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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022172917
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】マスクおよび鼻カバー
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/11 20060101AFI20221110BHJP
   A62B 18/02 20060101ALI20221110BHJP
【FI】
A41D13/11 A
A62B18/02 C
A41D13/11 Z
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021079262
(22)【出願日】2021-05-07
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-11-05
(71)【出願人】
【識別番号】520154438
【氏名又は名称】末次 功憲
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】末次 功憲
【テーマコード(参考)】
2E185
【Fターム(参考)】
2E185AA07
2E185BA04
2E185CC32
(57)【要約】
【課題】 利用者の外鼻孔が露出する可能性を低減することができるマスクおよび鼻カバーを提供する。
【解決手段】 マスク10は、利用者90の口の露出を防ぐためのマスク本体11と、利用者90の外鼻孔の露出を防ぐためにマスク本体11から出っ張っている鼻カバー部12と、利用者90の頭部91に装着されることによってマスク本体11を頭部91に対して特定の位置に保持する紐部13とを備え、鼻カバー部12は、マスク本体11との境界でマスク本体11に対して折り畳み可能であることを特徴とする。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の口の露出を防ぐためのマスク本体と、
前記利用者の外鼻孔の露出を防ぐために前記マスク本体から出っ張っている鼻カバー部と
を備え、
前記鼻カバー部は、前記マスク本体との境界で前記マスク本体に対して折り畳み可能であることを特徴とするマスク。
【請求項2】
前記境界を示す目印を備えることを特徴とする請求項1に記載のマスク。
【請求項3】
前記境界の少なくとも一部は、前記マスク本体側で自身に隣接する部分と、前記鼻カバー部側で自身に隣接する部分とのうち少なくとも一方と剛性が異なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマスク。
【請求項4】
利用者の口の露出を防ぐためのマスク本体と、
前記利用者の外鼻孔の露出を防ぐために前記マスク本体から出っ張るように前記マスク本体に対して取り付けられる鼻カバーと
を備え、
前記鼻カバーは、前記マスク本体に対して着脱可能であることを特徴とするマスク。
【請求項5】
利用者の外鼻孔の露出を防ぐために、前記利用者の口の露出を防ぐためのマスク本体から出っ張るように前記マスク本体に対して取り付けられることを特徴とする鼻カバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者の口の露出を防ぐためのマスクおよび鼻カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、不織布で形成されるマスク本体と、利用者の頭部に装着されることによってマスク本体を頭部に対して特定の位置に保持する紐部とを備えるマスクが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-084388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のマスクにおいては、利用者の頭部に装着されている最中に利用者が激しい運動をした場合など、利用者の頭部に装着されている最中における特定の場合に、利用者の頭部の特定の位置からマスク本体がずり下がって利用者の外鼻孔がマスク本体の上端より上側に露出してしまうという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、利用者の外鼻孔が露出する可能性を低減することができるマスクおよび鼻カバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のマスクは、利用者の口の露出を防ぐためのマスク本体と、前記利用者の外鼻孔の露出を防ぐために前記マスク本体から出っ張っている鼻カバー部とを備え、前記鼻カバー部は、前記マスク本体との境界で前記マスク本体に対して折り畳み可能であることを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明のマスクは、利用者の外鼻孔の露出を防ぐためにマスク本体から出っ張っている鼻カバー部を備えるので、利用者の頭部の特定の位置からマスク本体がずり下がった場合に、マスク本体に対して鼻カバー部が折り畳まれていないとき、利用者の外鼻孔が露出する可能性を鼻カバー部によって低減することができる。また、本発明のマスクは、利用者の頭部の特定の位置からマスク本体がずり下がる可能性が低い場合に、顔の広い範囲を覆われることによる利用者の不快感を、マスク本体に対して鼻カバー部が折り畳まれることによって低減することができる。
【0008】
本発明のマスクは、前記境界を示す目印を備えても良い。
【0009】
この構成により、本発明のマスクは、マスク本体と、鼻カバー部との境界を示す目印を備えるので、利用者によるマスク本体に対する鼻カバー部の折り畳みの作業を容易化することができる。
【0010】
本発明のマスクにおいて、前記境界の少なくとも一部は、前記マスク本体側で自身に隣接する部分と、前記鼻カバー部側で自身に隣接する部分とのうち少なくとも一方と剛性が異なっても良い。
【0011】
この構成により、本発明のマスクは、マスク本体と、鼻カバー部との境界の少なくとも一部が、マスク本体側で自身に隣接する部分と、鼻カバー部側で自身に隣接する部分とのうち少なくとも一方と剛性が異なるので、利用者によるマスク本体に対する鼻カバー部の折り畳みの作業を容易化することができる。
【0012】
本発明のマスクは、利用者の口の露出を防ぐためのマスク本体と、前記利用者の外鼻孔の露出を防ぐために前記マスク本体から出っ張るように前記マスク本体に対して取り付けられる鼻カバーとを備え、前記鼻カバーは、前記マスク本体に対して着脱可能であることを特徴とする。
【0013】
この構成により、本発明のマスクは、利用者の外鼻孔の露出を防ぐためにマスク本体から出っ張るようにマスク本体に対して取り付けられる鼻カバーを備えるので、利用者の頭部の特定の位置からマスク本体がずり下がった場合に、マスク本体に対して鼻カバーが取り付けられているとき、利用者の外鼻孔が露出する可能性を鼻カバーによって低減することができる。また、本発明のマスクは、利用者の頭部の特定の位置からマスク本体がずり下がる可能性が低い場合に、顔の広い範囲を覆われることによる利用者の不快感を、マスク本体に対して鼻カバーが取り外されることによって低減することができる。
【0014】
本発明の鼻カバーは、利用者の外鼻孔の露出を防ぐために、前記利用者の口の露出を防ぐためのマスク本体から出っ張るように前記マスク本体に対して取り付けられることを特徴とする。
【0015】
この構成により、本発明の鼻カバーは、利用者の外鼻孔の露出を防ぐためにマスク本体から出っ張るようにマスク本体に対して取り付けられるので、利用者の頭部の特定の位置からマスク本体がずり下がった場合に、マスク本体に対して取り付けられているとき、利用者の外鼻孔が露出する可能性を低減することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のマスクおよび鼻カバーは、利用者の外鼻孔が露出する可能性を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】鼻カバー部がマスク本体の表側に折り畳まれた状態で利用者の頭部に装着された場合の、本発明の第1の実施の形態に係るマスクの斜視図の一例である。
図2】鼻カバー部がマスク本体の裏側に折り畳まれた状態で利用者の頭部に装着された場合の図1に示すマスクの斜視図の一例である。
図3】鼻カバー部が折り畳まれていない状態で利用者の頭部に装着された場合の図1に示すマスクの斜視図の一例である。
図4】鼻カバー部がマスク本体の表側に折り畳まれた状態で利用者の頭部に装着された場合に利用者の頭部の特定の位置からマスク本体がずり下がったときの図1に示すマスクの斜視図の一例である。
図5】鼻カバー部が折り畳まれていない状態で利用者の頭部に装着された場合に利用者の頭部の特定の位置からマスク本体がずり下がったときの図1に示すマスクの斜視図の一例である。
図6】マスク本体と、鼻カバー部との境界に折り目が付されている場合の図1に示すマスクの斜視図の一例である。
図7】鼻カバーがマスク本体に取り付けられていない状態で利用者の頭部に装着された場合の、本発明の第2の実施の形態に係るマスクの斜視図の一例である。
図8】鼻カバーがシールによってマスク本体の表側に取り付けられた状態で利用者の頭部に装着された場合の図7に示すマスクの斜視図の一例である。
図9】(a)裏側の左右1箇所ずつにクリップが取り付けられた鼻カバーの側面図である。 (b)図9(a)に示す鼻カバーがクリップによってマスク本体の表側に取り付けられた状態で利用者の頭部に装着された場合の図7に示すマスクの斜視図の一例である。
図10】(a)裏側の中央にクリップが取り付けられた鼻カバーの底面図である。 (b)図10(a)に示す鼻カバーがクリップによってマスク本体の表側に取り付けられた状態で利用者の頭部に装着された場合の図7に示すマスクの斜視図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0019】
(第1の実施の形態)
図1は、鼻カバー部12がマスク本体11の表側に折り畳まれた状態で利用者90の頭部91に装着された場合の、本発明の第1の実施の形態に係るマスク10の斜視図の一例である。図2は、鼻カバー部12がマスク本体11の裏側に折り畳まれた状態で利用者90の頭部91に装着された場合のマスク10の斜視図の一例である。図3は、鼻カバー部12が折り畳まれていない状態で利用者90の頭部91に装着された場合のマスク10の斜視図の一例である。
【0020】
図1図3に示すように、マスク10は、利用者90の口の露出を防ぐためのマスク本体11と、利用者90の鼻91aの外鼻孔91b(図4参照。)の露出を防ぐためにマスク本体11から出っ張っている鼻カバー部12と、利用者90の頭部91に装着されることによってマスク本体11を頭部91に対して特定の位置に保持する紐部13とを備えている。
【0021】
マスク本体11は、例えば、綿織物などの不織布以外の布、不織布、ポリウレタンなど、様々な材料で形成されることが可能である。
【0022】
鼻カバー部12は、マスク本体11の上端より上側に出っ張って設けられている。鼻カバー部12は、例えば、綿織物などの不織布以外の布、不織布、ポリウレタンなど、様々な材料で形成されることが可能である。鼻カバー部12は、図1に示すようにマスク本体11と、鼻カバー部12との境界10aでマスク本体11に対して外側、すなわち、マスク本体11の表側に折り畳まれて使用されることも可能であるし、図2に示すように境界10aでマスク本体11に対して内側、すなわち、マスク本体11の裏側に折り畳まれて使用されることも可能であるし、図3に示すようにマスク本体11に対して折り畳まれずに使用されることも可能である。
【0023】
マスク本体11と、鼻カバー部12とは、一部品として一体に形成されても良い。
【0024】
紐部13は、マスク本体11に連結されている。紐部13は、利用者90の耳91cに掛けられることによって利用者90の頭部91に装着される。
【0025】
マスク本体11と、紐部13とは、一部品として一体に形成されても良い。
【0026】
図4は、鼻カバー部12がマスク本体11の表側に折り畳まれた状態で利用者90の頭部91に装着された場合に利用者90の頭部91の特定の位置からマスク本体11がずり下がったときのマスク10の斜視図の一例である。
【0027】
マスク10は、図1に示すように利用者90の頭部91に装着されている最中に利用者90が激しい運動をした場合など、図1に示すように利用者90の頭部91に装着されている最中における特定の場合に、図4に示すように利用者90の頭部91の特定の位置からマスク本体11がずり下がって利用者90の外鼻孔91bがマスク本体11の上端より上側に露出してしまうことがある。
【0028】
以上においては、鼻カバー部12がマスク本体11の表側に折り畳まれた状態で利用者90の頭部91に装着された場合に利用者90の頭部91の特定の位置からマスク本体11がずり下がったときについて説明している。しかしながら、鼻カバー部12がマスク本体11の裏側に折り畳まれた状態で利用者90の頭部91に装着された場合に利用者90の頭部91の特定の位置からマスク本体11がずり下がったときも同様に、利用者90の外鼻孔91bがマスク本体11の上端より上側に露出してしまうことがある。
【0029】
図5は、鼻カバー部12が折り畳まれていない状態で利用者90の頭部91に装着された場合に利用者90の頭部91の特定の位置からマスク本体11がずり下がったときのマスク10の斜視図の一例である。
【0030】
マスク10は、図3に示すように利用者90の頭部91に装着されている最中に利用者90が激しい運動をした場合など、図3に示すように利用者90の頭部91に装着されている最中における特定の場合に、図5に示すように利用者90の頭部91の特定の位置からマスク本体11がずり下がる。しかしながら、マスク10は、鼻カバー部12が折り畳まれていない場合、利用者90の頭部91の特定の位置からマスク本体11がずり下がったとしても、図5に示すように、利用者90の外鼻孔91b(図4参照。)がマスク本体11の上端より上側に露出することを鼻カバー部12によって防止することができる。
【0031】
以上に説明したように、マスク10は、利用者90の外鼻孔91bの露出を防ぐためにマスク本体11から出っ張っている鼻カバー部12を備えるので、利用者90の頭部91の特定の位置からマスク本体11がずり下がった場合に、マスク本体11に対して鼻カバー部12が折り畳まれていないとき、利用者90の外鼻孔91bが露出する可能性を図5に示すように鼻カバー部12によって低減することができる。したがって、利用者90は、例えばマスク10を頭部91に装着してランニングする場合など、マスク本体11が頭部91の特定の位置からずり下がる可能性が高い場合に、図3に示すようにマスク本体11に対して鼻カバー部12を折り畳まずにマスク10を頭部91に装着することによって、外鼻孔91bが露出する可能性を図5に示すように鼻カバー部12によって低減することができる。
【0032】
マスク10は、利用者90の頭部91の特定の位置からマスク本体11がずり下がる可能性が低い場合に、顔の広い範囲を覆われることによる利用者90の不快感を、図1または図2に示すようにマスク本体11に対して鼻カバー部12が折り畳まれることによって低減することができる。
【0033】
図6は、マスク本体11と、鼻カバー部12との境界10aに折り目10bが付されている場合のマスク10の斜視図の一例である。
【0034】
マスク10は、図6に示すように、マスク本体11と、鼻カバー部12との境界10aに折り目10bが付されていても良い。
【0035】
折り目10bは、マスク本体11と、鼻カバー部12との境界10aを示す目印として機能する。図6に示すマスク10は、マスク本体11と、鼻カバー部12との境界10aを示す目印を備えるので、利用者90によるマスク本体11に対する鼻カバー部12の折り畳みの作業を容易化することができる。
【0036】
なお、境界10aを示す目印は、折り目以外の方法によって構成されても良い。例えば、境界10aを示す目印は、線によって描かれても良いし、縫い目によって構成されても良い。
【0037】
折り目10bは、マスク本体11のうちの、折り目10b自身に隣接する部分より剛性が低い。同様に、折り目10bは、鼻カバー部12のうちの、折り目10b自身に隣接する部分より剛性が低い。図6に示すマスク10は、折り目10bが、マスク本体11側で折り目10b自身に隣接する部分と剛性が異なるとともに、鼻カバー部12側で折り目10b自身に隣接する部分とも剛性が異なるので、利用者90によるマスク本体11に対する鼻カバー部12の折り畳みの作業を容易化することができる。
【0038】
図6に示すマスク10において、境界10aは、マスク本体11側で境界10a自身に隣接する部分と剛性が異なるとともに、鼻カバー部12側で境界10a自身に隣接する部分とも剛性が異なる。しかしながら、利用者90によるマスク本体11に対する鼻カバー部12の折り畳みの作業を容易化する効果は、境界10aの少なくとも一部がマスク本体11側で自身に隣接する部分と剛性が異なることと、境界10aの少なくとも一部が鼻カバー部12側で自身に隣接する部分と剛性が異なることとのいずれか一方だけでも得ることが可能である。
【0039】
折り目10bは、図6に示す例では境界10aの全体に設けられている。しかしながら、境界10aの一部のみに、折り目が設けられても良い。
【0040】
境界10aの少なくとも一部を、マスク本体11側で自身に隣接する部分と剛性を異ならせる方法としては、折り目以外の方法であっても良い。例えば、境界10aに縫い目が設けられたり、マスク本体11のうちの境界10aに隣接する部分が例えばワイヤーなどの補強部材で補強されたりしても、境界10aの少なくとも一部を、マスク本体11側で自身に隣接する部分と剛性を異ならせることが可能である。以上においては、境界10aの少なくとも一部を、マスク本体11側で自身に隣接する部分と剛性を異ならせる方法について説明したが、境界10aの少なくとも一部を、鼻カバー部12側で自身に隣接する部分と剛性を異ならせる方法についても同様である。
【0041】
マスク10は、図1に示すように鼻カバー部12がマスク本体11の表側に折り畳まれる場合、鼻カバー部12がマスク本体11に対して折り畳まれた際に鼻カバー部12が利用者90の顔に接触しないので、鼻カバー部12が顔に接触することによる利用者90の不快感を防止することができる。また、マスク10は、図1に示すように鼻カバー部12がマスク本体11の表側に折り畳まれる場合、鼻カバー部12がマスク本体11に対して折り畳まれた際に鼻カバー部12の裏面が露出するので、鼻カバー部12の裏面の模様および色彩によってマスク10全体の審美性を向上することができる。
【0042】
マスク10は、図2に示すように鼻カバー部12がマスク本体11の裏側に折り畳まれる場合、鼻カバー部12がマスク本体11に対して折り畳まれた際に鼻カバー部12が露出しないので、鼻カバー部12の露出による審美性の低下を防止することができる。
【0043】
(第2の実施の形態)
図7は、鼻カバーがマスク本体21に取り付けられていない状態で利用者90の頭部91に装着された場合の、本発明の第2の実施の形態に係るマスク20の斜視図の一例である。図8は、鼻カバー23がシール23aによってマスク本体21の表側に取り付けられた状態で利用者90の頭部91に装着された場合のマスク20の斜視図の一例である。
【0044】
図7および図8に示すように、マスク20は、利用者90の口の露出を防ぐためのマスク本体21と、利用者90の頭部91に装着されることによってマスク本体21を頭部91に対して特定の位置に保持する紐部22と、利用者90の鼻91aの外鼻孔91b(図4参照。)の露出を防ぐための鼻カバー23とを備えている。
【0045】
マスク本体21は、例えば、綿織物などの不織布以外の布、不織布、ポリウレタンなど、様々な材料で形成されることが可能である。
【0046】
紐部22は、マスク本体21に連結されている。紐部22は、利用者90の耳91cに掛けられることによって利用者90の頭部91に装着される。
【0047】
マスク本体21と、紐部22とは、一部品として一体に形成されても良い。マスク20のうち、鼻カバー23を除いた部分としては、例えば、一般的な使い捨てマスクが採用されても良い。
【0048】
鼻カバー23は、一部がマスク本体21の上端より上側に出っ張るように例えばシール23aによってマスク本体21に取り付けられることが可能である。鼻カバー23は、例えば、綿織物などの不織布以外の布、不織布、ポリウレタンなど、様々な材料で形成されることが可能である。
【0049】
以上に説明したように、マスク20は、利用者90の外鼻孔91bの露出を防ぐためにマスク本体21から出っ張るようにマスク本体21に対して取り付けられる鼻カバー23を備えるので、利用者90の頭部91の特定の位置からマスク本体21がずり下がった場合に、マスク本体21に対して鼻カバー23が取り付けられているとき、利用者90の外鼻孔91bが露出する可能性を鼻カバー23によって低減することができる。したがって、利用者90は、例えばマスク20を頭部91に装着してランニングする場合など、マスク本体21が頭部91の特定の位置からずり下がる可能性が高い場合に、図8に示すようにマスク本体21に対して鼻カバー23を取り付けてマスク20を頭部91に装着することによって、外鼻孔91bが露出する可能性を鼻カバー23によって低減することができる。
【0050】
マスク20は、利用者90の頭部91の特定の位置からマスク本体21がずり下がる可能性が低い場合に、顔の広い範囲を覆われることによる利用者90の不快感を、図7に示すようにマスク本体21に対して鼻カバー23が取り付けられないことによって低減することができる。
【0051】
鼻カバー23は、マスク本体21に対して取り付け可能であるが、更にマスク本体21に対して取り外し可能であっても良い。すなわち、鼻カバー23は、マスク本体21に対して着脱可能であっても良い。
【0052】
鼻カバー23は、図8に示す例では、鼻カバー23の裏側に配置されたシール23aによってマスク本体21の表側に取り付けられる。しかしながら、鼻カバー23は、シール以外の方法によってマスク本体21に取り付けられても良い。例えば、鼻カバー23は、接着剤によってマスク本体21に取り付けられても良いし、面ファスナーによってマスク本体21に取り付けられても良いし、クリップによってマスク本体21に取り付けられても良い。
【0053】
図9(a)は、裏側の左右1箇所ずつにクリップ23bが取り付けられた鼻カバー23の側面図である。図9(b)は、鼻カバー23がクリップ23bによってマスク本体21の表側に取り付けられた状態で利用者90の頭部91に装着された場合のマスク20の斜視図の一例である。
【0054】
鼻カバー23は、図9に示すように、鼻カバー23の裏側の左右1箇所ずつに取り付けられたクリップ23bがマスク本体21の上端部を挟み込むことによって、マスク本体21の表側に取り付けられても良い。
【0055】
図10(a)は、裏側の中央にクリップ23cが取り付けられた鼻カバー23の底面図である。図10(b)は、鼻カバー23がクリップ23cによってマスク本体21の表側に取り付けられた状態で利用者90の頭部91に装着された場合のマスク20の斜視図の一例である。
【0056】
鼻カバー23は、図10に示すように、鼻カバー23の裏側の中央に取り付けられたクリップ23cがマスク本体21の表面の一部を挟み込むことによって、マスク本体21の表側に取り付けられても良い。
【0057】
鼻カバー23は、以上に説明した各例では、マスク本体21の上端より上側に一部が出っ張るようにマスク本体21の表側に取り付けられる。しかしながら、鼻カバー23は、マスク本体21の上端より上側に一部が出っ張るようにマスク本体21の裏側に取り付けられても良い。
【符号の説明】
【0058】
10 マスク
10a 境界
10b 折り目(目印)
11 マスク本体
12 鼻カバー部
20 マスク
21 マスク本体
23 鼻カバー
90 利用者
91b 外鼻孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2021-08-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の口の露出を防ぐためのマスク本体と、
前記利用者の外鼻孔の露出を防ぐために前記マスク本体から出っ張っている鼻カバー部と
を備えるマスクであって
前記鼻カバー部は、前記マスク本体との境界で前記マスク本体に対して折り畳み可能であり、
前記マスクは、
前記鼻カバー部が前記境界で前記マスク本体に対して折り畳まれた状態で前記利用者の頭部に装着される使用形態と、
前記鼻カバー部が前記境界で前記マスク本体に対して折り畳まれていない状態で前記頭部に装着される使用形態と
を有することを特徴とするマスク。
【請求項2】
前記鼻カバー部は、前記境界で前記マスク本体に対して折り畳まれていない状態における下端のみで前記マスク本体に繋がっていることを特徴とする請求項1に記載のマスク。
【請求項3】
前記鼻カバー部が前記境界で前記マスク本体に対して折り畳まれた状態で前記頭部に装着される使用形態として、
前記鼻カバー部が前記境界で前記マスク本体の表側に折り畳まれた状態で前記頭部に装着される使用形態を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマスク。
【請求項4】
前記鼻カバー部が前記境界で前記マスク本体に対して折り畳まれた状態で前記頭部に装着される使用形態として、
前記鼻カバー部が前記境界で前記マスク本体の裏側に折り畳まれた状態で前記頭部に装着される使用形態を有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のマスク。
【請求項5】
前記境界を示す目印を備えることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載のマスク。
【請求項6】
前記境界の少なくとも一部は、前記マスク本体側で自身に隣接する部分と、前記鼻カバー部側で自身に隣接する部分とのうち少なくとも一方と剛性が異なることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載のマスク。
【請求項7】
利用者の口の露出を防ぐためのマスク本体と、
前記利用者の外鼻孔の露出を防ぐために前記マスク本体から出っ張るように前記マスク本体の表側に取り付けられる鼻カバーと
を備え、
前記鼻カバーは、前記マスク本体に対して着脱可能であることを特徴とするマスク。
【請求項8】
利用者の外鼻孔の露出を防ぐために、前記利用者の口の露出を防ぐためのマスク本体から出っ張るように前記マスク本体の表側に取り付けられることを特徴とする鼻カバー。