(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022173067
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】タッチディスプレイ装置及びその形成方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20221110BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20221110BHJP
【FI】
G06F3/041 660
G06F3/044 122
G06F3/044 124
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046501
(22)【出願日】2022-03-23
(31)【優先権主張番号】202110494420.X
(32)【優先日】2021-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519308156
【氏名又は名称】ティーピーケイ アドバンスド ソリューションズ インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】TPK ADVANCED SOLUTIONS INC
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ユー
(72)【発明者】
【氏名】チャン チェンシン
(72)【発明者】
【氏名】シュー リャンツェン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ウェットエッチングされた電極回路をレーザエッチングされた電極回路に置き換え可能で、レーザパルスの長さや波長を制限する必要がなく、単側電極構造に適したタッチディスプレイ装置及びその形成方法を提供する。
【解決手段】タッチディスプレイ装置において、パターン化されたタッチ検知膜層140は、透明カバー110の第1の表面を覆う。遮光層120は、透明カバー110とパターン化されたタッチ検知膜層140との間に位置する。UV遮断層130は、紫外線が遮光層120に照射されることを防止する。UV遮断層130は、遮光層120とパターン化されたタッチ検知膜層140との間に位置し、遮光層120を覆う。UV遮断層130を片面電極構造に配置することによって、レーザによって引き起こされる遮光層120の損傷を回避し、これはウェットエッチング工程に取って代わり、エッチング工程のコストを低減する。
【選択図】
図1D
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表面、及び前記第1の表面に対向する第2の表面を含む透明カバーと、
前記透明カバーの前記第1の表面を覆うパターン化されたタッチ検知膜層と、
前記透明カバーの前記第1の表面の一部分上に配置され、前記透明カバーと前記パターン化されたタッチ検知膜層との間に位置する遮光層と、
前記遮光層に紫外線が照射されることを防止するUV遮断層と、を含み、
前記透明カバー上の前記遮光層が鉛直方向に突出する領域を周辺領域とし、
前記周辺領域に隣接する前記透明カバー上の他の領域を可視領域とし、
前記UV遮断層は、前記遮光層と前記パターン化されたタッチ検知膜層との間に位置し、前記遮光層を覆う、
タッチディスプレイ装置。
【請求項2】
前記UV遮断層は、前記遮光層を覆い、前記可視領域の第1の表面を覆うように延在し、
前記UV遮断層は透明材料である、
請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項3】
前記UV遮断層は、前記遮光層のみを覆う、
請求項1又は2に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項4】
前記可視領域の前記透明カバー上に配置されたジャンパーをさらに含み、
前記UV遮断層は前記ジャンパーを覆い、
前記UV遮断層は透明絶縁層である、
請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項5】
前記パターン化されたタッチ検知膜層は、前記UV遮断層を覆い、前記ジャンパー上の前記UV遮断層と前記遮光層上の前記UV遮断層とを分離するために前記第1の表面の前記一部分を覆うように延在する、
請求項4に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項6】
第1の表面と前記第1の表面の反対側の第2の表面とを含む透明カバーを設け、
前記透明カバーの前記第1の表面の一部分上に遮光層を覆い、
前記遮光層上にUV遮断層を覆い、
前記UV遮断層上にタッチ検知膜層を形成し、
前記タッチ検知膜層をパターン化されたタッチ検知膜層にエッチングするために、レーザを用い、
前記透明カバー上の前記遮光層が鉛直方向に突出する領域を周辺領域とし、
前記周辺領域に隣接する前記透明カバー上の他の領域を可視領域とする、
タッチディスプレイ装置の形成方法。
【請求項7】
前記UV遮断層は、前記遮光層上を前記UV遮断層で覆う工程において、前記遮光層を覆い、前記可視領域の第1の表面を覆うように延在し、
前記UV遮断層は、透明材料である、
請求項6に記載のタッチディスプレイ装置の形成方法。
【請求項8】
前記UV遮断層は、前記遮光層上を前記UV遮断層で覆う工程において、前記遮光層のみを覆う、
請求項6又は7に記載のタッチディスプレイ装置の形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチディスプレイ装置及びその形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のタッチディスプレイ装置技術の活発な発展に伴い、タッチディスプレイ装置は様々な種類の電子機器に広く使用されている。電極回路は、主にフォトリソグラフィ工程を用いて形成された後、ウェットエッチング工程によりパターン化される。
【0003】
しかしながら、ウェットエッチング工程には、多数のフォトマスクが必要であり、種々の反応溶媒(現像液、エッチング液など)が必要である。工程が複雑で、コストが高く、関連技術の改善が必要とされている。
【0004】
特許文献1には、両面電極構造において、透明基板の第1の表面上に透明ブロッキング層を配置し、透明ブロッキング層及び透明基板の他方の表面上に導電膜を形成することができることを教示している。透明ブロッキング層を設けることにより、一方の表面の導電膜をレーザエッチングする際に他方の面の導電膜が損傷することを防止することができる。
【0005】
特許文献2には、導電性材料がレーザのエネルギーを吸収し、導電性材料をレーザエッチングして電極回路を形成する際の電極回路の損傷を回避することができるように、レーザパルスの長さ及び波長を適切な範囲内に調整することを教示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】台湾特許第I521417号明細書
【特許文献2】中国公告特許第105073334号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の理由から、ウェットエッチングされた電極回路をレーザエッチングされた電極回路に置き換え可能で、レーザパルスの長さや波長を制限する必要がなく、単側電極構造に適したタッチディスプレイ装置及びその形成方法を提供することによって、単側電極構造における素子の損傷を防止する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一実施形態において、タッチディスプレイ装置が提供される。タッチディスプレイ装置は、透明カバーと、パターン化されたタッチ検知膜層と、遮光層と、UV遮断層とを含む。前記透明カバーは、第1の表面と、前記第1の表面に対向する第2の表面とを含む。前記パターン化されたタッチ検知膜層は、前記透明カバーの前記第1の表面を覆う。前記遮光層は、前記透明カバーの前記第1の表面の一部分上に配置され、前記透明カバーと前記パターン化されたタッチ検知膜層との間に位置する。前記透明カバー上の前記遮光層が鉛直方向に突出する領域を周辺領域とし、前記周辺領域に隣接する前記透明カバー上の他の領域を可視領域とする。前記UV遮断層は、紫外線が前記遮光層に照射されることを防止する。前記UV遮断層は、前記遮光層と前記パターン化されたタッチ検知膜層との間に位置し、前記遮光層を覆う。
【0009】
一実施形態において、前記UV遮断層の材料は、インク又はフォトレジストである。
【0010】
一実施形態において、前記UV遮断層は、前記遮光層を覆い、前記可視領域の第1の表面を覆うように延在し、前記UV遮断層は、透明材料である。
【0011】
一実施形態において、前記UV遮断層は、前記遮光層のみを覆う。
【0012】
一実施形態において、前記タッチディスプレイ装置は、前記パターン化されたタッチ検知膜層上に配置された周辺配線をさらに含む。前記透明カバー上の前記周辺配線が鉛直方向に突出する一部分は、前記周辺領域に位置する。
【0013】
一実施形態において、前記タッチディスプレイ装置は、透明絶縁層をさらに含む。前記透明絶縁層の第1の部分は、前記周辺配線上に配置され、前記透明絶縁層の第2の部分は、前記可視領域の前記パターン化されたタッチ検知膜層上に配置される。
【0014】
一実施形態において、前記タッチディスプレイ装置は、前記透明絶縁層の第2の部分に配置されたジャンパーをさらに含む。
【0015】
一実施形態において、前記タッチディスプレイ装置は、前記可視領域において前記透明カバー上に配置されたジャンパーをさらに含み、前記UV遮断層は、前記ジャンパーを覆う。前記UV遮断層は、透明絶縁層である。
【0016】
一実施形態において、前記パターン化されたタッチ検知膜層は、前記UV遮断層を覆い、前記ジャンパー上の前記UV遮断層及び前記遮光層上の前記UV遮断層を分離するために、前記第1の表面の一部分を覆うように延在する。
【0017】
一実施形態において、前記タッチディスプレイ装置は、前記パターン化されたタッチ検知膜層上に配置された周辺配線をさらに含む。前記周辺領域には、前記透明カバー上の前記周辺配線が鉛直方向に突出する一部分が配置している。
【0018】
一実施形態において、前記タッチディスプレイ装置は、前記パターン化されたタッチ検知膜層上に配置された保護層をさらに含む。
【0019】
本開示の一実施形態において、タッチディスプレイ装置を形成する方法が提供される。本方法は、第1の表面と、前記第1の表面に対向する第2の表面とを含む透明カバーを提供する工程、前記透明カバーの前記第1の表面上を遮光層で覆う工程、ここで、前記透明カバー上の前記遮光層が鉛直方向に突出する領域を周辺領域とし、前記周辺領域に隣接する前記透明カバー上の他の領域を可視領域し、前記遮光層上をUV遮断層で覆う工程、前記遮断層上にタッチ検知膜層を形成する工程、前記タッチ検知膜層をパターン化されたタッチ検知膜層にエッチングするためにレーザを用いる工程を含む。
【0020】
一実施形態において、前記UV遮断層は、前記遮光層を覆い、前記遮光層上を前記遮断層で覆う工程において、前記可視領域の第1の表面を覆うように延在する。また、前記UV遮断層は、透明材料である。
【0021】
一実施形態において、前記UV遮断層は、前記遮光層上を前記UV遮断層で覆う工程において、前記遮光層のみを覆う。
【0022】
一実施形態において、本方法は、前記透明カバーの前記第1の表面の一部分上を前記遮光層で覆う工程の後に、前記透明カバー上の前記可視領域にジャンパーを配置する工程をさらに含み、前記UV遮断層が透明な絶縁材料である前記遮光層上をUV遮断層で覆う工程において、前記ジャンパーを前記UV遮断層で覆う工程をさらに含む。
【0023】
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、いずれも実施例によるものであり、請求項に記載された発明のさらなる説明を提供することを意図していることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
添付の図面は、開示のさらなる理解を提供するために本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。図面は、開示の実施形態を示し、説明と共に、開示の原理を説明するのに役立つ。
【0025】
【
図1A】本開示の一実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図1B】本開示の一実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図1C】本開示の一実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図1D】本開示の一実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図1E】本開示の一実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図1F】本開示の一実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図1G】本開示の一実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図1H】本開示の一実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図1I】本開示の一実施形態における、タッチディスプレイ装置の上面図である。
【
図2A】本開示の他の実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図2B】本開示の他の実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図2C】本開示の他の実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図2D】本開示の他の実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図2E】本開示の他の実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図2F】本開示の他の実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図3A】本開示の他の実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図3B】本開示の他の実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図3C】本開示の他の実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図3D】本開示の他の実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図3E】本開示の他の実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【
図3F】本開示の他の実施形態における、タッチディスプレイ装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下の開示は、提供された主題の異なる特徴を実施するための多くの異なる実施形態又は例を提供する。本開示を簡略化するために、構成要素及び構成の具体例を以下に説明する。もちろん、これらは単なる例であり、限定することを意図したものではない。例えば、以下の説明における第1の特徴を第2の特徴の「上に(over)」又は「上に(on)」形成することは、第1の特徴及び第2の特徴が直接接触して形成される実施形態を含むことができ、また、第1の特徴及び第2の特徴が直接接触しないように、第1の特徴と第2の特徴の間に追加の特徴を形成することができる実施形態を含むことができる。さらに、本開示は、様々な実施例において参照番号及び/又は文字を繰り返すことができる。この繰り返しは、単純化及び明確化の目的のためであり、それ自体は、議論された様々な実施形態及び/又は構成の間の関係を指示するものではない。
【0027】
本明細書中で使用される用語は、一般に、当該技術分野において、及び各用語が使用される特定の文脈において、それらの通常の意味を有する。本明細書の説明に含まれる本明細書で議論される用語の使用の任意の例は、単に例示の目的のためであり、本開示又は任意の例示的な用語の範囲及び意味を限定することを意図するものではない。同様に、本開示は、本明細書に記載される様々な実施形態に限定されない。
【0028】
さらに、本明細書では、「下に(beneath)」、「下に(below)」、「下に(lower)」、「上に(above)」、「上に(upper)」などの空間的に相対的な用語を使用して、図に示すように、1つの要素又は特徴と別の要素又は特徴との関係を説明しやすくすることができる。空間的に相対的な用語は、図に示される向きに加えて、使用又は動作中の装置の異なる向きを包含することを意図している。装置は別の向き(90度又は他の向き)にされてもよく、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子は同様に、それに応じて解釈されてもよい。
【0029】
ここで使用されているように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が他のことを明確に示さない限り、複数形も含むことを意図している。用語「含む(comprises)」及び/又は「含む(comprising)」又は「含む(includes)」及び/又は「含む(including)」又は「有する(have)」及び/又は「有する(having)」は、本明細書で使用される場合、記載された特徴、領域、整数、工程、操作、要素、及び/又は構成要素の存在を明記するが、1つ以上の他の特徴、領域、整数、工程、操作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除しない。
【0030】
本明細書では、「第1」、「第2」などの用語を使用して様々な要素を説明することができるが、これらの要素はこれらの用語によって制限されるべきではない。これらの用語は、ある要素と別の要素を区別するために使用される。例えば、実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の要素を第2の要素と呼ぶことができ、同様に、第2の要素を第1の要素と呼ぶことができる。
【0031】
本明細書で使用される場合、用語「及び/又は」は、関連するリストされた項目の1つ以上の任意の及び全ての組み合わせを含む。
【0032】
以下、本開示の実施形態を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。可能な限り、図面及び明細書において、同一又は類似の部品を参照するために同一の参照番号が使用される。
【0033】
図1Aから
図1Hは、本開示の一実施形態による、様々なプロセス段階でのタッチディスプレイ装置100の形成の断面図を概略的に示す。
【0034】
図1Aに示すように、まず、透明カバー110を設ける。透明カバー110は、第1の表面112と、第1の表面112に対向する第2の表面114とを含む。
【0035】
一実施形態において、透明カバー110は、透明無機基板(ガラス基板など)又は透明有機基板であってもよい。透明有機基板は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリイミド(PI)、シクロオレフィンポリマー(COP)などを含む透明材料などのプラスチック基板であってよい。
【0036】
一実施形態において、透明カバー110の厚さは、2ミリメートル(mm)未満、例えば、0.3mmから1.1mmである。例えば、透明カバー110の厚さは、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、1.0mm、又は1.1mmとすることができる。
【0037】
図1Bに示すように、次に、透明カバー110の第1の表面112の一部分上に遮光層120を配置する。透明カバー110上の遮光層120がZ軸方向(鉛直方向)に突出する領域が周辺領域PAとなり、この周辺領域PAに隣接する透明カバー110上の他の領域が可視領域VAとなる。一実施形態において、遮光層120は、不透明インク(例えば、黒インク、白インクなど)を塗布又は印刷することによって形成することができ、又は不透明フォトレジストとすることができる。
【0038】
一実施形態において、遮光層120の厚さは、30マイクロメートル(μm)未満、例えば、1μmから20μmである。例えば、遮光層120の厚さは、1μm、2μm、3μm、4μm、5μm、6μm、7μm、8μm、9μm、10μm、11μm、12μm、13μm、14μm、15μm、16μm、17μm、18μm、19μm、20μm、又はこれらの値で規定される任意の間隔内の値とすることができる。
【0039】
図1Cに示すように、遮光層120上をUV遮断層130が覆い、可視領域VAの第1の表面112まで延在している。即ち、UV遮断層130によって透明カバー110上にZ軸方向(鉛直方向)に突出する一部分が、遮光層120及び透明カバー110の第1の表面112を覆っている。なお、UV遮断層130は透明材料である必要があり、UV遮断層130は、紫外線(波長355nmから365nm)を遮断して、UV遮断層130で覆われた素子(例えば、遮光層120)に紫外線によるダメージを与えないようにすることができる。一実施形態において、UV遮断層130は、90%を超える紫外線、例えば、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%を遮断することができる。一実施形態において、UV遮断層130は、透明インク又は透明フォトレジスト(例えば、ポリイミド)を塗布又は印刷することによって形成することができる。
【0040】
一実施形態において、UV遮断層130は、可視領域VAにおいて第1の表面112を完全に覆うことができ、又は可視領域VAにおいて第1の表面112を部分的に覆うことができる。
【0041】
一実施形態において、UV遮断層130の厚さは、30μm未満、例えば、0.1μmから8μmである。例えば、UV遮断層130の厚さは、0.1μm、0.2μm、0.3μm、0.4μm、0.5μm、0.6μm、0.7μm、0.8μm、0.9μm、1μm、2μm、3μm、4μm、5μm、6μm、7μm、8μm、又はこれらの値によって規定される任意の間隔内の値であってよい。
【0042】
図1Dに示すように、次に、UV遮断層130上に、パターン化されたタッチ検知膜層140を形成する。一実施形態において、UV遮断層130上にパターン化されたタッチ検知膜層140は、まず、UV遮断層130上にタッチ検知膜層(例えば、スクリーン印刷、ノズルコーティング、ローラコーティング等のプロセスを使用する)を印刷又はコーティングし、その後、355nmから365nmの波長を有する紫外線レーザを用いて、パターン化されたタッチ検知膜層140となるようにエッチングすることで形成される。一実施形態において、タッチ検知膜層は、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、カーボンナノチューブ(CNT)、ナノ銀等の透明導電性材料で構成される。
【0043】
一実施形態において、パターン化されたタッチ検知膜層140は、透明導電性材料で構成された金属ナノワイヤを含む。次に、金属ナノワイヤからなるタッチ検知膜層の詳細な形成方法について説明する。UV遮断層130上に金属ナノワイヤを有する分散液又はインクを塗布し、乾燥させてタッチ検知膜層を形成する。分散液やスラリー中の溶媒等の物質を揮発させた後、金属ナノワイヤをランダムに分布させてUV遮断層130の表面に固定してタッチ検知膜層を形成し、金属ナノワイヤ同士を接触させる。導電性ネットワークをさらに形成するために、連続的な電流経路が提供される。一実施形態において、分散液は、水、アルコール、ケトン、エーテル、炭化水素、又は芳香族溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)であってよい。一実施形態において、分散液は、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、スルホン酸のエステル、硫酸のエステル、ジスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、リン酸エステル、フッ素含有界面活性剤などの添加剤、界面活性剤、又は結合剤を含んでよい。
【0044】
ここで使用される「金属ナノワイヤ」は、複数の金属元素、金属合金、又は金属化合物(金属酸化物を含む)を含む金属ワイヤの集合体を指す総称である。さらに、単一金属ナノワイヤの少なくとも一つの断面寸法(即ち、断面の直径)は、約500ナノメートル(nm)未満、好ましくは約100nm未満、より好ましくは約50nm未満である。一実施形態において、「ワイヤー」金属ナノ構造は、主に、約10から10万の間の高いアスペクト比を有する。より詳細には、金属ナノワイヤのアスペクト比(長さ:断面の直径)は、約10より大きく、例えば、約50より大きく、又は約100より大きくてもよい。しかしながら、本開示は、この点に関して限定されない。一実施形態において、金属ナノワイヤは、銀、金、銅、ニッケル、又は金めっき銀を含む任意の金属であってもよい(ただし、これらに限定されない)。絹、繊維、チューブなどの他の用語も、同様に上記の寸法及び高アスペクト比を有する場合、本開示の実施形態の範囲内にある。
【0045】
一実施形態において、パターン化されたタッチ検知膜層140の厚さは、3μm未満、例えば、0.1μmから1μmである。例えば、パターン化されたタッチ検知膜層の厚さは、0.1μm、0.2μm、0.3μm、0.4μm、0.5μm、0.6μm、0.7μm、0.8μm、0.9μm、又は1.0μmであってもよい。
【0046】
図1Eに示すように、次に、周辺領域PAのパターン化されたタッチ検知膜層140上に周辺配線150を形成する。即ち、透明カバー110上の周辺配線150がZ軸方向(鉛直方向)に突出する一部分は、周辺領域PA内に位置する。
【0047】
一実施形態において、周辺配線150を形成するために、パターン化されたタッチ検知膜層140の材料又は形成方法と同様の材料又は形成方法(例えば、スクリーン印刷、ノズルコーティング、ローラコーティング等のプロセス)を使用することができる。
【0048】
一実施形態において、周辺配線層を無電解めっきによって形成し、触媒層によって触媒した後、周辺配線層をレーザ加工して周辺配線150とすることができる。より詳細には、まず、周辺領域PAにおいて、パターン化されたタッチ検知膜層140上に触媒層を形成する。その後、外部電流がない状態で、適切な還元剤で触媒層にメッキ液を塗布し、メッキ液中の金属イオンが触媒層の金属触媒の触媒作用下で還元反応を受けて金属に還元され、触媒層の表面にメッキ(堆積)される。このプロセスは、無電解めっき又は自己触媒めっきとも呼ばれる。例えば、周辺配線150の形成に銅を用いる場合には、めっき液の主成分を硫酸銅溶液とすることができる。めっき液の組成は、5g/Lの濃度の硫酸銅、12g/Lの濃度のエチレンジアミン四酢酸、及び5g/Lの濃度のホルムアルデヒドを含むことができるが、これらに限定されない。めっき液(例えば、硫酸銅溶液)のpHを水酸化ナトリウムで約11から13に調整し、めっき浴温度を約30°Cから50°Cとし、浸漬反応時間を5から15分とする。反応過程の間、めっき溶液中の銅は触媒/活性化能力で触媒層上に核形成し、銅の自己触媒作用により銅膜(即ち、周辺配線150)に成長し続ける。当業者は、入手しようとする周辺配線150の材料に応じて、適切なめっき液及び触媒層の材料を選択することができる。一実施形態において、周辺配線150は、より良好な導電性を有する金属、例えば、銀層、銅層などの単層金属構造、又はモリブデン/アルミニウム/モリブデン、銅/ニッケル、チタン/アルミニウム/チタン、モリブデン/クロムなどの多層合金の形態の導電性構造から形成される。他の実施形態では、周辺配線150の厚さを増加させるために、電気メッキプロセスのような厚さを増す工程を追加してもよい。電気めっき工程で使用される電気めっき液の組成は、200g/Lの濃度の硫酸銅、80g/Lの濃度の硫酸、及び50mg/Lの濃度の塩化物イオンを含むが、これらに限定されない。pHは約3から5に調整され、電流密度は約1から10A/dm2であり、めっき浴温度は約25から45°Cである。上述した無電解めっき工程及び電解めっき工程の順序は、実際のニーズに応じて調整することができ、この点に関して本開示は限定されない。例えば、最初に電気めっき処理を行った後に無電解めっき処理を行ってもよいし、先に無電解めっき処理を行った後に電気めっき処理を行ってもよい。もちろん、電気めっき法又は無電解めっき法のみを用いることも可能である。他の実施形態では、増粘工程は、他の無電解めっき工程であってもよく、例えば、上記めっき液と組成の異なる他のめっき液を用いて、周辺配線150の厚さを厚くする無電解銅めっき工程を行う。
【0049】
一実施形態において、タッチ検知膜層及び周辺配線層を順次形成し、パターン化されたタッチ検知膜層140及び周辺配線150を同時にレーザエッチングによって形成することができる。
【0050】
一実施形態において、周辺配線150の厚さは、20μm未満、例えば、0.01μmから1.1μmである。例えば、周辺配線150の厚さは、0.01μm、0.05μm、0.1μm、0.2μm、0.3μm、0.4μm、0.5μm、0.6μm、0.7μm、0.8μm、0.9μm、1.0μm、1.1μmと薄くてもよい。
【0051】
なお、遮光層120上のUV遮断層130を覆うことにより、パターン化されたタッチ検知膜層140(及び周辺配線150)をレーザエッチングにより形成する際に、紫外線による遮光層120の損傷を回避することができる。これにより、電極回路(例えば、パターン化されたタッチ検知膜層140)をレーザエッチングする際に遮光層120が損傷するという問題が解決される。その結果、UV遮断層130の配置により、片面電極構造におけるウェットエッチングからレーザエッチングへの置き換えという工程改善を図ることができる。パターン化されたタッチ検知膜層140(及び周辺配線150)を形成する工程が簡略化され、反応溶媒が節約され、コストが低減される。
【0052】
図1Fに示すように、次に、パターン化されたタッチ検知膜層140上に透明絶縁層160を形成する。透明絶縁層160の第1の部分162は、周辺配線150上に配置され、周辺配線150の側面を覆うように延在している。透明絶縁層160の第2の部分164は、可視領域VAにおいて透明カバー110の第1の表面112上に配置される。一実施形態において、透明絶縁層160は、二酸化シリコン又はフォトレジスト(例えば、ポリイミド)のような絶縁材料を含むことができる。一実施形態において、透明絶縁層160は、フォトレジストであり、これを露光して、周辺配線150及びその後に形成されるジャンパー170(
図1G及び
図1H参照)の位置に対応する特定のパターンを形成することができる。
【0053】
一実施形態において、透明絶縁層160の厚さは、15μm未満、例えば、0.5μmから8μmである。例えば、透明絶縁層160の厚さは、0.5μm、0.6μm、0.7μm、0.8μm、0.9μm、1μm、2μm、3μm、4μm、5μm、6μm、7μm、8μm、又はこれらの値で規定される任意の間隔内の値とすることができる。
【0054】
図1Gに示すように、次に、透明絶縁層160上にジャンパー170を形成する(ジャンパー170の機能と位置については、
図1I参照)。
【0055】
一実施形態において、ジャンパー170は、パターン化されたタッチ検知膜層140と同一又は類似の材料で作られてもよく、この点に関する説明はここで繰り返さない。ただし、ジャンパー170を形成する工程においては、レーザ加工を避けてもよい。これは、ジャンパー170を形成する際に、パターン化されたタッチ検知膜層140の一部が露出するためである。レーザを用いてジャンパー材料をジャンパー170にレーザ照射すると、パターン化されたタッチ検知膜層140を損傷する危険性がある。
【0056】
0.01μmから1μmである。例えば、ジャンパー170の厚さは、0.1μm、0.2μm、0.3μm、0.4μm、0.5μm、0.6μm、0.7μm、0.8μm、0.9μm、1μm、又は上記の値によって定義される任意の間隔内の値とすることができる。
【0057】
図1Hに示すように、その後、透明絶縁層160、ジャンパー170、及びパターン化されたタッチ検知膜層140上に保護層180を設けて、タッチディスプレイ装置100を形成する。
【0058】
一実施形態において、保護層180は、絶縁材料であり、印刷方法によって形成してもよい。
【0059】
一実施形態において、保護層180の厚さは、15μm未満、例えば、0.5μmから10μmである。例えば、保護層180の厚さは、0.5μm、0.6μm、0.7μm、0.8μm、0.9μm、1μm、2μm、3μm、4μm、5μm、6μm、7μm、8μm、9μm、10μmであってもよく、これらの値によって規定される任意の間隔内の値であってもよい。
【0060】
図1Iは、本開示の一実施形態によるタッチディスプレイ装置100の上面図を示す。
図1Iは、タッチディスプレイ装置100内のパターン化されたタッチ検知膜層140、周辺配線150、及びジャンパー170の相対位置を示す。パターン化されたタッチ検知膜層140は、複数の水平電極線142(X軸方向に延在する)と、複数の垂直電極線144(Y軸方向に延在する)とを含む。水平電極線142及び垂直電極線144は、それぞれ複数の電極ユニットが接続して形成される。ジャンパー170は、水平電極線142に接続しており、水平電極線142が垂直電極線144に接触するのを防止するために、透明な絶縁層(図示なし)が用いられている。
【0061】
図2Aから
図2Fは、本開示の他の実施形態による、様々なプロセス段階でのタッチディスプレイ装置200の形成の断面図を概略的に示す。
図2Aから
図2Fの工程及び材料は、
図1Cから
図1Hのものとかなり類似している。相違点は、
図2AのUV遮断層230は、遮光層220のみを覆い、UV遮断層230は透明材料に限定されないことである。
【0062】
図2Aに示すように、まず、
図1(A)及び
図1(B)と同様の材料及び工程を用いて、透明カバー210及び透明カバー210の第1の表面212に設けられた遮光層220を順次形成する。遮光層220は、可視領域VA及び周辺領域PAを規定する。次に、遮光層220上にUV遮断層230を配置する。UV遮断層230は、遮光層220のみを覆っており、可視領域VAまで延在していない。即ち、透明カバー210上のUV遮断層230によってZ軸方向(鉛直方向)に突出する一部分が遮光層220を覆い、UV遮断層230の突出する領域は完全に周辺領域PA内にある。UV遮断層230は、UV遮断層230が可視領域VAに露出していないので、透明インク、グレーインク、透明フォトレジスト(例えば、ポリイミド)、又は不透明フォトレジストなどの透明材料又は不透明材料で作ることができる。
【0063】
図2Bに示すように、次に、パターン化されたタッチ検知膜層240が、可視領域VA内のUV遮断層230及び透明カバー210の第1の表面212上に形成される。即ち、可視領域VA及び周辺領域PAにおけるUV遮断層130を覆い、直接接触する
図1Dのパターン化されたタッチ検知膜層140と比較して、
図2Bのパターン化されたタッチ検知膜層240は、(周辺領域PAにおける)UV遮断層230及び(可視領域VAにおける)透明カバー210の第1の表面212を覆い、直接接触する。
【0064】
【0065】
図3Aから
図3Fは、本開示の他の実施形態による、様々なプロセス段階でのタッチディスプレイ装置300の形成の断面図を概略的に示す。
図3Aから
図3Fの材料及び要素の相対位置は、
図1Bから
図1Hのそれらとかなり類似している。相違点は、
図3Aから
図3Fにおいて、まず、可視領域VAにおける透明カバー310の第1の表面312上にジャンパー370を形成し、次に、透明絶縁材料からなるUV遮断層330を用いてジャンパー370及び遮光層320を覆い(即ち、UV遮断層330は、ジャンパー370及び遮光層320の上面を覆い、ジャンパー370及び遮光層320の側面を覆うように延在している)、次に、パターン化されたタッチ検知膜層340を順次形成する。
図1Bの
図1Hへの配置は以下の通りである。まず、パターン化されたタッチ検知膜層140を形成し、パターン化されたタッチ検知膜層140上に透明絶縁層160、ジャンパー170を順次形成し、パターン化されたタッチ検知膜層140とジャンパー170との交点を透明絶縁層160で分離する。
【0066】
即ち、
図3Aから
図3Fによって形成されたタッチディスプレイ装置300において、UV遮断層330は、紫外線を遮断するために使用できるだけでなく、
図1Hの透明絶縁層160の効果も有する。即ち、パターン化されたタッチ検知膜層140及びジャンパー170を分離する効果である。さらに、ジャンパー370は、パターン化されたタッチ検知膜層340の下に位置するか、又はZ軸方向(鉛直方向)においてパターン化されたタッチ検知膜層340と同一平面上にあり、
図1Hのタッチディスプレイ装置100のジャンパー170のように、パターン化されたタッチ検知膜層140の上には配置されない。
【0067】
図3Aに示すように、透明カバー310及び透明カバー310の第1の表面312上に配置された遮光層320は、
図1A及び
図1Bと同一又は類似の材料及び工程を用いて順次形成される。遮光層320は、可視領域VA及び周辺領域PAを規定する。
【0068】
その後、
図3(b)に示すように、透明カバー310上の可視領域VAにジャンパー370を配置する。
【0069】
図3Cに示すように、遮光層320上にUV遮断層330が設けられ、UV遮断層330がジャンパー370を覆っている(即ち、UV遮断層330は、ジャンパー370及び遮光層320の上面を覆い、ジャンパー370及び遮光層320の側面を覆うように延在している)。UV遮断層330は、透明絶縁材料である。一実施形態において、UV遮断層330は、ジャンパー370を覆うように、ジャンパー370の位置及びパターンに対応して形成される必要がある。したがって、UV遮断層330をフォトレジストとすることができ、フォトマスクを設計することにより、UV遮断層330の位置、ひいては形成パターンを調整することができる。一実施形態において、まず、遮光層320及びジャンパー370上にフォトレジスト液を塗布し、次に、400nmを超える波長(例えば、405nm又は436nmの波長)を有する光を用いてフォトレジスト液を露光して硬化させ、紫外線照射を遮断するUV遮断層330を形成することができる。UV遮断層330の材料は、一般的なフォトレジスト材料に限らず、露光後の紫外線照射を遮断し硬化させる性質を有する材料であってもよい。一実施形態において、UV遮断層330はポリイミドを含んでもよい。
【0070】
図3Dに示すように、その後、パターン化されたタッチ検知膜層340が、UV遮断層330及び透明カバー310の第1の表面312上に形成される。パターン化されたタッチ検知膜層340は、UV遮断層330を覆い、第1の表面312の一部分を覆うように延在して、ジャンパー370上のUV遮断層330と遮光層320上のUV遮断層330とを分離する。
【0071】
図3Eに示すように、次に、
図1Eの工程と同様に、周辺領域PA内のパターン化されたタッチ検知膜層340上に周辺配線350を形成する。
【0072】
図3Fに示すように、次に、周辺配線350及びパターン化されたタッチ検知膜層340上に保護層380を配置して、タッチディスプレイ装置300を形成する。
【0073】
一実施形態において、タッチディスプレイ装置は、モバイル装置(携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ)、ウェアラブル装置(スマートウォッチ、スマートグラス、スマート衣類、スマートシューズ)、及び車両装置(ダッシュボード、ダッシュカム(ドライブレコーダー)、リアビューミラー、車の窓、車のドア)を含むが、これらに限定されない電子装置を形成するために、他の電子部品をさらに取り付けることができる。
【0074】
まとめると、本発明は、従来のウエットエッチング工程を片面電極構造のレーザエッチングに置き換える工程改善を達成するために、UV遮断層の配置によってレーザによる遮光層の損傷を防止することができるタッチディスプレイ装置及びその形成方法を提供するものである。パターン化されたタッチ検知膜層(即ち、電極回路(水平電極線、垂直電極線等))を形成する工程が簡略化され、反応溶媒が節約され、コストが低減される。
【0075】
本開示は、その特定の実施形態を参照してかなり詳細に説明されてきたが、他の実施形態も可能である。したがって、添付の特許請求の範囲の精神及び範囲は、本明細書に含まれる実施形態の説明に限定されるべきではない。