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特開2022-173103サーバ、通信システム、及び通信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022173103
(43)【公開日】2022-11-17
(54)【発明の名称】サーバ、通信システム、及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/10 20220101AFI20221110BHJP
   H04L 67/141 20220101ALI20221110BHJP
【FI】
H04L67/10
H04L67/141
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022073439
(22)【出願日】2022-04-27
(31)【優先権主張番号】P 2021078393
(32)【優先日】2021-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】若松 孝佑
(72)【発明者】
【氏名】呼元 文数
(57)【要約】
【課題】サーバに接続するための接続情報とファームウェアとに基づき当該サーバと通信する通信装置において、他の様々なサーバと適切に通信できるようにする。
【解決手段】通信装置は、第1のサーバに接続するための第1の接続情報と第1のファームウェアとに基づき前記第1のサーバと通信し、前記第1のサーバから、前記第1のサーバとは異なる第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを取得する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のサーバに接続するための第1の接続情報と第1のファームウェアとに基づき前記第1のサーバと通信し、
前記第1のサーバから、前記第1のサーバとは異なる第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを取得する、
通信装置。
【請求項2】
前記通信装置は、
前記第1のサーバから前記第2のサーバに接続するための第2の接続情報を取得し、
前記第2の接続情報は、前記第2のサーバに接続するための認証情報を含む、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記通信装置は、前記第2の接続情報と前記第2のファームウェアとに基づいて、前記第2のサーバと通信する、請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記通信装置は、接続する前記第2のサーバを変更する場合、外部からの指示に基づき前記第1のサーバと通信して、前記第2のサーバとは異なる第2のサーバに接続するためのファームウェアを再取得する 、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記第1の接続情報、及び前記第1のファームウェアは、前記通信装置の製造時に設定される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項6】
第1のサーバであって、
通信装置が利用するサービス、又は第2のサーバの選択を受け付けし、
前記通信装置を識別する装置識別情報を含む第1の接続情報を前記通信装置から受信し、
前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを送信する、
サーバ。
【請求項7】
前記第1のサーバは、
前記第2のサーバに接続するための第2の接続情報と前記第2のファームウェアとを記憶し、
前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための前記第2の接続情報と前記第2のファームウェアとを送信する、請求項6に記載のサーバ。
【請求項8】
前記第2の接続情報は、前記第2のサーバに接続するための認証情報を含み、
前記第1のサーバは、前記第2のサーバに接続するための前記認証情報を生成する、請求項7に記載のサーバ。
【請求項9】
前記第1のサーバは、
前記通信装置を識別する装置識別情報ごとに接続する前記第2のサーバの情報を記憶し、
前記装置識別情報に基づいて、前記通信装置が接続する前記第2のサーバを決定する、
請求項6乃至8のいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項10】
前記第1のサーバは、
前記通信装置を識別する装置識別情報ごとに前記通信装置が利用するサービスを記憶し、
前記サービスに応じて、前記通信装置が接続する前記第2のサーバを決定する、
請求項6乃至8のいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項11】
第1のサーバと通信装置とを含む通信システムであって、
前記第1のサーバは、
前記通信装置が利用するサービスの選択を受付し、
前記通信装置を識別する装置識別情報を含む第1の接続情報を前記通信装置から受信し、
前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを送信し、
前記通信装置は、
前記第1のサーバに接続するための前記第1の接続情報と第1のファームウェアとに基づき前記第1のサーバと通信し、
前記第1のサーバから、前記第1のサーバとは異なる前記第2のサーバに接続するための前記第2のファームウェアを取得する、
通信システム。
【請求項12】
第1のサーバと通信装置とを含む通信システムにおける通信方法であって、
前記第1のサーバが、前記通信装置が利用するサービスの選択を受付し、
前記通信装置が、前記第1のサーバに接続するための第1の接続情報と第1のファームウェアとに基づき前記第1のサーバと通信し、
前記第1のサーバが、前記通信装置を識別する装置識別情報を含む前記第1の接続情報を前記通信装置から受信し、
前記第1のサーバが、前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを送信し、
前記通信装置が、前記第1のサーバから、前記第1のサーバとは異なる前記第2のサーバに接続するための前記第2のファームウェアを取得する、
通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信装置、サーバ、通信システム、及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器からデータを収集し、収集したデータを、電子機器の監視等の各種のサービスを提供するIoT(Internet of Things)サーバに、通信ネットワークを介して送信するゲートウェイ機器(以下、通信装置と呼ぶ)がある。
【0003】
また、このような通信装置が、適切な接続先に接続できるようにするために、サーバに第1識別情報を送信して、第1識別情報に応じた第2接続先の情報を取得する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6813110号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示すような通信装置は、自社のサーバ(クラウドサービス等)への接続を前提としたファームウェアで動作するため、例えば、パートナー企業等とアライアンスを組み、他社のサーバに接続することには困難を伴っていた。例えば、特許文献1に示されるように、第2の接続先の情報を取得しただけでは、様々なパートナー企業が運営し、かつ日々進化を続ける他の通信システムと適切に通信を行えない場合がある。
【0006】
本開示は、サーバに接続するための接続情報とファームウェアとに基づき当該サーバと通信する通信装置において、他の様々なサーバと適切に通信できるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様に係る通信装置は、第1のサーバに接続するための第1の接続情報と第1のファームウェアとに基づき前記第1のサーバと通信し、前記第1のサーバから、前記第1のサーバとは異なる第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを取得する。
【0008】
本開示の第1の態様によれば、サーバに接続するための接続情報とファームウェアとに基づき当該サーバと通信する通信装置において、他の様々なサーバと適切に通信できるようになる。
【0009】
本開示の第2の態様は、第1の態様に記載の通信装置であって、前記通信装置は、前記第1のサーバから前記第2のサーバに接続するための第2の接続情報を取得し、前記第2の接続情報は、前記第2のサーバに接続するための認証情報を含む。
【0010】
本開示の第3態様は、第2の態様に記載の通信装置であって、前記通信装置は、前記第2の接続情報と前記第2のファームウェアとに基づいて、前記第2のサーバと通信する。
【0011】
本開示の第4の態様は、第1から3のいずれかの態様に記載の通信装置であって、前記通信装置は、接続する前記第2のサーバを変更する場合、外部からの指示に基づき前記第1のサーバと通信して、前記第2のサーバとは異なる第2のサーバに接続するためのファームウェアを再取得する。
【0012】
本開示の第5の態様は、第1から4のいずれかの態様に記載の通信装置であって、前記第1の接続情報、及び前記第1のファームウェアは、前記通信装置の製造時に設定される。
【0013】
本開示の第6の態様に係るサーバは、第1のサーバであって、通信装置が利用するサービスの選択を受け付けし、 前記通信装置を識別する装置識別情報を含む第1の接続情報を前記通信装置から受信し、前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを送信する。
【0014】
本開示の第2の態様によれば、サーバは、通信装置に対して、接続先の第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを適切に提供することができる。
【0015】
本開示の第7の態様は、第6の態様に記載のサーバであって、前記第1のサーバは、前記第2のサーバに接続するための第2の接続情報と前記第2のファームウェアとを記憶し、前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための前記第2の接続情報と前記第2のファームウェアとを送信する。
【0016】
本開示の第8の態様は、第7の態様に記載のサーバであって、前記第2の接続情報は、前記第2のサーバに接続するための認証情報を含み、前記第1のサーバは、前記第2のサーバに接続するための前記認証情報を生成する。
【0017】
本開示の第9の態様は、第6から8のいずれかの態様に記載のサーバであって、前記第1のサーバは、前記通信装置を識別する装置識別情報ごとに接続する前記第2のサーバの情報を記憶し、前記装置識別情報に基づいて、前記通信装置が接続する前記第2のサーバを決定する。
【0018】
本開示の第10の態様は、第6から8のいずれかの態様に記載のサーバであって、前記第1のサーバは、前記通信装置を識別する装置識別情報ごとに前記通信装置が利用するサービスを記憶し、前記サービスに応じて、前記通信装置が接続する前記第2のサーバを決定する。
【0019】
本開示の第11の態様に係る通信システムは、第1のサーバと通信装置とを含む通信システムであって、前記第1のサーバは、前記通信装置が利用するサービスの選択を受付し、前記通信装置を識別する装置識別情報を含む第1の接続情報を前記通信装置から受信し、前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを送信し、前記通信装置は、前記第1のサーバに接続するための前記第1の接続情報と第1のファームウェアとに基づき前記第1のサーバと通信し、前記第1のサーバから、前記第1のサーバとは異なる前記第2のサーバに接続するための前記第2のファームウェアを取得する。
【0020】
本開示の第12の態様に係る通信方法は、第1のサーバと通信装置とを含む通信システムにおける通信方法であって、前記第1のサーバが、前記通信装置が利用するサービスの選択を受付し、前記通信装置が、前記第1のサーバに接続するための第1の接続情報と第1のファームウェアとに基づき前記第1のサーバと通信し、前記第1のサーバが、前記通信装置を識別する装置識別情報を含む前記第1の接続情報を前記通信装置から受信し、前記第1のサーバが、前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを送信し、前記通信装置が、前記第1のサーバから、前記第1のサーバとは異なる前記第2のサーバに接続するための前記第2のファームウェアを取得する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】一実施形態に係る通信システムのシステム構成の例を示す図である。
図2】一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。
図3】一実施形態に係る通信システムの機能構成の例を示す図である。
図4】一実施形態に係る装置管理DBで管理する装置情報の例を示す図である。
図5】第1の実施形態に係る通信装置の製造時の処理の例を示すシーケンス図である。
図6】第1の実施形態に係る通信装置の据付時の処理の例を示すシーケンス図(1)である。
図7】第1の実施形態に係る設定画面の例を示す図である。
図8】第1の実施形態に係る通信装置の据付時の処理の例を示すシーケンス図(2)である。
図9】第1の実施形態に係るデータ収集時の処理の例を示すシーケンス図である。
図10】第1の実施形態に係る接続先の変更処理の例を示すシーケンス図(1)である。
図11】第1の実施形態に係る接続先の変更処理の例を示すシーケンス図(2)である。
図12】第1の実施形態に係る接続先の変更処理の例を示すシーケンス図(3)である。
図13】第1の実施形態に係る廃止時の処理の例を示すシーケンス図(1)である。
図14】第1の実施形態に係る廃止時の処理の例を示すシーケンス図(2)である。
図15】第2の実施形態に係る通信装置の据付時の処理の例を示すシーケンス図である。
図16】第2の実施形態に係るデータ収集時の処理の例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
【0023】
<システム構成>
図1は、一実施形態に係る通信システムのシステム構成の例を示す図である。通信システム1は、通信ネットワークNに接続する管理サーバ10、1つ以上のIoT(Internet of Things)サーバ20A、20B、・・・、端末装置30、及び通信装置100等を含む。なお、以下の説明において、1つ以上のIoTサーバ20A、20B、・・・のうち、任意のIoTサーバを示す場合、「IoTサーバ20」を用いる。また、図1に示すIoTサーバ20の数は一例であり、他の数であっても良い。
【0024】
通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、又はWAN(Wide Area Network)等のネットワークである。通信ネットワークNには、例えば、無線LAN、無線WAN等の無線通信による通信区間が含まれていても良い。
【0025】
通信装置100は、例えば、複数の機器101A、101B、101C、・・・と通信可能に接続され、複数の機器101A、101B、101C、・・・が取得したデータを収集し、IoTサーバ20に送信するエッジ(ゲートウェイ機器)である。なお、以下の説明において、複数の機器101A、101B、101C、・・・のうち、任意の機器を示す場合、「機器101」を用いる。通信装置100は、IoTサーバ20からの指示に従って、指示されたコマンドを、機器101に送信する機能を有していても良い。機器101は、所定のデータを取得して通信装置100に送信する、例えば、空気調和装置、各種のセンサ等の機器である。
【0026】
本実施形態に係る通信装置100は、管理サーバ10に接続するための接続情報(以下、第1の接続情報と呼ぶ)とファームウェア(以下、第1のファームウェアと呼ぶ)とを、予め記憶している。また、通信装置100は、例えば、初回の電源投入時等に、第1の接続情報と第1のファームウェアとを用いて管理サーバ10に接続し、接続先のIoTサーバ20に接続するための接続情報(以下、第2接続情報と呼ぶ)とファームウェア(以下、第2のファームウェアと呼ぶ)とを取得する。
【0027】
ここで、第2の接続情報には、例えば、接続先のIoTサーバのURL(Uniform Resource Locator)、通信装置100を認証するための認証情報等が含まれる。ファームウェアは、通信装置100を制御するために、通信装置100に組み込まれたプログラム(ソフトウェア)である。第2のファームウェアには、例えば、接続先のIoTサーバ20と通信するための通信プロトコル、認証方式、データ形式、及び設定情報等が組み込まれている。
【0028】
管理サーバ(第1のサーバ)10は、例えば、コンピュータの構成を有する情報処理装置、又は複数のコンピュータを含むシステムである。管理サーバ10は、例えば、端末装置30等に、通信装置100の接続先を選択する選択画面を表示させて、通信装置100が利用するサービス、又はIoTサーバ(第2のサーバ)20の選択を受け付ける。また、管理サーバ10は、通信装置100が管理サーバ10に接続したときに、通信装置100から通信装置100を識別する装置識別情報(以下、通信装置IDと呼ぶ)を受信し、選択画面で選択された通信装置100の接続先のIoTサーバを特定する。さらに、管理サーバ10は、通信装置100の接続先のIoTサーバ20に接続するための第2の接続情報、及び第2のファームウェアを、通信装置100に送信する。なお、第2の接続情報の一部、又は全部は、第2のファームウェアに含まれていても良い。
【0029】
端末装置30は、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末、スマートフォン等の情報端末である。端末装置30は、例えば、通信装置100を製造するラインの作業者が利用する端末装置、通信装置100を管理する管理者等が利用する端末装置、又は通信装置100を据付する施工者が利用する端末装置等の様々な端末装置を含む。
【0030】
IoTサーバ(第2のサーバ)20は、例えば、コンピュータの構成を有する情報処理装置、又は複数のコンピュータを含むシステムである。IoTサーバ20は、通信装置100が送信するIoTデータを受信し、データ処理を行うとともに、例えば、遠隔監視、故障診断等の様々なサービスを提供する。
【0031】
上記の構成により、本実施形態に係る通信装置100は、管理サーバ10から、接続先のIoTサーバ20の第2の接続情報だけではなく、接続先のIoTサーバ20に接続するための第2のファームウェアを取得することができる。従って、本実施形態に係る通信装置100は、様々なパートナー企業が運営し、かつ日々進化を続ける他の通信システムと適切に通信を行うことができる。
【0032】
本実施形態によれば、サーバに接続するための接続情報とファームウェアとに基づき当該サーバと通信する通信装置100において、他の通信システムと適切に通信できるようになる。
【0033】
<ハードウェア構成>
本実施形態に係る通信装置100、管理サーバ10、IoTサーバ20、及び端末装置30等は、例えば、図2に示すようなコンピュータ200のハードウェア構成を有している。或いは、管理サーバ10、及びIoTサーバ20等は、複数のコンピュータ200によって構成される。
【0034】
図2は、一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。コンピュータ200は、例えば、CPU(Central Processing Unit)201、メモリ202、ストレージデバイス203、通信I/F(Interface)204、出力装置205、入力装置206、及びバス207等を有する。
【0035】
CPU201は、例えば、ストレージデバイス203、又はメモリ202等の記録媒体に記憶した所定のプログラムを実行することにより、様々な機能を実現するプロセッサである。メモリ202は、例えば、CPU201のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリであるRAM(Random Access Memory)、及びコンピュータ200の起動用のプログラム等を記憶する不揮発性のメモリであるROM(Read Only Memory)等を含む。ストレージデバイス203は、OS(Operating System)、アプリケーション等のプログラム、及び各種のデータ、情報等を記憶する大容量の記憶装置であり、例えば、SSD(Solid State Drive)、又はHDD(Hard Disk Drive)等によって実現される。
【0036】
通信I/F204は、コンピュータ200を通信ネットワークNに接続し、他の装置と通信する、例えば、LAN、WAN(Wide Area Network)等の1つ以上の通信インタフェースを含む。出力装置205は、様々な表示画面を表示する表示デバイス、又は音声メッセージ、エラー音等を出力する音声出力デバイス等を含む。入力装置206は、例えば、タッチパネル、キーボード、又はポインティングデバイス等の入力を受け付ける入力デバイスである。なお、出力装置205、及び入力装置206は、例えば、タッチパネルディスプレイ等の表示入力装置であっても良い。バス207は、上記の各構成要素に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号、及び各種の制御信号等を伝送する。
【0037】
(機器のハードウェア構成)
本実施形態では、機器101のハードウェア構成は、任意の構成であって良いので、ここでは説明を省略する。
【0038】
<機能構成>
図3は、一実施形態に係る通信システムの機能構成の例を示す図である。
【0039】
(通信装置の機能構成)
通信装置100は、例えば、通信制御部301、取得部302、機器管理部303、及び記憶部304等を有している。
【0040】
通信制御部301は、通信装置100が備えるCPU201によって実行される第1のファームウェア(以下、第1のFWと表記する)305、又は第2のファームウェア(以下、第2のFWと表記する)307等によって実現される。例えば、CPU201が第1のFW305を実行している場合、通信制御部301は、第1の接続情報を用いて、管理サーバ(第1のサーバ)10と通信する。一方、CPU201が第2のFW307を実行している場合、通信制御部301は、第2の接続情報を用いて、接続先のIoTサーバ(第2のサーバ)20と通信する。
【0041】
取得部302は、CPU201によって実行されるプログラム(第1のFW305)によって実現され、管理サーバ10から、接続先のIoTサーバ20に接続するための第2のFW307、第2の接続情報308等を取得する。なお、第2の接続情報308は、第2のFW307に含まれていても良い。この場合、取得部302は、管理サーバ10から第2のFW307を取得すれば良い。
【0042】
機器管理部303は、CPU201によって実行されるプログラム(第2のFW307)によって実現され、複数の機器101から収集したIoTデータを、通信制御部301を介して、接続先のIoTサーバ20に送信する。
【0043】
記憶部304は、例えば、通信装置100が備えるストレージデバイス203等によって実現され、第1のFW305、及び第1の接続情報306を予め記憶している。また、記憶部304は、取得部302が取得する第2のFW307、第2の接続情報308等を記憶する。
【0044】
(管理サーバの機能構成)
管理サーバ(第1のサーバ)10は、管理サーバ10が備えるコンピュータ200で所定のプログラムを実行することにより、送受信部311、受付部312、第1の生成部313、装置情報管理部314、装置管理DB315、及びFW提供部316A、316B、・・・等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
【0045】
送受信部311は、管理サーバ10が備える通信I/F204を用いて、管理サーバ10を通信ネットワークNに接続し、他の装置にデータを送信する送信処理、及び他の装置からデータを受信する受信処理を実行する。
【0046】
受付部312は、例えば、通信装置100の接続先を設定する設定画面等の表示画面を表示するウェブUI(User Interface)を端末装置30等に提供し、表示画面に対する設定操作、入力操作、又は選択操作等を受け付ける。また、受付部312は、IoTサーバ20、端末装置30、又は通信装置100等から、管理サーバ10が提供する機能を利用するためのウェブAPI(Application Programming Interface)を提供し、各装置からの要求情報を受け付ける。
【0047】
第1の生成部313は、例えば、通信装置100を製造する製造ラインに設けられた専用の端末装置30からの第1の接続情報の発行要求に応じて、通信装置100が管理サーバ10に接続するための第1の接続情報306を生成する。第1の生成部313が生成する第1の接続情報306には、例えば、管理サーバ10のURL情報、及び管理サーバ10に接続するための認証情報等が含まれる。
【0048】
装置情報管理部314は、装置管理DB(Database)315に、例えば、図4(A)~(E)に示すような、通信装置100の装置情報400a~400eを記憶して、管理する。なお、以下の説明において、装置情報400a~400eのうち、任意の装置情報を示す場合、「装置情報400」を用いる。
【0049】
図4(A)~(D)の例では、装置情報400は、項目として、「通信装置ID」、「IoTサーバ」、「エッジID」、及び「状態」等の情報を含む。「通信装置ID」は、通信装置100のハードウェアの識別する識別情報である。「IoTサーバ」は、通信装置100が接続する接続先のIoTサーバを識別する識別情報、又は名前等の情報である。「エッジID」は、「IoTサーバ」が提供するサービスにおいて、エッジとして機能する通信装置100を識別する識別情報である。「状態」は、通信装置100の状態を示す情報である。
【0050】
また、装置情報400は、図4(E)に示すように、「Iotサーバ」に代えて、「サービス」の項目を有していても良い。「サービス」は、IoTサーバ20が提供するサービスを示す情報である。この場合、装置情報管理部314は、図4(F)に示すように、「サービス」と「IoTサーバ」との対応関係を示す対応情報401を、装置管理DB315等に記憶しておくことにより、「サービス」を提供するIoTサーバ20の識別情報、又は名前等を特定することができる。
【0051】
装置管理DB315は、例えば、図4(A)~(E)に示すような装置情報400を格納するデータベースである。装置管理DB315には、通信装置100を識別する通信装置IDごとに、接続先のIoTサーバ20情報が格納されている。なお、装置管理DB315の一部は、IoTサーバ20A、20B、・・・が備える装置管理DB324が担っても良い。例えば、図4(A)~(E)に示した装置情報400a~400eのうち、装置情報400dは、管理サーバの装置管理DB315で管理しても良いし、IoTサーバ20の装置管理DB324で管理しても良い。また、装置管理DB315、324は、管理サーバ10及びIoTサーバ20とは異なる別のコンピュータ200によって実現されるものであっても良い。
【0052】
FW提供部316A、316B、・・・は、IoTサーバ20A、20B、・・・に接続するための第2のFW307、及び第2の接続情報308を提供するための処理を実行する。例えば、FW提供部316Aは、IoTサーバ20Aに接続するための第2のFW307、及び第2の接続情報308等を、通信装置100に提供するための処理を実行する。同様に、FW提供部316Bは、IoTサーバ20Bに接続するための第2のFW307、及び第2の接続情報308等を、通信装置100に提供するための処理を実行する。なお、以下の説明において、FW提供部316A、316B、・・・のうち、任意のFW提供部を示す場合、「FW提供部316」を用いる。また、図3において、FW提供部316B、・・・は、FW提供部316Aと同様の機能構成を有しているものとする。
【0053】
FW提供部316は、例えば、FW管理部317、第2の生成部318、及び記憶部319等を含む。
【0054】
FW管理部317は、FW提供部316に対応するIoTサーバ20に接続するための第2のFW307を、記憶部319等に記憶して管理する。例えば、FW提供部316AのFW管理部317は、IoTサーバ20Aに接続するための第2のFW307を、記憶部319等に記憶して、管理する。
【0055】
第2の生成部318は、FW提供部316に対応するIoTサーバ20に接続するための第2の接続情報308を生成する。例えば、FW提供部316Aの第2の生成部318は、IoTサーバ20Aに接続するための第2の接続情報308を生成する。なお、FW提供部316は、第2の接続情報308の生成をIoTサーバ20に依頼しても良い。例えば、FW提供部316Aは、第2の生成部318を有さずに、第2の接続情報308の生成をIoTサーバ20Aに依頼しても良い。この場合、FW提供部316は、IoTサーバ20との橋渡しの役割を担う。第2の接続情報308には、一例として、接続先のIoTサーバ20のURL、接続先のIoTサーバ20が提供するサービスにおいてエッジとなる通信装置100を識別するエッジID、及びデバイス証明書(認証情報の一例)等が含まれる。
【0056】
記憶部319は、例えば、FW管理部317が管理する第2のFW307、及び第2の生成部318が生成する第2の接続情報308等を記憶する。
【0057】
(IoTサーバの機能構成)
IoTサーバ(第2のサーバ)20は、IoTサーバ20が備えるコンピュータ200で所定のプログラムを実行することにより、送受信部321、装置情報管理部322、サービス提供部323、及び装置管理DB324等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
【0058】
送受信部321は、IoTサーバ20が備える通信I/F204を用いて、IoTサーバ20を通信ネットワークNに接続し、他の装置にデータを送信する送信処理、及び他の装置からデータを受信する受信処理を実行する。
【0059】
装置情報管理部322は、IoTサーバ20に接続している通信装置100の状態を、装置管理DB324等に記憶して、管理する。なお、装置情報管理部322は、IoTサーバに接続している通信装置100の状態を、管理サーバ10が備える装置管理DB324に記憶して、管理しても良い。例えば、装置情報管理部322は、受付部312が提供するウェブAPIを利用して、通信装置100の状態を装置管理DB315に登録しても良いし、管理サーバ10の装置情報管理部314に、通信装置100の状態を通知しても良い。装置管理DB324は、IoTサーバ20に接続している通信装置100の状態を示す情報、例えば、図4(D)に示すような装置情報400dを記憶する。
【0060】
サービス提供部323は、IoTサーバ20が提供する例えば、遠隔監視サービス、故障診断サービス等のサービスを提供する。
【0061】
<処理の流れ>
続いて、本実施形態に係る通信方法の処理の流れについて説明する。
【0062】
[第1の実施形態]
(通信装置の製造時の処理)
図5は、第1の実施形態に係る通信装置の製造時の処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、通信装置100を製造するラインにおいて、通信装置100に、第1のFW305、及び第1の接続情報306等を記憶する処理の例を示している。なお、図5に示す処理の開始時点において、端末装置30は、管理サーバ10にログイン済であるものとする。
【0063】
ステップS501において、ライン作業者が、ラインに設けられた専用の端末装置30に対して、通信装置100の初期設定操作を行うと、通信システム1は、ステップS502以降の処理を実行する。
【0064】
ステップS502において、端末装置30は、第1の接続情報306の発行を要求する第1の接続情報の発行要求を管理サーバ10に送信する。
【0065】
ステップS503において、管理サーバ10の受付部312が、第1の接続情報の発行要求を受け付けると、第1の生成部313は、通信装置100が管理サーバ10に接続するための第1の接続情報を生成する。この第1の接続情報には、例えば、管理サーバ10に接続するためのURL、及び認証情報等が含まれる。好ましくは、第1の生成部313は、通信装置100ごとに固有の認証情報を生成する。
【0066】
ステップS504において、管理サーバ10の装置情報管理部314は、装置管理DB315を更新する。例えば、装置情報管理部314は、図4(A)に示すような、通信装置100の装置情報400aの項目「状態」を「初期状態」に更新する。ここで、通信装置100の通信装置IDは、端末装置30が発行するものであっても良いし、管理サーバ10が発行するものであっても良い。端末装置30が通信装置IDを発行する場合、ステップS502において、端末装置30は、通信装置100の通信装置IDを含む第1の接続情報の発行要求を管理サーバ10に送信する。
【0067】
ステップS505において、管理サーバ10の送受信部311は、第1の生成部313が生成した第1の接続情報306を、要求元の端末装置30に送信する。
【0068】
ステップS506において、端末装置30は、管理サーバ10から受信した第1の接続情報306と、第1のFW305を通信装置100に書き込む。
【0069】
ステップS507にて、通信装置100の記憶部304に、第1の接続情報306、及び第1のFW305が記憶される。通信装置100は、例えば、この状態(初期状態)で工場から出荷される。
【0070】
(通信装置の据付時の処理1)
図6は、第1の実施形態に係る通信装置の据付時の処理の例を示すシーケンス図(1)である。この処理は、図5の処理で第1のFW305、及び第1の接続情報306を記憶部304に記憶した通信装置100を所定の場所に据え付けて、IoTサーバ20に接続できるように設定するための処理の一例を示している。
【0071】
ステップS601において、通信システム1を管理するシステム管理者、又は通信装置100の出荷を管理する出荷管理者等の管理者(以下、管理者等と呼ぶ)は、端末装置30に対して設定画面の表示操作を行う。ここで、端末装置30は、管理サーバ10にログイン済の任意の情報端末であり、ウェブブラウザ、又は通信システム1に対応するアプリケーションプログラム(以下、アプリと呼ぶ)を用いて、管理サーバ10が提供する表示画面(ウェブページ)を表示可能である。なお、図6の端末装置30は、図5の端末装置30とは異なる端末装置30であって良い。
【0072】
ステップS602において、端末装置30は、管理者等による設定画面の表示操作を受け付けると、管理サーバ10に設定画面の表示要求を送信する。
【0073】
ステップS603、S604において、管理サーバ10の受付部312は、設定画面の表示要求を受け付けると、例えば、図7(A)に示すような設定画面700A、又は図7(B)に示すような設定画面700Bを端末装置30に表示させる。
【0074】
図7(A)は、端末装置30が表示する接続先の設定画面の一例を示している。図7(A)に示す設定画面700Aには、通信装置100の接続先の候補となるIoTサーバ20A、20B、・・・を選択可能に表示する複数の選択ボタン701が表示されている。管理者等は、通信装置100をIoTサーバ20Aに接続する場合、複数の選択ボタン701のうち、「IoTサーバ20A」を選択する選択ボタン701Aを選択する。
【0075】
図7(B)は、端末装置30が表示する接続先の選択画面の別の一例を示している。図7(B)に示す設定画面700Bには、通信装置100が利用可能なサービス(例えば、遠隔監視サービス、故障診断サービス、・・・等)を選択可能に表示する複数の選択ボタン702が表示されている。管理サーバ10の受付部312は、例えば、図4(F)に示すような、IoTサーバ20と、各IoTサーバ20が提供するサービスとの対応関係を示す対応情報401を利用して、図7(B)に示すような設定画面700Bを端末装置30に表示させても良い。
【0076】
ここで、図6に戻り、シーケンス図の説明を続ける。ステップS605において、管理者等は、例えば、図7(A)、(B)に示すような設定画面に対して、接続先の選択操作を行う。ここでは、一例として、管理者等は、図7(A)に示すような設定画面700Aから、「IoTサーバ20A」を選択する選択ボタン701Aを選択するものとして、以下の説明を行う。
【0077】
ステップS606において、端末装置30は、管理者等による接続先の選択操作を受け付けると、選択された接続先(IoTサーバ20A)の情報と、通信装置100を識別する通信装置IDとを含む設定要求を管理サーバ10に送信する。
【0078】
ステップS607において、管理サーバ10の受付部312が、設定要求を受け付けると、設定要求に含まれる接続先(IoTサーバ20A)に対応するFW提供部316Aの第2の生成部318は、第2の接続情報308を生成する。例えば、第2の生成部318は、IoTサーバ20AのURL、IoTサーバ20Aにおいてエッジとなる通信装置100を識別するエッジID、通信装置100のデバイス証明書(電子証明書)等を含む第2の接続情報308を生成する。なお、通信装置100のデバイス証明書は、認証情報の一例であり、他の認証情報であっても良い。また、第2の生成部318は、生成した第2の接続情報308を、通信装置100の通信装置IDと対応付けて記憶部319等に記憶する。
【0079】
ステップS608において、管理サーバ10の装置情報管理部314は、装置管理DB315を更新する。例えば、図6の処理の開始時点において、装置管理DB315には、図4(A)に示すような、通信装置100の装置情報400aが記憶されている。装置情報管理部314は、この装置情報400aの「IoTサーバ」、「エッジID」、「状態」等の情報を、図4(B)に示すような装置情報400bに更新する。
【0080】
図4(B)に示す装置情報400bにおいて、項目「IoTサーバ」には、接続先のIoTサーバ20Aの情報が記憶され、項目「エッジID」には、第2の生成部318が生成したエッジIDが記憶されている。また、装置情報管理部314は、装置情報400bの項目「状態」を、「第2の接続情報発行済」に更新する。
【0081】
ステップS609において、管理サーバ10の送受信部311は、設定が完了したことを示す完了通知を、要求元の端末装置30に送信する。
【0082】
ステップS601~S609の処理を実行した後、任意のタイミングで、施工者等が通信装置100を据付し、通信装置100の電源を投入すると(ステップS611)、通信システム1は、ステップS612以降の処理を実行する。
【0083】
ステップS612において、通信装置100は、記憶部304に予め記憶した第1のFW305で起動する。また、ステップS613において、通信装置100の通信制御部301は、記憶部304に予め記憶した第1の接続情報306を用いて、管理サーバ10に接続する。このとき、通信装置100の通信制御部301は、通信装置100を識別する通信装置IDを管理サーバ10に送信する。
【0084】
ステップS614において、管理サーバ10の装置情報管理部314は、装置管理DB315を更新する。例えば、装置情報管理部314は、図4(B)に示すような装置情報400bの項目「状態」を「第2の接続情報通知済」に変更して、図4(C)に示すような装置情報400cに更新する。
【0085】
ステップS615において、管理サーバ10のFW提供部316Aは、記憶部319に記憶した、通信装置100の通信装置IDに対応する第2の接続情報308と、IoTサーバ20Aに接続するための第2のFW307とを、通信装置100に送信する。
【0086】
なお、前述したように、装置管理DB315には、通信装置100を識別する通信装置IDごとに、接続先のIoTサーバ20情報が格納されている。従って、管理サーバ10は、通信装置IDに基づいて、通信装置100が接続するIoTサーバ20A、及びIoTサーバ20Aに対応するFW提供部316Aを決定することができる。
【0087】
ステップS616において、通信装置100の取得部302は、管理サーバ10から受信した第2のFW307と、第2の接続情報308を記憶部304に記憶する。
【0088】
ステップS617において、通信装置100は、記憶部304に記憶した第2のFW307で再起動する。
【0089】
図6の処理により、通信装置100は、管理サーバ10から取得した第2の接続情報308と、第2のFW307とを用いて、例えば、設定画面700A等で設定された接続先のIoTサーバ20Aに接続し、適切に通信できるようになる。
【0090】
(通信装置の据付時の処理2)
図8は、第1の実施形態に係る通信装置の据付時の処理の例を示すシーケンス図(2)である。この処理は、図5の処理で第1のFW305、及び第1の接続情報306を記憶部304に記憶した通信装置100を所定の場所に据え付けて、IoTサーバ20に接続できるように設定するための処理の別の一例を示している。
【0091】
なお、図8のステップS611以降の処理については、図6で説明した通信装置の据付時の処理と同様なので、ここでは説明を省略する。また、ステップS801~S809の処理についても、基本的な処理内容は、図6のステップS601~S609の処理と同様なので、ここでは同様の処理内容に対する詳細な説明は省略する。
【0092】
ステップS801において、通信装置100を据付する施工者等は、端末装置30に対して設定画面の表示操作を行う。
【0093】
ステップS802において、端末装置30は、施工者等による設定画面の表示操作を受け付けると、管理サーバ10に設定画面の表示要求を送信する。
【0094】
ステップS803、S804において、管理サーバ10の受付部312は、設定画面の表示要求を受け付けると、例えば、図7(A)に示すような設定画面700A、又は図7(B)に示すような設定画面700Bを端末装置30に表示させる。
【0095】
ステップS805において、施工者等は、例えば、図7(A)に示すような設定画面700Aから、「IoTサーバ20A」を選択する選択ボタン701Aを選択する。
【0096】
ステップS806において、端末装置30は施工者等による接続先の選択操作を受け付けると、選択された接続先(IoTサーバ20A)の情報と、通信装置100の通信装置IDとを含む設定要求を管理サーバ10に送信する。
【0097】
ステップS807において、管理サーバ10の受付部312が、設定要求を受け付けると、設定要求に含まれる接続先(IoTサーバ20A)に対応するFW提供部316Aの第2の生成部318は、第2の接続情報308を生成する。
【0098】
ステップS808において、管理サーバ10の装置情報管理部314は、装置管理DB315を更新する。
【0099】
ステップS809において、管理サーバ10の送受信部311は、設定が完了したことを示す完了通知を、要求元の端末装置30に送信する。
【0100】
このように、図8のステップS801~S809の処理は、管理者等がいない場合でも、施工者等が実施できることが望ましい。
【0101】
(データ収集時の処理)
図9は、第1の実施形態に係るデータ収集時の処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、通信装置100が、図6、8のステップS617において、第2のFW307で再起動した後に実行する処理の一例を示している。
【0102】
ステップS901において、通信装置100は、第2のFW307で再起動すると、第2の接続情報308を用いて、接続先のIoTサーバ20Aに接続する。
【0103】
ステップS902において、IoTサーバ20Aの装置情報管理部322は、通信装置100から受け付けた第2の接続情報308に基づいて、通信装置100の認証処理を行う。例えば、装置情報管理部322は、第2の接続情報に含まれる認証情報(例えば、デバイス証明書)が正当な認証情報であるか否かを検証する。ここでは、通信装置100は、管理サーバ10が発行した正当な第2の接続情報308を有しているので、装置情報管理部322は、通信装置100による接続を許可する。
【0104】
ステップS903において、IoTサーバ20Aの装置情報管理部322は、装置管理DB324を更新する。例えば、装置情報管理部322は、図4(D)に示すように、装置管理DB324に記憶されている通信装置100の装置情報400dの項目「状態」を、「第2の接続情報接続済」に更新する。なお、装置情報管理部322は、前述したように、管理サーバ10の受付部312が提供するウェブAPI等を利用して、管理サーバ10の装置管理DB315に記憶した装置情報400を更新しても良い。
【0105】
上記の処理により、通信装置100は、IoTサーバ20Aと通信可能に接続し、例えば、ステップS911、S912に示すようなデータ収集処理を実行できるようになる。
【0106】
ステップS911において、通信装置100の機器管理部303は、複数の機器101A、101B、101C、・・・が送信するデータを収集する。
【0107】
ステップS912において、通信装置100の機器管理部303は、所定のタイミングで、収集したデータをIoTデータとして、IoTサーバ20Aに送信する。このとき、機器管理部303が収集するデータの種類、IoTデータを送信するタイミング、及びIoTデータのフォーマット等は、全て第2のFW307にプログラミングされている。従って、通信装置100は、接続先のIoTサーバ20Aと適切に通信を行うことができる。
【0108】
このように、本実施形態に係る通信装置100は、接続先のIoTサーバ20に応じて、第2の接続情報308に加えて、第2のFW307を取得し、取得した第2のFW307で通信装置100を再起動する。従って、通信装置100は、接続先のIoTサーバ20が、他のIoTサーバ(例えば、IoTサーバ20B)に変わった場合でも、他のIoTサーバと適切に通信を行うことができる。
【0109】
(接続先の変更処理1)
図10は、第1の実施形態に係る接続先の変更処理の例を示すシーケンス図(1)である。この処理は、通信装置100が、管理サーバ10、又はIoTサーバ20A等の外部からの指示に基づき、管理サーバ10と通信して、別のIoTサーバ20Bに接続するための第2のFW307を再取得する処理の一例を示している。
【0110】
なお、以下の説明において、IoTサーバ20Aに接続するための第2の接続情報308を「第2の接続情報A」とし、IoTサーバ20Bに接続するための第2の接続情報308を「第2の接続情報B」として区別するものとする。また、IoTサーバ20Aに接続するための第2のFW307を「第2のFWA」とし、IoTサーバ20Bに接続するための第2のFW307を「第2のFWB」として区別するものとする。
【0111】
また、図10に示す処理の開始時点において、端末装置30は、例えば、図8のステップS802~S804と同様の手順で、通信装置100の接続先を変更する変更画面を表示しているものとする。
【0112】
ステップS1001において、管理者等は、端末装置30が表示している変更画面に対して、通信装置100の接続先をIoTサーバ20Bに変更する接続先の変更操作を行う。
【0113】
ステップS1002において、端末装置30は、管理者等による接続先の変更操作を受け付けると、変更された接続先のIoTサーバ20Bの情報と、通信装置100の通信装置IDと含む接続先の変更要求を管理サーバ10に送信する。
【0114】
ステップS1003において、管理サーバ10の受付部312が、変更要求を受け付けると、変更要求に含まれる接続先(IoTサーバ20B)に対応するFW提供部316Bの第2の生成部318は、第2の接続情報Bを生成する。例えば、第2の生成部318は、IoTサーバ20BのURL、IoTサーバ20Bにおいてエッジとなる通信装置100を識別するエッジID、通信装置100のデバイス証明書等を含む第2の接続情報Bを生成する。また、第2の生成部318は、生成した第2の接続情報Bを、通信装置100の通信装置IDと対応付けて、FW提供部316Bの記憶部319等に記憶する。なお、FW提供部316Bは、前述したように、IoTサーバ20Bに第2の接続情報Bの作成を依頼しても良い。この場合、FW提供部316Bは、IoTサーバ20Bが生成した第2の接続情報Bを、通信装置100の通信装置IDと対応付けて、FW提供部316Bの記憶部319等に記憶する。
【0115】
ステップS1004において、管理サーバ10の装置情報管理部314は、装置管理DB315を更新する。例えば、装置管理DB315に記憶されている図4(D)に示すような装置情報400dにおいて、「IoTサーバ」の項目を「IoTサーバ20B」に更新し、「エッジID」の項目を第2の接続情報Bに含まれるエッジIDに更新する。また、装置情報管理部314は、「状態」の項目を、「第2の接続情報発行済」に更新する。
【0116】
ステップS1005において、管理サーバ10のIoTサーバ20Aに対応するFW提供部316Aは、通信装置100用の第2の接続情報Aを無効にする。
【0117】
ステップS1006にておいて、FW提供部316Aは、通信装置100の装置情報の「状態」の項目に、第2の接続情報Aが無効であることを追記しても良い。
【0118】
ステップS1007において、管理サーバ10のFW提供部316Bは、通信装置100に、第2の接続情報B、第2のFWBの取得を指示する。
【0119】
ステップS1008において、通信装置100の機器管理部303は、IoTサーバ20AへのIoTデータの送信を停止する。
【0120】
ステップS1009において、通信装置100の取得部302は、管理サーバ10に、第2の接続情報B、第2のFWBの取得を要求する。
【0121】
ステップS1010において、管理サーバ10の装置情報管理部314は、装置管理DB315に記憶した、通信装置100の装置情報の「状態」の項目を、「第2の接続情報B通知済」に更新する。
【0122】
ステップS1011において、管理サーバ10のFW提供部316Bは、記憶部319に記憶した、通信装置100の通信装置IDに対応する第2の接続情報Bと、IoTサーバ20Bに接続するための第2のFWBとを通信装置100に送信する。
【0123】
ステップS1012において、通信装置100の取得部302は、管理サーバ10から受信した第2のFWBと、第2の接続情報Bとを記憶部304に上書きする。
【0124】
ステップS1013において、通信装置100は、記憶部304に記憶した第2のFWBで再起動する。
【0125】
ステップS1014において、通信装置100は、第2のFWBで再起動すると、第2の接続情報B用いて、接続先のIoTサーバ20Bに接続する。
【0126】
ステップS1015において、IoTサーバ20Bの装置情報管理部322は、通信装置100から受け付けた第2の接続情報Bに基づいて、通信装置100の認証処理を行う。ここでは、通信装置100は、管理サーバ10が発行した正当な第2の接続情報Bを有しているので、装置情報管理部322は、通信装置100による接続を許可する。
【0127】
ステップS1016において、IoTサーバ20Bの装置情報管理部322は、装置管理DB315に記憶されている、通信装置100の装置情報の「状態」の項目を、「第2の接続情報B接続済」に更新する。
【0128】
上記の処理により、通信装置100は、IoTサーバ20Bと通信可能に接続し、様々な処理を実行できるようになる。
【0129】
(接続先の変更処理2)
図11は、第1の実施形態に係る接続先の変更処理の例を示すシーケンス図(2)である。この処理は、通信装置100が、管理サーバ10、又はIoTサーバ20A等の外部からの指示に基づき、管理サーバ10と通信して、別のIoTサーバ20Bに接続するための第2のFW307を再取得する処理の別の一例を示している。
【0130】
なお、図11に示す処理のうち、ステップS1001、S1002、S1008~S1016の処理は、図10のステップS1001、S1002、S1008~S1016の処理と同様なので、ここでは、図10処理との相違点を中心に説明する。
【0131】
ステップS1101において、管理サーバ10は、図10のステップS1003~S1006に示すような第2の接続情報Bの発行処理を実行する。
【0132】
ステップS1102において、管理サーバ10のFW提供部316Bは、通信装置100が接続しているIoTサーバ20Aに対して、通信装置100への第2の接続情報B、第2のFWBの取得指示を依頼する。
【0133】
ステップS1103において、IoTサーバ20Aの送受信部321は、通信装置100に対して、第2の接続情報B、第2のFWBの取得を指示する。
【0134】
このように、管理サーバ10のFW提供部316Bは、通信装置100が接続しているIoTサーバ20Aを利用して、通信装置100に第2の接続情報B、及び第2のFWBの取得を指示しても良い。
【0135】
(接続先の変更処理3)
図12は、第1の実施形態に係る接続先の変更処理の例を示すシーケンス図(3)である。この処理は、管理者等が、据付済の通信装置100が接続する接続先のIoTサーバ20を変更する場合の処理の別の一例を示している。なお、図11に示す処理のうち、ステップS1001、S1002、S1014、S1015の処理は、図10のステップS1001、S1002、S1014、S1015の処理と同様なので、ここでは、図10処理との相違点を中心に説明する。
【0136】
ステップS1201において、管理サーバ10は、図10のステップS1003~S1006に示すような第2の接続情報Bの発行処理を実行する。
【0137】
ステップS1202において、管理サーバ10のFW提供部316Bは、通信装置100が接続しているIoTサーバ20Aに対して、通信装置100への初期化の指示を依頼する。
【0138】
ステップS1203において、IoTサーバ20Aの送受信部321は、通信装置100に対して、初期化を指示する。
【0139】
ステップS1204において、通信装置100は、通信装置100を初期化する。例えば、通信装置100は、記憶部304に記憶した第2のFWA、及び第2の接続情報Aを削除して、第1のFW305で再起動する。
【0140】
ステップS1205において、通信装置100と管理サーバ10は、例えば、図6のステップS613~S617に示すような第2の接続情報の取得処理を実行して、第2のFWBで再起動する。
【0141】
(廃止時の処理1)
図13は、第1の実施形態に係る廃止時の処理の例を示すシーケンス図(1)である。この処理は、据付済の通信装置100を廃止するときの処理の一例を示している。なお、図13に示す処理の開始時点において、端末装置30は、例えば、図8のステップS802~S804と同様の手順で、通信装置100の廃止操作を受け付ける設定画面を表示しているものとする。
【0142】
ステップS1301において、管理者等は、端末装置30が表示している設定画面に対して、通信装置100の廃止操作を行う。
【0143】
ステップS1302において、端末装置30は、管理者等による通信装置100の廃止操作を受け付けると、廃止する通信装置100の通信装置IDを含む通信装置の廃止要求を管理サーバ10に送信する。
【0144】
ステップS1303において、管理サーバ10の受付部312が、通信装置100の廃止要求を受け付けると、管理サーバ10の装置情報管理部314は、通信装置100に対応する第2の接続情報308を無効化する。
【0145】
ステップS1304において、管理サーバ10の装置情報管理部314は、装置管理DB315に記憶されている通信装置100の装置情報の「状態」の項目を「第2の接続情報無効」(又は「廃止」)に設定する。
【0146】
ステップS1305において、管理サーバ10の装置情報管理部314は、通信装置100に対して、廃止指示を送信する。
【0147】
ステップS1306において、通信装置100の機器管理部303は、IoTデータの送信を停止する。
【0148】
ステップS1307において、通信装置100は、記憶部304に記憶した第2のFW307、及び第2の接続情報308を削除する。
【0149】
上記の処理により、管理者等は、遠隔操作で通信装置100の廃止処理を実行することができる。
【0150】
(廃止時の処理2)
図14は、第1の実施形態に係る廃止時の処理の例を示すシーケンス図(2)である。この処理は、据付済の通信装置100を廃止するときの処理の別の一例を示している。なお、図14に示す処理の開始時点において、端末装置30は、例えば、図8のステップS802~S804と同様の手順で、通信装置100の廃止操作を受け付ける設定画面を表示しているものとする。
【0151】
ステップS1401において、施工者等は、端末装置30が表示している設定画面に対して、通信装置100の廃止操作を行う。
【0152】
ステップS1402において、端末装置30は、施工者等による通信装置100の廃止操作を受け付けると、廃止する通信装置100の通信装置IDを含む通信装置の廃止要求を管理サーバ10に送信する。
【0153】
ステップS1403において、管理サーバ10の受付部312が、通信装置100の廃止要求を受け付けると、管理サーバ10の装置情報管理部314は、通信装置100に対応する第2の接続情報308を無効化する。
【0154】
ステップS1404において、管理サーバ10の装置情報管理部314は、装置管理DB315に記憶されている通信装置100の装置情報の「状態」の項目を「第2の接続情報無効」(又は「廃止」)に設定する。
【0155】
ステップS1405において、施工者等は、通信装置100に対して、第2の接続情報308、及び第2のFW307の削除操作を行う。
【0156】
ステップS1405において、通信装置100は、記憶部304に記憶した第2のFW307、及び第2の接続情報308を削除する。
【0157】
このように、通信装置100の廃止処理は、通信装置100が据付された場所で、施工者等が実行することもできることが望ましい。
【0158】
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、通信装置100がIoTデータを送信する送信先のIoTサーバ20の数が1つである場合の例について説明したが、通信装置100がIoTデータを送信する送信先のIoTサーバの数は複数であっても良い。
【0159】
第2の実施形態では、通信装置100が、2つのIoTサーバ20にIoTデータを送信する場合の処理の例について説明する。なお、第2の実施形態に係る通信システム1のシステム構成、ハードウェア構成、及び機能構成は、第1の実施形態と同様で良い。
【0160】
(通信装置の据付時の処理)
図15は、第2の実施形態に係る通信装置の据付時の処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、図5の処理で第1のFW305、及び第1の接続情報306を記憶部304に記憶した通信装置100を所定の場所に据え付けて、IoTサーバ20A、及びIoTサーバ20Bに接続できるように設定するための処理の例を示している。
【0161】
ステップS1500において、通信システム1は、図6のステップS601~S604で説明した設定画面の表示処理を実行し、例えば、図7(A)に示すような設定画面700Aを端末装置30に表示させる。
【0162】
ステップS1501において、管理者等は、例えば、図7(A)に示すような設定画面700Aに対して、接続先の選択操作を行う。ここでは、例えば、管理者等は、設定画面700Aから、「IoTサーバ20A」を選択する選択ボタン701Aと、「IoTサーバ20B」を選択する選択ボタン701Bとを選択するものとして、以下の説明を行う。
【0163】
ステップS1502において、端末装置30は、管理者等による接続先の選択操作を受け付けると、選択された接続先(IoTサーバ20A、及びIoTサーバ20B)の情報と、通信装置100を識別する通信装置IDを含む設定要求を管理サーバ10に送信する。
【0164】
ステップS1503において、管理サーバ10の受付部312が、設定要求を受け付けると、IoTサーバ20Aに対応するFW提供部316Aの第2の生成部318は、設定要求に従って、第2の接続情報を生成する。例えば、FW提供部316Aの第2の生成部318は、IoTサーバ20AのURL、IoTサーバ20Aにおいてエッジとなる通信装置100を識別するエッジID、通信装置100の認証情報等を含む第2の接続情報を生成する。また、FW提供部316Aの第2の生成部318は、生成した第2の接続情報を、通信装置100の通信装置IDと対応付けて記憶部319等に記憶する。
【0165】
ステップS1504において、管理サーバ10の装置情報管理部314は、装置管理DB315を更新する。例えば、装置情報管理部314は、図4(A)に示すような通信装置100の装置情報400aの項目「IoTサーバ」にIoTサーバ20Aの情報、項目「エッジID」に生成したエッジID、項目「状態」に状態を示す「第2の接続情報発行済」を記憶する。
【0166】
ステップS1505において、IoTサーバ20Bに対応するFW提供部316Bの第2の生成部318は、設定情報に従って、第3の接続情報を生成する。例えば、FW提供部316Bの第2の生成部318は、IoTサーバ20BのURL、IoTサーバ20Bにおいてエッジとなる通信装置100を識別するエッジID、通信装置100の認証情報等を含む第3の接続情報を生成する。また、FW提供部316Bの第2の生成部318は、生成した第3の接続情報を、通信装置100の通信装置IDと対応付けて記憶部319等に記憶する。
【0167】
ステップS1506において、管理サーバ10の装置情報管理部314は、装置管理DB315を更新する。例えば、装置情報管理部314は、図4(B)に示すような通信装置100の装置情報400aの「IoTサーバ」、「エッジID」、及び「状態」の項目を更新する。具体的には、装置情報管理部314は、項目「IoTサーバ」に接続先のIoTサーバ20Bの情報を追記し、項目「エッジID」に第2の生成部318が生成したエッジIDを追記し、項目「状態」に状態を示す「第3の接続情報発行済」を追記する。
【0168】
ステップS1507において、管理サーバ10の送受信部311は、設定が完了したことを示す完了通知を、要求元の端末装置30に送信する。
【0169】
ステップS1501~S1507の処理を実行した後、任意のタイミングで、施工者等が通信装置100を据付し、通信装置100の電源を投入すると(ステップS1511)、通信システム1は、ステップS1512以降の処理を実行する。
【0170】
ステップS1512において、通信装置100は、記憶部304に予め記憶した第1のFW305で起動する。また、ステップS1513において、通信装置100の通信制御部301は、記憶部304に予め記憶した第1の接続情報306を用いて、管理サーバ10に接続する。このとき、通信装置100の通信制御部301は、通信装置100を識別する通信装置IDを管理サーバ10に送信する。
【0171】
ステップS1514において、管理サーバ10の装置情報管理部314は、装置管理DB315を更新する。例えば、装置情報管理部314は、装置管理DB315に記憶した装置情報400において、通信装置の装置IDに対応する項目「状態」を「初期接続済」に更新する。
【0172】
ステップS1515において、管理サーバ10のFW提供部316Aは、記憶部319に記憶した、通信装置100の通信装置IDに対応する第2の接続情報308と、IoTサーバ20Aに接続するための第2のFW307とを、通信装置100に送信する。
【0173】
ステップS1516において、通信装置100の取得部302は、管理サーバ10から受信した第2のFW307と、第2の接続情報308を記憶部304に記憶する。
【0174】
ステップS1517において、管理サーバ10のFW提供部316Bは、記憶部319に記憶した、通信装置100の通信装置IDに対応する第3の接続情報と、IoTサーバ20Bに接続するための第3のFW(ファームウェア)とを、通信装置100に送信する。
【0175】
ステップS1518において、通信装置100の取得部302は、管理サーバ10から受信した第3のFWと、第3の接続情報を記憶部304に記憶する。例えば、取得部302は、管理サーバ10から受信した第3のFWを、記憶部304に記憶している第1のFW305に上書きしてもよい。また、取得部302は、管理サーバ10から受信した第3のFWを、記憶部304に記憶している第1のFW305に上書きしてもよい。
【0176】
(データ収集時の処理)
図16は、第2の実施形態に係るデータ収集時の処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、図15で説明した通信処理の据付処理を実行した後に、通信システム1が実行するデータ収集時の処理の例を示している。
【0177】
ステップS1601において、通信装置100は、例えば、記憶部304に記憶した第2の接続情報308と第2のFW307とを用いて、接続先のIoTサーバ20Aに接続する。
【0178】
ステップS1602において、IoTサーバ20Aの装置情報管理部322は、通信装置100から受け付けた第2の接続情報308に基づいて、通信装置100の認証処理を行う。例えば、装置情報管理部322は、第2の接続情報に含まれる認証情報(例えば、デバイス証明書)が正当な認証情報であるか否かを検証する。ここでは、通信装置100は、管理サーバ10が発行した正当な第2の接続情報308を有しているので、装置情報管理部322は、通信装置100による接続を許可する。
【0179】
ステップS1603において、IoTサーバ20Aの装置情報管理部322は、装置管理DB324を更新する。例えば、装置情報管理部322は、IoTサーバ20Aの装置管理DB324に記憶されている通信装置100の「状態」を、「第2の接続情報接続済」に更新する。なお、装置情報管理部322は、前述したように、管理サーバ10の受付部312が提供するウェブAPI等を利用して、管理サーバ10の装置管理DB315に記憶した装置情報400を更新してもよい。
【0180】
ステップS1601~S1603の処理により、通信装置100は、ステップS1604、S1605において、機器101A、101B、101C、・・・から受信するデータ含むIoTデータを、IoTサーバ20Aに送信することができる。
【0181】
ステップS1611において、通信装置100は、例えば、記憶部304に記憶した第3の接続情報と第3のFWとを用いて、接続先のIoTサーバ20Bに接続する。
【0182】
ステップS1612において、IoTサーバ20Bの装置情報管理部322は、通信装置100から受け付けた第3の接続情報に基づいて、通信装置100の認証処理を行う。例えば、装置情報管理部322は、第3の接続情報に含まれる認証情報が正当な認証情報であるか否かを検証する。ここでは、通信装置100は、管理サーバ10が発行した正当な第3の接続情報を有しているので、装置情報管理部322は、通信装置100による接続を許可する。
【0183】
ステップS1613において、IoTサーバ20Bの装置情報管理部322は、装置管理DB324を更新する。例えば、装置情報管理部322は、IoTサーバ20Bの装置管理DB324に記憶されている通信装置100の「状態」を、「第3の接続情報接続済」に更新する。なお、装置情報管理部322は、前述したように、管理サーバ10の受付部312が提供するウェブAPI等を利用して、管理サーバ10の装置管理DB315に記憶した装置情報400を更新しても良い。
【0184】
ステップS1611~S1613の処理により、通信装置100は、ステップS1614において、機器101A、101B、101C、・・・から受信するデータを含むIoTデータを、IoTサーバ20Aに送信することができる。
【0185】
通信装置100は、例えば、ステップS1601~S1603に示した第1の接続処理と、ステップS1611~S1613とを交互に繰り返し実行することにより、IoTサーバ20A、及びIoTサーバ20Bに、IoTデータを送信することができる。
【0186】
(変形例)
変形例として、通信システム1は、第2のFWと第3のFWとを共通のファームウェアとし、機器管理部303が収集するデータの種類、IoTデータを送信するタイミング、及びIoTデータのフォーマット等の情報を、接続情報で管理しても良い。例えば、図15のステップS1503において、FW提供部316Aの第2の生成部318は、IoTサーバA用のURL、エッジID、認証情報に加えて、収集するデータの種類、データの送信タイミング、フォーマット等を含む第2の接続情報を生成しても良い。同様に、図15のステップS1505において、FW提供部316Bの第2の生成部318は、IoTサーバB用のURL、エッジID、認証情報に加えて、収集するデータの種類、データの送信タイミング、フォーマット等を含む第3の接続情報を生成しても良い。
【0187】
この場合、通信装置100は、ステップS1601において、共通のファームウェアと第2の接続情報とを用いてIoTサーバ20Aに接続し、ステップS1605において、第2の接続情報に従ってIoTデータをIoTサーバ20Aに送信することができる。同様に、通信装置100は、ステップS1611において、共通のファームウェアと第3の接続情報とを用いてIoTサーバ20Bに接続し、ステップS1614において、第3の接続情報に従ってIoTデータをIoTサーバ20Bに送信することができる。
【0188】
このように、第2の実施形態によれば、通信装置100は、機器101A、101B、101C、・・・等から収集したIoTデータを、複数のIoTサーバ20に対して送信することができる。
【0189】
以上、上記の各実施形態によれば、サーバに接続するための接続情報とファームウェアとに基づき当該サーバと通信する通信装置において、他の様々なサーバと適切に通信できるようになる。
【0190】
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0191】
1 通信システム
10 管理サーバ(第1のサーバ)
20、20A、20B IoTサーバ(第2のサーバ)
100 通信装置
305 第1のFW(第1のファームウェア)
306 第1の接続情報
307 第2のFW(第2のファームウェア)
308 第2の接続情報
315 装置管理DB
319 記憶部
400、400a~400e 装置情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2022-09-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のサーバであって、
通信装置が利用するサービス、又は第2のサーバの選択を受け付けし、
前記通信装置を識別する装置識別情報ごとに接続する前記第2のサーバの情報を記憶し、
前記通信装置を識別する装置識別情報を含む第1の接続情報を前記通信装置から受信し、
前記装置識別情報に基づいて、前記通信装置が接続する前記第2のサーバを決定し、
前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを送信する、
サーバ。
【請求項2】
第1のサーバであって
通信装置が利用するサービス、又は第2のサーバの選択を受け付けし、
前記通信装置を識別する装置識別情報ごとに前記通信装置が利用するサービスを記憶し、
前記通信装置を識別する装置識別情報を含む第1の接続情報を前記通信装置から受信し、
前記サービスに応じて、前記通信装置が接続する前記第2のサーバを決定し、
前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを送信する、
ーバ。
【請求項3】
前記第1のサーバは、
前記第2のサーバに接続するための第2の接続情報と前記第2のファームウェアとを記憶し、
前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための前記第2の接続情報と前記第2のファームウェアとを送信する、請求項1又は2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記第2の接続情報は、前記第2のサーバに接続するための認証情報を含み、
前記第1のサーバは、前記第2のサーバに接続するための前記認証情報を生成する、請求項に記載のサーバ。
【請求項5】
第1のサーバと通信装置とを含む通信システムであって、
前記第1のサーバは、
前記通信装置が利用するサービス、又は第2のサーバの選択を受付し、
前記通信装置を識別する装置識別情報ごとに接続する前記第2のサーバの情報を記憶し、
前記通信装置を識別する装置識別情報を含む第1の接続情報を前記通信装置から受信し、
前記装置識別情報に基づいて、前記通信装置が接続する前記第2のサーバを決定し、
前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを送信し、
前記通信装置は、
前記第1のサーバに接続するための前記第1の接続情報と第1のファームウェアとに基づき前記第1のサーバと通信し、
前記第1のサーバから、前記第1のサーバとは異なる前記第2のサーバに接続するための前記第2のファームウェアを取得する、
通信システム。
【請求項6】
第1のサーバと通信装置とを含む通信システムであって、
前記第1のサーバは、
前記通信装置が利用するサービス、又は第2のサーバの選択を受付し、
前記通信装置を識別する装置識別情報ごとに前記通信装置が利用するサービスを記憶し、
前記通信装置を識別する装置識別情報を含む第1の接続情報を前記通信装置から受信し、
前記サービスに応じて、前記通信装置が接続する前記第2のサーバを決定し、
前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを送信し、
前記通信装置は、
前記第1のサーバに接続するための前記第1の接続情報と第1のファームウェアとに基づき前記第1のサーバと通信し、
前記第1のサーバから、前記第1のサーバとは異なる前記第2のサーバに接続するための前記第2のファームウェアを取得する、
通信システム。
【請求項7】
第1のサーバと通信装置とを含む通信システムにおける通信方法であって、
前記第1のサーバが、前記通信装置が利用するサービス、又は第2のサーバの選択を受付し、
前記第1のサーバが、前記通信装置を識別する装置識別情報ごとに接続する前記第2のサーバの情報を記憶し、
前記通信装置が、前記第1のサーバに接続するための第1の接続情報と第1のファームウェアとに基づき前記第1のサーバと通信し、
前記第1のサーバが、前記通信装置を識別する装置識別情報を含む前記第1の接続情報を前記通信装置から受信し、
前記第1のサーバが、前記装置識別情報に基づいて、前記通信装置が接続する前記第2のサーバを決定し、
前記第1のサーバが、前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを送信し、
前記通信装置が、前記第1のサーバから、前記第1のサーバとは異なる前記第2のサーバに接続するための前記第2のファームウェアを取得する、
通信方法。
【請求項8】
第1のサーバと通信装置とを含む通信システムにおける通信方法であって、
前記第1のサーバが、前記通信装置が利用するサービス、又は第2のサーバの選択を受付し、
前記通信装置を識別する装置識別情報ごとに前記通信装置が利用するサービスを記憶し、
前記通信装置が、前記第1のサーバに接続するための第1の接続情報と第1のファームウェアとに基づき前記第1のサーバと通信し、
前記第1のサーバが、前記通信装置を識別する装置識別情報を含む前記第1の接続情報を前記通信装置から受信し、
前記第1のサーバが、前記サービスに応じて、前記通信装置が接続する前記第2のサーバを決定し、
前記第1のサーバが、前記通信装置に対して、前記通信装置が利用するサービスを提供する第2のサーバに接続するための第2のファームウェアを送信し、
前記通信装置が、前記第1のサーバから、前記第1のサーバとは異なる前記第2のサーバに接続するための前記第2のファームウェアを取得する、
通信方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本開示はサーバ、通信システム、及び通信方法に関する。