IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱電機エンジニアリング株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-バックボードモジュール 図1
  • 特開-バックボードモジュール 図2
  • 特開-バックボードモジュール 図3
  • 特開-バックボードモジュール 図4
  • 特開-バックボードモジュール 図5
  • 特開-バックボードモジュール 図6
  • 特開-バックボードモジュール 図7
  • 特開-バックボードモジュール 図8
  • 特開-バックボードモジュール 図9
  • 特開-バックボードモジュール 図10
  • 特開-バックボードモジュール 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022172590
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】バックボードモジュール
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/14 20060101AFI20221110BHJP
   H05K 1/14 20060101ALI20221110BHJP
【FI】
H05K7/14 N
H05K1/14 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021078525
(22)【出願日】2021-05-06
(71)【出願人】
【識別番号】591036457
【氏名又は名称】三菱電機エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】神本 直樹
(72)【発明者】
【氏名】大谷 公章
【テーマコード(参考)】
5E344
5E348
【Fターム(参考)】
5E344AA01
5E344AA08
5E344AA21
5E344AA28
5E344BB01
5E344BB06
5E344CC03
5E344CD18
5E344CD27
5E344DD07
5E344EE21
5E348AA03
5E348DD01
5E348EF07
5E348EF21
(57)【要約】
【課題】システムごとに応じてバックボード基板を新規に製作することなく、多様なシステム構成に適用可能なバックボードモジュールを得る。
【解決手段】本開示に係るバックボードモジュールは、N個のコネクタを実装可能な穴がN個のコネクタ実装領域に形成されており、N個のコネクタ間の配線パターンが穴間に形成されているバックボード基板を単位基板とし、N=Mとした第1の単位基板、N=Lとした第2の単位基板、およびN=2とした中継用単位基板の3枚を備え、第1の単位基板と第2の単位基板とが隣接配置されて第1層が構成され、第1層の下部に中継用単位基板を配置することで第2層が構成され、中継用単位基板は、第1の単位基板および第2の単位基板に実装されるコネクタにより第1の単位基板および第2の単位基板と接続されることで第1層と第2層とが一体化される。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
N枚の機能基板のそれぞれをコネクタ接続するためのN個のコネクタを実装可能な穴がN個のコネクタ実装領域に形成されており、前記N個のコネクタ間の配線パターンが前記穴間に形成されているバックボード基板を単位基板とし、
前記単位基板である3枚の基板として、N=Mとした第1の単位基板、N=Lとした第2の単位基板、およびN=2とした中継用単位基板の3枚を備えて構成され、
前記第1の単位基板と前記第2の単位基板とは、互いに隣接して配置されることで第1層を構成し、
前記中継用単位基板は、隣接して配置された前記第1の単位基板および前記第2の単位基板の下部に配置されることで第2層を構成し、
前記中継用単位基板の一端に形成されたコネクタ実装領域は、前記第1の単位基板に形成されたM個のコネクタ実装領域のうち前記第2の単位基板に最も近い第Mコネクタ実装領域の下部において重複するように配置され、
前記中継用単位基板の他端に形成されたコネクタ実装領域は、前記第2の単位基板に形成されたL個のコネクタ実装領域のうち前記第1の単位基板に最も近い第Lコネクタ実装領域の下部において重複するように配置され、
前記第1の単位基板と前記中継用単位基板とは、前記第1の単位基板において前記第Mコネクタ実装領域に実装されるコネクタのリードが、前記中継用単位基板の一端に形成されたコネクタ実装領域の穴を貫通することで接続され、
前記第2の単位基板と前記中継用単位基板とは、前記第2の単位基板において前記第Lコネクタ実装領域に実装されるコネクタのリードが、前記中継用単位基板の他端に形成されたコネクタ実装領域の穴を貫通することで接続されることで前記第1層と前記第2層とが一体化され、
L、M、Nは2以上の整数である
バックボードモジュール。
【請求項2】
前記第1の単位基板、前記第2の単位基板、および前記中継用単位基板のそれぞれは、固定穴を有しており、
前記第1の単位基板と前記中継用単位基板とが前記第Mコネクタ実装領域に実装されるコネクタのリードにより接続され、かつ、前記第2の単位基板と前記中継用単位基板とが前記第Lコネクタ実装領域に実装されるコネクタのリードにより接続された状態で筐体に取り付けられたガイドレールに挿入され、前記固定穴を介して前記ガイドレールにねじ固定することが可能な構成を有する
請求項1に記載のバックボードモジュール。
【請求項3】
前記第1層は、K枚の単位基板として構成され、
前記第2層は、K-1枚の中継用単位基板として構成され、
前記K枚の単位基板のうちの互いに隣接する単位基板間の下部に、前記K-1枚の中継用単位基板のうちの1枚の中継用単位基板を配置し、前記コネクタを用いて接続することで前記第1層と前記第2層とが一体化され、
Kは2以上の整数である
請求項1または2に記載のバックボードモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、多様なシステム構成に適用可能なバックボードモジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、システムに応じた複数の機能基板をバックボード基板に挿入し、機器を構成している。図11は、従来のバックボード基板を用いたシステム構成の一例を示した図である。
【0003】
図11に示したシステム構成において、第1の機能基板100(1)、第2の機能基板100(2)、および第3の機能基板100(3)のそれぞれは、コネクタ101を介して、バックボード基板110に設けられたコネクタ121に接続される。
【0004】
このようなコネクタ接続を行うことで、第1の機能基板100(1)、第2の機能基板100(2)、および第3の機能基板100(3)の相互のインターフェースは、バックボード基板110に形成されたインターフェース用パターン131と、各機能基板100(1)、100(2)、100(3)の内部で形成された電子回路および配線パターン102と、を通じて行われる。
【0005】
図11において、第1の機能基板100(1)と第2の機能基板100(2)、および第2の機能基板100(2)と第3の機能基板100(3)は、互いにインターフェース用パターン131を介して信号伝送が可能である。同様に、第1の機能基板100(1)と第3の機能基板100(3)も、インターフェース用パターン131と第2の機能基板100(2)内の電子回路および配線パターン102を介して信号伝送が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭59-121998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術には以下のような課題がある。
図11に示した従来のシステム構成は、1つのシステムに特化したものである。従って、取り付ける機能基板の枚数が異なる場合には、その都度、システム専用のバックボード基板を製作しなければならない。
【0008】
本開示は、前述のような課題を解決するためになされたものであり、システム構成ごとに応じてバックボード基板を新規に製作することなく、多様なシステム構成に適用可能なバックボードモジュールを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係るバックボードモジュールは、N枚の機能基板のそれぞれをコネクタ接続するためのN個のコネクタを実装可能な穴がN個のコネクタ実装領域に形成されており、N個のコネクタ間の配線パターンが穴間に形成されているバックボード基板を単位基板とし、単位基板である3枚の基板として、N=Mとした第1の単位基板、N=Lとした第2の単位基板、およびN=2とした中継用単位基板の3枚を備えて構成され、第1の単位基板と第2の単位基板とは、互いに隣接して配置されることで第1層を構成し、中継用単位基板は、隣接して配置された第1の単位基板および第2の単位基板の下部に配置されることで第2層を構成し、中継用単位基板の一端に形成されたコネクタ実装領域は、第1の単位基板に形成されたM個のコネクタ実装領域のうち第2の単位基板に最も近い第Mコネクタ実装領域の下部において重複するように配置され、中継用単位基板の他端に形成されたコネクタ実装領域は、第2の単位基板に形成されたL個のコネクタ実装領域のうち第1の単位基板に最も近い第Lコネクタ実装領域の下部において重複するように配置され、第1の単位基板と中継用単位基板とは、第1の単位基板において第Mコネクタ実装領域に実装されるコネクタのリードが、中継用単位基板の一端に形成されたコネクタ実装領域の穴を貫通することで接続され、第2の単位基板と中継用単位基板とは、第2の単位基板において第Lコネクタ実装領域に実装されるコネクタのリードが、中継用単位基板の他端に形成されたコネクタ実装領域の穴を貫通することで接続されることで第1層と第2層とが一体化され、L、M、Nは2以上の整数であるものである。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、システムごとに応じてバックボード基板を新規に製作することなく、多様なシステム構成に適用可能なバックボードモジュールを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の実施の形態1において、取り付ける機能基板数が2枚の場合に適用されるバックボード基板の構成図である。
図2】本開示の実施の形態1において、取り付ける機能基板数が3枚の場合に適用されるバックボード基板の構成図である。
図3】本開示の実施の形態1において、取り付ける機能基板数が4枚の場合に適用されるバックボード基板の構成図である。
図4】本開示の実施の形態1において、取り付ける機能基板数が8枚の場合に適用されるバックボード基板の構成図である。
図5】本開示の実施の形態1において、14枚の機能基板を接続可能とするバックボードモジュールの具体的な構成例を正面図として示した説明図である。
図6】本開示の実施の形態1において、14枚の機能基板を接続可能とするバックボードモジュールの具体的な構成例を上面図として示した説明図である。
図7】本開示の実施の形態1において、14枚の機能基板を接続可能とするバックボードモジュールの具体的な構成例として、5枚の単位基板がコネクタを用いて一体化された状態を示した説明図である。
図8】本開示の実施の形態1における図7に示したバックボードモジュールをガイドレールに組み込む場合の説明図である。
図9】本開示の実施の形態1におけるバックボードモジュールをガイドレールに固定するための説明図である。
図10】本開示の実施の形態1において、機能基板を14枚取り付けられる状態としてガイドレールと一体化されたバックボードモジュールの正面図である。
図11】従来のバックボード基板を用いたシステム構成の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示のバックボードモジュールを用いたシステム構成の形態に関し、図面を用いて説明する。
【0013】
図1は、本開示の実施の形態1において、取り付ける機能基板数が2枚の場合に適用されるバックボード基板11の構成図である。図1に示すバックボード基板11は、コネクタが実装されるエリアに相当するコネクタ実装領域20と、各機能基板間のインターフェース用パターン31と、固定穴41とを備える。
【0014】
図2は、本開示の実施の形態1において、取り付ける機能基板数が3枚の場合に適用されるバックボード基板12の構成図である。図3は、本開示の実施の形態1において、取り付ける機能基板数が4枚の場合に適用されるバックボード基板13の構成図である。また、図4は、本開示の実施の形態1において、取り付ける機能基板数が8枚の場合に適用されるバックボード基板14の構成図である。
【0015】
図2に示すバックボード基板12、図3に示すバックボード基板13、図4に示すバックボード基板14のそれぞれは、図1に示したバックボード基板11と同様に、コネクタが実装されるエリアに相当するコネクタ実装領域20と、各機能基板間のインターフェース用パターン31と、固定穴41とを備える。
【0016】
図1から図4に記載されたバックボード基板11~14は、コネクタ接続可能な機能基盤の枚数が異なるだけであり、基本的な構成および機能は同等である。そこで、以下の説明では、必要に応じて、バックボード基板11~14の総称を、「単位基板」と称することとする。
【0017】
なお、接続可能な機能基板の数をNとすると、Nは、図1図4に例示されたようなN=2、3、4、8に限定されるものではない。Nは、2以上の任意の整数とすることができる。
【0018】
本開示に係るバックボードモジュールは、1枚の単位基板では対応できないシステム構成に対して、2枚以上の単位基板を組み合わせて構成することで、多様なシステム構成に対応した所望の枚数の機能基板に適用可能となることを特徴としている。そこで、システム構成に必要な機能基板の枚数が14枚である場合を一例として、以下に本実施の形態1に係るバックボードモジュールについて詳細に説明する。
【0019】
図5は、本開示の実施の形態1において、14枚の機能基板を接続可能とするバックボードモジュールの具体的な構成例を正面図として示した説明図である。図5に示したバックボードモジュールでは、5枚の単位基板51、52、53、61、62が用いられている。
【0020】
単位基板51は、N=2とし、2枚の機能基板のそれぞれをコネクタ接続するための2個のコネクタを実装可能な穴が2個のコネクタ実装領域20に形成されており、2個のコネクタ間の配線パターンが穴間に形成されているバックボード基板である。以下では、単位基板51のことを他の単位基板と識別する際には、第1の単位基板51と称して説明する。
【0021】
単位基板52は、N=8とし、8枚の機能基板のそれぞれをコネクタ接続するための8個のコネクタを実装可能な穴が8個のコネクタ実装領域20に形成されており、8個のコネクタ間の配線パターンが穴間に形成されているバックボード基板である。以下では、単位基板52のことを他の単位基板と識別する際には、第2の単位基板52と称して説明する。
【0022】
単位基板53は、N=4とし、4枚の機能基板のそれぞれをコネクタ接続するための4個のコネクタを実装可能な穴が4個のコネクタ実装領域20に形成されており、4個のコネクタ間の配線パターンが穴間に形成されているバックボード基板である。以下では、単位基板53のことを他の単位基板と識別する際には、第3の単位基板53と称して説明する。
【0023】
なお、図5において、単位基板51~53のそれぞれには、コネクタ21またはコネクタ22が実装されている状態を示している。コネクタ21とコネクタ22との相違点については、図6図9を用いて後述する。
【0024】
単位基板61、62は、N=2とし、2枚の機能基板のそれぞれをコネクタ接続するための2個のコネクタを実装可能な穴が2個のコネクタ実装領域20に形成されており、2個のコネクタ間の配線パターンが穴間に形成されているバックボード基板である。
【0025】
単位基板61は、隣接して配置された第1の単位基板51および第2の単位基板52の下部に配置され、第1の単位基板51と第2の単位基板52とを接続する機能を有する中継用単位基板に相当する。
【0026】
単位基板62は、隣接して配置された第2の単位基板52および第3の単位基板53の下部に配置され、第2の単位基板52と第3の単位基板53とを接続する機能を有する中継用単位基板に相当する。
【0027】
次に、図5に示した5枚の単位基板51~53、61、62を組み合わせて構成される本実施の形態1に係るバックボードモジュール10について、図6図10を用いて詳細に説明する。
【0028】
図6は、本開示の実施の形態1において、14枚の機能基板を接続可能とするバックボードモジュールの具体的な構成例を上面図として示した説明図である。また、図7は、本開示の実施の形態1において、14枚の機能基板を接続可能とするバックボードモジュールの具体的な構成例として、5枚の単位基板がコネクタ22を用いて一体化された状態を示した説明図である。
【0029】
第1の単位基板51に形成された2個のコネクタ実装領域のうち第2の単位基板52に最も近いコネクタ実装領域と、中継用単位基板61の一端に形成されたコネクタ実装領域とが積層方向(図6における上下方向に相当)において重複するように配置される。
【0030】
また、第2の単位基板52に形成された8個のコネクタ実装領域のうち第1の単位基板51に最も近いコネクタ実装領域と、中継用単位基板61の他端に形成されたコネクタ実装領域とが積層方向において重複するように配置される。
【0031】
同様に、第2の単位基板52に形成された8個のコネクタ実装領域のうち第3の単位基板53に最も近いコネクタ実装領域と、中継用単位基板62の一端に形成されたコネクタ実装領域とが積層方向において重複するように配置される。
【0032】
また、第3の単位基板53に形成された4個のコネクタ実装領域のうち第2の単位基板52に最も近いコネクタ実装領域と、中継用単位基板62の他端に形成されたコネクタ実装領域とが積層方向において重複するように配置される。
【0033】
次に、図7に示したように、重複部分において、リードが長いタイプのコネクタ22が用いられることで、1つのコネクタ実装領域同士が重複した2枚の単位基板が接続される。具体的には、第1の単位基板51と中継用単位基板61とは、コネクタ22を用いて接続される。
【0034】
ここで、コネクタ22のリードは、第1の単位基板においてコネクタ22が実装された際に、下部に配置されている中継用単位基板61の一端に形成されたコネクタ実装領域の穴を貫通する長さを有している。
【0035】
また、第2の単位基板52と中継用単位基板61、第2の単位基板52と中継用単位基板62、第3の単位基板53と中継用単位基板62、のそれぞれは、第1の単位基板51と中継用単位基板61との接続と同様に、1つのコネクタ実装領域同士が重複した2枚の単位基板の穴を貫通するリード長を有するコネクタ22を用いて接続される。
【0036】
一方、2枚の単位基板を接続する必要のないコネクタ実装領域には、第1の単位基板51、第2の単位基板52、あるいは第3の単位基板53の、単位基板1枚分の厚みを貫通するリード長を有するコネクタ21が実装される。
【0037】
最終的に、3枚の単位基板51~53で構成された第1層の下部に、2枚の中継用単位基板61、62で構成された第2層を配置し、コネクタ22を用いて第1層と第2層とを一体化することで、図7に示したように、14枚の機能基板を接続可能とするバックボードモジュールを構成することができる。
【0038】
次に、図7に示したように2層構造として一体化されたバックボードモジュールを筐体に組み込む具体例について、図8図10を用いて詳細に説明する。
【0039】
図8は、本開示の実施の形態1における図7に示したバックボードモジュール10をガイドレール71に組み込む場合の説明図である。図8に示すように、2層構造の状態のバックボードモジュール10は、筐体等に取り付けられるガイドレール71に対して、スライドさせながら挿入することができる。
【0040】
図9は、本開示の実施の形態1におけるバックボードモジュール10をガイドレール71に固定するための説明図である。ガイドレール71に挿入されたバックボードモジュール10は、ガイドレール71の標準的な位置に設けられた固定穴72、および5枚の単位基板51~53、61、62に設けられた固定穴41を用いて固定される。
【0041】
具体的には、固定穴72および固定穴41に対して、固定用ねじ42を貫通させるように挿入することで、バックボードモジュール10をガイドレール71に固定することができる。すなわち、本開示に係るバックボードモジュールは、固定穴41および固定穴72を介して、ガイドレール71にねじ固定することができる。
【0042】
図10は、本開示の実施の形態1において、機能基板を14枚取り付けられる状態としてガイドレール71と一体化されたバックボードモジュール10の正面図である。
【0043】
以上のように、実施の形態1によれば、複数の単位基板を用いて、2枚分の基板厚みを貫通するリード長を有するコネクタにより、2層構造のバックボードモジュールを構築することができる。
【0044】
特に、N枚の機能基板をコネクタ接続するためのN個のコネクタを実装できる単位基板として、例えば、N=2、3、4、8とする4種類の単位基板を標準的に作成しておき、これらの任意の組み合わせにより、所望の枚数の機能基板を接続可能なバックボードモジュールを容易に構築することができる。さらに、N=2として作成した単位基板を、中継用単位基板として使用している。
【0045】
換言すると、実施の形態1によれば、システムごとに応じてバックボード基板を新規に製作することなく、標準的に作成された単位基板を組み合わせることで、多様なシステム構成に適用可能なバックボードモジュールを容易に実現することができる。
【0046】
なお、上述した実施の形態1では、N=2、N=8、N=4の3種類の単位基板を隣接配置して、機能基板を14枚取り付け可能なバックボードモジュールを構築する場合について説明した。しかしながら、本開示によるバックボードモジュールは、このような構成に限定されるものではない。
【0047】
例えば、機能基板を14枚取り付け可能なバックボードモジュールを構築するためには、N=8とN=6の2種類の単位基板を隣接配置する、あるいは、N=7の1種類の単位基板を2枚隣接配置することによっても、実現できる。
【0048】
あるいは、N=8の1種類の単位基板を2枚隣接配置することで、2つのコネクタを実装しない形で、機能基板を14枚取り付け可能なバックボードモジュールを構築することも可能である。
【0049】
すなわち、Kを2以上の整数としたときに、K枚の単位基板により第1層を構成し、K-1枚の中継用単位基板により第2層を構成し、K枚の単位基板のうちの互いに隣接する単位基板間の下部に中継用単位基板を配置し、リード長の長いコネクタ22を用いて第1層と第2層とを一体化して接続することができる。
【0050】
このように、単位基板を組み合わせて一体化することで、所望の枚数の機能基板を接続可能なバックボードモジュールを容易に構築することができる。さらに、K枚の単位基板のそれぞれは、実装されるコネクタの数に相当するNが同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【符号の説明】
【0051】
10 バックボードモジュール、11、12、13、14 バックボード基板(単位基板)、20 コネクタ実装領域、21、22 コネクタ、31 パターン、41 固定穴、42 固定用ねじ、51~53 単位基板、61、62 中継用単位基板、71 ガイドレール、72 固定穴。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11