(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022172886
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】電子機器、電子機器制御プログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/45 20140101AFI20221110BHJP
A63F 13/85 20140101ALI20221110BHJP
A63F 13/49 20140101ALI20221110BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20221110BHJP
G04G 15/00 20060101ALI20221110BHJP
G04G 21/00 20100101ALI20221110BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/85
A63F13/49
A63F13/53
G04G15/00 B
G04G21/00 H
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021079216
(22)【出願日】2021-05-07
(71)【出願人】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001276
【氏名又は名称】特許業務法人 小笠原特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】清水 英明
(72)【発明者】
【氏名】吉信 智章
【テーマコード(参考)】
2F002
【Fターム(参考)】
2F002AA05
2F002EE05
(57)【要約】
【課題】ゲーム機能と時間に関するアラーム機能が融合された電子機器を提供すること。
【解決手段】ユーザ入力に基づいてタイマー期間を設定し、時間をカウントするカウント処理をタイマー期間の間実行する。またタイマー期間の間、仮想オブジェクトの制御を含むゲーム処理を実行する。そして、カウント状況を示すカウント画像とゲーム処理によるゲーム画像とを表示部に出力する。ここで、ゲーム処理中においては、仮想オブジェクトの制御について、ユーザ入力に基づく手動制御と、ユーザ入力に基づかない自動制御との間で切り替える。
【選択図】
図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのユーザ入力部と、少なくとも1つの表示部と、少なくとも1つのプロセッサと、を備える電子機器であって、
前記プロセッサは、
前記ユーザ入力部に対する第1のユーザ入力に基づいてタイマー期間を設定するタイマー期間設定手段と、
時間をカウントするカウント処理を前記タイマー期間の間実行するカウント手段と、
前記タイマー期間のカウント開始からカウント終了までの間、仮想オブジェクトの制御を含むゲーム処理を実行するゲーム手段と、
前記カウント処理によるカウント状況を示すカウント画像と前記ゲーム処理によるゲーム画像とを前記表示部に出力する出力手段と、を備え、
前記ゲーム手段は、前記ゲーム処理中に、前記仮想オブジェクトの制御を、前記ユーザ入力部に対する第2のユーザ入力に基づく手動制御と、当該第2のユーザ入力に基づくことなく制御する自動制御との間で切り替える、電子機器。
【請求項2】
前記ゲーム手段は、前記手動制御によって前記仮想オブジェクトを制御している間であって、所定時間以上、特定のユーザ入力が無かった場合は、当該仮想オブジェクトの制御を前記自動制御に切り替える、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記ゲーム手段は、前記自動制御によって前記仮想オブジェクトを制御している間に、特定のユーザ入力が行われた場合、当該仮想オブジェクトの制御を前記手動制御に切り替える、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記ゲーム手段は、
前記ゲーム処理において行われる所定の処理の結果を点数化した値であるスコアを計算するスコア計算手段と、
前記タイマー期間毎にハイスコアを記憶するハイスコア記憶手段とを含む、請求項1乃至3のいずれかに記載の電子機器。
【請求項5】
前記ゲーム手段は、予め用意されている複数の種類のゲームのうちの一つを第4のユーザ入力に基づいて選択し、当該選択されたゲームに係る前記ゲーム処理を実行し、
前記ハイスコア記憶手段は、前記ゲームの種類および前記タイマー期間毎に前記ハイスコアを記憶する、請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記タイマー期間設定手段は、前記タイマー期間を、1分単位、30秒単位、10秒単位のいずれかで設定する、請求項4に記載の電子機器。
【請求項7】
前記スコア計算手段は、前記ユーザオブジェクトが前記自動制御中の場合であっても手動制御中の場合であっても、前記スコアを計算する、請求項4乃至6のいずれかに記載の電子機器。
【請求項8】
前記ゲーム手段は、前記タイマー期間のカウントが終了する所定時間前から、前記仮想オブジェクトを操作するためのユーザ入力を制限する入力制限手段を含み、
前記プロセッサは、前記タイマー期間のカウントが終了したとき、当該終了に伴う所定の演出の表示を実行する終了演出表示手段を更に備える、請求項1乃至7のいずれかに記載の電子機器。
【請求項9】
前記電子機器は、時計機能を備える電子機器である、請求項1乃至8のいずれかに記載の電子機器。
【請求項10】
前記電子機器は、当該電子機器が時計として機能している場合は、所定時間が経過したことでスリープモードに移行し、前記プロセッサが前記カウント処理を実行している場合は、当該所定時間を経過しても、スリープモードには移行しない、請求項9に記載の電子機器。
【請求項11】
前記電子機器は、前記タイマー期間のカウント終了後は、所定の入力が行われるまでは前記スリープモードに移行しない、請求項10に記載の電子機器。
【請求項12】
前記電子機器は、
当該電子機器が時計として機能している場合は、第1の所定時間が経過したしたことでスリープモードに移行し、
当該電子機器が時計として機能していない場合であって、前記プロセッサが前記カウント処理を終了した後は、当該第1の所定時間よりも長い第2の所定時間が経過した場合にスリープモードに移行する、請求項9に記載の電子機器。
【請求項13】
前記電子機器は、前記タイマー期間の設定を行うこと無く実行可能であって、前記ゲーム手段が実行するゲーム処理とは異なる処理である他のゲーム処理も実行可能であり、
前記ゲーム手段が実行するゲーム処理において用いられる画像データは上記他のゲーム処理で用いられる画像データと同じデータである、請求項1乃至12のいずれかに記載の電子機器。
【請求項14】
少なくとも1つのユーザ入力部と、少なくとも1つの表示部と、少なくとも1つのプロセッサと、を備える電子機器のプロセッサに実行させる電子機器制御プログラムであって、
前記プロセッサを、
前記ユーザ入力部に対する第1のユーザ入力に基づいてタイマー期間を設定するタイマー期間設定手段と、
時間をカウントするカウント処理を前記タイマー期間の間実行するカウント手段と、
前記タイマー期間のカウント開始からカウント終了までの間、仮想オブジェクトの制御を含むゲーム処理を実行するゲーム手段と、
前記カウント処理によるカウント状況を示すカウント画像と前記ゲーム処理によるゲーム画像とを前記表示部に出力する出力手段として機能させ、
前記ゲーム手段は、前記ゲーム処理中に、前記仮想オブジェクトの制御を前記ユーザ入力部に対する第2のユーザ入力に基づく手動制御と、当該第2のユーザ入力に基づくことなく制御する自動制御との間で切り替える、電子機器制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ユーザ入力部と、表示部と、プロセッサを備える電子機器、電子機器制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲームプログラムの実行中にアラームの設定時刻になると、ゲームプログラムの実行を中断し、アラーム音を鳴らすLCDゲーム機が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のLCDゲーム機は、所定の設定時刻になると、ゲーム処理を中断してその時刻が到来したことをアラーム音等で報知するという、単なるアラーム機能を提供するだけのものであり、ゲーム機能と時間に関するアラーム機能との融合の点で改善の余地があった。
【0005】
それ故に、本開示の目的は、ゲーム機能と時間に関するアラーム機能とが融合された電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、例えば以下のような構成例が挙げられる。
【0007】
構成例の一例は、少なくとも1つのユーザ入力部と、少なくとも1つの表示部と、少なくとも1つのプロセッサとを備える電子機器である。プロセッサは、タイマー期間設定手段と、カウント手段と、ゲーム手段と、出力手段とを備える。タイマー期間設定手段は、ユーザ入力部に対する第1のユーザ入力に基づいてタイマー期間を設定する。カウント手段は、時間をカウントするカウント処理をタイマー期間の間実行する。ゲーム手段は、タイマー期間のカウント開始からカウント終了までの間、仮想オブジェクトの制御を含むゲーム処理を実行する。出力手段は、カウント処理によるカウント状況を示すカウント画像とゲーム処理によるゲーム画像とを表示部に出力する。そして、ゲーム手段は、ゲーム処理中に、仮想オブジェクトの制御をユーザ入力部に対する第2のユーザ入力に基づく手動制御と、当該第2のユーザ入力に基づくことなく制御する自動制御との間で切り替える。
【0008】
上記構成例によれば、タイマー期間の経過中でもゲームとしての興趣性を提供する電子機器が提供できる。また、当該ゲームおいて手動制御と自動制御とを切り替えることもできる。これにより、ユーザは、ゲームをプレイしながらタイマー期間の終了を待つこともでき、あるいは、直接操作せずとも、自動制御で進行するゲームを見ながらタイマー期間の終了を待つこともできる。また、タイマー期間終了に伴ってゲームも終了するため、タイマー期間終了後にゲームの続き等が気になってしまい、他の作業の実行に支障が出る、というようなことを防ぐこともできる。
【0009】
他の構成例として、ゲーム手段は、手動制御によって仮想オブジェクトを制御している間であって、所定時間以上、特定のユーザ入力が無かった場合は、当該仮想オブジェクトの制御を自動制御に切り替えてもよい。
【0010】
上記構成例によれば、タイマー期間中にユーザが手を離さざるを得なくなった場合であっても、自動制御に切り替わってゲームが進行できる。そのため、タイマー期間の進行と共に、ゲーム画像を引き続きユーザに楽しませることができる。
【0011】
他の構成例として、ゲーム手段は、自動制御によって仮想オブジェクトを制御している間に、特定のユーザ入力が行われた場合、当該仮想オブジェクトの制御を手動制御に切り替えてもよい。
【0012】
上記構成例によれば、簡易な操作によって手動制御と自動制御を切り替えることができ、ユーザの利便性を高めることができる。
【0013】
他の構成例として、ゲーム手段は、ゲーム処理において行われる所定の処理の結果を点数化した値であるスコアを計算するスコア計算手段と、タイマー期間毎にハイスコアを記憶するハイスコア記憶手段とを含んでいてもよい。
【0014】
上記構成例によれば、タイマー期間毎にハイスコアを競うというゲーム要素・やりこみ要素をユーザに提供できるため、ゲームの興趣性をより高めることができる。
【0015】
他の構成例として、ゲーム手段は、予め用意されている複数の種類のゲームのうちの一つを第4のユーザ入力に基づいて選択し、当該選択されたゲームに係るゲーム処理を実行し、ハイスコア記憶手段は、ゲームの種類およびタイマー期間毎にハイスコアを記憶してもよい。
【0016】
上記構成例によれば、特定のタイマー期間をより利用するという場合でも、異なるゲームステージでハイスコアを競う楽しみをユーザに提供することができる。これによりタイマーの待ち時間における興趣性を高めることができる。
【0017】
他の構成例として、タイマー期間設定手段は、タイマー期間を、1分単位、30秒単位、10秒単位のいずれかで設定してもよい。
【0018】
上記構成例によれば、タイマーとしての機能とハイスコアが記録されるゲームとしての機能を両立させることができる。また、ある程度まとまった単位期間でハイスコアを記録することができる。この点、例えば数秒単位等のあまりに細かい単位期間でハイスコアが記録された場合、ユーザにとって煩わしさを感じさせる可能性もあるところ、このようにある程度まとまった単位期間でタイマー期間を設定可能とすることで、このような煩わしさを感じさせる可能性を低下させることができる。
【0019】
他の構成例として、スコア計算手段は、ユーザオブジェクトが自動制御中の場合であっても手動制御中の場合であっても、スコアを計算してもよい。
【0020】
上記構成例によれば、ユーザが直接的にユーザオブジェクトを操作していない自動制御中の場合でもスコアが加算される。これにより、手動でユーザオブジェクトを操作しているときに、ユーザが手動操作をやめたい場合や中断する必要が生じた場合に、手動操作によるゲームを止めることへの心理的的抵抗を減らすことができる。また、ユーザが直接操作せずともスコアは加算されるため、ゲームの興趣性を維持することができる。
【0021】
他の構成例として、ゲーム手段は、タイマー期間のカウントが終了する所定時間前に、仮想オブジェクトを操作するためのユーザ入力を制限する入力制限手段を含んでいてもよい。更に、プロセッサは、タイマー期間のカウントが終了したとき、当該終了に伴う所定の演出の表示を実行する終了演出表示手段を更に備えていてもよい。
【0022】
上記構成例によれば、タイマー期間の終了タイミングにおけるゲーム状況に左右されない安定した終了演出を提示することができる。これにより、タイマー期間が終了したことをユーザにより確実に認知させることができる。
【0023】
他の構成例として、電子機器は、時計機能を備える電子機器であってもよい。
【0024】
上記構成例によれば、ゲーム付きのタイマー機能を備える時計、という従来には無かった新たな時計(時計商品)を提供できる。
【0025】
他の構成例として、電子機器は、当該電子機器が時計として機能している場合は、所定時間が経過したことでスリープモードに移行し、プロセッサがカウント処理を実行している場合は、当該所定時間を経過しても、スリープモードには移行しないようにしてもよい。
【0026】
上記構成例によれば、タイマー期間の経過を示す表示について、継続表示することができ、ユーザが時間経過を確認しやすいようにすることができる。
【0027】
他の構成例として、電子機器は、タイマー期間のカウント終了後は、所定の入力が行われるまではスリープモードに移行しないようにしてもよい。
【0028】
上記構成例によれば、タイマー期間の経過具合やその終了をより確実にユーザに認識させることができる。
【0029】
他の構成例として、電子機器は、時計として機能している場合は、第1の所定時間が経過したしたことでスリープモードに移行してもよい。また、当該電子機器が時計として機能していない場合であって、プロセッサがカウント処理を終了した後は、当該第1の所定時間よりも長い第2の所定時間が経過した場合にスリープモードに移行するようにしてもよい。
【0030】
上記構成例によれば、タイマー期間が終了したことにユーザが気付く可能性を高めることができる。
【0031】
他の構成例として、電子機器は、タイマー期間の設定を行うこと無く実行可能であって、ゲーム手段が実行するゲーム処理とは異なる処理である他のゲーム処理も実行可能であり、ゲーム手段が実行するゲーム処理において用いられる画像データは上記他のゲーム処理で用いられる画像データと同じデータであってもよい。
【0032】
上記構成例によれば、所定のゲームがインストールされている電子機器において、記憶容量を削減できる。
【発明の効果】
【0033】
本実施形態によれば、タイマー期間の経過中にゲームとしての興趣性を提供可能な電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本実施形態の電子機器10の外観を示す模式図
【
図2】電子機器10のハードウェア構成を示すブロック図
【
図14】ハイスコアデータ406のデータ構成の一例
【
図15】タイマーモード処理の詳細を示すフローチャート
【
図19】クロージング処理の詳細を示すフローチャート
【
図20】カウント終了後処理の詳細を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0035】
[情報処理端末のハードウェア構成]
以下、実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る処理が実行される電子機器10の外観を示す図である。電子機器10は、略板状のハウジング11を備える。本実施形態において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。
【0036】
図1に示すように、電子機器10は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、電子機器10が生成した画像を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
【0037】
また、ハウジング11の主面には、複数の操作キー(後述の操作部104)が設けられている。具体的には、十字キー13、Aボタン14、Bボタン15、第1モード切り替えボタン16、第2モード切り替えボタン17が設けられている。
【0038】
次に、電子機器10のハードウェア構成について説明する。
図2は、電子機器10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2において、電子機器10は、プロセッサ101と、フラッシュメモリ102と、DRAM103と、操作部104と、上記ディスプレイ12と、リアルタイムクロック(以下RTC)106とを備えている。プロセッサ101は、後述するような各種処理を実行する。なお、プロセッサ101は、単一のプロセッサを搭載してもよいし、複数のプロセッサを搭載するようにしてもよい。フラッシュメモリ102は、プロセッサ101によって実行される各種プログラムおよび当該プログラムで利用される各種データが格納される。DRAM103は、ゲーム処理の過程で生成されたゲームデータを必要に応じて記憶するためのメモリである。また、本例では、実際に本実施形態の処理を実行するに際して、フラッシュメモリ102内の各種プログラム及びデータが当該DRAM103にコピー(ロード)される。そして、以下に説明する処理の実行においては、基本的には当該DRAM103にコピーされたプログラムやデータが用いられる。また、DRAM103の領域の一部は、VRAMとしても用いられる。
【0039】
次に、操作部104は、ユーザからの操作を受け付けるための入力装置であり、上述した複数の操作キーに対応する。RTC106は、時計機能や計時機能を提供するものであり、プロセッサ101は、RTC106から現在時刻等を取得することができる。
【0040】
[電子機器の機能概要]
次に、本実施形態における電子機器10の機能の概要について説明する。本実施形態では、電子機器10は、時計として機能する。また、電子機器10は、ゲーム装置としても機能する。具体的には、上記第2モード切り替えボタン17が押下されることで、ディスプレイ12に時刻表示がなされ、ユーザは、電子機器10を時計として利用することができる。つまり、この場合は電子機器10は時計として機能することになる(この状態のことを時計モードと呼ぶ)。また、上記第1モード切り替えボタン16が押下されることで、
図3に示すようなメニュー画面がディスプレイ12に表示される。
図3に示すメニュー画面では、4つの選択肢ボタン201A~201Dが表示されている。ここで、電子機器10には、予め3種類のゲームがインストールされている。そして、ユーザは、選択肢ボタン201A~201Cのいずれかを選択操作することで、各選択肢ボタン201に対応したゲームをプレイすることができる。この場合、電子機器10は、これらゲームに対応したゲーム装置として機能することになる。更に、ユーザは、選択肢ボタン201Dを選択することで、電子機器10を「タイマー」として機能させることができる。そして、本実施形態として説明する処理は、当該タイマーに関する処理である。以下、電子機器10がタイマーとして機能する状態のことを、「タイマーモード」と呼ぶ。なお、本実施形態では、最大で10分までのタイマーが設定可能であるとする。
【0041】
[本実施形態の処理の概要]
次に、本実施形態のタイマーモードで想定する処理の概要を説明する。本実施形態で想定する処理は、タイマー期間を設定して、時間のカウントが開始された後、そのカウントが終了するまでの間(以下、カウント中と呼ぶ)に、当該タイマーが表示されている画面において、所定のゲーム処理を実行するというものである。いうなれば、当該処理は、「タイマー付きゲーム」、「ゲーム付きタイマー」をユーザに提供するものである。以下、画面例を用いて、当該タイマーモードにおける動作の一例を説明する。なお、本実施形態では、上記時間のカウントとして、カウントダウンする場合を例示するが、他の実施形態では、カウントアップしてもよい。また、以下の説明において、単に「ゲーム」や「ゲーム処理」というときは、特段の断りが無い限りは、上記タイマーモードにおいて実行されるゲームやゲーム処理のことを指すものとする。
【0042】
[タイマー設定画面について]
まず、上記メニュー画面でユーザが選択肢ボタン201Dを選択操作すると、
図4に示すような、タイマー設定画面が表示される。
図4では、カウント画像211、ユーザオブジェクト212、操作ガイド213A、213B、213C、ハイスコア表示218が表示されている。カウント画像211は、「分:秒」の形式でタイマー期間の残りを表示するものである。操作ガイド213は、当該画面における操作についてユーザにガイドするための表示である。ユーザオブジェクト212は、後述するゲーム処理におけるユーザの操作対象となる仮想オブジェクトである。ハイスコア表示218は、設定中のステージおよびタイマー期間に対応するハイスコアを表示するものである(詳細は後述)。
【0043】
当該タイマー設定画面では、ユーザの操作に基づきタイマー期間が設定できる。具体的には、ユーザは、十字キー13を上方向または右方向に入力することで、タイマー期間を増やすことができる。また、十字キー13を下方向または左方向に入力することで、タイマー期間を減らすことができる。また、カウント画像211として示される数値も当該入力に応じて変化する。また、ハイスコア表示218に表示される値も当該入力に応じて変化する。
【0044】
ここで、本実施形態では、タイマー期間の設定単位として、1分単位で設定されるものとする。そのため、十字キー13を上方向または右方向に入力する度に、カウント画像211の数値は1分単位で上がっていくことになる。また、十字キー13を下方向または左方向に入力する度に、カウント画像211の数値は1分単位で下がっていくことになる。なお、当該数値の最低値は1分(1:00)であるとする。上記のように、本実施形態では、タイマー期間は最大で10分の場合を例とするため、1分から10分まで1分単位で、10種類のタイマー期間が設定可能となっている。
【0045】
なお、タイマー期間の設定単位は1分に限るものではない。他の実施形態では、1秒単位で設定可能としてもよい。但し、後述するゲーム処理におけるハイスコア集計との関係で、当該設定可能な時間の単位は、ある程度まとまった時間であってもよい。例えば、5分単位、2分単位、30秒単位、10秒単位等でタイマー期間を設定可能としてもよい。すなわち、カウントされる単位(1秒)よりも大きい単位でタイマー期間を設定可能としてもよい。
【0046】
ユーザは、十字キー13を操作してタイマー期間を設定した後、Aボタン14を押下することで、タイマーのカウントダウンを開始することができる。そして、本実施形態では、タイマーのカウントダウン開始と共に、ゲーム処理も開始する。
【0047】
[タイマーモードのゲームの概要]
次に、上記タイマーモードにおけるゲームの概要について説明する。本実施形態で例示するゲームは、固定画面のアクションゲームである。
図5に、タイマー期間のカウントの開始直後(ゲーム開始直後)における画面(以下、タイマー期間のカウント開始後、終了するまでの画面のことをカウント中画面と呼ぶ)の例を示す。
図5では、上記カウント画像211、ユーザオブジェクト212の他に、敵オブジェクト(以下、単に敵と呼ぶ)215が表示されている。また、画面下方には、スコア表示216、ライフメーター217、ハイスコア表示218も表示されている。本ゲームは、画面内に出現する敵215に対して攻撃を加えることで倒していくゲームである。そして、本ゲームは、倒した敵の数がそのままスコアとして計算されるものとなっている。つまり、本ゲームは、タイマーのカウント中に、より多くの敵215を倒して、より高いスコアを狙うというゲームとなっている。なお、ユーザオブジェクト212が敵215から攻撃を受ける度に、上記ライフメーター217が一目盛りずつ減っていく。但し、ライフメーター217が0となってもゲームオーバーとはならず、ユーザオブジェクト212が倒される演出が表示された後、画面内に再登場する(ライフメータ-217の目盛りも復活する)。つまり、ライフメーター217が0になったときのペナルティとしては、ユーザオブジェクト212が操作できずにタイムロスとなるような期間が発生するものとなっている。
【0048】
次に、ユーザオブジェクト212の操作方法について説明する。ユーザは、十字キー13を操作することで、ユーザオブジェクト212を左右に移動させることができる。また、ユーザは、Bボタン15の押下で、ユーザオブジェクト212をジャンプさせることもできる。更に、ユーザは、Aボタン14を押下することで、ユーザオブジェクト212に剣を振らせることができ、この剣を敵215に当てることでその敵215に攻撃を加えることができる。
図6に、敵215を攻撃して倒した様子を示すカウント中画面の例を示す。
図6では、敵215を倒した旨を示すエフェクト画像が表示されている。また、スコア表示216について、上記
図5では0だった数値が、1に変化したことが示されている。
【0049】
[ユーザオブジェクトの制御について]
ここで、当該ゲームにおけるユーザオブジェクト212の制御に関して説明する。本実施形態では、手動制御と自動制御の2種類の制御が利用できる。手動制御とは、上記十字キー13、Aボタン14、Bボタン15に対するユーザの操作入力に基づいてユーザオブジェクト212の動作を制御するものである。自動制御は、このようなユーザの操作入力ではなく、AI制御に基づいてユーザオブジェクト212の動作を(自動的・自律的に)制御するものである。このAI制御の内容は、自動的にユーザオブジェクト212を移動させて、敵215を攻撃させるような制御となっている。そして、本実施形態では、この2種類の制御は、以下のようにして切り替えられる。まず、ゲーム開始時は、手動制御の状態となっている。そして、ゲーム中に、2秒の間、ユーザからの特定の操作入力がなかった場合、自動制御に切り替わる。例えば、ゲーム開始後(あるいはゲーム中の所定のタイミングで)、2秒間、ユーザが上記十字キー13等の手動制御で用いられる操作部104への操作を行わなければ、ユーザオブジェクト212が自動的に動き出して敵215を攻撃しに行くことになる。更に、自動制御中に上記のようなユーザの操作入力が行われたときは、自動制御から手動制御に切り替わる。例えば、ユーザオブジェクト212が自動制御によって移動・攻撃している最中にユーザが上記十字キー13等への操作を行うと、その時点からユーザの操作入力に基づいてユーザオブジェクト212の動作を制御できることになる。
【0050】
なお、ここでは上記特定の操作入力として手動制御で用いられる操作入力を例に挙げたが、他の実施形態では、当該特定の操作入力はその他の入力であってもよい。
【0051】
また、操作入力がなかった時間について、上記2秒は一例であり、他の実施形態では、3秒等の他の時間を閾値としてもよいことはいうまでもない。
【0052】
このように、本ゲームは、タイマー期間のカウント中において、手動制御または自動制御によって敵215を倒していくゲームとなっている。ここで、本実施形態では、スコアの加算については、手動制御中のものだけではなく、自動制御中に倒した敵215もスコアとして加算される。そのため、例えばゲーム開始後、タイマーのカウント終了までユーザが一切操作入力を行わなくとも、自動制御によってユーザオブジェクト212が倒した敵215の数がスコアとして計算されることになる。そして、手動制御の場合であっても、自動制御の場合であっても、あるいはその両方の場合であっても、一番高いスコアについては、「ハイスコア」として記録される。また、その後のゲームにおいて、当該ハイスコアは上記ハイスコア表示218に表示される。なお、本実施形態では、AI制御は上手すぎない制御となるよう調整されている。少なくとも、AI制御は最高スコアが取れないように調整されている。例えば、上記のようにタイマーのカウント終了まで全て自動制御でゲームを進行させた場合のスコアが、ユーザが上記手動制御によってゲームをプレイすることで追い抜ける余地が十分にある程度のスコアとなるようにAI制御は調整されている。これにより、本実施形態は、ユーザに手動操作によるプレイを楽しませることへの動機付けを提供している。
【0053】
[敵215の出現制御について]
次に、敵215の出現制御に関して補足説明する。敵215の出現制御に関してはどのような制御でもよいが、本実施形態では、一度に出現させる敵215のセットを用意しておき、これらを全滅させると、次の敵215のセットが出現する、という制御を行うとする。例えば、ゲーム開始時に3体の敵215が同時に出現し、これらを全滅させると、次に5匹の敵215が同時に出現する、というような制御である。また、この他、他の実施形態では、タイマー期間のカウントに連動させるようにして敵215の出現制御を行ってもよい。例えば、タイマー期間中の、ある時間帯の間だけボスキャラを出現させるような制御を行ってもよい。そして、この時間帯の間に当該ボスキャラを倒すことができれば、より多くのスコアが得られるようにしてもよい。
【0054】
[カウントの終了に伴う演出について]
上記のように、本ゲームは手動制御または自動制御によって進行させることができる。そして、タイマーのカウントが進んでいき、タイマー期間終了の3秒前になると、本実施形態では、上記手動制御または自動制御を停止して、ゲーム終了に際しての演出処理(以下、クロージング演出と呼ぶ)が開始される。
図7~
図10に、当該クロージング演出の画面例を示す。まず、
図7は、タイマー期間終了の4秒前の時点を示し、この時点ではまだ手動制御または自動制御によってゲーム処理が進行している。その後、
図8に示すように、終了3秒前になると、手動制御ができなくなり(これ以降は、ユーザオブジェクト212に対する操作入力の受け付けが制限される)、また、自動制御も停止される。更に、この時点でカウント中画面内に残っている敵215の全てが消去されるような演出が行われる。また、この演出と共に、ユーザオブジェクト212が、画面内の所定の位置、本実施形態では、中央位置220に向かって自動的に移動を開始する。なお、当該自動的な移動に係る制御は、上記自動制御におけるAI制御とは異なるものであり、単に中央位置220に向けて移動させるだけの制御である。また、
図8では、説明の便宜上、中央位置220を点線の四角形で示しているが、実際にはこれは画面に表示されない。
【0055】
図9は、終了2秒前の様子を示している。この時点では、敵215は一切表示されていない状態であり、ユーザオブジェクト212はまだ中央位置220に向けて(自動的に)移動中の状態である。そして、タイマー期間が終了してカウントが0となると、
図10に示すように、ユーザオブジェクト212は上記中央位置220に来ている状態となっている。以上で、クロージング演出は終了となる。
【0056】
クロージング演出が終わると、
図11に示すような、タイマー期間終了の演出(以下、終了演出と呼ぶ)が開始される。
図11では、カウント画像211が細かいブロックとなって、ユーザオブジェクト212の頭上に集まってくるような演出が、所定時間の間、表示される。なお、この演出は、カウント画像211を構成するブロックをユーザオブジェクト212が回収する様子を示しているものである。また、この際、タイマー期間の終了を示す所定の効果音(アラーム音等)が出力されてもよい。
【0057】
ここで、上記クロージング演出を上記タイマー期間の終了3秒前から開始するのは、上記終了演出の開始に際してユーザオブジェクト212が中央位置220に位置しているように、当該ユーザオブジェクト212を移動させるための時間を考慮したものである。仮に、タイマー期間の終了時まで手動制御や自動制御によってゲームが継続できると、タイマー期間終了時におけるゲームの展開次第では、効果音等の演出に差異が出てしまい、タイマーとしての機能性が低下する虞がある。このような観点から、上記終了演出をタイマー期間の終了にタイミングを合わせて、より確実に、わかりやすく開始するためのマージンを考慮したものである。本実施形態では、ユーザオブジェクト212が画面の一番端から中央位置220まで移動するのにかかる時間が最大3秒または3秒未満であるという前提で、タイマー期間の終了3秒前から上記のような制御を行っている。そのため、他の実施形態では、上記のマージンを考慮していれば、クロージング演出を開始するタイミングは3秒前に限らずともよい。また、他の実施形態では、(終了時の演出に影響がないようであれば)このようなマージンは特に考慮せず、タイマー期間終了時までゲームがプレイできるようにしてもよい。
【0058】
[待機画面について]
次に、上記終了演出が終了した後は、
図12に示すような待機画面が表示される。この画面では、Aボタン14の押下を促すための「PRESS A」の表示がされている。そして、ユーザが当該待機画面においてAボタン14を押下することで、上記
図4で示したタイマー設定画面に戻る。一方、当該待機画面でAボタン14が押下されないまま放置された場合は、例えば上記時計モードにおいてスリープモードに移行するために必要な第1時間よりも長い第2時間が経過した場合に、いわゆるスリープモードに移行してもよい。この場合、待機画面が表示されている状態で第2時間が経過したときにスリープモードに直接移行するようにしてもよい。あるいは、タイマーモードにおいても、上記タイマー設定画面においては、上記第1時間の経過によってスリープモードに移行するように設定される場合において、待機画面において第3時間が経過したら、一旦タイマー設定画面に自動的に移行し、その後上記第1時間の経過によってスリープモードに移行するようにしてもよい。つまり、時計モードでスリープモードに移行するまでの時間よりも、待機画面において(あるいは待機画面から)スリープモードに移行するまでの時間のほうが長くなるように設定してもよい。これにより、待機画面をある程度長い期間表示し続けることで、ユーザがタイマー期間の終了に気付く可能性を高めると共に、必要以上に画面表示が継続されることによる電力消費を抑制することができる。なお、上記第3時間は上記第1時間よりも長い時間であってもよい。また、上記タイマー設定画面においてスリープモードに移行するために要する時間は、上記第1時間とは異なる時間であってもよい。ただし、その場合においても、当該時間と第3時間との合計は上記第1時間よりも長い時間となるように設定されてもよい。
【0059】
なお、本実施形態において、ゲーム処理とは、上記カウントの開始後、カウント終了までの期間(すなわち、タイマー期間)における処理のことを示すものとする。すなわち、上記のユーザオブジェクト212を操作して敵215を攻撃してスコアを稼ぐことが可能な期間(プレイアブル期間)の処理と、上記クロージング演出に係る処理がゲーム処理に該当するものとする。また、上記終了演出に係る処理、および待機画面に係る処理については、ゲーム処理とは別の処理(カウント終了後の処理)として扱うものとする。また、これらの処理を全て含めたものを、タイマーモードにおける処理として扱う。
【0060】
[ゲームステージについて]
次に、本実施形態におけるゲームの「ステージ」の概念について補足する。当該ステージは、ゲームの種類の一態様である。本実施形態のゲームでは、ゲームプレイの舞台となるステージが複数用意されている。具体的には、3つのステージが用意されており、上記
図4のタイマー設定画面において、Bボタン15を押下する毎に、これからプレイするステージを切り替えることが可能となっている。また、ステージによって、背景画像(図示は省略)が異なっており、更には、出現する敵215やその動作パターンも異なっている。(また、カウント画像211のデザインもステージによって異なるものとしてもよい)。つまり、背景(概念的には、ゲーム内世界における場面やエリア)や出現する敵215が異なる複数種類のゲームをユーザに提供している。このように複数のステージを用意することで、当該ゲームの興趣性をより高めている。例えば、ユーザが利用するタイマー期間が毎回同じような場合でも(例えば3:00のタイマーをよく利用する場合等)、ステージを変更することで、複数種類のゲームをユーザに楽しませることができる。
【0061】
[ハイスコアについて]
次に、本ゲームにおけるハイスコアに関して説明する。上記のように、本ゲームでは倒した敵215の数がそのままスコアとなり、一番高いスコアが出た場合は、ハイスコアとして記録される。ここで、本実施形態では、このスコアやハイスコアについては、上記ステージおよびタイマーの設定可能期間毎に別々に集計・記録している。具体的には、本実施形態では、ステージは3つであり、タイマー期間は1分~10分まで1分単位で設定可能である。そのため、本実施形態では、合計で3ステージ×10の30個分のハイスコアが記録される。そのため、上記ハイスコア表示218に表示される内容も、プレイしているステージと、設定されたタイマー期間に応じたハイスコアとなる。このように、ステージ毎だけでなく、タイマー期間毎にハイスコアを記録することで、それぞれのタイマー期間中におけるゲームに対するやりこみ要素もユーザに提供し、ゲームの興趣性をより高めている。また、本実施形態では、タイマー設定画面においてハイスコア表示218を表示している。そのため、ハイスコアを更新できそうなタイマー時間にタイマーを設定して、その時間だけゲームをプレイする、という楽しみ方をユーザに提供できる。
【0062】
このように、本実施形態では、タイマー期間が終了するまでの間に、スコアを競うというようなやりこみ要素もある、プレイのし応えがあるゲームをユーザに提供することができる。
【0063】
[本実施形態のゲーム処理の詳細]
次に、
図13~
図20を参照して、上記ゲーム処理についてより詳細に説明する。
【0064】
[使用されるデータについて]
まず、本処理にて用いられる各種データに関して説明する。
図13は、電子機器10が上記タイマーモードで動作する際に、上記DRAM103に記憶される各種データの一例を示すメモリマップである。DRAM103には、システム制御用プログラム401、タイマーモードプログラム402、ステージ画像データ403、オブジェクト画像データ404、制御モードデータ405、ハイスコアデータ406、操作データ407、指定タイマー期間データ408、指定ステージデータ409が少なくとも記憶されている。このうち、システム制御用プログラム401、タイマーモードプログラム402、ステージ画像データ403、オブジェクト画像データ404については、フラッシュメモリ102に記憶されていたものがDRAM103に読み込まれたものである。その他のデータは、本実施形態の処理の実行に際して適宜生成・記憶されるものである。また、ハイスコアデータ406に関しては、1種のセーブデータとして、タイマーモード終了後も記憶され続ける。
【0065】
システム制御用プログラム401は、電子機器10の基本的な動作を制御するためのプログラムである。例えば、上記
図3で示したメニュー画面を表示する処理や、メニュー画面に対する操作に基づいて後述のタイマーモードプログラム402等の実行を開始する処理を実行するためのプログラムである。
【0066】
タイマーモードプログラム402は、上記のタイマーモードにおける処理を実行するためのプログラムである。すなわち、電子機器10をタイマーとして機能させるためのプログラムである。タイマーモードプログラム402には、上記のようなプレイアブル期間に係る処理、および、上記クロージング演出に係る処理を含む上記ゲーム処理を実行するためのゲームプログラムのコードと、上記終了演出を表示するための終了演出用プログラムのコードと、上記待機画面における処理を実行するためのプログラムコードが少なくとも含まれている。
【0067】
制御モードデータ405は、ユーザオブジェクト212の現在の制御を上記手動制御で行うか自動制御で行うかを示すためのデータである。なお、その初期値は「手動制御」であるとする。
【0068】
ステージ画像データ403は、上述した3つのステージそれぞれに対応する背景画像のデータである。
【0069】
オブジェクト画像データ404は、上記ユーザオブジェクト212、および敵215についての画像データである。
【0070】
ハイスコアデータ406は、上述したハイスコアを記録したデータである。
図14に、ハイスコアデータ406のデータ構成の一例を示す。ハイスコアデータ406は、ステージ番号4061、タイマー期間4062、ハイスコア値4063の項目を有するテーブル形式のデータである。ステージ番号4061は、上記3つのステージのうちのいずれのステージであるかを示すデータである。タイマー期間4062は、ステージ毎の、上記10のタイマー期間(1分~10分)を示すデータである。ハイスコア値4063は、所定のステージおよびタイマー期間に対応する具体的なハイスコアの値を記録したデータである。本実施形態では、3ステージ、10のタイマー期間の例であるため、30個のハイスコア値4063が記録されることになる。
【0071】
図13に戻り、操作データ407は、操作部104に対するユーザの入力内容を示すデータである。
【0072】
指定タイマー期間データ408は、設定画面においてユーザに設定されたタイマー期間を示すデータである。なお、指定タイマー期間データ408の初期値は、「3:00」であるとする。
【0073】
指定ステージデータ409は、設定画面においてユーザに選択された上記ステージを示すデータである。その初期値は「第1ステージ」であるとする。
【0074】
その他、図示は省略するが、ゲーム処理において用いられる各種データが必要に応じて適宜生成され、DRAM103に記憶される。
【0075】
[プロセッサ101が実行する処理の詳細]
次に、
図15~
図20のフローチャートを用いて、上記タイマーモードにおける処理の詳細を説明する。なお、ここで説明する処理は、汎用的な処理の例示であり、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜別の処理が追加されてもよい。
【0076】
図15は、本実施形態に係るタイマーモード処理の詳細を示すフローチャートである。当該処理は、上記
図3で示したメニュー画面において、選択肢ボタン201Dが選択されたことに応じて、その実行が開始されるものとする。
【0077】
[設定画面における処理]
図15において、まず、ステップS1で、プロセッサ101は、指定タイマー期間データ408に基づくカウント画像と、指定ステージデータ409に基づくステージの背景画像が設定された上記タイマー設定画面を生成する。そして、プロセッサ101は、当該タイマー設定画面をディスプレイ12に表示する。そして、プロセッサ101は、ユーザからの操作を待ち受ける。
【0078】
次に、ステップS2で、プロセッサ101は、操作データ407を取得する。次に、ステップS3で、プロセッサ101は、操作データ407に基づき、Aボタン14が押下されたか否かを判定する。Aボタン14が押下されていた場合は(ステップS3でYES)、ステップS4で、プロセッサ101は、タイマー期間に係る時間をカウントするカウント処理を開始する。次に、ステップS5で、プロセッサ101は、上述したゲーム処理等を実行するタイマー処理を実行する。当該処理の詳細は後述する。タイマー処理が終了すれば、上記ステップS1に戻り、処理が繰り返される。
【0079】
一方、上記ステップS3の判定の結果、Aボタン14が押下されていない場合は(ステップS3でNO)、次に、ステップS6で、プロセッサ101は、操作データ407に基づき、十字キー13が操作されたか否かを判定する。十字キー13が操作された場合は(ステップS6でYES)、ステップS7で、プロセッサ101は、その具体的な操作内容に基づいて指定タイマー期間データ408の内容を設定する。すなわち、プロセッサ101は、1分単位でタイマー期間を増減させ、その期間を指定タイマー期間データ408として設定する。その後、上記ステップS1に戻り、処理が繰り返される。
【0080】
一方、ステップS6の判定の結果、十字キー13が操作されていない場合は(ステップS6でNO)、次に、ステップS8で、プロセッサ101は、Bボタン15が押下されたか否かを判定する。Bボタン15が押下された場合は(ステップS8でYES)、ステップS9で、プロセッサ101は、その操作に応じて指定ステージデータ409の内容を変更する。より具体的には、プロセッサ101は、Bボタン15が押下される度に、第1ステージ、第2ステージ、第3ステージの順で指定ステージデータ409の内容を変更する。その後、ステップS1に戻り、処理が繰り返される。
【0081】
一方、ステップS8の判定の結果、Bボタン15が押下されていない場合は(ステップS8でNO)、ステップS10で、プロセッサ101は、タイマーモードを終了させるための所定の操作が行われたか否かを判定する。その結果、当該操作が行われている場合は(ステップS10でYES)、プロセッサ101は、タイマーモード処理を終了する。当該操作が行われていなければ(ステップS10でNO)、上記ステップS1に戻り、処理が繰り返される。
【0082】
[タイマー処理]
次に、上記ステップS5に係るタイマー処理の詳細について説明する。
図16は、当該タイマー処理の詳細を示すフローチャートである。なお、当該処理におけるステップS21~S26の処理ループは、例えば1/30秒(30フレーム)や1/60秒(60フレーム)等の所定時間毎に繰り返し実行されるものとする。
【0083】
図16において、まず、ステップS21で、プロセッサ101は、タイマー期間に係る時間のカウントを進め、その内容に応じた上記カウント画像211を生成する。本実施形態では、1秒分の時間が経過する毎に、カウント画像211の表示内容が変化する(数値が1秒ずつ減っていく)ことになる。
【0084】
次に、ステップS22で、プロセッサ101は、タイマー期間終了の3秒前になったか否かを判定する。当該判定の結果、まだ3秒前となっていない場合は(ステップS22でNO)、ステップS23で、プロセッサ101は、制御モードデータ405を参照し、ユーザオブジェクト212の現在の制御手法が手動制御か自動制御かを判定する。当該判定の結果、手動制御の場合は(ステップS23でYES)、ステップS24で、プロセッサ101は、手動制御処理を実行する。一方、手動制御ではない場合は(ステップS23でNO)、ステップS25で、プロセッサ101は、自動制御処理を実行する。以下、各制御処理の詳細について説明する。
【0085】
[手動制御処理]
図17は、上記手動制御処理の詳細を示すフローチャートである。
図17において、ステップS31で、プロセッサ101は、操作データ407を取得する。次に、ステップS32で、プロセッサ101は、操作データ407に基づき、ユーザオブジェクト212を操作するための操作入力が行われていない無操作時間が2秒を越えたか否かを判定する。ここで、当該無操作時間の計測については、どのような手法でもよいが、例えば以下のような手法で行えばよい。すなわち、無操作時間を監視するための監視タイマー(初期値は2秒)を設けておき、ユーザオブジェクト212に対する操作入力がない間は、当該監視タイマーを減算する。また、操作入力がある度に、当該監視タイマーをリセットする。プロセッサ101は、このような監視タイマーを用いた制御を行うことで、無操作時間を計測すればよい。
【0086】
上記判定の結果、無操作時間が2秒を越えた場合は(ステップS32でYES)、ステップS36で、プロセッサ101は、ユーザオブジェクト212の制御を上記手動制御から自動制御に切り替える。具体的には、プロセッサ101は、制御モードデータ405の内容を、手動制御から自動制御に変更する。その後、プロセッサ101は、手動制御処理を終了する。
【0087】
一方、ステップS32の判定の結果、無操作時間が2秒を越えていない場合は(ステップS32でNO)、ステップS33で、プロセッサ101は、上記取得した操作データ407で示される操作内容に基づき、ユーザオブジェクト212の動作を制御する。
【0088】
次に、ステップS34で、プロセッサ101は、その他のゲーム処理を実行する。具体的には、プロセッサ101は、以下のような処理を行う。まず、プロセッサ101は、敵215の出現制御や動作制御を行う。更に、プロセッサ101は、ユーザオブジェクト212と敵215との当たり判定処理を行い、敵215に対する攻撃の成否判定、ユーザオブジェクト212が受けた攻撃の有無やそのダメージ判定等も行う。また、プロセッサ101は、敵215を倒した場合のスコア計算も行う。その他、スコア表示216の内容更新等、各種のゲーム処理もプロセッサ101は適宜実行する。なお、敵215の出現制御に関してはどのような制御でもよいが、例えば、敵215の出現数とその敵215の種類を定義した内容を1セットとして、複数のセットを定義した敵出現パターンテーブルを予め用意しておいてもよい。このパターンテーブルでは、当該セットを用いる順番も定義されている。そして、プロセッサ101は、これに基づいて所定の敵215を出現させてもよい。
【0089】
次に、ステップS35で、プロセッサ101は、上記ゲーム処理の結果を反映したゲーム画像を生成する。その後、プロセッサ101は手動制御処理を終了する。
【0090】
[自動制御処理]
次に、上記ステップS25に係る自動制御処理の詳細について説明する。
図18は、当該自動制御処理の詳細を示すフローチャートである。
図18において、ステップS41で、プロセッサ101は、操作データ407を取得する。次に、ステップS42で、プロセッサ101は、操作データ407に基づき、上記十字キー13、Aボタン14、Bボタン15のいずれかに対するユーザの操作入力があったか否かを判定する。つまり、プロセッサ101は、自動制御中においてユーザからの操作入力があったか否かを判定する。当該判定の結果、いずれかの操作が行われた場合は(ステップS42でYES)、ステップS46で、プロセッサ101は、ユーザオブジェクト212の制御を上記自動制御から手動制御に切り替える。具体的には、プロセッサ101は、制御モードデータ405の内容を、自動制御から手動制御に変更する。その後、プロセッサ101は、自動制御処理を終了する。
【0091】
一方、ステップS42の判定の結果、上記のいずれの操作入力もなかった場合は(ステップS42でNO)、ステップS43で、プロセッサ101は、AI制御によるユーザオブジェクト212の動作制御を行う。
【0092】
次に、ステップS44で、プロセッサ101は、その他のゲーム処理を実行する。当該処理は、上記ステップS34の処理と同様であるため、ここでは説明は割愛する。
【0093】
次に、ステップS45で、プロセッサ101は、上記ゲーム処理の結果を反映したゲーム画像を生成する。その後、プロセッサ101は自動制御処理を終了する。
【0094】
図16に戻り、次に、ステップS26で、プロセッサ101は、上記手動制御処理または自動制御処理において生成されたゲーム画像と、上記ステップS21で生成されたカウント画像とを含む上記カウント中画面(例えば上記
図5、
図6等)を生成する。そして、プロセッサ101は、当該カウント中画面をディスプレイ12に出力することで、当該カウント中画面を表示する。その後、上記ステップS21に戻り、処理が繰り返される。
【0095】
次に、上記ステップS22の判定の結果、タイマー期間終了の3秒前と判定された場合について説明する(ステップS22でYES)。この場合は、ステップS27で、プロセッサ101は、クロージング処理を実行する。
【0096】
[クロージング処理]
図19は、上記クロージング処理の詳細を示すフローチャートである。
図19において、まず、ステップS51で、プロセッサ101は、この時点で出現している(画面内に残っている)敵215を画面から消去する演出を表示するための設定を行う。具体的な演出内容はどのような演出でもよいが、例えば、当該消去の演出が1秒かけて表示されるものであるとすれば、プロセッサ101は、次の1秒間の間、当該消去の演出が表示されるように、画面表示に関する所定の設定を行う。
【0097】
次に、ステップS52で、プロセッサ101は、ユーザオブジェクト212を所定の位置、本実施形態では上記
図8で示した中央位置220に向けて自動的に移動させる。なお、中央位置220に到達している場合は、プロセッサ101は、その位置でユーザオブジェクト212を待機させる。
【0098】
次に、ステップS53で、プロセッサ101は、カウント画像211と、上記の処理が反映されたゲーム画像とを生成し、更に、これらを含むカウント中画面を生成してディスプレイ12に表示する。
【0099】
次に、ステップS54で、プロセッサ101は、タイマー期間が終了したか否かを判定する。当該判定の結果、まだ終了していない場合は(ステップS54でNO)、ステップS55で、プロセッサ101は、タイマー期間に係る時間のカウントを進め、カウント画像を生成する。その後、上記ステップS52に戻り、処理が繰り返される。
【0100】
一方、ステップS54の判定の結果、タイマー期間が終了した場合は(ステップS54でYES)、ステップS56で、プロセッサ101は、ハイスコアの更新処理を実行する。具体的には、プロセッサ101は、今回のゲームにおけるスコアがハイスコアとなるか否かを、上記ハイスコアデータ406に基づいて判定する。具体的には、今回のゲームにおけるスコアが、今回のゲームに係るステージ番号4061およびタイマー期間4062に対応するハイスコア値4063に対応するスコアを上回っていれば、ハイスコア値4063を今回のスコアに更新する一方、ハイスコアに該当しない場合は、プロセッサ101は、ハイスコアデータ406の更新は行わずに、処理を次に進める。
【0101】
ステップS56の処理が終了すれば、プロセッサ101は、クロージング処理を終了する。
【0102】
[カウント終了後処理]
図16に戻り、クロージング処理が終われば、次に、プロセッサ101は、ステップS28で、カウント終了後処理を実行する。
図20は、当該カウント終了後処理の詳細を示すフローチャートである。
図20において、まず、ステップS61で、プロセッサ101は、上記カウント処理を終了し、上記
図11を用いて説明したような終了演出を(所定の期間)ディスプレイ12に表示する。
【0103】
次に、ステップS62で、プロセッサ101は、上記
図12で示したような待機画面を表示し、ユーザからの操作入力を待ち受ける。
【0104】
次に、ステップS63で、プロセッサ101は、操作データ407を取得して、Aボタン14が押下されたか否かを判定する。Aボタン14が押下された場合は(ステップS63でYES)、プロセッサ101は、待機画面を消去して、クロージング処理を終了する。
【0105】
一方、Aボタン14が押下されていない場合は(ステップS63でNO)、次に、ステップS64で、プロセッサ101は、待機画面の表示を開始してから上記第2時間が経過したか否かを判定する。当該判定の結果、第2時間がまだ経過していない場合は(ステップS64でNO)、上記ステップS62に戻り、プロセッサ101は、待機画面の表示を継続する。一方、第2時間が経過した場合は(ステップS64でYES)、ステップS65で、プロセッサ101は、スリープモードへの移行処理を実行する。次に、ステップS66で、プロセッサ101は、スリープモードが解除されたか否かを判定し、解除されていない場合は(ステップS66でNO)、プロセッサ101はスリープモードを継続し、解除された場合は(ステップS66でYES)、上記ステップS62に戻り、処理を繰り返す。なお、この際、プロセッサ101は、上記第2時間のカウントをやり直すことになる(第2時間用のカウンタを初期化する等)。
0106
【0106】
図16に戻り、カウント終了後処理が終了すれば、プロセッサ101は、タイマー処理を終了する。その後、上記ステップS1に戻り、処理が繰り返されることになる。
【0107】
なお、上記第2時間経過時の処理に関しては、他の実施形態では、カウント終了後処理を終了して上記ステップS1の処理に戻り、タイマー設定画面を表示するようにしてもよい。
【0108】
以上で、本実施形態にかかるゲーム処理の詳細説明を終了する。
【0109】
このように、本実施形態では、タイマー期間における時間のカウント中に、当該タイマー期間の終了に伴って完結するようなゲーム処理が実行される。これにより、タイマー期間の経過中において、興趣性を持たせることができる。また、タイマー期間の終了に伴ってゲームも終了するため、タイマー期間の終了を区切りとすることができる。そのため、例えばタイマー期間の終了後に別の作業に移るにあたって、ユーザが、それまでプレイしていたゲームが気になってしまい、別の作業に移りにくい、あるいは移っても集中できない、といった状況になることを抑制できる。
【0110】
また、上記ゲームにおいては、上記のような自動制御と手動制御とを切り替え可能である。そのため、ユーザは、自身でユーザオブジェクト212の動作を制御してゲームをプレイしながらタイマー期間の終了を待つことができるとともに、ユーザが他の作業で手が離せない場合等は、自動制御されるゲームを見ながらタイマー期間の終了を待つことができる。いずれの場合でも、単にタイマーを待つだけではなく、待ち時間についてゲームとしての興趣性をユーザに提供できる。
【0111】
[変形例]
なお、上記実施形態では、ゲーム開始時のユーザオブジェクト212の制御は手動制御であり、無操作時間が所定時間以上続くと自動制御に切り替わるものを例示した。他の実施形態では、基本的には自動制御でユーザオブジェクト212を動作させ、ユーザの操作入力があった場合、当該操作入力がある間はその操作内容に基づいてユーザオブジェクト212の動作を制御するようにしてもよい。
【0112】
また、他の実施形態では、自動制御から手動制御、あるいは、手動制御から自動制御へへの切り替えは1回だけ実施される態様でもよい。
【0113】
また、手動制御から自動制御への切り替えについては、特定のボタンの押下によって切り替えるようにしてもよい。
【0114】
また、上記実施形態では、タイマーのカウント画像とゲーム画像とを同じ1画面で表示する例を示した。他の実施形態では、上記カウント画像とゲーム画像とを異なるディスプレイに表示するような構成としてもよい。例えば、2つのディスプレイを表示部として備える電子機器で上記のような処理を行う場合は、上記カウント画像とゲーム画像とを異なるディスプレイに表示してもよい。
【0115】
また、他の実施形態では、上記待機画面において、ユーザオブジェクト212にデモンストレーション動作を行わせてもよい。また、当該待機画面において、ユーザオブジェクト212を操作できるようにしてもよい。更には、当該待機画面において、新たなゲーム処理を開始するようにしてもよい。この場合は、上記スコアの計算が行われないようにしてゲーム処理を実行してもよい。
【0116】
また、上記実施形態では、タイマー期間終了の3秒前から上記クロージング演出を表示する例を示したが、他の実施形態では、このような演出表示は特に行わずに、ユーザの操作入力の制限だけを行うようにしてもよい。例えば、タイマー期間終了の3秒前になると、ユーザオブジェクト212や敵215の動作がその場で停止し、そのままタイマー期間の終了を迎えるようにしてもよい。そして、この間は、ユーザの操作入力の受付を制限した状態とすればよい。
【0117】
また、ゲームの種類に関して、上記実施形態では、背景画像や出現する敵215が異なる「ステージ」を3種類用意する例を示した。上記の例では、ゲームのジャンル自体は同じアクションゲームであって、ユーザオブジェクト212の操作方法や制御方法も同じものであった。この点、他の実施形態では、上記ステージ変更の代わりに、ゲームのジャンル自体を異ならせるようにしてもよい。例えば、第1ステージとしてアクションゲーム、第2ステージとしてシューティングゲーム、第3ステージとしてリズムゲーム(この場合、タイマー期間の長さに応じた曲を用意してもよい)、等のような構成としてもよい。
【0118】
また、他の実施形態では、上記タイマーモードにおけるゲーム処理で用いられる各種画像(ユーザオブジェクト212、敵215、背景画像)については、上述した選択肢ボタン201A~201Cに対応するゲーム処理で用いられる画像データを用いてもよい。これにより、記憶容量を節約できたり、開発コストを削減することが可能となる。
【0119】
また、ハイスコアを更新するタイミングについては、上記のようなタイミングに限るものではない。上記実施形態では、クロージング処理においてハイスコアを更新する例を挙げたが、これに限らず、ゲーム処理中であってクロージング処理の前に更新してもよい。例えば、ゲームプレイ中にスコアがハイスコアを越えた時点で、ハイスコアを更新してもよい。それ以降は、同ゲーム中においては、スコアが上がると共にハイスコアもリアルタイムで更新されることになる。なお、ゲーム中にハイスコアが更新された状態でクロージング処理の前にアプリケーション自体が終了等した場合であっても、更新済みのスコアがハイスコアとしてハイスコアデータ406に記録される。また、ハイスコアが更新された場合は、クロージング処理において、画面を点滅させる等の、特別な演出処理を実行するようにしてもよい。
【0120】
また、スリープモードへの移行に関して、上記実施形態では、待機画面で放置されたまま上記第2時間が経過した場合、スリープモードに移行する例を挙げた。他の実施形態では、タイマーモード中はスリープモードに移行しないような制御としてもよい。この場合は、待機画面においてAボタン14が押下されるまでは、待機画面の表示が継続されることになる。これにより、ユーザにタイマー時間の終了に気付く可能性をより高めることが可能となる。
【0121】
また、スリープモードへの移行については、上記
図3の選択肢ボタン201A~201Cに対応するゲーム処理の実行中(ゲームのプレイ中)においても、スリープモードに移行してもよい。また、
図3に示したメニュー画面においてもスリープモードに移行するようにしてもよい。これらの場合のスリープモードに移行する時間については、上記時計モードと同様に第1時間としてもよいし、これとは異なる時間であってもよい。また、第1時間と異なる時間である場合は、上記待機画面におけるスリープモードへの移行時間である上記第2時間よりも短い時間であってもよい。
【符号の説明】
【0122】
10 電子機器
101 プロセッサ
102 フラッシュメモリ
103 DRAM
104 操作部
12 ディスプレイ
106 RTC