(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022172775
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】焚火台
(51)【国際特許分類】
F24B 1/195 20060101AFI20221110BHJP
F24B 1/193 20060101ALI20221110BHJP
F24B 1/192 20060101ALI20221110BHJP
A47J 37/07 20060101ALI20221110BHJP
【FI】
F24B1/195
F24B1/193
F24B1/192
A47J37/07
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021078971
(22)【出願日】2021-05-07
(71)【出願人】
【識別番号】521195917
【氏名又は名称】平田 峻
(74)【代理人】
【識別番号】100117260
【弁理士】
【氏名又は名称】福永 正也
(72)【発明者】
【氏名】平田 峻
【テーマコード(参考)】
4B040
【Fターム(参考)】
4B040AA02
4B040AB20
4B040GC01
4B040GD02
(57)【要約】
【課題】全体として容易に分解・組立することができ、地形や地面の傾斜等に依存することなく設置することができる焚火台を提供する。
【解決手段】 底部に通気孔を設けた炭受け部10を、複数本のペグ部材20に連結されたチェーン部材30で吊るして固定する。炭受け部10は、可撓性を有する複数枚のプレート部材41と、該プレート部材41を互いに連結して略逆円錐形状に形成されたプレート40を支持する複数のフレーム部材50とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部に通気孔を設けた炭受け部を、複数本のペグ部材に連結されたチェーン部材で吊るして固定する焚火台であって、
前記炭受け部は、
可撓性を有する複数枚のプレート部材と、
該プレート部材を互いに連結して略逆円錐形状に形成されたプレートを支持する複数のフレーム部材と
を備えることを特徴とする焚火台。
【請求項2】
前記フレーム部材は、前記プレート部材の下面に沿って装着され、
前記プレート部材に装着するための突起部及び前記プレート部材を固定するための第一のフック部を備えることを特徴とする請求項1に記載の焚火台。
【請求項3】
前記フレーム部材の先端部分に、前記チェーン部材を取り付ける第二のフック部を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の焚火台。
【請求項4】
前記プレート部材は、前記プレートの上面側に、複数の同一形状の五徳部材で形成された五徳部を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の焚火台。
【請求項5】
前記五徳部材は、中途でへの字状に屈曲する屈曲部を有し、
該屈曲部を挟んだ一方側に、他の前記五徳部材と互いに嵌合し合う櫛歯部を有していることを特徴とする請求項4記載の焚火台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軽量で、しかも簡易な構造で組み立て可能な焚火台に関する。
【背景技術】
【0002】
風通しの良い場所でのレジャーが模索される傾向が高まっている昨今、アウトドアレジャーの一環として焚き火やバーベキューを行うことが増えている。焚き火等を行うには、火力の強さ及び燃焼の持続性の観点から、一般的に薪、木炭等が用いられる。
【0003】
一方、近年のキャンプ場においては、野焼きが禁止されているにもかかわらず野焼きをする者が増え続けており、火災や延焼のリスクを最小限にするために焚き火台を使用することを義務づけているところが多い。そのため、簡易な構造で持ち運びが楽な焚火台が求められている。
【0004】
そこで、例えば特許文献1では、上面を解放した略逆四角錐形状の底部に通気孔を設けた炭受け部と、かかる炭受け部の下方に通気孔に連通するように配置した筒状の火起こし部と、火起こし部の下面開口に開口面を覆うように設置したメッシュ部材と、火起こし部の下面開口付近に、火起こし部の軸心を含む又は軸心と平行な板面を備えた外気導入部材とを備えた焚き火台が開示されている。特許文献1では、筒状の火起こし部の上に略逆四角錐形状の底部に通気孔を設けた炭受け部を載置し、薪、木炭等を炭受け部に入れた状態で簡単に火を起して、そのまま焚火等を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、筒状の火起こし部が連結されているので、炭受け部自体は分割して持ち運びが容易であっても、全体として簡便に持ち運びできるとは言い難い。さらに、傾斜地などの水平を維持できない地形では、使用すること自体が困難であるという問題点もあった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、焚火台全体として容易に分解・組立することができ、場所を選ぶことなく設置することができる焚火台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明に係る焚火台は、底部に通気孔を設けた炭受け部を、複数本のペグ部材に連結されたチェーン部材で吊るして固定する焚火台であって、前記炭受け部は、可撓性を有する複数枚のプレート部材と、該プレート部材を互いに連結して略逆円錐形状に形成されたプレートを支持する複数のフレーム部材とを備えることを特徴とする。
【0009】
上記発明では、略逆円錐形状に形成されたプレートからなる炭受け部を、複数本のペグ部材に連結されたチェーン部材で吊るして固定しているので、地面の傾斜に依存することなくペグ部材の高さの調整、あるいはペグ部材に取り付けるチェーン部材の位置を変えてチェーン部材の長さの調整により、焚火台を安定した位置に固定することができる。また、炭受け部は、複数のプレート部材と複数のフレーム部材とで構成されているので、分解・組立が容易であり、持ち運び時にかさばることがないので、野焼き等をすることなく焚火やバーベキューを楽しむことが可能となる。また、分解して清掃することができるので、清掃が容易であるとともに清潔である。
【0010】
また、本発明に係る焚火台は、前記フレーム部材が、前記プレート部材の下面に沿って装着され、前記プレート部材に装着するための突起部及び前記プレート部材を固定するための第一のフック部を備えることが好ましい。
【0011】
上記発明では、フレーム部材がプレート部材の下面に沿って装着され、プレート部材に装着するための突起部及びプレート部材を固定するための第一のフック部を備えているので、接着剤、あるいはボルトやナットを用いることなく、簡易にしかも確実にフレーム部材をプレート部材に装着することができ、しかも使用後に容易に分解することが可能となる。
【0012】
また、本発明に係る焚火台は、前記フレーム部材の先端部分に、前記チェーン部材を取り付ける第二のフック部を備えることが好ましい。
【0013】
上記発明では、フレーム部材の先端部分に、チェーン部材を取り付ける第二のフック部を備えているので、形成されたプレートをチェーン部材を用いて容易に吊り下げることができ、ペグ部材の高さの調整、あるいはペグ部材に取り付けるチェーン部材の位置を変えてチェーン部材の長さの調整により、地面の傾斜等に依存することなく安全にかつ確実に火を起こすことが可能となる。
【0014】
また、本発明に係る焚火台は、前記プレートの上面側に、複数の同一形状の五徳部材で形成された五徳部を備えることが好ましい。
【0015】
上記発明では、プレートの上面側に、複数の同一形状の五徳部材で形成された五徳部を備えているので、調理用器具等を五徳部材の上に載置することができるので、焚火を使って容易に調理等を行うことが可能となる。
【0016】
また、本発明に係る焚火台は、前記五徳部材が、中途でへの字状に屈曲する屈曲部を有し、該屈曲部を挟んだ一方側に、他の前記五徳部材と互いに嵌合し合う櫛歯部を有していることが好ましい。
【0017】
上記発明では、五徳部材が、中途でへの字状に屈曲する屈曲部を有し、該屈曲部を挟んだ一方側に、他の五徳部材と互いに嵌合し合う櫛歯部を有しているので、接着剤、あるいはボルトやナットを用いることなく、簡易にしかも確実に五徳部を形成することが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
上記発明によれば、略逆円錐形状に形成されたプレートからなる炭受け部を、複数本のペグ部材に連結されたチェーン部材で吊るして固定しているので、地面の傾斜に依存することなくペグ部材の高さの調整、あるいはペグ部材に取り付けるチェーン部材の位置を変えてチェーン部材の長さの調整により、焚火台を安定した位置に固定することができる。また、炭受け部は、複数のプレート部材と複数のフレーム部材とで構成されているので、分解・組立が容易であり、持ち運び時にかさばることがないので、野焼き等をすることなく焚火やバーベキューを楽しむことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施の形態に係る焚火台の構成を示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係る焚火台の炭受け部の構成を示す正面図である。
【
図3】本発明の実施の形態に係る焚火台の炭受け部の構成を示す平面図である。
【
図4】本発明の実施の形態に係る焚火台の炭受け部の構成を示す底面図である。
【
図5】本発明の実施の形態に係る炭受け部のプレート部材の構成を示す平面図である。
【
図6】本発明の実施の形態に係る炭受け部を構成するフレーム部材の構成を示す三面図である。
【
図7】本発明の実施の形態に係る2つのフレーム部材の組み立て工程を示す斜視図である。
【
図8】本発明の実施の形態に係る3つのフレーム部材の組み立て工程を示す斜視図である。
【
図9】本発明の実施の形態に係る3つのフレーム部材の組み立てた状態を示す斜視図である。
【
図10】本発明の実施の形態に係るプレート部材の取付状態を示す斜視図である。
【
図11】本発明の実施の形態に係るプレート部材の取付方法を示す斜視図である。
【
図12】本発明の実施の形態に係る炭受け部を組み立てた完成状態を示す斜視図である。
【
図13】本発明の実施の形態に係る五徳部材の構成を示す三面図である。
【
図14】本発明の実施の形態に係る2つの五徳部材の組み立て工程を示す斜視図である。
【
図15】本発明の実施の形態に係る3つの五徳部材の組み立て工程を示す斜視図である。
【
図16】本発明の実施の形態に係る3つの五徳部材の組み立てた状態を示す斜視図である。
【
図17】本発明の実施の形態に係る五徳部の炭受け部への取付方法を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態に係る焚火台について、図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施の形態は、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、実施の形態の中で説明されている特徴的事項の組み合わせの全てが解決手段の必須事項であるとは限らないことは言うまでもない。
【0021】
また、本発明は多くの異なる態様にて実施することが可能であり、実施の形態の記載内容に限定して解釈されるべきものではない。実施の形態を通じて同じ要素には同一の符号を付している。
【0022】
本発明の実施の形態によれば、略逆円錐形状に形成されたプレートからなる炭受け部を、複数本のペグ部材に連結されたチェーン部材で吊るして固定しているので、地面の傾斜に依存することなくペグ部材の高さの調整、あるいはペグ部材に取り付けるチェーン部材の位置を変えてチェーン部材の長さの調整により、焚火台を安定した位置に固定することができる。また、炭受け部は、複数のプレート部材と複数のフレーム部材とで構成されているので、分解・組立が容易であり、持ち運び時にかさばることがないので、野焼き等をすることなく焚火やバーベキューを楽しむことが可能となる。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態に係る焚火台の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る焚火台1は、薪や木炭などの炭燃料を保持する炭受け部10が、複数(
図1では3本)のペグ部材20とそれぞれチェーン部材30で連結されている。チェーン部材30は、軽量で、しかも強い耐熱性を有する素材であることが好ましい。焚火等で高温になりやすいからである。
【0024】
ペグ部材20の高さを調整することは容易なので、設置する地面の起伏や傾斜に左右されることなく、炭受け部10の位置や角度を最適な位置や角度に設定することができ、安全に火起こしを行うことができる。また、ペグ部材に取り付けるチェーン部材の位置を変えることで、連結するチェーン部材の長さを変えることができるので、高さを調整する場合と同様に、炭受け部10の位置や角度を最適な位置や角度に設定することが可能となる。
【0025】
図2は、本発明の実施の形態に係る焚火台1の炭受け部10の構成を示す正面図であり、
図3は、本発明の実施の形態に係る焚火台1の炭受け部10の構成を示す平面図であり、
図4は、本発明の実施の形態に係る焚火台1の炭受け部10の構成を示す底面図である。
【0026】
図2乃至
図4に示すように、本実施の形態に係る炭受け部10は、底部に開口している通気孔11を設けており、可撓性を有する3枚のプレート部材41と、プレート部材41を互いに連結して略逆円錐形状に形成されたプレート40を支持する3つのフレーム部材50とで構成されている。炭受け部10の上方には、やかん、調理器具等を載置できるよう、3つの五徳部材で五徳部60を構成している。
【0027】
図3及び
図4からもわかるように、プレート40は、3枚のプレート部材41を組み合わせて、略逆円錐形状に形成されている。
図5は、本発明の実施の形態に係る炭受け部10のプレート部材40の構成を示す平面図である。
【0028】
図5に示すように、複数枚のプレート部材41を組み合わせて略円錐形状となるように、プレート部材41は略扇形状となっている。取付穴42、43、44、45に複数のフレーム部材50を取り付けることで、略逆円錐形状を維持しつつ固定することができる。
【0029】
図6は、本発明の実施の形態に係る炭受け部10を構成するフレーム部材50の構成を示す三面図である。
図6(a)は、本実施の形態に係る炭受け部10を構成するフレーム部材50の構成を示す平面図であり、
図6(b)は、本実施の形態に係る炭受け部10を構成するフレーム部材50の構成を示す正面図であり、
図6(c)は、本実施の形態に係る炭受け部10を構成するフレーム部材50の構成を示す側面図である。
【0030】
図6に示すように、フレーム部材50は、逆円錐形状のプレート40を固定する。そのため、プレート40を構成する3枚のプレート部材41の取付穴42、43、44、45に挿入することが可能な突起部53及びフック部(第一のフック部)54を備えている。
【0031】
また、チェーン部材30を引っ掛けることが可能なチェーン用フック部(第二のフック部)56を先端部に備えている。フック部としているのは、チェーン部材30の着脱が容易だからである。
【0032】
さらに、フレーム部材50同士を組み合わせ、しかも堅固にプレート40を支持することが可能な形状を維持することができるように、櫛歯部51、52を備えている。また、後述する五徳部を安定して差し込むことができるように、五徳用櫛歯部55も備えている。
【0033】
以下、炭受け部10の組立方法について詳述する。まず
図7は、本発明の実施の形態に係る2つのフレーム部材50の組み立て工程を示す斜視図である。
図7(a)に示すように、まず一のフレーム部材50aの端側の櫛歯部51aと、他のフレーム部材50bの内側の櫛歯部52bとを嵌め合わせて、
図7(b)に示すように、3つ目のフレーム部材50cを嵌め合わせる準備をする。
【0034】
図8は、本発明の実施の形態に係る3つのフレーム部材50の組み立て工程を示す斜視図であり、
図9は、本発明の実施の形態に係る3つのフレーム部材50の組み立てた状態を示す斜視図である。
図7(b)に示す状態で、3つ目のフレーム部材50cの端側の櫛歯部51cと、フレーム部材50aの内側の櫛歯部52aとを嵌め合わせる。同時に、3つめのフレーム部材50cの内側の櫛歯部52cと、フレーム部材50bの端側の櫛歯部51bとを嵌め合わせることにより、
図9に示す状態となる。これにより、プレート部材41をフレーム部材50a、50b、50cの上面に沿って取り付けることにより、略逆円錐形状の炭受け部10を形成することができる。
【0035】
図10は、本発明の実施の形態に係るプレート部材41の取付状態を示す斜視図であり、
図11は、本発明の実施の形態に係るプレート部材41の取付方法を示す斜視図である。
図10に示すように、プレート部材41の取付穴42、43、44、45に、それぞれフレーム部材50aのフック部54a、突起部53a、フレーム部材50bのフック部54b、突起部53bを挿入する。
【0036】
順序としてはフック部54a、54bの取付穴42、44への挿入を先に行う。
図11に示すように、フック部54a、54bの先端がプレート部材41の取付穴42、44に通しやすいようにプレート部材41を傾けて挿通し、奥まで入れた状態でフレーム部材50a、50bに沿うように傾けてプレート部材41の取付穴43、45に突起部53a、53bを挿入する。
【0037】
このように取り付けることで、
図9からも明らかなようにフック部54a、54bの方が突起部53a、53bよりも高さ方向の位置が高いので、プレート部材41が自重によりフック部54a、54bの奥にしっかりと掛かり、その状態で突起部53a、53bで固定することができる。したがって、ボルトやナット等の部材を用いることなく、容易にプレート部材41を取り付けることができる。
【0038】
上述した組立方法で、3枚のプレート部材41を取り付ける。すなわち、一枚目のプレート部材41の取付穴42、43と二枚目のプレート部材41の取付穴44、45とを合わせてフック部54、突起部53を挿入し、同様に、二枚目のプレート部材41の取付穴42、43と三枚目のプレート部材41の取付穴44、45とを合わせてフック部54、突起部53を挿入し、三枚目のプレート部材41の取付穴42、43と一枚目のプレート部材41の取付穴44、45とを合わせてフック部54、突起部53を挿入する。
【0039】
図12は、本発明の実施の形態に係る炭受け部10を組み立てた完成状態を示す斜視図である。
図12に示すように、三枚のプレート部材41は可撓性を有しているので、フレーム部材50a、50b、50cの上面に沿って取り付けることができ、略逆円錐形状のプレート40を形成することができる。このように、本実施の形態では、炭受け部10を、特別な工具、又はネジやナット等を用いることなく簡単に組み立てることができる。
【0040】
なお、三枚のプレート部材41の取付穴を位置合わせすることで、五徳差込穴46が三か所形成される。ここに五徳部材70の脚部先端の櫛歯部を差し込むことで、五徳部60を固定することができる。
【0041】
すなわち、焚火によって調理を行ったりお湯を沸かしたりするために、調理器具ややかんを載置する五徳部60を設ける。五徳部60についても、同一形状の複数の五徳部材70を組み合わせることで容易に形成することができる。
【0042】
図13は、本発明の実施の形態に係る五徳部材70の構成を示す三面図である。
図13(a)は、本実施の形態に係る五徳部材70の構成を示す平面図であり、
図13(b)は、本実施の形態に係る五徳部材70の構成を示す正面図であり、
図13(c)は、本実施の形態に係る五徳部材70の構成を示す側面図である。
【0043】
図13に示すように、五徳部材70は、中途でへの字状に屈曲する屈曲部75を有している。そして、屈曲部75を挟んだ一方側に、他の五徳部材70と互いに嵌合し合うことで固定することが可能な櫛歯部72、73を有している。また、屈曲部75を挟んだ他方側の脚部76の先端に、五徳部60を炭受け部10に取り付けるための櫛歯部71を備えている。
【0044】
以下、五徳部60の組立方法について詳述する。まず
図14は、本発明の実施の形態に係る2つの五徳部材70の組み立て工程を示す斜視図である。
図14(a)に示すように、まず一の五徳部材70aの端側の櫛歯部73aと、他のフレーム部材70bの屈曲部側の櫛歯部72bとを嵌め合わせて、
図14(b)に示すように、3つ目の五徳部材70cを嵌め合わせる準備をする。
【0045】
図15は、本発明の実施の形態に係る3つの五徳部材70の組み立て工程を示す斜視図であり、
図16は、本発明の実施の形態に係る3つの五徳部材70の組み立てた状態を示す斜視図である。
図14(b)に示す状態で、3つ目の五徳部材70cの端側の櫛歯部73cと、五徳70bの屈曲部側の櫛歯部72aとを嵌め合わせる。そして、3つめの五徳部材70cの屈曲部側の櫛歯部72cと、五徳部材70aの端側の櫛歯部73aとを嵌め合わせることにより、
図16に示す状態となる。
【0046】
図17は、本発明の実施の形態に係る五徳部60の炭受け部10への取付方法を示す斜視図である。
図17に示すように、炭受け部10の五徳取付穴46に、五徳部60の脚部の端部の櫛歯部71a、71b、71cをそれぞれ差し込み、フレーム部材50a、50b、50cの五徳用櫛歯部55a、55b、55cに櫛歯部71a、71b、71cをそれぞれ嵌め合わせて固定する。
【0047】
このように取り付けることで、ボルトやナット等の部材を用いることなく、容易に五徳部60を炭受け部10に取り付けることができ、湯沸かしや調理を行うことが可能となる。
【0048】
以上のように本実施の形態によれば、略逆円錐形状に形成されたプレート40からなる炭受け部10を、複数本のペグ部材20に連結されたチェーン部材30で吊るして固定しているので、地面の傾斜に依存することなくペグ部材の高さの調整、あるいはペグ部材に取り付けるチェーン部材の位置を変えてチェーン部材の長さの調整により、焚火台1を安定した位置に固定することができる。また、炭受け部10は、複数のプレート部材41と複数のフレーム部材50とで構成されているので、分解・組立が容易であり、持ち運び時にかさばることがないので、野焼き等をすることなく焚火やバーベキューを楽しむことが可能となる。
【0049】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内であれば多種の変更、改良等が可能である。例えば、上記実施例では、3つのプレート部材41、3つのフレーム部材50、3つの五徳部材70を組み立てて構成しているが、特にこれに限定されるものではなく、持ち運び及び組立が可能な形状に分解できるものであれば特に部材の個数は限定されるものではない。
【符号の説明】
【0050】
1 焚火台
10 炭受け部
11 通気孔
20 ペグ部材
30 チェーン部材
40 プレート
41 プレート部材
42、43、44、45 取付穴
46 五徳取付穴
50 フレーム部材
51、52 櫛歯部
53 突起部
54 フック部(第一のフック部)
55 五徳用櫛歯部
56 チェーン用フック部(第二のフック部」
60 五徳部
70 五徳部材
71、72、73 櫛歯部
75 屈曲部
76 脚部