(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022172613
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】織機
(51)【国際特許分類】
D03D 49/02 20060101AFI20221110BHJP
D03D 49/10 20060101ALI20221110BHJP
【FI】
D03D49/02
D03D49/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021078587
(22)【出願日】2021-05-06
(71)【出願人】
【識別番号】000215109
【氏名又は名称】津田駒工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】名木 啓一
(72)【発明者】
【氏名】山岸 大吾
(72)【発明者】
【氏名】田村 公一
(72)【発明者】
【氏名】山 和也
【テーマコード(参考)】
4L050
【Fターム(参考)】
4L050CA02
4L050CA21
4L050CC01
4L050CC02
(57)【要約】
【課題】故障の原因と成り得る駆動機構自体の振動が従来よりも軽減された織機を提供すること。
【解決手段】経糸ビームを支持するビームサポートが各々に設けられると共に筬打ち装置を支持する一対のサイドフレーム、及びビームギアを含む前記経糸ビームを回転駆動する駆動機構を備えた織機であって、各前記サイドフレームが、前記筬打ち装置を支持する本体フレームと、前記本体フレームに対し固定されると共に前記ビームサポートを支持する送出フレームとから成る織機において、前記駆動機構が、前記本体フレームに取り付けられている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
経糸ビームを支持するビームサポートが各々に設けられると共に筬打ち装置を支持する一対のサイドフレーム、及びビームギアを含む前記経糸ビームを回転駆動する駆動機構を備えた織機であって、各前記サイドフレームが、前記筬打ち装置を支持する本体フレームと、前記本体フレームに対し固定されると共に前記ビームサポートを支持する送出フレームとから成る織機において、
前記駆動機構が、前記本体フレームに取り付けられている
ことを特徴とする織機。
【請求項2】
前記駆動機構は、ギア部材を介して前記ビームギアに連結される駆動伝達軸を含むと共に、前記本体フレームに形成された貫通孔に前記駆動伝達軸が挿通されるかたちで前記本体フレームに取り付けられており、
前記貫通孔は、長孔として形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の織機
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経糸ビームを支持するビームサポートが各々に設けられると共に筬打ち装置を支持する一対のサイドフレーム、及びビームギアを含む前記経糸ビームを回転駆動する駆動機構を備えた織機であって、各前記サイドフレームが、前記筬打ち装置を支持する本体フレームと、前記本体フレームに対し固定されると共に前記ビームサポートを支持する送出フレームとから成る織機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な織機において、フレームは、一対のサイドフレームを複数の梁材で連結するかたちで構成されている。また、各サイドフレームは、特許文献1に開示されているように、筬打ち装置や織布ビームを支持する主体的な部分である本体フレームと、経糸ビームを支持する送出フレームとで構成されており、送出フレームが本体フレームに対し固定(連結)されるかたちで設けられている。また、各送出フレームには、経糸ビームを支持するためのビームサポートが取り付けられている。そして、経糸ビームは、その一対のビームサポートを介して送出フレームに支持されることで、サイドフレームに対し支持された状態となっている。
【0003】
また、織機は、経糸ビームを回転駆動するための駆動機構を備えている。さらに、経糸ビームは、その駆動機構に連結されるビームギアを含んでいる。そして、織機においては、その駆動機構により製織中に経糸ビームが回転駆動されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記のようにサイドフレームが本体フレームと送出フレームとで構成されている織機においては、その本体フレームは、前記のように筬打ち装置や織布ビームを支持する部分であって、開口装置も搭載される部分であり、サイドフレームにおける主体的な部分となっている。したがって、一般的な織機におけるサイドフレームにおいては、送出フレームは、本体フレームと比べ、小さい構造体となっている。その上で、経糸ビームを回転させるための駆動機構は、その経糸ビームを支持する送出フレームに設けられるのが織機において一般的となっている。
【0006】
なお、織機において、サイドフレームは、筬打ち動作に伴う振動(所謂、筬打ち振動)によって製織中に激しく振動する。また、織機においては、経糸ビームが経糸の張力変動による影響を受けることによって振動する所謂ビーム振動が製織中に発生し、サイドフレームは、そのビーム振動による影響も受ける。
【0007】
このように、サイドフレームは、製織中において全体として振動する。しかも、そのサイドフレームにおいては、送出フレームは、前記のように本体フレームと比べて小さい構造体となっている。そのため、製織中においては、送出フレームは、本体フレームよりも激しく振動する状態となっている。なお、駆動機構は、前記のように送出フレームに取り付けられるかたちで設けられるのが一般的となっている。そのため、前記のように送出フレームが激しく振動する結果として、駆動機構自体も、製織中において激しく振動する。
【0008】
また、駆動機構の内部には、ギア部材の噛み合い部分が複数存在しており、駆動機構と経糸ビームとの間にも、駆動機構における駆動伝達軸に取り付けられたギア部材と経糸ビームにおけるビームギアとの噛み合いが存在している。そして、駆動機構自体が前記のように激しく振動することで、それらの噛み合い部分において、ギア部材同士の摩耗が促進されたり、ギア部材が破損したりするなどして、駆動機構が故障するといった問題が生じることがあった。
【0009】
そこで、本発明は、故障の原因と成り得る駆動機構自体の振動が従来よりも軽減された織機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、経糸ビームを支持するビームサポートが各々に設けられると共に筬打ち装置を支持する一対のサイドフレーム、及びビームギアを含む前記経糸ビームを回転駆動する駆動機構を備えた織機であって、各前記サイドフレームが、前記筬打ち装置を支持する本体フレームと、前記本体フレームに対し固定されると共に前記ビームサポートを支持する送出フレームとから成る織機を前提とする。
【0011】
その上で、前記の目的を達成すべく、本発明は、その前提とする織機において、前記駆動機構が、前記本体フレームに取り付けられていることを特徴とする。
【0012】
また、そのような本発明による織機において、前記駆動機構が、ギア部材を介して前記ビームギアに連結される駆動伝達軸を含むと共に、前記本体フレームに形成された貫通孔に前記駆動伝達軸が挿通されるかたちで前記本体フレームに取り付けられている場合には、前記貫通孔が、長孔として形成されているようにしても良い。
【発明の効果】
【0013】
一般的な織機においては、サイドフレームは、送出フレームと比べ、本体フレームが十分に大きい構造体であるように構成されている。したがって、製織中に生じる振動についても、本体フレームにおける振動は、送出フレームにおける振動よりも十分に小さくなっている。そして、本発明では、駆動機構は、そのような本体フレームに対し取り付けられている。したがって、そのような本願発明によれば、製織中における駆動機構自体の振動は、その駆動機構が送出フレームに取り付けられている場合と比べ、十分に小さくなる。それにより、駆動機構自体が激しく振動することに起因する駆動機構等の故障の発生を低減させることができる。
【0014】
また、一般的な織機では、駆動機構は、駆動モータ等の駆動源によって回転駆動される駆動伝達軸を含んでいる。そして、前記したビームギアに噛み合うギア部材は、その駆動伝達軸に取り付けられている。また、駆動機構は、サイドフレームの側壁のうち外側を向く壁面に対し取り付けられるかたちで設けられるのが一般的である。したがって、サイドフレームには、駆動機構における駆動伝達軸を挿通させるための貫通孔が形成されており、駆動機構は、駆動伝達軸をその貫通孔に挿通させると共に、前記ギア部材をサイドフレームの側壁から突出させるかたちで設けられている。
【0015】
なお、織機において用いられる経糸ビームは、軸線方向の寸法については織幅に応じたものとされるが、フランジの大きさ(フランジ径)については、生産状況等を踏まえ、その織機の使用者によって適宜に選択されたものとされる。また、その経糸ビームにおいて、ビームギアの径は、一般的にはフランジ径に応じたものとされている。その上で、サイドフレームに対する駆動機構の取り付け位置は、ビームギアに対し適宜な位置で前記ギア部材が噛み合うように設定される。したがって、その取り付け位置は、前記のようにフランジ径(ビームギアの径)が異なる経糸ビーム毎に、異なる位置に設定される。
【0016】
そして、サイドフレームにおける前記取り付け位置には前記のように駆動伝達軸を挿通させる貫通孔が形成されることから、その貫通孔は、選択された経糸ビームに応じた位置に形成されることとなる。言い換えれば、選択された経糸ビームのフランジ径が異なる場合には、サイドフレームにおいて、その貫通孔が形成される位置は異なることとなる。したがって、織機(サイドフレーム)を製造するにあたっては、そのサイドフレームを、選択された経糸ビームのフランジ径に応じた位置にその貫通孔が形成されているものとする必要がある。また、サイドフレームの製造には金型が用いられる。そのため、選択されることが想定されるフランジ径に応じてその貫通孔の位置が異なる金型を、その想定される経糸ビームの種類の数だけ用意する必要がある。そして、そのようにサイドフレームを選択される経糸ビーム毎に造り分けることや複数種類の金型を用意することは、織機(サイドフレーム)の製造コストに影響を及ぼすこととなる。
【0017】
それに対し、サイドフレームにおける駆動伝達軸を挿通させる貫通孔を長孔として形成することで、その長孔の範囲において駆動伝達軸を挿通させる位置を任意に設定することができる。すなわち、駆動機構の取り付け位置を、長孔である貫通孔自体の位置を異ならせることなく任意に設定することができ、選択された経糸ビームに応じた位置とすることができる。したがって、貫通孔がそのように形成されたサイドフレームによれば、フランジ径が異なる複数種類の経糸ビームに対応することが可能となり、用意する金型が少なくて済むこととなる。そして、その結果として、織機(サイドフレーム)の製造コストを下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図6】本発明が適用される他の織機の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、
図1~6に基づき、本発明による織機の一実施例を説明する。
【0020】
織機1において、フレーム2は、一対のサイドフレーム3、3を主体とし、その両サイドフレーム3、3がその幅方向(厚さ方向)において対向した状態で複数の梁材4で連結された構成となっている。
【0021】
また、織機1は、筬5aを含むと共に、その筬5aを揺動駆動するための機構を含む筬打ち装置5を備えている。その筬打ち装置5は、往復回動駆動されるロッキング軸5b、ロッキング軸5bに取り付けられる複数のスレーソード、及び各スレーソードに支持されると共に筬5aが取り付けられるスレーを含んでいる。そして、筬打ち装置5は、そのロッキング軸5bが一対のサイドフレーム3、3間において架設されるかたちで両サイドフレーム3、3によって支持されることで、一対のサイドフレーム3、3に支持されるかたちで設けられている。
【0022】
また、織機1は、その前後方向における前側に、製織された織布Wを巻き取るための織布ビーム13を備えている。但し、ここで言う前後方向とは、平面視において織機1の幅方向(梁材4の長手方向)と直交する方向である。そして、その織布ビーム13も、両端の軸部が各サイドフレーム3に支持されることで、一対のサイドフレーム3、3に支持されるかたちで設けられている。
【0023】
さらに、織機1は、前記前後方向における後側に、経糸Tを送り出すための経糸ビーム15を備えている。なお、織機1において、各サイドフレーム3には、その経糸ビーム15を支持するためのビームサポート20が設けられている。そして、経糸ビーム15は、両端の軸部が各ビームサポート20に支持されることで、その一対のビームサポート20、20を介し、一対のサイドフレーム3、3に支持されるかたちで設けられている。
【0024】
以上のような織機1において、各サイドフレーム3は、経糸ビーム15を支持する部分が、送出フレーム33として、前記した筬打ち装置5、織布ビーム13を支持する部分である本体フレーム31とは別体であるように形成されている。そして、その送出フレーム33は、主体的な部分である本体フレーム31に固定されることで、サイドフレーム3の一部を形成している。すなわち、各サイドフレーム3は、主体的な部分であって筬打ち装置5、織布ビーム13を支持する本体フレーム31と、その本体フレーム31に固定されると共に経糸ビーム15を支持する送出フレーム33とで構成されている。
【0025】
その各サイドフレーム3について、より詳しくは、本体フレーム31は、
図1、2に示すように、筐体状であると共に、その外側面(外側壁)が開放されたような形状を成している。そして、両サイドフレーム3、3は、その本体フレーム31において前記のように梁材4によって連結されている。因みに、その連結位置は、本体フレーム31における上側の部分の2位置と、下側の部分の2位置の計4箇所となっている。但し、上側の連結位置は、前記前後方向に関し、本体フレーム31の中央部から前側に離間した位置及び後側に離間した位置の2位置となっている。また、下側の連結位置は、前記中央部付近の2位置となっている。
【0026】
また、本体フレーム31は、製織工場等において設置面(床面)19上に設置されるが、図示の例では、本体フレーム31の高さ位置を調整するための嵩上げ部材14を介して設置面19上に設置されている。なお、その嵩上げ部材14は、略直方体形状のブロック状の部材であって、本体フレーム31の下面に対し、ボルト等のネジ部材を用いて取り付けられている。その上で、本体フレーム31は、設置面19から突出するようなかたちで設けられたアンカーボルトによって嵩上げ部材14が設置面19に対し固定されることで、設置面19に対し設置(固定)された状態とされている。
【0027】
また、送出フレーム33は、サイドフレーム3における経糸ビーム15を支持する部分であり、本体フレーム31の後部側において、本体フレーム31に対し一体化されるように固定されている。但し、経糸ビーム15は、織機1上において、前述のようにビームサポート20によって支持された状態とされる。したがって、送出フレーム33は、そのビームサポート20を支持するものとなっている。その上で、本実施例の織機1では、その送出フレーム33とビームサポート20とは、一体で成形され、それぞれが単一の送出構造体の一部となっている。
【0028】
その送出構造体における送出フレームに相当する部分(送出フレーム部)33は、
図3に示すように、設置面19上に設置(固定)される部分であるベース部33bと、そのベース部33b上に立設するかたちで設けられた部分である略筐体状の支持部33aとで構成されている。なお、支持部33aは、図示の例では、その内側を向く側面が開放されると共に、前記前後方向における中央部付近に補強用のリブが形成されるように形成されたものとなっている。また、その支持部33aは、ベース部33bにおいて設置面19に対し直接的に固定されるが、その固定された状態において、その上端が前記のように嵩上げ部材14を介して設置面19上に設置された本体フレーム31の下面よりも上方に位置するような高さ寸法を有している。
【0029】
また、その送出構造体において、送出フレーム部33よりも上側の部分は、ビームサポートに相当する部分(ビームサポート部)20となっている。そのビームサポート部20は、経糸ビーム15における両端の軸部に嵌装された軸受18を受け入れる円弧状の支承面が形成された支承部20aと、支承部20aへ向けて経糸ビーム15を案内するために上面が前記支承面に連続すると共に支承部20aから後方へ向けて延びる案内部20bとを有している。また、ビームサポート部20は、支承部20aに受け入れられた経糸ビーム15を保持するためのクランプレバー20cを有している。そのクランプレバー20cは、支承部20aに対し回動可能に設けられていると共に、支承部20aに受け入れられた経糸ビーム15(軸受18)を保持すべく、ボルト等の固定手段20dによって案内部20bに対し固定されるようになっている。
【0030】
そして、その送出構造体は、本体フレーム31の後部側の内側壁に固定されている。具体的には、送出構造体は、ビームサポート部20における案内部20bを後方へ向ける向きで、その一部が前記前後方向において本体フレーム31と重複する配置で、サイドフレーム3内に位置した状態とされる。但し、その送出構造体と本体フレーム31との位置関係は、送出構造体のビームサポート部20における前記支承面が本体フレーム31の後端よりも後方に位置する(前記支承部が本体フレーム31と重複しない)ものとなっている。その上で、送出構造体は、前記前後方向に関し前記のような位置関係でその外側壁において本体フレーム31の内側壁に当接した状態で、ボルト等のネジ部材により複数の箇所で本体フレーム31に対し固定されている。
【0031】
なお、送出構造体は、そのように本体フレーム31に固定された状態で、送出フレーム部33におけるベース部33bにおいて、設置面19から突出するようなかたちで設けられたアンカーボルトによって設置面19に対し固定されている。
【0032】
また、織機1は、送出構造体におけるビームサポート部20に支持された経糸ビーム15を回転駆動させるための駆動機構40を備えている。より詳しくは、経糸ビーム15は、
図4に示すように、ビームフランジ16の外側に取り付けられたビームギア17を含んでいる。そして、駆動機構40は、経糸ビーム15を回転駆動するための駆動源としての送出モータMと、経糸ビーム15におけるビームギア17と噛み合うギア部材であるピニオンギア46が一方の端部に固定された駆動伝達軸44と、送出モータMの出力軸を駆動伝達軸44に対し連結するためのギア列が収納されたギアボックス42とを含んでいる。
【0033】
その駆動機構40において、ギアボックス42は、筐体状に形成されている。その上で、送出モータMは、そのギアボックス42における両側面の一方に固定されるかたちで、ギアボックス42に対し取り付けられている。但し、その送出モータMの取り付けは、出力軸をギアボックス42側へ向け、ギアボックス42における前記一方の側面に形成された挿通孔42aに出力軸を挿通させるかたちで行われている。その上で、ギアボックス42は、その前記両側面が上下方向及び前記幅方向と平行を成すと共に前記一方の側面(送出モータMが取り付けられる側面)が後側となる向きで、サイドフレーム3に対し取り付けられる。
【0034】
また、ギアボックス42において、前記のように取り付けられる際にサイドフレーム3と対向する端面(後端面)には、駆動伝達軸44の軸径よりも僅かに大きい内径の挿通孔42bが形成されている。そして、駆動伝達軸44は、その挿通孔42bに挿通されるかたちで設けられており、前記のようにピニオンギア46が固定される一方の端部の側がギアボックス42から突出すると共に、それとは反対側の端部の側で、ギアボックス42の内部において軸受等によってギアボックス42に対し回転可能に支持されている。そして、その駆動伝達軸44と送出モータMの出力軸とは、それぞれに取り付けられたギアを含むギア列(図示略)によって連結されている。
【0035】
その上で、その送出モータM及びギアボックス42を含む駆動機構40は、ギアボックス42がサイドフレーム3の外側壁に取り付けられるかたちで設けられている。そして、ギアボックス42がそのようにサイドフレーム3の外側壁に取り付けられることから、駆動伝達軸44は、サイドフレーム3の外側壁を貫通するかたちで設けられた状態となる。したがって、サイドフレーム3には、そのような駆動伝達軸44の貫通を許容する貫通孔が形成されている。
【0036】
以上で説明したように、織機においては、経糸ビームを回転駆動する駆動機構が、サイドフレームに取り付けられるかたちで設けられている。その上で、本発明による織機は、その駆動機構が、サイドフレームにおける本体フレームに取り付けられように構成されている。また、そのように駆動機構40が本体フレーム31に取り付けられることから、前記した駆動伝達軸44が貫通される貫通孔は、本体フレーム31に形成されることとなる。そして、本実施例では、その貫通孔は、長孔であるように形成されている。そのような織機の一実施例(本実施例)を、以下で詳細に説明する。
【0037】
図3に示すように、本体フレーム31には、その後部側の下側の部分において、経糸ビーム15におけるビームギア17の外周縁と重複するような位置に、駆動伝達軸44が貫通される貫通孔31aが形成されている。そして、駆動機構40は、前述のように駆動伝達軸44がその貫通孔31aを貫通(挿通)した状態となるようなかたちで、ギアボックス42において本体フレーム31に取り付けられている。なお、そのギアボックス42の取り付け位置は、当然ながら、駆動伝達軸44に取り付けられたピニオンギア46が経糸ビーム15におけるビームギア17に対し所定の噛み合い状態となるような位置に設定されている。
【0038】
また、本実施例では、その貫通孔31aは、鍵孔状に形成されており、丸孔状の丸孔部31a1と、その丸孔部31a1に連続するように形成された長孔状の長孔部31a2とから成っている。なお、長孔部31a2は、丸孔部31a1に対し前側において、前記前後方向と平行な方向に延びるように形成されている。また、長孔部31a2は、上下方向において、その中心線の位置が丸孔部31a1の中心の位置と略一致するような位置に形成されている。
【0039】
また、丸孔部31a1の内径は、駆動伝達軸44に固定されているピニオンギア46の外径よりも僅かに大きい寸法となっている。一方、長孔部31a2の上下方向における寸法は、駆動伝達軸44の軸径よりも僅かに大きい寸法となっている。さらに、長孔部31a2の長手方向における寸法は、駆動伝達軸44の軸径よりも大きい寸法となっており、図示の例では、その軸径の1.5倍程度となっている。
【0040】
このように、本実施例の貫通孔31aは、ピニオンギア46の外径に応じた内径の丸孔部31a1と、上下方向の寸法を駆動伝達軸44の軸径に対応させた長孔部31a2とから成る鍵孔状に形成されている。それにより、経糸ビーム15の振動により駆動伝達軸44を介してギアボックス42内のギア列に及ぼされる影響が可及的に抑えられるようになっている。
【0041】
より詳しくは、駆動機構40を本体フレーム31に取り付けるにあたっては、通常は、駆動伝達軸44にピニオンギア46が固定された状態で、その取り付けが行われる。したがって、貫通孔31aは、ピニオンギア46が通過できるような大きさを有している必要がある。そこで、貫通孔31aは、前記のような丸孔部31a1を有するように形成されている。そして、駆動機構40を本体フレーム31へ取り付ける際には、ピニオンギア46を丸孔部31a1に対し通過させることで、駆動伝達軸44が貫通孔31aに対し挿通された状態とされる。
【0042】
その上で、貫通孔31aは、全体として前記前後方向と平行な方向に長い長孔状となっているが、その前後方向における全体に亘ってピニオンギア46が挿通されるような大きさに形成されている訳では無く、丸孔部31a1を除く部分が、前記のような大きさの長孔部31a2として形成されている。なお、その長孔部31a2は、貫通孔31aにおいて、前記取り付け位置にギアボックス42が取り付けられた状態で駆動伝達軸44が挿通される位置を含む部分となる。したがって、本体フレーム31における丸孔部31a1の形成位置は、ギアボックス42の取り付け状態で駆動伝達軸44が挿通される位置以外の位置となり、図示の例では、ビームサポート部20に支持された状態の経糸ビーム15におけるビームギア17と大部分において重複するような位置となっている。
【0043】
なお、織機1においては、製織中、経糸Tの張力変動による影響を受けて経糸ビーム15が振動する所謂ビーム振動が発生する。そして、経糸ビーム15にそのようなビーム振動が発生することで、その経糸ビーム15(ビームギア17)とピニオンギア46とを介して連結された駆動伝達軸44は、その影響を受けて振動することとなる。そして、駆動伝達軸44が振動すると、その駆動伝達軸44と送出モータMとを連結するギア列だけでなく、駆動伝達軸44やギア列等を支持するギアボックス42全体も振動してその振動が大きくなり、その影響でギア列の摩耗が促進される等の問題が生じる場合がある。
【0044】
そこで、ギアボックス42は、その振動を可及的に軽減すべく、駆動伝達軸44が挿通される貫通孔31aの近傍において、本体フレーム31に対し固定されている。具体的には、ギアボックス42を本体フレーム31に固定するにあたり、その固定位置を駆動機構40における振動源である駆動伝達軸44に対しより近づけることで、駆動伝達軸44の振動による影響をより抑えることができるようになる。そこで、ギアボックス42の固定位置は、その駆動伝達軸44が挿通される貫通孔31aの近傍に設定されている。すなわち、ギアボックス42は、そのように貫通孔31aの近傍に設定された固定位置において、本体フレーム31に対し固定されている。それにより、駆動機構40における振動を可及的に軽減することができるようになる。
【0045】
その上で、本実施例の貫通孔31aは、全体的にピニオンギア46を挿通できるような大きさとするのではなく、前記のような鍵孔状とし、ギアボックス42の取り付け状態で駆動伝達軸44が挿通状態とされる部分が前記のような大きさの長孔部31a2であるように形成されている。そして、その貫通孔31aによれば、ギアボックス42の固定位置をさらに駆動伝達軸44に近づけることができるようになるため、その固定位置の設定により、そのように駆動機構40における振動がより軽減されるようにすることができ、その振動の影響による前記のような問題の発生を可及的に防ぐことができるようになる。
【0046】
なお、そのギアボックス42の本体フレーム31に対する固定は、ボルト等のネジ部材を用いて行われる。具体的には、本体フレーム31における長孔部31a2の上縁及び下縁の近傍には、そのネジ部材を挿通させるための挿通孔31bが形成されている。一方、ギアボックス42において駆動伝達軸44が挿通されている挿通孔42bの近傍(周囲)には、各挿通孔31bに対応するようなかたちで雌ネジ孔(図示略)が形成されている。そして、各挿通孔31b位置とその雌ネジ孔の位置とを合わせた上で、ネジ部材を本体フレーム31における外側壁の内側を向く面から挿通孔31bに挿通させると共に、そのネジ部材をギアボックス42の雌ネジ孔に螺挿させることでギアボックス42が本体フレーム31に対し固定される。
【0047】
また、ギアボックス42は、前述のように、駆動伝達軸44に取り付けられたピニオンギア46が経糸ビーム15におけるビームギア17に対し所定の噛み合い状態となるような取り付け位置において、本体フレーム31に対し取り付けられる。したがって、その取り付け位置は、その織機1において使用することが想定される経糸ビーム15(織機1を使用(購入)する使用者が選択した経糸ビーム15)におけるビームギア17の径によって異なることとなる。そして、その取り付け位置が異なると、貫通孔31aに挿通される駆動伝達軸44の挿通位置も異なることとなる。
【0048】
具体的には、
図5に例示するように、実線で示す経糸ビーム15aと破線で示す経糸ビーム15bとでそれぞれのビームギア17a、17bの径が異なる場合において、織機1で使用される経糸ビーム15が経糸ビーム15aである場合と経糸ビーム15bである場合とでは、図示のように、ビームギア17a、17bと噛み合うピニオンギア46の位置が異なり、それに応じて貫通孔31aに対する駆動伝達軸44の挿通位置が異なることとなる。なお、図示の例では、ビームフランジの径が異なる経糸ビーム15aと経糸ビーム15bとでビームギア17a、17bの径が異なる場合としたが、織機においては、経糸ビーム(ビームフランジ)の径が同じであっても、ビームギアの径が異なる場合がある。そして、その場合も、当然ながら貫通孔31aに対する駆動伝達軸44の挿通位置が異なることとなる。
【0049】
このように、織機1で使用される経糸ビーム15におけるビームギア17の径が異なると、それに応じて貫通孔31aに対する駆動伝達軸44の挿通位置が異なることとなる。そこで、ギアボックス42が前記のように本体フレーム31に取り付けられた際に駆動伝達軸44が挿通された状態とされる部分である貫通孔31aにおける長孔部31a2を前記のように長孔状に形成されたものとすることで、本体フレーム31に形成される貫通孔31aが同じ形のものであっても、仕様(ビームギアの径)が異なる複数種類の経糸ビームに対応することが可能となる。
【0050】
その上で、貫通孔31aを、その長孔部31a2が本体フレーム31を用いて製造される織機において使用が想定される経糸ビームの仕様(ビームギアの径)を踏まえた位置及び大きさで形成された孔とすることにより、そのように使用が想定される、仕様が異なる複数種類の経糸ビームのいずれが採用される場合においても、その本体フレーム31を兼用することが可能となる。
【0051】
具体的には、その長孔部31a2が、その使用が想定される経糸ビームのうち最も径の小さいビームギアを備えた経糸ビームが使用される場合における駆動伝達軸44の挿通位置と、最も径の大きいビームギアを備えた経糸ビームが使用される場合におけるその挿通位置とが含まれるような位置及び大きさであるように、その貫通孔31aを形成する。なお、その挿通位置は、ビームギアの径が大きいほど前側の位置(ビームギアの径が小さいほど後側の位置)となる。そして、そのように貫通孔31a(長孔部31a2)が形成されたものとすることにより、その本体フレーム31を、使用が想定される全ての経糸ビームに対し兼用することが可能となる。
【0052】
なお、ビームギアの径を含む経糸ビームの仕様は、使用者がその織機の購入を決定する時点である織機の製造前に決められているのが一般的であることから、ギアボックス42の取り付け位置は、その織機の製造段階において、経糸ビームの仕様(ビームギアの径)に応じて既に決定されている。それに対し、本体フレーム31における貫通孔31a(長孔部31a2)が前記のように形成されたものであれば、本体フレーム31の製造において、前記使用者が選択した経糸ビームの仕様に関し、駆動伝達軸44が挿通される貫通孔をその仕様毎に応じた孔とする必要はなく、ギアボックス42の取り付け位置のみをその仕様に応じた位置とすれば良いこととなる。因みに、ギアボックス42を本体フレーム31に取り付ける際にネジ部材が挿通される本体フレーム31側の挿通孔31bは、製造段階において、その経糸ビームの仕様に応じたギアボックス42の取り付け位置に応じた位置に設けられる。
【0053】
以上のように構成された本実施例の織機1によれば、駆動機構40がサイドフレーム3における本体フレーム31に取り付けられている。そして、その本体フレーム31は、送出フレーム部33を含む送出構造体と比べ、十分に大きい構造体とされている。したがって、製織中における駆動機構40自体の振動を、駆動機構40が送出構造体(送出フレーム部33)に取り付けられている場合よりも十分に小さくすることができる。そして、その結果として、駆動機構40自体が激しく振動することに起因する駆動機構40等の故障の発生を可及的に低減させることができる。
【0054】
また、本実施例の織機1では、駆動機構40に含まれる駆動伝達軸44が挿通される貫通孔31aが、長孔として形成されている。それにより、その織機1は、使用が想定される、仕様が異なる複数種類の経糸ビームのいずれが採用される場合においても、本体フレーム31を兼用することができる。したがって、織機1(本体フレーム31)を製造するにあたっては、経糸ビームの仕様(ビームギアの径)毎に本体フレーム31を造り分ける必要がないため、織機1(本体フレーム31)の製造コストを下げることができる。
【0055】
さらに、本実施例の織機1では、駆動伝達軸44が挿通される貫通孔31aがピニオンギア46の外径に応じた内径の丸孔部31a1と、上下方向の寸法を駆動伝達軸44の軸径に対応させた長孔部31a2とから成る鍵孔状に形成されている。それにより、貫通孔31aを全体的にピニオンギア46が挿通できるような大きさの長孔とする場合よりも、ギアボックス42の固定位置を駆動伝達軸44に近づけることができるようになる。その結果として、ビーム振動に起因する駆動機構40における振動をより軽減させることができるようになり、その振動の影響によってギアボックス42内のギア列の摩耗が促進される等の問題が生じることを可及的に防ぐことができる。
【0056】
なお、本発明については、以上で説明した実施例(前記実施例)に限定されるものではなく、以下のような変形した実施形態でも実施が可能である。
【0057】
(1)本体フレームに形成されて駆動伝達軸が挿通される貫通孔について、前記実施例では、貫通孔31aは、使用が想定される複数の経糸ビームの仕様(ビームギアの径)に対し本体フレーム31を共通とすることができるように、ギアボックス42が本体フレーム31に取り付けられた状態で駆動伝達軸44に配置される部分(軸配置部分)が長孔として形成されたものとなっている。その上で、貫通孔31aは、駆動機構40の振動を考慮し、その軸配置部分の大きさを駆動伝達軸44の軸径に近づけるべく(ギアボックス42の取り付け位置を駆動伝達軸44に近づけるべく)、その軸配置部分に加え、ギアボックス42を本体フレーム31に取り付ける際にピニオンギア46を通過させるためのみに用いられる部分(ギア通過部分)をも有する孔として形成されている。そして、その結果として、貫通孔31aは、その形状が鍵孔状に形成されたものとなっている。しかし、駆動伝達軸が挿通される貫通孔は、そのように形成されたものには限られない。
【0058】
例えば、ビーム振動によるギアボックス内のギア列への影響が小さい場合等においては、本体フレームに対するギアボックスの固定位置を、駆動伝達軸から離れた位置に設定することも可能である。したがって、その場合には、貫通孔を、前記軸配置部分がピニオンギアを通過させることができるような大きさに形成されたものとしても良い。そして、その場合には、前記ギア通過部分(ピニオンギアの通過専用の部分)が不要となるため、貫通孔は、前記軸配置部分のみで形成されたものとなる。
【0059】
また、その前記軸配置部分について、前記実施例では、前記のように長孔であるように形成されており、その上で、その長手方向が前記前後方向と平行であるように形成されている。しかし、貫通孔における前記軸配置部分を長孔に形成する場合において、その前記軸配置部分の長手方向は、前記前後方向と平行な方向に限らず、上下方向や、上下方向及び前記前後方向と平行な方向に対し角度を成す方向(斜め方向)であっても良い。すなわち、使用が想定される複数の経糸ビームの仕様によっては、それぞれについての(ビームギアとピニオンギアとが所定の噛み合い状態となる位置での)駆動伝達軸の本体フレームに対する挿通位置が前記前後方向と平行な方向に並ぶとは限らないため、その前記軸配置部分の長手方向は、その挿通位置が並ぶ方向に応じた方向とすれば良い。また、その挿通位置が並ぶ方向は、直線的な方向に限られるものでもないため、場合によっては、その前記軸配置部分が湾曲した形状となることも考えられる。
【0060】
なお、以上で説明した例では、前記のように、使用が想定される複数の経糸ビームの仕様に対し本体フレームを共通化すべく、前記軸配置部分が長孔であるように貫通孔が形成されているものとしたが、本発明では、その貫通孔は、その前記軸配置部分が長孔に形成されたものに限られない。例えば、製造する織機において使用が想定される経糸ビームの仕様が一種類の場合や、経糸ビームの仕様(ビームギアの径)毎に異なる場合に貫通孔を形成することが問題とならない場合には、前記軸配置部分が(単なる)丸孔状であるように貫通孔が形成されていても良い。
【0061】
そして、前記軸配置部分が単なる丸孔に形成される場合には、その孔径を駆動伝達軸の軸径に近い大きさとした上で、貫通孔を、その前記軸配置部分と前記ギア通過部分と有する孔として形成するようにしても良い。あるいは、前記軸配置部分の孔径をピニオンギアが通過させることができる大きさとし、貫通孔を、その丸孔状の前記軸配置部分のみで形成されたものとしても良い。
【0062】
(2)前提となる織機について、前記実施例では、サイドフレーム3は、送出フレームとビームサポートとが送出構造体として一体的に形成されるように構成されている。しかし、本発明が前提とする織機におけるサイドフレームは、そのように構成されるものに限らず、送出フレームとビームサポートとが別体に形成されるように構成されていても良い。なお、その場合、そのサイドフレームは、送出フレームに対しビームサポートが支持されるかたちで設けられると共に、その送出フレームが本体フレームに対し固定されるように構成される。
【0063】
また、前記実施例では、送出フレーム(送出構造体)は、本体フレーム31の内側壁に対し固定されるかたちで設けられている。しかし、本発明が前提とする織機のサイドフレームにおける送出フレームは、その内側壁に設けられるものには限られない。例えば、送出フレームは、本体フレームの後端面に固定されるかたちで設けられていても良い。
【0064】
また、前記実施例では、本体フレーム31は外側壁を備えていないが、本体フレームが外側壁を備えている場合、送出フレームは、本体フレームの外側壁に固定されるかたちで設けられていても良い。具体的には、前記実施例では、本体フレーム31は、筐体状であって、外側面(外側壁)が開放されたような形状を成している、すなわち、本体フレーム31は、外側壁を備えていない。しかし、
図6に示すように、本体フレーム31が外側壁31cを備えた筐体状である場合には、送出フレーム(送出フレーム部33)は、その外側壁31cに固定されるかたちで設けられていても良い。
【0065】
なお、その場合には、その外側壁31cに対しては、貫通孔31aと前記幅方向において対向する位置に、駆動伝達軸44が挿通される、貫通孔31aと同じ形状及び大きさの貫通孔31a’が形成される。その上で、駆動機構40におけるギアボックス42が、その貫通孔31a’及び貫通孔31aに駆動伝達軸44を挿通させた状態で、その外側壁31cに対し固定されることとなる。
【0066】
(3)また、前記実施例では、織機1における経糸ビーム15(ビームギア17)を回転駆動するための駆動機構40において、駆動伝達軸44と送出モータMの出力軸とが、それぞれに取り付けられたギアを含むギア列によって連結されているものとした。しかし、本発明が前提とする織機において経糸ビーム(ビームギア)を回転駆動するための駆動機構は、送出モータの出力軸に取り付けられたギアと、駆動伝達軸においてピニオンギアと反対側の端部に取り付けられたギアとが、ベルト部材で連結されているものとしても良い。
【0067】
なお、本発明は、以上で説明した例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0068】
1 織機 2 フレーム
3 サイドフレーム 4 梁材
5 筬打ち装置
15 経糸ビーム 16 ビームフランジ
17 ビームギア 19 設置面
20 ビームサポート部
31 本体フレーム 31a 貫通孔
31a1 丸孔部 31a2 長孔部
31b 挿通孔
33 送出フレーム部
40 駆動機構 42 ギアボックス
44 駆動伝達軸 46 ピニオンギア
W 織布 T 経糸
M 送出しモータ