(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022173204
(43)【公開日】2022-11-18
(54)【発明の名称】プログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/5375 20140101AFI20221111BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20221111BHJP
A63F 13/812 20140101ALI20221111BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20221111BHJP
G06F 3/04847 20220101ALI20221111BHJP
G06T 19/00 20110101ALI20221111BHJP
【FI】
A63F13/5375
A63F13/55
A63F13/812 A
G06F3/0481
G06F3/04847
G06T19/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022134824
(22)【出願日】2022-08-26
(62)【分割の表示】P 2020044556の分割
【原出願日】2020-03-13
(31)【優先権主張番号】P 2019150735
(32)【優先日】2019-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.行為1 ストア公開日:令和1年8月21日/エンドユーザ使用開始日:令和1年8月28日 公開場所 (イ)Apple社が運営するアプリケーションのダウンロードサービス(App Store) URL:https://apps.apple.com/jp/app/id938506958 (ロ)Google社が運営するアプリケーションのダウンロードサービス(Google Play) URL:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.konami.pawapuroapp 2.行為2 アプリケーション内の掲載日 令和1年8月22日 掲載アプリケーション 行為1で提供が開始されたアプリケーション「実況パワフルプロ野球」 3.行為3 ウェブサイトの掲載日 令和1年8月22日 ウェブサイトのURL https://asc.s.konaminet.jp/asc/pawasma/webpage/news/event_championroad/2019_summer/rule_SpeedKnock_W83RYtJu.php?set_user_id=0 4.行為4 公開日 令和1年9月1日 公開場所 ファンフェスタ in 東京 5.行為5 公開日 令和1年9月1日 公開場所 パワチャン 2019 東京大会 6.行為6 ウェブサイトの掲載日 令和1年9月1日 ウェブサイトのURL https://www.youtube.com/watch?v=0DtVAjMBato https://www.openrec.tv/live/mlrllmwwmrg 7.行為7 アプリケーション内の掲載日 令和1年9月29日 掲載アプリケーション 行為1で提供が開始されたアプリケーション「実況パワフルプロ野球」 8.行為8 ▲1▼ウェブサイトの掲載日 令和1年9月29日 ▲2▼ウェブサイトのURL https://asc.s.konaminet.jp/asc/pawasma/webpage/news/event_championroad/2019_baseball/rule_SpeedKnock_IutvreqP.php?set_user_id=0 9.行為9 公開日 令和1年11月4日 公開場所 ファンフェスタ in 大阪
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 10.行為10 アプリケーション内の掲載日 令和1年12月24日 掲載アプリケーション 行為1で提供が開始されたアプリケーション「実況パワフルプロ野球」 11.行為11 ウェブサイトの掲載日 令和1年12月24日 ウェブサイトのURL https://asc.s.konaminet.jp/asc/pawasma/webpage/news/event_championroad/2019_final/rule_SpeedKnock_oiyqfv4L.php?set_user_id=0 12.行為12 ウェブサイトの掲載日 令和2年1月10日 ウェブサイトのURL https://www.openrec.tv/live/wez9yl4pj8l 13.行為13 公開日 令和2年1月11日 公開場所 ファンフェスタFINAL 14.行為14 公開日 令和2年1月11日 公開場所 パワチャン 2019 決勝大会 15.行為15 ウェブサイトの掲載日 令和2年1月11日 ウェブサイトのURL https://www.youtube.com/watch?v=QRvLcxBYC2Q&feature=emb_logo https://www.openrec.tv/live/d1rn5o2mkrv 16.行為16 ストア公開日 令和2年1月14日 公開場所 (イ)Apple社が運営するアプリケーションのダウンロードサービス(App Store) URL:https://apps.apple.com/jp/app/id938506958 (ロ)Google社が運営するアプリケーションのダウンロードサービス(Google Play) URL:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.konami.pawapuroapp
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 17.行為17 アプリケーション内の掲載日 令和2年1月14日 掲載アプリケーション 行為16で提供が開始されたアプリケーション「実況パワフルプロ野球」 18.行為18 ウェブサイトの掲載日 令和2年1月14日 ウェブサイトのURL https://asc.s.konaminet.jp/asc/pawasma/webpage/news/event_minibattle/01/rule_SpeedKnock_pHW0UmcX.php?set_user_id=0
(71)【出願人】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(72)【発明者】
【氏名】木村 和久
(72)【発明者】
【氏名】山崎 弘靖
(72)【発明者】
【氏名】大木 賢二
(72)【発明者】
【氏名】椋橋 創
(72)【発明者】
【氏名】野本 哲也
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 亮太
(57)【要約】
【課題】できるだけ早いタイミングで移動操作を行うことをユーザに要求するゲームを実現できるようにする。
【解決手段】プログラムは、ユーザの操作に基づいてゲームの処理を行う装置に含まれるコンピュータで実行される。プログラムは、ユーザの操作を受け付ける受付部と、ユーザが操作すべき指示方向を指示する指示子を有するオブジェクトを表示させる表示制御部と、指示方向に対するユーザの操作方向が、指示方向に対応する所定の方向範囲に含まれるかを判定する判定部と、指示方向に対するユーザの操作を受付け可能な受付期間の中で、方向範囲を漸減させる変化部、としてコンピュータを機能させる。表示制御部は、指示子を、方向範囲を示す表示態様で表示させ、方向範囲の漸減に対応させて指示子の表示態様を変化させる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作に基づいてゲームの処理を行う装置に含まれるコンピュータで実行されるプログラムであって、
ユーザの操作を受け付ける受付部と、
ユーザが操作すべき指示方向を指示する指示子を有するオブジェクトを表示させる表示制御部と、
前記指示方向に対するユーザの操作方向が、前記指示方向に対応する所定の方向範囲に含まれるかを判定する判定部と、
前記指示方向に対するユーザの操作を受付け可能な受付期間の中で、前記方向範囲を漸減させる変化部、
として前記コンピュータを機能させ、
前記表示制御部は、
前記指示子を、前記方向範囲を示す表示態様で表示させ、前記方向範囲の漸減に対応させて前記指示子の表示態様を変化させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば野球ゲームにおいて、打球を捕らえるために野手を打球の到達方向に移動させる移動操作にあたり、野手が移動すべき方向を指定する領域を表示し、ユーザにより行われた移動操作の成功度合いを評価することが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】GameWith、[パワプロアプリ]守備操作のコツ チャレスタリーグ 3[パワプロ]、[online]、令和1年6月7日、パワプロ攻略班、[令和1年 8 月19日検索]、インターネット〈URL:https://パワプロ.gamewith.jp/article/sh ow/105948〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば現実の野手のプレイと照らし合わせると、野手は打球の方向にできるだけ早く移動することが求められる。このことを考慮すると、ゲームにおいて、バッターが球を打ったタイミングからできるだけ早く移動操作を行うことをユーザに要求するようにしたほうが、ゲームの興趣性が高められて好ましい。
【0005】
本発明のいくつかの態様は、できるだけ早いタイミングで移動操作を行うことをユーザに要求するゲームを実現できるようにすることができるプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置を提供することを目的の一つとする。
【0006】
また、本発明の他の態様は、後述する実施形態に記載した作用効果を奏することを可能にするプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するための本発明の一態様は、ユーザの操作に基づいてゲームの処理を行う装置に含まれるコンピュータで実行されるプログラムであって、ユーザの操作を受け付ける受付部と、ユーザが操作すべき指示方向を指示する指示子を有するオブジェクトを表示させる表示制御部と、前記指示方向に対するユーザの操作方向が、前記指示方向に対応する所定の方向範囲に含まれるかを判定する判定部と、前記指示方向に対するユーザの操作を受付け可能な受付期間の中で、前記方向範囲を漸減させる変化部、として前記コンピュータを機能させ、前記表示制御部は、前記指示子を、前記方向範囲を示す表示態様で表示させ、前記方向範囲の漸減に対応させて前記指示子の表示態様を変化させる、プログラムである。
【0008】
本発明の一態様は、ユーザの操作に基づいてゲームの処理を行う装置に含まれるコンピュータで実行されるゲーム処理方法であって、ユーザの操作を受け付けるステップと、ユーザが操作すべき指示方向を指示する指示子を有するオブジェクトを表示させるステップと、前記指示方向に対するユーザの操作方向が、前記指示方向に対応する所定の方向範囲に含まれるかを判定するステップと、前記指示方向に対するユーザの操作を受付け可能な受付期間の中で、前記方向範囲を漸減させるステップと、を有し、前記表示させるステップにおいて、前記指示子を、前記方向範囲を示す表示態様で表示させ、前記方向範囲の漸減に対応させて前記指示子の表示態様を変化させる、ゲーム処理方法である。
【0009】
本発明の一態様は、ユーザの操作に基づいてゲームの処理を行うゲーム装置であって、ユーザの操作を受け付ける受付部と、ユーザが操作すべき指示方向を指示する指示子を有するオブジェクトを表示させる表示制御部と、前記指示方向に対するユーザの操作方向が、前記指示方向に対応する所定の方向範囲に含まれるかを判定する判定部と、前記指示方向に対するユーザの操作を受付け可能な受付期間の中で、前記方向範囲を漸減させる変化部と、を備え、前記表示制御部は、前記指示子を、前記方向範囲を示す表示態様で表示させ、前記方向範囲の漸減に対応させて前記指示子の表示態様を変化させる、ゲーム装置である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1の実施形態におけるホーム画面の一例を示す図。
【
図2】第1の実施形態におけるノック練習ゲームのゲーム画像の一例を示す図。
【
図4】第1の実施形態における領域の時間経過に応じた変化の態様例を示す図。
【
図5】第1の実施形態に係るゲームシステムの構成の一例を示すブロック図。
【
図6】第1の実施形態に係る端末装置のハードウェア構成の一例を示す図。
【
図7】第1の実施形態に係る端末装置の機能構成の一例を示す図。
【
図8】第1の実施形態におけるキャラクタ情報の一例を示す図。
【
図9】第1の実施形態における方向領域設定情報の一例を示す図。
【
図10】第1の実施形態に係るノック練習ゲームに関連して実行する処理手順例を示すフローチャート。
【
図11】第2の実施形態に係るノック練習ゲームに関連して実行する処理手順例を示す基本フローチャート。
【
図12】第2の実施形態に係る通常ボール処理の一例を示すフローチャート。
【
図13】第2の実施形態に係るジャンプボール処理の一例を示すフローチャート。
【
図14】第2の実施形態に係るトゲボール処理の一例を示すフローチャート。
【
図15】第2の実施形態に係る動くなボール処理の一例を示すフローチャート。
【
図16】第2変形例に係る案内画像の一例を示す図。
【
図17】第3変形例に係る案内画像の一例を示す図。
【
図18】第4変形例に係る案内画像の第1例を示す図。
【
図19】第4変形例に係る案内画像の第2例を示す図。
【
図20】第4変形例に係る案内画像の第3例を示す図。
【
図21】第6変形例に係る円弧形状の案内画像の第1例を示す図。
【
図22】第6変形例に係る円弧形状の案内画像の第2例を示す図。
【
図23】第6変形例に係る直線形状の案内画像の第1例を示す図。
【
図24】第6変形例に係る直線形状の案内画像の第2例を示す図。
【
図25】第6変形例に係る直線形状の案内画像の第3例を示す図。
【
図26】第6変形例に係る直線形状の案内画像の第4例を示す図。
【
図27】第6変形例に係る多角形の案内画像の一例を示す図。
【
図28】第7変形例に係る案内画像の変化の一例を示す図。
【
図29】第8変形例に係る案内画像の変化の一例を示す図。
【
図30】第9変形例に係る案内画像の変化の第1例を示す図。
【
図31】第9変形例に係る案内画像の変化の第2例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1の実施形態]
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔1.ゲームの概要〕
まず、本実施形態に係るゲームシステムで実行されるゲームの一例について、その概要を説明する。本実施形態に係るゲームは、複数のキャラクタを用いて行うゲームである。キャラクタとは、ゲームに登場する人物、動物、物体(例えば、乗り物)等のゲームキャラクタであり、ゲーム画面内で画像(キャラクタ画像)として表示される。具体的には、本実施形態に係るゲームの例は、育成パートと対戦パートとを備える野球ゲームである。
【0012】
育成パートは、選手に相当するキャラクタを育成するゲームパートである。育成パートでは、キャラクタの育成を行うことでキャラクタの能力を向上させることができる。
対戦パートは、育成パートで育成されたキャラクタを選手として含むチームを使用して対戦相手のチームと野球の試合で対戦を行うゲームパートである。
【0013】
図1は、ホーム画面の一例を示す図である。ホーム画面とは、このゲームの起点となるメインメニューに相当するホーム画像が表示される画面である。図示するホーム画面G100には、ユーザの操作を受け付ける操作子として機能するアイコンP110、P120、P130、P140、P150、P160、P170、及びP180が表示されている。各アイコンのそれぞれには、アイコンを選択する操作を受け付けたことに応じて実行する処理と関連付けられる。
【0014】
アイコンP110には「育成」と表示され、育成パートに関する処理が関連付けられている。アイコンP110が選択された場合、育成パートの処理が実行される。
アイコンP120には「試合」と表示され、対戦パートに関する処理が関連付けられている。アイコンP120が選択された場合、対戦パートの処理が実行される。
アイコンP130には「キャラクタ一覧」と表示され、所有キャラクタの一覧を表示するためのキャラクタ一表示処理が関連付けられている。ユーザは、後述する抽選処理などでキャラクタを取得して所有することができる。アイコンP130が選択された場合、キャラクタ一表示処理が実行される。
【0015】
アイコンP140には「マイチーム」と表示され、ユーザが育成パートで育成したチーム等に関する情報の表示や当該チームに対する各種の設定を行うチーム処理が関連付けられている。アイコンP140が選択された場合、チーム処理が実行される。
アイコンP150には「抽選」と表示され、ユーザが取得するキャラクタを抽選により決定する抽選処理が関連付けられている。アイコンP150が選択された場合、抽選処理が実行される。
アイコンP160には「ショップ」と表示され、ポイント等の遊技価値を消費することでアイテム等を購入して取得するための購入処理が関連付けられている。アイコンP160が選択された場合、購入処理が実行される。
なお、ゲームを終了する操作がされると、ゲームが終了する。
【0016】
アイコンP170には「特別」と表示され、ゲームの一部を構成する特定のゲームをプレイすることが可能な特別パートの処理が実行される。例えば、特別パートには、野球の中の特定の要素に絞ってゲーム化したゲーム(例えば、ノック練習ゲームなど)や、野球のルールとは直接的に関係しないゲーム性(ビンゴなど)と組み合わせたゲーなどが含まれる。この特別パートのゲームは、対戦パートや育成パートに比較して小規模なゲーム(ミニゲーム、ミニバトル)である。アイコンP170が選択された場合、特別パートの処理が実行される。
【0017】
アイコンP180には「大会」と表示され、大会で対戦を行う大会パートの処理が関連付けられている。アイコンP180が選択された場合、大会パートの処理が実行される。例えば、上記の特別パートにおけるノック練習ゲームなどをプレイした結果に応じてプレイヤがランク付けされ(例えば、全国ランキング)、この全国ランキングの上位に入ると、大会への出場権が付与される。
【0018】
〔2.ノック練習ゲームについて〕
特別パートには、ゲームの一部としてノック練習ゲームが含まれる。ノック練習ゲームでは、ユーザが育成対象として選択したキャラクタにノック練習を行わせる。ノック練習ゲームにおいて、ユーザは、育成対象として選択されたキャラクタを操作して、ノッカーにより打たれたボールを捕球させるようにプレイを行う。
【0019】
図2は、ノック練習ゲームのゲーム画面G200の一例を示している。
ゲーム画面G200には、野球場のグラウンドを模したゲーム空間が表示される。そのゲーム空間に、野手キャラクタC1とノッカーキャラクタC2が表示される。ゲーム空間に対する視点は、野手キャラクタC1の後方からノッカーキャラクタC2を視るように設定されている。ゲーム空間には、ゲーム画面G200の上側であってゲーム空間の奥側にバッターボックスが配置され、ゲーム画面G200の下側であってゲーム空間の手前側に守備エリアが配置される。換言すれば、ノッカーキャラクタC2は、ゲーム画面G200の上側に表示され、野手キャラクタC1は、ゲーム画面G200の下側に表示される。ノッカーキャラクタC2により打たれたボールBは、ゲーム空間の奥側から手前側に、すなわち、ゲーム画面G200の上側のノッカーキャラクタC2の方向から、ゲーム画面G200の下側の野手キャラクタC1の方向に移動するように表示される。
【0020】
ゲーム画面G200には、情報提示エリアAR10が設けられている。情報提示エリアAR10には、ノック練習ゲームに関連するゲーム情報が表示される。例えば、ゲーム情報として、ノック練習ゲームであることを示す情報と、ゲームで獲得した獲得ポイントと、ゲームの残り球数が表示される。獲得ポイントとは、ノックされたボールBを捕らせるためにユーザが行った操作に対する評価に応じて付与されたポイントである。
【0021】
なお、情報提示エリアAR10は、例えばこれまでの捕球ごとの評価に応じて付与されたポイントの累積値(ポイント累積値)が表示されてもよい。ポイント累積値は、野手キャラクタC1に付与されるものであるが、ユーザが野手キャラクタC1を操作していることから、ユーザに付与されたパラメータとしてみることができる。
【0022】
残り球数とは、ノック練習ゲームにおいて、例えば全部で30回のノックを受けることができる中で、これからノックを受けることのできる残りの回数を示す。
【0023】
ノッカーキャラクタC2がノックにより打たれたボールBの到来方向は、例えば野手キャラクタC1の正面を基準とした横方向の任意の方向となる。ボールBの到来方向は、ノックごとに、例えばランダムに決定される。
ユーザは、ノッカーキャラクタC2によりボールBが打たれたことに応じて、ボールBの到来方向を判断する。そして、ユーザは、ボールBを野手キャラクタC1に捕らせるための操作として、ボールBの到来方向に応じて野手キャラクタC1を移動させるべき方向を指定する操作(移動操作)を行う。移動操作は、ノッカーキャラクタC2によりボールBが打たれたことに応じて受け付け可能な状態となる。
【0024】
本実施形態において、移動操作は、タッチパネルモニタに表示されたゲーム画面G200に対するフリック操作である。移動操作としては、フリック操作以外でもよく、スワイプ操作やスライド操作でもよい。すなわち、野手キャラクタC1を移動させるべき方向を指定する操作であれば、移動操作の操作手段は任意である。フリック操作等のタッチ操作の操作起点は、ゲーム画面G200に野手キャラクタC1が配置された位置が好適であるが、野手キャラクタC1が配置された位置と異ならせてもよいし、野手キャラクタC1が配置された位置及び当該位置とは異なる位置の両方でもよい。
【0025】
上述したように、ノッカーキャラクタC2により打たれたボールBは、ゲーム画面G200の上側から下側の野手キャラクタC1の方向に移動するように表示されるため、野手キャラクタC1が配置された位置を起点としたタッチ操作を採用すれば、ユーザのタッチ操作がゲーム画面G200の野手キャラクタC1の上側を遮ることが軽減され、ゲーム空間を移動するボールBの表示のユーザの視認性を高めることができ、結果的にゲームに対する操作性が向上する。
【0026】
移動操作についてより具体的に説明する。同図のゲーム画面G200は、1回のノックにおいて、ノッカーキャラクタC2によりボールBがノックされたタイミングの様子を示している。
ノッカーキャラクタC2によりボールBがノックされて、ボールBが野手キャラクタC1側に移動を開始したタイミングで、ゲーム画面G200に、野手キャラクタC1の足元に移動操作で指示すべき方向を案内するための案内画像Gの表示が開始される。
案内画像Gは、ノッカーキャラクタC2により打たれたボールBの到来方向に応じて、移動操作により指定することが要求される方向(最適方向)を案内する。案内画像Gは、野手キャラクタC1の足元を中心とした最適方向を視覚的にわかりやすくするため、円環状(ドーナッツ状)の形態を有している。同図における、案内画像Gは、ゲーム空間に対する視点の関係により楕円形で表示されるが、グラウンド面に対して上方向からみると円形である。
【0027】
図3は、ゲーム画面G200において配置される案内画像Gを抜き出してグラウンド面に対して上方向からみた図である。案内画像Gには、円環状(ドーナッツ状)の円周を区分するように、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13、及び第4領域AR14の4つの領域が含まれ、各領域が色分けされている。一例として、第1領域AR11は白色、第2領域AR12は黄色、第3領域AR13は緑色、第4領域AR14は赤色により色分けされている。同図では、色分けを模式的に網点の濃さで表現している。
【0028】
第1領域AR11は1つ配置される。第2領域AR12は、第1領域AR11を両側から挟むようにして2つ配置される。第3領域AR13は、第1領域AR11と2つの第2領域AR12による領域を両側から挟むようにして2つ設けられる。第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13の少なくとも一つが、ユーザが操作すべき指示方向を指示する指示子として表示される。第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13以外の案内画像G内の領域が第4領域AR14となる。
【0029】
第1領域AR11は、ノッカーキャラクタC2により打たれたボールBの到来方向に対応して、中心点Oを基準として移動操作により指定することが要求される方向(最適方向)を示す領域である。
ユーザによる移動操作によって指示された方向が、第1領域AR11に含まれる場合には、最も良い状態で捕球が成功したと判定され、移動操作に係る評価(操作評価)は5段階のうちで最も高い第1レベルとなる。この場合、ゲーム画面G200において、野手キャラクタC1が、例えばボールBを正面で捕る様子を模した画像として表示される。すなわち、第1領域AR11は、操作評価を第1レベルと判断する判定領域に相当する。
第1領域AR11には、5段階のうちで最も高いポイント(パラメータの一例)が割り当てられている。移動操作によって第1領域AR11が指定されたことに応じて、野手キャラクタC1に対して第1領域AR11に割り当てられたポイントが付与される。
【0030】
第2領域AR12は、最適方向から外れた方向として、最適方向に対して最も近い方向を示す領域である。
ユーザによる移動操作によって指示された方向が、第2領域AR12に含まれる場合には、2番目に良い状態で捕球が成功したと判定され、操作評価は5段階のうちで2番目に高い第2レベルとなる。この場合、ゲーム画面G200において、野手キャラクタC1が、例えばボールBを飛びついて捕る様子を模した画像として表示される。すなわち、第2領域AR12は、操作評価を第2レベルと判断する判定領域に相当する。
第2領域AR12には、5段階のうちで2番目に高いポイント(パラメータの一例)が割り当てられている。移動操作によって第2領域AR12が指定されたことに応じて、野手キャラクタC1に対して第2領域AR12に割り当てられたポイントが付与される。
【0031】
第3領域AR13は、最適方向から外れた方向として、最適方向に対して第2領域AR12が示す方向の次に近い方向を示す領域である。
ユーザによる移動操作によって指示された方向が、第3領域AR13に含まれる場合には、捕球は失敗したが惜しかったとして判定され、操作評価は5段階のうちで3番目の第3レベルとなる。この場合、ゲーム画面G200において、野手キャラクタC1が、例えばボールBを捕球できずに前に落とす様子を模した画像として表示される。すなわち、第3領域AR13は、操作評価を第3レベルと判断する判定領域に相当する。
第3領域AR13には、5段階のうちで3番目のポイント(パラメータの一例)が割り当てられている。移動操作によって第3領域AR13が指定されたことに応じて、野手キャラクタC1に対して第3領域AR13に割り当てられたポイントが付与される。
【0032】
第4領域AR14は、最適方向から外れた方向を示す領域である。
ユーザによる移動操作によって指示された方向が、第4領域AR14に含まれる場合には、捕球は完全に失敗したとして判定され、操作評価は5段階のうちで4番目の第4レベルとなる。この場合、ゲーム画面G200において、野手キャラクタC1は、例えばボールBに追いつくことができない様子を模した画像として表示される。すなわち、第4領域AR14は、操作評価を第4レベルと判断する判定領域に相当する。
第4領域AR14には、5段階のうちで4番目のポイント(パラメータの一例)が割り当てられている。移動操作によって第4領域AR14が指定されたことに応じて、野手キャラクタC1に対して第4領域AR14に割り当てられたポイントが付与される。
【0033】
ゲーム画面G200において、ノッカーキャラクタC2により打たれたボールBの到来方向に中心点Oから第1領域AR11への方向の中心が向くように、案内画像Gの各判定領域が設定される。
例えば、ボールBの到来方向が野手キャラクタC1の右側であった場合は、ゲーム画面G200において、中心点Oから第1領域AR11への方向の中心がボールBの到来方向に応じて右上を指し示すように案内画像Gの各判定領域が設定される。また、ボールBの到来方向が野手キャラクタC1の正面であった場合は、ゲーム画面G200において、中心点Oから第1領域AR11への方向の中心が真上を指し示すように案内画像Gの各判定領域が設定される。
【0034】
また、本実施形態においては、移動操作について制限時間(操作制限時間)が設けられている。この操作制限時間は、ノッカーキャラクタC2によりボールBが打たれてから、ボールBが野手キャラクタC1の守備範囲を通り過ぎるまでの時間に相当する。即ち、操作制限時間は、ノッカーキャラクタC2からのボールBに対するユーザの移動操作を受け付け可能な受付期間である。
操作制限時間内に移動操作が行われなかった場合には、操作評価は5段階のうちで最低の第5レベルとなる。操作制限時間内に移動操作が行われなかったことに対しては、5段階のうちで最も低いポイント(パラメータの一例)が割り当てられている。操作制限時間内に移動操作が行われなかったことに応じて、野手キャラクタC1に対して最も低いポイントが付与される。例えば、最も低いポイントは「ゼロ」(ポイント付与無し)とされてよい。
【0035】
さらに、本実施形態においては、操作評価の各レベルに対する判定領域を、操作制限時間内における時間経過に応じて変化させるようにする。そのため、案内画像Gにおける各領域AR11~AR14を、時間経過に応じて変化させる。例えば、操作評価を第1レベルと判断する判定領域を時間経過に応じて縮小することで、時間経過に応じて、ユーザによる移動操作によって指示された方向と、第1領域AR11(最適方向)とが一致することが難しくなる。これにより、時間が経過するほど、最適方向を指定する移動操作を成功させることの難易度が高まる。
【0036】
さらに、第2レベルと判断する判定領域、第3レベルと判断する判定領域を、時間経過に応じて縮小するようにしてよい。この場合、第4レベルと判断する判定領域は、他の判定領域が縮小するのに伴って相対的に拡大する。なお、判定領域の縮小の概念には、判定領域が無くなる(消滅する)ことも含む。また、案内画像G1に対して、時間経過に応じて縮小する判定領域は、少なくとも1つ含んでいればよい。
【0037】
以下の説明は、案内画像Gにおける第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13を、時間経過に応じて縮小するように変化させる形態例である。この形態例では、第4領域AR14は、時間経過に応じて、他の領域AR11~AR13が縮小するのに伴って相対的に拡大するように変化することになる。
【0038】
図4は、案内画像Gにおける各領域AR11~AR14についての、操作制限時間内における時間経過に応じた変化の態様例を示す。この態様例では、時系列に変化する4つの案内画像G1~G5が示されている。
案内画像G1は、操作制限時間が開始された時刻t0における各領域AR11~AR14の状態を示す。
案内画像G2は、操作制限時間が開始された時刻t0から或る時刻t1を経過したタイミングにおける各領域AR11~AR14の状態を示す。
案内画像G3は、時刻t1からさらに或る時間を経過した時刻t2における各領域AR11~AR14の状態を示す。
案内画像G4は、時刻t2からさらに或る時間を経過した時刻t3における各領域AR11~AR14の状態を示す。
案内画像G5は、操作制限時間が終了する時刻t4における各領域AR11~AR14の状態を示す。
【0039】
時刻t0から時刻t1への時間経過に応じて、案内画像G1の状態から案内画像G2の状態へと変化する。すなわち、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13については、最適方向を中心として徐々に縮小するように変化する。一方で、残る第4領域AR14については、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13の縮小に伴って拡大するように変化する。
【0040】
そして、時刻t1からさらに或る時間を経過した時刻t2においては、案内画像G3として示すように、第1領域AR11が消滅し、第2領域AR12、第3領域AR13、第4領域AR14が残る状態となる。
【0041】
さらに時刻t2から或る時間を経過した時刻t3においては、案内画像G4として示すように、さらに第2領域AR12が消滅し、第3領域AR13、第4領域AR14が残る状態となる。
【0042】
そして、時刻t3から或る時間を経過して操作制限時間が終了する時刻t4に至った時点では、案内画像G4として示すように、さらに第3領域AR13が消滅し、第4領域AR14のみが残る状態となる。
このようにして操作制限時間内の時間経過に応じて操作評価に寄与する判定領域が漸減していくことで、時間が経過するほど、最適方向を指定する移動操作を成功させることの難易度が高まっていく。操作評価に寄与する判定領域は、少なくとも第1領域AR11を含み、態様例によっては、第2領域AR12や第3領域AR13を含む。
【0043】
なお、同図においては、操作制限時間の終了時点に至る以前のタイミングで第1領域AR11が消滅しているが、態様例によっては、操作制限時間の終了時点に至ったタイミングで第1領域AR11が消滅してもよいし、消滅しなくてもよい。また、操作制限時間の終了時点に至る以前のタイミングで第1領域AR11が消滅する場合でも、消滅するタイミングは、任意に定めることができる。また、この場合、第1領域AR11が消滅したあとは、残る第2領域AR12及び第3領域AR13をさらに縮小させ、例えば操作制限時間の終了時点に至ったタイミングでは、第2領域AR12を消滅させ、第3領域AR13と第4領域AR14が残る状態としてもよい。
【0044】
以上説明した第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13、及び第4領域AR14は、ユーザによる移動操作によって指示された方向が、ユーザが操作すべき指示方向に対応する方向範囲に含まれるか否かを判定するための判定領域(操作方向を判定する領域)である。上記方向範囲を示す表示態様の一例として、
図3及び
図4に示す各領域AR11~AR14が表示される。案内画像Gの円周が複数の領域AR11~AR14によって区分され、この領域区分に対応して上記方向範囲が複数に区分される。換言すると、案内画像Gにおいて、複数に区分された方向範囲のそれぞれを示す表示態様として、領域区分された各領域AR11~AR14が表示される。以下では、各領域AR11~AR14のことを、方向範囲を示す領域であることから「方向領域」と称する。
【0045】
〔3.初期状態における方向領域の領域区分の設定について〕
本実施形態において、表示開始時(初期状態)の案内画像Gにおける各領域AR11~AR14の領域区分の設定に関して、再度、
図3を参照して説明する。
【0046】
図3においては、中心点Oを基準とする各領域AR11~AR14のそれぞれに対応する方向範囲として、中心角θ1、θ2、θ3、θ4が示されている。中心角θ1は、案内画像Gの円周上における第1領域AR11部分の円弧に対応する中心角である。中心角θ2は、第1領域AR11を間に挟むように配置された第2領域AR12を連続した領域としてみたときの円弧に対応する中心角である。中心角θ3は、第1領域AR11及び第2領域AR12を間に挟むように配置された第3領域AR13を連続した領域としてみたときの円弧に対応する中心角である。中心角θ4は、案内画像Gの円周上において中心角θ1、θ2、θ3の何れも含まない方向範囲であり、第4領域AR14部分の円弧に対応する中心角である。案内画像Gの初期状態(表示開始時点)における方向領域の領域区分の設定としては、各領域AR11~AR14の中心角θ1、θ2、θ3、θ4の初期値が設定される。
【0047】
例えば、中心角θ1の初期値は、野手キャラクタC1のキャラクタ情報のうちの基本能力及び特殊能力と、連続して捕球が成功した回数(操作についての結果の一例)とを算出用のパラメータとして用いて算出される。具体的には、基本能力における守備力と捕球との合計値に基づいて設定される倍率と、特殊能力に応じて設定される倍率と、連続して捕球が成功した回数に応じて設定される倍率とを360°に乗算して求められる値が、中心角θ1の初期値として設定される。
【0048】
中心角θ2の初期値の算出にあたっては、基本能力における守備力と走力に基づいて設定される倍率と、特殊能力に応じて設定される倍率と、連続して捕球が成功した回数に応じて設定される倍率とを360°に乗算して求められる値が、中心角θ2の初期値として設定される。さらに、中心角θ3の初期値の算出にあたっては、守備力と走力に基づいて設定される倍率と、特殊能力に応じて設定される倍率と、連続して捕球が成功した回数に応じて設定される倍率とを360°に乗算して求められる値が、中心角θ3の初期値として設定される。
なお、中心角θ1、θ2、θ3の初期値の少なくとも1つについて、他の初期値の場合と異なるパラメータを用いて算出されるようにしてもよい。中心角θ4の初期値は、360°から中心角θ3の値を減算して求められる。
【0049】
また、中心角θ1、θ2、θ3のいずれに関しても、基本能力が高いほど、設定される倍率は高くなるようにされている。
また、中心角θ1、θ2、θ3のいずれに関しても、高い特殊能力を有しているほど、設定される倍率は高くなるようにされている。
また、中心角θ1、θ2、θ3のいずれに関しても、連続して捕球が成功した回数に応じて設定される倍率は、連続して捕球が成功した回数の増加に応じて低くなっていくように設定される。
つまり、野手キャラクタC1として、基本能力が高く、また、特殊能力が高いほど、初期状態における第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13が広く設定され、第4領域AR14は狭く設定されるので、捕球が成功しやすい設定となる。
一方で、連続して捕球が成功した回数が多くなっていくほど、初期状態における領域AR11、AR12、AR13が狭く設定されるので、捕球が成功しにくくなり難易度が高くなる。
【0050】
〔4.方向領域の変化速度の設定について〕
図4を参照して説明したように、案内画像Gは、操作制限時間内における時間経過に応じて、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13(即ち、中心角θ1、θ2、θ3)が縮小し、第4領域AR14(即ち、中心角θ4)が拡大していくようにして、操作評価に寄与する方向領域(方向範囲)が漸減する。
さらに、時間経過に応じて操作評価に寄与する方向領域(方向範囲)が漸減する速度(領域変化速度)は、野手キャラクタC1に設定された所定のパラメータ(例えば、能力パラメータ)に応じて設定される。領域変化速度は、単位時間あたりの各領域AR11~AR14ごとの中心角の変化量となる。
【0051】
例えば、領域変化速度は、野手キャラクタC1の所定の基本能力と、連続して捕球が成功した回数とに応じて変更される。一具体例として、領域変化速度は、以下のように設定される。基本能力における守備力、走力、肩力の合計値に基づいて第4領域AR14の領域変化速度が算出される。これを基本拡大速度とし、そのうえで、基本拡大速度に、連続して捕球が成功した回数に応じて設定される倍率(係数)を乗算した値が、第4領域AR14の拡大速度として算出される。
【0052】
操作制限時間の開始時以降において、第4領域AR14は算出された拡大速度に従って中心角θ4を拡大させていくようにして変化する。このような第4領域AR14の変化に対して、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13は一様に中心角θ1、θ2、θ3を縮小していくように変化していくようにされてよい。つまり、中心角θ4が3°拡大するのに応じて、中心角θ1、θ2、θ3がそれぞれ3°縮小していくようにされてよい。
つまり、単位時間あたりの各領域AR11~AR14の中心角の変化量である領域変化速度は、第4領域AR14の拡大速度によって決まる。
【0053】
このように領域変化速度が変更されることによっては、操作制限時間も変更されることになる。ノック練習ゲームにおいて、このように操作制限時間が変更されることによっては、ノッカーキャラクタC2により打たれたボールBの移動速度が変化しても良い。
【0054】
〔5.ゲームシステムの構成〕
次に、本実施形態に係るゲームシステム1の構成について説明する。
図5は、本実施形態に係るゲームシステム1の構成の一例を示すブロック図である。ゲームシステム1は、複数の端末装置10-1、10-2、・・・、10-n(nは自然数)と、サーバ装置30から構成されており、これらの装置は通信ネットワークNWを介して接続される。端末装置10-1、10-2、・・・、10-nは同様の構成であるため、特に区別しない場合には単に端末装置10として説明する。
【0055】
端末装置10は、ゲーム制御プログラムを実行することによりゲーム装置として機能する。例えば、端末装置10は、ユーザが利用するコンピュータ装置であり、ゲーム機、PC(Personal Computer)、タブレットPC、スマートフォンやフィーチャーフォン等の携帯電話機等が適用できる。
【0056】
サーバ装置30は、端末装置10でゲーム制御プログラムを実行するために必要なゲームデータやゲーム制御プログラムを管理する。例えば、サーバ装置30は、ゲーム運営会社が管理するコンピュータ装置であり、複数のサーバマシン、ストレージ、ネットワークスイッチ、ルーター・ファイアウォール等で構成されたシステムとして捉えることもできる。
サーバ装置30で管理するゲームデータは、端末装置10でゲーム制御プログラムを実行する場合に利用されたり、予め端末装置10に送信して利用されたりする。
また、ゲームデータには、ゲーム中に表示される広告データ(他のゲームの情報)が含まれても良い。例えば、端末装置10の画面に表示される画像は、ゲームデータの一部である。
サーバ装置30で管理するゲーム制御プログラムは、ゲーム制御の一部のプログラムが含まれる。ゲーム制御プログラムには、ゲーム開始前に端末装置10にダウンロードされるものだけなく、ゲーム開始後に端末装置10にダウンロードされるものを含む。
なお、ゲーム開始前に端末装置10にダウンロードされるゲーム制御プログラムは、サーバ装置30でなく、端末装置10で動作するプログラムを配信しているサーバ装置で管理されているものであってもよい。
【0057】
〔5-1.ゲーム端末のハードウェア構成〕
次に、本実施形態に係る端末装置10の構成について詳しく説明する。
図6は、本実施形態に係る端末装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。端末装置10は、例えば、通信部11と、入力部12と、表示部13と、音声出力部14と、記憶部15と、CPU(Central Processing Unit)16を含んで構成される。端末装置10は、汎用的なスマートフォンを利用でき、CPUの処理能力を問わなければ、ゲーム制御プログラムを実行するための特別なハードウェアを必要としない。すなわち、ゲーム制御プログラムが実行される端末装置10のハードウェア構成に合わせて適正に作成されたプログラムを用いれば、ハードウェア構成の一部が本実施形態と異なっても構わない。
【0058】
通信部11は、端末装置10とサーバ装置30が通信可能な無線LAN、有線LAN、移動体通信(LTE)等の通信ネットワークNWの通信規格に対応した通信を行うデバイスである。
【0059】
入力部12は、ゲーム実行中にインタラクティブな情報を受取ることが可能なデバイスである。インタラクティブな情報とは、例えば、端末装置10に対するユーザの操作情報である。入力部12として、ボタン、キーボード、レバーなどの機械的操作による物理デバイス、GUIによるポインティングデバイス(マウスやタッチパネル)、音声やジェスチャによる認識デバイス(マイク、カメラ)が例示できる。入力部12は、端末装置10と一体に構成されてもよいし、有線または無線で接続される別体として構成されてもよい。入力部12は、操作に基づいて入力された操作信号を出力する。
【0060】
表示部13は、画像やテキスト等の情報を表示するディスプレイであり、例えば、液晶ディスプレイパネル、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイパネルなどを含んで構成される。なお、表示部13は端末装置10と別体として構成されてもよく、例えば、テレビ、外付けモニター、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)でもよい。
【0061】
音声出力部14は、例えば、スピーカや、ヘッドフォン等に音声を出力する音声出力端子などを含んで構成されている。
【0062】
記憶部15は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含み、端末装置10が処理に用いる各種情報や画像、プログラム等を記憶する。なお、記憶部15は、端末装置10に内蔵されるものに限らず、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置でもよい。
【0063】
CPU16は、記憶部15に記憶された各種プログラムを実行し、端末装置10の各部を制御する。なお、CPU16は、端末装置10で処理を実行するプロセッサの一例である。
【0064】
なお、端末装置10は、不図示のカメラ、ジャイロセンサ、GPS(Global Positioning System)チップ、加速度センサ、磁気センサ、環境光センサ、近接センサ、指紋センサを含んで構成されてもよい。
【0065】
〔5-2.ゲーム端末の機能構成〕
図7は、本実施形態に係る端末装置10の機能構成の一例を示す図である。この図では、端末装置10の機能構成として、データ記憶部150と、制御部160とを示している。データ記憶部150は、
図7に示す記憶部15に対応する機能構成である。制御部160は、記憶部15に記憶されているゲーム制御プログラムをCPU16が実行することにより実現される機能構成である。
【0066】
データ記憶部150は、本実施形態のノック練習ゲームに対応するゲーム処理を実行する際に必要な情報を記憶する部位として、キャラクタ情報記憶部151と、領域情報記憶部152とを備える。
【0067】
キャラクタ情報記憶部151は、ゲームで利用可能な複数のキャラクタの情報を記憶する。
図8は、キャラクタ情報記憶部151が記憶するキャラクタ情報D151の一例を示している。
キャラクタ情報D151には、キャラクタID、キャラクタ名、キャラクタの能力を示すデータ等が関連付けられている。
キャラクタIDは、各キャラクタを識別する識別情報である。キャラクタ名は、キャラクタの名称である。キャラクタの能力を示すデータとして、「基本能力」を示す基本能力データ、「特殊能力」を示す特殊能力データ等が含まれる。
「基本能力」は、キャラクタが有する基本的な能力である。基本能力データには、「守備力」、「走力」、「肩力」、「捕球」等に対応する「ランク」と「能力値」のそれぞれの能力パラメータが含まれる。「守備力」は、守備に関する能力である。例えば、守備力の能力値が高いほど、キャラクタが捕球や投球を素早く行えるようになる。「走力」は、走る速さである。例えば「走力」の能力値が高いほど走る速度が高くなって、攻撃においては内野安打となる確率や盗塁の成功率が高くなって進塁しやすくなり、守備においては守備範囲が広くなる。「肩力」は、肩の強さである。例えば、「肩力」の能力値が高いほど、キャラクタが投げるボールの速度が高くなったり、距離が長くなったりする。「捕球」は、エラーを回避する能力である。「捕球」の能力値が高いほどエラーをしにくくなる。
「特殊能力」は、キャラクタが基本能力以外で有することのできる能力である。特殊能力データには、「特殊能力#1」、「特殊能力#2」、「特殊能力#3」等として示されるように、所定の特殊能力ごとにキャラクタが有しているか否かを示す能力パラメータが含まれる。これらの能力パラメータは、ゲーム進行に影響を及ぼすパラメータである。
なお、これらの情報は一例であって、キャラクタ情報D151には、各キャラクタのキャラクタ画像や、守備位置、フォーム等の各種のキャラクタに関する情報が関連付けられていてもよい。
【0068】
説明を
図7に戻す。
領域情報記憶部152は、領域設定情報を記憶する。領域設定情報は、案内画像Gに関する設定に関連して利用される情報である。ここでの案内画像Gに関する設定は、案内画像Gにおける各領域AR11~AR14の初期状態の設定と、操作制限時間における領域変化速度の設定とを含む。
【0069】
図9は、領域情報記憶部152が記憶する領域設定情報D152の一例を示している。
同図の領域設定情報D152は、第1領域設定情報、第2領域設定情報、第3領域設定情報、及び第4領域設定情報を含む。
【0070】
第1領域設定情報は、案内画像Gの初期状態における第1領域AR11の中心角θ1の設定に利用される情報である。第1領域設定情報は、連続倍率情報、基本倍率情報、及び特殊倍率情報を含む。
連続倍率情報は、中心角θ1の設定にあたり、連続して捕球が成功した回数に応じて設定される倍率を示す情報である。
基本倍率情報は、中心角θ1の設定にあたり、キャラクタ情報における所定の基本能力(守備力、捕球)に応じて設定される倍率を示す情報である。基本倍率情報には、所定の基本能力を変数として利用して倍率を算出するための演算式が示されてよい。
特殊倍率情報は、中心角θ1の設定にあたり、キャラクタ情報における特殊能力に応じて設定される倍率を示す情報である。
【0071】
第2領域設定情報は、案内画像Gの初期状態における第2領域AR12の中心角θ2の設定に利用される情報である。第2領域設定情報は、連続倍率情報、基本倍率情報、及び特殊倍率情報を含む。
連続倍率情報は、中心角θ2の設定にあたり、連続して捕球が成功した回数に応じて設定される倍率を示す情報である。
基本倍率情報は、中心角θ2の設定にあたり、キャラクタ情報における所定の基本能力(守備力、走力)に応じて設定される倍率を示す情報である。基本倍率情報には、所定の基本能力を変数として利用して倍率を算出するための演算式が示されてよい。
特殊倍率情報は、中心角θ2の設定にあたり、キャラクタ情報における特殊能力に応じて設定される倍率を示す情報である。
【0072】
第3領域設定情報は、案内画像Gの初期状態における第3領域AR13の中心角θ3の設定に利用される情報である。第3領域設定情報は、連続倍率情報、基本倍率情報、及び特殊倍率情報を含む。
連続倍率情報は、中心角θ3の設定にあたり、連続して捕球が成功した回数に応じて設定される倍率を示す情報である。
基本倍率情報は、中心角θ3の設定にあたり、キャラクタ情報における所定の基本能力(守備力、走力)に応じて設定される倍率を示す情報である。基本倍率情報には、所定の基本能力を変数として利用して倍率を算出するための演算式が示されてよい。
特殊倍率情報は、中心角θ3の設定にあたり、キャラクタ情報における特殊能力に応じて設定される倍率を示す情報である。
【0073】
案内画像Gの初期状態における第4領域AR14の中心角θ4の設定は、中心角θ1、θ2、θ3が設定されることによって相対的に決まる。
第4領域設定情報は、第4領域AR14の拡大速度の設定に利用される情報である。第4領域設定情報は、拡大速度情報と倍率設定情報とを含む。
拡大速度情報は、基本拡大速度を設定する情報である。拡大速度情報は、例えばキャラクタ情報における所定の基本能力(守備力、走力、肩力)を変数として基本拡大速度を算出する演算式が示されてよい。
倍率設定情報は、算出された基本拡大速度に対して乗算する倍率を設定する情報である。倍率設定情報は、例えば、連続して捕球が成功した回数に所定の倍率の値を対応付けた情報である。
【0074】
説明を
図7に戻す。制御部160は、本実施形態のノック練習ゲームに対応するゲーム処理を実現する機能部として、操作受付部161と、初期設定部162と、表示制御部163と、判定部164と、評価部165と、変化部166とを備える。
【0075】
操作受付部161は、入力部12に対する操作を受け付ける。操作受付部161は、前述した各種のゲーム画面におけるユーザの操作に基づいて、入力部12に対して入力された操作信号を取得する。ノック練習ゲームのゲーム処理に対応して、操作受付部161は、移動操作を受け付ける。
【0076】
初期設定部162は、案内画像Gの初期状態における方向領域を設定する。例えば、初期設定部162は、キャラクタ情報D151(
図8参照)と領域設定情報D152(
図9参照)を参照して、野手キャラクタC1のキャラクタ情報のうちの基本能力及び特殊能力等の能力パラメータに基づいて、方向領域初期値を決定する。具体例としては
図3を参照して前述したように、初期設定部162は、野手キャラクタC1の基本能力及び特殊能力と連続して捕球が成功した回数等に基づいて、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13のそれぞれの中心角θ1、θ2、θ3の初期値を決定する。また、初期設定部162は、決定した中心角θ1、θ2、θ3の初期値に基づいて第4領域AR14の中心角θ4の初期値を決定する。
【0077】
表示制御部163は、前述したホーム画面G100やゲーム画面G200(
図1、2参照)等に対応する画像を表示部13に表示させる。例えば、
図2に示すように、表示制御部163は、ゲーム画面G200に対応する画像として、案内画像Gを含むノック練習ゲームの画像を表示部13に表示させる。前述したように、案内画像Gは、ユーザが操作すべき指示方向を指示する指示子としての方向領域を有するオブジェクトとして表示されるものである。表示制御部163は、ユーザが操作すべき指示方向に対応する方向範囲を示す表示態様の一例として方向領域を含む案内画像Gを表示させる。例えば、表示制御部163は、中心角θ1、θ2、θ3、θ4に基づいて複数に区分された方向範囲のそれぞれを示す複数の方向領域(第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13、及び第4領域AR14)を、表示させる。
【0078】
ここで、第1領域AR11に対応する方向範囲は、中心角θ1に対応する方向範囲である。第2領域AR12に対応する方向範囲は、中心角θ2から中心角θ1を除いた残りに対応する方向範囲である。第3領域AR13に対応する方向範囲は、中心角θ3から中心角θ2を除いた残りに対応する方向範囲である。第4領域AR14に対応する方向範囲は、中心角θ4に対応する方向範囲である。
【0079】
判定部164は、ユーザが操作すべき指示方向に対するユーザの操作方向(移動操作の操作方向)が、当該指示方向に対応する所定の方向範囲に含まれるかを判定する。例えば、所定の方向範囲とは、ユーザが操作すべき指示方向に対応する方向範囲であり、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13の少なくともいずれかに対応する方向範囲である。例えば、判定部164は、ユーザによる移動操作によって指示された方向が、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13、及び第4領域AR14の何れの領域に含まれるかを判定することにより、ユーザが操作すべき指示方向に対するユーザの操作方向を判定する。また、判定部164は、操作制限時間内に移動操作が行われたか否かを判定する。
【0080】
評価部165は、判定部164の判定結果に基づいて、ユーザによる移動操作の操作方向を評価する。評価部165は、ユーザの操作方向が第1領域AR11に含まれないと判定された場合、この第1領域AR11に含まれると判定されたときよりも低評価とする。第1領域AR11に含まれないと判定された場合とは、第2領域AR12、第3領域AR13、または第4領域AR14に含まれると判定された場合である。
また、評価部165は、ユーザの操作方向が第1領域AR11及び第2領域AR12に含まれないと判定された場合、この第1領域AR11及び第2領域AR12に含まれると判定されたときよりも低評価とする。第1領域AR11及び第2領域AR12のいずれかに含まれないと判定された場合とは、第3領域AR13または第4領域AR14に含まれると判定された場合である。
さらに、評価部165は、ユーザの操作方向が第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13に含まれないと判定された場合、この第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13のいずれかに含まれると判定されたときよりも低評価とする。第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13に含まれないと判定された場合とは、第4領域AR14に含まれると判定された場合である。
【0081】
つまり、評価部165は、ユーザの操作方向が第1領域AR11に含まれると判定された場合、最も高い評価(第1レベル)とする。また、評価部165は、ユーザの操作方向が第2領域AR12に含まれると判定された場合、5段階のうちで2番目に高い評価(第2レベル)とする。また、評価部165は、ユーザの操作方向が第3領域AR13に含まれると判定された場合、5段階のうちで3番目に高い評価(第3レベル)とする。また、評価部165は、ユーザの操作方向が第4領域AR14に含まれると判定された場合、5段階のうちで4番目に高い評価(第4レベル)とする。また、評価部165は、判定部164により、操作制限時間内に移動操作が行われなかったと判定された場合、5段階のうちで最低の評価(第5レベル)とする。例えば、評価部165は、これらの評価結果に応じて、高い評価であるほど高価値のポイントを、低い評価であるほど低価値のポイントをユーザに付与する。なお、評価部165は、最低の評価(第5レベル)の場合には、ポイントが「ゼロ」であってもよい。即ち、評価部165は、最低の評価(第5レベル)の場合には、ポイントを付与しなくてもよい。また、評価部165は、4番目に高い評価(第4レベル)の場合と最低の評価(第5レベル)の場合には、双方とも捕球に失敗していることから同じ評価とし、低価値のポイントをユーザに付与、または、付与するポイントが「ゼロ」であってもよい。
【0082】
なお、ポイントは、操作評価に応じてユーザに付与される報酬の一例であって、ポイント以外のパラメータであってもよい。例えば、操作評価に応じてユーザに付与される報酬は、ポイントに代えて、得点やコイン等のパラメータであってもよい。
【0083】
変化部166は、案内画像Gにおける表示態様の変化に関する制御を実行する。例えば、変化部166は、案内画像Gに対するユーザの操作(移動操作)を受付け可能な操作制限時間(受付期間)の中で、方向範囲を漸減させる。具体的には、変化部166は、操作制限時間内における時間経過に応じて、中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3の一部または全部を漸減させる。例えば、変化部166は、操作制限時間が終了するまでに中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3のいずれかまたは全ての角度がゼロになるように漸減させる、また、変化部166は、中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3の一部または全部の漸減に対応させて中心角θ4を漸増させる。例えば、変化部166は、領域設定情報D152(
図9)の第4領域設定情報に設定されている第4領域AR14の拡大速度情報に基づいて、当該拡大速度に応じた速度で、中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3の一部または全部の漸減、及び中心角θ4の漸増を制御する。ここで、変化部166は、野手キャラクタC1のキャラクタ情報のうちの基本能力及び特殊能力等の能力パラメータに基づいて、拡大速度情報に設定する拡大速度の値を決定する。なお、この拡大速度(中心角θ4の漸増速度)と、中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3の漸減速度(領域変化速度)とが対応する。
【0084】
また、表示制御部163は、操作制限時間内における時間経過に応じて、上記変化部166による方向範囲の漸減に対応させて、各方向領域の表示態様を変化させる(
図4参照)。例えば、表示制御部163は、中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3の一部または全部の漸減に対応させて、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13の少なくとも一部が縮小するように変化させる。また、表示制御部163は、中心角θ4の漸減に対応させて、第4領域AR14を拡大するように変化させる。
【0085】
〔6.処理手順例〕
図10のフローチャートを参照して、本実施形態の端末装置10がノック練習ゲームに関連して実行する処理手順例について説明する。
例えば、ユーザが端末装置10に対してノック練習ゲームによるゲームの実行を指示する所定操作を行ったことに応じて、CPU16は、表示部13にノック練習ゲームに対応するゲーム画面G200を表示させる(ステップS101)。
また、CPU16は、ノック練習ゲームにおいてノックが行われた回数を示す変数nについて初期値として「1」を代入する(ステップS103)。
【0086】
CPU16は、ゲーム画面G200において野手キャラクタC1がノックを待機している様子が表示されるように制御を行う(ステップS105)。この際、野手キャラクタC1は、例えばグラウンドにおける所定の守備位置に存在するようにされる。
【0087】
CPU16は、初期状態の案内画像Gの画像を生成する(ステップS121)。この際、CPU16は、キャラクタ情報D151に格納される野手キャラクタC1の基本能力における所定のパラメータや特殊能力の情報を取得する。また、これまでの今回のノック練習ゲームにおいて連続して捕球が成功した回数を取得する。
CPU16は、取得したこれらの情報と領域設定情報D152とに基づいて、初期状態の第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13を決定するための中心角θ1、θ2、θ3の初期値を算出する。CPU16は、中心角θ1、θ2、θ3の初期値を利用して第4領域AR14の中心角θ4を算出する。
CPU16は、上記のように算出した中心角θ1、θ2、θ3、θ4に基づいて、案内画像Gの画像を生成する。
【0088】
CPU16は、領域変化速度を設定する(ステップS123)。前述のように、領域変化速度は、単位時間あたりの各領域AR11~AR14それぞれに対応する中心角の変化量であり、第4領域AR14の拡大速度によって決まる。つまり、CPU16は、領域変化速度を設定するにあたり、第4領域AR14の拡大速度を算出する。例えば、CPU16は、野手キャラクタC1のキャラクタ情報に格納される所定の基本能力(守備力、走力、肩力)の合計値と、領域設定情報D152とに基づいて基本拡大速度を算出する。CPU16は、算出された基本拡大速度に、連続して捕球が成功した回数に応じた倍率(領域設定情報D152において示される)を乗算して拡大速度を算出する。
なお、ステップS121とステップS123は、処理の順序が変更されてよい。あるいは、ステップS121とステップS123の処理は並行して実行されてよい。
【0089】
CPU16は、ユーザの移動操作を受け付ける操作制限時間を開始させる(ステップS125)。操作制限時間のカウント開始にあたり、CPU16は、操作制限時間を算出する。
操作制限時間は、ステップS121により算出された第4領域AR14の中心角θ4の初期値と、ステップS123にて算出された第4領域AR14の拡大速度とに基づいて算出されてよい。
つまり、CPU16は、中心角θ4の初期値と拡大速度とにより、案内画像Gが初期状態から第4領域AR14のみとなるまでの時間を算出する。このように算出される時間が操作制限時間となる。
【0090】
また、CPU16は、ボールBの移動表示を開始させる(ステップS127)。この際、CPU16は、ボールBの移動方向(野手キャラクタC1からみた場合には、ボールBの到来方向)を決定するとともに、ボールBの移動速度を算出する。
ボールBの移動方向は、予めノック回数ごとに応じて定められていてもよいし、例えばランダムに決定されてもよい。
ボールBの移動速度は、例えば、ステップS125に対応して算出された操作制限時間と、決定された移動方向に応じて定まる、ボールBがノッカーキャラクタC2の位置から野手キャラクタC1の守備範囲を通り過ぎるまでの距離とに基づいて算出することができる。
CPU16は、上記のように決定された移動方向と算出された移動速度とによりボールBが移動されるようにして、ボールBの移動表示を開始させる。
【0091】
CPU16は、案内画像Gの表示を開始させる(ステップS129)。CPU16は、まず、ステップS121により生成された初期状態の案内画像Gを野手キャラクタC1に対応させた位置に配置するようにして表示させる。この際に、CPU16は、第1領域AR11がステップS106において決定されたボールBの移動方向を示すようにして初期状態の案内画像Gを配置させる。
そのうえで、CPU16は、初期状態の案内画像Gを配置させた後、案内画像Gにおける各領域AR11~AR14について、ステップS123により設定された領域変化速度により縮小、拡大されるように表示を行う。
なお、ステップS127とステップS129は、処理の順序が変更されてよい。あるいは、ステップS127とステップS129の処理は並行して実行されてよい。ゲーム画面G200において、ステップS127によりボールBの移動が開始されるタイミングと、ステップS129により案内画像Gの表示が開始されるタイミングは、ユーザからは同時であると認識される。
【0092】
上記のようにボールBの移動と案内画像Gの表示とが開始されて以降、CPU16は、移動操作が行われたか否かについて判定する(ステップS141)。
移動操作が行われないと判定された場合(ステップS141:NO)、CPU16は、ステップS125により開始された操作制限時間が終了したか否かについて判定する(ステップS143)。操作制限時間が終了していないと判定された場合(ステップS143:NO)、ステップS141の処理に戻る。
【0093】
なお、ステップS125により開始された操作制限時間が終了したか否の判定に代えて、案内画像Gの方向領域の全てが第4領域AR14(赤色の領域)になったか否かを判定してもよい。即ち、ステップS143の処理では、案内画像Gの方向領域が全て第4領域AR14(赤色の領域)になったことを、操作制限時間が終了と同様のタイミングとして判定してもよい。また、案内画像Gの方向領域のうち所定の割合以上が第4領域AR14(赤色の領域)になったことを、操作制限時間が終了と同様のタイミングとして判定してもよい。
【0094】
移動操作が行われたと判定された場合(ステップS141:YES)、CPU16は、移動操作により指定された方向領域を判定する(ステップS147)。即ち、CPU16は、移動操作による操作方向が、各領域AR11~AR14のどの領域に含まれるかを判定する。この際、CPU16は、移動操作が行われたタイミングでの案内画像Gにおける各領域AR11~AR14の配置状態において、移動操作による操作方向が、各領域AR11~AR14のうちのいずれの領域に含まれるかを判定する。これにより、移動操作により指定された方向領域が判定される。
【0095】
ステップS147において、CPU16は、移動操作による操作方向がどの方向領域に含まれるかの判定とともに、判定結果に基づいて、ユーザによる移動操作の操作方向を評価する。例えば、前述のように、CPU16は、操作方向が第1領域AR11に含まれると判定した場合には第1レベルの評価とし、操作方向が第2領域AR12に含まれると判定した場合には第2レベルの評価とする。また、CPU16は、操作方向が第3領域AR13に含まれると判定した場合には第3レベルの評価とし、操作方向が第4領域AR14に含まれると判定した場合には第4レベルの評価とする。
【0096】
CPU16は、ステップS147の判定結果(即ち、移動操作による操作方向)に応じた捕球画像を表示させる(ステップS151)。捕球画像は、ゲーム画面G200において、野手キャラクタC1がボールBを捕球する様子の画像である。例えば、CPU16は、移動操作による操作方向が第1領域AR11に含まれると判定した場合、ボールBを正面で捕る様子(捕球成功)の捕球画像を表示させる。また、CPU16は、移動操作による操作方向が第2領域AR12に含まれると判定した場合、野手キャラクタC1がボールBに飛びついて捕る様子(捕球成功)の捕球画像を表示させる。また、CPU16は、移動操作による操作方向が第3領域AR13に含まれると判定した場合、野手キャラクタC1がボールBを捕り損なって手前に落とした様子(捕球失敗)の捕球画像を表示させる。また、CPU16は、移動操作による操作方向が第4領域AR14に含まれると判定した場合、野手キャラクタC1がボールBに追いつくことができず、捕球できなかった様子(捕球失敗)の捕球画像を表示させる。
【0097】
また、CPU16は、ステップS147の操作方向の判定結果に基づく評価に応じてユーザにポイントを付与する(ステップS153)。例えば、CPU16は、高い評価であるほど高いポイントを付与し、低い評価であるほど低いポイントを付与する。CPU16は、ユーザに付与するポイントの値を、当該ユーザのこれまでのポイント累積値に加算して、ポイント累積値を更新する。
【0098】
一方、ステップS143にて操作制限時間が終了したと判定された場合には(ステップS143:YES)、操作制限時間内に移動操作が行われたかったことになる。この場合、CPU16は、移動操作がミス(捕球失敗)であると評価する(ステップS145)。例えば、CPU16は、移動操作がミス(捕球失敗)であることを示す情報を表示させ、ポイントを付与しない。
【0099】
CPU16は、今回のノックに対するユーザの操作に応じて、ゲーム画面G200において配置される情報提示エリアAR10の表示を更新する(ステップS171)。具体的に、CPU16は、情報提示エリアAR10におけるポイント及び残り球数の表示内容を、今回のノックに応じて変更する。例えば、CPU16は、ステップS153において更新されたポイントの値に表示内容を変更する。また、CPU16は、残り球数を1つ減少させるように表示内容を変更する。
【0100】
CPU16は、変数nをインクリメントする(ステップS601)。CPU16は、ステップS601によりインクリメントされた変数nについて最大値より大きいか否かについて判定する(ステップS603)。変数nの最大値は、ノック練習回数が対応する。
変数nが最大値以下である場合(ステップS603:NO)、まだノックされる球数が残っている。この場合、ステップS103の処理に戻る。
一方、変数nが最大値より大きい場合(ステップS603:YES)、同図の処理が終了される。この場合には、ノック練習ゲームが終了されてよい。
【0101】
〔7.第1実施形態のまとめ〕
以上説明したように、本実施形態に係る端末装置10(ゲーム装置の一例)は、操作受付部161(受付部の一例)と、表示制御部163と、判定部164と、変化部166とを備えている。操作受付部161は、ユーザの操作を受け付ける。表示制御部163は、ユーザが操作すべき指示方向を指示する指示子の一例である方向領域(例えば、第1領域AR11)を有する案内画像G(オブジェクトの一例)を表示させる。判定部164は、上記指示方向に対するユーザの操作方向(移動操作による操作方向)が、当該指示方向に対応する所定の方向範囲(例えば、中心角θ1)に含まれるかを判定する。変化部166は、上記指示方向に対するユーザの操作を受付け可能な受付期間である操作制限時間の中で、上記方向範囲(例えば、中心角θ1)を漸減させる。表示制御部163は、上記方向領域(例えば、第1領域AR11)を、上記方向範囲を示す表示態様で表示させ、当該方向範囲の漸減に対応させて上記方向領域(例えば、第1領域AR11)の表示態様を変化させる。
【0102】
上記構成によれば、端末装置10は、ユーザの操作を受付け可能な受付期間の中で、ユーザが操作すべき指示方向に対応する方向範囲を漸減させるとともに、方向範囲の漸減に対応させて方向範囲を示す方向領域(例えば、第1領域AR11)を変化させるため、ユーザの移動操作の難度を変化させることが可能になる。これにより、端末装置10は、移動操作により操作すべき操作方向の方向範囲を漸減させることで、できるだけ早いタイミングで移動操作を行うことをユーザに要求するゲームを実現できるという効果が得られる。
【0103】
例えば、上記方向範囲は、ユーザが操作すべき指示方向から離れるにしたがって段階的に複数の方向範囲(例えば、中心角θ1、中心角θ2、中心角θ3に基づく方向範囲)に区分されている。判定部164は、ユーザの操作方向が、複数に区分された方向範囲のいずれかに含まれるか否かを判定する。変化部166は、ユーザの操作(移動操作)を受付け可能な受付期間(例えば、操作制限時間)内における時間経過に応じて、複数に区分された方向範囲(例えば、中心角θ1、中心角θ2、中心角θ3に基づく方向範囲)の一部または全部を漸減させる。このとき、表示制御部は、複数に区分された方向範囲のそれぞれを示す表示態様として、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13(指示子の一例)を表示させ、複数に区分された方向範囲の漸減に対応させて、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13の少なくとも一部を変化させる。
【0104】
上記構成によれば、端末装置10は、ユーザの操作(移動操作)を受付け可能な受付期間の中で、ユーザが操作すべき指示方向から離れるにしたがって段階的に区分された複数の方向範囲を時間経過に応じて漸減させるとともに、この漸減に対応させて複数の方向範囲のそれぞれを示す第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13の少なくとも一部を時間経過に応じて変化させるため、ユーザの移動操作の難度を変化させることが可能になる。これにより、端末装置10は、移動操作により操作すべき操作方向の方向範囲を時間経過に応じて漸減させることで、できるだけ早いタイミングで移動操作を行うことをユーザに要求するゲームを実現できるという効果が得られる。
【0105】
また、端末装置10は、判定部164の判定結果に基づいて操作方向(移動操作による操作方向)を評価する評価部165を備えている。評価部165は、上記操作方向が上記方向範囲(例えば、中心角θ1)に含まれないと判定された場合、上記方向範囲に含まれると判定されたときよりも低評価とする。例えば、評価部165は、上記操作方向が第1領域AR11に含まれないと判定された場合、第1領域AR11に含まれると判定されたときよりも低評価とする。
【0106】
上記構成によれば、端末装置10は、ユーザの移動操作による操作方向が、ユーザが操作すべき指示方向(最適方向)から離れるにしたがって低評価とするため、ユーザはなるべく最適方向に対応する方向範囲が広いうちに移動操作を行う方が、高評価が得られやすい。よって、端末装置10は、できるだけ早いタイミングで移動操作を行うことをユーザに要求するゲームを実現できるという効果が得られる。
【0107】
例えば、変化部166は、受付期間(例えば、操作制限時間)が終了するまでに上記方向範囲(例えば、中心角θ1)がゼロになるように上記方向範囲を漸減させる。例えば、変化部166は、受付期間(例えば、操作制限時間)が終了するまでに、第1領域AR11がゼロになるように第1領域AR11を漸減させる。
【0108】
上記構成によれば、端末装置10は、ユーザの移動操作が受付期間(例えば、操作制限時間)を超えた場合には、ユーザが操作すべき指示方向(最適方向)に対応する方向範囲が無くなるため、できるだけ早いタイミングで移動操作を行うことをユーザに要求するゲームを実現できるという効果が得られる。
【0109】
また、野手キャラクタC1(ユーザの操作に関連するゲームオブジェクトの一例)には、ゲームの進行に影響を及ぼす能力パラメータ(第1パラメータの一例)が設定されている。変化部166は、上記能力パラメータに応じて、方向範囲(例えば、中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3の少なくとも一部)を漸減させる際の漸減速度を決定する。例えば、変化部166は、上記能力パラメータに応じて、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13の少なくとも一部を漸減させる際の領域変化速度を決定する。
【0110】
上記構成によれば、野手キャラクタC1の能力が方向範囲(例えば、中心角θ1)を漸減させる際の漸減速度に影響する。これにより、端末装置10は、野手キャラクタC1の育成結果によってゲームの難易度が変わるため、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0111】
また、端末装置10は、初期設定部162を備えている。初期設定部162は、野手キャラクタC1の能力パラメータに基づいて、上記方向範囲(例えば、中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3の少なくとも一部)の初期値を決定する。
【0112】
上記構成によれば、野手キャラクタC1の能力が方向範囲(例えば、中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3の少なくとも一部)の初期値に影響する。これにより、端末装置10は、野手キャラクタC1の育成結果によってゲームの難易度が変わるため、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0113】
また、1回分の上記指示方向の指示に対するユーザの操作を受付け可能な受付期間(例えば、操作制限時間)を含む単位ゲーム(例えば、ノック練習ゲームにおける1回のノック)が繰り返し複数回行われ、初期設定部162は、ある単位ゲームでの結果に基づいて、「次の単位ゲーム」または「次以降の一部若しくは全部の単位ゲーム」において、上記方向範囲(例えば、中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3の少なくとも一部)の初期値を決定する。
【0114】
上記構成によれば、端末装置10は、ユーザの操作結果(例えば、捕球結果)に応じて次回以降の方向範囲の初期値が変わるため、ユーザの操作結果に応じてゲームの難易度を変更することが可能となり、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0115】
また、1回分の上記指示方向の指示に対するユーザの操作を受付け可能な受付期間(例えば、操作制限時間)を含む単位ゲーム(例えば、ノック練習ゲームにおける1回のノック)が繰り返し複数回行われ、変化部166は、ある単位ゲームでの結果に基づいて、「次の単位ゲーム」または「次以降の一部若しくは全部の単位ゲーム」において、上記方向範囲(例えば、中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3の少なくとも一部)を漸減させる際の漸減速度を決定する。例えば、変化部166は、ある単位ゲームでの結果に基づいて、「次の単位ゲーム」または「次以降の一部若しくは全部の単位ゲーム」において、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13の少なくも一部を漸減させる際の領域変化速度を決定する。
【0116】
上記構成によれば、端末装置10は、ユーザの操作結果(例えば、捕球結果)に応じて次回以降の方向範囲の漸減速度が変わるため、ユーザの操作結果に応じてゲームの難易度を変更することが可能となり、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0117】
また、1回分の上記指示方向の指示に対するユーザの操作を受付け可能な受付期間(例えば、操作制限時間)を含む単位ゲーム(例えば、ノック練習ゲームにおける1回のノック)が繰り返し複数回行われ、単位ゲーム毎に指示される上記指示方向は、あらかじめ定められた複数の方向から任意の方向が選択される。
【0118】
上記構成によれば、端末装置10は、ユーザが操作すべき方向(ボールBが到来する方向)を毎回ランダムに決定するため、その都度、ユーザは操作すべき方向を瞬時に判断する必要がある。よって、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0119】
また、ユーザの操作に基づいて野手キャラクタC1(ゲームオブジェクトの一例)をゲーム空間(例えば、野球場)で移動させるノック練習ゲーム(ゲームの一例)において、表示制御部163は、ゲーム空間上の接地面(例えば、グラウンド)に野手キャラクタC1が接地している接地位置を中心として案内画像G(オブジェクトの一例)を表示させる。操作受付部161は、少なくとも上記接地位置に対するユーザの操作(移動操作)を受付け可能である。
【0120】
上記構成によれば、端末装置10は、ユーザの操作対象となる野手キャラクタC1が接地している接地位置を中心として、ユーザが操作すべき指示方向を示す。例えば、案内画像Gが表示されるため、ユーザが直感的に操作することができ、操作性を向上させることが可能である。
【0121】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について、説明する。
本実施形態では、ノック練習ゲームの詳細例について説明する。ノック練習ゲームでは、ノッカーにより打たれたボールの種類や捕球の制限等によって、操作すべき操作内容が異なる複数種類のノック練習が含まれてもよい。第1の実施形態で説明したように、ノッカーにより打たれたボールを、そのボールの到来方向へ移動操作することによって捕球するノック練習を「通常ボール」のノック練習ゲームという。本実施形態のノック練習ゲームでは、「通常ボール」に加えて、「ジャンプボール」、「トゲボール」、及び「動くなボール」の3種類がある。「ジャンプボール」は、ノッカーにより打たれたボールがジャンプして捕球するボールであり、ユーザが操作すべき移動操作の方向が第1領域AR11のみに限定される。「トゲボール」は、ノッカーにより打たれたボールにトゲがあり、到来するボールからよける必要がある。即ち、「トゲボール」は、操作すべき方向が「通常ボール」と逆転し、ユーザの操作方向が指示方向と反対であった場合に高評価となる。「動くなボール」は、ノッカーにより打たれたボールが到来するまでの所定時間、野手キャラクタC1が動いてはいけない。即ち、「動くなボール」では、ボールが到来してもユーザが操作しないことが高評価となり、操作してしまうと低評価(ミス)となる。ユーザは、ノッカーにより打たれたボールが「通常ボール」、「ジャンプボール」、「トゲボール」、及び「動くなボール」のいずれであるかを事前に知ることができないため、ノッカーから到来するボールの種類を瞬時に判断して、適切な対応をする必要がある。これにより、ノック練習ゲームが単調にならないように興趣性を向上することができる。
【0122】
図11~
図15のフローチャートを参照して、本実施形態の端末装置10がノック練習ゲームに関連して実行する処理手順例について説明する。
〔基本フロー〕
図11は、本実施形態に係るノック練習ゲームの基本フローチャートの一例を示す。本図のステップS101、S103、S105、S601、S603の処理は、
図10の同一の符号を付した処理と同様であり、その説明を省略する。
【0123】
CPU16は、ノッカーにより打たれるボールの種類を選択する(ステップS111)。例えば、CPU16は、「通常ボール」、「ジャンプボール」、「トゲボール」、及び「動くなボール」のうちからランダムに選択する。
CPU16は、選択したボールが「ジャンプボール」、「トゲボール」、及び「動くなボール」のいずれでもない場合(ステップS113、S115、S117:NO)、「通常ボール」が選択されたとして、通常ボール処理を実行する(ステップS200)。
CPU16は、「ジャンプボール」が選択された場合(ステップS113:YES)、ジャンプボール処理を実行する(ステップS300)。
CPU16は、「トゲボール」が選択された場合(ステップS115:YES)、トゲボール処理を実行する(ステップS400)。
CPU16は、「動くなボール」が選択された場合(ステップS117:YES)、動くなボール処理を実行する(ステップS500)。
【0124】
〔通常ボール処理フロー〕
図12は、通常ボール処理(ステップS200)の詳細例を示すフローチャートである。この図のステップS221、S223、S225、S227、S229の処理は、
図10のステップS121、S123、S125、S127、S129の処理に対応し、同様の処理であるため説明を省略する。通常ボール処理で表示される案内画像Gには、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13、及び第4領域AR14が含まれる(
図3参照)。
【0125】
また、
図12のステップS241、S243、S245、S247の処理は、
図10のステップS141、S143、S145、S147の処理に対応する。
CPU16は、移動操作が行われたと判定された場合(ステップS241:YES)、移動操作による操作方向が、各領域AR11~AR14のどの領域に含まれるかを判定する(ステップS247)。また、CPU16は、判定結果に基づいて、ユーザによる移動操作の操作方向を評価する。例えば、前述のように、CPU16は、操作方向が第1領域AR11(白色の領域)に含まれると判定した場合には第1レベルの評価とし、操作方向が第2領域AR12(黄色の領域)に含まれると判定した場合には第2レベルの評価とする。また、CPU16は、操作方向が第3領域AR13(緑色の領域)に含まれると判定した場合には第3レベルの評価とし、操作方向が第4領域AR14(赤色の領域)に含まれると判定した場合には第4レベルの評価とする。
【0126】
移動操作による操作方向が第1領域AR11(白色の領域)に含まれると判定された場合(ステップS247:第1領域(白))、CPU16は、第1領域AR11(白色の領域)に応じた捕球画像を表示させる(ステップS251)。例えば、CPU16は、捕球画像として、ボールBを正面で捕る様子(捕球成功)を表示させる。また、CPU16は、第1領域AR11(白色の領域)に応じたポイントをユーザに付与する(ステップS253)。例えば、CPU16は、第1レベルに応じた最高のポイントを付与し、ポイント累積値を更新する。
【0127】
移動操作による操作方向が第2領域AR12(黄色の領域)に含まれると判定された場合(ステップS247:第2領域(黄))、CPU16は、第2領域AR12(黄色の領域)に応じた捕球画像を表示させる(ステップS255)。例えば、CPU16は、捕球画像として、野手キャラクタC1がボールBに飛びついて捕る様子(捕球成功)を表示させる。また、CPU16は、第2領域AR12(黄色の領域)に応じたポイントをユーザに付与する(ステップS257)。例えば、CPU16は、第2レベルに応じた2番目に高いポイントを付与し、ポイント累積値を更新する。
【0128】
移動操作による操作方向が第3領域AR13(緑色の領域)に含まれると判定された場合(ステップS247:第3領域(緑))、CPU16は、第3領域AR13(緑色の領域)に応じた捕球画像を表示させる(ステップS259)。例えば、CPU16は、捕球画像として、野手キャラクタC1がボールBを捕り損なって手前に落とした様子(捕球失敗)を表示させる。また、CPU16は、第3領域AR13(緑色の領域)に応じたポイントをユーザに付与する(ステップS261)。例えば、CPU16は、第3レベルに応じた3番目に高いポイントを付与し、ポイント累積値を更新する。
なお、CPU16は、捕球失敗であることからポイントを付与しなくてもよい。
【0129】
移動操作による操作方向が第4領域AR14(赤色の領域)に応じた捕球画像を表示させる(ステップS263)。例えば、CPU16は、捕球画像とに含まれると判定された場合(ステップS247:第4領域(赤))、CPU16は、第4領域AR14(赤色の領域)に応じた捕球画像を表示させる(ステップS263)。例えば、CPU16は、捕球画像として、野手キャラクタC1がボールBに追いつくことができず、捕球できなかった様子(捕球失敗)を表示させる。また、CPU16は、第4領域AR14(赤色の領域)に応じたポイントをユーザに付与する(ステップS265)。例えば、CPU16は、第4レベルに応じた4番目に高いポイントを付与し、ポイント累積値を更新する。
なお、CPU16は、捕球失敗であることからポイントを付与しなくてもよい。
【0130】
一方、ステップS243にて操作制限時間が終了したと判定された場合(ステップS243:YES)、即ち操作制限時間内に移動操作が行われたかった場合、CPU16は、移動操作がミス(捕球失敗)であると評価する(ステップS245)。例えば、CPU16は、移動操作がミス(捕球失敗)であることを示す情報(例えば、「タイミング遅い」)を表示させ、ポイントを付与しない。
【0131】
なお、ステップS225により開始された操作制限時間が終了したか否の判定に代えて、案内画像Gの方向領域の全てが第4領域AR14(赤色の領域)になったか否かを判定してもよい。即ち、ステップS243の処理では、案内画像Gの方向領域の全てが第4領域AR14(赤色の領域)になったことを、操作制限時間が終了と同様のタイミングとして判定してもよい。また、案内画像Gの方向領域のうち所定の割合以上が第4領域AR14(赤色の領域)になったことを、操作制限時間が終了と同様のタイミングとして判定してもよい。
【0132】
ステップS271の処理は、
図10のステップS171の処理に対応し、CPU16は、今回のノックに対するユーザの操作に応じて、ゲーム画面G200において配置される情報提示エリアAR10の表示を更新する。
【0133】
〔ジャンプボール処理フロー〕
図13は、ジャンプボール処理(ステップS300)の詳細例を示すフローチャートである。この図のステップS321、S323、S325、S327、S329の処理は、
図10のステップS121、S123、S125、S127、S129の処理に対応する。ジャンプボール処理で表示される案内画像Gには、第1領域AR11と第4領域AR14のみが含まれる。例えば、第1領域AR11は、
図3に示す第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13のうちの第2領域AR12及び第3領域AR13も白色に変更して、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13の全てを含む領域としてもよい。
【0134】
ジャンプボール処理では、CPU16は、「ジャンプボール」であることをユーザに認識させるためのジャンプアイコンをゲーム画面G200に表示させる(ステップS331)。ジャンプアイコンは、「ジャンプ」と表示されるアイコンである。なお、ステップS327とステップS329とステップS331の処理は、処理の順序が変更されてよい。あるいは、ステップS327とステップS329とステップS331の処理は、並行して実行されてよい。例えば、ゲーム画面G200において、ジャンプアイコンを表示させるタイミングは、ステップS327によりボールBの移動が開始されるタイミング、及びステップS329により案内画像Gの表示が開始されるタイミングと、ユーザからは同時であると認識されるタイミングである。
【0135】
また、
図13のステップS341、S343、S345、S347の処理は、
図10のステップS141、S143、S145、S147の処理に対応する。
CPU16は、移動操作が行われたと判定された場合(ステップS341:YES)、移動操作による操作方向が、第1領域AR11と第4領域AR14のどの領域に含まれるかを判定する(ステップS347)。また、CPU16は、判定結果に基づいて、ユーザによる移動操作の操作方向を評価する。例えば、前述のように、CPU16は、操作方向が第1領域AR11(白色の領域)に含まれると判定した場合には第1レベルの評価とし、操作方向が第4領域AR14(赤色の領域)に含まれると判定した場合には第4レベルの評価とする。
【0136】
移動操作による操作方向が第1領域AR11(白色の領域)に含まれると判定された場合(ステップS347:第1領域(白))、CPU16は、第1領域AR11(白色の領域)に応じた捕球画像を表示させる(ステップS351)。例えば、CPU16は、捕球画像として、ボールBを正面で捕る様子(捕球成功)を表示させる。また、CPU16は、第1領域AR11(白色の領域)に応じたポイントをユーザに付与する(ステップS353)。例えば、CPU16は、第1レベルに応じたポイントを付与し、ポイント累積値を更新する。
【0137】
移動操作による操作方向が第4領域AR14(赤色の領域)に含まれると判定された場合(ステップS347:第4領域(赤))、CPU16は、第4領域AR14(赤色の領域)に応じた捕球画像を表示させる(ステップS363)。例えば、CPU16は、捕球画像として、野手キャラクタC1がボールBに追いつくことができず、捕球できなかった様子(捕球失敗)を表示させる。また、CPU16は、第4領域AR14(赤色の領域)に応じたポイントをユーザに付与する(ステップS365)。例えば、CPU16は、第4レベルに応じたポイントを付与し、ポイント累積値を更新する。
なお、CPU16は、捕球失敗であることからポイントを付与しなくてもよい。
【0138】
一方、ステップS343にて操作制限時間が終了したと判定された場合(ステップS343:YES)、即ち操作制限時間内に移動操作が行われたかった場合、CPU16は、移動操作がミス(捕球失敗)であると評価する(ステップS345)。例えば、CPU16は、移動操作がミス(捕球失敗)であることを示す情報(例えば、「タイミング遅い」)を表示させ、ポイントを付与しない。
【0139】
なお、ステップS325により開始された操作制限時間が終了したか否の判定に代えて、案内画像Gの方向領域の全てが第4領域AR14(赤色の領域)になったか否かを判定してもよい。即ち、ステップS343の処理では、案内画像Gの方向領域の全てが第4領域AR14(赤色の領域)になったことを、操作制限時間が終了と同様のタイミングとして判定してもよい。また、案内画像Gの方向領域のうち所定の割合以上が第4領域AR14(赤色の領域)になったことを、操作制限時間が終了と同様のタイミングとして判定してもよい。
【0140】
ステップS371の処理は、
図10のステップS171の処理に対応し、CPU16は、今回のノックに対するユーザの操作に応じて、ゲーム画面G200において配置される情報提示エリアAR10の表示を更新する。
【0141】
なお、通常ボール処理と同様に、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13、及び第4領域AR14が含まれる案内画像Gを表示させておき、移動操作による操作方向を判定及び評価する際に、第2領域AR12及び第3領域AR13も第1領域AR11(白色の領域)として判定及び評価してもよい。
【0142】
〔トゲボール処理フロー〕
図14は、トゲボール処理(ステップS400)の詳細例を示すフローチャートである。この図のステップS421、S423、S425、S427、S429の処理は、
図10のステップS121、S123、S125、S127、S129の処理に対応する。トゲボール処理で表示される案内画像Gには、通常ボール処理と同様に、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13、及び第4領域AR14が含まれる。
【0143】
トゲボール処理では、CPU16は、「トゲボール」であることをユーザに認識させるためのトゲボールアイコンをゲーム画面G200に表示させる(ステップS431)。トゲボールアイコンは、ボールにトゲがある「トゲボール」の画像が表示されるアイコンである。また、トゲボール処理では、ノッカーから到来するボールBにトゲがあることでもユーザは認識可能である。なお、ステップS427とステップS429とステップS431の処理は、処理の順序が変更されてよい。あるいは、ステップS427とステップS429とステップS431の処理は、並行して実行されてよい。例えば、ゲーム画面G200において、トゲボールアイコンを表示させるタイミングは、ステップS427によりボールB(トゲがあるボール)の移動が開始されるタイミング、及びステップS429により案内画像Gの表示が開始されるタイミングと、ユーザからは同時であると認識されるタイミングである。
【0144】
また、
図14のステップS441、S443、S445、S447の処理は、
図10のステップS141、S143、S145、S147の処理に対応する。
CPU16は、移動操作が行われたと判定された場合(ステップS441:YES)、移動操作による操作方向が、各領域AR11~AR14のどの領域に含まれるかを判定する(ステップS447)。また、CPU16は、判定結果に基づいて、ユーザによる移動操作の操作方向を評価する。トゲボール処理では、CPU16は、操作方向が第1領域AR11(白色の領域)、第2領域AR12(黄色の領域)、及び第3領域AR13(緑色の領域)のいずれかに含まれると判定した場合には第4レベルの評価とし、操作方向が第4領域AR14(赤色の領域)に含まれると判定した場合には第1レベルの評価とする。
【0145】
移動操作による操作方向が第1領域AR11(白色の領域)、第2領域AR12(黄色の領域)、及び第3領域AR13(緑色の領域)のいずれかに含まれると判定された場合(ステップS447:第1領域(白)or第2領域(黄)or第3領域(緑))、CPU16は、第4領域AR14(赤色の領域)に応じた画像を表示させる(ステップS451)。例えば、CPU16は、ボールB(トゲボール)が野手キャラクタC1にぶつかる様子(逃避失敗)を表す画像を表示させる。また、CPU16は、第4領域AR14(赤色の領域)に応じたポイントをユーザに付与する(ステップS453)。例えば、CPU16は、第4レベルに応じたポイントを付与し、ポイント累積値を更新する。なお、CPU16は、逃避失敗であることからポイントを付与しなくてもよい。または、CPU16は、逃避失敗であることから累積ポイントからマイナスしてもよい。
【0146】
移動操作による操作方向が第4領域AR14に含まれると判定された場合(ステップS447:第4領域(赤))、CPU16は、第1領域AR11(白色の領域)に応じた画像を表示させる(ステップS463)。例えば、CPU16は、野手キャラクタC1がボールB(トゲボール)を避けることができた様子(逃避成功)を表す画像を表示させる。また、CPU16は、第1領域AR11(白色の領域)に応じたポイントをユーザに付与する(ステップS465)。例えば、CPU16は、第1レベルに応じたポイントを付与し、ポイント累積値を更新する。
【0147】
一方、ステップS443にて操作制限時間が終了したと判定された場合(ステップS443:YES)、即ち操作制限時間内に移動操作が行われなかった場合、CPU16は、移動操作がミス(逃避失敗)であると評価する(ステップS445)。例えば、CPU16は、移動操作がミス(逃避失敗)であることを示す情報(例えば、「タイミング遅い」)と、ボールB(トゲボール)が野手キャラクタC1にぶつかる様子を表す画像を表示させ、ポイントを付与しない。
【0148】
なお、ステップS425により開始された操作制限時間が終了したか否の判定に代えて、案内画像Gの方向領域の全てが第4領域AR14(赤色の領域)になったか否かを判定してもよい。即ち、ステップS443の処理では、案内画像Gの方向領域の全てが第4領域AR14(赤色の領域)になったことを、操作制限時間が終了と同様のタイミングとして判定してもよい。また、案内画像Gの方向領域のうち所定の割合以上が第4領域AR14(赤色の領域)になったことを、操作制限時間が終了と同様のタイミングとして判定してもよい。
【0149】
ステップS471の処理は、
図10のステップS171の処理に対応し、CPU16は、今回のノックに対するユーザの操作に応じて、ゲーム画面G200において配置される情報提示エリアAR10の表示を更新する。
【0150】
〔動くなボール処理フロー〕
図15は、動くなボール処理(ステップS500)の詳細例を示すフローチャートである。この図のステップS521、S523、S525、S527、S529の処理は、
図10のステップS121、S123、S125、S127、S129の処理に対応する。動くなボール処理で表示される案内画像Gには、第4領域AR14のみが含まれる。例えば、第4領域AR14は、
図3に示す第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13も白色赤色に変更した案内画像Gの円周の全ての領域としてもよい。
【0151】
動くなボール処理では、CPU16は、「動くなボール」であることをユーザに認識させるための動くなアイコンをゲーム画面G200に表示させる(ステップS531)。動くなアイコンは、「動くな」と表示されるアイコンである。なお、ステップS527とステップS529とステップS531の処理は、処理の順序が変更されてよい。あるいは、ステップS527とステップS529とステップS531の処理は、並行して実行されてよい。例えば、ゲーム画面G200において、動くなアイコンを表示させるタイミングは、ステップS527によりボールBの移動が開始されるタイミング、及びステップS529により案内画像Gの表示が開始されるタイミングと、ユーザからは同時であると認識されるタイミングである。
【0152】
また、
図15のステップS541の処理は、
図10のステップS141の処理に対応する。CPU16は、移動操作が行われたと判定された場合(ステップS541:YES)、野手キャラクタC1が動いてしまったことから、CPU16は、移動操作がミス(捕球失敗)であると評価する(ステップS545)。例えば、CPU16は、移動操作がミス(捕球失敗)であることを示す情報(例えば、「ミス」)を表示させ、ポイントを付与しない。
【0153】
一方、ステップS541において移動操作が行われていないと判定された場合(ステップS541:NO)、CPU16は、案内画像Gを表示させてから一定時間が経過したか否かを判定する(ステップS549)。一定時間が経過していない場合(ステップS549:NO)、ステップS541の処理に戻る。一定時間が経過したと判定された場合(ステップS549:YES)、CPU16は、判定結果に基づいて第1レベルの評価とし、第1領域AR11(白色の領域)に応じた捕球画像を表示させる(ステップS551)。例えば、CPU16は、捕球画像として、ボールBを正面で捕る様子(捕球成功)を表示させる。また、CPU16は、第1領域AR11(白色の領域)に応じたポイントをユーザに付与する(ステップS553)。例えば、CPU16は、第1レベルに応じたポイントを付与し、ポイント累積値を更新する。ここで、一定時間は操作制限時間であってもよい。
【0154】
ステップS571の処理は、
図10のステップS171の処理に対応し、CPU16は、今回のノックに対するユーザの操作に応じて、ゲーム画面G200において配置される情報提示エリアAR10の表示を更新する。
【0155】
なお、CPU16は、通常ボール処理と同様に、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13、及び第4領域AR14が含まれる案内画像Gを表示させておき、案内画像Gを表示させてから移動操作が行われないまま一定時間が経過した場合、第1レベルと評価し、第1領域AR11(白色の領域)に応じた捕球画像の表示及びポイント付与を行ってもよい。
【0156】
以上説明したように、本実施形態に係る端末装置10では、1回分のユーザが操作すべき指示方向の指示に対するユーザの操作を受付け可能な受付期間(例えば、操作制限時間)を含む単位ゲーム(例えば、ノック練習ゲームにおける1回のノック)が繰り返し複数回行われ、複数の単位ゲームのそれぞれには、上記指示方向通りに操作すべき「通常ボール」(通常ゲームの一例)と、上記指示方向通りに操作すべきでない「トゲボール」(第1の特別ゲームの一例)とが含まれる。評価部165は、「通常ボール」では発生し得ないトゲボールアイコンの表示(第1告知の一例)が発生した「トゲボール」において、ユーザの操作方向が上記指示方向と反対であった場合に高評価とする。
【0157】
上記構成によれば、端末装置10は、指示方向通りに操作すべき「通常ボール」だけでなく、ユーザの操作方向が指示方向と反対であった場合に高評価となる「トゲボール」が含まれるため、多様性の高いゲームとすることができ、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0158】
また、上記複数の単位ゲームのそれぞれには、ユーザが操作すべき指示方向通りに操作すべき「通常ボール」(通常ゲームの一例)と、何も操作すべきでない「動くなボール」(第2の特別ゲームの一例)とが含まれる。評価部165は、「通常ボール」では発生し得ない動くなアイコンの表示(第2告知の一例)が発生した「動くなボール」において、ユーザの操作を受付け可能な受付期間(例えば、操作制限時間)に操作受付部161がユーザの操作を受付けなかった場合に高評価とする。
【0159】
上記構成によれば、端末装置10は、指示方向通りに操作すべき「通常ボール」だけでなく、ユーザが操作しないことが高評価となる「動くなボール」が含まれるため、多様性の高いゲームとすることができ、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0160】
[変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の実施形態において説明した各構成または処理は、任意に組み合わせることができる。
【0161】
〔第1変形例〕
上記実施形態の案内画像Gにおいて各領域AR11~AR14の中心角の初期値を設定するにあたり、連続して捕球が成功した回数に代えて、ノックが行われた回数に応じて倍率が変更されるようにしてよい。ノックが行われるごとに1回の移動操作を行う機会がユーザに与えられることから、ノックが行われた回数は、操作についての結果の一例である。
【0162】
〔第2変形例〕
上記実施形態の案内画像Gは、各領域AR11~AR14の一部のみが含まれる構成としてもよい。例えば、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第4領域AR14のみ、または第1領域AR11及び第4領域AR14のみが含まれる構成としてもよい。
図16は、第1領域AR11及び第4領域AR14のみが含まれる案内画像Gの一例を示す図である。案内画像G11は、表示開始時点での第1領域AR11及び第4領域AR14の状態を示す。時間経過に応じて第1領域AR11が最適方向を中心として徐々に縮小するとともに、当該縮小に伴って第4領域AR14が徐々に拡大し、案内画像G11の状態から案内画像G12の状態へ変化する。さらに時間が経過して操作制限時間が終了する時点では、第1領域AR11が消滅し、第4領域AR14のみが残る案内画像G13の状態へ変化してもよい。なお、この第1領域AR11及び第4領域AR14のみが含まれる案内画像Gは、ジャンプボール処理において表示される案内画像Gの一例に相当する。ジャンプボール処理の典型例では、
図3に示す第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13の全てを第1領域AR11(白色の領域)として、第1領域AR11及び第4領域AR14のみが含まれる案内画像Gが表示される。
【0163】
〔第3変形例〕
案内画像Gに含まれる方向領域(領域AR11~AR14)の数は特に限定されない。この場合において、案内画像Gに含まれる方向領域は、1つであってもよい。一例として、ゲーム画面G200においては、最適方向に対応する1つの第1領域AR11のみが配置されてよい。
図17は、第1領域AR11のみを表示する案内画像Gの一例を示す図である。案内画像G21は、表示開始時点での第1領域AR11の状態を示す。なお、破線部分は、案内画像Gの第1領域AR11以外に相当する部分を参考として示しているが、実際には表示されるものではない。時間経過に応じて第1領域AR11が最適方向を中心として徐々に縮小し、案内画像G21の状態から案内画像G22の状態へ変化する。さらに時間が経過して操作制限時間が終了する時点では、第1領域AR11が消滅し、案内画像G自体が表示されなくなる。この場合、第1領域AR11が配置されていない領域は、例えば最低の所定のポイント(パラメータの一例)が割り当てられていてもよい。
【0164】
〔第4変形例〕
図2に示すゲーム画面G200の例において、案内画像Gが野手キャラクタC1の足元を中心とした円環状(ドーナッツ状)の形態で(すなわち、野手キャラクタC1を収めるように)配置されているが、案内画像Gは、野手キャラクタC1を収めない位置に配置されても良く、目標とする方向をユーザが認識できればよい。
図18及び
図19は、案内画像Gの位置が異なるノック練習ゲームのゲーム画面の例を示している。
図18に示すゲーム画面G300では、野手キャラクタC1と重ならない左下側の位置(野手キャラクタC1の足元ではない位置)に案内画像Gが配置されている。また、
図19に示すゲーム画面G400では、
図18に示す例と同様に、野手キャラクタC1と重ならない左下側の位置に案内画像Gが配置されているが、
図18に示す楕円形状ではなく、案内画像Gが上方向からみた円形状で表示される例を示している。これにより、案内画像Gの表示位置が野手キャラクタC1の位置に制限されず、柔軟なゲーム表現が可能となる。
【0165】
また、案内画像Gを野手キャラクタC1の周辺ではなくゲーム画面の周囲に表示してもよい。
図20は、案内画像Gがゲーム画面の周囲に表示される例を示している。
図20に示すゲーム画面G500では、画面の周囲(画面内の最も端となる内周)の4辺に沿って、各領域AR11~AR14が配置されている。この場合、画面の周囲に沿って配置されているため、案内画像Gは四角形の帯状となる。
【0166】
〔第5変形例〕
案内画像Gで表示されるのは各領域AR11~AR14のうちの少なくとも一つであって良い。表示される一つの方向領域は、最適方向に対応する第1領域AR11に限らず、他の方向領域でもよい。これにより、表示されている方向領域から他の方向領域を予想して移動操作を行うようにしてプレイするというゲーム性をユーザに与えることができる。
【0167】
〔第6変形例〕
案内画像Gは円形に限らず、円弧でも直線でも多角形でも良く、帯状で無くとも良い。
円弧、直線の場合は、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13を案内画像Gとして設定し、案内画像G以外の領域を第4領域AR14として設定して良い。この場合、円形の場合と同様に第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13の少なくとも一部を時間経過とともに変化させても良い。
図21は、円弧形状の案内画像Gの一例を示す。図示する案内画像G31の形状は、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13のみが含まれる円弧の帯状である。案内画像G31の状態から時間経過とともに第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13が漸減し、案内画像G32の状態に変化する。
また、この場合、時間経過とともに、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13の外側に第4領域AR14を表示させても良い。
図22は、円弧形状の案内画像Gで時間経過とともに第4領域AR14を表示させる例を示す。図示する案内画像G33の形状は、
図21の案内画像G31の形状と同様に、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13のみが含まれる円弧の帯状である。案内画像G33の状態から時間経過とともに第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13が漸減すると、その漸減に伴って、漸減した部分に第4領域AR14が徐々に表示され、案内画像G34の状態に変化する。
【0168】
図23は、直線形状の案内画像Gの一例を示す。図示する案内画像G41の形状は、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13、及び第4領域AR14が直線に横に並んだ帯状である。案内画像G41の状態から時間経過とともに第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13が漸減するとともに、その漸減に伴って第4領域AR14が漸増し、案内画像G42の状態に変化する。
また、直線形状の案内画像Gにおいて、
図21の円弧形状の例と同様に、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13のみが含まれる案内画像Gとし、第4領域AR14は表示せずに案内画像G以外の領域としても良い。
図24は、第4領域AR14が表示されない直線形状の案内画像Gの一例を示す。図示する案内画像G43の形状は、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13のみが含まれる直線の帯状である。案内画像G43の状態から時間経過とともに第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13が漸減し、案内画像G44の状態に変化する。
また、この場合、時間経過とともに、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13の外側に第4領域AR14を表示させても良い。
図25は、直線形状の案内画像Gで時間経過とともに第4領域AR14を表示させる例を示す。図示する案内画像G45の形状は、
図24の案内画像G43の形状と同様に、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13のみが含まれる直線の帯状である。案内画像G45の状態から時間経過とともに第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13が漸減すると、その漸減に伴って、漸減した部分に第4領域AR14が徐々に表示され、案内画像G46の状態に変化する。
図26は、
図23の例と同様に、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13、及び第4領域AR14が直線に横に並んだ帯状であるが、時間経過とともに第1領域AR11以外の領域のみが変化する例である。図示する案内画像G47は、
図23の案内画像G41の形状と同様に、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13、及び第4領域AR14が直線に横に並んだ帯状である。案内画像G47の状態から時間経過とともに第2領域AR12及び第3領域AR13が漸減するとともに、その漸減に伴って第4領域AR14が漸増し、案内画像G48の状態に変化する。このように、方向領域の一部が時間経過とともに変化しなくてもよい。
【0169】
案内画像Gが多角形の場合には、多角形の辺の帯状の領域に方向領域を設定し、円形の場合と同様に方向領域を時間経過とともに変化させても良い。
図27は、多角形の案内画像Gの一例を示す。図示する案内画像G51は、三角形の案内画像Gの例である。案内画像G51において、3辺の帯状の領域に、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13、及び第4領域AR14が設定されている。案内画像G51の状態から時間経過とともに第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13が漸減するとともに、その漸減に伴って第4領域AR14が漸増し、案内画像G52の状態に変化する。
なお、案内画像Gは、三角形に限定されず、四角形、五角形、六角形等としてもよい。
【0170】
〔第7変形例〕
案内画像Gにおける中心角θ4の領域変化速度は、時間経過とともに変化しても良い。
図28は、案内画像Gにおける領域変化速度の変化の一例を示す。案内画像G61~G65は、領域変化速度が一定の場合の時間経過に応じた案内画像Gの変化の一例を示す。案内画像G61~G65は、操作制限時間が開始された時刻t0から操作制限時間が終了する時刻t4への時間経過に応じて、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13が一定の領域変化速度で漸減するとともに、その漸減に伴って第4領域AR14が漸増する。一方、案内画像G71~G75は、領域変化速度が徐々に速くなる場合の時間経過に応じた案内画像Gの変化の一例を示す。時刻t0から時刻t4への時間経過に応じて、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13が漸減するとともに、漸減する速度が徐々に速くなる。その漸減に伴って第4領域AR14の漸減する速度が徐々に速くなる。
これにより、時間経過により変化速度を速くした場合、早期の移動操作がより有利になるというゲーム性をユーザに与えることができる。また、時間経過により変化速度を遅くした場合、移動操作が遅れても正確な方向を指定することで良い結果が得られるというゲーム性をユーザに与えることができる。
【0171】
〔第8変形例〕
案内画像Gにおける中心角θ4は、算出された拡大速度に基づいて一定時間ごとに段階的に角度の変化を反映させても良い。
図29は、案内画像Gにおける方向領域が段階的に変化する例を示す。案内画像G81~G85は、時刻t0から時刻t4への時間経過に応じて第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13が一定の領域変化速度で漸減するとともに、その漸減に伴って第4領域AR14が漸増する。一方、案内画像G91~G95は、時刻t0で案内画像G91の状態であったものが、時刻t1で案内画像G92の状態、時刻t2で案内画像G93の状態、時刻t3で案内画像G94の状態、時刻t4で案内画像G95の状態へと段階的に変化する。つまり、案内画像G91~G95は、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13が一定時間ごとに段階的に漸減するとともに、その漸減に伴って各時刻で第4領域AR14が一定時間ごとに段階的に漸増する。
これにより、方向領域の変化が段階的となり、有利な段階のうちに移動操作を行うようにするというゲーム性をユーザに与えることができる。
【0172】
〔第9変形例〕
また、上記の第8変形例のように方向領域の変化が段階的となるようにした場合に、中心角θ1、θ2、θ3のいずれかの角度を表す直線を1辺とした多角形を案内画像Gとし、段階に応じて多角形の辺の数を増加させても良い。これにより、案内画像Gの形状が変化するので、段階的な変化をより視覚的にユーザに認識させることができる。
【0173】
〔第10変形例〕
また、案内画像Gに含まれる方向領域の一部のみが時間経過とともに変化し、変化しない方向領域が含まれてもよい。
図30は、第1領域AR11が時間経過とともに変化しない案内画像Gの一例を示す。図示する例では、時間経過に伴い、案内画像G101~G104の順に、第2領域AR12及び第3領域AR13が漸減し、第4領域AR14が漸増する。第1領域AR11は変化しない。
図31は、第2領域AR12が時間経過とともに変化しない案内画像Gの一例を示す。図示する例では、時間経過に伴い、案内画像G111~G114の順に、第1領域AR11及び第3領域AR13が漸減し、第4領域AR14が漸増する。第2領域AR12は変化しない。
【0174】
〔第11変形例〕
操作制限時間は方向領域の変化に依存することなく、別に設定されても良い。例えば、案内画像Gにおける方向領域が全て第4領域AR14に変化する前または後に操作制限時間が終了するように設定しても良い。これにより、方向領域の変化以外での操作制限時間のうちに移動操作を行うというゲーム性をユーザに与えることができる。
【0175】
〔第12変形例〕
上記方向領域の変化に依存することなく操作制限時間が設定される場合において、操作制限時間は、野手キャラクタの基本能力及び特殊能力もしくは連続して捕球が成功した回数の少なくとも1つに応じて変化しても良い。これにより、方向領域の変化とは異なった操作制限時間のうちに移動操作を行うというゲーム性をユーザに与えることができる。
【0176】
〔第13変形例〕
案内画像Gの方向領域には各領域AR11~AR14に応じたポイント(パラメータの一例)を割り当てず、移動操作により指定された方向の領域に応じた捕球動作がキャラクタにより行われた結果として生じた捕球の状態に応じて、ポイントが付与されるようにしても良い。
【0177】
〔第14変形例〕
上記実施形態において、方向領域(方向範囲)が漸減する速度(領域変化速度)が、野手キャラクタC1の能力パラメータに応じて決定される例を説明したが、野手キャラクタC1に代えてまたは加えて、ノッカーキャラクタC2の能力パラメータに応じて決定されてもよい。また、上記実施形態において、方向領域の初期値も同様に、野手キャラクタC1の能力パラメータに応じて決定される例を説明したが、野手キャラクタC1に代えてまたは加えて、ノッカーキャラクタC2の能力パラメータに応じて決定されてもよい。
【0178】
ノッカーキャラクタC2の能力パラメータは、野手キャラクタC1の能力パラメータと同様に、ゲーム進行に影響を及ぼすパラメータである。但し、ノッカーキャラクタC2の能力パラメータは、打撃に関する能力パラメータである。打撃に関する能力パラメータには、ボールにバットを当てる際の打力を示す「パワー」、ボールにバットを当てる際の正確性を示す「ミート」等が含まれる。例えば、ノッカーキャラクタC2の能力パラメータは、育成パートで設定される能力パラメータと同じ値が設定される。また、ノッカーキャラクタC2の能力パラメータは、予め一律に設定されても良いし、キャラクタの種類ごとに予め設定されても良い。また、ノッカーキャラクタC2の能力パラメータは、ゲームの度に、ランダムに決定されても良い。例えば、ノッカーキャラクタC2のパワーとミートの合計値に応じて、方向領域(方向範囲)の漸減速度(領域変化速度)、または方向領域(方向範囲)の初期値が決定されてもよい。
なお、ノッカーキャラクタC2の能力パラメータは、パワーとミートに限定されるものではなく、他の能力パラメータを用いても良い。
【0179】
このように、野手キャラクタC1と対峙するノッカーキャラクタC2(相手ゲームオブジェクトの一例)が存在し、ノッカーキャラクタC2には、ゲーム進行に影響を及ぼす能力パラメータ(第2パラメータの一例)が設定されている。変化部166は、このノッカーキャラクタC2の能力パラメータに応じて、方向範囲(例えば、中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3の少なくとも一部)を漸減させる際の漸減速度を決定してもよい。例えば、変化部166は、このノッカーキャラクタC2の能力パラメータに応じて、第1領域AR11、第2領域AR12、及び第3領域AR13の少なくとも一部を漸減させる際の領域変化速度を決定してもよい。
【0180】
上記構成によれば、端末装置10は、ノッカーキャラクタC2の能力が方向範囲(例えば、中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3の少なくとも一部)を漸減させる際の漸減速度に影響する。これにより、相手ゲームオブジェクト(例えば、ノッカーキャラクタC2)の育成結果によってもゲームの難易度が変わるため、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0181】
また、前述したように、野手キャラクタC1(ユーザの操作に関連するゲームオブジェクトの一例)には、ゲームの進行に影響を及ぼす能力パラメータ(第1パラメータの一例)が設定されている。野手キャラクタC1と対峙するノッカーキャラクタC2(相手ゲームオブジェクトの一例)が存在し、ノッカーキャラクタC2には、ゲーム進行に影響を及ぼす能力パラメータ(第2パラメータの一例)が設定されている。初期設定部162は、野手キャラクタC1の能力パラメータまたはノッカーキャラクタC2の能力パラメータの少なくともどちらか一方に基づいて、方向範囲(例えば、中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3の少なくとも一部)の初期値を決定する。
【0182】
上記構成によれば端末装置10は、野手キャラクタC1の能力と、ノッカーキャラクタC2の能力とのいずれか一方または両方が方向範囲(例えば、中心角θ1、中心角θ2、及び中心角θ3の少なくとも一部)の初期値に影響する。これにより、端末装置10は、野手キャラクタC1の育成結果とノッカーキャラクタC2の育成結果とのいずれか一方または両方によってゲームの難易度が変わるため、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0183】
〔第15変形例〕
評価部165は、ユーザの操作が所定の回数連続して所定の評価(例えば、第1レベルの評価)をしたことに応じてボーナス評価を付与してもよい。ボーナス評価とは、通常の1回の操作による第1レベルの評価よりも高い評価である。評価部165は、ボーナス評価として、第1レベルの評価のときよりも高いポイント(ボーナスポイント)を付与しても良い。また、このとき、変化部166は、次回または次回以降の一部若しくは全部のノックに関して、方向領域(方向範囲)の漸減速度(領域変化速度)を速くしてもよい。
【0184】
つまり、1回分のユーザが操作すべき指示方向の指示に対するユーザの操作を受付け可能な受付期間(例えば、操作制限時間)を含む単位ゲーム(例えば、ノック練習ゲームにおける1回のノック)が繰り返し複数回行われる端末装置10において、評価部165は、複数回の単位ゲームにおいて、所定の回数連続して所定の評価をしたことに応じてボーナス評価を付与する。また、変化部166は、「次の単位ゲーム」または「次以降の一部若しくは全部の単位ゲーム」において、方向範囲(方向領域)を漸減させる際の漸減速度(領域変化速度)を速める。
【0185】
上記構成によれば、端末装置10は、高評価が得られる操作をユーザが連続して行うことでより高い評価が得られるとともにゲームの難易度が上がるため、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0186】
〔第16変形例〕
上記実施形態において、本発明を野球ゲームに適用した例について主に説明したが、本実施形態の構成は野球ゲーム以外のゲームにも本発明を適用できる。
例えば、楽曲のリズムに合わせて指定されるタイミングに合わせるようにして操作(タイミング操作)が行われる音楽ゲームにおいて、タイミング操作に対して上記実施形態の移動操作のように方向指定の要素が組み合わされてよい。また、上記実施形態の構成はサッカーゲーム、バスケットボールゲーム、又はアイスホッケーゲーム等の野球ゲーム以外のスポーツゲームにも本発明を適用できる。また、本発明を適用したゲームはesports(eスポーツ)でも利用できる。
【0187】
なお、上述の制御部160の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の制御部160としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0188】
また、上述の制御部160の一部または全部の機能を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【0189】
[付記]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
【0190】
(付記A1)本発明の一態様は、ユーザの操作に基づいてゲームの処理を行う装置に含まれるコンピュータで実行されるプログラムであって、ユーザの操作を受け付ける受付部(161、S141)と、ユーザが操作すべき指示方向を指示する指示子(例えば、第1領域AR11)を有するオブジェクト(例えば、案内画像G)を表示させる表示制御部(163、S129、S229、S329、S429、S529)と、前記指示方向に対するユーザの操作方向が、前記指示方向に対応する所定の方向範囲(例えば、中心角θ1)に含まれるかを判定する判定部(164、S147、S247、S347、S447)と、前記指示方向に対するユーザの操作を受付け可能な受付期間(例えば、操作制限時間)の中で、前記方向範囲(例えば、中心角θ1)を漸減させる変化部(166、S123、S129、S223、S229、S323、S329、S423、S429、S523、S529)、として前記コンピュータを機能させ、前記表示制御部は、前記指示子を、前記方向範囲を示す表示態様(例えば、第1領域AR11)で表示させ、前記方向範囲の漸減に対応させて前記指示子の表示態様を変化させるプログラムである。
【0191】
上記構成によれば、ユーザの操作を受付け可能な受付期間の中で、ユーザが操作すべき指示方向に対応する方向範囲を漸減させるとともに、方向範囲の漸減に対応させて方向範囲を示す表示態様が変化するため、ユーザの移動操作の難度を変化させることが可能になる。これにより、移動操作により操作すべき操作方向の方向範囲を漸減させることで、できるだけ早いタイミングで移動操作を行うことをユーザに要求するゲームを実現できるという効果が得られる。
【0192】
(付記A2)本発明の一態様は、付記A1に記載のプログラムであって、前記方向範囲は、前記指示方向から離れるにしたがって段階的に複数の方向範囲に区分され、前記判定部は、前記操作方向が、前記複数に区分された方向範囲のいずれかに含まれるか否かを判定し、前記変化部は、前記受付期間(例えば、操作制限時間)内における時間経過に応じて、前記複数に区分された方向範囲(例えば、中心角θ1、中心角θ2、中心角θ3に基づく方向範囲)の一部または全部を漸減させ、前記表示制御部は、前記指示子を、前記複数に区分された方向範囲のそれぞれを示す表示態様(例えば、第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13)で表示させ、前記複数に区分された方向範囲の漸減に対応させて、前記指示子の前記複数に区分された方向範囲のそれぞれを示す表示態様の少なくとも一部を変化させる。
【0193】
上記構成によれば、ユーザの操作を受付け可能な受付期間の中で、ユーザが操作すべき指示方向から離れるにしたがって段階的に区分された複数の方向範囲を時間経過に応じて漸減させるとともに、この漸減に対応させて複数の方向範囲のそれぞれを示す表示態様が時間経過に応じて変化するため、ユーザの移動操作の難度を変化させることが可能になる。これにより、移動操作により操作すべき操作方向の方向範囲を時間経過に応じて漸減させることで、できるだけ早いタイミングで移動操作を行うことをユーザに要求するゲームを実現できるという効果が得られる。
【0194】
(付記A3)本発明の一態様は、付記A1または付記A2に記載のプログラムであって、前記判定部の判定結果に基づいて前記操作方向を評価する評価部(165、S147、S247、S347、S447)、として前記コンピュータをさらに機能させ、前記評価部は、前記操作方向が前記方向範囲(例えば、中心角θ1、第1領域AR11)に含まれないと判定された場合、前記方向範囲に含まれると判定されたときよりも低評価とする。
【0195】
上記構成によれば、ユーザの移動操作の操作方向が、ユーザが操作すべき指示方向(最適方向)から離れるにしたがって低評価となるため、なるべく最適方向に対応する方向範囲が広いうちに移動操作を行う方が、高評価が得られやすい。よって、できるだけ早いタイミングで移動操作を行うことをユーザに要求するゲームを実現できるという効果が得られる。
【0196】
(付記A4)本発明の一態様は、付記A1から付記A3のいずれか1つに記載のプログラムであって、前記変化部は、前記受付期間(例えば、操作制限時間)が終了するまでに前記方向範囲(例えば、中心角θ1、第1領域AR11)がゼロになるように前記方向範囲を漸減させる。
【0197】
上記構成によれば、ユーザの移動操作が受付期間(例えば、操作制限時間)を超えた場合には、ユーザが操作すべき指示方向(最適方向)に対応する方向範囲が無くなるため、できるだけ早いタイミングで移動操作を行うことをユーザに要求するゲームを実現できるという効果が得られる。
【0198】
(付記A5)本発明の一態様は、付記A1から付記A4のいずれか1つに記載のプログラムであって、ユーザの操作に関連するゲームオブジェクト(例えば、野手キャラクタC1)には、ゲームの進行に影響を及ぼす第1パラメータ(例えば、能力パラメータ)が設定されており、前記変化部は、前記第1パラメータに応じて、前記方向範囲(例えば、中心角θ1、第1領域AR11)を漸減させる際の漸減速度を決定する。
【0199】
上記構成によれば、ユーザの操作に関連するゲームオブジェクト(例えば、野手キャラクタC1)の能力が方向範囲(例えば、中心角θ1、第1領域AR11)を漸減させる際の漸減速度に影響する。これにより、ゲームオブジェクト(例えば、野手キャラクタC1)の育成結果によってゲームの難易度が変わるため、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0200】
(付記A6)本発明の一態様は、付記A5に記載のプログラムであって、前記ゲームオブジェクトと対峙する相手ゲームオブジェクト(例えば、ノッカーキャラクタC2)が存在し、前記相手ゲームオブジェクトには、ゲーム進行に影響を及ぼす第2パラメータ(例えば、能力パラメータ)が設定されており、前記変化部は、前記第2パラメータに応じて、前記方向範囲(例えば、中心角θ1、第1領域AR11)を漸減させる際の漸減速度(領域変化速度)を決定する。
【0201】
上記構成によれば、相手ゲームオブジェクト(例えば、ノッカーキャラクタC2)の能力が方向範囲(例えば、中心角θ1、第1領域AR11)を漸減させる際の漸減速度に影響する。これにより、相手ゲームオブジェクト(例えば、ノッカーキャラクタC2)の育成結果によってもゲームの難易度が変わるため、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0202】
(付記A7)本発明の一態様は、付記A1から付記A4のいずれか1つに記載のプログラムであって、ユーザの操作に関連するゲームオブジェクト(例えば、野手キャラクタC1)には、ゲームの進行に影響を及ぼす第1パラメータ(例えば、能力パラメータ)が設定されており、前記ゲームオブジェクトと対峙する相手ゲームオブジェクト(例えば、ノッカーキャラクタC2)が存在し、前記相手ゲームオブジェクトには、ゲーム進行に影響を及ぼす第2パラメータ(例えば、能力パラメータ)が設定されており、前記第1パラメータ(例えば、野手キャラクタC1の能力パラメータ)または前記第2パラメータ(例えば、ノッカーキャラクタC2の能力パラメータ)の少なくともどちらか一方に基づいて、前記方向範囲(例えば、中心角θ1、中心角θ2、中心角θ3)の初期値を決定する初期設定部として、前記コンピュータをさらに機能させる。
【0203】
上記構成によれば、ユーザの操作に関連するゲームオブジェクト(例えば、野手キャラクタC1)の能力と、相手ゲームオブジェクト(例えば、ノッカーキャラクタC2)の能力とのいずれか一方または両方が方向範囲(例えば、中心角θ1、第1領域AR11)の初期値に影響する。これにより、ゲームオブジェクト(例えば、野手キャラクタC1)の育成結果と相手ゲームオブジェクト(例えば、ノッカーキャラクタC2)の育成結果とのいずれか一方または両方によってゲームの難易度が変わるため、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0204】
(付記A8)本発明の一態様は、付記A1から付記A6のいずれか1つに記載のプログラムであって、1回分の前記指示方向の指示に対するユーザの操作を受付け可能な前記受付期間(例えば、操作制限時間)を含む単位ゲーム(例えば、ノック練習ゲームにおける1回のノック)が繰り返し複数回行われ、ある単位ゲームでの結果に基づいて、「次の単位ゲーム」または「次以降の一部若しくは全部の単位ゲーム」において、前記方向範囲(例えば、中心角θ1、中心角θ2、中心角θ3)の初期値を決定する初期設定部として、前記コンピュータをさらに機能させる。
【0205】
上記構成によれば、ユーザの操作結果(例えば、捕球結果)に応じて次回以降の方向範囲の初期値が変わるため、ユーザの操作結果に応じてゲームの難易度を変更することが可能となり、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0206】
(付記A9)本発明の一態様は、付記A1から付記A8のいずれか1つに記載のプログラムであって、1回分の前記指示方向の指示に対するユーザの操作を受付け可能な前記受付期間(例えば、操作制限時間)を含む単位ゲーム(例えば、ノック練習ゲームにおける1回のノック)が繰り返し複数回行われ、前記変化部は、ある単位ゲームでの結果に基づいて、「次の単位ゲーム」または「次以降の一部若しくは全部の単位ゲーム」において、前記方向範囲を漸減させる際の漸減速度(領域変化速度)を決定する。
【0207】
上記構成によれば、ユーザの操作結果(例えば、捕球結果)に応じて次回以降の方向範囲の漸減速度が変わるため、ユーザの操作結果に応じてゲームの難易度を変更することが可能となり、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0208】
(付記A10)本発明の一態様は、付記A1から付記A9のいずれか1つに記載のプログラムであって、1回分の前記指示方向の指示に対するユーザの操作を受付け可能な前記受付期間(例えば、操作制限時間)を含む単位ゲーム(例えば、ノック練習ゲームにおける1回のノック)が繰り返し複数回行われ、単位ゲーム毎に指示される前記指示方向は、あらかじめ定められた複数の方向から任意の方向が選択される。
【0209】
上記構成によれば、ユーザが操作すべき方向(ボールBが到来する方向)が毎回ランダムに決定されるため、その都度、ユーザは操作すべき方向を瞬時に判断する必要がある。よって、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0210】
(付記A11)本発明の一態様は、付記A3に記載のプログラムであって、1回分の前記指示方向の指示に対するユーザの操作を受付け可能な前記受付期間(例えば、操作制限時間)を含む単位ゲーム(例えば、ノック練習ゲームにおける1回のノック)が繰り返し複数回行われ、前記評価部は、前記複数回の単位ゲームにおいて、所定の回数連続して所定の評価をしたことに応じてボーナス評価を付与し、前記変化部は、「次の単位ゲーム」または「次以降の一部若しくは全部の単位ゲーム」において、前記方向範囲を漸減させる際の漸減速度(領域変化速度)を速める。
【0211】
上記構成によれば、高評価が得られる操作を連続して行うことでより高い評価が得られるとともにゲームの難易度が上がるため、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0212】
(付記A12)本発明の一態様は、付記A3に記載のプログラムであって、1回分の前記指示方向の指示に対するユーザの操作を受付け可能な前記受付期間(例えば、操作制限時間)を含む単位ゲーム(例えば、ノック練習ゲームにおける1回のノック)が繰り返し複数回行われ、前記複数の単位ゲームのそれぞれには、前記指示方向通りに操作すべき通常ゲーム(例えば、「通常ボール」)と、前記指示方向通りに操作すべきでない第1の特別ゲーム(例えば、「トゲボール」)とが含まれ、前記評価部は、前記通常ゲームでは発生し得ない第1告知(例えば、トゲボールアイコンの表示)が発生した前記第1の特別ゲームにおいて、ユーザの操作方向が前記指示方向と反対であった場合に高評価とする。
【0213】
上記構成によれば、指示方向通りに操作すべき通常ゲームだけでなく、ユーザの操作方向が指示方向と反対であった場合に高評価となる特別ゲームが含まれるため、多様性の高いゲームとすることができ、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0214】
(付記A13)本発明の一態様は、付記A3に記載のプログラムであって、1回分の前記指示方向の指示に対するユーザの操作を受付け可能な前記受付期間(例えば、操作制限時間)を含む単位ゲーム(例えば、ノック練習ゲームにおける1回のノック)が繰り返し複数回行われ、前記複数の単位ゲームのそれぞれには、前記指示方向通りに操作すべき通常ゲーム(例えば、「通常ボール」)と、何も操作すべきでない第2の特別ゲーム(例えば、「動くなボール」)とが含まれ、前記評価部は、前記通常ゲームでは発生し得ない第2告知(例えば、動くなアイコンの表示)が発生した前記第2の特別ゲームにおいて、前記受付期間に前記受付部がユーザの操作を受付けなかった場合に高評価とする。
【0215】
上記構成によれば、指示方向通りに操作すべき通常ゲームだけでなく、ユーザが操作しないことが高評価となる特別ゲームが含まれるため、多様性の高いゲームとすることができ、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0216】
(付記A14)本発明の一態様は、付記A1から付記A13のいずれか1つに記載のプログラムであって、ユーザの操作に基づいてゲームオブジェクト(例えば、野手キャラクタC1)をゲーム空間(例えば、野球場)で移動させるゲームにおいて、前記表示制御部は、前記ゲーム空間上の接地面(例えば、グラウンド)に前記ゲームオブジェクトが接地している接地位置を中心として前記オブジェクト(例えば、案内画像G)を表示させ、前記受付部は、少なくとも前記接地位置に対するユーザの操作を受付け可能である。
【0217】
上記構成によれば、ユーザの操作対象となるゲームオブジェクト(例えば、野手キャラクタC1)が接地している接地位置を中心として、ユーザが操作すべき指示方向を示すオブジェクト(例えば、案内画像G)が表示されるため、ユーザが直感的に操作することができ、操作性を向上させることが可能である。
【0218】
(付記A15)本発明の一態様は、ユーザの操作に基づいてゲームの処理を行う装置に含まれるコンピュータで実行されるゲーム処理方法であって、ユーザの操作を受け付けるステップ(S141)と、ユーザが操作すべき指示方向を指示する指示子(例えば、第1領域AR11)を有するオブジェクト(例えば、案内画像G)を表示させるステップ(S129、S229、S329、S429、S529)と、前記指示方向に対するユーザの操作方向が、前記指示方向に対応する所定の方向範囲(例えば、中心角θ1)に含まれるかを判定するステップ(S147、S247、S347、S447)と、前記指示方向に対するユーザの操作を受付け可能な受付期間(例えば、操作制限時間)の中で、前記方向範囲(例えば、中心角θ1)を漸減させるステップ(S123、S129、S223、S229、S323、S329、S423、S429、S523、S529)と、を有し、前記表示させるステップにおいて、前記指示子を、前記方向範囲を示す表示態様(例えば、第1領域AR11)で表示させ、前記方向範囲の漸減に対応させて前記指示子の表示態様を変化させる、ゲーム処理方法である。
【0219】
上記構成によれば、ユーザの操作を受付け可能な受付期間の中で、ユーザが操作すべき指示方向に対応する方向範囲を漸減させるとともに、方向範囲の漸減に対応させて方向範囲を示す表示態様が変化するため、ユーザの移動操作の難度を変化させることが可能になる。これにより、移動操作により操作すべき操作方向の方向範囲を漸減させることで、できるだけ早いタイミングで移動操作を行うことをユーザに要求するゲームを実現できるという効果が得られる。
【0220】
(付記A16)本発明の一態様は、ユーザの操作に基づいてゲームの処理を行うゲーム装置であって、ユーザの操作を受け付ける受付部(161)と、ユーザが操作すべき指示方向を指示する指示子(例えば、第1領域AR11)を有するオブジェクト(例えば、案内画像G)を表示させる表示制御部(163)と、前記指示方向に対するユーザの操作方向が、前記指示方向に対応する所定の方向範囲(例えば、中心角θ1)に含まれるかを判定する判定部(164)と、前記指示方向に対するユーザの操作を受付け可能な受付期間(例えば、操作制限時間)の中で、前記方向範囲(例えば、中心角θ1)を漸減させる変化部(166)と、を備え、前記表示制御部は、前記指示子を、前記方向範囲を示す表示態様(例えば、第1領域AR11)で表示させ、前記方向範囲の漸減に対応させて前記指示子の表示態様を変化させる、ゲーム装置である。
【0221】
上記構成によれば、ユーザの操作を受付け可能な受付期間の中で、ユーザが操作すべき指示方向に対応する方向範囲を漸減させるとともに、方向範囲の漸減に対応させて方向範囲を示す表示態様が変化するため、ユーザの移動操作の難度を変化させることが可能になる。これにより、移動操作により操作すべき操作方向の方向範囲を漸減させることで、できるだけ早いタイミングで移動操作を行うことをユーザに要求するゲームを実現できるという効果が得られる。
【0222】
また、本発明は例えば以下のようにも把握される。
(付記B1)本発明の一態様は、コンピュータに、方向を指定する操作を受け付けるステップ(S141)と、前記操作により指定される対象となる領域(領域AR11~AR14)を画面内に配置するステップ(S129)と、前記操作が可能な時間の間に前記領域を時間経過に応じて変化させるステップ(S123、S129)を実行させるためのプログラムである。
【0223】
上記構成によれば、時間経過に応じて領域が変化することにより、移動操作の難度を時間経過に応じて変化させることが可能になる。これにより、移動操作により指定される対象となる領域を時間経過に応じて縮小させることで、できるだけ早いタイミングで移動操作を行うことをユーザに要求するゲームを実現できるという効果が得られる。
【0224】
(付記B2)本発明の一態様は、付記B1に記載のプログラムであって、前記変化させるステップは、移動操作についての結果(例えば、連続して捕球が成功した回数)に基づき、時間経過に応じて前記領域を変化させる速度(領域変化速度)を変更する(ステップS123)。
【0225】
上記構成によれば、移動操作についての結果に応じて領域を変化させる速度が変更される。これにより、ユーザが移動操作についての結果に応じてゲームの難易度を変更することが可能となり、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0226】
(付記B3)本発明の一態様は、付記B1または付記B2に記載のプログラムであって、前記変化させるステップは、前記移動操作に対応付けられたキャラクタ(野手キャラクタC1)に設定された所定のパラメータ(例えば、基本情報における守備力、走力、肩力等、特殊能力)に基づき、時間経過に応じて前記領域を変化させる速度を変更する(ステップS123)。
【0227】
上記構成によれば、キャラクタのパラメータに応じて領域を変化させる速度が変更される。これにより、キャラクタのパラメータにゲームの難易度を変更することが可能となり、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。また、例えば、ユーザがキャラクタを熱心に育成することにもつながるため、ユーザがゲームをプレイする機会も多くすることができる。
【0228】
(付記B4)本発明の一態様は、付記B1からB3のいずれか一つに記載のプログラムであって、コンピュータに、パラメータ(例えば、ポイント)を前記領域の各々に割り当てるステップと、前記操作により指定された方向に応じた領域に割り当てられたパラメータに基づいてユーザのパラメータ(例えば、ポイント累積値)を変化させるステップ(S153、S171)をさらに実行させる。
【0229】
上記構成によれば、ユーザの操作によって指定された領域に割り当てられたパラメータに基づいて、ユーザのパラメータが変更される。これにより、ユーザは、できるだけ有利なパラメータの変更が行われることを目標に領域を指定する操作を行うようにされ、ゲームの興趣性を高めることができる。
【0230】
(付記B5)本発明の一態様は、付記B1からB4のいずれか1つに記載のプログラムであって、前記変化させるステップは少なくとも一つの領域(第1領域AR11、第2領域AR12、第3領域AR13)を時間の経過とともに縮小させ、縮小される領域以外の領域(第4領域AR14)を時間の経過とともに拡大させる(S129)。
【0231】
上記構成によれば、例えば領域のうちで、操作により指定するとユーザにとって有利となる結果を生じる領域については時間経過とともに縮小させる一方で、操作により指定するとユーザにとって不利となる結果を生じる領域を時間経過とともに拡大させるようにすることができる。この場合、時間経過に応じてユーザが不利となる可能性が高まることから、早いタイミングで移動操作を行ってもらうことをさらに強くユーザに促すことができる。
【0232】
(付記B6)本発明の一態様は、付記B1からB5のいずれか1つに記載のプログラムであって、前記変化させるステップは、前記操作についての結果に基づき、前記領域の初期状態を変更する(S121)。
【0233】
上記構成によれば、移動操作についての結果に応じて領域の初期状態が変更される。領域の初期状態が変更されることによって、ゲームの難易度を変更することが可能となり、ゲームの興趣性を高めることが可能になる。
【0234】
(付記B7)本発明の一態様は、方向を指定する操作を受け付けるステップ(S141)と、前記操作により指定される対象となる領域を画面内に配置するステップ(S129)と、前記操作が可能な時間の間に前記領域を時間経過に応じて変化させるステップ(S123、S129)とを含むゲーム処理方法である。
【0235】
(付記B8)本発明の一態様は、方向を指定する操作を受け付ける操作受付部(161)と、前記操作により指定される対象となる領域を画面内に配置する配置部(163)と、前記操作が可能な時間の間に前記領域を時間経過に応じて変化させる変化部(166)とを備えるゲーム装置である。
【符号の説明】
【0236】
1 ゲームシステム、10(10-1,10-2) 端末装置、11 通信部、12 入力部、13 表示部、14 音声出力部、15 記憶部、16 CPU、30 サーバ装置、150 データ記憶部、151 キャラクタ情報記憶部、152 領域情報記憶部、160 制御部、161 操作受付部、162 初期設定部、163 表示制御部、164 判定部、165 評価部、166 変化部