(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022172735
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】サーバ、プログラム、及び、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G16H 70/40 20180101AFI20221110BHJP
【FI】
G16H70/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021078891
(22)【出願日】2021-05-07
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り kakariセミナー「地域連携薬局・専門医療機関連携薬局に求められること」オンライン、令和3年3月30日 オンラインアプリケーション「Slack」、令和3年4月5日 薬剤師の“わ”オンライン、令和3年4月14日 4月開催ウェブセミナー勉強会(株式会社東北エムビー平金主催)オンライン、令和3年4月15日及び令和3年4月20日 kakariセミナー「オンライン診療の動向~規制の整理から恒久化に向けた議論の動向まで」オンライン、令和3年4月7日及び令和3年4月23日
(71)【出願人】
【識別番号】505071066
【氏名又は名称】メドピア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【弁護士】
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【弁理士】
【氏名又は名称】木本 大介
(72)【発明者】
【氏名】石見 陽
(72)【発明者】
【氏名】後藤 直樹
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA25
(57)【要約】
【課題】クリニックと薬局との間で、様々な情報を交換可能な環境を提供する。
【解決手段】 クリニックに配置されたクリニッククライアント装置、及び、薬局に配置された薬局クライアント装置と接続可能なサーバは、クリニッククライアント装置又は薬局クライアント装置から、連携リクエストを取得する手段を備え、クリニッククライアント装置又は薬局クライアント装置から、連携リクエストに対する承認を取得する手段を備え、承認が取得された場合、クリニックに関するクリニック情報と、薬局に関する薬局情報と、を関連付けて記憶する手段を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クリニックに配置されたクリニッククライアント装置、及び、薬局に配置された薬局クライアント装置と接続可能なサーバであって、
前記クリニッククライアント装置又は前記薬局クライアント装置から、連携リクエストを取得する手段を備え、
前記クリニッククライアント装置又は前記薬局クライアント装置から、前記連携リクエストに対する承認を取得する手段を備え、
前記承認が取得された場合、前記クリニックに関するクリニック情報と、前記薬局に関する薬局情報と、を関連付けて記憶する手段を備える、
サーバ。
【請求項2】
前記クリニックで診療を受信した患者が使用する患者クライアント装置に、前記クリニックのクリニック情報に関連付けられた少なくとも1つの薬局情報を提示する手段を備え、
前記患者クライアント装置から、提示された薬局情報の中から任意の薬局情報の指定を取得する手段を備え、
指定された薬局情報を参照して、前記患者を識別する患者識別情報に関連付けられた処方箋情報の送信先を特定する手段を備え、
特定された送信先に、前記患者識別情報及び前記処方箋情報を送信する手段を備える、
請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記薬局クライアント装置から、処方薬完成リクエストを取得する手段を備え、
前記処方薬完成リクエストに応じて、前記処方箋情報に対応する処方薬が完成したことを示す処方薬完成通知を前記クリニッククライアント装置に送信する手段を備える、
請求項2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記処方薬完成通知は、前記クリニックにおける前記患者の受付番号を含む、
請求項3に記載のサーバ。
【請求項5】
前記薬局クライアント装置から、処方薬完成リクエストを取得する手段を備え、
前記処方薬完成リクエストに応じて、前記処方箋情報に対応する処方薬が完成したことを示す処方薬完成通知を前記患者クライアント装置に送信する手段を備える、
請求項2に記載のサーバ。
【請求項6】
前記処方箋情報は、前記クリニッククライアント装置から取得したメッセージ、及び、前記薬局クライアント装置から取得したメッセージの少なくとも1つを含む、
請求項2~請求項5の何れかに記載のサーバ。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1~請求項6の何れかに記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
クリニックに配置されたクリニッククライアント装置、及び、薬局に配置された薬局クライアント装置と接続可能なサーバを用いて、前記クリニックと前記薬局との間で処方箋情報を共有するために前記クリニックと前記薬局とを連携させる情報処理方法であって、
前記クリニッククライアント装置又は前記薬局クライアント装置から、連携リクエストを取得するステップを備え、
前記クリニッククライアント装置又は前記薬局クライアント装置から、前記連携リクエストに対する承認を取得するステップを備え、
前記承認が取得された場合、前記クリニックに関するクリニック情報と、前記薬局に関する薬局情報と、を関連付けて記憶するステップを備える、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ、プログラム、及び、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療機関同士をネットワークで接続するサービスが注目されている。
例えば、特許文献1には、ネットワークを介して医療に関連する処理が実行される状況下においても、当該処理を実行するための権限をより好適な態様で管理する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
クリニックと薬局との間では、処方箋を含む様々な情報の共有が必要である。
しかし、特許文献1の技術では、クリニックと薬局との間で情報を交換可能な環境について開示も示唆もない。
【0005】
本発明の目的は、クリニックと薬局との間で、様々な情報を交換可能な環境を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、
クリニックに配置されたクリニッククライアント装置、及び、薬局に配置された薬局クライアント装置と接続可能なサーバであって、
前記クリニッククライアント装置又は前記薬局クライアント装置から、連携リクエストを取得する手段を備え、
前記クリニッククライアント装置又は前記薬局クライアント装置から、前記連携リクエストに対する承認を取得する手段を備え、
前記承認が取得された場合、前記クリニックに関するクリニック情報と、前記薬局に関する薬局情報と、を関連付けて記憶する手段を備える、
サーバである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
【
図3】本実施形態の連携機能の概要の説明図である。
【
図4】本実施形態の処方箋共有機能の概要の説明図である。
【
図5】本実施形態の薬局情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図6】本実施形態のクリニック情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図7】本実施形態の患者情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図8】本実施形態の医師情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図9】本実施形態の連携情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図10】本実施形態の処方箋共有情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図11】本実施形態の連携処理のシーケンス図である。
【
図12】
図11の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図13】本実施形態の処方箋の共有処理のシーケンス図である。
【
図14】
図13の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図15】本実施形態の処方薬完成通知処理の第1例のシーケンス図である。
【
図16】
図15の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図17】本実施形態の処方薬完成通知処理の第2例のシーケンス図である。
【
図18】
図17の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0009】
(1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成を説明する。
図1は、本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2は、
図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
【0010】
図1に示すように、情報処理システム1は、薬局クライアント装置10と、クリニッククライアント装置20と、サーバ30と、患者クライアント装置50を備える。
薬局クライアント装置10、クリニッククライアント装置20、サーバ30、及び、患者クライアント装置50は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
【0011】
薬局クライアント装置10は、サーバ30にリクエストを送信するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。薬局クライアント装置10は、薬局ユーザによって操作される。薬局ユーザは、例えば、薬局に所属する薬剤師又は薬局事務担当者である。薬局クライアント装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0012】
クリニッククライアント装置20は、サーバ30にリクエストを送信するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。クリニッククライアント装置20は、クリニックユーザによって操作される。クリニックユーザは、例えば、クリニックに所属する医師又は医療事務担当者である。クリニッククライアント装置20は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0013】
患者クライアント装置50は、サーバ30にリクエストを送信するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。患者クライアント装置50は、患者によって操作される。患者クライアント装置50は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0014】
サーバ30は、薬局クライアント装置10、クリニッククライアント装置20、又は、患者クライアント装置50から送信されたリクエストに応じたレスポンスを薬局クライアント装置10、クリニッククライアント装置20、又は、患者クライアント装置50に提供するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。サーバ30は、例えば、ウェブサーバである。
【0015】
(1-1)薬局クライアント装置の構成
薬局クライアント装置10の構成を説明する。
【0016】
図2に示すように、薬局クライアント装置10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14とを備える。
【0017】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0018】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0019】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0020】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、薬局クライアント装置10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又は、これらの組み合わせである。
【0021】
入出力インタフェース13は、薬局クライアント装置10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、薬局クライアント装置10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0022】
通信インタフェース14は、薬局クライアント装置10とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0023】
(1-2)クリニッククライアント装置の構成
クリニッククライアント装置20の構成を説明する。
【0024】
図2に示すように、クリニッククライアント装置20は、記憶装置21と、プロセッサ22と、入出力インタフェース23と、通信インタフェース24とを備える。
【0025】
記憶装置21は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置21は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0026】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0027】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0028】
プロセッサ22は、記憶装置21に記憶されたプログラムを起動することによって、クリニッククライアント装置20の機能を実現するように構成される。プロセッサ22は、例えば、CPU、ASIC、FPGA、又は、これらの組み合わせである。
【0029】
入出力インタフェース23は、クリニッククライアント装置20に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、クリニッククライアント装置20に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0030】
通信インタフェース24は、クリニッククライアント装置20とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0031】
(1-3)患者クライアント装置の構成
患者クライアント装置50の構成を説明する。
【0032】
図2に示すように、患者クライアント装置50は、記憶装置51と、プロセッサ52と、入出力インタフェース53と、通信インタフェース54とを備える。
【0033】
記憶装置51は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置51は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0034】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0035】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0036】
プロセッサ52は、記憶装置51に記憶されたプログラムを起動することによって、患者クライアント装置50の機能を実現するように構成される。プロセッサ52は、例えば、CPU、ASIC、FPGA、又は、これらの組み合わせである。
【0037】
入出力インタフェース53は、患者クライアント装置50に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、患者クライアント装置50に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0038】
通信インタフェース54は、患者クライアント装置50とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0039】
(1-4)サーバの構成
サーバ30の構成を説明する。
【0040】
図2に示すように、サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0041】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0042】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0043】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0044】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、サーバ30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、例えば、CPU、ASIC、FPGA、又は、これらの組み合わせである。
【0045】
入出力インタフェース33は、サーバ30に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、サーバ30に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0046】
通信インタフェース34は、サーバ30と薬局クライアント装置10との間の通信を制御するように構成される。
【0047】
(2)実施形態の概要
本実施形態の概要を説明する。
本実施形態のサーバ30は、連携機能と、処方箋共有機能と、を提供する。
【0048】
(2-1)連携機能の概要
本実施形態の連携機能の概要を説明する。
図3は、本実施形態の連携機能の概要の説明図である。
【0049】
図3Aに示すように、クリニックCL1のクリニックユーザの指示に応じて、クリニッククライアント装置20が、サーバ30を介して、薬局PH1との連携申請を薬局クライアント装置10に通知する。
【0050】
図3Bに示すように、薬局PH1の薬局ユーザの指示に応じて、薬局クライアント装置10が、サーバ30を介して、クリニックCL1による連携申請を承認する。薬局クライアント装置10に対して連携申請を通知する。
【0051】
これにより、クリニックCL1と薬局PH1との連携が成立する。
【0052】
(2-2)処方箋共有機能の概要
本実施形態の処方箋共有機能の概要を説明する。
図4は、本実施形態の処方箋共有機能の概要の説明図である。
【0053】
図4Aに示すように、クリニックCL1で診療を受けた患者が任意の薬局PH1を指定すると、クリニックユーザの指示に応じて、クリニッククライアント装置20は、サーバ30を介して、薬局PH1に配置された薬局クライアント装置10に処方箋情報を送信する。
【0054】
図4Bに示すように、薬局ユーザが、サーバ30から送信された処方箋情報を用いて処方薬を完成させると、薬局ユーザの指示に応じて、薬局クライアント装置10は、サーバ30を介して、クリニックCL1に配置されたクリニッククライアント装置20に処方薬完成通知を送信する。
【0055】
クリニッククライアント装置20は、処方薬完成通知を表示する。
【0056】
これにより、互いに連携するクリニックCL1及び薬局PH1の間で、サーバ30によって処方箋情報の共有及び処方薬が完成したことの患者への連絡が行われる。
【0057】
(3)データベース
本実施形態のデータベースを説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶される。
【0058】
(3-1)薬局情報データベース
本実施形態の薬局情報データベースを説明する。
図5は、本実施形態の薬局情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0059】
図5の薬局情報データベースには、薬局情報が格納されている。薬局情報は、薬局に関する情報である。
薬局情報データベースは、「薬局ID」フィールドと、「薬局名」フィールドと、「住所」フィールドと、「薬剤師数」フィールドと、「薬局コンタクト」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0060】
「薬局ID」フィールドには、薬局識別情報が格納される。薬局識別情報は、薬局を識別する情報である。
【0061】
「薬局名」フィールドには、薬局名情報が格納される。薬局名情報は、薬局名に関する情報である。
【0062】
「住所」フィールドには、住所情報が格納される。住所情報は、薬局の住所に関する情報である。
【0063】
「薬剤師数」フィールドには、薬剤師数情報が格納される。薬剤師数情報は、薬局の薬剤師の数に関する情報である。
【0064】
「薬局コンタクト」フィールドには、薬局コンタクト情報が格納される。薬局コンタクト情報は、薬局の連絡先に関する情報(例えば、電話番号、ファクシミリ番号、メールアドレス、及び、Webサービスのアカウントの少なくとも1つ)である。
【0065】
(3-2)クリニック情報データベース
本実施形態のクリニック情報データベースを説明する。
図6は、本実施形態のクリニック情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0066】
図6のクリニック情報データベースには、クリニック情報が格納されている。クリニック情報は、クリニックに関する情報である。
クリニック情報データベースは、「クリニックID」フィールドと、「クリニック名」フィールドと、「住所」フィールドと、「医師数」フィールドと、「診療科目」フィールドと、「クリニックコンタクト」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0067】
「クリニックID」フィールドには、クリニック識別情報が格納される。クリニック識別情報は、クリニックを識別する情報である。
【0068】
「クリニック名」フィールドには、クリニック名情報が格納される。クリニック名情報は、クリニック名に関する情報である。
【0069】
「住所」フィールドには、住所情報が格納される。住所情報は、クリニックの住所に関する情報である。
【0070】
「医師数」フィールドには、医師数情報が格納される。医師数情報は、クリニックの医師の数に関する情報である。
【0071】
「診療科目」フィールドには、診療科目情報が格納される。診療科目情報は、クリニックが対応可能な診療科目に関する情報である。
【0072】
「クリニックコンタクト」フィールドには、クリニックコンタクト情報が格納される。クリニックコンタクト情報は、クリニックの連絡先に関する情報(例えば、電話番号、ファクシミリ番号、メールアドレス、及び、Webサービスのアカウントの少なくとも1つ)である。
【0073】
(3-3)患者情報データベース
本実施形態の患者情報データベースを説明する。
図7は、本実施形態の患者情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0074】
図7の患者情報データベースには、患者情報が格納されている。患者情報は、患者に関する情報である。
患者情報データベースは、「患者ID」フィールドと、「患者名」フィールドと、「患者属性」フィールドと、「患者コンタクト」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0075】
「患者ID」フィールドには、患者識別情報が格納される。患者識別情報は、患者を識別する情報である。
【0076】
「患者名」フィールドには、患者名情報が格納される。患者名情報は、患者名に関する情報である。
【0077】
「患者属性」フィールドには、患者属性情報が格納される。患者属性情報は、患者の属性に関する情報である。
「患者属性」フィールドは、「性別」フィールドと、「年齢」フィールドと、を含む。
【0078】
「性別」フィールドには、性別情報が格納される。性別情報は、患者の性別に関する情報である。
【0079】
「年齢」フィールドには、年齢情報が格納される。年齢情報は、患者の年齢に関する情報である。
【0080】
「患者コンタクト」フィールドには、患者コンタクト情報が格納される。患者コンタクト情報は、患者の連絡先(例えば、電話番号、ファクシミリ番号、メールアドレス、及び、Webサービスのアカウントの少なくとも1つ)に関する情報である。
【0081】
(3-4)医師情報データベース
本実施形態の医師情報データベースを説明する。
図8は、本実施形態の医師情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0082】
図8の医師情報データベースには、医師情報が格納されている。医師情報は、医師に関する情報である。
医師情報データベースは、「医師ID」フィールドと、「医師名」フィールドと、「クリニックID」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0083】
「医師ID」フィールドには、医師識別情報が格納される。医師識別情報は、医師を識別する情報である。
【0084】
「医師名」フィールドには、医師名情報が格納される。医師名情報は、医師名に関する情報である。
【0085】
「クリニックID」フィールドには、医師が所属するクリニックのクリニック識別情報が格納される。
【0086】
(3-5)連携情報データベース
本実施形態の連携情報データベースを説明する。
図9は、本実施形態の連携情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0087】
図9の連携情報データベースには、連携情報が格納されている。連携情報は、クリニックと薬局の連携関係に関する情報である。
連携情報データベースは、「連携ID」フィールドと、「薬局ID」フィールドと、「クリニックID」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0088】
「連携ID」フィールドには、連携識別情報が格納される。連携識別情報は、薬局とクリニックの連携を識別する情報である。
【0089】
「薬局ID」フィールドには、薬局識別情報が格納される。
【0090】
「クリニックID」フィールドには、薬局と連携するクリニックのクリニック識別情報が格納される。
【0091】
(3-6)処方箋共有情報データベース
本実施形態の処方箋共有情報データベースを説明する。
図10は、本実施形態の処方箋共有情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0092】
図10の処方箋共有情報データベースには、処方箋共有情報が格納されている。処方箋共有情報は、処方箋の共有に関する情報である。
処方箋共有情報データベースは、「処方箋ID」フィールドと、「患者ID」フィールドと、「クリニックID」フィールドと、「共有薬局ID」フィールドと、「処方箋」フィールドと、「共有日時」フィールドと、「処方箋」フィールドと、「メッセージ」フィールドと、「ステータス」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0093】
「処方箋ID」フィールドには、処方箋識別情報が格納される。処方箋識別情報は、処方箋を識別する情報である。
【0094】
「患者ID」フィールドには、処方の対象となる患者(以下「対象患者」という)の患者識別情報が格納される。
【0095】
「クリニックID」フィールドには、処方箋を発行するクリニックのクリニック識別情報が格納される。
【0096】
「共有薬局ID」フィールドには、処方箋情報を共有する薬局(以下「共有薬局」という)の薬局識別情報が格納される。
【0097】
「共有日時」フィールドには、共有日時情報が格納される。共有日時情報は、処方箋情報がクリニックと共有薬局との間で共有された日時に関する情報である。
【0098】
「処方箋」フィールドには、処方箋画像(「処方箋情報」の一例)が格納される。
【0099】
「メッセージ」フィールドには、メッセージが格納される。メッセージは、クリニックと共有薬局との間で交換されるメッセージである。メッセージは、例えば、テキスト、音声、静止画、及び、動画の少なくとも1つである。
【0100】
「ステータス」フィールドには、処方箋ステータス情報が格納される。処方箋ステータス情報は、処方箋のステータスに関する情報である。処方箋ステータス情報は、例えば、以下を含む。
・「新規」:薬局が閲覧していない処方箋情報
・「調剤中」:薬局が調剤中の処方薬に対応する処方箋情報
・「お渡し待ち」:薬局が調剤を完了した処方薬に対応する処方箋情報
・「お渡し済み」:薬局が患者への提供を完了した処方薬に対応する処方箋情報
【0101】
(4)情報処理
本実施形態の情報処理を説明する。
【0102】
(4-1)連携処理
本実施形態の連携処理を説明する。
図11は、本実施形態の連携処理のシーケンス図である。
図12は、
図11の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0103】
図11の処理のトリガは、例えば、クリニックユーザのユーザ指示(例えば、連携機能を指定するための指示)である。
【0104】
図11に示すように、クリニッククライアント装置20は、ユーザ指示の取得(S1120)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、画面P120(
図12)をディスプレイに表示する。
【0105】
画面P120は、操作オブジェクトB1200と、フィールドオブジェクトF1200~F1201と、を含む。
【0106】
フィールドオブジェクトF1200は、薬局情報データベース(
図5)に格納された薬局情報に対応する薬局(以下「加盟薬局」という)の中から、連携の候補となる加盟薬局(以下「連携候補薬局」という)の薬局識別情報を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0107】
フィールドオブジェクトF1201は、薬局情報データベース(
図5)に格納された薬局情報に対応する薬局以外の薬局(以下「非加盟薬局」という)の情報を登録するためのユーザ指示(例えば、非加盟薬局の薬局名、支店名、住所、電話番号、及びファクシミリ番号)を受け付けるオブジェクトである。非加盟薬局に対しては、処方箋情報の共有はできないが、処方箋情報の送信先(例えば、ファクシミリによる処方箋画像の送信先)の候補として患者に提示することができる。
【0108】
操作オブジェクトB1200は、フィールドオブジェクトF1200又はF1201に対する入力を確定させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0109】
ステップS1120の後、クリニッククライアント装置20は、連携リクエスト(S1121)を実行する。
具体的には、クリニッククライアント装置20のユーザが、フィールドオブジェクトF1200に任意の薬局識別情報を入力し、且つ、操作オブジェクトB1200を操作すると、プロセッサ22は、連携リクエストデータをサーバ30に送信する。連携リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・クリニッククライアント装置20が配置されたクリニックのクリニック識別情報
・フィールドオブジェクトF1200に与えられた薬局識別情報
【0110】
ステップS1121の後、サーバ30は、連携リクエスト通知(S1130)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、薬局情報データベース(
図5)を参照して、連携リクエストデータに含まれる薬局識別情報に関連付けられた薬局コンタクト情報を特定する。
プロセッサ32は、クリニック情報データベース(
図6)を参照して、連携リクエストデータに含まれるクリニック識別情報に関連付けられたクリニック情報を特定する。
プロセッサ32は、特定された薬局コンタクト情報に対応する連絡先に、特定されたクリニック情報(例えば、クリニック名情報)を送信する。
【0111】
ステップS1130の後、薬局クライアント装置10は、ユーザ指示の取得(S1110)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P110(
図12)をディスプレイに表示する。
【0112】
画面P110は、操作オブジェクトB1100~B1104と、を含む。
操作オブジェクトB1101~B1104には、それぞれ、クリニック識別情報が関連付けられる。
【0113】
操作オブジェクトB1100及びB1102は、クリニックからの連携リクエストを承認するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0114】
操作オブジェクトB1101及びB1103は、クリニックからの連携リクエストを棄却するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0115】
操作オブジェクトB1104は、連携済のクリニックとの連携を解除するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0116】
ステップS1110の後、薬局クライアント装置10は、連携承認リクエスト(S1111)を実行する。
具体的には、薬局ユーザが操作オブジェクトB1100を操作すると、プロセッサ12は、連携承認リクエストデータをサーバ30に送信する。連携承認リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・薬局の薬局識別情報
・ユーザが操作した操作オブジェクトB1100に割り当てられたクリニック識別情報
【0117】
ステップS1111の後、サーバ30は、データベースの更新(S1131)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、薬局クライアント装置10から連携承認リクエストデータを取得すると、連携情報データベース(
図9)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「連携ID」フィールド:新規の連携識別情報
・「薬局ID」フィールド:連携承認リクエストデータに含まれる薬局識別情報
・「クリニックID」フィールド:連携承認リクエストデータに含まれるクリニック識別情報
【0118】
ステップS1131の後、サーバ30は、連携完了通知(S1132)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、薬局クライアント装置10及びクリニッククライアント装置20に連携完了通知を送信する。
【0119】
ステップS1132の後、クリニッククライアント装置20は、連携完了表示(S1122)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、画面P121(
図12)をディスプレイに表示する。
【0120】
画面P121は、連携候補薬局(薬局ID=PH01)との連携が完了したことを示すメッセージを含む。
【0121】
ステップS1112の後、薬局クライアント装置10は、連携完了表示(S1112)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P111(
図12)をディスプレイに表示する。
【0122】
画面P111は、連携リクエストを行ったクリニック(クリニックID=CL01)との連携が完了したことを示すメッセージを含む。
【0123】
(4-2)処方箋の共有処理
本実施形態の処方箋の共有処理を説明する。
図13は、本実施形態の処方箋の共有処理のシーケンス図である。
図14は、
図13の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0124】
図13の処理のトリガは、例えば、クリニックユーザのユーザ指示(例えば、処方箋共有機能を指定するための指示)である。
【0125】
図13に示すように、クリニッククライアント装置20は、処方箋情報の取得(S1220)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、画面P220(
図14)をディスプレイに表示する。
【0126】
画面P220は、操作オブジェクトB2200と、フィールドオブジェクトF2200~F2202と、画像オブジェクトIMG2200と、を含む。
【0127】
フィールドオブジェクトF2200は、対象患者の患者識別情報の入力を受け付けるオブジェクトである。
【0128】
フィールドオブジェクトF2201は、共有薬局の薬局識別情報の入力を受け付けるオブジェクトである。
【0129】
フィールドオブジェクトF2202は、共有薬局に対するメッセージの入力を受け付けるオブジェクトである。
【0130】
画像オブジェクトIMG2200は、処方箋の画像である。画像オブジェクトIMG2200は、以下の何れかである。
・クリニッククライアント装置20が備えるカメラ(不図示)によって撮像された画像
・クリニッククライアント装置20に接続されるカメラ(不図示)によって撮像された画像
・クリニッククライアント装置20に接続される記憶装置から読み出された画像
・記憶装置21から読み出された画像
【0131】
操作オブジェクトB2200は、フィールドオブジェクトF2200~F2202に対する入力、及び、画像オブジェクトIMG2200を確定させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0132】
ステップS1220の後、クリニッククライアント装置20は、共有リクエスト(S1221)を実行する。
具体的には、クリニックユーザが、対象患者に対して任意の薬局(例えば、処方薬の受取を希望する薬局)を確認し、フィールドオブジェクトF2200に対象患者の患者識別情報を入力し、フィールドオブジェクトF2201に共有薬局の薬局識別情報を入力し、フィールドオブジェクトF2202にメッセージを入力し、画像オブジェクトIMG2200を取得するための操作(例えば、クリニッククライアント装置20が備えるカメラのシャッタを切るための操作)を行い、且つ、操作オブジェクトB2200を操作すると、プロセッサ22は、共有リクエストデータを患者クライアント装置50に送信する。
共有リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・クリニッククライアント装置20が配置されたクリニックのクリニック識別情報
・フィールドオブジェクトF2200に入力された患者識別情報
・フィールドオブジェクトF2201に入力された薬局識別情報
・フィールドオブジェクトF2202に入力されたメッセージ
・画像オブジェクトIMG2200に対応する処方箋画像
【0133】
ステップS1221の後、サーバ30は、データベースの更新(S1230)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、処方箋共有情報データベース(
図10)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「処方箋ID」フィールド:新規の処方箋識別情報
・「患者ID」フィールド:共有リクエストデータに含まれる患者識別情報
・「クリニックID」フィールド:共有リクエストデータに含まれるクリニック識別情報
・「共有薬局ID」フィールド:共有リクエストデータに含まれる共有薬局情報
・「共有日時」フィールド:ステップS1221の実行日時に関する情報
・「処方箋」フィールド:共有リクエストデータに含まれる処方箋画像
・「メッセージ」フィールド:共有リクエストデータに含まれるメッセージ
【0134】
(4-3)処方薬完成通知処理
本実施形態の処方薬完成通知処理を説明する。
【0135】
(4-3-1)処方薬完成通知処理の第1例
本実施形態の処方薬完成通知処理の第1例を説明する。処方薬完成通知処理の第1例は、サーバ30がクリニッククライアント装置20に処方薬完成通知を提供することによって、患者に処方薬の完成を提示する例である。
図15は、本実施形態の処方薬完成通知処理の第1例のシーケンス図である。
図16は、
図15の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0136】
図15の処理のトリガは、例えば、薬局ユーザのユーザ指示(例えば、薬局クライアント装置10のアプリケーションを起動する指示)である。
【0137】
図15に示すように、薬局クライアント装置10は、処方箋リクエスト(S1310)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P310をディスプレイに表示する。
【0138】
画面P310には、処方箋共有情報データベース(
図10)の「共有薬局ID」フィールドにおいて、薬局の薬局識別情報に関連付けられた処方箋識別情報に対応する処方箋ステータス情報、患者名情報、患者識別情報、及び、クリニック名情報の一覧が表示される。
画面P310は、処方箋毎に、操作オブジェクトB3100と、フィールドオブジェクトF3100と、を含む。
【0139】
フィールドオブジェクトF3100は、一覧の中から対象患者の処方箋ステータス情報を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。各フィールドオブジェクトF3100には、処方箋識別情報が割り当てられる。
クリニックユーザが、フィールドオブジェクトF3100で任意の処方箋ステータス情報を指定すると、プロセッサ32は、サーバ30に、以下の情報を送信する。
・クリニックユーザによって指定されたフィールドオブジェクトF3100に割り当てられた処方箋識別情報
・クリニックユーザによって指定された処方箋ステータス情報
【0140】
操作オブジェクトB3100は、処方箋情報を閲覧するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。各操作オブジェクトB3100には、処方箋識別情報が割り当てられる。
【0141】
薬局ユーザが操作オブジェクトB3100を操作すると、プロセッサ12は、処方箋リクエストデータをサーバ30に送信する。
処方箋リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・薬局クライアント装置10が配置された薬局識別情報
・ユーザによって操作された操作オブジェクトB3110に割り当てられた処方箋識別情報
【0142】
ステップS1310の後、サーバ30は、処方箋情報の特定(S1330)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、処方箋共有情報データベース(
図10)を参照して、処方箋リクエストデータに含まれる処方箋識別情報に関連付けられた患者識別情報、クリニック識別情報、処方箋画像、及び、メッセージを特定する。
プロセッサ32は、患者情報データベース(
図7)を参照して、特定された患者識別情報に関連付けられた患者名情報を特定する。
プロセッサ32は、クリニック情報データベース(
図6)を参照して、特定されたクリニック識別情報に関連付けられたクリニック名情報を特定する。
【0143】
ステップS1330の後、サーバ30は、処方箋レスポンス(S1331)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、処方箋レスポンスデータは、薬局クライアント装置10に送信する。
処方箋レスポンスデータは、例えば、以下の情報を含む。
・ステップS1330で特定された患者名情報
・ステップS1330で特定された患者識別情報
・ステップS1330で特定されたクリニック名情報
・ステップS1330で特定された処方箋画像
・ステップS1330で特定されたメッセージ
【0144】
ステップS1331の後、薬局クライアント装置10は、処方箋の表示(S1311)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P311(
図16)をディスプレイに表示する。
【0145】
画面P311は、表示オブジェクトA3110と、フィールドオブジェクトF3110と、画像オブジェクトIMG3110と、を含む。
【0146】
表示オブジェクトA3110には、処方箋レスポンスデータに含まれる患者名情報、患者識別情報、クリニック名情報、及び、メッセージが表示される。
【0147】
フィールドオブジェクトF3110は、クリニックに対する薬局のメッセージ(例えば、処方箋に関する疑義の照会)を入力するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0148】
画像オブジェクトIMG3110は、処方箋レスポンスデータに含まれる処方箋画像である。対象薬局の薬剤師は、処方箋画像を参照して、処方薬を調剤する。
【0149】
ステップS1311の後、薬局クライアント装置10は、処方薬完成リクエスト(S1312)を実行する。
具体的には、薬局ユーザが、処方薬の調剤が完了し、且つ、フィールドオブジェクトF3100で「お渡し待ち」を指定すると、プロセッサ12は、処方薬完成リクエストデータをサーバ30に送信する。処方薬完成リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF3100に割り当てられた処方箋識別情報
・フィールドオブジェクトF3100に指定された処方箋ステータス情報「お渡し待ち」
【0150】
ステップS1312の後、サーバ30は、データベースの更新(S1332)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、処方箋共有情報データベース(
図10)を参照して、処方薬完成リクエストデータに含まれる処方箋識別情報に関連付けられた「ステータス」フィールドに、処方薬完成リクエストデータに含まれる処方箋ステータス情報「お渡し待ち」を格納する。
【0151】
ステップS1332の後、サーバ30は、処方薬完成レスポンス(S1333)を実行する。
処方箋完成リクエストデータが処方箋ステータス情報「お渡し待ち」を含む場合(つまり、処方薬が完成した場合)、プロセッサ32は、処方箋共有情報データベース(
図10)を参照して、処方薬完成リクエストデータに含まれる処方箋識別情報に関連付けられた患者識別情報、クリニック識別情報、及び、共有薬局識別情報を特定する。
プロセッサ32は、患者情報データベース(
図7)を参照して、特定された患者識別情報に関連付けられた患者名情報を特定する。
プロセッサ32は、薬局情報データベース(
図5)を参照して、特定された共有薬局識別情報に関連付けられた薬局名情報を特定する。
プロセッサ32は、クリニック情報データベース(
図6)を参照して、特定されたクリニック識別情報に関連付けられたクリニックコンタクト情報を特定する。
プロセッサ32は、クリニックコンタクト情報が示す連絡先(例えば、クリニッククライアント装置20)に、処方薬完成レスポンスデータを送信する。処方薬完成レスポンスデータは、例えば、以下の情報を含む。
・ステップS1332で更新された処方箋ステータス情報
・特定された患者名情報
・特定された患者識別情報
・特定された薬局名情報
【0152】
ステップS1333の後、クリニッククライアント装置20は、処方薬完成通知の表示(S1320)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、画面P320(
図16)をディスプレイ(例えば、クリニッククライアント装置20のディスプレイ、及び、クリニックに配置されたディスプレイ)に表示する。
【0153】
画面P320は、表示オブジェクトA3200~A3203を含む。
【0154】
表示オブジェクトA3200には、処方箋レスポンスデータに含まれる処方箋ステータス情報が表示される。
【0155】
表示オブジェクトA3201には、処方箋レスポンスデータに含まれる患者名情報が表示される。
【0156】
表示オブジェクトA3202には、処方箋レスポンスデータに含まれる患者識別情報が表示される。
【0157】
表示オブジェクトA3203には、処方箋レスポンスデータに含まれる薬局名情報が表示される。
【0158】
(4-3-2)処方薬完成通知処理の第2例
本実施形態の処方薬完成通知処理の第2例を説明する。処方薬完成通知処理の第2例は、サーバ30が患者クライアント装置50に処方薬完成通知を提供することによって、患者に処方薬の完成を提示する例である。
図17は、本実施形態の処方薬完成通知処理の第2例のシーケンス図である。
図18は、
図17の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0159】
図17の処理のトリガは、例えば、薬局ユーザのユーザ指示(例えば、薬局クライアント装置10のアプリケーションを起動する指示)である。
【0160】
図17に示すように、以下の処理は、
図15と同様である。
・処方箋リクエスト(S1310)~処方薬完成リクエスト(S1312)
・処方箋情報の特定(S1330)~データベースの更新(S1332)
【0161】
ステップS1332の後、サーバ30は、処方薬完成レスポンス(S1430)を実行する。
処方箋完成リクエストデータが処方箋ステータス情報「お渡し待ち」を含む場合(つまり、処方薬が完成した場合)、プロセッサ32は、処方箋共有情報データベース(
図10)を参照して、処方薬完成リクエストデータに含まれる処方箋識別情報に関連付けられた患者識別情報及び共有薬局識別情報を特定する。
プロセッサ32は、薬局情報データベース(
図5)を参照して、特定された共有薬局識別情報に関連付けられた薬局名情報を特定する。
プロセッサ32は、患者情報データベース(
図7)を参照して、特定された患者識別情報に関連付けられた患者名情報、及び、患者コンタクト情報を特定する。
プロセッサ32は、患者コンタクト情報が示す連絡先(例えば、患者クライアント装置50)に、処方薬完成レスポンスデータを送信する。処方薬完成レスポンスデータは、例えば、以下の情報を含む。
・特定された薬局名情報
【0162】
ステップS1430の後、患者クライアント装置50は、処方薬完成通知(S1450)を実行する。
具体的には、プロセッサ52は、ディスプレイに画面P450(
図17)を表示する。
画面P450には、患者が指定した薬局(薬局名=PH1)で処方薬が完成したことを示す通知が表示される。
【0163】
本実施形態によれば、サーバ30が、クリニックユーザ又は薬局ユーザの指示に応じて、クリニックCL1と薬局PH1との連携を管理する。
これにより、クリニックCL1と薬局PH1との間で、様々な情報の交換が可能になる。
【0164】
本実施形態によれば、サーバ30が、クリニックによって発行された処方箋を薬局に共有してもよい。
これにより、患者が処方箋を薬局に提出することなく、薬局は、処方箋を得ることができる。その結果、薬局は、患者の来局を待たずに処方薬の調剤を開始することができる。したがって、患者がクリニックから薬局へ移動する間も処方薬の調剤が可能になるので、患者の薬局への来局から処方薬の受取までの時間を短縮することができる。
【0165】
本実施形態によれば、薬局クライアント装置10から処方薬完成リクエストを取得し、且つ、処方薬完成通知をクリニッククライアント装置20に送信してもよい。
これにより、クリニックに滞在中の患者に処方薬の完成を知らせることができる。その結果、患者の薬局への来局から処方薬の受取までの待ち時間を解消することができる。
【0166】
本実施形態によれば、薬局クライアント装置10から処方薬完成リクエストを取得し、且つ、処方薬完成通知を患者クライアント装置50に送信してもよい。
これにより、患者に処方薬の完成をリアルタイムに知らせることができる。その結果、患者の薬局への来局から処方薬の受取までの待ち時間を解消することができる。
【0167】
本実施形態によれば、サーバ30は、クリニックと薬局との間で交換される処方箋に関するメッセージを提供する。
これにより、クリニック及び薬局は、互いに、処方箋に関する疑義を容易に解消することができる。
【0168】
(5)その他の変形例
その他の変形例を説明する。
【0169】
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、薬局クライアント装置10と接続されてもよい。記憶装置21は、ネットワークNWを介して、クリニッククライアント装置20と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、サーバ30と接続されてもよい。記憶装置51は、ネットワークNWを介して、患者クライアント装置50と接続されてもよい。
【0170】
連携処理(
図11)は、薬局クライアント装置10から連携リクエストを取得し、且つ、クリニッククライアント装置20から承認を取得しても良い。
この場合、ステップS1120~S1122は、クリニッククライアント装置20が実行する。
ステップS1110~S1112は、薬局クライアント装置10が実行する。
【0171】
サーバ30は、トレーシングレポートを作成する機能を提供しても良い。
具体的には、薬局クライアント装置10に対する薬局ユーザの指示に応じて、プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたデータベース(
図5~
図11)に格納された情報を用いて、トレーシングレポートを作成する。
プロセッサ32は、トレーシングレポートを薬局クライアント装置10に送信する。
薬局クライアント装置10のプロセッサ12は、トレーシングレポートをディスプレイに表示する。
これにより、薬局ユーザは、トレーシングレポートを容易に作成することができる。
【0172】
サーバ30は、処方薬とジェネリック医薬品の比較結果(例えば、差額)を提示する機能を提供しても良い。
具体的には、プロセッサ32は、記憶装置に記憶された情報(処方薬の価格、及び、当該処方薬を代替するジェネリック医薬品の価格)を参照して、差額を計算する。
プロセッサ32は、薬局クライアント装置10及び患者クライアント装置50に、差額に関する情報を送信する。
薬局クライアント装置10及び患者クライアント装置50は、差額に関する情報をディスプレイに表示する。
これにより、薬局ユーザ及び患者は、処方薬とジェネリック医薬品との差額を容易に知ることができる。
【0173】
サーバ30は、所定条件を満たす場合、処方箋共有情報データベース(
図10)のレコードを削除しても良い。
具体的には、プロセッサ32は、以下の少なくとも1つの条件を満たすレコードを処方箋共有情報データベースから削除する。
・共有日時情報が示す日時から所定期間(例えば、1ヶ月)が経過したこと
・クリニックユーザから削除の指示が与えられたこと
【0174】
図13では、クリニックユーザが共有薬局を指定する例を示したが、本実施形態はこれに限られない。本実施形態は、患者が、共有薬局を指定する例にも適用可能である。
具体的には、サーバ30は、クリニックと連携している薬局の一覧を患者クライアント装置50に送信する。
患者クライアント装置50は、当該一覧をディスプレイに表示する。
患者が、当該一覧から任意の薬局を指定すると、患者クライアント装置50は、患者によって指定された薬局の薬局識別情報をサーバ30に送信する。
これにより、クリニックユーザが患者に薬局を確認することなく、より短時間で処方箋情報を共有薬局と共有することができる。
【0175】
図15では、特定の患者の処方薬完成通知を表示する例を示したが、本実施形態の範囲はこれに限られない。本実施形態は、完成した処方薬を受け取るべき対象患者の患者識別情報、又は、対象患者の受付番号(例えば、クリニックに患者が来院したときに受け取った番号)を表示しても良い。
具体的には、処方薬完成通知は、処方薬完成リクエストに含まれる患者識別情報、又は、当該患者識別情報に関連付けられた受付番号を含む。
ステップS1320において、クリニッククライアント装置20は、複数の患者が同時に視認可能な共通ディスプレイ(例えば、クリニックCL1の受付に配置された大型ディスプレイ)に、処方薬完成通知に含まれる患者識別情報又は受付番号を表示する。
これにより、クリニックに滞在中の複数の患者に処方薬の完成を知らせることができる。その結果、各患者の薬局への来局から処方薬の受取までの待ち時間を解消することができる。
【0176】
本実施形態では、クリニッククライアント装置20からのリクエストに応じて、処方箋情報の共有を解除してもよい。
具体的には、クリニックユーザが、画面P320(
図16)において、処方箋ステータス情報「新規」である処方箋情報の共有を解除する指示を与えると、プロセッサ22は、処方箋共有解除リクエストデータをサーバ30に送信する。
サーバ30は、処方箋共有解除リクエストデータに応じて、処方箋共有情報データベース(
図10)を参照して、クリニックユーザの指示に対応する処方箋識別情報のレコードを削除する。
これにより、クリニックと薬局との間の処方箋情報の共有が解除される。
この場合、クリニックは、処方箋情報の共有に誤り(例えば、別の患者の処方箋情報を共有していたこと)を発見した場合、当該誤りを解消することができる。その結果、個人情報を確実に保護することができる。
【0177】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0178】
1 :情報処理システム
10 :薬局クライアント装置
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
20 :クライアント装置
20 :クリニッククライアント装置
21 :記憶装置
22 :プロセッサ
23 :入出力インタフェース
24 :通信インタフェース
30 :サーバ
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース
50 :患者クライアント装置
51 :記憶装置
52 :プロセッサ
53 :入出力インタフェース
54 :通信インタフェース