(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022173831
(43)【公開日】2022-11-22
(54)【発明の名称】学習装置、情報処理装置、学習方法、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/06 20120101AFI20221115BHJP
【FI】
G06Q50/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021079794
(22)【出願日】2021-05-10
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1) 発行日 令和2年5月22日 刊行物 2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)予稿集PDF 4I2-GS-2-02 一般社団法人 人工知能学会 発行(Web公開(ダウンロード)URL:https://confit.atlas.jp/guide/event/jsai2020/proceedings/list) <資 料> 2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)予稿集PDF 掲載論文 抜粋 <資料> 予稿集PDFダウンロードサイト ウェブページ (2) 開催日 令和2年6月12日(会期:6月9日~6月12日) 集会名、開催場所 2020年度 人工知能学会全国大会(第34回) 一般社団法人 人工知能学会 主催 インターネットによる通信(Zoom)を用いたオンライン開催(Web公開(抄録)URL:https://confit.atlas.jp/guide/event/jsai2020/subject/4I2-GS-2-02/tables?cryptoId=) <資 料> 2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)開催案内 ウェブページ <資 料> 2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)重要日程 ウェブページ <資 料> 2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)タイムテーブル ウェブページ <資 料> 2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)セッション情報 ウェブページ <資 料> 2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)講演情報(抄録) ウェブページ <資 料> 2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)研究発表資料
(71)【出願人】
【識別番号】000003687
【氏名又は名称】東京電力ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】中山 功
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】住宅に含まれる第1機器の電力使用量の学習に基づいて、その住宅に含まれる第2機器の電力使用量を提供する学習装置、情報処理装置、学習方法、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置300において、受付部320は、第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を受け付ける。処理部330は、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と住宅に含まれる第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって作成された学習モデル332に基づいて、受付部320が受け付けた第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報に対して学習モデル332が出力する第2機器の電力使用量を特定する情報を取得する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせを複数受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記住宅に含まれる前記第1機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる前記第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報との複数の前記組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって学習モデルを作成する処理部と
を備える、学習装置。
【請求項2】
前記受付部が受け付ける前記住宅に含まれる前記第1機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる前記第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報とは、時系列データである、請求項1に記載の学習装置。
【請求項3】
前記受付部が受け付ける前記住宅に含まれる前記第1機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる前記第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報とは、電力使用量の大小を色の違いで表したものである、請求項1又は請求項2に記載の学習装置。
【請求項4】
第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を受け付ける受付部と、
住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって作成された学習モデルに基づいて、前記受付部が受け付けた第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報に対して前記学習モデルが出力する第2機器の電力使用量を特定する情報を取得する処理部と
を備える、情報処理装置。
【請求項5】
前記受付部が受け付ける第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報は、時系列データである、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記受付部が受け付ける第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報は、電力使用量の大小を色の違いで表したものである、請求項4又は請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記処理部が取得した前記第2機器の電力使用量を特定する情報に基づいて、前記第2機器の電力使用料金を導出する導出部
をさらに備える、請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせを複数受け付けるステップと、
受け付ける前記ステップで受け付けた前記住宅に含まれる前記第1機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる前記第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報との複数の前記組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって学習モデルを作成するステップと
を有する、学習装置が実行する学習方法。
【請求項9】
第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を受け付けるステップと、
住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって作成された学習モデルに基づいて、受け付ける前記ステップで受け付けた第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報に対して前記学習モデルが出力する第2機器の電力使用量を特定する情報を取得するステップと
を有する、情報処理装置が実行する情報処理方法。
【請求項10】
コンピュータに、
住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせを複数受け付けるステップと、
受け付ける前記ステップで受け付けた前記住宅に含まれる前記第1機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる前記第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報との複数の前記組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって学習モデルを作成するステップと
を実行させる、プログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を受け付けるステップと、
住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって作成された学習モデルに基づいて、受け付ける前記ステップで受け付けた第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報に対して前記学習モデルが出力する第2機器の電力使用量を特定する情報を取得するステップと
を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、学習装置、情報処理装置、学習方法、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
住宅におけるエネルギー使用実態を把握するため、電力量についてはスマートメータなどで全体電力は比較的容易に測定することが可能になる。スマートメータが導入されることによって30分毎などに使用電力量が自動計量される。
しかし、用途別のエネルギー使用量を計測するためには、HEMS(Home Energy Management System)などの計測機器が別途必要になる。また、ガスの使用量についてはガス流量計を設置することが必要になる。さらに、給湯、調理、暖房などのガスの用途別の使用量を把握するためには、複数のガス流量計で計測する必要がある。
一般住宅における電力の用途、機器別の使用実態を把握することにより、例えば高齢者の見守りサービスや省エネルギー診断などへの応用が可能となる。しかしながらその使用量、使用パターンは居住者の家族構成やライフスタイルなどにより多種多様である。電力の使用量、使用パターンを分解する手法として、各家電機器の使用実態を時間帯別にモデル化する手法、隠れマルコフモデルに基づいたディスアグリゲーションなどの手法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】中村久栄、 伊藤公一、 鈴木達也:隠れマルコフモデルに基づいた電気機器の稼働状態モニタリングシステム、 電学論B、126巻12号、 pp1223-1229(2006)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した技術では、以下の問題がある。
ガス流量計を設置するためには、ガス管を切断することが必要である。このため、ガス流量計を設置するためには、施工にかなりの工数が必要である。また可燃物であることから安全管理なども必要であり、事実上ガス流量計を設置することが難しい。
このため、用途別のエネルギー使用量を計測するためには様々計測器が必要となり、事実上困難である。具体的には、エコキュートなどの設備を入れる際に、どうしても安全側をみてタンク容量を大きめの機器にする必要がある。また、住宅毎の給湯使用状況が分からないことからエコキュートにリプレイスした際のコストメリットなどの試算が困難である。
本発明の目的は、住宅に含まれる第1機器の電力使用量に基づいて、その住宅に含まれる第2機器の電力使用量を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせを複数受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた前記住宅に含まれる前記第1機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報と前記機器の電力使用量を特定する情報との複数の前記組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって学習モデルを作成する処理部とを備える、学習装置である。
本発明の一態様の学習装置において、前記受付部が受け付ける前記住宅に含まれる前記第1機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる前記第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報とは、時系列データである。
本発明の一態様の学習装置において、前記受付部が受け付ける前記住宅に含まれる前記第1機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる前記第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報とは、電力使用量の大小を色の違いで表したものである。
【0006】
本発明の一態様は、第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を受け付ける受付部と、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって作成された学習モデルに基づいて、前記受付部が受け付けた第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報に対して前記学習モデルが出力する第2機器の電力使用量を特定する情報を取得する処理部とを備える、情報処理装置である。
本発明の一態様の情報処理装置において、前記受付部が受け付ける第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報は、時系列データである。
本発明の一態様の情報処理装置において、前記受付部が受け付ける第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報は、電力使用量の大小を色の違いで表したものである。
本発明の一態様の情報処理装置において、前記処理部が取得した前記第2機器の電力使用量を特定する情報に基づいて、前記第2機器の電力使用料金を導出する導出部をさらに備える。
【0007】
本発明の一態様は、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせを複数受け付けるステップと、受け付ける前記ステップで受け付けた前記住宅に含まれる前記第1機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる前記第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報との複数の前記組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって学習モデルを作成するステップとを有する、学習装置が実行する学習方法である。
【0008】
本発明の一態様は、第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を受け付けるステップと、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって作成された学習モデルに基づいて、受け付ける前記ステップで受け付けた第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報に対して前記学習モデルが出力する第2機器の電力使用量を特定する情報を取得するステップとを有する、情報処理装置が実行する情報処理方法である。
【0009】
本発明の一態様は、コンピュータに、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせを複数受け付けるステップと、受け付ける前記ステップで受け付けた前記住宅に含まれる前記第1機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる前記第2機器の前記一定期間の電力使用量を特定する情報との複数の前記組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって学習モデルを作成するステップとを実行させる、プログラムである。
【0010】
本発明の一態様は、コンピュータに、第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を受け付けるステップと、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と前記住宅に含まれる第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって作成された学習モデルに基づいて、受け付ける前記ステップで受け付けた第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報に対して前記学習モデルが出力する第2機器の電力使用量を特定する情報を取得するステップとを実行させる、プログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施形態によれば、住宅に含まれる第1機器の電力使用量に基づいて、その住宅に含まれる第2機器の電力使用量を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態に係る学習装置の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る学習装置に入力されるデータの一例を示す図である。
【
図3】本実施形態に係る学習装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図4】本実施形態に係る学習装置に入力されるデータの一例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係る情報処理システムの一例の概要を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る情報処理装置の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態に係る情報処理システムの動作の例1を示すフローチャートである。
【
図8】本実施形態に係る情報処理システムの動作の例2を示すフローチャートである。
【
図9】本実施形態に係る情報処理装置の効果の例1を示す図である。
【
図10】本実施形態に係る情報処理装置の効果の例2を示す図である。
【
図11】本実施形態に係る情報処理装置の効果の例2を示す図である。
【
図12】実施形態の変形例に係る情報処理装置の一例を示す図である。
【
図13】実施形態の変形例に係る情報処理システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明を実施するための形態を、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
【0014】
(実施形態)
[学習装置]
図1は、本発明の実施形態に係る学習装置の一例を示す図である。
本実施形態に係る学習装置100は、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせを複数受け付ける。学習装置100は、受け付けたその住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との複数の組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって学習モデルを作成する。
【0015】
学習装置100は、スマートフォン、携帯端末、又はパーソナルコンピュータ、タブレット端末装置、あるいはその他の情報処理機器として実現される。学習装置100は、例えば、入力部110と、受付部120と、処理部130と、出力部140と、記憶部150とを備える。
入力部110は、入力デバイスを備える。入力部110には、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせが入力される。入力部110は、入力された住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせを取得する。
住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との一例は、時系列データである。以下、一例として、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報とが時系列データである場合について説明を続ける。住宅に含まれる第1機器(群)の一定期間の電力使用量を特定する情報の一例は、エコキュート(登録商標)などの自然冷媒ヒートポンプ給湯機が導入された住宅の全電力使用量から自然冷媒ヒートポンプ給湯機の電力使用量を除いたものの一定期間の時系列データである。その住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報の一例は、その住宅に含まれる自然冷媒ヒートポンプ給湯機のその一定期間の時系列データである。
【0016】
図2は、本実施形態に係る学習装置に入力されるデータの一例を示す図である。
図2において、横軸は時刻(0時~24時)であり、縦軸は日付(2015年4月1日~2016年3月30日)である。
図2には、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報、その住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報などの電力使用量を特定する情報の一例としてヒートマップが示される。電力使用量を特定する情報は、電力使用量の大小が色の違いで表されている。
図2によれば、1年などの一定期間について電力使用量を特定する情報が示される。1年などの一定期間の電力使用量を特定する情報によれば、おおよその生活パターンや特徴的な運転をする機器の動作がある程度把握できるようになる。これは、朝起床すると電気の使用量が増える、外気温が低ければエアコン暖房を使用する、特定の時間に運転する給湯機等、ある程度共通した複数の機器の運転パターンで合成されていると考えることできるためである。
【0017】
記憶部150は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などにより実現される。記憶部150には、プログラムが記憶される。
受付部120は、入力部110に入力された住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報とを取得し、取得した住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせを受け付ける。
【0018】
処理部130は、受付部120が受け付けた住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせを取得する。
【0019】
処理部130は、取得した住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせに基づいて、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を説明変数、その住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報を目的変数として、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって学習モデル132を作成する。
例えば、処理部130は、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を入力データ、その住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報を教師データとして使用し、オートエンコーダ(AE: AutoEncoder)により学習する。本実施形態では、一例としてAEの中でも特に画像データと親和性の高い、畳み込みニューラルネットワーク(CNN: convolutional neural network)を用いた畳み込みオートエンコーダ(CAE: Convolutional AutoEncoder)を用いた場合について説明を続ける。オートエンコーダは、機械学習において、ニューラルネットワークを使用した次元圧縮のためのアルゴリズムである。オートエンコーダは3層ニューラルネットにおいて、入力層と出力層とに同じデータを用いて教師あり学習させたものである。ぼやけた画像を復元する機能を持つなどの、画像処理で用いられるモデルを使用してもよい。
【0020】
畳み込みオートエンコーダには、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報(訓練データ)が入力され、訓練データの次元数がいったん下げられ、再び戻す処理が行われ、訓練データと一致するデータが出力される。出力された訓練データと一致するデータと、教師データとが一致するように学習が行われる。
【0021】
出力部140は、処理部130が作成した学習モデル132を取得する。出力部140は、取得した学習モデル132を出力する。
受付部120と、処理部130と、出力部140との全部または一部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサが記憶部150に格納されたプログラムを実行することにより実現される機能部(以下、ソフトウェア機能部と称する)である。なお、受付部120と、処理部130と、出力部140との全部または一部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)などのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
【0022】
(学習装置の動作)
図3は、本実施形態に係る学習装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図3を参照して、学習装置100において、入力部110に住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせが複数入力された後の動作について説明する。
例えば、自然冷媒ヒートポンプ給湯機が導入された住宅の全電力使用量から自然冷媒ヒートポンプ給湯機の電力使用量を除いたものの一定期間の時系列データをヒートマップ化したもの、その住宅に含まれる自然冷媒ヒートポンプ給湯機のその一定期間の時系列データをヒートマップ化したものを各住宅について作成する。自然冷媒ヒートポンプ給湯機が導入された住宅の全電力使用量から自然冷媒ヒートポンプ給湯機の電力使用量を除いたものの一定期間の時系列データをヒートマップ化したものを住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とし、その住宅に含まれる自然冷媒ヒートポンプ給湯機のその一定期間の時系列データをヒートマップ化したものをその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報として、入力部110に入力する。
【0023】
図4は、本実施形態に係る学習装置に入力されるデータの一例を示す図である。入力データの一例は、HEMSによって取得した複数の自然冷媒ヒートポンプ給湯機(ヒートポンプ式給湯器。主に夜間に運転する)を設置している戸建住宅の1年分の電力データである。
図3に戻り説明を続ける。
【0024】
(ステップS1-1)
学習装置100において、受付部120は、入力部110に入力された住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報とを取得し、取得した住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器の電力使用量を特定する情報との組み合わせを受け付ける。
(ステップS2-1)
学習装置100において、処理部130は、受付部120が受け付けた住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせを取得する。
処理部130は、取得した住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせに基づいて、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を説明変数、その住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報を目的変数として、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって学習モデル132を作成する。
(ステップS3-1)
学習装置100において、出力部140は、処理部130が作成した学習モデル132を取得する。出力部140は、取得した学習モデル132を出力する。
【0025】
前述した実施形態では、学習装置100に、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報としてヒートマップが入力される場合について説明したが、この例に限られない。
例えば、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報とがヒートマップでない場合に、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報とが、電力使用量を特定する情報をヒートマップへ変換する変換装置へ出力されてもよい。
変換装置は、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報とを取得すると、取得した住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報とをヒートマップへ変換する。変換装置は、ヒートマップへ変換した住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報とを、学習装置100へ出力するようにしてもよい。
前述した実施形態では、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報に、電力使用量に加え、時間の概念を含めた場合について説明したがこの例に限られない。例えば、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報に、外気温データ、ガス使用量データ、日時情報を含めるようにしてもよい。
【0026】
本実施形態に係る学習装置100によれば、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせを複数受け付ける受付部120と、受付部120が受け付けた住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と住宅に含まれる第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報との複数の組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって学習モデルを作成する処理部とを備える。
このように構成することによって、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせを予め複数用意しておくことによって、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習できる。
【0027】
学習装置100において、受付部120が受け付ける住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と住宅に含まれる第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とは、時系列データである。このように構成することによって、住宅での生活パターンや特徴的な運転をする機器の動作をある程度把握できるようにできる。
学習装置100において、受付部120が受け付ける住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と住宅に含まれる第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とは、電力使用量の大小を色の違いで表したものである。このように構成することによって、住宅での生活パターンや特徴的な運転をする機器の動作を見える化できるため、直観的に生活動態を把握できるようにできる。
【0028】
(情報処理システム)
図5は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の概要を示す図である。
情報処理システム10は、住宅(家H)に設置される。家Hでは、HEMS機器HEを経由して、電気製品EA、蓄電池SB、電気自動車EVのバッテリなどの機器に電力が供給される。
電気自動車EVとは、例えば、蓄電池式EV(Battery Electric Vehicle:BEV)、又は、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)である。電気自動車EVは、蓄電池BT(不図示)を備えており、自車の走行に蓄電池BTの電力を使用する。蓄電池BTは、電気自動車EVに接続された充電設備PS(不図示)等からの電力を充電することにより電力を蓄える。
ネットワークNWは、無線または有線による通信網である。このネットワークNWには、インターネットやイントラネットなどが含まれる。より具体的には、ネットワークNWは、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)などによって構成される情報通信ネットワークである。このWANには、例えば、携帯電話網、PHS(Personal Handy-phone System)網、PSTN(Public Switched Telephone Network;公衆交換電話網)、専用通信回線網およびVPN(Virtual Private Network)などが含まれる。
【0029】
管理サーバ200は、複数の住宅の各々に設置されたHEMS機器HEが計測した電気機器EAなどの機器の電力使用量を特定する情報を取得する。例えば、HEMS機器HEは、所定の時間毎に機器の電力使用量を計測する。HEMS機器HEは、顧客の拠点の識別情報と、機器の識別情報と、HEMS機器HEが計測した電力使用量を特定する情報とを含む、電力使用量通知を作成する。HEMS機器HEは、作成した電力使用量通知を管理サーバ200に送信する。
管理サーバ200は、HEMS機器HEが送信した電力使用量通知を受信する。管理サーバ200は、受信した電力使用量通知に含まれる顧客の拠点の識別情報と、機器の識別情報と、HEMS機器HEが計測した電力使用量を特定する情報とを取得する。管理サーバ200は、取得した顧客の拠点の識別情報と、機器の識別情報と、HEMS機器HEが計測した電力使用量を特定する情報とを関連付けて記憶することによって、電力使用量を特定する情報を管理する。
【0030】
ユーザUは、端末装置15を操作することによって、顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とを含む、第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を取得するための電力使用量要求を作成する。端末装置15は作成した、電力使用量要求を、情報処理装置300に送信する。
情報処理装置300は、端末装置15が送信した電力使用量要求を受信する。情報処理装置300は、受信した電力使用量要求に含まれる顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とを取得する。情報処理装置300は、取得した顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とを含む、第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報取得するための電力使用量要求を作成する。情報処理装置300は、作成した電力使用量要求を、管理サーバ200に送信する。
【0031】
管理サーバ200は、情報処理装置300が送信した電力使用量要求を受信する。管理サーバ200は、受信した電力使用量要求に含まれる顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とを取得する。管理サーバ200は、取得した顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とに基づいて、その顧客の拠点の識別情報に関連付けて記憶されているHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報のうち一定期間に該当するものを取得する。管理サーバ200は、取得したHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報と、顧客の拠点識別情報とを含む、電力使用量応答を作成する。管理サーバ200は、作成した電力使用量応答を、情報処理装置300に送信する。
【0032】
情報処理装置300は、管理サーバ200が送信した電力使用量応答を受信する。情報処理装置300は、受信した電力使用量応答に含まれる一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報と、顧客の拠点の識別情報とを取得する。情報処理装置300は、取得した一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報と、顧客の拠点の識別情報とを受け付ける。
情報処理装置300は、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報と住宅に含まれる第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報との複数の組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって作成された学習モデルを記憶している。この学習モデルは、例えば、前述した学習装置100によって作成されたものである。
情報処理装置300は、受け付けた一定期間の第1機器の電力使用量を特定する情報に対して学習モデルが出力する第2機器の電力使用量を特定する情報を取得する。情報処理装置300は、取得した第2機器の電力使用量を特定する情報と顧客の拠点の識別情報とを含む、端末装置15を宛先とする電力使用量応答を作成する。情報処理装置300は、作成した電力使用量応答を、端末装置15に送信する。
【0033】
端末装置15は、情報処理装置300が送信した電力使用量応答を受信する。端末装置15は、受信した電力使用量応答に含まれる第2機器の電力使用量を特定する情報と顧客の拠点の識別情報とを取得する。端末装置15は、取得した第2機器の電力使用量を特定する情報と顧客の拠点の識別情報とに基づいて、顧客の拠点の識別情報と第2機器の電力使用量とを表示する。
以下、情報処理システム10に含まれる情報処理装置300について説明する。
【0034】
[情報処理装置]
図6は、本発明の実施形態に係る情報処理装置の一例を示す図である。
本実施形態に係る情報処理装置300は、端末装置15が送信した電力使用量要求を受信する。情報処理装置300は、受信した電力使用量要求に含まれる顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とを取得する。情報処理装置300は、取得した顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とを含む、電力使用量要求を作成する。情報処理装置300は、作成した電力使用量要求を、管理サーバ200に送信する。
情報処理装置300は、管理サーバ200が送信した電力使用量応答を受信する。情報処理装置300は、受信した電力使用量応答に含まれる一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報と、顧客の拠点の識別情報とを取得する。情報処理装置300は、取得した一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報と、顧客の拠点の識別情報とを受け付ける。
情報処理装置300は、受け付けた第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報に対して学習モデルが出力する第2機器の電力使用量を特定する情報を取得する。情報処理装置300は、取得した第2機器の電力使用量を特定する情報と顧客の拠点の識別情報とを含む、端末装置15を宛先とする電力使用量応答を作成する。情報処理装置300は、作成した電力使用量応答を、端末装置15に送信する。
【0035】
情報処理装置300は、スマートフォン、携帯端末、又はパーソナルコンピュータ、タブレット端末装置、あるいはその他の情報処理機器として実現される。情報処理装置300は、例えば、通信部310と、受付部320と、処理部330と、作成部335と、記憶部150とを備える。
通信部310は、通信モジュールによって実現される。具体的には、通信部310は、有線通信を行うデバイスによって構成される。また、通信部310は、LTE(Long Term Evolution)、無線LAN(Local Area Network)等の無線通信技術で無線通信を行う無線デバイスによって構成されてもよい。通信部310は、通信ネットワークNWを介して、端末装置15、管理サーバ200などの装置との間で通信する。
具体的には、通信部310は、端末装置15が送信した電力使用量要求を受信する。通信部310は、作成部335が出力した電力使用量要求を取得し、取得した電力使用量要求を管理サーバ200へ送信する。通信部310は、管理サーバ200が送信した電力使用量応答を受信する。通信部310は、作成部335が出力した電力使用量応答を取得し、取得した電力使用量応答を端末装置15へ送信する。
【0036】
受付部320は、通信部310が受信した電力使用量要求を取得する。受付部320は、取得した電力使用量要求に含まれる顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とを取得し、取得した顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とを受け付ける。
作成部335は、受付部320が受け付けた顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とを取得し、取得した顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とを含む、管理サーバ200を宛先とする電力使用量要求を作成する。作成部335は、作成した電力使用量要求を通信部310に出力する。
【0037】
受付部320は、通信部310が受信した電力使用量応答を取得する。受付部320は、取得した電力使用量応答に含まれる顧客の拠点の識別情報と一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報とを取得し、取得した顧客の拠点の識別情報と一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報とを受け付ける。一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報の一例は、時系列データである。以下、一例として、一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報が時系列データである場合について説明を続ける。
一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報は、
図2を適用できる。一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報などの電力使用量を特定する情報の一例は、ヒートマップである。第1機器の電力使用量を特定する情報は、電力使用量の大小が色の違いで表されている。
【0038】
記憶部350は、HDDやフラッシュメモリ、RAM、ROMなどにより実現される。記憶部350には、プログラムが記憶される。
処理部330は、受付部320が受け付けた顧客の拠点の識別情報と一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報とを取得する。
処理部330は、学習モデル332を含む。学習モデル332は、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせに基づいて、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を説明変数、その住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報を目的変数として、住宅に含まれる第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報とその住宅に含まれる第2機器のその一定期間の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって作成されたものである。
【0039】
処理部330は、取得した一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報を学習モデル332に入力する。処理部330は、入力した一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報に対して学習モデル332が出力した第2機器の電力使用量を特定する情報を取得する。処理部330は、顧客の拠点の識別情報と取得した第2機器の電力使用量を特定する情報とを作成部335に出力する。
作成部335は、処理部330が出力した顧客の拠点の識別情報と取得した第2機器の電力使用量を特定する情報とを取得する。作成部335は、取得した顧客の拠点の識別情報と取得した第2機器の電力使用量を特定する情報とを含む、端末装置15を宛先とする電力使用量応答を作成する。作成部335は、作成した電力使用量応答を通信部310に出力する。
受付部320と、処理部330と、作成部335との全部または一部は、例えば、CPUなどのプロセッサが記憶部350に格納されたプログラムを実行することにより実現される機能部(以下、ソフトウェア機能部と称する)である。なお、受付部320と、処理部330と、作成部335との全部または一部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
【0040】
(情報処理システムの動作)
図7は、本実施形態に係る情報処理システムの動作の例1を示すフローチャートである。
図7を参照して、管理サーバ200が、HEMS機器HEによって測定された第1機器の電力使用量を管理する処理について説明する。
(ステップS1-2)
HEMS機器HEは、第1機器の電力使用量を計測する。
(ステップS2-2)
HEMS機器HEは、顧客の拠点の識別情報と、HEMS機器HEの識別情報と、計測した第1機器の電力使用量を特定する情報とを含む、電力使用量通知を作成する。
(ステップS3-2)
HEMS機器HEは、作成した電力使用量通知を管理サーバ200に送信する。
【0041】
(ステップS4-2)
管理サーバ200は、HEMS機器HEが送信した電力使用量通知を受信する。管理サーバ200は、受信した電力使用量通知に含まれる顧客の拠点の識別情報と、HEMS機器HEの識別情報と、第1機器の電力使用量を特定する情報とを取得する。
(ステップS5-2)
管理サーバ200は、取得した顧客の拠点の識別情報と、HEMS機器HEの識別情報と、第1機器の電力使用量を特定する情報とを関連付けて記憶することによって、電力使用量を特定する情報を管理する。その後、ステップS1-2に戻る。
【0042】
図8は、本実施形態に係る情報処理システムの動作の例2を示すフローチャートである。
図8を参照して、端末装置15が要求した第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報に基づいて、情報処理装置300が、管理サーバ200から一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報を取得する。情報処理装置300が、取得した一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報に基づいて、第2機器の電力使用量を特定する情報を取得し、取得した第2機器の電力使用量を特定する情報を端末装置15に通知する処理について説明する。
【0043】
(ステップS1-3)
端末装置15は、ユーザUの操作に基づいて、顧客の拠点の識別情報と第2機器の識別情報と一定期間を特定する情報とを含む、電力使用量要求を作成する。
(ステップS2-3)
端末装置15は作成した、電力使用量要求を、情報処理装置300に送信する。
(ステップS3-3)
情報処理装置300において、通信部310は、端末装置15が送信した電力使用量要求を受信する。受付部320は、通信部310が受信した電力使用量要求に含まれる顧客の拠点の識別情報と第2機器の識別情報と一定期間を特定する情報とを受け付ける。
(ステップS4-3)
情報処理装置300において、作成部335は、受付部320が受け付けた顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とを取得する。作成部335は、取得した顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とを含む、電力使用量要求を作成する。
(ステップS5-3)
情報処理装置300において、作成部335は、作成した電力使用量要求を、通信部310に出力する。通信部310は、作成部335が出力した電力使用量要求を取得し、取得した電力使用量要求を、管理サーバ200に送信する。
【0044】
(ステップS6-3)
管理サーバ200は、情報処理装置300が送信した電力使用量要求を受信する。管理サーバ200は、受信した電力使用量要求に含まれる顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とを取得する。管理サーバ200は、取得した顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とに基づいて、その顧客の拠点の識別情報に関連付けて記憶されているHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報のうち一定期間に該当するものを取得する。
(ステップS7-3)
管理サーバ200は、取得したHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報と顧客の拠点の識別情報とを含む、電力使用量応答を作成する。
(ステップS8-3)
管理サーバ200は、作成した電力使用量応答を、情報処理装置300に送信する。
【0045】
(ステップS9-3)
情報処理装置300において、通信部310は、管理サーバ200が送信した電力使用量応答を受信する。受付部320は、通信部310が受信した電力使用量応答に含まれる一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報と、顧客の拠点の識別情報とを取得する。受付部320は、取得した一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報と、顧客の拠点の識別情報とを受け付ける。
(ステップS10-3)
情報処理装置300において、処理部330は、受付部320が受け付けた一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報を学習モデル332に入力し、入力した一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した電力使用量を特定する情報に対して学習モデル332が出力する第2機器の電力使用量を特定する情報を取得する。
(ステップS11-3)
情報処理装置300において、処理部330は、取得した第2機器の電力使用量を特定する情報と顧客の拠点の識別情報とを作成部335に出力する。作成部335は、処理部330が出力した第2機器の電力使用量を特定する情報と顧客の拠点の識別情報とを取得する。作成部335は、取得した第2機器の電力使用量を特定する情報と顧客の拠点の識別情報とを含む、端末装置15を宛先とする電力使用量応答を作成する。
【0046】
(ステップS12-3)
情報処理装置300において、作成部335は、作成した電力使用量応答を通信部310に出力する。通信部310は、作成部335が出力した電力使用量応答を取得し、取得した電力使用量応答を、端末装置15に送信する。
(ステップS13-3)
端末装置15は、情報処理装置300が送信した電力使用量応答を受信する。端末装置15は、受信した電力使用量応答に含まれる一定期間の住宅に含まれる第2機器の電力使用量を特定する情報と顧客の拠点の識別情報とを取得する。
(ステップS14-3) 端末装置15は、取得した第2機器の電力使用量を特定する情報と、顧客の拠点の識別情報とに基づいて、顧客の拠点の識別情報と第2機器の電力使用量を表示する。
【0047】
前述した実施形態では、情報処理装置300に学習モデル332が記憶されている場合について説明したが、この例に限られない。例えば、学習モデル332がクラウド上に記憶されていてもよい。この場合、情報処理装置300は、クラウド上の学習モデル332に、一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報を入力し、入力した一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報に対して学習モデル332が出力する第2機器の電力使用量を特定する情報を取得する。
前述した実施形態において、ユーザUは情報処理装置300に顧客の拠点の識別情報と一定期間を特定する情報とを入力し、第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を取得するための操作を行ってもよい。情報処理装置300は、ユーザUの操作に対して第2機器の電力使用量を特定する情報と顧客の拠点の識別情報とに基づいて顧客の拠点の識別情報と第2機器の電力使用量とを表示部(図示なし)に表示するようにしてもよい。
【0048】
図9は、本実施形態に係る情報処理装置の効果の例1を示す図である。
図9において、左図は情報処理装置300に入力される一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報の一例であり、真中の図は一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報に対して学習モデル332が出力した第2機器の電力使用量を特定する情報の一例であり、右図は、実際の一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報の一例である。この例では、第2機器の一例として自然冷媒ヒートポンプ給湯機を適用した場合について示す。
図9によれば、真中の図に示される一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報と、右図に示される実際の一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報とが類似していることが分かる。つまり、一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報に対して学習モデル332が出力した一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報が妥当であることが分かる。
【0049】
図10と
図11とは、本実施形態に係る情報処理装置の効果の例2を示す図である。オープンテスト用データのうち、3軒のデータを学習済みネットワークに投入した際の結果を示す。
図10(a)、(b)、(c)の各々において、左から実測値、補正後推定値、残差を示す。またそれぞれのケース誤差評価を
図11に示す。
図10(a)のcase1と、
図10(b)のcase2については概ね再現されているが、
図10(c)のcase3では(後処理なし)、積算値比86.9%であり、他のケースより劣っている。case3では夕方以降に貯湯量が減り、湯切れ気味になる日が多く、給湯器が追い焚き運転をしているケースと考えられるが、今回はこのようなケースの学習データが少なかったため、学習が十分にできていないことが一因と考えられる。他の標準的な運転をしていると考えられるケースの誤差評価を見ると積算値比が後処理前でもcase1、case2で95%を超えているのが分かる。
前述した実施形態では、一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報に、第1機器の電力使用量に加え、時間の概念を含めた場合について説明したがこの例に限られない。例えば、一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報に、外気温データ、ガス使用量データ、日時情報を含めるようにしてもよい。
前述した実施形態において、SM(スマートメータ)から取得したデータに対し、学習結果を適応させることにより、その家(住宅)の用途別電力使用量を推定するようにしてもよい。ここで、データは、これは現地に行くことなく全戸のデータを記録したSMデータセンター等から取得してもよい。
【0050】
本実施形態に係る情報処理装置300によれば、第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を受け付ける受付部320と、住宅に含まれる第1機器の電力使用量を特定する情報と住宅に含まれる第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報との組み合わせに基づいて、第1機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量を特定する情報との関係を機械学習することによって作成された学習モデル332に基づいて、受付部320が受け付けた第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報に対して学習モデル332が出力する第2機器の電力使用量を特定する情報を取得する処理部330とを備える。
このように構成することによって、第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報に対して学習モデル332が出力する第2機器の電力使用量を特定する情報を取得できるため、第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報を取得できれば、住宅に含まれる個別の機器の電力使用量を推定できるため、用途別にエネルギー試料などを計測することなくリプレイス効果などを推定できる。
【0051】
情報処理装置300において、受付部320が受け付ける第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報は、時系列データである。このように構成することによって、住宅での生活パターンや特徴的な運転をする第1機器の動作をある程度把握できるようにできる。
情報処理装置300において、受付部320が受け付ける第1機器の一定期間の電力使用量を特定する情報は、電力使用量の大小を色の違いで表したものである。このように構成することによって、住宅での生活パターンや特徴的な運転をする第1機器の動作を見える化できるため、直観的に生活動態を把握できるようにできる。
【0052】
(情報処理システムの変形例)
実施形態の変形例に係る情報処理システム10aの一例の概要は、
図5を適用できる。ただし、情報処理装置300の代わりに情報処理装置300aを備える点で異なる。
実施形態の変形例に係る情報処理システム10aでは、実施形態に係る情報処理システム10において、情報処理装置300aは、取得した一定期間の住宅に含まれる第2機器の電力使用量を特定する情報に基づいて、第2機器の電力使用料金を導出する。情報処理装置300aは、一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報に基づいて、第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を導出する。情報処理装置300aは、取得した一定期間の住宅に含まれる第2機器の電力使用量を特定する情報と、導出した第2機器の電力使用料金を特定する情報と、導出した第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を特定する情報と、顧客の拠点の識別情報とを含む、端末装置15を宛先とする電力使用量応答を作成する。情報処理装置300aは、作成した電力使用量応答を、端末装置15に送信する。
【0053】
端末装置15は、情報処理装置300aが送信した電力使用量応答を受信する。端末装置15は、受信した電力使用量応答に含まれる一定期間の住宅に含まれる第2機器の電力使用量を特定する情報と、第2機器の電力使用料金を特定する情報と、第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を特定する情報と、顧客の拠点の識別情報とを取得する。端末装置15は、取得した一定期間の住宅に含まれる第2機器の電力使用量を特定する情報と、第2機器の電力使用料金を特定する情報と、第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を特定する情報と、顧客の拠点の識別情報とに基づいて、顧客の拠点の識別情報と、第2機器の電力使用量と、第2機器の電力使用料金と、第2機器の電気以外のエネルギー使用料金とを表示する。
以下、情報処理システム10に含まれる情報処理装置300aについて説明する。
【0054】
[情報処理装置]
図12は、実施形態の変形例に係る情報処理装置の一例を示す図である。
実施形態の変形例に係る情報処理装置300aは、情報処理装置300が実行する処理に加え、以下の処理を実行する。
情報処理装置300aは、一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報に基づいて、第2機器の電力使用料金を導出する。
情報処理装置300aは、一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報に基づいて、第2機器の電気以外のエネルギー使用料金を導出する。例えば、仮に、第2機器が自然冷媒ヒートポンプ給湯機である場合には、情報処理装置300aは、一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報に基づいて第2機器の蓄熱量を導出する。情報処理装置300aは、導出した第2機器の蓄熱量に基づいてガス使用量を導出する。
情報処理装置300aは、取得した一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報と、導出した第2機器の電力使用料金を特定する情報と、第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を特定する情報と、顧客の拠点の識別情報とを含む、端末装置15を宛先とする電力使用量応答を作成する。情報処理装置300aは、作成した電力使用量応答を、端末装置15に送信する。
【0055】
情報処理装置300aは、スマートフォン、携帯端末、又はパーソナルコンピュータ、タブレット端末装置、あるいはその他の情報処理機器として実現される。情報処理装置300aは、例えば、通信部310と、受付部320と、処理部330と、作成部335aと、導出部345と、記憶部350とを備える。
処理部330は、顧客の拠点の識別情報と一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報とを作成部335aと導出部345とへ出力する。
導出部345は、処理部330が出力した顧客の拠点の識別情報と一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報とを取得する。導出部345は、取得した顧客の拠点の識別情報と一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報とに基づいて、第2機器の電力使用料金と、第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を導出する。導出部345は、顧客の拠点の識別情報と導出した第2機器の電力使用料金を特定する情報と、第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を特定する情報とを作成部335aに出力する。
【0056】
作成部335aは、作成部335を適用できる。ただし、作成部335aは、処理部330が出力した顧客の拠点の識別情報と取得した一定期間の住宅に含まれる第2機器の電力使用量を特定する情報とを取得する。作成部335aは、導出部345が出力した顧客の拠点の識別情報と第2機器の電力使用料金を特定する情報と、第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を特定する情報とを取得する。作成部335aは、取得した顧客の拠点の識別情報と、一定期間の住宅に含まれる第2機器の電力使用量を特定する情報と、第2機器の電力使用料金を特定する情報と、第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を特定する情報とを含む、端末装置15を宛先とする電力使用量応答を作成する。作成部335aは、作成した電力使用量応答を通信部310に出力する。
【0057】
(情報処理システムの動作)
図13は、実施形態の変形例に係る情報処理システムの動作の一例を示すフローチャートである。
図13を参照して、
図8を参照して説明した情報処理システムの動作のステップS8-3より後の動作について説明する。
端末装置15が要求した第2機器の一定期間の電力使用量を特定する情報に基づいて、情報処理装置300aが、管理サーバ200から一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報を取得する。情報処理装置300aが、取得した一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報に基づいて、第2機器の電力使用量を特定する情報を取得し、第2機器の電力使用料金と、第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金とを導出する。情報処理装置300aが、取得した第2機器の電力使用量を特定する情報と、導出した第2機器の電力使用料金を特定する情報と第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を特定する情報とを端末装置15に通知する処理について説明する。
【0058】
(ステップS1-4)
情報処理装置300aにおいて、通信部310は、管理サーバ200が送信した電力使用量応答を受信する。
(ステップS2-4)
情報処理装置300aにおいて、受付部320は、通信部310が受信した電力使用量応答に含まれる一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報と顧客の拠点識別情報とを取得する。受付部320は、取得した一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報と顧客の拠点の識別情報とを受け付ける。
(ステップS3-4)
情報処理装置300aにおいて、処理部330は、受付部320が受け付けた一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報を学習モデル332に入力し、入力した一定期間の住宅のHEMS機器HEが計測した第1機器の電力使用量を特定する情報に対して学習モデル332が出力する第2機器の電力使用量を特定する情報を取得する。
【0059】
(ステップS4-4)
情報処理装置300aにおいて、処理部330は、取得した一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報と顧客の拠点の識別情報とを作成部335aと導出部345とへ出力する。導出部345は、処理部330が出力した顧客の拠点の識別情報と一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報とを取得する。
導出部345は、取得した顧客の拠点の識別情報と一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報とに基づいて、第2機器の電力使用料を導出する。導出部345は、顧客の拠点の識別情報と導出した第2機器の電力使用料を特定する情報とを作成部335aに出力する。
(ステップS5-4)
情報処理装置300aにおいて、導出部345は、取得した顧客の拠点の識別情報と一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報とに基づいて、第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を導出する。導出部345は、顧客の拠点の識別情報と導出した第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を特定する情報を作成部335aに出力する。
(ステップS6-4)
情報処理装置300aにおいて、作成部335aは、処理部330が出力した顧客の拠点の識別情報と取得した一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報とを取得する。
作成部335aは、導出部345が出力した顧客の拠点の識別情報と第2機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を特定する情報とを取得する。作成部335aは、取得した顧客の拠点の識別情報と一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用料金を特定する情報と第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を特定する情報とを含む、端末装置15を宛先とする電力使用量応答を作成する。
【0060】
(ステップS7-4)
情報処理装置300aにおいて、作成部335aは、作成した電力使用量応答を通信部310に出力する。通信部310は、作成部335aが出力した電力使用量応答を取得し、取得した電力使用量応答を、端末装置15に送信する。
(ステップS8-4)
端末装置15は、情報処理装置300が送信した電力使用量応答を受信する。端末装置15は、受信した電力使用量応答に含まれる一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用料金を特定する情報と第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を特定する情報と顧客の拠点の識別情報とを取得する。
(ステップS9-4)
端末装置15は、取得した一定期間の第2機器の電力使用量を特定する情報と第2機器の電力使用料金を特定する情報と第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金を特定する情報と顧客の拠点の識別情報とに基づいて、顧客の拠点の識別情報と第2機器の電力使用量と第2機器の電力使用料金と第2機器の電力使用量に相当する電気以外のエネルギー使用料金とを表示する。
【0061】
実施形態の変形例に使用例について説明する。学習モデル(学習データ)は、事前に取得しておく。学習性能が得られる最少数の住宅に対し全電力とエコキュート電力等をHEMSにて取得する。取得したデータを入力とし、機械学習を実施し、学習結果を取得する。
エコキュートの導入を検討しているお客様より自宅のSM管理番号をお聞きする。SMデータセンターよりSM管理番号に相当する電力データを取得する。取得した電力データに学習結果を適応することにより、エコキュート導入時の電力等を推定する。推定された電力量を元に他熱源(ガス等)と比較したコストメリットなどを算出する。このように、学習データを取得することによって、多くのお客さまに対するコンサルに活用できることができる。
実施形態の変形例に係る情報処理装置300aによれば、実施形態に係る情報処理装置300において、処理部330が取得した第2機器の電力使用量を特定する情報に基づいて、第2機器の電力使用料金を導出する導出部345をさらに備える。このように構成することによって、第2機器の電力使用量を特定する情報に基づいて、機器別のコスト等を算定できる。このため、仮に第2機器を導入したことによるランニングコストなどを算定できる。具体的には、仮想的に算定された自然冷媒ヒートポンプ給湯機の電力使用量から電力使用料金を推定し、ガス等の給湯とのコストを比較し、メリットを計算できる。
【0062】
以上、実施形態及びその変形例を説明したが、これらの実施形態及びその変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態及びその変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組合せを行うことができる。これら実施形態及びその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0063】
なお、上述した学習装置と情報処理装置とは、コンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、各機能ブロックの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録する。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、CPUが実行することで実現してもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体のことをいう。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置を含む。
【0064】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、短時間の間、動的にプログラムを保持するものを含んでいてもよい。短時間の間、動的にプログラムを保持するものは、例えば、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線である。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」には、サーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。また、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。また、上記プログラムは、プログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。プログラマブルロジックデバイスは、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)である。
【0065】
なお、上述の学習装置と情報処理装置とは内部にコンピュータを有している。そして、上述した学習装置と情報処理装置との各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0066】
10、10a…情報処理システム、15…端末装置、100…学習装置、110…入力部、120…受付部、130…処理部、132…学習モデル、140…出力部、150…記憶部、200…管理サーバ、300、300a…情報処理装置、310…通信部、320…受付部、330…処理部、332…学習モデル、335、335a…作成部、345…導出部、350…記憶部