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特開2022-173092移動式クレーン伸縮式ブームのガイシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022173092
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】移動式クレーン伸縮式ブームのガイシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B66C 23/26 20060101AFI20221110BHJP
   B66C 23/42 20060101ALI20221110BHJP
   B66C 23/82 20060101ALI20221110BHJP
【FI】
B66C23/26 C
B66C23/42 A
B66C23/82 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022070558
(22)【出願日】2022-04-22
(31)【優先権主張番号】10 2021 111 922.7
(32)【優先日】2021-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】597120075
【氏名又は名称】リープヘル-ヴェルク エーインゲン ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Liebherr-Werk EhingenGmbH
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロイツェ ノルベルト
(72)【発明者】
【氏名】ウアバン ラインハート
(72)【発明者】
【氏名】マン パトリック
(72)【発明者】
【氏名】エールベルガー フランツ
(72)【発明者】
【氏名】ボース ベルント
【テーマコード(参考)】
3F205
【Fターム(参考)】
3F205AA06
3F205CA03
3F205CB02
3F205DA04
3F205JA02
3F205JA10
(57)【要約】
【課題】伸縮式ブームのガイサポートの取付又は取外を単純化する。
【解決手段】 本発明は、伸縮式ブーム上に個別に取り付けることができる2つのガイサポートと、それぞれがガイサポートのうちの1つを装着し、取外可能に固定することができる2つのフレーム部品を備え、伸縮式ブーム上にガイサポートを自己装着させ、輸送中にガイサポートを固定するための取付装置とを備える、移動式クレーンの伸縮式ブームを支持するためのガイシステムに関する。本発明は、さらに、ガイシステムを備える移動式クレーン、及び、この取付装置を使用して、本発明によるガイシステムのガイサポートを移動式クレーンの伸縮式ブームに自己取付するための方法に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動式クレーン(1)の伸縮式ブーム(4)に個別に取付可能な2つのガイサポート(40)を備え、前記伸縮式ブーム(4)を固定するためのガイシステムであって、
それぞれが前記ガイサポート(40)の1つを装着し、取外可能に固定することができる、2つのフレーム部品(12,13)を有し、
前記ガイサポート(40)を前記伸縮式ブーム(4)上に自己装着し、輸送中に前記ガイサポート(40)を支持するための取付装置(10)を備える
ことを特徴とするガイシステム。
【請求項2】
調整ユニット(20)によって、前記フレーム部品(12,13)が互いに対して移動可能である
ことを特徴とする請求項1に記載のガイシステム。
【請求項3】
前記取付装置(10)は、前記伸縮式ブーム(4)に取り付けることができない
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のガイシステム。
【請求項4】
前記取付装置(10)が、前記フレーム部品(12,13)上に配置された前記ガイサポート(40)と実質的に平行に方向付けられるように、
前記伸縮式ブーム(4)が、
前記フレーム部品(12,13)の間に上方から収納される取付位置から、
前記取付装置(10)が前記取付位置よりも小さい幅である搬送位置へ、及びその逆に、調整ユニット(20)によって移動され得る
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のガイシステム。
【請求項5】
前記フレーム部品(12,13)は、前記ガイサポート(40)が前記フレーム部品(12,13)に取り付けられたときに、
直線的に移動可能であり、好ましくは、前記ガイサポート(40)の長手方向軸に垂直な方向に移動可能である
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載のガイシステム。
【請求項6】
前記取付装置(10)は、少なくとも1つのガイド手段(22)、特にガイドレール又はガイドロッドを備え、
前記ガイド手段(22)に沿って前記フレーム部品(12,13)が変位可能である
ことを特徴とする請求項5に記載のガイシステム。
【請求項7】
調整ユニット(20)は、少なくとも1つの油圧式、電気式、又は機械式に作動可能なアクチュエータ(24)、特にリニア又は半径方向駆動装置を備え、
前記アクチュエータ(24)によって、前記フレーム部品(12,13)が変位可能であり、
前記アクチュエータ(24)は、好ましくは、前記移動式クレーン(1)の動力システムに接続することができる
ことを特徴とする請求項5又は6に記載のガイシステム。
【請求項8】
前記取付装置(10)は、前記移動式クレーン(1)に、特に前記移動式クレーン(1)の下部走行体(2)に取外可能に締結するための締結手段を備える
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載のガイシステム。
【請求項9】
前記フレーム部品(12,13)が、前記ガイサポート(40)を載置し、取外可能に固定することができる台(14,15)を含み、
前記台(14,15)は、載置された状態で前記ガイサポート(40)の長手方向軸が互いに平行になるように配向されるように構成されている
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載のガイシステム。
【請求項10】
前記取付装置(10)は、固定手段(18)を備え、
前記固定手段(18)によって、前記ガイサポート(40)を前記フレーム部品(12,13)に取外可能に固定することができる
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載のガイシステム。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1つに記載のガイシステムのための取付装置(10)。
【請求項12】
車輪付シャーシを備える移動式の下部走行体(2)と、
前記下部走行体(2)に旋回可能に取り付けられた上部構造体(3)と、
前記上部構造体(3)に揺動可能に取り付けられた連結部(4a)及び前記連結部(4a)に変位可能に取り付けられた1つ又は複数の伸縮部(4b)を備える伸縮式ブーム(4)と、
請求項1~10のいずれか1項に記載のガイシステムとを備えており、
前記ガイサポート(40)が、前記連結部(4a)のカラーに揺動可能に取付可能である
ことを特徴とする移動式クレーン(1)。
【請求項13】
前記下部走行体(2)は、前記取付装置(10)を締結する締結手段を備え、
前記取付装置(10)は、クレーン運転中に前記移動式クレーン(1)上に留まることができるように、前記締結手段によって前記移動式クレーン(1)上に装着されることが好ましく、
装着された前記ガイサポート(40)によって前記取付装置(10)上に前記伸縮式ブーム(4)を支持することができる
ことを特徴とする請求項12に記載の移動式クレーン(1)。
【請求項14】
移動式クレーン(1)の伸縮式ブーム(4)に、請求項1~10のいずれか1項に記載のガイシステムのガイサポートを自己取付する方法であって、
前記移動式クレーン(1)とは別個に輸送車両(60)によって輸送されるガイサポート(40)が固定された取付装置(10)を準備し、
前記移動式クレーン(1)により前記取付装置(10)を吊り上げ、
前記取付装置(10)を前記移動式クレーン(1)の下部走行体に固定し、
前記ガイサポート(40)の前記取付装置(10)への接続を解除し、
前記ガイサポート(40)に対して位置決めするために、前記伸縮式ブーム(4) を降ろし、
それぞれの前記ガイサポート(40)を前記伸縮式ブーム(4)に接続する
ことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記取付装置(10)を、調整ユニット(20)によって、全幅を小さくした搬送位置から、前記伸縮式ブーム(4)を上方から収納させることができる取付位置に移動させ、
好ましくは前記伸縮式ブーム(4)を前記フレーム部品(12,13)の間に伏せた後に、
前記取付装置(10)に固定された前記ガイサポート(40)と実質的に平行になるように配向される
ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ガイサポート(40)の取付が完了した後、
前記取付装置(10)は、
クレーン運転中、下部走行体(2)上に留まり、
その結果、前記移動式クレーン(1)を使用場所に移動させるために、
前記伸縮式ブーム(4)は、それに固定された前記ガイサポート(40)によって
前記取付装置(10)上に置かれることができる
ことを特徴とする請求項14又は15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の前提による、移動式クレーン伸縮式ブームを支持する(guying)ためのガイシステム、この種のガイシステムを備える移動式クレーン、この種のガイシステムのための取付装置、及びこの種のガイシステムのガイサポートを自己装着するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
より長い伸縮式ブームを備える、より大きな移動式クレーンの場合、支持荷重及び横方向の安定性を増大させるために、V字形に配置されたガイサポートによって伸縮式ブームを支持することが知られている。このガイサポートは、伸縮式ブームの連結部に回動可能に取り付けられている(Yガイとして知られている)。ガイサポート(TYフレームとも呼ばれる)は、典型的には、2つの軸を中心に回動可能であり、その結果、これらは、伸縮性ブーム上に載置された取付位置から外れ、それらのV字形動作位置に回動可能である。
【0003】
規定の車軸荷重を満たすため、ガイサポートは、通常、公道交通における輸送のために、別々に動かされなければならず、また、使用現場のブームに取り付けられなければならない。この場合、ガイサポートは、例えば、補助クレーンによって上昇され、伸縮式ブーム上の取付位置に持ち込むことができる。同様に、支持されるべき移動式クレーン自体によって、自己取付方法でガイサポートを吊り上げて配置することが、先行技術から知られている。このように、特許文献1から自己装着方法が知られており、そこでは、2つのガイサポートが、まず、輸送車両から、支持される移動式クレーンの下部走行体上の特別なパネル上に、個別に配置される。続いて、伸縮式ブームは、伏せることによって、2つのガイサポートの間に下降され、ガイサポートにボルト止めすることができる。しかしながら、この方法は、複数の吊り上げストローク及び個々の工程が必要とされるので、比較的複雑で時間がかかる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1342692号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、この種の伸縮式ブームのガイサポートの取付又は取外を単純化することである。これは、支持されるべき移動式クレーン自体によって、可能な限り少ない工程で実行されることが可能であるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、本発明によれば、請求項1の特徴を有するガイシステム、請求項11に記載の取付装置、及び請求項14に記載の方法によって達成される。本発明の有利な実施形態は、従属クレーム及び以下の説明に見出すことができる。
【0007】
それによると、移動式クレーンの伸縮式ブームを支持するためのガイシステムが提案される。このガイシステムは、伸縮式ブームに個々に取り付けることができる2つのガイサポートを備える。そして、ガイサポートは、ユニットとして伸縮式ブームに一緒に締結又は取り付けられるのではなく、むしろ、それぞれが、対応する接続手段によって個別に取り付けられる。これは、ガイサポートが例えば取付フレームによって接続されたユニットとして伸縮式ブーム上に取り付けられる解決策の場合よりも軽い重量となる。
【0008】
本発明によれば、ガイシステムは、さらに、伸縮式ブームへのガイサポートの自己装着及び輸送中のガイサポートを支持するための取付装置を備える。取付装置は、2つのフレーム部品を備え、その各々に、1つのガイサポートを配置又は装着することができ、それに、取外可能に固定することができる。取付装置は、任意に、調整ユニットをさらに備えることができ、そのフレーム部品によって、フレーム部品上に固定されたガイサポートは、互いに対して移動可能となる。
【0009】
本発明による取付装置は、2つの機能を果たす。一方で、それは、外部の輸送車両上のガイサポートの安全な輸送のための搬送装置を構成する。他方、それは、単純なガイサポートの自己取付を可能にし、これらは、複数の個々の吊り上げストロークではなく1つの単一の吊り上げストロークで、取付装置と共に移動式クレーン上に位置決めできる。この目的のために、ガイサポートを取付装置に対して移動させたり、そこから取り外したりする必要はなく、むしろ、取付装置上の固定位置に留めることができる。このように、輸送及び取付装置は、1つのユニットに一体化される。
【0010】
本発明に係る取付装置を、互いにさらに遠く離れて移動可能なフレーム部品に任意に分割することにより、2つのガイサポートを互いに対して位置決めすることが可能となり、したがって、取付装置の全体的な幅を変更することが可能となる。したがって、伸縮式ブームに取り付けるために、2つのガイサポートは、伸縮式ブームを上部からガイサポートの間に下降させることができるように、互いに一定の距離をとらなければならない。しかしながら、結果として生じる取付装置の全幅は、公道輸送に許容される最大幅を超える可能性がある。調整ユニットにより、フレーム部品を互いに相対的に変位させることができ、これにより、取付装置は、より小さな輸送を達成し、それは公道輸送に適している。
【0011】
取付装置は、フレームとして、又は取付フレームとして設計することができる。取付装置は、対称であることが好ましく、調整ユニットによって、フレーム部品が対称軸に対して垂直に移動可能となる。
【0012】
可能な実施形態によれば、取付装置は、伸縮式ブームに取り付けることができない。したがって、取付装置を伸縮式ブームに固定することができる手段は、どのような手段によっても設けられていない。ガイサポートの取付又は取外の際、取付装置は、伸縮式ブームに対する正しい位置決め、及びガイサポートの配置面を提供するためにのみ機能する。ガイサポートは、個別かつ直接に伸縮式ブーム上に取り付けられ、その後、ガイサポートと取付装置との間の接続が解除される。その結果、取付装置は、固定された伸縮式ブーム自体の全体的な重量に寄与せず、これは最大支持荷重を増加させる。その後、取付装置は、移動式クレーンから取り外すことができ、又はクレーン運転中、移動式クレーン上に留めることができる。
【0013】
さらなる可能な実施形態によれば、取付装置は、調整ユニットによって、取付位置から搬送位置に、またその逆に移動させることができる。取付位置において、伸縮性ブームは、相互に離間したフレーム部品の間で、上方から収縮したり下げたりすることができ、その結果、フレーム部品上に配置されたガイサポートと実質的に平行になるように配向される。このようにフレーム部品間の領域は、上方が開口し、伸縮式ブームのための受け領域をいわば構成している。搬送位置では、取付位置に比べて、取付装置の全幅が小さくなる。その結果、許容される最大幅を超えないように、道路輸送用の取付装置の全幅を小さくすることができ、したがって特別な輸送を必要としない。
【0014】
フレーム部品の伸長、すなわち、搬送装置から取付位置への取付装置の移動、及び逆の工程は、搬送車両上で、又は取付装置が移動式クレーン固定された状態で行うことができる。
【0015】
さらなる可能性のある実施形態によれば、フレーム部品は、直線的に、すなわち平行移動可能である。この場合、フレーム部品は、ガイサポートがフレーム部品に取り付けられ又は固定されるときに、ガイサポートの長手方向の軸線に垂直な方向に移動可能であることが好ましい。このように、フレーム部品は、調整ユニット、特に共通の水平面内で、互いに向かって、かつ互いに離れて移動することができる。
【0016】
ただし、フレーム部品に対する他の移動方向や種類も考えられる。例えば、フレーム部品がスイープ湾曲又は弧に沿って移動すること、又はフレーム部品が直線的に斜めに(すなわち、共通平面内ではなく)上方/下方に移動可能であることが可能である。この場合、単に取付装置の全体幅が、取付位置におけるよりも搬送位置において小さくなることを確実にすることが必要であるに過ぎない。
【0017】
さらなる可能な実施形態によれば、取付装置は、少なくとも1つのガイド手段、特にガイドレール又はガイドロッドを備え、それに沿ってフレーム部品が変位可能である。ガイド手段は、好ましくは、これらがフレーム部品に取り付けられ又は固定されるとき、ガイサポートの長手方向軸線に対して垂直に延びる。1つ又は複数のガイド手段をフレーム部品毎に設けることが可能である。ガイド手段に沿ったフレーム部品の移動におけるフレーム部品の終点位置(すなわち、取付位置及び搬送位置)は、適切なストッパによって指定することができる。
【0018】
フレーム部品の非線形移動経路の場合、少なくとも1つのガイド手段は、対応する非線形(例えば、湾曲又は弓形)形状であってもよい。この種の経路に沿ったフレーム部品の誘導は、対応する機構によって、例えば、スロット付ガイドを使用して行うことができる。しかしながら、フレーム部品の直線移動が好ましい。なぜなら、それによって、特に単純な設計が達成され得るからである。
【0019】
さらなる可能性のある実施形態によれば、調整ユニットは、少なくとも1つの油圧式、電気式又は機械式に作動可能なアクチュエータを備え、このアクチュエータによって、フレーム部品を互いに対して変位させることができる。アクチュエータは、例えば、リニア又は半径方向駆動であってもよい。アクチュエータは、移動式クレーンの動力システムに接続することが好ましい。例えば、油圧で作動可能なアクチュエータ(例えば、油圧シリンダ)が、移動式クレーンの油圧システムに接続されることが考えられる。あるいは、手動ポンプ又は他の方法で油圧アクチュエータを手動で調節することもできる。電気的に作動可能なアクチュエータは、対応するケーブルによって移動式クレーンに接続可能である。
【0020】
少なくとも1つのアクチュエータは、油圧シリンダであってもよい。これは、フレーム部品の移動方向と平行に配置してもよい。あるいは、少なくとも1つの油圧シリンダは、フレーム部品の移動方向に対して垂直に配置されてもよく、調整機構、例えばロッドシステムによってこれらを変位させてもよい。この場合、少なくとも1つの油圧シリンダの他の配置も考えられる。少なくとも1つの油圧シリンダの最大ストロークは、取付装置が取付位置にある停止ストッパを形成することができる。代替的に又は追加的に、調整ユニットは、ギアドライブ又はラックアンドピニオンドライブ、及び/又はケーブル機構を含むことができる。
【0021】
さらなる可能性のある実施形態によれば、取付装置は、移動式クレーン、特に移動式クレーンの下部走行体に取外可能に締結するための締結手段を備える。下部走行体は、対応する締結手段を有する取付面を備えることができる。これらは運転室の領域に配置することができる。ガイサポートの取付のために、取付装置は、移動式クレーン上によって吊り上げられ、特に、締結手段を用いて取付面上にボルト締めされる。締結手段は、好ましくは、取付装置の下方領域に配置される。締結手段に加えて、移動式クレーン及び/又は取付装置に位置決め補助具を設けることができ、この位置決め補助具は、移動式クレーンへの取付及び/又は取付装置の配向を容易にする。取付装置を移動式クレーンに固定した後、伸縮式ブームを下げてフレーム部品の間に配置することができる。この場合、ガイサポートは、伸縮式ブームに取り付けることができ、ガイドサポートの取付装置への接続部は解除される。
【0022】
これにより、取付装置を移動式クレーンから再び取り外すことができる。また、クレーン使用中も移動式クレーンに取り付けたままにすることができる。移動式クレーンの建設現場へ移動する場合には、伸縮式ブームに取り付けられたガイサポートの載置面としての役割を果たすことができるので、使用中に移動式クレーンに残っている取付装置は有利である。かくして、伸縮式ブームの両側のガイサポートは、移動中にフレーム部品上に載り、フレーム部品上に支持されるので、追加の輸送拘束なしに移動することが可能である。移動式クレーンの移動時の衝撃を考慮して、伸縮式ブームとガイサポートとの間の接続部に過負荷が加わることが防止される。伸縮式ブームに固定されているガイサポートは、工事現場での移動のために、任意でフレーム部品に仮止めすることができる。
【0023】
さらなる可能な実施形態によれば、フレーム部品は、ガイサポートを載置又は取り付けることができ、取外可能に固定することができる台を備え、台は、載置又は固定状態で、ガイサポートの長手方向軸が互いに平行になるように配向されるように設計される。台は、ガイサポートが、その重量のために、所定位置に留まり、かつ/又は滑らないように設計することができる。代替的に、又は追加的に、位置決め補助具が提供されてもよく、この位置決め補助具は、台上へのガイサポートの正確な位置決め又は配置を可能にするか、又は容易にする。
【0024】
さらなる可能な実施形態によれば、取付装置は、固定手段を備え、固定手段によって、ガイサポートは、フレーム部品上に取外可能に固定され得る。固定手段は、ガイサポートの迅速かつ簡単な固定又は固縛を可能にする固縛手段であってもよい。代替的に又は加えて、ガイサポートは、フレーム部品にボルト止めすることができる。なお、固定手段は、フレーム部品上に配置してもよい。
【0025】
取付装置は、好ましくは、移動式クレーンの停止又は荷重受け手段に接続するための複数の停止要素を備え、これによって取付装置を上昇させることができる。停止要素は、好ましくは、取付装置が、それに固定されたガイサポートの有無にかかわらず、吊り上げ中に水平に配向されるように配置される。
【0026】
さらに、取付装置は、輸送車両に係合又は固定するための締結手段を備えることができる。これらはまた、輸送車両への取付装置の迅速な固定/解除を可能にする固縛手段であってもよい。
【0027】
本発明は、さらに、本発明による、伸縮式ブーム上のガイサポートの自己装着のための、及び輸送中のガイサポートを支持するための、ガイシステムのための取付装置に関する。この場合、もちろん、本発明によるガイシステムと同じ利点及び特性が得られるので、ここでは繰り返しの説明は省略する。取付装置は、ガイサポートをフレーム部品上に係合又は固定するための固定手段を備えることができる。さらに、搬送車に取付装置を係合又は固定するための締結手段は、取付装置の一部であってもよい。
【0028】
本発明は、さらに、本発明によるガイシステムを備える移動式クレーンに関する。移動式クレーンは、移動式の下部走行体と、下部走行体上に旋回可能に取り付けられた上部構造体と、上部構造体上に取り付けられ、旋回又は揺動できるようにした伸縮式ブームとをさらに備える。伸縮式ブームは、特に水平軸線を中心に枢動可能なように上部構造体にヒンジ結合された連結部と、その中に変位可能に取り付けられた1つ又は複数の伸縮部とを備える。
【0029】
下部走行体は、公道を走行することができるように、車輪付シャーシを備えることが好ましい。しかしながら、原則として、本発明によるガイシステム又は本発明による取付装置は、軌道を走るシャーシを有する移動式クレーンの場合にも使用することができる。移動式クレーンはさらに、好ましくは複数の伸長可能及び/又は揺動可能な支持体を備える支持装置を備えることができる。移動式クレーンに取付装置を運搬車両から取付面まで吊り上げる場合、移動式クレーンを支持装置で支持しなければならないことがある。移動式クレーンは、同様に、上部構造バラストを備えることが好ましい。
【0030】
ガイサポートは、好ましくは、連結部のカラーに揺動可能に取り付けられ、特にボルト留めされ得る。さらに、ガイサポートは、好ましくは、それぞれが2つの軸を中心に揺動可能であり、それぞれが特に1つの油圧シリンダによって揺動可能である。
【0031】
可能な実施形態によれば、下部走行体は、取付装置をそれに締結することができる締結手段を含む。これらは、伸縮式ブームが取付位置に位置する取付装置のフレーム部品の間に収納された後、連結部のカラー上の固定要素が、ガイサポートの対応する固定要素の領域に位置するように配置されることが好ましい。
【0032】
取付装置は、好ましくは、締結手段によって移動式クレーンに取り付けることができ、これにより、クレーン操作中に移動式クレーン上に留まることができ、取り付けられたガイサポートによって、伸縮式ブームを取付装置上に配置させるか、又は支持することができる。
【0033】
本発明は、さらに、本発明によるガイシステムのガイサポートを移動式クレーンの伸縮式ブームに自己取付する方法に関する。本方法は、次の工程を含む。
【0034】
特に移動式クレーンとは別個に輸送車両によって輸送されるガイサポートが固定された取付装置を準備し、
前記移動式クレーン自体によって前記取付装置を吊り上げ、
移動式クレーンの下部走行体に取付装置を締結し、
ガイサポートの取付装置への接続を解除し、
伸縮式ブームをガイサポートに対して位置決めするために下ろし、及び
特にボルト止めで、それぞれのガイサポートを伸縮式ブームに接続する。
【0035】
この場合、もちろん、本発明による装置と同じ利点及び特性が得られ、したがって、この時点で、繰り返しの説明は大幅に省略する。
【0036】
輸送車両は、対応する輸送面を有するセミトレーラを備えるトラクタユニットであってもよく、その上に取付装置を固定することができる。移動式クレーンで取付装置を上昇させる場合、移動式クレーンを支持装置で支え、車輪を地面から上昇させる必要がある場合がある。ガイサポートの取付装置への接続の解除に続いて、伸縮式ブームは、その上に固定されたガイサポートと一緒に揺動することができる。
【0037】
本発明によるガイシステムのガイサポートの伸縮式ブームからの解体は、実質的に、上記の工程を逆の順序で行うことによって行われる。すなわち、伸縮式ブームを伏せ、その上に固定されたガイサポートをフレーム部品間で、ガイサポートがフレーム部品の対応する部分(この目的では取付装置が取付位置にある)に静止するように、フレーム部品の間に載置し、ガイサポートをフレーム部品に固定し、伸縮式ブームへのガイサポートの接続、特にボルト止めを解除し、伸縮式ブームを起こし、移動式クレーンへの取付装置の締結を解除し、移動式クレーンの手段によって取付装置を上昇させ、その後、輸送車両に取付装置を配置させることによって行われる。
【0038】
装着方法の可能な実施形態によれば、取付装置は、調整ユニットによって、全体の幅を縮めた搬送位置から、伸縮式ブームを上方から受け入れることができる取付位置に移動され、フレーム部品の間に降ろすことによって、伸縮式ブームは、好ましくは、下降後、取付装置に装着又は固定されたガイサポートと実質的に平行になるように配向される。分解の場合、逆に取付装置は取付位置から搬送位置に移送されるので、輸送中に最大限許容される全幅に対応できる。
【0039】
さらなる可能な実施形態によれば、ガイサポートの取付が完了した後、取付装置は、クレーン運転中、下部走行体上に残り、その結果、移動式クレーンを使用場所に移動させるために、伸縮式ブームは、取付装置に固定されたガイサポートによって取付装置上に置かれるか、又は支持されることができる。
【0040】
本発明のさらなる特徴、詳細及び利点は、図面を参照して以下に説明される実施形態から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1a】搬送位置にある、本発明による取付装置の一実施形態の斜視図である。
図1b】取付位置にある、図1aによる取付装置を示す斜視図である。
図2a】その上にガイサポートが取り付けられた、図1aの取付装置の平面図である。
図2b】その上にガイサポートが取り付けられた、図1bの取付装置の平面図である。
図3】その上にガイサポートが取り付けられた、取付装置の側面図である。
図4】道路輸送のために取付装置に装着されたガイサポートを含む輸送車両を示し、(a)が側面図で、(b)が平面図で、(c)が斜視図である。
図5】本発明による取付装置を吊り上げたときの、ガイサポートの自己取付中の、本発明による移動式クレーンの一実施形態を示す側面図である。
図6】取付装置を下部走行体に固定した後の、図5の移動式クレーンを示す側面図である。
図7】取付装置に取り付けられたガイサポートの間に収納された伸縮式ブームを備える、図5及び図6に記載の移動式クレーンを示す側面図である。
図8図5図7の、準備されたブームガイイングを備える移動式クレーンを示す図である。
図9】搬送位置にある、本発明による取付装置の別の実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1a及び図1bは、本発明に係るガイシステムの取付装置10の斜視図であり、好ましい実施形態によれば、取付装置10は、図1aの搬送位置に示され、図1bの取付位置に示されている。図2a及び図2bは、本発明による取付装置10の平面図であり、その上に装着されたガイサポート40とともに、搬送位置(図2a)及び取付位置(図2b)にある。図3は、ガイサポート40が取り付けられた取付装置10の側面図である。
【0043】
図1a及び図1bに見られるように、ここに示される実施形態による、本発明に係る取付装置10は、フレーム又はフレーム構造として設計され、したがって、輸送及び取付フレーム10とも呼ばれ得る。取付装置10は、2つのフレーム部品12,13が互いに対して変位可能なように装着された基本フレーム11を備える。取付装置10は、軸対称となるように設計されており、ここで、2つのフレーム部品12,13は、左右対称以外は同じである構造を有する。
【0044】
フレーム部品12,13はそれぞれ、本発明によるガイシステムのガイサポート40のための台14,15を各々備える2つの互いに向き合ったスタンド16,17を備える。固定手段18は、この実施形態では、固縛手段として設計されており、スタンド16,17に設けられている。ガイサポート40は、固定手段18によってフレーム部品12,13に迅速かつ確実に係合又は固定することができる。フレーム部品12,13に係合された状態(図2a及び図2b参照)では、ガイサポート40の長手方向の軸線は、互いに平行になるように配向されている。
【0045】
取付装置10は、さらに、フレーム部品12,13を互いに対して変位させることができる調整ユニット20を備える。この目的のために、2つのフレーム部品12,13は、ガイドロッドとして形成されたガイド手段22に変位可能に取り付けられており、ガイドロッドは、フレーム部品12,13に固定されたときに、取付装置10の対称軸に対して垂直に、又はガイサポート40の長手方向軸に対して垂直に延在する。
【0046】
調整ユニット20は、油圧ピストンシリンダユニット又は油圧シリンダ24として本実施形態で設計されたアクチュエータを含み、それによって、フレーム部品12,13をガイドロッド22に沿って変位させることができる。油圧シリンダ24は、取付装置10に沿って中央に延びる長手方向の支柱上に配置され、2つのフレーム部品12,13の移動方向に対して垂直に延びている。油圧シリンダ24の縮小及び伸長移動は、ロッドシステム機構によって、それに対して横方向に延びるフレーム部品12,13の同期した移動に転換される。それぞれのロッドシステム機構は、フレーム部品12,13の各々に回動可能に締結され、また、異なる軸方向位置で油圧シリンダ24のピストンロッドに回動可能に接続された2つのロッド26を備える。
【0047】
油圧シリンダ24が完全に伸長されている場合、2つのフレーム部品12,13は、互いに最小の間隔であり、搬送位置に位置している(図1a参照)。油圧シリンダ24の完全に縮小した状態では、フレーム部品12,13は、取付装置10が取付位置にあるように、互いに対する最大間隔を仮定する(図1b参照)。これにより、フレーム部品12,13の相対間隔、したがって、これらがフレーム部品12,13上に固定されたときの2つのガイサポート40の相対間隔(図2a及び図2b参照)を、油圧シリンダ24のピストンロッドの縮小及び伸長によって無段階に調整することができる。
【0048】
ここに示す調整ユニット20の原理は、油圧シリンダ24及び揺動可能なロッド26に基づいて、ただ1つの可能な実施形態を表している。もちろん、フレーム部品12,13を移動させるために、他のアクチュエータ及び/又は移動機構を使用することもできる(例えば、半径方向駆動装置)。
【0049】
アクチュエータ24は、手動ポンプ30(図1a参照)によって、手動で作動させたり、調節したりすることができる。これに代えて、又はそれに加えて、油圧シリンダ24を移動式クレーン1の油圧システムに接続して固定することも可能である。この目的のために、取付装置10は、適切な端子を有する、対応する油圧コネクタを備えることができる。
【0050】
図4は、輸送車両60の一例を3つの異なる図、すなわち、(a)平面図、(b)側面図、(c)及び斜視図でそれぞれ示したものであり、その手段によって、ガイサポート40を移動式クレーン1から分離して公道交通で輸送することができる。これは、固縛手段により固定及び保護された本発明の取付装置10が搬送面上に搭載されたセミトレーラを備えるトラクタユニットである。もちろん、固縛手段の代わりに、他の固定手段を使用することもできる。
【0051】
ガイサポート40は、輸送拘束又は輸送フレームとして機能する取付装置10に固定される。取付装置10は、フレーム部品12,13、したがってガイサポート40が互いに対して最小間隔(又は少なくとも取付位置よりも狭い間隔)にある搬送位置に配置される。図4(b)から分かるように、取付装置10及びそれに固定されたガイサポート40は、公道交通のための最大許容輸送幅(例えば、2.5m)を満たすように、セミトレーラを越えて横方向に突出しない。
【0052】
図5図8は、本発明によるガイシステムを含む移動式クレーン1の実施形態を、異なる位置で、又は本発明による取付方法の異なる工程中に、それぞれの場合の側面図で示す。移動式クレーン1は、車輪付シャーシを有する下部走行体2と、運転室5と、支持装置7と、垂直軸の周りに旋回可能なように下部走行体2に取り付けられた上部構造体3と、1つ又は複数の揺動シリンダ8によって水平軸の周りに旋回又は揺動可能なように上部構造体3に取り付けられた伸縮式ブーム4とを備える。伸縮式ブーム4は、上部構造体3に揺動式に取り付けられ、複数の伸縮部4bが変位可能に取り付けられた連結部4aを備える。最も内側の伸縮部4bは、ブームヘッド4cを備える。
【0053】
図5は、ガイサポート40と共に、取付装置10を輸送車両60から上昇させた後の、ブームガイ自己取付中の移動式クレーン1を示す。この取付装置10は、複数の停止点において、移動式クレーン1の停止手段34(例えばチェーン)に接続され、吊上時に水平方向に向いている。運転室5の背後の領域において、下部走行体2は、締結手段32を有する取付面6を備え、この締結手段32によって、下側に締結手段も備える取付装置10を下部走行体2に固定又はボルト止めすることができる。
【0054】
図6は、取付装置10を下部走行体2にガイサポート40とともに固定した後の移動式クレーン1を示す。停止手段34は取り外されている。ここで取付装置10は、ガイサポート40とともにフレーム部品12,13が互いに離れて移動されるという点で、調整ユニット20によって、搬送位置から取付位置に移動することができる。あるいは、この工程は、使用場所に到着した後、吊り上げる前に、輸送車両60上で既に実行することができる。この工程は、搬送位置におけるガイサポート40の間隔が小さすぎると、伸縮式ブーム4がフレーム部品12,13及び/又はガイサポート40の間で降下することができないため、必要である。
【0055】
取付位置では、フレーム部品12,13の間に十分なスペースが利用可能である。伸縮式ブーム4を伏せることにより、伸縮式ブーム4が実質的にガイサポート40と同じ高さに配置され、ガイサポート40に対して平行に配向されるように、伸縮式ブーム4をガイサポート40の間に収納することが可能になる(図7参照)。
【0056】
これで、ガイサポート40を伸縮式ブーム4に接続することができる。ガイサポート40は、連結部4aのカラーにボルト止めされ、ここでカラーとガイサポート40の対応する接続手段は、図7に示す位置に並んで配置され、簡単かつ複雑でない方法で接続を確立することができるようになっている。
【0057】
ガイサポート40が連結部4aに取り付けられると直ちに、取付装置10への接続、すなわち固縛手段によるフレーム部品12,13への固定(代替的に、又は付加的に、ガイサポート40をフレーム部品12,13にボルト止めすることもできる)を解除することができる。取付装置10と下部走行体2との間の接続は保たれる。ガイサポート40を備えた伸縮式ブーム4は、この時点で揺動させることができ、ガイサポート40を配向させることができる。
【0058】
図8から分かるように、ガイサポート40は、その固定位置において、伸縮式ブーム4の縦軸に対して実質的に垂直となるように配向され、この図ではそのようには見えないが、V字状に広げられる(Yガイ)。ガイサポート40は、第1のガイ手段42(一般的なガイストラット)によって上部構造体3に連結され、一方、ブームヘッド4cは、ガイサポート40の端部においてガイドプーリによってガイドされるガイ状の第2のガイ手段44によってガイサポート40に連結される。
【0059】
この実施形態では、取付装置10は、移動式クレーン1の移動中、下部走行体2上に留まり、建設現場で支持装置としての役割を果たすことができる。この目的のために、ガイサポート40は、再び伸縮式ブーム4上に配置又は折り畳まれ、伸縮式ブーム4は伏せられ、その結果、ガイサポート40は、フレーム部品12,13の台14,15上に載置される。こうして、ブーム4は取付装置10に支持される。その結果、ガイサポート40と連結部4aとの間の接続は、移動中の過負荷から保護される。
【0060】
分解中、伸縮式ブーム4は、ガイサポート40を再び自動的に位置決めし、正しい位置及び状況でフレーム部品12,13の台14,15上に位置決めし、取付装置10への固定を容易に再確立することができるようにする。ガイサポート40のこれらの位置は、固定手段18のために不変のままであり、また、更新された輸送中にも固定され、その後の取付時に、ガイサポート40がフレーム部品12,13上への取付に対して正しい位置を示すようになっている。したがって、ガイサポート40と連結部4aとの間のボルト締めを容易に再確立することができる。
【0061】
取付装置10は、一般に、公道交通における移動中の移動式クレーン1に取り付けられてはいない。
【0062】
取付装置10は、公道交通において、より高い許容軸方向荷重を有する国においてのみ、移動式クレーン1上に保持することができる。
【0063】
図9は、フレーム部品12,13が互いに変位できない、取付装置の代替実施形態を示す。
【符号の説明】
【0064】
1 移動式クレーン
2 下部走行体
3 上部構造体
4 伸縮式ブーム
4a 連結部
4b 伸縮部
4c ブームヘッド
5 運転室
6 取付面
7 支持物
8 揺動シリンダ
10 取付装置(輸送及び取付架台)
11 基本フレーム
12 フレーム部品
13 フレーム部品
14 台
15 台
16 スタンド
17 スタンド
18 固定手段(固縛手段)
20 調整ユニット
22 ガイド手段(ガイドロッド)
24 アクチュエータ(油圧シリンダ)
26 ロッド
28 締結手段(固縛手段)
30 手動ポンプ
32 締結手段
34 停止手段
40 ガイサポート
42 第1のガイ手段
44 第2のガイ手段
60 搬送車両
図1a
図1b
図2a
図2b
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】