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特開2022-174154ガラスベースの空基板集積導波路デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022174154
(43)【公開日】2022-11-22
(54)【発明の名称】ガラスベースの空基板集積導波路デバイス
(51)【国際特許分類】
   H01P 3/12 20060101AFI20221115BHJP
   H01P 11/00 20060101ALI20221115BHJP
【FI】
H01P3/12
H01P3/12 100
H01P11/00 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022139159
(22)【出願日】2022-09-01
(62)【分割の表示】P 2021557964の分割
【原出願日】2020-04-03
(31)【優先権主張番号】62/829,882
(32)【優先日】2019-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516218823
【氏名又は名称】スリーディー グラス ソリューションズ,インク
【氏名又は名称原語表記】3D GLASS SOLUTIONS,INC
(74)【代理人】
【識別番号】100107984
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 雅紀
(74)【代理人】
【識別番号】100182305
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 鉄平
(74)【代理人】
【識別番号】100096482
【弁理士】
【氏名又は名称】東海 裕作
(74)【代理人】
【識別番号】100131093
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 真
(74)【代理人】
【識別番号】100150902
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 正子
(74)【代理人】
【識別番号】100141391
【弁理士】
【氏名又は名称】園元 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100221958
【弁理士】
【氏名又は名称】篠田 真希恵
(74)【代理人】
【識別番号】100192441
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 仁
(72)【発明者】
【氏名】フレミング ジェブ エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】クック ロジャー
(72)【発明者】
【氏名】マクウェシー カイル
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ガラスベースの空基板集積導波路デバイスを提供する。
【解決手段】感光性ガラスセラミック基板において機械的及び熱的に安定化された、低損失の高Q空基板集積導波路デバイス及び/又はシステムを作成する方法を含む。感光性ガラスセラミックプロセスにより、高性能、高品質、及び/又は低コスト構造が可能になる。コンパクトな低損失RF空基板集積導波路デバイスは、RFシステムの、特に、ポータブルシステムの基本的な技術要件である。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
なし。
【0002】
本発明は概して、ガラスベースの空基板集積導波路デバイスの分野に関する。より具体的には、本発明は、同じ基板上又は1つのパッケージ内のRF容量性共振フィルタにおけるフリンジ容量からの寄生容量の低減に関する。
【0003】
連邦政府による資金提供を受けた研究の記載
なし。
【背景技術】
【0004】
本発明の範囲を限定することなく、その背景をフリンジ容量からの寄生容量の低減に関連して説明する。
【0005】
伝送媒体線路とのトレードオフは、その減衰特性で始まる。伝統的な空導波路(EW,Empty waveguide)デバイスは多くの用途において用いられてきたが、これらは他の伝統
的な導波路デバイスに対してかなりの数の利点及び欠点を有する。図1は、先行技術の伝統的な導波路デバイス10の画像を示す。
【0006】
Belenguer, et al.によって開発されたもの、A.Belenguer, H. Esteban, and V. E. Boria, “Novel emptysubstrate integrated waveguide for high-performance microwave integratedcircuits,” IEEE Trans. Microw. Theory Techn., vol. 62,no. 4, pp. 832-839, 2014、及びB. A. Belenguer, J. L. Cano,H. Esteban, E. Artal, and V. E. Boria, “Empty substrateintegrated waveguide technology for E plane high-frequency and high-performancecircuits,” Radio Sci., vol. 52, no. 1, pp. 49-69, 2017のような、空基板集積導波路(ESIW,empty substrate integrated waveguide)デバイスを含むいくつかの進歩がなされてきた。初期の取り組みでは、ESIWの底部を支持する基板を用いるESIWを示している。他のバージョンでは、ESIWの底部としてプリント回路基板(PCB,printed circuit board)上の金属板を用い、これにより、P
CB基板の上部に、又はその一部としてあることによる基板損失をなくした。PCB上の金属板という設計により、基板に関連する誘電損失が排除又は実質的に削減されたが、PCB基板の表面粗さ及び機械的歪みに関連する追加の損失がもたらされた。一般に、表面粗さの損失は誘電損失より少ないが、歪みからのPCBの機械損失は、ESIWデバイスが完全に非機能的になるのに十分に大きくなる可能性がある。図2は、先行技術の集積された矩形基板20の寸法定義を示す。
【0007】
伝統的なESIWデバイスの利点は、(1)少ない金属を用いて、マイクロストリップ又はストリップラインデバイスの場合よりはるかに大きい信号を運んだ、(2)低コストで製造することができ、標準のプリント回路基板(PCB)の基板を用いて製造が容易であり得る、(3)他の平面伝送線路より低い伝送損失及び高いQ共振器及びフィルタ、(4)伝統的な導波路より低いカットオフ周波数、及び(5)より高いピーク電力処理能力、を含む。しかしながら、伝統的なESIWデバイスのこれらの利点は、これらとともに、(1)ビアの間隔がどれだけ狭いかに基づく、かなりの漏れ損失、(2)基板集積導波路(SIW,substrate integrate waveguide)デバイスの全体的な誘電損失(損失正接
)の要因となる充填又は部分的に充填されたガイド構造の誘電損失、結果として、誘電体充填SIWはミリメートル波周波数用に適用可能とは見なされない、(3)時間の経過に
つれて歪まない滑らかな基板が選択されれば、自立型金属基板の導電性による損失がゼロに近くなる、(4)ESIWは、誘電体充填SIWと比較して大きなフットプリントを有する、(5)ESIWデバイスの銅箔上部及び底部の外面の粗さ。銅箔/板(Rogers 5880基板上で0.3μm)の、及び内面(0.4μm)上の粗さ、この粗さがRF損失の要
因となる、を含む、いくつかの重大な欠点をもたらす。
【0008】
ESIWは、誘電率が1であり損失正接がゼロである誘電体充填導波路(DFW,dielectric filledwaveguide)として考えることができる。TE10モードでは、寸法「b
」は導波路のカットオフ周波数に影響しないため、重要ではない。基板は任意の厚さにすることができ、これは誘電損失にのみ影響する(厚くなる=損失が低くなる)。矩形の空基板集積導波路では、任意のモードのカットオフ周波数が次の式によって求められる。
【0009】
空基板集積導波路は、次の式によって導かれる。
【0010】
【数1】
【0011】
ここで、cは光速であり、m、nはモード番号であり、a、bは導波路の垂直及び水平寸法である。
【0012】
ESIW設計に関する公開された文献では、次の2つの条件を満たすことが要求される。
【0013】
【数2】
【0014】
誘電体のないSIW(DSIW,dielectricless SIW)又は空SIWは、2016年に最初に発表された。先行技術のこの設計において、厚い基板がミリングされ、金属化され、次いでプリプレグ層(予備含浸複合繊維、エポキシのような熱硬化性ポリマーマトリクス材料が存在する)を貼り付けた上部金属カバーで覆われ、そのためほとんど誘電体がな
い。
【0015】
最初期のESIWはBelenguerによって提案され、彼らは基板において誘電体の一部を
除去して誘電体において消費される電力を削減した。空になった基板は、上部及び底部導電層で閉じなければならなかった。これらの層は簡素で低コストのFR4基板とすることができ、著者らは、プリプレグPCBを用いてこれらの層を中央基板に貼り付けることを提案した。導波路の壁を形成するビアホールは、めっきスルー、埋め込み、又はブラインドタイプのいずれかとすることができる。ビア及び横壁は、PCBの標準的な手順を用いて金属化される。結果として、導波路の横壁が形成される。導波路は、主要PCB基板に2つの金属カバーを取り付けることによって閉じる。カバーの一方が上部導波路壁として作用する一方、他方は導波路30の下面になる(先行技術の図3を参照)。これらの異なる層間の電気接続は非常に高品質でなければならず、そうでなければ、デバイスは適切に機能しないだろう。この高品質の層間接続は、はんだ付けによって達成される。スズはんだペーストを用いて異なる層をはんだ付けした。このはんだペーストは、主層の上部及び底部に分布している。構造を組み立て、最後に、はんだペーストをリフローオーブンで乾燥させる。
【0016】
しかしながら、これらの改善にもかかわらず、現在のESIWの重大な欠点なしに、一般的に利用可能な機器及び方法を用いて製造することができる低損失RF ESIW構造の必要性が残っている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0017】
【非特許文献1】A. Belenguer, H. Esteban, and V. E. Boria, “Novel empty substrate integrated waveguide for high-performancemicrowave integrated circuits,”IEEE Trans. Microw. Theory Techn., vol. 62, no. 4, pp.832-839, 2014
【非特許文献2】A. Belenguer, J. L. Cano, H. Esteban, E.Artal, and V. E. Boria, “Empty substrate integratedwaveguide technology for E plane high-frequency and high-performance circuits,” Radio Sci., vol. 52, no. 1, pp. 49-69, 2017
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0018】
一実施形態において、本発明は、アンテナ及びRF信号発射要素を含む空基板集積導波路(ESIW)デバイスを作製する方法であって、リチウムイオンを含むウエハ上にESIWパターン、ESIWサポート、RF信号発射、周辺のグランドパターン、及び1又は2以上の導波路のエッジを形成する、ステップと、銀イオンが銀ナノ粒子に合体することが可能になる温度で銀イオンの存在下で露出した前記パターンをアニーリングし、温度を520℃~620℃の間に上昇させて銀ナノ粒子の周りに酸化リチウムを形成するステップと、ウエハの上面をフォトレジストでコーティングするステップと、グランドパターンを露出させたまま、パターンを露光及び現像して前記導波路のパターンを保護するステップと、ウエハの裏面にブランケットフォトレジストをスピンオンし、露出したグランドセラミック部分をHF浴においてエッチングするステップと、フォトレジストを除去して1又は2以上のグランドパターン開口及びセラミック導波路を残すステップと、すべてのグランド開口が充填されるまで、開口したグランドパターン上に銅を電気めっきするステップと、ウエハの裏面をフォトレジストでコーティングするステップと、1又は2以上の小さなエッチングリリースフィーチャを備えた矩形要素を露光及び現像するステップと、200Å~2,000Åのチタン金属を堆積させて第1のチタン層を形成し、続いてウエハの裏面へ銅を1μm堆積させるステップと、フォトレジストを除去して矩形の銅要素を残し、グランドパターンの銅及び導波路発射要素に電気的に接続される前記ESIW構造の底部を形成するステップと、1又は2以上のエッチングリリースフィーチャを備えたセラ
ミックESIWパターンを超えるサイズであるフォトレジストにおいて矩形要素を露光及び現像するステップと、ESIW構造の剛性を向上させるために銅で露出した銅領域上に5~50μmの間の銅を電気めっきするステップと、200Å~2,000Åのチタン金属を堆積させて第2のチタン層を形成し、続いてウエハの上面上へ銅を0.5μm~1μm堆積させるステップと、ウエハの上面をフォトレジストでコーティングするステップと、上面ESIWパターンを露光及び現像するステップと、標準のフォトレジストストリッパ、銅エッチャント及びチタンエッチャントを用いてフォトレジストを除去し、あらゆる露出した堆積金属をエッチングし、電気めっきされた銅のESIWパターンを残すステップと、0.5%~50%のHF超音波浴にウエハを置くステップと、ウエハを洗浄してHFを除去し、アンテナ及びRF信号発射要素を含む空基板集積導波路デバイスを得るステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる、方法を含む。一態様において、ESIWは、40より大きいQを有する。他の一態様において、ESIWは、同じ周波数でプリント回路基板導波路デバイスより低いカットオフ周波数を有する。他の一態様において、ESIWは、同じ周波数でプリント回路基板導波路デバイスより高いピーク電力処理能力を有する。他の一態様において、第1のチタン層、第2のチタン層、又は第1及び第2の両方のチタン層は、300Åの厚さを有する。
【0019】
他の一実施形態において、本発明は、アンテナ及びRF信号発射要素に接続された、位相整合、時間遅延、クロスオーバー又はフィルタ要素の少なくとも1又は2以上を含む空基板集積導波路システムを作成する方法であって、ESIWパターンを形成するステップであって、ESIWパターン、ESIWサポート、RF信号発射、周辺グランドパターン及び導波路のエッジを形成するステップと、銀イオンが銀ナノ粒子に合体することが可能になる温度で露出したパターンをアニーリングするステップと、露出したパターンを520℃~620℃の間で加熱される温度範囲でアニーリングし、銀ナノ粒子の周りに酸化リチウムを形成するステップと、ウエハの上面をフォトレジストでコーティングし、グランドパターンを露出させたまま、パターンを露光及び現像して前記導波路のパターンを保護するステップと、ウエハの裏面及びHF浴上にブランケットフォトレジストをスピンオンして、露出したグランドセラミック部分をエッチングするステップと、フォトレジストを除去してグランドパターン開口及びセラミック導波路を残すステップと、すべてのグランド開口が充填されるまで、開口したグランドパターン上に銅を電気めっきするステップと、ウエハの裏面をフォトレジストでコーティングするステップと、1又は2以上の小さなエッチングリリースフィーチャを備えた矩形要素を露光及び現像するステップと、200Å~2,000Åのチタン金属を堆積させて第1のチタン層を形成し、続いてウエハの裏面へ銅を1μm堆積させるステップと、フォトレジストを除去して、グランドパターンの銅及び導波路発射要素に電気的に接続されるESIW構造の底部のために矩形の銅要素を残すステップと、1又は2以上のエッチングリリースフィーチャを備えたセラミックESIWパターンの大きなサイズであるフォトレジストにおいて矩形要素を露光及び現像するステップと、ESIW構造の剛性を向上させるために銅で露出した銅領域上に5~50μmの間の銅を電気めっきするステップと、200Å~2,000Åのチタン金属を堆積させて第2のチタン層を形成し、続いてウエハの上面上へ銅を0.5μm~1μm堆積させるステップと、ウエハの上面をフォトレジストでコーティングするステップと、上面ESIWパターン、並びにRF信号発射要素とアンテナ要素、及び位相整合要素、時間遅延要素、又はフィルタ要素のためのパターンを露光及び現像するステップと、標準のフォトレジストストリッパ、銅エッチャント及びチタンエッチャントを用いてフォトレジストを除去し、あらゆる露出した堆積金属をエッチングし、電気めっきされた銅のESIWパターンを残すステップと、超音波浴における0.5%~50%のHF内へウエハを入れるステップと、ウエハを洗浄してHFを除去するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる、方法を含む。他の一態様において、ESIWは、20、30、35、36、37、38、39、又は40より大きいQを有する。他の一態様において、ESIWは、同じ周波数でプリント回路基板導波路デバイスより低いカットオフ周波数を有
する。他の一態様において、ESIWは、ESIWより高いピーク電力処理能力を有する。他の一態様において、第1のチタン層、第2のチタン層、又は第1及び第2の両方のチタン層は、300Åの厚さを有する。
【0020】
一実施形態において、本発明は、感光性(photodefinable)ガラスセラミック基板において機械的及び熱的に安定化された、低損失の高Q空基板集積導波路デバイス及び/又はシステムを含む。一態様において、ESIWは、20、30、35、36、37、38、39、又は40より大きいQを有する。他の一態様において、ESIWは、同じ周波数でプリント回路基板導波路デバイスより低いカットオフ周波数を有する。他の一態様において、ESIWは、プリント回路ESIWより高いピーク電力処理能力を有する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の特徴及び利点のより完全な理解のため、ここで本発明の詳細な説明を添付の図とともに参照する。
図1】先行技術の伝統を用いる伝統的な空導波路デバイスを示す図である。
図2】先行技術の集積された矩形基板の寸法定義を示す図である。
図3】先行技術のBelenguerによって公開されたPCBにおける基本的な空表面集積導波路構造を示す図である。
図4】プリント回路基板に作製されたマイクロストリップラインから空基板集積導波路(ESIW)の接続を示す図である。
図5A】本発明のESIWシステムの一部となり得るRFフィルタを示す上面図である。
図5B】本発明のESIWシステムの一部となり得るRFフィルタを示す斜視図である。
図6A】本発明のESIWシステムの一部となり得る空洞RFフィルタを示す上面図である。
図6B】本発明のESIWシステムの一部となり得る空洞RFフィルタを示す斜視図である。
図7A】本発明のESIWシステムの一部となり得るRFフィルタカプラを示す上面図である。
図7B】本発明のESIWシステムの一部となり得るRFフィルタカプラを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の様々な実施形態の作製及び使用を以下で詳細に議論するが、本発明は、多種多様な具体的な文脈において具現化することができる多くの適用可能な発明の概念を提供するということが理解されるべきである。本明細書で議論する具体的な実施形態は、本発明を作製及び使用する具体的な方法の単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0023】
本発明の理解を容易にするため、いくつかの用語を以下に定義する。本明細書で定義する用語は、本発明に関連する領域における当業者によって通常理解されるような意味を有する。「a」、「an」及び「the」のような用語は、単数のエンティティのみを指すように意図されたものではなく、具体的な例を例示に用いることができる一般的な部類を含む。本明細書の用語は、本発明の具体的な実施形態を説明するために用いられるが、それらの使用法は、特許請求の範囲に概説されたときを除いて、本発明を限定するものではない。
【0024】
本発明は概して、ガラスベースの空基板集積導波路デバイスの分野に関する。より具体的には、本発明は、同じ基板上又は1つのパッケージ内のRF容量性共振フィルタにおけ
るフリンジ容量からの寄生容量の低減に関する。いくつかの態様において、本発明は、接続された伝送線路共振フィルタのフリンジ容量低減である。
【0025】
感光性ガラス構造は、他の要素システム又はサブシステムと併せた集積電子要素のようないくつかのマイクロマシニング及び微細加工プロセスのために提案されてきた。半導体、絶縁又は導電性基板上での薄膜付加プロセスを用いる半導体微細加工は、高価で低収率且つ性能のばらつきが大きい。付加的なマイクロトランスミッションの一例を、Tian et al.によるSemiconductor MicrofabricationProcessesの記事に見ることができるが、こ
れは、高価な資本設備、一般にそれぞれ百万ドルを超える費用がかかり、数百万から数十億より多くの費用がかかる超クリーンで高生産のシリコン製造施設が要求される、フォトリソグラフィ及び反応性イオンエッチング又はイオンビームミリングツールに依存する。本発明は、反応性イオンエッチング又はイオンビームミリングの必要性なしに、低損失でRF周波数に対する均一な応答のための費用効果の高いガラスセラミック電子個別デバイスを又は受動デバイスのアレイとして提供する。
【0026】
本発明は、機械的安定化及び電気的絶縁を備えた多数の構造を感光性ガラスセラミックに形成する際に用いるためにAPEXガラス構造に低損失RF空基板集積導波路(ESIW)構造を製造するための新規な方法を含む。概して、本発明は、感光性ガラスセラミック基板の複数の平面に作成するESIW構造を含み、このようなプロセスは、(a)励起エネルギーへ曝露して、基板又はエネルギー源のいずれかの向きを変更することによって様々な角度で曝露が起こるようにすること、(b)ベイクステップ及び(c)エッチングステップを使用する。
【0027】
感光性ガラス基板は、60~76重量%のシリカ、KOとNaOの組み合わせの6重量%~16重量%を備えた少なくとも3重量%のKO、AgO及びAuOからなる群から選択される少なくとも1つの酸化物の0.003~1重量%、0.003~2重量%のCuO、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、とBの組み合わせ、及び13重量%を超えないAl、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板とすることができる。他の一態様において、感光性ガラス基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。他の一態様において、感光性ガラス基板は、少なくとも0.1重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO、SrO及びBaOからなる群から選択される酸化物の1~18重量%を含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つである。
【0028】
本発明は、低損失で、感光性ガラスセラミック基板において機械的及び熱的に安定化された、高Q空基板集積導波路デバイス及び/又はシステムを含む。概して、このESIWは、20、30、35、36、37、38、39、又は40より大きいQを有する。他の一態様において、ESIWは、同じ周波数でプリント回路基板導波路デバイスより低いカットオフ周波数を有する。他の一態様において、ESIWは、プリント回路ESIWより高いピーク電力処理能力を有する。
【0029】
本発明は、感光性ガラスセラミック基板について垂直並びに水平面の両方に機械的支持要素を含む低損失RF ESIW構造をこのように製造することを生み出す能力を生み出した。
【0030】
全般的なプロセス。
【0031】
ステップ1.感光性ガラスセラミック基板又はウエハをラップ及び研磨する。
【0032】
ステップ2.感光性ガラスセラミック基板を次いでESIWパターン、ESIWサポート及び周辺のグランドパターンに露出させる。ESIWパターンは、ガラスのない領域を画定する導波路の基本パターンである。ESIW支持要素は、円筒形パターンとすることができ、5μm~150μmまでの範囲の直径を有することができるが、好ましくは直径が35μmである。周辺のグランドパターンは、導波路のエッジを画定するパターンである。310nmの光の約20J/cmの2~20分間の露光を用いてパターンを露光する。
【0033】
ステップ3.銀イオンを銀ナノ粒子に合体させるため、420℃~520℃の間で加熱された温度範囲で10分~2時間の間、そして520℃~620℃の間で加熱された温度範囲で10分と2時間との間アニーリングし、銀ナノ粒子の周りに酸化リチウムを形成する。
【0034】
ステップ4.ウエハの上面をフォトレジストでコーティングし、グランドパターンを露出させたまま、パターンを露光及び現像して導波路のパターンを保護する。
【0035】
ステップ5.ウエハの裏面へブランケットフォトレジストをスピンオンし、冷却したウエハをHF浴内へ入れて、露出したグランドセラミック部分をエッチングする。
【0036】
ステップ6.標準のフォトレジストストリッパを用いて、フォトレジストを除去してグランドパターン開口及びセラミック導波路領域をウエハに残す。
【0037】
ステップ7.ウエハを銅の電気めっき浴内へ入れ、すべてのグランド開口が充填されるまで、開口したグランドパターンを銅でめっきする。
【0038】
ステップ8.ウエハの裏面をフォトレジストでコーティングし、小さなエッチングリリースフィーチャを備えた矩形要素を露光及び現像すると、これがESIWの裏面になる。
【0039】
ステップ9.スパッタリングシステムのようなメタライゼーションツールを用いて200Å~2,000Åのチタン金属、例えば、300Åを堆積させ、続いてウエハの裏面へ銅を1μm堆積させる。
【0040】
ステップ10.標準のフォトレジストストリッパを用いてフォトレジストを除去し、グランドパターンの銅に電気的に接続されるESIW構造の底部のために矩形の銅要素を残す。
【0041】
ステップ11.ウエハの裏面をフォトレジストでコーティングし、エッチングリリースフィーチャを備えたセラミックESIWパターンの大きなサイズである矩形要素を露光及び現像する。
【0042】
ステップ12.ウエハを銅の電気めっき浴内へ入れ、ESIW構造の剛性を向上させるために5~50μmの間の銅で露出した銅領域をめっきする。
【0043】
ステップ13.スパッタリングシステムのようなメタライゼーションツールを用いて200Å~2,000Åのチタン金属、例えば、300Åを堆積させ、続いてウエハの上面上へ銅を0.5μm~1μm堆積させる。
【0044】
ステップ14.ウエハの上面をフォトレジストでコーティングし、上面ESIWパター
ン、並びにRF信号発射要素、位相整合要素、時間遅延要素、フィルタ要素及びアンテナ要素のためのパターンを露光及び現像する。
【0045】
ステップ15.標準のフォトレジストストリッパ、銅エッチャント及びチタンエッチャントを用いてフォトレジストを除去し、あらゆる露出した堆積金属をエッチングし、電気めっきされた銅のESIWパターンを残す。
【0046】
ステップ16.ウエハを次いで超音波浴における0.5%~50%のHF内へ入れる。
【0047】
1mmと250μmとの間の厚さである感光性ガラス基板又はウエハで始め、200Åと10Åとの間、好ましくは50Åの二乗平均平方根(RMS,root mean square)表面粗さまで感光性ガラス基板をラップ及び研磨する。感光性ガラスセラミック基板を次いで、ESIWサポート及び周辺のグランドパターンを含むESIWパターンに露出させる。ESIWパターンは、導波路画定領域の基本的な矩形パターンである。矩形パターンの体積は、0%~100%の間の誘電体の範囲とすることができる。通常、矩形パターンの体積は誘電材料を有することがない。ESIW支持要素は、5μm~200μmまでの範囲の直径を備えた、しかし好ましくは直径が35μmの円筒形パターン、六角形又は他のパターンとすることができる。矩形の周辺は導波路のエッジを画定し、グランドに電気的に接続することができる。これらのパターンは、310nmの光の約20J/cmの2~20分の露光を用いて露光する。露光後、感光性ガラス基板は、420℃~520℃の間で加熱された温度範囲で10分~2時間の間アニーリングされる。このアニーリングプロセスにより、銀イオンが銀ナノ粒子に合体する。感光性ガラス基板は、520℃~620℃の間で加熱された温度範囲で10分と2時間との間アニーリングされ、酸化リチウムを移動させて銀ナノ粒子の周りに形成する。感光性ガラス基板の上面が次いでフォトレジストでコーティングされ、グランドパターンを露出させたまま、パターンを露光及び現像して導波路のパターンを保護する。感光性ガラス基板の裏面はブランケットフォトレジストでコーティングされ、次いでHF浴内へ入れて露出したグランドセラミック部分をエッチングする。HFエッチャント浴は、室温で2%と20%との間、しかし大抵10%の濃度を有することができる。図4を参照すると、本発明の空基板集積導波路40を示している。標準のフォトレジストストリッパを用いてフォトレジストを除去し、グランドパターン開口及びセラミック導波路領域をウエハに残す。ウエハを銅の電気めっき浴内へ入れ、すべてのグランド開口が充填されるまで、開口したグランドパターンを銅でめっきする。銅めっきは、5μm~50μmまでの範囲とすることができるが、好ましくは20μmの厚さであり得る。感光性ガラス基板の裏面がフォトレジストでコーティングされる。小さなエッチングリリースフィーチャを含む矩形要素が露光及び現像される。これがESIWの裏面になる。これらのエッチングリリースフィーチャは、サイズが10~200μmの間の、ESIWセラミックパターン全体をカバーして0.05と1mmとの間で均等に間隔を空けた、矩形、円形又は方形の開口とすることができる。スパッタリングシステム又は他のメタライゼーションツールのようなメタライゼーションツールを用いて200Å~2,000Åのチタン金属、例えば、300Åを堆積させ、続いて0.5μm~15μmの間、例えば、1μmの銅を感光性ガラス基板の裏面へ堆積させる。次いで標準のフォトレジストストリッパを用いてフォトレジストを除去し、グランドパターンの銅に電気的に接続されるESIW構造の底部のために矩形の銅要素を残す。次に、感光性ガラス基板の裏面をフォトレジストでコーティングし、エッチングリリースフィーチャを備えたセラミックESIWパターンの5~35%、しかし好ましくは15%大のサイズである矩形要素を露光及び現像する。
【0048】
感光性ガラス基板を銅の電気めっき浴に入れ、ESIW構造の剛性を向上させるために5~100μmの間の銅で露出した銅領域をめっきする。スパッタリングシステムのようなメタライゼーションツールを用いて200Å~2,000Åのチタン金属、好ましくは
300Åを堆積させ、続いて感光性ガラス基板の上面上へ銅を0.5μm~5μm、例えば、1μm堆積させる。感光性ガラス基板は次いで上面がフォトレジストでコーティングされ、上面ESIWパターンで露光及び現像される。このパターンは、RF信号発射要素、位相整合要素、時間遅延要素、フィルタ要素及びアンテナ要素のためのパターンを含む。感光性ガラス基板を次いで銅の電気めっき浴内へ入れ、5~100μmの間の銅で露出した銅領域をめっきする。感光性ガラス基板上のフォトレジストを標準のフォトレジストストリッパ、銅エッチャント及びチタンエッチャントを用いて除去し、フォトレジストを除去し、あらゆる露出した堆積金属をエッチングして、電気めっきされた銅のESIWパターンを残す。感光性ガラス基板を次いで0.5%~50%、好ましくは10%のHF溶液内へ入れる。エッチングプロセスは、超音波浴の使用によって加速することができる。超音波浴は、28Khz~200Khzまでの周波数でパルス、スイープ及び固定モードで動作させてESIW構造を解放するとともに画定されたセラミック構造のすべてを除去することができる。感光性ガラス基板を次いで脱イオン水(DI,deionized water)リ
ンス浴内へ入れてエッチングプロセス基板を停止する。感光性ガラス基板は、リンスされて乾燥したウエハである。感光性ガラス基板は次いでウエハダイシングシステムに移されてESIWデバイス/システムを解放する。ESIWデバイスは、RF信号発射要素と組み合わせられた簡素なアンテナである。ESIWシステムは、アンテナ及びRF信号発射要素に加えて、位相整合要素、時間遅延要素、フィルタ要素を含む。
【0049】
図4は、本発明の空基板集積導波路40を示しており、基板42、この場合は感光性ガラス基板がデバイスへと形成されている。相互接続領域44及び導波路領域45が導波路40と集積されている。エッジグランドビア48(EGV,edge ground via)は、除去
されたガラスの各側のアンカーポイントビアであり、上部メタライゼーション50及び下部メタライゼーション52に接触する。上部メタライゼーション50では、追加の回路又はフィーチャが可能になるようにプロセスを設計することができる。穿孔領域54に加えて不支持金属領域56も示されており、これはエッジグランドビア48と電気的に接触していない。スルービアのための拡大図58が示され、下部メタライゼーション領域52をカットイン又はアンダーカットするための選択肢も示されている。
【0050】
図5Aは、本発明のESIWシステムの一部となり得るRFフィルタの上面図、図5Bは斜視図を示す。図6Aは、本発明のESIWシステムの一部となり得る空洞RFフィルタの上面図、図6Bは斜視図を示す。図7Aは、本発明のESIWシステムの一部となり得るRFフィルタカプラの上面図、図7Bは斜視図を示す。5A~7Bの上面図及び斜視図のそれぞれを用いて、図4に示すデバイスを形成することができる。
【0051】
本明細書において議論した任意の実施形態は、本発明の任意の方法、キット、試薬、又は組成物に関して実施することができ、逆もまた同様であると考えられる。さらに、本発明の組成物を用いて本発明の方法を達成することができる。
【0052】
本明細書に記載の特定の実施形態は、本発明の限定としてではなく例示として示されているということが理解されよう。本発明の主な特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく様々な実施形態において使用することができる。当業者は、ただの日常的な実験を用いて、本明細書に記載の具体的な手順に対する多数の均等物を認識する、又は確認することができるであろう。このような均等物は、本発明の範囲内にあると見なされ、特許請求の範囲によってカバーされる。
【0053】
本明細書に記載のすべての刊行物及び特許出願は、本発明が関係する当業者の技能のレベルを示している。すべての刊行物及び特許出願が、各個々の刊行物又は特許出願が参照により組み込まれると具体的且つ個々に示された場合と同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0054】
特許請求の範囲及び/又は明細書において「含む(comprising)」という用語と併せて用いられるときの「a」又は「an」という単語の使用は、「1」を意味することができるが、これは「1又は2以上」、「少なくとも1つ」、及び「1又は1より多い」の意味とも一致する。特許請求の範囲における「又は」という用語の使用は、本開示は代替物及び「及び/又は」のみに言及する定義をサポートしているが、代替物のみを指すように明示的に示され、又はこれらの代替物が相互に排他的でない限り、「及び/又は」を意味するように用いられる。本願を通して、「約」という用語は、ある値が、この方法がその値を決定するために使用され、デバイスについての固有の誤差の変動又は研究対象間に存在する変動を含むということを示すために用いられる。
【0055】
本明細書及び請求項において用いられるとき、「comprising(含む)」(及び「comprise」及び「comprises」のような、comprisingの任意の形態)、「having(有する)」(及び「have」及び「has」のような、havingの任意の形態)、「including(含む)」(及び「includes」及び「include」のような、includingの任意の形態)又は「containing(含む)」(及び「contains」及び「contain」のような、containingの任意の形態)は、包括的すなわちオープンエンドであり、追加の、記載されていない要素又は方法ステップを除外しない。本明細書で提供される構成物及び方法のいずれかの実施形態において、「comprising(含む)」は、「consisting essentially of(本質的に~からなる)」又は「consisting of(~からなる)」に置き換えることができる。本明細書で用いられるとき、「consisting essentially of(本質的に~からなる)」という句には、指定された完全体(integer)又はステップ、並びに特許請求さ
れた発明の特徴又は機能に実質的に影響を及ぼさないものが要求される。本明細書で用いられるとき、「consisting(構成する)」という用語は、記載された完全体(integer)(例えば、特徴、要素、特色、特性、方法/プロセスステップ又は限定)又は
完全体(integer)(例えば、特徴、要素、特色、特性、方法/プロセスステップ、又は
限定)の群のみの存在を示すために用いられる。
【0056】
本明細書で用いられるような「又はこれらの組み合わせ」という用語は、その用語に先行する列挙された項目のすべての順列及び組み合わせを指す。例えば、「A、B、C、又はこれらの組み合わせ」は、A、B、C、AB、AC、BC、又はABCの少なくとも1つを、そして特定の文脈において順序が重要であれば、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、又はCABも含むように意図されている。この例で続けると、BB、AAA、AB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABB、などのような、1又は2以上の項目又は用語の繰り返しを含む組み合わせが明示的に含まれる。当業者は、別段文脈から明らかでない限り、通常、任意の組み合わせにおける項目又は用語の数に制限がないということを理解するであろう。
【0057】
本明細書で用いられるとき、限定はしないが、「約」、「実質的な」又は「実質的に」のような近似の言葉は、そのように修正されたとき、必ずしも絶対的又は完全ではないと理解される状態であるが、その状態を存在するものとして指定することを保証するのに十分に近いと当業者に見なされるであろう状態を指す。説明が変動し得る程度は、どれくらい大きく変化が起こり、それでも当業者に、修正された特徴を、修正されていない特徴の要求される特色及び能力を依然として有するものとして認識させることができるかに依存することになる。一般に、しかし先行する議論を条件として、「約」のような近似の語によって修正される本明細書の数値は、記載された値から少なくとも±1、2、3、4、5、6、7、10、12又は15%だけ変動し得る。
【0058】
本明細書で開示及び特許請求された構成物及び/又は方法のすべては、本開示に照らして過度の実験なしに作製及び実行することができる。本発明の構成物及び方法を好ましい実施形態の観点において説明してきたが、本発明の概念、趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の構成物及び/又は方法に、並びに方法のステップ又はステップのシーケンスにおいて変形を適用することができるということは当業者には明らかであろう。当業者に明らかなすべてのこのような同様の代替例及び修正例は、添付の特許請求の範囲によって定義されたような本発明の趣旨、範囲及び概念の範囲内であると見なされる。
【0059】
特許庁、及び本願に関して発行されるいかなる特許のいかなる読者も本明細書に添付の特許請求の範囲を解釈するのを支援するため、出願人は、米国特許法第112条の段落(f)項の段落6、又は均等物が本願の出願の日に存在しているため、「のための手段」又は「のためのステップ」という言葉が特定の請求項において明示的に用いられていない限り、添付の請求項のいずれもこれを適用するように意図していないということを特記したい。
【0060】
請求項のそれぞれについて、各従属請求項は、前の請求項が請求項の用語又は要素のための適切な先行詞を提供する限り、独立請求項及びそれぞれすべての請求項のための前の従属請求項のそれぞれの両方から従属することができる。
【0061】
様々な異なるテクノロジー及び技術のいずれかを用いて情報及び信号を表現することができる(例えば、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップを、電圧、電流、電磁波、磁場又は粒子、光学場又は粒子、或いはこれらの任意の組み合わせによって表現することができる)ということが当業者によって理解されるであろう。同様に、本明細書に記載の様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムステップを、用途及び機能性に応じて、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又は両方の組み合わせとして実装することができる。また、本明細書に記載の様々な論理ブロック、モジュール、及び回路は、汎用プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ステートマシン又はコンピューティングデバイスの組み合わせ)、デジタル信号プロセッサ(「DSP,digital signal processor」)、特定用途向け集積回路(「ASIC,applicationspecific integrated circuit」)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA,fieldprogrammable gate array」)又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、或いは本明細書に記載の機能を実行するように設計されたこれらの任意の組み合わせで実装又は実行することができる。同様に、本明細書に記載の方法又はプロセスのステップは、ハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、又はこの2つの組み合わせにおいて直接具現化することができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、又は当技術分野において知られている任意の他の形式の記憶媒体に存在することができる。
【0062】
本明細書で開示及び特許請求されたシステム、デバイス、コンピュータプログラム、構成物及び/又は方法のすべては、本開示に照らして過度の実験なしに作製及び実行することができる。本発明のシステム、デバイス、コンピュータプログラム、構成物及び方法を、好ましい実施形態の観点において説明してきたが、本発明の概念、趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載のシステム、デバイス、コンピュータプログラム、構成物及び/又は方法に、並びに方法のステップ又はステップのシーケンスにおいて変形を適用することができるということは当業者には明らかであろう。当業者に明らかなすべてのこのような同様の代替例及び修正例は、添付の特許請求の範囲によって定義されたような本発明の趣旨、範囲及び概念の範囲内であると見なされる。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B