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特開2022-17208巻き付けられたコンポーネントを含むフットウェア物品、および、それを作製する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022017208
(43)【公開日】2022-01-25
(54)【発明の名称】巻き付けられたコンポーネントを含むフットウェア物品、および、それを作製する方法
(51)【国際特許分類】
   A43B 23/02 20060101AFI20220118BHJP
【FI】
A43B23/02 101Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】88
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021115075
(22)【出願日】2021-07-12
(31)【優先権主張番号】16/927,645
(32)【優先日】2020-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】510204998
【氏名又は名称】アディダス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100114409
【弁理士】
【氏名又は名称】古橋 伸茂
(72)【発明者】
【氏名】フィオン コーコラン-タッド
(72)【発明者】
【氏名】イアン ハンネベリー
(72)【発明者】
【氏名】マッテオ パドヴァーニ
(72)【発明者】
【氏名】カール アーネス
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン ダブリュー.クレイマン
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア ニエト
(72)【発明者】
【氏名】ベルリン スカイ ビー
(72)【発明者】
【氏名】ジャック エム.ペロー
(72)【発明者】
【氏名】ファノ ラザフィンドラコト
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050AA01
4F050BC00
4F050KA02
(57)【要約】
【課題】フットウェア物品、および、アンカーポイントの周りに巻き付けられた1つまたは複数の連続的スレッドを含むフットウェア物品を作製する方法を提供すること。
【解決手段】いくつかの実施形態において、連続的スレッドのスレッドラインは、スレッドパターンまたはアッパーの上の開口部に対して接線方向に延在することが可能である。いくつかの実施形態において、連続的スレッドのスレッドラインは、アッパーの一部分を画定し、フットウェア物品のためのソールを通って延在することが可能である。いくつかの実施形態において、連続的スレッドによって画定されるスレッドパターンは、シートの周りに互いに結合され、アッパーのためのアッパー材料を形成することが可能である。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フットウェア物品のためのアッパーであって、
周囲縁部を含む開口部と;
周囲縁部の周りに配設されている複数のアンカーポイントと;
複数のアンカーポイントの周りに巻き付けられた連続的スレッドであって、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在し、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在している、連続的スレッドと
を含む、アッパー。
【請求項2】
開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する複数のスレッドラインは、開口部の周囲縁部に位置するアンカーポイントの周りに巻き付けられていない、請求項1のアッパー。
【請求項3】
開口部は、フットウェア物品のためのカラーの少なくとも一部分を画定する、請求項1のアッパー。
【請求項4】
複数のスレッドラインは、周囲縁部の内側部に位置する1つまたは複数のスレッドラインと、周囲縁部の外側部に位置する1つまたは複数のスレッドラインとを含む、請求項1のアッパー。
【請求項5】
開口部の周囲縁部は、複数のスレッドラインによって取り囲まれている、請求項1のアッパー。
【請求項6】
複数のスレッドラインは、
第1のスレッドラインと、
第2のスレッドラインと
を含み、
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップし、
第1のスレッドラインは、第2のスレッドラインに対して所定の角度で配設されている、請求項1のアッパー。
【請求項7】
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、90°よりも大きい、請求項6のアッパー。
【請求項8】
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、120°よりも大きい、請求項6のアッパー。
【請求項9】
複数のアンカーポイントは、フォアフットアンカーポイントおよびリアフットアンカーポイントを含み、
複数のスレッドラインのうちの1つは、フォアフットアンカーポイントからリアフットアンカーポイントへ延在している、請求項1のアッパー。
【請求項10】
複数のアンカーポイントは、内側部アンカーポイントおよび外側部アンカーポイントを含み、
複数のスレッドラインのうちの1つは、内側部アンカーポイントから外側部アンカーポイントへ延在している、請求項1のアッパー。
【請求項11】
複数のスレッドラインは、10本以上のスレッドラインを含む、請求項1のアッパー。
【請求項12】
複数のスレッドラインは、20本以上のスレッドラインを含む、請求項1のアッパー。
【請求項13】
複数のアンカーポイントは、
第1のリアフットアンカーポイントと、
第1のリアフットアンカーポイントに隣接する第2のリアフットアンカーポイントと、
第1のフォアフットアンカーポイントと、
第2のフォアフットアンカーポイントと
を含み、
複数のスレッドラインは、
第1のリアフットアンカーポイントから第1のフォアフットアンカーポイントへ延在する第1のスレッドラインと、
第2のリアフットアンカーポイントから第2のフォアフットアンカーポイントへ延在する第2のスレッドラインと
を含む、請求項1のアッパー。
【請求項14】
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップする、請求項13のアッパー。
【請求項15】
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いに直接結合されている、請求項14のアッパー。
【請求項16】
複数のアンカーポイントは、
第2のリアフットアンカーポイントに隣接する第3のリアフットアンカーポイントと、
第3のフォアフットアンカーポイントと
をさらに含み、
複数のスレッドラインは、第3のリアフットアンカーポイントから第3のフォアフットアンカーポイントへ延在する第3のスレッドラインをさらに含む、請求項13のアッパー。
【請求項17】
複数のアンカーポイントは、第1のリアフットアンカーポイントおよび5つの隣接するフォアフットアンカーポイントを含み、
複数のスレッドラインのうちの1つは、リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第1のものへ延在しており、
連続的スレッドは、開口部の周囲縁部に対して接線方向になっていない複数の非開口部接線方向スレッドラインをさらに含み、
非開口部接線方向スレッドラインは、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第2のものへ延在す第1の非開口部接線方向スレッドラインと、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第3のものへ延在する第2の非開口部接線方向スレッドラインと、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第4のものへ延在する第3の非開口部接線方向スレッドラインと、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第5のものへ延在する第4の非開口部接線方向スレッドラインと
を含む、請求項1のアッパー。
【請求項18】
複数のアンカーポイントは、第1のリアフットアンカーポイントに隣接する第2のリアフットアンカーポイントを含み、連続的スレッドは、第2のリアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの1つへ延在する非開口部接線方向スレッドラインを含む、請求項17のアッパー。
【請求項19】
フットウェア物品のためのアッパーであって、
周囲縁部を含む開口部と;
開口部の周囲縁部の少なくとも一部分を画定するスレッドパターンであって、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する第1のスレッドライン、および、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する第2のスレッドラインを含む、スレッドパターンと
を含み、
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップしており、
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いに直接結合されている、アッパー。
【請求項20】
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、第1のスレッドラインまたは第2のスレッドラインのうちの少なくとも1つのポリマー材料を介して、互いに直接結合されている、請求項19のアッパー。
【請求項21】
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、90°よりも大きい、請求項19のアッパー。
【請求項22】
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、120°よりも大きい、請求項19のアッパー。
【請求項23】
開口部は、フットウェア物品のためのカラーの少なくとも一部分を画定している、請求項19のアッパー。
【請求項24】
アッパーは、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する第3のスレッドラインと、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する第4のスレッドラインとをさらに含み、第3のスレッドラインおよび第4のスレッドラインは、第2のオーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップしており、
第3のスレッドラインおよび第4のスレッドラインは、第2のオーバーラップポイントにおいて互いに直接結合されている、請求項19のアッパー。
【請求項25】
第1および第2のスレッドラインは、開口部の周囲縁部の第1のサイドに対して接線方向に延在しており、第3および第4のスレッドラインは、開口部の周囲縁部の第2のサイドに対して接線方向に延在している、請求項24のアッパー。
【請求項26】
第1のサイドは、周囲縁部の内側部であり、第2のサイドは、周囲縁部の外側部である、請求項25のアッパー。
【請求項27】
フットウェア物品のためのアッパー材料であって、
周囲縁部を含む開口部と;
周囲縁部の周りに配設されている複数のアンカーポイントと;
複数のアンカーポイントの周りに巻き付けられた連続的スレッドであって、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在し、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在している、連続的スレッドと
を含む、アッパー材料。
【請求項28】
開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する複数のスレッドラインは、開口部の周囲縁部に位置するアンカーポイントの周りに巻き付けられていない、請求項27のアッパー材料。
【請求項29】
開口部は、フットウェア物品のためのカラーの少なくとも一部分を画定する、請求項27のアッパー材料。
【請求項30】
複数のスレッドラインは、周囲縁部の内側部に位置する1つまたは複数のスレッドラインと、周囲縁部の外側部に位置する1つまたは複数のスレッドラインとを含む、請求項27のアッパー材料。
【請求項31】
開口部の周囲縁部は、複数のスレッドラインによって取り囲まれている、請求項27のアッパー材料。
【請求項32】
複数のスレッドラインは、
第1のスレッドラインと、
第2のスレッドラインと
を含み、
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップし、
第1のスレッドラインは、第2のスレッドラインに対して所定の角度で配設されている、請求項27のアッパー材料。
【請求項33】
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、90°よりも大きい、請求項32のアッパー材料。
【請求項34】
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、120°よりも大きい、請求項32のアッパー材料。
【請求項35】
複数のアンカーポイントは、フォアフットアンカーポイントおよびリアフットアンカーポイントを含み、
複数のスレッドラインのうちの1つは、フォアフットアンカーポイントからリアフットアンカーポイントへ延在している、請求項27のアッパー材料。
【請求項36】
複数のアンカーポイントは、内側部アンカーポイントおよび外側部アンカーポイントを含み、
複数のスレッドラインのうちの1つは、内側部アンカーポイントから外側部アンカーポイントへ延在している、請求項27のアッパー材料。
【請求項37】
複数のスレッドラインは、10本以上のスレッドラインを含む、請求項27のアッパー材料。
【請求項38】
複数のスレッドラインは、20本以上のスレッドラインを含む、請求項27のアッパー材料。
【請求項39】
複数のアンカーポイントは、
第1のリアフットアンカーポイントと、
第1のリアフットアンカーポイントに隣接する第2のリアフットアンカーポイントと、
第1のフォアフットアンカーポイントと、
第2のフォアフットアンカーポイントと
を含み、
複数のスレッドラインは、
第1のリアフットアンカーポイントから第1のフォアフットアンカーポイントへ延在する第1のスレッドラインと、
第2のリアフットアンカーポイントから第2のフォアフットアンカーポイントへ延在する第2のスレッドラインと
を含む、請求項27のアッパー材料。
【請求項40】
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップする、請求項39のアッパー材料。
【請求項41】
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いに直接結合されている、請求項40のアッパー材料。
【請求項42】
複数のアンカーポイントは、
第2のリアフットアンカーポイントに隣接する第3のリアフットアンカーポイントと、
第3のフォアフットアンカーポイントと、
をさらに含み、
複数のスレッドラインは、第3のリアフットアンカーポイントから第3のフォアフットアンカーポイントへ延在する第3のスレッドラインをさらに含む、請求項39のアッパー材料。
【請求項43】
複数のアンカーポイントは、第1のリアフットアンカーポイントおよび5つの隣接するフォアフットアンカーポイントを含み、
複数のスレッドラインのうちの1つは、リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第1のものへ延在しており、
連続的スレッドは、開口部の周囲縁部に対して接線方向になっていない複数の非開口部接線方向スレッドラインをさらに含み、
非開口部接線方向スレッドラインは、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第2のものへ延在す第1の非開口部接線方向スレッドラインと、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第3のものへ延在する第2の非開口部接線方向スレッドラインと、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第4のものへ延在する第3の非開口部接線方向スレッドラインと、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第5のものへ延在する第4の非開口部接線方向スレッドラインと
を含む、請求項27のアッパー材料。
【請求項44】
複数のアンカーポイントは、第1のリアフットアンカーポイントに隣接する第2のリアフットアンカーポイントを含み、連続的スレッドは、第2のリアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの1つへ延在する非開口部接線方向スレッドラインを含む、請求項43のアッパー材料。
【請求項45】
フットウェア物品のためのアッパーを作製する方法であって、
複数のアンカーポイントを画定するステップと;
境界線を画定するステップと;
複数のアンカーポイントの周りに連続的スレッドを巻き付けるステップであって、連続的スレッドは、スレッドラインのセットを含み、セットの中のそれぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に、境界線に対して接線方向に延在する、ステップと;
2本以上のスレッドラインの間の交差のポイントにおいて連続的スレッドを結合するステップと
を含む、方法。
【請求項46】
境界線は、湾曲した形状を含む、請求項45の方法。
【請求項47】
フットウェア物品のためのアッパーを作製する方法であって、
第1のスレッドパターンを形成するために、サポートプレートの上に配設されている複数のアンカーポイントの周りに第1の連続的スレッドを巻き付けるステップであって、第1の連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在している、ステップと;
複数のアンカーポイントの周りに巻き付けられた第1の連続的スレッドの上方にシートを配設するステップと;
シートの上方で、および、サポートプレートの上に配設されている複数のアンカーポイントの周りに、第2の連続的スレッドを巻き付けて第2のスレッドパターンを形成するステップであって、第2の連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在している、ステップと;
第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合しアッパー材料を形成するステップと
を含む、方法。
【請求項48】
シートを除去するステップをさらに含む、請求項47の方法。
【請求項49】
アッパー材料を裏返しにするステップをさらに含む、請求項47の方法。
【請求項50】
第1の連続的スレッドおよび第2の連続的スレッドは、シングルスレッドの一部分である、請求項47の方法。
【請求項51】
第1の連続的スレッドおよび第2の連続的スレッドは、異なるスレッドを含む、請求項47の方法。
【請求項52】
シートは、ポリマー材料を含む、請求項47の方法。
【請求項53】
シートは、シリコーン材料を含む、請求項47の方法。
【請求項54】
第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合するステップは、シートの周囲の周りで、第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合するステップを含む、請求項47の方法。
【請求項55】
第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合するステップは、第1の連続的スレッドを第2の連続的スレッドに直接結合するステップを含む、請求項47の方法。
【請求項56】
シートの周囲の周りで、第1のスレッドパターンおよび第2のスレッドパターンをカットするステップをさらに含む、請求項47の方法。
【請求項57】
アッパー材料の中に開口部を画定するステップをさらに含む、請求項47の方法。
【請求項58】
開口部を通してシートを除去するステップをさらに含む、請求項57の方法。
【請求項59】
開口部は、フットウェア物品のためのカラーの少なくとも一部分を画定している、請求項57の方法。
【請求項60】
第1のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップと、第2のパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップとをさらに含む、請求項47の方法。
【請求項61】
第1のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップ、および、第2のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップは、シートが第1のスレッドパターンと第2のスレッドパターンとの間に配設されている間に実施される、請求項60の方法。
【請求項62】
第1のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップ、および、第2のスレッドパターンのスレッドラインを直接結合するステップは、第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合する間に実施される、請求項60の方法。
【請求項63】
フットウェア物品のためのアッパーを作製する方法であって、
第1のサポートプレートの上に配設されている複数のアンカーポイントの周りに第1の連続的スレッドを巻き付けて第1のスレッドパターンを形成するステップであって、第1の連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在している、ステップと;
第2のサポートプレートの上に配設されている複数のアンカーポイントの周りに第2の連続的スレッドを巻き付けて第2のスレッドパターンを形成するステップであって、第2の連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在している、ステップと;
第1のスレッドパターンと第2のスレッドパターンとの間にシートを配設するステップと;
シートが第1のスレッドパターンと第2のスレッドパターンとの間に配設されている間に、第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合しアッパー材料を形成するステップと
を含む、方法。
【請求項64】
シートを除去するステップをさらに含む、請求項63の方法。
【請求項65】
アッパー材料を裏返しにするステップをさらに含む、請求項63の方法。
【請求項66】
第1のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップと、第2のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップとをさらに含む、請求項63の方法。
【請求項67】
フットウェア物品であって、
ソールと;
ソールに連結されているアッパーと
を含み、
アッパーは、
シームと;
シームの第1のサイドからソールを通ってシームの第2のサイドへ延在する複数のスレッドラインと
を含む、フットウェア物品。
【請求項68】
ソールを通って延在する複数のスレッドラインのそれぞれの一部分は、ソールの中に埋め込まれている、請求項67のフットウェア物品。
【請求項69】
複数のスレッドラインは、スレッドラインのうちの2本以上の間の交差のポイントにおいて、互いに直接結合されている、請求項67のフットウェア物品。
【請求項70】
複数のスレッドラインは、スレッドパターンを画定しており、スレッドパターンの第1の端部は、シームにおいてスレッドパターンの第2の端部に直接連結されている、請求項67のフットウェア物品。
【請求項71】
スレッドパターンの第1の端部の一部分は、シームにおいてスレッドパターンの第2の端部の一部分にオーバーラップしている、請求項70のフットウェア物品。
【請求項72】
複数のスレッドラインは、シームの第1のサイドから、ソールの第1のサイドの一部分を越えて、ソールを通って、ソールの第2のサイドの一部分を越えて、シームの第2のサイドへ延在している、請求項67のフットウェア物品。
【請求項73】
ソールは、射出成形されたソールである、請求項67のフットウェア物品。
【請求項74】
ソールは、上部表面と、上部表面の反対側に配設されている底部表面とを含み、
複数のスレッドラインは、
ソールの底部表面から第1の距離においてソールを通って延在する第1の複数のスレッドラインと、
ソールの底部表面から第2の距離においてソールを通って延在する第2の複数のスレッドラインであって、第2の距離は、第1の距離とは異なっている、第2の複数のスレッドラインと
を含む、請求項67のフットウェア物品。
【請求項75】
第2の距離は、第1の距離とは10%以上異なっている、請求項74のフットウェア物品。
【請求項76】
複数のスレッドラインは、スレッドラインの第1のセットを画定しており、アッパーは、第2のシームの第1のサイドからソールを通って第2のシームの第2のサイドへ延在するスレッドラインの第2のセットを含む、請求項67のフットウェア物品。
【請求項77】
スレッドラインの第1のセットは、フットウェア物品のフォアフット部分の中に配設されており、スレッドラインの第2のセットは、フットウェア物品のヒール部分の中に配設されている、請求項76のフットウェア物品。
【請求項78】
ソールは、上部表面と、上部表面の反対側に配設されている底部表面とを含み、
スレッドラインの第1のセットは、ソールの底部表面から第1の距離においてソールを通って延在しており、
スレッドラインの第2のセットは、ソールの底部表面から第2の距離においてソールを通って延在しており、
第2の距離は、第1の距離とは異なっている、請求項77のフットウェア物品。
【請求項79】
ソールと;
ソールに連結されているアッパーであって、スレッドパターンを画定する複数のスレッドラインを含み、スレッドパターンは、アッパーの内側部からソールを通ってアッパーの外側部へ延在する複数のスレッドラインを含む、アッパーと
を含む、フットウェア物品。
【請求項80】
ソールを通って延在する複数のスレッドラインのそれぞれの一部分は、ソールの中に埋め込まれている、請求項79のフットウェア物品。
【請求項81】
スレッドパターンの第1のサイドは、シームにおいてスレッドパターンの第2のサイドに直接連結されている、請求項79のフットウェア物品。
【請求項82】
フットウェア物品を作製する方法であって、
複数のアンカーポイントを画定するステップと;
複数のアンカーポイントの周りに連続的スレッドを巻き付け、スレッドパターンを形成するステップであって、連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインが、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在する、ステップと;
スレッドパターンの少なくとも一部分がソール材料の中に埋め込まれるように、スレッドパターンの上にソール材料を成形するステップと
を含む、方法。
【請求項83】
スレッドラインのうちの2本以上の間の交差のポイントにおいて連続的スレッドを結合するステップをさらに含む、請求項82の方法。
【請求項84】
ソール材料を成形するステップは、射出成形プロセスを含む、請求項82の方法。
【請求項85】
複数のアンカーポイントは、スレッドパターンの上にソール材料を成形するためのモールドの上に配設されている、請求項82の方法。
【請求項86】
複数のアンカーポイントは、長手方向に、横断方向に、ならびに、長手方向および横断方向に直交する垂直方向に、互いに分離されている2つのアンカーポイントを含む、請求項85の方法。
【請求項87】
スレッドパターンの第1のサイドをスレッドパターンの第2のサイドに連結するステップをさらに含む、請求項82の方法。
【請求項88】
スレッドパターンの第1のサイドをスレッドパターンの第2のサイドに連結するステップは、シームにおいて第1のサイドを第2のサイドに直接連結するステップを含む、請求項87の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明されている実施形態は、概して、フットウェア物品、および、フットウェア物品を作製する方法に関する。とりわけ、説明されている実施形態は、連続的スレッドをスレッドパターンへと巻き付けることによって作製されたコンポーネントを含むアッパーを備えたフットウェア物品に関する。
【背景技術】
【0002】
個人は、フットウェア物品の耐久性、重量、および/または快適さに関心があることが多い。これは、非パフォーマンス活動(たとえば、のんびりと散歩することなど)のために、および、パフォーマンス活動(たとえば、ランニングなど)のために着用されるフットウェア物品にも当てはまる。耐久性のあるフットウェアは、長期間にわたって適正に機能することになる。軽量のフットウェアは、個人が自分の足で運ばなければならない重量を最小化し、個人にとって快適である可能性がある。カスタマイズされたフットウェアは、個人にとって快適さを増加させる可能性がある。その理由は、それが個人の足の解剖学的構造に調整されるからである。
【0003】
ある個人(たとえば、アスリート)にとって、安定性および推進力は、フットウェア物品に関して望まれる特質である可能性がある。推進力(たとえば、前向きおよび/または上向きのモーション)を促進させるフットウェアは、アスリートが最適な運動レベルでパフォーマンスすることを助けることが可能である。フットウェアに関する安定性、および、とりわけ、個人の足首を支持する部分における安定性は、個人の足への負傷の可能性を低減させることが可能である。
【0004】
適正なフットウェアは、耐久性があり、快適であり、個人にとって他の有益な特質を提供するべきである。したがって、フットウェアにおける革新、および、フットウェアを製造するために使用されるコンポーネントにおける革新に対して、継続的な必要性が存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国出願第14/579,226号明細書
【特許文献2】米国出願公開第2016/0180440号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の第1の態様(1)は、フットウェア物品のためのアッパーであって、周囲縁部を含む開口部と;周囲縁部の周りに配設されている複数のアンカーポイントと;複数のアンカーポイントの周りに巻き付けられた連続的スレッドであって、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在し、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在している、連続的スレッドとを含む、アッパーを対象とする。
【0007】
第2の態様(2)において、第1の態様(1)による開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する複数のスレッドラインは、開口部の周囲縁部に位置するアンカーポイントの周りに巻き付けられていない。
【0008】
第3の態様(3)において、第1の態様(1)または第2の態様(2)による開口部は、フットウェア物品のためのカラーの少なくとも一部分を画定する。
【0009】
第4の態様(4)において、態様(1)~(3)のいずれか1つによる複数のスレッドラインは、周囲縁部の内側部に位置する1つまたは複数のスレッドラインと、周囲縁部の外側部に位置する1つまたは複数のスレッドラインとを含む。
【0010】
第5の態様(5)において、態様(1)~(4)のいずれか1つによる開口部の周囲縁部は、複数のスレッドラインによって取り囲まれている。
【0011】
第6の態様(6)によれば、態様(1)~(5)のいずれか1つによる複数のスレッドラインは、第1のスレッドラインと、第2のスレッドラインとを含み、第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップし、第1のスレッドラインは、第2のスレッドラインに対して所定の角度で配設されている。
【0012】
第7の態様(7)によれば、第6の態様(6)による第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、90°よりも大きい。
【0013】
第8の態様(8)によれば、第6の態様(6)による第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、120°よりも大きい。
【0014】
第9の態様(9)によれば、態様(1)~(8)のいずれか1つによる複数のアンカーポイントは、フォアフットアンカーポイントおよびリアフットアンカーポイントを含み、複数のスレッドラインのうちの1つは、フォアフットアンカーポイントからリアフットアンカーポイントへ延在している。
【0015】
第10の態様(10)によれば、態様(1)~(9)のいずれか1つによる複数のアンカーポイントは、内側部アンカーポイントおよび外側部アンカーポイントを含み、複数のスレッドラインのうちの1つは、内側部アンカーポイントから外側部アンカーポイントへ延在している。
【0016】
第11の態様(11)によれば、態様(1)~(10)のいずれか1つによる複数のスレッドラインは、10本以上のスレッドラインを含む。
【0017】
第12の態様(12)によれば、態様(1)~(10)のいずれか1つによる複数のスレッドラインは、20本以上のスレッドラインを含む。
【0018】
第13の態様(13)によれば、態様(1)~(12)のいずれか1つによる複数のアンカーポイントは、第1のリアフットアンカーポイントと、第1のリアフットアンカーポイントに隣接する第2のリアフットアンカーポイントと、第1のフォアフットアンカーポイントと、第2のフォアフットアンカーポイントとを含み、複数のスレッドラインは、第1のリアフットアンカーポイントから第1のフォアフットアンカーポイントへ延在する第1のスレッドラインと、第2のリアフットアンカーポイントから第2のフォアフットアンカーポイントへ延在する第2のスレッドラインとを含む。
【0019】
第14の態様(14)によれば、第13の態様(13)による第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップする。
【0020】
第15の態様(15)によれば、第14の態様(14)による第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いに直接結合されている。
【0021】
第16の態様(16)によれば、第13の態様(13)による複数のアンカーポイントは、第2のリアフットアンカーポイントに隣接する第3のリアフットアンカーポイントと、第3のフォアフットアンカーポイントとをさらに含み、複数のスレッドラインは、第3のリアフットアンカーポイントから第3のフォアフットアンカーポイントへ延在する第3のスレッドラインをさらに含む。
【0022】
第17の態様(17)によれば、態様(1)~(12)のいずれか1つによる複数のアンカーポイントは、第1のリアフットアンカーポイントおよび5つの隣接するフォアフットアンカーポイントを含み、複数のスレッドラインのうちの1つは、リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第1のものへ延在しており、連続的スレッドは、開口部の周囲縁部に対して接線方向になっていない複数の非開口部接線方向スレッドラインをさらに含み、非開口部接線方向スレッドラインは、リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第2のものへ延在する第1の非開口部接線方向スレッドラインと、リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第3のものへ延在する第2の非開口部接線方向スレッドラインと、リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第4のものへ延在する第3の非開口部接線方向スレッドラインと、リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第5のものへ延在する第4の非開口部接線方向スレッドラインとを含む。
【0023】
第18の態様(18)によれば、第17の態様(17)による複数のアンカーポイントは、第1のリアフットアンカーポイントに隣接する第2のリアフットアンカーポイントを含み、連続的スレッドは、第2のリアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの1つへ延在する非開口部接線方向スレッドラインを含む。
【0024】
本出願の第19の態様(19)は、フットウェア物品のためのアッパーであって、周囲縁部を含む開口部と;開口部の周囲縁部の少なくとも一部分を画定するスレッドパターンであって、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する第1のスレッドライン、および、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する第2のスレッドラインを含む、スレッドパターンとを含み、第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップしており、第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いに直接結合されている、アッパーを対象とする。
【0025】
第20の態様(20)において、第19の態様(19)による第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、第1のスレッドラインまたは第2のスレッドラインのうちの少なくとも1つのポリマー材料を介して、互いに直接結合されている。
【0026】
第21の態様(21)において、第19の態様(19)または第20の態様(20)による第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、90°よりも大きい。
【0027】
第22の態様(22)において、第19の態様(19)または第20の態様(20)による第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、120°よりも大きい。
【0028】
第23の態様(23)において、態様(19)~(22)のいずれか1つによる開口部は、フットウェア物品のためのカラーの少なくとも一部分を画定している。
【0029】
第24の態様(24)において、態様(19)~(23)のいずれか1つによるアッパーは、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する第3のスレッドラインと、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する第4のスレッドラインとをさらに含み、第3のスレッドラインおよび第4のスレッドラインは、第2のオーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップしており、第3のスレッドラインおよび第4のスレッドラインは、第2のオーバーラップポイントにおいて互いに直接結合されている。
【0030】
第25の態様(25)において、第24の態様(24)による第1および第2のスレッドラインは、開口部の周囲縁部の第1のサイドに対して接線方向に延在しており、第3および第4のスレッドラインは、開口部の周囲縁部の第2のサイドに対して接線方向に延在している。
【0031】
第26の態様(26)において、第25の態様(25)によるアッパーが提供され、第1のサイドは、周囲縁部の内側部であり、第2のサイドは、周囲縁部の外側部である。
【0032】
本出願の第27の態様(27)は、フットウェア物品のためのアッパー材料であって、周囲縁部を含む開口部と;周囲縁部の周りに配設されている複数のアンカーポイントと;複数のアンカーポイントの周りに巻き付けられた連続的スレッドであって、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在し、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在している、連続的スレッドとを含む、アッパー材料を対象とする。
【0033】
第28の態様(28)において、第27の態様(27)による開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する複数のスレッドラインは、開口部の周囲縁部に位置するアンカーポイントの周りに巻き付けられていない。
【0034】
第29の態様(29)において、第27の態様(27)または第28の態様(28)による開口部は、フットウェア物品のためのカラーの少なくとも一部分を画定する。
【0035】
第30の態様(30)において、態様(27)~(29)のいずれか1つによる複数のスレッドラインは、周囲縁部の内側部に位置する1つまたは複数のスレッドラインと、周囲縁部の外側部に位置する1つまたは複数のスレッドラインとを含む。
【0036】
第31の態様(31)において、態様(27)~(30)のいずれか1つによる開口部の周囲縁部は、複数のスレッドラインによって取り囲まれている。
【0037】
第32の態様(32)において、態様(27)~(31)のいずれか1つによる複数のスレッドラインは、第1のスレッドラインと、第2のスレッドラインとを含み、第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップし、第1のスレッドラインは、第2のスレッドラインに対して所定の角度で配設されている。
【0038】
第33の態様(33)において、第32の態様(32)による第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、90°よりも大きい。
【0039】
第34の態様(34)において、第32の態様(32)による第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、120°よりも大きい。
【0040】
第35の態様(35)において、態様(27)~(34)のいずれか1つによる複数のアンカーポイントは、フォアフットアンカーポイントおよびリアフットアンカーポイントを含み、複数のスレッドラインのうちの1つは、フォアフットアンカーポイントからリアフットアンカーポイントへ延在している。
【0041】
第36の態様(36)において、態様(27)~(35)のいずれか1つによる複数のアンカーポイントは、内側部アンカーポイントおよび外側部アンカーポイントを含み、複数のスレッドラインのうちの1つは、内側部アンカーポイントから外側部アンカーポイントへ延在している。
【0042】
第37の態様(37)において、態様(27)~(36)のいずれか1つによる複数のスレッドラインは、10本以上のスレッドラインを含む。
【0043】
第38の態様(38)において、態様(27)~(36)のいずれか1つによる複数のスレッドラインは、20本以上のスレッドラインを含む。
【0044】
第39の態様(39)において、態様(27)~(34)のいずれか1つによる複数のアンカーポイントは、第1のリアフットアンカーポイントと、第1のリアフットアンカーポイントに隣接する第2のリアフットアンカーポイントと、第1のフォアフットアンカーポイントと、第2のフォアフットアンカーポイントとを含み、複数のスレッドラインは、第1のリアフットアンカーポイントから第1のフォアフットアンカーポイントへ延在する第1のスレッドラインと、第2のリアフットアンカーポイントから第2のフォアフットアンカーポイントへ延在する第2のスレッドラインとを含む。
【0045】
第40の態様(40)において、第39の態様(39)による第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップする。
【0046】
第41の態様(41)において、第40の態様(40)による第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いに直接結合されている。
【0047】
第42の態様(42)において、第39の態様(39)による複数のアンカーポイントは、第2のリアフットアンカーポイントに隣接する第3のリアフットアンカーポイントと、第3のフォアフットアンカーポイントと、
をさらに含み、複数のスレッドラインは、第3のリアフットアンカーポイントから第3のフォアフットアンカーポイントへ延在する第3のスレッドラインをさらに含む。
【0048】
第43の態様(43)において、態様(27)~(34)のいずれか1つによる複数のアンカーポイントは、第1のリアフットアンカーポイントおよび5つの隣接するフォアフットアンカーポイントを含み、複数のスレッドラインのうちの1つは、リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第1のものへ延在しており、連続的スレッドは、開口部の周囲縁部に対して接線方向になっていない複数の非開口部接線方向スレッドラインをさらに含み、非開口部接線方向スレッドラインは、リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第2のものへ延在する第1の非開口部接線方向スレッドラインと、リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第3のものへ延在する第2の非開口部接線方向スレッドラインと、リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第4のものへ延在する第3の非開口部接線方向スレッドラインと、リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第5のものへ延在する第4の非開口部接線方向スレッドラインとを含む。
【0049】
第44の態様(44)において、第43の態様(43)による複数のアンカーポイントは、第1のリアフットアンカーポイントに隣接する第2のリアフットアンカーポイントを含み、連続的スレッドは、第2のリアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの1つへ延在する非開口部接線方向スレッドラインを含む。
【0050】
本出願の第45の態様(45)は、フットウェア物品のためのアッパーを作製する方法であって、複数のアンカーポイントを画定するステップと;境界線を画定するステップと;複数のアンカーポイントの周りに連続的スレッドを巻き付けるステップであって、連続的スレッドは、スレッドラインのセットを含み、セットの中のそれぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に、境界線に対して接線方向に延在する、ステップと;2本以上のスレッドラインの間の交差のポイントにおいて連続的スレッドを結合するステップとを含む、方法を対象とする。
【0051】
第46の態様(46)において、第45の態様(45)による境界線は、湾曲した形状を含む。
【0052】
本出願の第47の態様(47)は、フットウェア物品のためのアッパーを作製する方法であって、サポートプレートの上に配設されている複数のアンカーポイントの周りに第1の連続的スレッドを巻き付けて第1のスレッドパターンを形成するステップであって、第1の連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在している、ステップと;複数のアンカーポイントの周りに巻き付けられた第1の連続的スレッドの上方にシートを配設するステップと;シートの上方で、および、サポートプレートの上に配設されている複数のアンカーポイントの周りに、第2の連続的スレッドを巻き付けて第2のスレッドパターンを形成するステップであって、第2の連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在している、ステップと;第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合しアッパー材料を形成するステップとを含む、方法を対象とする。
【0053】
第48の態様(48)において、第47の態様(47)による方法は、シートを除去するステップをさらに含む。
【0054】
第49の態様(49)において、第47の態様(47)または第48の態様(48)による方法は、アッパー材料を裏返しにするステップをさらに含む。
【0055】
第50の態様(50)において、態様(47)~(49)のいずれか1つによる第1の連続的スレッドおよび第2の連続的スレッドは、シングルスレッドの一部分である。
【0056】
第51の態様(51)において、態様(47)~(49)のいずれか1つによる第1の連続的スレッドおよび第2の連続的スレッドは、異なるスレッドを含む。
【0057】
第52の態様(52)において、態様(47)~(51)のいずれか1つによるシートは、ポリマー材料を含む。
【0058】
第53の態様(53)において、態様(47)~(51)のいずれか1つによるシートは、シリコーン材料を含む。
【0059】
第54の態様(54)において、態様(47)~(53)のいずれか1つによる第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合するステップは、シートの周囲の周りで、第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合するステップを含む。
【0060】
第55の態様(55)において、態様(47)~(54)のいずれか1つによる第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合するステップは、第1の連続的スレッドを第2の連続的スレッドに直接結合するステップを含む。
【0061】
第56の態様(56)において、態様(47)~(55)のいずれか1つによる方法は、シートの周囲の周りで、第1のスレッドパターンおよび第2のスレッドパターンをカットするステップをさらに含む。
【0062】
第57の態様(57)において、態様(47)~(56)のいずれか1つによる方法は、アッパー材料の中に開口部を画定するステップをさらに含む。
【0063】
第58の態様(58)において、第57の態様(57)による方法は、開口部を通してシートを除去するステップをさらに含む。
【0064】
第59の態様(59)において、第57の態様(57)または第58の態様(58)による開口部は、フットウェア物品のためのカラーの少なくとも一部分を画定している。
【0065】
第60の態様(60)において、態様(47)~(59)のいずれか1つによる方法は、第1のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップと、第2のパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップとをさらに含む。
【0066】
第61の態様(61)において、第60の態様(60)による、第1のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップ、および、第2のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップは、シートが第1のスレッドパターンと第2のスレッドパターンとの間に配設されている間に実施される。
【0067】
第62の態様(62)において、第60の態様(60)による、第1のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップ、および、第2のスレッドパターンのスレッドラインを直接結合するステップは、第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合する間に実施される。
【0068】
本出願の第63の態様(63)は、フットウェア物品のためのアッパーを作製する方法であって、第1のサポートプレートの上に配設されている複数のアンカーポイントの周りに第1の連続的スレッドを巻き付けて第1のスレッドパターンを形成するステップであって、第1の連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在している、ステップと;第2のサポートプレートの上に配設されている複数のアンカーポイントの周りに第2の連続的スレッドを巻き付けて第2のスレッドパターンを形成するステップであって、第2の連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在している、ステップと;第1のスレッドパターンと第2のスレッドパターンとの間にシートを配設するステップと;シートが第1のスレッドパターンと第2のスレッドパターンとの間に配設されている間に、第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合しアッパー材料を形成するステップとを含む、方法を対象とする。
【0069】
第64の態様(64)において、第63の態様(63)による方法は、シートを除去するステップをさらに含む。
【0070】
第65の態様(65)において、第63の態様(63)または第64の態様(64)による方法は、アッパー材料を裏返しにするステップをさらに含む。
【0071】
第66の態様(66)において、態様(63)~(65)のいずれか1つによる方法は、第1のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップと、第2のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップとをさらに含む。
【0072】
本出願の第67の態様(67)は、フットウェア物品であって、ソールと;ソールに連結されているアッパーとを含み、アッパーは、シームと;シームの第1のサイドからソールを通ってシームの第2のサイドへ延在する複数のスレッドラインとを含む、フットウェア物品を対象とする。
【0073】
第68の態様(68)において、第67の態様(67)による、ソールを通って延在する複数のスレッドラインのそれぞれの一部分は、ソールの中に埋め込まれている。
【0074】
第69の態様(69)において、第67の態様(67)または第68の態様(68)による複数のスレッドラインは、スレッドラインのうちの2本以上の間の交差のポイントにおいて、互いに直接結合されている。
【0075】
第70の態様(70)において、態様(67)~(69)のいずれか1つによる複数のスレッドラインは、スレッドパターンを画定しており、スレッドパターンの第1の端部は、シームにおいてスレッドパターンの第2の端部に直接連結されている。
【0076】
第71の態様(71)において、第70の態様(70)によるスレッドパターンの第1の端部の一部分は、シームにおいてスレッドパターンの第2の端部の一部分にオーバーラップしている。
【0077】
第72の態様(72)において、第71の態様(71)による複数のスレッドラインは、シームの第1のサイドから、ソールの第1のサイドの一部分を越えて、ソールを通って、ソールの第2のサイドの一部分を越えて、シームの第2のサイドへ延在している。
【0078】
第73の態様(73)において、態様(67)~(72)のいずれか1つによるソールは、射出成形されたソールである。
【0079】
第74の態様(74)において、態様(67)~(73)のいずれか1つによるソールは、上部表面と、上部表面の反対側に配設されている底部表面とを含み、複数のスレッドラインは、ソールの底部表面から第1の距離においてソールを通って延在する第1の複数のスレッドラインと、ソールの底部表面から第2の距離においてソールを通って延在する第2の複数のスレッドラインであって、第2の距離は、第1の距離とは異なっている、第2の複数のスレッドラインとを含む。
【0080】
第75の態様(75)において、第74の態様(74)による第2の距離は、第1の距離とは10%以上異なっている。
【0081】
第76の態様(76)において、態様(67)~(75)のいずれか1つによる複数のスレッドラインは、スレッドラインの第1のセットを画定しており、アッパーは、第2のシームの第1のサイドからソールを通って第2のシームの第2のサイドへ延在するスレッドラインの第2のセットを含む。
【0082】
第77の態様(77)において、第76の態様(76)によるフットウェア物品が提供され、スレッドラインの第1のセットは、フットウェア物品のフォアフット部分の中に配設されており、スレッドラインの第2のセットは、フットウェア物品のヒール部分の中に配設されている。
【0083】
第78の態様(78)において、第77の態様(77)によるソールは、上部表面と、上部表面の反対側に配設されている底部表面とを含み、スレッドラインの第1のセットは、ソールの底部表面から第1の距離においてソールを通って延在しており、スレッドラインの第2のセットは、ソールの底部表面から第2の距離においてソールを通って延在しており、第2の距離は、第1の距離とは異なっている。
【0084】
本出願の第79の態様(79)は、ソールと;ソールに連結されているアッパーであって、アッパーは、スレッドパターンを画定する複数のスレッドラインを含み、スレッドパターンは、アッパーの内側部からソールを通ってアッパーの外側部へ延在する複数のスレッドラインを含む、アッパーとを含む、フットウェア物品を対象とする。
【0085】
第80の態様(80)において、第79の態様(79)による、ソールを通って延在する複数のスレッドラインのそれぞれの一部分は、ソールの中に埋め込まれている。
【0086】
第81の態様(81)において、第79の態様(79)または第80の態様(80)によるスレッドパターンの第1のサイドは、シームにおいてスレッドパターンの第2のサイドに直接連結されている。
【0087】
本出願の第82の態様(82)は、フットウェア物品を作製する方法であって、複数のアンカーポイントを画定するステップと;複数のアンカーポイントの周りに連続的スレッドを巻き付けてスレッドパターンを形成するステップであって、連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインが、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在する、ステップと;スレッドパターンの少なくとも一部分がソール材料の中に埋め込まれるように、スレッドパターンの上にソール材料を成形するステップとを含む、方法を対象とする。
【0088】
第83の態様(83)において、第82の態様(82)による方法は、スレッドラインのうちの2本以上の間の交差のポイントにおいて連続的スレッドを結合するステップをさらに含む。
【0089】
第84の態様(84)において、第82の態様(82)または第83の態様(83)によるソール材料を成形するステップは、射出成形プロセスを含む。
【0090】
第85の態様(85)において、態様(82)~(84)のいずれか1つによる複数のアンカーポイントは、スレッドパターンの上にソール材料を成形するためのモールドの上に配設されている。
【0091】
第86の態様(86)において、第85の態様(85)による複数のアンカーポイントは、長手方向に、横断方向に、ならびに、長手方向および横断方向に直交する垂直方向に、互いに分離されている2つのアンカーポイントを含む。
【0092】
第87の態様(87)において、態様(82)~(86)のいずれか1つによる方法は、スレッドパターンの第1のサイドをスレッドパターンの第2のサイドに連結するステップをさらに含む。
【0093】
第88の態様(88)において、第87の態様による、スレッドパターンの第1のサイドをスレッドパターンの第2のサイドに連結するステップは、シームにおいて第1のサイドを第2のサイドに直接連結するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0094】
図1A】いくつかの実施形態によるフットウェア物品を示す図である。
図1B図1Aのアッパーを示す図である。
図2】いくつかの実施形態による方法の例示的なフローチャートである。
図3】いくつかの実施形態による、スレッドパターンおよびサポートプレートを示す図である。
図4A】いくつかの実施形態による、スレッドパターンおよび3次元のピンアッセンブリ物体の側面図である。
図4B図4Aのスレッドパターンおよび3次元のピンアッセンブリ物体の斜視図である。
図5】いくつかの実施形態による、緩衝性エレメントを備えたスレッドパターンを示す図である。
図6】いくつかの実施形態による、スレッドパターンおよびサポートプレートを示す図である。
図7】いくつかの実施形態による、スレッドパターンを作り出すためのロボットアームを示す図である。
図8A】いくつかの実施形態による、アッパーを3次元的に熱成形するための例示的なプロセスを示す図である。
図8B】いくつかの実施形態による、アッパーを3次元的に熱成形するための例示的なプロセスを示す図である。
図8C】いくつかの実施形態による、アッパーを3次元的に熱成形するための例示的なプロセスを示す図である。
図9】いくつかの実施形態による、ヒートプレスを示す図である。
図10A】いくつかの実施形態による、スレッドパターンを示す図である。
図10B図10Aの一部分の拡大図である。
図10C図10Aおよび図10Bからの複数のスレッドラインを図示する図である。
図11】いくつかの実施形態による方法の例示的なフローチャートである。
図12A】いくつかの実施形態による、アッパーを作製するための例示的なプロセスを示す図である。
図12B】いくつかの実施形態による、アッパーを作製するための例示的なプロセスを示す図である。
図12C】いくつかの実施形態による、アッパーを作製するための例示的なプロセスを示す図である。
図12D】いくつかの実施形態による、アッパーを作製するための例示的なプロセスを示す図である。
図12E】いくつかの実施形態による、アッパーを作製するための例示的なプロセスを示す図である。
図12F】いくつかの実施形態による、アッパーを作製するための例示的なプロセスを示す図である。
図13】いくつかの実施形態によるフットウェア物品を示す図である。
図14】いくつかの実施形態によるフットウェア物品を示す図である。
図15A】いくつかの実施形態による、モールドを示す図である。
図15B】いくつかの実施形態による、モールドを示す図である。
図16】いくつかの実施形態による、テクスチャ加工されたシートを示す図である。
図17】いくつかの実施形態による、テクスチャ加工されたサポートプレートを示す図である。
図18】いくつかの実施形態による、テクスチャ加工されたスレッドパターンを示す図である。
図19】いくつかの実施形態による、3次元物体を示す図である。
図20A】いくつかの実施形態による、モールドを示す図である。
図20B】線20B~20Bに沿った、いくつかの実施形態による図20Aの一部分の断面図である。
図21】いくつかの実施形態による、ミッドソールを示す図である。
図22】いくつかの実施形態による、パッディング材料を備えたスレッドパターンを示す図である。
図23】いくつかの実施形態による方法の例示的なフローチャートである。
図24A】いくつかの実施形態による、アッパーを作製するための例示的なプロセスを示す図である。
図24B】いくつかの実施形態による、アッパーを作製するための例示的なプロセスを示す図である。
図24C】いくつかの実施形態による、アッパーを作製するための例示的なプロセスを示す図である。
図24D】いくつかの実施形態による、アッパーを作製するための例示的なプロセスを示す図である。
図24E】いくつかの実施形態による、アッパーを作製するための例示的なプロセスを示す図である。
図24F】いくつかの実施形態による、アッパーを作製するための例示的なプロセスを示す図である。
図25】いくつかの実施形態によるフットウェア物品を示す図である。
図26A】いくつかの実施形態による、パッド付きスレッドパターンを作製するための例示的なプロセスを示す図である。
図26B】いくつかの実施形態による、パッド付きスレッドパターンを作製するための例示的なプロセスを示す図である。
図27A】いくつかの実施形態による、インターロッキングシーム構造体を示す図である。
図27B】いくつかの実施形態による、インターロッキングシーム構造体を示す図である。
図28】いくつかの実施形態による、サポートプレートを示す図である。
図29】いくつかの実施形態による、巻き付けアッセンブリを示す図である。
図30】フットウェア物品に連結されているセンサモジュールを有する個人の説明図である。
図31】いくつかの実施形態による、物体にスレッドパターンを押し付ける方法を図示する図である。
図32】いくつかの実施形態による、アッパーを示す図である。
図33】いくつかの実施形態による、フットウェア物品を示す図である。
図34】いくつかの実施形態による、ライニングを備えたアッパーを示す図である。
図35】実施形態が実装され得る例示的なコンピュータシステムの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0095】
ここで、本発明は、添付の図面に図示されているようなその実施形態を参照して、詳細に説明される。「いくつかの実施形態」、「1つの実施形態」、「ある実施形態」、「例示的な実施形態」などへの言及は、説明されている実施形態が、特定の特徴、構造、または特質を含むことが可能であるが、すべての実施形態が、必ずしも、特定の特徴、構造、または特質を含むとは限らない可能性があることを示している。そのうえ、そのような語句は、必ずしも、同じ実施形態を参照しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特質が、ある実施形態に関連して説明されているときには、明示的に説明されているかどうかにかかわらず、他の実施形態に関連するそのような特徴、構造、または特質にも影響を与えることが当業者の知識の範囲内にあることが述べられている。
【0096】
フットウェア物品は、多くの目的を有している。なかでも、フットウェア物品は、着用者の足のための緩衝性を提供し、着用者の足を支持し、着用者の足を保護する役割を果たすことが可能である。これらの目的のそれぞれは、単独で、または、組み合わせて、さまざまなシナリオ(たとえば、エクササイズおよび日常の活動)において使用するのに適切な快適なフットウェア物品を提供する。フットウェア物品の特徴(たとえば、フットウェアを作製するために使用される材料およびコンポーネント、ならびに、これらの材料/コンポーネントが製造プロセスにおいて組み立てられる方法)は、所望の特質、たとえば、耐久性、支持性、重量、粘着性、テクスチャ、触覚、および/または通気性を作り出すために変更され得る。
【0097】
耐久性のあるフットウェアは、長期間にわたって適正に機能することになり、特定の製造業者のフットウェアにおいて着用者の信頼感を植え付けることが可能であり、リピート販売につながる。支持的なフットウェアは、負傷から個人の足を保護することが可能である。たとえば、足首の支持を提供するように構成されたフットウェア物品は、足首の過度のひねりを抑制することによって、個人の足首への負傷を防止することが可能である。軽量のフットウェアは、個人にとって快適である可能性があり、運動活動(たとえば、ランニングまたはバイキングなど)で競争する個人にとって、個人が自分の足で運ぶ重量の減少に起因して、競争力を提供することが可能である。通気性のあるフットウェアは、個人の足から汗および熱を逃がすことによって、個人の快適さを増加させることが可能である。フットウェアの他の特質に悪影響を及ぼすことなく、これらの特質のうちの1つまたは複数を高度に有するフットウェアを設計することが望ましい可能性がある。追加的に、着用者の足に適合するか、または、着用者の足に正しく形状決めされている、適正なフィットしたフットウェアは、とりわけ、方向の変化の間に、快適さおよび安定性に関して利益を提供することが可能である。また、支持性、可撓性、剛性、および軟らかさのエリアの適正なゾーニングは、異なる移動に関して、または、彼らの足の異なるパーツに関して、フットウェアの彼らの所望の特質をより正確に提供することによって、着用者に利益を与えることが可能である。
【0098】
フットウェア物品によって可能になる推進力は、たとえば、フットウェア物品を介して個人の足から個人の足が接触している表面(たとえば、地面)へのエネルギー伝達を最大化することによって、着用者の足の性能を最適化することが可能である。個人の足と表面との間のエネルギー伝達を最大化すること(すなわち、フットウェア物品を介した失われるエネルギーおよび/またはフットウェア物品によって吸収されるエネルギーを低減させること)は、たとえば、アスリートがより速く加速し、より高い最大速度を維持し、より速く方向を変え、より高くジャンプすること助けることが可能である。フットウェアの他の特質に悪影響を及ぼすことなく、高度の推進力を有するフットウェアを設計することが望ましい可能性がある。アッパーの上の特定のエリアに粘着性を提供することは、個人の好みにアッパーを調整することが可能である。たとえば、あるサッカー選手は、ドリブルを容易にするために滑らかなサッカーブーツを好む可能性があり、一方では、他のサッカー選手は、強く蹴っている間制御するために高い摩擦を好む可能性がある。
【0099】
フットウェア物品またはその一部分(たとえば、アッパー)は、さまざまな程度の耐久性、支持性、重量、通気性などを提供するように構成され得る。しかし、フットウェア物品を製造するコストも、考慮事項である可能性がある。比較的低いコストで製造され得るフットウェアまたはその一部分は、製造業者および消費者にとって望ましい可能性がある。比較的少ない量の資源(たとえば、エネルギーおよび労働力)、材料、および時間を使用して製造され得るフットウェアは、製造コストを低減させ、また、製造の環境的影響を低減させることが可能である。
【0100】
さらに、製造プロセスの複雑さを増加させることなく、カスタマイズされたフットウェアの製造を促進させる製造プロセスが、望ましい可能性がある。特定の個人のために、または、同様の足の解剖学的構造(たとえば、足のサイズおよび形状)を有する個人のグループのために、フットウェア物品またはその一部分(たとえば、アッパー)をカスタマイズすることは、適正な支持性および増加した快適さを個人に提供することが可能である。また、それは、個人のニーズにカスタマイズされたフットウェア物品を、個人が注文/購入することを可能にすることができる。そのうえ、それは、望まれるときには個人のニーズにカスタマイズされた新しいおよび/または交換品のフットウェア物品を、個人が注文/購入することを可能にすることができる。
【0101】
本明細書で議論されているフットウェア物品は、1つまたは複数の連続的スレッドを所望のスレッドパターンへと巻き付けることによって作製されたコンポーネント(たとえば、アッパーまたはソール)を含む。いくつかの実施形態において、連続的スレッドは、固定されたアンカーポイントの周りに、および、固定されたアンカーポイント間に巻き付けられ得る。いくつかの実施形態において、連続的スレッドは、移動可能なアンカーポイントの周りに、および、移動可能なアンカーポイント間に巻き付けられ得る。アンカーポイントの周りに連続的スレッドを巻き付けることは、第1のアンカーポイントの周りに連続的スレッドを巻くことと、その連続的スレッドを第2のアンカーポイントまで延在させることと、第2のアンカーポイントの周りにその連続的スレッドを巻くことと(以下同様)を含む。アンカーポイントの数および位置は、スレッドパターン(ひいては、フットウェア物品コンポーネント)の特質を制御するために利用され得る。また、連続的スレッドがアンカーポイントからアンカーポイントへ巻き付けられる回数は、スレッドパターン(ひいては、フットウェア物品コンポーネント)の特質を制御するために利用され得る。
【0102】
スレッドパターンの連続的スレッドは、スレッドパターンの中で結合され得る。スレッドパターンの連続的スレッドの結合は、スレッドパターンを固化し、巻き付けられたパターンでスレッドラインを固定することが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターンの連続的スレッドを結合することは、スレッドパターンの特質を制御するために利用され得る。いくつかの実施形態において、連続的スレッドは、スレッドパターンの中で自分自身に結合され得る。いくつかの実施形態において、連続的スレッドは、スレッドパターンの1つまたは複数のアンカーポイントにおいて、自分自身に結合され得る。いくつかの実施形態において、連続的スレッドは、連続的スレッドの異なるスレッドライン間のオーバーラップのポイントにおいて(すなわち、スレッドライン交差ポイントにおいて)、自分自身に結合され得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターンの異なる連続的スレッドが、一緒に結合され得る。いくつかの実施形態において、異なる連続的スレッドが、スレッドパターンの1つまたは複数のアンカーポイントにおいて、互いに結合され得る。いくつかの実施形態において、異なる連続的スレッドが、異なる連続的スレッド間のオーバーラップのポイントにおいて(すなわち、異なる連続的スレッド間の交差ポイントにおいて)、互いに結合され得る。連続的スレッドの結合は、スレッドが張力のかかった状態でアンカーポイントの周りに巻き付けられるので、張力のかかった状態で連続的スレッドを固定することが可能である。張力のかかった状態でスレッドを結合することは、スレッドパターンを巻き付けるために使用されるアンカーポイントから除去されると、スレッドパターンが収縮することを可能にし、それは、スレッドパターンの特質を制御するために利用され得る。
【0103】
いくつかの実施形態において、複数の異なる連続的スレッドが、スレッドパターンを形成するために、アンカーポイントの周りに巻き付けられ得る。いくつかの実施形態において、異なる連続的スレッドが、同じ構成で(すなわち、同じアンカーポイントの周りにおよび同じ経路に沿って)巻き付けられ得る。いくつかの実施形態において、異なる連続的スレッドが、異なる構成で(すなわち、1つまたは複数の異なるアンカーポイントの周りに、および/または、1つまたは複数のアンカーポイント間の異なる経路に沿って)巻き付けられ得る。異なる連続的スレッドが、フットウェアコンポーネントのための異なる巻き付けられた層を画定することが可能である。そして、これらの異なる層は、スレッドパターン(ひいては、フットウェアコンポーネント)に関して異なる特質を提供することが可能である。
【0104】
連続的スレッドは、さまざまな構成でアンカーポイントの周りに巻き付けられ、フットウェア物品コンポーネントに関してさまざまな程度の特質を提供することが可能である。アンカーポイントの数、アンカーポイントの位置、および/または、連続的スレッドがアンカーポイントの周りに巻き付けられる方法は、所望の特質(たとえば、強度、支持性、推進力、通気性、快適さ、粘着性、耐摩耗性、フィット感、テクスチャ、触覚、および耐久性など)を有するフットウェアコンポーネントを作り出すために利用され得る。アンカーポイントの配置、および/または、連続的スレッドがアンカーポイントの周りに巻き付けられる方法を変化させることによって、フットウェアコンポーネントの特質が変化させられ得る。また、特質は、連続的スレッドの材料を変更することによって変化させられ得る。
【0105】
いくつかの実施形態において、アッパーのために連続的スレッドを巻き付けるときには、アンカーポイントは、アッパーの周囲(または、フットウェア物品のためのアッパーの一部分)に対応する位置に配置されている周辺アンカーポイントであることが可能である。周辺アンカーポイントの周りにおよび周辺アンカーポイント間に連続的スレッドを巻き付けることは、アッパー(または、アッパーの一部分)の周囲形状を画定することが可能である。連続的スレッドがそれぞれの周辺アンカーポイント間に巻き付けられる方法は(すなわち、連続的スレッドのための巻き付け経路)、所望の特質を有するアッパーを作り出すために活用され得る。
【0106】
いくつかの実施形態において、アッパーのために1つまたは複数の連続的スレッドを巻き付けることは、スレッドラインがアッパーの特徴に対して接線方向に位置決めされるように、1つまたは複数のスレッドを巻き付けることを含むことが可能である。特徴は、たとえば、開口部、縁部、アッパーの中のインサート、または、アッパーの中の機能的ゾーンであることが可能である。特徴に対して接線方向にスレッドラインを通すことは、特徴の周囲境界を画定することが可能である。特徴に対して接線方向にスレッドラインを通すことによって、特徴におけるアッパーの特質が、本明細書で説明されているように調整され得る。特徴に対して接線方向にスレッドラインを通すことは、特徴においておよび特徴の周りにおいて、比較的高い密度のスレッドラインを結果的にもたらすことが可能である。高い密度のスレッドラインは、特徴においておよび特徴の周りにおいて所望の特質を有するアッパーを提供することが可能である。
【0107】
いくつかの実施形態において、特徴に対して接線方向にスレッドラインを通すことは、また、比較的高い密度のスレッドラインが特徴の周囲の近くに位置するように、スレッドラインを通すことを含むことが可能である。特徴に対してほぼ接線方向に高い密度のスレッドラインを通すことによって、特徴の近くのスレッドパターンの特質が制御され得る。
【0108】
いくつかの実施形態において、複数のスレッドパターンは、使用の間に着用者の足のすべてまたは一部分を取り囲むアッパー材料を形成するためのプロセスにおいて、一緒に結合され得る。使用の間に着用者の足のすべてまたは一部分を取り囲むアッパー材料は、着用者の足の底部の少なくとも一部分を横切って延在してそれを包み込む一部分を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、複数のスレッドパターンを一緒に結合することは、着用者の足のすべてまたは一部分を受け入れるように構成されたボイドを有するアッパー材料を生成させることが可能である。いくつかの実施形態において、アッパー材料を形成するためのプロセスは、内側スレッドパターンを外側スレッドパターンに結合することを含むことが可能である。
【0109】
いくつかの実施形態において、複数のスレッドパターンは、シームにおいて一緒に結合され、ひっくり返され、使用の間に着用者の足のすべてまたは一部分を取り囲むアッパー材料を形成することが可能である。いくつかの実施形態において、複数のスレッドパターンは、一時的な基材の辺りで互いに結合され得、一時的な基材は、スレッドパターンを互いに結合した後に除去される。一時的な基材は、アッパー材料を形成する間にスレッドパターンに結合することに抵抗するシートであることが可能である。
【0110】
いくつかの実施形態において、アッパーのために連続的スレッドを巻き付けることは、フットウェア物品のためのソールの中へ一部分が組み込まれた状態のスレッドパターンを形成することを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、アッパーのために連続的スレッドを巻き付けることは、フットウェア物品のためのソールの一部分を画定する一部分を備えたスレッドパターンを形成することを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、アッパーの一部分を画定するスレッドパターンは、ソールの一部分を包み込むことが可能である。いくつかの実施形態において、アッパーの一部分を画定するスレッドパターンは、ソールの中に埋め込まれ得る。
【0111】
図1Aおよび図1Bは、いくつかの実施形態による、フットウェア物品100およびアッパー120を示している。フットウェア物品100は、ソール180に連結されているアッパー120を含むことが可能である。フットウェア物品100およびアッパー120は、フォアフット端部102と、ヒール端部104と、内側部106と、内側部106の反対側の外側部108とを含む。図1Bに図示されているように、アッパー120は、フォアフット部分110と、ミッドフット部分112と、ヒール部分114とを含む。部分110、112、および114は、アッパー120の精密なエリアの境界を定めることを意図していない。むしろ、部分110、112、および114は、規準系を提供するアッパー120の一般的なエリアを表すことを意図している。部分110、112、および114は、図1Bのアッパー120に関連して図示されているが、部分110、112、および114への言及は、具体的に、フットウェア物品100もしくはソール180、または、フットウェア物品100もしくはソール180の個々のコンポーネントにも適用することが可能である。
【0112】
アッパー120は、1つまたは複数のコンポーネントから形成され得、1つまたは複数のコンポーネントは、縫合され、結合され、またはそうでなければ、一緒に接合され、足を受け入れるためのおよびソール180に対して足を固定するための構造体を形成する。そして、アッパー120は、スレッドパターン122によって定義される少なくとも一部分を含む。スレッドパターン122は、本明細書で議論されているように、1つまたは複数の連続的スレッドを巻いてスレッドパターンにすることによって作製される。スレッドパターン122は、編まれたまたは織られたパターンではない。スレッドパターン122は、隣接してオーバーラップしているスレッドラインのスレッドネットワークと称され得る。
【0113】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン122は、スレッドライン間に最小空隙を備えた実質的に連続的な材料を形成する個々のスレッドラインのネットワークを含むことが可能である。本明細書で使用されているように、「空隙」は、スレッドパターンのスレッドライン間にスレッドパターンを通って延在する開口部を意味している。いくつかの実施形態において、実質的に連続的な材料は、スレッドパターンの外側表面のすべてまたは一部分を横切って測定される、少なくとも1:1の空隙(V)とスレッド材料(T)との比率(V:T)を有することが可能である。いくつかの実施形態において、空隙とスレッド材料との比率は、少なくとも1:1、1:2、1:2.5、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:20、1:50、または1:100であることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、スレッドライン間に空隙を備えない連続的な材料を形成するスレッドラインのネットワークを含むことが可能である。空隙とスレッド材料との比率は、スレッドラインの結合の前または後に、スレッドパターンに関して測定され得る。いくつかの実施形態において、スレッドラインの結合は、スレッドパターンの空隙の量を低減させる役割を果たすことが可能である。たとえば、スレッドラインのポリマー材料を介してスレッドラインを熱的に結合することは、熱的に溶融されたポリマー材料によって空隙を充填することによって、空隙の量を低減させることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターンの溶融されたポリマー材料は、スレッドライン間の空隙を充填し、スレッドライン間に空隙を備えない連続的な材料を形成することが可能である。
【0114】
スレッドパターン122は、着用者の足の側部、上部、および/またはヒールのすべてまたは一部分を包み込むことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン122は、着用されているときに、着用者の足の底部表面(すなわち、ソール)の少なくとも一部分を包み込むことが可能である。たとえば、スレッドパターン122を備えたアッパーは、着用されているときに、着用者の足の底部表面を包むことが可能である。別の例として、スレッドパターン122は、フットウェア物品のためのソールを包み込むことによって、着用者の足の底部表面を包み込むことが可能である。別の例として、スレッドパターン122は、フットウェア物品のためのソールを通って延在することによって、着用者の足の底部表面を包み込むことが可能である(たとえば、図13および図14を参照)。
【0115】
アッパー120は、着用されているときに、足の外側部に沿って、足の内側部に沿って、足の上方に、足のヒールの周りに、および/または、足の下に延在することが可能である。アッパー120は、ボイド155を画定しており、ボイド155は、足の一般的な形状を有する一般的に中空のエリアであり、足を受け入れるように構成されている。ボイド155の開口部は、アッパー120の少なくともヒール部分114に位置するカラー156によって、全体的にまたは部分的に画定され得る。
【0116】
いくつかの実施形態において、カラー156は、たとえば、縫合および/または接着剤を介して、アッパー120の残りの部分に取り付けられた別個のピースであることが可能である。いくつかの実施形態において、カラー156は、シームにおいてスレッドパターン122に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、カラー156は、本明細書で説明されているように、巻き付けられたスレッドパターンによって全体的にまたは部分的に画定された材料の別個のピースであることが可能である。いくつかの実施形態において、カラー156は、スレッドパターン122の一体的コンポーネントであることが可能である。換言すれば、カラー156は、(たとえば、本明細書で議論されているように巻き付けプロセスを介して)スレッドパターン122と同じ様式で形成され得る。
【0117】
加えて、アッパー120は、カラー156からアッパー120のフォアフット部分110に向けて延在するスロートエリア150を含むことが可能である。スロートエリア150は、着用者の楔状骨および中足骨の場所に概して対応する着用者の足の背側エリアにわたって延在している。いくつかの実施形態において、スロートエリア150は、ボイド155の開口部の一部分を画定し、着用者の足をボイド155に挿入およびボイド155から除去する際に着用者を支援することが可能である。いくつかの実施形態において、スロートエリア150は、タン154のための開口部を画定することが可能であり、タン154は、スロートエリア150の外側周囲部と内側周囲部との間に延在しており、ボイド155の一部分の移動可能に開閉し、フットウェア100の調節可能性を強化する。いくつかの実施形態において、スロートエリア150は、「タン-レス」スロートエリア150であることが可能である。
【0118】
いくつかの実施形態において、スロートエリア150は、たとえば、縫合および/または接着剤を介して、アッパー120の残りの部分に取り付けられた別個のピースであることが可能である。いくつかの実施形態において、スロートエリア150は、シームにおいてスレッドパターン122に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、スロートエリア150は、本明細書で説明されているように、巻き付けられたスレッドパターンによって全体的にまたは部分的に画定された材料の別個のピースであることが可能である。いくつかの実施形態において、スロートエリア150は、スレッドパターン122の一体的コンポーネントであることが可能である。換言すれば、スロートエリア150は、(たとえば、本明細書で議論されているように巻き付けプロセスを介して)スレッドパターン122と同じ様式で形成され得る。
【0119】
また、アッパー120は、1つまたは複数のアイレット152を含むことが可能であり、1つまたは複数のアイレット152は、シューレースを固定して張力をかけるために、スロートエリア150の周囲部分に形成されている。いくつかの実施形態において、アイレット152は、アッパー120の形成の間に一体的に形成され得る。いくつかの実施形態において、アイレット152は、たとえば、縫合または接着剤を介して、アッパー120に連結された別個のコンポーネントであることが可能である。シューレースは、アイレット152を通って延在することが可能であり、着用者の足を収容するためにアッパー120の寸法を着用者が調節することを可能にする。より具体的には、シューレースは、着用者が着用者の足の周りにアッパー120を締めたりまたは緩めたりすることを可能にすることができる。アイレット152に加えてまたは代替的に、アッパー120は、他のレース受け入れエレメント(たとえば、ループまたはフックなど)を含むことが可能である。
【0120】
いくつかの実施形態において、アッパー120は、ヒールカウンター158を含むことが可能である。ヒールカウンター158は、着用者のヒールおよび/またはアキレス腱のための緩衝性、支持性、および/または保護を提供する。いくつかの実施形態において、ヒールカウンター158は、たとえば、縫合および/または接着剤を介して、アッパー120の残りの部分に取り付けられた別個のピースであることが可能である。いくつかの実施形態において、ヒールカウンター158は、本明細書で説明されているように、巻き付けられたスレッドパターンによって全体的にまたは部分的に画定された材料の別個のピースであることが可能である。いくつかの実施形態において、ヒールカウンター158は、シームにおいてスレッドパターン122に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、ヒールカウンター158は、スレッドパターン122の一体的コンポーネントであることが可能である。換言すれば、ヒールカウンター158は、(たとえば、本明細書で議論されているように巻き付けプロセスを介して)スレッドパターンと同じ様式で形成され得る。
【0121】
たとえば、図1Aを参照すると、アッパー120は、バイトライン160(すなわち、ソール接続エリア)においてソール180に連結されている。バイトライン160、カラー156、ヒールカウンター158、および、スロートエリア150の周囲部分は、一緒になって、アッパー120の周囲部分162を画定することが可能である。周囲部分162は、バイトライン160によって画定される外側縁部と、カラー156およびスロートエリア150の周囲によって画定される内側縁部とを含むことが可能である。周囲部分162は、アッパー120の周囲形状の少なくとも一部分に対応する形状を有するフレームを画定することが可能である。周囲部分162の中のアッパー120の部分は、アッパー120のクォーターパネル、バンプ部分、およびトーボックス部分を含む。スレッドパターン122は、アッパーの周囲部分162の中のアッパー120の周囲部分162および/または任意の部分のすべてまたは一部分を画定することが可能である。
【0122】
いくつかの実施形態において、周囲部分162のすべてまたは一部は、スレッドパターン122(または、本明細書で説明されている任意の他のスレッドパターン)を他のフットウェアコンポーネントに取り付けるための1つまたは複数のシーム163を含むことが可能である。シーム163において、スレッドパターン122は、別のフットウェアコンポーネント(たとえば、それに限定されないが、ソール、カラーエレメント、ヒールカウンター、またはスロートエレメントなど)に取り付けられ得る。
【0123】
本明細書で使用されているように、「シーム」は、2つのコンポーネントの間の任意の取り付け領域である。例示的な取り付け領域は、それに限定されないが、縫合された取り付け領域、接着剤取り付け領域、熱的に結合された取り付け領域、およびインターロッキングアタッチメント(interlocking attachment)を含む。例示的なシーム構造体は、それに限定されないが、自己取り付けシーム、ヘム(hem)、バットステッチ(butt stich)、メローステッチ(タイトオーバーロックステッチ)、ギャザードエッジ、サージステッチ、オーバーロックステッチ、およびインターロッキングシーム構築を含む。いくつかの実施形態において、「シーム」は、2つの取り付けられたコンポーネントがオーバーラップする領域を含むことが可能である。たとえば、シームは、第1のコンポーネントが第2のコンポーネントにオーバーラップして結合されている領域であることが可能である。
【0124】
シーム163は、1つまたは複数の機械的な取り付けを含むことが可能であり、1つまたは複数の機械的な取り付けは、それに限定されないが、直接的な結合取り付け、接着剤取り付け、機械的なインターロッキング取り付け、および/または縫合された取り付けを含む。シーム163のためのシーム構築において使用するための例示的なステッチは、それに限定されないが、メローステッチ(タイトオーバーロックステッチ)、ギャザードエッジ、サージステッチ、またはオーバーロックステッチを含む。
【0125】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン122、または、本明細書で説明されている任意の他のスレッドパターンは、シーム163において折り畳まれ、別のフットウェアコンポーネントに取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、シーム163は、ボンディングテープを含むことが可能である。
【0126】
いくつかの実施形態において、シーム163においてスレッドパターンを折り畳むことは、別のフットウェアコンポーネントを取り付けるための適切な表面を提供する役割を果たすことが可能である。いくつかの実施形態において、シーム163においてスレッドパターンを折り畳むことは、スレッドパターンのアンカーポイントをシーム163の中に隠す役割を果たすことが可能である。
【0127】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン122、または、本明細書で説明されている任意の他のスレッドパターンは、カットアウトを含むことが可能であり、カットアウトは、シーム163の中にまたはシーム163に隣接して位置する。たとえば、図13は、カラーシーム1316に隣接して位置する複数のカットアウト1326を備えたスレッドパターン1322を図示している。カットアウト1326は、シームにおいてスレッドパターンに可撓性を提供するための、スレッドパターンの中のボイドであることが可能である。シームにおける可撓性を提供することによって、カットアウト1326は、着用者に快適さを提供することが可能である。いくつかの実施形態において、カットアウト1326は、シームの中に隠されている場合がある。いくつかの実施形態において、カットアウト1326のすべてまたは一部分は、シームから延在することが可能である。
【0128】
いくつかの実施形態において、シーム163は、1つまたは複数のインターロッキング特徴を含むことが可能であり、1つまたは複数のインターロッキング特徴は、スレッドパターンと別のフットウェアコンポーネント(たとえば、それに限定されないが、ソール、カラーエレメント、ヒールカウンター、またはスロートエレメントなど)との間に機械的な取り付けを提供する役割を果たす。そのような実施形態では、スレッドパターンは、1つまたは複数の第1のインターロッキング特徴を含むことが可能であり、フットウェアコンポーネントは、1つまたは複数の第2のインターロッキング特徴を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、メス型インターロッキングコンポーネント(たとえば、開口部またはスリット)を含むことが可能であり、フットウェアコンポーネントは、オス型インターロッキングコンポーネント(たとえば、タブ、ループ、またはフック)を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、オス型インターロッキングコンポーネント(たとえば、タブ、ループ、ストラップ、またはフック)を含むことが可能であり、フットウェアコンポーネントは、メス型インターロッキングコンポーネント(たとえば、開口部またはスリット)を含むことが可能である。
【0129】
図27Aは、シーム163のための例示的なインターロッキングシーム構造体2700を図示している。インターロッキングシーム構造体2700は、フットウェアコンポーネント2710およびスレッドパターン2720を含む。フットウェアコンポーネント2710は、たとえば、ソール、カラーエレメント、ヒールカウンター、またはスロートエレメントであることが可能である。スレッドパターン2720は、本明細書で説明されている任意のスレッドパターンであることが可能である。
【0130】
インターロッキングシーム構造体2700に関して、フットウェアコンポーネント2710は、スレッドパターン2720の中の開口部2722を通して挿入されたタブ2712を含む。タブ2712は、フットウェアコンポーネント2710の一部分に直接接続されているベース2714と、自由端部2716とを含むことが可能であり、自由端部2716は、ベース2714の反対側にあり、開口部2722を通して挿入されるように構成されている。タブ2712の自由端部2716は、1つまたは複数のフランジ2718を含むことが可能である。フランジ2718を備えた自由端部2716は、開口部2722の長さよりも大きい長さを有しており、タブ2712が開口部2722を通して挿入されているときに、フットウェアコンポーネント2710とスレッドパターン2720との間に機械的なインターロッキング取り付けを提供することが可能である。
【0131】
図27Bは、シーム163のための別の例示的なインターロッキングシーム構造体2750を図示している。インターロッキングシーム構造体2750は、フットウェアコンポーネント2760およびスレッドパターン2770を含む。フットウェアコンポーネント2760は、たとえば、ソール、カラーエレメント、ヒールカウンター、またはスロートエレメントであることが可能である。スレッドパターン2770は、本明細書で説明されている任意のスレッドパターンであることが可能である。
【0132】
インターロッキングシーム構造体2750に関して、フットウェアコンポーネント2760は、スレッドパターン2770の中の開口部2772を通して挿入されたストラップ2762を含む。ストラップ2762は、フットウェアコンポーネント2760の一部分に直接接続されているベース2764と、ベース2764の反対側の自由端部2766とを含むことが可能である。ストラップ2762は、開口部2772に隣接するスレッドパターン2770の縁部部分2774を包み込み、開口部2722においてそれ自身に取り付けることが可能である。とりわけ、ストラップ276の自由端部2766は、開口部2772の中に位置する取り付けポイント2768において、ストラップ2762のベース2764に取り付けることが可能である。取り付けポイント2768における取り付けは、たとえば、縫合された取り付けおよび/または接着剤取り付けであることが可能である。
【0133】
いくつかの実施形態において、アッパー120は、ファブリック層172を含むことが可能であり、ファブリック層172は、スレッドパターン122の外側表面および/または内側表面の上に配設されている。本明細書で使用されているように、「外側表面」または「外側」という用語は、着用者によって着用されているときに足から離れる方を向くコンポーネントの表面を指す。そして、「内側表面」または「内側」は、着用者によって着用されているときに足の方を向くコンポーネントの表面を指す。
【0134】
いくつかの実施形態において、ファブリック層172は、織られた、織られていない、または編まれたポリマー層であることが可能である。いくつかの実施形態において、ファブリック層172は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン(PE)、PEフォーム、ポリウレタン(PU)フォーム、および、1つまたは複数のこれらのポリマーを含むコポリマーまたはポリマーブレンドから構成された織られた層、織られていない層、または層であることが可能である。いくつかの実施形態において、ファブリック層172は、バイオエンジニアリングによって作られた、織られた、編まれた、もしくは層状の合成スパイダーシルク、織られた、編まれた、もしくは層状の植物ベースの材料、または織られた、編まれた、もしくは層状のリサイクルされたおよび/または押し出しされたプラスチックであることが可能である。いくつかの実施形態において、ファブリック層172は、ポリマー材料のフィルムまたはシートであることが可能であり、ポリマー材料は、たとえば、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン(PE)、PEフォーム、ポリウレタン(PU)フォーム、および、1つまたは複数のこれらのポリマーを含むコポリマーまたはポリマーブレンドなどである。いくつかの実施形態において、ファブリック層172は、垂直方向にスタックされたおよび/または並んで配置された複数の層を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、複数の層は、ラミネートされ得る。いくつかの実施形態において、ファブリック層172は、フットウェア物品100のための緩衝および/または断熱を提供するための織られた、織られていない、または編まれた層であることが可能である。いくつかの実施形態において、ファブリック層172は、ソックブーティーであることが可能である。いくつかの実施形態において、ファブリック層172は、シート1220であることが可能である。いくつかの実施形態において、ファブリック層172は、パッディングエレメント2220のような、間隔を離して配置された個々のファブリックエレメントから形成された不連続的な層であることが可能である。
【0135】
アッパー120およびソール180は、それに限定されないが、ランニングシューズ、ハイキングシューズ、ウォーターシューズ、トレーニングシューズ、フィットネスシューズ、ダンスシューズ、バイクシューズ、テニスシューズ、クリート(たとえば、ベースボールクリート、サッカークリート、またはフットボールクリート)、バスケットボールシューズ、ブーツ、ウォーキングシューズ、カジュアルシューズ、またはドレスシューズを含む、特定のタイプのフットウェアのために構成され得る。そのうえ、ソール180は、緩衝性、安定性、および乗り心地特質の所望の組み合わせを、フットウェア物品100に提供するようにサイズ決めおよび形状決めされ得る。「乗り心地」という用語は、ヒールストライク、ミッドフットスタンス、トーオフ、および、これらの段階の間の移行を含む、歩行サイクルの間に起こる滑らかさまたは流れの感覚の指標として、いくつかの実施形態を説明される際に本明細書で使用されている可能性がある。いくつかの実施形態において、ソール180は、それに限定されないが、回内および回外の適当な制御、自然移動のサポート、制約のないまたは制約の少ない移動のサポート、変化および移行の速度の適当な管理、およびそれらの組み合わせを含む、特定の乗り心地特徴を提供することが可能である。
【0136】
いくつかの実施形態において、ソール180は、クリート182またはトレッドなどのような、トラクションエレメントを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、ソール180は、ミッドソールを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、ソール180は、ミッドソールに連結されているアウトソールを含むことが可能である。たとえば、図13を参照すると、ソール180は、ミッドソール1382およびアウトソール1384を含むソールであることが可能である。ソール180およびその一部分(たとえば、ミッドソール1382およびアウトソール1384)は、所望の緩衝性、乗り心地、および安定性を提供するための材料を含むことが可能である。ソール180(ミッドソール1382および/またはアウトソール1384)に適切な材料は、それに限定されないが、フォーム、ゴム、エチレン酢酸ビニル(EVA)、発泡熱可塑性ポリウレタン(eTPU)、発泡性ポリエーテルブロックアミド(ePEBA)、熱可塑性ゴム(TPR)、および熱可塑性ポリウレタン(TPU)を含む。いくつかの実施形態において、フォームは、たとえば、EVAベースのフォームまたはPUベースのフォームを含むことが可能であり、フォームは、連続気泡フォームまたは独立気泡フォームであることが可能である。いくつかの実施形態において、ミッドソール1382および/またはアウトソール1384は、エラストマー、熱可塑性エラストマー(TPE)、フォーム状プラスチック、およびゲル状プラスチックを含むことが可能である。
【0137】
いくつかの実施形態において、ソール180の部分(たとえば、ミッドソール1382およびアウトソール1384)は、異なる材料を含み、ソール180の異なる部分に異なる特質を提供することが可能である。いくつかの実施形態において、ミッドソール1382およびアウトソール1384は、異なる硬度特質を有することが可能である。いくつかの実施形態において、ミッドソール1382およびアウトソール1384の材料密度は、異なっていることが可能である。いくつかの実施形態において、ミッドソール1382およびアウトソール1384を作製するために使用される材料の弾性係数は、異なっていることが可能である。非限定的な例として、アウトソール1384の材料は、ミッドソール1382の材料よりも高い係数を有することが可能である。
【0138】
ソール180およびその一部分(たとえば、ミッドソール1382およびアウトソール1384)は、それに限定されないが、射出成形、ブロー成形、圧縮成形、および回転成形を含む、適切な技法を使用して形成され得る。いくつかの実施形態において、ミッドソール1382およびアウトソール1384は、別個に形成されて取り付けられる個別のコンポーネントであることが可能である。いくつかの実施形態において、ミッドソール1382は、たとえば、それに限定されないが、接着剤結合、縫合、溶接、またはそれらの組み合わせを介して、アウトソール1384に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、ミッドソール1382は、ミッドソール1382とアウトソール1384との間に配設されている接着剤を介して、アウトソール1384に取り付けられ得る。
【0139】
図1Aおよび図1Bに示されているように、アッパー120は、スレッドパターン122を含む。アッパー120のすべてまたは一部分は、スレッドパターン122を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン122は、アッパー120の少なくとも一部分を画定するシングルスレッド構造体であることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン122は、アッパー120の少なくとも一部分を画定するために一緒に連結されている複数のスレッド構造体を含むことが可能である。
【0140】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン122は、複数のアンカーポイント134と、複数のアンカーポイント134に固定された連続的スレッド130とを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、アンカーポイント134は、アッパー120の周囲に沿って(たとえば、周囲部分162の中に)配設され得る。そのようなアンカーポイント134は、「周辺アンカーポイント」と称され得る。
【0141】
本明細書で使用されているように、「スレッド」は、その幅よりも実質的に大きい長さを有する材料を意味している。「スレッド」は、フィラメント、ファイバー、ヤーン、編まれたエレメント、ケーブル、コード、ファイバートウ、テープ、リボン、モノフィラメント、ブレイド、ストリング、撚り合わされたスレッド、および、本明細書で説明されているようにスレッドパターンでスプールおよび敷設され得る他の形態の材料であることが可能である。
【0142】
本明細書で使用されているように、「アンカーポイント」は、スレッドまたはスレッドラインのグループが固定して取り付けられている場所を意味している。スレッドまたはスレッドラインは、アンカーポイントにおいて、巻かれ、巻き付けられ、結合され、またはその他の方法で取り付けられ得る。アンカーポイントは、アッパーの上の場所であることが可能である(たとえば、アンカーポイント134)。たとえば、アンカーポイントは、スレッドパターンの連続的スレッドを巻き付けるために使用される構造体(たとえば、ピン、突起部、またはナブ)によって残された孔部または開口部であることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターンの巻き付けの間に存在しているすべてのアンカーポイント場所は除去されているので(たとえば、スレッドパターンを切除している)、アッパーのためのスレッドパターンは、アンカーポイント場所を含まない場合がある。また、アンカーポイントは、スレッドパターンの連続的スレッドを巻き付けるために使用される構造体(たとえば、ピン、突起部、またはナブ)であることも可能である。そして、アンカーポイント構造体は、アッパーのためのスレッドパターンの一部分を形成する場合があり、または、形成しない場合がある。たとえば、アッパーのためのスレッドパターンは、金属ピンによって画定されたアンカーポイントから除去され得るが、溶融可能な材料から構成されたピンによって画定されたアンカーポイントが、(溶融および再凝固された後に)アッパーのためのスレッドパターンの中に存在していることが可能である。
【0143】
連続的スレッド130は、複数のアンカーポイント134の周りに巻かれ得、複数のスレッドライン132を含む。それぞれのスレッドライン132は、2つのそれぞれのアンカーポイント134の間に延在している。連続的スレッド130は、張力がかかった状態で複数のアンカーポイント134の周りに巻かれ得、個々のスレッドライン132が、アンカーポイント134の周りに巻かれているときには張力がかかった状態になっている。いくつかの実施形態において、異なる連続的スレッド130および/またはスレッドライン132が、異なる張力において、アンカーポイント134の周りに巻かれ、所望の特質をスレッドパターン122に付与することが可能である。張力がかかった状態で連続的なスレッド130を巻き付けることによって、スレッドパターン122は、スレッドライン132が張力下にある状態で結合され得、スレッドライン132が、結合されたスレッドパターン122の中で張力がかかった状態になるようになっている。スレッドライン132が張力下にある状態でスレッドライン132を結合することは、スレッドパターン122の中で張力がかかった状態でスレッドライン132を固定する。張力がかかった状態でスレッドライン132を固定することは、スレッドパターン122を巻き付けるために使用されるアンカーポイントから除去されるときに、スレッドライン132が収縮しようとすることを結果的にもたらすことになる。スレッドライン132の一部分が、完全に固定された位置で結合されていないケースでは、スレッドライン132は、アンカーポイントから除去されるときに収縮することが可能である。そのような実施形態では、結合プロセスの間に固定されるスレッドライン132の部分は、張力下にあることになるが、一方では、他の部分は、自由に収縮することができることになり、したがって、スレッドパターン122の中で張力下にあることにならない。
【0144】
異なるスレッドライン132が異なる張力で巻き付けられた実施形態では、スレッドパターン122の異なるスレッドライン132は、スレッドパターン122の中で異なる張力の値の下にあることになる。スレッドライン132の張力は、スレッドパターン122(ひいては、アッパー120)の特質を制御するために利用され得る。
【0145】
アンカーポイント134において固定されるスレッドライン132の数は、アンカーポイント134の「スレッドライン連絡数」によって定義される。本明細書で使用されているように、「スレッドライン連絡数」は、アンカーポイントから異なるアンカーポイントへ延在するスレッドラインの数を意味している。同じ2つのアンカーポイントの間に延在する2本のスレッドライン(すなわち、重なっているスレッドライン)は、アンカーポイントに関するスレッドライン連絡数を計算する目的のために、「1」としてのみカウントする。たとえば、5のスレッドライン連絡数は、アンカーポイントが、アンカーポイントから延在する5本のスレッドラインを有しており、5本のスレッドラインのそれぞれが、別の異なるアンカーポイントにつながっていることを意味している。別の例として、6本のスレッドライン連絡数は、アンカーポイントが、アンカーポイントから延在する6本のスレッドラインを有しており、6本のスレッドラインのそれぞれが、別の異なるアンカーポイントにつながっていることを意味している。
【0146】
アンカーポイント134は、連続的スレッド130に関して、「X」以上のスレッドライン連絡数を有することが可能である。いくつかの実施形態において、2つ以上のそれぞれのアンカーポイント134が、「X」以上のスレッドライン連絡数を有することが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン122のすべてのアンカーポイント134が、「X」以上のスレッドライン連絡数を有することが可能である。「X」は、たとえば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、または30であることが可能であり、エンドポイントとしてこれらの値のうちの任意の2つを有する範囲の中にあることが可能である。たとえば、いくつかの実施形態において、「X」は、2から30、3から30、4から30、5から30、6から30、7から30、8から30、9から30、10から30、11から30、12から30、13から30、14から30、15から30、16から30、17から30、18から30、19から30、20から30、または25から30の範囲の中にあることが可能である。いくつかの実施形態において、「X」は、30よりも大きくなっていることが可能である。非限定的な例として、図1Bに示されているように、アンカーポイント134(a)は、6つのスレッドライン連絡数を有しており、アンカーポイント134(b)は、7つのスレッドライン連絡数を有している。
【0147】
スレッドライン132は、アンカーポイント134において結合され得る。スレッドライン132は、接着剤、結合層、(熱伝導または熱対流)加熱(たとえば、ヒートプレスまたはオーブンの中で)、IR(赤外線)加熱、レーザー加熱、マイクロ波加熱、蒸気、機械的な締結具(たとえば、クリップ)、面ファスナ、ニードルパンチング、ハイドロ-エンタングルメント(hydro-entanglement)、超音波/振動エンタングルメント、フェルティング、ノッティング(knotting)、生体材料の触媒との化学結合、接着剤噴霧(たとえば、CNC接着剤スプレー堆積)を介して、または、1本のスレッドラインを他のスレッドラインを通して押し込むことによって、アンカーポイント134において結合され得る。
【0148】
いくつかの実施形態において、スレッドライン132は、アンカーポイント134において直接一緒に結合され得る。いくつかの実施形態において、スレッドライン132は、連続的スレッド130のポリマー材料を介して、アンカーポイント134において直接一緒に結合され得る。たとえば、熱および/または圧力が、アンカーポイント134に印加され、任意の周辺アンカーポイント134においてスレッドライン132を直接結合することが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドライン132は、連続的スレッド130のポリマー材料を介して、周囲部分162において直接一緒に結合され得る。たとえば、熱および/または圧力が、アッパー120の周囲部分162に印加され、周囲部分の中で、および、周囲部分162の中の任意の周辺アンカーポイント134において、スレッドライン132を直接結合することが可能である。スレッドライン132のポリマー材料を直接結合するために熱および/または圧力が利用される実施形態では、スレッドライン132は、1つまたは複数のアンカーポイント134において、一緒に熱的に融合され得る。周囲部分および/またはアンカーポイントにおいてスレッドライン132を直接結合することを含む実施形態では、スレッドライン132は、接着剤または結合層を使用することなく、周囲部分および/またはアンカーポイントにおいて直接結合される。
【0149】
いくつかの実施形態において、スレッドライン132は、結合層を介して一緒に結合され得る。いくつかの実施形態において、スレッドライン132は、結合層を介して、アンカーポイント134(たとえば、周辺アンカーポイント)において一緒に結合され得る。そのような実施形態では、結合層は、1つまたは複数のアンカーポイント134に取り付けられており、アンカーポイント134を互いに機械的に連結している。結合層は、たとえば、ラミネートされた層、接着剤層、縫合された層、硬化された層、またはスクリーン印刷された層であることが可能である。いくつかの実施形態において、ラミネーション層、接着剤層、硬化された層、またはスクリーン印刷された層は、結合層の中にアンカーポイント134を包む役割を果たすことが可能である。結合層は、任意の適切な機械的な結合技法を介してスレッドライン132を結合することが可能である。
【0150】
いくつかの実施形態において、スレッドライン132は、結合層の使用なしに一緒に結合され得る。たとえば、いくつかの実施形態において、スレッドライン132は、たとえば、それに限定されないが、接着剤を介した局所結合、スレッドライン132の材料を介した直接的な局所結合、ニードルパンチング、ハイドロ-エンタングルメント、および超音波/振動エンタングルメントを介して、一緒に直接結合され得る。
【0151】
いくつかの実施形態において、スレッドライン132は、2本以上のスレッドライン132がスレッドパターンの中でオーバーラップするポイント(すなわち、交差ポイント136)において結合され得る。スレッドライン132は、接着剤、結合層、(熱伝導または熱対流)加熱(たとえば、ヒートプレスまたはオーブンの中で)、IR(赤外線)加熱、レーザー加熱、マイクロ波加熱、蒸気、機械的な締結具(たとえば、クリップ)、面ファスナ、ニードルパンチング、ハイドロ-エンタングルメント、超音波/振動エンタングルメント、フェルティング、ノッティング、生体材料の触媒との化学結合、接着剤噴霧(たとえば、CNC接着剤スプレー堆積)を介して、または、1本のスレッドラインを他のスレッドラインを通して押し込むことによって、交差ポイント136において結合され得る。スレッドラインに関する交差ポイントは、「オーバーラップポイント」と称され得る。
【0152】
いくつかの実施形態において、スレッドライン132は、交差ポイント136において、一緒に直接結合され得る。いくつかの実施形態において、スレッドライン132は、連続的スレッド130のポリマー材料を介して、交差ポイント136において一緒に直接結合され得る。交差ポイント136においてスレッドライン132を直接結合することを含む実施形態では、スレッドライン132は、接着剤または結合層の使用なしに、交差ポイント136において結合される。たとえば、熱および/または圧力が、スレッドパターンに印加され、任意の交差ポイント136においてスレッドライン132を直接結合することが可能である。スレッドライン132のポリマー材料を直接結合するために熱および/または圧力が利用される実施形態では、スレッドライン132は、1つまたは複数の交差ポイント136において、一緒に熱的に融合され得る。
【0153】
いくつかの実施形態において、結合層は、スレッドパターン122の中の複数の交差ポイント136において、スレッドライン132を一緒に結合することが可能である。複数の連続的スレッドを含む実施形態では、それぞれの連続的スレッドのスレッドラインは、直接または結合層を介してのいずれかによって、スレッドライン間の交差ポイントにおいて結合され得る。
【0154】
いくつかの実施形態において、連続的スレッド130は、重なっているスレッドライン132を含む。本明細書で使用されているように、「重なっているスレッドライン」は、2つのそれぞれのアンカーポイントの間で同じ経路を辿る2本以上のスレッドラインを意味している。重なっているスレッドラインは、互いに直接重ねられる必要はない。2本以上のスレッドラインは、それらが同じ2つのアンカーポイントの間に延在している限りにおいて、重なっていると考えられる。
【0155】
スレッドパターン122は、スレッドライン132が下にあるスレッドライン132をさまざまな方向にクロスオーバーした状態の1つまたは複数の連続的スレッド130を含むことが可能である。スレッドパターン122のスレッドライン132は、一緒に織られていなくてもまたは編まれていなくてもよい。そのような実施形態では、スレッドライン132は、「織られていない」および「編まれていない」スレッドラインと称され得る。スレッドパターン122のスレッドライン132は、ベース層に縫合された刺繍されるスレッドでなくてもよい。そのような実施形態では、スレッドライン132は、「刺繍されない」スレッドラインと称され得る。スレッドライン132は、互いに縫うように通され、フットウェア物品コンポーネントのためのパターン化された層を画定するスレッドネットワークを形成することが可能である。
【0156】
いくつかの実施形態において、連続的スレッド130は、ポリマースレッドであることが可能である。本明細書で使用されているように、「ポリマースレッド」は、ポリマー材料から少なくとも部分的に構成されたスレッドを意味している。いくつかの実施形態において、ポリマースレッドは、完全に1つまたは複数のポリマー材料から構成され得る。いくつかの実施形態において、ポリマースレッドは、コア(それは、ポリマー材料から構成されていてもよくまたは構成されていなくてもよい)の周りにコーティングされたポリマー材料を含むことが可能である。そのような実施形態では、コアは、コーティング材料によってカプセル化され得る。いくつかの実施形態において、ポリマースレッドは、ポリマー材料によってコーティングされるか、カバーされるか、またはカプセル化された非ポリマーコアを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、ポリマースレッドは、非ポリマー材料によってコーティングされるか、カバーされるか、またはカプセル化されたポリマーコアを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、ポリマースレッドは、ポリマー材料から構成された1つまたは複数のブレイドを備えた編組されたスレッドであることが可能である。いくつかの実施形態において、ポリマースレッドのポリマー材料は、熱可塑性の材料であることが可能である。いくつかの実施形態において、連続的スレッド130は、活性化剤(たとえば、熱活性化接着剤またはUV活性化接着剤)によってコーティングされたスレッドであることが可能である。いくつかの実施形態において、活性化剤コーティングによって連続的スレッド130を巻き付けるためのCNCマシンは、連続的スレッド130がスレッドパターンへと巻き付けられているときにコーティングを活性化するためのロボットアームを含むことが可能である。
【0157】
本明細書で議論されているポリマースレッドのための適切なポリマー材料は、それに限定されないが、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ゴム、およびシリコーンを含む。いくつかの実施形態において、TPUは、リサイクルされるTPUであることが可能である。いくつかの実施形態において、ポリマー材料は、光反応性TPUなどのような、光反応性の(赤外線反応性または紫外線反応性の)ポリマー材料であることが可能である。いくつかの実施形態において、ポリマー材料は、可溶性(たとえば、水溶性)であることが可能である。コーティングされたコアを備えたポリマースレッドを含む実施形態では、コアに適切な材料は、それに限定されないが、ポリエステル、ナイロン、超高分子量ポリエチレン(たとえば、DYNEEMA(登録商標)(超高分子量ポリエチレンの一種))、炭素繊維、KEVLAR(登録商標)(パラ-アラミドの一種)、バイオエンジニアリングによって作られた、織られた、編まれた、または層状の材料(たとえば、合成スパイダーシルク)、織られた、編まれた、または層状の植物ベースの材料、編まれたまたは層状のリサイクルされたおよび/または押し出しされたプラスチック、コットン、ウール、ならびに、天然シルクまたは人工シルクを含む。いくつかの実施形態において、ポリマースレッドは、熱可塑性ポリウレタンコーティングされたポリエステルスレッドであることが可能である。いくつかの実施形態において、連続的スレッド130は、炭素ファイバー、コットン、ウール、またはシルクなどのような、非ポリマー材料から構成された非ポリマースレッドであることが可能である。いくつかの実施形態において、連続的スレッド130は、マンゴーヤーンまたはバイオシルクなどのような、生体材料から構成されたスレッドであることが可能である。いくつかの実施形態において、ポリマースレッドは、熱可塑性の溶融ヤーン、非溶融コアを備えたポリマーヤーン、および、他の同様のタイプのヤーンであることが可能である。
【0158】
いくつかの実施形態において、連続的スレッド130は、撚り合わされたスレッドであることが可能である。いくつかの実施形態において、撚り合わされたスレッド130は、スレッド130を巻き付ける間に撚り合わされ得る。たとえば、スレッド130を巻き付けるために使用される巻き付けアッセンブリは、複数のスレッドスプールからのスレッドを使用して、スレッドを撚り合わせることが可能である(たとえば、巻き付けアッセンブリ2900を参照)。いくつかの実施形態において、撚り合わされたスレッドは、スレッドスプールの周りにスプールされた事前に撚り合わされたスレッドであることが可能である。
【0159】
いくつかの実施形態において、撚り合わされたスレッドは、複数の異なるタイプのスレッドを含むことが可能である。たとえば、撚り合わされたスレッドは、1つまたは複数のポリマースレッドおよび1つまたは複数の非ポリマースレッドを含むことが可能である。別の例として、撚り合わされたスレッドは、第1のポリマー材料を含む1つまたは複数のポリマースレッドと、異なる第2のポリマー材料を含む1つまたは複数のスレッドとを含むことが可能である。
【0160】
いくつかの実施形態において、連続的スレッド130は、共押し出しされた複合スレッドであることが可能である。そのような実施形態では、共押し出しされた複合スレッドの異なる部分は、異なる材料から形成されている。そのような実施形態では、共押し出しされた複合スレッドの異なる材料は、さまざまな機械的な特質をスレッドパターンに提供することが可能である。
【0161】
いくつかの実施形態において、連続的スレッド130は、発泡性スレッドであることが可能である。そのような実施形態では、発泡性スレッドの中の発泡剤は、スレッドがスレッドパターンで巻き付けられた後に、スレッドを拡張させるために活性化させられ得る。発泡性スレッドの中の発泡剤は、たとえば、熱によって活性化させられ得る。そのような実施形態では、連続的スレッド130は、スレッドパターンで巻き付けられ、着用者の快適さのためにパッディングを増加させるエリアを提供することが可能である。
【0162】
いくつかの実施形態において、連続的スレッド130は、溶解可能なスレッドであることが可能である。溶解可能なスレッドは、スレッドパターンで巻き付けられた後に、溶媒によって溶解され得る。そのような実施形態では、スレッドパターンの一部分は、溶解可能なスレッドを溶解することによって除去され得る。
【0163】
いくつかの実施形態において、連続的スレッド130は、「アクティブスレッド」であることが可能である。本明細書で使用されているように、「アクティブスレッド」は、活性化剤によって活性化させられるときに長さが変化するスレッドである。アクティブスレッドは、活性化剤によって活性化させられるときに、長さが伸長するかまたは収縮することが可能である。例示的な活性化剤は、それに限定されないが、熱、水、および電流を含む。アクティブスレッドを含む実施形態では、スレッドパターンの寸法特質は、スレッドパターンを巻き付けた後に変更され得る。たとえば、いくつかの実施形態において、スレッドパターンの寸法特質は、本明細書で説明されているように、モールドまたはヒートプレスの中でスレッドパターンを加熱する間に変更され得る。
【0164】
いくつかの実施形態において、連続的スレッド130は、中空のチューブの中に配設されている1つまたは複数のスレッドを含むことが可能である。
【0165】
いくつかの実施形態において、連続的スレッド130は、粘弾性の剪断増粘(ダイラタント)材料から構成され得る。ダイラタント材料の弾性係数は、材料に印加される歪みの速度に依存している。ダイラタント材料から構成されたスレッドをスレッドパターンの中に組み込むことによって、スレッドパターンの剛性は、使用の間にスレッドパターンに印加される歪みの程度に応じて変化することが可能である。たとえば、スレッドパターンは、低い応力の活動(たとえば、ウォーキング)の間に比較的柔軟なままであることが可能であるが、高い応力の活動(たとえば、ランニングなど)の間に高い応力レベルが印加されるときには、剛性が増加することが可能である。
【0166】
いくつかの実施形態において、アッパー120およびスレッドパターン122は、2本以上の連続的スレッドを含む。たとえば、図1Aおよび図1Bに示されているように、スレッドパターン122は、第2の連続的スレッド170を含むことが可能である。第2の連続的スレッド170は、第1の連続的スレッド130と同じまたは異なる特質を有している。そして、第2の連続的スレッド170は、第1の連続的スレッド130と同じ様式で、スレッドパターン122の中へ組み込まれ得る。
【0167】
連続的スレッド130と同様に、連続的スレッド170は、2つのそれぞれの周辺アンカーポイント134の周りに巻き付けられてそれらの間に延在する複数のスレッドラインを含むことが可能である。アンカーポイント134は、第2の連続的スレッド170に関して、「Y」以上のスレッドライン連絡数を有することが可能である。第2の連続的スレッド170に関するスレッドライン連絡数は、連続的スレッド130に関するスレッドライン連絡数と同じであるかまたは同様であることが可能である。「Y」は、「X」よりも小さいか、「X」よりも大きいか、または、「X」と同じであることが可能である。
【0168】
いくつかの実施形態において、第1の連続的スレッド130は、第2の連続的スレッド170と同じ材料から構成され得る。いくつかの実施形態において、第1の連続的スレッド130は、第2の連続的スレッド170とは異なる材料から構成され得る。スレッドパターンの中の異なる連続的スレッドの材料は、スレッドパターン(ひいては、アッパー)のエリアにターゲット特質を提供するように選択され得る。ポリマー材料によってコーティングされたコアを有するポリマースレッドを含む実施形態では、異なる連続的スレッドのためのコアの材料は、異なっていてもよくまたは同じであってもよい。そして、異なる連続的スレッドのためのコアの材料は、スレッドパターン(ひいては、アッパー)の異なるエリアにターゲット特質を提供するように選択され得る。同様に、編組されたスレッドに関して、編組されたスレッドの材料は、スレッドパターン(ひいては、アッパー)の異なるエリアにターゲット特質を提供するように選択され得る。
【0169】
いくつかの実施形態において、スレッドパターンの連続的スレッドは、1デニールから3000デニールの範囲(サブレンジを含む)にある所定のデニールを有することが可能である。たとえば、連続的スレッドは、1、10、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2500、もしくは3000デニールの所定のデニール、または、エンドポイントとしてこれらの値のうちの任意の2つを有する任意の範囲の中にある所定のデニールを有することが可能である。たとえば、いくつかの実施形態において、スレッドパターンの連続的スレッドは、10デニールから2500デニール、50デニールから2000デニール、100デニールから1900デニール、200デニールから1800デニール、300デニールから1700デニール、400デニールから1600デニール、500デニールから1500デニール、600デニールから1400デニール、700デニールから1300デニール、800デニールから1200デニール、900デニールから1100デニール、または900デニールから1000デニールの範囲にある所定のデニールを有することが可能である。
【0170】
いくつかの実施形態において、スレッドパターンの中の連続的なスレッドのデニールは、スレッドパターンの異なるエリアにさまざまな程度の特質(たとえば、強度または伸縮性)を提供するように選択され得る。コーティングされたスレッドを含む実施形態では、コア材料のデニール、および/または、連続的スレッドの全体的なデニールは、スレッドパターンの異なるエリアにさまざまな程度の特質(たとえば、強度または伸縮性)を提供するように選択され得る。非限定的な例として、所与の連続的スレッドに関して、より大きい全体的な直径、または、より大きいコア直径は、スレッドパターンの中の所与の連続的スレッドによって付与される方向性の強度の程度を増加させることが可能である。
【0171】
図1Aおよび図1Bは、2本の連続的スレッド(130および170)を含むスレッドパターン122を示しているが、スレッドパターン122は、たとえば、3本以上の、4本以上の、5本以上の、6本以上の、7本以上の、8本以上の、9本以上の、10本以上の、15本以上の、または、20本以上の連続的スレッドなどのような、任意の適切な数の連続的スレッドを含むことが可能である。追加的な連続的スレッドは、連続的スレッド130および170と同じであってもよくまたは異なっていてもよい。そして、追加的な連続的スレッドは、連続的スレッド130および170と同じ様式で、スレッドパターン122の中へ組み込まれ得る。追加的な連続的スレッドは、連続的スレッド130および170と同じ方式で、アンカーポイント134の周りに巻き付けられ、アンカーポイント134間に延在することが可能である。
【0172】
複数の連続的スレッドを含む実施形態では、それぞれの巻き付けられた連続的スレッドは、スレッドパターン122の層を画定することが可能である。たとえば、巻き付けられた連続的スレッド130によって画定される層は、スレッドパターン122の第1の層を画定することが可能であり、巻き付けられた連続的スレッド170によって画定される層は、スレッドパターン122の第2の層を画定することが可能である。そして、スレッドパターンの異なる層は、2つの層の間のオーバーラップのエリアにおいて互いに重なって配設され得る。たとえば、連続的スレッド130によって画定される第1の層は、2つの層の間のオーバーラップのエリアにおいて、連続的スレッド170によって画定される第2の層の上に配設され得るか、または、その逆もまた同様である。異なる連続的な巻き付けられたスレッドによって画定される異なる層は、アッパー120の異なるエリアに異なる特質を提供することが可能である。
【0173】
いくつかの実施形態において、巻き付けられた連続的スレッドによって画定されるスレッドパターン122の層のうちの1つまたは複数は、スレッドパターン122の他の層を一緒に結合する役割を果たすことが可能である。そのような実施形態では、これらの1つまたは複数の層は、ポリマースレッドを使用して巻き付けられ得、ポリマースレッドは、加熱されるときに、アンカーポイントにおいて、および、連続的スレッド間の他の交差ポイントにおいて、スレッドパターン122の他の層を一緒に結合する。たとえば、3つの層(連続的スレッドによってそれぞれ画定される)を含むスレッドパターン122において、3本の連続的スレッドのうちの1本は(たとえば、中間の連続的スレッド)、すべての3本のスレッドを一緒に結合する役割を果たすポリマースレッドであることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン122の層のうちの1つまたは複数は、接着剤によってコーティングされるかまたは含浸された巻き付けられた連続的スレッドによって画定され得る。いくつかの実施形態において、接着剤は、熱の印加によって活性化させられ得る。いくつかの実施形態において、接着剤は、溶解可能な接着剤であることが可能であり、溶解可能な接着剤は、溶媒(たとえば、水など)と接触されるときに、完全にまたは部分的に溶解し、連続的スレッドを結合する。いくつかの実施形態において、スレッドパターン122の1つまたは複数の層は、巻き付けられた連続的スレッドによって画定され得、巻き付けられた連続的スレッドは、非ポリマースレッドまたは非接着剤スレッドによって編組されたまたは撚られたポリマースレッドおよび/または接着剤スレッドを含む、編組されたまたは撚られたスレッドである。そのような実施形態では、編組されたまたは撚られたポリマースレッドおよび/または接着剤スレッドは、アンカーポイント134および/または交差ポイント136においてスレッドライン132を結合する役割を果たすことが可能である。
【0174】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン122は、アッパー120のコンポーネントの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、または少なくとも90%を画定することが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン122は、アッパー120の外側表面積の少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、または少なくとも90%を占有することが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン122は、アッパー120の外側表面の上に見えるように露出され得る。いくつかの実施形態において、ラミネーション層または支持テキスタイル層は、アッパー120の外側表面の上のスレッドパターン122の上に配設されていない。いくつかの実施形態において、スレッドパターン122は、ラミネーション層を欠いていることが可能である。
【0175】
スレッドパターン122は、ターゲット特質(たとえば、強度、支持性、推進力、通気性、快適さ(伸縮性)、粘着性、耐摩耗性、テクスチャ、触覚、および耐久性)をアッパー120のエリアに提供することが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン122またはその一部分は、アッパー120の1つのエリアにおいて、第1の程度の特質を提供し、アッパー120の第2のエリアにおいて、第2の程度のその特質を提供することが可能である。
【0176】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン122の異なる層は、アッパー120の1つのエリアにおいて、第1の程度の特質を提供し、アッパー120の第2のエリアにおいて、第2の程度のその特質を提供することが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン122の異なる層は、異なるスレッドパターンを含み、ターゲット特質をアッパー120の異なるエリアに提供することが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン122の異なる層は、ターゲット特質をアッパー120の異なるエリアに提供するために異なる方向に配向されたスレッドラインを備えたスレッドパターンを含むことが可能である。
【0177】
図2は、いくつかの実施形態による、アッパー(たとえば、アッパー120)、および、フットウェア物品(たとえば、フットウェア物品100)を作製する方法200を示している。ステップ210において、複数のアンカーポイント(たとえば、アンカーポイント134)が画定され得る。いくつかの実施形態において、アンカーポイントは、周辺アンカーポイントを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、アンカーポイントは、周辺アンカーポイントの内部に配設されている内部アンカーポイントを含むことが可能である。
【0178】
ステップ220において、1つまたは複数の連続的スレッド(たとえば、連続的スレッド130)が、画定されたアンカーポイントの周りに巻き付けられ(巻かれ)得、連続的スレッドの個々のスレッドライン(たとえば、スレッドライン132)が、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在するようになっている。ステップ220において連続的スレッドを巻き付けることは、所望のスレッドパターン(たとえば、スレッドパターン122)を形成する。巻き付けステップ220の間に、アンカーポイントは、固定された部材または移動可能な部材(たとえば、サポート構造体に連結されているピン、突起部、ナブ、もしくはシャフト、または、本明細書で議論されている任意の他の同様の固定されたアンカーポイントなど)によって画定される。これらの固定された部材は、巻き付けステップ220の間に連続的スレッドを支持する役割を果たす。たとえば、スレッドは、本明細書で議論されているように、プレート、3次元物体(たとえば、ラスト)、またはフレームの上のアンカーポイントの周りに巻き付けられ得る。たとえば、アンカーポイントは、サポートプレート300に連結されているピン304であることが可能である。別の例として、アンカーポイントは、サポートプレート600から延在する突起部606であることが可能である。別の例として、アンカーポイントは、モールドプレート1510/1520から延在するアンカーポイント1540であることが可能である。別の例として、アンカーポイントは、3次元物体1900から延在するアンカーポイント1906であることが可能である。
【0179】
いくつかの実施形態において、アンカーポイントは、ピンによって画定され得、ピンは、サポート構造体(たとえば、プレート、プラットフォーム、または3次元物体など)に連結されており、サポート構造体から延在している。いくつかの実施形態において、3次元物体は、人間の足の形状に対応する体積形状を有するラストまたは他の3次元物体であることが可能である。動作時に、アンカーポイントを画定するピンは、ステップ220における巻き付けの間に連続的スレッドを支持するように構成されている。
【0180】
いくつかの実施形態において、プレート、物体、またはフレームは、静止状態に保持され得、巻き付けデバイスは、静止したアンカーポイントの周りにスレッドを巻き付けることが可能である。いくつかの実施形態において、プレート、物体、またはフレームは、巻き付けの間に、静止したスレッド供給源に対して移動することが可能である。
【0181】
いくつかの実施形態において、ステップ220において1つまたは複数の連続的スレッドがその周りに巻き付けられる(巻かれる)アンカーポイント場所は、アッパーを画定するスレッドパターンから除去される一時的な構造体であることが可能であり、または、アッパーを画定するスレッドパターンの中に存在することが可能である。1つまたは複数の一時的なアンカーポイント場所を有するスレッドパターンの部分は、スレッドパターンをアッパーへと形状決めするときに、スレッドパターンからカットされるか、または、その他の方法で除去され得る。そのような実施形態では、仕上げられたアッパーに関するスレッドパターンは、スレッドパターンを巻き付ける際に使用されるアンカーポイント場所の数よりも少ない数のアンカーポイント場所を有することになる。
【0182】
いくつかの実施形態において、ステップ220において1つまたは複数の連続的スレッドがその周りに巻き付けられる(巻かれる)アンカーポイント場所のすべてまたは一部分は、ステップ220において巻き付けられたスレッドパターンを使用して形成されたアッパーの上に存在していることが可能である。たとえば、いくつかの実施形態において、アンカーポイント場所は、アッパーのための開口部(たとえば、カラーまたはスロート)の周りに位置し得る。図25は、アンカーポイント2520がアッパー2500のカラー2530に位置する状態のスレッドパターン2510を有する例示的なアッパー2500を図示している。いくつかの実施形態において、アンカーポイント2520は、カラー2530、または、アッパーの中の他の開口部に、所望の美的外観を提供することが可能である。いくつかの実施形態において、アンカーポイント2520は、着用者の快適さのために、カラー2530、または、アッパーの中の他の開口部において、緩衝性を提供する役割を果たすことが可能である。
【0183】
別の例として、いくつかの実施形態において、アンカーポイント場所は、アッパーの上で折り畳まれるかまたはその他の方法で隠され得る。いくつかの実施形態において、アンカーポイント場所は、アッパーの上に位置するシームの中に隠され得る。いくつかの実施形態において、アンカーポイント場所は、フットウェアコンポーネントをアッパーに縫合または結合するために使用されるエリアにおいて折り畳まれ得る。
【0184】
いくつかの実施形態において、ステップ220において1つまたは複数の連続的スレッドがその周りに巻き付けられる(巻かれる)アンカーポイント場所のすべてまたは一部分は、ステップ220において巻き付けられたスレッドパターンを使用してアッパーを作製するための持続的プロセスにおいて利用され得る。図26Aおよび図26Bは、いくつかの実施形態による、例示的なアッパー持続的プロセスを図示している。そのような実施形態では、スレッドパターン2600を巻き付けた後に、ストリング2620が、アンカーポイント場所2610のすべてまたは一部分によって画定された開口部を通して給送され得る。ストリング2620が開口部を通して給送され、スレッドパターン2600がラスト2630の周りに設置されると、ストリング2620が締められ得、スレッドパターン2600がラスト2630の周りに位置決めされて締め上げられるようになっている。ラストの周りにスレッドパターン2600を締め上げた後に、スレッドパターン2600は、ここでは、ラスト2630の上で結合され、アッパーの一部分を形成することが可能である。ラスト2630の上でスレッドパターン2600を結合することは、本明細書で説明されているように、連続的スレッドおよび/またはスレッドラインを結合することを含むことが可能である。
【0185】
ステップ230において、連続的スレッドが、スレッドパターンの中で結合される。いくつかの実施形態において、連続的スレッドは、たとえば、接着剤、結合層、(熱伝導または熱対流)加熱(たとえば、ヒートプレスまたはオーブンの中で)、IR(赤外線)加熱、レーザー加熱、マイクロ波加熱、蒸気、機械的な締結具(たとえば、クリップ)、面ファスナ、ニードルパンチング、ハイドロ-エンタングルメント、超音波/振動エンタングルメント、フェルティング、ノッティング、生体材料の触媒との化学結合、接着剤噴霧(たとえば、CNC接着剤スプレー堆積)を介して、または、1本のスレッドラインを他のスレッドラインを通して押し込むことによって、スレッドライン間の交差のポイントにおいて結合され得る。いくつかの実施形態において、連続的スレッドは、スレッドライン間の交差のポイントにおいて、直接結合され得る。
【0186】
いくつかの実施形態において、連続的スレッドは、たとえば、接着剤、結合層、(熱伝導または熱対流)加熱(たとえば、ヒートプレスまたはオーブンの中で)、IR(赤外線)加熱、レーザー加熱、マイクロ波加熱、蒸気、機械的な締結具(たとえば、クリップ)、面ファスナ、ニードルパンチング、ハイドロ-エンタングルメント、超音波/振動エンタングルメント、フェルティング、ノッティング、生体材料の触媒との化学結合、接着剤噴霧(たとえば、CNC接着剤スプレー堆積)を介して、または、1本のスレッドラインを他のスレッドラインを通して押し込むことによって、アンカーポイントにおいて結合され得る。いくつかの実施形態において、連続的スレッドは、アンカーポイントにおいて直接結合され得る。
【0187】
いくつかの実施形態において、ステップ230は、スレッドラインを一緒に結合するための結合層の形成を含む。
【0188】
いくつかの実施形態において、方法200は、複数の巻き付けステップ220および複数の結合ステップ230を含むことが可能である。たとえば、スレッドパターンの一部分は、第1の巻き付けステップ220において巻き付けられ得、次いで、その部分が、第1の結合ステップ230において結合され得る。次いで、スレッドパターンの第2の部分が、第2の巻き付けステップ220において巻き付けられ得、次いで、その部分が、第2の結合ステップ230において結合され得る。いくつかの実施形態において、結合ステップ230は、予備的な結合ステップを含み、最終的な結合ステップが実施されるまで、スレッドパターンのパターンを保持することが可能である。たとえば、予備的な結合ステップは、スレッドパターンがアンカーポイントから除去されること、および、除去の後に最終的に結合されることを可能にすることが可能である。
【0189】
いくつかの実施形態において、ステップ220および230は、スレッドパターンとサポート構造体(たとえば、サポートプレート300または600)との間に配設されたベース層がない状態で実施される。本明細書で使用されているように、「ベース層」は、スレッドパターンを巻き付けるおよび/または結合するときに、スレッドの設置または配置を促進させるために用いられる材料の層を意味している。ベース層は、スレッドパターンの製造の間に、スレッドが結合される層、スレッドが縫合される層、スレッドが織り込まれる層、スレッドが印刷される層、堆積される層、または、スレッドがその他の方法で接触する層であることが可能である。スレッドパターンの形成が完了した後にスレッドパターンに取り付けられている層は、ベース層とは考えられない。
【0190】
いくつかの実施形態において、サポート層が、ステップ240において、スレッドパターンに取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、ステップ240において取り付けられるサポート層は、本明細書で議論されているファブリック層172であることが可能である。いくつかの実施形態において、方法200は、ステップ240を含まない。
【0191】
いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、ステップ250においてソールに取り付けられ、フットウェア物品を形成することが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターンの連続的スレッドは、たとえば、縫合、接着剤、ラミネーションプロセス、またはヒートプレスプロセスを介して、ステップ250においてソールに直接取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターンの結合層は、たとえば、縫合、接着剤、ラミネーションプロセス、またはヒートプレスプロセスを介して、ステップ250においてソールに取り付けられ得る。サポート層を含む実施形態では、サポート層は、追加的にまたは代替的に、ステップ250においてソールに取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、ステップ250は、(たとえば、アッパーのための周囲形状を備えたスレッドパターンを形成するために、スレッドパターンの余剰部分をカットすることによって、)スレッドパターンをアッパーの形状へと形状決めすることを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、ソールは、スレッドパターンの一部分の周りにソールを成形することによって、ステップ250においてスレッドパターンに取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、ソールは、スレッドパターンの一部分の周りにソールを射出成形することによって、ステップ250においてスレッドパターンに取り付けられ得る(たとえば、図15Aおよび図15Bを参照)。
【0192】
図3は、実施形態によるスレッドパターン302を画定するために、サポートプレート300に連結されているアンカーポイントピン304の周りに巻き付けられた連続的スレッド310および320を示している。図3のスレッドパターン302は、代表的な例示的なスレッドパターンである。本明細書で議論されているさまざまなスレッドパターン(たとえば、スレッドパターン122)は、サポートプレート300に連結されているアンカーポイントピン304の周りに巻き付けられ得る。アンカーポイントピン304は、サポートプレート300の上側表面308から延在しており、スレッドパターン302の巻き付けの間に連続的スレッド310および320を支持する役割を果たす。アンカーポイントピン304は、アッパーの周囲部分に対応する周辺エリアの中に配置されている周辺アンカーポイントピン304であることが可能である。いくつかの実施形態において、アンカーポイントピン304は、内部アンカーポイントピンを含むことが可能である。
【0193】
第1の連続的スレッド310は、スレッドライン312が2つのそれぞれのアンカーポイントピン304の間に延在している状態で、アンカーポイントピン304の周りに巻き付けられ得る。換言すれば、第1の連続的スレッド310は、第1のアンカーポイントピン304の周りに巻かれ、第2のアンカーポイントピン304まで通され、第2のアンカーポイントピン304の周りに巻かれ、第3のアンカーポイントピン304まで通され、第3のアンカーポイントピン304周りに巻かれ、以下同様であることが可能である。
【0194】
第1の連続的スレッド310と同様に、第2の連続的スレッド320は、スレッドライン322が2つのそれぞれのアンカーポイントピン304の間に延在している状態で、アンカーポイントピン304の周りに巻き付けられ得る。アンカーポイントピン(または、本明細書で議論されている他のアンカーポイント部材)の周りに巻かれたまたは巻き付けられた連続的スレッドは、ピンの周囲の周りに完全に(すなわち、360度)巻かれたまたは巻き付けられる必要はない。アンカーポイントピンの周りに巻かれまたは巻き付けられた連続的スレッドは、ピンの一部分の周りだけに巻かれまたは巻き付けられ得る。たとえば、ピンの周りに巻かれたまたは巻き付けられた連続的スレッドは、ピンの周囲の25%(90度)、ピンの周囲の50%(180度)、ピンの周囲の75%(270度)、またはピンの周囲の100%(360度)の周りに巻かれまたは巻き付けられ得る。いくつかの実施形態において、連続的スレッドは、次のピンに通される前に1回よりも多くピンの周囲の周りに巻かれまたは巻き付けられ得る。たとえば、連続的スレッドは、次のピンに通される前に、1.5回(540度)または2回(720度)ピンの周囲の周りに巻かれまたは巻き付けられ得る。
【0195】
連続的スレッド310および320は、任意の数のアンカーポイントピン304の周りに巻かれ、スレッドパターン302を画定することが可能である。いくつかの実施形態において、連続的スレッド310および/または連続的スレッド320は、ステップ220における巻き付けの間に1回よりも多く単一のアンカーポイントピン304の周りに巻かれまたは巻き付けられ得る。たとえば、ステップ220における巻き付けの間に、第1の連続的スレッド310は、第1のアンカーポイントピン304の周りに巻かれ、第2のアンカーポイントピン304まで通されてその周りに巻かれ、第3のアンカーポイントピン304まで通されてその周りに巻かれ、再び、第1のアンカーポイントピン304まで通されてその周りに巻かれ得る。別の例として、ステップ220における巻き付けの間に、第1の連続的スレッド310は、第1のアンカーポイントピン304の周りに巻かれ、第2のアンカーポイントピン304まで通されてその周りに巻かれ、再び、第1のアンカーポイントピン304まで通されてその周りに巻かれ得る。そのような実施形態では、これは、重なっているスレッドライン312を生成させる。
【0196】
ステップ220における巻き付けの間に、第1の連続的スレッド310のスレッドライン312は、交差ポイント316において互いにオーバーラップすることが可能である。同様に、第2の連続的スレッド320のスレッドライン322は、交差ポイント326において互いにオーバーラップすることが可能である。結合ステップ230において、スレッドライン312および/または322は、それぞれ、交差ポイント316および326において結合され得る。それぞれのアンカーポイントピン304は、本明細書で議論されているように、第1の連続的スレッド310および第2の連続的スレッド320に関するスレッドライン連絡数を有することが可能である。
【0197】
図4Aおよび図4Bは、スレッドパターン402を画定するために3次元物体400に連結されている周辺アンカーポイントピン404および内部アンカーポイントピン406の周りに巻かれた連続的スレッド410を示している。図4A図4Bにおけるスレッドパターン402は、代表的な例示的なスレッドパターンである。本明細書で議論されているさまざまなスレッドパターン(たとえば、スレッドパターン122)は、3次元物体400に連結されているアンカーポイントピン404/406の周りに巻き付けられ得る。アンカーポイントピン404および406は、3次元物体400の外部表面408から延在しており、スレッドパターン402の巻き付けの間に連続的スレッドを支持する役割を果たす。
【0198】
周辺アンカーポイントピン404は、スレッドパターン402を含むアッパーの周囲部分に対応する周辺エリアの中に配置され得る。内部アンカーポイントピン406は、周辺アンカーポイントピン404間のエリアの中に(すなわち、スレッドパターン402を含むアッパー120のクォーターパネル、バンプ部分、およびトーボックス部分を含む、アッパー120の周囲部分162の中に)配設され得る。内部アンカーポイントピン406は、スレッドパターンの中のスレッドラインを固定するための追加的なポイントを提供するように配置され得る。これらの追加的なポイントは、スレッドパターン(ひいては、アッパー)の対応するエリアに所望の特質を提供することが可能である。内部アンカーポイント(たとえば、内部アンカーポイントピン406など)は、本明細書で議論されているさまざまなスレッドパターンの形成において利用され得る。
【0199】
第1の連続的スレッド310と同様に、連続的スレッド410は、スレッドライン412が2つのそれぞれのアンカーポイントピン404/406の間に延在した状態で、アンカーポイントピン404および406の周りに巻き付けられ得る。たとえば、連続的スレッド410は、第1のアンカーポイントピン404の周りに巻かれ、第2のアンカーポイントピン406まで通され、第2のアンカーポイントピン406の周りに巻かれ、第3のアンカーポイントピン404まで通され、第3のアンカーポイントピン404の周りに巻かれ、以下同様であることが可能である。
【0200】
また、連続的スレッド310と同様に、連続的スレッド410は、任意の数のアンカーポイントピン404/406の周りに巻かれ、スレッドパターン402を画定することが可能である。いくつかの実施形態において、連続的スレッド410は、ステップ220における巻き付けの間に、一回よりも多く単一のアンカーポイントピン404/406の周りに巻かれまたは巻き付けられ得る。さらに、ステップ220における巻き付けの間に、連続的スレッド410のスレッドライン412は、交差ポイント416において互いにオーバーラップすることが可能である。そして、それぞれのアンカーポイントピン404/406は、連続的スレッド410に関するスレッドライン連絡数を有することが可能である。結合ステップ230において、スレッドライン412は、アンカーポイント404/406および/または交差ポイント416において結合され得る。ピン404/406は、物体400と一体的に形成され得、または、物体400に除去可能に連結され得る。スレッドパターン402の連続的スレッド410の巻き付けおよび/または結合の後に、スレッドパターン402は、ピン404/406から除去され得る。
【0201】
いくつかの実施形態において、パッディングは、緩衝性、支持性、および/または保護をアッパーのエリアに提供するために、スレッドパターンの中へ組み込まれ得る。いくつかの実施形態において、パッディングは、ステップ230における結合の前にスレッドパターンの中へ組み込まれ得る。パッディングは、たとえば、それに限定されないが、アッパー120のスロートエリア150、アッパー120のカラー156、アッパー120のヒールカウンター158、アッパー120のバイトライン160、アッパー120のクォーターパネル、アッパー120のバンプ部分、および、アッパー120のトーボックス部分などのような、アッパー(たとえば、アッパー120)の1つまたは複数のエリアの中へ組み込まれ得る。
【0202】
図5は、いくつかの実施形態による、パッディングエレメント530を含む例示的なスレッドパターン500を示している。図5のスレッドパターン500は、代表的な例示的なスレッドパターンである。本明細書で議論されている任意のスレッドパターン(たとえば、スレッドパターン122)は、パッディングエレメント530を含むことが可能である。スレッドパターン500は、方法200を使用して作製され得、本明細書で議論されているようなアッパー(たとえば、アッパー120)を構築するために使用され得る。
【0203】
本明細書で議論されている他のスレッドパターンと同様に、スレッドパターン500は、スレッドライン512および522が2つのそれぞれのアンカーポイント514の間に延在した状態で、アンカーポイント514の周りに巻き付けられた第1および第2の連続的スレッド510および520を含む。第1の連続的スレッド510のスレッドライン512は、交差ポイントにおいて互いにオーバーラップすることが可能である。同様に、第2の連続的スレッド520のスレッドライン522は、交差ポイントにおいて互いにオーバーラップすることが可能である。
【0204】
いくつかの実施形態において、パッディングエレメント530は、垂直方向に第1の連続的スレッド510のスレッドライン512および/または第2の連続的スレッド520のスレッドライン522の間に、スレッドパターン500の中に配設され得る。そのような実施形態では、パッディングエレメント530は、スレッドパターン500のスレッドライン512/522の間に懸架され得る。たとえば、いくつかの実施形態において、いくつかのスレッドライン512は、パッディングエレメント530の上方に(すなわち、パッディングエレメント530の外側に)配設され得、いくつかのスレッドライン512は、パッディングエレメント530の下方に(すなわち、パッディングエレメント530の内側に)配設され、スレッドパターン500の中にパッディングエレメントを支持することが可能である。別の例として、いくつかの実施形態において、いくつかのスレッドライン522は、パッディングエレメント530の上方に配設され得、いくつかのスレッドライン522は、パッディングエレメント530の下方に配設され、スレッドパターン500の中にパッディングエレメントを支持することが可能である。別の例として、いくつかの実施形態において、いくつかのスレッドライン512は、パッディングエレメント530の上方に配設され得、いくつかのスレッドライン522は、パッディングエレメント530の下方に配設され得る。
【0205】
パッディングエレメント530は、たとえば、ネオプレン、ePEBA、eTPU、EVA、TPU、またはフォーム(たとえば、ポリエチレンフォーム、ポリウレタンフォーム、またはウレタンフォームなど)から構成され得る。いくつかの実施形態において、パッディングエレメント530は、編まれたファブリック、織られたファブリック、または織られていないファブリックであることが可能である。
【0206】
いくつかの実施形態において、パッディングエレメント530は、巻き付けステップ220の間にスレッドパターン500の中に設置され、スレッドパターン500の中にパッディングエレメント530を懸架することが可能である。いくつかの実施形態において、パッディングエレメント530は、スレッドパターン500の表面の上に配設されているパッド付き領域2210またはパッディングエレメント2220(図22を参照)を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、パッディングエレメント2220は、スレッドパターン500の外側表面および/または内側表面の上に配設され得る。
【0207】
いくつかの実施形態において、巻き付けステップ220は、サポートプレートの上にスレッドパターンを巻き付けることを含むことが可能である。図6は、いくつかの実施形態による、スレッドパターンを巻き付けるためのサポートプレート600を示している。サポートプレート600は、フロントサイド601およびリアサイド603を含む。
【0208】
いくつかの実施形態において、サポートプレート600は、内部周囲壁部602および外部周囲壁部604を含むフレーム構造体を有することが可能である。そのような実施形態では、サポートプレート600の内部周囲壁部602は、中空の開口部608を画定することが可能である。
【0209】
いくつかの実施形態において、サポートプレート600は、中空の開口部608を画定する内部周囲壁部602を含まなくてもよい。そのような実施形態では、サポートプレート600は、外部周囲壁部604の間のエリアを画定するフロント表面およびリア表面を含むことが可能である。
【0210】
サポートプレート600の外部周囲壁部604は、外部周囲壁部604から横方向に延在する複数の突起部606を含む。突起部606は、サポートプレート600と一体的に形成され得、または、サポートプレート600に除去可能に連結され得る。突起部606は、たとえば、ピン、ノブ、またはスタッドであることが可能である。
【0211】
動作時に、スレッドパターン(たとえば、スレッドパターン610)は、サポートプレート600の突起部606の周りに巻き付けられ得る。図6のスレッドパターン610は、代表的な例示的なスレッドパターンである。本明細書で議論されているさまざまなスレッドパターン(たとえば、スレッドパターン122)が、サポートプレート600の突起部606の周りに巻き付けられ得る。
【0212】
スレッドパターン610を巻き付けるときには、1つまたは複数の連続的スレッド(たとえば、連続的スレッド620および630)が、突起部606の周りに、ならびに、サポートプレート600のフロントサイド601および/またはリアサイド603を横切って巻き付けられ得る。そのような実施形態では、連続的スレッド620/630のスレッドライン622/632は、サポートプレート600のそれぞれの突起部606間に延在している。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の連続的スレッド(たとえば、連続的スレッド620および630)は、突起部606の周りに、ならびに、サポートプレート600のフロントサイド601およびリアサイド603を横切って巻き付けられ得る。そのような実施形態では、連続的スレッド620/630のスレッドライン622/632は、サポートプレート600のフロントサイド601およびリアサイド603の上のそれぞれの突起部606間に延在し、外部周囲壁部604を包み込むことが可能である。サポートプレート600に関して、突起部606は、スレッドパターン610のアンカーポイントを画定している。
【0213】
所望のスレッドパターン610が巻き付けられると、スレッドパターン610の連続的スレッドが結合され、スレッドパターン610を機械的にセットすることが可能である。いくつかの実施形態において、連続的スレッドのスレッドラインは、突起部606の周りでサポートプレート600に結合され得る。いくつかの実施形態において、連続的スレッドのスレッドラインは、突起部606の周りで互いに直接結合され得る。いくつかの実施形態において、連続的スレッドのスレッドラインは、スレッドライン間の交差のポイントにおいて、一緒に結合され得る。スレッドラインは、接着剤、結合層、(熱伝導または熱対流)加熱(たとえば、ヒートプレスまたはオーブンの中で)、IR(赤外線)加熱、レーザー加熱、マイクロ波加熱、蒸気、機械的な締結具(たとえば、クリップ)、面ファスナ、ニードルパンチング、ハイドロ-エンタングルメント、超音波/振動エンタングルメント、フェルティング、ノッティング、生体材料の触媒との化学結合、接着剤噴霧(たとえば、CNC接着剤スプレー堆積)を介して、または、1本のスレッドラインを他のスレッドラインを通して押し込むことによって、交差ポイントにおいて結合され得る。いくつかの実施形態において、連続的スレッドのスレッドラインは、スレッドライン間の交差のポイントにおいて、一緒に直接結合され得る。ポリマーの連続的スレッドを含む実施形態では、連続的スレッドのポリマー材料は、突起部606において、および/または、スレッドライン間の交差のポイントにおいて、スレッドラインを直接結合することが可能である。いくつかの実施形態において、連続的スレッドのスレッドラインは、代替的にまたは追加的に、本明細書で議論されているように、結合層によって結合され得る。
【0214】
連続的スレッドを結合することによって、スレッドパターン610が機械的にセットされると、スレッドパターン610は、サポートプレート600から除去され得る。いくつかの実施形態において、サポートプレート600からスレッドパターン610を除去することは、サポートプレート600からスレッドパターン610の一部分をカットすることを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、カッティングプロセスは、レーザー切断プロセスを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、結合層は、それがサポートプレート600からカットされた後に、スレッドパターン610に適用され得る。
【0215】
いくつかの実施形態において、サポートプレート600は、ハンドヘルド式プレートであることが可能である。いくつかの実施形態において、サポートプレート600は、サポートプレート600を回転させるように構成されているデバイス(たとえば、旋盤)に取り付けられ得る。サポートプレート600の回転の間に、連続的スレッドは、手動でまたはコンピュータ支援マシン(たとえば、CNCマシン)によってのいずれかで、サポートプレート600の周りに巻き付けられ得る。いくつかの実施形態において、スレッドは、サポートプレート600が静止状態に保持されている間に、サポートプレート600の突起部606の周りに巻き付けられ得る。
【0216】
いくつかの実施形態において、サポートプレートは、1つまたは複数のパッドを含むことが可能であり、スレッドパターンのスレッドラインが、1つまたは複数のパッドの周りに通される。そのような実施形態では、スレッドパターンのスレッドラインは、巻き付けの間にパッドの周囲部の周りで迂回させられ得る。いくつかの実施形態において、パッドの周りにスレッドパターンのスレッドラインを巻き付けることによって、スレッドパターンの中の1つまたは複数の開口部が、パッドがスレッドパターンから分離された後に生成され得る。いくつかの実施形態において、パッドの周りにスレッドパターンのスレッドラインを巻き付けることによって、パッドがスレッドパターンの中へ組み込まれ得る。
【0217】
図28は、複数のパッド2810を含むサポートプレート2800を示しており、スレッドパターン2820のスレッドラインは、サポートプレート2800のアンカーポイント2806間での巻き付けの間に、複数のパッド2810の周りで迂回させられる。パッド2810は、アンカーポイント2806間でサポートプレート2800の表面2802の上に配設され、サポートプレート2800の表面2802の上方に延在することが可能である。いくつかの実施形態において、パッド2810の周りで迂回させられるスレッドラインの中の張力は、巻き付けの間および巻き付けの後に、迂回させられたスレッドラインをパッド2810と接触した状態に保持する役割を果たすことが可能である。
【0218】
図28のスレッドパターン2820は、代表的な例示的なスレッドパターンである。本明細書で議論されているさまざまなスレッドパターン(たとえば、スレッドパターン122)は、サポートプレート2800のアンカーポイント2806の周りに巻き付けられ得、パッド2810の周りで迂回させられたスレッドラインを含むことが可能である。
【0219】
いくつかの実施形態において、パッド2810は、サポートプレート2800の一体的コンポーネントであることが可能である。そのような実施形態では、パッド2810は、サポートプレート2800と一体的に形成され得る。いくつかの実施形態において、パッド2810は、サポートプレート2800に恒久的に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、パッド2810は、サポートプレート2800に除去可能に取り付けられ得る。
【0220】
いくつかの実施形態において、パッド2810は、スレッドパターン2820の中に開口部を生成させる目的のために、サポートプレート2800の上に位置し得る。そのような実施形態では、スレッドパターン2820のスレッドラインは、パッド2810の周囲壁部2812の周りで迂回させられ、サポートプレート2800からスレッドパターン2820を除去する前にセットされ、それによって、スレッドパターン2820の中に開口部を形成することが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドラインは、パッド2810の周りで局所的にセットされ得る。たとえば、スレッドラインは、サポートプレート2800からスレッドパターン2820を除去する前に、パッド2810の周りで局所的に結合され得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターン2820全体が、パッド2810の周りで結合され得る。たとえば、スレッドパターン2820全体は、本明細書で説明されているようにスレッドパターンのスレッドラインを結合するように構成されたヒートプレスまたはオーブンの中で結合され得る。パッド2810が開口部を生成させる目的のためのものである実施形態では、開口部は、たとえば、アッパーのカラーのための開口部、アッパーのためのスロートの少なくとも一部分のための開口部、インターロッキングシーム構造体のための開口部、または、アッパーの上の美的な開口部であることが可能である。
【0221】
いくつかの実施形態において、パッド2810は、パッド2810をスレッドパターン2820の中へ組み込む目的のために、サポートプレート2800の上に位置し得る。そのような実施形態では、スレッドパターン2820のスレッドラインは、パッド2810の周囲壁部2812の周りで迂回させられ、パッド2810に結合され、それによって、スレッドパターン2820の中へパッド2810を組み込むことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドラインは、本明細書で説明されているようにスレッドパターンのスレッドラインを結合するように構成されたヒートプレスまたはオーブンの中で、パッド2810に結合され得る。いくつかの実施形態において、スレッドラインは、接着剤を使用してパッド2810に結合され得る。スレッドパターン2820の中へ組み込むためにパッド2810が含まれている実施形態では、パッド2810は、フットウェアコンポーネントのすべてまたは一部分、たとえば、アッパーのためのカラー、アッパーのためのスロート、アッパーのためのヒールカウンター、または、アッパーの上の美的な特徴などを画定することが可能である。
【0222】
いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、サポートプレートの上のアンカーポイント(たとえば、サポートプレート300のピン304、または、サポートプレート600の突起部606)の周りに手動で巻き付けられ得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、自動化されたコンピュータ支援プロセスを使用して、アンカーポイント(たとえば、サポートプレート300のピン304、または、サポートプレート600の突起部606)の周りに巻き付けられ得る。図7は、スレッドライン722を含むスレッドパターン720をサポートプレート300の上のピン304の周りに巻き付けるためのロボットアーム705を含むCNCマシン700を図示している。図7のスレッドパターン720は、代表的な例示的なスレッドパターンである。
【0223】
ロボットアーム705は、スレッドパターン720のスレッドライン722をピン304の周りに通して巻き付けるためのスレッドスプール710を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、CNCマシン700は、スレッドテンショナ712を含むことが可能であり、スレッドテンショナ712は、ピン304の周りに巻き付けられているスレッドに所望の張力を印加するように構成されている。CNCマシン700は、コントローラ715を含むことが可能であり、コントローラ715は、スレッドモデルおよび入力データを使用して、所望のスレッドパターン720をピン304の周りに巻き付けるように構成されている。いくつかの実施形態において、コントローラ715は、所望の張力でスレッドを巻き付けるようにテンショナ712を制御することが可能である。コントローラ715は、本明細書で議論されているコンピュータシステム3500のコンポーネントを含むことが可能である。
【0224】
いくつかの実施形態において、CNCマシン700は、スレッドパターンのための複数の異なるスレッドを通して巻き付けるための複数のスレッドスプールを含む巻き付けアッセンブリを含むことが可能である。図29は、いくつかの実施形態による、スレッドパターン2920を巻き付けるためのロボットアーム2905に関連する複数のスレッドスプール2910を含む巻き付けアッセンブリ2900を図示している。図29のスレッドパターン2920は、代表的な例示的なスレッドパターンである。本明細書で議論されているさまざまなスレッドパターン(たとえば、スレッドパターン122)は、巻き付けアッセンブリ2900を使用して巻き付けられ得る。
【0225】
いくつかの実施形態において、巻き付けアッセンブリ2900は、異なるスレッドスプール2910からのスレッドに所望の張力を印加するように構成された複数のテンショナ2912を含むことが可能である。
【0226】
いくつかの実施形態において、巻き付けアッセンブリ2900を備えたCNCマシン700は、スレッドパターンを巻き付けるときには、複数のスレッドスプール2910から複数のスレッドを同時に巻き付けることが可能である。いくつかの実施形態において、巻き付けアッセンブリ2900は、複数のスレッドスプール2910から「重なっているスレッドライン」を同時に巻き付けるために使用され得る。複数のスレッドスプール2910からのスレッドを同時に巻き付けることによって、所望のスレッドパターンが生成され得る速度が増加させられ得る。
【0227】
いくつかの実施形態において、CNCマシン700は、複数のスレッドを同時に巻き付けるための2つ以上のロボットアーム2905を含むことが可能である。そのような実施形態では、2つ以上のロボットアーム2905は、スレッドパターンの異なる領域において異なるスレッドを同時に巻き付けることが可能である。
【0228】
いくつかの実施形態において、巻き付けアッセンブリ2900のロボットアーム2905は、異なるスレッドスプール2910から2本以上のスレッドを撚り合わせることが可能である。そのような実施形態では、スレッドパターン2920は、1つまたは複数の撚り合わされたスレッドを含むことになる。本明細書で使用されているように、2本以上のスレッドを「撚り合わせる」ことは、2本以上のスレッドのうちの少なくとも1本を撚ることによって、2本以上のスレッドを一緒に連結することを意味している。いくつかの実施形態において、撚り合わせることは、1本または複数の撚られていないスレッドの周りに1つまたは複数のスレッドを撚ることを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、撚り合わせることは、2本以上のスレッドを一緒に撚ることを含むことが可能である。
【0229】
いくつかの実施形態において、巻き付けアッセンブリ2900のアーム2905は、撚り合わされたスレッドがスレッドパターンへと巻き付けられるときに、どのように2本以上のスレッドが撚り合わされるかことを変化させるように構成され得る。そのような実施形態では、巻き付けアッセンブリ2900のアーム2905は、(i)撚り合わされるスレッドの数、または、(ii)1つまたは複数のスレッドがどの程度きつく撚られるかことのうちの1つまたは複数を変化させるように構成され得る。たとえば、アーム2905は、スレッドパターンの第1の部分に関して3本のスレッドを撚り合わせ、スレッドパターンの第2の部分に関して4本のスレッドを撚り合わせるように構成され得る。別の例として、アーム2905は、スレッドパターンの第1の部分に関して1つまたは複数のスレッドをきつく撚り、スレッドパターンの第2の部分に関して1つまたは複数のスレッドを緩く撚るように構成され得る。どのように2本以上のスレッドがどのように撚り合わされるかを変化させることによって、スレッドパターンの異なる部分および/または領域におけるスレッドパターンの特質が変化させられ得る。変化させられ得る例示的な特質は、強度、支持性、推進力、通気性、快適さ(伸縮性)、粘着性、耐摩耗性、テクスチャ、触覚、または耐久性を含む。
【0230】
いくつかの実施形態において、テンショナ712、2912は、デジタル制御されるインピーダンスを備えた機械的なテンショニングデバイスであることが可能であり、デジタル制御されるインピーダンスは、巻き付けマシン(たとえば、CNCマシン700)を通してスレッドがどの程度きつく給送されるかことを動的に制御するために使用される。いくつかの実施形態において、スレッドは、それがスレッドスプールを退出する前に、テンショナ712、2912を通り抜けさせられ、それによって、それが外へ給送されるときに正確な張力を与えることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドは、それがスレッドスプールを退出した後に、テンショナ712、2912を通り抜けさせられ、所望の張力をスレッドに与えることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドに関する張力値は、テンショナ712、2912の中の電圧を調節することによって、動的に変化させられ得る。いくつかの実施形態において、テンショナ712、2912は、手動で調節可能なテンショナであることが可能である。いくつかの実施形態において、テンショナ712、2912は、スレッドに印加される張力の量を調節するように構成されたスプリングを含むことが可能である。スプリングは、手動で制御されてもよく、または、デジタル制御されてもよい。
【0231】
スレッドが巻き付けられるときに張力を調節することは、複数の利益を提供することが可能である。弾性的なスレッドによって、スレッドに張力をかけることは、それらにプリロードをかけ、それらがスレッドパターンの中で異なる剛性を有するかのように、それらが作用することを可能にする。張力を動的に調節することによって、1本のスレッドは、一定の範囲の剛性を備えて振る舞うことが可能であり、それは、スレッド材料を変化させる必要なしに、剛性および柔軟性のカスタマイズされたゾーンを可能にする。異なるゾーン間の剛性のこの変化は、大きくなっていてもよく、または、小さくなっていてもよい。たとえば、高い張力をかけられたスレッドが一緒に結合されているエリアにおいて、高い剛性が提供され得、伸びが好適なエリアにおいて、低い剛性が提供され得る。
【0232】
いくつかの実施形態において、スレッドパターンの中のスレッド張力を調節することは、フットウェアの上の異なるエリアに所望の特質を提供することによって、個人のために、または、個人のグループのために、フットウェア物品のカスタマイズを促進させることが可能である。そのうえ、張力をかけることは、フットウェア物品のフィット感をカスタマイズするために使用され得る。たとえば、巻き付けられたスレッドパターンがピン304から除去されるときには、スレッドパターンは、引き伸ばされていない形状に収縮することが可能であり、それは、結合によって固定されていないスレッドラインの中の任意の張力を緩和する。これは、個人のために、または、個人のグループのために、カスタマイズされたフィット感を促進させることが可能である。その理由は、引き伸ばされていない形状が、着用者の足の形状とより良好に一致することができるからである。いくつかの実施形態において、張力がかかって引き伸ばされていない形状は、生体認証データ(たとえば、足の体積データなど)に基づいて設計され得る。
【0233】
いくつかの実施形態において、スレッドパターンの中のスレッドラインに張力をかけることは、個人に関する生体認証データプロファイルに基づくことが可能である。いくつかの実施形態において、生体認証データプロファイルは、生理学的なおよび個人的な特質の収集および分析システム(たとえば、Run Genie(登録商標)システムなど)を使用して収集され得る。いくつかの実施形態において、生体認証データプロファイルは、米国出願第14/579,226号明細書に説明されているデータ収集および分析システムを使用して収集され得、米国出願第14/579,226号明細書は、2014年12月22日に出願され、米国出願公開第2016/0180440号明細書として公開されており、それは、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0234】
収集される生理学的な特質は、それに限定されないが、歩行特質、たとえば、フットストライクタイプ(たとえばヒール、ミッドフット、フォアフットなど)、回内または回外の速度、ならびに、回内および回外の程度などを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、生体認証データプロファイルは、個人についての生理学的な特質データを受信する前または後に、個人についてのパーソナル情報を受信することを含むことが可能である。パーソナル情報は、たとえば、彼らの名前、以前の負傷情報、伸長、体重、性別、シューズサイズ、運動目標、意図される運動環境または地形、意図される運動活動持続期間、意図される運動活動頻度、意図される運動活動距離、運動機器またはフットウェアについての定量的なまたは定性的な好み(たとえば、緩衝のレベル、重量の好み、および材料など)、ならびに、現在の運動フットウェアなどのような、情報を含むことが可能である。
【0235】
いくつかの実施形態において、生体認証データプロファイルを収集することは、運動活動(たとえば、ジョギングなど)の間にリアルタイムで個人(たとえば、図30に示されている個人3000)をモニタリングすることと、1つまたは複数のセンサモジュール(たとえば、モジュール3002)を使用して生理学的な特質を収集することとを含むことが可能である。センサモジュールは、1つまたは複数のセンサを含むことが可能であり、個人によって行われる日常活動または運動活動の間に物体(たとえば、フットウェア物品3004)に物理的に連結され得る。センサモジュールは、いくつかの実施形態において、個人の身体または個人の運動機器のピースまたはフットウェア物品の空間的配向の変化をモニタリングするために使用され得る。いくつかの実施形態において、センサモジュールは、データ構造体の中に記憶された所定の相関データと組み合わせて使用され、身体または機器もしくはフットウェア物品の移動データと特質(たとえば、歩行特質など)との間の相関関係を決定することが可能である。
【0236】
いくつかの実施形態において、センサモジュールは、フットウェア物品の中へ設置されおよび/または内蔵され、たとえば、ランナーのランニングフォームおよび歩行サイクルを測定する(たとえば、センサは、フットウェア物品のヒール、ミッドソール、またはつま先の上に設置されているか、それに除去可能に取り付けられていか、または、その中へ内蔵されている)。また、追加的なセンサ/モーションモニターが、ランナーの膝および臀部の上に設置され、たとえば、ランナーのランニングフォームについてのより多くの情報を取得することが可能である。
【0237】
センサモジュールは、それに限定されないが、1つまたは複数のモーションセンサ(たとえば、加速度センサおよび磁場センサなど)または角運動量センサを含む、複数のセンサを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、センサモジュールは、1つまたは複数の温度センサ、心拍数モニタリングデバイス、歩数計、および/または、加速度計ベースのモニタリングデバイスを含むことが可能である。センサモジュールのセンサは、さまざまな運動性能パラメーターを測定することができる可能性がある。「性能パラメーター」という用語は、個人の運動活動に関連付けられる物理的なパラメーターおよび/または生理学的なパラメーターを含むことが可能である。測定される物理的なパラメーターは、それに限定されないが、時間、距離、速度、ペース、ペダルカウント、ホイール回転カウント、一般的な回転、ストライドカウント、ストライド長さ、飛行時間、ストライドレート、高度、温度、歪み、衝撃力、ジャンプ力、一般的な力、およびジャンプ高さを含むことが可能である。測定される生理学的なパラメーターは、それに限定されないが、心拍数、呼吸数、血中酸素レベル、血中乳酸レベル、血流、水分補給レベル、燃焼カロリー、または体温を含むことが可能である。
【0238】
加速度センサは、センサモジュールの加速度を測定するように適合され得る。したがって、センサモジュールが物体(たとえば、個人3000の身体、フットウェア物品3004、または他の運動機器のピースなど)に物理的に連結されているときには、加速度センサは、物体の加速度(地球の重力場に起因する加速度を含む)を測定することができる可能性がある。いくつかの実施形態において、加速度センサは、3軸加速度計を含むことが可能であり、3軸加速度計は、3つの直交する方向に加速度を測定することができる。いくつかの実施形態において、1つの、2つの、3つの、またはそれ以上の別個の加速度計が使用され得る。
【0239】
磁場センサは、センサモジュールの付近の磁場の強度および方向を測定するように適合され得る。したがって、センサモジュールが物体(たとえば、個人3000の身体、フットウェア物品3004、または他の運動機器のピースなど)に物理的に連結されているときには、磁場センサは、物体の付近の磁場(地球の磁場を含む)の強度および方向を測定することができる可能性がある。いくつかの実施形態において、磁場センサは、ベクトル磁力計であることが可能である。いくつかの実施形態において、磁場センサは、3軸磁力計であることが可能であり、3軸磁力計は、3次元での全局所磁場に関して、結果的に生じる磁気ベクトルの大きさおよび方向を測定することができる。いくつかの実施形態において、1つの、2つの、3つの、またはそれ以上の別個の磁力計が使用され得る。
【0240】
いくつかの実施形態において、加速度センサおよび磁場センサは、単一の加速度計-磁力計モジュールの中に含有され得る。
【0241】
角運動量センサ(それは、たとえば、ジャイロスコープであることが可能である)は、センサモジュールの角運動量または配向を測定するように適合され得る。したがって、センサモジュールが物体(たとえば、個人の身体、フットウェア物品、または他の運動機器など)に物理的に連結されているときには、角運動量センサは、物体の角運動量または配向を測定することができる可能性がある。いくつかの実施形態において、角運動量センサは、3軸ジャイロスコープであることが可能であり、3軸ジャイロスコープは、3つの直交する軸線の周りの角回転を測定することができる。いくつかの実施形態において、1つの、2つの、3つの、またはそれ以上の別個のジャイロスコープが使用され得る。いくつかの実施形態において、角運動量センサは、加速度センサおよび磁場センサのうちの1つまたは複数によって行われる測定をキャリブレートするために使用され得る。
【0242】
心拍数センサは、個人の心拍数を測定するように適合され得る。心拍数センサは、個人の皮膚(たとえば、個人の胸の皮膚など)と接触して設置され、および、ストラップによって固定され得る。心拍数センサは、個人の心臓の電気的な活動を読み取ることができる可能性がある。
【0243】
温度センサは、たとえば、温度の変化を測定する温度計、サーミスタ、または熱電対であることが可能である。いくつかの実施形態において、温度センサは、他のセンサ(たとえば、たとえば、加速度センサおよび磁場センサなど)のキャリブレーションのために主に使用され得る。
【0244】
いくつかの実施形態において、センサモジュールは、衛星位置システム衛星からの無線による見通し線に沿って送信される時間信号を使用して、その場所(すなわち、経度、緯度、および高度)を決定することができる電子的な衛星位置受信機などのような、位置受信機を含むことが可能である。公知の衛星位置システムは、GPSシステム、Galileoシステム、BeiDouシステム、およびGLONASSシステムを含む。いくつかの実施形態において、位置受信機は、アンテナであることが可能であり、アンテナは、ローカルのまたはリモートのベースステーションまたは無線送信トランシーバーと通信することができ、センサモジュールの場所が、無線信号三角測量または他の同様の原理を使用して決定され得るようになっている。いくつかの実施形態において、位置受信機データは、位置ウェイポイント、時間、場所、トラベルした距離、速度、ペース、または高度を測定および/または計算するために使用され得る情報をセンサモジュールが検出することを可能にすることができる。
【0245】
いくつかの実施形態において、センサモジュールによって収集されたデータは、前後プロット角度-対-時間、および、内外プロット角度-対-時間などのようなデータ分析を利用して、個人のランニングスタイルに基づいて個人を分類することが可能である。これらの特質の計算は、ヒールストライカー、ミッドフットストライカー、フォアフットストライカー、回内者、回外者、ニュートラルの個人、または、特質の何らかの組み合わせなどのような、異なるカテゴリー(グループ)に個人をグループ化するために使用され得る。いくつかの実施形態において、歩行分析は、性別、シューズサイズ、伸長、体重、ランニングの癖、および以前の負傷などのような、個人のパーソナル情報を利用することが可能である。
【0246】
いくつかの実施形態において、回帰分析は、センサモジュールから取得される加速度データに基づいて、フットストライクタイプ、回内のレート、および回内の程度などのような、歩行特質を決定するために使用され得る。いくつかの実施形態において、回帰分析は、磁力計データ、角運動量センサデータ、または複数のタイプのデータなどのような、他のデータに基づいて、フットストライクタイプ、回内のレート、および回内の程度などのような、歩行特質を決定するために使用され得る。いくつかの実施形態において、分析は、以前の負傷情報、運動目標、意図される運動環境または地形、意図される運動持続期間、および現在の運動フットウェアなどのような、他のユーザー入力情報を含むことが可能である。
【0247】
運動目標は、たとえば、レースのためのトレーニング、健康を維持すること、体重を減らすこと、および、スポーツのためのトレーニングであることが可能である。運動目標の他の例は、レースもしくは他のスポーツイベントのためのトレーニング、個人のフィットネスを改善すること、または、単にランニングを楽しむことなどを含むことが可能である。頻度間隔は、たとえば、週に約1回から2回、週に約3回から4回、週に約5回から7回を含むことが可能であり、または、個人は知らない。長さ間隔は、たとえば、週に約5マイル未満、週に約5マイルから10マイル、週に約10マイルから20マイル、週に約20マイル超を含むことが可能であり、または、個人は知らない。意図される運動地形環境の例は、道路、トラック、トレッドミル、トレイル、ジム、または、特定のスポーツのために設計された特定の運動場を含むことが可能である。運動機器の好みの例は、たとえば、より多くの緩衝性、より少ない重量、より良好なフィット感、強度、耐久性、意図される運動活動範囲、バランス、重量バランス、および、より多くの色の選択肢などを含むことが可能である。
【0248】
いくつかの実施形態において、センサモジュールからの情報は、異なる圧力または応力にさらされる個人の足のエリアをマッピングするために使用され得る。そして、センサモジュールからの情報は、生体認証データプロファイルマップを発生させるために使用され得る。たとえば、高応力エリアは、ヒール部分、個人の足のボールの場所に対応するエリア(すなわち、中足骨の前端の近くの場所に対応する位置)、および、個人のアーチの最も内側の部分に関連付けられ得る。軽度応力エリアは、個人のアーチの内側部分、および、個人の指骨の場所に対応するエリアに関連付けられ得る。そして、低応力エリアは、個人のアーチの外側部分に関連付けられ得る。個人に関する応力エリアのサイズ、場所、および程度は、なかでも、個人の足の解剖学的構造および個人の歩行に依存することになる。
【0249】
いくつかの実施形態において、生体認証データプロファイルを収集することは、個人に関して以前に収集および記憶されたデータを取得することを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、生体認証データを収集することは、個人のグループに関して標準的な生体認証データプロファイルを取得することを含むことが可能である。たとえば、特定のシューズサイズ、重量、高さ、アーチ形状、安定性特質、および/またはタッチダウン特質を有する、個人に関する標準的なプロファイルが検索され得る。いくつかの実施形態において、個人のグループに関する標準的な生体認証データプロファイルは、個人についてのパーソナル情報に基づいて、特定の個人のために修正され得る。パーソナル情報は、以前の負傷情報、伸長、体重、性別、シューズサイズ、運動目標、意図される運動環境または地形、意図される運動活動持続期間、意図される運動活動頻度、意図される運動活動距離、運動機器またはフットウェアについての定量的なまたは定性的な好み(たとえば、緩衝のレベル、重量の好み、および材料など)、ならびに、現在の運動フットウェアなどのような、情報を含むことが可能である。
【0250】
図8A図9は、アンカーポイントおよび/またはスレッドライン間の交差ポイントの場所においてスレッドパターンの連続的スレッドを結合するための例示的な装置を図示している。いくつかの実施形態において、スレッドパターンのために連続的スレッドを結合することは、パターンがフットウェア物品のためのアッパーの一部分を形成するように、スレッドパターンをセットすることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターンのために連続的スレッドを結合することは、フットウェア物品のためのアッパーの一部分を形成する構造体へとパターンが形状決めされるように、スレッドパターンをセットすることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターンのために連続的スレッドを結合した後に、スレッドパターンは、フットウェア物品のためのアッパーの一部分を形成するために利用される形状を画定するようにカットされ得る。たとえば、いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、フットウェア物品のためのアッパーの一部分のための周囲形状を画定するようにカットされ得る。別の例として、いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、フットウェア物品のためのアッパーのバイトライン、カラー、またはスロートのうちの少なくとも1つのための形状を画定するようにカットされ得る。
【0251】
図8A図8Cは、いくつかの実施形態による、スレッドパターンを3次元的に熱形成するための例示的なプロセスおよびモールドを示している。示されているように、図8Aおよび図8Bでは、モールド800は、膨張可能なブラダ820の上のスレッドパターン810の周りに組み立てられ得る。たとえば、スレッドパターン810および膨張可能なブラダ820は、モールド800のモールドキャビティの中へ挿入され得る。
【0252】
いくつかの実施形態において、コネクタ822は、膨張可能なブラダ820に連結され得る。コネクタ822は、膨張可能なブラダ820に連結されている第1の端部と、圧力供給源からの加圧空気824を送達するための圧力導管と連結するように構成された第2の端部とを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、コネクタ822は、膨張可能なブラダ820の中へポンプ送りされる加圧空気824の圧力を調整するための圧力弁を含むことが可能である。
【0253】
いくつかの実施形態において、モールド800のモールドキャビティおよび/またはスレッドパターン810は、付着防止材料(たとえば、それに限定されないが、シリコーンスプレーなど)によってコーティングされ、形成の間のスレッドパターン810とモールドキャビティとの間の潜在的な接着を低減させることが可能である。スレッドパターン810および膨張可能なブラダ820がモールドキャビティの中へ挿入される前または後に、モールド800は、所定の温度まで加熱され得る。モールド800の温度は、スレッドパターン810のスレッドラインが互いに直接結合することを可能にするように、それがスレッドパターン810のポリマースレッドを軟化させるようになっていることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン810は、モールド800の中でフットウェア物品のためのアッパーの形状をとることが可能である。
【0254】
いくつかの実施形態において、所定の温度は、スレッドパターン810のポリマースレッドのポリマー材料の融点に等しいかまたはそれを上回っていることが可能である。いくつかの実施形態において、所定の温度は、ポリマー材料の融点を下回っていることが可能であるが、ポリマー材料を一緒に結合(融合)させる、または、スレッドパターン810の他の材料に結合(融合)させるのに十分に高くなっていることが可能である。いくつかの実施形態において、所定の温度は、180℃以下であることが可能である。いくつかの実施形態において、所定の温度は、80℃から180℃の範囲にあることが可能である。いくつかの実施形態において、所定の温度は、160℃以下であることが可能である。いくつかの実施形態において、所定の温度は、65℃から160℃の範囲にあることが可能である。いくつかの実施形態において、所定の温度は、スレッドパターン810のポリマースレッドのポリマー材料が熱成形の間に化学反応を受けないように選択され得る。
【0255】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン810のポリマースレッドは、揮発性物質(たとえば、ポリマーの硬化の間に生成される蒸気など、化学反応によって生成される蒸気)をほとんど生成させないかまたは全く生成させない温度において結合され得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターン810のポリマースレッドの結合は、ポリマースレッドのポリマー材料の化学組成の変化を引き起こさない可能性がある。低い処理温度の使用は、製造コストを低減させることが可能であり、揮発性物質の放出を低減させることによって製造プロセスの環境的影響を低減させることが可能である。さらに、化学反応の発生に依存しない製造プロセスは、制御および再現することがより容易な製造プロセスを結果的にもたらすことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン810のポリマースレッドを結合するために使用される温度は、ポリマースレッドのポリマー材料の軟化点温度よりも大きくなっていることが可能である。ポリマーの軟化点温度は、Vicat軟化点テストを使用して測定され得る。
【0256】
いくつかの実施形態において、所定の温度は、180℃よりも大きくなっていることが可能である。いくつかの実施形態において、所定の温度は、180℃から320℃の範囲(サブレンジを含む)にあることが可能である。たとえば、所定の温度は、200℃から300℃、220℃から280℃、240℃から260℃にあるか、または、エンドポイントとしてこれらの値のうちの任意の2つを有する範囲の中にあることが可能である。いくつかの実施形態において、所定の温度は、65℃から320℃の範囲の中にあることが可能である。
【0257】
いくつかの実施形態において、モールド800を加熱した後に、膨張可能なブラダ820が拡張させられ、モールド800の内側モールドプレート802および外側モールドプレート804によって画定されるモールドキャビティの内部表面にスレッドパターン810を押し付けることが可能である。いくつかの実施形態において、膨張可能なブラダ820が拡張させられ、モールド800する内側モールドプレート802および外側モールドプレート804によって画定されるモールドキャビティの内部表面にスレッドパターンを押し付けることが可能であり、膨張可能なブラダを拡張させた後に、モールド800が加熱され得る。いずれのケースでも、圧力および熱の組み合わせは、スレッドパターン810にモールドキャビティの内部表面の形状をとらせ、それによって、フットウェア物品のためのアッパーの形状をとらせることが可能である。いくつかの実施形態において、膨張可能なブラダ820を膨張させることは、モールドキャビティの内部表面と直接接触してスレッドパターン810を押圧することが可能である。
【0258】
たとえば、それに限定されないが、無線周波数加熱、高周波加熱、および赤外線加熱など、1つまたは複数の方式で、熱がモールド800に印加され得る。スレッドパターン810とモールド800との間の熱伝達は、伝導および/または対流を介することが可能である。
【0259】
いくつかの実施形態において、熱は、モールド800の中のスレッドパターン810に均一に印加され得る。そのような実施形態では、スレッドパターン810がモールド800の中で結合される温度は、スレッドパターン810のすべての部分を横切って実質的に同じであることが可能である。たとえば、熱は、モールド800のフォアフット部分830、ミッドフット部分832、およびヒール部分834において、スレッドパターン810のフォアフット部分、ミッドフット部分、およびヒール部分に均一に印加され得る。
【0260】
いくつかの実施形態において、熱は、モールド800の中のスレッドパターン810に不均一に印加され得る。そのような実施形態では、スレッドパターン810がモールド800の中で結合される温度は、スレッドパターン810の異なる部分および/または領域に関して異なっていることが可能である。たとえば、いくつかの実施形態において、熱は、モールド800のフォアフット部分830、ミッドフット部分832、およびヒール部分834において、スレッドパターン810のフォアフット部分、ミッドフット部分、およびヒール部分のうちの2つ以上に不均一に印加され得る。そのような実施形態では、スレッドパターン810は、部分のうちの1つにおいて、第1の温度まで加熱され得、部分のうちの別の1つにおいて、第2の温度まで加熱され得る。別の例として、いくつかの実施形態において、熱は、モールド800の内側モールドプレート802および外側モールドプレート804において、スレッドパターン810の内側部および外側部に不均一に印加され得る。そのような実施形態では、スレッドパターン810の内側部が、第1の温度まで加熱され得、スレッドパターン810の外側部が、第2の温度まで加熱され得る。
【0261】
いくつかの実施形態において、熱は、モールド800の中のスレッドパターン810の内側フォアフット領域、外側フォアフット領域、内側ミッドフット領域、外側ミッドフット領域、内側ヒール領域、および外側ヒール領域のうちの2つ以上に不均一に印加され得る。たとえば、スレッドパターン810は、内側モールドプレート802のフォアフット部分830において、第1の温度まで加熱され得、外側モールドプレート804のフォアフット部分830において、第2の温度まで加熱され得る。
【0262】
スレッドパターン810の異なる部分および/または領域の結合温度を変化させることによって、異なる部分および/または領域におけるスレッドパターン810の特質が変化させられ得る。変化させられ得る例示的な特質は、強度、支持性、推進力、通気性、快適さ(伸縮性)、粘着性、耐摩耗性、テクスチャ、触覚、および耐久性を含む。可変の加熱は、(i)スレッドパターン810の中のポリマー材料の溶融または軟化の程度、(ii)スレッドパターン810の中のスレッドライン間の交差ポイントにおける結合の程度、(iii)スレッドパターン810の中の活性化剤もしくはコーティングおよび/またはアクティブスレッドの活性化、ならびに、(iv)複数のスレッド層を備えたスレッドパターン810を含む実施形態において、スレッドパターン810の層間の結合の程度のうちの1つまたは複数を制御することによって、これらの特質のうちの1つまたは複数の変化を制御することが可能である。
【0263】
いくつかの実施形態において、モールド800の中の第1の結合温度は、第2の結合温度とは+/-10℃またはそれ以上異なっていることが可能である。
【0264】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン810に印加される熱は、モールド800に印加される熱を制御することによって制御され得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターン810に印加される熱は、追加的にまたは代替的に、モールド800の内部表面とスレッドパターン810との間に配設されている1つまたは複数のインサート840によって制御され得る。そのような実施形態では、インサート840は、モールド800とスレッドパターン810との間の熱伝達を制御することによって、スレッドパターン810に印加される熱を制御することが可能である。いくつかの実施形態において、インサート840は、スレッドパターン810のすべてまたは一部分を横切って熱を均一に分配する役割を果たすことが可能である。いくつかの実施形態において、インサート840は、スレッドパターン810の異なる部分および/または領域の結合温度を変化させる役割を果たすことが可能である。
【0265】
いくつかの実施形態において、インサート840は、ポリマー材料から構成され得る。いくつかの実施形態において、インサート840は、ポリマーフォーム材料から構成され得る。例示的なポリマー材料およびポリマーフォーム材料は、それに限定されないが、シリコーン、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリウレタン(PU)、発泡熱可塑性ポリウレタン(eTPU)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、EVAベースのフォーム、またはPUベースのフォームを含む。いくつかの実施形態において、インサート840は、セラミックまたは金属から構成され得る。いくつかの実施形態において、インサート840の材料は、スレッドパターン810のポリマー材料の溶融温度よりも高い溶融温度を有することが可能である。いくつかの実施形態において、インサート840の材料は、スレッドパターン810の結合の間にモールド800に印加される最も高い温度よりも高い溶融温度を有することが可能である。
【0266】
いくつかの実施形態において、インサート840の材料は、追加的にまたは代替的に、モールド800の中のスレッドパターン810に印加される圧力の量を制御する役割を果たすことが可能である。いくつかの実施形態において、インサート840は、モールド800の中のスレッドパターン810の異なる部分および/または領域に印加される圧力を変化させる役割を果たすことが可能である。そのような実施形態では、スレッドパターン810の異なる部分および/または領域に印加される圧力を変化させることによって、異なる部分および/または領域におけるスレッドパターン810の特質が変化させられ得る。可変の圧力は、(i)スレッドパターン810の中のポリマー材料の溶融または軟化の程度、(ii)スレッドパターン810の中のスレッドライン間の交差ポイントにおける結合の程度、ならびに、(iii)複数のスレッド層を備えたスレッドパターン810を含む実施形態において、スレッドパターン810の層間の結合の程度のうちの1つまたは複数を制御することによって、スレッドパターン810の1つまたは複数の特質の変化を制御することが可能である。
【0267】
いくつかの実施形態において、インサート840に関する材料の硬度および/または密度は、モールド800の中のスレッドパターン810に印加される圧力の量を調整するために使用され得る。いくつかの実施形態において、異なる硬度および/または密度を有する材料から作製された複数のインサート840が、モールド800の中のスレッドパターン810の異なる部分および/または領域に印加される圧力の量を変化させるために使用され得る。いくつかの実施形態において、インサート840は、モールド800の中のスレッドパターン810の異なる部分および/または領域に印加される圧力の量を変化させるために、異なる硬度および/または密度を有する領域を含むことが可能である。
【0268】
いくつかの実施形態において、モールド800および/またはインサート840の内部表面は、モールド800の中のスレッドパターン810の異なる部分および/または領域に印加される熱および/または圧力の量を制御するように構成された1つまたは複数のキャビティを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、キャビティは、スレッドパターン810の1つまたは複数の部分または領域の中のスレッドの結合を防止する役割を果たすことが可能である。
【0269】
いくつかの実施形態において、インサート840は、異なるテクスチャおよび/またはエレベーションを備えた複数の領域を含むテクスチャ加工されたインサートであることが可能である。たとえば、インサート840は、テクスチャ加工されたシート1600に関して本明細書で説明されているように、テクスチャ加工された領域を含むことが可能である。
【0270】
いくつかの実施形態において、異なる量の熱が、別個の加熱ステップにおいて、均一にまたは不均一にモールド800の中のスレッドパターン810に印加され得る。そのような実施形態では、別個の加熱ステップは、スレッドパターン810の中の特定のスレッドを選択的に軟化させ、溶融させ、および/または活性化させる役割を果たすことが可能である。たとえば、第1の加熱ステップは、スレッドパターン810の中の第1のスレッドのポリマー材料を軟化または溶融させることが可能であり、第2の加熱ステップは、スレッドパターン810の中の第2のスレッドのポリマー材料を軟化または溶融させることが可能である。別の例として、第1の加熱ステップは、スレッドパターン810の中の第1のスレッドのポリマー材料を軟化または溶融させることが可能であり、第2の加熱ステップは、スレッドパターン810の中の第2のスレッドの活性化剤を活性化させることが可能である。
【0271】
いくつかの実施形態において、モールド800のモールドキャビティの内部表面にスレッドパターン810を押し付け、スレッドパターン810を加熱した後に、ブラダ820が収縮され得、スレッドパターン810が、冷却するためにモールドキャビティから除去され得る。いくつかの実施形態において、モールド800のモールドキャビティの内部表面にスレッドパターン810を押し付け、スレッドパターン810を加熱した後に、スレッドパターン810は、スレッドパターン810がモールドキャビティの中に残っている状態で冷却され得る。いくつかの実施形態において、モールド800は、スレッドパターン810がモールドキャビティの中に残っている状態で冷却され、それによって、スレッドパターン810を冷却することが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン810は、スレッドパターン810がモールドキャビティの内部表面に押し付けられている状態で冷却され得る。いくつかの実施形態において、モールド800はスレッドパターン810がモールドキャビティの内部表面に押し付けられている状態で冷却され、それによって、スレッドパターン810を冷却することが可能である。
【0272】
いくつかの実施形態において、モールド800の中のスレッドパターン810は、スレッドパターン810のポリマースレッドのポリマー材料の結晶化温度を下回る温度まで冷却され得る。ポリマー材料の結晶化温度を下回る温度まで、モールド800の中のスレッドパターン810(ひいては、ポリマースレッドのポリマー材料)を冷却することは、交差ポイントおよび/またはアンカーポイントにおいて、スレッドパターンのスレッドラインを一緒に結合することを促進させることが可能である。
【0273】
いくつかの実施形態において、モールド800のモールドキャビティは、特定の足のタイプおよびサイズ(すなわち、長さおよび幅)に合わせてサイズ決めおよび形状決めされ得る。いくつかの実施形態において、モールド800は、カスタマイズされた内部モールドキャビティ表面を含む、カスタマイズされたモールドであることが可能である。いくつかの実施形態において、モールド800は、特定の個人のためにカスタマイズされ得る。いくつかの実施形態において、モールド800は、人間の足をデジタルスキャンすることによって生成されたモールドキャビティを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、モールド800は、個人の足をデジタルスキャンすることによって生成される、カスタマイズされたモールドキャビティを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、個人の足は、Ametek Ultra Precision Technologiesによって製造されているCREAFORM Go!SCAN 3Dスキャナー(シリアル番号:570489)を使用してスキャンされ得る。
【0274】
本明細書で議論されているように、スレッドパターンのポリマースレッドを結合し、フットウェアのためのアッパーを熱成形するときには、モールド800のみが、異なるサイズ、形状、および/またはタイプのアッパーを形成するために交換される必要がある可能性がある。モールドの互換性およびモジュール性は、異なるフットウェア物品のためのアッパーを形成するときに変更/調節される必要があるパーツの数を低減させることによって、製造コストを低減させることが可能である。異なるフットウェア物品のためのアッパーを形成するときに変更/調節される必要があるパーツの数を低減させることは、フットウェア物品のためのアッパーを熱形成するための自動化されたプロセスの使用を促進させることが可能である。さらに、それは、カスタマイズされたアッパーのコスト効率の良い製造を促進させることが可能である。
【0275】
たとえば図8Cに示されているように、スレッドパターン810のポリマースレッドが結合された後に、膨張可能なブラダ820は収縮され得、スレッドパターン810によって画定されたアッパー形状の材料が、モールドキャビティから除去され得る。いくつかの実施形態において、余剰材料が、スレッドパターン810から除去され(たとえば、カットされる)、アッパーの縁部を画定することが可能である。いくつかの実施形態において、余剰材料は、スレッドパターン810を冷却した後に除去され得る。いくつかの実施形態において、結合されたスレッドパターン810の縁部は、シーム(たとえば、シーム163)において折り畳まれおよび/または縫い付けられ、アッパーの縁部を画定することが可能である。
【0276】
図9は、いくつかの実施形態によるヒートプレス900を示している。ヒートプレス900は、圧力および熱をスレッドパターン(たとえば、スレッドパターン122)に印加し、アンカーポイントの場所および/またはスレッドライン間の交差ポイントの場所において、スレッドパターンの連続的スレッドを結合することが可能である。いくつかの実施形態において、ヒートプレス900は、スレッドパターンのポリマースレッドのポリマー材料の融点に等しいかまたはそれを上回る所定の温度において熱を提供することが可能である。いくつかの実施形態において、ヒートプレス900は、スレッドパターンのポリマースレッドのポリマー材料の融点を下回っているが、ポリマー材料を一緒に結合(融合)させ、または、スレッドパターンの他の材料に結合(融合)させるのに十分に高くなっている、所定の温度において熱を提供することが可能である。
【0277】
ヒートプレス900によってスレッドパターンの連続的スレッドを結合するために使用される温度は、スレッドパターンを3次元的に熱成形するための本明細書で議論されている温度と同じであるかまたは同様であることが可能である。いくつかの実施形態において、所定の温度は、180℃以下であることが可能である。いくつかの実施形態において、所定の温度は、180℃から80℃の範囲の中にあることが可能である。いくつかの実施形態において、所定の温度は、160℃以下であることが可能である。いくつかの実施形態において、所定の温度は、160℃から65℃の範囲の中にあることが可能である。いくつかの実施形態において、所定の温度は、スレッドパターン810のポリマースレッドのポリマー材料が加熱の間に化学反応を受けないようになっていることが可能である。
【0278】
たとえば、それに限定されないが、無線周波数熱シーリング(溶接)、高周波熱シーリング(溶接)、赤外線溶接、および蒸気処理などのような、1つまたは複数の方式で、熱が、ヒートプレス900の中のスレッドパターンに印加され得る。スレッドパターンとヒートプレス900との間の熱伝達は、伝導および/または対流を介することが可能である。いくつかの実施形態において、熱は、ヒートプレス900の中のスレッドパターンの単一の外側表面に印加され得る。いくつかの実施形態において、熱は、ヒートプレス900の中のスレッドパターンの両方の外側表面に印加され得る。
【0279】
いくつかの実施形態において、熱は、ヒートプレス900の中のスレッドパターンに均一に印加され得る。そのような実施形態では、スレッドパターンがヒートプレス900の中で結合される温度は、スレッドパターンのすべての部分を横切って実質的に同じであることが可能である。たとえば、熱は、ヒートプレス900のフォアフット部分930、ミッドフット部分932、およびヒール部分934において、スレッドパターンのフォアフット部分、ミッドフット部分、およびヒール部分に均一に印加され得る。
【0280】
いくつかの実施形態において、熱は、ヒートプレス900の中のスレッドパターンに不均一に印加され得る。そのような実施形態では、スレッドパターンがヒートプレス900の中で結合される温度は、スレッドパターンの異なる部分および/または領域に関して異なっている。たとえば、いくつかの実施形態において、熱は、ヒートプレス900のフォアフット部分930、ミッドフット部分932、およびヒール部分934において、スレッドパターンのフォアフット部分、ミッドフット部分、およびヒール部分のうちの2つ以上に不均一に印加され得る。そのような実施形態では、スレッドパターンは、部分のうちの1つにおいて、第1の温度まで加熱され得、部分のうちの別の1つにおいて、第2の温度まで加熱され得る。別の例として、いくつかの実施形態において、熱は、ヒートプレス900の中のスレッドパターンの内側部および外側部に不均一に印加され得る。そのような実施形態では、スレッドパターンの内側部は、第1の温度まで加熱され得、スレッドパターンの外側部は、第2の温度まで加熱され得る。
【0281】
いくつかの実施形態において、熱は、ヒートプレス900の中のスレッドパターンの内側フォアフット領域、外側フォアフット領域、内側ミッドフット領域、外側ミッドフット領域、内側ヒール領域、および外側ヒール領域のうちの2つ以上に不均一に印加され得る。たとえば、スレッドパターンは、ヒートプレス900のフォアフット部分930の内側部において、第1の温度まで加熱され得、ヒートプレス900のフォアフット部分930の外側部において、第2の温度まで加熱され得る。
【0282】
ヒートプレス900の中のスレッドパターンの異なる部分および/または領域の結合温度を変化させることによって、スレッドパターン810およびモールド800に関連して上記に説明されているように、異なる部分および/または領域におけるスレッドパターンの特質が変化させられ得る。
【0283】
いくつかの実施形態において、ヒートプレス900の中の第1の結合温度は、第2の結合温度とは+/-10℃異なっていることが可能である。
【0284】
いくつかの実施形態において、スレッドパターンに印加される熱は、ヒートプレス900に印加される熱を制御することによって制御され得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターンに印加される熱は、追加的にまたは代替的に、ヒートプレス900の内部表面とスレッドパターンとの間に配設されている1つまたは複数のインサート940によって制御され得る。そのような実施形態では、インサート940は、ヒートプレス900とスレッドパターンとの間の熱伝達を制御することによって、スレッドパターンに印加される熱を制御することが可能である。いくつかの実施形態において、インサート940は、ヒートプレス900の中のスレッドパターンのすべてまたは一部分を横切って熱を均一に分配する役割を果たすことが可能である。いくつかの実施形態において、インサート940は、ヒートプレス900の中のスレッドパターンの異なる部分および/または領域の結合温度を変化させる役割を果たすことが可能である。
【0285】
ヒートプレス900のためのインサート940は、インサート840と同じであるかまたは同様であることが可能である。いくつかの実施形態において、インサート940の材料は、ヒートプレス900の中のスレッドパターンに印加される圧力の量を制御する役割を果たすことが可能である。いくつかの実施形態において、インサート940は、ヒートプレス900の中のスレッドパターンの異なる部分および/または領域に印加される圧力を変化させる役割を果たすことが可能である。そのような実施形態では、スレッドパターンの異なる部分および/または領域に印加される圧力を変化させることによって、スレッドパターン810およびモールド800に関連して上記に説明されているように、異なる部分および/または領域におけるスレッドパターンの特質が変化させられ得る。
【0286】
いくつかの実施形態において、ヒートプレス900および/またはインサート940の内部表面は、ヒートプレス900の中のスレッドパターンの異なる部分および/または領域に印加される熱および/または圧力の量を制御するように構成された1つまたは複数のキャビティを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、キャビティは、スレッドパターンの1つまたは複数の部分または領域の中のスレッドの結合を防止する役割を果たすことが可能である。
【0287】
いくつかの実施形態において、インサート940は、異なるテクスチャおよび/またはエレベーションを備えた複数の領域を含むテクスチャ加工されたインサートであることが可能である。たとえば、インサート940は、テクスチャ加工されたシート1600に関して本明細書で説明されているように、テクスチャ加工された領域を含むことが可能である。
【0288】
いくつかの実施形態において、異なる量の熱が、別個の加熱ステップにおいて、均一にまたは不均一にヒートプレス900の中のスレッドパターンに印加され得る。そのような実施形態では、別個の加熱ステップは、ヒートプレス900の中のスレッドパターンの中の特定のスレッドを選択的に軟化させ、溶融させ、および/または活性化させる役割を果たすことが可能である。たとえば、第1の加熱ステップは、スレッドパターンの中の第1のスレッドのポリマー材料を軟化または溶融させることが可能であり、第2の加熱ステップは、スレッドパターンの中の第2のスレッドのポリマー材料を軟化または溶融させることが可能である。別の例として、第1の加熱ステップは、スレッドパターンの中の第1のスレッドのポリマー材料を軟化または溶融させることが可能であり、第2の加熱ステップは、スレッドパターンの中の第2のスレッドの活性化剤を活性化させることが可能である。
【0289】
いくつかの実施形態において、ヒートプレス900の中のスレッドパターンに熱および圧力を印加した後に、スレッドパターンが、冷却するためにヒートプレス900から除去され得る。いくつかの実施形態において、ヒートプレス900の中のスレッドパターンに熱および圧力を印加した後に、スレッドパターンは、ヒートプレス900から除去され、冷却するためにコールドプレスの中に設置され得る。いくつかの実施形態において、ヒートプレス900の中のスレッドパターンに熱および圧力を印加した後に、スレッドパターンは、スレッドパターンがヒートプレス900の中に残っている状態で冷却され得る。いくつかの実施形態において、ヒートプレス900は、スレッドパターンがヒートプレス900の中に残っている状態で冷却され、それによって、スレッドパターンを冷却することが可能である。
【0290】
いくつかの実施形態において、ヒートプレス900の中のスレッドパターンは、スレッドパターンのポリマースレッドのポリマー材料の結晶化温度を下回る温度まで冷却され得る。いくつかの実施形態において、コールドプレスの中のスレッドパターンは、スレッドパターンのポリマースレッドのポリマー材料の結晶化温度を下回る温度まで冷却され得る。ポリマー材料の結晶化温度を下回る温度まで、スレッドパターン(ひいては、ポリマースレッドのポリマー材料)を冷却することは、交差ポイントおよび/またはアンカーポイントにおいて、スレッドパターンのスレッドラインを一緒に結合することを促進させることが可能である。
【0291】
いくつかの実施形態において、スレッドパターンをヒートプレスした後に、余剰材料が、パターン化された材料から除去され(たとえば、カットされる)、パターン化された材料の縁部を画定することが可能である。いくつかの実施形態において、余剰材料は、スレッドパターンを冷却した後に除去され得る。いくつかの実施形態において、ヒートプレス900の中で結合されたスレッドパターンの縁部は、シーム(たとえば、シーム163)において折り畳まれおよび/または縫い付けられ、アッパーの縁部を画定することが可能である。
【0292】
いくつかの実施形態において、スレッドパターンに所望の形状を提供するように構成された物体の外側表面にスレッドパターンを押し付けることによって、および、所望の形状を付与するようにスレッドパターンを加熱することによって、スレッドパターンの連続的スレッドは結合され得る。いくつかの実施形態において、物体は、ラストであることが可能である。
【0293】
図31は、スレッドパターン3110がラスト3100の外側形状に一致するように、ラスト3100にスレッドパターン3110を押し付ける方法を図示している。図31のスレッドパターン3110は、代表的な例示的なスレッドパターンである。本明細書で議論されているさまざまなスレッドパターン(たとえば、スレッドパターン122)は、ラスト3100にスレッドパターンを押し付けることによって結合され得る。
【0294】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン3110は、アンカーポイント3124を備えた中空のサポートプレート3120の周りに巻き付けられ得、ラスト3100が、中空のサポートプレート3120の中の開口部3122を通して挿入され得るようになっている。そのような実施形態では、開口部3122を通してラスト3100を挿入することは、ラスト3100の外側表面3102にスレッドパターン3110を押し付ける役割を果たす。
【0295】
スレッドパターン3110をラスト3100に押し付けた後に、スレッドパターン3110は、ラスト3100の上方に配設されている状態で加熱され、スレッドパターン3110の連続的スレッドを結合することが可能である。いくつかの実施形態において、熱は、加熱された環境(たとえば、オーブンなど)の中にスレッドパターン3110およびラスト3100を設置することによって印加され得る。いくつかの実施形態において、熱は、スレッドパターン3110をラスト3100に押し付けるように構成されたモールドプレートを使用して、スレッドパターン3110に印加され得る。いくつかの実施形態において、熱は、ラスト3100を加熱することによってスレッドパターン3110に印加され得る。
【0296】
スレッドパターン3110が結合される温度は、モールド800およびヒートプレス900に関連して上記に説明されているものと同じであることが可能である。同様に、熱および/または圧力は、モールド800およびヒートプレス900に関連して上記に説明されているように、均一にまたは不均一にスレッドパターン3110に印加され得る。
【0297】
いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、スレッドパターンの縁部に対して接線方向に延在する複数のスレッドラインを備えた1つまたは複数の連続的スレッドを含むことが可能である。縁部は、たとえば、スレッドパターンの周囲縁部、スレッドパターンの中の開口部の周囲縁部、および/または、スレッドパターンの中の機能的ゾーンの周囲境界であることが可能である。
【0298】
いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、スレッドパターンの周囲縁部に対して接線方向に延在する複数のスレッドラインを備えた1つまたは複数の連続的スレッドを含むことが可能である。周囲縁部に対して接線方向にスレッドラインを通すことによって、スレッドパターンは、周囲縁部を画定することが可能である。いくつかの実施形態において、周囲縁部に対して接線方向にスレッドラインを通すことは、周囲縁部において強度を提供することが可能である。いくつかの実施形態において、周囲縁部に対して接線方向にスレッドラインを通すことは、周囲縁部において伸縮性を提供することが可能である。周囲縁部に対して接線方向に延在するスレッドラインの材料は、周囲縁部において提供される強度および/または伸縮性に影響を与えることが可能である。いくつかの実施形態において、周囲縁部は、スレッドパターンの中の開口部を画定することが可能である。
【0299】
いくつかの実施形態において、周囲縁部に対して接線方向にスレッドラインを通すことは、別のフットウェアコンポーネント(たとえば、それに限定されないが、ソール、カラーエレメント、スロートエレメント、ヒールカウンター、またはトーボックスエレメントなど)を結合または取り付けるために、周囲縁部の近くに結合表面または取り付け表面を提供することが可能である。いくつかの実施形態において、縁部は、スレッドパターンが別のフットウェアコンポーネントに取り付けられるシームの一部を画定する縁部であることが可能である。
【0300】
いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、スレッドパターンの中の機能的ゾーンの周囲境界に対して接線方向に延在する複数のスレッドラインを備えた1つまたは複数の連続的スレッドを含むことが可能である。「機能的ゾーン」は、スレッドパターンの上の特定のゾーンに1つまたは複数のゾーン特質を提供するように設計されたスレッドパターンのゾーンである。例示的なゾーン特質は、それに限定されないが、強度、通気性、伸縮性、テクスチャ、粘着性、または耐摩耗性を含む。機能的ゾーンの1つまたは複数のゾーン特質は、機能的ゾーンに隣接するスレッドパターンの特質とは異なっている。いくつかの実施形態において、機能的ゾーンは、スレッドパターンを含むアッパーの異なる特徴を線引きすることが可能である。たとえば、機能的ゾーンは、スレッドパターンを含むアッパーのトーボックスまたはヒールカウンターを線引きすることが可能である。
【0301】
いくつかの実施形態において、機能的ゾーンは、周囲境界によって境界を定められたスレッドパターンの領域によって画定され得る。いくつかの実施形態において、機能的ゾーンは、周囲境界に隣接する領域によって画定され得る。そのような実施形態では、機能的ゾーンは、比較的高い密度のスレッドラインが存在している周囲境界において、および、周囲境界に直接隣接して、スレッドパターンの上の領域を含むことが可能である。
【0302】
いくつかの実施形態において、機能的ゾーンの周囲境界に対して接線方向にスレッドラインを巻き付けることは、周囲境界において増加した厚さを生成させるために使用され得る。いくつかの実施形態において、増加した厚さは、周囲境界においてバンプまたは同様の特徴を生成させることが可能である。いくつかの実施形態において、増加した厚さは、所望の美観および/またはテクスチャを提供するように設計されたバンプまたは同様の特徴を生成させることが可能である。いくつかの実施形態において、増加した厚さは、周囲境界において増加した強度を提供するように設計されたバンプまたは同様の特徴を生成させることが可能である。たとえば、バンプは、スレッドパターンの上のアイステイ(eyestay)補強領域に増加した強度を提供することが可能である。いくつかの実施形態において、増加した厚さは、周囲境界において増加した緩衝性を提供するように設計されたバンプまたは同様の特徴を生成させることが可能である。
【0303】
いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、スレッドパターンの中に位置する開口部に対して接線方向に延在する複数のスレッドラインを備えた1つまたは複数の連続的スレッドを含むことが可能である。開口部に対して接線方向にスレッドラインを通すことによって、スレッドパターンは、開口部を画定することが可能である。いくつかの実施形態において、開口部に対して接線方向にスレッドラインを通すことは、開口部の周囲において強度を提供することが可能である。いくつかの実施形態において、開口部に対して接線方向にスレッドラインを通すことは、開口部の周囲において伸縮性を提供することが可能である。いくつかの実施形態において、開口部における伸縮性は、フットウェア物品のスロートおよび/またはカラーを画定する開口部にとって望ましい可能性がある。そのような実施形態では、スロートおよび/またはカラーにおける伸縮性は、スレッドパターンを含むアッパーの中へ着用者の足が進入する容易さを増加させることが可能である。いくつかの実施形態において、開口部に対して接線方向にスレッドラインを通すことは、別のフットウェアコンポーネントを結合または取り付けるために、開口部の周囲の近くに結合表面または取り付け表面を提供することが可能である。いくつかの実施形態において、開口部は、フットウェアコンポーネントをスレッドパターンに結合または取り付けるために、シームの一部分を画定することが可能である。
【0304】
いくつかの実施形態において、フットウェア物品のためのアッパーを作製する方法は、複数のアンカーポイント(たとえば、アンカーポイント1010)を画定するステップと、境界線を画定するステップと、連続的スレッドがスレッドラインのセットを含むように、複数のアンカーポイントの周りに連続的スレッドを巻き付けるステップであって、セットの中のそれぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に、境界線に対して接線方向に延在する、ステップとを含むことが可能である。境界線は、スレッドパターンの周囲縁部、スレッドパターンの中の機能的ゾーンのための周囲境界、または、スレッドパターンの中の開口部の周囲であることが可能である。下記に説明されている例では、境界線に対して接線方向に延在するスレッドラインは、「開口部接線方向スレッドライン」として下記に説明されている。スレッドパターンのための周囲縁部、または、機能的ゾーンのための周囲境界を画定する境界線を含む実施形態では、境界線に対して接線方向に延在するスレッドラインは、「縁部接線方向スレッドライン」または「ゾーン接線方向スレッドライン」と称され得る。
【0305】
いくつかの実施形態において、連続的スレッドを巻き付けた後に、方法は、本明細書で議論されているように、2本以上の巻き付けられたスレッドラインの間の交差のポイントにおいて、連続的スレッドを結合するステップを含むことが可能である。
【0306】
本明細書で説明されているスレッドパターン1000の実施形態のいずれかは、本明細書で説明されているように、アンカーポイントの周りに連続的スレッドを巻き付けることによって生成され得る。いくつかの実施形態において、スレッドラインがそれに対して接線方向に延在する境界線は、スレッドパターンの中の開口部の周囲縁部であることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドラインがそれに対して接線方向に延在する境界線は、スレッドパターンの周囲縁部であることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドラインがそれに対して接線方向に延在する境界線は、スレッドパターンの中の機能的ゾーンのための境界線であることが可能である。たとえば、下記に説明されているように、境界線は、周囲縁部1004または2次的な周囲縁部1009であることが可能である。いくつかの実施形態において、境界線は、湾曲した形状を有することが可能である。たとえば、境界線は、円形の形状または楕円形の形状を有することが可能である。スレッドパターンの中の開口部、スレッドパターンの周囲縁部、または、スレッドパターンの中の機能的ゾーンの形状は、スレッドラインがそれに対して接線方向に延在する境界線の形状によって画定され得る。
【0307】
図10A図10Cは、いくつかの実施形態による、フットウェア物品のためのアッパーのためのスレッドパターン1000を図示している。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000は、フットウェア物品のためのアッパーを形成するために使用されるアッパー材料のすべてまたは一部分を画定することが可能である。スレッドパターン1000は、本明細書で説明されている任意のフットウェア物品の上で利用され得る。たとえば、スレッドパターン122は、スレッドパターン1000であるかまたはスレッドパターン1000を含むことが可能である。
【0308】
スレッドパターン1000は、1つまたは複数の開口部1002を含むことが可能である。スレッドパターン1000の中のそれぞれの開口部1002は、周囲縁部1004によって画定される。いくつかの実施形態において、開口部1002は、フットウェア物品のためのアッパーの中の開口部であることが可能である。いくつかの実施形態において、開口部1002は、アッパーのためのカラーの少なくとも一部分を画定することが可能である。たとえば、開口部1002は、アッパー120のためのカラー156の少なくとも一部分を画定することが可能である。いくつかの実施形態において、開口部1002は、アッパーのためのスロートの少なくとも一部分を画定することが可能である。たとえば、開口部1002は、アッパー120のためのスロートエリア150の少なくとも一部分を画定することが可能である。いくつかの実施形態において、開口部1002は、アッパーの上の美的な特徴であることが可能である。たとえば、開口部1002は、アッパーの上の異なって色付けされたまたはパターン化された領域のための境界を画定することが可能である。いくつかの実施形態において、開口部1002は、スレッドパターン1000を画定するスレッド層のサブセットのみの中の開口部であることが可能である。たとえば、開口部1002は、スレッドパターン1000の第1のスレッド層のみの中の開口部であることが可能である。そのような実施形態では、別のスレッド層が、スレッドパターンの中の第1のスレッド層の上方または下方に巻き付けられ得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000を画定するスレッド層のサブセットのみの中の開口部を提供することは、スレッドパターン1000の中の1つまたは複数の機能的ゾーンを提供することが可能である。
【0309】
スレッドパターン1000の開口部1002は、内側部1005、外側部1006、フォアフットサイド1007、およびリアフットサイド1008を含むことが可能である。スレッドパターン1000または開口部1002の内側部1005は、開口部1002の中心を通って延在する長手方向線1050の内側部にあるスレッドパターン1000または開口部1002のサイドとして定義される。スレッドパターン1000または開口部1002の外側部1006は、開口部1002の中心を通って延在する長手方向線1050の外側部にあるスレッドパターン1000または開口部のサイドとして定義される。スレッドパターン1000または開口部1002のフォアフットサイド1007は、開口部1002の中心を通って延在する横断方向線1052のフォアフットサイドにあるスレッドパターン1000または開口部1002のサイドとして定義される。スレッドパターン1000または開口部1002のリアフットサイド1008は、開口部1002の中心を通って延在する横断方向線1052のリアフットサイドにあるスレッドパターン1000または開口部1002のサイドとして定義される。
【0310】
内側部1005に位置するスレッドパターン1000の特徴は、スレッドパターン1000の内側特徴と称され得る。外側部1006に位置するスレッドパターン1000の特徴は、スレッドパターン1000の外側特徴と称され得る。フォアフットサイド1007に位置するスレッドパターン1000の特徴は、スレッドパターン1000のフォアフット特徴と称され得る。リアフットサイド1008に位置するスレッドパターン1000の特徴は、スレッドパターン1000のリアフット特徴と称され得る。
【0311】
スレッドパターン1000は、開口部1002の周囲縁部1004の周りに配設されているアンカーポイント1010を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000を使用して形成されたアッパーは、アンカーポイント1010を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000を形成するために1つまたは複数の連続的スレッドを巻き付けた後に、アンカーポイント1010を含むスレッドパターン1000の部分は、スレッドパターン1000から除去され得る(たとえば、図10Aに示されている周囲部分1001)。そのような実施形態では、仕上げられたスレッドパターン1000は、アンカーポイント1010を含まないことが可能であり、同様に、スレッドパターン1000を使用して形成されたアッパーは、アンカーポイント1010を含まないことが可能である。
【0312】
スレッドパターン1000のアンカーポイント1010は、複数の内側部アンカーポイント1012を含むことが可能である。本出願の目的のために、内側部アンカーポイント1012は、スレッドパターン1000の内側部1005に位置するアンカーポイントとして定義される。
【0313】
スレッドパターン1000のアンカーポイント1010は、複数の外側部アンカーポイント1014であることが可能である。本出願の目的のために、外側部アンカーポイント1014は、スレッドパターン1000の外側部1006に位置するアンカーポイントとして定義される。
【0314】
スレッドパターン1000のアンカーポイント1010は、複数のフォアフットアンカーポイント1016であることが可能である。本出願の目的のために、フォアフットアンカーポイント1016は、スレッドパターン1000のフォアフットサイド1007に位置するアンカーポイントとして定義される。
【0315】
スレッドパターン1000のアンカーポイント1010は、複数のリアフットアンカーポイント1018であることが可能である。本出願の目的のために、リアフットアンカーポイント1018は、スレッドパターン1000のリアフットサイド1008に位置するアンカーポイントとして定義される。
【0316】
スレッドパターン1000は、スレッドパターン1000を形成するためにアンカーポイント1010の周りに巻き付けられた1つまたは複数の連続的スレッドを含む。たとえば、図10Aに図示されているように、スレッドパターン1000は、それぞれのアンカーポイント1010間に延在するスレッドライン1022を備えた第1の連続的スレッド1020を含む。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000は、それぞれのアンカーポイント1010間に延在するスレッドライン1042を備えた第2の連続的スレッド1040を含むことが可能である。
【0317】
連続的スレッド1020のスレッドライン1022は、2つのそれぞれのアンカーポイント1010の間に延在し、開口部1002の周囲縁部1004に対して接線方向に延在する、複数のスレッドライン1022を含むことが可能である。開口部1002の周囲縁部1004に対して接線方向に延在するスレッドライン1022は、「開口部接線方向スレッドライン」と称され得る。図10A図10Cは、複数の開口部接線方向スレッドライン1024を示している。
【0318】
また、連続的スレッド1020のスレッドライン1022は、2つのそれぞれのアンカーポイント1010の間に延在し、開口部1002の周囲縁部1004に対して接線方向に延在しない、複数のスレッドライン1022を含むことが可能である。開口部1002の周囲縁部1004に対して接線方向に延在しないスレッドライン1022は、「非開口部接線方向スレッドライン」と称され得る。図10A図10Cは、複数の非開口部接線方向スレッドライン1026を示している。
【0319】
いくつかの実施形態において、開口部1002の周囲縁部1004に対して接線方向に延在するスレッドライン1024は、開口部1002の周囲縁部1004に位置するアンカーポイントの周りに巻き付けられていない。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000は、開口部1002の周囲縁部1004に位置するアンカーポイントを含むことが可能であり、開口部1002の周囲縁部1004に対して接線方向に延在するスレッドライン1024は、周囲縁部1004においてアンカーポイントの周りに巻き付けられていない。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000は、開口部1002の周囲縁部1004に位置するアンカーポイントを欠いていることが可能である。
【0320】
いくつかの実施形態において、開口部接線方向スレッドライン1024は、周囲縁部1004の内側部1005に位置する1つまたは複数のスレッドライン1024を含むことが可能である。周囲縁部1004の内側部1005に位置するスレッドライン1024は、スレッドライン1024が周囲縁部1004の内側部1005の一部分を画定することを意味している。周囲縁部1004の内側部1005に位置するスレッドライン1024は、スレッドパターン1000の外側部1006へと延在することが可能であるが、外側部1006に位置するとは考えられない。その理由は、それが外側部1006にある周囲縁部1004の一部分を画定していないからである。いくつかの実施形態において、開口部接線方向スレッドライン1024は、周囲縁部1004の内側部1005のすべてを画定することが可能である。
【0321】
いくつかの実施形態において、開口部接線方向スレッドライン1024は、周囲縁部1004の外側部1006に位置する1つまたは複数のスレッドライン1024を含むことが可能である。周囲縁部1004の外側部1006に位置するスレッドライン1024は、スレッドライン1024が周囲縁部1004の外側部1006の一部分を画定することを意味している。周囲縁部1004の外側部1006に位置するスレッドライン1024は、スレッドパターン1000の内側部1005へと延在することが可能であるが、内側部1005に位置するとは考えられない。その理由は、それが内側部1005にある周囲縁部1004の一部分を画定していないからである。いくつかの実施形態において、開口部接線方向スレッドライン1024は、周囲縁部1004の外側部1006のすべてを画定することが可能である。
【0322】
いくつかの実施形態において、開口部接線方向スレッドライン1024は、周囲縁部1004の内側部1005に位置する1つまたは複数のスレッドライン1024と、周囲縁部1004の外側部1006に位置する1つまたは複数のスレッドライン1024とを含むことが可能である。そのような実施形態では、開口部接線方向スレッドライン1024は、周囲縁部1004の内側部1005および外側部1006のすべてまたは一部分を画定することが可能である。いくつかの実施形態において、周囲縁部1004は、開口部接線方向スレッドライン1024によって取り囲まれ得、周囲縁部1004の内側部1005および外側部1006のすべてがスレッドライン1024によって画定されるようになっている。
【0323】
開口部接線方向スレッドライン1024は、スレッドパターン1000の中のオーバーラップポイント1028において互いにオーバーラップするスレッドライン1024を含むことが可能である。スレッドパターン1000の任意の2本のスレッドライン1024は、オーバーラップポイント1028において互いにオーバーラップすることが可能である。たとえば、図10Cに示されているように、第1の開口部接線方向スレッドライン1024aは、オーバーラップポイント1028において第2の開口部接線方向スレッドライン1024bにオーバーラップすることが可能である。
【0324】
オーバーラップポイント1028において互いにオーバーラップする開口部接線方向スレッドライン1024は、互いに対して所定の角度で配設され得る。2本のスレッドライン1024の相対角度は、オーバーラップポイント1028における交差の角度(θ)によって定義され得る。そうでないことが特定されていない限り、交差の角度(θ)は、2本のスレッドライン1024の交差によって形成される角度であり、(図10Cに示されているように)開口部1002に面するスレッドライン1024のサイドで測定される。
【0325】
いくつかの実施形態において、オーバーラップポイント1028における交差の角度(θ)は、90°から179°の範囲(サブレンジを含む)にあることが可能である。たとえば、θは、90°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、170°、もしくは179°であることが可能であり、または、エンドポイントとしてこれらの値のうちの任意の2つを有する範囲(エンドポイントを含む)の中にあることが可能である。いくつかの実施形態において、θは、90°から179°、100°から179°、110°から179°、120°から179°、130°から179°、140°から179°、150°から179°、160°から179°、または170°から179°の範囲の中にあることが可能である。いくつかの実施形態において、θは、90°よりも大きくなっているか、120°よりも大きくなっているか、または、150°よりも大きくなっていることが可能である。
【0326】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000は、フォアフットアンカーポイント1016とリアフットアンカーポイント1018との間に延在する1つまたは複数の開口部接線方向スレッドライン1024を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、フォアフットアンカーポイント1016とリアフットアンカーポイント1018との間に延在するスレッドライン1024は、周囲縁部1004の内側部1005に位置し得る。いくつかの実施形態において、フォアフットアンカーポイント1016とリアフットアンカーポイント1018との間に延在するスレッドライン1024は、周囲縁部1004の外側部1006に位置し得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000は、複数の開口部接線方向スレッドライン1024を含むことが可能であり、それぞれのスレッドライン1024は、それぞれのフォアフットアンカーポイント1016とリアフットアンカーポイント1018との間に延在している。
【0327】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000は、内側部アンカーポイント1012と外側部アンカーポイント1014との間に延在する1つまたは複数の開口部接線方向スレッドライン1024を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、内側部アンカーポイント1012と外側部アンカーポイント1014との間に延在するスレッドライン1024は、周囲縁部1004の内側部1005に位置し得る。いくつかの実施形態において、内側部アンカーポイント1012と外側部アンカーポイント1014との間に延在するスレッドライン1024は、周囲縁部1004の外側部1006に位置し得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000は、複数の開口部接線方向スレッドライン1024を含むことが可能であり、それぞれのスレッドライン1024は、それぞれの内側部アンカーポイント1012と外側部アンカーポイント1014との間に延在している。
【0328】
スレッドパターン1000は、任意の適切な数の開口部接線方向スレッドライン1024を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000は、4本以上の開口部接線方向スレッドライン1024を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000は、10本以上の開口部接線方向スレッドライン1024を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000は、20本以上の開口部接線方向スレッドライン1024を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000は、30本以上の開口部接線方向スレッドライン1024を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000は、2本から50本の範囲にある複数の開口部接線方向スレッドライン1024を含むことが可能である。たとえば、スレッドパターン1000は、2本から50本、4本から50本、10本から50本、20本から50本、または30本から50本の開口部接線方向スレッドライン1024を含むことが可能である。
【0329】
いくつかの実施形態において、より高い数の開口部接線方向スレッドライン1024は、周囲縁部1004における開口部1002の強度を増加させることが可能である。たとえば、より高い数の開口部接線方向スレッドライン1024は、周囲縁部1004における開口部1002の引裂強度を増加させることが可能である。
【0330】
いくつかの実施形態において、より高い数の開口部接線方向スレッドライン1024は、周囲縁部1004における別のフットウェアコンポーネントの取り付けを促進させることが可能である。たとえば、開口部接線方向スレッドライン1024は、周囲縁部1004において、カラーエレメント、スロートエレメント、ヒールカウンター、緩衝性エレメント、パッディングエレメント、またはライナー(たとえば、ソックライナー)を縫合することを促進させることが可能である。そのような実施形態では、開口部接線方向スレッドライン1024は、フットウェアコンポーネントを取り付けるステッチのための取り付けポイントとしての役割を果たすことが可能である。そして、開口部接線方向スレッドライン1024は、周囲縁部1004に対して接線方向になっているので、スレッドライン1024は、周囲縁部1004に直交する方向へのステッチに対して、増加した強度を提供することが可能である。
【0331】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000の複数の隣接するアンカーポイント1010は、そこから延在する開口部接線方向スレッドライン1024をそれぞれ含むことが可能である。本明細書で使用されているように、第2のアンカーポイントに「隣接する」として説明されている第1のアンカーポイントは、第2のアンカーポイントが、第1のアンカーポイントの最も近いまたは2番目に近いアンカーポイント近隣体であることを意味している。アンカーポイントは、アンカーポイントの反対側に典型的に位置する、2つの「隣接する」アンカーポイント近隣体を典型的に含むことになる。等しく間隔を置いて配置されたアンカーポイントを含む実施形態では、アンカーポイントの最も近いおよび2番目に近いアンカーポイント近隣体は、そのアンカーポイントから同じ距離に位置し得る。例として、アンカーポイント1018aおよび1018cは、図10Aにおいて、アンカーポイント1018bに隣接している。別の例として、アンカーポイント1016dおよび1016fは、図10Aにおいて、アンカーポイント1016eに隣接している。
【0332】
たとえば、いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000の複数のアンカーポイント1010は、第1のリアフットアンカーポイント1018aと、第1のリアフットアンカーポイント1018aに隣接する第2のリアフットアンカーポイント1018bと、第1のフォアフットアンカーポイント1016aと、第2のフォアフットアンカーポイント1016bとを含むことが可能である。そのような実施形態では、スレッドパターン1000の複数のスレッドライン1022は、第1のリアフットアンカーポイント1018aから第1のフォアフットアンカーポイント1016aへ延在する第1の開口部接線方向スレッドライン1024と、第2のリアフットアンカーポイント1018bから第2のフォアフットアンカーポイント1016bへ延在する第2の開口部接線方向スレッドライン1024とを含むことが可能である。
【0333】
そのような実施形態では、隣接するリアフットアンカーポイント1018a、1018bから延在する開口部接線方向スレッドライン1024は、オーバーラップポイント1028においてオーバーラップすることが可能である。たとえば、図10Cに示されているように、第1の開口部接線方向スレッドライン1024aは、オーバーラップポイント1028において第2の開口部接線方向スレッドライン1024bにオーバーラップすることが可能である。任意の2本の開口部接線方向スレッドライン1024は、オーバーラップポイントにおいてオーバーラップすることが可能である。たとえば、いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、第2のオーバーラップポイント1028において互いにオーバーラップする第3の開口部接線方向スレッドライン1024および第4の開口部接線方向スレッドライン1024を含むことが可能である。
【0334】
いくつかの実施形態において、オーバーラップポイント1028においてオーバーラップする開口部接線方向スレッドライン1024は、オーバーラップポイント1028において互いに直接結合され得る。いくつかの実施形態において、オーバーラップポイント1028においてオーバーラップする開口部接線方向スレッドライン1024は、第1の開口部接線方向スレッドライン1024または第2の開口部接線方向スレッドライン1024のうちの少なくとも1つのポリマー材料を介して互いに直接結合され得る。
【0335】
スレッドパターン1000の任意の適切な数の隣接するアンカーポイント1010は、そこから延在する開口部接線方向スレッドライン1024をそれぞれ含むことが可能である。たとえば、いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000のアンカーポイント1010は、第2のリアフットアンカーポイント1018bに隣接する第3のリアフットアンカーポイント1018cと、第3のフォアフットアンカーポイント1016cとをさらに含むことが可能である。そのような実施形態では、スレッドパターン1000の複数のスレッドライン1022は、第3のリアフットアンカーポイント1018cから第3のフォアフットアンカーポイント1016cへ延在するスレッドライン1024に隣接して第3の開口部を含むことが可能である。
【0336】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000のアンカーポイント1010は、そこから延在する開口部接線方向スレッドライン1024と、そこから延在する複数の非開口部接線方向スレッドライン1026とを含むことが可能である。2つのそれぞれのアンカーポイント1010の間に延在し、開口部1002に対して接線方向に延在していないスレッドライン1022は、「非開口部接線方向スレッドライン」と考えられる。いくつかの実施形態において、アンカーポイント1010は、所定のスレッドライン連絡数を有することが可能であり、スレッドライン連絡数の中でカウントされるスレッドのうちの少なくとも1本は、開口部接線方向スレッドライン1024であることが可能であり、スレッドラインの残りは、非開口部接線方向スレッドラインである。
【0337】
たとえば、いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000アンカーポイント1010は、第1のリアフットアンカーポイント1018aと、5つの隣接するフォアフットアンカーポイント1016a、1016d、1016e、1016f、および1016gとを含むことが可能である。そのような実施形態では、リアフットアンカーポイント1018aは、そこから延在する以下のスレッドラインを含むことが可能である:(i)アンカーポイント1018aからアンカーポイント1016aへ延在する開口部接線方向スレッドライン1024、(ii)アンカーポイント1018aからアンカーポイント1016dへ延在する第1の非開口部接線方向スレッドライン1026、(iii)アンカーポイント1018aからアンカーポイント1016cへ延在する第2の非開口部接線方向スレッドライン1026、(iv)アンカーポイント1018aからアンカーポイント1016fへ延在する第3の非開口部接線方向スレッドライン1026、および、(v)アンカーポイント1018aからアンカーポイント1016gへ延在する第4の非開口部接線方向スレッドライン1026。
【0338】
この方式でスレッドラインを通すことによって、スレッドパターン1000は、開口部1002の周囲縁部1004の近くにおいて、開口部1002に対してほぼ接線方向に延在する高密度のスレッドラインを含むことが可能である。この方式で高密度のスレッドラインを通すことによって、開口部1002におけるスレッドパターン1000の特質が制御され得る。たとえば、開口部1002におけるスレッドパターン1000の軟らかさ、伸縮性、および/または強度は、上記に説明されているようにスレッドラインを通すことによって制御され得る。いくつかの実施形態において、開口部1002の強度は最大化され得る。たとえば、開口部1002の引裂強度は最大化され得る。いくつかの実施形態において、開口部1002におけるスレッドパターン1000の軟らかさおよび/または伸縮性は、着用者の快適さのために最大化され得る。
【0339】
いくつかの実施形態において、周囲縁部1004に対してほぼ接線方向に延在する高い数のスレッドラインは、周囲縁部1004における他のフットウェアコンポーネントの取り付けを促進させることが可能である。たとえば、ほぼ開口部接線方向スレッドラインは、周囲縁部1004において、カラーエレメント、スロートエレメント、ヒールカウンター、緩衝性エレメント、パッディングエレメント、またはライナー(たとえば、ソックライナー)を縫合することを促進させることが可能である。そのような実施形態では、ほぼ開口部接線方向スレッドラインは、フットウェアコンポーネントを取り付けるステッチのための取り付けポイントとしての役割を果たすことが可能である。そして、ほぼ開口部接線方向スレッドラインは、周囲縁部1004に対してほとんど接線方向になっているので、スレッドラインは、周囲縁部1004に直交する方向に縫合するために増加した強度を提供することが可能である。追加的に、いくつかの実施形態において、周囲縁部1004に対してほぼ接線方向に延在する高い数のスレッドラインは、周囲縁部1004における他のフットウェアコンポーネントの接着剤結合を促進させることが可能である。そのような実施形態では、周囲縁部1004に対してほぼ接線方向に延在する高い数のスレッドラインは、フットウェアコンポーネントが接着結合され得る周囲縁部の近くに、連続的な表面または実質的に連続的な表面を生成させることが可能である。
【0340】
スレッドパターン1000の任意の適切な数の隣接するアンカーポイント1010は、開口部接線方向スレッドライン1024と、そこから延在する複数の非開口部接線方向スレッドライン1026とをそれぞれ含むことが可能である。たとえば、いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000のアンカーポイント1010は、第1のリアフットアンカーポイント1018aに隣接して第2のリアフットアンカーポイント1018bを含むことが可能である。そのような実施形態では、リアフットアンカーポイント1018bは、そこから延在する以下のスレッドラインを含むことが可能である:(i)アンカーポイント1018bからフォアフットアンカーポイント1016へ延在する開口部接線方向スレッドライン1024、ならびに、(ii)アンカーポイント1018bから5つの隣接するフォアフットアンカーポイント1016a、1016d、1016e、1016f、および1016gのうちの1つへ延在する非開口部接線方向スレッドライン1026。
【0341】
別の例として、いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000のアンカーポイント1010は、第1のリアフットアンカーポイント1018aに隣接して第2のリアフットアンカーポイント1018dを含むことが可能である。そのような実施形態では、リアフットアンカーポイント1018dは、そこから延在する以下のスレッドラインを含むことが可能である:(i)アンカーポイント1018dから5つの隣接するフォアフットアンカーポイント1016a、1016d、1016e、1016f、および1016gのうちの1つへ延在する開口部接線方向スレッドライン1024、ならびに、(ii)アンカーポイント1018dからフォアフットアンカーポイント1016へ延在する非開口部接線方向スレッドライン1026。
【0342】
先に議論されているように、スレッドパターン1000は、アンカーポイント1010の有無にかかわらず、フットウェア物品のためのアッパーを形成するために使用され得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1000の開口部1002は、アッパーの中の開口部に直接対応していなくてもよい。たとえば、いくつかの実施形態において、開口部1002の近くのスレッドパターン1000の一部分は、折り畳まれるか、縫い付けられるか、または、その他の方法で利用され、アッパーの開口部の周囲縁部を形成することが可能である。そのような実施形態では、スレッドパターン1000は、2次的な周囲縁部1009を含むことが可能である。
【0343】
2次的な周囲縁部1009を含む実施形態では、2次的な周囲縁部1009は、アッパーのためのカラーの少なくとも一部分を画定することが可能である。たとえば、2次的な周囲縁部1009は、アッパー120のためのカラー156の少なくとも一部分を画定することが可能である。いくつかの実施形態において、2次的な周囲縁部1009は、アッパーのためのスロートの少なくとも一部分を画定することが可能である。たとえば、2次的な周囲縁部1009は、アッパー120のためのスロートエリア150の少なくとも一部分を画定することが可能である。
【0344】
2次的な周囲縁部1009を含む実施形態では、第2の連続的スレッド1040のスレッドライン1042は、周囲縁部1004に関して上記に議論されているものと同じ方式で、2次的な周囲縁部1009に対して接線方向にまたはほぼ接線方向に延在することが可能である。上記に議論されている実施形態のすべてにおいて、2次的な周囲縁部1009は、周囲縁部1004に取って代わることが可能であり、スレッドライン1042は、スレッドライン1022に取って代わることが可能である。図10Aおよび図10Bは、スレッドライン1022に関して上記に議論されているものと同じ方式で、2次的な周囲縁部1009に対して接線方向に延在するか、2次的な周囲縁部1009に対してほぼ接線方向に延在するか、または、2次的な周囲縁部1009に対して接線方向に延在しない、より濃い色のスレッドラインとして、スレッドライン1042を図示している。
【0345】
上記に説明されている実施形態は、スレッドパターンの中の開口部1002に関する周囲縁部1004および2次的な周囲縁部1009の文脈で説明されているが、縁部1004および1009は、代替的に、スレッドパターンの周囲縁部、または、スレッドパターンの中の機能的ゾーンに関する周囲境界のための縁部であることが可能である。そのような実施形態では、スレッドラインは、開口部1002に関して上記に議論されているものと同じ方式で、スレッドパターンの周囲縁部、または、スレッドパターンの中の機能的ゾーンに関する周囲境界に関して縁部1004および1009に対して接線方向にまたはほぼ接線方向に延在することが可能である。そのような実施形態では、縁部1004および1009に対して接線方向に延在するスレッドラインは、「縁部接線方向スレッドライン」または「ゾーン接線方向スレッドライン」と称され得る。また、縁部1004および1009に対して接線方向に延在していないスレッドラインは、「非縁部接線方向スレッドライン」または「非ゾーン接線方向スレッドライン」と称され得る。
【0346】
いくつかの実施形態において、フットウェア物品のためのアッパーは、2つのスレッドパターンを一緒に結合することによって作製され得る。そのような実施形態では、第1のスレッドパターンは、第2のスレッドパターンに結合され、第1のスレッドパターンと第2のスレッドパターンとの間に人間の足を受け入れるように形状決めされたボイドを備えたアッパー材料を形成することが可能である。たとえば、アッパー材料の内側部分を画定する第1のスレッドパターンは、アッパー材料の外側部分を画定する第2のスレッドパターンに結合され、人間の足を受け入れるように形状決めされたボイドを画定することが可能である。この方式で2つのスレッドパターンを一緒に結合することによって、着用者の足の周りおよび下の伸びおよび/または剛性が制御され得る。
【0347】
図11は、いくつかの実施形態による、フットウェア物品(たとえば、フットウェア物品100)のためのアッパー(たとえば、アッパー120)を作製する方法1100を示している。図12A図12Fは、方法1100のステップを図示している。そうでないことが述べられていない限り、方法1100のステップは、図11に記述された順序で実施される必要はない。追加的に、そうでないことが特定されていない限り、方法1100のステップは、シーケンシャルに実施される必要はない。ステップは、同時に実施され得る。追加的に、方法1100は、説明されているすべてのステップを含む必要はない。1つの例として、方法1100は、シートを除去するステップを含む必要はない。そのような実施形態では、シートは、アッパー材料の一部を形成することが可能である。別の例として、シートは、図11に示されているように、ステップ1170の前にというよりもむしろ、ステップ1170の後または間に除去され得る。
【0348】
ステップ1110において、第1の連続的スレッド1210が、サポートプレートの上に配設されている複数のアンカーポイントの周りに巻き付けられ、本明細書で説明されているように第1のスレッドパターン1200を形成することが可能である。したがって、第1の連続的スレッド1210が巻き付けられ、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインが、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在している。いくつかの実施形態において、ステップ1110において形成された第1のスレッドパターン1200は、サポートプレートの上のアンカーポイントの周りに巻き付けられた複数の連続的スレッドを含むことが可能である。
【0349】
ステップ1120において、シート1220が、スレッドパターン1200を形成している第1の連続的スレッド1210の上方に配設され得る。いくつかの実施形態において、シート1220は、第1の連続的スレッド1210によって形成されたスレッドパターン1200と直接接触して配設され得る。いくつかの実施形態において、ステップ1120は、ステップ1130の後に実施され得、シート1220は、第1のスレッドパターン1200とステップ1130において形成された第2のスレッドパターン1230との間に配設され得る。そのような実施形態では、シート1220は、ステップ1120において、第1のスレッドパターン1200および/または第2のスレッドパターン1230と直接接触して配設され得る。
【0350】
いくつかの実施形態において、シート1220は、ソックス形状の平坦なシートであることが可能である。いくつかの実施形態において、シート1220は、中空のソックス形状の材料であることが可能である。そのような実施形態では、中空のソックス形状の材料は、裏返しにされることができる可能性がある。
【0351】
いくつかの実施形態において、シート1220は、ポリマー材料から構成され得る。いくつかの実施形態において、シート1220は、シリコーン材料から構成され得る。いくつかの実施形態において、シートは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成され得る。いくつかの実施形態において、シートは、セラミック材料または金属材料から構成され得る。
【0352】
いくつかの実施形態において、シート1220の1つまたは複数の表面は、ステップ1140の間に第1のスレッドパターン1200および/または第2のスレッドパターン1230にテクスチャを付与するための1つまたは複数のテクスチャ加工された領域を含むことが可能である。シート1220のテクスチャ加工された領域は、本明細書で説明されているテクスチャ加工されたシート1600のテクスチャ加工された領域と同じ特質であることが可能である。
【0353】
いくつかの実施形態において、シート1220は、ファブリックまたはテキスタイル材料から構成され得る。いくつかの実施形態において、シート1220は、織られた、織られていない、または編まれたファブリックまたはテキスタイル材料から形成され得る。たとえば、シート1220は、コットン、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン(PE)、PEフォーム、ポリウレタン(PU)フォーム、および、1つまたは複数のこれらのポリマーを含むコポリマーまたはポリマーブレンドから構成された織られた層、織られていない層、または編まれた層であることが可能である。
【0354】
ステップ1130において、第2の連続的スレッド1240が、シート1220の上方において、サポートプレートの上に配設されている複数のアンカーポイントの周りに巻き付けられ、第2のスレッドパターン1230を形成することが可能である。したがって、第2の連続的スレッド1240は、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインが、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在している。いくつかの実施形態において、ステップ1110において形成された第2のスレッドパターン1230は、サポートプレートの上のアンカーポイントの周りに巻き付けられた複数の連続的スレッドを含むことが可能である。
【0355】
いくつかの実施形態において、ステップ1130は、シート1220の上方で実施されなくてもよい。むしろ、ステップ1130が実施され得、第2のスレッドパターン1230を形成した後に、シート1220が、第1のスレッドパターン1200と第2のスレッドパターン1230との間に配設され得る。そのような実施形態では、ステップ1120は、ステップ1130の後に実施され得る。
【0356】
いくつかの実施形態において、ステップ1110において巻き付けられた第1の連続的スレッド1210、および、ステップ1130において巻き付けられた第2の連続的スレッド1240は、シングルスレッドの一部分であることが可能である。いくつかの実施形態において、ステップ1110において巻き付けられた第1の連続的スレッド1210、および、ステップ1130において巻き付けられた第2の連続的スレッド1240は、異なるスレッドを含むことが可能である。
【0357】
第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230を形成した後に、ならびに、スレッドパターン間にシート1220を位置決めした後に、第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230は、ステップ1140においてアッパー材料1260を形成するために互いに結合され得る。いくつかの実施形態において、第1のスレッドパターン1200を第2のスレッドパターン1230に結合することは、シート1220の周囲1222の周りで第1のスレッドパターン1200を第2のスレッドパターン1230に結合することを含むことが可能である。シート1220の周囲1222の周りで結合することは、周囲1222の周りにシーム1252を生成させることが可能である。いくつかの実施形態において、第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230は、ヒートプレス(たとえば、ヒートプレス900)の中で互いに結合され得る。
【0358】
いくつかの実施形態において、第1のスレッドパターン1200を第2のスレッドパターン1230に結合することは、第1のスレッドパターン1200を第2のスレッドパターン1230に直接結合することを含むことが可能である。そのような実施形態では、第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230は、第1のスレッドパターン1200または第2のスレッドパターン1230のうちの少なくとも1つのポリマー材料を介して、互いに直接結合され得る。いくつかの実施形態において、第1のスレッドパターン1200を第2のスレッドパターン1230に結合することは、たとえば、接着剤層を介して、第1のスレッドパターン1200を第2のスレッドパターン1230に間接的に結合することを含むことが可能である。
【0359】
いくつかの実施形態において、第1のスレッドパターン1200を第2のスレッドパターン1230に結合することは、第1の連続的スレッド1210を第2の連続的スレッド1240に結合することを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、第1のスレッドパターン1200を第2のスレッドパターン1230に結合することは、第1の連続的スレッド1210を第2の連続的スレッド1240に直接結合することを含むことが可能である。そのような実施形態では、第1の連続的スレッド1210および第2の連続的スレッド1240は、第1の連続的スレッド1210または第2の連続的スレッド1240のうちの少なくとも1つのポリマー材料を介して、互いに直接結合され得る。
【0360】
いくつかの実施形態において、第1のスレッドパターン1200を第2のスレッドパターン1230に結合するステップは、第1のスレッドパターン1200のスレッドラインを互いに直接結合することと、第2のスレッドパターン1230のスレッドラインを互いに直接結合することとを含むことが可能である。そのような実施形態では、第1のスレッドパターン1200のスレッドラインは、シート1220が第1のスレッドパターン1200と第2のスレッドパターン1230との間に配設されている状態で、ステップ1140においてスレッドライン間の交差ポイントにおいて互いに直接結合され得る。同様に、そのような実施形態では、第2のスレッドパターン1230のスレッドラインは、シート1220が第1のスレッドパターン1200と第2のスレッドパターン1230との間に配設されている状態で、ステップ1140においてスレッドライン間の交差ポイントにおいて互いに直接結合され得る。
【0361】
いくつかの実施形態において、結合ステップ1140は、第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230を取り付けるように構成される異なる連結ステップと交換され得る。たとえば、いくつかの実施形態において、ステップ1140は、第1のスレッドパターン1200を第2のスレッドパターン1230に縫合することを含むことが可能である。いずれにせよ、第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230を取り付けるためのシームが、ステップ1140において生成され得る。いくつかの実施形態において、結合ステップ1140は、複数の連結ステップを含むことが可能である。たとえば、結合ステップ1140は、第1のスレッドパターン1200を第2のスレッドパターン1230に結合することと、第1のスレッドパターン1200を第2のスレッドパターン1230に縫合することとを含むことが可能である。
【0362】
ステップ1150において、第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230は、アッパーの形状に対応する形状へとカットされ得る。たとえば、第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230は、アッパーの形状に対応する形状を有する周囲縁部1250を画定するようにカットされ得る。いくつかの実施形態において、第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230は、シート1220の周囲1222の周りでカットされ得る。ステップ1150において第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230をカットすることは、任意の適切なカッティングプロセス、たとえば、レーザー切断プロセスを含むことが可能である。
【0363】
いくつかの実施形態において、ステップ1150においてカットすることは、アッパー材料1260の中に開口部1254を画定することを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、開口部1254は、フットウェア物品のためのアッパーの中の開口部を画定することが可能である。いくつかの実施形態において、開口部1254は、アッパーのためのカラーの少なくとも一部分を画定することが可能である。たとえば、開口部1254は、アッパー120のためのカラー156の少なくとも一部分を画定することが可能である。いくつかの実施形態において、開口部1254は、アッパーのためのスロートの少なくとも一部分を画定することが可能である。たとえば、開口部1254は、アッパー120のためのスロートエリア150の少なくとも一部分を画定することが可能である。
【0364】
いくつかの実施形態において、第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230は、ステップ1140においてスレッドパターンを結合した後にカットされ得る。そのような実施形態では、第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230は、シート1220の周囲1222の周りのシーム1252においてまたはシーム1252の中でカットされ得る。シーム1252の中でカットするときには、シーム1252のすべてが切り取られるわけではなく、第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230が、ステップ1150においてカットした後に、シーム1252に取り付けられたままになるようになっている。いくつかの実施形態において、シーム1252の一部分は、開口部1254を画定するために、完全に切り取られ得る。
【0365】
いくつかの実施形態において、第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230は、ステップ1140においてスレッドパターンを結合する前にカットされ得る。そのような実施形態では、シーム1252は、ステップ1150においてカットした後に形成され得る。そして、そのような実施形態では、シーム1252は、それが開口部1254を画定するように形成され得る。
【0366】
いくつかの実施形態において、方法1100は、ステップ1160においてアッパー材料1260からシート1220を除去することを含むことが可能である。そのような実施形態では、アッパー材料1260から形成されたアッパーは、シート1220を含まないことになる。いくつかの実施形態において、ステップ1160においてアッパー材料1260からシート1220を除去することは、ステップ1170においてアッパー材料1260を裏返しにした後に実施され得る。いくつかの実施形態において、シート1220は、第1のスレッドパターン1200および第2のスレッドパターン1230をカットおよび/または結合する間に画定された開口部1254を通して除去され得る。
【0367】
いくつかの実施形態において、方法1100は、シート1220を除去することを含まなくてもよい。そのような実施形態では、シート1220は、方法1100の間にアッパー材料1260に取り付けられ得る。また、そのような実施形態では、アッパー材料1260から形成されたアッパーは、シート1220を含むことが可能である。たとえば、シート1220は、アッパー120のファブリック層172のような、アッパー材料1260から形成されたアッパーの層を画定することが可能である。
【0368】
いくつかの実施形態において、方法1100は、ステップ1170においてアッパー材料1260を裏返しにすることを含むことが可能である(図12Fを参照)。そのような実施形態では、アッパー材料1260を裏返しにすることは、第1のスレッドパターン1200と第2のスレッドパターン1230との間に人間の足を受け入れるように形状決めされたボイド(たとえば、アッパー120のボイド155)を生成させることが可能である。ステップ1170を含む実施形態では、シーム1252は反転され、ボイドの中に少なくとも部分的に隠され得る。いくつかの実施形態において、アッパー材料1260を裏返しにすることは、シーム1252においてアッパー材料1260の外部にきれいな縁部を生成させることが可能である。いくつかの実施形態において、シート1220も、ステップ1170において裏返しにされ得る。いくつかの実施形態において、方法1100は、ステップ1170を含まなくてもよい。
【0369】
いくつかの実施形態において、本明細書で説明されているような巻き付けられたスレッドパターンは、フットウェア物品のためのソールの中へ一体化され得る。いくつかの実施形態において、巻き付けられたスレッドパターンは、巻き付けられたスレッドパターンをソール材料の中へ埋め込むことによって、ソールの中へ一体化され得る。いくつかの実施形態において、巻き付けられたスレッドパターンは、フットウェア物品のためのアッパーの一部分を画定し、ソール材料を通って延在し、それによって、巻き付けられたスレッドパターンをソールの中へ一体化することが可能である。1つまたは複数の巻き付けられたスレッドパターンをソールの中へ一体化することは、スレッドパターンをソールに連結する役割を果たすことが可能である。
【0370】
いくつかの実施形態において、アッパーの一部分を画定し、ソールの中へ一体化されたスレッドパターンは、使用の間に個人の足が接触している表面(たとえば、地面)への個人の足からのエネルギー伝達を促進させることが可能である。そのような一体化されたスレッドパターンは、エネルギー伝達を支援することが可能である。その理由は、スレッドパターンの連続的スレッドラインが、ソールの1つのサイドの中へ、ソールを通って、ソールの別のサイドから延在することが可能であるからである。
【0371】
図13および図14は、いくつかの実施形態による、ソールの中へ一体化された1つまたは複数のスレッドパターンを含むフットウェア物品1300、1400を示している。フットウェア物品1300は、ソール1380と、ソール1380に連結されているアッパー1310とを含む。ソール1380は、上部表面1390と、上部表面1390の反対側の底部表面1392とを含む。また、ソール1380は、フォアフット端部1370と、ヒール端部1372と、内側部1374と、内側部1374の反対側の外側部とを含む。使用の間に、上部表面1390は、着用者の足に隣接しており、底部表面1392は、地面に接触している。ソール1380は、ミッドソール1382および/またはアウトソール1384を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、ソール1380のすべてまたは一部分は、射出成形され得る。
【0372】
同様に、フットウェア物品1400は、ソール1480と、ソール1480に連結されているアッパー1410とを含む。ソール1480は、上部表面1490と、上部表面1490の反対側の底部表面1492とを含む。また、ソール1480は、フォアフット端部1470と、ヒール端部1472と、内側部1474と、内側部1474の反対側の外側部とを含む。使用の間に、上部表面1490は、着用者の足に隣接しており、底部表面1492は、地面に接触している。ソール1480は、ミッドソール1482および/またはアウトソール1484を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、ソール1480のすべてまたは一部分は、射出成形され得る。
【0373】
図13に示されているように、アッパー1310は、アッパー1310の一部分を画定するスレッドパターン1322を含む。同様に、図14に示されているように、アッパー1410は、第1のスレッドセット1422および第2のスレッドセット1426を含む。スレッドパターン1322およびスレッドセット1422、1426は、本明細書で説明されているようなスレッドパターンの特質のいずれかを有することが可能である。また、スレッドパターン1322およびスレッドセット1422、1426は、本明細書で説明されているものと同じ方式で、巻き付けおよび結合され得る。たとえば、スレッドパターン1322およびスレッドセット1422、1426の複数のスレッドラインは、それぞれ、スレッドラインのうちの2本以上の間の交差のポイントにおいて、互いに直接結合され得る。
【0374】
フットウェア物品1300は、シーム1340を含むことが可能であり、シーム1340において、スレッドパターン1322の2つの対向する端部が取り付けられている。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1322の第1の端部1323は、シーム1340において、スレッドパターン1322の第2の端部1324に直接連結され得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1322の第1の端部1323は、シーム1340において、スレッドパターン1322の第2の端部1324に直接結合され得る。
【0375】
いくつかの実施形態において、第1の端部1323の一部分、および、第2の端部1324の一部分は、シーム1340においてオーバーラップすることが可能である。オーバーラップにおいて、第1の端部1323および第2の端部1324は、たとえば、ステッチによって、または、スレッドパターン1322のポリマー材料の直接的な結合を介して連結され得る。
【0376】
スレッドパターン1322のスレッドライン1332は、シーム1340において、直接または間接的に一緒に連結され得る。いくつかの実施形態において、スレッドライン1332は、シーム1340において一緒に縫合され得る。いくつかの実施形態において、スレッドライン1332は、シーム1340において直接結合され得る。そのような実施形態では、スレッドライン1332は、スレッドライン1332のポリマー材料を介して、シーム1340において直接結合され得る。
【0377】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン1322の複数のスレッドライン1332は、シーム1340の第1のサイド1342から、ソール1380を通って、シーム1340の第2のサイド1344へ延在することが可能である。いくつかの実施形態において、シーム1340の第1のサイド1342からソール1380を通ってシーム1340の第2のサイド1344へ延在する、スレッドパターン1322の複数のスレッドライン1332は、連続的スレッドラインであることが可能である。たとえば、1つまたは複数のスレッドライン1332は、本明細書で説明されているように、スレッドパターンの中のアンカーポイント間に延在する連続的スレッドラインであることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1322は、アンカーポイントを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、アンカーポイントがスレッドパターン1322から除去されているので、スレッドパターン1322は、アンカーポイントを含まない場合がある。
【0378】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン1322のスレッドライン1332は、アッパー1310の内側部1312から、ソール1380を通って、アッパー1310の外側部1314へ延在することが可能である。いくつかの実施形態において、アッパー1310の内側部1312からソール1380を通ってアッパー1310の外側部1314へ延在する、スレッドパターン1322の複数のスレッドライン1332は、連続的スレッドラインであることが可能である。アッパー1310の内側部1312からソール1380を通ってアッパー1310の外側部1314へ延在するスレッドライン1332は、シーム1340において連結されていてもよく、または、連結されていなくてもよい。いくつかの実施形態において、アッパー1310の内側部1312からソール1380を通ってアッパー1310の外側部1314へ延在するスレッドライン1332は、アッパー1310のサイドに直接または間接的に連結され得る。たとえば、スレッドライン1332は、アッパー1310のサイドに縫合されるかまたは直接結合され得る。
【0379】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン1322のスレッドライン1332は、アッパー1310のフォアフット端部1311から、ソール1380を通って、アッパー1310のヒール端部1313へ延在することが可能である。いくつかの実施形態において、アッパー1310のフォアフット端部1311からソール1380を通ってアッパー1310のヒール端部1313へ延在する、スレッドパターン1322の複数のスレッドライン1332は、連続的スレッドラインであることが可能である。アッパー1310のフォアフット端部1311からソール1380を通ってアッパー1310のヒール端部1313へ延在するスレッドライン1332は、シームにおいて連結されていてもよく、または、連結されていなくてもよい。
【0380】
いくつかの実施形態において、アッパー1310のフォアフット端部1311からソール1380を通ってアッパー1310のヒール端部1313へ延在するスレッドライン1332は、アッパー1310のフォアフット端部1311およびヒール端部1313に直接または間接的に連結され得る。たとえば、スレッドライン1332は、アッパー1310のフォアフット端部1311およびヒール端部1313に縫合されるかまたは直接結合され得る。アッパー1310のフォアフット端部1311からソール1380を通ってアッパー1310のヒール端部1313へ延在する、スレッドパターン1322のスレッドライン1332は、フットウェア物品1300に関する所望の特性(たとえば、曲げ剛性および/または捩じり剛性)を提供する役割を果たすことが可能である。
【0381】
いくつかの実施形態において、ソール1380を通って延在するスレッドライン1332は、ミッドソール1382を通って延在することが可能である。
いくつかの実施形態において、ソール1380を通って延在するスレッドライン1332は、アウトソール1384を通って延在することが可能である。いくつかの実施形態において、ソール1380を通って延在するスレッドライン1332は、ミッドソール1382とアウトソール1384との間のインターフェースを通って延在することが可能である。
【0382】
いくつかの実施形態において、ソール1380を通って延在する複数のスレッドライン1332のそれぞれの一部分は、ソール1380の中に埋め込まれている。いくつかの実施形態において、ソール1380を通って延在する複数のスレッドライン1332のそれぞれの一部分は、ミッドソール1382の中に埋め込まれている。いくつかの実施形態において、ソール1380を通って延在する複数のスレッドライン1332のそれぞれの一部分は、アウトソール1384の中に埋め込まれている。
【0383】
本明細書で説明されているように、ソール材料の中に埋め込まれているスレッドラインまたはスレッドパターンは、スレッドラインまたはスレッドパターンの以前に露出されたエリアのすべてまたは一部分が、すべてのサイドにおいてソール材料によって取り囲まれていることを意味している。そのような実施形態では、スレッドパターンの個々のスレッドライン間にスペースが存在している場合には、ソール材料は、スペースを充填することが可能である。ソール材料の中に埋め込まれているスレッドラインまたはスレッドパターンは、スレッドラインまたはスレッドパターンが、ソール材料の一部分(それを通って、スレッドラインまたはスレッドパターンが延在する)と直接接触していることを意味している。いくつかの実施形態において、ソールは、1つまたは複数のボイドを含むことが可能であり、スレッドラインまたはスレッドパターンは、1つまたは複数のボイドを通って延在する。そのような実施形態では、スレッドラインまたはスレッドパターンは、ボイドにおいてソール材料の中に埋め込まれていない。その理由は、ソール材料がボイドに存在していないからである。
【0384】
いくつかの実施形態において、複数のスレッドライン1332は、シーム1340の第1のサイド1342から、ソール1380の第1のサイド(たとえば、内側部1386)の一部分を越えて、ソール1380を通って、ソール1380の第2のサイド(たとえば、外側部)の一部分を越えて、シーム1340の第2のサイド1344へ延在することが可能である。いくつかの実施形態において、複数のスレッドライン1332は、アッパー1310の内側部1312から、ソール1380の第1のサイド(たとえば、内側部1386)の一部分を越えて、ソール1380を通って、ソール1380の第2のサイド(たとえば、外側部)の一部分を越えて、アッパー1310の外側部1314へ延在することが可能である。そのような実施形態では、スレッドパターン1322は、アッパー1310から延在し、ソール1380のサイド表面の一部分をカバーしている。
【0385】
ソール1380を通って延在するスレッドライン1332は、ソール1380のサイド表面の上の進入ポイントにおいて、ソール1380に進入することが可能である。たとえば、図13に示されているように、スレッドライン1332は、ソール1380の内側部1386にある進入ポイント1394において、ソール1380に進入することが可能である。ソール1380の外側部は、進入ポイント1394と同様の進入ポイントを有することが可能である。ソール1380の上の複数の進入ポイント1394は、進入ライン1395と称され得る。進入ライン1395は、ソール1380のサイド表面に沿って延在しており、ソール1380を通って延在するそれぞれのスレッドライン1332のための複数の進入ポイント1394によって画定されている。
【0386】
いくつかの実施形態において、スレッドライン1332のための進入ライン1395の場所は、ソール1380の長さに沿って、ソール1380の底部表面1392に対して変化することが可能である。たとえば、いくつかの実施形態において、複数のスレッドライン1332は、ソール1380の底部表面1392から第1の距離1396においてソール1380を通って延在する第1の複数のスレッドライン1332と、ソール1380の底部表面1392から第2の距離1398においてソールを通って延在する第2の複数のスレッドライン1332とを含むことが可能である。
【0387】
図13に示されているように、第1の距離1396および第2の距離1398は、ソール1380の底部表面1392と進入ライン1395との間の垂直方向の距離によって画定され得る。底部表面1392がトラクション部材(たとえば、トレッドなど)を含む実施形態では、底部表面1392は、トラクション部材の最底部の表面によって定義される。距離1396、1398が複数のスレッドライン1332に関するライン1395に沿って変化する実施形態では、複数のスレッドライン1332に関するライン1495に沿った平均距離が、距離1396、1398を定義する。
【0388】
第1の距離1396および第2の距離1398は、異なっていることが可能である。いくつかの実施形態において、第1の距離1396は、第2の距離1398よりも小さくなっていることが可能である。いくつかの実施形態において、第1の距離1396は、第2の距離1398よりも大きくなっていることが可能である。いくつかの実施形態において、第2の距離1398は、第1の距離1396とは10%以上異なっていることが可能である。第1の距離1396および第2の距離1398を調整することによって、フットウェア物品のさまざまな特質が制御され得る。たとえば、ソール1380は、ソールの異なる領域において所望の剛性を提供され得る。そのような局所的な剛性は、使用の間に着用者の足および/またはソール1380がどのように変形するかを制御することが可能である。たとえば、比較的大きい距離1396/1398は、使用の間にソール1380が地面に接触しているときにソール1380が変形する方法を制御することを助けることが可能である。
【0389】
いくつかの実施形態において、たとえば、図14に示されているように、アッパーは、ソールを通って延在する複数の異なるセットのスレッドラインを含むことが可能である。アッパー1410は、第1のシーム1440の第1のサイド1442からソール1480を通って第1のシーム1440の第2のサイド1444へ延在するスレッドラインの第1のセット1422を画定する複数のスレッドライン1432を含むことが可能である。また、アッパー1410は、第2のシーム1450の第1のサイド1452がソール1480を通って第2のシーム1450の第2のサイド1454へ延在するスレッドラインの第2のセット1426を画定する複数のスレッドライン1436を含むことが可能である。
【0390】
いくつかの実施形態において、第1および第2のセット1422、1426は、同じスレッドパターンの部分であることが可能である。いくつかの実施形態において、第1および第2のセット1422、1426は、別個のスレッドパターンであることが可能である。
【0391】
いくつかの実施形態において、第1のスレッドセット1422の第1の端部1423は、第1のシーム1440において、第1のスレッドセット1422の第2の端部1424に直接連結され得る。いくつかの実施形態において、スレッドセット1422の第1の端部1423は、第1のシーム1440において、スレッドセット1422の第2の端部1424に直接結合され得る。
【0392】
同様に、いくつかの実施形態において、第2のスレッドセット1426の第1の端部1427は、第2のシーム1450において、第2のスレッドセット1426の第2の端部1428に直接連結され得る。いくつかの実施形態において、スレッドセット1426の第1の端部1427は、第2のシーム1450において、スレッドセット1426の第2の端部1428に直接結合され得る。
【0393】
いくつかの実施形態において、第1のスレッドセット1422の第1の端部1423の一部分、および、第2の端部1424の一部分は、第1のシーム1440においてオーバーラップすることが可能である。オーバーラップにおいて、第1の端部1423および第2の端部1424は、たとえば、ステッチによって、または第1のスレッドセット1422のポリマー材料の直接的な結合を介して連結され得る。
【0394】
同様に、いくつかの実施形態において、第2のスレッドセット1426の第1の端部1427の一部分、および、第2の端部1428の一部分は、第2のシーム1450においてオーバーラップすることが可能である。オーバーラップにおいて、第1の端部1427および第2の端部1428は、たとえば、ステッチによって、または、第2のスレッドセット1426のポリマー材料の直接的な結合を介して連結され得る。
【0395】
第1のスレッドセット1422のスレッドライン1432は、第1のシーム1440において直接または間接的に一緒に連結され得る。いくつかの実施形態において、スレッドライン1432は、シーム1440において一緒に縫合され得る。いくつかの実施形態において、スレッドライン1432は、シーム1440において直接結合され得る。そのような実施形態では、スレッドライン1432は、スレッドライン1432のポリマー材料を介して、シーム1440において直接結合され得る。
【0396】
同様に、第2のスレッドセット1426のスレッドライン1436は、第2のシーム1450において、直接または間接的に一緒に連結され得る。いくつかの実施形態において、スレッドライン1436は、シーム1450において一緒に縫合され得る。いくつかの実施形態において、スレッドライン1436は、シーム1450において直接結合され得る。そのような実施形態では、スレッドライン1436は、スレッドライン1436のポリマー材料を介して、シーム1450において直接結合され得る。
【0397】
いくつかの実施形態において、第1のスレッドセット1422の複数のスレッドライン1432は、第1のシーム1440の第1のサイド1442から、ソール1480を通って、第1のシーム1440の第2のサイド1444へ延在することが可能である。いくつかの実施形態において、シーム1440の第1のサイド1442からソール1480を通ってシーム1440の第2のサイド1444へ延在する、第1のスレッドセット1422の複数のスレッドライン1432は、連続的スレッドラインであることが可能である。たとえば、スレッドライン1432は、本明細書で説明されているようにスレッドパターンの中のアンカーポイント間に延在する連続的スレッドラインであることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドセット1422は、アンカーポイントを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドセット1422は、アンカーポイントがスレッドセット1422から除去されているので、アンカーポイントを含まない場合がある。
【0398】
同様に、いくつかの実施形態において、第2のスレッドセット1426の複数のスレッドライン1436は、第2のシーム1450の第1のサイド1452から、ソール1480を通って、第2のシーム1450の第2のサイド1454へ延在している。いくつかの実施形態において、シーム1450の第1のサイド1452からソール1480を通ってシーム1450の第2のサイド1454へ延在する、第2のスレッドセット1426の複数のスレッドライン1436は、連続的スレッドラインであることが可能である。たとえば、スレッドライン1436は、本明細書で説明されているようにスレッドパターンの中のアンカーポイント間に延在する連続的スレッドラインであることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドセット1426は、アンカーポイントを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドセット1426は、アンカーポイントがスレッドセット1426から除去されているので、アンカーポイントを含まない場合がある。
【0399】
いくつかの実施形態において、スレッドセット1422のスレッドライン1432は、アッパー1410の内側部1412から、ソール1480を通って、アッパー1410の外側部1414へ延在することが可能である。いくつかの実施形態において、アッパー1410の内側部1412からソール1480を通ってアッパー1410の外側部1414へ延在する、第1のスレッドセット1422の複数のスレッドライン1432は、連続的スレッドラインであることが可能である。アッパー1410の内側部1412からソール1480を通ってアッパー1410の外側部1414へ延在するスレッドライン1432は、第1のシーム1440において連結されていてもよく、または、連結されていなくてもよい。いくつかの実施形態において、アッパー1410の内側部1412からソール1480を通ってアッパー1410の外側部1414へ延在するスレッドライン1432は、アッパー1410のサイドに直接または間接的に連結され得る。たとえば、スレッドライン1432は、アッパー1410のサイドに縫合されるかまたは直接結合され得る。
【0400】
同様に、いくつかの実施形態において、スレッドセット1426のスレッドライン1436は、アッパー1410の内側部1412から、ソール1480を通って、アッパー1410の外側部1414へ延在することが可能である。いくつかの実施形態において、アッパー1410の内側部1412からソール1480を通ってアッパー1410の外側部1414へ延在する、第2のスレッドセット1426の複数のスレッドライン1436は、連続的スレッドラインであることが可能である。アッパー1410の内側部1412からソール1480を通ってアッパー1410の外側部1414へ延在するスレッドライン1436は、第2のシーム1450において連結されていてもよく、または、連結されていなくてもよい。いくつかの実施形態において、アッパー1410の内側部1412からソール1480を通ってアッパー1410の外側部1414へ延在するスレッドライン1436は、アッパー1410のサイドに直接または間接的に連結され得る。たとえば、スレッドライン1436は、アッパー1410のサイドに縫合されるかまたは直接結合され得る。
【0401】
いくつかの実施形態において、ソール1480を通って延在するスレッドライン1432は、ミッドソール1482を通って延在することが可能である。いくつかの実施形態において、ソール1480を通って延在するスレッドライン1432は、アウトソール1484を通って延在することが可能である。いくつかの実施形態において、ソール1480を通って延在するスレッドライン1432は、ミッドソール1482とアウトソール1484との間のインターフェースを通って延在することが可能である。
【0402】
同様に、いくつかの実施形態において、ソール1480を通って延在するスレッドライン1436は、ミッドソール1482を通って延在することが可能である。いくつかの実施形態において、ソール1480を通って延在するスレッドライン1436は、アウトソール1484を通って延在することが可能である。いくつかの実施形態において、ソール1480を通って延在するスレッドライン1436は、ミッドソール1482とアウトソール1484との間のインターフェースを通って延在することが可能である。
【0403】
いくつかの実施形態において、ソール1480を通って延在する複数のスレッドライン1432のそれぞれの一部分は、ソール1480の中に埋め込まれている。いくつかの実施形態において、ソール1480を通って延在する複数のスレッドライン1432のそれぞれの一部分は、ミッドソール1482の中に埋め込まれている。いくつかの実施形態において、ソール1480を通って延在する複数のスレッドライン1432のそれぞれの一部分は、アウトソール1484の中に埋め込まれている。
【0404】
同様に、いくつかの実施形態において、ソール1480を通って延在する複数のスレッドライン1436のそれぞれの一部分は、ソール1480の中に埋め込まれている。いくつかの実施形態において、ソール1480を通って延在する複数のスレッドライン1436のそれぞれの一部分は、ミッドソール1482の中に埋め込まれている。いくつかの実施形態において、ソール1480を通って延在する複数のスレッドライン1436のそれぞれの一部分は、アウトソール1484の中に埋め込まれている。
【0405】
いくつかの実施形態において、複数のスレッドライン1432は、第1のシーム1440の第1のサイド1442から、ソール1480の第1のサイド(たとえば、内側部1486)の一部分を越えて、ソール1480を通って、ソール1480の第2のサイド(たとえば、外側部)の一部分を越えて、第1のシーム1440の第2のサイド1444へ延在することが可能である。いくつかの実施形態において、複数のスレッドライン1432は、アッパー1410の内側部1412から、ソール1480の第1のサイド(たとえば、内側部1486)の一部分を越えて、ソール1480を通って、ソール1480の第2のサイド(たとえば、外側部)の一部分を越えて、アッパー1410の外側部1414へ延在することが可能である。そのような実施形態では、スレッドセット1422は、アッパー1410から延在し、ソール1480のサイド表面の一部分をカバーしている。
【0406】
同様に、いくつかの実施形態において、複数のスレッドライン1436は、第2のシーム1450の第1のサイド1452から、ソール1480の第1のサイド(たとえば、内側部1486)の一部分を越えて、ソール1480を通って、ソール1480の第2のサイド(たとえば、外側部)の一部分を越えて、第2のシーム1450の第2のサイド1454へ延在することが可能である。いくつかの実施形態において、複数のスレッドライン1436は、アッパー1410の内側部1412から、ソール1480の第1のサイド(たとえば、内側部1486)の一部分を越えて、ソール1480を通って、ソール1480の第2のサイド(たとえば、外側部)の一部分を越えて、アッパー1410の外側部1414へ延在することが可能である。そのような実施形態では、スレッドセット1426は、アッパー1410から延在し、ソール1480のサイド表面の一部分をカバーしている。
【0407】
ソール1480を通って延在するスレッドライン1432は、ソール1480のサイド表面の上の進入ポイントにおいて、ソール1480に進入することが可能である。たとえば、図14に示されているように、スレッドライン1422は、ソール1480の内側部1486にある進入ポイント1494において、ソール1480に進入することが可能である。ソール1480の外側部は、進入ポイント1494と同様の進入ポイントを有することが可能である。ソール1480の上の複数の進入ポイント1494は、進入ライン1495と称され得る。進入ライン1495は、ソール1480のサイド表面に沿って延在しており、ソール1480を通って延在するそれぞれのスレッドライン1432のための複数の進入ポイント1494によって画定されている。
【0408】
同様に、ソール1480を通って延在するスレッドライン1436は、ソール1480のサイド表面の上の進入ポイントにおいて、ソール1480に進入することが可能である。たとえば、図14に示されているように、スレッドライン1436は、ソール1480の内側部1486の上の進入ポイント1496において、ソール1480に進入することが可能である。ソール1480の外側部は、進入ポイント1496と同様の進入ポイントを有することが可能である。ソール1480の上の複数の進入ポイント1496は、進入ライン1497と称され得る。進入ライン1497は、ソール1480のサイド表面に沿って延在しており、ソール1480を通って延在するそれぞれのスレッドライン1436のための複数の進入ポイント1496によって画定されている。
【0409】
いくつかの実施形態において、スレッドライン1432の第1のセット1422、および、スレッドライン1436の第2のセット1426は、フットウェア物品の同じ部分(たとえば、フォアフット部分、ミッドフット部分、またはヒール部分)の中に配設され得る。いくつかの実施形態において、スレッドライン1432の第1のセット1422、および、スレッドライン1436の第2のセット1426は、フットウェア物品の異なる部分の中に配設され得る。たとえば、いくつかの実施形態において、第1のセット1422は、フットウェア物品のフォアフット部分の中に配設され得、第2のセット1426は、フットウェア物品のヒール部分の中に配設され得る。別の例として、いくつかの実施形態において、第1のセット1422は、フットウェア物品のフォアフット部分の中に配設され得、第2のセット1426は、フットウェア物品のミッドフット部分の中に配設され得る。
【0410】
いくつかの実施形態において、スレッドライン1432の第1のセット1422は、フットウェア物品の上のスレッドライン1436の第2のセット1426に少なくとも部分的にオーバーラップすることが可能である。いくつかの実施形態において、スレッドライン1432の第1のセット1422は、スレッドライン1436の第2のセット1426にオーバーラップしていなくてもよい。いくつかの実施形態において、スレッドラインの3本以上のセットが存在していることが可能である。スレッドラインのそれぞれのセットは、第1のセット1422および第2のセット1426に関して説明されているような特質を有することが可能である。
【0411】
いくつかの実施形態において、スレッドライン1432の第1のセット1422は、ソール1480の底部表面1492から第1の距離1498においてソール1480を通って延在することが可能であり、スレッドライン1436の第2のセット1426は、ソール1480の底部表面1492から第2の距離1499においてソール1480を通って延在することが可能である。
【0412】
図14に示されているように、第1の距離1498および第2の距離1499は、ソール1480の底部表面1492と進入ライン1495、1497との間の垂直方向の距離によって画定され得る。底部表面1492がトラクション部材(たとえば、トレッドなど)を含む実施形態では、底部表面1492は、トラクション部材の最底部の表面によって定義される。距離1498、1499がライン1495、1497に沿って変化する実施形態では、ライン1495、1497に沿った平均距離が、距離1498、1499を定義する。
【0413】
第1の距離1498および第2の距離1499は、異なっていることが可能である。いくつかの実施形態において、第1の距離1498は、第2の距離1499よりも小さくなっていることが可能である。いくつかの実施形態において、第1の距離1498は、第2の距離1499よりも大きくなっていることが可能である。いくつかの実施形態において、第2の距離1499は、第1の距離1498とは10%以上異なっていることが可能である。第1の距離1498および第2の距離1499を調整することによって、フットウェア物品のさまざまな特質が制御され得る。たとえば、ソール1480は、ソールの異なる領域において所望の剛性を提供され得る。そのような局所的な剛性は、使用の間に着用者の足および/またはソール1480がどのように変形するかを制御することが可能である。たとえば、比較的大きい距離1498/1499は、使用の間にソール1480が地面に接触しているときにソール1480が変形する方法を制御することを助けることが可能である。
【0414】
ソールの中へ一体化された1つまたは複数の巻き付けられたスレッドパターンを含むフットウェア物品は、1つまたは複数の巻き付けられたスレッドパターンをソール材料の中に埋め込むことによって作製され得る。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の巻き付けられたスレッドパターンを埋め込むことは、スレッドパターンの少なくとも一部分がソール材料の中に埋め込まれるように、巻き付けられたスレッドパターンの上にソール材料を直接成形することを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、巻き付けられたスレッドパターンの上にソール材料を直接成形するためのプロセスは、スレッドパターンの周りにソール材料を射出成形することを含むことが可能である。
【0415】
いくつかの実施形態において、1つまたは複数の巻き付けられたスレッドパターンは、サポート構造体(たとえば、本明細書で説明されているサポートプレートなど)の周りに巻き付けられ得、次いで、巻き付けられたスレッドパターンの上にソール材料を成形するためのモールドの中へ設置され得る。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の巻き付けられたスレッドパターンは、巻き付けられたスレッドパターンの上にソール材料を成形するためのモールドプレートの上に巻き付けられ得る。たとえば、モールドプレートは、1つまたは複数のスレッドパターンの中へ連続的スレッドを巻き付けるためのアンカーポイントを含むことが可能である。そして、モールドプレートのアンカーポイントの上にスレッドパターンを巻き付けた後に、ソール材料は、モールドプレートを使用して、巻き付けられたスレッドパターンの上に成形され得る。
【0416】
図15Aおよび図15Bは、いくつかの実施形態による、1つまたは複数のスレッドパターンの上にソール材料を成形するためのモールド1500aおよび1500bを示している。モールド1500aは、スレッドパターン1322の周りにソール材料(ソール1380)を成形することに関して説明されている。モールド1500bは、スレッドセット1422および1426の周りにソール材料(ソール1480)を成形することに関して説明されている。
【0417】
モールド1500aは、第1のモールドプレート1510aおよび第2のモールドプレート1520aを含む。一緒に組み立てられたときには、第1のモールドプレート1510aおよび第2のモールドプレート1520aは、モールドキャビティ1530を画定する。いくつかの実施形態において、使用の間に、ソール材料は、ポート(たとえば、ポート1550)を通してモールドキャビティ1530の中へ流入させられ、スレッドパターン1322の周りにソール材料を成形することが可能である。いくつかの実施形態において、ソール材料は、ポート1550を通してモールドキャビティ1530の中へ射出され得る。いくつかの実施形態において、モールド1500aは、圧縮モールドであることが可能である。そのような実施形態では、使用の間に、第1のソール材料ピースは、モールド1500aの中へ設置され得、スレッドパターン1322が、第1のソール材料ピースの上方に巻き付けられるかまたは設置され得、第2のソール材料ピースが、スレッドパターン1322の上方に設置され、2つのソール材料ピースが、スレッドパターン1322の周りに圧縮成形される。
【0418】
図15Aに示されているように、スレッドパターン1322は、第1のモールドプレート1510aと第2のモールドプレート1520aとの間に配設され得、スレッドパターン1322の少なくとも一部分が、モールドキャビティ1530の中に位置するようになっている。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1322の第1の端部1323および第2の端部1324は、モールドキャビティ1530の中に位置しなくてもよく、これらの端部が、成形の後に、ソール材料がないままになることができるようになっている。モールドキャビティ1530の中に位置するスレッドパターン1322の部分は、ソール材料がモールドキャビティ1530の中のスレッドパターン1322の周りに成形されるときに、ソール材料の中に埋め込まれ得る。
【0419】
いくつかの実施形態において、スレッドパターン1322のすべてが、モールドキャビティ1530の中に位置し得る。そのような実施形態では、第1の端部1323および第2の端部1324は、スレッドパターン1322の上に成形されるソールの内側に終端することが可能である。いくつかの実施形態において、第1の端部1323および第2の端部1324のうちの1つが、スレッドパターン1322の上に成形されるソールの内側に終端することが可能である。そのような実施形態では、ソールの内側に終端しない端部は、アッパー1310のサイドに直接または間接的に連結され得る。いくつかの実施形態において、アッパー1310のサイドに直接または間接的に連結されている端部は、アッパーの上の構造的エレメント(たとえば、レース補強)のすべてまたは一部分を画定することが可能である。
【0420】
いくつかの実施形態において、モールド1500aは、モールド1500aの上にスレッドパターン1322を巻き付けるためのアンカーポイント1540を含むことが可能である。アンカーポイント1540は、第1のモールドプレート1510aまたは第2のモールドプレート1520aの上に位置し得る。アンカーポイント1540は、たとえば、第1のモールドプレート1510aまたは第2のモールドプレート1520aから延在するピンまたは突起部であることが可能である。そのような実施形態では、スレッドパターン1322が、アンカーポイント1540の周りに巻き付けられ得、第1のモールドプレート1510aおよび第2のモールドプレート1520aが、モールドキャビティ1530を形成するために組み立てられ、次いで、ソール材料が、モールドキャビティ1530の中のスレッドパターン1322の上に成形される。
【0421】
モールド1500bは、第1のモールドプレート1510bおよび第2のモールドプレート1520bを含む。第1のモールドプレート1510aおよび第2のモールドプレート1520aと同様に、一緒に組み立てられたときには、第1のモールドプレート1510bおよび第2のモールドプレート1520bは、モールドキャビティ1530を画定する。
【0422】
図15Bに示されているように、第1のスレッドセット1422および第2のスレッドセット1426は、第1のモールドプレート1510bと第2のモールドプレート1520bとの間に配設され得、両方のスレッドセットの一部分が、モールドキャビティ1530の中に位置し得るようになっている。第1のスレッドセット1422の第1の端部1423および第2の端部1424は、モールドキャビティ1530の中に位置しなくてもよく、これらの端部が、成形の後に、ソール材料がないままになることができるようになっている。同様に、第2のスレッドセット1426の第1の端部1427および第2の端部1428は、モールドキャビティ1530の中に位置しておらず、これらの端部が、成形の後に、ソール材料がないままになることができるようになっている。モールドキャビティ1530の中に位置するスレッドセット1422、1426の部分は、ソール材料がモールドキャビティ1530の中のスレッドセット1422、1426の周りに成形されるときに、ソール材料の中に埋め込まれ得る。
【0423】
いくつかの実施形態において、モールド1500bは、モールド1500bの上に第1のスレッドセット1422および第2のスレッドセット1426を巻き付けるためのアンカーポイント1540を含むことが可能である。アンカーポイント1540は、第1のモールドプレート1510bまたは第2のモールドプレート1520bの上に位置し得る。アンカーポイント1540は、たとえば、第1のモールドプレート1510bまたは第2のモールドプレート1520bから延在するピンまたは突起部であることが可能である。そのような実施形態では、スレッドセット1422、1426が、アンカーポイント1540の周りに巻き付けられ得、第1のモールドプレート1510bおよび第2のモールドプレート1520bが、モールドキャビティ1530を形成するために組み立てられ、次いで、ソール材料が、モールドキャビティ1530の中のスレッドセット1422、1426の上に成形される。
【0424】
いくつかの実施形態において、モールド1500bのアンカーポイント1540は、2つ以上のアンカーポイント1540を含むことが可能であり、2つ以上のアンカーポイント1540は、長手方向1560に(紙面の中へ)、横断方向1562に、および/または、長手方向1560および横断方向1562に直交する垂直方向1564に、互いに分離されている。たとえば、アンカーポイント1540bと比較して、アンカーポイント1540aは、長手方向1560に前方に位置しており、横断方向1562に内向きに位置しており、および/または、垂直方向1564に上向きに位置し得る。この方式でアンカーポイント1540を分離することによって、スレッドセット1422、1426は、所望の場所において巻き付けられ、ソールに対して所望の寸法を有することが可能である。たとえば、垂直方向1564にアンカーポイント1540を分離することによって、第1および第2のスレッドセット1422、1426は、図14に図示されているように、異なる距離1498、1499において、ソール1480を通って延在することが可能である。
【0425】
いくつかの実施形態において、本明細書で説明されているようなスレッドパターンの表面は、テクスチャ加工され得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターンの表面は、以下の技法のうちの1つまたは複数を使用してテクスチャ加工され得る。
【0426】
いくつかの実施形態において、テクスチャ加工されたシートは、スレッドパターンの表面にテクスチャを付与するために利用され得る。図16は、いくつかの実施形態による、テクスチャ加工されたシート1600を図示している。テクスチャ加工されたシート1600は、異なるテクスチャおよび/またはエレベーションを備えた複数の領域を含む。たとえば、テクスチャ加工されたシート1600は、第1のテクスチャおよび/またはエレベーションを有する第1の領域1610と、第2のテクスチャおよび/またはエレベーションを有する第2の領域1620と、第3のテクスチャおよび/またはエレベーションを有する第3の領域1630とを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、テクスチャ加工されたシート1600の1つまたは複数の領域は、滑らかな表面テクスチャを有することが可能である。テクスチャ加工されたシート1600の異なるエレベーションは、スレッドパターンの上に異なって隆起したエリアを付与することが可能である。テクスチャ加工されたシート1600の異なるエレベーションは、テクスチャ加工されたシート1600の厚さを変化させることによって生成され得る。
【0427】
使用の間に、スレッドパターンは、たとえば、図16に示されている輪郭を描かれたエリア1640において、テクスチャ加工されたシート1600の上に設置され得る。テクスチャ加工されたシート1600の上に設置された後に、スレッドパターンは、シート1600の上に押圧され、シート1600のテクスチャ加工された表面をスレッドパターンの表面の上に付与することが可能である。いくつかの実施形態において、シート1600のテクスチャ加工された表面をスレッドパターンの表面の上に付与するために、熱および圧力が印加され得る。いくつかの実施形態において、テクスチャ加工されたシート1600およびスレッドパターンは、ヒートプレス(たとえば、ヒートプレス900)の中で押圧され、シート1600のテクスチャ加工された表面をスレッドパターンの表面の上に付与することが可能である。
【0428】
いくつかの実施形態において、テクスチャ加工されたシート1600は、ポリマーシートであることが可能である。テクスチャ加工されたシート1600にとって適切な材料は、それに限定されないが、シリコーン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリマーフォーム、金属、またはセラミックを含む。
【0429】
いくつかの実施形態において、テクスチャ加工されたサポートプレート1700は、スレッドパターンの表面にテクスチャを付与するために利用され得る。図17は、いくつかの実施形態による、突起部1706を備えたテクスチャ加工されたサポートプレート1700を図示している。テクスチャ加工されたサポートプレート1700は、異なるテクスチャおよび/またはエレベーションを備えた複数の領域を含むことが可能である。たとえば、テクスチャ加工されたサポートプレート1700は、第1のテクスチャおよび/またはエレベーションを有する2つの第1の領域1710と、第2のテクスチャおよび/またはエレベーションを有する第2の領域1720と、第3のテクスチャおよび/またはエレベーションを有する第3の領域1730とを含むことが可能である。サポートプレート1700の上のテクスチャ加工された領域は、サポートプレート1700のフロントサイド1701の上に形成され得る。いくつかの実施形態において、テクスチャ加工されたサポートプレート1700の1つまたは複数の領域は、滑らかな表面テクスチャを有することが可能である。テクスチャ加工されたサポートプレート1700の異なるエレベーションは、スレッドパターンの上に異なって隆起したエリアを付与することが可能である。テクスチャ加工されたサポートプレート1700の異なるエレベーションは、サポートプレート1700の厚さを変化させることによって生成され得る。
【0430】
使用の間に、スレッドパターンは、突起部1706を使用して、テクスチャ加工されたサポートプレート1700のフロントサイド1701にわたって巻き付けられ得る。スレッドパターンを巻き付けた後に、スレッドパターンが、サポートプレート1700のフロントサイド1701の上に押圧され、プレート1700のテクスチャ加工された表面をスレッドパターンの表面の上に付与することが可能である。いくつかの実施形態において、サポートプレート1700のテクスチャ加工された表面をスレッドパターンの表面の上に付与するために、熱および圧力が印加され得る。いくつかの実施形態において、テクスチャ加工されたサポートプレート1700およびスレッドパターンは、ヒートプレス(たとえば、ヒートプレス900)の中で押圧され、プレート1700のテクスチャ加工された表面をスレッドパターンの表面の上に付与することが可能である。
【0431】
いくつかの実施形態において、テクスチャは、スレッドパターンの上に材料を堆積させることによって、または、スレッドパターンを物理的に操作することによって、スレッドパターンの上に付与され得る。スレッドパターンにテクスチャを付与するための適切な堆積プロセスは、それに限定されないが、コーティングプロセス、熱溶解積層法、およびフロッキングを含む。テクスチャを付与するためにスレッドパターンを物理的に操作するのに適切なプロセスは、それに限定されないが、ブラッシングを含む。
【0432】
熱溶解積層法プロセスは、スレッドパターンの表面の上に材料を3D印刷することを含む。コーティングプロセスは、スレッドパターンの表面の上に1つまたは複数の材料をコーティングすることを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、コーティングプロセスは、スレッドパターンの表面の上に1つまたは複数の材料をスプレーすることを含むことが可能である。フロッキングプロセスは、2つのステップを含むことが可能である。第1に、接着剤材料が、スレッドパターンの上に帯状にコーティングされる。第2に、小さいファイバー粒子が、接着剤によってコーティングされたエリアに堆積させられる。ブラッシングプロセスは、結合されたスレッドパターンのスレッドを持ち上げることを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、ブラッシングプロセスは、1つまたは複数の剛毛でカバーされたローラーをスレッドパターンの上に通すことを含むことが可能である。
【0433】
図18は、スレッドパターン1800の上に材料を堆積させることによって、または、スレッドパターン1800を物理的に操作することによって、スレッドパターン1800に付与されたテクスチャを備えた複数の領域を含む例示的なスレッドパターン1800を示している。スレッドパターン1800は、第1のテクスチャを有する複数の第1の領域1810と、第2のテクスチャを有する第2の領域1820とを含む。上記に説明されているプロセスのプロセスパラメーターを変化させることによって、領域1810、1820は、異なるテクスチャを付与され得る。
【0434】
いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、アンカーポイントの周りに巻き付けられ、ソールの一部分を画定することが可能である。たとえば、いくつかの実施形態において、スレッドパターンは、アンカーポイントの周りに巻き付けられ、ソールのためのクリートを画定することが可能である。別の例として、スレッドパターンは、アンカーポイントの周りに巻き付けられ、ソールのためのサポート部材を画定することが可能である。例示的なサポート部材は、それに限定されないが、トーションプレートまたは補強プレートを含む。いくつかの実施形態において、スレッドパターンによって画定されたサポート部材は、スレッドパターンによって画定されたクリート間に延在することが可能である。別の例として、スレッドパターンは、アンカーポイントの周りに巻き付けられ、アウトソールを画定することが可能である。
【0435】
図19は、ソールの一部分を画定するためにアンカーポイント1906の周りにスレッドパターンを巻き付けるための3次元物体1900を図示している。いくつかの実施形態において、3次元物体1900は、ラストであることが可能である。
【0436】
3次元物体1900は、ソール表面1902およびアッパー表面1904を含む。ソール表面1902は、フットウェア物品のためのソールの一部分を画定するために、スレッドパターン1910のスレッドライン1912を巻き付けるためのアンカーポイント1906を含む。アッパー表面1904は、フットウェア物品のためのアッパーの一部分を画定するために、スレッドパターン1910のスレッドライン1912を巻き付けるためのアンカーポイント1906を含む。
【0437】
いくつかの実施形態において、3次元物体1900は、ソールの一部分およびフットウェア物品のためのアッパーの一部分を画定するスレッドパターン1910を同時に巻き付けるために使用され得る。そのような実施形態では、スレッドパターン1910は、ソール特徴(たとえば、クリートまたはサポート部材)からアッパーへ延在する複数のスレッドラインを含むことが可能である。
【0438】
いくつかの実施形態において、アンカーポイント1906は、物体1900と一体的に形成され得る。いくつかの実施形態において、アンカーポイント1906は、物体1900に除去可能に連結され得る。アンカーポイント1906は、突起部、ピン、ノブ、またはスタッドであることが可能である。いくつかの実施形態において、アンカーポイント1906は、クリートを形成するためのポスト2030であることが可能である。
【0439】
スレッドパターン1910のスレッドライン1912は、本明細書で説明されているように、アンカーポイント1906および/または交差ポイントにおいて、互いに結合され得る。スレッドパターン1910は、スレッドライン1912を結合する前または後に、物体1900から除去され得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1910のスレッドライン1912は、スレッドパターン1910が物体1900の上に配設されている間に、アンカーポイント1906および/または交差ポイントにおいて、互いに結合され得る。いくつかの実施形態において、スレッドパターン1910のスレッドライン1912は、スレッドパターン1910が物体1900から除去された後に、アンカーポイント1906および/または交差ポイントにおいて、互いに結合され得る。
【0440】
いくつかの実施形態において、アンカーポイント1906は、スレッドパターン1910の中へ組み込まれ得、スレッドパターン1910が結合された後に、スレッドパターン1910の一部分を画定することが可能である。たとえば、除去可能なアンカーポイント1906は、スレッドパターン1910に結合され得、スレッドパターン1910が物体1900から除去されるときに、物体1900から除去され得る。これの1つの例は、アンカーポイントが、クリートを形成するためのポスト2030であるときである。そのような実施形態では、スレッドライン1912は、ポスト2030の周りに巻き付けられ得る。次いで、ポスト2030においてスレッドライン1912を結合するときには、ポスト2030も、スレッドライン1912に結合される。いくつかの実施形態において、ポスト2030は、たとえば、スレッドライン1912および/またはポスト2030のポリマー材料を介して、スレッドライン1912に直接結合され得る。
【0441】
いくつかの実施形態において、ソール材料は、ソールの一部分を画定するスレッドラインの上に成形され得る。たとえば、ソール材料は、クリートおよび/またはサポート部材を画定する物体1900の上のスレッドライン1912の上に成形され得る。そのような実施形態では、物体1900は、モールドプレートまたはモールドプレートの一部分であることが可能である。たとえば、物体1900は、モールドプレート2020であることが可能であり、ソール表面1902は、モールド表面2022であることが可能である。
【0442】
図20は、いくつかの実施形態による、ソール(たとえば、ソール180)を成形するためのモールド2000を示している。モールド2000は、第1のモールドプレート2010および第2のモールドプレート2020を含む。第2のモールドプレート2020は、モールド表面2022を含み、ソール材料は、モールド表面2022の上に成形される。組み立てられるときには、第1のモールドプレート2010および第2のモールドプレート2020は、フットウェア物品のためのソールの形状に対応する内部形状を有するモールドキャビティを形成する。
【0443】
モールド表面2022は、スレッドパターンを巻き付けるためのアンカーポイントを含む。いくつかの実施形態において、アンカーポイントは、トラクションエレメント(たとえば、クリートなど)を形成するためのポスト2030であることが可能である。いくつかの実施形態において、アンカーポイントは、サポート部材を巻き付けるためのポスト2030であることが可能であり、いくつかの実施形態では、アッパー部材は、ポスト2030を含むことが可能である。
【0444】
動作時に、1つまたは複数の連続的スレッドのスレッドライン2032は、他のアンカーポイントの周りに連続的スレッドを巻き付けることに関して本明細書で議論されているものと同様の様式で、ポスト2030の周りに巻き付けられ得る。換言すれば、ポスト2030は、スレッドライン2032のためのアンカーポイントを画定することが可能である。
【0445】
いくつかの実施形態において、たとえば、図20Bに示されているように、ポスト2130は、モールド表面2022に除去可能に取り付けられ得る。除去可能なポスト2030は、除去可能な機械的な取り付けを介して、たとえば、それに限定されないが、摩擦嵌め、磁力、および/または、モールド表面2022の中の凹部などを介して、モールド表面2022に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、除去可能なポスト2030は、モールド表面2022の上に形成されたスタッド2024に除去可能に取り付けられ得る。そのような実施形態では、スタッド2024は、フットウェア物品のクリートのためのパターンで配置され得る。いくつかの実施形態において、ポスト2030は、リッジ部2031を含み、巻き付けの間にスレッドを保持することを助けることが可能である。
【0446】
いくつかの実施形態において、ポスト2030は、モールド表面2022の上に除去不可能に固定され得る。そのような実施形態では、ポスト2030は、ソールの一部分を形成しない。むしろ、仕上げられたソールまたはソールコンポーネントが、巻き付けおよび/または成形の後に、ポスト2030から除去される。
【0447】
いくつかの実施形態において、ポスト2030の周りにスレッドライン2032を巻き付けた後に、スレッドライン2032は、ポスト2030および/または交差ポイントにおいて互いに結合され、ソールまたはソールの一部分を形成することが可能である。いくつかの実施形態において、モールド2000は、スレッドライン2032およびポスト2030に熱および圧力を印加することによって、スレッドライン2032を結合するために利用され得る。
【0448】
いくつかの実施形態において、ポスト2030の周りにスレッドライン2032を巻き付けた後に、ソール材料は、モールド2000の中のスレッドライン2032および/またはポスト2030の周りに成形され得る。換言すれば、スレッドライン2032は、ソール(たとえば、ソール180)の少なくとも一部分を画定するソール材料によって埋め込まれ得る。いくつかの実施形態において、スレッドライン2032は、モールド2000の中のスレッドライン2032および/またはポスト2030の周りにソール材料を成形する前に、ポスト2030および/または交差ポイントにおいて互いに結合され得る。
【0449】
いくつかの実施形態において、モールド2000は、射出成形モールドであることが可能である。いくつかの実施形態において、モールド2000は、ソールまたはソールコンポーネントを部分的に固化するために使用され得、ソールまたはソールコンポーネントは、それがモールド2000から除去された後にそれを完全に凝固させるように硬化され得る。
【0450】
図21は、いくつかの実施形態による、アウトソールを形成するためにミッドソール2100の底部表面2101の上でアンカーポイント2102の周りに巻き付けられたスレッドパターン2110を図示している。いくつかの実施形態において、アンカーポイント2102は、ミッドソール2100の上に形成され得る。換言すれば、アンカーポイント2102は、ミッドソール2100の一部分を画定することが可能である。そのような実施形態では、アンカーポイント2102は、ミッドソール2100の一体パーツであることが可能である。いくつかの実施形態において、アンカーポイント2102は、物体2120からミッドソール2100を通って延在する、ピンまたは他の同様の突起エレメントであることが可能である。いくつかの実施形態において、3次元物体2120は、ラストまたはモールドプレートであることが可能である。
【0451】
スレッドパターン2110のスレッドライン2112を巻き付けた後に、スレッドライン2112は、アンカーポイント2102および/または交差ポイントにおいて互いに結合され、ミッドソール2100の底部表面2101の上にアウトソールを形成することが可能である。いくつかの実施形態において、アンカーポイント2102は、アンカーポイント2102および/または交差ポイントにおいてスレッドライン2112を互いに結合するときに、スレッドパターン2110に結合され得る。いくつかの実施形態において、アンカーポイント2102は、たとえば、スレッドライン2112および/またはアンカーポイント2102のポリマー材料を介して、スレッドライン2112に直接結合され得る。
【0452】
いくつかの実施形態において、アンカーポイント2102は、スレッドライン2112を結合した後に、ミッドソール2100およびスレッドパターン2110から除去され得る。そのような実施形態では、アンカーポイント2102は、スレッドパターン2110を使用して形成されたミッドソール2100およびアウトソールを含む仕上げ済みのソールの中に存在していない。
【0453】
いくつかの実施形態において、本明細書で説明されているようなスレッドパターンは、スレッドパターンを使用して形成されたアッパーの快適さおよび/または美観を強化するためのパッディングまたはライニングを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、複数のパッディングまたはライニングエレメントが、スレッドパターンの上に配設され得る。
【0454】
図22は、いくつかの実施形態による、パッド付きスレッドパターン2200を図示している。スレッドパターン2200は、複数のパッディングエレメント2220を含む2つのパッド付き領域2210を含む。パッディングエレメント2220は、スレッドパターン2200の上で互いに分離されている個々のエレメントであることが可能である。パッディングエレメント2220は、たとえば、パッディング材料、ライナー材料、またはフォーム材料から作製され得る。パッディングエレメントのための例示的な材料は、それに限定されないが、フォーム、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリウレタン(PU)、発泡熱可塑性ポリウレタン(eTPU)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、編まれたファブリック、織られたファブリック、織られていないファブリック、Spandex、スエード、またはポリマーメッシュ(たとえば、TPUメッシュ)を含む。いくつかの実施形態において、フォームは、たとえば、EVAベースのフォームまたはPUベースのフォームを含むことが可能であり、フォームは、連続気泡フォームまたは独立気泡フォームであることが可能である。
【0455】
いくつかの実施形態において、パッディングエレメント2220は、スレッドパターン2200の表面の上の1つまたは複数の個別のパッド付き領域2210の中に配設され得る。いくつかの実施形態において、パッディングエレメント2220は、スレッドパターン2200の表面全体にわたって配設され得る。いくつかの実施形態において、異なるパッディングエレメント2220は、異なる高さを有しており、1つまたは複数のパッド付き領域2210のための3次元の効果を提供することが可能である。
【0456】
図23は、いくつかの実施形態による、スレッドパターンの上にパッディング材料を配設する方法2300を示している。図24A図24Fは、方法2300のステップを図示している。そうでないことが述べられていない限り、方法2300のステップは、図23に記述された順序で実施される必要はない。追加的に、そうでないことが特定されていない限り、方法2300のステップは、シーケンシャルに実施される必要はない。ステップは、同時に実施され得る。
【0457】
ステップ2310において、パターンが、パッディング材料2410の中にカットされる。カットされたパターンは、スレッドパターン2400に適用されることになる個々のパッディングエレメント2420を画定することが可能である。ステップ2310においてパッディング材料2410をカットすることは、任意の適切なカッティングプロセス、たとえば、レーザー切断プロセスを含むことが可能である。
【0458】
ステップ2320において、転写シート2430が、カットされたパッディング材料2410に適用される。適切な転写シートは、それに限定されないが、MYLAR(登録商標)(2軸配向ポリエチレンテレフタレートシリコーン)、セロハン、ワックスペーパー、およびPTFEを含む。
【0459】
ステップ2330において、パッディングエレメント2420が取り付けられた転写シート2430が、スレッドパターン2400の上に配設され、パッディングエレメント2420がスレッドパターン2400の表面と接触するようになっている。
【0460】
ステップ2340において、パッディング材料2410のパッディングエレメント2420が、スレッドパターン2400に取り付けられる。いくつかの実施形態において、パッディングエレメント2420をスレッドパターン2400に取り付けるために、熱および圧力が印加され得る。いくつかの実施形態において、パッディングエレメント2420およびスレッドパターン2400は、ヒートプレス(たとえば、ヒートプレス900)の中で押圧され、ステップ2340においてパッディングエレメント2420をスレッドパターン2400に取り付けることが可能である。
【0461】
ステップ2340においてパッディングエレメント2420をスレッドパターン2400に取り付けた後に、転写シート2430が、ステップ2350において除去される。転写シート2430を除去することは、スレッドパターン2400に取り付けられたパッディングエレメント2420を後に残す。
【0462】
図32は、いくつかの実施形態による、スレッドパターン3210を含むアッパー3200を示している。いくつかの実施形態において、アッパー3200は、内側フラップ3220を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、アッパー3200は、外側フラップ3222を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、アッパー3200は、内側フラップ3220および外側フラップ3222を含むことが可能である。
【0463】
いくつかの実施形態において、内側フラップ3220および/または外側フラップ3222は、スレッドパターン3210の一体パーツであることが可能である。換言すれば、内側フラップ3220および/または外側フラップ3222は、スレッドパターン3210の残りの部分を画定する1つまたは複数の連続的スレッドを使用して巻き付けられ得る。
【0464】
いくつかの実施形態において、内側フラップ3220および/または外側フラップ3222は、シームにおいてスレッドパターン3210に取り付けられた別個のピースであることが可能である。とりわけ、内側フラップ3220は、シーム3224においてスレッドパターン3210に取り付けられ得、外側フラップ3222は、シーム3226においてスレッドパターンに取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、内側フラップ3220および/または外側フラップ3222は、本明細書で説明されているようにスレッドパターンを含む材料であることが可能である。いくつかの実施形態において、内側フラップ3220および/または外側フラップ3222は、本明細書で説明されているようにスレッドパターンを含む材料でなくてもよい。たとえば、そのような実施形態では、内側フラップ3220および/または外側フラップ3222は、織られたまたは編まれた材料であることが可能である。
【0465】
内側フラップ3220を含む実施形態では、内側フラップ3220は、アッパー3200の内側部分の上に折り畳まれ、内側部アッパー3200に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、折り畳まれた内側フラップ3220は、フラップ3220とアッパー3200の内側部分との間に1つまたは複数のパッディングエレメント3230をカプセル化することが可能である。パッディングエレメント3230は、たとえば、ネオプレン、ePEBA、eTPU、EVA、TPU、またはフォーム(たとえば、ポリエチレンフォーム、ポリウレタンフォーム、またはウレタンフォームなど)から構成され得る。
【0466】
外側フラップ3222を含む実施形態では、外側フラップ3222は、アッパー3200の外側部分の上に折り畳まれ、外側部アッパー3200に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、折り畳まれた外側フラップ3222は、フラップ3222とアッパー3200の外側部分との間にパッディングエレメント3230をカプセル化することが可能である。
【0467】
図33は、内側フラップ3220によってアッパー3200に連結されているソール3310を含むフットウェア物品3300を示しており、内側フラップ3220は、アッパー3200の内側部分の上に折り畳まれており、フラップ3220とアッパー3200の内側部分との間にパッディングエレメント3230をカプセル化している。
【0468】
図34は、ライニング3420がスレッドパターン3410に取り付けられている状態の、いくつかの実施形態によるアッパー3400を示している。ライニング3420は、アッパー3400の上のスレッドパターン3410の内部に配設されている。いくつかの実施形態において、ライニング3420は、アッパー3400のヒール部分の中に位置し得、アッパー3400のヒール端部を包み込むことが可能である。
【0469】
いくつかの実施形態において、アッパー3400は、カラー3430を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、カラー3430は、アッパー3400のためのスロートを画定する一部分を含むことが可能である。
【0470】
いくつかの実施形態において、ライニング3420の上部端部3422は、シーム3424においてスレッドパターン3410に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、ライニング3420の上部端部3422は、シーム3424においてカラー3430に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、ライニング3420の上部端部3422は、シーム3424においてスレッドパターン3410および/またはカラー3430に取り付けられ得、ライニング3420の残りの部分は、アッパー3400に直接取り付けられていなくてもよい。そのような実施形態では、ライニング3420の底部端部3426は、アッパー3400に直接取り付けられていないライニング3420の自由端部であることが可能である。いくつかの実施形態において、ライニング3420の上部端部3422は、シーム3424においてスレッドパターン3410および/またはカラー3430に取り付けられ得、ライニング3420の残りの部分は、アッパー3400に、または、アッパー3400を含むフットウェア物品の任意のコンポーネントに直接取り付けられていなくてもよい。そのような実施形態では、ライニング3420の底部端部3426は、アッパー3400に、または、アッパー3400を含むフットウェア物品の任意のコンポーネントに直接取り付けられていない、ライニング3420の自由端部であることが可能である。
【0471】
いくつかの実施形態において、ライニング3420の底部端部3426は、シーム3428においてスレッドパターン3410に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、ライニング3420の底部端部3426は、シーム3428において底部緩衝性エレメント3440に取り付けられ得る。底部緩衝性エレメント3440は、たとえば、ストローベルボードまたはソックライナーであることが可能である。いくつかの実施形態において、ライニング3420の底部端部3426は、シーム3428において、スレッドパターン3410および/または底部緩衝性エレメント3440に取り付けられ得、ライニング3420の残りの部分は、アッパー3400に直接取り付けられていなくてもよい。そのような実施形態では、ライニング3420の上部端部3422は、アッパー3400に直接取り付けられていないライニング3420の自由端部であることが可能である。いくつかの実施形態において、ライニング3420の底部端部3426は、シーム3428において、スレッドパターン3410および/または緩衝性エレメント3440に取り付けられ得、ライニング3420の残りの部分は、アッパー3400に、または、アッパー3400を含むフットウェア物品の任意のコンポーネントに直接取り付けられていなくてもよい。そのような実施形態では、ライニング3420の上部端部3422は、アッパー3400に、または、アッパー3400を含むフットウェア物品の任意のコンポーネントに直接取り付けられていない、ライニング3420の自由端部であることが可能である。
【0472】
さまざまな実施形態が、フットウェアの文脈において、および、特定の実施形態では、フットウェア物品のためのアッパーの文脈において、本明細書で議論されてきたが、アパレルの他の物品が、本明細書で議論されている巻き付けプロセスを使用して製造され得る。アパレルの他の物品は、それに限定されないが、ストローベルボード、ソックライナー、パンツ、ショーツ、レギンス、ソックス、ジャケット、コート、帽子、スリーブ、シューズ、セーター、シャツ、ジャージ、ブラジャー、ブーティー、およびグローブを含む。いくつかの実施形態において、アパレルのこれらの物品およびその他のものを作製するときには、スレッドパターンは、アンカーポイントの周りに巻き付けられ、これらの物品の一部分のすべてを画定するスレッドパターンを形成することが可能である。いくつかの実施形態において、アパレルのこれらの物品およびその他のものを作製するときには、スレッドパターンは、アンカーポイントの周りに巻き付けられ、本明細書で議論されているようなスレッドパターンを形成することが可能であり、これらの物品のすべてまたは一部分が、スレッドパターンからカットされ得る。たとえば、ストローベルボードが、スレッドパターンからカットされ得る。
【0473】
本明細書で議論されているフットウェア物品を製造する方法の1つまたは複数の態様、または、その任意のパーツまたは機能(たとえば、境界線を画定すること、および、CNCマシンによって連続的スレッドを巻き付けること)は、ハードウェア、ソフトウェアモジュール、ファームウェア、その上に記憶されたインストラクションを有する有形のコンピュータ可読媒体、または、それらの組み合わせを使用して実装され得、また、1つまたは複数のコンピュータシステムまたは他の処理システムの中で実装され得る。
【0474】
図35は、例示的なコンピュータシステム3500を図示しており、そこでは、実施形態またはその一部分が、コンピュータ可読コードとして実装され得る。たとえば、本明細書で議論されている方法の態様は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、その上に記憶されたインストラクションを有する有形のコンピュータ可読媒体、または、それらの組み合わせを使用して、コンピュータシステム3500の中に実装され得、1つまたは複数のコンピュータシステムまたは他の処理システムの中に実装され得る。
【0475】
プログラマブルロジックが使用される場合には、そのようなロジックは、市販の処理プラットフォームまたは特殊用途のデバイスの上で実行することが可能である。開示されている主題の実施形態は、マルチコアマルチプロセッサシステム、ミニコンピュータ、およびメインフレームコンピュータ、分散機能とリンクまたはクラスタ化されたコンピュータ、ならびに、事実上任意のデバイスの中へ埋め込まれ得る普及型または小型コンピュータを含む、さまざまなコンピュータシステム構成によって実践され得ることを、当業者は認識することが可能である。
【0476】
たとえば、少なくとも1つのプロセッサデバイスおよびメモリが、上記に説明された実施形態を実装するために使用され得る。プロセッサデバイスは、単一のプロセッサ、複数のプロセッサ、または、それらの組み合わせであることが可能である。プロセッサデバイスは、1つまたは複数のプロセッサ「コア」を有することが可能である。
【0477】
本明細書で説明されているさまざまな実施形態は、この例示的なコンピュータシステム3500の観点から実装され得る。この説明を読んだ後に、他のコンピュータシステムおよび/またはコンピュータアーキテクチャを使用して、実施形態のうちの1つまたは複数をどのように実装するかことが当業者に明らかになろう。動作はシーケンシャルプロセスとして説明されている可能性があるが、動作のうちのいくつかは、実際には、並列に、同時に、および/または、分散された環境で実施され得、プログラムコードは、シングルマシンまたはマルチプロセッサマシンによるアクセスのために局所的にまたは遠隔に記憶された状態になっている。加えて、いくつかの実施形態において、動作の順序は、開示されている主題の精神から逸脱することなく再配置され得る。
【0478】
プロセッサデバイス3504は、特殊用途のまたは汎用のプロセッサデバイスであることが可能である。当業者によって認識されるように、プロセッサデバイス3504は、また、マルチコア/マルチプロセッサシステムの中の単一のプロセッサであることが可能であり、そのようなシステムは、単独で動作するか、または、クラスタもしくはサーバーファームで動作するコンピューティングデバイスのクラスタで動作する。プロセッサデバイス3504は、通信インフラストラクチャ3506、たとえば、バス、メッセージキュー、ネットワーク、またはマルチコアメッセージパッシングスキームに接続されている。
【0479】
また、コンピュータシステム3500は、メインメモリ3508、たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含み、また、2次メモリ3510を含むことが可能である。2次メモリ3510は、たとえば、ハードディスクドライブ3512またはリムーバブルストレージドライブ3514を含むことが可能である。リムーバブルストレージドライブ3514は、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリ、またはユニバーサルシリアルバス(USB)ドライブなどを含むことが可能である。リムーバブルストレージドライブ3514は、周知の様式で、リムーバブルストレージユニット3518から読み取り、および/または、リムーバブルストレージユニット3518に書き込む。リムーバブルストレージユニット3518は、フロッピーディスク、磁気テープ、光ディスクなどを含むことが可能であり、それは、リムーバブルストレージドライブ3514によって読み書きされる。当業者によって認識されるように、リムーバブルストレージユニット3518は、コンピュータソフトウェアおよび/またはデータをその中に記憶したコンピュータ使用可能なストレージ媒体を含む。
【0480】
コンピュータシステム3500は、ディスプレイインターフェース3502(それは、キーボード、マウスなどのような、入力および出力デバイスを含むことが可能である)を(随意的に)含み、ディスプレイインターフェース3502は、ディスプレイユニット3530の上での表示のために、通信インフラストラクチャ3506から(または、示されていないフレームバッファーから)、グラフィックス、テキスト、および他のデータを転送する。
【0481】
追加的なおよび/または代替的な実装形態において、2次メモリ3510は、コンピュータプログラムまたは他のインストラクションがコンピュータシステム3500の中へロードされることを可能にするための他の同様の手段を含むことが可能である。そのような手段は、たとえば、リムーバブルストレージユニット3522およびインターフェース3520を含むことが可能である。そのような手段の例は、プログラムカートリッジおよびカートリッジインターフェース(たとえば、ビデオゲームデバイスにおいて見出されるものなど)、リムーバブルメモリチップ(たとえば、EPROMまたはPROMなど)および関連のソケット、ならびに、ソフトウェアおよびデータがリムーバブルストレージユニット3522からコンピュータシステム3500へ転送されることを可能にする他のリムーバブルストレージユニット3522およびインターフェース3520を含むことが可能である。
【0482】
また、コンピュータシステム3500は、通信インターフェース3524を含むことが可能である。通信インターフェース3524は、ソフトウェアおよびデータがコンピュータシステム3500と外部デバイスとの間で転送されることを可能にする。通信インターフェース3524は、モデム、ネットワークインターフェース(たとえば、イーサネットカードなど)、通信ポート、または、PCMCIAスロットおよびカードなどを含むことが可能である。通信インターフェース3524を介して転送されるソフトウェアおよびデータは、信号の形態であることが可能であり、信号は、通信インターフェース3524によって受信されることができる電子信号、電磁信号、光学信号、または他の信号であることが可能である。これらの信号は、通信経路3526を介して通信インターフェース3524に提供され得る。通信経路3526は、信号を運搬し、ワイヤーもしくはケーブル、光ファイバー、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、または他の通信チャネルを使用して実装され得る。
【0483】
この文献において、「コンピュータプログラム媒体」および「コンピュータ使用可能な媒体」という用語は、リムーバブルストレージユニット3518、リムーバブルストレージユニット3522、および、ハードディスクドライブ3512の中に据え付けられたハードディスクなどのような、媒体を一般的に指すために使用されている。また、コンピュータプログラム媒体およびコンピュータ使用可能な媒体は、メインメモリ3508および2次メモリ3510などのような、メモリを指すことが可能であり、それは、メモリ半導体(たとえば、DRAMなど)であることが可能である。
【0484】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)は、メインメモリ3508および/または2次メモリ3510の中に記憶されている。また、コンピュータプログラムは、通信インターフェース3524を介して受信され得る。そのようなコンピュータプログラムは、実行されるときには、コンピュータシステム3500が本明細書で議論されているような実施形態を実装することを可能にする。とりわけ、コンピュータプログラムは、実行されるときには、プロセッサデバイス3504が本明細書で議論されている実施形態のプロセスを実装することを可能にする。したがって、そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステム3500のコントローラを表している。実施形態がソフトウェアを使用して実装される場合、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品の中に記憶され、リムーバブルストレージドライブ3514、インターフェース3520、およびハードディスクドライブ3512、または通信インターフェース3524を使用して、コンピュータシステム3500の中へロードされ得る。
【0485】
また、本明細書で説明されている実施形態は、任意のコンピュータ使用可能な媒体の上に記憶されたソフトウェアを含むコンピュータプログラム製品を対象とすることが可能である。そのようなソフトウェアは、1つまたは複数のデータ処理デバイスの中で実行されるときには、本明細書で説明されているようにデータ処理デバイスを動作させる。本明細書で説明されている実施形態は、任意のコンピュータ使用可能なまたは読み取り可能な媒体を用いることが可能である。コンピュータ使用可能な媒体の例は、それに限定されないが、1次ストレージデバイス(たとえば、任意のタイプのランダムアクセスメモリ)、2次ストレージデバイス(たとえば、ハードドライブ、フロッピーディスク、CD ROMS、ZIPディスク、テープ、磁気ストレージデバイス、および、光学ストレージデバイス、MEMS、ナノテクノロジーストレージデバイスなど)を含む。
【0486】
詳細な説明の章(概要および要約の章ではなく)は、特許請求の範囲を解釈するために使用されることを意図していることが認識されよう。概要および要約の章は、本発明者によって企図されている1つまたは複数の(しかし、すべてではない)本発明の例示的な実施形態を記述している可能性があり、したがって、本発明および添付の特許請求の範囲を限定することを決して意図していない。
【0487】
本発明は、特定の機能の実装形態およびそれらの関係を図示する機能的ビルディングブロックの助けを借りて上記に説明されてきた。これらの機能的ビルディングブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書では任意に定義されている。特定の機能およびそれらの関係が適当に実施される限りにおいて、代替的な境界が定義され得る。
【0488】
特定の実施形態の先述の説明は、本発明の一般的性質を完全に明らかにすることになるので、他の人は、当技術分野の技能の中の知識を適用することによって、本発明の一般的概念から逸脱することなく、過度の実験なしに、さまざまな用途に関して、そのような特定の実施形態を容易に修正および/または適合させることが可能である。したがって、そのような適合および修正は、本明細書に提示されている教示および指針に基づいて、開示されている実施形態の均等の意味および範囲の中にあることが意図されている。本明細書における言い回しまたは専門用語は、説明の目的のためのものであり、限定の目的のためのものではなく、本明細書の専門用語または言い回しが、教示および指針に照らして当業者によって解釈されるようになっていることが理解されるべきである。
【0489】
本発明の幅および範囲は、上記に説明された例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきでなく、以下の特許請求の範囲およびその均等物にしたがってのみ定義されるべきである。
【0490】
本発明は、以下の実施形態を含む。
[1] フットウェア物品のためのアッパーであって、
周囲縁部を含む開口部と;
周囲縁部の周りに配設されている複数のアンカーポイントと;
複数のアンカーポイントの周りに巻き付けられた連続的スレッドであって、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在し、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在している、連続的スレッドと
を含む、アッパー。
[2] 開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する複数のスレッドラインは、開口部の周囲縁部に位置するアンカーポイントの周りに巻き付けられていない、[1]のアッパー。
[3] 開口部は、フットウェア物品のためのカラーの少なくとも一部分を画定する、[1]のアッパー。
[4] 複数のスレッドラインは、周囲縁部の内側部に位置する1つまたは複数のスレッドラインと、周囲縁部の外側部に位置する1つまたは複数のスレッドラインとを含む、[1]のアッパー。
[5] 開口部の周囲縁部は、複数のスレッドラインによって取り囲まれている、[1]のアッパー。
[6] 複数のスレッドラインは、
第1のスレッドラインと、
第2のスレッドラインと
を含み、
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップし、
第1のスレッドラインは、第2のスレッドラインに対して所定の角度で配設されている、[1]のアッパー。
[7] 第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、90°よりも大きい、[6]のアッパー。
[8] 第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、120°よりも大きい、[6]のアッパー。
[9] 複数のアンカーポイントは、フォアフットアンカーポイントおよびリアフットアンカーポイントを含み、
複数のスレッドラインのうちの1つは、フォアフットアンカーポイントからリアフットアンカーポイントへ延在している、[1]のアッパー。
[10] 複数のアンカーポイントは、内側部アンカーポイントおよび外側部アンカーポイントを含み、
複数のスレッドラインのうちの1つは、内側部アンカーポイントから外側部アンカーポイントへ延在している、[1]のアッパー。
[11] 複数のスレッドラインは、10本以上のスレッドラインを含む、[1]のアッパー。
[12] 複数のスレッドラインは、20本以上のスレッドラインを含む、[1]のアッパー。
[13] 複数のアンカーポイントは、
第1のリアフットアンカーポイントと、
第1のリアフットアンカーポイントに隣接する第2のリアフットアンカーポイントと、
第1のフォアフットアンカーポイントと、
第2のフォアフットアンカーポイントと
を含み、
複数のスレッドラインは、
第1のリアフットアンカーポイントから第1のフォアフットアンカーポイントへ延在する第1のスレッドラインと、
第2のリアフットアンカーポイントから第2のフォアフットアンカーポイントへ延在する第2のスレッドラインと
を含む、[1]のアッパー。
[14] 第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップする、[13]のアッパー。
[15] 第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いに直接結合されている、[14]のアッパー。
[16] 複数のアンカーポイントは、
第2のリアフットアンカーポイントに隣接する第3のリアフットアンカーポイントと、
第3のフォアフットアンカーポイントと
をさらに含み、
複数のスレッドラインは、第3のリアフットアンカーポイントから第3のフォアフットアンカーポイントへ延在する第3のスレッドラインをさらに含む、[13]のアッパー。
[17] 複数のアンカーポイントは、第1のリアフットアンカーポイントおよび5つの隣接するフォアフットアンカーポイントを含み、
複数のスレッドラインのうちの1つは、リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第1のものへ延在しており、
連続的スレッドは、開口部の周囲縁部に対して接線方向になっていない複数の非開口部接線方向スレッドラインをさらに含み、
非開口部接線方向スレッドラインは、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第2のものへ延在す第1の非開口部接線方向スレッドラインと、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第3のものへ延在する第2の非開口部接線方向スレッドラインと、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第4のものへ延在する第3の非開口部接線方向スレッドラインと、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第5のものへ延在する第4の非開口部接線方向スレッドラインと
を含む、[1]のアッパー。
[18] 複数のアンカーポイントは、第1のリアフットアンカーポイントに隣接する第2のリアフットアンカーポイントを含み、連続的スレッドは、第2のリアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの1つへ延在する非開口部接線方向スレッドラインを含む、[17]のアッパー。
[19] フットウェア物品のためのアッパーであって、
周囲縁部を含む開口部と;
開口部の周囲縁部の少なくとも一部分を画定するスレッドパターンであって、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する第1のスレッドライン、および、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する第2のスレッドラインを含む、スレッドパターンと
を含み、
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップしており、
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いに直接結合されている、アッパー。
[20] 第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、第1のスレッドラインまたは第2のスレッドラインのうちの少なくとも1つのポリマー材料を介して、互いに直接結合されている、[19]のアッパー。
[21] 第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、90°よりも大きい、[19]のアッパー。
[22] 第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、120°よりも大きい、[19]のアッパー。
[23] 開口部は、フットウェア物品のためのカラーの少なくとも一部分を画定している、[19]のアッパー。
[24] アッパーは、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する第3のスレッドラインと、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する第4のスレッドラインとをさらに含み、第3のスレッドラインおよび第4のスレッドラインは、第2のオーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップしており、
第3のスレッドラインおよび第4のスレッドラインは、第2のオーバーラップポイントにおいて互いに直接結合されている、[19]のアッパー。
[25] 第1および第2のスレッドラインは、開口部の周囲縁部の第1のサイドに対して接線方向に延在しており、第3および第4のスレッドラインは、開口部の周囲縁部の第2のサイドに対して接線方向に延在している、[24]のアッパー。
[26] 第1のサイドは、周囲縁部の内側部であり、第2のサイドは、周囲縁部の外側部である、[25]のアッパー。
[27] フットウェア物品のためのアッパー材料であって、
周囲縁部を含む開口部と;
周囲縁部の周りに配設されている複数のアンカーポイントと;
複数のアンカーポイントの周りに巻き付けられた連続的スレッドであって、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在し、開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在している、連続的スレッドと
を含む、アッパー材料。
[28] 開口部の周囲縁部に対して接線方向に延在する複数のスレッドラインは、開口部の周囲縁部に位置するアンカーポイントの周りに巻き付けられていない、[27]のアッパー材料。
[29] 開口部は、フットウェア物品のためのカラーの少なくとも一部分を画定する、[27]のアッパー材料。
[30] 複数のスレッドラインは、周囲縁部の内側部に位置する1つまたは複数のスレッドラインと、周囲縁部の外側部に位置する1つまたは複数のスレッドラインとを含む、[27]のアッパー材料。
[31] 開口部の周囲縁部は、複数のスレッドラインによって取り囲まれている、[27]のアッパー材料。
[32] 複数のスレッドラインは、
第1のスレッドラインと、
第2のスレッドラインと
を含み、
第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップし、
第1のスレッドラインは、第2のスレッドラインに対して所定の角度で配設されている、[27]のアッパー材料。
[33] 第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、90°よりも大きい、[32]のアッパー材料。
[34] 第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインのオーバーラップポイントにおける交差の角度は、120°よりも大きい、[32]のアッパー材料。
[35] 複数のアンカーポイントは、フォアフットアンカーポイントおよびリアフットアンカーポイントを含み、
複数のスレッドラインのうちの1つは、フォアフットアンカーポイントからリアフットアンカーポイントへ延在している、[27]のアッパー材料。
[36] 複数のアンカーポイントは、内側部アンカーポイントおよび外側部アンカーポイントを含み、
複数のスレッドラインのうちの1つは、内側部アンカーポイントから外側部アンカーポイントへ延在している、[27]のアッパー材料。
[37] 複数のスレッドラインは、10本以上のスレッドラインを含む、[27]のアッパー材料。
[38] 複数のスレッドラインは、20本以上のスレッドラインを含む、[27]のアッパー材料。
[39] 複数のアンカーポイントは、
第1のリアフットアンカーポイントと、
第1のリアフットアンカーポイントに隣接する第2のリアフットアンカーポイントと、
第1のフォアフットアンカーポイントと、
第2のフォアフットアンカーポイントと
を含み、
複数のスレッドラインは、
第1のリアフットアンカーポイントから第1のフォアフットアンカーポイントへ延在する第1のスレッドラインと、
第2のリアフットアンカーポイントから第2のフォアフットアンカーポイントへ延在する第2のスレッドラインと
を含む、[27]のアッパー材料。
[40] 第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いにオーバーラップする、[39]のアッパー材料。
[41] 第1のスレッドラインおよび第2のスレッドラインは、オーバーラップポイントにおいて互いに直接結合されている、[40]のアッパー材料。
[42] 複数のアンカーポイントは、
第2のリアフットアンカーポイントに隣接する第3のリアフットアンカーポイントと、
第3のフォアフットアンカーポイントと、
をさらに含み、
複数のスレッドラインは、第3のリアフットアンカーポイントから第3のフォアフットアンカーポイントへ延在する第3のスレッドラインをさらに含む、[39]のアッパー材料。
[43] 複数のアンカーポイントは、第1のリアフットアンカーポイントおよび5つの隣接するフォアフットアンカーポイントを含み、
複数のスレッドラインのうちの1つは、リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第1のものへ延在しており、
連続的スレッドは、開口部の周囲縁部に対して接線方向になっていない複数の非開口部接線方向スレッドラインをさらに含み、
非開口部接線方向スレッドラインは、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第2のものへ延在す第1の非開口部接線方向スレッドラインと、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第3のものへ延在する第2の非開口部接線方向スレッドラインと、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第4のものへ延在する第3の非開口部接線方向スレッドラインと、
リアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの第5のものへ延在する第4の非開口部接線方向スレッドラインと
を含む、[27]のアッパー材料。
[44] 複数のアンカーポイントは、第1のリアフットアンカーポイントに隣接する第2のリアフットアンカーポイントを含み、連続的スレッドは、第2のリアフットアンカーポイントから5つの隣接するフォアフットアンカーポイントのうちの1つへ延在する非開口部接線方向スレッドラインを含む、[43]のアッパー材料。
[45] フットウェア物品のためのアッパーを作製する方法であって、
複数のアンカーポイントを画定するステップと;
境界線を画定するステップと;
複数のアンカーポイントの周りに連続的スレッドを巻き付けるステップであって、連続的スレッドは、スレッドラインのセットを含み、セットの中のそれぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に、境界線に対して接線方向に延在する、ステップと;
2本以上のスレッドラインの間の交差のポイントにおいて連続的スレッドを結合するステップと
を含む、方法。
[46] 境界線は、湾曲した形状を含む、[45]の方法。
[47] フットウェア物品のためのアッパーを作製する方法であって、
サポートプレートの上に配設されている複数のアンカーポイントの周りに第1の連続的スレッドを巻き付けて第1のスレッドパターンを形成するステップであって、第1の連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在している、ステップと;
複数のアンカーポイントの周りに巻き付けられた第1の連続的スレッドの上方にシートを配設するステップと;
シートの上方で、および、サポートプレートの上に配設されている複数のアンカーポイントの周りに、第2の連続的スレッドを巻き付けて第2のスレッドパターンを形成するステップであって、第2の連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在している、ステップと;
第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合しアッパー材料を形成するステップと
を含む、方法。
[48] シートを除去するステップをさらに含む、[47]の方法。
[49] アッパー材料を裏返しにするステップをさらに含む、[47]の方法。
[50] 第1の連続的スレッドおよび第2の連続的スレッドは、シングルスレッドの一部分である、[47]の方法。
[51] 第1の連続的スレッドおよび第2の連続的スレッドは、異なるスレッドを含む、[47]の方法。
[52] シートは、ポリマー材料を含む、[47]の方法。
[53] シートは、シリコーン材料を含む、[47]の方法。
[54] 第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合するステップは、シートの周囲の周りで、第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合するステップを含む、[47]の方法。
[55] 第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合するステップは、第1の連続的スレッドを第2の連続的スレッドに直接結合するステップを含む、[47]の方法。
[56] シートの周囲の周りで、第1のスレッドパターンおよび第2のスレッドパターンをカットするステップをさらに含む、[47]の方法。
[57] アッパー材料の中に開口部を画定するステップをさらに含む、[47]の方法。
[58] 開口部を通してシートを除去するステップをさらに含む、[57]の方法。
[59] 開口部は、フットウェア物品のためのカラーの少なくとも一部分を画定している、[57]の方法。
[60] 第1のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップと、第2のパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップとをさらに含む、[47]の方法。
[61] 第1のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップ、および、第2のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップは、シートが第1のスレッドパターンと第2のスレッドパターンとの間に配設されている間に実施される、[60]の方法。
[62] 第1のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップ、および、第2のスレッドパターンのスレッドラインを直接結合するステップは、第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合する間に実施される、[60]の方法。
[63] フットウェア物品のためのアッパーを作製する方法であって、
第1のサポートプレートの上に配設されている複数のアンカーポイントの周りに第1の連続的スレッドを巻き付けて第1のスレッドパターンを形成するステップであって、第1の連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在している、ステップと;
第2のサポートプレートの上に配設されている複数のアンカーポイントの周りに第2の連続的スレッドを巻き付けて第2のスレッドパターンを形成するステップであって、第2の連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインは、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在している、ステップと;
第1のスレッドパターンと第2のスレッドパターンとの間にシートを配設するステップと;
シートが第1のスレッドパターンと第2のスレッドパターンとの間に配設されている間に、第1のスレッドパターンを第2のスレッドパターンに結合しアッパー材料を形成するステップと
を含む、方法。
[64] シートを除去するステップをさらに含む、[63]の方法。
[65] アッパー材料を裏返しにするステップをさらに含む、[63]の方法。
[66] 第1のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップと、第2のスレッドパターンのスレッドラインを互いに直接結合するステップとをさらに含む、[63]の方法。
[67]フットウェア物品であって、
ソールと;
ソールに連結されているアッパーと
を含み、
アッパーは、
シームと;
シームの第1のサイドからソールを通ってシームの第2のサイドへ延在する複数のスレッドラインと
を含む、フットウェア物品。
[68] ソールを通って延在する複数のスレッドラインのそれぞれの一部分は、ソールの中に埋め込まれている、[67]のフットウェア物品。
[69] 複数のスレッドラインは、スレッドラインのうちの2本以上の間の交差のポイントにおいて、互いに直接結合されている、[67]のフットウェア物品。
[70] 複数のスレッドラインは、スレッドパターンを画定しており、スレッドパターンの第1の端部は、シームにおいてスレッドパターンの第2の端部に直接連結されている、[67]のフットウェア物品。
[71] スレッドパターンの第1の端部の一部分は、シームにおいてスレッドパターンの第2の端部の一部分にオーバーラップしている、[70]のフットウェア物品。
[72] 複数のスレッドラインは、シームの第1のサイドから、ソールの第1のサイドの一部分を越えて、ソールを通って、ソールの第2のサイドの一部分を越えて、シームの第2のサイドへ延在している、[67]のフットウェア物品。
[73] ソールは、射出成形されたソールである、[67]のフットウェア物品。
[74] ソールは、上部表面と、上部表面の反対側に配設されている底部表面とを含み、
複数のスレッドラインは、
ソールの底部表面から第1の距離においてソールを通って延在する第1の複数のスレッドラインと、
ソールの底部表面から第2の距離においてソールを通って延在する第2の複数のスレッドラインであって、第2の距離は、第1の距離とは異なっている、第2の複数のスレッドラインと
を含む、[67]のフットウェア物品。
[75] 第2の距離は、第1の距離とは10%以上異なっている、[74]のフットウェア物品。
[76] 複数のスレッドラインは、スレッドラインの第1のセットを画定しており、アッパーは、第2のシームの第1のサイドからソールを通って第2のシームの第2のサイドへ延在するスレッドラインの第2のセットを含む、[67]のフットウェア物品。
[77] スレッドラインの第1のセットは、フットウェア物品のフォアフット部分の中に配設されており、スレッドラインの第2のセットは、フットウェア物品のヒール部分の中に配設されている、[76]のフットウェア物品。
[78] ソールは、上部表面と、上部表面の反対側に配設されている底部表面とを含み、
スレッドラインの第1のセットは、ソールの底部表面から第1の距離においてソールを通って延在しており、
スレッドラインの第2のセットは、ソールの底部表面から第2の距離においてソールを通って延在しており、
第2の距離は、第1の距離とは異なっている、[77]のフットウェア物品。
[79] ソールと;
ソールに連結されているアッパーであって、スレッドパターンを画定する複数のスレッドラインを含み、スレッドパターンは、アッパーの内側部からソールを通ってアッパーの外側部へ延在する複数のスレッドラインを含む、アッパーと
を含む、フットウェア物品。
[80] ソールを通って延在する複数のスレッドラインのそれぞれの一部分は、ソールの中に埋め込まれている、[79]のフットウェア物品。
[81] スレッドパターンの第1のサイドは、シームにおいてスレッドパターンの第2のサイドに直接連結されている、[79]のフットウェア物品。
[82] フットウェア物品を作製する方法であって、
複数のアンカーポイントを画定するステップと;
複数のアンカーポイントの周りに連続的スレッドを巻き付け、スレッドパターンを形成するステップであって、連続的スレッドは、複数のスレッドラインを含み、それぞれのスレッドラインが、2つのそれぞれのアンカーポイントの間に延在する、ステップと;
スレッドパターンの少なくとも一部分がソール材料の中に埋め込まれるように、スレッドパターンの上にソール材料を成形するステップと
を含む、方法。
[83] スレッドラインのうちの2本以上の間の交差のポイントにおいて連続的スレッドを結合するステップをさらに含む、[82]の方法。
[84] ソール材料を成形するステップは、射出成形プロセスを含む、[82]の方法。
[85] 複数のアンカーポイントは、スレッドパターンの上にソール材料を成形するためのモールドの上に配設されている、[82]の方法。
[86] 複数のアンカーポイントは、長手方向に、横断方向に、ならびに、長手方向および横断方向に直交する垂直方向に、互いに分離されている2つのアンカーポイントを含む、[85]の方法。
[87] スレッドパターンの第1のサイドをスレッドパターンの第2のサイドに連結するステップをさらに含む、[82]の方法。
[88] スレッドパターンの第1のサイドをスレッドパターンの第2のサイドに連結するステップは、シームにおいて第1のサイドを第2のサイドに直接連結するステップを含む、[87]の方法。
【符号の説明】
【0491】
100 フットウェア物品
102 フォアフット端部
104 ヒール端部
106 内側部
108 外側部
110 フォアフット部分
112 ミッドフット部分
114 ヒール部分
120 アッパー
122 スレッドパターン
130 第1の連続的スレッド
132 スレッドライン
134 アンカーポイント
134(a) アンカーポイント
134(b) アンカーポイント
136 交差ポイント
150 スロートエリア
152 アイレット
154 タン
155 ボイド
156 カラー
158 ヒールカウンター
160 バイトライン
162 周囲部分
163 シーム
170 第2の連続的スレッド
172 ファブリック層
180 ソール
182 クリート
300 サポートプレート
302 スレッドパターン
304 アンカーポイントピン
308 上側表面
310 連続的スレッド
312 スレッドライン
316 交差ポイント
320 連続的スレッド
322 スレッドライン
326 交差ポイント
400 3次元物体
402 スレッドパターン
404 周辺アンカーポイントピン
406 内部アンカーポイントピン
408 外部表面
410 連続的スレッド
412 スレッドライン
416 交差ポイント
500 スレッドパターン
510 第1の連続的スレッド
512 スレッドライン
514 アンカーポイント
520 第2の連続的スレッド
522 スレッドライン
530 パッディングエレメント
600 サポートプレート
601 フロントサイド
602 内部周囲壁部
603 リアサイド
604 外部周囲壁部
606 突起部
608 開口部
610 スレッドパターン
620 連続的スレッド
622 スレッドライン
630 連続的スレッド
632 スレッドライン
700 CNCマシン
705 ロボットアーム
710 スレッドスプール
712 テンショナ
715 コントローラ
720 スレッドパターン
722 スレッドライン
800 モールド
802 内側モールドプレート
804 外側モールドプレート
810 スレッドパターン
820 膨張可能なブラダ
822 コネクタ
824 加圧空気
830 フォアフット部分
832 ミッドフット部分
834 ヒール部分
840 インサート
900 ヒートプレス
930 フォアフット部分
932 ミッドフット部分
934 ヒール部分
940 インサート
1000 スレッドパターン
1001 周囲部分
1002 開口部
1004 周囲縁部
1005 内側部
1006 外側部
1007 フォアフットサイド
1008 リアフットサイド
1009 周囲縁部
1010 アンカーポイント
1012 内側部アンカーポイント
1014 外側部アンカーポイント
1016 フォアフットアンカーポイント
1016a~g フォアフットアンカーポイント
1018 リアフットアンカーポイント
1018a~d リアフットアンカーポイント
1020 連続的スレッド
1022 スレッドライン
1024 開口部接線方向スレッドライン
1024a 第1の開口部接線方向スレッドライン
1024b 第2の開口部接線方向スレッドライン
1026 非開口部接線方向スレッドライン
1028 オーバーラップポイント
1040 第2の連続的スレッド
1042 スレッドライン
1050 長手方向線
1052 横断方向線
1200 第1のスレッドパターン
1210 第1の連続的スレッド
1220 シート
1222 周囲
1230 第2のスレッドパターン
1240 第2の連続的スレッド
1250 周囲縁部
1252 シーム
1254 開口部
1260 アッパー材料
1300 フットウェア物品
1310 アッパー
1312 内側部
1314 外側部
1316 カラーシーム
1322 スレッドパターン
1323 第1の端部
1324 第2の端部
1326 カットアウト
1332 スレッドライン
1340 シーム
1342 第1のサイド
1344 第2のサイド
1370 フォアフット端部
1372 ヒール端部
1374 内側部
1380 ソール
1382 ミッドソール
1384 アウトソール
1386 内側部
1390 上部表面
1392 底部表面
1394 進入ポイント
1395 進入ライン
1396 第1の距離
1398 第2の距離
1400 フットウェア物品
1410 アッパー
1414 外側部
1422 スレッドセット
1423 第1の端部
1424 第2の端部
1426 第2のスレッドセット
1427 第1の端部
1428 第2の端部
1432 スレッドライン
1436 スレッドライン
1440 第1のシーム
1442 第1のサイド
1444 第2のサイド
1450 第2のシーム
1452 第1のサイド
1454 第2のサイド
1470 フォアフット端部
1472 ヒール端部
1474 内側部
1480 ソール
1482 ミッドソール
1484 アウトソール
1486 内側部
1490 上部表面
1492 底部表面
1494 進入ポイント
1495 進入ライン
1496 進入ポイント
1497 進入ライン
1498 第1の距離
1499 第2の距離
1500a モールド
1500b モールド
1510b 第1のモールドプレート
1520b 第2のモールドプレート
1530 モールドキャビティ
1540 アンカーポイント
1540a アンカーポイント
1540b アンカーポイント
1550 ポート
1560 長手方向
1562 横断方向
1564 垂直方向
1600 テクスチャ加工されたシート
1610 第1の領域
1620 第2の領域
1630 第3の領域
1640 輪郭を描かれたエリア
1700 テクスチャ加工されたサポートプレート
1701 フロントサイド
1706 突起部
1710 第1の領域
1720 第2の領域
1730 第3の領域
1800 スレッドパターン
1810 第1の領域
1820 第2の領域
1900 3次元物体
1902 ソール表面
1904 アッパー表面
1906 アンカーポイント
1910 スレッドパターン
1912 スレッドライン
2000 モールド
2010 第1のモールドプレート
2020 第2のモールドプレート
2022 モールド表面
2024 スタッド
2030 ポスト
2031 リッジ部
2032 スレッドライン
2100 ミッドソール
2101 底部表面
2102 アンカーポイント
2110 スレッドパターン
2112 スレッドライン
2120 3次元物体
2200 スレッドパターン
2210 パッド付き領域
2220 パッディングエレメント
2400 スレッドパターン
2410 パッディング材料
2420 パッディングエレメント
2430 転写シート
2500 アッパー
2510 スレッドパターン
2520 アンカーポイント
2530 カラー
2600 レッドパターン
2610 アンカーポイント場所
2620 ストリング
2630 ラスト
2700 インターロッキングシーム構造体
2710 フットウェア物品コンポーネント
2712 タブ
2714 ベース
2716 自由端部
2718 フランジ
2720 スレッドパターン
2722 開口部
2750 インターロッキングシーム構造体
2760 フットウェア物品コンポーネント
2762 ストラップ
2764 ベース
2766 自由端部
2768 取り付けポイント
2770 スレッドパターン
2772 開口部
2774 縁部部分
2800 サポートプレート
2802 表面
2806 アンカーポイント
2810 パッド
2812 周囲壁部
2820 スレッドパターン
2900 巻き付けアッセンブリ
2905 ロボットアーム
2910 スレッドスプール
2912 テンショナ
2920 スレッドパターン
3000 個人
3002 モジュール
3004 フットウェア物品
3100 ラスト
3102 外側表面
3110 スレッドパターン
3120 サポートプレート
3122 開口部
3200 アッパー
3210 スレッドパターン
3220 内側フラップ
3222 外側フラップ
3224 シーム
3226 シーム
3230 パッディングエレメント
3300 フットウェア物品
3310 ソール
3400 アッパー
3410 スレッドパターン
3420 ライニング
3422 上部端部
3424 シーム
3426 底部端部
3428 シーム
3430 カラー
3440 底部緩衝性エレメント
3500 コンピュータシステム
3502 ディスプレイインターフェース
3504 プロセッサデバイス
3506 通信インフラストラクチャ
3508 メインメモリ
3510 2次メモリ
3512 ハードディスクドライブ
3514 リムーバブルストレージドライブ
3518 リムーバブルストレージユニット
3520 インターフェース
3522 リムーバブルストレージユニット
3524 通信インターフェース
3526 通信経路
3530 ディスプレイユニット
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9
図10A
図10B
図10C
図11
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図13
図14
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図21
図22
図23
図24A
図24B
図24C
図24D
図24E
図24F
図25
図26A
図26B
図27A
図27B
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
【外国語明細書】