(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022172967
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】端末及び無線通信方法
(51)【国際特許分類】
H04W 68/00 20090101AFI20221110BHJP
H04W 52/02 20090101ALI20221110BHJP
【FI】
H04W68/00
H04W52/02 111
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021079339
(22)【出願日】2021-05-07
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100140486
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100170058
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 拓真
(74)【代理人】
【識別番号】100142918
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 貴志
(72)【発明者】
【氏名】長野 樹
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 秀明
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067CC13
5K067CC22
5K067DD13
5K067DD17
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】PEI(ページング事前指示)のモニタリングを適切に制御する端末及び無線通信方法を提供する。
【解決手段】無線通信システムにおいて、端末10は、ページング用の期間におけるページング対象のサブグループを示すフィールドを含む下り制御情報を受信する受信部101と、フィールドの値に基づいて、ページング用の期間におけるモニタの実行を制御する制御部103と、を備える。受信部101は、サブグループ総数に関する情報を受信し、制御部103は、サブグループ総数に関する情報に基づいて、下り制御情報内のフィールドのビット数を決定する。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ページング用の期間におけるページング対象のサブグループを示すフィールドを含む下り制御情報を受信する受信部と、
前記フィールドの値に基づいて、前記期間におけるモニタの実行を制御する制御部と、を備え、
前記受信部は、サブグループ総数に関する情報を受信し、
前記制御部は、前記サブグループ総数に関する情報に基づいて、前記下り制御情報内の前記フィールドのビット数を決定する、
端末。
【請求項2】
前記フィールドは、前記サブグループ総数と等しいビット数のビットマップで構成される、
請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記フィールドは、前記サブグループ総数に基づいて決定されるビット数のコードポイントで構成される、
請求項1に記載の端末。
【請求項4】
前記受信部は、上位レイヤシグナリングにより、前記サブグループ総数に関する情報を受信する、
請求項1から請求項3のいずれかに記載の端末。
【請求項5】
前記制御部は、前記フィールドの値が示す前記サブグループが前記端末に割り当てられるサブグループを含まない場合、前記期間における前記モニタの実行をスキップする、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の端末。
【請求項6】
前記制御部は、前記フィールドの値が示す前記サブグループが前記端末に割り当てられるサブグループを含む場合、前記期間における前記モニタを実行する、
請求項1から請求項5のいずれかに記載の端末。
【請求項7】
前記制御部は、前記端末に割り当てられる端末識別子及び前記サブグループ総数に基づいて、前記端末に割り当てられる前記サブグループを導出する、
請求項5又は請求項6に記載の端末。
【請求項8】
前記受信部は、ネットワークによって前記端末に割り当てられるサブグループを示す情報を受信する、
請求項5又は請求項6に記載の端末。
【請求項9】
ページング用の期間におけるページング対象のサブグループを示すフィールドを含む下り制御情報を受信する工程と、
前記フィールドの値に基づいて、前記期間におけるモニタの実行を制御する工程と、
サブグループ総数に関する情報を受信する工程と、
前記サブグループ総数に関する情報に基づいて、前記下り制御情報内の前記フィールドのビット数を決定する工程と、
を有する端末の無線通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末及び無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
国際標準化団体であるThird Generation Partnership Project(3GPP)では、第3.9世代の無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)であるLong Term Evolution(LTE)、第4世代のRATであるLTE-Advancedの後継として、第5世代(Fifth Generation:5G)のRATであるNew Radio(NR)のリリース15が仕様化されている(例えば、非特許文献1)。LTE及び/又はLTE-Advancedは、Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E-UTRA)とも呼ばれる。
【0003】
E-UTRA及び/又はNRでは、ページングにより、ネットワーク主導でのコネクションのセットアップが実施される。例えば、NRでは、アイドル状態又は非アクティブ状態の端末は、ページング用の期間(以下、「ページング期間」という)において、下り制御チャネル(例えば、物理下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel:PDCCH)を用いて伝送される下り制御情報(Downlink Control Information:DCI)をモニタリングする。端末は、当該DCIによりスケジューリングされる下り共有チャネル(例えば、物理下り制御チャネル(Physical Downlink Shared Channel:PDSCH)を介してページングメッセージを受信する。端末は、ページング期間外でスリープする間欠受信(Discontinuous reception:DRX)を行うことにより、当該端末の消費電力を低減する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP TS 38.300 V15.2.0 (2018-06)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
3GPP(例えば、NRのリリース17)では、同一のページング期間に割り当てられた複数の端末を所定単位(以下、「サブグループ」という)に分割し、サブグループ単位のページングを行うこと(以下、「サブグループ化(subgrouping)」という)が検討されている。また、ページング期間においてページング対象となるサブグループを事前に端末10に指示すること(以下、「ページング事前指示(Paging early indication(PEI))」という)により、サブグループ化による省電力効果を向上させることが期待される。
【0006】
PEIは、例えば、DCIベース、セカンダリ同期信号(Secondary Synchronization Signal:SSS)ベース、又は、トラッキング参照信号(Tracking Reference Signal:TRS)ベースで構成することが検討されている。DCIベースのPEIを導入する場合、当該PEIのモニタリングを適切に制御する必要がある。
【0007】
本開示はこのような事情に鑑みてなされたものであり、PEIのモニタリングを適切に制御可能な端末及び無線通信方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る端末は、ページング用の期間におけるページング対象のサブグループを示すフィールドを含む下り制御情報を受信する受信部と、前記フィールドの値に基づいて、前記期間におけるモニタの実行を制御する制御部と、を備え、前記受信部は、サブグループ総数に関する情報を受信し、前記制御部は、前記サブグループ総数に関する情報に基づいて、前記下り制御情報内の前記フィールドのビット数を決定する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様によれば、PEIのモニタリングを適切に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係る無線通信システムの概要の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係るページング用のDRXの一例を示す図である。
【
図3】
図3(A)及び(B)は、本実施形態に係るPEIの一例を示す図である。
【
図4】本実施形態の第1の態様に係るPEIの一例を示す図である。
【
図5】本実施形態の第1の態様に係るPEIの他の例を示す図である。
【
図6】本実施形態の第2の態様に係るPEIの一例を示す図である。
【
図7】本実施形態の第2の態様に係るPEIの他の例を示す図である。
【
図8】
図8(A)~(C)は、本実施形態に係るページングDCIの一例を示す図である。
【
図9】本実施形態の第3の態様に係るPOにおける端末動作の一例を示す図である。
【
図10】本実施形態の第4の態様に係るサブグループセット情報の一例を示す図である。
【
図11】本実施形態の第4の態様に係るサブグループの導出動作の一例を示す図である。
【
図12】本実施形態のサブグループ総数情報に関する仕様変更の一例を示す図である。
【
図13】本実施形態に係る無線通信システム内の各装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図14】本実施形態に係る端末の機能ブロック構成の一例を示す図である。
【
図15】本実施形態に係る基地局の機能ブロック構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を参照して、本開示の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有してもよい。
【0012】
図1は、本実施形態に係る無線通信システムの概要の一例を示す図である。
図1に示すように、無線通信システム1は、端末10と、基地局20と、コアネットワーク30と、を含んでもよい。なお、
図1に示す端末10、基地局20の数は例示にすぎず、図示する数に限られない。
【0013】
無線通信システム1の無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)としては、例えば、NRが想定されるが、これに限られず、例えば、第6世代以降のRAT等、種々のRATを利用できる。
【0014】
端末10は、例えば、スマートフォンや、パーソナルコンピュータ、車載端末、車載装置、静止装置、テレマティクス制御ユニット(Telematics control unit:TCU)等、所定の端末又は装置である。端末10は、ユーザ装置(User Equipment:UE)、移動局(Mobile Station:MS)、端末(User Terminal)、無線装置(Radio apparatus)、加入者端末、アクセス端末等と呼ばれてもよい。端末10は、移動型であってもよいし、固定型であってもよい。端末10は、RATとして、例えば、NRを用いて通信可能に構成される。
【0015】
基地局20は、一以上のセルCを形成し、当該セルを用いて端末10と通信する。セルCは、サービングセル、キャリア、コンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)等と相互に言い換えられてもよい。例えば、基地局20は、一つのプライマリセルと一以上のセカンダリセルを端末10に対して設定し、通信してもよい(キャリアアグリゲーションとも称される)。すなわち、一以上のセルCは、プライマリセルを少なくとも含み、セカンダリセルを含んでもよい。
【0016】
また、一つのセルCに対して、一つ又は複数の帯域幅部分(Bandwidth Part:BWP)が設定されてもよい。ここで、主に端末10がセルに初期アクセスする際に用いられるBWPは、初期下りリンクBWP(Initial DL BWP)及び初期上りリンクBWP(Initial UL BWP)とも称される。例えば、基地局20は、初期下りリンクBWP及び初期上りリンクBWPのそれぞれに対する周波数位置、帯域幅、サブキャリア間隔及び/又はサイクリックプリフィックスを設定するために用いられる情報を、システム情報(例えば、システム情報ブロック(System Information Block:SIB)1)に含めて報知してもよい。また、基地局20は、初期下りリンクBWP及び初期上りリンクBWPのそれぞれに対する周波数位置、帯域幅、サブキャリア間隔及び/又はサイクリックプリフィックスを設定するために用いられる情報を、マスターインフォメーションブロック(Master Information Block:MIB)に含めて報知してもよい。
【0017】
基地局20は、gNodeB(gNB)、en-gNB、Next Generation‐Radio Access Network(NG-RAN)ノード、低電力ノード(low-power node)、Central Unit(CU)、Distributed Unit(DU)、gNB-DU、Remote Radio Head(RRH)、Integrated Access and Backhaul/Backhauling(IAB)ノード等と呼ばれてもよい。基地局20は、一つのノードに限られず、複数のノード(例えば、DU等の下位ノードとCU等の上位ノードの組み合わせ)で構成されてもよい。
【0018】
コアネットワーク30は、例えば、NRに対応したコアネットワーク(5G Core Network:5GC)であるが、これに限られない。コアネットワーク30上の装置(以下、「コアネットワーク装置」ともいう)は、端末10のページング、位置登録等のモビリティ管理(mobility management)を行う。コアネットワーク装置は、所定のインタフェース(例えば、S1又はNGインタフェース)を介して基地局20に接続されてもよい。
【0019】
コアネットワーク装置は、例えば、Cプレーンの情報(例えば、アクセス及び移動管理等に関する情報)を管理するAccess and Mobility Management Function(AMF)、Uプレーンの情報(例えば、ユーザデータ)の伝送制御を行うUser Plane Function(UPF)の少なくとも一つ等を含んでもよい。
【0020】
無線通信システム1において、端末10は、基地局20からの下り(downlink:DL)信号の受信及び/又は上り信号(uplink:UL)の送信を行う。端末10には、一以上のセルCが設定(configure)され、設定されたセルの少なくとも一つがアクティベイト(activate)される。各セルの最大帯域幅は、例えば、20MHz又は400MHz等である。
【0021】
また、端末10は、基地局20からの同期信号(例えば、プライマリ同期信号(Primary Synchronization Signal:PSS)及び/又はセカンダリ同期信号(Secondary Synchronization Signal:SSS))に基づいて、セルサーチを行う。セルサーチとは、端末10が、セルにおける時間及び周波数の同期を取得し、当該セルの識別子(例えば、物理レイヤセルID)を検出する手順である。
【0022】
上記同期信号、報知チャネル(例えば、物理報知チャネル(Physical Broadcast Channel:PBCH))及び報知チャネルの復調用参照信号(Demodulation Reference Signal:DMRS)の少なくとも一つを含むブロックは、同期信号ブロック(Synchronization Signal Block:SSB)、SS/PBCHブロック等とも呼ばれる。一以上のSSBは一つのSSバーストを構成し、一以上のSSバーストが一つのSSバーストセットを構成してもよい。SSバーストセットが所定周期(例えば、20ms(2無線フレーム))で送信されてもよい。マルチビーム運用の場合、異なるインデックスのSSBは、異なるビームに対応し、ビームスウィーピングにより順次ビーム方向を切り替えて送信されてもよい。
【0023】
セルCで報知(broadcast)されるシステム情報は、PBCHを介して報知されるMIB、及び/又は、下り共有チャネル(例えば、物理下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel:PDSCH)を介して報知されるSIB(例えば、SIBx、x=1、2、…)を含んでもよい。ここで、SIB1をRemaining system information(RMSI)とも称する。
【0024】
端末10は、システム情報又は無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)メッセージに含まれるパラメータ(以下、「RRCパラメータ」という)に基づいて、サーチスペース及び/又は制御リソースセット(Control Resource Set:CORESET)を決定し、当該CORESETに関連付けられるサーチスペース内で、下り制御チャネル(例えば、物理下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel:PDCCH)を介して伝送されるDCIのモニタリングを実行する。なお、RRCメッセージは、例えば、RRCセットアップメッセージ、RRC再構成(reconfiguration)メッセージ、RRC再開(resume)メッセージ、SIB、MIB等を含んでもよい。
【0025】
DCIのモニタリングとは、端末10が、想定されるDCIフォーマットでサーチスペース内のPDCCH候補(PDCCH candidate)をブラインド復号することである。DCIフォーマットのビット数(サイズ、ビット幅等ともいう)は、当該DCIフォーマットに含まれるフィールドのビット数に応じて、予め定められる又は導出される。端末10は、DCIフォーマットのビット数と、当該DCIフォーマットの巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check:CRC)ビット(CRCパリティビットとも称される)のスクランブル(以下、「CRCスクランブル」という)に用いられる特定の無線ネットワーク一時識別子(Radio Network Temporary Identifier:RNTI)とに基づいて、当該端末10に対するDCIを検出する。DCIのモニタリングは、PDCCHモニタリング、モニタ等とも呼ばれる。また、DCIのモニタリングを行う期間は、PDCCHモニタリング機会(PDCCH monitoring occasion)とも呼ばれる。
【0026】
サーチスペースは、一以上の端末10に共通に用いられるサーチスペース(以下、「共通サーチスペース(Common search space:CSS)」という)と、端末固有のサーチスペース(UE-specific search space(USS))と、を含んでもよい。例えば、端末10は、RRCパラメータ(例えば、RRC IE「pagingSearchSpace」)によって設定されるCSS(例えば、Type0-PDCCH CSS set、又は、Type2-PDCCH CSS set)をモニタリングして、特定のRNTI(例えば、Paging(P)-RNTI)によりCRCスクランブルされるDCI(例えば、DCIフォーマット1_0、「ページングDCI」等とも呼ばれる)を検出してもよい。端末10は、DCIを用いてスケジューリングされるPDSCHを介して、ページングメッセージを受信する。ここで、基地局20は、RRCパラメータによって特定のRNTI(例えば、P-RNTI)を端末10に対して設定してもよい。
【0027】
ここで、Type0-PDCCH CSS setは、MIBに含まれる情報を用いて設定されてもよい。例えば、基地局20は、CORESETを設定するための情報、及び/又は、サーチスペースを設定するための情報を、MIBに含めて送信することによって、端末10に対してType0-PDCCH CSS setを設定してもよい。ここで、MIBに含まれる情報を用いて設定されるCORESETをCORESET#0とも称する。また、MIBに含まれる情報を用いて設定されるサーチスペースをサーチスペース#0とも称する。CORESET#0及びサーチスペース#0とは、それぞれ、インデックス#0を伴うCORESET(すなわち、CORESET with ID#0)及びインデックス#0を伴うサーチスペース(すなわち、Search Space with ID#0)を意味する。すなわち、Type0-PDCCH CSS setに対応するPDCCHモニタリング機会は、MIBに含まれる情報を用いて設定されてもよい。ここで、Type0-PDCCH CSS setに対応するPDCCHモニタリング機会を、SIB1に対するPDCCHモニタリング機会とも称する。
【0028】
また、Type2-PDCCH CSS setは、システム情報(例えば、SIB1)に含まれる情報を用いて設定されてもよい。例えば、基地局20は、CORESETのインデックスを設定するための情報、及び/又は、サーチスペースのインデックスを設定するための情報を、システム情報に含めて送信することによって、端末10に対してType2-PDCCH CSS setを設定してもよい。ここで、システム情報に含まれる情報を用いて設定されるCORESETは、CORESET#0又はCORESET#x(例えば、x=1、2、…)であってもよい。また、システム情報に含まれる情報を用いて設定されるサーチスペースは、サーチスペース#0又はサーチスペース#x(例えば、x=1、2、…)であってもよい。すなわち、システム情報に含まれる情報を用いて設定されるCORESETのインデックス及びサーチスペースのインデックスのそれぞれに対して、“0”以外の値がセットされてもよい。すなわち、Type2-PDCCH CSS setに対応するPDCCHモニタリング機会は、システム情報に含まれる情報を用いて設定されてもよい。
【0029】
また、端末10は、USSをモニタリングして、特定のRNTI(例えば、Cell(C)-RNTI)によりCRCスクランブルされるDCI(例えば、DLアサインメント又はULグラント)を検出し、当該DCIを用いてスケジューリングされるPDSCHを用いたデータ受信又は上り共有チャネル(例えば、物理上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel:PUSCH)を用いたデータ送信を制御してもよい。なお、一以上のサーチスペースのセットは、サーチスペースセットと呼ばれてもよく、一以上のCSSを含むセットはCSSセット、一以上のUSSを含むセットはUSSセット等と呼ばれる。
【0030】
(ページング)
ページングは、端末10がアイドル状態又はインアクティブ状態である場合に、ネットワーク主導でのコネクションのセットアップに用いられる。また、ページングは、システム情報の更新の指示及び/又は公的警報(public warning)のために、端末10の状態(例えば、アイドル状態、インアクティブ状態又はコネクティッド状態)に関係なくショートメッセージの伝送に用いられる。公的警報は、例えば、地震津波警報システム(Earthquake and Tsunami Warning System:ETWS)、商業移動体警報システム(Commercial Mobile Alert System:CMAS)等である。
【0031】
ここで、アイドル状態は、端末10が基地局20との間のRRCレイヤのコネクション(以下、「RRCコネクション」という)が確立(establish)されていない状態であり、RRC_IDLE、アイドルモード、RRCアイドルモード等とも呼ばれる。アイドル状態の端末10は、キャンプオンするセルで報知されるシステム情報を受信する。アイドル状態の端末10は、RRCコネクションが確立されると、コネクティッド状態に遷移する。
【0032】
また、非アクティブ状態は、上記RRCコネクションが確立されているが、一時停止(suspend)された状態であり、RRC_INACTIVE状態、非アクティブモード、RRC非アクティブモード等とも呼ばれる。非アクティブ状態の端末10は、キャンプオンセルで報知されるシステム情報を受信する。非アクティブ状態の端末10は、RRCコネクションが再開されるとコネクティッド状態に遷移し、当該RRCコネクションが解放(release)されるとアイドル状態に遷移する。
【0033】
コネクティッド状態は、上記RRCコネクションが確立されている状態であり、RRC_CONNECTED状態、コネクティッドモード、RRCコネクティッドモード等とも呼ばれる。コネクティッド状態の端末10は、RRCコネクションが解放されるとアイドル状態に遷移し、RRCコネクションが一時停止されると非アクティブ状態に遷移する。
【0034】
端末10は、ページング期間においてPDCCHモニタリングを行い、当該ページング期間以外はスリープするDRXを行う。当該ページング期間は、例えば、ページングフレーム(Paging frame:PF)及び/又はページング機会(Paging occasion:PO)であってもよい。POは、一以上の時間単位を含んで構成される。当該時間単位は、例えば、一以上のスロット、一以上のサブフレーム又は一以上のシンボルであってもよい。POは、一以上のPDCCHモニタリング機会を含んでもよい。
【0035】
図2は、本実施形態に係るページング用のDRXの一例を示す図である。
図2に示すように、DRX周期と呼ばれる所定周期(given cycle)でPFが設けられる。PFは、例えば、一つの無線フレームで構成され、システムフレーム番号(System Frame Number:SFN)で識別されてもよい。一つの無線フレームは10サブフレーム#0~#9で構成され、例えば、サブキャリア間隔が15kHzである場合は10スロット#0~#9で構成される。なお、サブキャリア間隔に応じてPFあたりのスロット数は異なることは勿論である。
【0036】
例えば、
図2では、PFあたりのPO数N
sが1である。端末10は、PF(又はPO又はPO内のPDCCHモニタリング機会)の前に時間及び周波数の同期を行う。当該時間及び周波数の同期には、例えば、SSBが用いられるが、これに限られない。
図2では、端末10は、PO内のPDCCHモニタリング機会においてページングDCIを検出し、ページングDCIによりスケジューリングされるPDSCHを介してページングメッセージを受信する。
【0037】
ページングメッセージは、CN主導ページングの場合はトラッキングエリア内の複数のセルCで伝送され、RAN主導ページングの場合RANエリア内の一以上のセルCに渡って伝送される。RANエリアはRANエリア識別子(RAN Area Identifier:RAI)によって識別され、トラッキングエリアはトラッキングエリア識別子(Tracking Area Identifier:TAI)によって識別される。RANエリアは一以上のセルCを含み、トラッキングエリアは一以上のRANエリアを含む。
【0038】
端末10は、ページングメッセージ内の一以上の端末識別子のリスト(例えば、RRC IE「pagingRecordList」)と、端末10に割り当てられる端末識別子とに基づいて、ネットワーク側(例えば、CN30及び/又は基地局20)とのコネクションの確立を制御する。例えば、端末10は、当該リスト内に当該端末10に割り当てられた端末識別子が含まれる場合に、ネットワーク側とのコネクションの確立手順を開始してもよい。ここで、端末識別子は、端末10の識別子であり、例えば、トラッキングエリア内の端末10を一意に識別する一時端末識別子である5G S-Temporary Mobile Subscription Identifier(5G-S-TMSI)であってもよい。
【0039】
なお、
図2では、PFあたりのPO数N
sが一つであるものとするが、これに限られず、複数であってもよい。また、
図2では、POが1サブフレーム(スロット)であるものとするが、上記の通り、POを構成する時間単位はこれに限られない。また、
図2では、あるPFに関連付けられるPOは、当該PF内に設けられるが、これに限られず、当該PF前又は後の所定位置から開始してもよい。また、あるPO用のPDCCHモニタリング機会は、複数の無線フレームに跨ってもよい。
【0040】
端末10のPFのSFNは、上記端末識別子である5G-S-TMSI及びDRX周期Tに基づいて決定されてもよい。例えば、PF用のSFNは、下記式1により、所定のオフセットであるPF_Offset、DRX周期T、DRX周期T内のPF数N、PFあたりのPO数Nsに基づいて決定されてもよい。
(式1)
(SFN+PF_Offset) mod T = (T div N)*(UE_ID mod N)
ここで、UE_ID = 5G-S-TMSI mod 1024
【0041】
上記式1によると、同一のページング期間(例えば、PF及び/又はPO)に対して複数の端末10が割り当てられる。一方、端末10はページングDCIを受信してもどの端末10宛のページングであるかは、ページングメッセージ内の端末識別子のリストを復号しないと判別できない。このため、同一のページング期間を共有する複数の端末10のうちで、当該ページング期間におけるページング対象外の端末10が、不必要に時間及び周波数同期及びPOにおけるPDCCHモニタリングを行う恐れがある。この結果、当該ページング期間におけるページング対象外の端末10の電力消費が無駄になる恐れがある。
【0042】
(サブグループ化)
上記ページング対象外の端末10の電力消費の無駄を低減するため、同一のページング期間に割り当てられた複数の端末10を所定単位(以下、「サブグループ」という)に分割し、サブグループ毎にページングを行うことも検討されている。具体的には、端末識別子ベースのサブグループ化と、ネットワークベースのサブグループ化と、が検討されている。
【0043】
端末識別子ベースのサブグループ化では、端末10は、上記端末識別子に基づいて、自身に割り当てられたサブグループを決定する。具体的には、端末10は、端末識別子5G-S-TMSIに加えて、DRX周期T内のPF数N、PFあたりのPO数Ns及びサブグループの総数Nsgの少なくとも一つに基づいて、当該サブグループの識別子(以下、「サブグループID」という)を決定してもよい。例えば、端末10は、下記式2によりサブグループIDを決定してもよい。
(式2)
サブグループID = floor (UE ID / (N*Ns) mod Nsg
ここで、UE_ID = 5G-S-TMSI mod 1024
【0044】
一方、ネットワークベースのサブグループ化では、ネットワーク側(例えば、基地局20又はCN30)でサブグループ化を行う。ネットワーク側の装置は、ネットワーク側で管理する情報(例えば、端末10のモビリティ状態、ページング確率、及び/又は、端末10の電力消費プロファイル等)に基づいて、端末10に割り当てるサブグループを決定してもよい。ネットワーク側の装置は、決定したサブグループを示す情報(例えば、サブグループID)を端末10に通知する。
【0045】
(PEI)
上記サブグループ化を行う場合、ページング期間においてページング対象となるサブグループを事前に端末10に指示すること(以下、「ページング事前指示(Paging early indication(PEI))」という)は、無駄な電力消費の削減に寄与し得る。具体的には、端末10は、PEIに基づいて、自身が所属するサブグループがページング対象外であるページング期間において、PDCCHモニタリング、及び/又は、ページングメッセージの受信及び/又は復号をスキップすることで、消費電力を削減できる。
【0046】
PEIは、DCIベース、SSSベース、又は、トラッキング参照信号(Tracking Reference Signal:TRS)ベース等が検討されている。以下、本実施形態では、DCIベースのPEIを想定して説明を行うが、SSSベース又はTRSベースのPEIにも適宜適用可能である。なお、TRSは、ノンゼロパワーチャネル状態情報参照信号(Non-zero power channel state information reference signal:NZP-CSI-RS)と呼ばれてもよい。
【0047】
図3(A)及び(B)は、本実施形態に係るPEIの一例を示す図である。例えば、
図3(A)(B)に示すように、PEI用のPDCCHモニタリング機会(以下、「PEIモニタリング機会」という)は、SSバースト、SSバーストセット、及び/又は、POの時間位置に基づいて決定されてもよい。端末10は、一以上のSSバースト内のSSBを検出してPOのための時間及び周波数同期を行ってもよい。例えば、SSバーストセットの期間は、0.5ms(例えば、0.5無線フレーム(a half frameとも称する))であってもよい。すなわち、SSB及びSSバーストは、0.5msの期間内に含まれてもよい。例えば、基地局20は、SSBの受信に対するhalf frameの周期(すなわち、SSバーストセットの周期)を設定するための情報(例えば、RRC IE「ssb-periodicityServingCell」)を端末10に送信してもよい。
【0048】
また、SSBが含まれるhalf frameに対し、SSBの候補に対する最初のシンボルのインデックスが、SSBのサブキャリア間隔(Subcarrier Spacing:SCS)に基づいて決定されてもよい。例えば、SSBのサブキャリア間隔が15kHzの場合、30kHzの場合、120kHzの場合、及び、240kHzの場合のそれぞれに対して、SSBの候補に対する時間領域における位置(例えば、OFDMシンボルの位置)が規定されてもよい。ここで、基地局20は、SSBのサブキャリア間隔を設定するために用いられる情報(例えば、RRC IE「ssbSubcarrierSpacing」)を端末10に送信してもよい。また、基地局20は、SSBの候補において、SSBが実際に送信される時間領域における位置を設定するために用いられる情報(例えば、RRC IE「ssb-PositionsInBurst」)を端末10に送信してもよい。
【0049】
例えば、
図3(A)では、各PEIモニタリング機会は、各SSバースト又は各SSバーストセットに対する時間オフセットに基づいて設定(configure)されてもよい。なお、
図3(A)では各SSバーストの最後から時間オフセットが与えられるが、各SSバースト又は各SSバーストセットの最初からの時間オフセットが与えられてもよい。端末10は、SSバースト毎又はSSバーストセット毎にPEIモニタリング機会を設定しなくともよく、端末10が検出する少なくとも一つのSSバースト又は一つのSSバーストセットにおいてPEIモニタリング機会が設定されればよい。例えば、
図3(A)では、一以上のPEI(ここでは、3PEI)が一つのPOに対応するが、これに限られない。すなわち、例えば、基地局20は、RRCパラメータによって時間オフセットを設定し、端末10は、設定された時間オフセットに基づいて決定されるモニタリング機会において、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHをモニタしてもよい。
【0050】
例えば、SSバースト又はSSバーストセットからの時間オフセットの期間は、SSBのサブキャリア間隔に基づいて決定されてもよい。例えば、SSBのサブキャリア間隔として15kHzが設定され、且つ、時間オフセットとして1msが設定された場合には、端末10は、SSバースト又はSSバーストセットから10スロット後のシンボルにおいて、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHのモニタリングを開始してもよい。また、SSBのサブキャリア間隔として30kHzが設定され、且つ、時間オフセットとして1msが設定された場合には、端末10は、SSバースト又はSSバーストセットから20スロット後のシンボルにおいて、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHのモニタリングを開始してもよい。
【0051】
また、例えば、SSバースト又はSSバーストセットからの時間オフセットの期間は、初期下りリンクBWPのサブキャリア間隔に基づいて決定されてもよい。例えば、初期下りリンクBWPのサブキャリア間隔として15kHzが設定され、且つ、時間オフセットとして1msが設定された場合には、端末10は、SSバースト又はSSバーストセットから10スロット後のシンボルにおいて、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHのモニタリングを開始してもよい。また、初期下りリンクBWPのサブキャリア間隔として30kHzが設定され、且つ、時間オフセットとして1msが設定された場合には、端末10は、SSバースト又はSSバーストセットから20スロット後のシンボルにおいて、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHのモニタリングを開始してもよい。
【0052】
一方、
図3(B)では、各PEIモニタリング機会は、特定のPOに対して所定のギャップを与えた時間位置に、所定周期T2で設けられる。
図3(B)に示すように、一つのPEIが一以上のPO(ここでは、2PO)に対応してもよい。なお、
図3(A)(B)は例示にすぎず、PEIモニタリング機会は、図示するものに限られない。例えば、複数のPEIモニタリング機会を含むモニタリングウィンドウが設けられてもよい。すなわち、基地局20は、端末10が、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHのモニタリングを実行するモニタリングウィンドウ(モニタリング期間)を設定してもよい。
【0053】
以上のようなPEIモニタリング機会でモニタリングされるPEIは、所定のDCIフォーマットに含まれていればよい。例えば、PEIは、既存のDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット1_0)に含まれてもよいし、又は、新たに規定されるDCIフォーマットに含まれてもよい。また、PEIを含むDCIフォーマットは、特定のRNTI(例えば、P-RNTI)によりCRCスクランブルされる。なお、PEIはDCIフォーマット内に含まれるものに限られず、DCIフォーマット自体がPEIと呼ばれてもよい。
【0054】
また、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCH(すなわち、PDCCH候補)のモニタリングに対して設定されるサーチスペースは、ページングDCIのモニタリングに用いられるサーチスペース(例えば、Type0-PDCCH CSS set、又は、Type2-PDCCH CSS set)であってもよいし、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHモニタリング用に新たに設定されるサーチスペースであってもよい。上述のように、Type0-PDCCH CSS setは、MIBに含まれる情報を用いて設定されてもよい。また、Type2-PDCCH CSS set、及び、新たに設定されるサーチスペースは、システム情報(例えば、SIB1)に含まれる情報を用いて設定されてもよい。すなわち、新たに設定されるサーチスペースは、CSS setであってもよい。
【0055】
例えば、基地局20は、システム情報(例えば、SIB1)に含まれる情報を用いてPEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHのモニタリングに用いられるサーチスペースを設定する場合、CORESETのインデックスを設定するための情報、及び/又は、サーチスペースのインデックスを設定するための情報を、当該システム情報(例えば、SIB1)に含めて送信してもよい。
【0056】
ここで、端末10は、基地局20によってCORESET#0及び/又はサーチスペース#0が設定された場合には、Type0-PDCCH CSS setにおいて、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHをモニタしてもよい。すなわち、端末10は、システム情報に含まれるCORESETのインデックスを設定するための情報を用いてCORESETに対してインデックス#0が設定された場合には、Type0-PDCCH CSS setに対応するPDCCHモニタリング機会において、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHをモニタしてもよい。また、端末10は、システム情報に含まれるサーチスペースのインデックスを設定するための情報を用いてサーチスペースに対してインデックス#0が設定された場合には、Type0-PDCCH CSS setに対応するPDCCHモニタリング機会において、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHをモニタしてもよい。すなわち、端末10は、システム情報を用いてCORESET#0及び/又はサーチスペース#0が設定された場合には、MIBに含まれる情報を用いて設定されたPDCCHモニタリング機会(すなわち、CORESET#0及び/又はサーチスペース#0に対応するPDCCHモニタリング機会)において、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHをモニタしてもよい。
【0057】
ここで、端末10は、システム情報に含まれるCORESETのインデックスを設定するための情報を用いてCORESETに対して#0以外のインデックスが設定された場合には、設定されたインデックスを伴うCORESETにおいて、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHをモニタしてもよい。また、端末10は、システム情報に含まれるサーチスペースのインデックスを設定するための情報を用いてサーチスペースに対して#0以外のインデックスが設定された場合には、設定されたインデックスを伴うサーチスペースにおいて、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHをモニタしてもよい。すなわち、端末10は、システム情報を用いてCORESET#x(例えば、x=1、2、…)及び/又はサーチスペース#x(例えば、x=1、2、…)が設定された場合には、CORESET#x(例えば、x=1、2、…)及び/又はサーチスペース#x(例えば、x=1、2、…)に対応するPDCCHモニタリング機会において、PEIを含むDCIフォーマットに対するPDCCHをモニタしてもよい。
【0058】
ここで、PEIに関連して、第1の動作及び/又は第2の動作が規定されてもよい。例えば、第1の動作において、PEIは、端末10に対応するサブグループがページングの対象である場合に、端末10がページング期間(すなわち、PF及び/又はPO)においてモニタを実行することを示していてもよい。すなわち、第1の動作において、PEIは、端末10に対応するサブグループがページされていることを示していてもよい。例えば、端末10に対応する(端末10が所属する)サブグループがページされる場合、PEIが送信され、当該サブグループがページされない場合、PEIは送信されなくともよい。また、第1の動作において、PEIは、端末10に対応するサブグループがページされている場合に、端末10がページング期間においてモニタを実行することを示していてもよい。すなわち、第1の動作において、端末10は、あるページング期間に対応するPEIモニタリング機会(例えば、あるページング期間に対応する全てのPEIモニタリング機会)においてPEIを検出しなかった場合に、当該あるページング期間におけるモニタを実行しなくてもよい(当該あるページング期間におけるモニタを要求されなくてもよい)。
【0059】
また、第2の動作において、PEIは、端末10が、ページング期間(すなわち、PF及び/又はPO)においてモニタを実行するかどうかを示していてもよい。すなわち、第2の動作において、PEIは、端末10に対応するサブグループがページされているかどうかを示していてもよい。この場合、端末10に対応する(端末10が所属する)サブグループがページされるか否かに関係なく、PEIは送信される。当該PEIは、例えば、後述するビットマップ(例えば、
図4又は6)であってもよいし、又は、後述するコードポイント(例えば、
図5又は7)であってもよい。すなわち、第2の動作において、端末10は、あるページング期間に対応するPEIモニタリング機会(例えば、あるページング期間に対応する全てのPEIモニタリング機会)においてPEIを検出しなかった場合に、当該あるページング期間におけるモニタを実行してもよい(当該あるページング期間におけるモニタが要求されてもよい)。
【0060】
ここで、第1の動作及び第2の動作において、あるページング期間においてモニタを実行するとは、当該あるページング期間において特定のRNTI(例えば、P-RNTI)によりCRCスクランブルされたDCIフォーマット(例えば、P-RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマット1_0)に対するPDCCHをモニタすることが含まれてもよい。また、あるページング期間においてモニタを実行するとは、当該あるページング期間において、当該特定のRNTIによりCRCスクランブルされたDCIフォーマットを用いてスケジュールされたPDSCHをデコード(例えば、ページングメッセージを受信)することが含まれてもよい。
【0061】
また、第1の動作及び第2の動作において、あるページング期間においてモニタを実行しない(又は、モニタをスキップする)とは、当該あるページング期間において当該特定のRNTIによりCRCスクランブルされたDCIフォーマットに対するPDCCHをモニタしないことが含まれてもよい。また、第1の動作及び第2の動作において、あるページング期間においてモニタを実行しないとは、当該あるページング期間において、当該特定のRNTIによりCRCスクランブルされたDCIフォーマットを用いてスケジュールされたPDSCHをデコード(例えば、ページングメッセージを受信)しないことが含まれてもよい。すなわち、第1の動作及び第2の動作において、あるページング期間においてモニタを実行しない(又は、モニタをスキップする)とは、当該あるページング期間において、当該特定のRNTIによりCRCスクランブルされたDCIフォーマット対するPDCCHをモニタし、当該DCIフォーマットを用いてスケジュールされたPDSCHをデコードしないことが含まれてもよい(例えば、当該DCIフォーマットに含まれるショートメッセージのデコードのみを実行し、PDSCHのデコードを実行しないことが含まれてもよい)。なお、第1の動作及び第2の動作において、あるページング期間においてモニタを実行しない(又は、モニタをスキップする)とは、当該あるページング期間において、上記PDCCHのモニタと上記PDSCHのデコードとの双方を実行しないことが含まれてもよい。
【0062】
本実施形態において、PEIという名称は単なる一例であって、本実施形態に記載される機能と同様の機能を有する情報であれば、その名称は問わない。
【0063】
ところで、上記の通り、PDCCHモニタリングにおいて、端末10は、モニタするDCIフォーマットのビット数と、当該DCIフォーマットのCRCスクランブルに用いられるRNTIとに基づいて、当該端末10に対するDCIを検出する。したがって、端末10が、PEIモニタリング機会においてPEIを検出するためには、PEIのビット数を事前に把握しておく必要がある。端末10は、PEIのビット数を事前に把握できない場合、PEIのモニタリングを適切に制御できない恐れがある。
【0064】
上記サブグループ化を行う場合、サブグループの総数Nsgは、所定単位(セルC、RNAエリア又はトラッキングエリア)毎に決定されることも検討されている。この場合、PEIのビット数は、サブグループ総数Nsgに応じて変化し得る。そこで、本実施形態では、端末10は、サブグループ総数Nsgに基づいて、PEIのビット数を決定することにより、PEIモニタリング機会におけるモニタリングを適切に制御する。
【0065】
以下、本実施形態では、一つのページング期間におけるページング対象のサブグループを示すPEIのモニタリング制御(第1の態様)、及び、複数のページング期間それぞれのページング対象のサブグループを示すPEIのモニタリング制御(第2の態様)について説明する。なお、PEIのモニタリングは、PEIを含むDCI(又はDCIフォーマット)のモニタリングと言い換えられてもよい。
【0066】
なお、以下では、第1及び第2の態様で用いられる各ページング期間は、例えば、POであるものとするが、これに限られない。
【0067】
また、第1の態様において、一つのPEIモニタリング機会はPO毎に設けられるものとするがこれに限られず、複数のPEIモニタリング機会がPO毎に設けられてもよい。
【0068】
また、第2の態様において用いられる複数のPOは、一つのPFに関連付けられるものとするが、これに限られない。第2の態様では、一つのPEIモニタリング機会はPF毎に設けられるものとするがこれに限られず、複数のPEIモニタリング機会がPF毎に設けられてもよい。また、複数のPFにそれぞれ関連付けられた複数のPOに対応するPEIが用いられてもよい。
【0069】
(第1の態様)
第1の態様において、端末10は、POにおけるページング対象のサブグループを示すフィールド(以下、「サブグループ指示フィールド」という)を含むDCIを受信する。なお、PEIは、当該サブグループ指示フィールドに対応してもよいし、又は、当該サブグループ指示フィールドを含むDCIに対応してもよい。ここでは、端末10が、PEIとしてのサブグループ指示フィールドを含むDCIをPO毎に受信し、当該サブグループ指示フィールドの値に基づいて、POにおけるモニタの実行を制御する。以下、主に、サブグループ指示フィールドの値(すなわち、PEIの値)に基づいて、POにおけるページングDCIのモニタリングを制御することを記載するが、PEIに関連する動作は、上述した第1の動作及び/又は第2の動作であってもよい。
【0070】
また、端末10は、サブグループ総数Nsgに関する情報(以下、「サブグループ総数情報」という)を受信する。サブグループ総数Nsgは、例えば、上記端末識別子(例えば、5G-S-TMSI)に基づいて同一のSFNのPFが決定された複数の端末10がそれぞれ所属するサブグループの総数であってもよい。サブグループ総数情報は、例えば、2~16のいずれかをサブグループ総数Nsgとして示してもよい。
【0071】
具体的には、端末10は、上位レイヤ(例えば、Non Access Stratum(NAS)レイヤ、Radio Resource Control(RRC)レイヤ等)のシグナリング(以下、「上位レイヤシグナリング」という)により、サブグループ総数情報を受信してもよい。サブグループ総数情報は、基地局20から報知(broadcast)されるシステム情報(例えば、System Information Block(SIB)1)に含まれ、「nrofPagingSubGroup」等と呼ばれてもよい。
【0072】
端末10は、サブグループ総数情報に基づいて、PEIとしてのサブグループ指示フィールド(すなわち、PEIのフィールド)のビット数を決定する。すなわち、端末10は、当該ビット数に基づいてPEIが含まれるDCIフォーマットのビット数を決定してもよい。端末10は、PEIモニタリング機会におけるサーチスペースのPDCCH候補を当該DCIフォーマットのビット数に基づいてブラインド復号して、PEIを検出する。すなわち、端末10は、基地局20によって報知されるサブグループ総数情報に基づいて、DCIフォーマットにおけるサブグループ指示フィールド(すなわち、PEIのフィールド)のビット数を決定してもよい。
【0073】
例えば、PEIとしてのサブグループ指示フィールドは、サブグループ総数情報が示すサブグループ総数Nsgと等しいビット数のビットマップで構成されてもよいし、又は、サブグループ総数Nsgに基づいて決定されるビット数のコードポイントで構成されてもよい。すなわち、当該コードポイントが、PEI(PEIのフィールド)に対応してもよい。
【0074】
<ビットマップ>
図4は、本実施形態の第1の態様に係るPEIの一例を示す図である。
図4では、例えば、上記サブグループ総数N
sgは16であり、サブグループ#0~#15のうちのサブグループ#1に端末10が所属するものとする。なお、端末10が所属するサブグループ#1は、端末10に割り当てられる端末識別子(例えば、5G-S-TMSI)に基づいて端末10自身で導出されてもよいし、又は、ネットワーク側から端末10に通知されてもよい。
【0075】
図4では、各PEIとしてのサブグループ指示フィールドは、サブグループ総数N
sg=16と等しいビット数のビットマップで構成される。ビットマップ内の16ビットは、それぞれ、サブグループ#0~#15に対応する。例えば、
図4では、最上位ビット(most significant bit:MSB)(左端ビットともいう)がサブグループ#0に対応し、左から2番目のビットがサブグループ#1に対応し、3~16番目のビットがサブグループ#2~#15に対応する。
【0076】
例えば、
図4では、PO#0のページング対象がサブグループ#0及び#1であり、PO#1のページング対象がサブグループ#2及び#3であり、PO#2のページング対象がサブグループ#4及び#5であることが、PO#0~#2それぞれに対応するPEI内のサブグループ指示フィールドによって示される。上記の通り、端末10は、サブグループ#1に所属するので、端末10は、サブグループ#1がページング対象に含まれるPO#0においてページングDCIをモニタリングするが、サブグループ#1がページング対象に含まれないPO#1及び#2におけるページングDCIのモニタリングをスキップしてもよい。また、例えば、サブグループ#1に所属する端末10は、PO#0においてPDSCHのデコードを実行し、PO#1及び#2においてPDSCHのデコードを実行しなくてもよい。
【0077】
図4に示すように、PEIとしてのサブグループ指示フィールドをサブグループ総数N
sgと等しいビット数のビットマップで構成する場合、一つのPO内で一以上のサブグループをページング対象とする場合にも、当該ページング対象のサブグループを簡便に指定することができる。
【0078】
<コードポイント>
図5は、本実施形態の第1の態様に係るPEIの他の例を示す図である。
図5では、
図4との相違点を中心に説明する。
図5では、各PEIとしてのサブグループ指示フィールドは、サブグループ総数N
sg=16に基づいて決定されるビット数のコードポイントで構成される。各コードポイント(すなわち、PEIのフィールドにセットされる値のそれぞれ)に関連付けられる一以上のサブグループは、予め仕様で定められてもよいし、又は、上位レイヤシグナリングにより端末10に通知されてもよい。例えば、
図5では、コードポイント「0000」がサブグループ#0を示し、「0001」がサブグループ#1を示し、「0010」~「1111」がサブグループ#2~#15を示す。例えば、基地局20は、各コードポイント(すなわち、PEIのフィールドにセットされる値のそれぞれ)と一以上のサブグループの対応を、システム情報(例えば、SIB1)に含めて報知してもよい。すなわち、端末10は、当該対応、及び、PEIのフィールドにセットされる値に基づいて、一以上のサブグループを識別してもよい。
【0079】
なお、
図5では、各コードポイントが一つのサブグループを示すが、各コードポイントが予め定められた又は上位レイヤシグナリングにより通知される一以上のサブグループを示してもよい。このように、一以上のサブグループを示すコードポイントとしてサブグループ指示フィールドを構成する場合、サブグループ指示フィールドのビット数は、例えば、ceil(log2(N
sg))で示されてもよい。
図5では、N
sg=16なのでサブグループ指示フィールドは4ビットである。
【0080】
例えば、
図5では、PO#0のページング対象がサブグループ#0であり、PO#1のページング対象がサブグループ#1であり、PO#2のページング対象がサブグループ#2であることが、PO#0~#2それぞれの3PEI内のサブグループ指示フィールドによって示される。上記の通り、端末10は、サブグループ#1に所属するので、端末10は、サブグループ#1がページング対象に含まれるPO#1においてページングDCIをモニタリングするが、サブグループ#1がページング対象に含まれないPO#0及び#2におけるページングDCIのモニタリングをスキップしてもよい。また、例えば、サブグループ#1に所属する端末10は、PO#1においてPDSCHのデコードを実行し、PO#0及び#2においてPDSCHのデコードを実行しなくてもよい。
【0081】
図5に示すように、PEIとしてのサブグループ指示フィールドを一以上のサブグループを示すコードポイントで構成する場合、
図4に示すビットマップの場合と比べて、サブグループ指示フィールドのビット数を削減でき、PEIによるオーバーヘッドを低減できる。
【0082】
なお、
図4及び5では、各POの前にPEIモニタリング機会が設けられるが、PO内にPEIモニタリング機会が設けられてもよい。例えば、PO内のPDCCHモニタリング機会の前のスロット又はシンボルにPEIモニタリング機会が設けられ、PO内で検出されたPEIに基づいて当該PO内のPDCCHモニタリング機会におけるページングDCIのモニタリングが上記の通り制御されてもよい。このように、
図4及び5は例示にすぎず、図示するものに限られない。
【0083】
第1の態様では、サブグループ総数Nsgに基づいてサブグループ指示フィールドのビット数が適切に決定されるので、PEIモニタリング機会におけるモニタリングを適切に行うことができる。また、PO毎のDCIベースのPEIを用いて、各POにおけるページング対象のサブグループを指定できるので、ページング対象とするサブグループをPO毎に動的に制御できる。
【0084】
ここで、基地局20は、端末10に対して第1の動作及び第2の動作のいずれで動作するのかを設定してもよい。例えば、基地局20は、端末10が第1の動作及び第2の動作のいずれで動作するのかを設定するための情報(以下、「モニタリング動作の指示」とも称する)を、システム情報(例えば、SIB1)に含めて報知してもよい。例えば、モニタリング動作の指示は、一以上の端末10に対して共通に設定されてもよい。また、例えば、モニタリング動作の指示は、PEIを含むDCIフォーマット(同一のDCIフォーマット)をモニタする端末10のグループに対して設定されてもよい。
【0085】
すなわち、第1の動作を実行するように指示された端末10は、あるページング期間に対応するPEIモニタリング機会(例えば、あるページング期間に対応する全てのPEIモニタリング機会)においてPEIを検出しなかった場合に、当該あるページング期間におけるモニタを実行しなくてもよい。また、第2の動作を実行するように設定された端末10は、あるページング期間に対応するPEIモニタリング機会(例えば、あるページング期間に対応する全てのPEIモニタリング機会)においてPEIを検出しなかった場合に、当該あるページング期間におけるモニタを実行してもよい。
【0086】
また、基地局20は、モニタリング動作の指示を、DCIフォーマット(例えば、P-RNTIによりCRCスクランブルされたDCIフォーマット1_0)に含めて送信してもよい。ここで、基地局20は、モニタリング動作の指示を、ショートメッセージに含めて送信してもよい。例えば、モニタリング動作を指示するためのフィールドとして1ビットの情報フィールドが規定され、PEIのフィールド(例えば、サブグループ指示フィールド)とともに送信されてもよい。
【0087】
また、モニタリング動作の指示が、PEIのフィールド(例えば、サブグループ指示フィールド)に含まれて規定されてもよい。例えば、基地局20は、PEIのフィールドにセットされる値(例えば、サブグループ指示フィールドにセットされる値)を用いて、一以上のサブグループ及び/又はモニタリング動作を指示してもよい。また、基地局20は、各コードポイント(すなわち、PEIのフィールドにセットされる値のそれぞれ)と、一以上のサブグループ及び/又はモニタリング動作の対応を、システム情報(例えば、SIB1)に含めて報知してもよい。すなわち、端末10は、当該対応、及び、PEIのフィールドにセットされる値に基づいて、一以上のサブグループ及び/又はモニタリング動作を識別してもよい。
【0088】
例えば、端末10は、あるDRX周期(例えば、n番目のDRX周期)における、あるページング期間(すなわち、PF及び/又はPO)に関連付けられるモニタリング動作の指示に基づいて、次のDRX周期(例えば、n+1番目のDRX周期)における、対応するページング期間(すなわち、n番目のDRX周期におけるPF及び/又はPOと同じn+1番目のDRX周期におけるPF及び/又はPO)における動作(第1の動作又は第2の動作)を決定してもよい。
【0089】
ここで、端末10におけるデフォルトの動作として、第1の動作又は第2の動作が規定されてもよい。例えば、基地局20によってサブグループ総数Nsgのみが報知された場合には(すなわち、サブグループ総数Nsgのみが設定され、モニタリング動作が指示されていない場合には)、端末10は、第1の動作又は第2の動作を実行してもよい。例えば、デフォルトの動作として、端末10が第1の動作を実行することによって、端末10がPEIを検出しなかった場合にあるページング期間におけるモニタを実行しないように規定することが可能となり、端末10における消費電力を削減することができる。また、デフォルトの動作として、端末10が第2の動作を実行することによって、端末10がPEIを検出しなかった場合にあるページング期間におけるモニタを実行するように規定することが可能となり、ページングDCI及び/又はPDSCHを確実に検出及び/又は受信することができる。
【0090】
(第2の態様)
端末10は、複数のPOに対応するPEIを含むDCI、すなわち、当該複数のPOそれぞれのページング対象のサブグループを示すフィールド(以下、「PO/サブグループ指示フィールド」という)を含むDCIを受信する。端末10は、当該DCIを受信し、PEIとしてのPO/サブグループ指示フィールドの値に基づいて、複数のPOにおけるモニタの実行を制御する。以下では、当該複数のPOは、同一のPFに関連付けられる複数のPOであるものとするが、これに限られない。また、以下、主に、PO/サブグループ指示フィールドの値(すなわち、PEIの値)に基づいて、POにおけるページングDCIのモニタリングを制御することを記載するが、PEIに関連する動作は、上述した第1の動作及び/又は第2の動作であってもよい。第2の態様は、第1の態様との相違点を中心に説明する。
【0091】
端末10は、上記サブグループ総数情報に加えて、上記複数のPOの数(例えば、同一のPFに関連付けられるPO数)Nsに関する情報(以下、「PO数情報」という)を受信してもよい。端末10は、上位レイヤシグナリングにより、サブグループ総数情報及びPO数情報を受信してもよい。サブグループ総数情報及び/又はPO数情報は、基地局20から報知されるシステム情報(例えば、SIB1)に含まれてもよい。
【0092】
端末10は、サブグループ総数情報及びPO数情報に基づいて、PEIとしてのPO/サブグループ指示フィールドのビット数を決定する。端末10は、当該ビット数に基づいてPEIのモニタリングを制御する。
【0093】
当該PO/サブグループ指示フィールドは、サブグループ総数情報が示すサブグループ総数NsgとPO数情報が示すPO数Nsの乗算値と等しいビット数のビットマップで構成されてもよい。
【0094】
又は、PO/サブグループ指示フィールドは、サブグループ総数Nsgに基づいて決定されるビット数のサブグループ指示フィールド(第1のフィールドとも呼ばれる)と、PO数に基づいて決定されるビット数のフィールド(以下、「PO指示フィールド」という、第2のフィールドとも呼ばれる)を含んでもよい。
【0095】
又は、PO/サブグループ指示フィールドは、複数のPOのうちのどのPOにおいてどのサブグループがページング対象となるかを示す単一のフィールドであってもよい。PO/サブグループ指示フィールドのビット数は、サブグループ総数Nsg及びPO数Nsに基づいて決定され、例えば、上記サブグループ指示フィールド及びPO指示フィールドの合計ビット数と等しくともよい。
【0096】
<ビットマップ>
図6は、本実施形態の第2の態様に係るPEIの一例を示す図である。
図6では、例えば、一つのPFに4つのPO#0~#3が関連付けられており、PO数N
sは4である。また、上記サブグループ総数N
sgは16であり、サブグループ#0~#15のうちのサブグループ#1に端末10が所属するものとする。なお、
図6では、
図4との相違点を中心に説明する。
【0097】
図6では、PEIとしてのPO/サブグループ指示フィールドは、サブグループ総数N
sg=16とPO数N
s=4との乗算値64と等しいビット数のビットマップで構成される。ビットマップ内の64ビットは、PO#0のサブグループ#0~#15、PO#1のサブグループ#0~#15,PO#2のサブグループ#0~#15及びPO#3のサブグループ#0~#15に対応する。このように、POのインデックスを先に(first)サブグループのインデックスを次に(second)、ビットマップ内の対応するビットが決定されてもよい。
【0098】
例えば、
図6では、PO#0のページング対象がサブグループ#0~#3であり、PO#1のページング対象がサブグループ#4~#7であり、PO#2のページング対象がサブグループ#8~#11であり、PO#3のページング対象がサブグループ#12~#15であることが、単一のPO/サブグループ指示フィールドによって示される。上記の通り、端末10は、サブグループ#1に所属するので、端末10は、サブグループ#1がページング対象に含まれるPO#0においてページングDCIをモニタリングするが、サブグループ#1がページング対象に含まれないPO#1~#3におけるページングDCIのモニタリングをスキップしてもよい。また、例えば、サブグループ#1に所属する端末10は、PO#0においてPDSCHのデコードを実行し、PO#1~#3においてPDSCHのデコードを実行しなくてもよい。
【0099】
図6に示すように、PEIとしてのPO/サブグループ指示フィールドをサブグループ総数N
sg及びPO数N
sの乗算値と等しいビット数のビットマップで構成する場合、複数のPOそれぞれで一以上のサブグループをページング対象とする場合に、当該ページング対象のサブグループを簡便に指定することができる。
【0100】
<コードポイント>
図7は、本実施形態の第2の態様に係るPEIの他の例を示す図である。
図7では、
図5又は6との相違点を中心に説明する。
図7では、PEIとして、PO/サブグループ指示フィールドの代わりに、サブグループ指示フィールドとPO指示フィールドとが含まれてもよい。サブグループ指示フィールドは、
図5で説明した通りである。PO指示フィールドは、PO数N
s=4に基づいて決定されるビット数2のコードポイントで構成される。各コードポイントに関連付けられるPOは、予め仕様で定められてもよいし、又は、上位レイヤシグナリングにより端末10に通知されてもよい。例えば、
図7では、コードポイント「00」がPO#0を示し、「01」、「10」及び「11」がPO#1、#2及び#3を示す。
【0101】
なお、
図7では、PO指示フィールドの各コードポイントが一つのPOを示すが、各コードポイントが予め定められた又は上位レイヤシグナリングにより通知される一以上のPOを示してもよい。このように、一以上のPOを示すコードポイントとしてPO指示フィールドを構成する場合、PO指示フィールドのビット数は、例えば、ceil(log2(PO数N
s))で示されてもよい。
【0102】
PO指示フィールド及びサブグループ指示フィールドは、PEI内の別々のフィールドとして規定されてもよいし、又は、PO指示フィールド及びサブグループ指示フィールドを連結した単一のPO/サブグループ指示フィールドとして規定されてもよい。例えば、
図7に示される6ビットのビット値は、左から2ビットがPO指示フィールドの値を示し、残りの4ビットのサブグループ指示フィールドの値を示すものとする。また、
図7では、PO指示フィールド及びサブグループ指示フィールド用のテーブルがそれぞれ設けられるが、PO/サブグループ指示フィールド用の単一のテーブルが設けられてもよい。当該単一のテーブルでは、例えば、6ビットのコードポイントと、どのPOのどのサブグループがページング対象であるかを示す情報とが関連付けられてもよい。
【0103】
例えば、
図7では、PO#0~#3の各サブグループ#0~#15において、PO#1のサブグループ#1のみがページング対象であることが、単一のDCIフォーマット内の6ビットのPO/サブグループ指示フィールド(すなわち、PEIの値)によって示される。上記の通り、端末10は、サブグループ#1に所属するので、端末10は、サブグループ#1がページング対象に含まれるPO#1においてページングDCIをモニタリングするが、サブグループ#1がページング対象に含まれないPO#0、#2及び#3におけるページングDCIのモニタリングをスキップしてもよい。
【0104】
図7に示すように、PEIとしてのPO/サブグループ指示フィールドをコードポイントで構成する場合、
図6に示すビットマップの場合と比べて、PO/サブグループ指示フィールドのビット数を削減でき、PEIによるオーバーヘッドを低減できる。
【0105】
なお、
図6及び7では、同一のPFに関連付けられる複数のPO#0~#3のうちの最初のPO#0の前にPEIモニタリング機会が設けられるが、当該複数のPOの少なくとも一つの中にPEIモニタリング機会が設けられてもよい。例えば、最初のPO#0内のPDCCHモニタリング機会の前のスロット又はシンボルにPEIモニタリング機会が設けられ、PO#0内で検出された各PEIに基づいて当該PO#0~#3内のPDCCHモニタリング機会におけるページングDCIのモニタリングが上記の通り制御されてもよい。また、
図6及び7では、同一のPFに関連付けられるPO#0~#3は等間隔で配置されるが、これに限られず少なくとも2つのPOが時間的に連続してもよい。このように、
図6及び7は例示にすぎず、図示するものに限られない。また、図示しないが、複数のPOにそれぞれ対応する複数のサブグループ指示フィールドをPEIとして含むDCIフォーマットが用いられてもよい。例えば、
図7において、PO#0~#3に対応するPEIとして16ビットを用意し、当該PEIとしての4個のサブグループ指示フィールドによりPO#0~#3のページング対象のサブグループが指定されてもよい。
【0106】
第2の態様では、サブグループ総数Nsg及びPO数Nsに基づいてPO/サブグループ指示フィールド(又はPO指示フィールド及びサブグループ指示フィールド)のビット数が適切に決定されるので、PEIモニタリング機会におけるモニタリングを適切に行うことができる。また、複数のPOに対応するDCIベースのPEIを用いて、当該複数のPOにおけるページング対象のサブグループを指定できるので、第1の態様と比べて、端末10のPEIモニタリング機会を削減し得る。
【0107】
(第3の態様)
次に、本実施形態の第3の態様として、POにおける端末動作について説明する。なお、上記第1及び第2の態様では、DCIベースのPEIを想定したが、ここでは、PEIは、POにおけるページング対象のサブグループを示す情報又は信号であればよく、DCIベースに限られず、SSSベース又はTRSベース等にも適用可能である。
【0108】
図4~7で説明した通り、端末10は、PEIが示すサブグループが端末10に割り当てられるサブグループを含む場合、POにおけるページングDCIのモニタリングを行い、当該ページングDCIを用いてスケジューリングされるPDSCHを介してページングメッセージを受信する。一方、端末10は、PEIが示すサブグループが端末10に割り当てられるサブグループを含まない場合、POにおけるページングDCIのモニタリングをスキップしてもよい。当該スキップにより、ページング対象外のPOにおける無駄な電力消費を防止できる。
【0109】
ところで、ページングDCIは、ページングメッセージを伝送するPDSCHのスケジューリングだけでなく、ショートメッセージの伝送にも用いることができる。ショートメッセージは、例えば、システム情報(例えば、SIB6、SIB7及びSIB8以外のBCCH)の更新(modification)の通知、ETWS初期通知(primary notification)、ETWS二次通知(secondary notification)及びCMAS通知の少なくとも一つ等に用いられる。
【0110】
図8(A)~(C)は、本実施形態に係るページングDCIの一例を示す図である。
図8では、ページングDCIとして、P-RNTIによってCRCスクランブルされるDCIフォーマット1_0を想定するが、これに限られない。
図8(A)~(C)に示すように、ページングDCIは、ショートメッセージ識別子(Short Message indicator)を含む。
【0111】
図8(A)に示すように、ショートメッセージ識別子「10」は、ページングDCI内にショートメッセージのみが存在することを示してもよい。
図8(B)に示すように、ショートメッセージ識別子「01」は、ページングDCI内にページングメッセージのためのスケジューリング情報(例えば、周波数領域リソース及び時間領域リソースの割り当て情報等)が存在するがショートメッセージが存在しないことを示してもよい。
図8(C)に示すように、ショートメッセージ識別子「11」は、ページングDCI内に上記スケジューリング情報及びショートメッセージの双方が存在することを示してもよい。
【0112】
例えば、
図8(A)及び(C)のページングDCI内のショートメッセージのMSBの値「1」は、上記システム情報の更新通知を示してもよい。また、当該ショートメッセージの左から2番目のビットの値「1」は、ETWS初期通知、ETWS二次通知及びCMAS通知の少なくとも一つであることを示してもよい。以下、
図8(A)に示すページングDCIと、
図8(B)(C)に示すページング用のスケジューリング情報を含むページングDCIとをそれぞれ区別する場合は、「ショートメッセージ用DCI」及び「ページングスケジューリング用DCI」とも呼ぶ。
【0113】
上記の通り、自身が所属するサブグループがページング対象外のPOにおいて、ページングDCIのモニタリングをスキップすることで、端末10の消費電力を節約できる。一方、当該POでも、端末10に対するショートメッセージ用DCI(例えば、
図8(A))は送信される。このため、端末10は、消費電力節約のために当該POにおけるページングDCIのモニタリングをスキップすると、ショートメッセージ用DCIを受信できず、システム情報の更新通知、ETWS及びCMASの少なくとも一つを検知できなくなる恐れがある。
【0114】
そこで、端末10は、PEIが示すサブグループに関係なく(すなわち、自身が所属するサブグループがページング対象であるか否か)に関係なく、各POにおいて
図8(A)~(C)に示すページングDCIのモニタリングを継続してもよい。
【0115】
具体的には、端末10は、PEIが示すサブグループが端末10に割り当てられるサブグループを含まない場合、又は、PEIが受信されない場合、POにおけるPDSCHの受信及び/又は復号(以下、「受信/復号」という)を行わない(スキップする)。この場合、端末10は、PDSCHの受信/復号を行わずに、POにおけるPDCCHモニタリングにより検出されるショートメッセージ用DCI(例えば、
図8(A))に含まれるショートメッセージを受信/復号する。
【0116】
また、端末10は、PEIが示すサブグループが端末10に割り当てられるサブグループを含まない場合、又は、PEIが受信されない場合において、POにおけるPDCCHモニタリングに基づいてページングスケジューリング用DCI(例えば、
図8(B)又は(C))を検出したとしても、PDSCHの受信/復号を実行しなくてもよい。すなわち、端末10は、POにおけるPDCCHモニタリングに基づいてページングスケジューリング用DCIを検出した場合において、ショートメッセージの受信/復号のみを実行し、PDSCHの受信/復号を実行しなくてもよい。すなわち、端末10は、POにおけるPDCCHモニタリングに基づいてページングスケジューリング用DCIを検出した場合において、当該ページングスケジューリング用DCIに含まれるスケジューリング情報(すなわち、ページング用のスケジューリング情報)を無視(スキップ)してもよい。すなわち、端末10はページングスケジューリング用DCIを検出した場合に、ページングスケジューリング用DCIにおけるショートメッセージの受信/復号のみを実行してもよい。
【0117】
上述したように、サブグループ化(subgrouping)においては、複数の端末をサブグループに分割し、サブグループ単位のページングが実行される。ここで、複数の端末には、PEIをサポートしていない端末(例えば、NRのリリース17よりも前のリリースに対応している端末、PEIに対応する能力を備えていない端末など)が含まれ得る。そして、基地局20は、あるPOにおいて、PEIをサポートしていない端末を意図してスケジューリング情報を含むページングスケジューリング用DCIを送信し、PDSCHのスケジューリングを実行する。一方で、当該あるPOにおいて、PEIをサポートしている端末(すなわち、端末10)は、PEIをサポートしていない端末を意図して送信されたスケジューリング情報を含むページングスケジューリング用DCIを検出する。すなわち、当該あるPOにおいて送信されたページングスケジューリング用DCIに含まれるスケジューリング情報はPEIをサポートしていない端末に対するものであり、PEIをサポートする端末(すなわち、端末10)は、当該スケジューリング情報を無視してもよい。
【0118】
このように、端末10がページングスケジューリング用DCIを検出した場合において、ショートメッセージの受信/復号のみを実行し、PDSCHの受信/復号を実行しないようにすることによって、PEIをサポートしていない端末とPEIをサポートしている端末とを、同じPOにおいて共存させる(スケジュールさせる)ことが可能となる。また、PEIをサポートしていない端末に対してはPDSCHの受信/復号を実行させ、PEIをサポートしている端末に対してはPDSCHの受信/復号を無視させることが可能となり、効率的なスケジューリングを実現することができる、また、PEIをサポートしている端末に対してはショートメッセージの受信/復号を実行させることが可能となり、システム情報の更新やETWS、CMASを通知することができる。
【0119】
一方、端末10は、PEIが示すサブグループが端末10に割り当てられるサブグループを含む場合、POにおけるPDSCHの受信/復号を行う(すなわち、PDSCHを介して伝送されたページングメッセージを受信/復号する)。自身が所属するサブグループがページング対象であるPOでは、ページングスケジューリング用DCI(例えば、
図8(B)又は(C))が検出されるためである。
【0120】
以上のように、端末10は、POにおいて自身が属するサブグループに対するページングメッセージが送信されるか否かに関係なく、当該POにおいて、PDCCHモニタリング(例えば、
図8(A)~(C)に示されるページングDCIのモニタリング)を行う。
【0121】
なお、端末10は、PEIの受信に関する設定情報(例えば、上記サブグループ総数情報)を受信する場合に、PEIのモニタリングを行ってもよい。当該設定情報を受信しない場合、端末10は、サブグループ化は行われないものと判断し、PEIをモニタリングせずに、設定された各POにおいてPDCCHモニタリングを行い、検出されたページングDCIに基づいてページングメッセージの受信/復号を行ってもよい。また、端末10は、上位レイヤシグナリングにより、当該設定情報を受信してもよい。
【0122】
図9は、本実施形態の第3の態様に係るPOにおける端末動作の一例を示す図である。
図9では、第1の態様で説明したPEIを想定するが、上記の通り、PEIはこれに限られない。例えば、
図9では、PO#0のページング対象がサブグループ#0であり、PO#1のページング対象がサブグループ#1であることがPEIによって示されるものとする。また、端末10はサブグループ#1に所属するものとする。
図9では、
図4~7との相違点を中心に説明する。
【0123】
図9に示すように、端末10は、各POがどのサブグループをページング対象とするかに関係なく、各POにおいてPDCCHモニタリングを継続する。例えば、端末10が属するサブグループ#1をページング対象としないPO#0においても、端末10は、PDCCHモニタリングを行い、ショートメッセージ用DCI(例えば、
図8(A))を検出し、ショートメッセージを受信する。当該PO#0では、サブグループ#1がページング対象ではないので、ページングスケジューリング用DCI(例えば、
図8(B)又は(C))は送信されず、検出されない。よって、PO#0において、端末10は、ページングメッセージの受信/復号を行わない。
【0124】
一方、端末10が属するサブグループ#1をページング対象とするPO#1では、ページングスケジューリング用DCI(例えば、
図8(B)又は(C))が送信される。端末10は、PO#1におけるPDCCHモニタリングにより当該ページングスケジューリング用DCIを検出し、当該ページングスケジューリング用DCIによりスケジューリングされるPDSCHを介したページングメッセージの受信/復号を行う。
【0125】
なお、PO#1では、端末10に対するショートメッセージ用DCI(例えば、
図8(A))も送信され得る。端末10は、PO#1におけるPDCCHモニタリングにより当該ショートメッセージ用DCIを検出する場合、当該ショートメッセージ用DCIに含まれるショートメッセージを受信してもよい。
【0126】
図9では、自身が所属するサブグループがページング対象外となるPOにおいてもPDCCHモニタリングが継続されるので、ページングDCI(例えば、P-RNTIによってCRCスクランブルされるDCIフォーマット1_0)をショートメッセージ用及びスケジューリング用の双方に共用する場合に、当該POにおいてショートメッセージを受信できる。
【0127】
(第4の態様)
次に、本実施形態の第4の態様として、サブグループの導出動作について説明する。なお、上記第1~第3の態様は、端末識別子ベース及びネットワークベースのどちらによりサブグループ化が実施される場合にも適用できる。ここでは、ネットワークベースでサブグループ化が実施される場合において、端末10が所属するサブグループを導出する動作について説明する。また、PEIは、POにおけるページング対象のサブグループを示す情報又は信号であればよく、DCIベースに限られず、SSSベース又はTRSベース等にも適用可能である。なお、第4の態様は、上記第1又は第2の態様及び/又は上記第3の態様と組み合わせることができる。
【0128】
サブグループの構成(例えば、サブグループ総数Nsg等)は、例えば、ページング戦略や負荷状況等の種々の要因により、所定の単位(例えば、セル、トラッキングエリア又はRANエリア等)毎に決定され、異なる単位間でサブグループの構成が異なることも想定される。例えば、セルAではサブグループ総数Nsgが2であるのに、セルBではサブグループ総数Nsgが4であることも想定される。
【0129】
このように、異なる単位間でサブグループの構成が異なる場合、当該異なる単位間でネットワークから端末10に割り当てられるサブグループは異なり得る。例えば、サブグループ総数Nsgが2であるセルAでは、端末10はサブグループ#1に所属するのに対して、サブグループ総数Nsgが4であるセルBでは、端末10はサブグループ#0に所属することが想定される。この場合、異なる単位(例えば、セルA及びB)間の移動により、端末10に割り当てられるサブグループの不整合が発生する恐れがある。
【0130】
そこで、第4のPO関連動作では、CN装置(例えば、AMFが、複数のサブグループ総数Nsgそれぞれにおいて端末10にサブグループを割り当て、当該割り当てられたサブグループのセットに関する情報(以下、「サブグループセット情報」という)を、端末10に通知してもよい。端末10は、例えば、CN装置への登録(registration)手順において、NASシグナリングにより、サブグループセット情報を受信してもよい。なお、サブグループ総数Nsg毎のサブグループの割り当てはRAN(例えば、基地局20)で行われてもよく、端末10は、RRCシグナリングにより、サブグループセット情報を受信してもよい。
【0131】
図10は、本実施形態の第4の態様に係るサブグループセット情報の一例を示す図である。
図10に示すように、サブグループセット情報では、サブグループ総数N
sgと、当該サブグループ総数N
sgで端末10に割り当てられるサブグループに関する情報(例えば、サブグループID)と、が関連付けられてもよい。例えば、
図10では、サブグループ総数N
sg=2、3、4、…、16それぞれにおいて端末10に割り当てられたサブグループIDが示される。
【0132】
CN装置は、サブグループ総数Nsg毎に、最大Nsg個のサブグループ#0~#Nsg-1の中から、端末10の性能、ネットワークの負荷、ページング戦略及び同一のPFに割りあてられた端末10の数の少なくとも一つに基づいて、端末10が所属するサブグループを決定してもよい。
【0133】
端末10は、上記サブグループセット情報と、上記サブグループ総数情報とに基づいて、キャンプオンするセルにおいて端末10が所属するサブグループを導出する。
【0134】
図11は、本実施形態の第4の態様に係るサブグループの導出動作の一例を示す図である。
図11では、端末10は、
図10に示すサブグループセット情報を受信しているものとする。また、
図11では、コードポイントで構成されるサブグループ指示フィールドを含むPEI(例えば、
図5)を想定するが、上記の通り、PEIはこれに限られない。
図11では、
図4~7との相違点を中心に説明する。
【0135】
例えば、
図11において、端末10はセルAからセルBに移動するものとする。セルAではサブグループ総数N
sg=2であり、PEI内のサブグループ指示フィールドは1ビットである。ここでは、サブグループ指示フィールド値「0」及び1がそれぞれサブグループ#0及び#1を示すものとする。一方、セルBではサブグループ総数N
sg=4であり、PEI内のサブグループ指示フィールドは2ビットである。ここでは、サブグループ指示フィールド値「00」、「01」、「10」及び「11」がそれぞれサブグループ#0、#1,#2及び#3を示すものとする。
【0136】
図11において、端末10は、セルAのサブグループ総数N
sgが2であり、
図10においてサブグループ総数N
sg=2にサブグループ#1が関連付けられるので、セルAにおいてセルグループ#1に所属すると判断する。一方、端末10は、セルBのサブグループ総数N
sgが4であり、
図10においてサブグループ総数N
sg=4にサブグループ#0が関連付けられるので、セルBにおいてセルグループ#0に所属すると判断する。
【0137】
図11に示すように、端末10がセルAにキャンプオンしている場合、PO#0のページング対象がサブグループ#1であり、PO#1のページング対象がサブグループ#0であることがPEIによって示される。上記の通り、端末10はセルAではサブグループ#1に所属するので、端末10は、PO#0においてページングDCIのモニタリングを行う一方、PO#1におけるページングDCIのモニタリングをスキップしてもよい。なお、図示しないが、PO#1においてページングDCIのモニタリングを継続してショートメッセージを受信してもよいことは勿論である。
【0138】
また、端末10がセルBにキャンプオンしている場合、PO#0のページング対象がサブグループ#3であり、PO#1のページング対象がサブグループ#0であることがPEIによって示される。上記の通り、端末10はセルBではサブグループ#0に所属するので、端末10は、PO#0におけるページングDCIのモニタリングをスキップする一方、PO#1におけるページングDCIのモニタリングを行ってもよい。なお、図示しないが、PO#0においてページングDCIのモニタリングを継続してショートメッセージを受信してもよいことは勿論である。
【0139】
図12は、本実施形態のサブグループ総数情報に関する仕様変更の一例を示す図である。上記の通り、サブグループ総数情報は、上位レイヤシグナリングにより端末10に通知される。
図12では、サブグループ総数情報がSIB1に含まれる一例を示すが、これに限られないことは勿論である。
【0140】
図12に示すように、サブグループ総数情報(例えば、RRC IE「nrofPagingSubGroup」)は、SIB1のRRC IE「ServingCellConfigCommonSIB」内のRRC IE「DownlinkConfigCommonSIB」に含まれてもよい。当該サブグループ総数情報は、セルCでサポートされるサブグループ総数N
sgを2~16の値で指定する。
【0141】
例えば、端末10は、SIB1内にサブグループ総数情報(例えば、RRC IE「nrofPagingSubGroup」)が存在し、かつ、当該端末10がページングサブグループをサポートする場合、当該サブグループ総数情報(例えば、RRC IE「nrofPagingSubGroup」)によって示されるサブグループ総数N
sgに対応する値(すなわち、
図10のサブグループ)を、端末10に割り当てられるサブグループとして、アッパー(upper)レイヤ(例えば、TS24.501で規定されるNAS)で」与えられるように、セットしてもよい。
【0142】
これにより、
図11に示すように、端末10が、サブグループ総数N
sgが異なるセル間を移動する場合であっても、端末10は、自身に割り当てられたサブグループを導出できる。
【0143】
(無線通信システムの構成)
次に、以上のような無線通信システム1の各装置の構成について説明する。なお、以下の構成は、本実施形態の説明において必要な構成を示すためのものであり、各装置が図示以外の機能ブロックを備えることを排除するものではない。
【0144】
<ハードウェア構成>
図13は、本実施形態に係る無線通信システム内の各装置のハードウェア構成の一例を示す図である。無線通信システム1内の各装置(例えば、端末10、基地局20、CN30など)は、プロセッサ11、記憶装置12、有線又は無線通信を行う通信装置13、各種の入力操作を受け付ける入力装置や各種情報の出力を行う入出力装置14を含む。
【0145】
プロセッサ11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、無線通信システム1内の各装置を制御する。プロセッサ11は、プログラムを記憶装置12から読み出して実行することで、本実施形態で説明する各種の処理を実行してもよい。無線通信システム1内の各装置は、1又は複数のプロセッサ11により構成されていてもよい。また、当該各装置は、コンピュータと呼ばれてもよい。
【0146】
記憶装置12は、例えば、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等のストレージから構成される。記憶装置12は、プロセッサ11による処理の実行に必要な各種情報(例えば、プロセッサ11によって実行されるプログラム等)を記憶してもよい。
【0147】
通信装置13は、有線及び/又は無線ネットワークを介して通信を行う装置であり、例えば、ネットワークカード、通信モジュール、チップ、アンテナ等を含んでもよい。また、通信装置13には、アンプ、無線信号に関する処理を行うRF(Radio Frequency)装置と、ベースバンド信号処理を行うBB(BaseBand)装置とを含んでいてもよい。
【0148】
RF装置は、例えば、BB装置から受信したデジタルベースバンド信号に対して、D/A変換、変調、周波数変換、電力増幅等を行うことで、アンテナAから送信する無線信号を生成する。また、RF装置は、アンテナから受信した無線信号に対して、周波数変換、復調、A/D変換等を行うことでデジタルベースバンド信号を生成してBB装置に送信する。BB装置は、デジタルベースバンド信号をパケットに変換する処理、及び、パケットをデジタルベースバンド信号に変換する処理を行う。
【0149】
入出力装置14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス及び/又はマイク等の入力装置と、例えば、ディスプレイ及び/又はスピーカ等の出力装置とを含む。
【0150】
以上説明したハードウェア構成は一例に過ぎない。無線通信システム1内の各装置は、
図13に記載したハードウェアの一部が省略されていてもよいし、
図13に記載されていないハードウェアを備えていてもよい。また、
図13に示すハードウェアが1又は複数のチップにより構成されていてもよい。
【0151】
<機能ブロック構成>
≪端末≫
図14は、本実施形態に係る端末の機能ブロック構成の一例を示す図である。
図14に示すように、端末10は、受信部101と、送信部102と、制御部103と、を備える。
【0152】
なお、受信部101と送信部102とが実現する機能の全部又は一部は、通信装置13を用いて実現することができる。また、受信部101と送信部102とが実現する機能の全部又は一部と、制御部103とは、プロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0153】
受信部101は、下り信号を受信する。また、受信部101は、下り信号を介して伝送された情報及び/又はデータを受信してもよい。ここで、「受信する」とは、例えば、無線信号の受信、デマッピング、復調、復号、モニタリング、測定の少なくとも一つ等の受信に関する処理を行うことを含んでもよい。下り信号は、例えば、PDSCH、PDCCH、下り参照信号、同期信号、PBCH等の少なくとも一つを含んでもよい。
【0154】
受信部101は、サーチスペース内のPDCCH候補をモニタリングして、DCIを検出する。受信部101は、DCIを用いてスケジューリングされるPDSCHを介して、下りユーザデータ及び/又は上位レイヤの制御情報(例えば、Medium Access Control Element(MAC CE)、RRCメッセージ又はNASメッセージ等)を受信してもよい。
【0155】
具体的には、受信部101は、システム情報(例えば、SIB1等)を受信してもよい。また、受信部101は、サブグループ総数に関する情報(例えば、上記サブグループ総数情報)を受信してもよい。例えば、受信部101は、上位レイヤシグナリングにより、前記サブグループ総数に関する情報を受信する。また、受信部101は、複数のページング期間の数に関する情報(例えば、上記PO数情報)を受信してもよい。例えば、受信部101は、上位レイヤシグナリングにより、前記複数のページング期間の数に関する情報を受信する。上位レイヤシグナリングは、例えば、NASシグナリング、システム情報又はRRCシグナリングである。
【0156】
また、受信部101は、ページング期間(例えば、PO)におけるページング対象のサブグループを示すフィールド(例えば、PEIとしてのサブグループ指示フィールド)を含む下り制御情報を受信してもよい(第1の態様、例えば、
図4及び5)。
【0157】
また、受信部101は、複数のページング期間(例えば、複数のPO)におけるページング対象のサブグループを示すフィールド(例えば、PEIとしてのPO/サブグループ指示フィールド、又は、PO指示フィールド及びサブグループ指示フィールド)を含む下り制御情報を受信してもよい(第2の態様、例えば、
図6及び7)。
【0158】
受信部101は、ページング期間でモニタリングされる下り制御情報(例えば、ページングDCI)を受信し、当該下り制御情報を用いてスケジューリングされる下り共有チャネルを介して、ページングメッセージを受信してもよい。
【0159】
受信部101は、ネットワークによって端末10に割り当てられるサブグループを示す情報を受信してもよい(ネットワークベースのサブグループ化)。
【0160】
受信部101は、ページング期間におけるページング対象のサブグループを示す情報又は信号(例えば、PEI)の受信に関する設定情報を受信する。当該設定情報は、例えば、上記サブグループ総数情報であってもよい。
【0161】
受信部101は、ページング期間におけるページング対象のサブグループを示す情報又は信号(例えば、PEI)を受信してもよい。
【0162】
受信部101は、ページング期間におけるページング対象のサブグループを示す情報又は信号(例えば、PEI)が示す前記サブグループが端末10に割り当てられるサブグループを含まない場合、下り共有チャネルの受信及び/又は復号を行わなくもよい(例えば、
図9)。受信部101は、前記情報又は前記信号が受信されない場合、前記受信部は、下り共有チャネルの受信及び/又は復号を行わなくともよい。受信部101は、前記下り共有チャネルの受信及び/又は復号を行わずに、ページング期間に検出される前記下り制御情報に含まれるショートメッセージを受信してもよい。
【0163】
受信部101は、ページング期間におけるページング対象のサブグループを示す情報又は信号(例えば、PEI)が示す前記サブグループが端末10に割り当てられるサブグループを含む場合、ページング期間に検出された前記下り制御情報に基づいて下り共有チャネルの受信及び/又は復号を行ってもよい(例えば、
図9)。
【0164】
受信部101は、複数のサブグループ総数それぞれにおいて端末10に割り当てられたサブグループのセットに関する情報(例えば、
図10のサブグループセット情報)と、所定単位におけるサブグループ総数に関する情報(例えば、上記サブグループ総数情報)と、を受信する。当該所定単位は、例えば、端末10がキャンプオンするセル、端末10が所属するトラッキングエリア、又は、端末10が所属するRANエリアであってもよい。受信部101は、NASシグナリングにより前記サブグループのセットに関する情報を受信し、前記NASシグナリング、システム情報又はRRCシグナリングにより、前記サブグループ総数に関する情報を受信してもよい。
【0165】
送信部102は、上り信号を送信する。また、送信部102は、上り信号を介して伝送される情報及び/又はデータを送信してもよい。ここで、「送信する」とは、例えば、符号化、変調、マッピング、無線信号の送信の少なくとも一つ等の送信に関する処理を行うことを含んでもよい。上り信号は、例えば、上り共有チャネル(例えば、物理上り共有チャネル(Physical Uplink Shared channel:PUSCH)、ランダムアクセスプリアンブル(例えば、物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel:PRACH)、上り参照信号等の少なくとも一つを含んでもよい。
【0166】
送信部102は、受信部101で受信されたDCIを用いてスケジューリングされるPUSCHを介して、上りユーザデータ及び/又は上位レイヤの制御情報(例えば、MAC CE、RRCメッセージ等)を送信してもよい。
【0167】
制御部103は、端末10における各種制御を行う。
【0168】
例えば、制御部103は、前記下り制御情報内の前記フィールドの値に基づいて、ページング期間におけるモニタの実行(例えば、PEIに関連する第1及び/又は第2の動作におけるページング期間におけるモニタの実行)を制御する(第1の態様)。また、制御部103は、前記サブグループ総数に関する情報に基づいて、前記下り制御情報内の上記フィールドのビット数を決定してもよい。当該フィールドは、サブグループ総数と等しいビット数のビットマップで構成されてもよい(例えば、
図4)。当該フィールドは、前記サブグループ総数に基づいて決定されるビット数のコードポイントで構成されてもよい(例えば、
図5)。
【0169】
制御部103は、前記下り制御情報内の前記フィールドの値が示すサブグループが端末10に割り当てられるサブグループを含まない場合、前記ページング期間における前記モニタの実行(例えば、ページングDCIのモニタリング、及び/又は、PDSCHの受信及び/又は復号)をスキップしてもよい(例えば、
図4及び5)。
【0170】
制御部103は、前記下り制御情報内の前記フィールドの値が示すサブグループが端末10に割り当てられるサブグループを含む場合、前記ページング期間における前記モニタ(例えば、ページングDCIのモニタリング、及び/又は、PDSCHの受信及び/又は復号)を実行してもよい(例えば、
図4及び5)。
【0171】
制御部103は、前記下り制御情報内の前記フィールドの値に基づいて、複数のページング期間におけるモニタの実行(例えば、PEIに関連する第1及び/又は第2の動作におけるページング期間におけるモニタの実行)を制御する(第2の態様)。また、制御部103は、前記サブグループ総数に関する情報及び前記複数の期間の数に関する情報に基づいて、前記下り制御情報内の前記フィールドのビット数を決定してもよい。当該フィールドは、前記サブグループ総数及び前記複数のページング期間の数の乗算値と等しいビット数のビットマップで構成されてもよい(例えば、
図6)。当該フィールドは、前記サブグループ総数に基づいて決定されるビット数の第1のフィールドと、前記複数の期間の数に基づいて決定されるビット数の第2のフィールドと、を含んでもよい(例えば、
図7)。当該フィールドは、前記サブグループ総数に基づいて決定されるビット数のコードポイントと、前記複数の期間の数に基づいて決定されるビット数のコードポイントとを連結して構成されてもよい(例えば、
図7)。
【0172】
制御部103は、前記下り制御情報内の前記フィールドの値が示す前記複数のページング期間の少なくとも一つにおける前記サブグループが端末10に割り当てられるサブグループを含まない場合、該ページング期間における前記モニタの実行(例えば、ページングDCIモニタリング、及び/又は、PDSCHの受信及び/又は復号)をスキップしてもよい(例えば、
図6及び7)。
【0173】
制御部103は、前記下り制御情報内の前記フィールドの値が示す前記複数の期間の少なくとも一つにおける前記サブグループが前記端末に割り当てられるサブグループを含む場合、該ページング期間における前記モニタ(例えば、ページングDCIのモニタリング、及び/又は、PDSCHの受信及び/又は復号)を実行してもよい(例えば、
図6及び7)。
【0174】
制御部103は、端末10に割り当てられる端末識別子(例えば、5G-S-TMSI)及び前記サブグループ総数に基づいて、端末10に割り当てられるサブグループを導出してもよい(端末識別子ベースのサブグループ化)。
【0175】
制御部103は、ページング用の期間におけるページング対象のサブグループを示す情報又は信号(例えば、PEI)の受信を制御してもよい。また、制御部103は、前記情報又は前記信号が示す前記サブグループに関係なく、前記ページング期間において特定のRNTIによってCRCビットがスクランブルされた下り制御情報(例えば、ページングDCI)のモニタリングを実行してもよい(第3の態様)。
【0176】
制御部103は、前記サブグループのセットに関する情報と、前記サブグループ総数に関する情報と、に基づいて、前記所定単位において端末10が所属するサブグループを導出する(第4の態様)。
【0177】
制御部103は、受信部101によってページング期間におけるページング対象のサブグループを示す情報又は信号(例えば、PEI)が受信される場合に、前記情報又は前記信号が示す前記サブグループと、前記導出されたサブグループと、に基づいて、ページング期間における下り制御情報(例えば、ページングDCI)のモニタリングを制御してもよい(第4の態様)。制御部103は、前記情報又は前記信号が示す前記サブグループが前記導出されたサブグループを含まない場合、ページング期間における前記下り制御情報のモニタリングをスキップしてもよい(例えば、
図11)。制御部103は、前記情報又は前記信号が示す前記サブグループが前記導出されたサブグループを含む場合、前記期間における前記下り制御情報のモニタリングを行ってもよい(例えば、
図11)。制御部103は、前記情報又は前記信号が示す前記サブグループに関係なく、ページング期間において前記下り制御情報のモニタリングを実行してもよい。
【0178】
≪基地局≫
図15は、本実施形態に係る基地局の機能ブロック構成の一例を示す図である。
図15に示すように、基地局20は、受信部201と、送信部202と、制御部203と、を備える。
【0179】
なお、受信部201と送信部202とが実現する機能の全部又は一部は、通信装置13を用いて実現することができる。また、受信部201と送信部202とが実現する機能の全部又は一部と、制御部203とは、プロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0180】
受信部201は、上記上り信号を受信する。また、受信部201は、上記上り信号を介して伝送された情報及び/又はデータを受信してもよい。
【0181】
送信部202は、上記下り信号を送信する。また、送信部202は、上記下り信号を介して伝送される情報及び/又はデータを送信してもよい。具体的には、送信部202は、システム情報(例えば、SIB1)を送信してもよい。また、送信部202は、サブグループ総数に関する情報(例えば、上記サブグループ総数情報)を送信してもよい。また、送信部202は、複数のページング期間の数に関する情報(例えば、上記PO数情報)を送信してもよい。
【0182】
また、送信部202は、ページング期間(例えば、PO)におけるページング対象のサブグループを示すフィールド(例えば、PEIとしてのサブグループ指示フィールド)を含む下り制御情報を送信してもよい(第1の態様、例えば、
図4及び5)。
【0183】
また、送信部202は、複数のページング期間(例えば、複数のPO)におけるページング対象のサブグループを示すフィールド(例えば、PEIとしてのPO/サブグループ指示フィールド、又は、PO指示フィールド及びサブグループ指示フィールド)を含む下り制御情報を送信してもよい(第2の態様、例えば、
図4及び5)。
【0184】
送信部202は、ページング期間でモニタリングされる下り制御情報(例えば、ページングDCI)を送信し、当該下り制御情報を用いてスケジューリングされる下り共有チャネルを介して、ページングメッセージを送信してもよい。
【0185】
送信部202は、ネットワークによって端末10に割り当てられるサブグループを示す情報を送信してもよい(ネットワークベースのサブグループ化)。
【0186】
送信部202は、ページング期間におけるページング対象のサブグループを示す情報又は信号(例えば、PEI)の受信に関する設定情報を送信する。当該設定情報は、例えば、上記サブグループ総数情報であってもよい。
【0187】
送信部202は、ページング期間におけるページング対象のサブグループを示す情報又は信号(例えば、PEI)を送信してもよい。
【0188】
送信部202は、複数のサブグループ総数それぞれにおいて端末10に割り当てられたサブグループのセットに関する情報(例えば、
図10のサブグループセット情報)と、所定単位におけるサブグループ総数に関する情報(例えば、上記サブグループ総数情報)と、を送信してもよい。
【0189】
制御部203は、基地局20における各種制御を行う。なお、基地局の送信部202から送信される一部の情報は、コアネットワーク30上の装置内の送信部が送信してもよい。
【0190】
(その他の実施形態)
上記実施形態における各種の信号、情報、パラメータは、どのようなレイヤでシグナリングされてもよい。すなわち、上記各種の信号、情報、パラメータは、上位レイヤ(例えば、Non Access Stratum(NAS)レイヤ、RRCレイヤ、MACレイヤ等)、下位レイヤ(例えば、物理レイヤ)等のどのレイヤの信号、情報、パラメータに置き換えられてもよい。また、所定情報の通知は明示的に行うものに限られず、黙示的に(例えば、情報を通知しないことや他の情報を用いることによって)行われてもよい。
【0191】
また、上記実施形態における各種の信号、情報、パラメータ、IE、チャネル、時間単位及び周波数単位の名称は、例示にすぎず、他の名称に置き換えられてもよい。例えば、スロットは、所定数のシンボルを有する時間単位であれば、どのような名称であってもよい。また、RBは、所定数のサブキャリアを有する周波数単位であれば、どのような名称であってもよい。また、「第1の~」、「第2の~」は、複数の情報又は信号の単なる識別にすぎず、適宜順番が入れ替えられてもよい。
【0192】
また、上記実施形態における端末10の用途(例えば、RedCap、IoT向け等)は、例示するものに限られず、同様の機能を有する限り、どのような用途(例えば、eMBB、URLLC、Device-to-Device(D2D)、Vehicle-to-Everything(V2X)等)で利用されてもよい。また、各種情報の形式は、上記実施形態に限られず、ビット表現(0又は1)、真偽値(Boolean:true又はfalse)、整数値、文字等適宜変更されてもよい。また、上記実施形態における単数、複数は相互に変更されてもよい。
【0193】
以上説明した実施形態は、本開示の理解を容易にするためのものであり、本開示を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、インデックス、条件等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、上記実施形態で説明した少なくとも一部の構成を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0194】
1…無線通信システム、20…基地局、30…コアネットワーク、101…受信部、102…送信部、103…制御部、201…受信部、202…送信部、203…制御部、11…プロセッサ、12…記憶装置、13…通信装置、14…入出力装置