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特開2022-172497シリンダリンク機構及びこれを備えた産業用機械
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022172497
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】シリンダリンク機構及びこれを備えた産業用機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 3/36 20060101AFI20221110BHJP
   E02F 9/20 20060101ALI20221110BHJP
【FI】
E02F3/36 Z
E02F9/20 B
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021078283
(22)【出願日】2021-05-06
(71)【出願人】
【識別番号】521200347
【氏名又は名称】大西 正芳
(74)【代理人】
【識別番号】100095740
【弁理士】
【氏名又は名称】開口 宗昭
(72)【発明者】
【氏名】大西 正倫
(72)【発明者】
【氏名】大西 正致
【テーマコード(参考)】
2D003
2D012
【Fターム(参考)】
2D003BA01
2D012FA00
(57)【要約】
【課題】 ブーム及びアーム操作を容易にし、経験や技能に依存することなく作業に必要な動きを提供する。
【解決手段】 動作部1における第一のシリンダ4の基端部10と、操作部28における第四のシリンダ20の基端部22とを中空管30を用いて連結固定する。
また、動作部1における第二のシリンダ5の基端部11と、操作部28における第三のシリンダ19の基端部21とを中空管29を用いて接続固定する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作部とその動作部を駆動操作するための操作部とを有し、
前記動作部は、ブームと、アームと、前記ブーム支持部と、第一のシリンダと、第二のシリンダと、を有し、
前記操作部は、第三のシリンダと、第四のシリンダと、操作部支持部と、前記第三のシリンダと前記第四のシリンダとを連結する連結具と、を有し、
前記アームと前記第一のシリンダの作動端部は、前記アーム先端部に回動可能に枢支され、
前記アームと前記ブームは、前記アームに回動可能に枢支され、
前記ブームと前記第二のシリンダの作動端部は、前記ブームに回動可能に枢支され、
第一のシリンダの基端部、第二のシリンダの基端部及び前記ブーム他方先端部は、前記ブーム支持部に回動可能に枢支され、
前記第三のシリンダの作動端部と前記第四のシリンダの作動端部は、前記操作部支持部に回動可能に枢支され、
前記第三のシリンダの基端部と前記第四のシリンダの基端部は、前記連結具によって連結され、
前記第一のシリンダの基端部と、前記第四のシリンダの基端部とが中空管を用いて接続され、
前記第二のシリンダの基端部と、前記第三の基端部とが中空管を用いて接続されることを特徴とするシリンダリンク機構。
【請求項2】
請求項1に記載のシリンダリンク機構を用いた産業用機械
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧ショベル、ロボット等の産業用機械に使用することのできるシリンダリンク機構及びこれを備えた産業用機械に関する
【背景技術】
【0002】
現在、産業用機械として、一般的に使用されている油圧ショベルの構造は、図9に示すように、一般的にその動作部であるア-ム45、ブーム46に、それぞれシリンダ47、48を設置し、これを伸縮させて個別に作業するようになっている。
このような油圧ショベルにおける作業機の動力源はブーム、アームにそれぞれ接続された油圧シリンダであるが、それぞれ単体で使用するものであるため、その力は、設置されたシリンダの能力に依存する。また、一般的に使用されている油圧ショベルの構造では、ブーム、アームの駆動を個別に操作する必要があるため、操作に十分な経験を必要とし、特には、アームの水平方向の操作に熟練の技術が必要となる上、アームの動力源であるシリンダが一つであるため、押出力が弱くなるという問題があった。
【0003】
そこで、本発明者は、上記課題を解決する手段を特許第6678625号において提案した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6678625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ただし、この先願発明においては、操作部が2つの部分に分離している構造であるため、産業用機械等に搭載された場合には、2つの操作部の特性を理解し、かつ、両手での操作が必要となる。そこで、本発明者は、先願発明の操作部を1つの部分に統合し、2つのシリンダを連結する連結部材を設け、この連結部材のみを操作することより、ブーム及びアームに接続されたシリンダを共に操作することで、直感的な操作を行えるようにし、経験や技能に依存することなく作業に必要な動きを提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、以下の構成により問題点を解決することができることを見出し、本発明に到達した。
【0007】
すなわち本発明は、動作部とその動作部を駆動操作するための操作部とを有し、前記動作部は、ブームと、アームと、前記ブーム支持部と、第一のシリンダと、第二のシリンダと、を有し、前記操作部は、第三のシリンダと、第四のシリンダと、操作部支持部と、前記第三のシリンダと前記第四のシリンダとを連結する連結具と、を有し、前記アームと前記第一のシリンダの作動端部は、前記アーム先端部に回動可能に枢支され、前記アームと前記ブームは、前記アームに回動可能に枢支され、前記ブームと前記第二のシリンダの作動端部は、前記ブーム端部に回動可能に枢支され、第一のシリンダの基端部、第二のシリンダの基端部及び前記ブーム他方端部は、前記ブーム支持部に回動可能に枢支され、前記第三のシリンダの作動端部と前記第四のシリンダの作動端部は、前記操作部支持部に回動可能に枢支され、前記第三のシリンダの基端部と前記第四のシリンダの基端部は、前記連結具によって連結され、前記第一のシリンダの基端部と、前記第四のシリンダの基端部とが中空管を用いて接続され、前記第二のシリンダの基端部と、前記第三の基端部とが中空管を用いて接続されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のシリンダリンク機構によれば、ブーム及びアーム操作を容易にし、経験や技能に依存することなく作業に必要な動きを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係る動作部についての側面図である。
図2】本発明に係る操作部についての側面図である。
図3】本発明に係る全体斜視図である。
図4】第三のシリンダと第四のシリンダを最も縮めた状態から第四のシリンダのみについて一連の操作をしたと仮定したときの動作部の軌跡を示す図である。
図5】第三のシリンダと第四のシリンダを最も縮めた状態から第三のシリンダのみについて一連の操作をしたと仮定したときの動作部の軌跡を示す図である。
図6】第三のシリンダと第四のシリンダを最も縮めた状態から第三のシリンダと第四のシリンダを共に操作して一連の操作をしたと仮定したときの動作部の軌跡を示す図である。
図7図6の始期状態を変化させた場合の図である。
図8】本発明に係るシリンダリンク機構の一連の動作をしたときの軌跡を示した図である。
図9】現在一般的に使用されている油圧ショベルの構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0011】
図1を用いて、動作部1について詳細に説明する。第一のシリンダ4及び第二のシリンダ5は、それぞれ、作動端部9、12及び基端部10、11を有している。
動作部1は、ブーム2と、アーム3と、ブーム支持部7と、第一のシリンダ4と、第二のシリンダ5を有している。
ブーム2は、ブーム支持部7に回動可能に支持軸8を用いて枢支され、ブーム2とアーム3は、相互に回動可能に支持軸6を用いて枢支される。
第一のシリンダ4の基端部10及び第二のシリンダ5の基端部11は、ブーム支持部7に支持軸13、14を用いて回動可能に枢支される。
第一のシリンダ4の作動端部9は、アーム3に支持軸15を用いて回動可能に枢支される。
第二のシリンダ5の作動端部12は、ブーム2に支持軸16を用いて回動可能に枢支される。
このとき、支持軸13と支持軸8との間の距離、支持軸14と支持軸8との間の距離及び支持軸15と支持軸6との間の距離はそれぞれ等しいことが好ましい。
また、支持軸8と支持軸6との間の距離と支持軸6と軸17との間の距離は等しいことが好ましい。
なお、本発明に用いるシリンダの基端部とは、ピストンが収納されているケース側の端部であり、作動端部とは、ピストン側の端部のことである。また、基端部は、中空管を接続することができる構造となっている。
【0012】
次いで、図2を用いて、本発明に係る操作部28について説明する。
第三のシリンダ19、第四のシリンダ20は、それぞれ作動端部23、24及び基端部21、22を有している。操作部28は、操作部支持部18と、第三のシリンダ19及び第四のシリンダ20を有している。
第三のシリンダ19の作動端部23及び第四のシリンダ20の作動端部24は、操作部支持部18に支持軸25、26を用いて回動可能に枢支される。
また、第三のシリンダ19の基端部21と第四のシリンダ20の基端部22は、連結部材27を用いて連結される。
【0013】
次いで、図3を用いて、前記動作部1、前記操作部28との連結状態について説明する。 動作部1における第一のシリンダ4の基端部10と、操作部28における第四のシリンダ20の基端部22とを中空管30を用いて接続する。
また、動作部1における第二のシリンダ5の基端部11と、操作部28における第三のシリンダ19の基端部21とを中空管29を用いて接続する。
このように、動作部1、操作部28を中空管29、30を用いて接続することで、連結部材27を片手で操作することにより、第三のシリンダ19及び第四のシリンダ20を同時にピストン運動させることが可能となる。その結果、第一のシリンダ4及び第二のシリンダ5を同時にピストン運動させることができる。
より具体的には、第三のシリンダ19の作動端部21を固定し(微小に動作してしまう場合も概念的に含む)、第四のシリンダ20の作動端部22のみをピストン運動させること、
また、この操作方向の逆方向の、すなわち、第四のシリンダ20の作動端部22を固定し(微小に動作してしまう場合も概念的に含む)、第三のシリンダ19の作動端部21のみをピストン運動させること、
さらに、第三のシリンダ19と第四のシリンダ20の作動端部の双方を伸縮方向に同時にピストン運動させることができる。
【0014】
次に、本発明に係るシリンダリンク機構の操作部の動作及び動作部の軌跡をこれを模式化した図4図8を用いて説明する。なお、説明のために操作部及び動作部が同一平面上に接地されているが、同一平面上に操作部及び動作部が設置されていなくても良いことはいうもでもない。また、アーム先端部が動作部と同一平面上に接地するように動作部を設置しなくても良いこともいうまでもない。
【0015】
図4は、第三のシリンダ31と第四のシリンダ32を最も縮めた状態(a)から第三のシリンダ31を固定して、第四のシリンダ32のみについて一連の操作(最も縮めた状態(a)から最も伸ばした状態(c)を経て最も縮めた状態(e))をしたと仮定したときの操作部の動作及び動作部の軌跡を示したものである。
以下に、図4(a)から図4(c)までのアーム先端部37及び38の軌跡について説明し、次いで、図4(c)から図4(e)までのアーム先端部37及び38の軌跡について説明する。
まず、図4(a)から図4(c)における前記アーム先端部の軌跡は、以下の通りとなる。
第四のシリンダ32を伸ばす方向に(第四のシリンダ32内の体積を増加させる方向に)操作すると、中空管(図示せず)と接続されている第一のシリンダ33は、第一のシリンダ33を縮める方向に(第一のシリンダ33内の体積を減少させる方向に)動作する。
この時、第二のシリンダ34には力が加わらないから、アーム36の先端部37の図4(a)から図4(c)までの軌跡は、支持軸35を中心としてA方向に、一方、アーム36の他の先端部38の軌跡は、支持軸35を中心としてB’方向に回転する軌跡となる。
一方、図4(c)から図4(e)までの前記アーム先端部の軌跡は、前記図4(a)から図4(c)の動作と逆の方向に動作し、以下の通りとなる。
第四のシリンダ32を縮める方向に操作すると、中空管(図示せず)と接続されてる第一のシリンダ33は、第一のシリンダ33を伸ばす方向に動作する。
この時、第二のシリンダ34には力が加わらないから、アーム36の先端部37の図4(c)から図4(e)までの軌跡は、支持軸35を中心としてA’方向に、一方、アーム36の他の先端部38の軌跡は、支持軸35を中心としてB方向に回転する軌跡となる。
【0016】
図5は、第三のシリンダ31と第四のシリンダ32を最も縮めた状態(a)から第四のシリンダ32を固定して、第三のシリンダ31のみについて一連の操作(最も縮めた状態(a)から最も伸ばした状態(c)を経て最も縮めた状態(e))をしたと仮定したときの操作部の動作並びに動作部の軌跡を示したものである。
以下に、図5(a)から図5(c)までのブーム40とアーム36の軌跡について説明し、次いで、図5(c)から図5(e)までのブーム40とアーム36の軌跡について説明する。
まず、図5(a)から図5(c)における前記ブーム及び前記アームの軌跡は、以下の通りとなる。
第三のシリンダ31を伸ばす方向に(第三のシリンダ31内の体積を増加させる方向に)操作すると、中空管(図示せず)と接続されている第二のシリンダ34は、第二のシリンダ34を縮める方向に(第二のシリンダ34内の体積を減少させる方向に)動作する。
このとき、ブーム40の図5(a)から図5(c)までの軌跡は、支持軸42を中心としてC’方向に回転する軌跡となる。また、アーム36の図5(a)から図5(c)までの軌跡は、支持軸42を中心としてD’方向に回転する軌跡となる。なお、この時、第一のシリンダ33自体は伸縮しないが、第一のシリンダ33自身がシリンダリンクの一部として機能している。
一方、図5(c)から図5(e)における前記ブーム及び前記アームの軌跡は、前記図5(a)から図5(c)の軌跡と逆方向の軌跡であり、以下の通りとなる。
第三のシリンダ31を最も伸ばした状態(c)から、第三のシリンダ31を縮める方向に操作すると、中空管(図示せず)と接続されている第二のシリンダ34は、第二のシリンダ34を伸ばす方向に(第二のシリンダ34内の体積を増加させる方向に)動作する。 このとき、ブーム40の図5(c)から図5(e)までの軌跡は、支持軸42を中心としてC方向に回転する軌跡となる。また、アーム36の図5(c)から図5(e)までの軌跡は、支持軸42を中心としてD方向に回転する軌跡となる。なお、この時、第一のシリンダ33自体は伸縮しないが、第一のシリンダ33自身がシリンダリンクの一部として機能している。
【0017】
図6は、第三のシリンダと第四のシリンダを最も縮めた状態(a)から第三のシリンダと第四のシリンダを共に操作して一連の操作をしたと仮定したときの操作部の動作並びに動作部の軌跡を示す図である。
以下に、図6(a)から図6(c)までのブーム40とアーム先端部37及び38の軌跡について説明し、次いで、図6(c)から図6(e)までのブーム40とアーム先端部37及び38の軌跡について説明する。
まず、図6(a)から図6(c)における前記ブーム及び前記アーム先端部の軌跡は、以下の通りとなる。
第三のシリンダ31及び第四のシリンダ32を同時に伸ばす方向(第三のシリンダ31及び第四のシリンダ32内の体積を増加させる方向)に操作すると、中空管(図示せず)と接続されている第一のシリンダ33及び第二のシリンダ34は、それぞれ、第一のシリンダ33及び第二のシリンダ34を縮める方向に(第一のシリンダ33及び第二のシリンダ34内の体積を減少させる方向に)動作する。
この時、ブーム40とアーム先端部37及び38の軌跡は、図4及び図5におけるアーム36とブーム40の軌跡が合成されたものとなる。
すなわち、第一のシリンダ33は縮まる方向に動作するから、アーム36の先端部37は支持軸35を中心としてF方向に回転する軌跡となり、アーム36の他の先端部38は支持軸35を中心としてE’方向に回転する軌跡となる。また、ブーム40は、第二のシリンダ34が縮まる方向に動作するため、支持軸42を中心としてC’方向に回転する軌跡となる。
一方、図6(c)から図6(e)における前記ブーム及び前記アーム先端部の動作は、前記図6(a)から図6(c)と逆方向の軌跡であり、以下の通りとなる。
第三のシリンダ31及び第四のシリンダ32を同時に縮める方向(第三のシリンダ31及び第四のシリンダ32内の体積を減少させる方向)に操作すると、中空管(図示せず)と接続されている第一のシリンダ33及び第二のシリンダ34は、それぞれ、第一のシリンダ33及び第二のシリンダ34を伸ばす方向に(第一のシリンダ33及び第二のシリンダ34内の体積を増加させる方向に)動作する。
この時、ブーム40とアーム先端部37及び38の軌跡は、図4及び図5におけるアーム36とブーム40の軌跡が合成されたものとなる。
すなわち、第一のシリンダ33は伸びる方向に動作するから、アーム36の先端部37は支持軸35を中心としてF’方向に回転する軌跡となり、アーム36の他の先端部38は支持軸35を中心としてE方向に回転する軌跡となる。また、ブーム40は、第二のシリンダ34が縮まる方向に動作するため、支持軸42を中心としてC方向に回転する軌跡となる。
【0018】
図7は、アーム36の先端部37が操作部支持部44の接地面と接している状態を始期状態(a)として、第三のシリンダ31と第四のシリンダ32を同時に操作する一連の操作(始期状態(a)から第三のシリンダ31と第四のシリンダ32を同時に操作し、最も第三のシリンダ31を伸ばした状態(c)を得て前記始期状態(e))をしたと仮定したときの動作部の軌跡を示したものである。
第三のシリンダ31と第四のシリンダ32の操作に伴う、第一のシリンダ33と第二のシリンダ34の動作は、図6の時と同様に説明することができる。任意の始期状態によって、アーム36の軌跡を変化させることができる。
【0019】
図8は、本発明に係るシリンダリンク機構の一連の動作をしたときの軌跡を示した図である。図8(a)から図8(c)において、アーム36の先端部37が操作部支持部44の接地面と接している状態を始期状態(a)として、第三のシリンダ31を縮める方向に、第四のシリンダ32を伸ばす方向に操作することによって、アーム36の先端部37をY方向の最高地点へ到達させる。
次いで、図8(c)から図8(f)においては、アーム36の先端部37の最高地点から、第三のシリンダ31を伸ばす方向に、第四のシリンダ32を縮める方向に操作することによって、アーム36の先端部37をX方向に移動させ、アーム36の先端部37を操作部支持部44との接地面に接地させる。
次いで、図8(f)から図8(h)において、前記図8(f)の状態から、第三のシリンダ31と第四のシリンダ32を共に縮める方向に操作することによって、アーム36の先端部37を移動させることができる。
【0020】
本発明に係るシリンダリンク機構を油圧ショベル、ロボット等の産業用機械に適用して、適宜、利用することも可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-10-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作部とその動作部を駆動操作するための操作部とを有し、
前記動作部は、ブームと、アームと、ブーム支持部と、第一のシリンダと、第二のシリンダと、を有し、
前記操作部は、第三のシリンダと、第四のシリンダと、操作部支持部と、前記第三のシリンダと前記第四のシリンダとを連結する連結具と、を有し、
前記アームと前記第一のシリンダの作動端部は、前記アーム端部に回動可能に枢支され、
前記アームと前記ブームは、前記アームに回動可能に枢支され、
前記ブームと前記第二のシリンダの作動端部は、前記ブームに回動可能に枢支され、
第一のシリンダの基端部、第二のシリンダの基端部及び前記ブーム端部は、前記ブーム支持部に回動可能に枢支され、
前記第三のシリンダの作動端部と前記第四のシリンダの作動端部は、前記操作部支持部に回動可能に枢支され、
前記第三のシリンダの基端部と前記第四のシリンダの基端部は、前記連結具によって連結され、
前記第一のシリンダの基端部と、前記第四のシリンダの基端部とが中空管を用いて接続され、
前記第二のシリンダの基端部と、前記第三のシリンダの基端部とが中空管を用いて接続されることを特徴とするシリンダリンク機構。
【請求項2】
請求項1に記載のシリンダリンク機構を用いた産業用機械