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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022172700
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】表示装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0488 20220101AFI20221110BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20221110BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20221110BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20221110BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20221110BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20221110BHJP
【FI】
G06F3/0488
G06F3/041 560
H04N1/00 350
B41J29/42 F
B41J29/38
G03G21/00 386
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021078778
(22)【出願日】2021-05-06
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼岡 俊征
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP03
2C061AP04
2C061AP07
2C061CQ04
2C061CQ23
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HK11
2C061HN15
2H270QA13
2H270QA44
2H270QA55
2H270QA65
2H270QB21
2H270ZC03
2H270ZC04
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB25
5C062AB41
5C062AB42
5C062AC02
5C062AC05
5C062AC22
5C062AE02
5C062AE03
5C062AF16
5C062BA06
5E555AA74
5E555AA76
5E555BA27
5E555BB27
5E555BC08
5E555CA13
5E555CA14
5E555CB12
5E555DB01
5E555DB20
5E555DB41
5E555DB53
5E555DC13
5E555DC19
5E555DC21
5E555DC23
5E555DC26
5E555DC27
5E555DC30
5E555DC72
5E555DC76
5E555DC84
5E555DD06
5E555DD08
5E555EA03
5E555EA09
5E555FA00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】過去にタッチ操作された部分を再度触れなくても操作可能な操作画面を作成することで、不衛生な領域に触れないタッチパネルの操作を可能にする表示装置を提供する。
【解決手段】タッチ位置記憶部、画面作成部及び表示制御部を含む制御ユニットを含む画像処理装置において、タッチ位置記憶部は、ユーザーが指でタッチパネル3(表示部31)のスタートボタン41をタッチすると、タッチパネル3が出力したタッチ位置を記憶する。画面作成部は、タッチ位置記憶部が記憶するタッチ位置を含まない矩形の領域4aに合わせてオリジナル操作画面を縮小した変形操作画面を作成する。表示制御部は、作成された変形操作画面、タッチ位置記憶部が記憶するタッチ位置(ユーザーがタッチした位置)に清掃指示マーク51、清掃を促すメッセージ61を表示部31に表示させる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ操作による入力を受け付けて当該タッチ操作がなされたタッチ位置を出力するタッチパネルと、
前記タッチパネルと一体的に配置される表示部と、
前記表示部に対する表示制御を行って、前記表示部の表示領域に操作画面を表示させる表示制御部と、
前記タッチ位置を記憶するタッチ位置記憶部と、
操作画面を変形して、前記表示画面において前記タッチ位置記憶部が記憶するタッチ位置に操作ボタンを配置しない変形操作画面を作成する画面作成部と、を備え、
前記表示制御部は前記画面作成部が作成した変形操作画面を前記表示部の表示領域に表示させると共に、前記タッチ位置に清掃指示マークを表示させる表示装置。
【請求項2】
前記画面作成部は、前記表示部の表示領域において前記タッチ位置記憶部が記憶するタッチ位置を含まない矩形領域を算出し、前記表示部が前記操作画面を当該矩形領域に合わせて変形して前記変形操作画面を作成する請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記画面作成部は、前記タッチ位置記憶部が記憶しているタッチ位置と重ならない位置に前記操作ボタンを移動して前記変形操作画面を作成する請求項1または請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記タッチパネルの上面における前記タッチ位置記憶部が記憶するタッチ位置が清掃されたか否かを判定する清掃判定部を更に備え、
前記清掃判定部が清掃されたと判定した場合、前記表示制御部は前記表示部に対して当該タッチ位置に表示されている前記清掃指示マークの表示を非表示とし、前記タッチ位置記憶部は当該タッチ位置の記憶を消去し、前記画面作成部は前記変形操作画面を再度作成し、前記表示制御部は当該変形操作画面を前記表示部に表示させる請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記清掃指示マークの表示と共に、当該清掃指示マークが表示された部分の清掃を促すメッセージを前記表示部に表示させる請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記清掃指示マークの表示数に比例させて前記メッセージの文字サイズを大きく表示させる請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記タッチパネルをタッチした指示体が指以外のものであるか否かを判定する指示体判定部を更に備え、
前記指示体判定部が前記指示体は指以外のものであると判定した場合及び前記タッチ位置記憶部が記憶していた前記タッチ位置を全て消去したとき、前記表示制御部は前記表示部に変形していない前記操作画面を表示させる請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項8】
用紙に画像を印刷する画像形成部と、
請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の表示装置と、
を備えた画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルを備えた表示装置、及びその表示装置を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画面をタッチすることで入力操作が可能なタッチパネルは広く利用されており、昨今の画像形成装置はタッチパネルを操作パネルとして多く搭載している。不特定多数のユーザーが使用する画像形成装置の場合、人の接触による不衛生を防ぐために、タッチパネル表面の拭き取り清掃が必要となる。
【0003】
特許文献1には、タッチパネルにおけるタッチされた領域を示す情報を取得し、その領域のタッチ回数をカウントして、規定値以上になるとその領域を清掃対象領域として表示部に表示させる技術について記載されている。
【0004】
特許文献2には、画像を表示した状態で表示面の清掃が必要か否かをユーザーに通知する技術について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010-165174号公報
【特許文献2】特開2013-019932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、清掃対象領域が不感領域となり、清掃をしないとタッチパネルが使えないため、ユーザーにとって不便である。特許文献2に記載の技術は、それぞれの領域においてタッチ操作が複数回なされると表示モードは変化するため、清掃の必要性はユーザーに伝わるが、タッチ操作は続けて行えるため、不衛生な状態での操作は行われる。
【0007】
本発明は、過去にタッチ操作された部分を再度触れなくても操作可能な操作画面を作成することで、不衛生な領域に触れないタッチパネルの操作を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明における表示装置は、タッチ操作による入力を受け付けて当該タッチ操作がなされたタッチ位置を出力するタッチパネルと、前記タッチパネルと一体的に配置される表示部と、前記表示部に対する表示制御を行って、前記表示部の表示領域に操作画面を表示させる表示制御部と、前記タッチ位置を記憶するタッチ位置記憶部と、操作画面を変形して、前記表示画面において前記タッチ位置記憶部が記憶するタッチ位置に操作ボタンを配置しない変形操作画面を作成する画面作成部と、を備え、前記表示制御部は前記画面作成部が作成した変形操作画面を前記表示部の表示領域に表示させると共に、前記タッチ位置に清掃指示マークを表示させるものである。
【0009】
また、本発明における画像形成装置は、上記表示装置と、用紙に画像を印刷する画像形成部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、画面作成部はタッチ位置記憶部が記憶するタッチ位置に操作ボタンを配置しない変形操作画面を作成し、表示制御部がその変形操作画面を表示部に表示させることで、ユーザーは前のユーザーがタッチした箇所を触ることなくタッチ操作することができる。従って、不衛生な領域に触れないタッチパネルの操作が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】画像形成装置を示す斜視図である。
図2】画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
図3】タッチペン、指、布がタッチパネルに触れたときの面積について説明するための図である。
図4】表示制御処理の流れを示した図である。
図5】表示部の表示例を示した図である。
図6】タッチ位置と変形操作画面の表示範囲について説明するための図である。
図7】表示部の表示例を示した図である。
図8】表示部の表示例を示した図である。
図9】タッチ位置と変形操作画面の表示範囲について説明するための図である。
図10】表示部の表示例を示した図である。
図11】表示部の表示例を示した図である。
図12】表示部の表示例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態にかかる表示装置及び画像形成装置について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態における画像形成装置100を示す斜視図である。図2は、画像形成装置100の内部構成を示すブロック図である。本実施の形態における画像形成装置100は、例えば、コピー機、プリンター及びファクシミリ等の用紙に画像を印刷するものである。または、スキャナー機能、コピー機能、プリンター機能及びファクシミリ機能等の複数の機能を備えた複合機であってもよい。この画像形成装置100は、操作部2、タッチパネル3、表示部31、画像読取部5、画像形成部6、給紙カセット17及び排出トレイ18等から概略構成される。
【0013】
画像形成装置100がスキャン動作を行う場合、後述する制御ユニット1の制御部11による制御のもと、画像読取部5が原稿載置台95に載置された原稿を読み取り、原稿画像を取得する。
【0014】
画像形成装置100が印刷動作を行う場合は、画像読取部5が取得した原稿画像に基づいて、画像形成部6が給紙カセット17から給紙される用紙に画像を印刷する。印刷された用紙は、排出トレイ18に排出される。
【0015】
また、装置本体の前面には、操作部2及びタッチパネル3が配置されている。操作部2は、例えば、メニューを呼び出すメニューキー、各種動作や設定の確定操作を行う決定キー、スタートキー等のハードキーを備えている。
【0016】
タッチパネル3は、表示部31と一体的に配設され、ユーザーが指やタッチペン等の指示体でタッチすると、タッチ位置の情報を制御ユニット1へ送信する。表示部31は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイ等で構成される。
【0017】
制御ユニット1は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等から構成される。プロセッサーは、CPU(Central Processing Unit)、MPU、又はASIC等である。この制御ユニット1は、プロセッサーがROM等に記憶された制御プログラムを実行することにより、制御部11、表示制御部12、タッチ位置記憶部13、画面作成部14及び指示体判定部15として機能する。なお、制御ユニット1の上記各部は、制御プログラムに基づく動作によらず、それぞれハード回路により構成されてもよい。
【0018】
制御部11は、画像形成装置1の全体的な動作制御を司る。表示制御部12は、表示部31に対する表示制御を行う。制御部11は、タッチ位置記憶部13にタッチパネル3から出力されたタッチ位置を記憶させる。すなわち、タッチ位置記憶部13は、タッチパネル3から出力されたタッチ位置を記憶する。画面作成部14は、オリジナル操作画面を変形して、タッチ位置記憶部13が記憶するタッチ位置に操作ボタンを配置しない変形操作画面を作成する。
【0019】
指示体判定部15は、タッチパネル3をタッチした指示体を判定する。判定方法の一例を説明する。図3は、タッチペン81、指82、布83がタッチパネル3に触れたときの面積について説明するための図である。タッチパネル3はタッチ操作を受け付けるとタッチ位置(指示体が触れた領域分の位置座標)を示すタッチ位置情報(以下、単にタッチ位置という)を出力する。指示体判定部15は、出力されたタッチ位置に基づいて、タッチパネル3が触れられた面積(タッチ面積)を算出する。
【0020】
図3に示すように、タッチペン81のタッチ面積が領域91、指82のタッチ面積が領域92、布83のタッチ面積が領域93であり、それぞれのタッチ面積は大きく異なる。指示体判定部15は、タッチペン、指及び布のタッチ面積のデータを予め記憶しており、算出したタッチ面積と記憶しているタッチ面積のデータを比較することで、指示体(タッチペン、指、布)を判定する。
【0021】
なお、指示体判定部15は、タッチ面積を用いて指示体を判定することとしたが、この方法以外に様々な既存技術を用いて実現可能である。例えば、カメラ等の撮像装置を用いてタッチパネル3に対する操作を撮影し、画像認識技術を用いることで指示体を判定するようにしてもよい。指示体判定部15は、例えば、記憶部7に予め記憶されている指を示す画像、及びタッチペン又は布の指示体を示す画像と、上記撮像装置が撮影により取得した画像との比較に基づき、パターンマッチング等の技術により、上記撮像装置による撮影で取得された画像が指、タッチペン又は布のいずれを示すかを判断する。また、指示体判定部15は、本発明の清掃判定部に相当する。
【0022】
記憶部7は、画像データ、各種のプログラム、データテーブルなどを記憶するSSD又はHDDからなる大容量の記憶装置である。
【0023】
次に、本実施の形態における操作画面の表示制御処理について詳しく説明する。図4は、制御部11が実行する表示制御処理の流れを示した図である。
【0024】
表示制御部12は、表示部31に対してオリジナル操作画面を表示させる(S11)。オリジナル操作画面は操作内容やジョブ内容によって異なり、図示しないメモリがオリジナル操作画面の画像データを予め記憶している。図5は、画像形成装置1がコピー機能として機能する際のオリジナル操作画面の一例を示した図である。表示制御部12はオリジナル操作画面を表示部31の表示領域全体に表示させる。
【0025】
図5に示すように、ユーザーがスタートボタン41をタッチしたとする。タッチパネル3がタッチ操作を検出すると(S12;YES)、指示体判定部15はタッチした指示体を判定する(S13)。指示体が指である場合(S13;指)、タッチ位置記憶部13はタッチパネル3が出力したタッチ位置を記憶する(S14)。更に制御部11によりそのタッチ位置がスタートボタン41の表示位置であると判断された場合(S15;YES)、画面作成部14は表示部31の表示領域においてタッチ位置記憶部13が記憶するタッチ位置を含まない範囲に表示可能な変形操作画面を作成する。
【0026】
図6は、タッチ位置と変形操作画面の表示範囲について説明するための図である。点線で示した領域41aはスタートボタン41の表示位置、タッチ位置41bは指がタッチした位置を示している。タッチ位置記憶部13はこのタッチ位置41bの位置情報を記憶する。画面作成部14は、このタッチ位置41bを含まない矩形の領域(図6の場合は一点鎖線で示した領域4a)を算出する。
【0027】
続いて、画面作成部14は、算出した領域4aに合わせてオリジナル操作画面を縮小した変形操作画面を作成する(S16)。これにより、ユーザーがタッチした位置を除外した領域に操作画面を表示させることができるため、ユーザーは前のユーザーが触った箇所を触ることなくタッチパネル3を操作することができ、菌やウイルスの接触感染リスクを抑えることができる。なお、画面作成部14はオリジナル操作画面の縦横比を維持したまま変形操作画面を作成することが望ましい。
【0028】
図7は、変形操作画面の一例を示した図である。図7に示すように、表示制御部12は、変形操作画面の他に、タッチ位置記憶部13が記憶するタッチ位置(ユーザーがタッチした位置)に清掃指示マーク51、清掃指示マークを清掃するよう促す内容のメッセージ61を表示させる(S17)。清掃指示マーク51を表示することでユーザーは清掃が必要な箇所を即座に知ることができ、効率よく清掃、除菌作業を行うことができる。更に、メッセージ61が表示されることで、ユーザーは清掃の必要性を認識することができる。
【0029】
続いて、制御部11は処理S12へ移行する。次に、タッチパネル3がタッチ操作を検出し(S12;YES)、指示体判定部15がタッチした指示体を判定する(S13)。指示体が指である場合(S13;指)、タッチ位置記憶部13はタッチパネル3が出力したタッチ位置を記憶する(S14)。制御部11によりそのタッチ位置がスタートボタン411の表示位置ではないと判断された場合(S15;NO)、処理はS12に移行する。
【0030】
図7に示すように、ユーザーがプラスボタン42をタッチしたとする。このとき、タッチ位置記憶部13がタッチ位置を記憶するのみで、画面作成部14は変形操作画面を作成せず、表示制御部12も清掃指示マークを表示させない。
【0031】
続いて、図8に示すように、ユーザーがスタートボタン411をタッチしたとする。これにより、タッチパネル3がタッチ操作を検出し(S12;YES)、指示体判定部15がタッチした指示体を判定する(S13)。指示体が指であるため(S13;指)、タッチ位置記憶部13はタッチパネル3が出力したタッチ位置を記憶する(S14)。このとき、制御部11によりそのタッチ位置がスタートボタン411の表示位置であると判断されるため(S15;YES)、画面作成部14は変形操作画面を作成する(S16)。
【0032】
図9は、タッチ位置と変形操作画面の表示範囲について説明するための図である。点線で示した領域42aはプラスボタン42の表示位置、タッチ位置42bは指がタッチした位置、領域43aはスタートボタン411の表示位置、タッチ位置43bは指がタッチした位置を示している。この時点で、タッチ位置記憶部13はタッチ位置42b及び43bと、図6に示したタッチ位置41bの位置情報を記憶している。従って、画面作成部14は、この3つのタッチ位置を含まない矩形の領域(図9の場合は領域4b)に従ってオリジナル操作画面を縮小して変形操作画面を作成する(S16)。
【0033】
続いて、表示制御部12は、図10に示すように、変形操作画面と清掃指示マーク51、52及び53、メッセージ62を表示させる(S17)。表示制御部12は、清掃指示マークの数に比例してメッセージ62を拡大して表示させる。こうすることで、ユーザーに対してタッチパネル3の清掃の必要性を視覚的に訴えることができる。
【0034】
そして、ユーザーが清掃指示マーク52の位置を布や除菌シート等を使って清掃したとする。処理S13において、指示体判定部15はタッチパネル3に触れた指示体が布であると判定し(S13;布)、制御部11はタッチパネル3から出力されたタッチ位置とタッチ位置記憶部13が記憶しているタッチ位置を比較する。制御部11が、タッチパネル3から出力されたタッチ位置とタッチ位置記憶部13が記憶しているタッチ位置が一致した、つまり清掃指示マークの位置が清掃されたと判断した場合(S18;YES)、表示制御部12はそのタッチ位置に表示されている清掃指示マークを削除する。更に、タッチ位置記憶部13はそのタッチ位置の記憶を消去する(S19)。
【0035】
そして、制御部11が、表示部31にまだ清掃指示マークが表示されている、つまりタッチ位置記憶部13がまだタッチ位置を記憶していると判断した場合(S20;YES)、制御部11は上述した処理S16及び処理S17を実行する。図11は、このときの変形操作画面の一例を示した図である。清掃指示マーク52が削除され、清掃指示マークが2個となったことから、清掃指示マーク52を含まない領域は少し拡大して領域4cとなり、画面作成部14は領域4cに合わせて変形操作画面を作成し、表示制御部12がその変形操作画面を表示させる。
【0036】
なお、制御部11が、表示部31が清掃指示マークを表示していない、つまりタッチ位置記憶部13はタッチ位置を記憶していないと判断した場合(S20;NO)、清掃指示マークの清掃が全て完了したことになるため、処理はS11に移行し、表示制御部12は表示部31の表示領域全体にオリジナル操作画面を表示させる(S11)。
【0037】
一方、指示体判定部15が指示体はタッチペンと判定した場合(S13;タッチペン)、処理はS11へ戻る。つまり、表示制御部12は表示部31の表示領域全体にオリジナル操作画面を表示させる。
【0038】
タッチペンでタッチ操作を行った場合は、タッチパネル3に菌やウイルスが付着する可能性が低い。従って、タッチペンによるタッチ位置は清掃対象としない。これにより、タッチパネル3の清掃回数を無駄に増えることがなく、必要最低限の回数の清掃でタッチパネル3を清潔に保つことができる。更に、タッチペンで操作を行った場合は、表示部31が表示領域全体にオリジナル操作画面を表示させることで、ユーザーは画面が見やすくなり、操作もしやすくなる。
【0039】
以上、説明したように、画面作成部14はユーザーがタッチした位置を除外した領域の変形操作画面を作成し、表示制御部12がその変形操作画面を表示部31に表示させることで、ユーザーは前のユーザーがタッチした箇所を触ることなくタッチ操作することができる。従って、タッチパネル3における菌やウイルスの接触感染リスクを抑えることができる。
【0040】
また、ユーザーが指でタッチパネル3をタッチした場合、表示制御部12がタッチ位置に清掃指示マークを表示することで、ユーザーは清掃が必要な箇所を即座に知ることができ、効率よく清掃、除菌作業を行うことができる。
【0041】
また、表示制御部12が清掃を促すメッセージを表示することで、ユーザーは清掃の必要性を認識することができる。更に、表示制御部12が清掃指示マークの数に比例して清掃を促すメッセージを拡大して表示させることで、ユーザーに対してタッチパネル3の清掃の必要性を視覚的に訴えることができる。
【0042】
なお、上記実施の形態では、画面作成部14はオリジナル操作画面を縮小して変形操作画面を作成することとして説明したが、画面作成部14は、ユーザーがタッチした操作ボタンの位置を移動させることで、タッチ位置を除外した変形操作画面を作成することとしてもよい。
【0043】
例えば、図5に示すように、ユーザーが指でスタートボタン41をタッチしたとする。画面作成部14はスタートボタン41を他の操作ボタンが配置されてない領域であってタッチ位置記憶部13がタッチ位置を記憶していない箇所にスタートボタン41を移動した変形操作画面を作成する。例えば、図12に示すように、画面作成部14はスタートボタン41を削除してスタートボタン412を配置した変形操作画面を作成し、表示制御部12がその変形操作画面を表示させる。
【0044】
更に、表示制御部12は、スタートボタン41が表示されていた位置(つまりユーザーがタッチした位置)に清掃指示マーク54を表示させると共に、メッセージ63を空白スペースに表示させる。
【0045】
また、スタートボタン41がタッチされると画面作成部14が変形操作画面を作成し、表示制御部12がその変形操作画面を表示部31に表示させることとして説明したが、全ての操作ボタンがタッチされる度に画面作成部14が変形操作画面を作成し、表示制御部12がその変形操作画面と清掃指示マークを表示させることとしてもよい。
【符号の説明】
【0046】
100 画像形成装置
1 制御ユニット
11 制御部
12 表示制御部
13 タッチ位置記憶部
14 画面作成部
15 指示体判定部
2 操作部
3 タッチパネル
31 表示部
5 画像読取部
6 画像形成部
7 記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12