(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022173035
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】光源モジュールを制御するためのコントローラ
(51)【国際特許分類】
H05B 47/165 20200101AFI20221110BHJP
H05B 45/397 20200101ALI20221110BHJP
H05B 47/16 20200101ALI20221110BHJP
H05B 47/14 20200101ALI20221110BHJP
H05B 45/345 20200101ALI20221110BHJP
H05B 45/34 20200101ALI20221110BHJP
H05B 47/18 20200101ALI20221110BHJP
H05B 45/14 20200101ALI20221110BHJP
H05B 45/44 20200101ALI20221110BHJP
H05B 45/325 20200101ALI20221110BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20221110BHJP
【FI】
H05B47/165
H05B45/397
H05B47/16
H05B47/14
H05B45/345
H05B45/34
H05B47/18
H05B45/14
H05B45/44
H05B45/325
G02F1/133 535
【審査請求】有
【請求項の数】25
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021141223
(22)【出願日】2021-08-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-07-25
(31)【優先権主張番号】17/313,709
(32)【優先日】2021-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500521843
【氏名又は名称】オーツー マイクロ, インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ロン・フ
(72)【発明者】
【氏名】ユン-リン・リン
(72)【発明者】
【氏名】藤田 直幸
【テーマコード(参考)】
2H193
3K273
【Fターム(参考)】
2H193ZG02
2H193ZG14
2H193ZG50
2H193ZG60
3K273PA09
3K273QA20
3K273QA27
3K273QA29
3K273RA13
3K273SA09
3K273SA35
3K273SA45
3K273TA08
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA27
3K273TA28
3K273TA32
3K273TA37
3K273TA49
3K273UA22
(57)【要約】
【課題】第1のLEDアレイおよび第2のLEDアレイを含む光源モジュールを制御するためのコントローラを提供すること。
【解決手段】コントローラは、第1の駆動端子および第2の駆動端子を含む。コントローラは、第1の駆動端子によって電力変換器と第1のLEDアレイとの間のスイッチをオンにして第1の離散タイムスロットの系列で電力変換器から第1のLEDアレイに電力を供給するために、および第2の駆動端子によって電力変換器と第2のLEDアレイとの間の第2のスイッチをオンにして第2の離散タイムスロットの系列で電力変換器から第2のLEDアレイに電力を供給するために動作可能であり、第1の離散タイムスロットの系列および第2の離散タイムスロットの系列は相互排他的である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の発光ダイオード(LED)アレイおよび第2のLEDアレイを備え、前記第1のLEDアレイが第1の複数のLEDストリングを備えかつ前記第2のLEDアレイが第2の複数のLEDストリングを備える、光源モジュールを制御するために動作可能なコントローラであって、
第1のスイッチに結合される第1の駆動端子であって、前記第1のスイッチが電力変換器と前記第1のLEDアレイとの間に結合される、第1の駆動端子と、
第2のスイッチに結合される第2の駆動端子であって、前記第2のスイッチが前記電力変換器と前記第2のLEDアレイとの間に結合される、第2の駆動端子と、
前記第1のLEDアレイにかつ前記第2のLEDアレイに結合され、前記第1のLEDアレイにおける各LEDストリングの電流を感知するために、および前記第2のLEDアレイにおける各LEDストリングの電流を感知するために動作可能である、複数の電流感知端子と
を備え、
前記第1の複数のLEDストリングのアノードが第1の共通ノードに接続され、前記第1の共通ノードが前記第1のスイッチに接続され、
前記第2の複数のLEDストリングのアノードが第2の共通ノードに接続され、前記第2の共通ノードが前記第2のスイッチに接続され、
前記第1のLEDアレイにおける第1のLEDストリングのカソードおよび前記第2のLEDアレイにおける第1のLEDストリングのカソードが第3の共通ノードに接続され、前記第3の共通ノードが前記電流感知端子の第1の電流感知端子に接続され、
前記コントローラが、前記第1の駆動端子によって前記第1のスイッチをオンにして第1の離散タイムスロットの系列で前記電力変換器から前記第1のLEDアレイに電力を供給するために、および前記第2の駆動端子によって前記第2のスイッチをオンにして第2の離散タイムスロットの系列で前記電力変換器から前記第2のLEDアレイに電力を供給するために動作可能であり、前記第1の離散タイムスロットの系列および前記第2の離散タイムスロットの系列が相互排他的である、コントローラ。
【請求項2】
前記第1のLEDアレイにおける前記第1のLEDストリングに結合され、前記第1のLEDアレイにおける前記第1のLEDストリングにわたる電圧を閾値未満に調整するために動作可能な、電圧調整ユニットを更に備える、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項3】
前記第1の共通ノードに結合される第1の放電端子を更に備え、
前記電圧調整ユニットが、前記第1の放電端子に結合され、前記第1のLEDアレイにおける前記第1のLEDストリングのアノードにおける電圧を低下させて、前記第1のLEDアレイにおける前記第1のLEDストリングにわたる前記電圧を前記閾値未満に調整するために動作可能である、請求項2に記載のコントローラ。
【請求項4】
前記電圧調整ユニットが、
前記第1の放電端子とグランドとの間に結合される放電スイッチと、
第1の電圧信号を受けるための非反転入力端子、前記第1の放電端子に結合される反転入力端子、および前記放電スイッチに結合される出力端子を有する増幅器と
を備える、請求項3に記載のコントローラ。
【請求項5】
前記電圧調整ユニットが、
前記第1の放電端子とグランドとの間に結合される放電スイッチと、
第2の電圧信号を受けるための非反転入力端子、前記第1の放電端子に結合される反転入力端子、および前記放電スイッチに結合される出力端子を有する比較器と
を備える、請求項3に記載のコントローラ。
【請求項6】
前記電圧調整ユニットが、前記第1の放電端子とグランドとの間に結合される放電スイッチを備える、請求項3に記載のコントローラ。
【請求項7】
前記電圧調整ユニットが、前記第1の放電端子とグランドとの間に結合される第1の枝路を有し、かつ電流源とグランドとの間に結合される第2の枝路を有する電流ミラーを備える、請求項3に記載のコントローラ。
【請求項8】
前記第1のスイッチがオフであるときに前記電圧調整ユニットが有効にされる、請求項3に記載のコントローラ。
【請求項9】
前記電圧調整ユニットが前記第1の離散タイムスロットの系列と前記第2の離散タイムスロットの系列との間の時間間隔の系列で有効にされ、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチが前記時間間隔の系列でオフである、請求項3に記載のコントローラ。
【請求項10】
前記第1のスイッチがp型金属酸化物半導体(PMOS)トランジスタを備え、前記第1の駆動端子が第1のn型金属酸化物半導体(NMOS)トランジスタを通して前記PMOSのゲートに結合され、前記第1の放電端子が第2のNMOSトランジスタを通して前記第1の共通ノードに結合され、前記第1のNMOSトランジスタのゲートおよび前記第2のNMOSトランジスタのゲートが電源に結合される、請求項3に記載のコントローラ。
【請求項11】
前記電力変換器に結合される電力端子を更に備え、
前記電圧調整ユニットが、前記電力端子および前記第1の電流感知端子に結合され、前記第1のLEDアレイにおける前記第1のLEDストリングのカソードにおける電圧を上昇させて、前記第1のLEDアレイにおける前記第1のLEDストリングにわたる前記電圧を前記閾値未満に調整するために動作可能である、請求項2に記載のコントローラ。
【請求項12】
前記電圧調整ユニットが、
前記電力端子と前記第1の電流感知端子との間に結合される充電スイッチと、
第1の電圧信号を受けるための非反転入力端子、前記第1の電流感知端子に結合される反転入力端子、および前記充電スイッチに結合される出力端子を有する増幅器と
を備える、請求項11に記載のコントローラ。
【請求項13】
前記電圧調整ユニットが、
前記電力端子と前記第1の電流感知端子との間に結合される充電スイッチと、
第2の電圧信号を受けるための非反転入力端子、前記第1の電流感知端子に結合される反転入力端子、および前記充電スイッチに結合される出力端子を有する比較器と
を備える、請求項11に記載のコントローラ。
【請求項14】
前記電圧調整ユニットが、前記電力端子と前記第1の電流感知端子との間に結合される充電スイッチを備える、請求項11に記載のコントローラ。
【請求項15】
前記電圧調整ユニットが、前記電力端子と前記第1の電流感知端子との間に結合される第1の枝路を有し、かつ前記電力端子と電流源との間に結合される第2の枝路を有する電流ミラーを備える、請求項11に記載のコントローラ。
【請求項16】
前記電圧調整ユニットが前記第1の離散タイムスロットの系列と前記第2の離散タイムスロットの系列との間の時間間隔の系列で有効にされ、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチが前記時間間隔の系列でオフである、請求項11に記載のコントローラ。
【請求項17】
前記第1の共通ノードに結合される第1の放電端子を更に備え、
前記電圧調整ユニットが、前記第1の放電端子および前記第1の電流感知端子に結合され、前記第1のLEDアレイにおける前記第1のLEDストリングを短絡させて、前記第1のLEDアレイにおける前記第1のLEDストリングにわたる前記電圧を前記閾値未満に調整するために動作可能である、請求項2に記載のコントローラ。
【請求項18】
前記電圧調整ユニットが、前記第1の放電端子と前記第1の電流感知端子との間に結合されるスイッチを備える、請求項17に記載のコントローラ。
【請求項19】
前記電圧調整ユニットが、前記第1の放電端子と前記第1の電流感知端子との間に結合される第1の枝路を有し、かつ電流源と前記第1の電流感知端子との間に結合される第2の枝路を有する電流ミラーを備える、請求項17に記載のコントローラ。
【請求項20】
前記第1のスイッチがオフであるときに前記電圧調整ユニットが有効にされる、請求項17に記載のコントローラ。
【請求項21】
前記電圧調整ユニットが前記第1の離散タイムスロットの系列と前記第2の離散タイムスロットの系列との間の時間間隔の系列で有効にされ、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチが前記時間間隔の系列でオフである、請求項17に記載のコントローラ。
【請求項22】
電源に結合され、第1の発光ダイオード(LED)アレイおよび第2のLEDアレイを備える光源モジュールを制御するために動作可能な、コントローラであって、前記第1のLEDアレイが第1の複数のLEDストリングを備え、前記第2のLEDアレイが第2の複数のLEDストリングを備え、前記コントローラが、
タイミングコントローラからタイミング信号を受けるために、および前記タイミング信号に基づいて電力変換器と前記第1のLEDアレイとの間に結合される第1のスイッチを制御し、かつ前記タイミング信号に基づいて前記電力変換器と前記第2のLEDアレイとの間に結合される第2のスイッチを制御する切替信号を発生するために動作可能であるデコードモジュールと、
前記デコードモジュールに結合され、前記第1のLEDアレイにおける各LEDストリングにわたる電圧を閾値未満に調整するために、および前記第2のLEDアレイにおける各LEDストリングにわたる電圧を前記閾値未満に調整するために動作可能である、残像消去モジュールと
を備え、
前記デコードモジュールが、第1の離散タイムスロットの系列で前記第1のスイッチをオンにするために、および第2の離散タイムスロットの系列で前記第2のスイッチをオンにするために動作可能であり、前記第1の離散タイムスロットの系列および前記第2の離散タイムスロットの系列が相互排他的である、コントローラ。
【請求項23】
前記残像消去モジュールが、前記第1のLEDアレイにおける第1のLEDストリングのアノードに結合される電圧調整ユニットを備え、前記電圧調整ユニットが、前記第1のLEDアレイにおける前記第1のLEDストリングの前記アノードにおける電圧を低下させて、前記第1のLEDアレイにおける前記第1のLEDストリングにわたる電圧を前記閾値未満に調整するために動作可能である、請求項22に記載のコントローラ。
【請求項24】
前記残像消去モジュールが、前記第1のLEDアレイにおける第1のLEDストリングのカソードに結合される電圧調整ユニットを備え、前記電圧調整ユニットが、前記第1のLEDアレイにおける前記第1のLEDストリングの前記カソードにおける電圧を上昇させて、前記第1のLEDアレイにおける前記第1のLEDストリングにわたる電圧を前記閾値未満に調整するために動作可能である、請求項22に記載のコントローラ。
【請求項25】
前記残像消去モジュールが、前記第1のLEDアレイにおける第1のLEDストリングに結合される電圧調整ユニットを備え、前記電圧調整ユニットが、前記第1のLEDアレイにおける前記第1のLEDストリングを短絡させて、前記第1のLEDアレイにおける前記第1のLEDストリングにわたる電圧を前記閾値未満に調整するために動作可能である、請求項22に記載のコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2019年7月22日に出願した、「Controller for Controlling Light Source Module」と題する、同時係属中の米国出願第16/518,316号の一部継続出願であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(LCD)TVなどの発光ダイオード(LED)ディスプレイシステムでは、コントローラを使用してバックライトのための複数のLEDストリングの電力を制御する。コントローラは所与数の制御ピンを有するので、1つのコントローラによって限定数のLEDストリングしか制御できない。より多くのLEDストリングを制御するためには、より多くのコントローラが必要とされ、システムのコストを上昇させる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
実施形態において、第1のLEDアレイおよび第2のLEDアレイを含む光源モジュールを制御するためのコントローラが第1の駆動端子および第2の駆動端子を含む。コントローラは、第1の駆動端子によって電力変換器と第1のLEDアレイとの間のスイッチをオンにして第1の離散タイムスロットの系列で電力変換器から第1のLEDアレイに電力を供給するために、および第2の駆動端子によって電力変換器と第2のLEDアレイとの間の第2のスイッチをオンにして第2の離散タイムスロットの系列で電力変換器から第2のLEDアレイに電力を供給するために動作可能であり、第1の離散タイムスロットの系列および第2の離散タイムスロットの系列は相互排他的である。
【0004】
他の実施形態において、コントローラが電源に結合され、第1のLEDアレイおよび第2のLEDアレイを含む光源モジュールを制御するために動作可能である。第1のLEDアレイの各アレイおよび第2のLEDアレイの各アレイが複数のLEDストリングを含む。コントローラは、デコードモジュールおよび残像消去モジュールを含む。デコードモジュールは、電力変換器と第1のLEDアレイとの間に結合される第1のスイッチを制御し、かつ電力変換器と第2のLEDアレイとの間に結合される第2のスイッチを制御して、第1のLEDアレイにおよび第2のLEDアレイに交互に電力を供給するために動作可能である。残像消去モジュールは、デコードモジュールに結合され、第1のLEDアレイにおける各LEDストリングにわたる電圧を閾値未満に調整するために、および第2のLEDアレイにおける各LEDストリングにわたる電圧を閾値未満に調整するために動作可能である。
【0005】
以下の詳細な説明が進むにつれて、かつ同様の数字が同様の部分を表す図面への参照に応じて、特許請求される対象の実施形態の特徴および利点が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラを含む光源駆動回路を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラを含む光源駆動回路を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラのタイミング図である。
【
図4】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラを含む光源駆動回路を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラを含む光源駆動回路を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラにおける電圧調整ユニットを示す図である。
【
図7】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラにおける電圧調整ユニットを示す図である。
【
図8】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラにおける電圧調整ユニットを示す図である。
【
図9】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラにおける電圧調整ユニットを示す図である。
【
図10】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラのタイミング図である。
【
図11】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラのタイミング図である。
【
図12】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラを含む光源駆動回路を示す図である。
【
図13】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラにおける電圧調整ユニットを示す図である。
【
図14】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラにおける電圧調整ユニットを示す図である。
【
図15】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラにおける電圧調整ユニットを示す図である。
【
図16】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラにおける電圧調整ユニットを示す図である。
【
図17】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラのタイミング図である。
【
図18】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラのタイミング図である。
【
図19】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラを含む光源駆動回路を示す図である。
【
図20】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラにおける電圧調整ユニットを示す図である。
【
図21】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラにおける電圧調整ユニットを示す図である。
【
図22】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラのタイミング図である。
【
図23】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラのタイミング図である。
【
図24】本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラを含む光源駆動回路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
ここで本発明の実施形態が詳細に参照されることになる。本発明がこれらの実施形態と組み合わせて記載されることになるが、それらが本発明をこれらの実施形態に限定するとは意図されないことが理解されるであろう。逆に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定められる本発明の趣旨および範囲内に含まれ得る代替例、変更例および均等例を包含すると意図される。
【0008】
更には、本発明の以下の詳細な説明において、本発明の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細が述べられる。しかしながら、本発明がこれらの具体的な詳細なしで実施され得ることが当業者によって認識されるであろう。他の例では、本発明の態様を不必要に不明瞭にしないように周知の方法、手順、部品および回路は詳細には記載されていない。
【0009】
図1は、本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラ180を含む光源駆動回路100を図示する。
図1の例では、光源モジュールは4つのLEDアレイA1、A2、A3およびA4を含んでおり、各LEDアレイが複数の(例えば、8つの)LEDストリングを含む。この例は以下の解説のための基準として使用されるが、しかしながら、本発明は4つのLEDアレイおよび/またはアレイ当たり8つのLEDストリングに限定されない。
【0010】
コントローラ180は電力変換器120から電力を受ける。電力変換器120はコントローラ180と電源110との間に結合される。コントローラ180は、電力入力端子PWIN、フィードバック端子FBOUT、複数の電力出力端子PWO1~PWO4および複数の電流感知端子ISEN1~ISEN8を含む。電力出力端子の数はLEDアレイの数に等しい。電流感知端子の数は各LEDアレイにおけるLEDストリングの数に等しい。コントローラ180は、切替モジュール130、フィードバック制御モジュール140、電流調整モジュール150およびデコードモジュール160を含む。
【0011】
電力入力端子PWINは、電力変換器120を通して電源110に結合され、そして電力変換器120から電力を受けるために動作可能である。電力出力端子PWO1~PWO4は、それぞれLEDアレイA1~A4に結合される。コントローラ180は、それぞれ離散タイムスロットの第1の系列、第2の系列、第3の系列および第4の系列で電力出力端子PWO1~PWO4を介してLEDアレイA1~A4に電力を供給するために動作可能である。第1、第2、第3および第4の離散タイムスロットの系列は相互排他的である;すなわち、それらは時間が重複しない。
【0012】
より詳細には、切替モジュール130は、電力入力端子PWINと対応する電力出力端子との間に結合される複数のスイッチSW1~SW4を含む。例えば、電力入力端子PWINと第1の電力出力端子PWO1との間に第1のスイッチSW1が結合され、そして電力入力端子PWINと第2の電力出力端子PWO2との間に第2のスイッチSW2が結合される。
図3を参照すると、コントローラ180は、第1の離散タイムスロットの系列T11、T12、T13で第1のスイッチSW1をオンにし、第2の離散タイムスロットの系列T21、T22、T23で第2のスイッチSW2をオンにし、第3の離散タイムスロットの系列T31、T32、T33で第3のスイッチSW3をオンにし、そして第4の離散タイムスロットの系列T41、T42、T43で第4のスイッチSW4をオンにするために動作可能である。第1、第2、第3および第4の離散タイムスロットの系列は相互排他的であり(すなわち、それらは同時に発生できず;それらは重複せず)、
図3の例に図示されるように交互配置される。
【0013】
図1に戻って参照して、電流感知端子ISEN1~ISEN8は、下記する方式でLEDアレイA1~A4における各LEDストリングの電流のレベルを感知するためにLEDアレイA1~A4に結合される。電流調整モジュール150は、感知端子ISEN1~ISEN8を介してLEDアレイA1~A4に結合され、そして
図2の解説で更に下記するように、LEDアレイA1~A4における各LEDストリングの電流を線形に調整するために動作可能である。
【0014】
続けて
図1を参照して、フィードバック制御モジュール140は、電力変換器からの電力が光源モジュールの電力要件を満たすことができるように、電力変換器120を制御する、光源モジュールの電力要件に基づくフィードバック信号FBを発生するために動作可能である。フィードバック信号FBはフィードバック端子FBOUTを介して電力変換器120に提供される。フィードバック制御モジュール140は、電流感知端子ISEN1~ISEN8に結合され、そして電流感知端子ISEN1~ISEN8における電圧に基づいてフィードバック信号FBを発生する。電流感知端子ISEN1~ISEN8における電圧は光源モジュールの電力要件を示すことができる。より詳細には、フィードバック制御モジュール140は、電流感知端子ISEN1~ISEN8における電圧の中で最低電圧を選択し、そして最低電圧を所定の電圧範囲と比較してフィードバック信号FBを発生する。電力変換器120は、フィードバック信号FBの制御下で、最低電圧が所定の電圧範囲内にあるように電力を増減する。
【0015】
デコードモジュール160は、タイミングコントローラ190(例えば、マイクロ制御ユニット)からタイミング信号を受けるために、およびタイミング信号に基づいて切替モジュール130におけるスイッチSW1~SW4を制御する切替信号を発生するために動作可能である。デコードモジュール160は、電流調整モジュール150を制御する複数の制御信号を発生するために更に動作可能である。それに応じて、複数の電流調整ユニット(
図2に図示)を対応する制御信号によって独立して有効および無効にすることができる。デコードモジュール160は、例えばシリアルペリフェラルインタフェース(SPI)を通じてタイミングコントローラと通信できる。
【0016】
LEDアレイA1~A4は、それぞれ電力出力端子PWO1~PWO4から電力を受け、かつ電流感知端子ISEN1~ISEN8を共有するように構成される。より詳細には、第1のLEDアレイA1におけるLEDストリングのアノードが共通ノードN1に接続され、そして共通ノードN1が第1の電力出力端子PWO1に接続される。第2のLEDアレイA2におけるLEDストリングのアノードが共通ノードN2に接続され、そして共通ノードN2が第2の電力出力端子PWO2に接続される。第3のLEDアレイA3におけるLEDストリングのアノードが共通ノードN3に接続され、そして共通ノードN3が第3の電力出力端子PWO3に接続される。第4のLEDアレイA4におけるLEDストリングのアノードが共通ノードN4に接続され、そして共通ノードN4が第4の電力出力端子PWO4に接続される。
【0017】
他方で、第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングのカソード、第2のLEDアレイA2における第1のLEDストリングのカソード、第3のLEDアレイA3における第1のLEDストリングのカソードおよび第4のLEDアレイA4における第1のLEDストリングのカソードが第1の共通ノードNC1に接続される。共通ノードNC1は電流感知端子ISEN1に接続される。したがって、電流感知端子ISEN1は、LEDアレイの各々における第1のLEDストリングの各々上の電流を感知する。同様に、各LEDアレイにおける第2のLEDストリングの各々のカソードが第2の共通ノードNC2(図示せず)に接続され、これが電流感知端子ISEN2(図示せず)に接続される、等々。各LEDアレイにおける最後の(例えば、第8の)LEDストリングの各々のカソードがそれぞれの(例えば、第8の)共通ノードNC8に接続され、これが電流感知端子ISEN8に接続される。
【0018】
動作に際して、スイッチSW1がオンにされれば、電流が第1の電力出力端子PWO1、共通ノードN1を通って第1のLEDアレイA1に流れ、次いで共通ノードNC1~NC8および電流感知端子ISEN1~ISEN8を通ってコントローラ180に戻る。スイッチSW2がオンにされれば、電流が第2の電力出力端子PWO2、共通ノードN2を通って第2のLEDアレイA2に流れ、次いで共通ノードNC1~NC8および電流感知端子ISEN1~ISEN8を通ってコントローラ180に戻る。このように、コントローラ180の構成および回路100の構造により、LEDアレイA1~A4は同一群の電流感知端子ISEN1~ISEN8を共有できる。
【0019】
図2は、本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラ180を含む光源駆動回路200を図示する。
図2は、コントローラ180の内部構造の詳細図を示す。コントローラ180は、切替モジュール130、フィードバック制御モジュール140、電流調整モジュール150およびデコードモジュール160を含む。
【0020】
電流調整モジュール150は、それぞれ電流感知端子ISEN1~ISEN8に結合される複数の電流調整ユニット230_1~230_8を含む。電流調整ユニット230_1~230_8は、LEDアレイA1~A4における各LEDストリングの電流を線形に調整するために動作可能であり、かつ各電流調整ユニットは、制御信号PWM1~PWM8の対応する制御信号によって独立してかつ個々に有効および無効にされる。制御信号PWM1~PWM8はパルス幅変調(PWM)信号であることができる。
【0021】
より詳細には、各電流調整ユニット230_1~230_8は、それぞれのスイッチQ1~Q8に結合されるそれぞれの増幅器290_1~290_8を含む。各スイッチQ1~Q8は対応するLEDストリングと直列に結合される。各電流調整ユニットは同様の構成を有する。電流調整ユニット230_1を一例にとる。増幅器290_1の非反転入力が、目標電流を示す基準信号ADJ1を受ける。増幅器290_1の反転入力が、対応するLEDストリングを通る電流のレベルを示す感知信号IS1を受ける。増幅器290_1は、基準信号ADJ1を感知信号IS1と比較して誤差信号EA1を発生し、そして対応するLEDストリングの電流が目標電流であるように同電流を調整するよう誤差信号EA1でスイッチQ1を線形に制御する。スイッチQ1が線形に制御されるとは、完全にオンにされるか完全にオフにされるかの代わりに、スイッチQ1を通って流れる電流のレベルを連続的に(非離散的に)かつ徐々に調節できるようにスイッチQ1を部分的にオンにすることができることを意味する。
【0022】
増幅器290_1は制御信号PWM1によって制御される。制御信号PWM1が第1の状態(例えば、論理ハイ)にあれば、増幅器290_1は有効にされ、そして対応するLEDストリングはオンにされて、上記したように調整される。制御信号PWM1が第2の状態(例えば、論理ロー)にあれば、増幅器290_1は無効にされ、そして対応するLEDストリングはオフにされる。
【0023】
一実施形態において、デコードモジュール160は、SPIデコーダ210、PWM発生器220、デジタルアナログ変換器(DAC)240および基準選択ユニット250を含む。SPIデコーダ210は、タイミングコントローラ(図示せず)からタイミング信号を受け、そしてタイミング信号をデコードする。PWM発生器220は、SPIデコーダ210に結合され、そしてタイミング信号に基づいて制御信号PWM1~PWM8を発生する。DAC240は、SPIデコーダに結合され、そして基準信号ADJ1~ADJ8を発生する。基準選択ユニット250は、基準信号ADJ1~ADJ8かSPIデコーダ210から同じく発生されるシステム基準信号SYS_REFかを選択し、そしてそれぞれの増幅器290_1~290_8に選択した信号(例えば、ADJ1~ADJ8またはSYS_REF)を与える。すなわち、増幅器290_1の非反転入力が信号ADJ1を受け、増幅器290_2の非反転入力が信号ADJ2を受ける、等々か、増幅器290_1~290_8の非反転入力が全て信号SYS_REFを受けるかである。更には、デコードモジュール160は、タイミング信号を処理し、そして切替モジュール130に切替信号を提供する。切替モジュール130は、切替信号でスイッチSW1~SW4を制御して、相互排他的である離散タイムスロットの4つの系列でスイッチSW1~SW4をオンにする。
【0024】
上記したように、本発明は、光源モジュールを制御するためのコントローラを含む。コントローラは、複数のLEDアレイに交互に(例えば、最初に1つのLEDアレイに、次いで別のLEDアレイに、等々、一度に1つのLEDアレイに)電力を供給するために、およびLEDアレイにおける各LEDストリングの電流を調整するために動作可能である。コントローラは、LEDアレイがコントローラの同一群の電流感知端子を共有することを可能にする。有利には、単一のコントローラによって複数のLEDアレイを制御でき、したがってシステムのコストが削減される。その上、LEDアレイにおける各LEDストリングを独立してかつ個々に調整するまたは無効にすることができ、ディスプレイシステムにおいて柔軟かつ微細な(正確または精密な)調光のレベルを許容する。
【0025】
図4は、本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラ480を含む光源駆動回路400を図示する。
図1と同じ符号の要素は同様の機能を有する。
図4は
図1と併せて説明される。
図4および
図1の実施形態間の主な違いは、
図1における切替モジュール130がコントローラ180の内側にある一方、
図4における切替モジュール130はコントローラ480の外側に位置するということである。コントローラ480は、それぞれ駆動端子DRVP1~DRVP4を通してスイッチSW1~SW4に結合される。スイッチSW1は電力変換器120と第1のLEDアレイA1との間に結合される。スイッチSW2は電力変換器120と第2のLEDアレイA2との間に結合される。スイッチSW3は電力変換器120と第3のLEDアレイA3との間に結合される。スイッチSW4は電力変換器120と第4のLEDアレイA4との間に結合される。LEDアレイA1~A4における各LEDストリングの電流のレベルを感知するためにLEDアレイA1~A4に電流感知端子ISEN1~ISEN8が結合される。第1のLEDアレイA1におけるLEDストリングのアノードが共通ノードN1に接続され、そして共通ノードN1がスイッチSW1に接続される。第2のLEDアレイA2におけるLEDストリングのアノードが共通ノードN2に接続され、そして共通ノードN2がスイッチSW2に接続される。第3のLEDアレイA3におけるLEDストリングのアノードが共通ノードN3に接続され、そして共通ノードN3がスイッチSW3に接続される。第4のLEDアレイA4におけるLEDストリングのアノードが共通ノードN4に接続され、そして共通ノードN4がスイッチSW4に接続される。第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングのカソード、第2のLEDアレイA2における第1のLEDストリングのカソード、第3のLEDアレイA3における第1のLEDストリングのカソードおよび第4のLEDアレイA4における第1のLEDストリングのカソードが第1の共通ノードNC1に接続される。共通ノードNC1は電流感知端子ISEN1に接続される。したがって、電流感知端子ISEN1は、LEDアレイの各々における第1のLEDストリングの各々上の電流を感知する。同様に、各LEDアレイにおける第2のLEDストリングの各々のカソードが第2の共通ノードNC2(図示せず)に接続され、これが電流感知端子ISEN2(図示せず)に接続される、等々。各LEDアレイにおける最後の(例えば、第8の)LEDストリングの各々のカソードがそれぞれの(例えば、第8の)共通ノードNC8に接続され、これが電流感知端子ISEN8に接続される。
【0026】
コントローラ480は、第1の離散タイムスロットの系列T11、T12、T13で第1の駆動端子DRVP1によって第1のスイッチSW1をオンにして電力変換器120から第1のLEDアレイA1に電力を供給し、第2の離散タイムスロットの系列T21、T22、T23で第2の駆動端子DRVP2によって第2のスイッチSW2をオンにして電力変換器120から第2のLEDアレイA2に電力を供給し、第3の離散タイムスロットの系列T31、T32、T33で第3の駆動端子DRVP3によって第3のスイッチSW3をオンにして電力変換器120から第3のLEDアレイA3に電力を供給し、かつ第4の離散タイムスロットの系列T41、T42、T43で第4の駆動端子DRVP4によって第4のスイッチSW4をオンにして電力変換器120から第4のLEDアレイA4に電力を供給するために動作可能である。第1、第2、第3および第4の離散タイムスロットの系列は相互排他的であり、
図3の例に図示されるように交互配置される。より詳細には、デコードモジュール160は、タイミングコントローラからタイミング信号を受けるために、および上記したようにスイッチSW1~SW4を制御する切替信号を発生するために動作可能である。
【0027】
スイッチSW1~SW4が通常は、寄生コンデンサを含む金属酸化物半導体(MOS)トランジスタによって実装されるので、LEDストリング(例えば、スイッチSW1をオフにすることによってオフであると意図される第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリング)に関して、スイッチSW1の寄生コンデンサを通って、そしてスイッチQ1(電流調整モジュール150内、
図2に図示)がオンであればQ1を通ってグランドに、スパイク電流が流れ得る。そのようなスパイク電流は第1のLEDストリングを短時間オンにし得る。光源駆動回路400がTVまたはコンピュータモニタなどのディスプレイ装置のバックライトのために使用されれば、これによりディスプレイ装置の画面上に望ましくない残像が生じるであろう。この問題を解決するために、本発明に係る様々な実施形態が
図5から
図24に開示される。
【0028】
図5は、本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラ580を含む光源駆動回路500を図示する。
図4と同じ符号の要素は同様の機能を有する。
図5の例では、コントローラ580は、各々対応するLEDアレイにおけるLEDストリングのアノードに結合される、複数の放電端子DIS1~DIS4を含む。例えば、放電端子DIS1は、第1のLEDアレイA1におけるLEDストリングのアノード(すなわち、共通ノードN1)に結合される。放電端子DIS2は、第2のLEDアレイA2におけるLEDストリングのアノード(すなわち、共通ノードN2)に結合される、等々。コントローラ580は、デコードモジュール160に結合され、そして各LEDアレイにおける各LEDストリングにわたる電圧を、本明細書においてターンオン閾値と称される閾値未満に調整するために動作可能である、残像消去モジュール501を含む。ターンオン閾値は、LEDストリングのいずれもスパイク電流によりオンにされないように設定される。残像消去モジュール501は複数の電圧調整ユニット、例えば電圧調整ユニット511~514を含む。電圧調整ユニットの数は、LEDアレイの数および各アレイにおけるLEDストリングの数に従って決定できる。調整ユニット511~514の各々は、対応するイネーブル信号によって個々に有効または無効にすることができる。例えば、調整ユニット511はイネーブル信号EN1によって制御できる。イネーブル信号EN1はデコードモジュール160(
図5に図示)によって発生できる。電圧調整ユニット511~514は放電端子DIS1~DIS4に結合される。より詳細には、電圧調整ユニット511は、第1の放電端子DIS1に結合され、そして第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングのアノードにおける電圧を低下させて、第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングにわたる電圧を閾値未満に調整するために動作可能である。
【0029】
図6は、本発明の実施形態に従う、コントローラ580における電圧調整ユニット511の一例を図示する。
図6の例では、電圧調整ユニット511は増幅器601および放電スイッチ602を含む。放電スイッチ602は放電端子DIS1とグランドとの間に結合される。増幅器601は、第1の電圧信号V1を受ける非反転入力端子、放電端子DIS1に結合される反転入力端子、および放電スイッチ602に結合される出力端子を有する。イネーブル信号EN1によって有効にされると、増幅器601は、第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングのアノードにおける電圧を第1の電圧信号V1に追従するように調整し、それによって第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングにわたる電圧をターンオン閾値未満に低下させる。
【0030】
図7は、本発明の実施形態に従う、コントローラ580における電圧調整ユニット511の一例を図示する。
図7の例では、電圧調整ユニット511は比較器701および放電スイッチ702を含む。放電スイッチ702は放電端子DIS1とグランドとの間に結合される。比較器701は、第2の電圧信号V2を受ける非反転入力端子、放電端子DIS1に結合される反転入力端子、および放電スイッチ702に結合される出力端子を有する。イネーブル信号EN1によって有効にされると、比較器701は、第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングのアノードにおける電圧を第2の電圧信号V2と比較する。第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングのアノードにおける電圧が第2の電圧信号V2より大きければ、比較器701は、放電スイッチ702をオンにして、第1のLEDアレイA1の第1のLEDストリングのアノードから放電スイッチ702を通ってグランドに流れる放電電流を可能にし、それによって第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングにわたる電圧をターンオン閾値未満に低下させる。
【0031】
図8は、本発明の実施形態に従う、コントローラ580における電圧調整ユニット511の一例を図示する。
図8の例では、電圧調整ユニット511は放電スイッチ802を含む。放電スイッチ802は放電端子DIS1とグランドとの間に結合される。イネーブル信号EN1によってオンにされると、放電スイッチ802は、第1のLEDアレイA1の第1のLEDストリングのアノードからグランドに放電電流を導通させ、それによって第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングにわたる電圧をターンオン閾値未満であるように低下させる。
【0032】
図9は、本発明の実施形態に従う、コントローラ580における電圧調整ユニット511の一例を図示する。
図9の例では、電圧調整ユニット511は、放電端子DIS1とグランドとの間に結合される第1の枝路および電流源902とグランドとの間に結合される第2の枝路を有する電流ミラー901を含む。イネーブル信号EN1に従って電流ミラー901を有効または無効にするために電流ミラー901にスイッチ903が結合される。有効にされると、電流ミラー901は、第1のLEDアレイA1の第1のLEDストリングのアノードからその第1の枝路を通してグランドに放電電流を導通させ、それによって第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングにわたる電圧をターンオン閾値未満であるように低下させる。
【0033】
図5に戻って参照して、電圧調整ユニット511は、種々のタイミング方式に従ってイネーブル信号EN1が第1のレベル(例えば、論理ハイ)であるときに有効にするまたはイネーブル信号EN1が第2のレベル(例えば、論理ロー)であるときに無効にすることができる。一実施形態において、電圧調整ユニット511は常に有効にすることができる。別の実施形態において、
図10に例示されるように、電圧調整ユニット511は、第1のスイッチSW1がオフであるときに有効にすることができる。更に別の実施形態において、
図11に例示されるように、電圧調整ユニット511は、時間間隔の系列BBMで有効にすることができる。時間間隔の系列BBMは、スイッチSW1~SW4が相互排他的にオンにされる4つの離散タイムスロットの系列間の間隔である。言い換えれば、時間間隔BBMの各々では、スイッチSW1~SW4のいずれもオンにされず、電圧調整ユニット511が有効にされる。
【0034】
図12は、本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラ1280を含む光源駆動回路1200を図示する。
図4と同じ符号の要素は同様の機能を有する。コントローラ1280は、電力変換器120に結合される電力端子VLEDINを含む。コントローラ1280は、デコードモジュール160に結合され、そして各LEDアレイにおける各LEDストリングにわたる電圧をターンオン閾値未満に調整するために動作可能である、残像消去モジュール1201を更に含む。ターンオン閾値は、LEDストリングのいずれもスパイク電流によりオンにされないように設定される。残像消去モジュール1201は複数の電圧調整ユニット1211~1214を含む。調整ユニット1211~1214の各々は、対応するイネーブル信号によって個々に有効または無効にすることができる。例えば、調整ユニット1211はイネーブル信号EN1によって制御できる。イネーブル信号EN1はデコードモジュール160(
図5に図示)によって発生できる。電圧調整ユニット1211~1214は電力端子VLEDINおよび電流感知端子ISEN1~ISEN8に結合される。より詳細には、電圧調整ユニット1211は、電力端子VLEDINおよび電流感知端子ISEN1に結合され、そして第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングのカソードにおける電圧を上昇させて、第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングにわたる電圧を閾値未満に調整するために動作可能である。
【0035】
図13は、本発明の実施形態に従う、コントローラ1280における電圧調整ユニット1211の一例を図示する。
図13の例では、電圧調整ユニット1211は増幅器1301および充電スイッチ1302を含む。充電スイッチ1302は電力端子VLEDINと電流感知端子ISEN1との間に結合される。増幅器1301は、第3の電圧信号V3を受ける非反転入力端子、電流感知端子ISEN1に結合される反転入力端子、および充電スイッチ1302に結合される出力端子を有する。イネーブル信号EN1によって有効にされると、増幅器1301は、第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングのカソードにおける電圧を第3の電圧信号V3に追従するように調整し、それによって第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングにわたる電圧をターンオン閾値未満に低下させる。
【0036】
図14は、本発明の実施形態に従う、コントローラ1280における電圧調整ユニット1211の一例を図示する。
図14の例では、電圧調整ユニット1211は比較器1401および充電スイッチ1402を含む。充電スイッチ1402は電力端子VLEDINと電流感知端子ISEN1との間に結合される。比較器1401は、第4の電圧信号V4を受ける非反転入力端子、電流感知端子ISEN1に結合される反転入力端子、および充電スイッチ1402に結合される出力端子を有する。イネーブル信号EN1によって有効にされると、比較器1401は、第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングのカソードにおける電圧を第4の電圧信号V4と比較する。第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングのカソードにおける電圧が第4の電圧信号V4より小さければ、比較器1401は、充電スイッチ1402をオンにして、電力端子VLEDINから充電スイッチ1402を通って第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングのカソードに流れる充電電流を可能にし、それによって第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングにわたる電圧をターンオン閾値未満であるように低下させる。
【0037】
図15は、本発明の実施形態に従う、コントローラ1280における電圧調整ユニット1211の一例を図示する。
図15の例では、電圧調整ユニット1211は充電スイッチ1502を含む。充電スイッチ1502は電力端子VLEDINと電流感知端子ISEN1との間に結合される。イネーブル信号EN1によってオンにされると、充電スイッチ1502は、電力端子VLEDINから第1のLEDアレイA1の第1のLEDストリングのカソードに充電電流を導通させ、それによって第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングにわたる電圧をターンオン閾値未満に低下させる。
【0038】
図16は、本発明の実施形態に従う、コントローラ1280における電圧調整ユニット1211の一例を図示する。
図16の例では、電圧調整ユニット1211は、電力端子VLEDINと電流感知端子ISEN1との間に結合される第1の枝路および電力端子VLEDINと電流源1602との間に結合される第2の枝路を有する電流ミラー1601を含む。イネーブル信号EN1に従って電流ミラー1601を有効または無効にするために電流ミラー1601にスイッチ1603が結合される。有効にされると、電流ミラー1601は、電力端子VLEDINからその第1の枝路を通して第1のLEDアレイA1の第1のLEDストリングのカソードに充電電流を導通させ、それによって第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングにわたる電圧をターンオン閾値未満に低下させる。
【0039】
図12に戻って参照して、電圧調整ユニット1211は、種々のタイミング方式に従ってイネーブル信号EN1が第1のレベル(例えば、論理ハイ)であるときに有効にするまたはイネーブル信号EN1が第2のレベル(例えば、論理ロー)であるときに無効にすることができる。一実施形態において、
図17に例示されるように、電圧調整ユニット1211は、時間間隔の系列BBMで有効にすることができる。時間間隔の系列BBMは、スイッチSW1~SW4が相互排他的にオンにされる4つの離散タイムスロットの系列間の間隔である。言い換えれば、時間間隔BBMの各々では、スイッチSW1~SW4のいずれもオンにされず、電圧調整ユニット1211が有効にされる。別の実施形態において、
図18に例示されるように、電圧調整ユニット1211は、時間間隔の系列BBMで有効にすることができ、かつ対応する制御信号PWM1(
図2に図示)が第2の状態(例えば、論理ロー)にある場合にも有効にされる。
【0040】
図19は、本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラ1980を含む光源駆動回路1900を図示する。
図4と同じ符号の要素は同様の機能を有する。
図19の例では、コントローラ1980は、各々対応するLEDアレイにおけるLEDストリングのアノードに結合される、複数の放電端子DIS1~DIS4を含む。例えば、放電端子DIS1は、第1のLEDアレイA1におけるLEDストリングのアノード(すなわち、共通ノードN1)に結合される。放電端子DIS2は、第2のLEDアレイA2におけるLEDストリングのアノード(すなわち、共通ノードN2)に結合される、等々。コントローラ1980は、デコードモジュール160に結合され、そしてLEDストリングのいずれもスパイク電流によりオンにされないように各LEDアレイにおける各LEDストリングにわたる電圧をターンオン閾値未満に調整するために動作可能である、残像消去モジュール1901を含む。残像消去モジュール1901は複数の電圧調整ユニット1911~1914を含む。調整ユニット1911~1914の各々は、対応するイネーブル信号によって個々に有効または無効にすることができる。例えば、調整ユニット1911はイネーブル信号EN1によって制御できる。イネーブル信号EN1はデコードモジュール160(
図5に図示)によって発生できる。電圧調整ユニット1911~1914は放電端子DIS1~DIS4および電流感知端子ISEN1~ISEN8に結合される。より詳細には、電圧調整ユニット1911は、第1の放電端子DIS1および電流感知端子ISEN1に結合され、そして第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングを短絡させて、第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングにわたる電圧をターンオン閾値未満に調整するために動作可能である。
【0041】
図20は、本発明の実施形態に従う、コントローラ1980における電圧調整ユニット1911の一例を図示する。
図20の例では、電圧調整ユニット1911はスイッチ2002を含む。スイッチ2002は放電端子DIS1と電流感知端子ISEN1との間に結合される。イネーブル信号EN1によってオンにされると、スイッチ2002は、第1のLEDアレイA1の第1のLEDストリングのアノードから第1のLEDアレイA1の第1のLEDストリングのカソードに電流を導通させ、それによって第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングにわたる電圧をターンオン閾値未満に低下させる。
【0042】
図21は、本発明の実施形態に従う、コントローラ1980における電圧調整ユニット1911の一例を図示する。
図21の例では、電圧調整ユニット1911は、放電端子DIS1と電流感知端子ISEN1との間に結合される第1の枝路および電流源2102と電流感知端子ISEN1との間に結合される第2の枝路を有する電流ミラー2101を含む。イネーブル信号EN1に従って電流ミラー2101を有効または無効にするために電流ミラー2101にスイッチ2103が結合される。有効にされると、電流ミラー2101は、第1のLEDアレイA1の第1のLEDストリングのアノードからその第1の枝路を通して第1のLEDアレイA1の第1のLEDストリングのカソードに電流を導通させ、それによって第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングにわたる電圧をターンオン閾値未満に低下させる。
【0043】
図19に戻って参照して、電圧調整ユニット1911は、種々のタイミング方式に従ってイネーブル信号EN1が第1のレベル(例えば、論理ハイ)であるときに有効にするまたはイネーブル信号EN1が第2のレベル(例えば、論理ロー)であるときに無効にすることができる。一実施形態において、
図22に例示されるように、電圧調整ユニット1911は、第1のスイッチSW1がオフであるときに有効にすることができる。別の実施形態において、
図23に例示されるように、電圧調整ユニット1911は、時間間隔の系列BBMで有効にすることができる。時間間隔の系列BBMは、スイッチSW1~SW4が相互排他的にオンにされる4つの離散タイムスロットの系列間の間隔である。言い換えれば、時間間隔BBMの各々では、スイッチSW1~SW4のいずれもオンにされず、電圧調整ユニット1911が有効にされる。
【0044】
図24は、本発明の実施形態に従う、光源モジュールを制御するためのコントローラ1980を含む光源駆動回路2400を図示する。
図19と同じ符号の要素は同様の機能を有する。
図24の例では、スイッチSW1~SW4はp型金属酸化物半導体(PMOS)トランジスタである。駆動端子DRVP1~DRVP4の各々は、ゲートが電源に結合される(例えば、端子PWINを通して電力変換器120に結合される)n型金属酸化物半導体(NMOS)トランジスタを通してスイッチSW1~SW4の中で対応するスイッチのゲートに結合される。放電端子DIS1~DIS4の各々は、ゲートが同じく電源に結合される(例えば、端子PWINを通して電力変換器120に結合される)NMOSトランジスタを通してN1~N4の中で対応する共通ノードに結合される。そのような構成により、コントローラ1980は、コントローラ1980の電圧公差を超える入力電圧VLEDを必要とする光源モジュールと共に動作する。同様の構成を
図5におけるコントローラ580および
図12におけるコントローラ1280にも適用できる。
【0045】
上記したように、本発明は、光源モジュールを制御するためのコントローラを含む。コントローラは、光源モジュールにおけるLEDストリングがオンにされないことになっているときに各LEDストリングにわたる電圧をターンオン閾値未満に調整するために動作可能である。有利には、LEDストリングは意図せずオンにされることはなく、したがってディスプレイ装置上の残像現象を排除する。
【0046】
上記の説明および図面が本発明の実施形態を表すが、添付の特許請求の範囲に定められるような本発明の原理の趣旨および範囲から逸脱することなく同実施形態において様々な追加、変更および置換がなされ得ることが理解されるであろう。当業者は、本発明が、本発明の原理から逸脱することなく特に具体的な環境および動作要件に適合される、本発明の実施に使用される形状、構造、配置、大きさ、材料、要素および部品その他の多くの変更と共に使用され得ることを理解するであろう。本開示の実施形態は、それ故全ての点で例示的であり限定的でないと見なされるはずであり、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの法的な均等物によって示され、上記の説明に限定されない。
【符号の説明】
【0047】
100 光源駆動回路
110 電源
120 電力変換器
130 切替モジュール
140 フィードバック制御モジュール
150 電流調整モジュール
160 デコードモジュール
180 コントローラ
190 タイミングコントローラ
200 光源駆動回路
210 SPIデコーダ
220 PWM発生器
230_1~230_8 電流調整ユニット
240 デジタルアナログ変換器(DAC)
250 基準選択ユニット
290_1~290_8 増幅器
400 光源駆動回路
480 コントローラ
500 光源駆動回路
501 残像消去モジュール
511 電圧調整ユニット
512 電圧調整ユニット
513 電圧調整ユニット
514 電圧調整ユニット
580 コントローラ
601 増幅器
602 放電スイッチ
701 比較器
702 放電スイッチ
802 放電スイッチ
901 電流ミラー
902 電流源
903 スイッチ
1200 光源駆動回路
1201 残像消去モジュール
1211 電圧調整ユニット
1212 電圧調整ユニット
1213 電圧調整ユニット
1214 電圧調整ユニット
1280 コントローラ
1301 増幅器
1302 充電スイッチ
1401 比較器
1402 充電スイッチ
1502 充電スイッチ
1601 電流ミラー
1602 電流源
1603 スイッチ
1900 光源駆動回路
1901 残像消去モジュール
1911 電圧調整ユニット
1912 電圧調整ユニット
1913 電圧調整ユニット
1914 電圧調整ユニット
1980 コントローラ
2002 スイッチ
2101 電流ミラー
2102 電流源
2103 スイッチ
2400 光源駆動回路
A1~A4 LEDアレイ
DIS1~DIS4 放電端子
DRVP1~DRVP4 駆動端子
FBOUT フィードバック端子
ISEN1~ISEN8 電流感知端子
N1~N4 共通ノード
NC1~NC8 共通ノード
PWIN 電力入力端子
PWO1~PWO4 電力出力端子
Q1~Q8 スイッチ
SW1~SW4 スイッチ
VLEDIN 電力端子
【外国語明細書】