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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022174150
(43)【公開日】2022-11-22
(54)【発明の名称】ゲームプログラムおよびゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/53 20140101AFI20221115BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20221115BHJP
   A63F 13/497 20140101ALI20221115BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20221115BHJP
   G06T 19/00 20110101ALI20221115BHJP
【FI】
A63F13/53
A63F13/55
A63F13/497
A63F13/45
G06T19/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022138650
(22)【出願日】2022-08-31
(62)【分割の表示】P 2020070811の分割
【原出願日】2020-04-10
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥山 幹樹
(57)【要約】
【課題】 イベントの実行によりゲーム進行が中断されることを防止しつつ、イベントの内容を容易に把握可能なゲームプログラムおよびゲーム装置を提供する。
【解決手段】 コンピュータを、ユーザの操作入力に基づいて仮想空間に生成されるプレイヤキャラクタを行動させてゲームを進行させるゲーム進行手段、仮想空間に配置された仮想カメラにより撮像される二次元画像をゲーム進行画像として生成するゲーム進行画像生成手段、ゲーム進行画像を表示するための所定の第1表示領域を生成する第1表示領域生成手段、ゲームの進行中に所定の条件を満たした場合に、ゲーム内で実行される特定イベントを実行する特定イベント実行手段、および第1表示領域とは異なる第2表示領域を生成する第2表示領域生成手段、として機能させ、特定イベント実行手段は、ゲームの進行を止めずに特定イベントを実行し、実行中の特定イベントの内容を第2表示領域に表示する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザの操作入力に基づいて仮想空間に生成されるプレイヤキャラクタを行動させてゲームを進行させるゲーム進行手段、
前記仮想空間に配置された仮想カメラにより撮像される二次元画像をゲーム進行画像として生成するゲーム進行画像生成手段、
前記ゲーム進行画像を表示するための所定の第1表示領域を生成する第1表示領域生成手段、
前記ゲームの進行中に所定の条件を満たした場合に、前記ゲーム内で実行される特定イベントを実行する特定イベント実行手段、および
前記第1表示領域とは異なる第2表示領域を生成する第2表示領域生成手段、として機能させ、
前記特定イベント実行手段は、前記ゲームの進行を止めずに特定イベントを実行し、実行中の前記特定イベントの内容を前記第2表示領域に表示する、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを、
前記特定イベントを前記第2表示領域に表示するか否かを所定の第1ユーザ操作に基づいて設定する特定イベント表示設定手段として機能させ、
前記特定イベント実行手段は、
前記第2表示領域に表示するように設定されている場合に、前記ゲームの進行を止めずに前記特定イベントを実行し、実行中の前記特定イベントの内容を前記第2表示領域に表示し、
前記第2表示領域に表示しないように設定されている場合に、前記ゲームの進行を止めて、前記特定イベントを実行し、実行中の前記特定イベントの内容を前記第1表示領域に表示する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記特定イベントは、複数種類存在し、
前記第2表示領域生成手段は、前記複数種類の特定イベントのそれぞれに応じて前記第2表示領域の大きさを決定し、
前記第2表示領域の大きさは、前記第1表示領域の大きさと同じ大きさ以下に決定される、請求項1または2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記特定イベント実行手段は、前記特定イベントとして所定の動画を再生する、または、前記特定イベントとして所定のノンプレイヤキャラクタとの会話イベントを実行する、請求項1から3の何れかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記ゲームは、得点数を競うスポーツゲームであり、
前記特定イベント実行手段は、前記特定イベントとして、前記ゲームの進行中における得点シーン、チャンスシーンおよび反則シーンの少なくとも何れか一つのリプレイ動画を再生する、請求項1から3の何れかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
コンピュータを、
ユーザの操作入力に基づいて仮想空間に生成されるプレイヤキャラクタを行動させてゲームを進行させるゲーム進行手段、
前記ゲームの進行中に所定の条件を満たした場合に、特定イベントを実行可能とする特定イベント実行手段、および
前記ゲームの進行中に前記所定の条件を満たした場合に、前記特定イベントを実行するかスキップするかを所定の第1ユーザ操作に基づいて予め設定する特定イベントスキップ設定手段、として機能させ、
前記特定イベント実行手段は、
前記ゲームの進行中に前記所定の条件を満たした場合、かつ、前記特定イベントを実行するように設定されている場合に、前記ゲームの進行を止めて前記特定イベントを実行し、
前記ゲームの進行中に前記所定の条件を満たした場合、かつ、前記特定イベントをスキップさせるように設定されている場合に、前記特定イベントを実行することなく前記ゲームを進行させ、実行しなかった前記特定イベントを解放済みイベントとして登録し、
前記ゲームの進行中において所定の第2ユーザ操作が入力された場合に、前記解放済みイベントを実行する、ゲームプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータを、
前記仮想空間に配置された仮想カメラにより撮像される二次元画像をゲーム進行画像として生成するゲーム進行画像生成手段、
前記ゲーム進行画像を表示するための所定の第1表示領域を生成する第1表示領域生成手段、および
前記第1表示領域とは異なる第2表示領域を生成する第2表示領域生成手段、として機能させ、
前記特定イベント実行手段は、前記特定イベントを解放済みイベントとして登録した後、前記第2ユーザ操作に基づいて、前記解放済みイベントの内容を、前記第2表示領域に表示する、請求項6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータを、
前記仮想空間の地図の表示を行う地図表示手段、および
前記ゲームの進行中に前記所定の条件を満たした位置を前記地図上に表示する登録位置表示手段として機能させる、請求項6または7に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
請求項1から8の何れかに記載のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、
前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータと、を備えた、ゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラムおよびゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
仮想空間内に配置されたプレイヤキャラクタを操作してゲームを進行させるゲームにおいて、ゲーム進行中に所定の条件を満たした場合に、プレイヤキャラクタの移動等を禁止することによりゲーム進行を中断して、動画(いわゆるムービー)が再生される等のイベントが発生するゲームが市販されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6475816号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなイベントには、ゲーム進行に直接影響を与えるメインイベントおよびゲーム進行とは直接関係のないサブイベントを含み得る。上述したように、イベント発生時においてはゲーム進行が中断される。ゲーム進行の中断は、メインイベントかサブイベントかによらず生じる。そのため、サブイベント等の実行を煩わしく感じるユーザも想定される。また、一度イベントが発生すると、動画の再生に時間がかかる。このため、プレイ可能な時間に余裕がない等、ユーザのプレイ状況によっては、ゲーム進行を中断したくない状況で、イベントが発生してしまう恐れがある。
【0005】
上記特許文献1には、複数のユーザが参加するマルチプレイにおいて、敵キャラクタとのバトルを開始する前にムービーが再生され、そのバトルに参加する各ユーザのゲーム装置におけるムービー再生が終了した場合に、バトルが開始されるネットワークゲームシステムが開示されている。特許文献1には、このバトル前のムービー再生をムービーの再生開始後にユーザ操作に応じてスキップ可能とすることが開示されている。
【0006】
しかし、特許文献1のように、動画の再生開始後にその動画をスキップ可能としても、ゲーム進行が一時中断されることには変わりなく、動画の読み込み時間も発生するため、発生するイベントやユーザのプレイ状況によっては、ユーザに煩わしく感じさせてしまう恐れがある。
【0007】
また、一度再生した動画をその後に再度再生可能とするゲームも存在する。しかし、その場合も、所定のメニュー画面等を開く操作を行う等、ユーザ自らゲームの進行を中断する必要がある。
【0008】
そこで本発明は、イベントの実行によりゲーム進行が中断されることを防止しつつ、イベントの内容を容易に把握可能なゲームプログラムおよびゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係るゲームプログラムは、コンピュータを、ユーザの操作入力に基づいて仮想空間に生成されるプレイヤキャラクタを行動させてゲームを進行させるゲーム進行手段、前記仮想空間に配置された仮想カメラにより撮像される二次元画像をゲーム進行画像として生成するゲーム進行画像生成手段、前記ゲーム進行画像を表示するための所定
の第1表示領域を生成する第1表示領域生成手段、前記ゲームの進行中に所定の条件を満たした場合に、前記ゲーム内で実行される特定イベントを実行する特定イベント実行手段、および前記第1表示領域とは異なる第2表示領域を生成する第2表示領域生成手段、として機能させ、前記特定イベント実行手段は、前記ゲームの進行を止めずに特定イベントを実行し、実行中の前記特定イベントの内容を前記第2表示領域に表示する。
【0010】
前記ゲームプログラムは、前記コンピュータを、前記特定イベントを前記第2表示領域に表示するか否かを所定の第1ユーザ操作に基づいて設定する特定イベント表示設定手段として機能させ、前記特定イベント実行手段は、前記第2表示領域に表示するように設定されている場合に、前記ゲームの進行を止めずに前記特定イベントを実行し、実行中の前記特定イベントの内容を前記第2表示領域に表示し、前記第2表示領域に表示しないように設定されている場合に、前記ゲームの進行を止めて、前記特定イベントを実行し、実行中の前記特定イベントの内容を前記第1表示領域に表示してもよい。
【0011】
前記特定イベントは、複数種類存在し、前記第2表示領域生成手段は、前記複数種類の特定イベントのそれぞれに応じて前記第2表示領域の大きさを決定し、前記第2表示領域の大きさは、前記第1表示領域の大きさと同じ大きさ以下に決定されてもよい。
【0012】
前記特定イベント実行手段は、前記特定イベントとして所定の動画を再生する、または、前記特定イベントとして所定のノンプレイヤキャラクタとの会話イベントを実行してもよい。あるいは、前記ゲームは、得点数を競うスポーツゲームであり、前記特定イベント実行手段は、前記特定イベントとして、前記ゲームの進行中における得点シーン、チャンスシーンおよび反則シーンの少なくとも何れか一つのリプレイ動画を再生してもよい。
【0013】
また、本発明の他の態様に係るゲームプログラムは、コンピュータを、ユーザの操作入力に基づいて仮想空間に生成されるプレイヤキャラクタを行動させてゲームを進行させるゲーム進行手段、前記ゲームの進行中に所定の条件を満たした場合に、特定イベントを実行可能とする特定イベント実行手段、および前記ゲームの進行中に前記所定の条件を満たした場合に、前記特定イベントを実行するかスキップするかを所定の第1ユーザ操作に基づいて予め設定する特定イベントスキップ設定手段、として機能させ、前記特定イベント実行手段は、前記ゲームの進行中に前記所定の条件を満たした場合、かつ、前記特定イベントを実行するように設定されている場合に、前記ゲームの進行を止めて前記特定イベントを実行し、前記ゲームの進行中に前記所定の条件を満たした場合、かつ、前記特定イベントをスキップさせるように設定されている場合に、前記特定イベントを実行することなく前記ゲームを進行させ、実行しなかった前記特定イベントを解放済みイベントとして登録し、前記ゲームの進行中において所定の第2ユーザ操作が入力された場合に、前記解放済みイベントを実行する。
【0014】
前記ゲームプログラムは、前記コンピュータを、前記仮想空間に配置された仮想カメラにより撮像される二次元画像をゲーム進行画像として生成するゲーム進行画像生成手段、前記ゲーム進行画像を表示するための所定の第1表示領域を生成する第1表示領域生成手段、および前記第1表示領域とは異なる第2表示領域を生成する第2表示領域生成手段、として機能させ、前記特定イベント実行手段は、前記特定イベントを解放済みイベントとして登録した後、前記第2ユーザ操作に基づいて、前記解放済みイベントの内容を、前記第2表示領域に表示してもよい。
【0015】
前記ゲームプログラムは、前記コンピュータを、前記仮想空間の地図の表示を行う地図表示手段、および前記ゲームの進行中に前記所定の条件を満たした位置を前記地図上に表示する登録位置表示手段として機能させてもよい。
【0016】
また、本発明の他の態様に係るゲーム装置は、上記のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータとを備えている。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、イベントの実行によりゲーム進行が中断されることを防止しつつ、イベントの内容を容易に把握可能なゲームプログラムおよびゲーム装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本発明の一実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2図2は、図1に示すゲーム装置の機能的な構成を示すブロック図である。
図3図3は、本実施の形態におけるゲーム進行中のゲーム画面を示す図である。
図4図4は、本実施の形態におけるイベント設定画面を示す図である。
図5図5は、本実施の形態における特定イベント実行処理の流れを例示するフローチャートである。
図6図6は、本実施の形態において、解放済みイベントの実行処理の流れを例示するフローチャートである。
図7図7は、本実施の形態における地図表示中のゲーム画面を示す図である。
図8図8は、本実施の形態の変形例におけるゲーム進行中のゲーム画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<実施形態>
以下、本発明の実施の形態に係るゲームプログラムおよびゲーム装置について、図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、家庭用ゲーム装置において実行されるアクションゲームを例として説明する。本実施の形態においては、ユーザが操作可能な操作対象オブジェクトとして、プレイヤキャラクタを例示する。本実施の形態に係るアクションゲームは、仮想空間内で行動するプレイヤキャラクタを操作して、敵キャラクタを全滅させる、または仮想空間内の所定の位置に到達する等といった所定の目標を達成するために、敵キャラクタと戦うことにより進行する。
【0020】
[ハードウェア構成]
上述したゲームを実現するゲーム装置の構成について説明する。本実施の形態におけるゲームシステムは、下記ゲーム装置2と、当該ゲーム装置2に接続されるモニタ(表示部)19、スピーカ22およびコントローラ(操作部)24などの外部装置とで構成され、下記ディスク型記憶媒体30から読み込んだゲームプログラム30aおよびゲームデータ30bに基づいてゲームを行い得るものである。ただし、以下では、説明を簡単にするため、単にゲーム装置2と称する場合がある。
【0021】
図1は、本発明の一実施の形態に係るゲーム装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、ゲーム装置2は、他のゲーム装置2およびサーバ装置3との間で、インターネットまたはLANなどの通信ネットワークNWを介して互いに通信可能である。このゲーム装置2は、その動作を制御するコンピュータであるCPU10を備え、このCPU10にはバス11を介してディスクドライブ12、メモリカードスロット13、プログラム記憶部を成すHDD14、ROM15およびRAM16が接続されている。メモリカードスロット13に接続されるメモリーカード(フラッシュメモリ)は、ゲームの進行状況およびゲームの設定内容等を記憶するゲームデータ記憶部として構成される。
【0022】
また、CPU10には、バス11を介してグラフィック処理部17、オーディオ合成部20、無線通信制御部23およびネットワークインタフェース25が接続されている。
【0023】
このうちグラフィック処理部17は、CPU10の指示にしたがってゲーム空間および各キャラクタなどを含むゲーム画像を描画する。また、グラフィック処理部17にはビデオ変換部18を介して外部のモニタ19が接続されており、グラフィック処理部17にて描画されたゲーム画像はビデオ変換部18において動画形式に変換され、モニタ19にて表示されるようになっている。
【0024】
オーディオ合成部20は、CPU10の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ合成部20にはオーディオ変換部21を介して外部のスピーカ22が接続されている。したがって、オーディオ合成部20にて再生および合成されたゲーム音声は、オーディオ変換部21にてアナログ形式にデコードされ、さらにスピーカ22から外部へ出力されるようになっている。
【0025】
さらに、オーディオ合成部20は、ゲーム装置2に接続されるヘッドセットやコントローラ24等に設けられたマイク26から入力されるユーザの音声等がオーディオ変換部21にてデジタル形式にコードされたデータを取得可能である。オーディオ合成部20は、取得したデータをCPU10に入力情報として伝えることができる。
【0026】
無線通信制御部23は、2.4GHz帯の無線通信モジュールを有し、ゲーム装置2に付属するコントローラ24との間で無線により接続され、データの送受信が可能となっている。ユーザは、このコントローラ24に設けられたボタン等の操作子を操作することにより、ゲーム装置2へ信号を入力することができ、モニタ19に表示されるプレイヤキャラクタの動作を制御可能になっている。
【0027】
また、ネットワークインタフェース25は、インターネットまたはLANなどの通信ネットワークNWに対してゲーム装置2を接続するものであり、他のゲーム装置2またはサーバ装置3との間で通信可能である。そして、ゲーム装置2を、通信ネットワークNWを介して他のゲーム装置2と接続し、互いにデータを送受信することにより、同一の仮想空間内で同期して複数のプレイヤキャラクタを表示させることができる。
【0028】
これにより、本ゲームにおいては、複数のユーザに対応する複数のプレイヤキャラクタが協同して敵キャラクタと戦う、または複数のユーザ同士が敵対して対戦する、マルチプレイが可能である。
【0029】
[ゲーム装置の機能的構成]
図2は、図1に示すゲーム装置2の機能的な構成を示すブロック図である。図1に示すようにゲーム装置2は、CPU10、HDD14、ROM15、RAM16、グラフィック処理部17、ビデオ変換部18、オーディオ合成部20、オーディオ変換部21、ネットワークインタフェース25などを含む制御部4を備えたコンピュータとして動作する。
【0030】
図2に示すように、ゲーム装置2の制御部4は、本発明のゲームプログラム30aを実行することで、ゲーム進行手段41、ゲーム進行画像生成手段42、第1表示領域生成手段43、特定イベント実行手段44、第2表示領域生成手段45、特定イベント表示設定手段46、特定イベントスキップ設定手段47、地図表示手段48、登録位置表示手段49等の機能を発揮する。
【0031】
このうち、ゲーム進行手段41は、ユーザの操作入力に基づいて仮想空間に生成される
プレイヤキャラクタを行動させてゲームを進行させる。ゲーム進行手段41は、ユーザが操作するプレイヤキャラクタが行動する二次元または三次元の仮想空間(ゲーム空間)を生成する。例えば、ゲーム進行手段41は、プレイヤキャラクタの移動に伴って、ゲームデータ30bに含まれるオブジェクトおよびテクスチャなどのデータを読み出し、二次元または三次元の仮想ゲーム空間を生成する。
【0032】
さらに、ゲーム進行手段41は、仮想空間内で動作する各オブジェクトも生成する。また、ゲーム進行手段41は、プレイヤキャラクタの位置に基づいて、仮想カメラを配置する。ゲーム進行手段41は、プレイヤキャラクタおよび仮想カメラの動作を、ユーザによるコントローラ24の操作入力またはゲームの進行状況に応じて制御する。さらに、ゲーム進行手段41は、仮想空間にて行動する敵キャラクタ等のノンプレイヤキャラクタの動作を制御する。
【0033】
ゲーム進行画像生成手段42は、仮想空間に配置された仮想カメラにより撮像される二次元画像をゲーム進行画像として生成する。第1表示領域生成手段43は、モニタ19の表示画面(ゲーム画面)の少なくとも一部に、ゲーム進行画像を表示するための所定の第1表示領域D1を生成する。ゲーム進行手段41は、ゲーム進行中、第1表示領域D1にゲーム進行画像を表示する。
【0034】
特定イベント実行手段44は、ゲームの進行中に所定の条件を満たした場合に、ゲーム内で実行される特定イベント(後述)を実行する。第2表示領域生成手段45は、モニタ19のゲーム画面の一部に、第1表示領域D1とは異なる第2表示領域D2を生成する。
【0035】
特定イベント表示設定手段46は、特定イベントの表示態様をユーザ操作に基づいて設定する。また、特定イベントスキップ設定手段47は、特定イベントを実行するかスキップするかをユーザ操作に基づいて設定する。
【0036】
地図表示手段48は、仮想空間の地図をモニタ19のゲーム画面の少なくとも一部の表示領域(後述する地図表示領域D4)に表示する。登録位置表示手段49は、ゲームの進行中に所定の条件を満たした位置をゲーム画面に表示する。
【0037】
[特定イベント実行処理]
以下、本実施の形態における特定イベントを実行するための特定イベント実行処理について説明する。図3は、本実施の形態におけるゲーム進行中のゲーム画面を示す図である。図4は、本実施の形態におけるイベント設定画面D3を示す図である。
【0038】
図3の上側に示すゲーム画面DAは、第1表示領域D1に、仮想空間Sに配置されたプレイヤキャラクタPCがイベント発生位置PEに位置するときのゲーム進行画像GP1を表示した状態を示す。図3の下側に示すゲーム画面DBは、第2表示領域D2に、特定イベントの実行をワイプ表示で行い、第1表示領域D1に、ゲーム進行画像GP1からある時間経過後のゲーム進行画像GP2を表示した状態を示す。
【0039】
図3に示すように、第1表示領域D1は、ゲーム画面DAとほぼ等しい領域として構成される。第1表示領域D1には、ゲーム進行画像GP1,GP2が表示される。ユーザは、ゲーム進行画像GP1,GP2を見ながら、プレイヤキャラクタPCを操作することにより、仮想空間S内においてプレイヤキャラクタPCを行動させる。仮想空間Sの所定位置には、特定イベントが発生するイベント発生位置PEが予め設定されている。以下の例では、プレイヤキャラクタPCがイベント発生位置PEに位置することが特定イベントの実行条件として設定されている例を示す。
【0040】
図4に示すイベント設定画面D3は、特定イベントのための事前設定を行うための画面である。より具体的には、イベント設定画面D3は、特定イベントの実行条件を満たした場合に、特定イベントを実行するかスキップ(イベントスキップ)するか、または、特定イベントを第1表示領域D1に表示するか、第2表示領域D2に表示するかを予め設定するための画面である。イベント設定画面D3は、例えば、ゲーム進行中に所定の入力操作(例えば、オプション画面を開く操作)を行うことでモニタ19に表示(第1表示領域D1に表示または第1表示領域D1とは異なる表示領域として表示)される。
【0041】
本実施の形態において、イベントのスキップまたは後述するワイプ表示を行い得る特定イベントには、ゲーム進行に直接的に関係のある(ゲームのストーリーを進めるためには実行が不可欠である)メインイベントと、ゲーム進行に直接的には関係のない(実行しなくてもゲームクリアが可能である)サブイベントとが含まれる。イベント設定画面D3では、ユーザが所定の操作入力(第1ユーザ操作による入力)を行うことにより、メインイベントおよびサブイベントのそれぞれについて個別にイベントスキップの設定およびイベントワイプ表示の設定が可能である。
【0042】
イベントスキップの設定は、特定イベントの実行条件を満たした場合に、すぐにその特定イベントを実行するか、特定イベントを実行せずにスキップするかを予め設定するための設定項目である。イベント設定画面D3には、イベントスキップ設定用の仮想の設定切替ボタンB1M,B1Sが設けられる。
【0043】
メインイベント用の設定切替ボタンB1Mをオン(ON)に設定すると、メインイベントの実行条件を満たした場合に、そのメインイベントはスキップされる。メインイベント用の設定切替ボタンB1Mをオフ(OFF)に設定すると、メインイベントの実行条件を満たした場合に、そのメインイベントはその場で実行される。サブイベント用の設定切替ボタンB1Sについてもサブイベントの実行またはスキップについて同様に設定可能である。
【0044】
特定イベントスキップ設定手段47は、ユーザによる各設定切替ボタンB1M,B1Sへの操作入力(所定の第1ユーザ操作)に基づいて特定イベントをその場で実行するかスキップするかを予め(特定イベントの実行前に)設定する。設定内容は、ゲームデータ記憶部に記憶される。
【0045】
イベントワイプ表示の設定は、特定イベントを実行する場合に、その特定イベントの内容をゲーム進行画像に代えて第1表示領域D1に表示するか、その特定イベントの内容を第1表示領域D1とは異なる第2表示領域D2に表示するかを予め設定するための設定項目である。イベント設定画面D3には、イベントワイプ表示設定用の仮想の設定切替ボタンB2M,B2Sが設けられる。
【0046】
メインイベント用の設定切替ボタンB2Mをオン(ON)に設定すると、メインイベントを実行する場合に、そのメインイベントの内容は第2表示領域D2に表示される。メインイベント用の設定切替ボタンB2Mをオフ(OFF)に設定すると、メインイベントを実行する場合に、そのメインイベントの内容は第1表示領域D1に表示される。サブイベント用の設定切替ボタンB2Sについてもサブイベントの内容を表示する領域について同様に設定可能である。
【0047】
特定イベント表示設定手段46は、ユーザによる各設定切替ボタンB2M,B2Sへの操作入力(所定の第1ユーザ操作)に基づいて特定イベント実行時において特定イベントの内容を第1表示領域D1に表示するか第2表示領域D2に表示するかを予め(特定イベントの実行前に)設定する。設定内容は、ゲームデータ記憶部に記憶される。
【0048】
イベント設定画面D3の設定事項は、所定の確定操作(例えばイベント設定画面D3を閉じる操作等)により有効となり、その後のゲーム進行(イベント設定画面D3を閉じてから第1表示領域D1にゲーム進行画像GP1が表示された後のゲーム進行)においてその設定が反映される。
【0049】
図5は、本実施の形態における特定イベント実行処理の流れを例示するフローチャートである。以下の特定イベント実行処理は、毎フレーム等、所定の間隔で実行される。特定イベント実行手段44は、ゲーム進行中の適時において特定イベントを実行する条件を満たしたかどうかを判定する(ステップS1)。上記のように、プレイヤキャラクタPCがイベント発生位置PEに位置した場合等において、特定イベント実行手段44は、特定イベントを実行する条件を満たしたと判定する。
【0050】
特定イベントを実行する条件を満たした場合(ステップS1でYes)、特定イベント実行手段44は、その特定イベントに対応するイベントスキップの設定内容を読み出し、その特定イベントのスキップ設定がONになっているかどうかを判定する(ステップS2)。上述した通り、本実施の形態においては、イベントスキップの設定がメインイベントとサブイベントとで個別に設定可能になっている。したがって、特定イベント実行手段44は、その特定イベントがメインイベントに属するかサブイベントに属するかを読み出し、その特定イベントが属する種類のイベントにおけるイベントスキップの設定内容を読み出す。
【0051】
対応するスキップ設定がONになっている場合(ステップS2でYes)、特定イベント実行手段44は、その特定イベントを実行することなくゲームを進行させ、その特定イベントを解放済みイベントとして登録する(ステップS3)。解放済みイベントは、その特定イベントの識別番号(ID)およびゲームの進行中に所定の条件を満たした位置のデータを含むデータとして、ゲームデータ記憶部に記憶される。
【0052】
また、対応するスキップ設定がOFFになっている場合(ステップS2でNo)、特定イベント実行手段44は、その特定イベントに対応するイベントワイプ表示の設定内容を読み出し、その特定イベントについてのワイプ表示の設定がONになっているかどうかを判定する(ステップS4)。
【0053】
対応するイベントワイプ表示の設定がONになっている場合(ステップS4でYes)、特定イベント実行手段44は、ゲームの進行を止めずに特定イベントを実行し、実行中の特定イベントの内容GEを第2表示領域D2に表示する(ステップS5)。このとき、第2表示領域生成手段45は、第1表示領域D1とは異なる第2表示領域D2を生成する。より具体的には、第2表示領域生成手段45は、図3の下側のゲーム画面DBに示すように、第1表示領域D1の一部に区画された第2表示領域D2を生成する。
【0054】
この結果、第1表示領域D1には、ゲーム進行画像GP2が引き続き表示され、プレイヤキャラクタPCがユーザの操作入力に基づいて行動可能な状態が維持される。一方、第2表示領域D2には、イベント発生位置PEに対応する特定イベントの内容GEが表示される。
【0055】
また、対応するイベントワイプ表示の設定がOFFになっている場合(ステップS4でNo)、特定イベント実行手段44は、ゲームの進行を止めて、特定イベントを実行し、実行中の特定イベントの内容GEを第1表示領域D1に表示する(ステップS6)。このとき、第2表示領域生成手段45は、第2表示領域D2を生成しない。
【0056】
例えば、特定イベントは、所定の動画の再生、または、所定のノンプレイヤキャラクタとの会話イベントを含む。動画の再生による特定イベントでは、いわゆるムービー(プリレンダリングムービーまたはリアルレンダリングムービー)と称される、ゲームデータとして記憶された動画が再生される。会話イベントは、複数に区分された会話テキストを順次表示するように構成されている。ある一区分の会話テキストが表示されているときに、次の区分の会話テキストを表示するためには、ユーザによる所定の操作入力(会話続行操作)が必要である。このために、一区分の会話テキストの表示後、ユーザに会話続行操作を要求する表示が行われる。
【0057】
特定イベントは、その内容が第1表示領域D1に表示される場合にゲーム進行が停止状態となるイベントの中から予め設定される。すなわち、イベントの内容が第1表示領域D1に表示される場合にゲーム進行が停止状態となるイベントには、特定イベントに設定されないイベント(スキップ不可およびワイプ表示不可のイベント)が含まれ得る。
【0058】
図6は、本実施の形態において、解放済みイベントの実行処理の流れを例示するフローチャートである。ステップS3において、特定イベントが解放済みイベントとして登録された場合、それ以降のゲーム進行において、ユーザによる所定の第2ユーザ操作を受け付ける。例えば、解放済みイベントの登録後、後述する図7における報知表示D5のように、ゲーム画面DAに第2ユーザ操作を受け付けている旨の表示が行われる。なお、図7に例示される報知表示D5は、解放済みイベントが存在する旨の表示および解放済みイベントを実行するための操作方法(第2ユーザ操作の入力態様)の表示を含む。
【0059】
特定イベント実行手段44は、解放済みイベントの登録後、ゲームの進行中において所定の第2ユーザ操作が入力されたかどうかを監視する(ステップS11)。第2ユーザ操作が行われた場合(ステップS11でYes)、特定イベント実行手段44は、対応する解放済みイベントのデータを読み込む(ステップS12)。
【0060】
ここで、複数の解放済みイベントが登録されている場合には、ゲーム画面DAに表示される地図MPからユーザが実行したい解放済みイベントを選択可能である。
【0061】
本実施の形態において、ゲーム進行中においてゲーム画面DA上に適宜仮想空間Sの地図が表示可能である。図7は、本実施の形態における地図表示中のゲーム画面を示す図である。地図表示手段48は、ゲーム進行中にユーザによる所定の地図表示操作に基づいて第1表示領域D1の一部に区画された地図表示領域D4を生成し、地図表示領域D4に地図MPを表示する。地図MPは、例えば、プレイヤキャラクタPCを中心位置とし、中心位置から所定の距離範囲内の仮想空間Sを簡易的に示す。
【0062】
図MPには、プレイヤキャラクタPCの位置が第1マーカM1として示される。登録位置表示手段49は、ゲームの進行中に所定の条件を満たした位置(解放済みイベントとして登録された特定イベントのイベント発生位置PE)を第2マーカM2として地図MP上に表示する。複数の解放済みイベントが登録されている場合、地図MP上に複数の第2マーカM2が表示され得る。
【0063】
複数の解放済みイベントが登録されている場合、解放済みイベントを実行するための第2ユーザ操作には、複数の解放済みイベントの中から所望の解放済みイベントを選択する操作が含まれる。例えば、ユーザがゲーム進行中に所定のボタン操作(図7の例におけるR1+L1ボタン操作)を行うと、地図MP上の複数の第2マーカM2の何れかが選択可能となり、何れかの第2マーカM2を選択操作および決定操作することにより、選択した第2マーカM2に対応する解放済みイベントのデータが読み込まれる。
【0064】
さらに、特定イベント実行手段44は、その解放済みイベントに対応するイベントワイプ表示の設定内容を読み出し、その解放済みイベントについてのワイプ表示の設定がONになっているかどうかを判定する(ステップS13)。上述した通り、本実施の形態においては、ワイプ表示の設定がメインイベントとサブイベントとで個別に設定可能になっている。したがって、特定イベント実行手段44は、その解放済みイベントがメインイベントに属するかサブイベントに属するかを読み出し、その解放済みイベントが属する種類のイベントにおけるワイプ表示の設定内容を読み出す。
【0065】
対応するイベントワイプ表示の設定がONになっている場合(ステップS13でYes)、特定イベント実行手段44は、ゲームの進行を止めずに解放済みイベントを実行し、実行中の解放済みイベントの内容GEを第2表示領域D2に表示する(ステップS14)。このとき、第2表示領域生成手段45は、第1表示領域D1とは異なる第2表示領域D2を生成する。より具体的には、第2表示領域生成手段45は、図3の下側に示すように、第1表示領域D1の一部に区画された第2表示領域D2を生成する。
【0066】
この結果、第1表示領域D1には、ゲーム進行画像GP2が引き続き表示され、プレイヤキャラクタPCがユーザの操作入力に基づいて行動可能な状態が維持される。一方、第2表示領域D2には、解放済みイベントの内容GEが表示される。
【0067】
また、対応するイベントワイプ表示の設定がOFFになっている場合(ステップS13でNo)、特定イベント実行手段44は、ゲームの進行を止めて、解放済みイベントを実行し、実行中の解放済みイベントの内容GEを第1表示領域D1に表示する(ステップS15)。このとき、第2表示領域生成手段45は、第2表示領域D2を生成しない。
【0068】
[発明の効果]
以上をまとめると、本実施の形態の一側面は、コンピュータ(制御部4)を、ユーザの操作入力に基づいて仮想空間Sに生成されるプレイヤキャラクタPCを行動させてゲームを進行させるゲーム進行手段41、前記仮想空間Sに配置された仮想カメラにより撮像される二次元画像をゲーム進行画像GP1,GP2として生成するゲーム進行画像生成手段42、前記ゲーム進行画像GP1,GP2を表示するための所定の第1表示領域D1を生成する第1表示領域生成手段43、前記ゲームの進行中に所定の条件を満たした場合に、前記ゲーム内で実行される特定イベントを実行する特定イベント実行手段44、および前記第1表示領域D1とは異なる第2表示領域D2を生成する第2表示領域生成手段45、として機能させ、前記特定イベント実行手段44は、前記ゲームの進行を止めずに特定イベントを実行し、実行中の前記特定イベントの内容を前記第2表示領域D2に表示する、ゲームプログラムである。
【0069】
本実施の形態におけるゲームプログラムによれば、ゲームの進行中に特定イベントの発生条件を満たした場合に、ゲーム進行画像GP1,GP2を表示する第1表示領域D1とは異なる第2表示領域D2に、その特定イベントを表示することにより、特定イベントが実行される。すなわち、特定イベントの内容がゲーム進行画像GP2と並行して2領域に表示される。この間、ゲームの進行は止められず、ユーザは、第1表示領域D1に表示されているゲーム進行画像GP2を見ながら引き続きプレイヤキャラクタPCを行動させることができる。したがって、このような本実施の形態における一側面によれば、イベントの実行によりゲーム進行が中断されることを防止しつつ、イベントの内容を容易に把握することができる。
【0070】
また、制御部4を、上記のような特定イベント表示設定手段46として機能させることにより、第1ユーザ操作に基づいて、特定イベントの実行時に、ゲームの進行を止めて特定イベントの内容を第1表示領域D1に表示するか、ゲームの進行を止めずに特定イベン
トの内容を第2表示領域D2に表示するかが切り替えられる。したがって、ユーザの好みやユーザの現在のプレイ状況に応じて予め特定イベントの実行態様を複数の態様から決定しておくことができる。
【0071】
また、本実施の形態の他の側面は、コンピュータ(制御部4)を、ユーザの操作入力に基づいて仮想空間Sに生成されるプレイヤキャラクタPCを行動させてゲームを進行させるゲーム進行手段41、前記ゲームの進行中に所定の条件を満たした場合に、特定イベントを実行可能とする特定イベント実行手段44、および前記ゲームの進行中に前記所定の条件を満たした場合に、前記特定イベントを実行するかスキップするかを所定の第1ユーザ操作に基づいて予め設定する特定イベントスキップ設定手段47、として機能させ、前記特定イベント実行手段44は、前記ゲームの進行中に前記所定の条件を満たした場合、かつ、前記特定イベントを実行するように設定されている場合に、前記ゲームの進行を止めて前記特定イベントを実行し、前記ゲームの進行中に前記所定の条件を満たした場合、かつ、前記特定イベントをスキップさせるように設定されている場合に、前記特定イベントを実行することなく前記ゲームを進行させ、前記特定イベントを解放済みイベントとして登録し、前記ゲームの進行中において所定の第2ユーザ操作が入力された場合に、前記解放済みイベントを実行する、ゲームプログラムである。
【0072】
本実施の形態におけるゲームプログラムによれば、第1ユーザ操作に基づいて、ゲームの進行中に特定イベントの発生条件を満たした場合に、ゲームの進行を止めて特定イベントを実行するか、特定イベントを実行せずに(スキップして)、ゲームの進行を止めずに進めるかが予め切り替えられる。このように、上記態様によれば、ユーザが希望すれば特定イベントが予めスキップされる。さらに、発生条件を満たした特定イベントは、解放済みイベントとして登録され、ゲーム進行中における第2ユーザ操作によりゲーム進行を止めることなく即座に特定イベント(解放済みイベント)が実行される。したがって、このような本実施の形態の他の側面によっても、イベントの実行によりゲーム進行が中断されることを防止しつつ、イベントの内容を容易に把握することができる。
【0073】
また、本実施の形態によれば、解放済みイベントとして登録された特定イベントを、登録後に実行する場合においても、その解放済みイベントの内容GEを第1表示領域D1に表示するか第2表示領域D2に表示するかを切り替えることができる。このため、解放済みイベントの実行に際しても、ゲーム進行画像GP1,GP2を表示する第1表示領域D1とは異なる第2表示領域D2に、その解放済みイベントを表示することができる。この場合、解放済みイベントの内容GEがゲーム進行画像GP2と並行して2領域に表示される。この間、ゲームの進行は止められず、ユーザは、第1表示領域D1に表示されているゲーム進行画像GP2を見ながら引き続きプレイヤキャラクタPCを行動させることができる。
【0074】
また、制御部4を上記地図表示手段48および登録位置表示手段49として機能させることにより、ゲームの進行中に所定の条件を満たした位置、すなわち、解放済みイベントが解放されたイベント発生位置PEが地図表示領域D4に表示される地図MP上に表示される。したがって、解放済みイベントが本来どこで発生するべきものであったのかをユーザに容易に知らせることができる。
【0075】
[他の実施形態]
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
【0076】
例えば、上記実施の形態では、イベントスキップの設定およびイベントのワイプ表示の設定のいずれをも行い得る態様を例示したが、いずれか一方のみの設定が可能な態様とし
てもよい。例えば、イベントスキップの設定のみが行える場合、イベントスキップの設定をONに設定後、ゲームの進行中に所定の条件を満たすと、ゲームの進行を止めずにその特定イベントがスキップされ、解放済みイベントとして登録される。ゲームの進行中に所定の第2ユーザ操作が行われた場合、その解放済みイベントが第1表示領域D1において実行される。
【0077】
また、例えば、イベントのワイプ表示の設定のみが行える場合、イベントのワイプ表示の設定をONに設定後、ゲーム進行中に所定の条件を満たすと、ゲーム進行を止めずに、その特定イベントの内容が第2表示領域D2に表示される。
【0078】
また、上記実施の形態では、第2表示領域D2は、第1表示領域D1の一部(内部)に区画される表示領域として設定される例を示したが、これに限られない。図8は、本実施の形態の変形例におけるゲーム進行中のゲーム画面を示す図である。例えば、第2表示領域D2Bは、第1表示領域D1の外部に区画される表示領域として設定されてもよい。
【0079】
この場合、特定イベントまたは解放済みイベントを第2表示領域D2Bに表示するとき以外は、図8の上側に示すゲーム画面DAのように、第2表示領域D2Bを表示せず、第1表示領域D1を大きく(例えば全画面に)表示し、図8の下側に示すゲーム画面DBのように、第2表示領域D2Bを表示する際に第1表示領域D1を縮小し、空いたスペースに第2表示領域D2Bを表示してもよい。
【0080】
また、第2表示領域D2,D2Bは、第1表示領域D1の一部において重複する表示領域として設定されてもよい。
【0081】
また、第2表示領域D2,D2Bは、第1表示領域D1より小さい面積として区画されてもよいし、同じ面積またはより大きい面積を有する表示領域として区画されてもよい。さらに、特定イベントが複数種類存在する場合、第2表示領域生成手段45は、複数種類の特定イベントのそれぞれに応じて第2表示領域D2,D2Bの大きさを決定してもよい。このとき、第2表示領域D2,D2Bの大きさは、第1表示領域D1の大きさと同じ大きさ以下に決定される。
【0082】
例えば、複数の特定イベントにおいて、特定イベントごとに重要度が設定され、重要度が高いほど第2表示領域D2,D2Bの大きさが大きく設定される。これに加えて、またはこれに代えて、特定イベントがメインイベントであるかサブイベントであるかによって第2表示領域D2,D2Bの大きさが異なる大きさに設定されてもよい。この場合、例えば、メインイベントの内容を表示する際の第2表示領域D2,D2Bの大きさは、サブイベントの内容を表示する際の第2表示領域D2,D2Bの大きさより大きく設定されてもよい。
【0083】
また、例えば、特定イベントがムービーであるか会話イベントであるかによって第2表示領域D2,D2Bの大きさが異なる大きさに設定されてもよい。この場合、例えば、ムービーを表示する際の第2表示領域D2,D2Bの大きさは、会話イベントを表示する際の第2表示領域D2,D2Bの大きさより大きく設定されてもよい。逆に、会話イベントを表示する際の第2表示領域D2,D2Bの大きさは、ムービーを表示する際の第2表示領域D2,D2Bの大きさより大きく設定されてもよい。
【0084】
また、例えば、特定イベントがムービーである場合、ムービーの再生時間に応じて第2表示領域D2,D2Bの大きさが異なる大きさに設定されてもよい。この場合、例えば、ムービーの再生時間が所定時間より長い場合、第2表示領域D2,D2Bの大きさが、所定時間以下の場合に比べて大きく設定されてもよい。
【0085】
また、第2表示領域D2,D2Bの大きさがユーザ操作によってサイズ変更可能としてもよい。例えば、図4に示すようなイベント設定画面においてユーザが第2表示領域D2,D2Bの大きさを予め設定可能としてもよい。
【0086】
このような態様によれば、特定イベントの種類によって異なる大きさの第2表示領域D2,D2Bに特定イベントが表示される。そのため、特定イベントの重要度等に応じて第2表示領域D2,D2Bの第1表示領域D1に対する表示面積比率を変化させることができる。
【0087】
また、上記実施の形態においては、特定イベントをスキップするか否かを予め設定する態様について例示したが、特定イベントのスキップを予め設定可能であることに加えて、または、これに代えて、特定イベントの実行中に、ユーザが所定の第3ユーザ操作を行うことにより、その特定イベントがスキップされてもよい。この場合も、途中でスキップされた特定イベントは、解放済みイベントとして登録され得る。また、解放済みイベントの実行中に、ユーザが第3ユーザ操作を行うことにより、その解放済みイベントがスキップされてもよい。
【0088】
また、上記実施の形態においては、特定イベントを第2表示領域D2に表示(ワイプ表示)するか否かを予め設定する態様について例示したが、それに加えて、または、それに代えて、特定イベントまたは解放済みイベントの実行中に、ユーザが所定の第3ユーザ操作を行うことにより、その特定イベントの内容を表示する表示領域を、第1表示領域D1と第2表示領域D2との間で切り替え可能としてもよい。
【0089】
例えば、前述の通り、特定イベントを第2表示領域D2に表示することを予め設定している状態で、ゲーム進行中にプレイヤキャラクタPCが特定イベントを実行する条件を満たした場合、その特定イベントの内容が第2表示領域D2に表示される。これにより、ユーザは、ゲーム進行を継続しながら特定イベントの内容を確認可能である。さらに、特定イベントの内容を第2表示領域D2で確認中に、ユーザが特定イベントの内容を十分に確認したいと希望する場合には、特定イベントの内容をより大きい表示領域を有する第1表示領域D1に切り替えて表示させることができる。
【0090】
また、上記実施の形態においては、解放済みイベントが登録された場合の報知表示D5は、解放済みイベントが存在する旨の表示および解放済みイベントを実行するための操作方法(第2ユーザ操作の入力態様)の表示を含む例を示したが、これに限られない。例えば解放済みイベントが登録された場合に、報知表示D5として仮想のイベント実行ランプを点灯させ、イベント実行ランプ点灯中に第2ユーザ操作を入力することにより、解放済みイベントが実行されてもよい。また、報知表示D5は、第1表示領域D1以外の表示領域に表示されてもよい。例えば、報知表示D5は、地図表示領域D4のみに表示されてもよい。
【0091】
また、上記実施の形態では、イベント設定画面D3においてイベントスキップの事前設定およびイベントのワイプ表示の事前設定が可能である態様を例示したが、これに限られない。例えば、ゲーム進行中に所定の第4ユーザ操作が入力されるたびに特定イベントを実行せずスキップするか、特定イベントの内容を第2表示領域D2に表示することにより実行するか、特定イベントの内容を第1表示領域D1に表示することにより実行するかを切り替え可能としてもよい。
【0092】
また、上記実施の形態では、複数の解放済みイベントが登録されている場合、各イベント発生位置を示すために地図表示領域D4に表示された複数の第2マーカM2の中から一
の第2マーカM2を選択することにより所望の解放済みイベントを実行させる態様を例示したが、これに限られない。例えば、ゲーム進行を止めることなく実行可能な解放済みイベントは、複数の解放済みイベントのうちの何れか1つであってもよい。例えば、最も新しく登録された解放済みイベントが実行されてもよいし、プレイヤキャラクタPCの現在位置に最も近い位置にイベント発生位置がある解放済みイベントが実行されてもよい。
【0093】
この場合、解放済みイベントの登録位置の表示は、ゲーム進行を中断したときに表示してもよい。例えば、ゲーム進行中(第1表示領域D1の表示中)は、地図表示領域D4による地図MPの表示を行わず、ゲームの進行を中断し、メニュー画面を表示した際に、地図MPを表示可能としてもよい。その場合に、複数の解放済みイベントの登録位置(第2マーカM2)を地図MP上に表示し、所望のイベントに対応する登録位置を選択することによりそのイベントを実行可能としてもよい。ゲーム進行中の地図表示(地図表示領域D4による地図表示)が可能な態様においても、メニュー画面における地図表示上での解放済みイベントの選択を可能としてもよい。
【0094】
また、複数の解放済みイベントを選択する態様は、地図上から選択する態様に限られない。例えば、登録位置手段49は、解放済みイベントを地図MP上に表示する態様の代わりに、イベント名等を一覧表示した解放済みイベントリストとして表示し、解放済みイベントリストから実行するイベントを選択可能としてもよい。
【0095】
また、複数種類の操作入力態様に応じて解放済みイベントの実行態様が設定されてもよい。例えば、第1操作(例えばL1ボタン操作+十字キーの上操作)により、第1実行態様として、ゲーム進行を中断して最も新しく登録された解放済みイベントの内容を第1表示領域D1に表示するように設定されてもよい。また、第2操作(例えばL1ボタン操作+十字キーの下操作)により、第2実行態様として、ゲーム進行を中断せずに最も新しく登録された解放済みイベントの内容を第2表示領域D2に表示するように設定されてもよい。
【0096】
さらに、第3操作(例えばL1ボタン操作+十字キーの右操作)により、第3実行態様として、地図表示を行い、地図上に表示された複数の解放済みイベントの中から実行する解放済みイベントが選択されることにより、ゲーム進行を中断して選択された解放済みイベントの内容を第1表示領域D1に表示するように設定されてもよい。また、第4操作(例えばL1ボタン操作+十字キーの左操作)により、第4実行態様として、地図表示を行い、地図上に表示された複数の解放済みイベントの中から実行する解放済みイベントが選択されることにより、ゲーム進行を中断せずに選択された解放済みイベントの内容を第2表示領域D2に表示するように設定されてもよい。
【0097】
また、地図表示領域D4と第2表示領域D2とは、共通化してもよい。例えば、ゲーム進行中かつ特定イベントの非実行時においては、ゲーム画面DA上に第1表示領域D1にゲーム進行画像GP1とともに地図表示領域D4に地図MPを表示し、特定イベントの実行時においては、地図表示領域D4に(地図表示領域D4を第2表示領域D2として)その特定イベントの内容を表示してもよい。これに代えて、特定イベントの内容を表示する第2表示領域D2を、地図表示領域D4として使用してもよい。
【0098】
上記実施の形態において、第2表示領域D2において特定イベントの内容を表示している間(特定イベントの実行中)、プレイヤキャラクタPCは、特定イベントの非実行時と同様の動作が可能な態様を例示したが、第2表示領域D2において特定イベントの内容を表示している間は、ユーザ操作にかかわらずプレイヤキャラクタPCの行動の一部を制限してもよい。例えば移動は行えるが、特定の特殊攻撃が行えない、または、メニュー画面を開く操作が行えない等としてもよい。
【0099】
このように、第2表示領域D2において特定イベントの内容を表示することにより、ゲームの進行を止めずに特定イベントを実行することは、メニュー画面等を開いてゲームの進行を中断させることなく、プレイヤキャラクタPCへの少なくとも1つの操作(例えば移動操作等)を許容した状態で、特定イベントを実行することを意味する。
【0100】
また、イベントの途中で複数の選択肢を表示し、ユーザに一の選択肢を選択させるようなイベントも、第2表示領域D2において表示可能な特定イベントとして設定され得る。この場合、第2表示領域D2において特定イベントの内容を表示している間であっても、複数の選択肢は、第1表示領域D1に表示してもよい。これにより、例えば、その特定イベントにおける選択肢の選択結果によってゲーム進行が分岐する場合等、ゲーム進行に影響を与える特定イベントにおいても、ワイプ表示を実現しつつ、ユーザに選択肢を確実に選択させることができる。
【0101】
第1表示領域D1に複数の選択肢を表示している間は、ゲーム進行を一時的に中断してもよい。ユーザ操作により、複数の選択肢のうちの1つを選択した後は、再び第2表示領域D2に特定イベントの内容を表示して特定イベントを継続してもよい。
【0102】
また、動画(ムービー)の再生中に、制限時間内におけるユーザの操作(QTA:Quick Time Action)を受け付けるQTE(Quick Time Event)が、第2表示領域D2におい
て表示可能な特定イベントとして設定されてもよい。この場合、QTEにおけるQTAを受け付けるタイミングに合わせて(例えば、QTE発生時またはQTAを受け付ける数秒前に)、第2表示領域D2において表示されていた動画が、第1表示領域D1に表示されてもよい。その後、QTAの受け付け後またはQTAにおける制限時間経過後(QTE終了後)において、動画が再度第2表示領域D2に表示されてもよい。
【0103】
また、特定イベントは、上述したようなムービーの再生または会話イベントに限られない。例えば、仮想空間Sに配置されたプレイヤキャラクタPCおよび/またはノンプレイヤキャラクタについて予め記憶されたモーションを再生するイベントが特定イベントとして設定されてもよい。また、ゲーム中に用意されるすべてのイベントのうちの一部のイベントが特定イベントとして設定されてもよいし、すべてのイベントが特定イベントとして設定されてもよい。
【0104】
また、仮想空間Sに配置されたプレイヤキャラクタPCおよび/またはノンプレイヤキャラクタを仮想カメラにて撮像した画像に、会話テキストを合成して表示したものが特定イベントとして設定されてもよい。また、会話テキストに加えてまたはこれに代えて、仮想空間Sに配置されたプレイヤキャラクタPCおよび/またはノンプレイヤキャラクタを仮想カメラにて撮像した画像において、会話音声を再生するものが特定イベントとして設定されてもよい。
【0105】
また、特定イベントの内容が第1表示領域D1に表示されている間であっても、仮想カメラの向きの変更、または、プレイヤキャラクタPCの所定の行動(例えば所定の範囲内での移動)等のゲーム進行に影響を与えない動作が許容されてもよい。
【0106】
また、上記実施の形態において、特定イベントの発生条件として、プレイヤキャラクタPCが所定の位置または所定の領域内に位置したことを例示したが、これに限られない。例えば、特定イベントの発生条件は、プレイヤキャラクタPCが仮想空間Sに配置された所定のノンプレイヤキャラクタの位置に基づいて定められる所定の領域内に位置したこと(プレイヤキャラクタPCと所定のノンプレイヤキャラクタとの距離が所定距離以内に近づいたこと)、プレイヤキャラクタPCが所定の敵キャラクタを倒したこと、プレイヤキ
ャラクタPCが所定の敵キャラクタを所定数倒したこと、所定の基準時から所定時間経過したこと等を含み得る。
【0107】
特定のイベントは、ゲーム進行におけるリプレイ動画またはハイライト動画であってもよい。例えば、敵キャラクタを倒したシーンなどのリプレイ動画を、第2表示領域D2に表示しながら、第1表示領域D1にてゲーム進行を継続することができる。
【0108】
また、例えば、得点数を競うスポーツゲームにおいて、特定イベント実行手段44は、特定イベントとして、ゲームの進行中における得点シーンのリプレイ動画の再生を、ゲームの進行を止めずに実行し、実行中のリプレイ動画の内容を第2表示領域D2に表示してもよい。また、得点シーン、チャンスシーン(例えばサッカーであればシュートを打ち得点が入りそうであったシーン、野球であれば得点圏にランナーをおいた状態でのバッティング結果)またはスポーツ競技におけるルールの反則があったシーン等の見所となるゲーム進行中のシーンを複数抽出し、そのハイライト動画を第2表示領域D2に表示してもよい。これにより、リプレイ動画またはハイライト動画を第2表示領域D2で再生しながら、第1表示領域D1にてゲーム進行を継続することができる。この場合、得点を決めた後等に再生される特定イベント(動画)をスキップするか否か、第2表示領域D2に表示するか否かなどを予め設定可能である。
【0109】
また、イベント発生条件を満たした特定イベントの動画再生時間を報知してもよい。これにより、再生時間が長い動画であれば、ゲーム進行上重要なイベントであった等の判断をユーザが行うことができる。これにより、例えば、その特定イベントを第2表示領域D2で再生すべきかどうかを判断することができる。
【0110】
また、一の特定イベントが複数のチャプタにより分割されていてもよい。この場合、複数のチャプタごとに第1表示領域D1に表示するか、第2表示領域D2に表示するか、スキップするかを選択することができる。例えば、チャプタ1の内容を第1表示領域D1に表示している間に、チャプタ1をワイプ表示する操作が行われると、チャプタ1の内容を第2表示領域D2に表示し、チャプタ1に続くチャプタ2の内容を第1表示領域D2に表示してもよい。この場合、チャプタ1の内容とチャプタ2の内容とが並行してゲーム画面に表示される。
【0111】
また、チャプタ1の内容を第1表示領域D1に表示している間に、チャプタ1をスキップする操作が行われると、第1表示領域D1におけるチャプタ1の表示が中断され、チャプタ1に続くチャプタ2の内容を第1表示領域D1または第2表示領域D2の何れかに表示してもよい。このとき、チャプタ1は、解放済みイベントとして登録される。また、第2表示領域D2にチャプタ2の内容が表示される場合、第1表示領域D1には、ゲーム進行画像GP2が表示される。
【0112】
さらに、第1表示領域D1または第2表示領域D2にチャプタ2の内容が表示されている状態で、所定のユーザ操作を行うことにより、解放済みイベントとして登録されたチャプタ1の内容を再表示可能としてもよい。これにより、特定イベントにおける後続の内容を飛ばし見した上で特定イベントの内容を一からじっくり見るかどうかをユーザに判断させることができる。
【0113】
チャプタ1の内容を再表示する場合には、チャプタ2の内容表示を中断し、チャプタ1の内容を第1表示領域D1または第2表示領域D2に表示してもよい。これに代えて、チャプタ2の内容表示を継続しながら、チャプタ1の内容表示(チャプタ1およびチャプタ2の同時表示)を行ってもよい。このとき、チャプタ1を第1表示領域D1または第2表示領域D2の何れに表示してもよい。
【0114】
また、上記実施の形態では据え置き型のゲーム装置について説明したが、携帯型のゲーム装置、携帯電話機、およびパーソナルコンピュータなどのコンピュータについても、本発明を好適に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本発明は、イベントの実行によりゲーム進行が中断されることを防止しつつ、イベントの内容を容易に把握可能なゲームプログラムおよびゲーム装置を提供するために有用である。
【符号の説明】
【0116】
1 ゲーム装置
4 制御部(コンピュータ)
41 ゲーム進行手段
42 ゲーム進行画像生成手段
43 第1表示領域生成手段
44 特定イベント実行手段
45 第2表示領域生成手段
46 特定イベント表示設定手段
47 特定イベントスキップ設定御手段
48 地図表示手段
49 登録位置表示手段
D1 第1表示領域
D2 第2表示領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2022-08-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
ユーザの操作入力に基づいて仮想空間に生成されるプレイヤキャラクタを行動させるステップ、
前記仮想空間に配置された仮想カメラにより撮像される二次元画像をゲーム進行画像として生成するステップ、
ゲーム画面における第1表示領域に前記ゲーム進行画像を表示するステップ、
ゲームの進行中に所定の条件を満たした場合に、ゲーム進行におけるリプレイ画像を生成するステップ、および
前記ゲーム画面における前記第1表示領域とは異なる第2表示領域に前記リプレイ画像を表示するステップ、を実行させ、
前記リプレイ画像は、前記ゲームの進行を止めずに前記ゲーム進行画像を前記第1表示領域に表示した状態において表示される、プログラム
【請求項2】
前記リプレイ画像を表示するステップは、
前記リプレイ画像を前記第2表示領域に表示するように設定されている場合、前記第2表示領域に前記リプレイ画像を表示し、
前記リプレイ画像を前記第2表示領域に表示しないように設定されている場合、前記ゲームの進行を止めて、前記第1表示領域に前記ゲーム進行画像に代えて前記リプレイ画像を表示する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記リプレイ画像の内容は、複数種類存在し、
前記第2表示領域の大きさは、前記第1表示領域の大きさと同じ大きさ以下であり、表示される前記複数種類のリプレイ画像の内容のそれぞれに応じて変化する、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
コンピュータに、
ユーザの操作入力に基づいて仮想空間に生成されるプレイヤキャラクタを行動させるステップ、
前記仮想空間に配置された仮想カメラにより撮像される二次元画像をゲーム進行画像として生成するステップ、
ゲーム画面における第1表示領域に前記ゲーム進行画像を表示するステップ、
ゲームの進行中に所定の条件を満たした場合に、ゲーム進行におけるリプレイ画像を生成するステップ、
前記リプレイ画像を表示するステップ、
前記ゲームの進行中に前記所定の条件を満たした場合に、前記リプレイ画像を表示するかスキップするかを所定の第1ユーザ操作に基づいて予め設定するステップ、および
前記ゲーム画面における前記第1表示領域とは異なる第2表示領域を生成するステップ、を実行させ、
前記リプレイ画像を表示するステップは、
前記ゲームの進行中に前記所定の条件を満たした場合、かつ、前記リプレイ画像を表示するように設定されている場合に、前記ゲームの進行を止めて、前記第1表示領域に前記ゲーム進行画像に代えて前記リプレイ画像を表示し、
前記ゲームの進行中に前記所定の条件を満たした場合、かつ、前記リプレイ画像の表示をスキップさせるように設定されている場合に、前記リプレイ画像を表示することなく前記ゲームを進行させ、表示しなかった前記リプレイ画像を登録し、
前記リプレイ画像の登録後、前記ゲームの進行中において所定の第2ユーザ操作が入力された場合に、前記ゲーム進行を止めずに登録された前記リプレイ画像を前記第2表示領域に表示する、プログラム
【請求項5】
前記リプレイ画像は、見所となるゲーム進行中のシーンを複数抽出したハイライト画像として生成される、請求項1から4の何れかに記載のプログラム。
【請求項6】
ユーザの操作入力に基づいて仮想空間に生成されるプレイヤキャラクタを行動させる手段、
前記仮想空間に配置された仮想カメラにより撮像される二次元画像をゲーム進行画像として生成する手段、
ゲーム画面における第1表示領域に前記ゲーム進行画像を表示する手段、
ゲームの進行中に所定の条件を満たした場合に、ゲーム進行におけるリプレイ画像を生成する手段、および
前記ゲーム画面における前記第1表示領域とは異なる第2表示領域に前記リプレイ画像を表示する手段、を備え、
前記リプレイ画像は、前記ゲームの進行を止めずに前記ゲーム進行画像を前記第1表示領域に表示した状態において表示される、ゲーム装置。