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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022172392
(43)【公開日】2022-11-15
(54)【発明の名称】自動倉庫システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20221108BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20221108BHJP
【FI】
B65G1/04 521
B65G1/137 B
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145796
(22)【出願日】2022-09-14
(62)【分割の表示】P 2018150054の分割
【原出願日】2018-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】503002732
【氏名又は名称】住友重機械搬送システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100116274
【弁理士】
【氏名又は名称】富所 輝観夫
(72)【発明者】
【氏名】西前 健司
(57)【要約】
【課題】保管棚に保管された荷を容易に確認することが可能な自動倉庫システムを提供する。
【解決手段】自動倉庫システム100は、荷12を保管可能な自動倉庫システムであって、第1方向に延在し、複数の荷12を保管するための保管列24と、荷12を搭載して第1方向に移動する台車14と、台車14によって保管列24に対する荷12の入出庫を行う第1モード動作と、台車14によって保管列24に保管された荷12の確認を行う第2モード動作と、を実行する制御部18と、を有する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷を保管可能な自動倉庫システムであって、
第1方向に延在し、複数の荷を保管するための保管列と、
荷を搭載して前記第1方向に移動する台車と、
前記台車によって前記保管列に対する荷の入出庫を行う第1モード動作と、前記台車によって前記保管列に保管された荷の確認を行う第2モード動作と、を実行する制御部と、
を有することを特徴とする自動倉庫システム。
【請求項2】
前記台車は、前記台車の移動に伴って前記保管列に保管された荷に関する情報を取得する情報取得部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動倉庫システム。
【請求項3】
前記保管列は、高さ方向に複数段設けられており、
前記情報取得部は、前記台車の下部に設けられており、
前記制御部は、前記第2モード動作において、第1の保管列に対応する位置を移動する前記台車により、前記第1の保管列よりも下段の第2の保管列に保管された荷の確認を行うことを特徴とする請求項2に記載の自動倉庫システム。
【請求項4】
前記第2モード動作における前記台車の移動速度は、前記第1モード動作における前記台車の移動速度よりも遅いことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【請求項5】
前記制御部によって前記第2モード動作を行う際に前記第1方向における前記台車の位置を表示する表示部を更に有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【請求項6】
前記制御部によって前記第2モード動作を行う際に前記台車の移動又は停止を指示するユーザの入力を受け付ける受付部を更に有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【請求項7】
前記保管列は、前記第1方向と交差する第2方向に複数設けられており、
前記台車を搭載して前記第2方向に移動する移動機構を更に有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【請求項8】
前記第2モード動作は、前記保管列に保管された荷の特定を行うことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【請求項9】
前記第2モード動作は、前記保管列に保管された荷の位置ずれを検知することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【請求項10】
前記台車は、前記第2モード動作を行うときは、前記確認を行う荷に対して照射光を照射し、
前記第1モード動作を行うときは、前記照射光を減光または消光することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【請求項11】
前記台車を複数有し、
前記制御部は、前記複数の台車のうち2以上の台車が同時に前記第2モード動作を行うように制御することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【請求項12】
荷を保管可能な自動倉庫システムであって、
第1方向に延在し、複数の荷を保管するための保管列と、
荷を搭載して前記第1方向に移動する台車と、
前記台車には、前記保管列に保管された荷を確認するために用いる情報を取得する情報取得部が設けられていることを特徴とする自動倉庫システム。
【請求項13】
第1方向に延在し、複数の荷を保管するための保管列を有する倉庫に用いる情報取得装置であって、
前記倉庫内を前記第1方向に移動しながら当該倉庫に保管された荷を確認するために用いる情報を取得することを特徴とする情報取得装置。
【請求項14】
前記荷の近傍を移動しながら当該荷に関する情報を取得することを特徴とする請求項13に記載の情報取得装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動倉庫システムおよび自動倉庫システムに用いる情報取得装置に関する。
【背景技術】
【0002】
少ないスペースで多数の荷を効率的に入庫・出庫可能な自動倉庫システムが知られている。本出願人は、特許文献1によって複数の物品を収納可能な複数の収納棚を備えた自動倉庫システムを開示している。この自動倉庫システムは、保管棚の間で列方向に移動可能な搬送台車と行方向に移動可能な台車とを用いて物品を搬入・搬出するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-160040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動倉庫において、棚卸を行う際に、保管棚に保管されているすべての荷を一旦取り出して、確認をしてから保管棚に再度収納する作業を行うことがある。この作業には多大な労力がかかる上に、棚卸をしている間は他の荷の出し入れを行うことができず、入出庫が滞り自動倉庫のスループットが低下するという問題がある。このような問題は、棚卸に限らず、荷崩れの確認や、他の原因により保管棚に保管されている荷の状態を確認する場合にも生じうる。しかし、この問題に対する対策を講じた自動倉庫は未だ提案されておらず、その提案が望まれる。
【0005】
本発明の目的は、このような課題に鑑みてなされたもので、保管棚に保管された荷を容易に確認することが可能な自動倉庫システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の自動倉庫システムは、荷を保管可能な自動倉庫システムであって、第1方向に延在し、複数の荷を保管するための保管列と、荷を搭載して第1方向に移動する台車と、台車によって保管列に対する荷の入出庫を行う第1モード動作と、台車によって保管列に保管された荷の確認を行う第2モード動作と、を実行する制御部と、を有する。
【0007】
本発明の別の態様もまた、自動倉庫システムである。この自動倉庫システムは、荷を保管可能な自動倉庫システムであって、第1方向に延在し、複数の荷を保管するための保管列と、荷を搭載して第1方向に移動する台車と、台車には、保管列に保管された荷に関する情報を取得する情報取得部が設けられている。
【0008】
本発明のさらに別の態様は、情報取得装置である。この装置は、複数の荷を保管するための倉庫に用いる情報取得装置であって、倉庫内を移動しながら当該倉庫に保管された荷に関する情報を取得する。
【0009】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、保管棚に保管された荷を容易に確認することが可能な自動倉庫システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態に係る自動倉庫システムの一例を概略的に示す平面図である。
図2図1の自動倉庫システムの保管棚部の配置を示す平面図である。
図3図1の自動倉庫システムを概略的に示す側面図である。
図4図1の自動倉庫システムの保管棚部の配置を示す側面図である。
図5図1の自動倉庫システムの一例を概略的に示すブロック図である。
図6図1の自動倉庫システムの台車の一例を概略的に示す平面図である。
図7図6の台車の正面図である。
図8図1の自動倉庫システムの移動機構の一例を概略的に示す平面図である。
図9図8の移動機構の正面図である。
図10図1の自動倉庫システムの第2モード動作の一例を示す側面図である。
図11図1の自動倉庫システムの第2モード動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施の形態および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
【0013】
[実施の形態]
図1図5を参照して実施の形態に係る自動倉庫システム100の構成について説明する。図1は、実施の形態に係る自動倉庫システム100の一例を概略的に示す平面図である。図2は、自動倉庫システム100の保管棚部22の配置を示す平面図である。図3は、自動倉庫システム100を概略的に示す側面図である。図4は、自動倉庫システム100の保管棚部22の配置を示す側面図である。これらの図では、柱や梁などの記載を省略している。
【0014】
図5は、自動倉庫システム100を概略的に示すブロック図である。この図に示す自動倉庫システム100の各ブロックは、ハードウエア的には、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)をはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウエア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウエア、ソフトウエアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、本明細書に触れた当業者には理解されるところである。
【0015】
説明の便宜上、図示のように、水平なある方向をX軸方向、X軸方向に直交する水平な方向をY軸方向、両者に直交する方向すなわち鉛直方向をZ軸方向とするXYZ直交座標系を定める。X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の方向は、各図における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。また、X軸方向を「行方向」ということもある。また、Y軸方向を「列方向」ということもある。また、Z軸方向を「上下方向」ということもある。このような方向の表記は自動倉庫システム100の構成を制限するものではなく、自動倉庫システム100は、用途に応じて任意の構成で使用されうる。なお、以降の説明ではXYZ直交座標系を用いて説明するが、必ずしもX軸方向、Y軸方向、Z軸方向は互いに直交していなくとも、略90度で交差していればよい。
【0016】
先に、自動倉庫システム100の全体構成を説明する。自動倉庫システム100は、多数の荷12を保管可能な保管棚部22を含むシステムである。自動倉庫システム100は、複数の保管列24を含む保管棚部22と、台車14と、移動機構16と、第1レール40と、第2レール44と、給電部34と、制御部18と、受付部36と、表示部48と、を主に含む。特に、自動倉庫システム100は、第1モード動作と、第2モード動作と、を実行する点に特徴がある。第1モード動作では、制御部18は、台車14によって保管列24に対する荷12の入出庫を行うように制御する。第2モード動作では、制御部18は、台車14によって保管列24に保管された荷12の確認を行うように制御する。
【0017】
実施の形態では、第1方向としてY軸方向を、第2方向としてX軸方向を例示している。保管棚部22において、第1レール40はY軸方向に延在する。移動通路47は、移動機構16の走行路であって保管棚部22の端部近傍にX軸方向に延設される。第2レール44と給電部34とは移動通路47においてX軸方向に延在する。なお、本明細書では、保管棚部22の移動通路47側の端部を、「保管棚部22の間口」という。本実施形態では、台車として台車14を例示し、移動機構として移動機構16を例示している。
【0018】
制御部18は、ユーザからの操作結果に基づき荷12の移動を制御する。制御部18は、荷12の移動を制御するために台車14および移動機構16の動作を制御することができる。制御部18は、荷12の確認を行うように台車14の動作を制御することができる。
【0019】
なお、本実施形態では、荷12をパレット(不図示)に載せた状態で扱うが、これに限られず、パレットを用いずに荷12を単独で扱うようにしてもよい。なお、荷12をパレットに載せた状態で搬送することを、単に荷12を搬送するという。
【0020】
(保管棚部)
保管棚部22は、床部Lg上に複数設置され、多数の荷12を保管可能ないわば高密度保管型の保管スペースである。本実施形態では、移動通路47を挟んでY軸方向の両側に保管棚部22が設けられている。保管棚部22の構成は、複数の荷12を収容・保管可能であれば、特に限定されない。自動倉庫システム100は、上下方向に層状に重ねられたN(N≧2)段の保管棚部22を有する。本実施形態は3段の保管棚部22を有する。層状に重ねられたN段の保管棚部22を保管棚群20という。なお、床部Lgに最も近い1段目の保管棚部22を単に「1段目」と、2段目の保管棚部22を単に「2段目」と、3段目の保管棚部22を単に「3段目」ということがある。
【0021】
各段の保管棚部22は、X軸方向に並べられた複数の保管列24を含み、各保管列24はY軸方向に接続された複数の保管部26を含む。保管部26は、荷12を保管する単位である。各保管列24の第2レール44側の間口は、保管棚部22の間口であって、台車14が出入りする出入口として機能する。Y軸方向で保管列24の間口に近い側を「間口側」と、間口から遠い側を「反間口側」ということがある。つまり、保管列24は、Y軸方向で間口側から反間口側に配列された複数の保管部26を含む。
【0022】
第1レール40は、台車14が走行するための第1の走行路として機能する。第1レール40は、各保管列24において、Y軸方向に延在する。本実施形態の第1レール40は、互いに離隔して走行方向に延びる一対のレールを含み、この一対のレールの間は、空間を空けて開いている。この一対のレールの間には、床板などが設けられてもよく、この床板は透明な素材で構成されてもよい。第2レール44は、移動機構16が走行するための第2の走行路として機能する。第2レール44は、各保管列24を横断するようにX軸方向に延在する。本実施形態の第2レール44は、保管列24の間口に接近した位置に設けられている。本実施形態の第2レール44は、互いに離隔して走行方向に延びる一対のレールを含み、この一対のレールの間には、床板などが設けられている。この一対のレールの間は開いていてもよい。第1レール40および第2レール44を総称するときは単にレールという。第1レール40は、X軸方向に延在する第1支持部材42上に支持される。第2レール44は、Y軸方向に延在する横梁46上に支持される。なお、第1支持部材は横梁46上に支持されてもよい。
【0023】
(台車)
次に、図6図7も参照して台車14について説明する。図6は、台車14の一例を概略的に示す平面図である。図7は、台車14の正面図である。台車14は、荷12を搬送するために、保管列24の中で第1レール40をY軸方向に走行する。台車14は、保管部26に対して荷12を出し入れする。台車14は、移動機構16に乗降するために、移動機構16上をY軸方向に走行する。また、本実施形態の台車14は、複数の荷12を保管する倉庫内を移動しながら、当該倉庫に保管された荷12に関する情報を取得する情報取得装置としても機能する。
【0024】
図6に示すように、台車14は、車体14bと、載置台部14cと、リフト機構14dと、複数(例えば4個)の車輪14fと、モータ14aと、バッテリ14gと、を含む。車体14bは、上下方向に偏平な略直方体形状の輪郭を有する。車体14bは、モータ14a、バッテリ14gおよびその他の機能ブロックを包囲する外殻として機能する。モータ14aは、複数の車輪14fを駆動する。バッテリ14gは、モータ14aなど車体14bに設けられる各構成要素に電力を供給する。本実施形態のバッテリ14gは、繰り返し充電可能なリチウムイオンバッテリなどの二次電池であり、移動機構16上に載置された状態で、移動機構16によって充電される。
【0025】
載置台部14cは、荷12を持上げて保持する部分である。リフト機構14dは、載置台部14cを昇降させる機構である。図7において、上昇状態の載置台部14cを破線で示し、下降状態の載置台部14cを実線で示す。リフト機構14dは、載置台部14cを上昇させ、荷12を保管部26の載置面から持上げることができる。リフト機構14dは、載置台部14cを降下させて荷12を保管部26の載置面に降ろすことができる。複数の車輪14fは第1レール40上および移動機構16上を転動することができる。
【0026】
図5に示すように、台車14は、モード管理部14hと、荷情報取得部14jと、特定部14kと、通信部14mと、照射部14nと、位置情報取得部14pと、駆動回路14eと、を含む。モード管理部14hは、台車14の走行モードを管理する。本実施形態のモード管理部14hは、制御部18の制御に基づき走行モードを第1モードと第2モードとに切替える。駆動回路14eは、モータ14aを駆動する。なお、モード管理部14hや位置情報取得部14pが台車14に設けられることは必須ではなく、モード管理部14hや位置情報取得部14pは、台車14とは別の構成要素に設けられてもよい。
【0027】
荷情報取得部14jは、保管列24に保管された荷12に関する情報を取得する。荷12に関する情報に制限はなく、荷の画像に関する情報、荷の温湿度に関する情報、荷の臭気に関する情報などであってもよい。本実施形態の荷情報取得部14jは、荷12の画像に関する情報を取得する画像センサを含む。図7の荷情報取得部14jは、車体14bの下部に下向きに設けられ、台車14の下段の保管列24の荷12を撮像するカメラである。
荷情報取得部14jは、1段下の保管列24の荷12の情報を取得してもよいし、2段以上下の保管列24の荷12の情報を取得してもよい。荷情報取得部14jは、上向きや横向きなど下向き以外の方向の荷の情報を取得するものであってもよい。荷情報取得部14jは、台車14の属する段の保管列24や上段の保管列24など下段以外の保管列24の荷12を撮像するものであってもよい。
【0028】
特定部14kは、保管列24に保管された荷12の特定を行う。例えば、特定部14kは、保管部26における荷12の有無、荷12に含まれる荷の数、荷12の位置ずれ、荷12の傾き、荷12の大きさ、荷12の種類、荷12の変色などを特定するようにしてもよい。本実施形態の特定部14kは、荷情報取得部14jの取得結果(画像データ)に基づき、荷12の有無、荷12に含まれる荷の数、荷12の位置ずれ、荷12の傾き、荷12の大きさおよび荷12の種類の1つ以上を特定する。一例として、特定部14kは、荷情報取得部14jの取得結果から荷12の特徴を抽出し、その抽出結果に基づき、荷に関する情報を記憶しているデータベースからの情報を参照して、保管されている荷12の状態を特定することができる。この特定には多層構造のニューラルネットワークを含む人工知能を用いて実現することができる。
【0029】
位置情報取得部14pは、台車14の位置情報を取得する。一例として、この位置情報は、各保管部26に設けられた、バーコード表示やICタグなどの位置情報提示手段から取得することができる。本実施形態では、各保管部26にアドレス情報を示すバーコード表示部(不図示)が設けられ、位置情報取得部14pは、このバーコード表示部を読み取り、保管部26のアドレス情報を位置情報として取得する。このアドレス情報は、複数の保管部26それぞれを特定しうる特定情報や、2次元または3次元の座標情報であってもよい。位置情報取得部14pは、GPSセンサ(global positioning system senser)を含んでもよい。その他の方法として、荷12やパレットの数をカウントし、そのカウント数から位置情報を算出するようにしてもよいし、保管列24に沿って設けられたエンコーダによって位置情報を取得するようにしてもよい。
【0030】
通信部14mは、制御部18と通信し、制御部18からの情報を受信し、台車14からの情報を送信する。この通信には、公知の通信手段を用いることができる。本実施形態の通信部14mは、近距離通信用の無線通信により制御部18と通信する。通信部14mは、制御部18から第1モードと第2モードとを切替え信号を受信する。通信部14mは、荷情報取得部14jの取得結果と、位置情報取得部14pの取得結果と、を制御部18へ送信する。
【0031】
照射部14nは、荷12に対して照射光14qを照射する。荷12に照射光14qを照射することにより、荷情報取得部14jは、荷12の鮮明な画像などの高品質な情報を取得することができる。本実施形態の照射部14nは、荷情報取得部14jが情報を取得しようとする荷12に照射光14qが当たるように設けられる。照射部14nは、一定期間だけ発光する光(例えばストロボ光)を出力するものであってもよい。
【0032】
バッテリ14gからの電力を節約するために、不要なときは照射光14qを減光しまたは消光することが望ましい。そこで、本実施形態の照射部14nは、第2モードを行うときは、確認を行う荷12に対して照射光14qを照射し、第1モードを行うときは、照射光14qを減光または消光する。照射光14qを減光するとは、照射光14qを第2モードのときより暗くすることを意味する。
【0033】
(移動機構)
次に、図8図9も参照して移動機構16について説明する。図8は、移動機構16の一例を概略的に示す平面図である。図9は、移動機構16の正面図であり、台車14を搭載した状態を示している。本実施形態の移動機構16は、第2レール44をX軸方向に走行する台車として機能する。移動機構16は、空荷の状態または荷12を搭載した状態の台車14を搬送する。
【0034】
移動機構16は、ベース16aと、台車搭載部16cと、第1端部カバー16dと、第2端部カバー16eと、複数(例えば、4個)の車輪16fと、集電ユニット38と、を主に含む。ベース16aは、移動機構16の各構成要素を搭載するための基台である。第1、第2端部カバー16d、16eは、移動機構16のX軸方向の各端部においてベース16a上に設けられる。第1端部カバー16dは、車輪16fを駆動するモータ16kおよびギア装置16gを収納するケーシングとして機能する。第2端部カバー16eは、2つの車輪16fを収納するケーシングとして機能する。
【0035】
台車搭載部16cは、台車14を搭載するための部分で、移動機構16のX軸方向の中央部においてベース16a上に設けられる。台車搭載部16cは、台車14をガイドする一対のガイド部16jを有する。
【0036】
集電ユニット38は、給電部34(図1も参照)に接触して電力の供給を受ける。移動機構16は、その集電ユニット38を介して給電部34から電力を受け取る。移動機構16は、受け取った電力によってモータ16kを駆動するように構成されている。移動機構16は、受け取った電力によって、台車14のバッテリを充電することができる。
【0037】
(受付部)
図1を参照する。受付部36は、ユーザからの入力を受け付ける。特に、受付部36は、第1モード動作と第2モード動作のモード切替の入力を受付ける。本実施形態の受付部36は、制御部18によって第2モード動作を行う際に、台車14の移動又は停止を指示するユーザの入力を受け付ける。ユーザは、第2モード動作の際、受付部36により台車14の移動開始、移動の一時停止、移動停止、移動終了など様々な操作を入力することができる。受付部36は、その受付結果を制御部18に送る。制御部18は、受付部36の受付結果に基づき、第1、第2モードの切替え、台車14の移動・停止などの制御を実行する。
【0038】
(表示部)
表示部48は、保管列24における台車14の位置を表示する。本実施形態の表示部48は、制御部18によって第2モード動作を行う際に、保管列24におけるY軸方向の台車14の位置を表示する。表示部48は、液晶ディスプレーを含んでもよい。
以上が、自動倉庫システム100の全体構成の説明である。以下、このように構成された自動倉庫システム100の動作を説明する。
【0039】
(第1モード動作)
図1図2を参照して、第1モード動作を説明する。第1モード動作は、いわゆる入出庫を行う動作である。第1モード動作では、制御部18は、台車14によって保管列24に対する荷12の入出庫を行うように制御する。自動倉庫システム100には、倉庫外部からの荷12を搬入するための入庫口28と、倉庫外部へ荷12を搬出するための出庫口30とが移動通路47の近傍に設けられている。
【0040】
入庫動作では、倉庫外部からの荷12はフォークリフトなどによって入庫口28に搬入される。入庫口28に搬入された荷12は、台車14および移動機構16によって所定の保管部26に搬送されて保管される。
【0041】
出庫動作では、所定の保管部26で保管されていた荷12は、台車14および移動機構16によって出庫口30に搬送される。出庫口30に搬送された荷12は、フォークリフトなどによって倉庫外部に搬出される。
以上が、第1モード動作の説明である。
【0042】
(第2モード動作)
図5図6図10図11を参照して、第2モード動作を説明する。図10は、自動倉庫システム100の第2モード動作の一例を示す側面図である。図11は、第2モード動作の一例として処理S110を説明するフローチャートである。第2モード動作は、保管された荷12を確認する動作である。本実施形態の第2モード動作では、制御部18は、台車14によって保管列24に保管された荷12の確認を行うように制御する。第2モード動作は、例えば棚卸を支援するために保管された荷12を確認する棚卸支援動作として用いることができる。ここでは、第2モード動作の一例として、図10に示す2段目の保管列24を構成する5つの保管部26のそれぞれに保管された荷12を確認する処理S110を説明する。
【0043】
図10の説明では、各要素に符号に-A、-Bを付して他と区分けしている。この例では、2段目の保管列24の荷12を上段の保管列24の台車14-Aを用いて確認を行う。2段目の保管列24は、間口側から反間口側に配列された保管部26-A~保管部26Eを含む。保管部26-A~保管部26Eには、荷12-A~荷12-Eが保管されている。図10は、台車14-Aが、間口側から2個目の荷12-Bを確認する様子を示している。図10では、1段目および3段目の荷の記載を省いている。
【0044】
処理S110が開始されると、制御部18は、受付部36に第2モード動作の入力があるか否かを判定する(ステップS111)。第2モード動作の入力がない場合(ステップS111のN)、制御部18は、処理をステップS111の先頭に戻し、ステップS111を繰り返す。なお、フローチャートには記載していないが、第2モード動作の入力があるまでは、制御部18は第1モード動作を継続する。
【0045】
第2モード動作の入力がある場合(ステップS111のY)、制御部18は、第1モード動作を終了して、第2モード動作に切替える(ステップS112)。第2モード動作に切替えた場合、確認する保管列24以外の他の保管列24では第1モード動作を実行してもよいし、他の保管列24でも第1モード動作を行わないようにしてもよい。また、確認する保管列24を含む段の保管棚部22では、第1モード動作を行わないようにしてもよい。この場合、確認する保管列24を含まない段の保管棚部22では第1モード動作を実行してもよい。
【0046】
ステップS112が完了したら、制御部18は、受付部36に台車14-Aの移動開始の入力があるか否かを判定する(ステップS113)。移動開始の入力がない場合(ステップS113のN)、制御部18は、処理をステップS113の先頭に戻し、ステップS113を繰り返す。
【0047】
移動開始の入力がある場合(ステップS113のY)、制御部18は、台車14-Aを保管列24の間口に最も近い保管部26-Aに台車14-Aを移動させる(ステップS114)。
【0048】
ステップS114が完了したら、制御部18は、台車14-AをY軸方向で間口から遠ざかる方向に移動させながら、2段目の保管部26それぞれの荷12-A~12-Eを確認するように台車14-Aを制御する。第2モード動作では、台車14-Aの移動速度は、第1モード動作での移動速度より低速に制御される。本実施形態では、以下のステップS115~S119は、台車14-Aを移動させながら、保管部26-A~26-Eそれぞれについて実行される。なお、台車14-Aは、保管部26毎に停止して荷12を確認するように制御されてもよい。
【0049】
ステップS114が完了したら、制御部18は、台車14-Aが各保管部26に対して所定の位置(例えば、保管部26のY軸方向で略中央の上側の位置)に来たら、その保管部26の荷12の画像を取得するように荷情報取得部14jを制御する(ステップS115)。このステップで、照射部14nは確認対象の荷12に照射光14qを照射する。照射光14qは一定期間だけ発光するストロボ光であってもよい。照射光14qは、第1レール40の間の空間を通って対象の荷12に到達する。荷情報取得部14jは、第1レール40の間の空間を介して対象の荷12を撮像する。
【0050】
ステップS115が完了したら、制御部18は、荷情報取得部14jが取得した荷12の画像に基づき、荷12の有無、荷12の種類および荷12の位置ずれ(以下、「特定情報」という)を特定するように特定部14kを制御する(ステップS116)。
【0051】
ステップS116が完了したら、制御部18は、保管部26のバーコード表示部から保管部26のアドレス情報を位置情報として取得するように位置情報取得部14pを制御する(ステップS117)。
【0052】
ステップS117が完了したら、制御部18は、荷情報取得部14jの取得結果と、特定部14kの特定情報と、位置情報と、を制御部18に送信するように通信部14mを制御する(ステップS118)。
【0053】
ステップS118が完了したら、制御部18は、通信部14mから受信した結果に基づいて、保管列24における台車14-Aの位置(アドレス情報)と、各保管部26の荷12の有無、荷12の種類および荷12の位置ずれを表示部48に表示する(ステップS119)。
【0054】
ステップS119が完了したら、制御部18は、台車14-Aが保管列24の間口から最遠の保管部26-Eに到達したか否かを判定する(ステップS120)。最も遠い保管部26-Eに到達していない場合(ステップS120のN)、制御部18は、処理をステップS115の先頭に戻し、ステップS115~S120までを繰り返す。この繰り返しの間に、台車14-Aは、保管部26-A~26-Eに保管する荷12-A~12-Eをこの順で確認し、確認結果を制御部18に送信する。制御部18は、台車14-Aからの情報を表示部48に表示する。
【0055】
台車14-Aが最遠の保管部26-Eに到達した場合(ステップS120のY)、制御部18は、台車14-Aの移動を停止させる(ステップS121)。ステップS121が完了したら、制御部18は、処理S110を終了する。上述の処理S110はあくまでも一例であり、各保管部26に保管された荷12の状態を確認可能なものであれば、異なる処理であってもよい。例えば他のステップを追加したり、一部のステップを変更または削除したり、ステップの順序を入れ替えてもよい。また、複数のステップが並行して実行されてもよい。処理S110が終了した後、制御部18は、受付部36からの新たな受付結果を待って待機してもよいし、自動的に第1モード動作に切り替えてもよい。
【0056】
以上の処理S110により取得された特定情報を用いることにより棚卸の手間を大幅に低減することができる。また、棚卸に掛る時間を短縮できるので自動倉庫のスループットの低下を抑制することができる。また、以上の処理S110により荷の位置ずれを検知することができる。位置ずれを検知した荷について、荷崩れを生じる前に荷の位置ずれを修正することも可能になる。
以上が、自動倉庫システム100の動作の説明である。
【0057】
以上、本発明の実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求の範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
【0058】
(変形例)
以下、変形例について説明する。変形例の図面および説明では、実施の形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施の形態と重複する説明を適宜省略し、実施の形態と相違する構成について重点的に説明する。
【0059】
実施の形態の説明では、1台の台車14により荷12を確認する例を示したが、本発明はこれに限られない。自動倉庫システムは、台車14を複数有し、制御部18は、当該複数の台車のうち2以上の台車14が同時に第2モード動作を行うように制御するようにしてもよい。この場合、2以上の台車14それぞれが同時に荷12を確認するので、トータルの確認時間を短縮することができる。
【0060】
実施の形態の説明では、すべての台車14が第1モード動作および第2モード動作を実行可能な第1、第2モード動作兼用である例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、自動倉庫システムは、第1、第2モード動作兼用の台車と、第1モード動作専用の台車と、第2モード動作専用の台車と、を必要に応じて備えてもよいし、これらのいずれかを備えなくてもよい。
【0061】
実施の形態の説明では、台車14によって第2モード動作を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、自動倉庫システムは、倉庫内を移動しながら当該倉庫に保管された荷に関する情報を取得する情報取得装置を備えてもよい。この情報取得装置は、荷12の配列方向に沿って第1方向または第2方向に移動しながら荷に関する情報を取得するものであってもよいし、第2方向など、第1方向と交差する方向に移動しながら荷に関する情報を取得するものであってもよい。この情報取得装置は、上述の第2モード動作を実行可能なものであればよく、第1レール40上を走行して移動するものであってもよいし、第1レール40またはこれとは別の走行ガイドにガイドされて移動するものであってもよいし、ドローンのように自律飛行して移動するものであってもよい。
【0062】
実施の形態の説明では、荷情報取得部14jは、荷12の外観的な情報を取得する例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、荷12が、複数の品物を含む場合に、当該複数の品物それぞれにICタグを設け、荷情報取得部14jは、このICタグから各品物に関する情報を取得するようにしてもよい。ICタグは、電波を受けて働く小型の電子装置で、例えばRFID(Radio frequency identification)であってもよい。ICタグの情報を取得することにより外観からは取得しにくい各品物の数量などの情報を取得することができる。ICタグは、荷12に含まれる品物に設けられてもよいし、荷12自身に設けられてもよい。
【0063】
実施の形態の説明では、台車がレールを有する走行路を走行する例を示したが、本発明はこれに限られない。台車はレールを有しない走行路を走行するものであってもよい。
【0064】
実施の形態の説明では、自動倉庫システム100が3段の保管棚部22を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。自動倉庫システムは2段以下または4段以上の保管棚部を備えてもよい。
【0065】
実施の形態の説明では、ある保管列24(対象の保管列)について第2モード動作を行う際、対象の保管列24の1段上の保管列24に対応する台車14を用いたが、本発明はこれに限られない。例えば対象の保管列の2段上の保管列24に対応する台車14を用いてもよい。また、対象の保管列の1段下の保管列に対応する台車14の上部に上向きのカメラを設け、この台車14を用いてもよい。但し、これらの場合、対象の保管列以外の保管列に荷が保管されている状態では、その荷が障害となり、対象の保管列に保管された荷の位置情報を適切に得られないおそれがある。荷の位置情報を適切に得られない場合は、実施の形態で説明したように、対象の保管列の1段上の保管列に対応する台車14を第2モード動作に用いる形態が好ましい。
【0066】
台車14を各段の各列に設けることは必須ではなく、台車14は各列に設けられなくてもよい。
【0067】
複数の段の保管棚部22の間で荷12を昇降するための昇降機構が設けられてもよい。
【0068】
保管列24の保管部26の数を一様に構成することは必須ではない。保管列24を構成する保管部26の数は、保管棚部22を収容する建物の壁の凹凸に応じて、数が多いものと少ないものとが設けられてもよい。
【0069】
上下方向に積層される保管列24の段数を一様に構成することは必須ではない。保管列24の段数は、保管棚部22を収容する建物の天井の高さに応じて、段数が多い領域と少ない領域とが設けられてもよい。
【0070】
荷12がパレットを含むことは必須ではない。本自動倉庫システムは、パレットを含まない荷を取り扱うようにしてもよい。
【0071】
フォークリフトに代えて、クレーンを備えた移載装置など、別の種類の移載装置によって、荷12を搬入・搬出するようにしてもよい。
【0072】
移動機構16を備えることは必須ではない。台車14を搭載して第2方向に移動可能な移動機構であればよく、例えば移動機構16の代わりにスタッカークレーンが備えられてもよい。
【0073】
これらの各変形例は、実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0074】
上述した実施の形態と変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
【符号の説明】
【0075】
14・・台車、 14h・・モード管理部、 14j・・荷情報取得部、 14k・・特定部、 14m・・通信部、 14n・・照射部、 14p・・位置情報取得部、 14q・・照射光、 16・・移動機構、 18・・制御部、 22・・保管棚部、 24・・保管列、 26・・保管部、 36・・受付部、 48・・表示部、 100・・自動倉庫システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2022-10-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷を保管可能な自動倉庫システムであって、
第1方向に延在し、複数の荷を保管するための保管列と、
荷を搭載して前記第1方向に移動する台車と、
前記台車に設けられ、前記保管列に保管された荷の画像を取得する画像取得部と、
を有し、
前記保管列は、高さ方向に複数段設けられ、
前記画像取得部は、下向きに設けられ、前記台車が走行する段の下段の保管列の荷の画像を取得することを特徴とする自動倉庫システム。
【請求項2】
前記保管列は、前記第1方向と交差する第2方向に複数設けられ、
更に、前記台車を搭載して前記第2方向に移動する移動機構を有することを特徴とする請求項1に記載の自動倉庫システム。
【請求項3】
更に、前記複数段の保管列の間で荷を昇降するための昇降機構を有することを特徴とする請求項1に記載の自動倉庫システム。
【請求項4】
更に、前記台車によって前記保管列に対する荷の入出庫を行う第1モード動作と、前記台車によって前記保管列に保管された荷の確認を行う第2モード動作と、を実行する制御部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【請求項5】
前記画像取得部は、前記台車の下部に設けられており、
前記制御部は、前記第2モード動作において、第1の保管列に対応する位置を移動する前記台車により、前記第1の保管列よりも下段の第2の保管列に保管された荷の確認を行うことを特徴とする請求項4に記載に記載の自動倉庫システム。
【請求項6】
前記第2モード動作における前記台車の移動速度は、前記第1モード動作における前記台車の移動速度よりも遅いことを特徴とする請求項4又は5に記載の自動倉庫システム。
【請求項7】
更に、前記制御部によって前記第2モード動作を行う際に前記第1方向における前記台車の位置を表示する表示部を有することを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【請求項8】
更に、前記制御部によって前記第2モード動作を行う際に前記台車の移動又は停止を指示するユーザの入力を受け付ける受付部を有することを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【請求項9】
前記第2モード動作は、前記保管列に保管された荷の有無、荷の数、荷の位置ずれ、荷の傾き、荷の大きさ、および荷の種類のうち1つ以上の特定を行うことを特徴とする請求項4から8のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、自動倉庫システムに関する。