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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022173883
(43)【公開日】2022-11-22
(54)【発明の名称】エレベータの表示システム
(51)【国際特許分類】
   B66B 3/02 20060101AFI20221115BHJP
   B66B 1/46 20060101ALI20221115BHJP
   H01H 13/02 20060101ALI20221115BHJP
【FI】
B66B3/02 K
B66B1/46 Z
H01H13/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021079922
(22)【出願日】2021-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155712
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 尚
(72)【発明者】
【氏名】篠原 正幸
(72)【発明者】
【氏名】岡安 裕
(72)【発明者】
【氏名】倉田 剛大
(72)【発明者】
【氏名】上辻 康人
(72)【発明者】
【氏名】森 裕都
(72)【発明者】
【氏名】吉田 勇人
(72)【発明者】
【氏名】三品 匡央
(72)【発明者】
【氏名】北村 智和
【テーマコード(参考)】
3F303
3F502
5G206
【Fターム(参考)】
3F303CA03
3F303DB11
3F303DB18
3F303DC03
3F502HB02
3F502MA01
3F502MA12
3F502MA25
3F502MA29
5G206AS35Q
5G206AS45Q
5G206RS04
5G206RS15
5G206RS35
(57)【要約】
【課題】表示に対する認識度を向上させる。
【解決手段】本発明のエレベータの表示システムは、エレベータのドアを開く開ボタン(OP)およびドアを閉じる閉ボタン(CL)を含む操作盤(OB)を備える。開ボタン(OP)および閉ボタン(CL)は、それぞれ第1画像表示部(10A)を備えている。第1画像表示部(10A)は、前記ドアの移動方向を示す、複数のモチーフが、連続的にドアの移動方向に循環移動するアニメーションを表示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの表示システムであって、
前記エレベータの乗りかご内に設置される操作盤を備え、
前記操作盤は、前記エレベータのドアを開く開ボタンおよび前記ドアを閉じる閉ボタンを備えており、
前記開ボタンおよび前記閉ボタンは、それぞれ第1画像表示部を備えており、
前記第1画像表示部は、前記ドアの移動方向を示す、複数のモチーフが、連続的にドアの移動方向に循環移動するアニメーションを表示する、表示システム。
【請求項2】
前記第1画像表示部は、文字表示部およびアニメーション表示部を有しており、
前記文字表示部は、複数の文字列を切替表示することが可能である、請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記第1画像表示部は、
複数の光源からの光の照射を切り替えることによって表示画像を切り替える表示切替装置であって、
前記表示切替装置は、
複数のレンズが配列されたレンズアレイと、
複数の前記光源から出射された光のそれぞれが、前記レンズアレイのそれぞれの前記レンズによって集光される光が通る領域を含んで配置される複数の画素領域を含む表示部と、を備え、
前記画素領域のそれぞれにおける透過率が所定の静止図柄に対応して設定される、請求項1または2に記載の表示システム。
【請求項4】
エレベータの表示システムであって、
制御部と、前記エレベータの乗りかご内に設置される操作盤とを備え、
前記操作盤は、行き先階を選択する選択ボタンを備えており、
前記選択ボタンは、第2画像表示部を備えており、
前記制御部において前記エレベータの不停止階が設定されている場合、前記第2画像表示部は、表示画像を変更する、表示システム。
【請求項5】
前記操作盤は、キー操作受付部をさらに備え、
前記制御部は、前記キー操作受付部を介した入力に基づき不停止階を設定する、請求項4に記載の表示システム。
【請求項6】
前記第2画像表示部は、不停止階に対応する前記表示画像を消す、請求項4または5に記載の表示システム。
【請求項7】
前記第2画像表示部は、
複数の光源からの光の照射を切り替えることによって表示画像を切り替える表示切替装置であって、
前記表示切替装置は、
複数のレンズが配列されたレンズアレイと、
複数の前記光源から出射された光のそれぞれが、前記レンズアレイのそれぞれの前記レンズによって集光される光が通る領域を含んで配置される複数の画素領域を含む表示部と、を備え、
前記画素領域のそれぞれにおける透過率が所定の静止図柄に対応して設定される、請求項4から6のいずれか1項に記載の表示システム。
【請求項8】
エレベータの表示システムであって、
前記エレベータの乗りかご内に設置される操作盤を備え、
前記操作盤は、行き先階を選択する選択ボタンと、画像切替ボタンとを備えており、
前記選択ボタンは、第2画像表示部を備えており、
前記第2画像表示部は、前記画像切替ボタンを介した切替指示に基づき、前記選択ボタンに表示される行き先階の表示を、低層階から高層階への配列順が逆転するように変更する、表示システム。
【請求項9】
前記第2画像表示部は、
複数の光源からの光の照射を切り替えることによって表示画像を切り替える表示切替装置であって、
前記表示切替装置は、
複数のレンズが配列されたレンズアレイと、
複数の前記光源から出射された光のそれぞれが、前記レンズアレイのそれぞれの前記レンズによって集光される光が通る領域を含んで配置される複数の画素領域を含む表示部と、を備え、
前記画素領域のそれぞれにおける透過率が所定の静止図柄に対応して設定される、請求項8に記載の表示システム。
【請求項10】
エレベータの表示システムであって、
前記エレベータの乗りかご内に設置される操作盤を備え、
前記操作盤は、行き先階を選択する選択ボタンを備えており、
前記選択ボタンは、第2画像表示部を備えており、
前記第2画像表示部は、行き先階表示部および情報表示部を有しており、
前記情報表示部は、操作の受付方法を示す第1表示、前記操作が受け付けられたことを示す第2表示、受け付けられた前記操作をキャンセルするかを問う第3表示のいずれかを表示することができ、
前記第1表示が表示されているときに前記選択ボタンが押されると、前記第2表示に切り替わると共に行き先階が選択され、
前記第2表示が表示されているときに前記選択ボタンが押されると、前記第3表示に切り替わり、
前記第3表示が表示されているときに前記選択ボタンが押されると、行先階の選択をキャンセルすることができる、表示システム。
【請求項11】
前記第2画像表示部は、
複数の光源からの光の照射を切り替えることによって表示画像を切り替える表示切替装置であって、
前記表示切替装置は、
複数のレンズが配列されたレンズアレイと、
複数の前記光源から出射された光のそれぞれが、前記レンズアレイのそれぞれの前記レンズによって集光される光が通る領域を含んで配置される複数の画素領域を含む表示部と、を備え、
前記画素領域のそれぞれにおける透過率が所定の静止図柄に対応して設定される、請求項10に記載の表示システム。
【請求項12】
エレベータの表示システムであって、
前記表示システムは、エレベータ乗り場に設置される表示装置を備えており、
前記表示装置が備える第3画像表示部は、
複数の光源からの光の照射を切り替えることによって表示画像を切り替える表示切替装置であって、
複数のレンズが配列されたレンズアレイと、
複数の前記光源から出射された光のそれぞれが、前記レンズアレイのそれぞれの前記レンズによって集光される光が通る領域を含んで配置される複数の画素領域を含む表示部と、を備え、
前記画素領域のそれぞれにおける透過率が所定の静止図柄に対応して設定され、
エレベータの混雑度に応じて前記第3画像表示部の画像を切り替えることで混雑度を通知する、表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータの表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータのユーザに対して様々な情報を表示する表示システムが従来技術として知られている。このようなエレベータの表示システムは、様々な情報を表示する画像表示部を備え得る。例えば、特許文献1に記載のエレベータ用操作盤は、ドアが閉まる様子をアニメーション表示する戸閉ボタンと、ドアが開く様子をアニメーション表示する戸開ボタンとを備えている。また、ドアが開いていく様子およびドアが閉じていく様子は、開度の異なる複数のドア画像の変遷により表示されている。特許文献2には、タッチスクリーン式の表示入力切り替えシステムが記載されている。特許文献3には、動作信号に関連付けられる具像化した人ピクトグラムと、動作信号によって動作する動作ピクトグラムとを組み合わせたピクトグラムを、隣接する一対の操作スイッチに付した操作装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-40562号公報
【特許文献2】特開2001-302128号公報
【特許文献3】特開2010-254472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1~3に記載の操作盤のように、画像表示部の表示において、アニメーションまたは画像切替によって、表示を強調するまたは表示を変更することができる。
【0005】
しかしながら、例えば開ボタンおよび閉ボタンが特許文献1に記載のようなアニメーションを表示する場合には、アニメーションが繰り返し再生される中で、アニメーションの連続性が途切れ、開ボタンと閉ボタンとを誤認し、誤操作してしまう可能性がある。
【0006】
本開示の一態様は、表示に対する認識度を向上させる表示システムを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るエレベータの表示システムは、前記エレベータの乗りかご内に設置される操作盤を備え、前記操作盤は、前記エレベータのドアを開く開ボタンおよび前記ドアを閉じる閉ボタンを備えており、前記開ボタンおよび前記閉ボタンは、それぞれ第1画像表示部を備えており、前記第1画像表示部は、前記ドアの移動方向を示す、複数のモチーフが、連続的にドアの移動方向に循環移動するアニメーションを表示する。
【0008】
当該構成により、各ボタンの表示に対する認識度が向上し、開ボタンと閉ボタンとを誤認し、誤操作する可能性が低減される。
【0009】
上記表示システムにおいて、前記第1画像表示部は、文字表示部およびアニメーション表示部を有しており、前記文字表示部は、複数の文字列を切替表示することが可能である。当該構成により、同じ文字表示スペースに、多くの情報を表示することができる。具体的には、例えば多言語への対応が可能となる。
【0010】
上記表示システムにおいて、前記第1画像表示部は、複数の光源からの光の照射を切り替えることによって表示画像を切り替える表示切替装置であって、前記表示切替装置は、複数のレンズが配列されたレンズアレイと、複数の前記光源から出射された光のそれぞれが、前記レンズアレイのそれぞれの前記レンズによって集光される光が通る領域を含んで配置される複数の画素領域を含む表示部と、を備え、前記画素領域のそれぞれにおける透過率が所定の静止図柄に対応して設定される。
【0011】
当該構成により、液晶ディスプレイを用いずにアニメーション表示または切替表示を行うことができる。これにより、液晶ディスプレイを用いるよりも低コストの画像表示部を実現することができる。
【0012】
本発明の別の一態様に係るエレベータの表示システムは、制御部と、前記エレベータの乗りかご内に設置される操作盤とを備え、前記操作盤は、行き先階を選択する選択ボタンを備えており、前記選択ボタンは、第2画像表示部を備えており、前記制御部において前記エレベータの不停止階が設定されている場合、前記第2画像表示部は、表示画像を変更する。当該構成により、ユーザは、ボタンを押す前にどの階が不停止階であるかを認識することができる。
【0013】
上記表示システムにおいて、前記操作盤は、キー操作受付部をさらに備え、前記制御部は、前記キー操作受付部を介した入力に基づき不停止階を設定する。当該構成により、キー操作受付部による入力に基づき、表示を変更することができる。
【0014】
上記表示システムにおいて、前記第2画像表示部は、不停止階に対応する前記表示画像を消す。当該構成により、ユーザは、表示が変更された階が不停止階であることをより明確に認識することができる。
【0015】
上記表示システムにおいて、前記第2画像表示部は、複数の光源からの光の照射を切り替えることによって表示画像を切り替える表示切替装置であって、前記表示切替装置は、複数のレンズが配列されたレンズアレイと、複数の前記光源から出射された光のそれぞれが、前記レンズアレイのそれぞれの前記レンズによって集光される光が通る領域を含んで配置される複数の画素領域を含む表示部と、を備え、前記画素領域のそれぞれにおける透過率が所定の静止図柄に対応して設定される。
【0016】
当該構成により、液晶ディスプレイを用いずにアニメーション表示または切替表示を行うことができる。これにより、液晶ディスプレイを用いるよりも低コストの画像表示部を実現することができる。
【0017】
本発明の別の一態様に係るエレベータの表示システムは、前記エレベータの乗りかご内に設置される操作盤を備え、前記操作盤は、行き先階を選択する選択ボタンと、画像切替ボタンとを備えており、前記選択ボタンは、第2画像表示部を備えており、前記第2画像表示部は、前記画像切替ボタンを介した切替指示に基づき、前記選択ボタンに表示される行き先階の表示を、低層階から高層階への配列順が逆転するように変更する。
【0018】
当該構成により、幅広いユーザにとって使いやすい操作盤を実現することができる。すなわち操作盤の操作性を向上させることができる。
【0019】
上記表示システムにおいて、前記第2画像表示部は、複数の光源からの光の照射を切り替えることによって表示画像を切り替える表示切替装置であって、前記表示切替装置は、複数のレンズが配列されたレンズアレイと、複数の前記光源から出射された光のそれぞれが、前記レンズアレイのそれぞれの前記レンズによって集光される光が通る領域を含んで配置される複数の画素領域を含む表示部と、を備え、前記画素領域のそれぞれにおける透過率が所定の静止図柄に対応して設定される。
【0020】
当該構成により、液晶ディスプレイを用いずにアニメーション表示または切替表示を行うことができる。これにより、液晶ディスプレイを用いるよりも低コストの画像表示部を実現することができる。
【0021】
本発明の別の一態様に係るエレベータの表示システムは、前記エレベータの乗りかご内に設置される操作盤を備え、前記操作盤は、行き先階を選択する選択ボタンを備えており、前記選択ボタンは、第2画像表示部を備えており、前記第2画像表示部は、行き先階表示部および情報表示部を有しており、前記情報表示部は、操作の受付方法を示す第1表示、前記操作が受け付けられたことを示す第2表示、受け付けられた前記操作をキャンセルするかを問う第3表示のいずれかを表示することができ、前記第1表示が表示されているときに前記選択ボタンが押されると、前記第2表示に切り替わると共に行き先階が選択され、前記第2表示が表示されているときに前記選択ボタンが押されると、前記第3表示に切り替わり、前記第3表示が表示されているときに前記選択ボタンが押されると、行先階の選択をキャンセルすることができる。
【0022】
当該構成により、ユーザはボタンの操作方法を容易に認知することができ、操作性が向上する。
【0023】
上記表示システムにおいて、前記第2画像表示部は、複数の光源からの光の照射を切り替えることによって表示画像を切り替える表示切替装置であって、前記表示切替装置は、複数のレンズが配列されたレンズアレイと、複数の前記光源から出射された光のそれぞれが、前記レンズアレイのそれぞれの前記レンズによって集光される光が通る領域を含んで配置される複数の画素領域を含む表示部と、を備え、前記画素領域のそれぞれにおける透過率が所定の静止図柄に対応して設定される。
【0024】
当該構成により、液晶ディスプレイを用いずにアニメーション表示または切替表示を行うことができる。これにより、液晶ディスプレイを用いるよりも低コストの画像表示部を実現することができる。
【0025】
本発明の別の一態様に係るエレベータの表示システムは、エレベータ乗り場に設置される表示装置を備えており、前記表示装置が備える第3画像表示部は、複数の光源からの光の照射を切り替えることによって表示画像を切り替える表示切替装置であって、複数のレンズが配列されたレンズアレイと、複数の前記光源から出射された光のそれぞれが、前記レンズアレイのそれぞれの前記レンズによって集光される光が通る領域を含んで配置される複数の画素領域を含む表示部と、を備え、前記画素領域のそれぞれにおける透過率が所定の静止図柄に対応して設定され、エレベータの混雑度に応じて前記画像表示部の画像を切り替えることで混雑度を通知する。
【0026】
当該構成により、ユーザはエレベータ内の状況を容易に把握することができ、利便性が向上する。さらに液晶ディスプレイを用いずにアニメーション表示または切替表示を行うことができる。これにより、液晶ディスプレイを用いるよりも低コストの画像表示部を実現することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明の一態様によれば、表示に対する認識度を向上させる表示システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】エレベータの乗りかご内の様子を示しており、操作盤の適用場面の一例を示す図である。
図2】本発明の実施形態1に係る表示システムの例示的な構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態1に係る第1画像表示部10Aが表示する、例示的な表示画面を示す図である。
図4】表示切替装置10の基本構成を示す模式図である。
図5】符号501、符号502および符号503に示す図は、それぞれ図4におけるレンズアレイの構成例を示す図である。
図6】上記レンズアレイによる集光の状態の例を示す図である。
図7】符号701、符号702、符号703および符号704に示す図は、それぞれ表示切替装置の表示部の切替表示例を示す図である。
図8】表示切替装置の表示部、レンズアレイを構成するレンズおよび光源の対応関係を示す図である。
図9】本発明の実施形態2に係る表示システムの例示的な構成を示すブロック図である。
図10】本発明の実施形態2に係る第2画像表示部が表示する、例示的な表示画面を示す図である。
図11】本発明の実施形態2に係る第2画像表示部が表示する、他の例示的な表示画面を示す図である。
図12】本発明の実施形態3に係る表示システムの例示的な構成を示すブロック図である。
図13】本発明の実施形態3に係る第2画像表示部が表示する、例示的な表示画面を示す図である。
図14】本発明の実施形態3に係る第2画像表示部が表示する、別の例示的な表示画面を示す図である。
図15】本発明の実施形態4に係る第2画像表示部が表示する例示的な表示画面を示す図である。
図16】本発明の実施形態5に係る表示システムの例示的な構成を示すブロック図である。
図17】本発明の実施形態5に係るディスプレイDPの表示画面および第3画像表示部が表示する例示的な表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
〔実施形態1〕
以下、本開示の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。本開示の表示システムは、エレベータの表示システムであって、アニメーションまたは切替画像を含む画像表示部を備えるシステムである。本実施形態では、本開示の表示システムの一態様としての表示システム1Aについて説明する。
【0030】
まず、図1図3を用いて、表示システム1Aが適用される場面の一例について説明する。本実施形態の表示システム1Aは、エレベータの乗りかご内に設置される操作盤OBを備えている。図1は、エレベータの乗りかご内の様子を示しており、操作盤OBの適用場面の一例を示す図である。図2は、表示システム1Aの例示的な構成を示すブロック図である。操作盤OBは、図1に示すように、エレベータのドアを開く開ボタンOPおよび当該ドアを閉じる閉ボタンCLを備えている。図1および図2に示すように、表示システム1Aは、制御部20および操作盤OB1を備えている。操作盤OB1は、開ボタンOPおよび閉ボタンCLを備えており、当該開ボタンOPおよび閉ボタンCLは、それぞれ第1画像表示部10Aを備えている。本実施形態において、第1画像表示部10Aの表示は、制御部20によって制御され得る。
【0031】
図3は、第1画像表示部10Aが表示する、例示的な表示画面を示す図である。なお、図3は、第1画像表示部10Aの表示に含まれる経時的に変化するアニメーションを、一時停止させたときの様子を示している。
【0032】
図3の符号301には、例示的な開ボタンOPおよび閉ボタンCLが備える、第1画像表示部10Aの表示画面が示されている。図3の符号302には、別の例示的な開ボタンOP1および閉ボタンCL1が備える、第1画像表示部10Aの表示画面が示されている。第1画像表示部10Aは、文字列を表示する文字表示部11と、アニメーションが表示されるアニメーション表示部12とを有している。
【0033】
文字表示部11には、「ひらく」、「とじる」、「OPEN」または「CLOSE」など、各ボタンが有する機能を示す文字列が表示され得る。アニメーション表示部12には、各種モチーフの動作または切替により構成されるアニメーションが表示され得る。なお、アニメーション表示部12には、静止画が含まれていてもよい。
【0034】
図3に示す例において、文字表示部11は、各ボタンにつき、1つの文字列を表示しているが、複数の文字列を同時に表示していてもよい。複数の文字列を表示することにより、例えば多言語への対応が可能となる。また、複数の文字列を切替表示してもよい。複数の文字列を切替表示することにより、表示範囲を拡大することなく、例えば多言語への対応が可能となる。
【0035】
図3に示す例において、アニメーション表示部12には、アニメーションが表示されている間、ドアの左扉の移動方向を示すモチーフMLおよび右扉の移動方向を示すモチーフMRが、それぞれ複数表示されている。図3の符号301に示される例では、モチーフMRおよびモチーフMLは、三角形状である。また、アニメーション表示部12において、これらのモチーフMRおよびモチーフMLが、連続的に各扉の移動方向に循環移動するアニメーションを表示し得る。
【0036】
図3の符号302に示される開ボタンOP1および閉ボタンCL1では、モチーフMRおよびモチーフMLが、くさび形状を有する点が開ボタンOPおよび閉ボタンCLと異なる。他の構成については、開ボタンOPおよび閉ボタンCLと同様である。モチーフMRおよびモチーフMLの形状については、上記例に限定されず、各扉の移動方向を示すことのできる形状であればよい。
【0037】
第1画像表示部10Aは、上記アニメーションにより、開ボタンOPはユーザがドアを開きたいときに用いるボタンであり、閉ボタンCLはユーザがドアと閉じたいときに用いるボタンであることを強調することができる。さらに、ドアの移動方向を示す、複数のモチーフが、連続的にドアの移動方向に循環移動するアニメーションを表示することにより、各ボタンの表示に対する認識度が向上し、開ボタンと閉ボタンとを誤認する可能性が低減される。つまり誤操作の可能性も低減される。
【0038】
開ボタンOPおよび閉ボタンCLは、ユーザによるドアの開閉操作のために用いられるものであり、エレベータが移動している間は、操作不可能である。そのため、第1画像表示部10Aは、エレベータが各階に停止しているときにのみ、文字列および/またはアニメーションを表示してもよい。さらに、エレベータが各階に停止しており、開ボタンOPおよび閉ボタンCLが操作可能であるときに、文字列および/またはアニメーションの色および/または強度を変更してもよい。このように表示の色または強度を変更することにより、操作可能であることを強調することができる。
【0039】
また、開ボタンOPの文字表示部11およびアニメーション表示部12における表示の色を、緑または青などとしてもよい。一方閉ボタンCLの文字表示部11およびアニメーション表示部12における表示の色を、黄色または赤などとしてもよい。閉ボタンCLによるドアの閉鎖操作は、人または物などを挟まないように注意しながら行う必要がある。そのため、直感的に危険性を感じられる黄色または赤などの色を用いることにより、注意喚起を促すことができる。
【0040】
また、ドアの開閉動作中に、開ボタンOPおよび閉ボタンCLの、文字列および/またはアニメーションの、色および/または強度を変更してもよい。
【0041】
エレベータによっては、開ボタンOPを長押しすることでドアの開放時間を延長することができる場合がある。このような場合、開ボタンOPを長押しすると、制御部20は、第1画像表示部10Aの表示を、例えば「開延長」の表示に切り替えてもよい。
【0042】
<第1画像表示部について>
第1画像表示部10Aは、以下に詳述する表示切替装置10によって実現されてもよい。
【0043】
(表示切替装置の基本構成)
図4は、本実施形態に係る表示切替装置10の基本構成を示す模式図である。図4に示すように、表示切替装置10は、図面における上から下の順に、光吸収部材2と、光拡散部材3と、表示集光部46と、複数の光源7と、光源7が取り付けられる基板8とを備える。
【0044】
光吸収部材2と、光拡散部材3と、表示部45と、レンズアレイ6とは、筐体9により支持される。さらに、複数の光源7が取付けられた基板8に筐体9を取付けることにより表示切替装置10の基本構成がなされる。また、表示切替装置10は、光吸収部材2の上方に損傷防止用の保護層を備えてもよい。上述の各部材のサイズは、第1画像表示部10Aの大きさに応じて適宜設計され得る。
【0045】
光吸収部材2は、光を吸収する部材であり、光拡散部材3は、光を拡散する部材である。すなわち、光吸収部材2と、光拡散部材3とを調光部材と総称することができる。当該調光部材の構成例としては、例えばスモーク、ハーフミラー、偏光板、カラー板、拡散板、表示画像を表示する部材、拡散板と組み合わせて拡散機能をもったスモークなどが挙げられる。
【0046】
表示集光部46は、表示部45とマイクロレンズアレイ(以下、レンズアレイと略称する)6とを備えている。表示部45は、画像層4と、マトリクス層5とからなり、表示すべき画像(表示画像)Pを表示する。マトリクス層5は、例えば画素領域45a(開口、以下同様)と、画素領域45a以外の領域である画素周囲領域45b(マスク、以下同様)とを備える。画像層4と、マトリクス層5とは接合されている。なお、ここでいう「画素周囲領域45b」とは、画素領域45aのそれぞれの周囲にあって、透過率が一定である領域を指す。また、画素周囲領域45bは光源側からの光、すなわち、レンズアレイ6が配置されている側からの光を遮光する。
【0047】
図4に示すように、表示部45の下方に設けられたレンズアレイ6は、基板8に取付けられた複数の光源7が射出する光を集光する。レンズアレイ6は、複数のレンズが配列されて構成される。
【0048】
表示部45は、複数の光源7の位置から出射された光のそれぞれが、レンズアレイ6のそれぞれの前記レンズによって集光される光が通る領域を含んで配置される画素領域45aを複数備え、画素領域45aのそれぞれにおける透過率が所定の静止図柄に対応して設定されている。
【0049】
複数の光源7は、例えば、RGBLEDであってもよい。
【0050】
以上のような構成の表示切替装置10により、複数の光源7からの光の照射を切り替えることによって表示画像Pが切り替えられる。なお、光源7の点灯・消灯の切替は、例えば、制御部20によって行われる。
【0051】
(レンズアレイの構成例)
図5の符号501、符号502および符号503に示す図は、それぞれ図4におけるレンズアレイ6の構成例を示す図である。具体的には、図5の符号501に示す図に示すように、レンズアレイ6は、複数のレンズが二次元マトリックス状に配列されて構成される。
【0052】
図5の符号502は、レンズアレイ6の一部を拡大して示す斜視図であり、図5の符号503に示す図は、レンズアレイ6の一部を拡大して示す部分断面図である。
【0053】
図6は、レンズアレイ6による集光の状態の例を示す図である。図6より、光源の位置を変えることにより集光箇所を変化させることができることが理解され得る。
【0054】
図7の符号701、符号702、符号703および符号704に示す図は、それぞれ表示部45の切替表示例を示す図である。図7の符号701に示す図は、表示部45(画像層4)に表示される表示例であり、符号702に示す図は表示される図柄の例示であり、符号703に示す図は符号701に示す図のA部の拡大図であり、符号704に示す図は符号703に示す図のB部の拡大図である。
【0055】
図7に示す表示例では、例えば同一の画像層に画像P3(例示では平仮名「き」)と、画像P4(例示では図柄「△」)と、画像P5(例示では大文字のアルファベット「G」)と、画像P6(例示では数字「6」)とを切替えて表示することができる。
【0056】
図7の符号704に示すように、一例として、表示部45全体を、1つの区域に最大4つの画素領域45aを含むように複数の区域(複数の画素)に区切って表示を切り替えることが可能である。また、図7の符号704に示すように、表示部45の画素領域45a以外の領域は画素周囲領域45bとなっている。
【0057】
図8は、表示部45、レンズアレイ6を構成するレンズおよび光源7の対応関係を示す図である。図8において、2つの画素が例示され、前記各光源からの光はレンズアレイ6に集光されてそれぞれ対応する画素領域45aから出射する。表示部45の各画素は、それぞれ画素領域45aと、画素周囲領域45bに分割されている。図8に示す光源7a~7dは、例えばそれぞれ白光、緑光、赤光、青光を出射する光源であってよい。
【0058】
第1画像表示部として上述のような表示切替装置を用いることにより、液晶ディスプレイを用いずにアニメーション表示または切替表示を行うことができる。これにより、液晶ディスプレイを用いるよりも低コストの画像表示部を実現することができる。
【0059】
なお、実施形態1に記載した複数のモチーフが循環移動するアニメーションは、開ボタンおよび閉ボタンが備える画像表示部に対してだけではなく、エレベータの乗りかご内またはエレベータホールに設置される他のディスプレイの画像表示部に適用してもよい。例えば、エレベータの乗りかご内に設置される、リアルタイムの階数表示をするディスプレイにおいてエレベータの上昇または下降に合わせ、エレベータの移動方向を示すモチーフが循環移動するアニメーションを表示してもよい。これにより、エレベータの動作状況の把握が容易となる。
【0060】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。以降の実施形態についても同様である。
【0061】
オフィス用エレベータなどでは、例えば時間帯によって停止しない階が設定される場合がある。このようなエレベータでは、停止しない階のボタンを押すと、例えば、「その階には止まりません」などのアナウンスによって不停止階であることが通知され得る。また、ホテルのエレベータなどでは、宿泊者が宿泊カードを読み込ませることにより、行き先階を選択するボタンが操作可能となる操作盤を搭載している場合がある。
【0062】
実施形態2では、上述のようにボタン操作の受付不可なボタンをユーザにわかりやすく表示する構成について説明する。以下では、当該構成の一態様としての表示システム1Bについて説明する。
【0063】
図9は、表示システム1Bの例示的な構成を示すブロック図である。実施形態2の表示システム1Bは、エレベータの乗りかご内に設置される操作盤OB2を備えている。操作盤OB2は、行き先階を選択する選択ボタンSLを備えており(図1参照)、当該選択ボタンSLは、第2画像表示部10Bを備えている。第2画像表示部10Bの表示は、制御部20によって制御され得る。
【0064】
第2画像表示部10Bは、制御部20においてエレベータの不停止階が設定されている場合、第2画像表示部10Bに表示される表示画像を変更することができる。より具体的には、制御部20は、エレベータの動作を制御する動作制御部(図示せず)から、不停止階に関する情報を受信し、不停止階として設定し得る。制御部20は、不停止階に関する情報を受信すると、第2画像表示部10Bを制御し、当該不停止階に該当する選択ボタンSLの第2画像表示部10Bの表示画像を変更することができる。
【0065】
ここで、操作盤OB2は、必要に応じてキー操作受付部31を備えていてもよい。この場合、制御部20は、キー操作受付部31を介した入力に基づき不停止階を設定してもよい。キー操作受付部31は特に限定されず、例えば、タッチパネルなどユーザの入力を受け付け得るものであればよい。
【0066】
図10は、第2画像表示部10Bが表示する、例示的な表示画面を示す図である。図10では、3階が不停止階と設定されており、3階のボタンの表示が、数字のみの表示から、操作を受け付けないことを示すシンボルマークが追加された表示に変更された例が示されている。当該シンボルマークは、図10に示される例に限定されず、ユーザが操作を受け付けないボタンであることを認識し得る形状であればよい。このように不停止階が明確に分かる表示に切り替わることにより、ユーザは、ボタンを押す前に不停止階を認識することができる。
【0067】
また、第2画像表示部10Bに示される数字および/またはシンボルの色を変更してもよい。例えば、操作を受け付けない階のボタンの数字および/またはシンボルの色を黄色または赤などの注意喚起を促すような色としてもよい。一方、操作を受け付け得る階のボタンの数字および/またはシンボルの色は、緑または青などの色としてもよい。
【0068】
図11は、第2画像表示部10Bが表示する、他の例示的な表示画面を示す図である。図11に示される図のように、操作を受け付けない階(不停止階)の表示を、黒のマスク表示などで消すように変更してもよい。図11に示す表示画面の変更は、例えば、ホテルのエレベータなどに適用可能であり、宿泊カードを読み込ませることにより、図11の符号1101に示す状態から、符号1102に示す状態へと表示を変更し得る。なお、全ての黒マスク表示を消す必要はなく、宿泊者が許可された階の表示のみ数字表示となるよう変更される態様であってもよい。当該構成により、ユーザは、表示が変更された階が不停止階であることをより明確に認識することができる。
【0069】
なお、実施形態1と同様、第2画像表示部10Bは、上述した表示切替装置10によって実現されてもよい。第2画像表示部として上述のような表示切替装置を用いることにより、液晶ディスプレイを用いずにアニメーション表示または切替表示を行うことができる。これにより、液晶ディスプレイを用いるよりも低コストの画像表示部を実現することができる。
【0070】
〔実施形態3〕
エレベータによっては、行き先階を選択する選択ボタンSLにおいて、上層階のボタンの配置位置が高く、子供などの背が低い人が押しづらい場合がある。
【0071】
実施形態3では、上述のような場合に、選択ボタンSLの表示を切り替え得る構成について説明する。
【0072】
図12は、表示システム1Cの例示的な構成を示すブロック図である。実施形態3の表示システム1Cは、エレベータの乗りかご内に設置される操作盤OB3を備えている。操作盤OB3は、画像切替ボタン32を備える点が実施形態2の操作盤OB2と異なる。
【0073】
図13は、第2画像表示部10Bが表示する、例示的な表示画面を示す図である。図13の符号1301は、画像切替ボタン32が押される前の選択ボタンSLを示している。図13の符号1302は、画像切替ボタン32が押され、選択ボタンSLの表示が切り替えられた後の選択ボタンSLを示している。
【0074】
図13に示すように、第2画像表示部10Bは、画像切替ボタン32を介した切替指示に基づき、選択ボタンSLに表示される行き先階の表示を、低層階から高層階への配列順が逆転するように変更してもよい。より具体的には、ユーザが画像切替ボタン32を押すことにより、画像切替ボタン32は、制御部20に画像切替信号を送信する。制御部20は、画像切替ボタン32から画像切替指示信号を受信すると、第2画像表示部10Bの表示を切り替える。
【0075】
当該構成により、幅広いユーザにとって使いやすい操作盤を実現することができる。
【0076】
なお、第2画像表示部10Bの適用は、低層階から高層階への配列順を逆転する態様に限定されない。例えば、選択ボタンSLを用いて暗証番号を入力する操作盤などに適用してもよい。図14は、第2画像表示部10Bが表示する、別の例示的な表示画面を示す図である。図14の符号1401は、通常時の配列を有する選択ボタンSLを示している。図14の符号1402は、表示が切り替えられた後の選択ボタンSLを示している。
【0077】
図14に示すように、暗証番号の入力時などには、数字の配置がランダムになるように第2画像表示部10Bの表示が切り替えられてもよい。これにより、手の動きで暗証番号が読み取られる可能性を低減することができる。
【0078】
あるいは、特定の禁忌文字(禁忌数字)がある環境で用いられる操作盤においては、禁忌文字を用いない表示に切り替えてもよい。例えば、「4」が禁忌文字である場合、1→2→3→4→5と表示される階数表示を、1→2→3→3A→5となるよう切り替えてもよい。
【0079】
実施形態3の第2画像表示部10Bについても、上述した表示切替装置10によって実現されてもよい。第2画像表示部として上述のような表示切替装置を用いることにより、液晶ディスプレイを用いずにアニメーション表示または切替表示を行うことができる。これにより、液晶ディスプレイを用いるよりも低コストの画像表示部を実現することができる。
【0080】
〔実施形態4〕
エレベータの行き先階を選択する選択ボタンSLにおいて、例えば、非接触式を用いるなど、スイッチ操作方法が従来の押しボタン式とは異なるため、ユーザがスイッチの押し方がわからない場合がある。また、非接触式のスイッチの場合、間違って押しやすいため、誤って押した操作をキャンセルしたい場合がある。
【0081】
実施形態4では、上述のような場合に、ユーザに操作方法を示唆する表示をし得る構成について、図15を参照しながら説明する。
【0082】
図15は、第2画像表示部10Bが表示する例示的な表示画面を示す図である。図15に示す選択ボタンSLは、非接触式ボタンであるとする。図15に示されるように、第2画像表示部10Bは、行き先階表示部13および情報表示部14を有していてもよい。
【0083】
行き先階表示部13は、行き先階を示す数字が表示され得る。情報表示部14には、ユーザに操作方法を示唆する文字列が表示され得る。
【0084】
情報表示部14には、非接触式ボタンの操作の受付方法を示す表示として、例えば「空中タッチ」などの文字列が表示されてもよい。当該操作の受付方法を示し得る表示を第1表示141と称する。情報表示部14に第1表示141が表示されているときに選択ボタンSLが押されると、第1表示141は、操作が受け付けられたことを示す表示としての、例えば「止まります」などの文字列に切り替わる。また、操作が受け付けられたことにより、押されたボタンの階が、行き先階として選択され得る。当該操作が受け付けられたことを示す表示を、第2表示142と称する。第2表示142が表示されているときに選択ボタンSLが押されると、第2表示142は、受け付けられた操作をキャンセルするかを問う表示としての、例えば「キャンセル?」などの文字列に切り替わる。当該受け付けられた操作をキャンセルするかを問う表示を、第3表示143と称する。第3表示143が表示されているときに選択ボタンSLが押されると、第3表示143は、再び第1表示141に切り替わる。また、行き先階としての選択がキャンセルされ得る。
【0085】
実施形態4の構成により、ユーザは操作方法を容易に認知することができ、操作性が向上する。
【0086】
実施形態4の第2画像表示部10Bについても、上述した表示切替装置10によって実現されてもよい。第2画像表示部として上述のような表示切替装置を用いることにより、液晶ディスプレイを用いずにアニメーション表示または切替表示を行うことができる。これにより、液晶ディスプレイを用いるよりも低コストの画像表示部を実現することができる。
【0087】
〔実施形態5〕
エレベータ乗り場には、エレベータの位置を知らせるディスプレイDP(表示装置)(図17参照)が設置され得る。実施形態5では、当該ディスプレイDPによって、エレベータを待つユーザに、エレベータの乗りかご内の混雑度を通知し得る構成について説明する。
【0088】
図16は、表示システム1Dの例示的な構成を示すブロック図である。実施形態5の表示システム1Dは、エレベータ乗り場に設置されるディスプレイDPを備えている。ディスプレイDPは、第3画像表示部10Cを備えている。第3画像表示部10Cの表示は、制御部20Aによって制御され得る。
【0089】
図17の符号1701は、ディスプレイDPの表示画面を示す図である。符号1702は、第3画像表示部10Cが表示する例示的な表示画面を示す図である。符号1702に示す図では、右にいくほど混雑度の高い状態を示している。図17の符号1702に示すように、第3画像表示部10Cのエレベータの混雑度に応じて画像を切り替えることにより、ユーザに混雑度を通知してもよい。混雑度を表示するモチーフは、図17に示す例に限定されない。また、混雑度が低いときのモチーフは青、中程度の混雑度を示すモチーフは黄色、混雑度が高いときのモチーフは赤で示すなど色を変更してもよい。
【0090】
実施形態5の構成により、ユーザはエレベータ内の状況を容易に把握することができ、の利便性が向上する。
【0091】
実施形態5の第3画像表示部10Cについても、上述した表示切替装置10によって実現されてよい。第3画像表示部として上述のような表示切替装置を用いることにより、液晶ディスプレイを用いずにアニメーション表示または切替表示を行うことができる。これにより、液晶ディスプレイを用いるよりも低コストの画像表示部を実現することができる。
【0092】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0093】
1A、1B、1C、1D・・・表示システム
10A・・・第1画像表示部
10B・・・第2画像表示部
10C・・・第3画像表示部
11・・・文字表示部
12・・・アニメーション表示部
13・・・行き先階表示部
14・・・情報表示部
20、20A・・・制御部
31・・・キー操作受付部
32・・・画像切替ボタン
OP、OP1・・・開ボタン
CL、CL1・・・閉ボタン
DP・・・ディスプレイ(表示装置)
SL・・・選択ボタン
OB1、OB2、OB3・・・操作盤
10・・・表示切替装置
6 レンズアレイ
7、7a 光源
45 表示部
45a 画素領域
45b 画素周囲領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図15
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図17