(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022172998
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】密閉効果が良い容開封性密閉容器
(51)【国際特許分類】
B65D 43/06 20060101AFI20221110BHJP
【FI】
B65D43/06
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021087087
(22)【出願日】2021-05-24
(31)【優先権主張番号】202110496122.4
(32)【優先日】2021-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521224251
【氏名又は名称】余慶河
【氏名又は名称原語表記】Yu Qinghe
【住所又は居所原語表記】No. 2, Lane 1, Haoguang Qiaogou Road, Xinxu Town, Raoping County, Chaozhou City, Guangdong China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】余慶河
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA05
3E084AA14
3E084BA01
3E084CA03
3E084DA03
3E084FA09
3E084GB06
3E084GB12
3E084GB26
(57)【要約】 (修正有)
【課題】密閉効果が良い容開封性密閉容器を提供する。
【解決手段】容器本体と、密閉蓋と、を備え、容器本体は口部を有し、容器本体の口部と密閉蓋との間に密封機構が設けられ、密閉蓋が容器本体の口部に取り外し可能に取り付けられ、密封機構がロックアップ密閉状態にある密閉効果が良い易開封性密閉容器であって、前記容器本体と密閉蓋との間にクイックオープン機構がさらに設けられ、クイックオープン機構は開封ベース部と、開封部材と、を備え、開封ベース部が容器本体の外側壁頂部に設けられ、開封部材の中央部が密閉蓋の縁端に回転可能に取り付けられ、開封部材の両端が各々開封動作端、操作端であり、開封動作端が開封ベース部の頂面に位置し、操作端が開封ベース部の頂面から離反することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体と、密閉蓋と、を備え、前記容器本体は、口部を有し、前記容器本体の前記口部と前記密閉蓋との間に密封機構が設けられ、前記密閉蓋が前記容器本体の前記口部に取り外し可能に取り付けられ、前記密封機構がロックアップ密閉状態にある密閉効果が良い易開封性密閉容器であって、前記容器本体と前記密閉蓋との間にクイックオープン機構がさらに設けられ、前記クイックオープン機構は開封ベース部と、開封部材と、を備え、前記開封ベース部が前記容器本体の外側壁頂部に設けられ、前記開封部材の中央部が前記密閉蓋の縁端に回転可能に取り付けられ、前記開封部材の両端が各々開封動作端、操作端であり、前記開封動作端が前記開封ベース部の頂面に位置し、前記操作端が前記開封ベース部の頂面から離反し;前記密閉蓋を開ける時、使用者は、前記操作端を引き上げて回転させ、前記開封動作端を前記開封ベース部の頂面に押圧させて、前記開封動作端が位置する前記密閉蓋領域と前記容器本体の前記口部との間の前記密封機構の一部を分離させることで、使用者の継続操作、前記密閉蓋の開封完了が容易になることを特徴とする、密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項2】
前記開封部材は、直板状を呈し、前記開封部材の前記開封動作端が下向きに突出し、前記開封部材の前記操作端の底面が前記密閉蓋の頂面に近接することを特徴とする、請求項1に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項3】
前記開封部材の前記開封動作端の外側面に滑らかに連なっている曲面を有することを特徴とする、請求項2に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項4】
前記開封部材の前記操作端の底部に上向きに傾斜する傾斜面を有することを特徴とする、請求項2に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項5】
前記開封部材は、7字形を呈し、前記開封部材が垂直に延びる操作部位と、水平に延びる開封部位と、を備え、前記開封部材の隅部が前記密閉蓋の縁端に回転可能に取り付けられ、前記開封部材の前記操作端が前記操作部位の底端に位置し、前記開封部材の前記開封動作端が前記開封部位の末端に位置することを特徴とする、請求項1に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項6】
前記開封部材の前記開封動作端は、半円柱状を呈することを特徴とする、請求項5に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項7】
前記操作部位の内側壁に前記開封ベース部の底面をロックできる係止ロック部材が設けられることを特徴とする、請求項5に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項8】
前記密封機構は、密封親ユニットと、密封子ユニットと、を備え、前記密封子ユニットが前記容器本体の前記口部に設けられ、前記密封親ユニットが前記密閉蓋の底面に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項9】
前記密封子ユニットは、環状密封挿嵌部と、係止具と、を含み、前記環状密封挿嵌部が前記容器本体の前記口部に固定され、前記係止具が前記環状密封挿嵌部の外側壁に設けられ;前記密封親ユニットは、環状密封挿嵌溝と、前記係止具と互に係合できる係合溝と、を備え、前記環状密封挿嵌溝が前記密閉蓋の底面に固定され、前記係合溝が前記環状密封挿嵌溝の内側壁に設けられることを特徴とする、請求項8に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項10】
前記密封親ユニットの前記環状密封挿嵌溝は、外溝プレートと、内溝プレートと、を備え、前記係合溝が前記外溝プレートの内側壁に設けられ、前記内溝プレートの内側壁に前記係止具の内側壁に突き当たると共に押圧できる密封曲面を有することを特徴とする、請求項9に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密閉効果が良い易開封性密閉容器に関し、特に、密閉蓋を迅速かつ簡単に開けられる密閉効果が良い易開封性密閉容器に関する。
【背景技術】
【0002】
鮮度保持容器などの密閉容器は、密閉効果を奏するため、従来の方法として蓋と容器との間を圧嵌またはねじ込み結合し、前記圧嵌に容器口部と容器蓋に締まり嵌めが用いられ、互いに係合し、容器を開けるのが面倒であり、ねじ込み結合は、円形の容器口部と容器蓋にのみ適し、製造と使用上の不便さが存在していた。そのため近年普遍的にフラップ・ロックス式構造が使用され、即ち、容器口部の外壁に係止材が設けられ、容器蓋の縁端にフリップ可能なフラップが設けられ、フラップに留め具または穴が設けられ、留め具または穴が係止材と嵌合した後、容器と蓋を互いに密接させる。この技術の利点として、1つ目は、使いやすさであり、2つ目が様々な形状(方形、円形など)の容器に適し、特に、容器蓋の縁端にあるフラップに穴を設け、穴を係止材に嵌め込んだ後、結合が堅牢となるが、存在する欠点としてフラップの構造設計が不合理で、片手で開けるのが難しい。
【0003】
特許文献1では、密閉容器構造が開示され、前記緊合構造に蓋体の周辺から外側に延びる緊合フラップが設けられ、緊合フラップの下に蓋体を緊合して固定するための少なくとも1つの係止部、および緊合フラップを蓋体の周辺に連結するためのヒンジ結合部が設けられ、ヒンジ結合部に複数段のスリット穴が設けられ、緊合フラップと蓋体とが連結されるヒンジ結合領域を小さくさせる。前記密閉容器は、前述の緊合構造と、容器本体と、を備え、かつ頂部近傍箇所に係合構造が設けられ、前記係合構造が係止部に適合し、蓋体を容器本体に緊合して固定するために用いられる。
【0004】
上記密閉容器に開けにくいという問題があり、使用者が蓋体を開ける時、片手で容器本体を固定し、別の片手で緊合フラップを引き上げ、かつ多くの時間を費やし強く引き上げることで蓋を開けることができる。このような構造の密閉容器の開封は、非常に不便であるため、使用者に極め大きな不便さをもたらし、特に使用者が忙しい時または片手で他の物品を掴んでいて、両手で開封できない時、蓋体開封操作を完了できない。これにより現在の密閉容器は、密閉効果が良好な密閉構造を備えた場合、開封時の操作が困難になるという問題が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】発明の名称が「緊合構造およびその緊合構造を備えた密閉容器」である、中国特許第CN101164833A号公開公報。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、良好な密封効果を有するだけでなく、開封も容易である密閉効果が良い易開封性密閉容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を提示する。
容器本体と、密閉蓋と、を備え、容器本体は口部を有し、容器本体の口部と密閉蓋との間に密封機構が設けられ、密閉蓋が容器本体の口部に取り外し可能に取り付けられ、密封機構がロックアップ密閉状態にある密閉効果が良い易開封性密閉容器であって、前記容器本体と密閉蓋との間にクイックオープン機構がさらに設けられ、クイックオープン機構は開封ベース部と、開封部材と、を備え、開封ベース部が容器本体の外側壁頂部に設けられ、開封部材の中央部が密閉蓋の縁端に回転可能に取り付けられ、開封部材の両端が各々開封動作端、操作端であり、開封動作端が開封ベース部の頂面に位置し、操作端が開封ベース部の頂面から離反し;密閉蓋を開ける時、使用者は、操作端を引き上げて回転させ、開封動作端を開封ベース部の頂面に押圧させて、開封動作端が位置する密閉蓋領域と容器本体の口部との間の密封機構の一部を分離させることで、使用者の継続操作、密閉蓋の開封完了が容易になる。密封機構がロックアップ密閉状態にある時、使用者は密封機構を操作することが難しいため、クイックオープン機構の役割は、密封機構の特定の箇所のロックを破壊して、この箇所の密封機構の一部を互いに分離させるため、使用者がこの箇所を通じて引き続き操作して密封機構を徹底的に解放して、密閉蓋を完全に取り外すことに便利である。クイックオープン機構は、レバレッジ原理を利用し、操作を簡素化し、密閉蓋のロックアップ密閉状態を破壊させて、密閉蓋を開ける操作が便利で、迅速、省力化になることを特徴とする。
【0008】
一態様において、前記開封部材は、直板状を呈し、開封部材の開封動作端が下向きに突出し、開封部材の操作端の底面が密閉蓋の頂面に近接する。このように、開封部材は、密閉蓋の頂面によって支持され、開封部材の揺動を防ぐことができるだけでなく、収納、持ち運びにも便利である。
【0009】
より好ましい態様において、前記開封部材の開封動作端の外側面に滑らかに連なっている曲面を有する。滑らかに連なっている曲面は、開封動作端が開封ベース部頂面と接触したときに損傷するのを効果的に回避することができる。
【0010】
より好ましい態様において、前記開封部材の操作端の底部に上向きに傾斜する傾斜面を有する。傾斜面の役割は、使用者の手の指を開封部材の操作端と密閉蓋頂面との間の隙間に差し入れやすくして、開封部材の操作端を上に引き上げることである。
【0011】
別の態様において、前記開封部材は、7字形を呈し、開封部材が垂直に延びる操作部位と、水平に延びる開封部位と、を備え、開封部材の隅部が密閉蓋の縁端に回転可能に取り付けられ、開封部材の操作端が操作部位の底端に位置し、開封部材の開封動作端が開封部位の末端に位置する。
【0012】
より好ましい態様において、前記開封部材の開封動作端は、半円柱状を呈する。開封動作端は、半円柱状に設計されるため、開封動作端を開封ベース部の頂面に押圧した時、開封動作端と開封ベース部の頂面との間の相対的な滑り運動がよりスムーズになり、開封動作端が損傷する可能性が低くなる。
【0013】
より好ましい態様において、前記開封動作端に複数の凹溝が穿設される。このように材料を効果的に節約できる。
【0014】
より好ましい態様において、前記操作部位の内側壁に開封ベース部の底面をロックできる係止ロック部材が設けられる。操作部位が垂直下向きで、非開封状態にある時、係止ロック部材が開封ベース部の底面をロックし、開封部材の搖動を防ぐことができ、収納、持ち運びにも便利である。
【0015】
好ましい態様において、密封機構は、密封親ユニットと、密封子ユニットと、を備え、密封子ユニットが容器本体の口部に設けられ、密封親ユニットが密閉蓋の底面に設けられる。
【0016】
より好ましい態様において、前記密封子ユニットは、環状密封挿嵌部と、係止具と、を含み、環状密封挿嵌部が容器本体の口部に固定され、係止具が環状密封挿嵌部の外側壁に設けられ;密封親ユニットは、環状密封挿嵌溝と、係止具と互に係合できる係合溝と、を備え、環状密封挿嵌溝が密閉蓋の底面に固定され、係合溝が環状密封挿嵌溝の内側壁に設けられる。密閉蓋が容器本体の口部に置かれた後、密閉蓋を圧下し、環状密封挿嵌部を密閉蓋の底面にある環状密封挿嵌溝に挿入させ、係止具が係合溝と互に係合し、密閉蓋が容器本体頂部の口部を完全に密閉させる。
【0017】
より好ましい態様において、前記密封親ユニットの環状密封挿嵌溝は、外溝プレートと、内溝プレートと、を備え、係合溝が外溝プレートの内側壁に設けられ、内溝プレートの内側壁に係止具の内側壁に突き当たると共に押圧できる密封曲面を有する。
【0018】
従来技術と比較して本発明の有利な効果としては、クイックオープン機構が設けられることにより、使用者は、開封部材の操作端を気楽で迅速に操作し、開封動作端が位置する密閉蓋領域と容器本体の口部との間の密封機構の一部を互いに分離させることで、使用者の継続操作、密閉蓋の開封完了を容易になり、操作が非常に便利で迅速であり、密閉蓋の開封を素早く完了でき、特に、密封機構のシール効果が良好な密閉容器に適する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】
図1に示す実施例1の容器本体の構造模式図である。
【
図3】
図1に示す実施例1の密閉蓋の下から見た立体図である。
【
図4】
図1に示す実施例1の開封部材の下から見た立体図である。
【
図7】
図6に示す実施例2の構成要素分解図である。
【
図8】
図6に示す実施例2の開封部材の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(実施例1)
図1乃至
図5を参照すると、本実施例内の密閉効果が良い易開封性密閉容器は、容器本体1と、密閉蓋2と、を備え、容器本体1は口部101を有し、容器本体1の口部101と密閉蓋2との間に密封機構3が設けられ、密閉蓋2が容器本体1の口部101に取り外し可能に取り付けられ、密封機構3がロックアップ密閉状態にある。
【0021】
密封機構3は、密封親ユニット301と、密封子ユニット302と、を備え、密封子ユニット302が容器本体1の口部101に設けられ、密封親ユニット301が密閉蓋2の底面に設けられる。
【0022】
前記密封子ユニット302は、環状密封挿嵌部3021と、係止具3022と、を含み、環状密封挿嵌部3021が容器本体1の口部101(本実施例において、環状密封挿嵌部3021は、容器本体1と一体的に形成される)に固定され、係止具3022が環状密封挿嵌部3021の外側壁に設けられる。
【0023】
密封親ユニット301は、環状密封挿嵌溝3011と、係止具3022と互に係合できる係合溝3012と、を備え、環状密封挿嵌溝3011が密閉蓋2の底面(本実施例において、環状密封挿嵌溝3011は、密閉蓋2と一体的に形成される)に固定され、係合溝3012が環状密封挿嵌溝3011の内側壁に設けられる。密閉蓋2が容器本体1の口部101に置かれた後、密閉蓋2を圧下し、環状密封挿嵌部3021を密閉蓋2の底面にある環状密封挿嵌溝3011に挿入させ、係止具3022が係合溝3012と互に係合し、密閉蓋2が容器本体1頂部の口部101を完全に密閉させる。
【0024】
前記容器本体1と密閉蓋2との間にクイックオープン機構4がさらに設けられ、クイックオープン機構4は、開封ベース部401と、開封部材402と、を備え、開封ベース部401が容器本体1の外側壁頂部に設けられ、開封部材402の両端が各々開封動作端4021、操作端4022であり、開封部材402の中央部(開封動作端4021の位置により近い)が密閉蓋2の縁端(密閉蓋2の縁端に2つのヒンジ受け201が設けられ、ヒンジ受け201にヒンジ穴2011が穿設され、開封部材402の中央部に2本のヒンジシャフト4023を有し、2本のヒンジシャフト4023は2つのヒンジ受け201のヒンジ穴2011に各々挿入される)に回転可能に取り付けられ、開封動作端4021が開封ベース部401の頂面に位置し、操作端4022が開封ベース部401の頂面から離反し;密閉蓋2を開ける時、使用者は、操作端4022を引き上げて回転させ、開封動作端4021を開封ベース部401の頂面に押圧させて、開封動作端4021が位置する密閉蓋2領域と容器本体1の口部101との間の密封機構3の一部を分離させることで、使用者の継続操作、密閉蓋2の開封完了を容易になる。密封機構3がロックアップ密閉状態にある時、使用者は密封機構3を操作することが難しいため、クイックオープン機構4の役割は、密封機構3の特定の箇所のロックを破壊して、この箇所の密封機構3の一部を互いに分離させるため、使用者がこの箇所を通じて引き続き操作して密封機構3を徹底的に解放して、密閉蓋2を完全に取り外すことに便利である。クイックオープン機構4は、レバレッジ原理を利用し、操作を簡素化し、密閉蓋2のロックアップ密閉状態を破壊させて、密閉蓋2を開ける操作が便利で、迅速、省力化になる。
【0025】
前記開封部材402は、直板状を呈し、開封部材402の開封動作端4021が下向きに突出し、開封部材402の操作端4022の底面が密閉蓋2の頂面に近接し、本実施例において、密閉容器の全体的な外観に一貫性を持たせるため、密閉蓋2の頂面に下方に凹んだ開封部材収容部202を特別に設計し、開封部材402は非開封状態において開封部材収容部202内に位置する。このように、開封部材402は、密閉蓋2の頂面によって支持され、開封部材402の揺動を防ぐことができるだけでなく、収納、持ち運びにも便利である。
【0026】
前記開封部材402の開封動作端4021の外側面に滑らかに連なっている曲面40211を有する。滑らかに連なっている曲面40211は、開封動作端4021が開封ベース部401頂面と接触時したときに損傷するのを効果的に回避することができる。
【0027】
前記開封部材402の操作端4022の底部に上向きに傾斜する傾斜面40221を有する。傾斜面40221の役割は、使用者の手の指を開封部材402の操作端4022と密閉蓋2頂面との間の隙間に差し入れやすくして、開封部材402の操作端4022を上に引き上げることである。
【0028】
以下、
図1乃至
図5を参照しつつ次の動作原理を説明する。
【0029】
密閉する必要がある時、使用者は、密閉蓋2を容器本体1頂部の口部101に置いて密閉蓋2を圧下して、容器本体1頂部の口部101にある環状密封挿嵌部3021を密閉蓋2底面にある環状密封挿嵌溝3011に挿入させ、係止具3022を係合溝3012と互いに係合させ、密閉蓋2が容器本体1頂部の口部101を完全に密閉することができる。
【0030】
開封する必要がある時、使用者は片手の指を開封部材402の操作端4022と密閉蓋2の頂面との隙間に差し入れ、開封部材402の操作端4022を持ち上げて、開封部材402を回転させ、開封部材402の開封動作端4021を下向きに運動させ、開封ベース部401の頂面に突き当り、その後、開封部材402が位置する密閉蓋2領域を上向きに運動させ、この箇所の環状密封挿嵌溝3011と環状密封挿嵌部3021を分離させることで、密閉蓋2を開ける。
【0031】
実験を経たところ、本実施例の実際の使用効果は、非常に良好で、片手の操作で開封が可能になり、かつ開封が非常に便利かつ迅速であり、使用者の操作も非常に簡単で楽である。
【0032】
(実施例2)
図6~
図8を参照すると、本実施例における密閉効果が良い易開封性密閉容器と実施例1との相違点としては、次の通りである。
【0033】
前記開封部材402は、7字形を呈し、開封部材402が垂直に延びる操作部位4025と、水平に延びる開封部位4024と、を備え、開封部材402の隅部が密閉蓋2の縁端に回転可能に取り付けられ、開封部材402の操作端4022が操作部位4025の底端に位置し、開封部材402の開封動作端4021が開封部位4024の末端に位置する。
【0034】
前記開封部材402の開封動作端4021は、半円柱状を呈する。開封動作端4021は、半円柱状に設計されるため、開封動作端4021を開封ベース部401の頂面に押圧した時、開封動作端4021と開封ベース部401の頂面との間の相対的な滑り運動がよりスムーズになり、開封動作端4021が損傷する可能性が低くなる。
【0035】
前記開封動作端4021に複数の凹溝40211が穿設される。このように材料を効果的に節約できる。
【0036】
前記操作部位4025の内側壁に開封ベース部401の底面をロックできる係止ロック部材40251が設けられる。操作部位4025が垂直下向きで、非開封状態にある時、係止ロック部材40251が開封ベース部401の底面をロックし、開封部材402の搖動を防ぐことができ、収納、持ち運びにも便利である。
【0037】
操作過程が非常に簡単であり、使用者は、操作端4022を引き上げて、開封部材402を回転させ、開封動作端4021を開封ベース部401の頂面に押圧させるだけで、開封部材402が位置する密閉蓋2領域を上向きに運動させ、この箇所の環状密封挿嵌溝3011と環状密封挿嵌部3021を分離させることで、密閉蓋2を開ける。
【0038】
(実施例3)
図9、
図10を参照すると、本実施例内の密閉効果が良い易開封性密閉容器と実施例1との相違点としては、次の通りである。すなわち、
前記密封親ユニット301の環状密封挿嵌溝3011は、外溝プレート30111と、内溝プレート30112と、を備え、係合溝3012が外溝プレート30111の内側壁に設けられ、内溝プレート30112の内側壁に係止具3022の内側壁に突き当たると共に押圧できる密封曲面3013を有する。密閉蓋2が容器本体1の口部101に置かれた後、密閉蓋2を圧下し、環状密封挿嵌部3021を密閉蓋2の底面にある環状密封挿嵌溝3011に挿入させ、係止具3022が係合溝3012と互に係合し、密閉蓋2が容器本体1頂部の口部101を完全に密閉させ、この時、密封曲面3013は、係止具3022の内側壁に突き当たると共に押圧されるため、密閉蓋2の密閉効果がより良好である。実験により、密閉容器を傾けたり、反転させたり、振ったりしても非常に良好な密閉性を保証できることが証明された。
【0039】
図9は、横断面図であるため、クイックオープン機構4が見えない。
【0040】
なお、言及すべき点は、本明細書に記載されている具体的実施例の各構成要素の名称は異なることがあり得、本明細書の特許技術的思想に記載されている構造、特徴、および原理に従って行われる均等範囲での変化または単純な変化は、本発明の保護範囲内に含まれることである。本発明の構造から逸脱しないか、または特許請求の範囲によって特定される範囲を超えない限り、当業者は、描写されている具体的実施例について多種多様な修正または補足あるいは類似の形態による置き換えを行うことができ、かかる修正や置換などが本発明の保護範囲に含まれている。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体と、密閉蓋と、を備え、前記容器本体は、口部を有し、前記容器本体の前記口部と前記密閉蓋との間に密封機構が設けられ、前記密閉蓋が前記容器本体の前記口部に取り外し可能に取り付けられ、前記密封機構がロックアップ密閉状態にある密閉効果が良い易開封性密閉容器であって、前記容器本体と前記密閉蓋との間にクイックオープン機構がさらに設けられ、前記クイックオープン機構は開封ベース部と、開封部材と、を備え、前記開封ベース部が前記容器本体の外側壁頂部に設けられ、前記開封部材の両端が各々開封動作端、操作端であり、前記開封部材の中央部よりも前記開封動作端に近い部分は、前記開封部材が回転可能に、前記密閉蓋の縁端に取り付けられ、前記開封動作端が前記開封ベース部の頂面に位置し、前記操作端が前記開封ベース部の頂面から離反し、前記密閉蓋を開ける時、使用者は、前記操作端を引き上げて回転させ、前記開封動作端を前記開封ベース部の頂面に押圧させて、前記開封動作端が位置する前記密閉蓋領域と前記容器本体の前記口部との間の前記密封機構の一部を分離させることで、使用者の継続操作、前記密閉蓋の開封完了が容易になることを特徴とする、密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項2】
前記開封部材は、直板状を呈し、前記開封部材の前記開封動作端が下向きに突出し、前記開封部材の前記操作端の底面が前記密閉蓋の頂面に近接することを特徴とする、請求項1に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項3】
前記開封部材の前記開封動作端の外側面に滑らかに連なっている曲面を有することを特徴とする、請求項2に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項4】
前記開封部材の前記操作端の底部に上向きに傾斜する傾斜面を有することを特徴とする、請求項2に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項5】
前記開封部材は、7字形を呈し、前記開封部材が垂直に延びる操作部位と、水平に延びる開封部位と、を備え、前記開封部材の隅部が前記密閉蓋の縁端に回転可能に取り付けられ、前記開封部材の前記操作端が前記操作部位の底端に位置し、前記開封部材の前記開封動作端が前記開封部位の末端に位置することを特徴とする、請求項1に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項6】
前記開封部材の前記開封動作端は、半円柱状を呈することを特徴とする、請求項5に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項7】
前記操作部位の内側壁に前記開封ベース部の底面をロックできる係止ロック部材が設けられることを特徴とする、請求項5に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項8】
前記密封機構は、密封親ユニットと、密封子ユニットと、を備え、前記密封子ユニットが前記容器本体の前記口部に設けられ、前記密封親ユニットが前記密閉蓋の底面に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項9】
前記密封子ユニットは、環状密封挿嵌部と、係止具と、を含み、前記環状密封挿嵌部が前記容器本体の前記口部に一体的に形成され、前記係止具が前記環状密封挿嵌部の外側壁に設けられ、前記密封親ユニットは、環状密封挿嵌溝と、前記係止具と互に係合できる係合溝と、を備え、前記環状密封挿嵌溝が前記密閉蓋の底面に一体的に形成され、前記係合溝が前記環状密封挿嵌溝の内側壁に設けられることを特徴とする、請求項8に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。
【請求項10】
前記密封親ユニットの前記環状密封挿嵌溝は、外溝プレートと、内溝プレートと、を備え、前記係合溝が前記外溝プレートの内側壁に設けられ、前記内溝プレートの内側壁に前記係止具の内側壁に突き当たると共に押圧できる密封曲面を有することを特徴とする、請求項9に記載の密閉効果が良い易開封性密閉容器。