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特開2022-173100航路編集支援装置及び航路編集支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022173100
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】航路編集支援装置及び航路編集支援方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/22 20060101AFI20221110BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20221110BHJP
   G09B 29/00 20060101ALI20221110BHJP
【FI】
G01C21/22
G09B29/10 A
G09B29/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022073245
(22)【出願日】2022-04-27
(31)【優先権主張番号】21172605.4
(32)【優先日】2021-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】000166247
【氏名又は名称】古野電気株式会社
(72)【発明者】
【氏名】奥田 将斗
(72)【発明者】
【氏名】藤本 倫子
(72)【発明者】
【氏名】ティモ コスティアイネン
(72)【発明者】
【氏名】アンティ クッカ
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
【Fターム(参考)】
2C032HC09
2C032HC27
2C032HC31
2C032HD01
2C032HD07
2C032HD16
2C032HD21
2F129AA14
2F129FF02
2F129FF14
2F129HH02
2F129HH12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】効率的な航路編集を行う航路編集支援装置を提供する。
【解決手段】航路編集支援装置は、第1ルート203を表す第1ウェイポイント群201a、201b、201c、201d、および第2ルート209を表す位置を示す位置情報を受け付ける入力部、第1ルート203と第2ルート209とを同時に表示部に表示するための表示データを生成する表示データ生成部を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ルートを定義する第1ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付ける入力部と、
第2ルートを定義する第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付ける編集受付部と、
前記第1ルートと前記第2ルートとを同時に表示部に表示するための表示データを生成する表示データ生成部と
を有する航路編集支援装置。
【請求項2】
前記入力部は、前記第1ルートの少なくとも一部であるセグメントを選択する第1ユーザ操作をさらに受け付け、
前記編集受付部は、選択された前記セグメントのコピーを第2ルートとして生成し、新しい位置に変位させる第2ユーザ操作を受け付ける
請求項1に記載の航路編集支援装置。
【請求項3】
前記編集受付部は、前記第2ユーザ操作に基づいて前記表示部上の前記第2ルートの位置を変位させ、前記第2ルートの第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報は、前記表示部上の前記第2ルートの位置の変位に基づいて更新される
請求項2に記載の航路編集装置。
【請求項4】
前記表示データ生成部は、前記第1ルートのコニング情報である第1コニング情報と前記第2ルートのコニング情報である第2コニング情報とを生成する
請求項1に記載の航路編集装置。
【請求項5】
前記表示データ生成部は、前記第1ルート、前記第2ルート、前記第1コニング情報と前記第2コニング情報とを同時に表示する航路表示データを生成する
請求項4に記載の航路編集装置。
【請求項6】
前記表示データ生成部は、所定時間に基づいて、前記第1ルート及び前記第2ルートの少なくとも一方を非表示にするように前記表示部を制御する
請求項1に記載の航路編集装置。
【請求項7】
前記表示データ生成部は、前記第1ルート又は前記第2ルートのいずれかを選択するユーザの入力に基づいて、前記第1ルート及び前記第2ルートの少なくとも一方を非表示にするように前記表示部を制御する
請求項1に記載の航路編集装置。
【請求項8】
前記表示データ生成部は、前記第1ルート又は前記第2ルートの一方が選択され、他の一方が非表示の場合、前記第1コニング情報又は前記第2コニング情報の一方を表示するように前記表示部を制御する
請求項4に記載の航路編集装置。
【請求項9】
前記第1コニング情報は前記第1ルートのナビゲーション情報を示す第1の複数パラメータを含み、
前記第2コニング情報は前記第2ルートのナビゲーション情報を示す第2の複数パラメータを含む
請求項4に記載の航路編集装置。
【請求項10】
前記第1コニング情報は、第1アラーム通知セットを含み、
前記第2コニング情報は、第2アラーム通知セットを含む
請求項4に記載の航路編集装置。
【請求項11】
前記第1アラーム通知セット及び前記第2アラーム通知セットのアラーム通知は、所定のソート条件に基づいてソートされ、前記所定のソート条件は、最も重要なアラーム通知から最も重要でないアラーム通知までの順序に対応する
請求項10に記載の航路編集装置。
【請求項12】
前記編集受付部は、さらに、前記第1コニング情報及び前記第2コニング情報の少なくとも一方の表示に関する一つ以上のユーザ入力をユーザ設定として受け付け、
前記ユーザ設定に基づいて前記第1の複数パラメータ及び前記第2の複数パラメータの少なくとも一方を修正する、
請求項9に記載の航路編集装置。
【請求項13】
前記第1ルート、前記第2ルート、前記第1コニング情報、前記第2コニング情報を含む海図を記憶する記憶部と、
前記海図を表示する表示部と、
前記第1ウェイポイント群の位置情報と、前記第2ウェイポイント群の位置情報と、前記第1ユーザ操作と、前記第2ユーザ操作と、前記ユーザ入力のうち少なくとも一つを受信するタッチパネルとをさらに有する
請求項1から請求項12のいずれかに記載の航路編集装置。
【請求項14】
前記第1ルート、前記第2ルート、前記第1コニング情報、前記第2コニング情報を含む海図を記憶する記憶部と、
前記海図を表示する表示部と、
前記第1ウェイポイント群の位置情報と、前記第2ウェイポイント群の位置情報と、前記第1ユーザ入力と、前記第2ユーザ入力と、前記ユーザ入力のうち少なくとも一つを受信する電子海図表示装置とをさらに有する
請求項1から請求項12のいずれかに記載の航路編集装置。
【請求項15】
第1ルートを定義する第1ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付け、
第2ルートを定義する第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付け、
前記第1ルートと前記第2ルートとを同時に表示部に表示するための表示データを生成する
航路編集方法。
【請求項16】
第1ルートを定義する第1ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付ける処理と、
第2ルートを定義する第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付ける処理と
前記第1ルートと前記第2ルートとを同時に表示部に表示するための表示データを生成する処理と
を有する航路編集プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一実施形態は、一般に、航路を編集する航路編集支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
船舶(例えば、船、潜水艦、ボート等)は、船舶の航行経路を計画し表示するため、航海図及び航海刊行物を携帯して航行することが義務付けられている。そのため、電子海図情報表示装置(ECDIS)等の情報システムを搭載している。ECDISは、電子海図データをソフトウェア処理して所望の海域の海図を表示する。ECDISは、船舶が航路上を航行している間、航路監視のために航路を表示するように構成されてもよい。場合によっては、監視中の航路を編集する必要がある。例えば、監視中の航路における障害物に対しては、衝突を避けるために航路から逸脱する必要がある。
【0003】
ナビゲーションシステムの進歩に伴い、様々なナビゲーションルート編集技術(例えば、インスタントトラック技術)が導入されている。現在、インスタントトラック技術は、監視中の航路に戻る/またはそこから逸脱するために、4つのウェイポイントからなる一時的な追跡を提供する。インスタントトラック技術は、船舶が水路限界の外側に出たときに航路に戻るためおよび/または障害物に直面して監視中の航路から一時的に逸脱するための新しい航路を作成することができる。
【0004】
しかし、インスタントトラック技術には、距離制限等の制約がある。たとえば、目的点は船から50マイル以内である必要がある。さらに、インスタントトラック技術は、ルート編集の開始にタイムラグが存在するため、新しいルートを作成する前にいくつかのユーザの操作を必要とする。さらに、インスタントトラック技術は、監視中の航路と新しく作成された航路の両方の表示を提供しない。その結果、新たに作成されたルートは、監視中の航路と比較することができず、ユーザは、航路を編集する際にそれ以上の決定を行うことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、効率的な航路編集を行う航路編集支援装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、航路編集支援装置を提供する。航路編集支援装置は、第1ルートを定義する第1ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付ける入力部と、第2ルートを定義する第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付ける編集受付部とを備える。航路編集支援装置は、第1ルートと前記第2ルートとを同時に表示部に表示するための表示データを生成する表示データ生成部をさらに備える。
【0007】
いくつかの例示的な実施形態によれば、入力部は、第1ルートの少なくとも一部であるセグメントを選択する第1ユーザ操作を受け付けるようにさらに構成される。編集受付部はさらに、選択されたセグメントのコピーを第2ルートとして生成し、新しい位置に変位させる第2ユーザ操作を受け付けるように構成される。
【0008】
いくつかの実施形態によれば、表示データ生成部は、第1ルートのコニング情報である第1コンニング情報と第2のルートのコニング情報である第2コニング情報とを生成するようにさらに構成される。
【0009】
いくつかの実施形態によれば、表示データ生成部は、第1ルート、第1コンニング情報、第2ルート、および第2コンニング情報をディスプレイ上に同時に表示するためのルート表示データを生成するようにさらに構成される。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、表示データ生成部は、所定の時間に基づいて、第1ルートおよび第2ルートのうちの少なくとも一方を非表示にするように表示部を制御するようにさらに構成される。
【0011】
いくつかの例示的な実施形態によれば、表示データ生成部は、第1ルートまたは第2ルートのいずれかを選択するユーザの入力に基づいて、第1ルートおよび第2ルートのうちの少なくとも一方を隠非表示にするように表示部を制御するようにさらに構成される。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、表示データ生成部は、第1ルートおよび第2ルートの少なくとも1つが選択され、他の一方のルートが非表示である場合に、第1コンニング情報および第2コンニング情報の少なくとも一方を表示するように表示部を制御するようにさらに構成される。
【0013】
いくつかの実施形態によれば、第1コニング情報は、第1ルートのナビゲーション情報を示す第1の複数パラメータを含み、第2コニング情報は、第2ルートのナビゲーション情報を示す第2の複数パラメータを含む。
【0014】
いくつかの例示的な実施形態によれば、第1コニング情報は第1アラーム通知セットを含み、第2コニング情報は第2アラーム通知セットを含む。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、第1アラーム通知セットおよび第2アラーム通知セットにおけるアラーム通知は、所定のソート条件に基づいてソートされ、所定のソート条件は、最も重要なアラーム通知から最も重要でないアラーム通知までの順序に対応する。
【0016】
いくつかの例示的な実施形態によれば、編集受付部は、第1コニング情報および第2コニング情報のうちの少なくとも一方の表示に関連する1つまたは複数のユーザ入力をユーザ設定として受け入れるようにさらに構成される。編集受付部は、ユーザ設定に基づいて、第1の複数パラメータと第2の複数パラメータのうちの少なくとも一方を変更するようにさらに構成される。
【0017】
いくつかの実施形態によれば、航路編集支援装置は、第1ルート、第1コンニング情報、第2ルート、および第2コンニング情報を含む海図を記憶するように構成された記憶部と、海図を表示するように構成された表示部とをさらに含む。航路編集支援装置は、第1ウェイポイント群位置を示す位置情報と、第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報と、第1ユーザ操作と、第2ユーザ操作と、ユーザ入力のうちの少なくとも1つを受信するように構成されたタッチパネルをさらに備える。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、航路編集支援装置は、第1ルート、第1コンニング情報、第2ルート、および第2コンニング情報を含む海図を記憶するように構成された記憶部と、海図を表示するように構成された表示部とをさらに含む。航路編集支援装置は、第1ウェイポイント群位置を示す位置情報と、第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報と、第1ユーザ操作と、第2ユーザ操作と、ユーザ入力のうちの少なくとも1つを受信するように構成された電子海図表示装置(ECDIS)をさらに備える。
【0019】
一実施形態によれば、航路編集支援方法が提供される。航路編集支援方法は、第1ルートを表す第1ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付け、第2ルートを表す第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付け、第1ルートと第2ルートと同時に表示部に表示するための表示データを生成する。
【0020】
一実施形態によれば、航路編集プログラムが提供される。航路編集プログラムは、第1ルートを表す第1ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付ける処理と、第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付ける処理と、第1ルートと第2ルートを同時に表示部に表示するための表示データを生成する処理とを含む。
【0021】
様々な実施形態によれば、本発明は、航路編集支援装置を提供することを提案する。航路編集支援装置は、ユーザが第1ルートを編集して第2ルートを生成することを可能にする。航路編集支援装置は、第1ルートを定義する第1ウェイポイント群の位置と、第2ルートを定義する第2ウェイポイント群の位置とを受け付けるように構成される。航路編集支援装置は、さらに、第1ルートと第2ルートとを同時に表示部に表示するための表示データを生成するように構成される。第1ルートと第2ルートとを同時に表示することにより、ユーザは元の航路(すなわち、第1ルート)と編集された航路 (第2ルート) とにアクセスすることができる。また、両方のルートを同時に表示することで、元のルートと編集したルートとを比較することができる。さらに、航路編集支援装置は、ユーザが任意の距離の航路を編集することを可能にする。つまり、ユーザは、距離の制限なしに航路を編集することができる。
【0022】
また、航路編集支援装置は、表示部に表示される第1ルートのコニング情報と、第2ルートのコニング情報とを生成する。航路編集支援装置は、第1ルートと、第2ルートと、第1コニング情報と、第2コニング情報とを同時に表示部に表示する。両ルートと各コニング情報とを同時に表示することにより、ユーザは、各接続情報に基づいて両ルートを比較し、ナビゲーションのために第1ルートまたは第2ルートのいずれかを選択することができる。
【0023】
上記の要約は、説明のためのものであり、何ら限定するものではない。上述した例示的な態様、実施形態、および特徴に加えて、さらなる態様、実施形態、および特徴は、図面および以下の詳細な説明を参照することによって明らかになる。
【0024】
様々な実施形態において、船舶または航空機のための航路を編集するための装置および方法が提供され得る。本発明の実施例は、効率的な航路編集操作を提供する航路編集支援装置を提供する。航路編集支援装置は、ナビゲーションルートの編集を開始するために単一のユーザの操作のみを必要とする。これにより、ルート編集開始時のタイムラグが最小化される。さらに、様々な実施形態によれば、任意の距離の航路を編集することができる。つまり、ナビゲーションルートを編集するための距離制限を設けない。様々な実施形態では、元の航路と編集後に得られた航路とを同時に表示することができ、これにより、ユーザは元の航路と編集後に得られた航路とを比較することができ、ナビゲーション中の航路のより良い計画を立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の例示的実施形態による、航路編集支援装置の作業環境を例示的に示す概略図を示す。
図2】本発明の例示的実施形態による、図1に例示的に示される航路編集支援装置のブロック図を示す。
図3】本発明の例示的実施形態による、第1ルートを定義する第1のウェイポイントのセットを受け入れるためのユーザインターフェースを示す。
図4】本発明の例示的実施形態による、第1ルートを編集するためのユーザインターフェースを示す。
図5】本発明の例示的実施形態による、監視中の航路上で障害物が観察されたときに監視中の航路を編集するためのユーザインターフェースを示す。
図6】本発明の例示的実施形態による、第1ルートまたは第2ルートのうちの1つが、1つ以上の条件に基づいて非表示となるユーザインターフェースを示す。
図7】本発明の例示的実施形態による、第1ルートの接続情報および第2ルートのコニング情報を表示するユーザインターフェースを示す。
図8】本発明の例示的実施形態による、第1ルートの接続情報および第2ルートのコニング情報を表示するユーザインターフェースを示す。
図9】本発明の例示的実施形態による、航路編集支援装置によって実行される方法のステップを示すフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以降の説明において、十分な開示を目的とする説明を行うため、多数の具体的な実施態様が記載される。しかしながら、本開示がこれらの具体的な実施態様がなくとも発明の実施に足りることは、当業者に明らかである。装置等は、本開示を不明瞭にすることを避けるため、ブロック図形式などを用いて示される。
【0027】
以下、図面を参照して、本開示の実施形態をいくつか説明する。図面には、本開示の一部の実施形態が示されているが、これがすべてではない。実際、本開示の様々な実施形態は、多くの異なる形態で実施することができ、本明細書に記載する実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な要件を満たすために記載される。参照番号は、全体を通して同一の要素を指す。本明細書中で使用される用語「データ」、「コンテンツ」、「情報」、および類似の用語は、本発明の実施形態に従って送信、受信、および/または記憶することができるデータを指すために使用される。さらに、 「プロセッサ」 、 「コントローラ」 および 「処理部」 という用語および同様の用語は、本発明の実施形態に従って情報を処理することができるプロセッサを指すために交換可能に使用することができる。さらに、用語 「電子機器」 、 「電子デバイス」 および 「デバイス」 は、本発明の実施形態によるシステムによって監視される電子機器を指すために交換可能に使用される。したがって、このような用語は、本発明の実施形態の範囲を制限するように解釈されるべきではない。
【0028】
実施形態は、説明の目的で本明細書に記載され、多くの変形例を有する。種々の省略および均等物の置換したものは、本開示の範囲から逸脱しない実施形態に含まれる。さらに、本明細書で使用される用語は、説明のためであって、必ずしも説明される意味に限定されない。本明細書中で使用される見出しは、便宜上のものであって、法的または限定的な効果を有しない。
【0029】
本明細書および特許請求の範囲で使用される、「例えば」、「のような」、「持つ」、および「含む」などの用語、およびそれらの他の形態は、一つ以上の構成要素または他の項目のリストと併せて使用される場合、それぞれオープンエンドとして解釈されるものとし、リストは、他の追加の構成要素または項目を除外するものとはみなされないことを意味する。他の用語は、異なる解釈を必要とする文脈で使用されない限り、それらの最も広い合理的な意味を使用して解釈されるべきである。
【0030】
本発明の目的の1つは、効率的な航路編集操作を提供することである。また、本発明の目的は、航路計画装置のディスプレイに第1ルートと第2ルートとを同時に表示することである。また、本発明の目的は、ディスプレイに表示される第1ルートのコンニング情報と、第2ルートのコンニング情報とを生成することにある。様々な実施形態によれば、本発明は、航路編集支援装置を提案する。航路編集支援装置は、ユーザが第1ルートを編集して第2ルートを形成することを可能にする。航路編集支援装置は、第1ルートの編集を開始するために単一のユーザの操作のみを必要とする。これにより、航路編集開始時のタイムラグが最小化される。
【0031】
航路編集支援装置は、第1ルートを定義する第1のウェイポイントのセットの位置と、第2ルートを定義する第2のウェイポイントのセットの位置とを受け入れるように構成される。航路編集支援装置は、さらに、第1ルートと第2ルートとを同時にディスプレイに表示するための表示データを生成するように構成される。第1ルートと第2ルートとを同時に表示することにより、ユーザは、元の航路(すなわち、第1ルート)と編集された航路 (第2ルート)とにアクセスすることができ、第1ルートと第2ルートとの航路、ナビゲーションパラメータ及びナビゲーションのコースを容易に比較することができる。これにより、移動物体(水上の船舶や上空の航空機など)の設定航路(第1ルートなど)で障害物に遭遇した場合や、新たな航路(第2ルートなど)や航路の一部を生成しなければならない場合に、より適切なナビゲーション判断を行うことができる。そして、設定航路または設定航路のセグメントを編集することによって、航路編集支援装置を使用して新しい航路を容易に生成することができる。また、両航路を同時に表示することにより、元の航路と編集した航路とを比較することができる。さらに、航路編集支援装置は、ユーザが任意の距離の航路を編集することを可能にする。つまり、ユーザは、距離の制限なしに航路を編集することができる。
【0032】
また、航路編集支援装置は、ディスプレイに表示される第1ルートのコニング情報と、第2ルートのコニング情報とを生成する。航路編集支援装置は、第1ルートと、第1ルートのコニング情報と、第2ルートと、第2ルートのコニング情報とを同時にディスプレイに表示する。両航路と各コニング情報とを同時に表示することにより、ユーザは、航路に関連する複数のナビゲーション関連パラメータを含む各コニング情報に基づいて両航路を比較し、ナビゲーションのために第1ルートまたは第2ルートのいずれかを選択することができる。
【0033】
図1は、例示的な実施形態による、航路編集支援装置101の作業環境100aを例示的に示す概略図である。例示的な実施形態では、航路編集支援装置101は、水域上を航行する船舶内に設置される。水域は、海、海、川などを含むことができる。いくつかの実施形態において、航路編集支援装置101は、航空機に設置されてもよい。航路編集支援装置101は、ユーザ105から入力を得ることができ、入力は、出発地の位置、目的地の位置、第1ウェイポイント群の位置を示す位置情報、および第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報を含むことができる。位置/位置情報は、経度または緯度などの位置データ、方向データ、GPS座標、点からの距離などを含むことができる。航路編集支援装置101は、ネットワーク107を介してユーザ端末103およびデータベース109と通信可能に接続される。
【0034】
ユーザ端末103は、それにインストールされたアプリケーション103bを含み、アプリケーション103bは、ユーザ端末103を操作するユーザ105のためのナビゲーションに関連する異なる情報を表示する。ユーザ端末103は、スマートフォン、ポータブルコンピュータ、ディスプレイユニット等のユーザがアクセス可能な任意の装置であってよい。例示的な実施形態では、ユーザ端末103は、電子海図情報表示装置(ECDIS)を含むことができる。ユーザ端末103は、アプリケーション103bを用いて、ユーザ端末103の表示画面に海図や潮流等の異なるナビゲーション情報を表示する。例示的な実施形態では、ユーザ端末103は、タッチスクリーン式ディスプレイで構成することができる。
【0035】
さらに、データベース109は、更新された海図、天気予報に関する最新情報、潮流に関する情報、及び、船舶が水上を航行するために使用することができる海図を記憶することができる。データベース109は、さらに、渦や障害物等の位置のような、水中の危険な位置に関する情報を含んでもよい。データベース109は、塩分、水温及び気温、気圧及び風(速度、突風、方向)に関する情報、船舶の経度及び緯度に関する地理的位置等のナビゲーションデータを含むことができる。データベース109はまた、船舶が使用することができる更新された海図、天気予報に関する最新情報などを含むことができる。
【0036】
代替実施形態では、データベース109は、地図データベースとして具現化されてもよく、ユーザ105にナビゲーションおよび/または地図関連機能を提供するためにユーザ端末103内でまたはユーザ端末と共に使用されてもよいコンパイル済みナビゲーションデータベースであってもよい。このような場合、データベース109は、ユーザ端末103にダウンロードしたり、格納したりすることができる。
【0037】
ネットワーク107は、出発地や目的地などの選択された位置のような、データの送受信のための複数のネットワークポートおよび複数の通信チャネルを提供するように構成され得る適切な論理、回路、およびインターフェースを含むことができる。各ネットワークポートは、通信データを送受信するための仮想アドレス (または物理マシンアドレス) に対応していてもよい。例えば、仮想アドレスは、インターネットプロトコルバージョン4(IPv4)(またはIPv6アドレス)であってもよく、物理アドレスは、MACアドレスであってもよい。ネットワーク107は、一つ以上の通信装置のうちの少なくとも一つからの一つ以上の通信要求に基づいて通信プロトコルを実施するためのアプリケーション層に関連付けられてもよい。通信データは、通信プロトコルを介して送受信することができる。このような有線および無線通信プロトコルの例としては、伝送制御プロトコルおよびインターネットプロトコル(TCP/IP)、ユーザデータグラムプロトコル UDP)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)、ファイル転送プロトコル(FTP)、ZigBee、EDGE、赤外線(IR)、IEEE 802.11、802.16、セルラー通信プロトコル、および/またはブルートゥース(登録商標)(BT)通信プロトコルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0038】
ネットワーク107の例は、無線チャネル、有線チャネル、無線チャネルと有線チャネルの組み合わせを含むことができ、これに限定されるものではない。無線または有線チャネルは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスセンサーネットワーク(WSN)、ワイヤレスエリアネットワーク(WAN)、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、一般電話サービス(POTS)、およびメトロポリタンエリアネットワーク(MAN)のうちの1つによって定義され得るネットワーク標準に関連付けられ得る。さらに、有線チャネルは、帯域幅基準に基づいて選択されてもよい。例えば、光ファイバ・チャネルを高帯域幅通信に使用することができる。さらに、同軸ケーブルベースまたはイーサネットベースの通信チャネルは、適度な帯域幅の通信のために使用されてもよい。
【0039】
いくつかの実施形態は、効率的な航路編集を行うために、ユーザが航路を比較し、航路を編集し、より良い航路を選択することができるように、複数の航路を同時に表示すべきであるという認識に基づいている。
【0040】
そのために、航路編集支援装置101は、ユーザ105が第1ウェイポイント群からなる第1ルートを編集することを可能にする。航路編集支援装置101は、第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付けるように構成されている。第2ウェイポイント群は、第2ルートを定義する。航路編集支援装置101は、さらに、第1ルートと第2ルートとを同時にディスプレイに表示するための表示データを生成するように構成される。また、航路編集支援装置101は、ディスプレイに表示する第1ルートのコニング情報と第2ルートのコニング情報とを生成する。提案する航路編集支援装置101の詳細な分析について図2を参照して以下に説明する。
【0041】
図2は、例示的な実施形態による、図1に例示的に示される航路編集支援装置101のブロック図100bを示す。航路編集支援装置101は、格納された命令を実行するように構成された処理回路と、処理回路によって実行可能な命令を格納するメモリ111とを含む。メモリ111は、さらに、第1ルート、第1ルートのコンニング情報、第2ルート、および第2ルートのコンニング情報を含むナビゲーション海図を記憶するように構成される。メモリ111は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、または任意の他の適切なメモリシステムを含むことができる。
【0042】
一実施形態では、航路編集支援装置101は、入力部119と、編集受付部121と、表示データ生成部123とを含む。入力部119は、第1ルートを表す第1ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付けるように構成されている。編集受付部121は、第2ウェイポイント群が第2ルートを定義する第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報を受け付けるように構成される。表示データ生成部123は、第1ルートと第2ルートとを同時に表示するための表示データを生成する。表示データ生成部123は、さらに、第1ルートのコンニング情報と第2ルートのコンニング情報とを生成するように構成されている。
【0043】
また、航路編集支援装置101は、表示部113を備えている。表示部113は、海図を表示するように構成される。航路編集支援装置101は、ユーザからの複数の入力を受け取るように構成されたタッチパネル115をさらに含む。例えば、異なる位置データとしては、第1ウェイポイント群の位置を示す位置情報、第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報、位置変位情報等がある。いくつかの実施形態では、表示部113は、第1ウェイポイント群の位置を示す位置情報、第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報、位置変位情報などの少なくとも一つを受信するように構成されたタッチスクリーン式表示パネルであってもよい。加えて、または代替的に、航路編集支援装置101は、ECDISを含んでもよい。メモリ111、ディスプレイ113及びタッチパネル115は、バス117を介して、入力部119、編集受付部121及び表示データ生成部123に接続されている。
【0044】
第1ウェイポイント群の位置を示す位置情報および第2ウェイポイント群の位置を示す位置情報は、ユーザ105が特定の位置を直接タップしたり、表示部113上でカーソルを移動させたり、あるいは第1ウェイポイント群および第2ウェイポイント群の経度および緯度を入力することによって、表示部113に表示された海図上に入力することができる。別の実施形態では、ユーザ105は、ユーザ端末103を操作して、ネットワーク107を介して、ユーザ端末103のタッチスクリーンに表示された地図上の第1ウェイポイント群および第2ウェイポイント群の位置を遠隔で入力することができる。
【0045】
したがって、ユーザ105は、航路編集支援装置101の表示部113またはユーザ端末103を介して、異なる位置データを入力することができる。いずれの場合も、異なる位置データを受信するためにユーザ105に示されるユーザインタフェースは同じままである。以下の図3図5 は、表示部113またはユーザ端末103を介してユーザ105から異なる位置データを受信するために使用されるユーザインタフェースの詳細な説明を提供する。
【0046】
図3は、例示的な実施形態による、海図205上の第1ウェイポイント群である201a、201b、201c、201d、および201eを受け入れるためのユーザインタフェース200aを示す。ユーザインタフェース200aは、海図205を示す。ユーザ105は、海図205上の特定の位置をタップすることによって、または緯度および経度を入力することによって、各ウェイポイント201a、201b、201c、201d、および201eからなる第1ウェイポイント群を入力することができる。一実施形態では、最初のウェイポイント201aおよび最後のウェイポイント201eは、出発地および目的地とみなされる。代替的に、いくつかの実施形態では、ユーザ105は、まず、出発地201aおよび目的地201eを入力し、さらに、ユーザ105は、出発地201aと目的地201eとの間のウェイポイント201b?201dを入力して、ウェイポイント201a、201b、201c、201d、および201eの第1ウェイポイント群を形成することができる。
【0047】
第1ウェイポイント群201a?201eは、第1ルート203を定義する。一実施形態によれば、第1ルート203は、ユーザ105によって編集可能である。本明細書で使用される 「編集」 とは、第1ルート203上を移動するように計画された移動体が辿ることができる新しい航路を定義するために、航路上にあるウェイポイントを変更することを指す。そのために、第1ルート203は、ユーザが当初計画した監視中の航路を形成する。ただし、状況によっては、ユーザは監視中の航路によって定義された区間を変更したい場合がある。これらの状況には、第1ルート203上の障害物の検出、自然災害の発生、およびユーザの好みなどが含まれる。第1ルート203は、第1ルート203上を航行している間、または第1ルート203上で航海を開始する前に編集することができる。例えば、ユーザ105は、第1ルート203を走行中に、第1ルート203に障害物を発見することがある。このような場合、ユーザ105は、障害物との衝突を避けるために第1ルート203を編集することができる。別の例では、航海を開始する前に、航海のための航路計画の一部として第1ルート203を編集することができる。
【0048】
図4は、例示的な実施形態による、第1ルート203を編集するためのユーザインターフェース200bを示す。ユーザインターフェース200bは、編集メニュー211aを含む。編集メニュー211aは、編集受付部121を実装したものである。ユーザ105は、編集メニュー211aをタップして、第1ルート203を編集することができる。編集メニュー211aのタップに応答して、編集受付部121は、第1ルート203のコピーを作成する。さらに、ユーザ105は、海図205を表示する表示部113上で、第1ルート203のコピーを海図205上の新しい位置にドラッグアンドドロップして第2ルート209を形成することにより、第1ルート203のコピーの位置を移動させてもよい。第2ルート209は、新しい位置によって定義される、すなわち、第2ルートのウェイポイントは、新しい位置にあるポイントの位置によって定義される。例えば、第2ルート209は、新たな位置にあるウェイポイント207a、207b、および207cの第2ウェイポイント群によって定義される。換言すれば、第1ルート203のコピーは、第2ルート209を定義するために、第1ルート203のコピーをディスプレイ113上の所望の位置にドラッグすることによって、第1ルート203のコピーの位置を変位させる際に、第2ルート209に対応する。
【0049】
代替的に、いくつかの実施形態では、ユーザ105は、第1ルート203の点を表示部113上の所望のウェイポイントにドラッグすることによって、第1ルート203を編集することができる。例えば、ユーザ105は、ウェイポイント201bをウェイポイント207aにドラッグすることができる。同様に、ユーザ105は、ウェイポイント207b、207cを入力することができる。ウェイポイント207a?207cは、第2のウェイポイントのセットと呼ばれ得る。第2ウェイポイント群207a?207cは、第2ルート209を定義する。いくつかの代替実施形態では、ユーザ105は、第2ウェイポイント群207a?207cの各ウェイポイントの緯度および経度を入力して第2ルート209を形成することによって、第2ウェイポイント群207a?207cを入力することができる。
【0050】
さらに、いくつかの実施形態では、第1ルート203を編集している間、編集ウィンドウ211bを表示することができる。編集ウィンドウ211bは、 「List(リスト)」、 「On-chart edit(チャート上編集)」、 「Reverse(反転)」、 「Clear(クリア)」、 「Monitor(監視)」、 「Linked User Chart(リンクされたユーザチャート)」、 「Revert To Saved(保存された状態に戻す)」、 「Undo(元に戻す)」、 「Redo(やり直し)」、 「Close(閉じる)」、 「Save(保存)」、 「Save as(名前を付けて保存)」などのツールを含み、ユーザ105が最初のルート203をフォーマット、編集するのを助けることができる。例えば、ユーザ105は、 「Linked User Chart(リンクされたユーザチャート)」をタップして、全ての監視中の航路(例えば、第1ルート203)を表示することができる。ユーザ105は、 「Undo(元に戻す)」ツールをタップして、第1ルート203を編集している間に第1ルート203に適用された最後の変更を破棄することができる。さらに、ユーザ105は、 「Save(保存)」ツールをタップして、第2ルート209を保存することができる。
【0051】
さらにまたは代替的に、いくつかの実施形態によれば、第1ルート203のセグメントを編集することができる。その目的のために、第1のウェイポイントのセット201a?201eの1つ以上のウェイポイントを選択することができる。セグメント(すなわち、選択された1つまたは複数のウェイポイント)のコピーは、第1ルート203を表示しながら新しいルートを得るために、海図205上でさらに変位させることができる航路として作成することができる。第1ルート203のセグメントを選択して新しい航路を得る詳細について、図5を参照して以下に説明する。
【0052】
図5は、例示的な実施形態による、第1ルート203のセグメントを編集するためのユーザインターフェース200cを示す。図5では、説明を容易にするために、第1ルート203の一部を示している。第1ルート203は、第1ウェイポイント群201a?201dに基づいてセグメント化されてもよい。例えば、第1ルート203は、ウェイポイント201bおよびウェイポイント201cによって境界付けられたセグメント217と、ウェイポイント201cおよびウェイポイント201dによって境界付けられたセグメント219とを含む。ユーザ105は、編集メニュー211aをタップして、第1ルート203の任意のセグメントを編集することができる。また、ユーザ105は、編集するセグメントを選択することができる。例えば、ユーザ105はセグメント219を選択することができる。セグメント219の選択に応答して、編集受付部121は、セグメント219のコピーを作成する。さらに、ユーザ105は、セグメント219を編集するためのウェイポイント213a、213b、213c、213d、213e、213fを入力することができる。ウェイポイント213a?213fは、第2のウェイポイントのセットと呼ばれ得る。ウェイポイント213a?213fは、セグメント219に対応する代替の航路として機能する第2ルート215を定義する。
【0053】
さらに、いくつかの実施形態では、ユーザ105は、セグメント219をドラッグして表示部113上の所望の位置に配置し、新しい航路 (または第2ルート)を形成することができる。そのために、編集受付部121は、セグメント219のコピーを生成するように構成される。セグメント219のコピーは、新しい航路として考えられる。編集受付部121は、さらに、ユーザ105から、新しいルートの位置を変位させるための位置変位情報を示すユーザ入力を受け付けるように構成される。編集受付部121は、さらに、位置変位情報に基づいて、表示部113上のセグメント219によって定義されるオリジナル/第1ルートの位置を変位させて、第2ルート215によって定義される新しい航路を形成するように構成される。213a?213fのような新しいルートのウェイポイントは、表示部113上の元の航路の位置の変位に基づいて更新される。
【0054】
一実施形態では、表示データ生成部123は、第1ルート203と第2ルート209とを同時に表示するための表示データを生成するように構成されている。図4に示すように、第1ルート203と第2ルート209の両方の航路が表示される。また、図5に示すように、第1ルート203と第2ルート215の両方の航路が表示される。これにより、ユーザ105は、元の航路(すなわち、第1ルート203)及び編集された航路(第2ルート215)にアクセスすることができる。また、両方の航路を同時に表示することにより、ユーザ105は、元の航路と編集された航路とを比較することができる。さらに、編集メニュー211aをタップするだけで航路編集を開始することができるので、航路編集を開始するために必要なユーザの操作は一つだけである。これにより、本発明の実施形態によれば、航路編集を開始する前に当該技術分野で公知の従来のソリューションに存在したタイムラグが最小化される。また、航路編集支援装置101は、ユーザ105が任意の距離の航路を編集することを可能にする。つまり、ユーザ105は、距離の制限なく航路を編集することができる。
【0055】
そのために、ユーザインターフェース200aは、第1ルート203の編集前に表示され得るユーザインターフェースに対応し、ユーザインターフェース200bまたはユーザインターフェース200cは、第1ルート203の編集中に表示され得るユーザインターフェースに対応し得る。
【0056】
一実施形態によれば、表示データ生成部123は、特定の条件に基づいて、第1ルート203または第2ルート209の一方を隠すようにさらに構成される。
【0057】
図6は、例示的な実施形態による、第1ルート203または第2ルート209のうちの一つが、一つ以上の条件に基づいて非表示となるユーザインターフェース300を示す。また、表示データ生成部123は、所定時間に基づいて、第1ルート203及び第2ルート209の一方を非表示にするように表示部113を制御する。例えば、表示データ生成部123は、所定時間が経過すると、第1ルート203を非表示にしてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ105は、所定時間を指定することができる。
【0058】
別の実施形態では、表示データ生成モジュール123は、第1ルート203または第2ルート209のいずれかを選択することを示すユーザ入力に基づいて、第1ルート203および第2ルート209のいずれかを隠すようにディスプレイ113を制御するようにさらに構成される。例えば、ユーザ105は、ナビゲーションのために第2ルート209を選択することができる。その後、第1ルート203は、表示データ生成部123によって隠されてもよい。特に、表示データ生成モ部123は、第1ルート203をフェードアウトする。一実施形態によれば、ユーザインターフェース300は、第1ルート203を編集した後に表示され得るユーザインターフェースに対応し得る。
【0059】
表示データ生成部123は、さらに、表示部113に表示される第1ルート203のコンニング情報と、第2ルート209のコンニング情報とを生成する。
【0060】
図7図8は、例示的な実施形態による、第1ルート203のコニング情報401および第2ルート209のコニング情報403を表示するユーザインタフェース400を示す。第1ルートのコンニング情報401は、第1ルート203のナビゲーション情報を示す第1の複数パラメータ405を含む。具体的には、コンニング情報401は、第1ウェイポイント群201a?201eの各ウェイポイントについての第1の複数パラメータ405の値を含む。
【0061】
第2ルート209のコンニング情報403は、第2ルート209のナビゲーション情報を示す第2の複数パラメータ407を含む。具体的には、コンニング情報403は、第2ルート209を定義する第2ウェイポイント群207a?207cの各ウェイポイントに対する第2の複数パラメータ407の値を含む。また、コンニング情報403は、出発地201aおよび目的地201eに対する第2の複数パラメータ407の値を含む。
【0062】
第1の複数パラメータ405および第2の複数パラメータ407は、緯度および経度における位置、旋回半径、安全航路幅、計画針路および操舵方法(RL:漸長航法、GC大圏航法)、区間針路、到着予定時刻(ETA)、最高速度、最低速度、時間帯などのパラメータを含む。さらに、いくつかの実施形態では、第1の複数パラメータ405および第2の複数パラメータ407は、それぞれ、第1ルート203および第2ルート209の全長を含むことができる。
【0063】
また、表示データ生成部123は、第1ルート203と、第1ルート203のコニング情報401と、第2ルート209と、第2ルート209のコニング情報403とを同時に表示部113に表示する航路表示データを生成するように構成されている。両航路と各コニング情報とを同時に表示することにより、ユーザは、各コニング情報に基づいて両航路を比較し、第1ルート203または第2ルート209のいずれかを選択することができる。
【0064】
さらにまたは代替的に、いくつかの実施形態では、第1ルート203のコニング情報401は第1アラーム通知セットを含み、第2ルート209のコニング情報403は第2アラーム通知セットを含む。第1のアラーム通知のセット及び第2のアラーム通知のセットにおけるアラーム通知は、所定のソート条件に基づいてソートされる。実施形態において、所定のソート条件は、最も重要なアラーム通知から最も重要でないアラーム通知への順序に対応する。あるいは、いくつかの実施形態では、アラーム通知は、最も重要で最近発生した問題から順番にソートされる。つまり、最も重要度が高く最新のアラーム通知が優先的に表示される。
【0065】
いくつかの実施形態によれば、アラーム通知は、問題またはリスク(船舶の構成要素の故障、安全限界を超える船舶速度など)を表す警報内容テキスト、およびアラーム通知の重要性をグラフィカルに示す警報アイコンを含む。アラーム通知の重要度を視覚的に示すアラームアイコンが報内容テキストと共に表示されるので、ユーザは一目で各通知の重要度を識別することができる。
【0066】
また、表示データ生成部123は、第1ルート203及び第2ルート209の一方が非表示の場合に、第1ルート203のコニング情報401及び第2ルート209のコニング情報403の一方を表示するように表示部113を制御する。例えば、第1ルート203が隠れている場合、その後、第1ルート203のコニング情報401はフェードアウトする。
【0067】
いくつかの実施形態では、編集受付部121は、第1ルート203のコニング情報401および第2ルート209のコニング情報403のうちの少なくとも一つに関連付けられた一つ以上のユーザ入力をユーザ設定として受け入れるようにさらに構成される。ユーザ設定として受け入れられる1つまたは複数のユーザ入力は、各ウェイポイントへの操舵モード(漸長または大圏)、船舶の最高速度、船舶の最低速度、安全航路幅などを含むことができる。ユーザ設定として受け入れられる1つまたは複数のユーザ入力は、ウェイポイントの緯度および経度(すなわち位置)も含むことができる。編集受付部121は、ユーザ設定に基づいて、第1の複数パラメータ405および第2の複数パラメータ407のうちの少なくとも一つを変更するようにさらに構成される。そのために、ユーザ105は、ユーザ設定によって、第1の複数パラメータ405及び/又は第2の複数パラメータ407を変更することができる。
【0068】
図9は、一実施形態による、航路編集支援装置101によって実行される航路編集支援方法500のステップを示すフローチャートである。ステップ501において、航路編集支援方法500は、第1ウェイポイント群201a,201b,201c,201d,201eの位置を示す位置情報を受け付ける。第1ウェイポイント群201a、201b、201c、201d、および201eは、第1ルート203を定義する。
【0069】
ステップ503において、航路編集支援方法500は、第2ウェイポイント群207a,207b,207cの位置を示す位置情報を受け付ける。第2ウェイポイント群207a、207b、および207c、第2ルート209を定義する。
【0070】
ステップ505において、航路編集支援方法500は、第1ルート203および第2ルート209を表示部113上に同時に表示するための表示データを生成する。
【0071】
ステップ507において、航路編集支援方法500は、さらに、第1ルート203のコニング情報401および第2ルート209のコニング情報403を生成するステップを含む。また、航路編集支援方法500は、第1ルート203と、第1ルート203のコニング情報401と、第2ルート209と、第2ルート209のコニング情報403とを同時にディスプレイ113に表示する。第1ルート203のコニング情報401は、第1ルート203のナビゲーション情報を示す第1の複数パラメータ405を含み、第2ルート209のコニング情報403は、第2ルート209のナビゲーション情報を示す第2の複数パラメータ407を含む。
【0072】
従って、本発明の実施例は、第1ルート203を編集し、同時に第1ルート203と第2ルート209を表示するための効率的な航路編集操作を提供する航路編集支援装置101及び航路編集支援方法500を提供することができる。
【0073】
本明細書に記載された本発明の多くの修正および他の実施形態は、これらの発明が関連する当業者が、前述の説明および関連図面に示された教示の利益を有することを想起するであろう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、変形例および他の実施形態は、添付の特許請求の範囲に含まれることが意図されていることが理解されるべきである。さらに、前述の説明および関連する図面は、要素および/または機能の特定の例示的な組み合わせの文脈において例示的な実施形態を説明するが、添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、要素および/または機能の異なる組み合わせが代替の実施形態によって提供され得ることを理解されたい。この点に関して、例えば、上に明示的に記載されたものとは異なる要素および/または機能の組み合わせもまた、添付の特許請求の範囲の一部に記載され得るように企図される。本明細書では特定の用語が使用されているが、それらは包括的かつ記述的な意味でのみ使用され、限定の目的では使用されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9