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特開2022-172273エアロゾル装置のためのニコチン液体製剤及びその方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022172273
(43)【公開日】2022-11-15
(54)【発明の名称】エアロゾル装置のためのニコチン液体製剤及びその方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/42 20200101AFI20221108BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20221108BHJP
   A24B 15/167 20200101ALI20221108BHJP
   A24B 15/30 20060101ALI20221108BHJP
【FI】
A24F40/42
A24F40/10
A24B15/167
A24B15/30
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022139748
(22)【出願日】2022-09-02
(62)【分割の表示】P 2019236727の分割
【原出願日】2014-11-07
(31)【優先権主張番号】61/912,507
(32)【優先日】2013-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】315012459
【氏名又は名称】ジュール・ラブズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Juul Labs, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アダム・ボーウェン
(72)【発明者】
【氏名】チェンユエ・シン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】使用者に送達するためのニコチンを含む吸入可能なエアロゾルを生成する方法を提供する。
【解決手段】ニコチン、酸及び生物学的に許容可能な液体担体を含むニコチン液体製剤であって、低温電子揮発装置、即ち電子たばこを使用して前記ニコチン液体製剤の量を加熱することで、吸入可能なエアロゾルが発生し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの少なくとも約90%が前記エアロゾル中にある。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者に送達するためのニコチンを含む吸入可能なエアロゾルを生成する方法であって、該方法は、
ニコチン液体製剤及びヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子タバコを使用する工程であって、ニコチン液体製剤はニコチン、酸及び生物学的に許容可能な液体担体を含み、
電子たばこを使用する工程は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を供給する工程を含み;
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの少なくとも約90%が前記エアロゾル中にある、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記量は約4μLの前記ニコチン液体製剤を含むことを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記量は約4.5mgの前記ニコチン液体製剤を含むことを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記ニコチンの濃度は、約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
前記ニコチンに対する前記酸のモル比は、約0.25:1から約4:1までであることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
前記酸は1つ以上の酸性官能基を含み、前記ニコチンに対する酸性官能基のモル比は、約0.25:1から約4:1までであることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
前記酸及び前記ニコチンは、ニコチン塩を形成することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1つに記載の方法。
【請求項8】
前記ニコチンは前記吸入可能なエアロゾル中のニコチン塩において安定していることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記吸入可能なエアロゾルは1つ以上の前記ニコチン、前記酸、前記担体及び前記ニコチン塩を含むことを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項10】
吸入可能なエアロゾルの1つ以上の粒子は、前記使用者の肺への送達のための大きさに調節されることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか1つに記載の方法。
【請求項11】
前記酸は安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、コハク酸およびクエン酸からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか1つに記載の方法。
【請求項12】
前記酸は安息香酸、ピルビン酸およびサリチル酸からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか1つに記載の方法。
【請求項13】
前記酸は安息香酸であることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか1つに記載の方法。
【請求項14】
前記濃度は約2%(w/w)から約6%(w/w)までであることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか1つに記載の方法。
【請求項15】
前記濃度は約5%(w/w)であることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか1つに記載の方法。
【請求項16】
前記生物学的に許容可能な液体担体は、約20%から約50%のプロピレングリコール及び約80%から約50%の植物性グリセリンを含むことを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか1つに記載の方法。
【請求項17】
前記生物学的に許容可能な液体担体は、約30%のプロピレングリコール及び約70%の植物性グリセリンを含むことを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか1つに記載の方法。
【請求項18】
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約150℃から約250℃に加熱することを特徴とする、請求項1乃至17のいずれか1つに記載の方法。
【請求項19】
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約180℃から約220℃に加熱することを特徴とする、請求項1乃至17のいずれか1つに記載の方法。
【請求項20】
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約200℃に加熱することを特徴とする、請求項1乃至17のいずれか1つに記載の方法。
【請求項21】
ニコチン液体製剤は、安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸およびクエン酸からなる群から選択される追加の酸をさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至20のいずれか1つに記載の方法。
【請求項22】
前記追加の酸は追加のニコチン塩を形成することを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記量における前記酸の少なくとも約60%から約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、請求項1乃至22のいずれか1つに記載の方法。
【請求項24】
前記量における前記酸の少なくとも約70%から約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、請求項1乃至22のいずれか1つに記載の方法。
【請求項25】
前記量における前記酸の少なくとも約80%から約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、請求項1乃至22のいずれか1つに記載の方法。
【請求項26】
前記量における前記酸の約90%より多くが前記エアロゾル中にあることを特徴とする、請求項1乃至22のいずれか1つに記載の方法。
【請求項27】
使用者に送達するためのニコチンを含む吸入可能なエアロゾルを生成する方法であって、
ニコチン液体製剤及びヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこを使用する工程を含み、
ニコチン液体製剤は、
a.約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までの濃度のニコチン、
b.前記ニコチンに対するモル比が約0.25:1から約4:1までである酸、及び
c.生物学的に許容可能な液体担体を含み、
電子たばこを使用する工程は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供する工程を含み、
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、方法。
【請求項28】
使用者に送達するためのニコチンを含む吸入可能なエアロゾルを生成する方法であって、
ニコチン液体製剤及びヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこを使用する工程を含み、
ニコチン液体製剤は、
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度のニコチン、
b.前記ニコチンに対するモル比が約1:1から約4:1までである酸、
及びc.生物学的に許容可能な液体担体を含み、
電子たばこを使用する工程は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供する工程を含み、
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、方法。
【請求項29】
使用者に送達するためのニコチンを含む吸入可能なエアロゾルを生成する方法であって、
ニコチン液体製剤及びヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこを使用する工程を含み、
ニコチン液体製剤は、
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度のニコチン、
b.前記ニコチンに対するモル比が約1:1から約4:1までである酸、
及びc.生物学的に許容可能な液体担体を含み、
電子たばこを使用する工程は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供する工程を含み、
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約90%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、方法。
【請求項30】
使用者に送達するためのニコチンを含む吸入可能なエアロゾルを生成する方法であって、
ニコチン液体製剤及びヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこを使用する工程を含み、
ニコチン液体製剤は、
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度のニコチン、
b.前記ニコチンに対するモル比が約1:1である安息香酸、
及びc.生物学的に許容可能な液体担体を含み、
電子たばこを使用する工程は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供する工程を含み、
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記安息香酸の少なくとも約90%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、方法。
【請求項31】
低温電子揮発装置、即ち電子たばこで使用するためのカートリッジであって、
該カートリッジは加熱要素と流体連通するように構成された流体区画を含み、
該流体区画は前記ニコチン、酸及び生物学的に許容可能な液体担体を含むニコチン製剤を備え、
前記電子たばこを使用する工程は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供する工程を含み、
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、カートリッジ。
【請求項32】
前記量は約4μLのニコチン液体製剤を含むことを特徴とする、請求項31記載のカートリッジ。
【請求項33】
前記量は約4.5mgのニコチン液体製剤を含むことを特徴とする、請求項31に記載のカートリッジ。
【請求項34】
前記ニコチンの濃度は、約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までであることを特徴とする、請求項31乃至33のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項35】
前記ニコチンに対する前記酸のモル比は、約0.25:1から約4:1までであることを特徴とする、請求項31乃至34のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項36】
前記酸は1つ以上の酸性官能基を含み、前記ニコチンに対する酸性官能基のモル比は、約0.25:1から約4:1までであることを特徴とする、請求項31乃至35のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項37】
前記酸及び前記ニコチンは、ニコチン塩を形成することを特徴とする、請求項31乃至36のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項38】
前記ニコチンは前記吸入可能なエアロゾル中のニコチン塩において安定していることを特徴とする、請求項37に記載のカートリッジ。
【請求項39】
前記吸入可能なエアロゾルは1つ以上の前記ニコチン、前記酸、前記担体及び前記ニコチン塩を含むことを特徴とする、請求項37に記載のカートリッジ。
【請求項40】
吸入可能なエアロゾルの1つ以上の粒子は、前記使用者の肺への送達のための大きさに調節されることを特徴とする、請求項31乃至39のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項41】
前記酸は安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、コハク酸およびクエン酸からなる群から選択されることを特徴とする、請求項31乃至40のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項42】
前記酸は安息香酸、ピルビン酸およびサリチル酸からなる群から選択されることを特徴とする、請求項31乃至40のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項43】
前記酸は安息香酸であることを特徴とする、請求項31乃至40のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項44】
前記濃度は約2%(w/w)から約6%(w/w)までであることを特徴とする、請求項31乃至43のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項45】
前記濃度は約5%(w/w)であることを特徴とする、請求項31乃至43のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項46】
前記生物学的に許容可能な液体担体は、約20%から約50%のプロピレングリコール及び約80%から約50%の植物性グリセリンを含むことを特徴とする、請求項31乃至45のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項47】
前記生物学的に許容可能な液体担体は、約30%のプロピレングリコール及び約70%の植物性グリセリンを含むことを特徴とする、請求項31乃至45のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項48】
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約150℃から約250℃に加熱することを特徴とする、請求項31乃至47のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項49】
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約180℃から約220℃に加熱することを特徴とする、請求項31乃至47のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項50】
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約200℃に加熱することを特徴とする、請求項31乃至47のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項51】
ニコチン液体製剤は、安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸およびクエン酸からなる群から選択される追加の酸をさらに含むことを特徴とする、請求項31乃至50のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項52】
追加の酸は追加のニコチン塩を形成することを特徴とする、請求項51に記載のカートリッジ。
【請求項53】
前記量における前記酸の少なくとも約60%から約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、請求項31-52のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項54】
前記量における前記酸の少なくとも約70%から約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、請求項31乃至52のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項55】
前記量における前記酸の少なくとも約80%から約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、請求項31乃至52のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項56】
前記量における前記酸の約90%より多くが前記エアロゾル中にあることを特徴とする、請求項31乃至52のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【請求項57】
低温電子揮発装置、即ち電子たばこで使用するためのカートリッジであって、
該カートリッジは加熱要素と流体連通するように構成された流体区画を含み、
該流体区画はニコチン液体製剤を含み、
該ニコチン液体製剤は:
a.約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までの濃度でのニコチン;
b.ニコチンに対するモル比が約0.25:1から約4:1までである酸、
及びc.生物学上許容可能な液体担体を含み、
前記電子たばこの使用は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供することを含み、
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、カートリッジ。
【請求項58】
低温電子揮発装置、即ち電子たばこで使用するためのカートリッジであって、
該カートリッジは加熱要素と流体連通するように構成された流体区画を含み、
該流体区画はニコチン液体製剤を含み、
該ニコチン液体製剤は:
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度でのニコチン;
b.ニコチンに対するモル比が約1:1から約4:1までである酸、
及びc.生物学上許容可能な液体担体を含み;
前記電子たばこの使用は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供することを含み、
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、カートリッジ。
【請求項59】
低温電子揮発装置、即ち電子たばこで使用するためのカートリッジであって、
該カートリッジは加熱要素と流体連通するように構成された流体区画を含み、
該流体区画はニコチン液体製剤を含み、
該ニコチン液体製剤は:
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度でのニコチン、
b.ニコチンに対するモル比が約1:1から約4:1までである酸、
及びc.生物学上許容可能な液体担体を含み、
前記電子たばこの使用は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供することを含み、
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約90%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、カートリッジ。
【請求項60】
低温電子揮発装置、即ち電子たばこで使用するためのカートリッジであって、
該カートリッジは加熱要素と流体連通するように構成された流体区画を含み、
該流体区画はニコチン液体製剤を含み、
該ニコチン液体製剤は:
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度でのニコチン;
b.ニコチンに対するモル比が約1:1である安息香酸、
及びc.生物学上許容可能な液体担体を含み;
前記電子たばこの使用は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供することを含み、
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記安息香酸の少なくとも約90%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、カートリッジ。
【請求項61】
ヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこで使用するための製剤であって、
該製剤はニコチン、酸及び生物学上許容可能な液体担体を含み;
電子たばこの使用は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供することを含み、
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における
前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、製剤。
【請求項62】
前記量は約4μLのニコチン液体製剤を含むことを特徴とする、請求項61記載の製剤。
【請求項63】
前記量は約4.5mgのニコチン液体製剤を含むことを特徴とする、請求項61記載の製剤。
【請求項64】
前記ニコチンの濃度は、約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までであることを特徴とする、請求項61乃至63のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項65】
前記ニコチンに対する前記酸のモル比は、約0.25:1から約4:1までであることを特徴とする、請求項61乃至64のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項66】
前記酸は1つ以上の酸性官能基を含み、前記ニコチンに対する酸性官能基のモル比は、約0.25:1から約4:1までであることを特徴とする、請求項61乃至65のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項67】
前記酸及び前記ニコチンは、ニコチン塩を形成することを特徴とする、請求項61乃至66のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項68】
前記ニコチンは前記吸入可能なエアロゾル中のニコチン塩において安定していることを特徴とする、請求項67に記載の製剤。
【請求項69】
前記吸入可能なエアロゾルは1つ以上の前記ニコチン、前記酸、前記担体及び前記ニコチン塩を含むことを特徴とする、請求項67記載の製剤。
【請求項70】
吸入可能なエアロゾルの1つ以上の粒子は、前記使用者の肺への送達のための大きさに調節されることを特徴とする、請求項61乃至69のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項71】
前記酸は安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、コハク酸およびクエン酸からなる群から選択されることを特徴とする、請求項61乃至70のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項72】
前記酸は安息香酸、ピルビン酸およびサリチル酸からなる群から選択されることを特徴とする、請求項61乃至70のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項73】
前記酸は安息香酸であることを特徴とする、請求項61乃至70のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項74】
前記濃度は約2%(w/w)から約6%(w/w)までであることを特徴とする、請求項61乃至73のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項75】
前記濃度は約5%(w/w)であることを特徴とする、請求項61乃至73のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項76】
前記生物学的に許容可能な液体担体は、約20%から約50%のプロピレングリコール及び約80%から約50%の植物性グリセリンを含むことを特徴とする、請求項61乃至75のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項77】
前記生物学的に許容可能な液体担体は、約30%のプロピレングリコール及び約70%の植物性グリセリンを含むことを特徴とする、請求項61乃至75のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項78】
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約150℃から約250℃に加熱することを特徴とする、請求項61乃至77のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項79】
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約180℃から約220℃に加熱することを特徴とする、請求項61乃至77のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項80】
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約200℃に加熱することを特徴とする、請求項61乃至77のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項81】
ニコチン液体製剤は、安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸およびクエン酸からなる群から選択される追加の酸をさらに含むことを特徴とする、請求項61乃至80のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項82】
追加の酸は追加のニコチン塩を形成することを特徴とする、請求項81に記載の製剤。
【請求項83】
前記量における前記酸の少なくとも約60%から約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、請求項61乃至82のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項84】
前記量における前記酸の少なくとも約70%から約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、請求項61乃至82のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項85】
前記量における前記酸の少なくとも約80%から約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、請求項61乃至82のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項86】
前記量における前記酸の約90%より多くが前記エアロゾル中にあることを特徴とする、請求項61乃至82のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項87】
ヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこに使用するための製剤であって、該製剤は、
a.約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までの濃度のニコチン;
b.ニコチンに対する酸のモル比が約0.25:1から約4:1である酸、
及びc.生物学上許容可能な液体担体を含み;
電子たばこの使用は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を供給することを含み、
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、製剤。
【請求項88】
ヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこに使用するための製剤であって、該製剤は、
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度のニコチン;
b.ニコチンに対する酸のモル比が約1:1から約4:1である酸、
及びc.生物学上許容可能な液体担体を含み;
電子たばこの使用は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を供給することを含み、
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、製剤。
【請求項89】
ヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこに使用するための製剤であって、該製剤は、
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度のニコチン;
b.ニコチンに対する酸のモル比が約1:1から約4:1である酸、
及びc.生物学上許容可能な液体担体を含み;
電子たばこの使用は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を供給することを含み、
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約90%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、製剤。
【請求項90】
ヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこに使用するための製剤であって、該製剤は、
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度のニコチン;
b.ニコチンに対する安息香酸のモル比が約1:1である安息香酸、
及びc.生物学上許容可能な液体担体を含み;
電子たばこの使用は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を供給することを含み、
前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記安息香酸の少なくとも約90%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にあることを特徴とする、製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<相互参照>
本出願は、2013年12月5日に出願した米国仮特許出願第61/912,507号の利益を主張し、その全体は参照によって本明細書中に組み込まれる。
【0002】
発明の概要
いくつかの態様において、本明細書中に提供されるのは、使用者に送達するためのニコチンを含む吸入可能なエアロゾルを生成する方法であって、該方法は、ニコチン液体製剤及びヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子タバコを使用する工程であって、ニコチン液体製剤はニコチン、酸及び生物学的に許容可能な液体担体を含み、電子たばこを使用する工程は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を供給する工程を含み、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの少なくとも約90%がエアロゾル中にある。
【0003】
いくつかの実施形態において、前記量は約4μLの前記ニコチン液体製剤を含む。いくつかの実施形態では、前記量は約4.5mgの前記ニコチン液体製剤を含む。いくつかの実施形態では、前記ニコチンの濃度は、約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までである。いくつかの実施形態において、前記ニコチンに対する前記酸のモル比は、約0.25:1から約4:1までである。いくつかの実施形態において、前記酸は1つ以上の酸性官能基を含み、前記ニコチンに対する酸性官能基のモル比は、約0.25:1から約4:1までである。いくつかの実施形態において、前記酸及び前記ニコチンは、ニコチン塩を形成する。いくつかの実施形態では、前記ニコチンは前記吸入可能なエアロゾル中のニコチン塩において安定している。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記吸入可能なエアロゾルは1つ以上の前記ニコチン、前記酸、前記担体及び前記ニコチン塩を含む。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、吸入可能なエアロゾルの1つ以上の粒子は、前記使用者の肺への送達のための大きさに調節される。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記酸は以下からなる群から選択される:安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、コハク酸およびクエン酸。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記酸は以下からなる群から選択される:安息香酸、ピルビン酸およびサリチル酸。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記酸は安息香酸である。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記濃度は約2%(w/w)から約6%(w/w)までである。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記濃度は約5%(w/w)である。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記生物学的に許容可能な液体担体は、約20%から約50%のプロピレングリコール及び約80%から約50%の植物性グリセリンを含む。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記生物学的に許容可能な液体担体は、約30%のプロピレングリコール及び約70%の植物性グリセリンを含む。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約150℃から約250℃に加熱する。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約180℃から約220℃に加熱する。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約200℃に加熱する。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、ニコチン液体製剤は、以下からなる群から選択される追加の酸をさらに含む:安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸およびクエン酸。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、追加の酸は追加のニコチン塩を形成する。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記量における前記酸の少なくとも約60%から約90%が前記エアロゾル中にある。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記量における前記酸の少なくとも約70%から約90%が前記エアロゾル中にある。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記量における前記酸の少なくとも約80%から約90%が前記エアロゾル中にある。本明細書中で記載されている方法のいくつかの実施形態において、前記量における前記酸の約90%を超える割合が前記エアロゾル中にある。
【0004】
いくつかの態様において、本明細書中で提供されるのは、使用者に送達するためのニコチンを含む吸入可能なエアロゾルを生成する方法であって、ニコチン液体製剤及びヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこを使用する工程を含み、ニコチン液体製剤は約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までの濃度のニコチン、前記ニコチンに対するモル比が約0.25:1から約4:1までである酸、生物学的に許容可能な液体担体を含み、電子たばこを使用する工程は前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供する工程を含み、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にある。
【0005】
いくつかの態様において、本明細書中で提供されるのは、使用者に送達するためのニコチンを含む吸入可能なエアロゾルを生成する方法であって、ニコチン液体製剤及びヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこを使用する工程を含み、ニコチン液体製剤は約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度のニコチン、前記ニコチンに対するモル比が約1:1から約4:1までである酸、生物学的に許容可能な液体担体を含み、電子たばこを使用する工程は前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供する工程を含み、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にある。
【0006】
いくつかの態様において、本明細書中で提供されるのは、使用者に送達するためのニコチンを含む吸入可能なエアロゾルを生成する方法であって、ニコチン液体製剤及びヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこを使用する工程を含み、ニコチン液体製剤は約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度のニコチン、前記ニコチンに対するモル比が約1:1から約4:1までである酸、生物学的に許容可能な液体担体を含み、電子たばこを使用する工程は前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供する工程を含み、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約90%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にある。
【0007】
いくつかの態様において、本明細書中で提供されるのは、使用者に送達するためのニコチンを含む吸入可能なエアロゾルを生成する方法であって、ニコチン液体製剤及びヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこを使用する工程を含み、ニコチン液体製剤は約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度のニコチン、前記ニコチンに対するモル比が約1:1である安息香酸、生物学的に許容可能な液体担体を含み、電子たばこを使用する工程は前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供する工程を含み、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記安息香酸の少なくとも約90%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にある。
【0008】
いくつかの態様において、本明細書中で提供されるのは、低温電子揮発装置、即ち電子たばこで使用するためのカートリッジであって、該カートリッジは加熱要素と流体連通するように構成された流体区画を含み、該流体区画は前記ニコチン、酸及び生物学的に許容可能な液体担体を含むニコチン製剤を備え、前記電子たばこは前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供し、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にある。
【0009】
本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記量は約4μLのニコチン液体製剤を含む。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記量は約4.5mgのニコチン液体製剤を含む。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記ニコチンの濃度は、約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までである。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記ニコチンに対する前記酸のモル比は、約0.25:1から約4:1までである。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記酸は1つ以上の酸性官能基を含み、前記ニコチンに対する酸性官能基のモル比は、約0.25:1から約4:1までである。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記酸及び前記ニコチンは、ニコチン塩を形成する。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記ニコチンは前記吸入可能なエアロゾル中のニコチン塩において安定している。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記吸入可能なエアロゾルは1つ以上の前記ニコチン、前記酸、前記担体及び前記ニコチン塩を含む。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、吸入可能なエアロゾルの1つ以上の粒子は、前記使用者の肺への送達のための大きさに調節される。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記酸は以下からなる群から選択される:安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、コハク酸およびクエン酸。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記酸は以下からなる群から選択される:安息香酸、ピルビン酸およびサリチル酸。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記酸は安息香酸である。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記濃度は約2%(w/w)から約6%(w/w)までである。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記濃度は約5%(w/w)である。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記生物学的に許容可能な液体担体は、約20%から約50%のプロピレングリコール及び約80%から約50%の植物性グリセリンを含む。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記生物学的に許容可能な液体担体は、約30%のプロピレングリコール及び約70%の植物性グリセリンを含む。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約150℃から約250℃に加熱する。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約180℃から約220℃に加熱する。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約200℃に加熱する。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、ニコチン液体製剤は、以下からなる群から選択される追加の酸をさらに含む:安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸およびクエン酸。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、追加の酸は追加のニコチン塩を形成する。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記量における前記酸の少なくとも約60%から約90%が前記エアロゾル中にある。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記量における前記酸の少なくとも約70%から約90%が前記エアロゾル中にある。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記量における前記酸の少なくとも約80%から約90%が前記エアロゾル中にある。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記量における前記酸の約90%を超える割合が前記エアロゾル中にある。
【0010】
いくつかの態様において、本明細書中で提供されるのは、低温電子揮発装置、即ち電子たばこで使用するためのカートリッジであって、該カートリッジは加熱要素と流体連通するように構成された流体区画を含み、該流体区画はニコチン液体製剤を含み、該ニコチン液体製剤は:約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までの濃度でのニコチン;ニコチンに対するモル比が約0.25:1から約4:1までである酸、及び生物学上許容可能な液体担体を含み;前記電子たばこの使用は前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供することを含み、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にある。
【0011】
いくつかの態様において、本明細書中で提供されるのは、低温電子揮発装置、即ち電子たばこで使用するためのカートリッジであって、該カートリッジは加熱要素と流体連通するように構成された流体区画を含み、該流体区画はニコチン液体製剤を含み、該ニコチン液体製剤は:約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度でのニコチン;ニコチンに対するモル比が約1:1から約4:1までである酸、及び生物学上許容可能な液体担体を含み;前記電子たばこの使用は前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供することを含み、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にある。
【0012】
いくつかの態様において、本明細書中で提供されるのは、低温電子揮発装置、即ち電子たばこで使用するためのカートリッジであって、該カートリッジは加熱要素と流体連通するように構成された流体区画を含み、該流体区画はニコチン液体製剤を含み、該ニコチン液体製剤は:約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度でのニコチン;ニコチンに対するモル比が約1:1から約4:1までである酸、及び生物学上許容可能な液体担体を含み;前記電子たばこの使用は前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供することを含み、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約90%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にある。
【0013】
いくつかの態様において、本明細書中で提供されるのは、低温電子揮発装置、即ち電子たばこで使用するためのカートリッジであって、該カートリッジは加熱要素と流体連通するように構成された流体区画を含み、該流体区画はニコチン液体製剤を含み、該ニコチン液体製剤は:約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度でのニコチン;ニコチンに対するモル比が約1:1から約4:1までである安息香酸及び生物学上許容可能な液体担体を含み;前記電子たばこの使用は前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供することを含み、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記安息香酸の少なくとも約90%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にある。
【0014】
いくつかの態様において、本明細書中で提供されるのは、ヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこで使用するための製剤であって、該製剤はニコチン、酸及び生物学上許容可能な液体担体を含み;電子たばこの使用は前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を提供することを含み、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にある。
【0015】
本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記量は約4μLのニコチン液体製剤を含む。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記量は約4.5mgのニコチン液体製剤を含む。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記ニコチンの濃度は、約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までである。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態におい本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記ニコチンに対する前記酸のモル比は、約0.25:1から約4:1までである。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記酸は1つ以上の酸性官能基を含み、前記ニコチンに対する酸性官能基のモル比は、約0.25:1から約4:1までである。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記酸及び前記ニコチンは、ニコチン塩を形成する。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記ニコチンは前記吸入可能なエアロゾル中のニコチン塩において安定している。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記吸入可能なエアロゾルは1つ以上の前記ニコチン、前記酸、前記担体及び前記ニコチン塩を含む。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、吸入可能なエアロゾルの1つ以上の粒子は、前記使用者の肺への送達のための大きさに調節される。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記酸は以下からなる群から選択される:安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、コハク酸およびクエン酸。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記酸は以下からなる群から選択される:安息香酸、ピルビン酸およびサリチル酸。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記酸は安息香酸である。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記濃度は約2%(w/w)から約6%(w/w)までである。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記濃度は約5%(w/w)である。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記生物学的に許容可能な液体担体は、約20%から約50%のプロピレングリコール及び約80%から約50%の植物性グリセリンを含む。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記生物学的に許容可能な液体担体は、約30%のプロピレングリコール及び約70%の植物性グリセリンを含む。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約150℃から約250℃に加熱する。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約180℃から約220℃に加熱する。本明細書中に記載されているカートリッジのいくつかの実施形態において、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を約200℃に加熱する。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、ニコチン液体製剤は、以下からなる群から選択される追加の酸をさらに含む:安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸およびクエン酸。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、追加の酸は追加のニコチン塩を形成する。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記量における前記酸の少なくとも約60%から約90%が前記エアロゾル中にある。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記量における前記酸の少なくとも約70%から約90%が前記エアロゾル中にある。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記量における前記酸の少なくとも約80%から約90%が前記エアロゾル中にある。本明細書中に記載されている製剤のいくつかの実施形態において、前記量における前記酸の約90%を超える割合が前記エアロゾル中にある。
【0016】
いくつかの態様において、本明細書中に提供されるのは、ヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこに使用するための製剤であって、該製剤は、約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までの濃度のニコチン;ニコチンに対する酸のモル比が約0.25:1から約4:1である酸、及び生物学上許容可能な液体担体を含み;電子たばこの使用は前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を供給することを含み、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にある。
【0017】
いくつかの態様において、本明細書中に提供されるのは、ヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこに使用するための製剤であって、該製剤は、約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度のニコチン;ニコチンに対する酸のモル比が約1:1から約4:1である酸、及び生物学上許容可能な液体担体を含み;電子たばこの使用は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を供給することを含み、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約50%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にある。
【0018】
いくつかの態様において、本明細書中に提供されるのは、ヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこに使用するための製剤であって、該製剤は、約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度のニコチン;ニコチンに対する酸のモル比が約1:1から約4:1である酸、及び生物学上許容可能な液体担体を含み;電子たばこの使用は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を供給することを含み、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記酸の少なくとも約90%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にある。
【0019】
いくつかの態様において、本明細書中に提供されるのは、ヒーターを含む低温電子揮発装置、即ち電子たばこに使用するための製剤であって、該製剤は、約2%(w/w)から約6%(w/w)までの濃度のニコチン;ニコチンに対する安息香酸のモル比が約1:1である安息香酸、及び生物学上許容可能な液体担体を含み;電子たばこの使用は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を供給することを含み、前記ヒーターは前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することでエアロゾルを形成し、前記量における前記安息香酸の少なくとも約90%が前記エアロゾル中にあり、前記量における前記ニコチンの約90%が前記エアロゾル中にある。
【0020】
<参照による組み込み>
本明細書中で示されている全ての出版物、特許及び特許出願は、あたかもそれぞれの出版物、特許及び特許出願が参照によって組み込まれるように具体的に及び個別に示されるように、参照によって本明細書中に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の原理が使用されている例示的な実施態様を明らかにする以下の詳細な説明及び添付の図面を参照することによって、本発明の特徴及び長所のよりよい理解が得られる。
図1図1は、吸い始めから6分間測定された心拍数データの結果の制限しない例を示す。Y軸は心拍数(bpm)であり、X軸はテストの時間(-60~180秒)を表わす。
図2図2は、吸い始めから10分間測定された心拍数データの結果を示す。Y軸は心拍数(bpm)であり、X軸はテストの時間(0~10分)を表わす。
図3図3は、ニコチンに対する様々な酸の計算された蒸気圧の制限しない例を示す;
図4図4は、本明細書中の実施形態のニコチン液体製剤を含む流体保存区画を有する低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)の制限しない例を示す;および、
図5図5は、流体保存区画、ヒーター及び本明細書中の実施形態のニコチン液体製剤を含むカトマイザーを有する低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)の制限しない例を示す;
図6図6は、血漿研究における4つの被験物質の薬物動態プロファイルの制限しない例を描く。
図7図7は、血漿研究における4つの被験物質のCmaxの制限しない例を描く。
図8図8は、血漿研究における4つの被験物質のTmaxの制限しない例を描く。
図9図9は、ニコチンに対する安息香酸のモル比、及び低温電子揮発装置、即ち電子たばこから生じたエアロゾルの少なくとも一部とニコチン液体製剤から捕捉されたニコチンのパーセント間の相関の制限しない例を描く。
図10図10は、低温電子揮発装置、即ち電子たばこから生じたエアロゾルの少なくとも一部とニコチン液体製剤から捕捉されたニコチンのパーセントの制限しない例を描く。
図11図11は、ニコチンに対する酸性官能基のモル比、及び低温電子揮発装置、即ち電子たばこから生じたエアロゾルの少なくとも一部とニコチン液体製剤から捕捉されたニコチンのパーセントの制限しない相関を描く。
【発明を実施するための形態】
【0022】
ニコチンは化学的な刺激物であり、個体又は動物に提供された際に心拍数及び血圧を増大させる。個人へのニコチン移動(transfer)は、物理的におよび/または情緒的に満足な気分に関係している。モノ-あるいはジ-プロトン化されたニコチン塩と比較した、遊離塩基(free base)ニコチンの移動効率に関する、対立する報告書が出版されている。遊離塩基ニコチンとニコチン塩の移動効率に関する研究は複雑で、予測不能の結果をもたらした。さらに、そのような移動効率研究は極高温状態(喫煙に匹敵する)の下で行なわれた;したがって、低温揮発条件(例えば低温揮発装置、即ち電子たばこの条件)下での遊離塩基ニコチン及びニコチン塩の移動効率について不十分なガイダンスを提供する。いくつかの報告書は、任意の対応するニコチン塩よりもニコチン遊離塩基が使用者により大きな満足感を与えると仮定している。
【0023】
本明細書中では、特定のニコチン液体製剤は、個体における遊離塩基ニコチンよりも優れた満足、及び従来のたばこを喫煙している個体においてより比較可能な満足を提供することが想定外に発見された。例えば限定されないが、少なくとも実施例8、13、14における個体の肺の肺胞及び血漿内のニコチン吸収の急激な上昇が示すように、満足の効果は、肺へのニコチンの効率的な移動と一致している。特定のニコチン液体製剤が他のニコチン液体製剤より大きな満足を与えることも、不意に本明細書中で発見された。そのような効果は、限定されないが、少なくとも実施例3及び8中の本明細書中の実施例のニコチン液体製剤の血漿レベルにおいて示されている。これらの結果は、血液中のニコチン取込速度が例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤の方が、ニコチン遊離塩基製剤よりも高いことを実証する。さらに、本明細書中に描かれている研究は、例えばニコチン塩のニコチン液体製剤の移動効率は、製剤に使用されている酸に依存することを実証する。制限されないが、少なくとも実施例13で実証されるように、ニコチン液体製剤に使用される特定の酸は、液体製剤から蒸気及び/又はエアロゾルへのより良い転移を結果としてもたらす。したがって、本明細書中に記載されているのは、個体の肺へのニコチンの効率的な移動及び血漿中のニコチン吸収の急激な上昇と一致する一般的な満足の効果を提供する、低温電子揮発装置、即ち電子たばこ等に使用するための例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤である。したがって、本明細書中に提供されるのは、本明細書中に記載されているようにあるいは本明細書中に開示されている事項を読んだ当業者にとっては自明であるように、口又は鼻を通して低温揮発装置、即ち電子たばこのような低温電子揮発装置においてニコチン塩液体製剤から生成されたエアロゾルを吸入するために使用される1つ以上のニコチン塩を含む液体製剤、システム、カトマイザー、キット、及び方法である。
【0024】
これらの満足の効果と一致するように、従来のたばこのCmax(最大濃度)及びTmax(最大濃度が測定された時間)(同様に血漿ニコチンレベルを測定する)と比較して、低温揮発装置、即ち電子たばこを使用して吸入した遊離塩基ニコチン液体製剤の血漿ニコチンレベルを測定する際にCmaxとTmaxの間に違いがあることを、本明細書中で思いがけずに発見した。これらの満足の効果と一致するように、低温揮発装置、即ち電子たばこを使用して吸入された例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤のCmax及びTmax(同様に血漿ニコチンレベルを測定する)と比較して、低温揮発装置、即ち電子たばこを使用して吸入した遊離塩基ニコチン液体製剤の血漿ニコチンレベルを測定する際にCmaxとTmaxの間に違いがあることを、本明細書中で思いがけずに発見した。さらに、従来のたばこの煙を吸入した使用者の血漿におけるニコチン吸入速度と比較して、低温揮発装置、即ち電子たばこを使用して遊離塩基ニコチン液体製剤を吸入した使用者の血漿におけるニコチン吸入速度の間に違いがあることが思いがけず発見された。さらに、低温揮発装置、即ち電子たばこを使用して例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤を吸入した使用者の血漿におけるニコチン吸入速度と比較して、低温揮発装置、即ち電子たばこを使用して遊離塩基ニコチン液体製剤を吸入した使用者の血漿におけるニコチン吸入速度の間に違いがあることが思いがけず発見された。
【0025】
いくつかの実施形態では、低温揮発装置、即ち電子たばこにおいて遊離塩基ニコチン組成物を使用して生成された蒸気及び/又はエアロゾルの吸入は、従来のたばこを吸入した場合の血液へのニコチン送達とは、血漿レベル(Cmax及びTmax)において必ずしも比較可能ではない。いくつかの実施形態では、低温揮発装置、即ち電子たばこにおいて遊離塩基ニコチン組成物を使用して生成された蒸気及び/又はエアロゾルの吸入は、例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤から生成されたニコチンを含む蒸気及び/又はエアロゾルの吸入とは、血漿レベル(Cmax及びTmax)において必ずしも比較可能ではない。さらに、低温揮発装置、即ち電子たばこにおいて遊離塩基ニコチン組成物を使用して生成された蒸気及び/又はエアロゾルの吸入は、最初の0-8分の間血液におけるニコチン吸入の速度を測定する際血漿レベルにおいて、吸入した際の従来のたばこの血液へのニコチンの送達と必ずしも比較可能ではない。さらに、低温揮発装置、即ち電子たばこにおいて遊離塩基ニコチン組成物を使用して生成された蒸気及び/又はエアロゾルの吸入は、最初の0-8分の間血中のニコチン吸入の速度を測定した際血漿レベルにおいて、例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤から生成されたニコチンを含む蒸気及び/又はエアロゾルの吸入と必ずしも比較可能ではない。
【0026】
遊離塩基ニコチンを低温揮発装置、即ち電子たばこにおいてニコチン源として使用した際血漿レベルにおいて観察された、例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤との比較による違いと一致するように、ニコチン液体製剤の移動効率は液体製剤から蒸気及び/又はエアロゾルへより多くのニコチンを送達する。実証されているように、低温電子揮発装置、即ち電子たばこにおいて遊離塩基ニコチンをニコチン源とした限定されない実施例13は、例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤を低温電子揮発装置、即ち電子たばこにおいてニコチン源として使用した場合と比較して、エアロゾル中に存在するニコチンが少ないという結果をもたらす。さらに、これは例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤を使用した場合と比較して、低温揮発装置、即ち電子たばこのニコチン源として遊離塩基ニコチンを使用した場合のニコチン血漿レベルにおいて観察された違いと一致するが、ニコチン液体製剤の液体から蒸気及び/又はエアロゾルへの転移効率が高いほど血中へのニコチン取り込みの効率が高いという結果をもたらした。この観察結果に対する説明の1つは、例えばエアロゾルの液滴のようなニコチンを含むエアロゾルは、使用者の肺及び/又はその中の肺胞へ容易に送達され、結果として使用者の血流により効率的に取り込まれる。さらに、前記エアロゾルは、経口又は鼻腔を介して使用者の肺、例えば使用者の肺の肺胞に送達される大きさにされた粒子として送達される。
【0027】
蒸気化されたニコチンと比較して、エアロゾル化されたニコチンは、ユーザの肺に移動し、かつ肺胞に吸収されるのにより適している。エアロゾル化されたニコチンが蒸気化されたニコチンと比較して肺に吸収される機会が大きい1つの理由は、例えば蒸気化されたニコチンは使用者の口の組織及び上気道組織で吸収される機会が大きい。さらに、口及び上気道で吸収されたニコチンは肺組織で吸収されたニコチンよりも吸収率が低く、結果として使用者の満足な効果が少ない。少なくとも限定されない実施例8及び13に示されるように、使用者にニコチンを送達するために低温電子揮発装置、即ち電子たばこを使用する際、血中のニコチンの最大濃度への時間(Tmax)とエアロゾルに送達されたエアロゾル化されたニコチンの量の間には直接の相関がある。例えば、遊離塩基ニコチン液体製剤の使用は、結果として、ニコチン安息香酸塩(1:1のニコチン:安息香酸のモル比)及びニコチンリンゴ酸塩(1:2のニコチン:リンゴ酸のモル比)と比較して、エアロゾル化されたニコチンの量の著しい減少をもたらす。さらに、限定されないが実施例8において示されるように、エアロゾル化されたニコチンが少ないため使用者の肺へ急激に吸収されなかった結果として、ニコチン安息香酸塩及びニコチンリンゴ酸塩と比較して、遊離塩基のTmaxはより長い。
【0028】
室温及び/又は装置の作動温度で分解されない酸と比較して、室温及び/又は装置の作動温度で分解される酸は、同じモル量の酸を液体からエアロゾルに転移させるためにニコチンに対する酸のより高いモル比を必要とする。そのため、いくつかの実施形態では、室温及び/又は装置の作動温度で分解されない酸と比較して、室温及び/又は装置の作動温度で分解される酸は、同じモル量のニコチンをエアロゾルに含むエアロゾル、いくつかの実施形態ではエアロゾルの非気相(例えば液滴)を生成するために2倍のモル量を必要とする。制限されないが実施例13において示されるように、ニコチンに対する安息香酸のモル比及び捕捉された酸の割合の間の相関は、より多くの酸がエアロゾル、いくつかの実施形態ではエアロゾルの非気相であることを実証し、これにより多くのニコチンがエアロゾル、いくつかの実施形態ではエアロゾルの非気相中に存在する。さらに、リンゴ酸は約150℃で分解すると知られており、これは低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)が作動する温度未満である。また、制限されないが実施例13において示されるように、ニコチン液体製剤中でリンゴ酸を使用する場合、液体製剤中のリンゴ酸の50%未満が回収される。これは、ニコチン液体製剤の中で安息香酸を使用する場合に回収される液体製剤中の安息香酸の90%と著しく異なる。リンゴ酸のより低い回収パーセントは恐らくリンゴ酸の分解による。したがって、実施例13で示されるように、安息香酸と比較して約2倍量のリンゴ酸が、エアロゾルにおいて同じモル量の酸を含むエアロゾル、いくつかの実施形態ではエアロゾルの非気相、を生成するのに必要である。よって、リンゴ酸の場合、エアロゾル中に同じ量のニコチンを含むエアロゾル、いくつかの実施形態ではエアロゾルの非気相を生成するために2倍量のニコチンが必要である。さらに、リンゴ酸の分解産物はエアロゾルの中に恐らく存在し、装置とリンゴ酸ニコチン液体製剤を使用した場合、使用者は不快な経験をする結果となるかもしれない。いくつかの実施形態では、不快な経験は、風味、神経反応、および/または口腔、上気道、および/または肺の1つ以上の刺激を含む。
【0029】
エアロゾル中の酸の存在は、使用者の肺にニコチンを安定化させる及び/又は運ぶ。いくつかの実施形態では、ニコチンが低温電子揮発装置、即ち電子たばこによって生産されたエアロゾルの中で安定するように、製剤は、ニコチンのモルに対して酸性官能基のモルを1:1の比率で含む。いくつかの実施形態では、ニコチンが低温電子揮発装置、即ち電子たばこによって生産されたエアロゾルの中で安定するように、製剤は、ニコチンのモルに対してカルボン酸官能基水素のモルを1:1の比率で含む。実施例14において示されるように、ニコチンは、ニコチンのモルに対する安息香酸のモルが1:1の比率でエアロゾル化され、安息香酸は1つのカルボン酸官能基を含むため、ニコチンはニコチンのモルに対するカルボン酸官能基のモルが1:1の比率でエアロゾル化される。さらに、実施例14において示されるように、ニコチンは、ニコチンのモルに対するコハク酸のモルが0.5:1の比率でエアロゾル化され、コハク酸は2つのカルボン酸官能基を含むので、ニコチンは、ニコチンのモルに対するカルボン酸官能基のモルが1:1の比率でエアロゾル化される。実施例14において示されるように、ニコチン分子はそれぞれ1つのカルボン酸官能基に関連しており、恐らく酸によってプロトン化される。さらに、これは、エアロゾル中のプロトンが加えられた形態で使用者の肺にニコチンが恐らく送達されられることを実証する。
【0030】
ニコチン液体製剤の中で酸を使用しないいくつかの理由は以下に列挙される。ニコチン液体製剤の中で特定の酸を使用する他の理由は、ニコチン吸収の速度と無関係である。いくつかの実施形態では、電子揮発装置材料を腐食させる、あるいは適合性がない酸は、ニコチン液体製剤の中で使用されない。制限しない例として、硫酸は装置の構成要素を腐食させる及び/又は反応し、これがニコチン液体製剤において含まれるのを不適当にしている。いくつかの実施形態では、電子揮発装置の使用者にとって毒性のある酸は、ヒトの消化、食物摂取又は吸入に適合性がないため、ニコチン製剤において有用ではない。制限しない例として、硫酸はそのような酸の一例であり、組成物の実施態様に依存して、低温電子揮発装置、即ち電子たばこの使用者にとって不適切である。いくつかの実施形態では、使用者にとって苦い又はそうでなければ悪い味わいであるニコチン液体製剤中の酸は、ニコチン液体製剤において有用ではない。そのような酸の制限しない例は、高濃度の酢酸あるいはクエン酸である。いくつかの実施形態では、室温および/または装置の作動温度で酸化する酸は、ニコチン液体製剤に含まれていない。そのような酸の制限しない例、はソルビン酸及びリンゴ酸を含み、これらは室温および/または装置の作動温度で不安定である。室温または作動温度での酸の分解は、酸が実施形態の製剤で使用するのに不適当であることを示し得る。制限しない例として、クエン酸は175℃で分解し、リンゴ酸は140℃で分解し、装置は200℃で作動するため、これらの酸は不適切である。いくつかの実施形態では、組成物の構成成分に対して低い溶解度を有する酸は、本明細書中の組成物の特定の実施形態で使用するのに不適当である。制限しない例として、ニコチン及び酒石酸を1:2のモル比の組成で備えたニコチン酒石酸水素塩は、周囲条件でのプロピレングリコール(PG)または植物性グリセリン(VG)、あるいはPGとVGの任意の混合物において、0.5%(w/w)以上のニコチン及び0.9%(w/w)以上の酒石酸の濃度で溶液を生産しない。本明細書中で使用されるように、重量パーセント(w/w)は製剤の合計の重量に対する個々の構成要素の重量を指す。
【0031】
いくつかの実施形態では20-300mmHg@200℃の間の蒸気圧、又は>20mmHg@200℃の蒸気圧、又は20mmHgから300mmHgまでの@200℃の蒸気圧、又は20-200mmHg@200℃、又は20-300mmHg@200℃の蒸気圧を有する酸を使用したニコチン液体製剤(例えばニコチン塩液体製剤)は、従来のたばこと比較可能な又は従来のたばこにより近い(他のニコチン塩製剤又はニコチン遊離塩基製剤と比較して)満足を提供する。制限しない例については、前述の1つ以上の基準を満たす酸は、サリチル酸、ソルビン酸、安息香酸、ラウリン酸およびレブリン酸を含む。いくつかの実施形態では、沸点と融点の間に少なくとも50℃の違いがあり、沸点が160℃を超え、融点が160℃未満である酸を使用して作製された、例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤は、従来のたばこと比較可能な又は従来のたばこにより近い(他のニコチン塩製剤又はニコチン遊離塩基製剤と比較して)満足を提供する。制限しない例については、前述の基準を満たす酸はサリチル酸、ソルビン酸、安息香酸、ピルビン酸、ラウリン酸およびレブリン酸を含む。いくつかの実施形態では、沸点と融点の間に少なくとも50℃の違いがあり、沸点が作動温度よりも最大で40℃低く、融点が作動温度よりも少なくとも40℃低い酸を使用して作製された、例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤は、従来のたばこと比較可能な又は従来のたばこにより近い(他のニコチン塩製剤又はニコチン遊離塩基製剤と比較して)満足を提供する。いくつかの実施形態では、作動温度は100℃から300℃、又は約200℃、約150℃から約250℃、180℃から220℃、約180℃から約220℃、185℃から215℃、約185℃から約215℃、190℃から210℃、約190℃から約210℃、195℃から205℃又は約195℃から約205℃であり得る。制限しない例として、前述の基準を満たす酸はサリチル酸、ソルビン酸、安息香酸、ピルビン酸、ラウリン酸およびレブリン酸を含む。いくつかの実施形態では、特定のニコチン塩製剤の好ましさに関するこれらの基準の組み合わせは、本明細書中に組み込まれる。
【0032】
本明細書及び請求の範囲の中で使用されるように、単数形「a」「an」「the」は、これらが明白に他の方法で記載されていなければ、複数の指示物を含んでいる。
【0033】
本明細書及び請求の範囲の中で使用されるように、用語「蒸気」は材料の気体あるいは気相を指す。本明細書及び特許請求の範囲中で使用されるように、用語「エアロゾル」は空気または気体の中で分散する粒子(例えば液滴)のコロイド懸濁物を指す。
【0034】
本明細書中で使用される用語「有機酸」は、酸性の特性(例えばBronsted-Lowryの定義、あるいはLewis定義による)を備えた有機化合物を指す。一般的な有機酸は、その酸性度が備えているカルボキシル基-COOHと関連するカルボン酸である。ジカルボン酸は2つのカルボン酸基を有する。有機物の相対的な酸性度は、そのpKa値によって測定され、当業者は、その与えられたpKa値に基づいた有機酸の酸性度を決定する方法を知っている。本明細書中で使用される用語「ケト酸」は、カルボン酸基とケトン基を含んでいる有機化合物を指す。一般のタイプのケト酸は、カルボン酸に隣接しているケト基を有する、ピルビン酸またはオキサロ酢酸のようなアルファ-ケト酸(又は2-オキソ酸);カルボン酸から2番目の炭素でケトン基を持っているアセト酢酸のようなベータ-ケト酸(又は3-オキソ酸);カルボン酸からの第3の炭素でケトン基を持っているレブリン酸のようなガンマ-ケト酸(又は4-オキソ酸)を含んでいる。
【0035】
本明細書で使用される用語「電子たばこ」あるいは「低温揮発装置」は、タバコを吸う行為を真似して、エアロゾルミストへ液体溶液を蒸気させる電子吸入器を指す。液体溶液は、ニコチンを含む製剤を含む。従来のたばこに全く似ていない多くの低温揮発装置、即ち電子たばこがある。使用者は、含まれるニコチンの量を吸入によって選ぶことができる。一般に、低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)は、3つの必須構成要素を含んでいる:マウスピースとして使用されるプラスチック製カートリッジ及び液体のためのリザーバーとして役立つプラスチックカートリッジ、液体を蒸気にする「アトマイザー」及びバッテリー。他の実施形態において、低温揮発装置(つまり電子たばこ)は、使い捨てであってもなくても良い「カトマイザー」と呼ばれる組み合わせたアトマイザー及びリザーバー、カトマイザーに統合される又はされないマウスピース、及びバッテリーを含む。
【0036】
もし他の方法で定義されなければ、本明細書及び請求の範囲の中で使用される用語「約」は、実施形態に依存して1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%あるいは25%の変動を参照する。
【0037】
本明細書中に記載されているニコチン塩に適した担体(例えば、液体溶媒)は、ニコチン塩が固体の沈殿物を形成しないようにニコチン塩が周囲条件で溶解可能な媒体を含む。例は制限されないが、グリセリン、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、水、エタノールとその他同種のもの、その組み合わせ等を含む。いくつかの実施形態では、液体担体は約0%から約100%までのプロピレングリコール及び約100%から約0%までの植物性グリセリンを含む。いくつかの実施形態では、液体担体は、約10%から約70%までのプロピレングリコール及び約90%から約30%までの植物性グリセリンを含む。いくつかの実施形態では、液体担体は、約20%から約50%までのプロピレングリコール及び約80%から約50%までの植物性グリセリンを含む。いくつかの実施形態では、液体担体は、約30%までのプロピレングリコール及び約70%までの植物性グリセリンを含む。
【0038】
本明細書に記載されている製剤は、ニコチン濃度において異なる。いくつかの製剤では、製剤におけるニコチン濃度が薄い。いくつかの製剤では、製剤におけるニコチン濃度はそれほど薄くない。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチン濃度が、約1%(w/w)から約25%(w/w)まである。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチンの濃度が、約1%(w/w)から約20%(w/w)まである。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチンの濃度が、約1%(w/w)から約18%(w/w)まである。いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤中のニコチンの濃度が、約1%(w/w)から約15%(w/w)まである。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチンの濃度が、約4%(w/w)から約12%(w/w)まである。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチンの濃度が、約2%(w/w)から約6%(w/w)まである。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチンの濃度は約5%(w/w)である。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチンの濃度は約4%(w/w)である。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチンの濃度は約3%(w/w)である。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチンの濃度は約2%(w/w)である。いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤中のニコチンの濃度は約1%(w/w)である。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチンの濃度は、約1%(w/w)から約25%(w/w)までである。
【0039】
本明細書に記載された製剤は、ニコチン塩濃度において異なる。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチン塩の濃度は薄い。いくつかの製剤では、製剤におけるニコチン濃度はそれほど薄くない。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチン塩の濃度が、約1%(w/w)から約25%(w/w)まである。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチン塩の濃度が、約1%(w/w)から約20%(w/w)まである。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチン塩の濃度が、約1%(w/w)から約18%(w/w)まである。いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤中のニコチン塩の濃度が、約1%(w/w)から約15%(w/w)まである。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチン塩の濃度が、約4%(w/w)から約12%(w/w)まである。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチン塩の濃度が、約2%(w/w)から約6%(w/w)まである。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチン塩の濃度は約5%(w/w)である。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチン塩の濃度は約4%(w/w)である。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチン塩の濃度は約3%(w/w)である。いくつかの製剤では、ニコチン液体製剤中のニコチン塩の濃度は約2%(w/w)である。
【0040】
いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤中のニコチン塩の濃度は約1%(w/w)である。いくつかの製剤では、1つのニコチン塩のそれほど薄くない濃度は、第二のニコチン塩のより薄い濃度と共に使用される。いくつかの製剤では、第1のニコチン液体製剤中のニコチンの濃度が約1%から約20%まであり、約1%から約20%までの濃度、あるいは任意の範囲又は濃度のニコチンを有する第2のニコチン液体製剤と組み合わせられる。いくつかの製剤では、第1のニコチン液体製剤中のニコチン塩の濃度が約1%から約20%まであり、約1%から約20%までの濃度、あるいは任意の範囲又は濃度のニコチンを有する第2のニコチン液体製剤と組み合わせられる。いくつかの製剤では、第1のニコチン液体製剤中のニコチン塩の濃度が約1%から約20%まであり、約1%から約20%までの濃度、あるいは任意の範囲又は濃度のニコチン塩を有する第2のニコチン液体製剤と組み合わせられる。ニコチン液体製剤中のニコチンの濃度に関して使用される用語「約」は、実施形態に依存して、0.05%(つまり、濃度は約2%からである場合、範囲は1.95%-2.05%である)、0.1%(つまり、濃度が約2%からである場合、範囲は1.9%-2.1%である)、0.25%(つまり、濃度が約2%からである場合、範囲は1.75%-2.25%である)、0.5%(つまり、濃度が約2%からである場合、範囲は1.5%-2.5%である)、あるいは1%(つまり、濃度が約4%からである場合、範囲は3%-5%である)を意味する。
【0041】
いくつかの実施形態では、製剤は有機酸および/または無機酸を含む。いくつかの実施形態では、適切な有機酸はカルボン酸を含む。いくつかの実施形態の中で、本明細書中で開示される有機カルボン酸は、モノカルボン酸、ジカルボン酸(2つのカルボン酸基を含んでいる有機酸)、および安息香酸、ヒドロキシカルボン酸、のような芳香族基を含むカルボン酸、複素環カルボン酸、テルペノイド酸、ペクチン酸のような糖酸、アミノ酸、脂環式酸、ケトカルボン酸等である。いくつかの実施形態では、適切な酸は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、安息香酸、ピルビン酸、レブリン酸、酒石酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、糖酸、サリチル酸、ソルビン酸、マロン酸、リンゴ酸あるいはその組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、適切な酸は、安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸およびクエン酸の1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、適切な酸は、安息香酸、ピルビン酸およびサリチル酸の1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、適切な酸は安息香酸を含む。
【0042】
ニコチン塩は、有機または無機酸を含む適切な酸の付加によって形成される。いくつかの実施形態では、適切な有機酸はカルボン酸を含む。いくつかの実施形態では、本明細書中で開示される有機カルボン酸は、モノカルボン酸、ジカルボン酸(2つのカルボン酸基を含んでいる有機酸)、および安息香酸、ヒドロキシカルボン酸のような芳香族基を含むカルボン酸、複素環カルボン酸、テルペノイド酸、ペクチン酸のような糖酸、アミノ酸、脂環式酸、ケトカルボン酸等である。いくつかの実施形態では、本明細書に使用される有機酸はモノカルボン酸である。ニコチン塩はニコチンへの適切な酸の付加から形成される。いくつかの実施形態では、適切な酸はギ酸と酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、安息香酸、ピルビン酸、レブリン酸、酒石酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、糖酸、サリチル酸、ソルビン酸、マソン酸(masonic acid)、リンゴ酸あるいはその組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、適切な酸は、安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸およびクエン酸の1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、適切な酸は、安息香酸、ピルビン酸およびサリチル酸の1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、適切な酸は安息香酸を含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、製剤は、ニコチンに対する酸の、ニコチンに対する酸性官能基のおよびニコチンに対する酸性官能基水素の、様々な化学量論比および/またはモル比を含む。いくつかの実施形態では、酸に対するニコチンの(ニコチン:酸)化学量論比は、1:1、1:2、1:3、1:4、2:3、2:5、2:7、3:4、3:5、3:7、3:8、3:10、3:11、4:5、4:7、4:9、4:10、4:11、4:13、4:14、4:15、5:6、5:7、5:8、5:9、5:11、5:12、5:13、5:14、5:15、5:16、5:17、5:18あるいは5:19である。本明細書中で提供されるいくつかの製剤では、酸に対するニコチンの化学量論比は1:1、1:2、1:3あるいは1:4である。いくつかの実施形態では、製剤におけるニコチンに対する酸のモル比は約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1である。いくつかの実施形態では、製剤におけるニコチンに対する酸性官能基のモル比は、約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1である。いくつかの実施形態では、製剤におけるニコチンに対する酸性官能基水素のモル比は、約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1である。いくつかの実施形態では、エアロゾルにおけるニコチンに対する酸のモル比は、約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1である。いくつかの実施形態では、エアロゾル中のニコチンに対する酸性官能基のモル比は、約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1である。いくつかの実施形態では、エアロゾル中のニコチンに対する酸性官能基水素のモル比は、約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1である。
【0044】
ニコチンは2つの塩基性窒素を含むアルカロイド分子である。それがプロトン化の異なる状態で生じることがある。例えば、プロトン化が存在しない場合、ニコチンは「遊離塩基」とされる。1つの窒素がプロトン化した場合、ニコチンは「モノ-プロトン化」される。
【0045】
いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤は、ニコチンに適切な酸を加えて外界温度、あるいは高い温度で適切な混合物を撹拌し、その後プロピレングリコールとグリセリンの混合物のような担体混合物で適切な混合物を希釈することにより形成される。いくつかの実施形態では、適切な酸は、希釈に先立ってニコチンによって完全に溶解される。適切な酸は、希釈に先立ってニコチンによって完全に溶解されないこともある。適切な混合物を形成するニコチンへの適切な酸の付加は、発熱反応を引き起こすことがある。適切な混合物を形成するニコチンへの適切な酸の付加は、55℃で実行され得る。適切な混合物を形成するニコチンへの適切な酸の付加は、90℃で実行され得る。適切な混合物は希釈に先立って周囲温度に冷却されることがある。希釈は高い温度で実行されることがある。
【0046】
いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤は、プロピレングリコールとグリセリンの混合物のような担体混合物においてニコチンと適切な酸を組み合わせることにより調製されている。ニコチンと第一の担体混合物との混合物は、第二の担体混合物における適切な酸の混合物と組み合わせられる。いくつかの実施形態では、第1と第2の担体混合物は組成物において同一である。いくつかの実施形態では、第1と第2の担体混合物は組成物において同一ではない。いくつかの実施形態では、ニコチン/酸/担体混合物の加熱は完全溶解を促進することが求められる。いくつかの実施形態では、ニコチン/酸/担体混合物の撹拌は完全溶解を促進するのに十分である。
【0047】
いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤が調製され、重量比が3:7であるプロピレングリコール(PG)/植物性グリセリン(VG)の溶液に加えられ、完全に混合される。各々の製剤を10g生産すると本明細書に記載されているが、以下に記載された手順はすべて計測可能である。製剤の他の様式が、本明細書中の開示から外れることなく、本明細書中の開示を読んだ当業者が理解するように、以下に記載される製剤を形成するのに使用され得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤に含まれた酸は、酸の蒸気圧によって決定される。いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤は、遊離塩基ニコチンの蒸気圧と同様の蒸気圧を備えた酸を含む。いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤は、装置の加熱温度下の遊離塩基ニコチンの蒸気圧と同様の蒸気圧を備えた酸から形成される。制限しない例として、図3はこの傾向を示す。ニコチンと安息香酸から形成されたニコチン塩;ニコチンとピルビン酸;ニコチンとサリチル酸;あるいは、ニコチンとレブリン酸は、ニコチンの効率的な移動とニコチン血漿レベルの急激な上昇と一致する、個々の使用における満足を生み出す塩である。このパターンは、ニコチン液体製剤の加熱中の作用のメカニズムによるものかもしれない。ニコチン塩は、装置の加熱温度であるいはそれより少し低い温度で分離することがあり、結果として遊離塩基ニコチンと個々の酸の混合物をもたらす。この時点では、ニコチン及び酸の両方が同様の蒸気圧を有する場合、これらは同時にエアロゾル化し、遊離塩基ニコチン及び構成する酸の使用者への移動が生じる。いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤(例えばニコチン塩液体製剤)は、低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)中で加熱して吸入可能なエアロゾルを生成するために、生物学的に許容可能な液体担体中にニコチン塩を含み得、前記ニコチン塩を形成するために使用される酸は、200℃での20-4000mmHgの間の蒸気圧で特徴付けられる。いくつかの実施形態では、ニコチン塩を形成するために使用される酸は、200℃での20-2000mmHgの間の蒸気圧で特徴付けられる。いくつかの実施形態では、ニコチン塩を形成するために使用される酸は、200℃で100-300mmHgの間の蒸気圧で特徴付けられる。
【0049】
予想外なことに、様々なニコチン液体製剤は、個人において様々な満足度を生んだ。いくつかの実施形態の中で、より少ないプロトン化と比較して、より多くのプロトン化は満足度が低かったため、ニコチン塩のプロトン化の範囲は満足度に影響する。いくつかの実施形態において、製剤中、蒸気中及び/又はエアロゾル中のニコチン(例えばニコチン塩)は、モノ-プロトン化される。いくつかの実施形態において、製剤中、蒸気中及び/又はエアロゾル中のニコチン(例えばニコチン塩)は、ジ-プロトン化される。いくつかの実施形態では、製剤中、蒸気中及び/又はエアロゾル中のニコチン(例えばニコチン塩)は、例えばモノ-プロトン化及びジ-プロトン化ニコチン塩の平衡のような1つ以上のプロトン化状態に存在する。いくつかの実施形態では、ニコチンのプロトン化の範囲は、塩形成反応において使用されたニコチン:酸の化学量論比に依存する。いくつかの実施形態では、ニコチンのプロトン化の範囲は溶媒に依存する。いくつかの実施形態では、ニコチンのプロトン化の範囲は未知である。
【0050】
いくつかの実施形態では、モノプロトン化ニコチン塩は、使用者において高い満足度を生んだ。例えば、ニコチン安息香酸塩とニコチンサリチル酸塩はモノプロトン化ニコチン塩であり、使用者において高い満足度を生む。この傾向の理由は、構成する酸を備えた蒸気に転移する前にニコチンがまずプロトン脱離され、その後再プロトン化の後にエアロゾル中の酸によって安定化され、使用者の肺への流れを下って酸によって運ばれるメカニズムの作用によって説明され得る。加えて、遊離塩基ニコチンの満足の欠如は、第二の要因が重要であり得ることを示す。塩に依存して、ニコチン塩がプロトン化の最適な範囲にある場合、ニコチン塩は最良のパフォーマンスを見せる。例えば、制限しない実施例13において描かれるように、ニコチンに対する安息香酸の1:1比率でニコチン安息香酸塩はエアロゾルにニコチンの最大量を転移する。より低いモル比がエアロゾルに転移するより少ないニコチンをもたらし、ニコチンに対する安息香酸の1:1のモル比より高くなっても、さらなるニコチンのエアロゾルへの転移をもたらさない。これは、塩を形成するために1モルのニコチンは1モルの安息香酸と関連する又は相互作用すると説明できる。すべてのニコチン分子に関連させるのに十分な安息香酸がない場合、製剤においてプロトン化されずに残された遊離塩基ニコチンは蒸気化され、使用者の満足度が減る。
【0051】
いくつかの実施形態では、室温あるいは低温電子揮発装置(つまり低温の電子たばこ)の作動温度で分解される酸は、使用者に同じ満足度を与えない。例えば、同じモル量の酸を液体からエアロゾルに転移させるのに、低温電子たばこの作動温度で分解されるリンゴ酸は、安息香酸と比較して2倍量が必要である。そのため、いくつかの実施形態では、エアロゾルの非気相におけるいくつかの実施形態において、同じモル量のニコチンを含むエアロゾルを生成するためには、安息香酸と比較して二倍のモル量のリンゴ酸が必要である。さらに、リンゴ酸が2つのカルボン酸基を含み、安息香酸が1つ含むので、ニコチン液体製剤においてリンゴ酸を使用する場合、安息香酸と比較して4倍量の酸性官能基が必要とされる。さらに、リンゴ酸が2つのカルボン酸基を含み、安息香酸が1つ含むので、ニコチン液体製剤においてリンゴ酸を使用する場合、安息香酸と比較して4倍量の酸性官能基水素が必要とされる。いくつかの実施形態において、酸の分解で生産された1つ以上の化学物質は、使用者に好ましくない経験をもたらす。いくつかの実施形態では、好ましくない経験は、風味、神経反応、および/または口腔、上気道、および/または肺の1つ以上の刺激を含む。
【0052】
いくつかの実施形態において、本明細書で提供されるのは、ニコチン液体製剤及びヒーターを含む電子揮発装置、即ち電子たばこを使用して、使用者に送達するためのニコチンを含む吸入可能なエアロゾルを生成するための方法、システム、装置、製剤及びキットであって、ニコチン液体製剤はニコチン、酸、及び生物学的に許容可能な液体担体を含み、電子たばこを使用する方法は、前記ヒーターに前記ニコチン液体製剤の量を供給する工程;及び前記ニコチン液体製剤の前記量を加熱することで前記ヒーターがエアロゾルを形成する工程を含み、前記量における少なくとも約50%の前記酸が前記エアロゾル中に存在し、前記量における少なくとも約90%の前記ニコチンが前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも95%、あるいは少なくとも約99%の酸がエアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約50%から約99%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約50%から約95%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約50%から約90%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約50%から約80%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約50%から約70%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約50%から約60%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約60%から約99%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約60%から約95%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約60%から約90%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約60%から約80%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約60%から約70%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約70%から約99%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約70%から約95%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約70%から約90%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。いくつかの実施形態において、前記量における少なくとも約70%から約80%の前記酸が前記エアロゾル中に存在する。
【0053】
いくつかの実施形態では、エアロゾルは、口又は鼻腔を介して使用者の肺(例えば使用者の肺の肺胞)に送達できるような大きさの粒子で送達される。いくつかの実施形態では、低温揮発装置(例えば低温の電子たばこ)を使用し、ニコチン液体製剤(例えばニコチン塩液体製剤)を使用して生成されたエアロゾルは、口又は鼻腔を介して使用者の肺(例えば使用者の肺の肺胞)に送達できるような大きさの粒子で送達される。いくつかの実施形態では、使用者の肺(例えば使用者の肺における肺胞)における吸収速度は、エアロゾル粒径によって影響される。いくつかの実施形態では、エアロゾル粒子は以下の大きさである:約0.1ミクロンから約5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約4.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約4ミクロンまで、約0.1ミクロンから約3.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約3ミクロンまで、約0.1ミクロンから約2.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約2ミクロンまで、約0.1ミクロンから約1.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約1ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.9ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.8ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.7ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.6ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.4ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.3ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.2ミクロンまで、約0.2ミクロンから約5ミクロンまで、約0.2ミクロンから約4.5ミクロンまで、約0.2ミクロンから約4ミクロンまで、約0.2ミクロンから約3.5ミクロンまで、約0.2ミクロンから約3ミクロンまで、約0.2ミクロンから約2.5ミクロンまで、約0.2ミクロンから約2ミクロンまで、約0.2ミクロンから約1.5ミクロンまで、約0.2ミクロンから約1ミクロンまで、約0.2ミクロンから約0.9ミクロンまで、約0.2ミクロンから約0.8ミクロンまで、約0.2ミクロンから約0.7ミクロンまで、約0.2ミクロンから約0.6ミクロンまで、約0.2ミクロンから約0.5ミクロンまで、約0.2ミクロンから約0.4ミクロンまで、約0.2ミクロンから約0.3ミクロンまで、約0.3ミクロンから約5ミクロンまで、約0.3ミクロンから約4.5ミクロンまで、約0.3ミクロンから約4ミクロンまで、約0.3ミクロンから約3.5ミクロンまで、約0.3ミクロンから約3ミクロンまで、約0.3ミクロンから約2.5ミクロンまで、約0.3ミクロンから約2ミクロンまで、約0.3ミクロンから約1.5ミクロンまで、約0.3ミクロンから約1ミクロンまで、約0.3ミクロンから約0.9ミクロンまで、約0.3ミクロンから約0.8ミクロンまで、約0.3ミクロンから約0.7ミクロンまで、約0.3ミクロンから約0.6ミクロンまで、約0.3ミクロンから約0.5ミクロンまで、約0.3ミクロンから約0.4まで、約0.4ミクロンから約5ミクロンまで、約0.4ミクロンから約4.5ミクロンまで、約0.4ミクロンから約4ミクロンまで、約0.4ミクロンから約3.5ミクロンまで、約0.4ミクロンから約3ミクロンまで、約0.4ミクロンから約2.5ミクロンまで、約0.4ミクロンから約2ミクロンまで、約0.4ミクロンから約1.5ミクロンまで、約0.4ミクロンから約1ミクロンまで、約0.4ミクロンから約0.9ミクロンまで、約0.4ミクロンから約0.8ミクロンまで、約0.4ミクロンから約0.7ミクロンまで、約0.4ミクロンから約0.6ミクロンまで、約0.4ミクロンから約0.5ミクロンまで、約0.5ミクロンから約5ミクロンまで、約0.5ミクロンから約4.5ミクロンまで、約0.5ミクロンから約4ミクロンまで、約0.5ミクロンから約3.5ミクロンまで、約0.5ミクロンから約3ミクロンまで、約0.5ミクロンから約2.5ミクロンまで、約0.5ミクロンから約2ミクロンまで、約0.5ミクロンから約1.5ミクロンまで、約0.5ミクロンから約1ミクロンまで、約0.5ミクロンから約0.9ミクロンまで、約0.5ミクロンから約0.8ミクロンまで、約0.5ミクロンから約0.7ミクロンまで、約0.5ミクロンから約0.6ミクロンまで、約0.6ミクロンから約5ミクロンまで、約0.6ミクロンから約4.5ミクロンまで、約0.6ミクロンから約4ミクロンまで、約0.6ミクロンから約3.5ミクロンまで、約0.6ミクロンから約3ミクロンまで、約0.6ミクロンから約2.5ミクロンまで、約0.6ミクロンから約2ミクロンまで、約0.6ミクロンから約1.5ミクロンまで、約0.6ミクロンから約1ミクロンまで、約0.6ミクロンから約0.9ミクロンまで、約0.6ミクロンから約0.8ミクロンまで、約0.6ミクロンから約0.7ミクロンまで、約0.8ミクロンから約5ミクロンまで、約0.8ミクロンから約4.5ミクロンまで、約0.8ミクロンから約4ミクロンまで、約0.8ミクロンから約3.5ミクロンまで、約0.8ミクロンから約3ミクロンまで、約0.8ミクロンから約2.5ミクロンまで、約0.8ミクロンから約2ミクロンまで、約0.8ミクロンから約1.5ミクロンまで、約0.8ミクロンから約1ミクロンまで、約0.8ミクロンから約0.9ミクロンまで、約0.9ミクロンから約5ミクロンまで、約0.9ミクロンから約4.5ミクロンまで、約0.9ミクロンから約4ミクロンまで、約0.9ミクロンから約3.5ミクロンまで、約0.9ミクロンから約3ミクロンまで、約0.9ミクロンから約2.5ミクロンまで、約0.9ミクロンから約2ミクロンまで、約0.9ミクロンから約1.5ミクロンまで、約0.9ミクロンから約1ミクロンまで、約1ミクロンから約5ミクロンまで、約1ミクロンから約4.5ミクロンまで、約1ミクロンから約4ミクロンまで、約1ミクロンから約3.5ミクロンまで、約1ミクロンから約3ミクロンまで、約1ミクロンから約2.5ミクロンまで、約1ミクロンから約2ミクロンまで、約1ミクロンから約1.5ミクロンまで。
【0054】
いくつかの実施形態では、前記ヒーターに提供されるニコチン液体製剤の量は容量(volume)または質量(mass)を含む。いくつかの実施形態では、量は「1息当たり」で定量化される。いくつかの実施形態では、容量は以下を含む:約1μL、約2μL、約3μL、約4μL、約5μL、約6μL、約7μL、約8μL、約9μL、約10μL、約15μL、約20μL、約25μL、約30μL、約35μL、約40μL、約45μL、約50μL、約60μL、約70μL、約80μL、約90μL、約100μL、あるいは約100μLより多い。いくつかの実施形態では、量は、約1mg、約2mg約3mg約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mgあるいは約100mgを超える質量を含む。
【0055】
塩形成の中で使用される構成する酸の風味は、酸を選ぶ際に考慮され得る。適切な酸は、使用される濃度でヒトに対して最小の毒性を有する又は毒性を有さない。適切な酸は、使用される濃度で接触する又は接触し得る電子たばこの構成要素と適合性がある。すなわち、そのような酸は、それが接触する又は接触し得る電子たばこ構成要素によって分解されない、又はそうでなければ反応しない。塩形成の中で使用される構成する酸の芳香は、適切な酸を選ぶ際に検討され得る。担体中のニコチン塩の濃度は、個々の使用者中の満足に影響することがある。いくつかの実施形態では、製剤の風味は酸の変更により調節される。いくつかの実施形態では、製剤の風味は外因性の風味剤を加えることにより調節される。いくつかの実施形態では、不愉快な味わい又は臭いを有する酸は、そのような特性を緩和するために最小量で使用される。いくつかの実施形態では、外因性の心地よい臭い又は味わいを有する酸は、製剤に加えられる。特定のレベルで主なエアロゾルに風味と芳香を供給することができる塩の例は、ニコチン酢酸塩、ニコチンシュウ酸塩、ニコチンリンゴ酸塩、ニコチンイソ吉草酸塩、ニコチン乳酸塩、ニコチンクエン酸塩、ニコチンフェニル酢酸塩およびニコチンミリスチン酸塩を含んでいる。
【0056】
ニコチン液体製剤は、低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)で加熱することで吸入することができるエアロゾルを生成し得る。吸入されたニコチンまたはニコチン塩のエアロゾルの量は、使用者によって決定され得る。使用者は、例えば、吸入強度の調節により吸入されるニコチンまたはニコチン塩の量を修正できる。
【0057】
製剤は2つ以上のニコチン塩を含むことが本明細書で記載されている。2つ以上のニコチン塩を含む製剤のいくつかの実施形態では、各個別のニコチン塩は本明細書中に記載されているように形成される。
【0058】
ニコチン液体製剤は、本明細書中で使用されているように、担体、安定化剤、希釈剤、分散剤、沈殿防止剤、増粘剤、および/または賦形剤のような電子たばこに使用される他の適切な化学成分を備えた単一のニコチン塩の又はニコチン塩の混合物を指す。特定の実施形態では、ニコチン液体製剤は20分間周囲条件で撹拌される。特定の実施形態では、ニコチン液体製剤は20分間55℃で加熱され撹拌される。特定の実施形態では、ニコチン液体製剤は60分間90℃で加熱され撹拌される。特定の実施形態では、製剤は、生体(例えば肺)へのニコチンの投与を促進する。
【0059】
本明細書に提供されるニコチン液体製剤のニコチンは、自然に発生するニコチン(例えばタバコのようなニコチンを有する種の抽出物からの)あるいは合成ニコチンのいずれかである。いくつかの実施形態では、ニコチンは(-)-ニコチン、(+)-ニコチン、あるいはその混合物である。いくつかの実施形態では、ニコチンは、比較的純粋な形態(例えば、約80%を超える純度、85%純度、90%純度、95%純度、又は99%純度)で使用される。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤用のニコチンは、後の塩形成工程の間にタール質の残留物の形成を回避する又は最小限に抑えるために外観上「澄んだ水」である。
【0060】
本明細書中に記載されている低温揮発装置(つまり電子たばこ)に使用されたニコチン液体製剤は、いくつかの実施形態において、約0.5%(w/w)から約20%(w/w)のニコチン濃度を有し、この濃度は総溶液重量に対するニコチンの重量(例えばw/w)である。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約1%(w/w)から約20%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約1%(w/w)から約18%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約1%(w/w)から約15%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約4%(w/w)から約12%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態の中で、本明細書中に提供されるニコチン液体製剤は、約1%(w/w)約18%(w/w)まで、約3%(w/w)から約15%(w/w)まで、あるいは約4%(w/w)から約12%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約0.5%(w/w)から約10%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約0.5%(w/w)から約5%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約0.5%(w/w)から約4%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約0.5%(w/w)から約3%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約0.5%(w/w)から約2%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約0.5%(w/w)から約1%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約1%(w/w)から約10%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約1%(w/w)から約5%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約1%(w/w)から約4%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約1%(w/w)から約3%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約1%(w/w)から約2%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約2%(w/w)から約10%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約2%(w/w)から約5%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるニコチン液体製剤は、約2%(w/w)から約4%(w/w)までのニコチン濃度を有する。特定の実施形態は、約0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2.0%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3.0%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4.0%、4.5%、5.0%、5.5%、6.0%、6.5%、7.0%、7.5%、8.0%、8.5%、9.0%、9.5%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、あるいは20%(w/w)、あるいはさらに高い、あるいは任意の増大(increment)を含むニコチン濃度を有するニコチン液体製剤を提供する。ある実施形態は、約5%(w/w)のニコチン濃度のニコチン液体製剤を提供する。ある実施形態は、約4%(w/w)のニコチン濃度のニコチン液体製剤を提供する。ある実施形態は、約3%(w/w)のニコチン濃度のニコチン液体製剤を提供する。ある実施形態は、約2%(w/w)のニコチン濃度のニコチン液体製剤を提供する。ある実施形態は、約1%(w/w)のニコチン濃度のニコチン液体製剤を提供する。ある実施形態は、約0.5%(w/w)のニコチン濃度のニコチン液体製剤を提供する。
【0061】
本明細書中に記載されている低温揮発装置(つまり電子たばこ)に使用されたニコチン液体製剤は、いくつかの実施形態において、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約2%(w/w)約3%(w/w)、約4%(w/w)、約5%(w/w)、約6%(w/w)、約7%(w/w)、約8%(w/w)、約9%(w/w)、約10%(w/w)、約11%(w/w)、約12%(w/w)、約13%(w/w)、約14%(w/w)、約15%(w/w)、約16%(w/w)、約17%(w/w)、約18%(w/w)、約19%(w/w)、あるいは約20%(w/w)のニコチン濃度を有する。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されている低温揮発装置(つまり電子たばこ)に使用されるニコチン液体製剤)は、ニコチンを以下の濃度で含む:約0.5%(w/w)から約20%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約18%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約15%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約12%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約10%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約8%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約7%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約6%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約5%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約4%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約3%(w/w)まで、あるいは約0.5%(w/w)から約2%(w/w)まで。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されている低温揮発装置(つまり電子たばこ)に使用されたニコチン液体製剤は、ニコチンを以下の濃度で含む:約1%(w/w)から約20%(w/w)まで、約1%(w/w)から約18%(w/w)まで、約1%(w/w)から約15%(w/w)まで、約1%(w/w)から約12%(w/w)まで、約1%(w/w)から約10%(w/w)まで、約1%(w/w)から約8%(w/w)まで、約1%(w/w)から約7%(w/w)まで、約1%(w/w)から約6%(w/w)まで、約1%(w/w)から約5%(w/w)まで、約1%(w/w)から約4%(w/w)まで、約1%(w/w)から約3%(w/w)まで、あるいは約1%(w/w)から約2%(w/w)まで。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されている低温揮発装置(つまり電子たばこ)に使用されたニコチン液体製剤は、ニコチンを以下の濃度で含む:約2%(w/w)から約20%(w/w)まで、約2%(w/w)から約18%(w/w)まで、約2%(w/w)から約15%(w/w)まで、約2%(w/w)から約12%(w/w)まで、約2%(w/w)から約10%(w/w)まで、約2%(w/w)から約8%(w/w)まで、約2%(w/w)から約7%(w/w)まで、約2%(w/w)から約6%(w/w)まで、約2%(w/w)から約5%(w/w)まで、約2%(w/w)から約4%(w/w)まで、あるいは約2%(w/w)から約3%(w/w)まで。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されている低温揮発装置(つまり電子たばこ)に使用されたニコチン液体製剤は、ニコチンを以下の濃度で含む:約3%(w/w)から約20%(w/w)まで、約3%(w/w)から約18%(w/w)まで、約3%(w/w)から約15%(w/w)まで、約3%(w/w)から約12%(w/w)まで、約3%(w/w)から約10%(w/w)まで、約3%(w/w)から約8%(w/w)まで、約3%(w/w)から約7%(w/w)まで、約3%(w/w)から約6%(w/w)まで、約3%(w/w)から約5%(w/w)まで、あるいは約3%(w/w)から約4%(w/w)まで。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されている低温揮発装置(つまり電子たばこ)に使用されたニコチン液体製剤は、ニコチンを以下の濃度で含む:約4%(w/w)から約20%(w/w)まで、約4%(w/w)から約18%(w/w)まで、約4%(w/w)から約15%(w/w)まで、約4%(w/w)から約12%(w/w)まで、約4%(w/w)から約10%(w/w)まで、約4%(w/w)から約8%(w/w)まで、約4%(w/w)から約7%(w/w)まで、約4%(w/w)から約6%(w/w)まで、あるいは約4%(w/w)から約5%(w/w)まで。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されている低温揮発装置(つまり電子たばこ)に使用されたニコチン液体製剤は、ニコチンを以下の濃度で含む:約5%(w/w)から約20%(w/w)まで、約5%(w/w)から約18%(w/w)まで、約5%(w/w)から約15%(w/w)まで、約5%(w/w)から約12%(w/w)まで、約5%(w/w)から約10%(w/w)まで、約5%(w/w)から約8%(w/w)まで、約5%(w/w)から約7%(w/w)まで、あるいは約5%(w/w)から約6%(w/w)まで。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されている低温揮発装置(つまり電子たばこ)に使用されたニコチン液体製剤は、ニコチンを以下の濃度で含む:約6%(w/w)から約20%(w/w)まで、約6%(w/w)から約18%(w/w)まで、約6%(w/w)から約15%(w/w)まで、約6%(w/w)から約12%(w/w)まで、約6%(w/w)から約10%(w/w)まで、約6%(w/w)から約8%(w/w)まで、約6%(w/w)から約7%(w/w)まで。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載されている低温揮発装置(つまり電子たばこ)に使用されたニコチン液体製剤は、ニコチンを約2%(w/w)から約6%(w/w)の濃度で含む。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載されている低温揮発装置(つまり電子たばこ)に使用されたニコチン液体製剤は、ニコチンを約5%(w/w)の濃度で含む。
【0062】
いくつかの実施形態において、製剤は1つ以上の風味剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、製剤の風味は酸の変更により調節される。いくつかの実施形態では、製剤の風味は外因性の風味剤を加えることにより調節される。いくつかの実施形態では、不愉快な味わい又は臭いを有する酸は、そのような特性を緩和するために最小量で使用される。いくつかの実施形態では、外因性の心地よい臭い又は味わいを有する酸は、製剤に加えられる。特定のレベルで主なエアロゾルに風味と芳香を供給することができる塩の例は、ニコチン酢酸塩、ニコチンシュウ酸塩、ニコチンリンゴ酸塩、ニコチンイソ吉草酸塩、ニコチン乳酸塩、ニコチンクエン酸塩、ニコチンフェニル酢酸塩およびニコチンミリスチン酸塩を含んでいる。
【0063】
いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤にふさわしい酸は、200℃で>20mmHgの蒸気圧を有し、電子たばこを腐食させない又はヒトに無毒である。いくつかの実施形態では、ニコチン塩形成にふさわしい酸は、サリチル酸、ギ酸、ソルビン酸、酢酸、安息香酸、ピルビン酸、ラウリン酸およびレブリン酸からなる群から選択される。
【0064】
いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤にふさわしい酸は、200℃で20-200mmHgの蒸気圧を有し、電子たばこを腐食させない又はヒトに無毒である。いくつかの実施形態では、ニコチン塩形成にふさわしい酸は、サリチル酸、安息香酸、ラウリン酸およびレブリン酸からなる群から選択される。
【0065】
いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤にふさわしい酸は、<160℃の融点、>160℃の沸点、融点及び沸点の間の少なくとも50℃の差を有し、電子たばこを腐食させない又はヒトに無毒である。いくつかの実施形態の中で、ニコチン塩形成にふさわしい酸は、電子たばこの作動温度よりも少なくとも40℃低い融点、電子たばこの作動温度よりも40℃以下で低い沸点、融点及び沸点の間の少なくとも50℃の差を有し、電子たばこを腐食させない又はヒトに無毒であり、作動温度は200℃である。いくつかの実施形態では、ニコチン塩形成にふさわしい酸は、サリチル酸、ソルビン酸、安息香酸、ピルビン酸、ラウリン酸およびレブリン酸からなる群から選択される。
【0066】
いくつかの実施形態では、ニコチン液体製剤にふさわしい酸は、電子たばこの作動温度で分解しない。いくつかの実施形態では、ニコチン塩形成にふさわしい酸は電子たばこの作動温度で酸化しない。いくつかの実施形態では、ニコチン塩形成にふさわしい酸は室温で酸化しない。いくつかの実施形態では、ニコチン塩形成にふさわしい酸は不快な味を提供しない。いくつかの実施形態では、ニコチン塩形成にふさわしい酸は、低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)で使用される液体製剤に高い溶解度を持っている。
【0067】
本明細書中に提供されている低温電子揮発装置、即ち電子たばこ2は、本明細書中に記載されている任意の実施態様のニコチン液体製剤の実施態様をその中に含む流体保存区画4を有する。実施形態を図4に示す。図4の電子たばこ2は、マウスエンド6と充電エンド8を含んでいる。マウスエンド6はマウスピース10を含んでいる。充電エンド8は、バッテリー又は充電器あるいはその両方と接続し得、ここではバッテリーは電子たばこの本体内にあり、充電器はバッテリーから離れており、バッテリーを充電するために本体又はバッテリーと結合する。いくつかの実施形態では、電子たばこは、電子たばこの本体14内に充電式電池を含み、充電エンド8は充電式電池の充電のために接続部12を含む。いくつかの実施形態では、電子たばこは、流体保存区画とアトマイザーを含むカトマイザーを含む。いくつかの実施形態では、アトマイザーはヒーターを含む。いくつかの実施形態では、流体保存区画4はアトマイザーから分離可能である。いくつかの実施形態では、流体保存区画4は代替可能なカートリッジの一部のように代替可能である。いくつかの実施形態では、流体保存区画4は補充可能である。いくつかの実施形態では、マウスピース10は代替可能である。
【0068】
本明細書中に提供されるのは、低温電子揮発装置、即ち電子たばこ2のための、本明細書中に記載されているニコチン液体製剤の実施形態を本明細書中に記載されている流体保存区画の中に含む流体保存区画4を有するカトマイザー18である。図5のカトマイザー18の実施形態は、マウスエンド6及び連結端16を含む。図5の実施形態における連結端16が、カトマイザー14を低温電子揮発装置、即ち電子たばこ、又は電子たばこのバッテリー、又はその両方に接続させる。マウスエンド6はマウスピース10を含んでいる。いくつかの実施形態では、カトマイザーはマウスピースを含んでおらず、そのような実施形態では、カトマイザーは低温電子揮発装置、即ち電子たばこのマウスピースと結合でき、あるいはマウスピースが電子たばこのバッテリー又は本体とも結合できる一方、カトマイザーは低温電子揮発装置、即ち電子たばこのバッテリー又は本体に結合できる。いくつかの実施形態では、マウスピースは電子たばこの本体で不可欠である。図5の実施形態を含むいくつかの実施形態では、カトマイザー18は流体保存区画4とアトマイザー(図示せず)を含む。いくつかの実施形態では、アトマイザーはヒーター(図示せず)を含む。
【実施例0069】
<実施例1:ニコチン液体製剤の調製>
様々なニコチン液体製剤が調製され、プロピレングリコール(PG)/植物性グリセリン(VG)の重量で3:7の比率の溶液に加えられ、完全に混合された。以下に示される実施例は、各製剤を10g作るために使用された。手順はすべて規模を変更可能である。
【0070】
例えば、最終の等量濃度(equivalent concentration)が2%(w/w)のニコチン遊離塩基を有するニコチン液体製剤を作製するために、以下の手順が各個別の製剤に適用された。
-ニコチン安息香酸塩製剤:0.15gの安息香酸がビーカーに加えられ、その後0.2gのニコチンを同じビーカーに加えられた。安息香酸が完全に溶解されるまでこの混合物は20分間55℃で撹拌され、完全に溶解され、オレンジの油性混合物が形成された。その混合物は、周囲条件にまで冷却された。9.65gのPG/VG(3:7)溶液は、オレンジのニコチン安息香酸塩に加えられ、視覚的に均質な製剤溶液が達成されるまで、混合物は撹拌された。
-ニコチン安息香酸塩製剤も、ビーカーに0.15gの安息香酸を加え、その後同じビーカーに0.2gのニコチンと9.65gのPG/VG(3:7)溶液を加えることにより作ることができる。その後、視覚的に均質の製剤溶液が溶解していない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は20分間55℃で撹拌された。
-ニコチンクエン酸塩製剤は、ビーカーに0.47gのクエン酸を加え、その後0.2gのニコチンと9.33gのPG/VG(3:7)溶液を同じビーカーに加えることにより作られた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は60分間90℃で撹拌された。
-ニコチンリンゴ酸塩製剤は、ビーカーに0.33gのリンゴ酸を加え、その後同じビーカーに0.2gのニコチンと9.47gのPG/VG(3:7)溶液を加えることにより作られた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は60分間90℃で撹拌された。
-ニコチンコハク酸塩製剤は、ビーカーに0.29gのコハク酸を加え、0.2gのニコチンと9.51gのPG/VG(3:7)溶液を同じビーカーに加えることにより作られた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は60分間90℃で撹拌された。
-ニコチンサリチル酸塩製剤は、ビーカーに0.17gのサリチル酸を加え、その後0.2gのニコチンと9.63gのPG/VG(3:7)溶液を同じビーカーに加えることにより作られた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は60分間90℃で撹拌された。
-ニコチンサリチル酸塩製剤もビーカーに0.17gのサリチル酸を加え、その後0.2gのニコチンを同じビーカーに加えることにより作ることができる。サリチル酸が完全に溶解されるまで、その混合物は60分間90℃で撹拌され、オレンジの油性混合物が形成されたその混合物は9.63gのPG/VG(3:7)溶液が加えられた時、周囲条件に冷却された、あるいは90℃を維持した。その後、視覚的に均質の製剤溶液が溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は90℃で撹拌された。
-ニコチン遊離塩基製剤は、ビーカーに0.2gのニコチンを加え、同じビーカーに9.8gのPG/VG(3:7)溶液を加えることにより作られた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が達成されるまで、その混合物は10分間周囲条件で撹拌された。
【0071】
例えば、最終の等量濃度が3%(w/w)のニコチン遊離塩基を有するニコチン液体製剤を作製するために、以下の手順が各個別の製剤に適用された。
-ニコチン安息香酸塩製剤:0.23gの安息香酸をビーカーに加え、その後同じビーカーに0.3gのニコチンを加えた。安息香酸が完全に溶解されるまでその混合物は20分間55℃で撹拌され、オレンジの油性混合物が形成された。その混合物は、周囲条件まで冷却された。9.47gのPG/VG(3:7)溶液をオレンジのニコチン安息香酸塩塩に加え、視覚的に均質の製剤溶液が達成されるまで、混合物は撹拌された。
-ニコチン安息香酸塩製剤も、ビーカーに0.23gの安息香酸を加え、その後同じビーカーに0.3gのニコチンと9.47gのPG/VG(3:7)溶液を加えることにより作ることができる。その後、視覚的に均質の製剤溶液が溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は20分間55℃で撹拌された。
-ニコチンクエン酸塩製剤は、ビーカーに0.71gのクエン酸を加え、その後同じビーカーに0.3gのニコチンと8.99gのPG/VG(3:7)溶液を加えることにより作られた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は60分間90℃で撹拌された。
-ニコチンリンゴ酸塩製剤は、ビーカーに0.5gのリンゴ酸を加え、その後0.3gのニコチンと9.2gのPG/VG(3:7)溶液を同じビーカーに加えることにより作られた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は60分間90℃で撹拌された。
-ニコチンレブリン酸塩製剤は、ビーカーに溶解した0.64gのレブリン酸を加え、その後同じビーカーに0.3gのニコチンを加えることにより作られた。その混合物は10分間周囲条件で撹拌された。発熱反応が起こり、油性の生成物が生成された。その混合物を外界温度に冷却させ、9.06gのPG/VG(3:7)溶液を同じビーカーに加えた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が達成されるまで、その混合物は20分間周囲条件で撹拌された。
-ニコチンピルビン酸塩製剤は、ビーカーに0.33gのピルビン酸を加え、その後同じビーカーに0.3gのニコチンを加えることにより作られた。その混合物は10分間周囲条件で撹拌された。発熱反応が起こり、油性の生成物が生成された。その混合物は、外界温度に冷却され、9.37gのPG/VG(3:7)溶液を同じビーカーに加えた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が達成されるまで、その混合物は20分間周囲条件で撹拌された。
-ニコチンコハク酸塩製剤は、ビーカーに0.44gのコハク酸を加え、その後同じビーカーに0.3gのニコチンと9.26gのPG/VG(3:7)溶液を加えることにより作られた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は60分間90℃で撹拌された。
-ニコチンサリチル酸塩製剤は、ビーカーに0.26gのサリチル酸を加え、その後同じビーカーに0.3gのニコチンと9.44gのPG/VG(3:7)溶液を加えることにより作られた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は60分間90℃で撹拌された。
-ニコチンサリチル酸塩製剤も、ビーカーに0.26gのサリチル酸を加え、その後同じビーカーに0.3gのニコチンを加えることにより作ることができる。サリチル酸が完全に溶解し、オレンジの油性混合物が形成されるまで、その混合物は60分間90℃で撹拌された。その混合物は9.44gのPG/VG(3:7)溶液が加えられた時、周囲条件に冷却された、あるいは90℃で維持された。その後、視覚的に均質の製剤溶液が溶解しない化学物質なしで達成されるまで、混合は90℃で撹拌された。
-ニコチン遊離塩基製剤は、ビーカーに0.3gのニコチンを加え、その後同じビーカーに9.7gのPG/VG(3:7)溶液を加えることにより作られた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が達成されるまで、その混合物は10分間周囲条件で撹拌された。
【0072】
例えば、最終の等量濃度が4%(w/w)のニコチン遊離塩基を有するニコチン液体製剤を作製するために、以下の手順が各個別の製剤に適用された。
-ニコチン安息香酸塩製剤:ビーカーに0.3g安息香酸を加え、その後同じビーカーに0.4gのニコチンを加えた。安息香酸が完全に溶解され、オレンジの油性混合物が形成されるまで、その混合物は20分間55℃で撹拌された。その混合物は、周囲条件にまで冷却された。9.7gPG/VG(3:7)溶液がオレンジのニコチン安息香酸塩に加えられ、視覚的に均質の製剤溶液が達成されるまで、その混合物は撹拌された。
-ニコチン安息香酸塩製剤もビーカーに0.3gの安息香酸を加え、その後同じビーカーに0.4gのニコチンと9.7gのPG/VG(3:7)溶液を加えることにより作ることができる。その後、視覚的に均質の製剤溶液が溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は20分間55℃で撹拌された。例えば、最終の等量濃度が5%(w/w)のニコチン遊離塩基を有するニコチン液体製剤を作製するために、以下の手順が各個別の製剤に適用された。
-ニコチン安息香酸塩製剤:0.38gの安息香酸をビーカーに加え、その後同じビーカーに0.5gのニコチンを加えた。安息香酸が完全に溶解され、オレンジの油性混合物が形成されるまで、その混合物は20分間55℃で撹拌された。その混合物は、周囲条件にまで冷却された。9.12gのPG/VG(3:7)溶液をオレンジのニコチン安息香酸塩に加え、視覚的に均質の製剤溶液が達成されるまで、その混合物は撹拌された。
-ニコチン安息香酸塩製剤も、ビーカーに0.5gのニコチンを加え、その後同じビーカーに9.12gのPG/VG(3:7)溶液を加えることにより作ることができる。その後、視覚的に均質の製剤溶液が、溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は20分間55℃で撹拌された。
-ニコチンリンゴ酸塩製剤は、ビーカーに0.83gのリンゴ酸を加え、その後同じビーカーに0.5gのニコチンと8.67gのPG/VG(3:7)溶液を加えることにより作製することができる。その後、視覚的に均質の製剤溶液が、溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は60分間90℃で撹拌された。
-ニコチンレブリン酸塩製剤は、ビーカーに溶解された1.07gのレブリン酸を加え、その後同じビーカーに0.5gのニコチンを加えることにより作られた。その混合物は10分間周囲条件で撹拌された。発熱反応は起こり、油性の生成物が生成された。その混合物は、外界温度に冷却され、8.43gのPG/VG(3:7)溶液を同じビーカーに加えた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が達成されるまで、その混合物は20分間周囲条件で撹拌された。
-ニコチンピルビン酸塩製剤は、ビーカーに0.54gのピルビン酸を加え、その後同じビーカーに0.5gのニコチンを加えることにより作られた。その混合物は10分間周囲条件で撹拌された。発熱反応は起こり、油性の生成物が生成された。その混合物は、外界温度に冷却され、8.96gのPG/VG(3:7)溶液を同じビーカーに加えた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が達成されるまで、その混合物は20分間周囲条件で撹拌された。
-ニコチンコハク酸塩製剤は、ビーカーに0.73gのコハク酸を加え、その後同じビーカーに0.5gのニコチンと8.77gのPG/VG(3:7)溶液を加えることにより作られた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が、溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は60分間90℃で撹拌された。
-ニコチンサリチル酸塩製剤は、ビーカーに0.43gのサリチル酸を加え、その後同じビーカーに0.5gのニコチンと9.07gのPG/VG(3:7)溶液を加えることにより作られたその後、視覚的に均質の製剤溶液が溶解しない化学物質なしで達成されるまで、その混合物は60分間90℃で撹拌された。
-ニコチンサリチル酸塩製剤もビーカーに0.43gのサリチル酸を加え、その後同じビーカーに0.5gのニコチンを加えることにより作ることができる。サリチル酸が完全に溶解され、オレンジの油性混合物が形成されるまで、その混合物は60分間90℃で撹拌された。その混合物は、9.07gのPG/VG(3:7)溶液が加えられた時、周囲条件に冷却された、あるいは90℃で維持された。その後、視覚的に均質の製剤溶液が、溶解しない化学物質なしで達成されるまで、混合は90℃で撹拌された。
-ニコチン遊離塩基製剤は、ビーカーに0.5gのニコチンを加え、その後同じビーカーに9.5gのPG/VG(3:7)溶液を加えることにより作られた。その後、視覚的に均質の製剤溶液が達成されるまで、その混合物は10分間周囲条件で撹拌された。
様々なニコチン塩を含む様々な製剤は同様、あるいは上記のニコチン液体製剤の異なる濃度、あるいは本明細書中の開示を読んだ当業者が理解できるように他のニコチン製剤が調整され得る。
【0073】
2つ以上のニコチン塩を含む様々な製剤は、同様にプロピレングリコール(PG)/植物性グリセリン(VG)の3:7比率の溶液で調製できる。例えば、0.43gのニコチンレブリン酸塩(2.5%w/wニコチン)と0.34gのニコチン酢酸塩(2.5%w/wニコチン)が、5%w/wニコチン液体製剤を達成するために、9.23gのPG/VG溶液に加えた。
【0074】
さらに、別の典型的な製剤が提供される。例えば、0.23gのニコチン安息香酸塩(1.33%w/wニコチン)(モル比1:1ニコチン/安息香酸)、0.25gのニコチンサリチル酸塩(1.33%w/wニコチン)(モル比1:1ニコチン/サリチル酸)および0.28gのニコチンピルビン酸塩(1.34%w/wニコチン)(モル比1:2ニコチン/ピルビン酸)を、5%w/wニコチン液体製剤を達成するために、9.25gのPG/VG溶液に加えた。
【0075】
<実施例2:電子たばこを介したニコチン溶液に関する心拍数研究>
3%w/w溶液での実施例1において記載されるように、ニコチンレブリン酸塩、ニコチン安息香酸塩、ニコチンコハク酸塩、ニコチンサリチル酸塩、ニコチンリンゴ酸塩、ニコチンピルビン酸、ニコチンクエン酸塩、ニコチン遊離塩基およびプロピレングリコールの対照の典型的な製剤は調製され、低温電子揮発装置、つまり電子たばこによって同じヒト被験体に同じ方法で投与された。約0.5mlの溶液はそれぞれ、本研究の中で使用される「eRoll」カートリッジアトマイザー(joyetech.com)にロードされた。その後、アトマイザーは「eRoll」の電子たばこ(同じメーカー)に接続された。作動温度は約150℃から約250℃、又は約180℃から約220℃である。
【0076】
心拍数測定は6分間測定された;吸い始める前の1分間から、吸っている間の3分間及び吸い終わった後2分間まで継続した。テスト参加者は各場合において3分間に10吸いした。基本の心拍数は吸い始める前の最初の1分間の平均心拍数だった。吸い始めた後の心拍数は、20秒のインターバルで平均化された。吸い(吸入)は合計3分間20秒ごとに生じた。標準化された心拍数は、個々の心拍数データポイントと基本の心拍数の間の比率として定義された。最終的な結果は、図1において最初の4分の間示される標準化された心拍数として示された。
【0077】
図1は、様々なニコチン液体製剤によって得られた心拍数測定からの結果を要約する。図1を見る際の参照の容易さのために、180秒の時点で一番上から一番下まで(最も高い標準化された心拍数から最も低い標準化された心拍数)、ニコチン液体製剤は以下のとおりである:ニコチンサリチル酸製剤、ニコチンリンゴ酸塩製剤、ニコチンレブリン酸塩製剤(180秒でニコチンリンゴ酸塩製剤とほとんど同じであるため、2番目の参照ポイントとして:160秒の時点でニコチンリンゴ酸塩製剤のカーブはニコチンレブリン酸製剤のカーブよりも低い)、ニコチンピルビン酸塩製剤、ニコチン安息香酸塩製剤、ニコチンクエン酸塩製剤、ニコチンコハク酸塩製剤、及びニコチン遊離塩基製剤。180秒の時点での底カーブ(最も低い標準化された心拍数)は、偽薬(100%のプロピレングリコール)に関係している。ニコチン塩を含むテスト製剤は、偽薬より心拍数の速く著しい上昇を引き起こす。重量で同じ量のニコチンを備えたニコチン遊離塩基製剤と比較している場合、ニコチン塩を含むテスト製剤はさらにより速くより著しい上昇を引き起こす。加えて、200℃で20-200mmHgの間の計算された蒸気圧を有する酸(それぞれピルビン酸(165℃の沸点を有する)を除外する安息香酸(171.66mmHg))から調製されたニコチン塩(例えばニコチン安息香酸塩とニコチンピルビン酸塩)は、他より心拍数の速い上昇を引き起こす。酸(それぞれ安息香酸、レブリン酸およびサリチル酸)から調製されたニコチン塩(例えばニコチンレブリン酸塩、ニコチン安息香酸塩およびニコチンサリチル酸塩)は、さらにより著しい心拍数増大を引き起こす。したがって、同様の蒸気圧及び/又は同様の沸点を有する酸によって形成された他の適切なニコチン塩が、本発明の実施に従って使用され得る。従来の燃やすたばこへの理論的なアプローチ又は理論的に比較可能である心拍数が上昇したこの経験は、他の電子たばこデバイスにおいて実証されていない又は確認されていない。タバコへの添加剤としてニコチン塩(20(w/w)以上のニコチン塩の溶液)を使用した場合であっても、たばこを燃やさない低温たばこ揮発装置(電子たばこ)においても実証されていない又は確認されていない。したがって、この実験からの結果は驚くべきで予測し得なかった。
【0078】
<実施例3:電子たばこを介したニコチン食塩水に関する満足の研究>
実施例2において示される心拍数研究に加えて、ニコチン液体製剤(実施例1に述べられているような3%w/wニコチン液体製剤を使用した)は、11人のテスト参加者を使用して、満足の研究を行なうために使用された。テスト参加者、低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)、および/または、従来のたばこ使用者は、テストの前に少なくとも12時間ニコチン取込を行わないことを要求された。参加者は低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)を使用して、各場合において3分間にわたって10回吸い(実施例2の中で使用されたのと同じく)、その後、肉体的又は情緒的に満足でない場合を0として、0-10のスケールで彼または彼女が感じた、肉体的及び情緒的な満足のレベルを評価するように依頼された。その後、各製剤に提供されるランクを使用して、その製剤は1が最も高いランクを有し、8が最も低いランクを有するとして、1-8でランク付けされた。その後、表1における平均順位を生成するために、各酸の順位は11人の参加者で平均化された。ニコチン安息香酸塩、ニコチンピルビン酸塩、ニコチンサリチル酸塩およびニコチンレブリン酸塩はすべて良いパフォーマンスを示し、ニコチンリンゴ酸塩、ニコチンコハク酸塩およびニコチンクエン酸塩が後に続いた。
【0079】
【表1】
【0080】
満足の研究に基づいて、>20mmHg@200℃、あるいは20-200mmHg@200℃、あるいは100-300mmHg@200℃の間の蒸気圧を有する、酸を備えたニコチン塩製剤は、その他(165℃の沸点を有するピルビン酸以外)より多くの満足を与える。参考のために、サリチル酸は約135.7mmHg@200℃の蒸気圧を有し、安息香酸は、約171.7mmHg@200℃の蒸気圧を有し、及びレブリン酸は約149mmHg@200℃の蒸気圧を有することが測定された。
【0081】
満足の研究に基づいて、さらに、例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤は、装置の作動温度で分解される酸(つまりリンゴ酸)を含むものは、低くランク付けられた。しかしながら、例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤は、装置の作動温度で分解されない酸(つまり安息香酸)を含むものは、高くランク付けられた。したがって、装置の作動温度での分解の傾向のない酸と比較して、分解の傾向のある酸は好ましくない。
【0082】
<実施例4:テスト製剤1(TF1)>
ニコチン塩を含むグリセリンにいてニコチンレブリン酸塩溶液は次のものを使用した:1.26g(12.6%w/w)の1:3ニコチンレブリン酸塩8.74g(87.4%w/w)のグリセリン-全重量10.0g。
【0083】
きれいな(neat)ニコチンレブリン酸塩をグリセリンに加え、完全に混合した。L-ニコチンは、162.2gのモル質量を有し、レブリン酸モル質量は116.1gである。1:3モル比では、重量でニコチンレブリン酸塩におけるニコチンのパーセンテージは以下から得られる:162.2g/(162.2g+(3×116.1g))=31.8%(w/w)。
【0084】
<実施例5:テスト製剤2(TF2)>
0.40g(4.00%w/w)のL-ニコチンを含むグリセリンにおける遊離塩基ニコチンの溶液を、9.60g(96.0%w/w)のグリセリンに溶解し、完全に混合した。
【0085】
<実施例6:電子たばこを介したニコチン溶液に関する心拍数研究>
両方の製剤(TF1とTF2)は低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)によって同じヒト被験体へ同じ方法で投与した:約0.6mlの溶液はそれぞれ「eGo-C」カートリッジアトマイザー(joyetech.com)にロードされた。その後、アトマイザーを「eVic」電子たばこ(同じメーカー)に結合した。電子たばこのこのモデルは、アトマイザーによって、調整可能な電圧、及びしたがってワット量、を可能にする。電子たばこの作動温度は、約150℃から約250℃又は約180℃から約220℃である。
【0086】
両方の場合でのアトマイザーは、抵抗を2.4オーム有し、電子たばこは4.24Vにセットされ、7.49Wの力をもたらす。(P=V^2/R)
【0087】
心拍数は吸い始めから10分間30秒のインターバルで測定された。テスト参加者は各場合において3分間に10吸いした(実線:(2番目に高いピーク):たばこ、暗い点線(最も高いピーク):テスト製剤1(TF1ニコチン液体製剤)(薄い点線):テスト製剤2(TF2-ニコチン液体製剤)。たばことTF1およびTF2の間の比較は図2に示される。
【0088】
それは、ニコチンレブリン酸塩を備えたテスト製剤(TF1)は、ニコチンのみ(TF2)より心拍数の速い上昇をもたらすことを図2は明確に示している。さらに、TF1は、たばこの上昇率により良く似ている。他の塩も試みられ、純粋なニコチン溶液と比較して心拍数を増加させることが明らかになった。したがって、同様の結果を引き起こす他の適切なニコチン塩は本発明の実施に従って使用されてもよい。例えばピルビン酸、オキサロ酢酸、アセト酢酸などのような他のケト酸(アルファ-ケト酸、ベータ-ケト酸、ガンマ-ケト酸など)。従来の燃やすたばこに匹敵する増加した心拍数のこの経験は、他の電子たばこ装置の中で実証されなかったし識別されなかった。また、ニコチン塩がタバコへの添加剤として使用された時さえ(20%(W/W)以上のニコチン塩の溶液)、タバコを焼かない低温タバコ蒸発装置の中でそれが実証されなかったし識別されなかった。したがって、この実験からの結果は驚くべきで予期し得ないものであった。
【0089】
加えて、データは、図2に示された以前の発見とよく相関しているように見える。
【0090】
以前に満足の研究で記載されたように、20-300mmHg@200℃の間の蒸気圧を有する酸を備えたニコチン塩製剤は、図3に記載されているように、165℃の沸点を有するピルビン酸で作られたニコチン液体製剤を除くその他よりも多くの満足を与える。さらに、満足の研究に基づいて、装置の作動温度で分解される酸(つまりリンゴ酸)を含む、例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤は低くランクづけられ、装置の作動温度で分解されない酸(つまり安息香酸)を含む、例えばニコチン塩液体製剤のようなニコチン液体製剤は高くランク付けられた。したがって、分解の傾向のない酸と比較して、装置の作動温度の分解の傾向のある酸はそれほど好ましくない。本明細書中の発見に基づいて、これらのニコチン液体製剤は以下の性質の1つ以上を有すると予想される:
-20-300mmHg@200℃の間の蒸気圧、
->20mmHg@200℃の蒸気圧、
-沸点及び融点の少なくとも50℃の違い、160℃よりも高い沸点、及び160℃未満の融点、
-沸点及び融点の少なくとも50℃の違い、160℃よりも高い沸点、及び160℃未満の融点、
-沸点及び融点の少なくとも50℃の違い、作動温度よりも最大で40℃低い沸点、及び作動温度よりも少なくとも40℃低い融点、及び
-装置の作動温度による分解に耐性がある。
【0091】
Tmax-最高血中濃度への時間:本明細書で確立された結果に基づいて、ニコチン液体製剤を含む低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)の使用者は、遊離塩基ニコチンを含む製剤を使用した場合よりも少なくとも1.2倍から3倍で速い、適切な酸で調製されたニコチン塩の混合物を含む製剤の使用からの肉体的・情緒的な満足の比較可能な速度を経験する。図1で示されるように:ニコチン塩製剤からのニコチンは、吸い始めからおよそ40秒後に、個人の正常な心拍数のほぼ1.2倍である心臓の鼓動を生じさせたように見え;ニコチン遊離塩基製剤からのニコチンは、吸い始めからおよそ110秒後に、個人の正常な心拍数のほぼ1.2倍である心臓の鼓動を生じさせたように見えるが;比較可能な最初の満足度達成するための時間として2.75倍の差がある。
【0092】
さらに、図2からのデータと一致しないわけではない;ここでデータはおよそ120秒(2分)で、テスト参加者の心拍数が従来のたばこあるいはニコチン液体製剤(TF1)のいずれかで最高105-110bpmを達成したことをデータが例証している;それらの同じ参加者の心拍数は、ニコチン遊離塩基製剤(TF2)においておよそ7分で最高でおよそ86bpmに達した;さらに遊離塩基に対してニコチン塩(及び従来のたばこ)で1.2倍大きい効果の差があった。
【0093】
さらに、ピーク満足度(吸い始め(時間=0)から約120秒後で達成される)及び標準化された心拍数のラインの勾配を考慮すると、遊離塩基ニコチン製剤を超えるこれらのニコチン液体製剤の近似の勾配は、0.0054hrn/秒及び0.0025hrn/秒の間の範囲内にある。比較として、遊離塩基ニコチン液体製剤のラインの勾配は、約0.002である。これは、遊離塩基製剤より1.25~2.7倍速い速度で使用者が利用可能なニコチンの濃度が送達されられるということを示唆しているだろう。
【0094】
別の測定基準において;Cmax-最大の血液ニコチン濃度;上に例証されたものとして、同様の上昇率が血液ニコチン濃度で測定されることが予想される。すなわち、一般的なたばこと特定のニコチン液体製剤の間で比較可能なCmaxが得られるが、遊離塩基ニコチン溶液がより低いCmaxになることが、本明細書中の発見に基づいて予想され、今日までの既知の技術に基づいて予想できなかったことである。
【0095】
同様に、特定のニコチン液体製剤は、時間の前半で血液のニコチン取込レベルのより高い速度を持つことは、本明細書中の発見に基づいて予想され、今日までの既知の技術に基づいて予想できなかったことである。確かに、実施例8は、本明細書中で記載されている発見及びテストに基づき、今日までに利用可能な技術と比較して予測できなかったこれらの予想と一致する2つの塩製剤のデータを示す。
【0096】
<実施例7:電子たばこを介したニコチン溶液に関する心拍数研究>
実施例1において記載されるように、ニコチンレブリン酸塩、ニコチン安息香酸塩、ニコチンコハク酸塩、ニコチンサリチル酸塩、ニコチンリンゴ酸塩、ニコチンピルビン酸塩、ニコチンクエン酸塩、ニコチンソルビン酸塩、ニコチンラウリン酸塩、ニコチン遊離塩基およびプロピレングリコールの対照の典型的な製剤は調製されており、低温電子揮発装置、つまり電子たばこによって、同じヒト被験体に同じ方法によって投与された。約0.5mlの溶液はそれぞれ、本研究の中で使用される「eRoll」カートリッジアトマイザー(joyetech.com)にロードされる。その後、アトマイザーは「eRoll」の電子たばこ(同じメーカー)に結合される。電子たばこの作動温度は、約150℃から約250℃又は約180℃から約220℃である。
【0097】
心拍数測定は6分間測定された;吸い始める前の1分間から、吸っている間の3分間及び吸い終わった後2分間まで継続した。テスト参加者は各場合において3分間に10吸いした。基本の心拍数は吸い始める前に最初の1分間の平均心拍数だった。吸い始めた後の心拍数は、20秒のインターバルで平均化された。標準化された心拍数は、個々の心拍数データポイントと基本の心拍数の間の比率として定義された。最終的な結果は、標準化された心拍数として示された。
【0098】
<実施例8:血中濃度試験>
血中濃度試験は24の被験体(n=24)で行われた。4つの被験物質が本研究の中で使用された:低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)の中で使用される1本の参照たばこと3つのニコチン液体製剤は、約150℃から約250℃、あるいは約180℃から約220℃である電子たばこの作動温度を有している。参照たばこはPall Mall(ニュージーランド)であった。3つのニコチン液体製剤が電子たばこにおいてテストされた:2%の遊離塩基(ニコチンに基づいたw/w)、2%の安息香酸塩(ニコチンに基づいたw/w、安息香酸へのニコチンの1:1モル比)、および2%のリンゴ酸塩(ニコチンに基づいたw/w、リンゴ酸へのニコチンの1:2モル比)。3つのニコチン液体製剤は実施例1に述べられているように調製された液体製剤だった。
【0099】
各製剤のニコチンの濃度はUV分光光度計(Agilentによって製造されたCary 60)を使用して確認された。UV分析のためのサンプル溶液は、水中の20mlの0.3%のHCl中に、20mgの各製剤を溶解することにより作られた。その後、試料溶液はUV分光光度計においてスキャンされ、259nmの特徴的なニコチンピークは同じ希釈剤中の19.8μg/mlニコチンの標準溶液に対するサンプル中のニコチンの量を計るために使用された。標準溶液は、水中の10mlの0.3%のHCl中に19.8mgのニコチンを最初に溶解し、その後水中の0.3%のHClで1:100希釈することにより調製された。全ての製剤で報告されたニコチン濃度は、要求された濃度の95-105%の範囲内である。
【0100】
被験体はすべて、電子たばこを使用して、各試験済みの混合物の30-55mgの液体製剤を消費することができた。
【0101】
文献結果:C. Bullen et al, Tobacco Control 2010, 19:98-103
たばこ (5分 任意(adlib),n=9):Tmax=14.3(8.8-19.9)、Cmax=13.4(6.5-20.3)
1.4%E-cig (5分 任意、n=8):Tmax=19.6(4.9-34.2)、Cmax=1.3(0.0-2.6)
ニコレット吸入器(20mg/20分、n=10):Tmax=32.0(18.7-45.3)、Cmax=2.1(1.0-3.1)。
【0102】
2%のニコチンブレンドのCmax評価:Cmax=消費された質量*強度*バイオアベイラビリティ/(分布の容量*本体*重量)=40mg*2%*80%/(2.6L/kg*75kg)=3.3ng/mL
【0103】
4%のニコチンブレンドのCmaxを評価した:Cmax=消費された質量*強度*バイオアベイラビリティ/(分布の容量*本体*重量)=40mg*4%*80%/(2.6L/kg*75kg)=6.6ng/mL
【0104】
血中濃度試験の薬物動態学プロファイルは図6に示される;電子たばこからのエアロゾルの最初の一吸い(吸入)あるいは参照たばこの喫煙の後に時間とともに血液ニコチン濃度(ng/ml)を示す。10吸いが、時間=0から開始し、4.5分間継続する30秒のインターバルで行われた。それは、図6で示されるデータに基づいているようで、本明細書中に他の研究においては遊離塩基製剤は、複数の時点でテストされた他のものよりも低いように見えるので、Cmaxに関して塩製剤及び/又は参照たばこと統計的に異なる。さらに、当業者は、本明細書中の開示を見ると、1つ以上の製剤及びたばこの間、又は低温電子揮発装置、即ち電子たばこにおけるこれらの製剤の間の統計に基づく違いを決定するためのテストを適切に鼓舞することができる。参照の容易さのために、表2は各製剤及び参照たばこで検出されたニコチンの量(全ての使用者の平均として)を示し、Cmax及びTmaxとともにng/mLで提示される。これらの表からのデータは、したがって生データと共に、図6、7および8を生成するために使用された。
【0105】
【表2-1】
【0106】
【表2-2】
【0107】
3つのニコチン液体製剤及び参照たばこのCmax及びTmaxの比較が図7に示されている。洗浄期間のタイムリミットにより、基準の血液ニコチン濃度(t=-2分とt=0分での)は、テストの日の後の時間で消費されたサンプルでより高かった。図6-7の中のデータは訂正された血液ニコチン濃度値を示す(即ち、同じサンプルの基準のニコチン濃度を引いた各時点の明白な血液ニコチン濃度)。図8は、訂正された血液ニコチン濃度を使用して計算されたTmaxデータを描く。参照たばこ、ニコチン安息香酸塩を含むニコチン液体製剤、およびニコチンリンゴ酸塩を含むニコチン液体製剤はすべて、遊離塩基ニコチンを含むニコチン液体製剤より高いCmaxとより低いTmaxを示した。遊離塩基ニコチンと比較した、ニコチン安息香酸塩とニコチンリンゴ酸塩を含むニコチン液体製剤のより良いパフォーマンスは、遊離塩基ニコチンと比較した液体からエアロゾルへのニコチン塩の優れた転移効率によるものであり、これはニコチンが使用者の肺及び/又は使用者の肺の肺胞により効率よく送達されることを可能にする。
【0108】
テストされた酸のニコチン液体製剤の含有量と特性は、実施例1に述べられているような安息香酸と比較して、血中濃度試験データがリンゴ酸のより低いランクをどのように確証するかに関して妥当性のある説明を提供する。血漿実験では、ニコチンリンゴ酸塩製剤は、リンゴ酸へのニコチンの1:2モル比を含み、ニコチン安息香酸塩製剤は、安息香酸へのニコチンの1:1モル比を含んだ。以下に説明されるように、リンゴ酸が電子たばこの作動温度で分解されるので、余分なリンゴ酸がエアロゾル化ニコチンに必要である。したがって、リンゴ酸を使用して生成されたエアロゾルが分解産物を含む可能性が高い(使用者に不利な経験をもたらし得るため、したがってより低いランクをもたらす)。例えば、不利な経験は風味、神経の反応および/または口腔、上気道および/または肺の1つ以上の刺激を含む。
【0109】
<実施例9:血中濃度試験>
血中濃度試験は24の被験体(n=24)で行われた。8つの被験物質がこの研究の中で使用される:1つの参照たばこと7つのブレンドがエアロゾルとして、低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)において使用者に送達された。電子たばこの作動温度は、約150℃から約250℃、又は約180℃から約220℃である。参照たばこはPall Mall(ニュージーランド)である。7つのブレンドがテストされた:2%の遊離塩基、2%の安息香酸塩、4%の安息香酸塩、2%のクエン酸塩、2%のリンゴ酸塩、2%のサリチル酸塩および2%のコハク酸塩。7つのブレンドは、実施例1及び以下に記載されたそれと同様のプロトコルによって調製された液体製剤である。
【0110】
被験体はすべて、各試験済みの混合の30-55mgの液体製剤を消費した。10吸いが、30秒のインターバルで行われ、時間=0から開始し、4.5分まで継続した。血中濃度試験は、最初の吸いから少なくとも60分間行われ、使用者の血漿中のニコチンの薬物動態データ(Cmax、Tmax、AUC)は、各被験物質の最初の90秒でのニコチン吸収率とともに、その60分間の様々な時間で得られた。
【0111】
<実施例10:血中濃度試験>
血中濃度試験は24の被験体(n=24)で行われた。11つの被験物質が本研究の中で使用される。1つの参照たばこと10のブレンドがエアロゾルとして、低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)において使用者に送達された。参照たばこはPall Mall(ニュージーランド)である。電子たばこの作動温度は、約150℃から約250℃、又は約180℃から約220℃である。10のブレンドがテストされた:2%の遊離塩基、2%の安息香酸塩、2%のソルビン酸塩、2%のピルビン酸塩、2%のラウリン酸塩、2%のレブリン酸塩、2%のクエン酸塩、2%のリンゴ酸塩、2%のサリチル酸塩および2%のコハク酸塩。10のブレンドは、実施例1及び以下に記載されたそれと同様のプロトコルによって調製された液体製剤である。
【0112】
被験体はすべて、各試験済みの混合の30-55mgの液体製剤を消費する。10吸いが、30秒のインターバルで行われ、時間=0から開始し、4.5分まで継続した。血中濃度試験は、最初の吸いから少なくとも60分間生じる(t=0)。使用者の血漿中のニコチンの薬物動態データ(Cmax、Tmax、AUC)は、各被験物質の最初の90秒でのニコチン吸収率とともに、その60分間の様々な時間で得られた。
【0113】
<実施例11:血中濃度試験>
血中濃度試験は24の被験体(n=24)で行われた。21つの被験物質が本研究の中で使用される:1つの参照たばこと20のブレンドがエアロゾルとして、低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)において使用者に送達された。参照たばこはPall Mall(ニュージーランド)である。電子たばこの作動温度は、約150℃から約250℃、又は約180℃から約220℃である。20のブレンドがテストされた:2%の遊離塩基、4%の遊離塩基、2%の安息香酸塩、4%の安息香酸塩、2%のソルビン酸塩、4%のソルビン酸塩、2%のピルビン酸塩、4%のピルビン酸塩、2%のラウリン酸塩、4%のラウリン酸塩、2%のレブリン酸塩、4%のレブリン酸塩、2%のクエン酸塩、4%のクエン酸塩、2%のリンゴ酸塩、4%のリンゴ酸塩、2%のサリチル酸塩、4%のサリチル酸塩、2%のコハク酸塩および4%コハク酸塩。20のブレンドは、実施例1及び以下に記載されたそれと同様のプロトコルによって調製された液体製剤である。
【0114】
被験体はすべて、各試験済みの混合の30-55mgの液体製剤を消費する。10吸いが、30秒のインターバルで行われ、時間=0から開始し、4.5分まで継続した。血中濃度試験は、最初の吸いから少なくとも60分間生じる(t=0)。使用者の血漿中のニコチンの薬物動態データ(Cmax、Tmax、AUC)は、各被験物質の最初の90秒でのニコチン吸収率とともに、その60分間の様々な時間で得られた。
【0115】
<実施例12:血中濃度試験>
血中濃度試験は24の被験体(n=24)で行われた。21の被験物質が本研究の中で使用される:1つの参照たばこと20のブレンドがエアロゾルとして、低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)において使用者に送達された参照たばこはPall Mall(ニュージーランド)である。電子たばこの作動温度は、約150℃から約250℃、又は約180℃から約220℃である。20のブレンドがテストされた:2%の遊離塩基、1%の遊離塩基、2%の安息香酸塩、1%の安息香酸塩、2%のソルビン酸塩、1%のソルビン酸塩、2%のピルビン酸塩、1%のピルビン酸塩、2%のラウリン酸塩、1%のラウリン酸塩、2%のレブリン酸塩、1%のレブリン酸塩、2%のクエン酸塩、1%のクエン酸塩、2%のリンゴ酸塩、1%のリンゴ酸塩、2%のサリチル酸塩、1%のサリチル酸塩、2%のコハク酸塩および1%コハク酸塩。20のブレンドは、実施例1及び以下に記載されたそれと同様のプロトコルによって調製された液体製剤である。
【0116】
被験体はすべて、各試験済みの混合の30-55mgの液体製剤を消費する。10吸いが、30秒のインターバルで行われ、時間=0から開始し、4.5分まで継続した。血中濃度試験は、最初の吸いから少なくとも60分間生じる(t=0)。使用者の血漿中のニコチンの薬物動態データ(Cmax、Tmax、AUC)は、各被験物質の最初の90秒でのニコチン吸収率とともに、その60分間の様々な時間で得られた。
【0117】
<実施例13:エアロゾル化されたニコチン塩テスト>
実験系は、フィルタパッドを通り抜けるあらゆる揮発物質を捕捉するためにガラスバブラー(バブラー-1)、ケンブリッジフィルタパッド、および2つのガラスバブラー(順に接続しているトラップ-1とトラップ-2)を含んだ。低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)は、バブラー1の入口に接続され、設計された喫煙機構(puffing regime)の下の捕捉2の出口に接続された、喫煙機械によって活性化された。喫煙機構は次のものを含む:サンプル=30、サイズ=60cc、吸いの継続時間=4秒ごとの吸いの数。捕捉溶媒は、水中の0.3%のHClを含んでいる。テストされたニコチン液体製剤は次のとおりだった:遊離塩基ニコチン、酸に対するニコチンのモル比が1:0.4、1:0.7、1:1および1:1.5のニコチン安息香酸塩、及び酸に対するニコチンのモル比が1:0.5と1:2のニコチンリンゴ酸塩。その製剤は実施例1に述べられていた手順を使用して生成された。実験系では、ガス状の(つまり蒸気)の分析物はバブラーによって捕捉された。
【0118】
その手順は次のものを含む:
* 吸い始めに先立って次の部位を量る工程:ニコチン液体製剤で満たされた電子たばこ、35mlの捕捉溶媒で満たされたバブラー-1、清潔なフィルタパッドおよびパッドホルダー、20mlの捕捉溶媒で満たされたトラップ-1、および20mlの捕捉溶媒で満たされたトラップ-2;
* 次の順で接続すること:電子たばこ、バブラー-1、フィルタパッド、トラップ-1、トラップ-2および喫煙機械;
* 喫煙は前述の喫煙機構の下で行なわれた。各喫煙の吸いの後に、同じ吸いのサイズ及び継続期間の清潔な空気の吸いを行った;
* 喫煙機構の最後の後全ての部分を量る工程。バブラー-1の入口管材料は、1mlの水滴において10mlの捕捉溶媒で分析された。吸いの後のバブラー-1における溶媒の総量は、60吸いからの水の損失の補正で算出された。フィルタパッドを半分に切り、それぞれの半分は2時間20mLの捕捉溶媒で抽出された。パッド抽出物は0.2μmのナイロンシリンジフィルターを通してろ過された。パッドホルダーの正面の半分は5mlの捕捉溶媒で分析された。パッドホルダーの背面の半分は3mlの捕捉溶媒で分析された;
* UV-Vis分光法による溶液の分析する工程。259nmの吸収度はニコチン濃度を計算するために使用された。230nmの吸収度は安息香酸濃度を計算するために使用された。リンゴ酸の量はNZYTech社からのリンゴ酸UV試験キットを使用して計られた。
【0119】
<結果と議論>
(被験体回収)
各被験体(ニコチン、安息香酸およびリンゴ酸)の回収された量は、すべての部位から分析された量の合計として計算された。被験体はトラップ-1あるいはトラップ-2において検知されなかった。回収されたパーセントは、電子たばこによって生成された理論的な量で合計の回復された量を割ることにより計算された。表3は、ニコチン遊離塩基液体製剤、ニコチン安息香酸塩液体製剤およびニコチンリンゴ酸塩液体製剤の中でニコチンの回収パーセントを示す。表3は、さらにニコチン安息香酸塩液体製剤中の安息香酸の回収パーセントと、ニコチンリンゴ酸塩液体製剤中のリンゴ酸の回収パーセントを示す。
【0120】
【表3】
【0121】
リンゴ酸の回収パーセントは、ニコチン及び安息香酸のそれよりも著しく低く、サンプル複製間で大きな可変性を示した。リンゴ酸は熱により150℃(一般の電子たばこ作動温度より低い温度)で分解すると報告された。エアロゾルで見つかったリンゴ酸の低い回収はリンゴ酸の熱の不安定性と一致する。これはニコチン液体製剤中の比率と比較して、エアロゾル中でリンゴ酸比率への低い効果的なニコチンをもたらす。したがって、ニコチンのプロトン化状態は、エアロゾルでも低く、ニコチンリンゴ酸液体製剤で生じたエアロゾル中に存在する効果的に少ないニコチンをもたらす。ニコチン液体製剤と比較して、遊離塩基ニコチン液体製剤の場合におけるより低いニコチン回収は、サンプル収集に起因するかもしれないし、ガス状のニコチンの小さい部分が喫煙系から脱した分析手順に起因するかもしれない。
【0122】
(エアロゾル中の揮発性ニコチン)
低温揮発装置、すなわち電子たばこから出たエアロゾル中のニコチンの量は、総回収ニコチンと比較したパブラー-1で捕捉されたニコチンパーセントを算出することによって試験された。不揮発性であるため、安息香酸がエアロゾルにおける粒子(つまり液滴)に存在すると予想される。1:1モル比でニコチンをプロトン化することが期待されるので、安息香酸は、したがってニコチンのための粒子マーカーとして使用される。これは、エアロゾル中、いくつかの実施形態ではエアロゾルの非気相中に存在するニコチン、をもたらす。エアロゾル化されたニコチンの量は、バブラー-1の中で捕捉された安息香酸の量と、ニコチン液体製剤中の安息香酸の量の間の差を比較することにより計算された。
【0123】
ニコチン液体製剤におけるバブラー-1の中で捕捉されたニコチンの量と、ニコチンに対する安息香酸のモル比の間の線形関係が発見された(図9)。安息香酸に対するニコチンの1:1モル比では、ニコチンは完全にプロトン化され、バブラー-1で回収された蒸気の最小量が測定された。さらに、安息香酸に対するニコチンの1:1.5のモル比で、検出されたエアロゾル化されたニコチンの量においてそれ以上減少しない。気相ニコチンのより高い濃度が、ニコチン液体製剤中の遊離塩基ニコチンを使用した時に生じたニコチンであることを示す、遊離塩基ニコチンのより高いパーセントがパブラー-1によって回収されたことはさらに注目されるべきである。
【0124】
理論上、二塩基酸であるリンゴ酸は、ニコチンに対するリンゴ酸の0.5:1モル比でニコチンをプロトン化する。しかしながら、リンゴ酸は電子たばこの作動温度で分解されると知られており、液体製剤からエアロゾルへの低い転移効率をもたらす。したがって、リンゴ酸の低い転移効率を受けて、リンゴ酸に対するニコチンの1:0.5のモル比を含むニコチン液体製剤を使用して生じた場合、エアロゾルにおける効果的なリンゴ酸に対するニコチンの比率は0.23であり、リンゴ酸に対するニコチンの1:2のモル比を含むニコチン液体製剤を使用して生じた場合0.87である。予想通りに、リンゴ酸に対するニコチンの1:0.5のモル比を含むニコチン液体製剤を使用した場合にパブラー-1において捕捉された酸のパーセントは、安息香酸に対するニコチンのモル比の1:0.4及び1:0.7を含むニコチン液体製剤を使用した場合に回収された酸のパーセントの間である。リンゴ酸に対するニコチンの1:2モル比を含むニコチン液体製剤は、リンゴ酸に対するニコチンの1:0.87モル比を含むエアロゾルを送達し、それにより、ニコチンが完全にプロトン化されるのに必要な量を超えたリンゴ酸を含み、バブラー-1中で捕捉されたほんの14.7%のニコチンを残した(図10)。
【0125】
粒子の中にとどまるエアロゾル化されたニコチンは、肺胞まで移動し、かつユーザの血液に入る可能性がありそうである。ガス状のニコチンは、上気道で堆積され、深い肺のガス交換領域からは異なる比率で吸収される多くの機会がある。したがって、安息香酸への1:1ニコチンあるいはリンゴ酸への1:2ニコチンのモル比を備えたニコチン液体製剤を使用して、非気相中のほぼ同じモル量のエアロゾル化されたニコチンが、使用者の肺に送達される。これは、実施例8で述べられていたTmaxデータと一致する。
【0126】
<実施例14:酸性官能基必要条件テスト>
実験系は、フィルタパッドを通り抜けるあらゆる揮発物質を捕捉するためにガラスバブラー(バブラー-1)、ケンブリッジフィルタパッド、および2つのガラスバブラー(順に接続しているトラップ-1とトラップ-2)を含んだ。低温電子揮発装置(つまり電子たばこ)は、バブラー1の入口に接続され、設計された喫煙機構(puffing regime)の下の捕捉2の出口に接続された、喫煙機械によって活性化された。喫煙機構は次のものを含む:サンプル=30、サイズ=60cc、吸いの継続時間=4秒、ごとの吸いの数。捕捉溶媒は、水中の0.3%のHClを含んでいる。テストされたニコチン液体製剤は次のとおりだった:遊離塩基ニコチン、酸に対するニコチンのモル比が1:0.4、1:0.7、1:1および1:1.5のニコチン安息香酸塩、及び酸に対するニコチンのモル比が1:0.5と1:2のニコチンリンゴ酸塩。その製剤は実施例1に述べられていた手順を使用して生成された。実験系では、ガス状の(つまり蒸気)の分析物はバブラーによって捕捉された。
【0127】
その手順は次のものを含む:
* 吸い始めに先立って次の部位を量る工程:ニコチン液体製剤で満たされた電子たばこ、35mlの捕捉溶媒で満たされたバブラー-1、清潔なフィルタパッドおよびパッドホルダー、20mlの捕捉溶媒で満たされたトラップ-1、および20mlの捕捉溶媒で満たされたトラップ-2;
* 次の順で接続すること:電子たばこ、バブラー-1、フィルタパッド、トラップ-1、トラップ-2および喫煙機械;
* 喫煙は前述の喫煙機構の下で行なわれた。各喫煙の吸いの後に、同じ吸いのサイズ及び継続期間の清潔な空気の吸いを行った;
* 喫煙機構の最後の後全ての部分を量る工程。バブラー-1の入口管材料は、1mlの水滴において10mlの捕捉溶媒で分析された。吸いの後のバブラー-1における溶媒の総量は、60吸いからの水の損失の補正で算出された。フィルタパッドを半分に切り、それぞれの半分は2時間20mLの捕捉溶媒で抽出された。パッド抽出物は0.2μmのナイロンシリンジフィルターを通してろ過された。パッドホルダーの正面の半分は5mlの捕捉溶媒で分析された。パッドホルダーの背面の半分は3mlの捕捉溶媒で分析された;
* UV-Vis分光法による溶液の分析する工程。259nmの吸収度はニコチン濃度を計算するために使用された。230nmの吸収度は安息香酸濃度を計算するために使用された。リンゴ酸の量はNZYTech社からのリンゴ酸UV試験キットを使用して計られた。
【0128】
<結果と議論>
低温揮発装置、すなわち電子たばこから出たエアロゾル中のニコチンの量は、総回収ニコチンと比較したパブラー-1で捕捉されたニコチンパーセントを算出することによって試験された。不揮発性であるため、安息香酸がエアロゾルにおける粒子(つまり液滴)に存在すると予想される。1:1モル比でニコチンをプロトン化することが期待されるので、安息香酸は、したがってニコチンのための粒子マーカーとして使用される。これは、エアロゾル中、いくつかの実施形態ではエアロゾルの非気相中に存在するニコチン、をもたらす。エアロゾル化されたニコチンの量は、バブラー-1の中で捕捉された安息香酸の量と、ニコチン液体製剤中の安息香酸の量の間の差を比較することにより計算された。
【0129】
ニコチン液体製剤におけるバブラー-1の中で捕捉されたニコチンの量と、ニコチンに対する安息香酸のモル比の間の線形関係が発見された(図9)。安息香酸に対するニコチンの1:1モル比では、ニコチンは完全にプロトン化され、バブラー-1で回収された蒸気の最小量が測定された。さらに、安息香酸に対するニコチンの1:1.5のモル比で、検出されたエアロゾル化されたニコチンの量においてそれ以上減少しない。気相ニコチンのより高い濃度が、ニコチン液体製剤中の遊離塩基ニコチンを使用した時に生じたニコチンであることを示す、遊離塩基ニコチンのより高いパーセントがパブラー-1によって回収されたことをさらに注目されるべきである。
【0130】
安息香酸とコハク酸は同様の沸点を有し、安息香酸は249°Cおよびコハク酸は235°Cであり、両方の酸は分解せずに融解して、蒸発する。したがって、一方の酸を使用して生成されたニコチン液体製剤は同様に作用し、エアロゾル中のほぼ同じモル量のニコチンを備えたエアロゾルを生成する。したがって、ニコチン液体製剤中で一方の酸を使用する時、酸の同じ総量が回収される。違って記載されているように、実施例13で記載されているようにニコチン安息香酸塩液体製剤を使用した場合回収された安息香酸のパーセントと比較して、電子たばこにおいてニコチンコハク酸塩液体製剤を使用した場合、コハク酸のほぼ同じパーセントが回収される。そのため、ニコチン液体製剤においてコハク酸または安息香酸のいずれかを使用する場合、ニコチンの同じパーセントも恐らくバブラー-1の中で捕捉される。
【0131】
ここで、ニコチンのモルに対する酸性官能基の異なるモル比が調べられた。コハク酸が二塩基酸であるので、コハク酸に対するニコチンの1:0.25のモル比が、安息香酸に対するニコチンの1:0.5モル比を使用して捕捉されたように、バブラー-1の中で捕捉された同じ量の酸が期待された。さらに、コハク酸に対するニコチンの1:0.5のモル比が、安息香酸に対するニコチンの1:1モル比を使用して捕捉されたように、バブラー-1の中で捕捉されたほぼ同じ量の酸が期待された。安息香酸に対するニコチンのモル比が1:0.4及び1:0.7であるニコチン液体製剤中で捕捉されるニコチンの量に基づいて期待されるように、ニコチン液体製剤におけるコハク酸に対するニコチンの1:0.25のモル比を使用した場合、酸の同じパーセントがバブラー-1で回収されることが期待される(図11)。さらに、ニコチン液体製剤の中でコハク酸に対するニコチンの1:0.5のモル比を使用する時、安息香酸に対するニコチンの1:1モル比の使用と比較して、バブラー-1において回収された、酸の同じパーセントが期待された。
【0132】
したがって、コハク酸が二塩基酸であるので、コハク酸の1モルは、恐らく2モルのニコチンをプロトン化し、よってエアロゾル中の2モルのニコチンを安定化させる。違って記載されるように、低温電子揮発装置(即ち電子たばこ)において使用されるニコチン液体製剤における安息香酸の使用と比較して、低温電子揮発装置(即ち電子たばこ)において使用されるニコチン液体製剤におけるコハク酸の半分のモル量が、ニコチンを完全にプロトン化させ、ニコチンをエアロゾルで安定化させるのに必要である。さらに、過剰なコハク酸(コハク酸に対するニコチンの1:2モル比)が製剤に含まれていたため、過剰なコハク酸が使用者に送達されたと考えられ、よって使用者にとって不愉快な経験をもたらすため、コハク酸が実施例3に記載されている満足の研究において低くランク付けられたのは妥当であった。例えば、不愉快な経験は風味、神経の反応および/または口腔、上気道および/または肺の1つ以上の刺激を含む。
【0133】
一層の理解は、番号が付けられた実施形態の意図を通じて以下で深まり得る;
1. ニコチンを使用者に送達するための方法であって、低温電子揮発装置、即ち電子たばこを展開する工程を含み、電子たばこはニコチン製剤を含み、ニコチン製剤は:
a.約0.5%(w/w)から約20%(w/w)のニコチン
b.約0.25:1から約4:1のニコチンに対する酸のモル比;及び
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、ここで電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、方法。
2. ニコチンに対する酸性官能基のモル比が約0.25:1から約4:1であることを特徴とする、実施形態1記載の方法。
3. 酸とニコチンはニコチン塩を形成することを特徴とする、実施形態1-2のいずれか1つに記載の方法。
4. ニコチン製剤がモノプロトン化されたニコチンを含むことを特徴とする、実施形態1-7記載の方法。
5. エアロゾルがモノプロトン化されたニコチンを含むことを特徴とする、実施形態1-4のいずれか1つの方法。
6. エアロゾルが使用者の肺に送達されることを特徴とする、実施形態1-5のいずれか1つに記載の方法。
7. エアロゾルが使用者の肺の中の肺胞に送達されることを特徴とする、実施形態6に記載の方法。
8. ニコチンがエアロゾルにおける塩形態において安定することを特徴とする、実施形態1-10のいずれか1つに記載の方法。
9. ニコチンがエアロゾルにおける塩形態で運ばれることを特徴とする、実施形態1-10のいずれか1つに記載の方法。
10. 酸が1つのカルボン酸官能基を含むことを特徴とする、実施形態1-9のいずれか1つに記載の方法。
11. 酸が1つを超えるカルボン酸官能基を含むことを特徴とする、実施形態1-9いずれか1つに記載の方法。
12. 酸が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、安息香酸、ピルビン酸、レブリン酸、酒石酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、糖酸、サリチル酸、ソルビン酸、マソン酸、リンゴ酸からなる群から選択されることを特徴とする、実施形態1-9のいずれか1つに記載の方法。
13. 酸がカルボン酸、ジカルボン酸およびケト酸の1つ以上を含むことを特徴とする、実施形態1-9のいずれか1つに記載の方法。
14. 酸が安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸およびクエン酸の1つ以上を含むことを特徴とする、実施形態1-9のいずれか1つに記載の方法。
15. 酸は安息香酸を含むことを特徴とする、実施形態1-9のいずれか1つに記載の方法。
16. 製剤におけるニコチンに対する酸のモル比が、約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態1-11のいずれか1つに記載の方法。
17. 製剤におけるニコチンに対する酸性官能基のモル比が、約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態1-11のいずれか1つに記載の方法。
18. 製剤におけるニコチンに対する酸性官能基水素のモル比が、約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態1-11のいずれか1つに記載の方法。
19. エアロゾルにおけるニコチンに対する酸のモル比が、約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態1-11のいずれか1つに記載の方法。
20. エアロゾルにおけるニコチンに対する酸性官能基のモル比が、約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態1-11のいずれか1つに記載の方法。
21. エアロゾルにおけるニコチンに対する酸性官能基水素のモル比が、約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態1-11のいずれか1つに記載の方法。
22. ニコチン濃度が約0.5%(w/w)、1%(w/w)、約2%(w/w)、約3%(w/w)、約4%(w/w)、約5%(w/w)、約6%(w/w)、
約7%(w/w)、約8%(w/w)、約9%(w/w)、約10%(w/w)、約11%(w/w)、約12%(w/w)、約13%(w/w)、約14%(w/w)、約15%(w/w)、
約16%(w/w)、約17%(w/w)、約18%(w/w)、約19%(w/w)、あるいは約20%(w/w)であることを特徴とする、実施形態1-段落[0043]のいずれか1つに記載の方法。
23. ニコチン濃度が、約0.5%(w/w)から約20%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約18%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約15%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約12%(w/w)まで、
約0.5%(w/w)から約10%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約8%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約7%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約6%(w/w)まで、)、約0.5%(w/w)から約5%(w/w)まで
約0.5%(w/w)から約4%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約3%(w/w)まで、
あるいは約0.5%(w/w)から約2%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態1-段落[0043]のいずれか1つに記載の方法。
24. ニコチン濃度が、約1%(w/w)から約20%(w/w)まで、約1%(w/w)から約18%(w/w)まで、約1%(w/w)から約15%(w/w)まで、約1%(w/w)から約12%(w/w)まで、約1%(w/w)から約10%(w/w)まで、約1%(w/w)から約8%(w/w)まで、約1%(w/w)から約7%(w/w)まで、約1%(w/w)から約6%(w/w)まで、約1%(w/w)から約5%(w/w)まで、約1%(w/w)から約4%(w/w)まで、約1%(w/w)から約3%(w/w)まで、あるいは約1%(w/w)から約2%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態1-段落[0043]のいずれか1つに記載の方法。
25. ニコチン濃度が、約2%(w/w)から約20%(w/w)まで、約2%(w/w)から約18%(w/w)まで、約2%(w/w)から約15%(w/w)まで、約2%(w/w)から約12%(w/w)まで、約2%(w/w)から約10%(w/w)まで、約2%(w/w)から約8%(w/w)まで、約2%(w/w)から約7%(w/w)まで、約2%(w/w)から約6%(w/w)まで、約2%(w/w)から約5%(w/w)まで、約2%(w/w)から約4%(w/w)まで、あるいは約2%(w/w)から約3%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態1-段落[0043]のいずれか1つに記載の方法。
26. ニコチン濃度が、約3%(w/w)から約20%(w/w)まで、約3%(w/w)から約18%(w/w)まで、約3%(w/w)から約15%(w/w)まで、約3%(w/w)から約12%(w/w)まで、約3%(w/w)から約10%(w/w)まで、約3%(w/w)から約8%(w/w)まで、約3%(w/w)から約7%(w/w)まで、約3%(w/w)から約6%(w/w)まで、約3%(w/w)から約5%(w/w)まで、あるいは約3%(w/w)から約4%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態1-段落[0043]のいずれか1つに記載の方法。
27. ニコチン濃度が、約4%(w/w)から約20%(w/w)まで、約4%(w/w)から約18%(w/w)まで、約4%(w/w)から約15%(w/w)まで、約4%(w/w)から約12%(w/w)まで、約4%(w/w)から約10%(w/w)まで、約4%(w/w)から約8%(w/w)まで、約4%(w/w)から約7%(w/w)まで、約4%(w/w)から約6%(w/w)まで、あるいは約4%(w/w)から約5%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態1-段落[0043]のいずれか1つに記載の方法。
28. ニコチン濃度が、約5%(w/w)から約20%(w/w)まで、約5%(w/w)から約18%(w/w)まで、約5%(w/w)から約15%(w/w)まで、約5%(w/w)から約12%(w/w)まで、約5%(w/w)から約10%(w/w)まで、約5%(w/w)から約8%(w/w)まで、約5%(w/w)から約7%(w/w)まで、あるいは約5%(w/w)から約6%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態1-段落[0043]のいずれか1つに記載の方法。
29. ニコチン濃度が、約6%(w/w)から約20%(w/w)まで、約6%(w/w)から約18%(w/w)まで、約6%(w/w)から約15%(w/w)まで、約6%(w/w)から約12%(w/w)まで、約6%(w/w)から約10%(w/w)まで、約6%(w/w)から約8%(w/w)まで、あるいは約6%(w/w)から約7%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態1-段落[0043]のいずれか1つに記載の方法。
30. ニコチン濃度が約2%(w/w)から約6%(w/w)まであることを特徴とする、実施形態1-[0043]のいずれか1つに記載の方法。
31. ニコチン濃度が約5%(w/w)であることを特徴とする、実施形態1-[0043]のいずれか1つに記載の方法。
32. エアロゾルにおけるニコチンのモル濃度はほぼエアロゾルにおける酸のモル濃度と同じであることを特徴とする、実施形態1-[0061]のいずれか1つに記載の方法。
33. エアロゾルが、製剤におけるニコチンの約50%、製剤におけるニコチンの約60%、製剤におけるニコチンの約70%、製剤におけるニコチンの約75%、製剤におけるニコチンの約80%、製剤におけるニコチンの約85%、製剤におけるニコチンの約90%、製剤におけるニコチンの約95%、あるいは製剤におけるニコチンの約99%を含むことを特徴とする、実施形態1-32のいずれか1つに記載の方法。
34. エアロゾルは、約0.1ミクロンから約5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約4.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約4ミクロンまで、約0.1ミクロンから約3.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約3ミクロンまで、約0.1ミクロンから約2.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約2ミクロンまで、約0.1ミクロンから約1.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約1ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.9ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.8ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.7ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.6ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.4ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.4ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.3ミクロンまで、あるいは約0.3から約0.2ミクロンまで、あるいは約0.3ミクロンから約0.4ミクロンまでの粒径における凝縮液を含むことを特徴とする、実施形態1-33のいずれか1つに記載の方法。
35. エアロゾルがニコチン塩の凝縮液を含むことを特徴とする、実施形態1-34に記載の方法。
36. エアロゾルが担体、ニコチン塩、遊離塩基ニコチンおよび遊離酸の1つ以上を含む凝縮液を含むことを特徴とする、実施形態1-34に記載の方法。
37. 酸が室温で分解せず、電子たばこの作動温度で分解しないことを特徴とする、実施形態1-9に記載の方法。
38. 作動温度が150℃から250℃までであることを特徴とする、実施形態1-37のいずれか1つに記載の方法。
39. 作動温度が180℃から220℃までであることを特徴とする、実施形態1-37のいずれか1つに記載の方法。
40. 作動温度が約200℃であることを特徴とする、実施形態1-37のいずれか1つに記載の方法。
41. 酸が作動温度あるいは約200℃で、およびそれ以下で安定していることを特徴とする、実施形態1-40のいずれか1つに記載の方法。
42. 作動温度あるいは約200℃で、およびそれ以下で酸が分解しないことを特徴とする、実施形態1-40のいずれか1つに記載の方法。
43. 作動温度あるいは約200℃で、およびそれ以下で酸が酸化しないことを特徴とする、実施形態1-40のいずれか1つに記載の方法。
44. 製剤が電子たばこの使用者に無毒であることを特徴とする、実施形態1-43のいずれか1つに記載の方法。
45. 製剤は電子たばこを腐食させないことを特徴とする、実施形態1-44のいずれか1つに記載の方法。
46. 製剤が風味剤を含むことを特徴とする、実施形態1-45のいずれか1つに記載の方法。
47. 30秒に1吸入の速度での5分間にわたるエアロゾルの吸入が、約1分から約8分までのニコチン血漿Tmaxをもたらすことを特徴とする、実施形態1-46のいずれか1つに記載の方法。
48. ニコチン血漿Tmaxが約1分から約7分まで、約1分から約6分まで、約1分から約5分まで、約1分から約4分まで、約1分から約3分まで、約1分から約2分まで、約2分から約8分まで、約2分から約7分まで、約2分から約6分まで、約2分から約5分まで、約2分から約4分まで、約2分から約3分まで、約3分から約8分まで、約3分から約7分まで、約3分から約6分まで、約3分から約5分まで、約3分から約4分まで、約4分から約7分まで、約4分から約6分まで、約4分から約5分まで、約5分から約8分まで、約5分から約7分まで、約5分から約6分まで、約6分から約8分まで、約6分から約7分まで、約7分から約8分まで、約8分未満、約7分未満、約6分未満、約5分未満、約4分未満、約3分未満、約2分未満、約1分未満、約8分、約7分、約6分、約5分、約4分、約3分、約2分、あるいは約1分であることを特徴とする、実施形態47の方法。
49. 30秒に1吸入の速度での約5分間にわたるエアロゾルの吸入が、約2分から約8分までのニコチン血漿Tmaxをもたらすことを特徴とする、実施形態1-46のうちのいずれか1つの方法。
50. ニコチン血漿Tmaxが約2分から約8分まで、約2分から約7分まで、約2分から約6分まで、約2分から約5分まで、約2分から約4分まで、約2分から約3分まで、約3分から約8分まで、約3分から約7分まで、約3分から約6分まで、約3分から約5分まで、約3分から約4分まで、約4分から約7分まで、約4分から約6分まで、約4分から約5分まで、約5分から約8分まで、約5分から約7分まで、約5分から約6分まで、約6分から約8分まで、約6分から約7分まで、約7分から約8分まで、約8分未満、約7分未満、約6分未満、約5分未満、約4分未満、約3分未満、約2分未満、約1分未満、約8分、約7分、約6分、約5分、約4分、約3分、あるいは約2分であることを特徴とする、実施形態49の方法。
51. 30秒に1吸入の速度での約5分間にわたるエアロゾルの吸入が、約3分から約8分までのニコチン血漿Tmaxをもたらすことを特徴とする、実施形態1-46のうちのいずれか1つの方法。
52. ニコチン血漿Tmaxが約3分から約7分まで、約3分から約6分まで、約3分から約5分まで、約3分から約4分まで、約4分から約8分まで、約4分から約7分まで、約4分から約6分まで、約4分から約5分まで、約5分から約8分まで、約5分から約7分まで、約5分から約6分まで、約6分から約8分まで、約6分から約7分まで、約7分から約8分まで、約8分未満、約7分未満、約6分未満、約5分未満、約4分未満、約8分、約7分、約6分、約5分、約4分、あるいは約3分であることを特徴とする、実施形態51の方法。
53. Tmaxが約8分未満であることを特徴とする、実施形態1-46のいずれか1つに記載の方法。
54. Tmaxが少なくとも3つの独立したデータセットに基づいて決定されることを特徴とする、実施形態47-53のいずれか1つに記載の方法。
55. Tmaxが少なくとも3つの独立したデータセットの範囲であることを特徴とする、実施形態47-53に記載の方法。
56. Tmaxが少なくとも3つの独立したデータセットの平均±標準偏差であることを特徴とする、実施形態47-53に記載の方法。
57. 液体担体がグリセリン、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、水、エタノールあるいはその組み合わせを含むことを特徴とする、実施形態1-56のいずれか1つに記載の方法。
58. 液体担体がプロピレングリコールと植物性グリセリンを含むことを特徴とする、実施形態1-56のいずれか1つの方法。
59. 液体担体が、20%から50%までのプロピレングリコールと80%から50%までの植物性グリセリンを含むことを特徴とする、実施形態1-56のいずれか1つの方法。
60. 液体担体が、30%のプロピレングリコールと70%の植物性グリセリンを含むことを特徴とする、実施形態1-56のいずれか1つの方法。
61. 製剤がさらに1つ以上の追加の酸を含むことを特徴とする、実施形態1-17のいずれか1つに記載の方法。
62. 1以上の追加の酸が、安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸およびクエン酸の1つ以上を含むことを特徴とする、実施形態21に記載の方法。
63. 1以上の追加の酸が安息香酸を含むことを特徴とする、実施形態21に記載の方法。
64. 1つ以上の追加の酸が1つ以上の追加のニコチン塩を形成することを特徴とする、実施形態21-63のいずれか1つに記載の方法。
65. 使用者にニコチンを送達する方法であって、低温電子揮発装置、即ち電子たばこを展開する工程を含み、電子たばこはニコチン製剤を含み、ニコチン製剤は:
a.約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までのニコチン;
b.安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸、及びクエン酸からなる群から選択される酸であって、ニコチンに対する酸のモル比が約0.25:1から約4:1であり;及び
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、ことを特徴とする、方法。
66. 使用者にニコチンを送達する方法であって、低温電子揮発装置、即ち電子たばこを展開する工程を含み、電子たばこはニコチン製剤を含み、ニコチン製剤は:
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までのニコチン;
b.安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸、及びクエン酸からなる群から選択される酸であって、ニコチンに対する酸のモル比が約0.25:1から約4:1であり;及び、
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、ことを特徴とする、方法。
67. 使用者にニコチンを送達する方法であって、低温電子揮発装置、即ち電子たばこを展開する工程を含み、電子たばこはニコチン製剤を含み、ニコチン製剤は:
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までのニコチン;
b.安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸、及びクエン酸からなる群から選択される酸であって、ニコチンに対する酸のモル比が約1:1から約2:1であり;及び
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、ことを特徴とする、方法。
68. 使用者にニコチンを送達する方法であって、低温電子揮発装置、即ち電子たばこを展開する工程を含み、電子たばこはニコチン製剤を含み、ニコチン製剤は:
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までのニコチン;
b.ニコチンに対する安息香酸のモル比が約1:1であり;及び
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、ことを特徴とする、方法。
69. 低温電子揮発装置、即ち電子たばこにおいて使用するための製剤であって、製剤は:
a.約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までのニコチン;
b.ニコチンに対する酸のモル比が約0.25:1から約4:1であり;及び
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、ことを特徴とする、方法。
70. ニコチンに対する酸性官能基のモル比が、約1:1から約4:1までであることを特徴とする、実施形態69に記載の製剤。
71. 酸とニコチンがニコチン塩を形成することを特徴とする、実施形態69-70のいずれか1つに記載の製剤。
72. モノプロトン化されたニコチンを含むことを特徴とする、実施形態69-71の製剤。
73. エアロゾルがモノプロトン化されたニコチンを含むことを特徴とする、実施形態69-72のいずれか1つに記載の製剤。
74. エアロゾルが使用者の肺に送達されることを特徴とする、実施形態69-73のいずれか1つに記載の製剤。
75. エアロゾルは使用者の肺の中の肺胞に送達されることを特徴とする、実施形態74に記載の製剤。
76. ニコチンがエアロゾル中の塩形態で安定していることを特徴とする、実施形態69-75のいずれか1つに記載の製剤。
77. ニコチンがエアロゾル中の塩形態で運ばれることを特徴とする、実施形態69-75のいずれか1つに記載の製剤。
78. 酸が1つのカルボン酸官能基を含むことを特徴とする、実施形態69-77のいずれか1つに記載の製剤。
79. 酸は1つを超えるカルボン酸官能基を含むことを特徴とする、実施形態69-77のいずれか1つに記載の製剤。
80. 酸が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、安息香酸、ピルビン酸、レブリン酸、酒石酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、糖酸、サリチル酸、ソルビン酸、マソン酸、またはリンゴ酸からなる群から選択されることを特徴とする、実施形態69-77のいずれか1つに記載の製剤。
81. 酸がカルボン酸、ジカルボン酸およびケト酸の1つ以上を含むことを特徴とする、実施形態69-77のいずれか1つに記載の製剤。
82. 酸が安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸およびクエン酸の1つ以上を含むことを特徴とする、実施形態69-77のいずれか1つに記載の製剤。
83. 酸がニコチン安息香酸塩を含むことを特徴とする、実施形態69-77のいずれか1つに記載の製剤。
84. 製剤におけるニコチンに対する酸のモル比が約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態69-83のいずれか1つに記載の製剤。
85. 製剤におけるニコチンに対する酸性官能基のモル比が約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態69-83のいずれか1つに記載の製剤。
86. 製剤におけるニコチンに対する酸性官能基水素のモル比が約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態69-83のいずれか1つに記載の製剤。
87. エアロゾルにおけるニコチンに対する酸のモル比が約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態69-83のいずれか1つに記載の製剤。
88. エアロゾルにおけるニコチンに対する酸性官能基のモル比が約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態69-83のいずれか1つに記載の製剤。
89. エアロゾルにおけるニコチンに対する酸性官能基水素のモル比が約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態69-83のいずれか1つに記載の製剤。
90. ニコチン濃度が、約0.5%(w/w)から約20%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約18%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約15%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約12%(w/w)まで、
約0.5%(w/w)から約10%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約8%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約7%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約6%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約5%(w/w)まで、
約0.5%(w/w)から約4%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約3%(w/w)まで、
あるいは約0.5%(w/w)から約2%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態69-89のいずれか1つに記載の製剤。
91. ニコチン濃度が約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約2%(w/w)、約3%(w/w)、約4%(w/w)、約5%(w/w)、約6%(w/w)、約7%(w/w)、
約8%(w/w)、約9%(w/w)、約10%(w/w)、約11%(w/w)、約12%(w/w)、約13%(w/w)、約14%(w/w)、約15%(w/w)、約16%(w/w)、約17%(w/w)、約18%(w/w)、約19%(w/w)、あるいは約20%(w/w)であることを特徴とする、実施形態69-89のいずれか1つに記載の製剤。
92. ニコチン濃度が、約1%(w/w)から約20%(w/w)まで、約1%(w/w)から約18%(w/w)まで、約1%(w/w)から約15%(w/w)まで、約1%(w/w)から約12%(w/w)まで、約1%(w/w)から約10%(w/w)まで、約1%(w/w)から約8%(w/w)まで、(約1%(w/w)から約7%(w/w)まで、約1%(w/w)から約6%(w/w)まで、約1%(w/w)から約5%(w/w)まで、
約1%(w/w)から約4%(w/w)まで、約1%(w/w)から約3%(w/w)まで、
あるいは約1%(w/w)から約2%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態69-89のいずれか1つに記載の製剤。
93. ニコチン濃度が、約2%(w/w)から約20%(w/w)、約2%(w/w)から約18%(w/w)まで、約2%(w/w)から約15%(w/w)まで、約2%(w/w)から約12%(w/w)まで、約2%(w/w)から約10%(w/w)まで、約2%(w/w)から約8%(w/w)まで、約2%(w/w)から約7%(w/w)まで、約2%(w/w)から約6%(w/w)まで、約2%(w/w)から約5%(w/w)まで、約2%(w/w)から約4%(w/w)、あるいは約2%(w/w)から約3%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態69-89のいずれか1つに記載の製剤。
94. ニコチン濃度が、約3%(w/w)から約20%(w/w)、約3%(w/w)から約18%(w/w)まで、約3%(w/w)から約15%(w/w)まで、約3%(w/w)から約12%(w/w)まで、約3%(w/w)から約10%(w/w)まで、約3%(w/w)から約8%(w/w)まで、約3%(w/w)から約7%(w/w)まで、約3%(w/w)から約6%(w/w)まで、約3%(w/w)から約5%(w/w)まで、あるいは約3%(w/w)から約4%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態69-89のいずれか1つに記載の製剤。
95. ニコチン濃度が、約4%(w/w)から約20%(w/w)、約4%(w/w)から約18%(w/w)まで、約4%(w/w)から約15%(w/w)まで、約4%(w/w)から約12%(w/w)まで、約4%(w/w)から約10%(w/w)まで、約4%(w/w)から約8%(w/w)まで、約4%(w/w)から約7%(w/w)まで、約4%(w/w)から約6%(w/w)まで、あるいは約4%(w/w)から約5%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態69-89のいずれか1つに記載の製剤。
96. ニコチン濃度が、約5%(w/w)から約20%(w/w)、約5%(w/w)から約18%(w/w)まで、約5%(w/w)から約15%(w/w)まで、約5%(w/w)から約12%(w/w)まで、約5%(w/w)から約10%(w/w)まで、約5%(w/w)から約8%(w/w)まで、約5%(w/w)から約7%(w/w)まで、あるいは約5%(w/w)から約6%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態69-89のいずれか1つに記載の製剤。
97. ニコチン濃度が、6%(w/w)から約20%(w/w)、約6%(w/w)から約18%(w/w)まで、約6%(w/w)から約15%(w/w)まで、約6%(w/w)から約12%(w/w)まで、約6%(w/w)から約10%(w/w)まで、約6%(w/w)から約8%(w/w)まで、あるいは約6%(w/w)から約7%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態69-89のいずれか1つに記載の製剤。
98. ニコチン濃度が約2%(w/w)から約6%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態69-89のいずれか1つの製剤。
99. ニコチン濃度が約5%(w/w)であることを特徴とする、実施形態69-89のいずれか1つに記載の製剤。
100. エアロゾルにおけるニコチンのモル濃度が、エアロゾルにおける酸のモル濃度とほぼ同じであることを特徴とする、実施形態69-99のいずれか1つの製剤。
101. エアロゾルが、製剤におけるニコチンの約50%、製剤におけるニコチンの約60%、製剤におけるニコチンの約70%、製剤におけるニコチンの約75%、製剤におけるニコチンの約80%、製剤におけるニコチンの約85%、製剤におけるニコチンの約90%、製剤におけるニコチンの約95%、あるいは製剤におけるニコチンの約99%を含むことを特徴とする、実施形態69-100のいずれか1つに記載の製剤。
102. エアロゾルは、約0.1ミクロンから約5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約4.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約4ミクロンまで、約0.1ミクロンから約3.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約3ミクロンまで、約0.1ミクロンから約2.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約2ミクロンまで、約0.1ミクロンから約1.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約1ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.9ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.8ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.7ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.6ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.4ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.3ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.2ミクロンまで、あるいは約0.3から約0.4ミクロンまでの粒径中に凝縮液を含むことを特徴とする、実施形態69-101のいずれか1つに記載の製剤。
103. エアロゾルがニコチン塩の凝縮液を含むことを特徴とする、実施形態69-102のいずれかに記載の製剤。
104. エアロゾルが担体、ニコチン塩、遊離塩基ニコチンおよび遊離酸の1つ以上を含む凝縮液を含むことを特徴とする、実施形態69-102のいずれか1つに記載の製剤。
105. 酸が室温で分解せず、電子たばこの作動温度で分解しないことを特徴とする、実施形態69-104のいずれか1つに記載の製剤。
106. 電子たばこの作動温度が150℃から250℃までであることを特徴とする、実施形態69-105のういずれか1つに記載の製剤。
107. 電子たばこの作動温度が180°Cから220°Cまでであることを特徴とする、実施形態69-105のいずれか1つに記載の製剤。
108. 電子たばこの作動温度が約200°Cであることを特徴とする、実施形態69-105のいずれか1つに記載の製剤。
109. 酸が電子たばこの作動温度で、あるいは約200℃で、およびそれ以下で安定していることを特徴とする、実施形態69-108のいずれか1つに記載の製剤。
110. 酸が電子たばこの作動温度で、あるいは約200℃で、およびそれ以下で分解しないことを特徴とする、実施形態69-108のいずれか1つに記載の製剤。
111. 酸が電子たばこの作動温度で、あるいは約200℃で、およびそれ以下で酸化しないことを特徴とする、実施形態69-108のいずれか1つに記載の製剤。
112. 製剤が電子たばこの使用者に無毒であることを特徴とする、実施形態69-108のいずれか1つに記載の製剤。
113. 製剤は電子たばこを腐食させないことを特徴とする、実施形態69-112のいずれか1つに記載の製剤。
114. 製剤が風味剤を含むことを特徴とする、実施形態69-113のいずれか1つに記載の製剤。
115. 30秒に1吸入の速度での5分間にわたるエアロゾルの吸入が、約1分から約8分までのニコチン血漿Tmaxをもたらすことを特徴とする、実施形態69-114のいずれか1つに記載の製剤
116. ニコチン血漿Tmaxが約1分から約7分まで、約1分から約6分まで、約1分から約5分まで、約1分から約4分まで、約1分から約3分まで、約1分から約2分まで、約2分から約8分まで、約2分から約7分まで、約2分から約6分まで、約2分から約5分まで、約2分から約4分まで、約2分から約3分まで、約3分から約8分まで、約3分から約7分まで、約3分から約6分まで、約3分から約5分まで、約3分から約4分まで、約4分から約7分まで、約4分から約6分まで、約4分から約5分まで、約5分から約8分まで、約5分から約7分まで、約5分から約6分まで、約6分から約8分まで、約6分から約7分まで、約7分から約8分まで、約8分未満、約7分未満、約6分未満、約5分未満、約4分未満、約3分未満、約2分未満、約1分未満、約8分、約7分、約6分、約5分、約4分、約3分、約2分、あるいは約1分であることを特徴とする、実施形態115の製剤。
117. 30秒に1吸入の速度での約5分間にわたるエアロゾルの吸入が、約2分から約8分までのニコチン血漿Tmaxをもたらすことを特徴とする、実施形態69-114のいずれか1つの製剤。
118. ニコチン血漿Tmaxが約2分から約8分まで、約2分から約7分まで、約2分から約6分まで、約2分から約5分まで、約2分から約4分まで、約2分から約3分まで、約3分から約8分まで、約3分から約7分まで、約3分から約6分まで、約3分から約5分まで、約3分から約4分まで、約4分から約7分まで、約4分から約6分まで、約4分から約5分まで、約5分から約8分まで、約5分から約7分まで、約5分から約6分まで、約6分から約8分まで、約6分から約7分まで、約7分から約8分まで、約8分未満、約7分未満、約6分未満、約5分未満、約4分未満、約3分未満、約2分未満、約1分未満、約8分、約7分、約6分、約5分、約4分、約3分、あるいは約2分であることを特徴とする、実施形態117記載の製剤。
119. 30秒に1吸入の速度での約5分間にわたるエアロゾルの吸入が、約3分から約8分までのニコチン血漿Tmaxをもたらすことを特徴とする、実施形態69-114のいずれか1つに記載の製剤。
120. ニコチン血漿Tmaxが約3分から約7分まで、約3分から約6分まで、約3分から約5分まで、約3分から約4分まで、約4分から約8分まで、約4分から約7分まで、約4分から約6分まで、約4分から約5分まで、約5分から約8分まで、約5分から約7分まで、約5分から約6分まで、約6分から約8分まで、約6分から約7分まで、約7分から約8分まで、約8分未満、約7分未満、約6分未満、約5分未満、約4分未満、約8分、約7分、約6分、約5分、約4分、あるいは約3分であることを特徴とする、実施形態119に記載の製剤。
121. Tmaxが約8分未満であることを特徴とする、実施形態69-114のいずれか1つに記載の製剤。
122. Tmaxが少なくとも3つの独立したデータセットに基づいて決定されることを特徴とする、実施形態115-121のいずれか1つに記載の製剤。
123. Tmaxが少なくとも3つの独立したデータセットの範囲であることを特徴とする、実施形態115-121に記載の製剤。
124. Tmaxが少なくとも3つの独立したデータセットの平均±標準偏差であることを特徴とする、実施形態115-121に記載の製剤。
125. 液体担体がグリセリン、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、水、エタノールあるいはその組み合わせを含むことを特徴とする、実施形態69-124のいずれか1つに記載の製剤。
126. 液体担体がプロピレングリコールと植物性グリセリンを含むことを特徴とする、実施形態69-124のいずれか1つに記載の製剤。
127. 液体担体が、20%から50%までのプロピレングリコールと80%から50%までの植物性グリセリンを含むことを特徴とする、実施形態69-124のいずれか1つに記載の製剤。
128. 液体担体が、30%のプロピレングリコールと70%の植物性グリセリンを含むことを特徴とする、実施形態69-114のいずれか1つに記載の製剤。
129. 製剤がさらに1つ以上の追加の酸を含むことを特徴とする、実施形態69-128のいずれか1つに記載の製剤。
130. 1以上の追加の酸が、安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸およびクエン酸の1つ以上を含むことを特徴とする、実施形態129に記載の製剤。
131. 1以上の追加の酸が安息香酸を含むことを特徴とする、実施形態129に記載の製剤。
132. 1つ以上の追加の酸が1つ以上の追加のニコチン塩を形成することを特徴とする、実施形129-131のいずれか1つに記載の製剤。
133. 低温電子揮発装置、即ち電子たばこにおいて使用するための製剤であって、製剤は:
a.約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までのニコチン;
b.安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸、及びクエン酸からなる群から選択される酸であって、ニコチンに対する酸のモル比が約0.25:1から約4:1であり;及び
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、ことを特徴とする、製剤。
134. 低温電子揮発装置、即ち電子たばこにおいて使用するための製剤であって、製剤は:
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までのニコチン;
b.安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸、及びクエン酸からなる群から選択される酸であって、ニコチンに対する酸のモル比が約0.25:1から約4:1であり;及び
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、ことを特徴とする、製剤。
135. 低温電子揮発装置、即ち電子たばこにおいて使用するための製剤であって、製剤は:
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までのニコチン;
b.安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸、及びクエン酸からなる群から選択される酸であって、ニコチンに対する酸のモル比が約1:1から約2:1であり;及び
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、ことを特徴とする、製剤。
136. 低温電子揮発装置、即ち電子たばこにおいて使用するための製剤であって、製剤は:
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までのニコチン;
b.ニコチンに対する安息香酸のモル比が約1:1であり;及び
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、ことを特徴とする、製剤。
137. 低温電子揮発装置、即ち電子たばこにおいて使用するためのカートリッジであって、カートリッジは加熱要素と流体連通するように形成された流体区画を含み、流体区画はニコチン製剤を含み、ニコチン製剤は:
a.約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までのニコチン;
b.ニコチンに対する酸のモル比が約0.25:1から約4:1であり;及び
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、ことを特徴とする、カートリッジ。
138. ニコチンに対する酸性官能基のモル比が、約1:1から約4:1までであることを特徴とする、実施形態137に記載のカートリッジ。
139. 酸とニコチンがニコチン塩を形成することを特徴とする、実施形態137138のいずれか1つに記載のカートリッジ。
140. モノプロトン化されたニコチンを含むことを特徴とする、実施形態137-139に記載のカートリッジ。
141. エアロゾルがモノプロトン化されたニコチンを含むことを特徴とする、実施形態137-140のいずれか1つに記載のカートリッジ。
142. エアロゾルが使用者の肺に送達されることを特徴とする、実施形態137-141のいずれか1つに記載のカートリッジ。
143. エアロゾルは使用者の肺の中の肺胞に送達されることを特徴とする、実施形態142に記載のカートリッジ。
144. ニコチンがエアロゾル中の塩形態で安定していることを特徴とする、実施形態137-143のいずれか1つに記載のカートリッジ
145. ニコチンがエアロゾル中の塩形態で運ばれることを特徴とする、実施形態137-143のいずれか1つに記載のカートリッジ。
146. 酸が1つのカルボン酸官能基を含むことを特徴とする、実施形態137-145のいずれか1つに記載のカートリッジ。
147. 酸は1つを超えるカルボン酸官能基を含むことを特徴とする、実施形態137-143のいずれか1つに記載のカートリッジ。
148. 酸が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、安息香酸、ピルビン酸、レブリン酸、酒石酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、糖酸、サリチル酸、ソルビン酸、マソン酸、またはリンゴ酸からなる群から選択されることを特徴とする、実施形態137-145のいずれか1つに記載のカートリッジ。
149. 酸がカルボン酸、ジカルボン酸およびケト酸の1つ以上を含むことを特徴とする、実施形態137-145のいずれか1つに記載のカートリッジ
150. 酸が安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸およびクエン酸の1つ以上を含むことを特徴とする、実施形態137-145のいずれか1つに記載のカートリッジ。
151. 酸がニコチン安息香酸塩を含むことを特徴とする、実施形態137-145のいずれか1つに記載のカートリッジ。
152. 製剤におけるニコチンに対する酸のモル比が約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態137-151のいずれか1つに記載のカートリッジ。
153. 製剤におけるニコチンに対する酸性官能基のモル比が約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態137-151のいずれか1つに記載のカートリッジ。
154. 製剤におけるニコチンに対する酸性官能基水素のモル比が約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態137-151のいずれか1つに記載のカートリッジ。
155. エアロゾルにおけるニコチンに対する酸のモル比が約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態137-151のいずれか1つに記載のカートリッジ。
156. エアロゾルにおけるニコチンに対する酸性官能基のモル比が約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態137-151のいずれか1つに記載のカートリッジ。
157. エアロゾルにおけるニコチンに対する酸性官能基水素のモル比が約0.25:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1.2:1、約1.4:1、約1.6:1、約1.8:1、約2:1、約2.2:1、約2.4:1、約2.6:1、約2.8:1、約3:1、約3.2:1、約3.4:1、約3.6:1、約3.8:1、あるいは約4:1であることを特徴とする、実施形態137-151のいずれか1つに記載のカートリッジ。
158. ニコチン濃度が約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約2%(w/w)、約3%(w/w)、約4%(w/w)、約5%(w/w)、約6%(w/w)、約7%(w/w)、
約8%(w/w)、約9%(w/w)、約10%(w/w)、約11%(w/w)、約12%(w/w)、約13%(w/w)、約14%(w/w)、約15%(w/w)、約16%(w/w)、約17%(w/w)、約18%(w/w)、約19%(w/w)、あるいは約20%(w/w)であることを特徴とする、実施形態137-157のうちのいずれか1つに記載のカートリッジ。
159. ニコチン濃度が、約0.5%(w/w)から約20%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約18%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約15%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約12%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約10%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約8%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約7%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約6%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約5%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約4%(w/w)まで、約0.5%(w/w)から約3%(w/w)まで、あるいは約0.5%(w/w)から約2%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態137-157のいずれか1つに記載のカートリッジ
160. ニコチン濃度が、約1%(w/w)から約20%(w/w)まで、約1%(w/w)から約18%(w/w)まで、約1%(w/w)から約15%(w/w)まで、約1%(w/w)から約12%(w/w)まで、約1%(w/w)から約10%(w/w)まで、約1%(w/w)から約8%(w/w)まで、(約1%(w/w)から約7%(w/w)まで、約1%(w/w)から約6%(w/w)まで、約1%(w/w)から約5%(w/w)まで、約1%(w/w)から約4%(w/w)まで、約1%(w/w)から約3%(w/w)まで、あるいは約1%(w/w)から約2%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態137-157のいずれか1つに記載のカートリッジ。
161. ニコチン濃度が、約2%(w/w)から約20%(w/w)、約2%(w/w)から約18%(w/w)まで、約2%(w/w)から約15%(w/w)まで、約2%(w/w)から約12%(w/w)まで、約2%(w/w)から約10%(w/w)まで、約2%(w/w)から約8%(w/w)まで、約2%(w/w)から約7%(w/w)まで、約2%(w/w)から約6%(w/w)まで、約2%(w/w)から約5%(w/w)まで、約2%(w/w)から約4%(w/w)、あるいは約2%(w/w)から約3%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態137-157のいずれか1つに記載の製剤。
162. ニコチン濃度が、約3%(w/w)から約20%(w/w)、約3%(w/w)から約18%(w/w)まで、約3%(w/w)から約15%(w/w)まで、約3%(w/w)から約12%(w/w)まで、約3%(w/w)から約10%(w/w)まで、約3%(w/w)から約8%(w/w)まで、約3%(w/w)から約7%(w/w)まで、約3%(w/w)から約6%(w/w)まで、約3%(w/w)から約5%(w/w)まで、あるいは約3%(w/w)から約4%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態137-157のいずれか1つに記載のカートリッジ。
163. ニコチン濃度が、約4%(w/w)から約20%(w/w)、約4%(w/w)から約18%(w/w)まで、約4%(w/w)から約15%(w/w)まで、約4%(w/w)から約12%(w/w)まで、約4%(w/w)から約10%(w/w)まで、約4%(w/w)から約8%(w/w)まで、約4%(w/w)から約7%(w/w)まで、約4%(w/w)から約6%(w/w)まで、あるいは約4%(w/w)から約5%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態137-157のいずれか1つに記載のカートリッジ。
164. ニコチン濃度が、約5%(w/w)から約20%(w/w)、約5%(w/w)から約18%(w/w)まで、約5%(w/w)から約15%(w/w)まで、約5%(w/w)から約12%(w/w)まで、約5%(w/w)から約10%(w/w)まで、約5%(w/w)から約8%(w/w)まで、約5%(w/w)から約7%(w/w)まで、あるいは約5%(w/w)から約6%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態137-157のいずれか1つに記載のカートリッジ。
165. ニコチン濃度が、6%(w/w)から約20%(w/w)、約6%(w/w)から約18%(w/w)まで、約6%(w/w)から約15%(w/w)まで、約6%(w/w)から約12%(w/w)まで、約6%(w/w)から約10%(w/w)まで、約6%(w/w)から約8%(w/w)まで、あるいは約6%(w/w)から約7%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態137-157のいずれか1つに記載のカートリッジ。
166. ニコチン濃度が約2%(w/w)から約6%(w/w)までであることを特徴とする、実施形態137-157のいずれか1つのカートリッジ。
167. ニコチン濃度が約5%(w/w)であることを特徴とする、実施形態137-157のいずれか1つに記載のカートリッジ。
168. エアロゾルにおけるニコチンのモル濃度が、エアロゾルにおける酸のモル濃度とほぼ同じであることを特徴とする、実施形態137-157のいずれか1つのカートリッジ。
169. エアロゾルが、製剤におけるニコチンの約50%、製剤におけるニコチンの約60%、製剤におけるニコチンの約70%、製剤におけるニコチンの約75%、製剤におけるニコチンの約80%、製剤におけるニコチンの約85%、製剤におけるニコチンの約90%、製剤におけるニコチンの約95%、あるいは製剤におけるニコチンの約99%を含むことを特徴とする、実施形態137-168のいずれか1つに記載のカートリッジ。
170. エアロゾルは、約0.1ミクロンから約5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約4.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約4ミクロンまで、約0.1ミクロンから約3.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約3ミクロンまで、約0.1ミクロンから約2.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約2ミクロンまで、約0.1ミクロンから約1.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約1ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.9ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.8ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.7ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.6ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.5ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.4ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.3ミクロンまで、約0.1ミクロンから約0.2ミクロンまで、あるいは約0.3から約0.4ミクロンまでの粒径中に凝縮液を含むことを特徴とする、実施形態137-169のいずれか1つに記載のカートリッジ。
171. エアロゾルがニコチン塩の凝縮液を含むことを特徴とする、実施形態137-170のいずれかに記載のカートリッジ。
172. エアロゾルが担体、ニコチン塩、遊離塩基ニコチンおよび遊離酸の1つ以上を含む凝縮液を含むことを特徴とする、実施形態137-170のいずれか1つに記載のカートリッジ。
173. 酸が室温で分解せず、電子たばこの作動温度で分解しないことを特徴とする、実施形態137-172のいずれか1つに記載のカートリッジ。
174. 電子たばこの作動温度が150℃から250℃までであることを特徴とする、実施形態137-173のいずれか1つに記載のカートリッジ。
175. 電子たばこの作動温度が180ーCから220ーCまでであることを特徴とする、実施形態69-105のいずれか1つに記載の製剤。
176. 電子たばこの作動温度が約200℃であることを特徴とする、実施形態137-173のいずれか1つに記載のカートリッジ。
177. 酸が電子たばこの作動温度で、あるいは約200℃で、およびそれ以下で安定していることを特徴とする、実施形態137-176のいずれか1つに記載のカートリッジ。
178. 酸が電子たばこの作動温度で、あるいは約200℃で、およびそれ以下で分解しないことを特徴とする、実施形態137-176のいずれか1つに記載のカートリッジ。
179. 酸が電子たばこの作動温度で、あるいは約200℃で、およびそれ以下で酸化しないことを特徴とする、実施形態137-176のいずれか1つに記載のカートリッジ。
180. 製剤が電子たばこの使用者に無毒であることを特徴とする、実施形態137-179のいずれか1つに記載のカートリッジ。
181. 製剤は電子たばこを腐食させないことを特徴とする、実施形態137-180のいずれか1つに記載のカートリッジ。
182. 製剤が風味剤を含むことを特徴とする、実施形態137-181のいずれか1つに記載のカートリッジ。
183. 30秒に1吸入の速度での5分間にわたるエアロゾルの吸入が、約1分から約8分までのニコチン血漿Tmaxをもたらすことを特徴とする、実施形態137-182のいずれか1つに記載のカートリッジ。
184. ニコチン血漿Tmaxが約1分から約7分まで、約1分から約6分まで、約1分から約5分まで、約1分から約4分まで、約1分から約3分まで、約1分から約2分まで、約2分から約8分まで、約2分から約7分まで、約2分から約6分まで、約2分から約5分まで、約2分から約4分まで、約2分から約3分まで、約3分から約8分まで、約3分から約7分まで、約3分から約6分まで、約3分から約5分まで、約3分から約4分まで、約4分から約7分まで、約4分から約6分まで、約4分から約5分まで、約5分から約8分まで、約5分から約7分まで、約5分から約6分まで、約6分から約8分まで、約6分から約7分まで、約7分から約8分まで、約8分未満、約7分未満、約6分未満、約5分未満、約4分未満、約3分未満、約2分未満、約1分未満、約8分、約7分、約6分、約5分、約4分、約3分、約2分、あるいは約1分であることを特徴とする、実施形態183のカートリッジ。
185. 30秒に1吸入の速度での約5分間にわたるエアロゾルの吸入が、約2分から約8分までのニコチン血漿Tmaxをもたらすことを特徴とする、実施形態137-182のいずれか1つのカートリッジ。
186. ニコチン血漿Tmaxが約2分から約8分まで、約2分から約7分まで、約2分から約6分まで、約2分から約5分まで、約2分から約4分まで、約2分から約3分まで、約3分から約8分まで、約3分から約7分まで、約3分から約6分まで、約3分から約5分まで、約3分から約4分まで、約4分から約7分まで、約4分から約6分まで、約4分から約5分まで、約5分から約8分まで、約5分から約7分まで、約5分から約6分まで、約6分から約8分まで、約6分から約7分まで、約7分から約8分まで、約8分未満、約7分未満、約6分未満、約5分未満、約4分未満、約3分未満、約2分未満、約1分未満、約8分、約7分、約6分、約5分、約4分、約3分、あるいは約2分であることを特徴とする、実施形態185記載のカートリッジ。
187. 30秒に1吸入の速度での約5分間にわたるエアロゾルの吸入が、約3分から約8分までのニコチン血漿Tmaxをもたらすことを特徴とする、実施形態137-182のいずれか1つに記載のカートリッジ。
188. ニコチン血漿Tmaxが約3分から約7分まで、約3分から約6分まで、約3分から約5分まで、約3分から約4分まで、約4分から約8分まで、約4分から約7分まで、約4分から約6分まで、約4分から約5分まで、約5分から約8分まで、約5分から約7分まで、約5分から約6分まで、約6分から約8分まで、約6分から約7分まで、約7分から約8分まで、約8分未満、約7分未満、約6分未満、約5分未満、約4分未満、約8分、約7分、約6分、約5分、約4分、あるいは約3分であることを特徴とする、実施形態187に記載のカートリッジ。
189. Tmaxが約8分未満であることを特徴とする、実施形態137-182のいずれか1つに記載のカートリッジ。
190. Tmaxが少なくとも3つの独立したデータセットに基づいて決定されることを特徴とする、実施形態183-189のいずれか1つに記載のカートリッジ。
191. Tmaxが少なくとも3つの独立したデータセットの範囲であることを特徴とする、実施形態183-189に記載のカートリッジ。
192. Tmaxが少なくとも3つの独立したデータセットの平均±標準偏差であることを特徴とする、実施形態183-189に記載のカートリッジ。
193. 液体担体がグリセリン、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、水、エタノールあるいはその組み合わせを含むことを特徴とする、実施形態137-192のいずれか1つに記載のカートリッジ。
194. 液体担体がプロピレングリコールと植物性グリセリンを含むことを特徴とする、実施形態137-192のいずれか1つに記載のカートリッジ。
195. 液体担体が、20%から50%までのプロピレングリコールと80%から50%までの植物性グリセリンを含むことを特徴とする、実施形態137-192のいずれか1つに記載のカートリッジ。
196. 液体担体が、30%のプロピレングリコールと70%の植物性グリセリンを含むことを特徴とする、実施形態137-192のいずれか1つに記載のカートリッジ。
197. 製剤がさらに1つ以上の追加の酸を含むことを特徴とする、実施形態137-196のいずれか1つに記載のカートリッジ。
198. 1以上の追加の酸が、安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸およびクエン酸の1つ以上を含むことを特徴とする、実施形態197に記載のカートリッジ。
199. 1以上の追加の酸が安息香酸を含むことを特徴とする、実施形態197に記載のカートリッジ。
200. 1つ以上の追加の酸が1つ以上の追加のニコチン塩を形成することを特徴とする、実施形197-199のいずれか1つに記載のカートリッジ。
201. 低温電子揮発装置、即ち電子たばこにおいて使用するためのカートリッジであって、カートリッジは加熱要素と流体連通するように形成された流体区画を含み、流体区画はニコチン製剤を含み、ニコチン製剤は:
a.約0.5%(w/w)から約20%(w/w)までのニコチン
b.安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸、及びクエン酸からなる群から選択される酸であって、ニコチンに対する酸のモル比が約0.25:1から約4:1であり;及び
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、ことを特徴とする、カートリッジ。
202. 低温電子揮発装置、即ち電子たばこにおいて使用するためのカートリッジであって、カートリッジは加熱要素と流体連通するように形成された流体区画を含み、流体区画はニコチン製剤を含み、ニコチン製剤は:
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までのニコチン;
b.安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸、及びクエン酸からなる群から選択される酸であって、ニコチンに対する酸のモル比が約0.25:1から約4:1であり及び
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、ことを特徴とする、カートリッジ。
203. 低温電子揮発装置、即ち電子たばこにおいて使用するためのカートリッジであって、カートリッジは加熱要素と流体連通するように形成された流体区画を含み、流体区画はニコチン製剤を含み、ニコチン製剤は:
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までのニコチン;
b.安息香酸、ピルビン酸、サリチル酸、レブリン酸、リンゴ酸、コハク酸、及びクエン酸からなる群から選択される酸であって、ニコチンに対する酸のモル比が約1:1から約2:1であり;及び
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、ことを特徴とする、カートリッジ。
204. 低温電子揮発装置、即ち電子たばこにおいて使用するためのカートリッジであって、カートリッジは加熱要素と流体連通するように形成された流体区画を含み、流体区画はニコチン製剤を含み、ニコチン製剤は:
a.約2%(w/w)から約6%(w/w)までのニコチン;
b.ニコチンに対する安息香酸のモル比が約1:1であり;及び
c.生物学上許容可能な液体担体、を含み、電子たばこの作動は製剤におけるニコチンの少なくとも一部を含む吸入可能なエアロゾルを生成する、ことを特徴とする、カートリッジ。
【0134】
本発明の好ましい実施形態は本明細書に示され記載されたが、そのような実施形態が単に例として提供されることは当業者にとって明白である。多くの変更、変化および置換が、本発明から逸脱することなく、当業者の心に思い浮かぶであろう。本明細書に記載された本発明の実施形態の様々な代替物を、本発明を実施する際に用いてもよいことが理解されよう。以下の実施形態が本発明の範囲を定義すること、および、こうした実施形態の範囲内の方法と構造ならびにその同等物は本明細書によって包含されることを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2022-09-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子揮発装置中で加熱されるニコチン液体製剤とヒーターを含む電子たばこカートリッジであって、前記ニコチン液体製剤は、ニコチン塩とサリチル酸を生物学的に許容可能な液体担体中に含み、
(a)前記ニコチン液体製剤中のニコチン塩は、0.5%(w/w)~10%(w/w)のニコチン濃度を形成する量で存在し;
(b)前記ニコチン液体製剤中のサリチル酸とニコチンとのモル比は、約0.7:1~約1.5:1であり;
(c)前記ヒーターは、前記カートリッジ内部に配置されており、かつ、
(d)前記生物学的に許容可能な液体担体は、プロピレングリコールおよびグリセリンを含む、前記電子たばこカートリッジ
【請求項2】
前記ニコチン塩は、1%(w/w)~6%(w/w)のニコチン濃度を形成する量で存在する、請求項1に記載の電子たばこカートリッジ
【請求項3】
前記ニコチン塩は、0.5%(w/w)~5%(w/w)のニコチン濃度を形成する量で存在する、請求項1に記載の電子たばこカートリッジ
【請求項4】
前記生物学的に許容可能な液体担体は、10%(w/w)~70%(w/w)のプロピレングリコールおよび90%(w/w)~30%(w/w)のグリセリンを含む、請求項1に記載の電子たばこカートリッジ
【請求項5】
前記生物学的に許容可能な液体担体は、20%(w/w)~50%(w/w)のプロピレングリコールおよび80%(w/w)~50%(w/w)のグリセリンを含む、請求項4に記載の電子たばこカートリッジ
【請求項6】
前記ヒーターによって加熱された際に、約60μL、約70μL、約80μL、約90μL、約100μLまたは100μL超の容量の前記ニコチン液体製剤がエーロゾルを形成する、請求項1に記載の電子たばこカートリッジ
【請求項7】
前記ヒーターによって加熱された際に、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mgまたは100mg超の質量の前記ニコチン液体製剤がエーロゾルを形成する、請求項1に記載の電子たばこカートリッジ
【請求項8】
マウスピースおよび前記ニコチン液体製剤を保持するリザーバーとして機能するよう構成されている、請求項1から7のいずれか1項に記載の電子たばこカートリッジ
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の電子たばこカートリッジと、バッテリーを含む、電子たばこ
【請求項10】
使用者にニコチンを供給するための電子たばこの使用であって、該電子たばこは、電子たばこ中で加熱されるニコチン液体製剤を含み、前記ニコチン液体製剤は、ニコチン塩とサリチル酸を生物学的に許容可能な液体担体中に含み、
(a)前記ニコチン液体製剤中のニコチン塩は、0.5%(w/w)~10%(w/w)のニコチン濃度を形成する量で存在し;
(b)前記ニコチン液体製剤中のサリチル酸とニコチンとのモル比は、約0.7:1~約1.5:1であり;かつ、
(c)前記生物学的に許容可能な液体担体は、プロピレングリコールおよびグリセリンを含み
使用の際に、前記ニコチン液体製剤は、前記ニコチン液体製剤と流体連通しているヒーターで加熱される、前記電子たばこの使用
【請求項11】
前記ニコチン塩は、1%(w/w)~6%(w/w)のニコチン濃度を形成する量で存在する、請求項10に記載の電子たばこの使用
【請求項12】
前記ニコチン塩は、0.5%(w/w)~5%(w/w)のニコチン濃度を形成する量で存在する、請求項10に記載の電子たばこの使用
【請求項13】
前記生物学的に許容可能な液体担体は、10%(w/w)~70%(w/w)のプロピレングリコールおよび90%(w/w)~30%(w/w)のグリセリンを含む、請求項10に記載の電子たばこの使用
【請求項14】
前記生物学的に許容可能な液体担体は、20%(w/w)~50%(w/w)のプロピレングリコールおよび80%(w/w)~50%(w/w)のグリセリンを含む、請求項13に記載の電子たばこの使用
【請求項15】
前記ヒーターによって加熱された際に、約60μL、約70μL、約80μL、約90μL、約100μLまたは100μL超の容量の前記ニコチン液体製剤がエーロゾルを形成する、請求項10に記載の電子たばこの使用
【請求項16】
前記ヒーターによって加熱された際に、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mgまたは100mg超の質量の前記ニコチン液体製剤がエーロゾルを形成する、請求項10に記載の電子たばこの使用
【請求項17】
前記電子たばこが、マウスピースおよび前記ニコチン液体製剤を保持するリザーバーとして機能するよう構成されているカートリッジを含む、請求項10から16のいずれか1項に記載の電子たばこの使用
【請求項18】
電子揮発装置中で加熱されるニコチン液体製剤とヒーターを含む電子たばこカートリッジであって、前記ニコチン液体製剤は、ニコチン塩とサリチル酸を生物学的に許容可能な液体担体中に含み、
(a)前記ニコチン液体製剤中のニコチン塩は、0.5%(w/w)~5%(w/w)のニコチン濃度を形成する量で存在し;
(b)前記生物学的に許容可能な液体担体は、20%(w/w)~50%(w/w)のプロピレングリコールおよび80%(w/w)~50%(w/w)のグリセリンを含み;
(c)前記ニコチン液体製剤中のサリチル酸とニコチンとのモル比は、約1:1であり、
(d)前記電子たばこカートリッジは、マウスピースおよび前記ニコチン液体製剤を保持するリザーバーとして機能するよう構成されており、かつ、
(e)前記ヒーターは、前記カートリッジ内部に配置されている、前記電子たばこカートリッジ
【請求項19】
前記ヒーターによって加熱された際に、約60μL、約70μL、約80μL、約90μL、約100μLまたは100μL超の容量の前記ニコチン液体製剤がエーロゾルを形成する、請求項18に記載の電子たばこカートリッジ
【請求項20】
前記ヒーターによって加熱された際に、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mgまたは100mg超の質量の前記ニコチン液体製剤がエーロゾルを形成する、請求項18に記載の電子たばこカートリッジ。
【外国語明細書】