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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022173712
(43)【公開日】2022-11-22
(54)【発明の名称】枝豆収穫機
(51)【国際特許分類】
   A01D 45/22 20060101AFI20221115BHJP
【FI】
A01D45/22 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021079584
(22)【出願日】2021-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(71)【出願人】
【識別番号】599118768
【氏名又は名称】株式会社斎藤農機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】木下 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】丸山 義貴
(72)【発明者】
【氏名】村上 健太
(72)【発明者】
【氏名】後藤 正志
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 昌幸
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 満
(72)【発明者】
【氏名】高橋 草太
【テーマコード(参考)】
2B075
【Fターム(参考)】
2B075AA10
2B075FA01
2B075FA04
2B075FA09
(57)【要約】
【課題】枝豆の根部の泥土をしっかりと除去可能な枝豆収穫機の提供。
【解決手段】圃場に植立する枝豆Aを抜き取って後方搬送する抜き取り搬送装置3と、抜き取り搬送装置3における搬送経路の途中において搬送中の枝豆Aの根部A1に接触して泥土を除去する回転体33L,33Rと、が備えられている。回転体33L,33Rは、根部A1に接近する側の領域の回転の向きZが抜き取り搬送装置3の搬送方向と同じ向きになるように回転する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場に植立する枝豆を抜き取って後方搬送する抜き取り搬送装置と、
前記抜き取り搬送装置における搬送経路の途中において搬送中の前記枝豆の根部に接触して泥土を除去する回転体と、が備えられ、
前記回転体は、前記根部に接近する側の領域の回転の向きが前記抜き取り搬送装置の搬送方向と同じ向きになるように回転する枝豆収穫機。
【請求項2】
前記回転体は、平面視において前記搬送方向と交差する方向の軸芯まわりに回転する請求項1に記載の枝豆収穫機。
【請求項3】
前記回転体に、前記回転体の回転軸芯から放射方向に延びて前記根部と接触する複数の接触部が備えられている請求項1または2に記載の枝豆収穫機。
【請求項4】
機体左右方向において互いに対向する状態で前記搬送経路に対して左右に振り分け配置された左右の前記回転体が備えられている請求項1から3の何れか一項に記載の枝豆収穫機。
【請求項5】
前記左右の回転体の夫々は、平面視において前記搬送方向と交差する方向の同一軸芯まわりに回転する請求項4に記載の枝豆収穫機。
【請求項6】
前記左右の回転体の後方に、平面視において前記搬送方向と交差する方向の軸芯まわりに回転する動力伝達軸と、
前記動力伝達軸から前記左右の回転体の夫々に動力を伝達する左右の無端回動体と、が備えられ、
前記動力伝達軸に、前記搬送経路を挟んで左右に振り分け配置されて前記動力伝達軸と同一軸芯まわりに一体回転する左右の駆動輪が連結され、
前記左右の回転体の夫々に、前記回転体に対して前記搬送経路の位置する側と反対側に位置する状態で前記回転体と同一軸芯まわりに一体回転する従動輪が連結され、
左右一方の前記無端回動体は、左右一方の前記駆動輪と、左右一方の前記回転体に連結された前記従動輪と、に亘って巻き掛けられ、
左右他方の前記無端回動体は、左右他方の前記駆動輪と、左右他方の前記回転体に連結された前記従動輪と、に亘って巻き掛けられている請求項5に記載の枝豆収穫機。
【請求項7】
前記左右の回転体の夫々は同一形状に形成され、
前記回転体に、前記回転体の回転軸芯から放射方向に延びて前記根部と接触する複数の接触部が備えられ、
左右一方の前記回転体における前記接触部が、左右他方の前記回転体における前記接触部に対して予め設定された角度だけ位相ずれしている請求項3から6の何れか一項に記載の枝豆収穫機。
【請求項8】
左右一方の前記回転体における前記接触部は、前記回転体の回転軸芯方向視において、左右他方の前記回転体における前記複数の接触部のうちの隣り合う二つ前記接触部の間に位置し、かつ、前記二つの接触部の夫々に対して等しい角度で位相ずれしている請求項7に記載の枝豆収穫機。
【請求項9】
前記接触部の延出先端部は、平面視において前記接触部の基端部よりも前記搬送経路の位置する側に接近する請求項7または8に記載の枝豆収穫機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、枝豆収穫機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示された枝豆収穫機には揺動式の土落とし機構(文献では「土落し装置」)が備えられ、土落とし機構は搬送中の枝豆の根部に接触して泥土を除去する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-105018号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで特許文献1に開示された揺動式の土落とし機構では、揺動部分に土が溜まりやすいため、作業者が定期的に土を取り除かなければ、土落とし機構が枝豆の根部の泥土をしっかりと除去できなくなる虞がある。このため、枝豆の根部の泥土を除去する機構に改善の余地がある。
【0005】
本発明は、枝豆の根部の泥土をしっかりと除去可能な枝豆収穫機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の枝豆収穫機では、圃場に植立する枝豆を抜き取って後方搬送する抜き取り搬送装置と、前記抜き取り搬送装置における搬送経路の途中において搬送中の前記枝豆の根部に接触して泥土を除去する回転体と、が備えられ、前記回転体は、前記根部に接近する側の領域の回転の向きが前記抜き取り搬送装置の搬送方向と同じ向きになるように回転することを特徴とする。
【0007】
本発明によると、抜き取り搬送装置における搬送経路の途中に回転体が備えられ、回転体は搬送中の前記枝豆の根部に接触して泥土を除去する。回転体の回転によって泥土は根部から取り払われて飛散するため、特許文献1に開示された揺動式の土落とし機構と比較して、回転体に泥土が溜まる虞が低減される。また、回転体が、根部に接近する側の領域の回転の向きが抜き取り搬送装置の搬送方向と同じ向きになるように回転するため、根部に接近する側の領域の回転の向きが抜き取り搬送装置の搬送方向と反対向きである構成と比較して、根部や泥土が回転体に巻き付く虞が低減される。これにより、枝豆の根部の泥土をしっかりと除去可能な枝豆収穫機が実現される。
【0008】
本発明において、記回転体は、平面視において前記搬送方向と交差する方向の軸芯まわりに回転すると好適である。
【0009】
本構成によって、根部に接近する側の領域の回転の向きが抜き取り搬送装置の搬送方向と同じ向きとなるように、回転体を回転させる構成が容易に実現される。
【0010】
本発明において、前記回転体に、前記回転体の回転軸芯から放射方向に延びて前記根部と接触する複数の接触部が備えられていると好適である。
【0011】
本構成であれば、接触部が回転体の回転軸芯から放射方向に延びる。このため、回転体が回転すると、複数の接触部の夫々の先端部が枝豆の根部を小刻みに叩く構成が可能となる。これにより、枝豆の根部の泥土がしっかりと払い落とされる。
【0012】
本発明において、機体左右方向において互いに対向する状態で前記搬送経路に対して左右に振り分け配置された左右の前記回転体が備えられていると好適である。
【0013】
本構成であれば、左右の回転体が根部に左右から接触する構成が可能となる。このため、搬送経路に沿って搬送中の枝豆が、回転体によって搬送を阻害されることなく泥土を払い落とされる。
【0014】
本発明において、前記左右の回転体の夫々は、平面視において前記搬送方向と交差する方向の同一軸芯まわりに回転すると好適である。
【0015】
本構成であれば、搬送中の枝豆の根部が、左右の回転体の間を通過しながら泥土を払い落とされる。
【0016】
本発明において、前記左右の回転体の後方に、平面視において前記搬送方向と交差する方向の軸芯まわりに回転する動力伝達軸と、前記動力伝達軸から前記左右の回転体の夫々に動力を伝達する左右の無端回動体と、が備えられ、前記動力伝達軸に、前記搬送経路を挟んで左右に振り分け配置されて前記動力伝達軸と同一軸芯まわりに一体回転する左右の駆動輪が連結され、前記左右の回転体の夫々に、前記回転体に対して前記搬送経路の位置する側と反対側に位置する状態で前記回転体と同一軸芯まわりに一体回転する従動輪が連結され、左右一方の前記無端回動体は、左右一方の前記駆動輪と、左右一方の前記回転体に連結された前記従動輪と、に亘って巻き掛けられ、左右他方の前記無端回動体は、左右他方の前記駆動輪と、左右他方の前記回転体に連結された前記従動輪と、に亘って巻き掛けられていると好適である。
【0017】
本構成によると、左右の回転体の夫々の機体横外方に従動輪が連結されている。そして、左右の回転体の夫々の機体横外方に位置する駆動輪と従動輪とに亘って無端回動体が巻き掛けられている。つまり、本構成であれば、左右の回転体の夫々を駆動する機構が、搬送経路から離れて設けられるため、左右の回転体の夫々の機体横内方に従動輪が連結される構成と比較して、搬送中の枝豆が当該機構と干渉することなく、円滑に搬送される。これにより、枝豆の根部や泥土が駆動輪や従動輪や無端回動体に巻き付く虞が軽減される。また、本構成であれば、動力が動力伝達軸から左右の回転体の夫々に分配されるため、左右の回転体を同じ回転速度で回転させる構成が容易に可能となる。
【0018】
なお、『左右一方の前記無端回動体は、左右一方の前記駆動輪と、左右一方の前記回転体に連結された前記従動輪と、に亘って巻き掛けられ』という構成と、『左右他方の前記無端回動体は、左右他方の前記駆動輪と、左右他方の前記回転体に連結された前記従動輪と、に亘って巻き掛けられ』という構成と、の夫々は、駆動輪と従動輪とのみに無端回動体が巻き掛けられることを意味せず、無端回動体は他の輪体にも巻き掛けられて良い。
【0019】
本発明において、前記左右の回転体の夫々は同一形状に形成され、前記回転体に、前記回転体の回転軸芯から放射方向に延びて前記根部と接触する複数の接触部が備えられ、左右一方の前記回転体における前記接触部が、左右他方の前記回転体における前記接触部に対して予め設定された角度だけ位相ずれしていると好適である。また、本発明において、左右一方の前記回転体における前記接触部は、前記回転体の回転軸芯方向視において、左右他方の前記回転体における前記複数の接触部のうちの隣り合う二つ前記接触部の間に位置し、かつ、前記二つの接触部の夫々に対して等しい角度で位相ずれしていると好適である。
【0020】
本構成であれば、左右一方の回転体における接触部が、左右他方の回転体における接触部に対して位相ずれする。このため、左右一方の回転体における接触部は、左右他方の回転体の位置する方において、左右他方の回転体における接触部と対向しない。左右一方の回転体における接触部が枝豆の根部に接触した際に、枝豆の根部が左右他方の回転体の位置する側の空間に逃げることが可能である。これにより、左右の回転体の夫々における接触部が互いに対向する構成と比較して、接触部が根部に対して過度に強い力で接触せず、根部が接触部に絡み付いたり、抜き取り搬送装置によって搬送される枝豆の搬送姿勢が崩れたりする虞が軽減される。また、左右の回転体の夫々は同一形状に形成されているため、右側の回転体を左側に付け替え、左側の回転体を右側に付け替える構成が可能となる。これにより、回転体の一部分が摩耗する場合であっても、回転体を左右に付け替えることによって、摩耗していない部分を枝豆の根部に接触させることによって、左右の回転体を継続的に使用できる。これにより、左右の回転体の交換頻度が低減される。
【0021】
本発明において、前記接触部の延出先端部は、平面視において前記接触部の基端部よりも前記搬送経路の位置する側に接近すると好適である。
【0022】
本構成であれば、接触部の延出先端部が、接触部の基端部よりも、搬送中の枝豆の根部に当接し易くなる。また、接触部の基端部が延出先端部よりも搬送経路から離れているため、接触部の基端部に根部や泥土が絡み付く虞が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】作物収穫機の全体左側面図である。
図2】作物収穫機の全体平面図である。
図3】土落とし機構の要部を示す機体左側面図である。
図4】土落とし機構の要部を示す平面断面図である。
図5】土落とし機構の要部を示す機体右側面図である。
図6】土落とし機構の要部を示す機体正面視の断面図である。
図7】土落とし機構の要部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1及び図2に枝豆収穫機を示している。各図において、「F」の矢印は前方向を示し、「B」の矢印は後方向を示し、「U」の矢印は上方向を示し、「D」の矢印は下方向を示し、「R」の矢印は右方向を示し、「L」の矢印は左方向を示している。
【0025】
〔枝豆収穫機の全体構成〕
図1及び図2に示すように、左右のクローラ型式の走行装置2によって、機体1が支持されている。機体1の前部に、抜き取り搬送装置3と運転部4とが左右に並ぶ状態で備えられ、抜き取り搬送装置3は運転部4に対して機体左側に位置する。機体1の後部に分離部5が設けられ、機体1の右部に回収部6が設けられている。
【0026】
抜き取り搬送装置3の搬送方向は後上がりに傾斜する。機体1の前進に伴って、抜き取り搬送装置3によって圃場の起立姿勢の枝豆Aが、引き抜かれ持ち上げられて、起立姿勢に維持されながら斜め後上方に搬送される。つまり、抜き取り搬送装置3は、圃場に植立する枝豆Aを抜き取って後方搬送する。抜き取り搬送装置3の終端部において、枝豆Aは、姿勢変更部21によって横倒れ姿勢に変更されて、搬送体である搬送チェーン22に受け渡される。
【0027】
枝豆Aは、搬送チェーン22によって横倒れ姿勢で搬送されながら、分離部5において枝豆Aから実A2が分離される。分離された実A2が回収部6に回収され、実A2が分離された枝豆Aは搬送チェーン22の終端部から地面に放出される。
【0028】
〔抜き取り搬送装置の構成〕
図1及び図2に示すように、抜き取り搬送装置3の前部において、斜め向きの上下方向に沿った軸芯まわりに、左右の先端従動プーリー7が回転可能に支持されている。中継従動プーリー8,9が、上下に配置されて、先端従動プーリー7に対して上側の位置の斜め向きの上下方向に沿った軸芯まわりに、一体で回転可能に支持されている。
【0029】
抜き取り搬送装置3の後部において、斜め向きの上下方向に沿った軸芯まわりに、左右の駆動プーリー10が回転駆動可能に支持されている。ゴム勢の左右の搬送ベルト11が、先端従動プーリー7と中継従動プーリー8とに亘って取り付けられ、ゴム製の左右の搬送ベルト12が、中継従動プーリー9と駆動プーリー10とに亘って取り付けられている。
【0030】
左右の搬送ベルト11、左右の搬送ベルト12が、抜き取り搬送装置3の全長に亘って合わせられている。左右の搬送ベルト11が合わせられた部分と、左右の搬送ベルト12が合わせられた部分と、が抜き取り搬送装置3の搬送経路である。抜き取り搬送装置3に、多数のローラー13が回転可能に支持されており、ローラー13によって、搬送ベルト11の合わせ部分の反対側、及び、搬送ベルト12の合わせ部分の反対側が支持されている。左右の搬送ベルト11と、左右の搬送ベルト12と、が直線的に斜め後上方に向けて延出されている。
【0031】
先端従動プーリー7と、中継従動プーリー8と、中継従動プーリー9と、駆動プーリー10と、左右の搬送ベルト11と、左右の搬送ベルト12と、ローラー13と、は支持フレーム20に支持されている。支持フレーム20は、後上がりに傾斜する状態で抜き取り搬送装置3の前後に亘って延びる。
【0032】
機体1が前進しながら、搬送ベルト11,12が駆動プーリー10によって回転駆動されて、圃場の起立姿勢の枝豆Aが、左右の搬送ベルト11の始端部に入り込んで挟持される。枝豆Aは、左右の搬送ベルト11によって挟まれた状態で引き抜かれて持ち上げられる。そして枝豆Aは、左右の搬送ベルト12によって枝豆Aの茎部分を挟まれた状態で起立姿勢に維持されながら、斜め後上方に搬送される。
【0033】
抜き取り搬送装置3の後部が、左右方向に沿った軸芯P1まわりに上下揺動可能に、機体1の前部における左上部に支持されている。油圧シリンダ14が、機体1の前部と抜き取り搬送装置3とに亘って接続されており、抜き取り搬送装置3が油圧シリンダ14によって昇降操作される。
【0034】
〔土落とし機構について〕
本実施形態では、抜き取り搬送装置3に土落とし機構30が連結されている。抜き取り搬送装置3の搬送方向視において、土落とし機構30は抜き取り搬送装置3の下方に位置する。図2に示すように、平面視において、土落とし機構30は抜き取り搬送装置3の前後中央領域と重複する。
【0035】
図3図5に示すように、土落とし機構30に、動力伝達軸31と、左右一対の無端回動チェーン32L,32Rと、左右一対の左回転体33L及び右回転体33Rと、カウンタ軸34と、が備えられている。左回転体33L及び右回転体33Rは、抜き取り搬送装置3の搬送経路の途中において、搬送中の枝豆Aの根部A1に接触して、根部A1に付着した泥土を除去する。左回転体33Lと右回転体33Rとの一方は、本発明の『左右一方の回転体』であって、左回転体33Lと右回転体33Rとの他方は、本発明の『左右他方の回転体』である。
【0036】
機体左側の支持フレーム20に二個の縦支持プレート20Aが連結され、二個の縦支持プレート20Aが前後に位置ずれした状態で支持フレーム20に支持されている。機体右側の支持フレーム20に二個の縦支持プレート20Aが連結され、二個の縦支持プレート20Aが前後に位置ずれした状態で支持フレーム20に支持されている。つまり、二個の支持フレーム20に、合計四個の縦支持プレート20Aが連結されている。四個の縦支持プレート20Aは支持フレーム20から下方に延びる。
【0037】
四個の縦支持プレート20Aのうち、前側における二個の縦支持プレート20Aが左右に並ぶ状態で設けられ、後側二個の縦支持プレート20Aが左右に並ぶ状態で設けられている。前側における二個の縦支持プレート20Aの夫々に横架フレーム20Bが連結し、後側における二個の縦支持プレート20Aの夫々に横架フレーム20Bが連結する。前後二個の横架フレーム20Bは機体横方向に沿って延びる。機体左側の二個の縦支持プレート20Aに左支持プレート39Lが連結され、機体右側の二個の縦支持プレート20Aに右支持プレート39Rが連結されている。
【0038】
図3に示すように、機体左側部に中継プーリー25が備えられている。中継プーリー25は中継軸27に支持され、中継プーリー25は軸芯P1まわりに一体的に回転する。詳述はしないが、中継プーリー25と、機体左側の駆動プーリー10との間にベベルギヤ(不図示)が介在する。中継プーリー25は、エンジン(不図示)から動力を受け取って、エンジンの動力を駆動プーリー10とカウンタ軸34との夫々に分配する。
【0039】
カウンタ軸34は左支持プレート39Lに支持されている。カウンタ軸34の左側端部にプーリー34Pが備えられ、中継プーリー25とプーリー34Pとに亘ってベルト26が巻き回されている。カウンタ軸34の右側端部にスプロケット34Sが備えられている。
【0040】
図3に示すように、左支持プレート39Lに長孔39hが形成されている。左支持プレート39Lにおける長孔39hの周部に筒状部材35Lがボルト連結され、筒状部材35Lは左支持プレート39Lから搬送経路側へ延ばされる。図5に示すように、右支持プレート39Rに長孔39hが形成されている。右支持プレート39Rにおける長孔39hの周部に筒状部材35Rがボルト連結され、筒状部材35Rは右支持プレート39Rから搬送経路側へ延ばされる。左右の筒状部材35L,35Rの夫々は機体横方向に沿って延びる。左右の筒状部材35L,35Rの夫々に軸部材36L,36Rが内挿され、左右の軸部材36L,36Rの夫々は機体横向きの回転軸芯X1まわりに回転可能である。軸部材36Lは左支持プレート39Lの長孔39hを貫通し、軸部材36Rは右支持プレート39Rの長孔39hを貫通する。
【0041】
左右の軸部材36L,36Rの夫々の搬送経路側の端部に左回転体33L及び右回転体33Rが夫々連結される。左回転体33L及び右回転体33Rが夫々は軸部材36L,36Rと一体的に回転する。これにより、左回転体33L及び右回転体33Rは、平面視において抜き取り搬送装置3の搬送方向と交差する方向の回転軸芯X1まわりに回転する。左回転体33L及び右回転体33Rは、機体左右方向において互いに対向する状態で抜き取り搬送装置3の搬送経路に対して左右に振り分け配置されている。
【0042】
図4に示すように、左右の軸部材36L,36Rの夫々の搬送経路側と反対側の端部に従動スプロケット36Sが連結され、従動スプロケット36Sは軸部材36L,36Rと一体回転する。左右の従動スプロケット36Sの夫々は、左回転体33L及び右回転体33Rに対して搬送経路の位置する側と反対側に位置する状態で左回転体33L及び右回転体33Rと回転軸芯X1まわりに一体回転する。
【0043】
機体左側の従動スプロケット36Sと、左回転体33Lと、は左支持プレート39Lを挟んで左右に振り分けられている。また、機体右側の従動スプロケット36Sと、右回転体33Rと、は右支持プレート39Rを挟んで左右に振り分けられている。
【0044】
動力伝達軸31は左支持プレート39L及び右支持プレート39Rによって両持支持されている。動力伝達軸31の左右両端部は、左支持プレート39L及び右支持プレート39Rよりも機体横外側に突出する。動力伝達軸31の左右夫々の端部に駆動スプロケット31Sが連結されている。動力伝達軸31は、左回転体33L及び右回転体33Rの後上方に備えられ、平面視において抜き取り搬送装置3の搬送方向と交差する方向の軸芯まわりに回転する。左右の駆動スプロケット31Sは、抜き取り搬送装置3の搬送経路を挟んで左右に振り分け配置されて動力伝達軸31と同一軸芯まわりに一体回転する。スプロケット34Sと、機体左側の駆動スプロケット31Sと、機体左側の従動スプロケット36Sと、に亘って無端回動チェーン32Lが巻き掛けられている。また、機体右側の駆動スプロケット31Sと、機体右側の従動スプロケット36Sと、に亘って無端回動チェーン32Rが巻き掛けられている。
【0045】
左右の駆動スプロケット31Sは、本発明の『駆動輪』である。左右の駆動スプロケット31Sの一方は、本発明の『左右一方の駆動輪』であって、左右の駆動スプロケット31Sの他方は、本発明の『左右他方の駆動輪』である。左右の従動スプロケット36Sは、本発明の『従動輪』である。左右の従動スプロケット36Sの一方は、本発明の『左右一方の従動輪』であって、左右の従動スプロケット36Sの他方は、本発明の『左右他方の従動輪』である。無端回動チェーン32L,32Rは、本発明の『無端回動体』である。無端回動チェーン32L,32Rの一方は、本発明の『左右一方の無端回動体』であって、無端回動チェーン32L,32Rの他方は、本発明の『左右他方の無端回動体』である。
【0046】
図3に示すように、無端回動チェーン32Lは、スプロケット34S、機体左側の駆動スプロケット31S、機体左側の従動スプロケット36Sに加えて、複数の補助スプロケット37と、テンション調整用スプロケット38と、にも巻き掛けられている。複数の補助スプロケット37と、機体左側のテンション調整用スプロケット38と、は左支持プレート39Lに支持されている。無端回動チェーン32Lの回動軌道が複数の補助スプロケット37によって形成され、無端回動チェーン32Lが機体左側の駆動スプロケット31Sとしっかりと係合する。
【0047】
図5に示すように、無端回動チェーン32Rは、機体右側の駆動スプロケット31S、機体右側の従動スプロケット36Sに加えて、テンション調整用スプロケット38と、にも巻き掛けられている。機体右側のテンション調整用スプロケット38は、右支持プレート39Rに支持されている。
【0048】
エンジン(不図示)からの動力が、中継プーリー25に伝達されると中継プーリー25が回転し、ベルト26が回動する。そして、カウンタ軸34のプーリー34Pがベルト26から動力を受け、カウンタ軸34が回転する。カウンタ軸34のスプロケット34Sが回転すると、無端回動チェーン32Lが回動する。機体左側の駆動スプロケット31Sが無端回動チェーン32Lから動力を受け、動力伝達軸31は回転する。また、機体左側の従動スプロケット36Sが無端回動チェーン32Lから動力を受け、機体左側の軸部材36Lが回転する。そして、機体左側の左回転体33Lは機体左側の軸部材36Lに連結されているため、機体左側の左回転体33Lが回転する。また、動力伝達軸31の回転に伴って機体右側の駆動スプロケット31Sが回転し、無端回動チェーン32Rが回動する。機体右側の従動スプロケット36Sが無端回動チェーン32Rから動力を受け、機体左側の軸部材36Rが回転する。そして、機体右側の右回転体33Rは機体左側の軸部材36Rに連結されているため、機体右側の右回転体33Rが回転する。このように、無端回動チェーン32L,32Rは、カウンタ軸34及び動力伝達軸31から左回転体33L及び右回転体33Rの夫々に動力を伝達する。左回転体33L及び右回転体33Rの夫々は同じ速度で回転し、左回転体33L及び右回転体33Rの回転速度は、例えば300rpm~400rpmである。
【0049】
図4図6及び図7に示すように、左回転体33L及び右回転体33Rの夫々に、複数の接触部33bが備えられている。左回転体33Lに四個の接触部33bが備えられ、右回転体33Rに四個の接触部33bが備えられている。複数の接触部33bは、左回転体33L及び右回転体33Rの回転軸芯X1から放射方向に延びて枝豆Aの根部A1と接触する。複数の接触部33bは、左回転体33L及び右回転体33Rの周方向において等間隔で設けられている。本実施形態では、左回転体33Lにおける四個の接触部33bは周方向において90度間隔で設けられ、右回転体33Rにおける四個の接触部33bは周方向において90度間隔で設けられている。
【0050】
左回転体33Lにおける接触部33bが、右回転体33Rにおける接触部33bに対して45度だけ角度ずれ(位相ずれ)するように、左回転体33L及び右回転体33Rの夫々は軸部材36L,36Rに連結される。具体的には、回転軸芯X1の方向視(回転体の回転軸芯方向視)において、左回転体33Lにおける一つの接触部33bが、右回転体33Rにおいて隣り合う二つの接触部33bの間に位置する。また、左回転体33Lにおける一つの接触部33bが、右回転体33Rにおいて隣り合う二つの接触部33bの夫々に対して等しい角度(45度)で位相ずれしている。
【0051】
複数の接触部33bの夫々の外周端部に屈曲部33cが形成されている。接触部33bは回転軸芯X1の位置する部分から放射方向に沿って延び、外周端部で搬送経路の左右中心側に屈曲する。この外周端部で搬送経路側に屈曲する部分が屈曲部33cである。つまり、接触部33bの延出先端部、即ち屈曲部33cは、平面視において接触部33bの基端部よりも抜き取り搬送装置3の搬送経路の位置する側に接近する。
【0052】
左回転体33L及び右回転体33Rが、図3図5及び図7の矢印Zで示す方向に回転すると、左回転体33L及び右回転体33Rの上領域に位置する接触部33bが枝豆Aの根部A1と接触し、根部A1に付着した泥土が取り払われる。つまり、左回転体33L及び右回転体33Rは、枝豆Aの根部A1に接近する側の領域の回転の向きが、抜き取り搬送装置3の搬送方向と同じ向きになるように回転する。これにより、左回転体33L及び右回転体33Rが矢印Zと反対向きに回転する構成と比較して、根部A1が左回転体33Lと右回転体33Rとに巻き付いたり、枝豆Aの搬送姿勢が崩れたりする虞が低減される。
【0053】
枝豆Aが、左右の搬送ベルト12によって茎部分を挟まれながら、抜き取り搬送装置3の搬送経路に沿って後上方に搬送されると、枝豆Aの根部A1が左回転体33Lと右回転体33Rとの間を通過する。このとき、根部A1が、左回転体33Lと右回転体33Rとの夫々における接触部33b及び屈曲部33cと当接し、根部A1における泥土がほぐされて落下する。このとき、枝豆Aは、左右の搬送ベルト11から左右の搬送ベルト12に受け渡された後で、根部A1における泥土が落とされる。このため、枝豆Aが左右の搬送ベルト12に受け渡される前に根部A1における泥土が土落とし機構30によって落とされる構成と比較して、枝豆Aの姿勢が安定し易くなる。
【0054】
本実施形態では、左回転体33Lにおける接触部33bと、右回転体33Rにおける接触部33bと、の離間距離が例えば70mm以上に設定されている。図4及び図6に示すように、左回転体33Lと右回転体33Rとの間には、軸部材36L,36Rが存在せず、枝豆Aの根部A1が入り込み可能な空間が存在する。つまり、本実施形態では、左回転体33Lと右回転体33Rとの間に構造物が存在しない。加えて、左回転体33Lの機体横外方に左支持プレート39Lが配置され、右回転体33Rの機体横外方に右支持プレート39Rが配置されている。機体左側の従動スプロケット36Sと無端回動チェーン32Lとの夫々は、左支持プレート39Lよりも機体横外方に配置されている。機体右側の従動スプロケット36Sと無端回動チェーン32Rとの夫々は、右支持プレート39Rよりも機体横外方に配置されている。このため、枝豆Aの根部A1が左回転体33Lと右回転体33Rとの間を通過する際に、枝豆Aの根部A1が何らかの構造物に巻き付いたり、抜き取り搬送装置3によって搬送される枝豆Aの搬送姿勢が崩れたりする虞が低減される。
【0055】
また、左回転体33Lにおける一つの接触部33bが、右回転体33Rにおいて隣り合う二つの接触部33bの間に位置し、かつ、当該二つの接触部33bの夫々に対して等しい角度(45度)で位相ずれしている。このため、例えば左回転体33Lにおける接触部33bが枝豆Aの根部A1に接触した際に、枝豆Aの根部A1が右回転体33Rの位置する側の空間に逃げることが可能である。これにより、左回転体33Lと右回転体33Rとの夫々における接触部33bが互いに対向する構成と比較して、接触部33bが根部A1に対して過度に強い力で接触しない。その結果、根部A1が接触部33bに絡み付いたり、抜き取り搬送装置3によって搬送される枝豆Aの搬送姿勢が崩れたりする虞が軽減される。
【0056】
接触部33bの回転方向下手側のエッジ部分は、枝豆Aの根部A1と頻繁に接触する。このため、左回転体33L及び右回転体33Rが回転し続けると、左回転体33L及び右回転体33Rにおける回転方向下手側のエッジ部分の摩耗が進行する。一方、接触部33bの回転方向上手側のエッジ部分は、回転方向下手側のエッジ部分と比較して、枝豆Aの根部A1と接触し難い。このため、回転方向下手側のエッジ部分と比較して、回転方向上手側のエッジ部分の摩耗が進行し難い。このことから、左回転体33L及び右回転体33Rは、交換の必要な消耗品である。
【0057】
左回転体33Lと右回転体33Rと夫々は同一形状に形成されている。このことから、作業者は、軸部材36Lの右端部に連結された左回転体33Lを軸部材36Rの左端部に付け替え、軸部材36Rの左端部に連結された右回転体33Rを軸部材36Lの右端部に付け替え可能である。このように、左回転体33Lと右回転体33Rとの夫々を付け替えることによって、回転方向上手側のエッジ部分と、回転方向下手側のエッジ部分と、の夫々の周方向における向きが反転する。このため、左回転体33Lと右回転体33Rとの夫々を付け替えた後、回転方向上手側のエッジ部分が枝豆Aの根部A1と頻繁に接触する。回転方向下手側のエッジ部分と比較して、回転方向上手側のエッジ部分の摩耗は進行していない。このため、左回転体33Lと右回転体33Rとの夫々は、回転方向上手側のエッジ部分と、回転方向下手側のエッジ部分と、の両方が摩耗するまで使える。つまり、左回転体33Lと右回転体33Rとの夫々の摩耗が進行すると、左回転体33Lと右回転体33Rとの夫々の左右の取り付け位置を組み替えることによって、左回転体33Lと右回転体33Rとの夫々の使用可能時間が二倍になる。これにより、左回転体33L及び右回転体33Rの交換頻度が低減する。
【0058】
本実施形態では、図3及び図5に示すように、左支持プレート39Lと右支持プレート39Rとの夫々に長孔39hが形成されている。左右の長孔39hの夫々は、円弧状に湾曲し、機体側面視において同一形状となるように形成されている。左右の軸部材36L,36Rの夫々は、長孔39hの長手方向一端部と、長孔39hの長手方向他端部と、の二箇所で位置を変更可能に構成されている。このことから、左回転体33L及び右回転体33Rは、上下方向の位置を二段階で変更可能に構成されている。これにより、枝豆Aの根部A1の大小が異なる場合や、枝豆Aのうち、左右の搬送ベルト12によって挟まれる茎部分の上下位置が異なる場合等に応じて、左回転体33L及び右回転体33Rの高さ位置の調整が可能となる。
【0059】
〔別実施形態〕
本発明は、上述の実施形態に例示された構成に限定されるものではなく、以下、本発明の代表的な別実施形態を例示する。
【0060】
(1)上述の実施形態では、左回転体33Lと右回転体33Rとの両方が備えられているが、左回転体33Lと右回転体33Rとの一方が備えられる構成であっても良い。
【0061】
(2)上述の実施形態では、機体左側の駆動スプロケット31Sと機体左側の従動スプロケット36Sとに亘って無端回動チェーン32Lが巻き掛けられている。また、上述の実施形態では、機体右側の駆動スプロケット31Sと機体右側の従動スプロケット36Sとに亘って無端回動チェーン32Rが巻き掛けられている。この実施形態に限定されず、例えば、左右の駆動スプロケット31Sと左右の従動スプロケット36Sとがプーリーであって、無端回動チェーン32L,32Rがベルトであっても良い。
【0062】
(3)上述の実施形態では、動力伝達軸31は、左回転体33L及び右回転体33Rの後上方に備えられている。この実施形態に限定されず、例えば、動力伝達軸31が、左回転体33L及び右回転体33Rの下方に備えられても良いし、左回転体33L及び右回転体33Rの真後ろに備えられても良い。
【0063】
(4)上述の実施形態では、左回転体33L及び右回転体33Rは、機体横向きの回転軸芯X1まわりに回転する。この実施形態に限定されず、例えば、左回転体33L及び右回転体33Rは、上下向き軸芯まわりに回転する構成であっても良いし、抜き取り搬送装置3の搬送方向に沿う軸芯まわりに回転する構成であっても良い。
【0064】
(5)上述の実施形態では、左回転体33Lと右回転体33Rとの夫々に四個の接触部33bが備えられている。この実施形態に限定されず、左回転体33Lにおける接触部33bは、三個以下であっても良いし、五個以上であっても良い。また、右回転体33Rにおける接触部33bは、三個以下であっても良いし、五個以上であっても良い。
【0065】
(6)上述の実施形態では、左回転体33Lにおける接触部33bが、右回転体33Rにおける接触部33bに対して45度だけ角度ずれ(位相ずれ)する。この実施形態に限定されず、例えば、左回転体33Lにおける接触部33bが、右回転体33Rにおける接触部33bに対して45度未満の角度で角度ずれしても良い。また、左回転体33Lと右回転体33Rとの間に、根部A1が十分入り込み可能なスペースが存在すれば、左回転体33Lにおける接触部33bが、右回転体33Rにおける接触部33bに対して角度ずれしない構成であっても良い。
【0066】
(7)上述の実施形態では、接触部33bの延出先端部に屈曲部33cが形成されている。この実施形態に限定されず、接触部33bの延出先端部に屈曲部33cが形成されなくても良い。この場合、接触部33bは、平面視において延出先端側ほど搬送経路の位置する側に接近する構成であっても良い。つまり、接触部33bの延出先端部は、平面視において接触部33bの基端部よりも搬送経路の位置する側に接近する構成であって良い。
【0067】
(8)上述の実施形態では、無端回動チェーン32Lは、スプロケット34S、機体左側の駆動スプロケット31S、機体左側の従動スプロケット36Sに加えて、複数の補助スプロケット37と、テンション調整用スプロケット38と、にも巻き掛けられている。この実施形態に限定されず、補助スプロケット37が備えられない構成であっても良い。例えば、無端回動チェーン32Lは、スプロケット34Sと、機体左側の駆動スプロケット31Sと、機体左側の従動スプロケット36Sと、テンション調整用スプロケット38と、に巻き掛けられる構成であっても良い。
【0068】
なお、上述の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能である。また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、枝豆収穫機に適用可能である。
【符号の説明】
【0070】
3 :抜き取り搬送装置
30 :土落とし機構
31 :動力伝達軸
31S :駆動スプロケット(駆動輪)
32L :無端回動チェーン(無端回動体)
32R :無端回動チェーン(無端回動体)
33L :左回転体(回転体)
33R :右回転体(回転体)
33b :接触部
36S :従動スプロケット(従動輪)
A :枝豆
A1 :根部
X1 :回転軸芯(回転体の回転軸芯、同一軸芯)
Z :回転体の回転の向き
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7