各種情報を、管理端末通信部15を介して管理サーバ20に対して出力する。
【0062】
(表示画面部)
表示画面部12は、後述する入出力インターフェイス(各種画面)が表示されるディスプレイやモニター等である。
【0063】
(入力部)
入力部13は、フロア担当者200が管理端末10の表示画面部12に表示される入出力インターフェイス(各種画面)に対して情報を入力するためのキーボードやマウス等の入力装置である。
【0064】
(管理端末記憶部)
管理端末記憶部14は、本システムを動作させるために必要なプログラムやデータ等を記憶する記憶装置である。
【0065】
(管理端末通信部)
管理端末通信部15は、管理サーバ20の管理サーバ通信部23との間で情報データを相互に通信するための通信装置である。管理端末通信部15は、有線通信手段であっても、無線通信手段であってもよい。
【0066】
(管理サーバ)
図4に示すように、管理サーバ20は、入院可能な入院施設に入院する施設利用者が利用するベッドの利用状況(ベッドの種類、受入条件、空き状況等)について、入院施設のそれぞれに関連づけられた各管理端末10を介して情報共有可能なように、各入院施設のベッドの利用状況を一元的に管理するサーバである。この管理サーバ20は、少なくとも、管理サーバ処理部21と、管理サーバ記憶部22と、管理サーバ通信部23とを備えている。各部は、データバス(図示省略)によって接続されているとともに、情報データが流通可能である。管理サーバ通信部23は、管理端末10の管理端末通信部15との間において各種の情報データを相互に通信可能に構成されている。
【0067】
(管理サーバ処理部)
管理サーバ20の管理サーバ処理部21は、管理サーバ20の全体の処理を司る処理装置として機能する。この管理サーバ処理部21は、少なくとも、管理サーバ情報取得部21aと、共有情報生成部21bと、共有情報出力部21cと、インターフェイス構成部21dと、情報共有範囲規定部21eと、診療科規定部21fと、転院先設定部21gと、機能分化規定部21hと、絞込条件設定部21iと、ベッド利用申込部21jと、ベッド利用受付部21kと、ベッド利用回答部21mとを備えている。
【0068】
(管理サーバ情報取得部)
管理サーバ情報取得部21aは、入院施設におけるベッドの利用状況に関する利用状況情報の入力を受け付けて取得する。具体的には、管理サーバ情報取得部21aは、管理端末10の表示画面部12に表示されるベッド管理画面22b(図6図10参照)を介して、フロア担当者200によって入力されたベッドの利用状況に関する利用状況情報を取得する。ベッド管理画面22bを介した利用状況情報の入力操作については、キーボード等の入力デバイスを介して直接的に入力する方法を採用することも可能であるが、本システムにおいては、後に詳述するようにベッド管理画面22bをなすGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)上において、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイスを介して利用状況情報の新規入力や、既存の利用状況情報の更新、削除、分割、切り取り、貼りつけ等の操作を直感的に行えるものとされている。
【0069】
(共有情報生成部)
共有情報生成部21bは、管理サーバ情報取得部21aにおいて取得された利用状況情報に基づいて、入院施設間で共有する共有情報を生成する。また、共有情報生成部21bは、転院先候補として設定された入院施設における利用状況情報が更新されることを条件として、転院先候補となる入院施設に係る共有情報を更新する。
【0070】
(共有情報出力部)
共有情報出力部21cは、共有情報生成部21bにおいて生成された共有情報を出力する。具体的には、共有情報出力部21cは、管理端末10を操作するフロア担当者200の要求に応じて、管理サーバ通信部23を介して管理端末10に共有情報を出力する。また、共有情報出力部21cは、転院元となる入院施設に関連づけられた管理端末10において、転院先候補となる入院施設に係る更新後の共有情報を取得可能なように出力する。
【0071】
(インターフェイス構成部)
インターフェイス構成部21dは、管理サーバ情報取得部21aへの利用状況情報の入力、及び共有情報出力部21cにより出力される共有情報の出力を可能とする入出力インターフェイスを構成する。これらの入出力インターフェイスは、管理サーバ記憶部22に記憶された各種画面に係る情報データにより構成され、この情報データが管理サーバ通信部23を介して管理端末10に出力されることによって、管理端末10の表示画面部12に入出力インターフェイス(各種画面)が表示される。これらの入出力インターフェイスは、入院施設の運用方法に基づいてカスタマイズ可能に構成されている。
【0072】
(情報共有範囲規定部)
情報共有範囲規定部21eは、ベッドの利用状況についての情報共有を行う入院施設の範囲を規定する。具体的には、管理端末10の表示画面部12に表示される後述する外部連携画面22e(図19図26参照)においてフロア担当者200が連携(提携)して情報共有を行う入院施設について選択及び決定等を行うことによって、情報共有を行う入院施設の範囲が規定される。
【0073】
(診療科規定部)
診療科規定部21fは、入院施設が備えるベッドの属性を、当該ベッドに割り当てられた診療科に基づいて規定する。例えば、管理端末10の表示画面部12に表示される後述する外部連携画面22e(図19及び図20参照)を操作することによって、予め入院施設が備えるベッドについて診療科(例えば、精神系疾患、呼吸器系疾患、認知症対応等)を割り当てることが可能である。また、共有情報生成部21bは、共有情報を共有する入院施設に共通する診療科に相当するベッドに限定して共有情報を生成する。
【0074】
(転院先設定部)
転院先設定部21gは、施設利用者が入院している入院施設を転院元として、施設利用者の転院先候補となる他の入院施設の設定を受け付ける。例えば、管理端末10の表示画面部12に表示される後述する退院調整画面22d(図16図18参照)において、フロア担当者200が施設利用者の転院先候補となる他の入院施設の一覧から入院施設を選択することにより設定が受け付けられる。
【0075】
(機能分化規定部)
機能分化規定部21hは、病床の機能分化に応じて入院施設を分類して当該入院施設の属性を規定する。情報共有範囲規定部21eは、機能分化規定部21hにおける規定に基づき、機能分化の異なる入院施設に関連づけられた管理端末10間において共有情報を共有可能とする。すなわち、管理端末10の表示画面部12に表示される後述する外部連携画面22e(図19図21参照)において、図1に示すような、病床の機能分化として、急性期病院H1、回復期病院H2、慢性期病院H3、介護老人保健施設H4、及び介護施設H5とに応じて入院施設を分類して、入院施設の属性を規定することが可能である。
【0076】
(絞込条件設定部)
絞込条件設定部21iは、共有情報の絞り込み条件の設定を受け付ける。共有情報生成部21bは、管理サーバ情報取得部21aにおいて取得された利用状況情報のうち、絞込条件設定部21iにおいて設定された絞り込み条件に合致するものに基づいて、共有情報を生成する。例えば、管理端末10の表示画面部12に表示される後述する外部連携画面22e(図20参照)等において、予め必要な項目について絞込条件を設定しておくことによって、この絞り込み条件に合致する共有情報が表示画面部12に表示される。
【0077】
(ベッド利用申込部)
ベッド利用申込部21jは、施設利用者の転院先候補となる他の入院施設に対するベッドの利用を申し込むものである。具体的には、管理端末10の表示画面部12に表示される後述する退院調整画面22d(図16及び図17参照)において、フロア担当者200が施設利用者の状態に適した転院先候補となる他の入院施設に対してベッドの利用の申込みが行われる。
【0078】
(ベッド利用受付部)
ベッド利用受付部21kは、転院元となる入院施設から転院先候補となる他の入院施設に対するベッドの利用の申し込みを受け付ける。具体的には、管理端末10の表示画面部12に表示される後述する退院調整画面22d(図16及び図17参照)において、転院元となる入院施設からのベッドの利用の申込みが受け付けられる。このとき、管理サーバ20は、ベッドの申込みがあったことを転院先候補となる他の入院施設の管理端末10に出力し、ベッドの利用の申込みを了承するか又は拒否するかを回答させる。
【0079】
(ベッド利用回答部)
ベッド利用回答部21mは、転院先候補となる他の入院施設から転院元となる入院施設に対するベッドの利用に関する回答を行う。具体的には、管理端末10の表示画面部12に表示される後述する入院予約受付画面22c(図11図15参照)において、転院先候補となる他の入院施設からのベッドの利用の申込みに対する回答が受け付けられ、その回答を転院元となる入院施設の管理端末10に出力する。
【0080】
(管理サーバ記憶部)
図4に示すように、管理サーバ記憶部22は、本実施形態におけるベッド利用状況システムを動作させるために必要なプログラム、及び入出力インターフェイスを構成する各種画面等に係る情報データを記憶させる記憶装置である。また、管理サーバ記憶部22には、入出力インターフェイス(各種表示画面)が記憶されており、少なくとも、ログイン画面22aと、ベッド管理画面22bと、入院予約受付画面22cと、退院調整画面22dと、外部連携画面22eと、マスタ管理画面22fと、アカウント管理画面22gと、経営分析画面22hと、機能設定画面22iと、子アカウント画面22jとが記憶されている。
【0081】
(ログイン画面)
図5に示すように、ログイン画面22aは、フロア担当者200及び閲覧者等が本システムを利用する際に、管理端末10の表示画面部12に最初に表示される画面(入出力インターフェイス)である。ログイン画面22aは、画面の上半分にシステムに関するお知らせが表示されているとともに、画面の下半分左側に親アカウントでのログイン画面が表示され、画面の下半分右側に子アカウントでのログイン画面が表示されている。各種画面の操作及び更新する際には、親アカウントでのログインを行う。一方、共有情報の閲覧のみを行う場合には、子アカウントでのログインを行う。
【0082】
(ベッド管理画面)
図6図10に示すように、ベッド管理画面22b(ベッド配列表)は、本システムにおいて、最も中心となる画面である。フロア担当者200がベッド管理画面22bについて日々操作を行い、施設利用者が利用するベッド及び利用期間等の入力操作を行うものである。なお、図6図7図10とにおける画面の構成が一部異なっているが、機能的には同様である。
【0083】
なお、図6に示すように、ベッド管理画面22bの上側には、「ベッド管理」、「入院予約受付」、「退院調整」、「外部連携」、「マスタ管理」、「アカウント管理」、「経営分析」、及び「機能設定」に関する操作部(操作ボタン)が表示されている。これらの操作部は、後述する「ベッド管理画面22b」、「入院予約受付画面22c」、「退院調整画面22d」、「外部連携画面22e」、「マスタ管理画面22f」、「アカウント管理画面22g」、「経営分析画面22h」、及び「機能設定画面22i」において、共通する画面である。また、これらの操作部は、フロア担当者200がマウスを操作して選択することにより、各操作部に対応する画面に移行する。
【0084】
ベッド管理画面22bでは、画面上側のフロア選択部221bにおいて、左側から右側に沿って「全床」、「フロア1」、及び「フロア2」・・・というように、入院施設内のベッドを全床及びフロアごとに確認可能となっている。フロア選択部221bの下側には、利用状況情報が表示される利用状況表示部222bが表示されている。
【0085】
ここで、本実施形態では、利用状況情報は、入院者によって利用されるベッドを特定するベッド特定情報、及び当該ベッドの利用期間に係る利用期間情報を含んで構成されるものである。入出力インターフェイスとしてのベッド管理画面22bの利用状況表示部222bにおいて、図形の形態により利用状況情報を表現した帯状の利用状況図形を用いて、利用状況情報を入出力可能である。帯状の利用状況図形の配置及び大きさに応じて、ベッド特定情報及び利用期間情報を特定して入力可能である。
【0086】
また、ベッド管理画面22bの利用状況表示部222bには、複数のベッドの名称が縦方向に沿って配列表示されており、複数の日時が横方向に沿って配列表示されており、これらの表示における配列方向が直交している。
【0087】
複数のベッドの名称としては、「301 ベッドA」、「301 ベッドB」、及び「305 ベッドD」・・・等である。複数の日時としては、「1日(月)」、「2日(火)」、及び「3日(水)」・・・等である。図6においては、例えば、入院施設の利用者である「A野A子」は、帯状の利用状況図形を用いて、「301 ベッドA」において「6月2日(火)~8日(月)」の間に利用することが表示(表現)されている。
【0088】
利用状況表示部222bにおいて、帯状に形成された利用状況図形の移動操作に応じて、ベッド特定情報を特定して入力可能である。なお、帯状に形成された利用状況図形には、ベッドを利用する施設利用者の氏名が重ねられて表示されている。また、帯状に形成された利用状況図形は、担当者の操作により所定の色から選択された色を用いて表示されている。
【0089】
図6に示すように、施設利用者が利用するベッドを移動する際には、ベッドの名称「301 ベッドA」における「A野A子」について、マウスを利用して帯状の利用状況図形の任意の位置をクリックした状態で、ベッドの名称「301 ベッドB」に移動させる。これにより、図7に示すように、「A野A子」が利用するベッドを移動させることができる。さらに、ベッドを利用する利用期間を「6月2日(火)~8日(月)」から「6月8日(月)~13日(土)」に変更することが可能である。
【0090】
また、利用状況表示部222bにおいて、帯状の利用状況図形の延長及び短縮操作(伸縮操作)に応じて、利用期間情報を特定して入力可能である。例えば、図6に示すように、ベッドの名称「308 ベッドC」における「D田D太」について、マウスを利用して帯状の利用状況図形の右端をクリックした状態で右方向に移動(延長)させることにより、ベッドを利用する利用期間を「6月3日(水)~5日(金)」から「6月3日(水)~9日(水)」に変更することが可能である。なお、利用状況図形の右端をクリックした状態で左方向に移動(短縮)させることにより、ベッドを利用する利用期間を短縮することが可能である。
【0091】
また、図8に示すように、ベッドの名称「301 ベッドB」における「F河F奈」について、マウスを利用して帯状の利用状況図形の任意の位置をクリックしたままベッドの名称「305 ベッドD」に移動させることが可能である。さらに、ベッドを利用する利用期間を「6月7日(日)~23日(火)」から「6月7日(日)~17日(水)」に変更することが可能である。
【0092】
他の例として、利用状況表示部222bにおいて、帯状の利用状況図形の分割操作に応じて、利用期間情報を特定して入力可能である。言い換えると、施設利用者におけるベッドを利用する利用期間を任意の日時において分割(2分割)し、分割された期間のうち、前半期間と後半期間とを連携させて一連のものとして取り扱いつつ、別個のベッドに移動することが可能である。なお、上記のように、利用期間を2分割する以外に、利用期間を3分割以上することも可能である。このような分割操作は、図9に示すように、分割操作しようとする施設利用者に対応する帯状の利用状況図形上においてマウス操作を行うことにより可能である。
【0093】
また、上記のように分割操作された前半期間に対応する帯状の利用状況図形、及び後半期間に対応する帯状の利用状況図形のうち一方を他方の端部近傍に移動させることにより、分割された前半期間及び後半期間における帯状の利用状況図形が1つの帯状の利用状況図形として、分割された利用期間が自動的に一つに纏まるようになっている。
【0094】
また、本システムでは、図9に示す利用状況表示部222bにおいて、マウスやトラックボール等の入力デバイスを操作することにより、帯状の利用状況図形を指定して「切り取り」を行い、任意のセルを指定して「貼りつけ」を行うことによって、元の帯状の利用状況図形が消えて、任意のセルに帯状の利用状況図形が出現するようになっている。このような操作を実現することにより、例えばカレンダーに貼り付けた付箋紙を剥がして貼り付けるかのように直感的な操作感により利用状況図形を取り扱うことができる。
【0095】
なお、上記のように、ベッドの利用期間(使用予定)の延長、分割、移動、切り取り、及び貼りつけ操作等を行った場合に、既に先約がある場合や施設利用者の症状や性別等によって、これらの操作が受け付けられない場合には、上記の操作が可能な範囲(操作を受け付けられる範囲)に限定されるように演算処理が行われる。このような演算処理は、上記した共有情報生成部等の処理部において行われる。
【0096】
図9に示すように、利用状況表示部222bの左側には、予約者表示部223bが表示されている。予約者表示部223bには、入院予約受付画面22c(図11図15参照)において、入院予約が受け付けられた施設利用者(予約者)の人数、氏名、及び利用期間等が表示される。
【0097】
利用状況表示部222bの上側には、カレンダー部224bが表示されている。カレンダー部224bには、利用状況表示部222bに表示されるベッド特定情報及び利用期間情報を「1月単位」、「1週間単位」、及び「1日単位」毎に表示させるための操作部(操作ボタン)が表示されている。例えば、図9においては、利用状況表示部222bには、ベッド特定情報及び利用期間情報が「月単位」で表示されている。また、図10においては、利用状況表示部222bには、ベッド特定情報及び利用期間情報が「1週間単位」で表示されている。
【0098】
また、図7図9に示すように、カレンダー部224bの右隣りには、入力された内容を「元に戻す」又は「やり直し」等の操作を行うための操作ボタン224cが表示されている。
【0099】
(入院予約受付画面)
図11図15に示すように、入院予約受付画面22cは、入院施設を利用する施設利用者の入院予約を受け付けるための画面である。図11に示すように、入院予約受付画面22cの受付一覧には、入院予約された施設利用者の「受信日時」、「氏名」、「紹介元」、「入院日」、及び「退院日」等が表示される。図12に示すように、入院予約受付画面22cの受付一覧の別ウィンドウにおいて、ベッドの空き状況を確認すための確認画面(全床一覧)が表示される。
【0100】
図13に示すように、入院予約受付画面22cの受付一覧の右端には、紹介元(転院元)の入院施設からの情報として、「氏名(患者名)」、「健康保険番号」、及び「利用期間」等の情報が表示され、転院先候補としての入院施設におけるフロア担当者200は施設利用者の受け入れを「了承する(受付けます)」、又は「拒否する(断ります)」が選択可能になっている。施設利用者の受け入れを了承した場合には、図9に示すベッド管理画面22bの予約者表示部223bに施設利用者の氏名等が表示される。
【0101】
図14に示すように、入院予約受付画面22cの患者登録には、入院予約が受け付けられた「患者名」、「カナ」、「被保険者番号」、「整理番号」、「直近入院」、「登録日」、「備考欄(症状、性別、年齢等)」、及び「詳細(入院履歴)」等が表示される。また、図15に示すように、入院予約受付画面22cの退院処理一覧には、入院予約が受け付けられた「患者名」、「カナ」、「被保険者番号」、「整理番号」、「直近入院」、「登録日」、「備考欄(症状、性別、年齢等)」、及び「詳細(入院履歴)」等が表示される。
【0102】
(退院調整画面)
図16図18に示すように、退院調整画面22dは、自院(転院元となる入院施設)にいる患者を他院(転院先候補として設定された入院施設)へ移転させるために利用され、施設利用者の退院日及び転院申込み等の調整を行うための画面である。図16に示すように、退院調整画面22dの転院申込では、転院先候補として設定された入院施設における利用状況情報が表示される。すなわち、退院調整画面22dの転院申込では、連携(提携)している入院施設の一覧から、施設利用者の状態に合った入院施設を選択することが可能である。例えば、図16に示す画面においては、1つの画面に3つの転院先候補における病院及び施設が表示されている。
【0103】
図17に示すように、転院先候補として設定された入院施設が決定された際に、フロア担当者200がマウスを操作して、転院候補日を選択する。すなわち、選択した入院施設の空きベッドに対して、予約のオファーを行うこととなる。これにより、詳細な転院申込画面が表示されるため、フロア担当者200は、「患者名」、「健康保険番号」、及び「利用期間」等の必要な情報を入力して、転院申し込みを行うこととなる。
【0104】
図18に示すように、退院調整画面22dの処理中では、「患者名」、「ベッド情報」、「退院予定日」、「申込日」、「申込先」、「退院希望日」、及び「ステータス」等が表示される。上記のような退院調整画面22dを操作することにより、患者の症状に適した病院及びベッドが設けられているかどうか、退院日に空きベッドがあるかどうか、等の点について転院先の候補を効率よく見つけられるため、指定した条件を元に申込みの予約を行うことが可能である。
【0105】
また、図16に示すように、退院調整画面22dにおける操作ボタン221dを操作する(押下する)ことにより、操作ボタン221dの下部に表示されているベッドの数が操作ボタン221dに表示された内容に対応するように変更される。例えば、操作ボタン221dのうちの一つが「神経系疾患」に関するボタンである場合には、この操作ボタン221dを操作することにより、神経系疾患に係るベッドの数が表示される。また、上記の操作ボタン221dは、図27に示すタブ(操作ボタン221d)に対応して表示されている。
【0106】
(外部連携画面)
図19図26に示すように、外部連携画面22eは、他の転院元となる入院施設からの連携依頼の受付や自院からの連携依頼を行うためのものである。図19に示すように、外部連携画面22eの公開一覧では、連携候補となる複数の入院施設の一覧が全表示される。これらのうち、転院元となる入院施設が「前方連携」と表示され、転院先候補となる入院施設が「後方連携」と表示される。外部連携画面22eの公開一覧では、「入院施設の名称」、「ベッド数」、及び「1週間単位の空床数」が表示される。なお、「1週間単位の空床数」が表示されている理由としては、1週間分について、自院が他院にどのように表示されているのか簡易的に判断できるようにするためである。また、本実施形態では、「1週間単位の空床数」を表示する例を示しているが、「1月単位」や「10日単位」等の任意の単位期間における空床数を表示させることが可能である。
【0107】
図20に示すように、外部連携画面22eの公開一覧において、連携先の病院施設の1つを選択すると、その連携先の病院施設に対してどのような情報を提供するのかを選択可能となっている。本実施形態では、外部連携画面22eの公開一覧において、「1月単位の空床数」、「1日当たりの最大空床数、及び最小空床数」、「フロアの選択」、「症状(病状)」、及び「外部表示するベッドの選択」が可能となっている。
【0108】
外部連携画面22eの公開一覧において、空床表示部221eでは、各日の空床数についてアナログ入力が可能となっており、その空床数を表示させることができる。最大及び最小空床数選択部222eでは、空床表示部221eに表示させる空床数の最大値及び最小値を設定可能である。また、最大及び最小空床数選択部222eは、外部連系先に対して公開する病床数(公開病床数)を、実際の病床数(実病床数)を上限として、実病床数以下の病床数として設定することができる。例えば、実病床数が10床である場合において、外部に対して公開する病床数(公開病床数)を5床として設定することができる。これにより、実病床数と公開病床数との差(実病床数-公開病床数)の分だけ、公開せずに自院が使用できる病床を確保したり、外部連系先において実際の病床使用率を知られてしまうのを回避したりすることができる。外部表示選択画面223eでは、外部表示するベッド(号室やフロア等)を選択することが可能である。
【0109】
上記の画面については、例えば、自院が総合病院で、連携先の病院が精神病院である場合には、自院は連携先の病院に対して、精神科のベッドのみを表示させるようにする。また、自院が総合病院で、連携先の病院が外科系のリハビリ病院である場合には、自院は連携先の病院に対して、外科利用のベッドのみを表示させるようにする。上記のように表示することによって、自院は外部の連携先の病院に対して、関係のないベッド(小児科や産婦人科等のベッド)を表示しないようにすることが可能である。
【0110】
図21に示すように、外部連携画面22eの連絡先には、連携された入院施設の一覧が入院施設の名称とともに表示される。図22に示すように、外部連携画面22eの施設紹介(入力画面)では、各入院施設に関する「登録ID」、「病院名」、「法人名」、「住所等」、「電話番号」、「サービス種別」、及び「ベッド数」等の情報を入力可能となっている。
【0111】
図23に示すように、外部連携画面22eの連絡先のプレビューは、図22に示す外部連携画面22eの施設紹介における「プレビュー」を選択操作することによって表示される画面である。プレビューでは、入院施設の「更新情報」及び「入院施設の写真」等が表示される。プレビューは、自院(自施設)に関する内容である。プレビューは、他院(他施設)においても、同様に表示される。
【0112】
図24に示すように、外部連携画面22eの予約フォームでは、新しいフォームの作成や既存のフォームを使用して、質問文を作成し、保存可能となっている。このフォーム作成において作成されたフォームが、図17に示す退院調整画面22dおいて予約フォーム222dとなって表示される。図25に示すように、外部連携画面22eの投稿では、各入院施設に対してメッセージやコメントを投稿(更新)することが可能となっている。また、投稿履歴の確認、下書きの保存、及び削除等が可能である。また、図26に示すように、外部連携画面22eの更新履歴において、「いつ」、「どのような内容」のメッセージを受信したか等の確認が可能である。なお、上記の外部連携画面22eは、自院及び他院への表示を各々に合わせてカスタマイズすることが可能である。
【0113】
(マスタ管理画面)
図27図29に示すように、マスタ管理画面22fは、ベッドの用途及び種別の登録、フロアの編成、及び各種画面の配色等の設定を行うための画面である。図27に示すように、マスタ管理画面22fのベッドマスタでは、各ベッドの種類を登録し、各ベッドに関する情報(症状・疾患等)を追加及び削除して、ベッド情報を登録及び更新可能となっている。
【0114】
図28に示すように、マスタ管理画面22fのフロア作成では、各フロアを登録して、各フロアに設けられるベッドを登録する。図29に示すように、マスタ管理画面22fの色マスタでは、色の設定を行うことが可能である。例えば、色マスタでは、ベッド管理画面22b(図9参照)におけるベッド配列表の帯状の利用状況図形(例えば、A野A子、1月2日~1月8日)の色を指定することが可能になっている。さらに、色と性別を対応させることや、色と症状とを対応させる等を行えるようになっている。
【0115】
(アカウント管理画面)
図30に示すように、アカウント管理画面22gのアカウント設定では、子アカウント名、ID、及びパスワード等を設定及び管理可能であり、フロア管理、退院調整、及び閲覧利用に関して権限を設定することが可能である。
【0116】
(経営分析画面)
図31に示すように、経営分析画面22hは、ベッドの利用状況について経営状況を把握するためのものである。経営分析画面22hのフロア別分析では、「年」、「月」、及び「週」における期間のベッドの利用率が可視化されており、「全病床分析」、「フロア別分析」、「紹介別分析」、「地域内分析」、及び「平均在院日数」について分析可能となっている。例えば、図31に示す経営分析画面22hのフロア別分析では、横軸が「月」を示し、縦軸が「ベッド利用数」を示している。
【0117】
(機能設定画面)
図32に示すように、機能設定画面22iは、「パスワード設定」、「FAQ」、「各種書面ダウンロード」、及び「問い合わせ」等の設定を行う画面である。
【0118】
(子アカウント画面)
図33に示すように、子アカウント画面22jの上側には、「ベッド管理」、及び「退院調整」等に関する操作部が表示されている。これらの操作部は、上述した「ベッド管理画面22b」、及び「退院調整画面22d」等において共通する画面である。また、これらの操作部は、フロア担当者200によりマウスを操作して選択することにより、各操作部に対応する画面に移行する。また、子アカウント画面22jは、図5に示すログイン画面22aにおいて、画面の下半分右側に表示されている子アカウントを選択してログインすることにより、子アカウント画面22jに移行する。
【0119】
上記説明した実施形態によれば、以下の効果(1)~(13)を得ることができる。
【0120】
(1)上記実施形態によるベッド利用状況管理システムでは、入院者によって利用されるベッドを特定するベッド特定情報及び当該ベッドの利用期間に係る利用期間情報を含んで利用状況情報を構成し、入出力インターフェイス(各種画面)において、図形の形態により利用状況情報を表現した帯状の利用状況図形を用いて利用状況情報を入出力可能とし、帯状の利用状況図形の配置及び大きさに応じてベッド特定情報及び利用期間情報を特定して入力可能とした。
【0121】
上記実施形態によれば、入出力インターフェイス(各種画面)において帯状の利用状況図形の配置及び大きさを変更するだけで、容易に入院者によって利用されるベッド及びベッドの利用期間について追加及び修正を行うことができる。このため、利用状況情報(病院情報)における追加及び修正等を行うための操作(作業)が簡便となり、追加及び修正後の利用状況情報を速やかに共有情報に反映することができる。その結果、入院施設のベッドの利用状況を一元的に管理し、ユーザー間で情報共有し、迅速なベッドコントロールを行うことができる。また、上記実施形態によれば、コンピュータにおいてベッド利用状況管理システムに係るプログラムを実現させることができる。
【0122】
(2)上記実施形態によるベッド利用状況管理システムでは、情報共有範囲規定部21eにおいてベッドの利用状況についての情報共有を行う入院施設の範囲を規定するようにした。これにより、親しい関係の入院施設間、及び提携している入院施設間において、限定公開により情報共有を行うことができる。その結果、情報共有を行う入院施設の範囲以外の入院施設に対して意に反して情報が公開されてしまうことを抑制することができる。
【0123】
(3)上記実施形態によるベッド利用状況管理システムでは、共有情報生成部21bにおいて共有情報を共有する入院施設に共通する診療科に相当するベッドに限定して共有情報を生成するようにした。これにより、一般的に施設利用者が転院する際には、転院先候補となる入院施設における同様の診療科に転院することが多いため、転院先候補となる入院施設を容易に検索することができる。
【0124】
(4)上記実施形態によるベッド利用状況管理システムでは、転院先候補として設定された入院施設における利用状況情報が更新されることを条件として、転院先候補となる入院施設に係る共有情報を共有情報生成部21bが更新し、転院元となる入院施設に関連づけられた管理端末10において、転院先候補となる入院施設に係る更新後の共有情報を取得可能なように共有情報出力部21cが出力するようにした。これにより、転院先候補として設定された入院施設における利用状況情報が更新された場合に、リアルタイムに更新後の共有情報を取得することができる。その結果、更新後の共有情報に基づいて速やかに転院先候補を検索可能なため、迅速なベッドコントロールを行うことができる。
【0125】
(5)上記実施形態によるベッド利用状況管理システムでは、機能分化規定部21hにおける規定に基づき、機能分化の異なる入院施設に関連づけられた管理端末10間において、情報共有範囲規定部21eが共有情報を共有可能とした。これにより、例えば、急性期、介護老人保健施設、及び介護施設等の機能分化の異なる入院施設におけるベッドの利用状況について共有情報を取得することができるため、機能分化の異なる入院施設へ転院する際に、転院先の入院施設におけるベッドの利用状況を確認し易くすることができる。
【0126】
(6)上記実施形態によるベッド利用状況管理システムでは、管理サーバ情報取得部21aにおいて取得された利用状況情報のうち、絞込条件設定部21iにおいて設定された絞り込み条件に合致するものに基づいて、共有情報生成部21bが共有情報を生成するようにした。これにより、所望の検索条件を設定して検索可能なため、所望の条件に合致した入院施設におけるベッドの利用状況を確認することができる。
【0127】
(7)上記実施形態によるベッド利用状況管理システムでは、ベッド利用申込部21jにおいてベッドの利用を申し込み可能とし、ベッド利用受付部21kにおいてベッドの利用の申し込みを受け付け、ベッド利用回答部21mにおいてベッドの利用に関する回答可能に構成した。これにより、転院元としての入院施設が転院先候補としての入院施設に対して転院の申し込み(依頼)を行い、転院先候補としての入院施設が転院元としての入院施設に対して転院の回答(了承及び拒否等)を行うという仕組みを構築することができる。その結果、転院の申し込みから回答までの手続きをスムーズに行うことができる。
【0128】
(8)上記実施形態によるベッド利用状況管理システムでは、入出力インターフェイス(各種画面)を入院施設の運用方法に基づいてカスタマイズ可能に構成した。これにより、入出力インターフェイス(各種画面)をカスタマイズすることにより、各入院施設の運用方法を反映することができる。その結果、各入院施設の業務方法に合わせた入出力インターフェイスを構成することができるため、効率よくベッドコントロールを進めることができる。
【0129】
(9)上記実施形態によるベッド利用状況管理システムでは、入出力インターフェイス(各種画面)において、帯状の利用状況図形の移動操作に応じて、ベッド特定情報を特定して入力可能とした。これにより、入出力インターフェイスにおいて帯状の利用状況図形を別のベッドの名称及び日時に対応する位置に移動操作するだけで、容易に、施設利用者が利用するベッド及び日時(利用期間)を変更することができる。
【0130】
(10)上記実施形態によるベッド利用状況管理システムでは、入出力インターフェイス(各種画面)において、帯状の利用状況図形の延長及び短縮操作に応じて、利用期間情報を特定して入力可能とした。これにより、帯状の利用状況図形を延長操作するだけで、容易に施設利用者が利用するベッドの利用期間を延長させることができ、その一方で、帯状の利用状況図形を短縮操作するだけで、容易に施設利用者が利用するベッドの利用期間を短縮させることができる。
【0131】
(11)上記実施形態によるベッド利用状況管理システムでは、入出力インターフェイス(各種画面)において、施設利用者の氏名を帯状の利用状況図形に重ねて表示するように構成した。これにより、入出力インターフェイス(ベッド管理画面22b)に表示される帯状の利用状況図形がどの施設利用者に対応するのかを、帯状の利用状況図形に重ねて表示される施設利用者の氏名を確認することによって容易に把握することができる。
【0132】
(12)上記実施形態によるベッド利用状況管理システムでは、入出力インターフェイス(各種画面)において、利用状況情報について所定の色から選択された色を用いて表示するように構成した。これにより、ベッドの利用状況に関する利用状況情報毎に配色を同じにするか又は異ならせることにより、利用状況情報を視覚的に見易くすることができる。
【0133】
(13)上記実施形態によるベッド利用状況管理システムでは、管理端末10に対してインターネット60等の通信ネットワークを介して接続される管理サーバ20を有し、管理端末10をクライアント端末として構成し、管理サーバ情報取得部21a、共有情報生成部21b、共有情報出力部21c、及びインターフェイス構成部21dを管理サーバ20において構築し、管理端末10において入出力インターフェイス(各種画面)が表示され、利用状況情報を入出力可能とした。これにより、ベッド利用状況管理システムをクラウド型サービスにより構築することができる。
【0134】
(変形例)
上記実施形態は、以下のように変更した構成とすることもできる。
【0135】
上記実施形態では、管理端末をクライアント端末として構成するとともに、管理サーバにおいて少なくとも情報取得部(管理サーバ情報取得部)、共有情報生成部、共有情報出力部、及びインターフェイス構成部を構築する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、管理端末と管理サーバとの間でベッドの利用状況について情報共有可能であれば、情報取得部、共有情報生成部、共有情報出力部、及びインターフェイス構成部の少なくとも一つを管理端末において構築することも可能である。
【0136】
上記実施形態では、入出力インターフェイス(ベッド管理画面)において、帯状の利用状況図形を用いて利用状況情報を入出力可能とする例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、施設利用者が利用するベッド及び利用期間を視認可能であれば、帯状以外の形状の利用状況図形であればよく、例えば、矢印、長方形状、楕円形状、直線、及び多角形状であってもよい。
【0137】
上記実施形態では、帯状の利用状況図形をマウス操作して配置及び大きさを変更する例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、管理端末の表示画面部をタッチパネルにより構成し、フロア担当者の指等により帯状の利用状況図形の配置及び大きさを変更するようにしてもよい。
【0138】
上記実施形態では、入出力インターフェイス(ベッド管理画面)において、ベッド特定情報における複数のベッドの名称と、利用期間情報における複数の日時との配列方向を直交させて表示する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ベッド特定情報及び利用期間情報を確認(視認)することが可能であれば、ベッド特定情報及び利用期間情報の表示方法は適宜設定可能である。
【0139】
上記実施形態は、いずれも本発明の適応の例示であり、特許請求の範囲に記載の範囲内におけるその他いかなる実施形態も、発明の技術的範囲に含まれることは当然のことである。
【符号の説明】
【0140】
10 :管理端末
20 :管理サーバ
21a :管理サーバ情報取得部(情報取得部)
21b :共有情報生成部
21c :共有情報出力部
21d :インターフェイス構成部
21e :情報共有範囲規定部
21f :診療科規定部
21g :転院先設定部
21h :機能分化規定部
21i :絞込条件設定部
21j :ベッド利用申込部
21k :ベッド利用受付部
21m :ベッド利用回答部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
【手続補正書】
【提出日】2021-06-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入院可能な入院施設に入院する施設利用者が利用するベッドの利用状況について、前記入院施設のそれぞれに関連づけられた各管理端末を介して情報共有可能とするベッド利用状況管理システムであって、
前記入院施設における前記ベッドの利用状況に関する利用状況情報の入力を受け付けて取得する情報取得部と、
前記情報取得部において取得された前記利用状況情報に基づいて、前記入院施設間で共有する共有情報を生成する共有情報生成部と、
前記共有情報生成部において生成された前記共有情報を出力する共有情報出力部と、
前記情報取得部への前記利用状況情報の入力、及び前記共有情報出力部により出力される前記共有情報の出力を可能とする入出力インターフェイスを構成するインターフェイス構成部と、を有し、
前記利用状況情報が、前記施設利用者によって利用される前記ベッドを特定するベッド特定情報、及び当該ベッドの利用期間に係る利用期間情報を含んで構成されるものであり、
前記入出力インターフェイスにおいて、図形の形態により前記利用状況情報を表現した利用状況図形を用いて、前記利用状況情報を入出力可能であり、
前記利用状況図形の配置及び大きさに応じて、前記ベッド特定情報及び前記利用期間情報を特定して入力可能であること、を特徴とするベッド利用状況管理システム。
【請求項2】
前記ベッドの利用状況についての情報共有を行う入院施設の範囲を規定する情報共有範囲規定部を有すること、を特徴とする請求項1に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項3】
前記入院施設が備えるベッドの属性を、当該ベッドに割り当てられた診療科に基づいて規定する診療科規定部を有し、
前記共有情報生成部が、前記共有情報を共有する前記入院施設に共通する前記診療科に相当する前記ベッドに限定して前記共有情報を生成すること、を特徴とする請求項1又は2に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項4】
前記施設利用者が入院している前記入院施設を転院元として、前記施設利用者の転院先候補となる他の前記入院施設の設定を受け付ける転院先設定部を有し、
前記転院先候補として設定された前記入院施設における前記利用状況情報が更新されることを条件として、前記共有情報生成部が、前記転院先候補となる前記入院施設に係る前記共有情報を更新し、
前記共有情報出力部が、前記転院元となる前記入院施設に関連づけられた前記管理端末において、前記転院先候補となる前記入院施設に係る更新後の前記共有情報を取得可能なように出力すること、を特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項5】
病床の機能分化に応じて前記入院施設を分類して当該入院施設の属性を規定する機能分化規定部と、
前記ベッドの利用状況についての情報共有を行う入院施設の範囲を規定する情報共有範囲規定部と、を有し、
前記情報共有範囲規定部が、前記機能分化規定部における規定に基づき、前記機能分化の異なる前記入院施設に関連づけられた管理端末間において前記共有情報を共有可能とすること、を特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項6】
前記共有情報の絞り込み条件の設定を受け付ける絞込条件設定部を有し、
前記共有情報生成部が、前記情報取得部において取得された前記利用状況情報のうち、前記絞込条件設定部において設定された絞り込み条件に合致するものに基づいて、前記共有情報を生成すること、を特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項7】
前記施設利用者が入院している前記入院施設を転院元として、前記転院元となる前記入院施設が前記施設利用者の転院先候補となる他の前記入院施設に対して前記ベッドの利用を申し込むベッド利用申込部を有し、
前記ベッドの利用を申し込まれた転院先候補となる他の前記入院施設が、前記ベッドの利用の申し込みを受け付けるベッド利用受付部、及び前記転院元となる前記入院施設に対して前記ベッドの利用に関する回答を行うベッド利用回答部を有すること、を特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項8】
前記入出力インターフェイスは、前記入院施設の運用方法に基づいてカスタマイズ可能に構成されていること、を特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項9】
前記ベッド特定情報は、複数のベッドの名称を含んで構成され、
前記利用期間情報は、複数の日時を含んで構成され、
前記入出力インターフェイスは、前記ベッド特定情報における複数のベッドの名称と、前記利用期間情報における複数の日時との配列方向を直交させて表示するように構成され、
前記入出力インターフェイスにおいて、前記図形の形態により前記利用状況情報を表現した利用状況図形を用いて、前記利用状況情報を入出力可能であり、
前記利用状況図形の移動操作に応じて、前記ベッド特定情報を特定して入力可能であること、を特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項10】
前記ベッド特定情報は、複数のベッドの名称を含んで構成され、
前記利用期間情報は、複数の日時を含んで構成され、
前記入出力インターフェイスは、前記ベッド特定情報における複数のベッドの名称と、前記利用期間情報における複数の日時との配列方向を直交させて表示するように構成され、
前記入出力インターフェイスにおいて、前記図形の形態により前記利用状況情報を表現した利用状況図形を用いて、前記利用状況情報を入出力可能であり、
前記利用状況図形の延長及び短縮操作に応じて、前記利用期間情報を特定して入力可能であること、を特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項11】
前記利用状況情報は、前記ベッドを利用する前記施設利用者の氏名を含んで構成され、
前記入出力インターフェイスは、前記施設利用者の氏名を前記利用状況図形に重ねて表示するように構成されていること、を特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項12】
前記入出力インターフェイスは、前記利用状況情報について所定の色から選択された色を用いて表示するように構成されていること、を特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項13】
前記管理端末に対して通信ネットワークを介して接続される管理サーバを有し、前記管理端末をクライアント端末として構成され、
少なくとも前記情報取得部、前記共有情報生成部、前記共有情報出力部、及び前記インターフェイス構成部が、前記管理サーバにおいて構築され、
前記管理端末において前記入出力インターフェイスが表示され、前記利用状況情報を入出力可能とされること、を特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システム。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載のベッド利用状況管理システムをコンピュータにおいて実現させること、を特徴とするプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
(1)本発明によるベッド利用状況管理システムは、入院可能な入院施設に入院する施設利用者が利用するベッドの利用状況について、前記入院施設のそれぞれに関連づけられた各管理端末を介して情報共有可能とするベッド利用状況管理システムであって、前記入院施設における前記ベッドの利用状況に関する利用状況情報の入力を受け付けて取得する情報取得部と、前記情報取得部において取得された前記利用状況情報に基づいて、前記入院施設間で共有する共有情報を生成する共有情報生成部と、前記共有情報生成部において生成された前記共有情報を出力する共有情報出力部と、前記情報取得部への前記利用状況情報の入力、及び前記共有情報出力部により出力される前記共有情報の出力を可能とする入出力インターフェイスを構成するインターフェイス構成部と、を有し、前記利用状況情報が、前記施設利用者によって利用される前記ベッドを特定するベッド特定情報、及び当該ベッドの利用期間に係る利用期間情報を含んで構成されるものであり、前記入出力インターフェイスにおいて、図形の形態により前記利用状況情報を表現した利用状況図形を用いて、前記利用状況情報を入出力可能であり、前記利用状況図形の配置及び大きさに応じて、前記ベッド特定情報及び前記利用期間情報を特定して入力可能であること、を特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
上記構成によれば、入出力インターフェイスにおいて利用状況図形の配置及び大きさを変更するだけで、容易に施設利用者によって利用されるベッド及びベッドの利用期間について追加及び修正を行うことができる。このため、利用状況情報(病院情報)における追加及び修正等を行うための操作(作業)が簡便となり、追加及び修正後の利用状況情報を速やかに共有情報に反映することができる。その結果、入院施設のベッドの利用状況を一元的に管理し、ユーザー間で情報共有し、迅速なベッドコントロールを行うことができる。