(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022172779
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】電気電子機器収納用箱
(51)【国際特許分類】
E05B 49/00 20060101AFI20221110BHJP
E06B 3/70 20060101ALI20221110BHJP
E05B 65/02 20060101ALI20221110BHJP
E05B 5/00 20060101ALI20221110BHJP
H02B 1/38 20060101ALI20221110BHJP
【FI】
E05B49/00 J
E06B3/70 F
E05B65/02 D
E05B5/00 A
H02B1/38 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021078978
(22)【出願日】2021-05-07
(71)【出願人】
【識別番号】000227401
【氏名又は名称】日東工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001977
【氏名又は名称】弁理士法人クスノキ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村瀬 貴俊
(72)【発明者】
【氏名】作田 征勝
【テーマコード(参考)】
2E016
2E250
5G016
【Fターム(参考)】
2E016HA06
2E016JA11
2E016JC08
2E016LC01
2E016RA01
2E016RA02
2E016RA03
2E250AA01
2E250BB25
2E250FF27
5G016AA04
5G016CC23
(57)【要約】
【課題】電子錠の誤作動や故障の発生を抑制可能な電気電子機器収納用箱とすること。
【解決手段】開口部を備えた箱本体11と、開口部の周縁に軸支され、回動することにより開口部を覆う扉12と、を備えた電気電子機器収納用箱1であって、扉12の開放を規制する規制部21と、外部から特定の信号を受信した場合に少なくとも一部を回転動作させることで規制部21を移動させることが可能な操作機構部23と、を扉12の裏面に備えた構成とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を備えた箱本体と、開口部の周縁に軸支され、回動することにより開口部を覆う扉と、を備えた電気電子機器収納用箱であって、扉の開放を規制する規制部と、外部から特定の信号を受信した場合に少なくとも一部を回転動作させることで規制部を移動させることが可能な操作機構部と、を扉の裏面に備えた電気電子機器収納用箱。
【請求項2】
扉を閉じる際に動かされる機構部が扉のおもて面に無い請求項1に記載の電気電子機器収納用箱。
【請求項3】
扉を構成する板材のおもて面に何も取り付けられていない請求項2に記載の電気電子機器収納用箱。
【請求項4】
扉のおもて面の略全体が平滑に形成された請求項3に記載の電気電子機器収納用箱。
【請求項5】
扉のおもて面もしくは側端に指掛部を備えた請求項1乃至請求項4に記載の電気電子機器収納用箱。
【請求項6】
扉を閉状態となる位置に保持させる保持部を扉の裏面に備え、扉の裏面に備えられた保持部を操作する補助機構部を扉のおもて面側から操作可能な請求項1に記載の電気電子機器収納用箱。
【請求項7】
扉のおもて面側から操作されることで規制部を移動させるように、少なくとも一部を回転動作させることが可能な解錠機構部を扉に備えた請求項1又は請求項6に記載の電気電子機器収納用箱。
【請求項8】
扉のおもて面に、扉のおもて面側から箱本体の内部方向に凹ませた凹部を備え、前記凹部に補助機構部もしくは解錠機構部の少なくとも一部を配置した請求項6又は請求項7に記載の電気電子機器収納用箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気電子機器収納用箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気電子機器収納用箱の開錠・施錠装置として電子錠が使用されることがある。特許文献1には、電子錠ユニットが電気電子機器収納用箱の扉に取り付けられ、ソレノイド等の錠駆動機構によって、開錠・施錠を行うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【0004】
ところで、ソレノイドを使用した電子錠は、衝撃が加えられた場合にソレノイドのプランジャーが誤作動してしまうおそれがある。また、扉に取り付けられた電子錠に水がかかったり、直射日光が当たったりすることで故障の原因となることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本件の発明者は、この点について鋭意検討することにより解決を試みた。本発明が解決しようとする課題は、電子錠の誤作動や故障の発生を抑制可能な電気電子機器収納用箱とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、開口部を備えた箱本体と、開口部の周縁に軸支され、回動することにより開口部を覆う扉と、を備えた電気電子機器収納用箱であって、扉の開放を規制する規制部と、外部から特定の信号を受信した場合に少なくとも一部を回転動作させることで規制部を移動させることが可能な操作機構部と、を扉の裏面に備えた電気電子機器収納用箱とする。
【0007】
また、扉を閉じる際に動かされる機構部が扉のおもて面に無い構成とすることが好ましい。
【0008】
また、扉を構成する板材のおもて面に何も取り付けられていない構成とすることが好ましい。
【0009】
また、扉のおもて面の略全体が平滑に形成された構成とすることが好ましい。
【0010】
また、扉のおもて面もしくは側端に指掛部を備えた構成とすることが好ましい。
【0011】
また、扉を閉状態となる位置に保持させる保持部を扉の裏面に備え、扉の裏面に備えられた保持部を操作する補助機構部を扉のおもて面側から操作可能な構成とすることが好ましい。
【0012】
また、扉のおもて面側から操作されることで規制部を移動させるように、少なくとも一部を回転動作させることが可能な解錠機構部を扉に備えた構成とすることが好ましい。
【0013】
また、扉のおもて面に、扉のおもて面側から箱本体の内部方向に凹ませた凹部を備え、前記凹部に補助機構部もしくは解錠機構部の少なくとも一部を配置する構成とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、電子錠の誤作動や故障の発生を抑制可能な電気電子機器収納用箱とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態における電気電子機器収納用箱の斜視図である。ただし、扉が開いた状態を示している。
【
図2】実施形態における電気電子機器収納用箱の斜視図である。ただし、扉が閉じた状態を示している。
【
図3】
図2のIII-III部分で切った端面図である。
【
図4】絞り加工部を備えた電気電子機器収納用箱の例の斜視図である。ただし、
図5に断面で示す部分に破線を付している。
【
図5】
図4に破線を付している部分で切った扉の断面図である。ただし鎖錠片と扉の位置関係が分かるように、鎖錠片も示している。
【
図6】縦鍔部を備えた電気電子機器収納用箱の例の斜視図である。
【
図7】縦鍔部を備えた電気電子機器収納用箱の例を底面側から見た図である。
【
図8】横鍔部を備えた電気電子機器収納用箱の例を斜視図である。
【
図9】横鍔部を備えた電気電子機器収納用箱の例を左側面側から見た図である。
【
図10】保持部及び解錠機構部を備えた電気電子機器収納用箱の例の斜視図である。ただし、扉が開いた状態である。
【
図11】
図10に示す電気電子機器収納用箱の斜視図である。ただし、扉が閉じた状態を示している。
【
図12】保持部を備えた電気電子機器収納用箱の例の斜視図である。
【
図13】解錠機構部を備えた電気電子機器収納用箱の例の斜視図である。
【
図14】扉に設けた凹部に補助機構部及び解錠機構部を配置した例を示す斜視図である。
【
図16】扉に設けた凹部に補助機構部を配置した例を示す斜視図である。
【
図17】扉に設けた凹部に解錠機構部を配置した例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に発明を実施するための形態を示す。
図1乃至
図3に示されていることから理解されるように、実施形態の電気電子機器収納用箱1は、開口部を備えた箱本体11と、開口部の周縁に軸支され、回動することにより開口部を覆う扉12と、を備えている。この電気電子機器収納用箱1は、扉12の開放を規制する規制部21と、外部から特定の信号を受信した場合に少なくとも一部を回転動作させることで規制部21を移動させることが可能な操作機構部23と、を扉12の裏面に備えている。このため、電子錠の誤作動や故障の発生を抑制可能な電気電子機器収納用箱1とすることが可能となる。
【0017】
ここで、実施形態の電気電子機器収納用箱1の概略から説明をする。本実施形態の電気電子機器収納用箱1は、分電盤に使用されるものであり、開口部を備えた箱本体11と、開口部の周縁に軸支され、回動することにより開口部を覆う扉12と、を備えている。また、扉12が閉じた状態を維持可能とするために、扉12には規制部21を備えている。扉12を閉じた状態でこの規制部21を操作すれば、鎖錠片21aが箱本体11の内側に引っ掛かる状態と、引っ掛からない状態を選択することができる。規制部21を操作して鎖錠片21aが箱本体11の内側に引っ掛かる状態とすれば、扉12の開放を規制することができる。なお、実施形態では、鎖錠片21aは扉12の裏面側で回動可能に支持されている。
【0018】
また、実施形態の規制部21は、扉12の裏面に備えられた操作機構部23により、回転動作させることができる。実施形態の操作機構部23は外部からの動作信号を受けて動作させることができる。操作機構部23は動作信号を受けてモーターを回転させることができるが、このモーターの回転によって鎖錠片21aを回転動作させることができ、鎖錠片21aを解錠位置もしくは施錠位置に動かすことができる。なお、操作機構部23は規制部21を回転動作させるもので無くても良い。例えば、操作機構部23と規制部21の間に複数の部材を介在させることで、操作機構部23に回転動作をさせることで規制部21を直線移動させる構成としても良い。また、規制部21に他の動きをさせるものであっても良い。ただし、操作機構部23は動作信号を受けてモーターを回転動作させることで規制部21を摺動させるものであることが好ましい。
【0019】
例えば、スマートフォンなどの電子端末から解錠又は施錠の動作信号を送信すれば、その動作信号を受信した操作機構部23がモーターを回転して鎖錠片21aを回転させることができる。なお、動作信号の通信としては、電気電子機器収納用箱1の近くで行う近距離通信や、離れた場所から行う遠距離通信などが使用されればよい。そのいずれかの通信方法だけを利用するようにしてもよいし、双方を利用できるようにしても良い。また、その他の通信方法を利用するものであっても良い。
【0020】
近距離通信により解錠や施錠を行うようにする場合は、電子端末と操作機構部23とが通信可能な距離に近づいたときに自動的に動作信号が送られ、鎖錠片21aを回転動作させるようにすることもできる。この場合、事前に情報が登録された電子端末と操作機構部23が通信可能な距離に近づいたときにだけ自動的に動作信号が送られるようにすれば良い。このようにすれば、利用者が特定の端末を保持していれば、鎖錠片21aの回転動作のための作業を省略することができるため、使い勝手がよくなる。
【0021】
なお、扉12もしくは箱本体11にセンサー(図示しない)を備えるようにし、扉12と箱本体11の開閉状態をセンサーにより認識できるようにしておいても良い。このようにすれば、例えば、鎖錠片21aが解錠位置にあるまま、扉12が一定時間閉じていると確認できたときに、操作機構部23に動作信号を送信し、鎖錠片21aが施錠位置になるように回転動作させることも可能となる。そのようにすれば、電子端末を用いて操作せずとも、一定時間扉12が閉じた状態となった場合に、自動で施錠することができるため、施錠のし忘れを防ぐことができる。
【0022】
図1から
図3に示すことから理解されるように、実施形態では、規制部21を回転動作させる操作機構部23を扉12のおもて面では無く、裏面に備えているため、扉12のおもて面の突出を抑制することができ、外部からの衝撃を受けて誤動作する可能性を低減できる。
【0023】
また、従来のソレノイドによる電子錠とは異なり、モーターを利用して鎖錠片21aを回転動作させる構造としたため、衝撃などの振動による誤動作を低減することができる。また、扉12を閉じる際に動かされる機構部が扉12のおもて面にはない構造であるため、水や直射日光などの影響による故障を防ぐことができる。この場合、扉12を閉じる際に動かされる機構部は、電気電子機器収納用箱1の内部に位置している。
【0024】
ところで、扉12の開放を規制する規制部21と、外部からの信号を受信した場合に少なくとも一部を回転動作させることで規制部21を移動させることができる操作機構部23と、を扉12裏面に備えた電気電子機器収納用箱1とすると、電気電子機器収納用箱1を従来とは異なる形状とすることが可能となる。そこで次に、電気電子機器収納用箱1の形状についての説明をする。
【0025】
例えば、規制部21を動かすために動かされる機構部が扉12のおもて面に無い形態とすることができる。このような機構部が扉12のおもて面に配置されない構造とすることで、水や紫外線による故障を低減することができる。
【0026】
また、
図2に示すことから理解されるように、扉12を構成する板材のおもて面に何も取り付けられていない形態とすることもできる。このようにすれば、扉12のおもて面に、突出するもの(扉12を開閉するためのハンドルなど)がない構造とすることができ、人が電気電子機器収納用箱1と接触することによる衝撃により機器に誤作動が生じる可能性を低減できる。
【0027】
また、
図2に示すことから理解されるように、扉12のおもて面の略全体を平滑に形成することもできる。扉12のおもて面が平滑、すなわち平らであり、扉12のおもて面側に凹凸がない形状とすると、より、人が電気電子機器収納用箱1と接触する可能性を抑制できる。
【0028】
ところで、
図4及び
図5に示す例では、扉12のおもて面に絞り加工による絞り加工部12aを備えている。この絞り加工部12aは、扉12のおもて面に凹凸形状を成形するようにプレス成形することで得られている。この絞り加工部12aは、扉12のおもて面から箱本体11の内部方向に凹ませた形状であるが、凹み形状に限定されず、凸形状としても良い。ただし、電気電子機器収納用箱1の外側に向けて出っ張る部分を作らなくて済むため、凹み形状の方が好ましい。なお、この絞り加工部12aは指をかけて扉12の開閉操作を行うことができる指掛部として機能する。
【0029】
ところで、指掛部は、絞り加工に限定されるものではない。例えば、扉12を折り曲げて形成しても良いし、溶接によって形成してもよい。具体的な形状としては様々なものが考えられるが、扉12の開閉操作時(特に開放時)に指を掛けることができるものであればよい。例えば、指がかかりやすいように、扉12のおもて面から側面にかけての角部を、傾斜させたりR曲げさせたりすることで指掛部を形成してもよい
【0030】
また、
図6及び
図7に示すことから理解されるように、指掛部を設けるために、扉12の側方に突出する縦鍔部12bを備えるようにしても良い。
図6及び
図7に示す例では、扉12が軸支される端部とは反対側に位置する開放端部側に縦鍔部12bが設けられている。なお、上下方向に延びる縦鍔部12bは、扉12のおもて面から正面側に延出するように形成してもよい。また、扉12の側面から折り曲げた部分に形成してもよい。また、縦鍔部12bは必ずしも鉛直方向となるように形成する必要はなく、角度をつけて傾斜させてもよい。
【0031】
また、
図8及び
図9に示すことから理解されるように、指掛部を設けるために、左右方向に延びる横鍔部12cを設けるようにしても良い。
図8及び
図9に示す例では、横鍔部12cが扉12の下方に突出するようにしている。つまり、扉12の下端に横鍔部12cが形成されるようにしている。このようにすれば、箱本体11に庇11aを備えていても、横鍔部12cと庇11aとが干渉することを防ぐことができる。
【0032】
なお、庇11aを備えない場合には、横鍔部12cを扉12の上端に形成してもよい。また、左右方向に延びる横鍔部12cは、扉12のおもて面から正面側に延出するように形成してもよいし、水平方向と角度がつくように構成してもよい。扉12の上側若しくは下側の側面から折り曲げた部分に横鍔部12cを形成してもよい。いずれにせよ、縦鍔部12bや横鍔部12cなど、指をかけて扉12の開閉操作を行うことができる指掛部を設けることが好ましい。そうすれば扉12のおもて面に機構部などを備えない構造としても、扉12自体の形状を利用して開閉操作を行うことができる。なお、扉12の側端に指掛部を備えた構成とする場合、上側の側端に備えた構成としても良いし、下側の側端に備えた構成としても良い。また左右何れかの側端に指掛部を備えた構成としても良い。
【0033】
ところで、扉12が閉まり切らない状態で操作機構部23を施錠する動作信号を受信したとしても、正しく規制部21が箱本体11に係止できない場合がある。そこで、
図10及び
図11に示す例では、扉12と箱本体11とを閉状態の位置に保持する保持部を扉12の裏面に備えるようにしている。実施形態の保持部は係止片51であり、扉12のおもて面には、係止片51を操作する操作部55を備えている。具体的には、扉12のおもて面側から操作部55を操作して補助機構部53を動かすことで、扉12の裏面側に位置する係止片51の向きを90度程度かえることができるように構成している。
【0034】
扉12を閉じた状態で操作部55を回動させることで、係止片51が箱本体11の開口端部に係止される状態や、その状態が解除される状態を選択できる。なお、係止片51が箱本体11の開口端部に係止される状態とすれば、扉12が閉じた状態を維持できる。
【0035】
保持部は扉12を閉状態で保持できるものであればよい。例えば保持部は回転動作する係止片51に限らず、操作部55により摺動させて箱本体11に係止される係止片51でもよい。また、操作部55は、操作をすることで係止片51などの保持部が扉12を閉状態で保持しない状態から保持する状態に変化させることができるものであればよく、具体的な形態は様々なものがあり得る。いずれにせよ、扉12と箱本体11とを閉状態の位置に保持することができる保持部を備える構成とすれば、扉12と箱本体11とを閉状態に保持することができるため、正しく施錠を行うことができる。
【0036】
ところで、扉12のおもて面側から操作されることで規制部21を移動させるように、少なくとも一部を回転動作させることが可能な解錠機構部61を扉12に備えるようにしても良い。
図11に示す例では、鍵を差し込んで動かすことにより鎖錠片21aが解錠位置まで動くように操作することができる解錠機構部61を備えている。この解錠機構部61は、鍵を使用して操作することができるもので、常時操作されるものでは無い。実施形態の解錠機構部61は、扉12の裏面に備える鎖錠片21aを回転動作させることで、電力切れなどで電子錠の操作機構部23が動作できなくなった場合に使用するものである。
【0037】
このような解錠機構部61は、必ずしも備える必要は無い。たとえば電子錠に電源を複数備える構成とし、1つの電源が使用できない状態となったときには一方の電源を使用して解錠できるようにしてもよい。解錠機構部61を備えない場合、内部は
図10に示すように保持部を有するものとしながら、外部は
図12に示すようにすることができる。また、保持部を備えずに解錠機構部61を備えるようにしても良い。この場合
図13に示すような外観とすることができる。
【0038】
ところで、電気電子機器収納用箱1との接触を低減するためには、扉12のおもて面に備える機構部が突出しないように取り付けられることが好ましい。そこで、
図14に示す例では、扉12のおもて面の一部を箱本体11の内部方向に凹ませた凹部12dを形成している。この凹部12dに補助機構部53である操作部55や解錠機構部61などを配置するようにすれば、それらが扉12の正面側に突出することを抑制することができる。なお、
図14に示す例においては、
図15に示すことから理解されるように、凹部12dに配置された解錠機構部61や補助機構部53は、それらが凹部12dよりも正面側に突出しないように構成している。しかし、必ずしもまったく突出しないようにする必要はなく、突出部分が少なくできればよい。
【0039】
凹部12dを形成する場合も、
図16に示すことから理解されるように、解錠機構部61は備えず、補助機構部53を凹部12dに配置する構成としても良いし、
図17に示すことから理解されるように、補助機構部53は備えず、解錠機構部61を凹部12dに配置する構成としても良い。
【0040】
以上、実施形態を例に挙げて本発明について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、各種の態様とすることが可能である。例えば、電気電子機器収納用箱は分電盤でなくても良い。
【符号の説明】
【0041】
1 電気電子機器収納用箱
11 箱本体
12 扉
12d 凹部
21 規制部
53 補助機構部
61 解錠機構部